一般質問 H25. 9 遠藤素子 議員

公開日 2014年09月03日

質 問 事 項
高すぎる国保税は引き下げを
子どもの医療費無料化の拡充を
住宅リフォーム助成制度の創設を
伊方原発の再稼働を認めず廃炉を求める決断を

 


 

〔遠藤素子君登壇〕

 

○遠藤素子君 
 私は、一般質問通告書に従いまして、大綱
3点について質問いたします。市長並びに関係理事者の皆さんには誠意ある御答弁をお願いいたします。

 

 大綱第1点は、高過ぎる国保税は引き下げを求める問題であります。

 

 今安倍政権は消費税の増税と高齢者医療費の値上げや介護保険から要支援の人を切り離すなど、社会保障の大改悪、TPPの推進、アメリカと一緒になって戦争できる国づくり、原発の再稼働と輸出、オスプレイの沖縄配備など国民の過半の反対の声を無視して暴走しています。

 

 さきの衆議院選挙では、これらの問題について国民の前ではだんまりを決め込み、アベノミクスの自慢のみで選挙を戦いました。そして、選挙で多数を得た途端に隠していた牙をむきだしにしたかのようにこれらの問題にまっしぐらです。このまま来年4月から消費税が上がり、社会保障の切り捨て等で国民負担がふえれば、今でさえ厳しい国民の暮らしは限界を超え、大変なことになることは目に見えています。こんなときだからこそ地方自治体はこの国の悪政から市民の命と暮らしを守る防波堤の役割を果たさなければなりません。その観点から、今回は国保税の問題を取り上げました。

 

 国保世帯の所得は、長引く不況のもと減り続けています。しかし、国保税は国が負担率を半減させたことなどからこの十数年右肩上がりにふえ続けており、国保税が高過ぎて払えないとの悲鳴が上がっております。今お手元にお配りしました資料をごらんいただきたいと思うんですが、国保世帯の平均所得、これは1990年、ほしてこれが2010年度ですが、この棒グラフが国保世帯の平均所得です。1990年には2765,000円でした。それが2002年には1701,000円、真ん中です、2010年には1416,000円と約半分に所得が減っております。この折れ線グラフのほうが国保税です。右肩上がりにどんどん上がっておりまして、1990年には所得の5.6%であった、その国保税が2002年には8.39%、そして2010年には10.11%、所得の1割を超えているという実態があります。

 

 そういうもとで、国保家庭、所得が減っているのに国保税が上がる、最後の例などを見ますと、年間所得が1416,000円ということは月11万円ぐらいなのに国保税が143,000円かかると、1カ月の収入がそっくり国保税に取られると、そういう状況に今なっているわけです。

 

 高過ぎる国保税は滞納者を生むだけでなく、病気になっても医者にかかれない人を生み出し、かえって病気を悪化させるために医療費を膨らませる、そういうきっかけをつくっていると思います。それを避けるためには、国保税は可能な限り安くし、徴収率を上げる、そして誰もが安心して医者にかかれるようにし、早期に病気を治して元気に働く、これが最も健全な姿ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

 

○議長(大山政司君)  市民福祉部長。

 

○市民福祉部長(中岡 勲君) 
 遠藤議員の御質問の国保税は可能な限り安くして徴収率を上げればというふうな御質問でございます。

 

 国保会計は、自治体ごとに独立採算で運営をされており、税率についても各自治体で設定されております。議員御質問の高過ぎて払えない国保税を払える国保税にとのことでございますけども、国保税の税率算定方法は、医療給付や保険事業等に対する費用から国、県の負担金や補助金等を控除した残りを税で充てるものになっております。国保税の税率については、当市においては平成18年度に改正して以来変更しておりませんが、議員もおっしゃってました長引く景気の低迷などによる給与所得の伸び悩み等により、議員もお尋ねのとおり重税感を感じる者もおられるものと思っておりますが、法の目的である国民健康保険事業の健全な運営の確保と被保険者の医療給付を適正に行うため、現時点で税率の改正は考えておりません。

 

 なお、低所得者の方々につきましては、その所得に応じて7割、5割、2割の軽減措置等を設けて減額をしております。

 

 次に、徴収率の向上についてでございますけども、平成24年度の現年度分徴収は93.59%となっております。徴収率の向上に向けての取り組みとしては、愛媛県地方税滞納整理機構へ職員を派遣し、差し押さえ等の滞納処分の知識の習得を図ってまいっております。平成22年度から預貯金や生命保険、給料などの比較的換価が容易な債権を中心に滞納処分を実施しております。その成果が徐々にあらわれ、ここ3年間の平均では0.12%の徴収率向上となっております。

