令和5年度債権管理室の活動実績について

記事番号： 1-3033

公開日 2024年06月01日

　税務課債権管理室では、私債権及び非強制徴収公債権のうち、再三の請求にもかかわらず支払いに応じない滞納者の事務移管を受け、裁判所に法的措置（支払督促、強制執行等）を申し立てることにより、債権の回収を図っています。
　移管対象者に対しては、事前に担当課から移管予告催告書が送付され、期限までに納付等がない場合は、債権管理室が事務を引き継いで対応しています。

移管債権事務処理フロー

移管債権事務処理フロー

1 移管予告催告書による納付効果（間接効果）

　債権管理室へ移管するにあたり、各債権の担当課から「移管予告催告書」を送付します。
次の表は、催告書発送による納付効果（間接効果）を表しています。
令和5年度中に51件4,132,225円の滞納について、「移管予告催告書」を発送したところ、一括納付が7件354,693円、納付相談による分納開始が16件969,957円、合わせて32.1％の間接効果がありました。間接効果が得られなかった債権の中から、27件2,799,595円を債権管理室に移管しました。
令和5年度は、前年度以前に移管を受けた案件のうち、分納不履行により再度移管されることになった案件、及び全額回収の目途が立っていない案件38件102,994,663円を合わせて65件105,794,258円（前年度68件106,060,611円）の債権回収に取り組みました。

令和5年度移管予告催告による間接効果

2 令和5年度引受債権の取組状況（継続分含む）

　債権管理室に債権の引受がなされると、強制執行（差押え）の際に必要となる債務名義を取得するため、債務者及び連帯保証人に対して支払督促又は通常訴訟を申立てます。
　その過程で、債務者等から自主納付の申し入れがあれば、分納計画の策定や誓約書の提出などの納付交渉を行いますが、分納不履行となった場合は強制執行（差押え）を申立てます。
　次の表は、令和5年度引受債権65件105,794,258円について、法的措置等の取り組み状況を集計したものです。

令和5年度　引受債権の取組状況（継続分含む）

〔住宅使用料〕

　債権を引き受けた13件2,610,100円のうち、1件105,400円分の支払督促を申立てました。その他、強制執行（差押え）の際に必要となる債務名義を取得したうえで納付交渉を行ったものは5件1,459,700円。法的措置を講じる前に納付交渉を行ったものは8件1,150,400円でした。

〔病院診療費〕

　債権を引き受けた36件3,858,816円のうち、一括弁済があったもの5件85,618円。強制執行（差押え）の際に必要となる債務名義を支払督促によって取得したうえで納付交渉を行ったものは3件108,093円。法的措置を講じる前に納付交渉を行ったものは24件3,453,800円でした。
　なお、債務者に資力の回復が望めない事由で、八幡浜市債権管理条例第16条の規定に基づき債権放棄の意見を付して担当課に返還したものが4件211,305円でした。

〔水道使用料〕

　債権を引き受けた10件1,105,000円のうち、一括弁済があったものは1件5,560円。強制執行（差押え）の際に必要となる債務名義を支払督促によって取得したうえで納付交渉を行ったものは1件892,170円、法的措置によらず納付交渉を行ったものは6件99,960円でした。
　なお、破産等の事由で、八幡浜市債権管理条例第16条の規定に基づき債権放棄の意見を付して担当課に返還したものは2件107,310円でした。

〔漁船関連債権〕

　債権を引き受けた6件98,220,342円について、債務者に対して通常訴訟を提起し、判決を得たものが2件1,831,802円。そのうち、納付交渉を行ったものは1件807,868円でした。
　法的措置によらず納付交渉を行ったものは2件42,329,800円でした。なお、時効の援用等の事由で担当課に返還したものが4件54,058,740円でした。

3 令和5年度引受債権の回収状況

　令和6年3月31日現在の債権回収額は42件1,838,915円となっています。
　そのうち、債権全額を一括納付したものが6件91,178円、連帯保証を含めて分割で弁済されたものは36件1,747,737円です。
　なお、引受債権（継続分含む）の総額105,794,258円に対する回収割合は1.7％ですが、これにはトロール漁船にかかる6件の高額債権、計98,220,342円が含まれており、このような特殊案件を除くと回収割合は23.6%でした。

令和5年度引受債権の回収状況　（令和6年3月31日現在）