記事番号: 1-664
公開日 2019年05月13日
離島漁業再生支援交付金制度とは
周辺に良好な漁場を有し、本土漁業の前進基地としても機能する他、自然環境の保全や国境監視・海難救助といった多面的機能をも発揮する離島の漁業は、輸送や生産資材の調達などにおいて一般的に不利な条件にあることなどから、漁業就業者の減少や高齢化が進展しています。 |
対象となる地域及び集落
離島振興法で指定された離島及び沖縄・奄美・小笠原各特措法の対象地域のうち、航路時間で概ね30分以上離れているなどの離島を対象とします。(一般離島) ただし、航路時間でおおむね30分未満などの離島についても、地理的・経済的・社会的な不利性等が高いとして、都道府県が、客観的なデータにより認めた場合には「特認離島」として対象離島となります。 |
実施状況報告書(離島漁業再生支援交付金による取組概要)
I | 交付対象集落の概要 | |
都道府県: | 愛媛県 | |
市町村名: | 八幡浜市 | |
協定締結集落名 : | 大島漁業集落(代表 花谷幹春) | |
交付金額: |
6,990千円 |
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協定参加世帯数 : |
43世帯 | |
(参考)平成27年集落漁業者平均所得:665,421円 |
II 集落の目標 |
現状 | 目標 | 備考 | |
平成30年4月現在 | 平成31年4月目標 | ||
平均漁家所得 |
999,323円 |
671,890円 | |
漁業就業者数 | 43漁家 | 53漁家 |
III | 対象行為実施状況 | ||
1 漁場の生産力の向上と利用に関する話合い |
平成31年3月13日、役員会を開催し、次年度の役員体制や実施内容について協議を行った。
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総会の様子(H31.3.13) |
2 漁場の生産力の向上に関する取組 | |||
ア | 種苗放流 | ||
水産資源の増大と栽培漁業の推進を図るため平成30年11月22日にキジハタの稚魚80 mmを5,000尾大島周辺海域に放流した。参加人員は5名。平成31年2月14日にクロアワビの稚貝30 mmを10,000個大島周辺海域に放流した。 |
キジハタ放流 |
クロアワビ放流 |
3 創意工夫を活かした取組に関する取組 | |||
ア | 漁業生産に関する取組 | ||
今年度も引き続き、市が整備した磯根資源研究所を利用し、スジアオノリの陸上養殖試験に取り組み、清掃及び飼育データ取得などの作業を行った。参加人員は延べ180名(平成31年2月末現在)。 |
スジアオノリ養殖風景 |
海藻養殖水槽の様子 |
イ | 加工に関する取組 | ||
磯根資源研究所で養殖しているスジアオノリの乾燥作業を行った。一般消費者向けに、6g入り623本、10g入り66本、業者向けに50g入り16袋、100g入りで130袋の加工品を製造した。 |
青ノリ加工品作成の様子1 |
青ノリ加工品作成の様子2 |
ウ | 交流に関する取組 | ||
平成30年11月17日アイランダー2018(東京)・平成30年12月12日えひめ愛らんどマルシェ(大阪)に出店し、集落から延べ3名参加した。 |
イベント出品販売 |
今治視察見学 |
IV | 集落が行った取組に対する効果 | ||||
1 漁場の生産力の向上と利用に関する話合い | |||||
取組方法や内容を市と協議しながら、全協定世帯へ取組状況を書面報告するとともに、総会や説明会において、取組状況と今後の取り組みについて協議し、集落が一体となって取り組む連帯意識を醸成できた。 |
2 漁場の生産力の向上に関する取組 | |||
ア | 種苗放流 | ||
本年度も漁獲量増加の為、キジハタ放流を行った。3年目となるキジハタ放流だが、効果について報告なし。アワビ放流については、過去の放流実績から効果はみられる。 |
3 創意工夫を活かした取組に関する取組 | |||
ア | 漁業生産に関する取組 | ||
スジアオノリ陸上養殖試験を開始してから6年が経過した。今年度は民間の種苗を飼育し生産したが、従来通り一定品質の商品が生産出来た。 |
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イ | 加工に関する取組 | ||
大島交流拠点施設『大島テラス』が8月にオープンし島内に観光客が来島するようになった。粉末アオノリを大島テラスで販売し、観光客に喜んでもらえた。 |
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ウ | 交流に関する取組 | ||
イベント出店などで積極的に特産物のPR販売を行ってきた。特産物の評価は高く、顧客の定着につながっている。今後も積極的なPR販売を行っていきたい。 |