 

 今後は、不動産や動産など換価に当たって専門的な知識や労力が必要な財産の処分についても対応し、さらなる徴収率の向上に努めたいと考えております。

 

○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。

 

○遠藤素子君 
 実は今回徴収率が
93%を超えてるということで、実はもっと低いのではないかと思っておりましたら、ここ数年上がっているということは、滞納整理機構ですか、そこへ依頼して徴収を、市の側からいえば徴収率を上げるということでいいことなんですが、こういう実態の中でやむを得ず滞納している人に、悪く言えば取り立てを厳しくやるということで非常に困っている世帯もあるように聞いております。この実態からしますと、恐らく食費も削って、そして納めているんではないかと、11万円しかない月給から年間14万円もの国保税、このほかにも住民税いろいろあるわけですから、そういうのを考えますと非常に厳しいものがあると。やはりできるだけ安くして、そして払いやすくして、そして市民が豊かな生活ができる、そういうことを目指すことが健康につながるというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

 

○議長(大山政司君)  市民福祉部長。

 

○市民福祉部長(中岡 勲君) 
 かなり厳しい取り立てというふうなお話でございますけども、市としてはそういうふうな厳しい取り立てはしないと思います。

 

 それでもう一つ、実際に税額といいますか、1人世帯で収入が、所得がないというふうになられた方の国保税なんかを考えますと、年間大体1人世帯で17,400円ということで、そんなに負担はかからないんではないかというふうに考えてます。5割軽減、2割軽減におきましても29,000円とか年間46,400円ということになってますので、当然その所得のある方についてはその所得に応じて負担をいただくいうことが大事だと思ってますので、今のところそういうふうに厳しい取り立てとか、そういうふうには考えておりません。

 

○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。

 

○遠藤素子君 
 八幡浜市の場合、調べてみましたが、単身フリーター月
14万円の給料、20歳代です、この人が年間115,600円の保険税というふうに聞きました。ですから、かなり厳しい状況には違いないというふうに思います。

 

 次行きますが、保険税はほかには使えない目的税ですから、集めた税はそのときの被保険者のために使うのが原則だと思います。今市の国保会計の状況はどのようになっているでしょうか。医療費の増減の傾向、基金残高についてお聞きします。

 

 仮に基金から国保加入者に1万円ずつ還元するには幾らの費用がかかり、現在それは可能であるかどうか、お聞きしたいと思います。

 

○議長(大山政司君)  市民課長。

 

○市民課長(菊池正康君) 
 回答いたします。

 

 1点目、国保会計状況でございます。平成24年度決算では11,1753,000円の黒字で、前年度繰越金を差し引いた単年度収支は4,4691,000円の赤字となっています。

 

 2点目の医療費の増減につきまして、被保険者数が年々300人程度減少している中、医療費総額は22年度までは増加傾向でございましたが、23年度から減少傾向にあります。また、1人当たりの医療費は平成24年度は353,000円で、ここ数年では増加傾向であり、これは医療費の高度化などによるものと思われます。

 

 3点目、基金残高でございます。平成24年度末で26,1093,274円です。加入者1人に基金を取り崩し、1万円ずつ還元する費用とそれが可能かどうかということでございますが、八幡浜市国民健康保険財政調整基金条例の規定どおり、基金はあくまで医療費の急激な高騰による財源不足などを補ったりするための貴重な財源であり、被保険者への還元を目的とした取り崩しはできません。

 

 以上です。

 

○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。

 

○遠藤素子君 
 ルールどおりと言えばそういうことになるんでしょうけど、本当に市民が困っていると、食費も削っていると、そういう状況で健康な生活というのは難しい。健康でなければ医療費はさらに膨脹すると思うんですね。そういうところで、ぜひ医療費を健康な市民をつくることで、一番最初に申しましたが、そういうことで病気が軽いうちに早期発見して早期治療、それによって健康な市民をつくり、医療費を下げると、そういう取り組みと同時に困っている人に温かい手を差し伸べて、そして栄養もしっかりとっていただいて、そして健康体をつくると、そういう取り組みがやっぱり求められていると思います。

 

 次に、実際には国保税が払えない、だから正規の保険証がなく、病気になっても医者にかかれないとの訴えが少なくありません。こういうことはあってはならないと思いますが、短期被保険者証、資格証明書の発行数及びそれらの手渡し状況についてお聞きします。本人の手に渡らずに市役所にとめ置かれている数、これはどのくらいあるでしょうか。これは一定期間を超えた場合、郵送で送り届けるべきだと思いますが、そのようになっているでしょうか。

