記事番号: 1-229
公開日 2022年10月03日
高額療養費支給制度とは、国民健康保険加入者が医療機関等で1か月に支払った一部負担金が自己負担限度額を超えた場合に、超えた金額を「高額療養費」として支給する制度です。自己負担限度額は受診された方の年齢や世帯の所得状況によって異なりますので、以下のあてはまる年齢の項目をご覧ください。
また、事前申請により医療機関で支払う一部負担金を限度額までにする制度(「限度額適用認定証」制度)や特定の疾病に関わる治療を受けられている方は一部負担金を1万円もしくは2万円までにする制度(「特定疾病療養受療証」制度 )もあります。
高額療養費の自己負担限度額
◆70歳未満の方
同じ世帯の70歳未満の方が、同じ月内に受けた保険診療の一部負担金(※1)について、医療機関(※2)ごとに21,000円以上になっているものを合算して、下表の自己負担限度額を超えたとき、その超えた額を「高額療養費」として支給します。
(※1)公費負担医療を受けている場合は医療費の3割相当、義務教育就学前の乳幼児の場合は2割相当になります。
(※2)医科・歯科別、入院・外来別等(診療報酬明細書ごと)になります。ただし、薬局に支払った一部負担金は、処方せんを交付した医療機関分と合算します。
表1:70歳未満の被保険者
区分 | 自己負担限度額
|
||
直近12か月で3回目まで |
直近12か月で4回目以降 (多数該当) |
||
ア | 基礎控除後の総所得金額等が901万円を超える世帯 |
252,600円 +(医療費の総額−842,000円)×1% |
140,100円 |
イ | 基礎控除後の総所得金額等が600万円超~901万円以下の世帯 |
167,400円 +(医療費の総額−558,000円)×1% |
93,000円 |
ウ | 基礎控除後の総所得金額等が210万円超~600万円以下の世帯 |
80,100円 +(医療費の総額−267,000円)×1% |
44,400円 |
エ |
基礎控除後の総所得金額等が210万円以下の世帯 |
57,600円 | 44,400円 |
オ | 世帯主及び国保加入者全員が住民税非課税の世帯 | 35,400円 | 24,600円 |
◆70歳~74歳の方
同じ月内に受けた保険診療の一部負担金が下表の自己負担限度額を超えたとき、その超えた額を「高額療養費」として支給します。次の順に自己負担限度額を適用します。
(1) 個人ごとの自己負担限度額の適用(外来のみ)
外来の一部負担金を個人ごとにすべて合計し、表2の「外来の自己負担限度額(個人単位)」を超えた額が支給されます。
(2) 世帯ごとの自己負担限度額の適用
国民健康保険に加入している同じ世帯のすべての70歳以上の方の入院の一部負担金と上記(1)を適用後に、なお残る外来の一部負担金の額を合計し、表2の「入院と外来を合算した自己負担限度額(世帯単位)を超えた額が支給されます。
※表2の自己負担限度額は70歳の誕生日の翌月(1日が誕生日の方はその月)からの適用となります。
・75歳の年齢到達月の特例について
月の途中で75歳の誕生日を迎えて、後期高齢者医療制度に加入される方の場合、その誕生月については、特例として、自己負担限度額が表2の2分の1(半額)になります。ただし、誕生日が月の初日の場合は除きます。
表2:70歳から74歳までの被保険者
区分 | 負担割合 |
外来の自己負担限度額 (個人単位) |
入院と外来を合算した自己負担限度額 (世帯単位) |
4回目以降 (多数該当) |
||
現役並み所得III 課税所得690万円以上 |
3割
|
252,600円 +(医療費の総額−842,000円)×1% |
140,100円 |
|||
現役並み所得II 課税所得380万円以上 |
167,400円 +(医療費の総額−558,000円)×1% |
93,000円 |
||||
現役並み所得I 課税所得145万円以上 |
80,100円 +(医療費の総額−267,000円)×1% |
44,400円 | ||||
一般 |
2割 |
18,000円 年間上限144,000円(※2) |
57,600円 | 44,400円 | ||
住民税 非課税世帯 (※1) |
低所得II | 8,000円 | 24,600円 | |||
