一般質問 H25. 6 岩田功次 議員

公開日 2014年09月03日

質 問 事 項
八幡浜市立病院の救急患者受入れについて
市役所職員の人事評価について
漁業の活性化について
農業の活性化について
八幡浜市総合計画について

 


 

〔岩田功次君登壇〕

○岩田功次君 
 私は、総括一問一答方式で一般質問を行います。どうかよろしくお願いいたします。

 

 皆様、いろいろとありがとうございました。市長選挙ではさまざまな場所で岩田功次の名前を宣伝していただきました。選挙戦において、誰に聞いても2期目は危ないよと言われる状況の中で、私は4年前に初当選をいただいてから毎日が選挙戦のつもりで議員として精いっぱい働いてまいりました。体もでかいし、態度もでかい、いい意味で存在感があるのではないでしょうか。存在感があるからこそ、いろいろとたたかれているのだなあとありがたく感じているところであります。

 

 今回も、市民の皆様の声を議会で発表していきたいと思います。理事者の簡潔でわかりやすい答弁を求め、一般質問を始めさせていただきます。

 

 大綱1、八幡浜市立病院の救急患者受け入れについて。

 

 病気で亡くなる方の多くは病院で亡くなります。先生方も少ない人員で頑張ってもらっている状況の中で、市立病院関連で悲しい情報が飛び込んできました。46日土曜日の救急患者受け入れについてです。市立病院からの報告を拝見しましたが、気になることを発見いたしました。いま一度市民にわかりやすい経過報告を伺い、また市議会からの申し入れ事項に対する答弁もあわせて伺います。

 

 大綱2は、市役所職員関連の人事評価について。

 

 私は、一貫して職員の人事評価について伺ってまいりました。前回は昨年の3月議会でした。同じ内容で3回目の一般質問です。

 

 市役所職員の人事評価の進行状況を伺います。また、現状、現時点での人事評価の問題点と利点を伺います。

 

 災害時などの危機的状況の中で冷静な判断ができる危機管理能力を育てる職員教育についてもどのように行っているのか、伺います。

 

 市民目線でも、市役所職員目線でも、市民に優しい職員づくり、基本的な人間力のアップ、職員教育についてもどのように行っているのか、重ねて伺います。

 

 また、事務職でも技術職でもプロ意識、プロの中のプロを目指す職員の育成について、人事の仕組みの質問をいたします。

 

 プロとは専門職のことです。若いうちはいろいろな職務を経験していき、中堅で適材適所に異動して専門職を目指すのがいいと思います。職員教育と人事について、専門職育成をどのように目指していくのか、伺います。

 

 技術職の評価はいろいろな評価があります。例えば、問題になっている明治橋案内サインでは、丈夫できれいな板面の設計を指示した技術職でした。きれいな状態で5年以上のメーカー保証のつく商品の仕様です。同じ時期に施工された文化財の案内サインの板面は、1年保証もできない素材で見積依頼され、そのままの仕様で何十カ所も施工されているが、職員の見識により町の景観までもが影響されるのです。文化財の案内サインは長もちする素材にしなくてはいけません。知識と努力の要素で技術職員の人事評価に影響することではないでしょうか。

 

 また、刑事事件や不祥事に理事者が絡むと人事評価も厳しくなります。この明治橋の案内サインでは、市議会議員の倫理評価までもが問題になっています。市議会議員になって4年間、私の会社の全売り上げの14.8%が八幡浜市関連の仕事でした。問題がないという確認で社長職を継続していますが、指名業者登録、選挙管理委員会などの関連の条例、規則について伺います。

 

 悪いことなら皆様に謝罪しなければいけません。一部報道での情報しかわかりません。問題視されていることの概要を伺います。

 

 大綱3は、漁業の活性化について。

 

 魚を売るための新しいどーや市場がオープンいたしましたが、市場に水揚げされる魚不足が心配されています。高年齢の漁業者問題、漁業後継者問題は深刻な状況だと感じていますが、何か秘策はないのでしょうか。