 

○議長(大山政司君)  市民福祉部長。

 

○市民福祉部長(中岡 勲君) 
 国保税が払えないから医者にかかれないということはあってはならないというふうなことでございますけども、まず議員御質問の滞納世帯につきましては、
8月末現在で1,047世帯でございます。また、被保険者資格証明書の発行は112世帯、短期被保険者証の発行については対象世帯が359世帯あります。納税相談の案内状を送付して相談に応じた196世帯に手渡しをいたしております。

 

 なお、残りの163世帯については留保している状況でございます。

 

 滞納者のうち、何らかの事情により過年度の国保税を納めていない世帯に対して、八幡浜市としては原則短期被保険者証を交付することとし、特に悪質な滞納世帯等については資格証明書を交付しております。

 

 議員御指摘の短期被保険者証の取り扱いでございますが、これは有効期限を3カ月としたほかは正規の被保険者証と何ら変わるものではなく、少なくとも納期限内での納付者との区別、納税意識をいただいていく上でも他の市町村でも実施しているように有効な対策であると考えておりますので、御理解を願いたいと思います。

 

○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。

 

○遠藤素子君 
 御答弁で過年度の国保税が未納な方について資格証明書と短期被保険者証を出しているということでしょうか。ちょっと確認です。いいんでしょうか、それで。

 

○議長(大山政司君)  市民福祉部長。

 

○市民福祉部長(中岡 勲君) 
 そのとおりです。

 

○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。

 

○遠藤素子君 
 それで、
163世帯についてはその保険証が市役所にとめ置かれているということですが、その後の対応はどうなっているんでしょうか。

 

○議長(大山政司君)  市民福祉部長。

 

○市民福祉部長(中岡 勲君) 
 本年から保険証の交付時期が
8月にかわっております。それで、本年の7月に納税相談の案内状を送付いたしまして、それに今応じておられる方が8月末現在で196世帯が相談に応じていただいて、交付をしてる状況でございます。

 

 また、今後はその納税相談に応じていただいていない163世帯につきましては、再度案内状を送付して納税相談に応じていただくようにしていただきたいと考えております。

 

○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。

 

○遠藤素子君 
 それは期限はどうなるんでしょう。

 

○議長(大山政司君)  市民福祉部長。

 

○市民福祉部長(中岡 勲君) 
 まず、
7月に出しましたので、もう9月中にはそういうふうな措置を実施したいと思っております。

 

○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。

 

○遠藤素子君 
 平成
211216日付の短期被保険者証の交付に際しての留意点についてという通知を厚生労働省保険局が県に送っております。その中には短期被保険者証の交付の趣旨は市町村と滞納世帯との接触の機会を設けることであるから、世帯主が市町村の窓口に納付相談に来ないことにより一定期間これを窓口で留保することはやむを得ないが、留保が長期間に及ぶことは望ましくないことというふうに通知が来ております。その通知によりますと、ある一定期間はとめ置くけれども、それを過ぎたら郵送で送りなさいと、ずっと留保するのは被保険者が不在であったり、転出済みであったり、保険者が郵送して、結果として保険証が届かなかった場合、そういう場合だけだというふうになっておりますが、そこはどうでしょう。一定期間過ぎたら郵送で送り届けるということをされているでしょうか。

 

○議長(大山政司君)  市民福祉部長。

 

○市民福祉部長(中岡 勲君) 
 今のとめ置き期間を一定期間たったら郵送してはどうかという御質問でございますけども、私どもも国民健康保険に加入されてる全ての方々に国民健康保険税を納付いただき、国民健康保険証を交付し、適正な医療を受けていただきたい、安心して暮らしていただきたいという考えは一致しております。

 

 ただ、滞納者に対する納税相談を実施することなく、ただ単に期間が過ぎたので保険証を配付するということは、国民保険税の被保険者間の負担の公平化を考えた場合、一生懸命生活を切り詰めてお支払いをいただいている市民が本当に公平感に疑問を持たれるものではないかと考えています。

 

 このようなことを考えますと、やはり滞納されてる方との間で何らかの話し合いが必要だと考えていますので、御相談をしていただき、これからどうするかということを職員とその人たちとコミュニケーションをとっていただき、短期被保険者証をお渡しするというやり方が望ましいのではないかなというふうには考えてます。

 

○議長(大山政司君)  部長、遠藤議員は郵送しとるのかしてないのかを聞きよるんやから、しとるかしてないかをはっきりあなたが答弁せないかん。

 