低所得I | 15,000円 |
(※1) 住民税非課税世帯のうち、世帯全員の所得金額が一定基準に満たない方は「低所得Ⅰ」、それ以外の方は「低所得Ⅱ」の区分となります。
(※2) 年間上限については、毎年8月1日から翌年7月31日までの1年間に受けた外来の一部負担金の自己負担限度額です。
◆世帯合算について(70歳未満の方と70歳から74歳の方がいる世帯)
まず、70歳から74歳の方だけで高額療養費を計算します。次に、その計算の結果、残った一部負担金と70歳未満の方の一部負担金(21,000円以上のもののみ)を合算して、表1の自己負担限度額を超える額が支給されます。
高額療養費の申請手続きについて
高額療養費に該当する場合には、診療月のおおむね3か月から4か月後に「高額療養費支給申請のご案内」を郵送しています。案内が届いたら、内容をご確認のうえ、市役所窓口(八幡浜庁舎1階 市民課⑥番窓口もしくは保内庁舎1階 保内庁舎管理課)にて申請手続きをしてください。後日、ご指定の口座に振込みます。
※高額療養費は診療月の翌月初日から起算して2年間ご申請いただけます。
また、数か月分まとめてご申請いただくことも可能です。
申請に必要なもの
・保険証
・医療機関等が発行した領収書(「高額療養費支給申請の案内」に記載の診療月のもの)
・振込先の金融機関の口座がわかるもの(通帳等)
・世帯主および受診者のマイナンバーがわかるもの
高額療養費の申請手続きの簡素化(70歳以上のみの世帯)について
世帯主が70歳以上で、その世帯に属する被保険者全員が70歳から74歳までの、国民健康保険税の滞納がない世帯は、高額療養費の支給申請の簡素化を行えます。
詳細については、こちらの「高額療養費の申請手続きの簡素化(70歳以上のみの世帯)」をご覧ください。
一部負担金 計算上の注意点
- 月の初日から末日までを1か月として計算します。月をまたいで入院し、2か月以上の金額をまとめてお支払いになった場合はご注意ください。
- 保険診療対象外のもの(先進医療、差額ベッド代、健康診断、予防接種など)や入院時の食事代・居住費は対象となりません。
- 医療機関ごとの計算となります。ただし、1つの医療機関でも、入院・外来・歯科は別々に計算します。
- 院外処方の場合、病院と薬局を1つの医療機関とみなします。
- 70歳未満の方の一部負担金を計算する場合、1つの医療機関での支払いが21,000円以上でなければ、合算の対象となりません。このことは70歳から74歳までの方を含んで計算する場合にもあてはまります。
- 世帯に所得が把握できない方がいる場合、70歳未満の方の適用区分は「ア」となり、70歳から74歳の方は適用区分が「一般」となります。
外来年間合算(70歳から74歳までの方)
平成29年8月と平成30年8月に、70歳以上の方の高額療養費の制度が見直されました。それに伴って、年間を通して高額な外来診療を受けている方の負担が増えないよう、一部負担金の年間上限の制度が設けられました。
・支給対象
対象者:70歳から74歳の方で、基準日(翌年7月31日)時点の所得区分が「一般」または「低所得」の方
計算期間:8月から翌年7月の1年間
支給額:(所得区分が「一般」または「低所得」の月における外来のなお残る一部負担金の額※)−144,000円(年間上限額)
その他:計算期間中に保険者の変更がある(他市町村への転居がある)場合は、それぞれの保険者での一部負担金を合算するために、基準日保険者以外の保険者に対して、
外来年間合算の支給申請及び自己負担額証明書の交付申請を行い、証明書を提出していただく場合があります。
※「なお残る一部負担金の額」とは、計算期間において月ごとの高額療養費が支給されている場合に、そのうち外来診療分としてすでに支給された額を差し引いて算出された額をいう。
・申請について
支給対象となる場合は、支給申請のお知らせを送付します。内容をご確認のうえ、申請してください。
なお、計算期間内に加入保険の変更などがあった場合には、本市のみでは金額を算出できませんので、支給申請のお知らせを送付できない場合があります。
この記事に関するお問い合わせ
市民福祉部 市民課 国保係
郵便番号:796-8501
住所:愛媛県八幡浜市北浜一丁目1番1号
TEL:0894-22-3133