 

 また、トロール船の操業期間中の水揚げが多くあり、トロのない日は魚市場が寂しいと聞きます。トロール漁業を継続するための何か秘策もないのでしょうか、伺います。

 

 また、海の環境保全、魚資源の育成について何か取り組んでいらっしゃるのであれば、計画を伺います。

 

 大綱4は、農業の活性化について。

 

 農林水産省の関連で人・農地プランの作成が重要だと聞きますが、八幡浜市の状況と今後の方針について伺います。

 

 ことしは空梅雨の様相です。また、戦後の植林政策の関連と砂防工事などの河川自体の保水力の低下で、干ばつ時の農業用水の不足が心配です。千丈川では既に5月、水の干上がった場所があり、何万匹もの魚が、そして水生生物が死んでしまいました。ひどい状況が今も見れます。松柏中学校の前の川を見てください。水関連の自然環境保全と農地保全について伺います。

 

 次は、イノシシ対策について。

 

 この問題は、生態系、環境破壊の問題でもあり、人間が多く影響していると思われます。今回のイノシシ対策の予算の説明と今後の方針について伺います。

 

 大綱5は、八幡浜市総合計画について。

 

 前回の総合計画は平成19年に発行されていました。新しい八幡浜市総合計画の作成も重要なことです。いろいろな計画の基本となる八幡浜市総合計画をどのように計画していくのか、伺います。

 

 いろいろな国の地方に対する支援事業があります。八幡浜でも過疎化対策など既に大問題ばかりだと感じています。例えば総務省の地域おこし協力隊の取り組みなどは八幡浜市にぴったりの事業ではないでしょうか。八幡浜市の状況と今後の方針について伺います。

 

 以上、1期目4年間で16回目の一般質問を終わります。毎回の完全制覇です。市民の皆様の協力により達成することができました。どうもありがとうございました。

 

○議長(宇都宮富夫君)  市長。

 

○市長(大城一郎君)  
 岩田議員御質問の大綱
5、八幡浜市総合計画についての総合計画の継承と見直しについてお答えをいたします。

 

 現在の八幡浜市総合計画は、地域における総合的かつ計画的な行政運営を図るため、長期的視点に立った市政の総合指針として平成191月に策定したものであります。本計画においては、平成27年度を目標年次とし、市が目指す将来像について、医療・福祉、産業振興、インフラ、住環境、防災、教育、地域自治等各分野において市が抱える課題解決に向けた総体的な目標及び方針を掲げているものであります。計画の具体的な実施及び検証につきましては、計画の進行状況を的確に把握しながら、社会的、経済的環境の変化も踏まえ、毎年度当該年度を含めた3カ年の実施計画を策定し、お示ししているところであります。

 

 そこで、議員御質問の現行計画の継承と見直しについてでありますが、総合計画が市政の総合指針として位置づけられていることを踏まえれば、さきの市長選挙において公約に掲げた諸施策を推進していく上で公約、施策を総合計画に反映すべきものであり、同時に現行計画においては引き続き推進すべき重要施策についてその考え方及び方向性を継承していくことも必要との認識であります。総合計画の見直しに向けた準備に、早速ですが、取りかかっていきたいと考えております。

 

 また、議員御指摘のとおり、総合計画そのものを知らない市民の皆様方も多数おられると思いますので、計画の策定、見直しに当たっては、市民参画しやすい体制を整備して、市民、行政協働のまちづくりを目指していきたいと考えております。

 

 その他の質問に対しましては、副市長並びに各担当の部課長から答弁をさせます。

 

○議長(宇都宮富夫君)  副市長。

 

○副市長(橋本顯治君) 
 それでは、岩田議員御質問のうち、市役所職員の人材評価について、その中で人事評価の進行状況と問題点
2点についての分についてお答えをします。

 