 市民福祉部長。

 

○市民福祉部長(中岡 勲君) 
 今のところ、郵送はしておりません。

 

○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。

 

○遠藤素子君 
 県内でも自治体によっては資格証明書は一切出してないというところがあります、愛南町など。そこはどうやってるかとお聞きしましたら、やっぱり家庭訪問されてるんですね。だから、相談に来いよと待ってるだけでなくて、本当に困っている家庭の実態を知る上でも家庭訪問して、そして対話をして、保険証が渡らないというふうな家庭がないように、今後ぜひ努めていただきたいと思います。

 

 大綱第2点は、子供の医療費無料化の拡充についてであります。

 

 人口減に歯どめのかからない八幡浜市にとって、子育て支援は最も緊急な課題の一つです。小・中学校の運動会や学芸会、文化祭などに参加するたび、子供の数の減少が話題になります。八幡浜市は県下に先駆けて3歳未満児の医療費無料化を実現し、注目された時期がありました。しかし、現在では中学校卒業までの医療費を、通院費も含めて完全に無料化している自治体が全国には少なくありません。県内でも内子町や久万高原町など実現しております。子育て世代の若い人たちにとって子育てに金がかかり過ぎるということが、子供をつくれない大きな原因になっていると聞きます。小学校も高学年になれば体力もついて病気にかかることも少なくなりますから、特に求められているのが小学校の低学年の時期です。もちろん中学校卒業まで完全無料化がいいんですけれども、一遍にそれが無理とすれば、せめて小学校3年生までということで前回質問いたしました。そのとき、通院費用を無料にするためにかかる費用は約2,000万円とのことでした。ぜひ英断を下していただきたいと思うんですが、市長いかがでしょうか。

 

○議長(大山政司君)  市民福祉部長。

 

○市民福祉部長(中岡 勲君) 
 子供の医療費無料化の拡充ということでございますが、当市では子育て支援策の一つとして医療費の自己負担分を年齢区分に応じて全額助成しております。通院については、対象を小学校就学前までとしています。より経費のかかる入院については、平成
244月から対象を小学校卒業から中学校卒業まで拡大したところでございます。このために要する費用が約年間6,250万円となっております。

 

 通院分の対象を小学校3年まで拡充してはとのことでございますけども、先ほど議員もおっしゃられたとおりに、今年の3月定例会での御質問において小学校1年生から3年生までの対象者は約800人であり、これを無料化すると新たに約2,000万円程度の負担が必要となり、厳しい財政状況のもと、さらなる財政負担が伴うため、県内の他市の状況を踏まえながら検討していきたいと答弁いたしました。

 

 現在のところ、県内の他市で実施しているところはなく、まだ導入すべき時期ではないと判断しておりますが、なお今後とも検討課題とさせていただきます。

 

 以上です。

 

○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。

 

○遠藤素子君 
 
2,000万円と言えば当初予算のわずか0.1%なんですね。本当に人口をふやそうということであれば、子育て支援、先ほどもお話しありましたけれども、できないというお話でもありましたけど、やっぱり八幡浜でできることもあると思うんです。市長、いかがでしょう。

 

○議長(大山政司君)  市長。

 

○市長(大城一郎君) 
 この医療費の助成制度につきましては、前回遠藤議員から質問を受けまして、中学校
3年までの入院費用の無料化ということに踏み切りました。現在子供を抱えている世代が何を望んでいるのか。当然医療費の無料化、中学まで通院費の無料化をすれば大変喜ばれる施策だと思いますが、それ以前にやはり子供を持って保育所に通わす、それで延長保育を望んでいる、そして小学校に行けば放課後児童クラブをもっと充実してもらいたい、そういったところもいろいろな分野があります。その中でどれができるのかできないのか、今の市の予算においてどれを取捨選択していく、広げていくのが一番ですが、その中でもできるものを考えて延長保育にしたり、放課後児童クラブにしたり、できるところから手を打っているところであります。

 

 これは、財政豊かで、東京23区のようにいろいろとお金があればこの医療費の無料化までできます。でも、今の八幡浜市の財政から考えてみて、やはり今できることをしっかりとやっていく、将来的にもっともっと財源も豊かになって、子育て支援に手を広げるようなことがあればこういったことも考えていきたいし、今できることは一生懸命やっていっているつもりでもあります。

 

 なお、この医療費については今後検討をさせていただきたいと思います。

 

○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。

 

○遠藤素子君 
 それでは、ぜひ前向きに検討をしていただくことを期待しております。

 

