若いみなさんに知ってほしい!プレコンセプションケア

記事番号: 1-3480

公開日 2024年06月04日

更新日 2024年06月04日

プレコンセプションケアとは

プレ(pre)は「~の前」、コンセプション(conception)は「新しい命を授かる」ことで、プレコンセプションケアとは「妊娠前からの健康づくり」を意味します。
といっても、妊娠したい人だけのものではなく「若い男女が将来のライフプランを考えて日々の生活や健康と向き合うこと」です。自身が希望するライフプランを叶えるために、男女問わず、若いみなさんに知ってほしい言葉です。

 

なぜ、いまプレコンセプションケア(プレコン)が必要とされているのか?

  1. リスクのある妊娠の増加
    若い女性のやせと肥満の増加、出産年齢の高齢化などから、リスクの高い妊娠が増加しています。プレコンを行って、妊娠前にリスクを減らしていくことが、健やかな妊娠・出産や生まれてくる赤ちゃんの健康につながります。
  2. 不妊の悩みの増加
    「生理不順を放置していた」「生理痛を我慢していた」等が将来の不妊の原因になることがあります。男女ともに、妊娠や出産に関する正しい知識を得て行動することが、将来の不妊のリスクを減らします。
  3. 人生100年
    こどもを持つ選択をする、しないにかかわらず、若いうちから健康的な生活習慣の積み重ねにより健康は培われます。自分が思い描くライフプランが実現できるよう、プレコンを始めましょう。

 

ライフプランを考える

みなさんは、5年後、10年後どのような人生を送りたいですか?
ライフプランとは、ひとことでいえば「人生の設計図」で、将来の生き方や具体的な暮らし方を考えていくことです。
10代や20代ではまだ早いと感じる方もいるかもしれませんが、「自分の人生をできる限り自分で選択し、選びとっていけるようにする」ためには、できるだけ早いうちからライフプランを考えることは大切です。

 

やってみよう!プレコンセプションケア・チェック

まずは、チェックシートで、現在の自分の健康状態について振り返ってみましょう!
 「プレコン・チェックシート」国立成育医療研究センター(外部サイト)

女性版 プレコンチェックシート

男性版 プレコンチェックシート

※国立研究開発法人 国立成育医療研究センターHP「プレコンセプションケアセンター」より引用

できることから始めよう

若い頃から自らの健康管理ができるようになることは、生涯にわたって「質の高い生活」を送ることにもつながります。以下に、「健康で過ごすための生活習慣」をご紹介します。ぜひ、今日からできることを始めてみませんか。