 人材評価につきましては、職員の勤務の実績や能力を的確に把握し、職員の事務能力と市の職務実行能力の向上を図るため、また評価をすることにより職員の意識改革、職場の活性化、能力開発につながるものとして、平成244月に試行し、2412月から実施しております。評価は年2回、上期に実績評価と能力評価を、下期に実績評価のみを行います。まず、職員個々が自己評価を行い、次いで上司が所属職員の評価を行うというものですが、上司自身も評価した内容そのものがさらに評価される対象となるという側面もあります。

 

 なお、評価の結果、成績が良好でない職員については上司が個別に指導するとともに、手当の一部を減額しております。

 

 現在、平成24年度下期評価の最終調整段階にあり、これより1年間の評価を終了することになります。

 

 議員御指摘の問題点と利点につきましては、この評価終了後に検証を行う予定であり、この中で評価方法の問題点があれば改善等を行ってまいりたいと考えております。

 

 以上です。

 

○議長(宇都宮富夫君)  市立病院事務局長。

 

○市立病院事務局長(河野謙二君) 
 岩田議員御質問の大綱
1、市立八幡浜総合病院の救急患者受け入れについてお答えをいたします。

 

 まず、1点目の46日の救急患者受け入れの経過報告についてでございますが、市立病院では医師不足により、また今おられる先生方の過重労働の防止のために平成206月より土曜日の救急患者の受け入れはお断りしております。医師が減少した状態で365日、24時間の受け入れを行うことで医師にさらなる負担がかかり、新たな医師の離職を招いてしまい、それによってさらなる受け入れ制限を生じるというような悪循環を防ぐために苦渋の選択をいたしたものでございます。

 

 御質問の46日の事例につきましては、当日は土曜日であったため、救急搬送は受け入れしておりませんでした。しかしながら、患者が重篤な場合など例外的に受け入れる場合があるということを消防署と病院の間で取り決めをしておりましたので、今回消防隊より3回にわたり受け入れの要請がございました。1回目の要請が2130分ごろ、2回目がその15分後ですが、その際は他施設への搬送をお願いいたしました。3回目の要請時、第1回目の要請から約30分後でございますが、他施設での受け入れが難しいということ、かつ患者の状態を考慮して例外的に受け入れを行うこととし、22時過ぎに患者が搬送され受け入れておりますが、約3時間後に亡くなられたものでございます。

 

 続きまして、御質問の2点目、市議会からの申し入れ事項に対する対応についてでございますが、申し入れの1点目、今後二度とこのようなことが起こらないように救急患者の搬送、受け入れ態勢についての新しいルールを構築するとともに、今後の対応について再検討されたいということにつきましては病院内でもいろいろと協議、検討をいたしましたが、医師不足の状況で現在のマンパワー、土曜日における十分なバックアップ体制がとれないこと等を考慮すれば、土曜日は他の医療機関への搬送をより迅速にお願いせざるを得ないという結論に至っております。受け入れ先につきましては、現時点ではこれまでどおり宇和島市や松山市の病院へお願いすることになります。

 

 2点目の広域医療圏での救急医療体制について、市として改めて県、保健所等へ問題提起し、充実した搬送、受け入れ態勢が確立できるように努められたいということにつきましては、早々に八幡浜保健所を訪問し、事情を説明の上、広域救急体制の整備について御指導、御尽力いただくよう要請をいたしました。

 

 3点目の人命に関係するようなことなど重要な事項については、市長と同様に市議会にも報告されたいということにつきましては、ケース・バイ・ケースということにはなろうかと思いますが、対応をしてまいります。

 

 以上でございます。

 

○議長(宇都宮富夫君)  総務企画部長。

 

○総務企画部長(中榮忠敏君) 
 大綱
2の市役所職員の人事評価についてのうち、職員教育について3点御質問いただいておりますが、関連がございますので、一括してお答えをさせていただきます。

 