 大綱第3点は、住宅リフォーム助成制度の創設を求めるものであります。

 

 長引く深刻な不況のもと、地元業者の皆さんの仕事は激減しています。これまでも申し述べましたとおり、この制度はこの数年の間に全国の自治体の約3割にまで広がっており、取り入れたところではどこでも住民に喜ばれ、自治体職員もこんなに住民に喜ばれる仕事をしたのは初めてだと、そういう声も聞かれるほどです。これは、住民の住環境の向上、整備のみならず、地域への経済効果は10倍から25倍とされ、雇用の場を安定させることにもつながります。この八幡浜にとって大変重要な施策ではないかと思いますが、いかがでしょうか。

 

○議長(大山政司君)  産業建設部長。

 

○産業建設部長(菊池賢造君) 
 大綱3、住宅リフォーム助成制度の創設をについてお答えいたします。

 

 住宅リフォーム助成制度による補助を行っている自治体として、県内では四国中央市、西予市、宇和島市、愛南町において実施されております。この事業は、住環境整備の推進とともに、地域経済の活性化や雇用の安定など中小企業者の振興を目的としている事業です。いずれの市町におきましても、補助額10万円から20万円を限度として全て単独の費用で実施しております。

 

 八幡浜市では、東南海・南海地震に備え、木造住宅耐震診断補助事業と木造住宅耐震改修補助事業を推進し、市民の生命、財産を守ることが最優先であると考えております。

 

 ただ、住宅リフォーム助成制度により助成金を上回る効果を上げているとも聞いておりますので、今後市の財政状況も踏まえ、検討してまいりたいと考えております。

 

○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。

 

○遠藤素子君 
 建築確認件数というのを八幡浜の場合、調べてみました。
1970年には旧八幡浜市内だけで約300件ありました。ところが、2010年には合併後であるにもかかわらず100件を切って、下回っております。それぐらい仕事は激減している。これは地元業者を守るという意味で本当に危機的な今状況にあると思います。

 

 全国で異常気象による集中豪雨や竜巻など大きな災害のとき、一番大切なのは地元の土木関係業者の皆さん、その献身的な作業だそうです。ところが、廃業されていて道具や機械がそろわなくて、駆けつけようにも道具や人がいないと、そういう状況にもなったという話を聞いております。ですから、今地元業者を守るということが非常に大切だと思います。先ほど前向きに検討するということでしたので、ぜひ前向きに検討して、地元業者を守り、町の活性化にも取り組めるということですので、非常に波及効果が大きい。インテリアとか家電などにも及ぶということですので、町の活性化にもつながるということだと思いますので、ぜひ前向きな検討をお願いしたいと思います。

 

 次に、大綱4点です。伊方原発の再稼働を認めず、廃炉を求める決断をしてほしいという問題です。

 

 福島原発事故は、今世界から改めて問題視されています。東京オリンピックの開催が決まり、期待されるものはありますが、同時に福島の皆さんを初め多くの国内外からは信じられないなどの驚きの声とあきれたなどの怒りの声も聞こえてきます。安倍総理が7日夜、国際オリンピック委員会総会で行った東京への招致演説の中で、東京電力福島第一原発事故の放射性物質汚染水漏れについて、状況はコントロールされている、健康問題については現在も将来も全く問題ないと述べたことについてです。市長はこれは問題ないとお考えでしょうか。

 

○議長(大山政司君)  市長。

 

○市長(大城一郎君) 
 安倍総理の発言に対してさまざまな意見がある、そのことが報道されていることは承知しております。総理として現在の認識を表明されたものでありまして、私として、市長としてコメントする立場ではないと考えております。

 

○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。

 

○遠藤素子君 
 コメントできないとはどういうことでしょう。総理は状況はコントロールされていると言ってるんですね。演説してるんですね。コントロールされていますか、今。汚染水はもう後手後手に回って、本当に海洋に汚染水が流れ込んでいる。そういう状況がもう一筋ではなくて
7基のタンクから漏れていると、そういう状況でありながら、コントロールされているというふうなことを世界に向かって言ったということ、問題じゃないんでしょうか。

 

○議長(大山政司君)  市長。

 

○市長(大城一郎君) 
 これは今現在首相が総理の立場でいろいろとした見識のもとで発言されたことでありますので、一市長がそれについてこれは間違っている、これは違う、これはこうじゃないですかというようなコメントをするべきではないと申し上げたところであります。

 

○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。

 

○遠藤素子君 
 非常に残念です。

 次に行きます。

 