  1.  適正体重を維持しよう
    適正体重とはBMIが18.5以上、25未満となる体重をいいます。
     BMI=体重(㎏)÷身長(m)÷身長(m)
    やせ(BMI18.5未満)は貧血や骨粗しょう症などの原因になるだけでなく、低出生体重児など将来の赤ちゃんの健康にもかかわります。また肥満(BMI25以上)は生活習慣病の原因になる以外にも、妊娠糖尿病や妊娠高血圧などのリスクを高めます。自分自身の適正体重を知り、維持していきましょう。
  2. 栄養バランスを整えよう
    普段の食事に主食・主菜・副菜はそろっていますか?食事の量を極端に減らしたり、偏った食事は貧血や肌荒れなどの原因になります。毎回の食事で主食・主菜・副菜がそろうように意識して食べるとバランスが良くなります。
    また生まれてくる赤ちゃんの神経管閉鎖障害のリスクを減らすために妊娠前から葉酸を摂取することが推奨されています。1日の食事内容や量については、食事バランスガイドを参考にしましょう。
     「食事バランスガイド早わかり」農林水産省ホームページ(外部サイト)
  3. 適度に運動しよう
    運動すると血流が良くなり、筋肉量が増えます。プレコンセプションケアでは、1週間に「150分」の運動を目安にしています。普段運動をする習慣がない方は、今より毎日10分長く歩いたり、早歩き、お家筋トレやヨガなどで身体を動かすなど、できることから始めてみましょう。
  4. ストレスと上手につき合おう
    ストレスをためすぎると、心身の不調や病気に繋がってしまいます。まずは自分のストレスに気づくこと、そして、自分なりのストレス解消法を見つけておくことが大切です。
    ストレスが強く、心身に不調を感じる時は、身近な方に相談したり、早めに専門の医療機関を受診しましょう。
  5. タバコはやめましょう
    タバコはがん・心臓病をはじめたくさんの病気を引き起こします。また男女ともに不妊のリスクが増加し、特に妊娠中の喫煙や受動喫煙は流産、早産、周産期死亡、低体重を引き起こす可能性があります。赤ちゃんが生まれた後も乳幼児突然死症候群のリスク因子になるなど、広い範囲に影響を及ぼします。また、受動喫煙も健康に影響を及ぼすため、身近な人にも禁煙をお願いしましょう。
  6.  アルコールは適量で
    お酒は適量ならば緊張やストレスを和らげたり緊張やストレスを和らげたり血行を促進したりするなどの効果がありますが、飲みすぎには注意が必要です。生活習慣病をはじめとする、さまざまな病気の原因になります。
    厚生労働省「健康日本21」によると、「節度ある適度な飲酒量」は、1日平均の純アルコールで20g程度です。これは、ビール(5%)500㎖、日本酒1合、チューハイ(7%)350㎖缶1本に相当します。
    妊娠中の飲酒は、流産や死産、赤ちゃんの先天性の病気を引き起こす可能性があります。妊娠中や授乳中は禁酒をしましょう。
  7. 感染症を予防しましょう
    性感染症は性交渉で感染し、男女とも不妊の原因になるものがあります。予防にはコンドームを使用し、感染した場合はカップルで一緒に治療する必要があります。また、風疹など妊娠中に感染すると赤ちゃんの健康に影響を与える恐れのある感染症もあります。男女とも予防接種を受けているか母子手帳で確認し、必要なワクチンは接種するようにしましょう。
     「これって性感染症?」厚生労働省ホームページ(外部サイト)
  8. 健診を受けましょう
    生活習慣やがんは、自覚症状がない段階で早期発見・早期治療することで重症化を予防できます。
    決められた間隔で定期的に健診を受けましょう。また、お口の健康は全身の健康につながっています。定期的に歯科でお口のチェックを受けましょう。
    令和6年度から20歳、30歳の方も新たに対象となりました。
    「特定健診とがん検診のご案内」八幡浜市ホームページ
    「歯周病検診について」八幡浜市ホームページ
  9. かかりつけ医をもちましょう
    大切な身体のために、気軽に相談できる「かかりつけ医」を持つようにしましょう。日頃から身体の状態を把握してくれている「かかりつけ医」がいることで病気の早期発見や重症化の予防にも繋がります。
    女性は、「婦人科」のかかりつけ医を持つこともおすすめします。現在の女性は妊娠・出産回数が減ったことで月経回数が増え、月経痛などの症状に悩む人が増えています。月経に関する悩みや性感染症など、気になることがあればいつでも相談できる産婦人科医を見つけておきましょう。
  10. 年齢と妊娠について知りましょう
    将来、子どもを持ちたいと考えている方は、妊娠できる年齢に限界があることを知っておきましょう。
    妊娠・出産に適した年齢は20代、遅くとも30代半ばごろと言われています。これは「医学的な適齢期」です。30代半ばから年齢が上がるにつれて様々なリスクが高くなるとともに出産に至る可能性が低くなります。
    パートナーとしっかり話し合い、ライフプランを立てることが大切です。
    【女性の場合(卵子)】
    女性は産まれる前から卵子を持っています。胎児の時期が最も多く、その後は新たに作られることはありません。年齢を重ねるとともに卵子の数は減少し、卵子の老化が起こることが分かっています。
    【男性の場合(精子)】
    精子は思春期以降、新しくつくられ続けます。女性よりゆるやかですが、年齢を重ねるとともに、数が減少したり、運動率や質が低下したり、遺伝子異常も起こりやすくなることが分かっています。

もっと詳しくプレコンセプションケアを知りたい人は下記リンク先をご覧ください。
  「プレコンノート」国立成育医療研究センター(外部サイト)

○関連リンク
 「スマート保健相談室」(外部サイト)
こども家庭庁こども家庭庁の若者層向けの性や妊娠などの健康相談支援サイトです。

この記事に関するお問い合わせ

市民福祉部 保健センター
郵便番号:796-0010
住所:愛媛県八幡浜市松柏乙1101
TEL:0894-24-6626
FAX:0894-24-6652

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