 また、福島原発事故はその原因さえわかっていません。原因がわからなくてどうして万全な安全対策がとれるでしょうか。

 

○議長(大山政司君)  総務課長。

 

○総務課長(菊池司郎君) 
 事故原因がわからない状況で万全な安全対策がとれるかという御質問についてお答えをいたします。

 

 福島第一原子力発電所の事故に関し、昨年国会による事故調査委員会、政府による事故調査・検証委員会、民間による検証委員会、東京電力による事故調査委員会という4つの委員会より事故報告書が提出され、それぞれ異なる立場から検証が行われておりますが、事故炉近辺の詳細な調査は不可能であるため、各報告書とも事故の直接的原因の解明には至っておりません。ただ、原子炉の安全性や原子力防災において各報告書で指摘された事項は自然災害に対する想定の甘さを含めて新規制基準や原子力災害対策指針に反映され、原子力規制委員会の安全審査や自治体等の防災対策に教訓として生かされているものと考えております。

 

 以上です。

 

○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。

 

○遠藤素子君 
 原因がまだはっきりしていないということはお認めになりました。ですから、物事に何かが起こったときに原因をまず確かめる、そしてその原因にふさわしい対策をとるというのが建前だと思うんですね。その原因がわからないのに伊方で絶対安全と言えるような対策はとり切れないと私は思います。

 

 つい最近も伊方原発では人為的なミスによる水漏れが報告されております。人為的なミスはつきものです。いつ誰がどのような部署でそれを起こすか知れません。さらには、南海トラフと中央構造線による巨大地震、またその連動による地震など、その危険性は事故を起こさない対策がとり切れないということを想像させます。絶対安全な対策などとり切れないと考えるのが真っ当な考え方ではないでしょうか。

 

○議長(大山政司君)  総務課長。

 

○総務課長(菊池司郎君) 
 絶対の安全があるのかどうかということでございますが、安全性という考え方には危険な要素を想像のできる限りだめ詰め、これを排除していく中で最終的に高度な安全性が確保されるということであり、絶対という言葉は安全性という考え方にはなじまないものであると考えております。

 

 ただし、原子力発電所は事故があった際の被害は極めて苛酷なものであることから、この安全性の確保には究極の厳しさと専門性が求められます。福島発電所において震災をきっかけに現実にシビアアクシデントが発生したことを踏まえ、原子力規制委員会においては安全性の確保について、専門性を発揮し、厳しい視点に立って的確な判断をされるものと期待しているところであります。

 

 以上であります。

 

○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。

 

○遠藤素子君 
 市長は
10日の総括説明の中で次のように述べられました。原子力発電所の安全性については、基本的に原子力規制委員会の判断に委ねられていると考えておりますが、再稼働が必要かどうか、再稼働すべきかどうかは国が原子力規制委員会の審査結果を踏まえ、国策としてのエネルギー政策の方向性、再稼働の最終判断に至る手順を明確に示す必要があります。当市としましては、これらが明確になった段階で市議会、市民の意見を踏まえた上で判断したいと考えております、こう述べられました。

 

 私は、市長の基本方針の第1の柱、安全・安心のまちづくりは本気なのかと疑いたくなります。本気でそれを第1の柱として取り組もうとされるなら、原発なしでも電気が困らないという現状のもとで、これほど市民の命と暮らし、そして市民のふるさとを脅かすものに対してその危険性を取り除くために全力で取り組まれるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

 

○議長(大山政司君)  副市長。

 

○副市長(橋本顯治君) 
 先ほどからいろんな形で原子力について答弁をさせていただいております。今お話しのあった危険性を取り除くべきであるというお話であったと思いますけれども、そのことにつきましては、同趣旨の答弁になりますけれども、一義的にそれが危険であるかどうか、安全であるかどうかの判断は最も専門的な知見を有しておる原子力規制委員会がまず判断をすべきであるというふうに思っておりまして、そこの中で仮に危険であるという判断が出れば、おっしゃったとおりそれなりの対応が必要であろうし、これが危険でないという判断を出されれば、またそれなりの対応をすべきだと、そういうふうに考えております。

 

○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。

 

○遠藤素子君 
 一自治体、八幡浜市の自治体の長として、八幡浜市民を守る、このふるさとを守っていくために危険性が本当に迫っている、大きな巨大地震が来るということがもう本当にいろんな学者が言っている。そして、原因はわかっていない。津波が原因ではないと、もちろん電源喪失には至りましたけど、津波が来る前に管が割れて、そこで異常事態に発展したという、そういう学者もいるわけで、だから津波対策ばっかりやって安全対策をやったということでは、伊方の場合安全とは言えないと思うんです。もう
30年超えた原発もありますし、3号炉はプルサーマルでもあります。ですから、古くなった管がいつどこで破けるかわからない。そしてまた、ある人は伊方が人為ミスで事故が起こるというふうに言う方がありますが、そういうことも考えられる。そうしますと、一たび事故が起こったら第2の福島になるわけですから、そういう危険性が全くないと言えないとするならば、やはり廃炉に向けて、原発がなくてもやっていけるわけですから、それ以外の方向を探るべきだと思うんです。

 

 引き続いて次の質問に行きますが、福島では原発事故から……。

 

○議長(大山政司君)  遠藤議員、次の項目に入るんですか。

 

○遠藤素子君  はい。

 

○議長(大山政司君)  休憩いたします。

 

午前1159分 休憩

 

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午後 零時59分 再開

 

○議長(大山政司君)  再開いたします。

 

 遠藤素子議員。

 

○遠藤素子君 
 続きをさせていただきます。
 福島では原発事故から2年半たっても15万人の人々が避難生活を余儀なくされ、最近では先の見通しが持てないとしてみずから命を絶つ人が少なくないと聞きます。今汚染水問題は事故以来の最大のピンチだと言われ、収束どころか人間の手に負えない様相を示しています。核と人間は共存できないものだということを市長はお認めになりますか。そうだとすれば、原発は廃炉にすべきとの声を上げる決断をされるときではありませんか。御自分の考えを閉じ込めて、国が県がとそれに従うのは余りに無責任ではないでしょうか。今ここで伊方原発の再稼働を食いとめることは、全国に大きな影響を与えると思います。市長には市民の命とふるさとを守るためという大義名分があります。誰よりもそれを求めやすい立場に立っていらっしゃいます。その大英断が下されれば多くの市民は大歓迎すると思いますが、いかがでしょうか。

 

○議長(大山政司君)  副市長。

 

○副市長(橋本顯治君) 
 遠藤議員から廃炉にすべきではないか、廃炉にすべきと声を上げるべきではないかというお話がありました。今のところ、そのような判断をすべき時期ではないというふうに考えております。

 

 なお、本年7月に愛媛県で開催された全国知事会議におきましても、再稼働の是非については国が責任を持って判断することを求めると全国知事会からもそういう提案が出されているということも申し添えさせていただきます。

 

 以上です。

 

○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。

 

○遠藤素子君 
 国が判断をすると、多分原子力規制委員会が中心になって判断することになるんだと思うんですが、この規制庁のつくった原発の新基準には大きな問題があると言われています。それは、今度の新しい指針の中でこれまでの原発の審査に用いられていた基本的な指針類、立地指針、安全設計指針、安全評価指針、線量目標値指針、この
4つの指針があったわけですが、新しい指針には立地指針というのが省かれているということです。なぜ省かれたか、それは今までは苛酷事故が起こることが想定されていなくて、原発の敷地の境界線あたりで250ミリシーベルト以下になるかどうか、これが確認される、被曝量として250ミリシーベルト以下になるかどうかを確認していたと。ところが、今回の福島原発事故でこれを何倍も超える、1年間で1,190ミリシーベルトに達したということで、立地指針を取り入れると現在の既存の原発が動かせなくなると、そういうことを配慮したためにこの立地指針というのを採用しなかったんだというふうに言う方がいらっしゃいます。それは、元原子力安全委員会事務局技術参与の滝谷紘一という方が述べられておりますが、福島第一原発事故の知見を反映した厳しい事故に対して新たに立地審査を行えば、既存の原発は不適合になる、そのために立地指針を取り入れなかったのではないかと、こういうふうに語っておりまして、これまでの基準よりも緩やかになっているというか、大事なところが抜けた指針になっているということで、これを信じて判断を待つというのでは、本当に住民の命を守れないんではないかということを思います。

 

 また、原発の汚染水問題は今非常事態です。汚染水が海に流れ込んでいる、これを世界が問題にしないはずはありません。海水は地球をめぐり、この地方にも影響が出ないとは言えません。魚のまち八幡浜市にとっては本当に大問題だと思います。福島の漁業関係者は、これまで試験操業をされていたと、全て試験操業だったと。操業をしてもそれが放射能に汚染されてないかどうかを確かめる。そして、2年たって、3月からコウナゴの試験操業も順調で、さあシラスもという時期に東電が海への流出を認めた、もう逆戻りだといって本当に落胆されています。こういう状況にあるわけですから、本当に事故が起これば大変なことになる、そういうものはやっぱり排除していくのが普通じゃないんでしょうかね。

 

 もう一つ、市長は国の方針が明確になった段階で市議会、市民の意見を踏まえた上で判断したいと考えているというふうに答えられました。どのような方法で市民の意見を把握されるんでしょうか、伺います。

 

○議長(大山政司君)  市長。

 

○市長(大城一郎君) 
 確かにこの原発問題、いろいろな問題があろうと思います。その問題を今国のほうでシビアアクシデントに対する問題、かなりレベルが高い基準で判断をされていると思っております。その判断が問題ないのか、あるいは問題があるのか、だったらもう原発はだめですよという、その判断を今待っておるとこです。先ほども申しましたが、その判断を待っているところでありまして、もし万が一にその中で安全だ、また反対に原発はもう排除すべきだという判断がどうなるかまだわかってませんが、その判断が出た段階で市議会に当然その判断を報告して、市議会の意見も聞きますし、市民の方々の意見も聴取できる場をつくって聞いてまいりたいと思います。

 

○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。

 

○遠藤素子君 
 原発が再稼働ができるかどうか、それを今審査しているということなんですが、私は再稼働できないというふうな結論は出ないと思います。それは、そういう結論を出さないためにこういう基準をつくってる。だから、再稼働ありきの基準です。そうだと思います。そうでなければ、その立地指針など、今までずうっと踏襲されてきたその指針をなぜ今回外したんでしょうか。

 

 そういうことが1つありますし、このように汚染水が大問題になったのはかなり前ですね。にもかかわらず、選挙が終わった後発表されました。それまでずっと隠し通してきた。そして、再稼働をするために電力会社の技術者を、原発再稼働へスピード審査、再稼働を早くするために技術者を募集して、そして早く審査結果を出そうと、そういう動きもある。そういうことをずっと勘案してみますと、早く再稼働させたいという狙いが見え見えです。

 

 そして、子供の甲状腺がんもさらにふえて、確定18人、疑い25人、前の議会よりさらにふえております。そういう状況の中で……。

 

○議長(大山政司君) 
 再質問ですから、あなたのそういう考えは持たれるのも私はそれなりにいいと思うんですが、ずばり何を再質問でお聞きしたいかを、経過は経過としてわかりますので、そこを簡潔に再質問してください。

 

○遠藤素子君 
 国の方針を待つということですが、国は再稼働を認めると、そういう方向だと、そのために着々と準備を進めてると、そのために新指針もそういうふうに大切なところを省いているというふうなことですから、国が指針を出す前に地方として声を上げる、これが地方自治体のあるべき姿だと私は思うんですね。全国から、地方自治体からいろんな声が上がって国はそれを判断して決めるというのが民主主義ではないんでしょうか。上が決めることを、はい、そうですかいうて受けるだけでは住民主人公とは言えないと思うんです。その点お聞きします。

 

○議長(大山政司君)  市長。

 

○市長(大城一郎君) 
 今ほど遠藤議員からるる述べられましたが、それは遠藤議員の個人的な見解だと思っております。私はやはり今回の規制委員会においては国から独立した委員会であって、適正なる審査を期待しているところでありますし、地方から声を上げるといいましたら、地方六団体という組織もあります。遠藤議員さんも八幡浜市議会に属されておりますので、市議会でそういった意見をまとめて、市議会としての方向性として原発反対というふうな議会の声を上げられるのならまた声として通ると思いますが、一個人の見解として申されておりますそのことに対しまして私が理事者が市長として答弁することは控えさせていただきます。

 

○議長(大山政司君)  ありますか。簡単に。

 

 遠藤素子議員。

 

○遠藤素子君 
 もう繰り返しになりますから、その問題に触れません。

 

 先ほどの市民の声を聞く、そういう場を設けると言われましたけど、やはりアンケートをとるとか、それから住民投票をするとか、そういう本当に多くの名もない市民の声を聞く、そういう場をぜひ設けてもらいたいと思いますが、いかがでしょうか。

 

○議長(大山政司君)  副市長。

 

○副市長(橋本顯治君) 
 市民からのお声を聞くのをどういう形でするかということは今検討中であります。八幡浜市は県に対して、県の照会に対して回答する責務がありますので、できるだけ市民各界各層の代表者の意見、またいろんな方の意見が反映できるような場を設けたいと、そういうふうに思っています。

 

○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。

○遠藤素子君 
 それでは、今代表者の声と言われました。できるだけ多くの声を聞いていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。

 

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