 職員教育につきましては、八幡浜市では研修計画に基づき専門的知識の習得や接遇等の研修の実施を初め、特に平成23年度からは県、市町連携により県の研修所等を活用した各種研修への参加者数の拡大などに努めているところでございます。また、平成23年度から愛媛県との職員交流等に取り組むなど資質の向上に意を用いているところでございます。

 

 職員教育は、これまで行っている研修に参加というだけではなく、職場教育、OJT、オン・ザ・ジョブ・トレーニングとも言いますが、職場において上司、先輩などが仕事を通して、また仕事に関連させながら部下を育成、指導していくことが今後必要であると考えております。そのような職場教育ができる能力のある職員を育てることも必要でありますので、そのような研修会への参加についても検討してまいりたいというふうに考えております。

 

 また、管理職として県から市へ、部長、課長として就任いただきましたが、職員にはよい訓練の場であり、刺激になったと思っております。

 

 次に、プロ中のプロを目指す職員教育についてですが、当市では技術職は専門の研修等を受けたり、職場教育により専門的技術を持った職員として育っていると考えております。事務職におきましても、職種によってはある一定期間その職場に勤務した中での職場教育やその分野における研修などを受け、専門的知識を得ていると考えております。また、今年度、平成25年度から自己啓発や能力向上のための資格取得を目指す職員には助成金を交付し、専門的な知識の取得を推進をしております。ただし、そのような職員も長期間同じ業務をすることによるマンネリ化を防ぐため、また職務に関する幅広い知識や視野を持つためにもそれ相応の異動は必要であると考えております。

 

 なお、今後は議員の御指摘の件も参考とさせていただき、対処をしてまいりたいというふうに考えております。

 

 次に、5点目の市議会議員の倫理評価という問題につきましてお答えをさせていただきます。

 

 地方自治法第92条の2において、地方公共団体の議会の議員は当該地方公共団体に対し、主として請負をする法人の取締役等の役員に就任することができない旨の規定があります。この場合、主としての意味は、最高裁判例によれば、当該自治体からの請負額が半分以上を占める法人は明らかにこれに該当するとされています。株式会社八代サイン工芸の代表取締役である岩田議員が、先ほど御質問の中で述べられましたように、その請負の割合が14%程度だとすれば、最高裁判例からも地方自治法の主として同一の行為をする法人とは通常みなされず、この点からは地方自治法違反に該当しないのではないかと考えます。

 

 ただし、最高裁判例では、請負量が半分を超えない場合であっても、当該請負が業務の主要部分を占め、その重要度が長の職務執行の公正、適正を損なうおそれが類型的に高いと認められる程度にまで至っているような事情があるときは主として同一の行為をする法人に当たるともあり、いずれにせよ最終的には該当の有無については地方自治法第127条において議会がこれを決定することとされています。

 

 以上です。

 

○議長(宇都宮富夫君)  水産港湾課長。

 

○水産港湾課長(滝本真一君)  
 大綱
3、漁業の活性化についてお答えいたします。

 

 まず第1点目、漁業後継者の育成についてですが、平成24年現在の八幡浜漁協の組合員数は1,980名で、合併当初の平成17年と比較すると約500名減少しております。その年齢構成を見ると、65歳以上が全体の55%を占めるなど、漁業従事者の減少と高齢化は年々顕著になっております。新規の漁業後継者が少ない理由は、魚価が量販店の店頭価格に縛られて安値安定が定着していることや、燃油や漁業資材価格の上昇による経費が増大して所得が減少していることが大きな要因と考えております。漁業後継者の育成には漁業が魅力ある職業であることが必要であることから、今後水産物直売所での販売促進や加工による高付加価値化などの魚価向上策に取り組んでまいります。

 

 次に、2点目、トロール漁業の維持するための策についてお答えします。

 

 八幡浜は、県内唯一の沖合トロール漁船の基地として最盛期には27カ統54隻で港がにぎわっておりましたが、今では1カ統2隻が操業するのみとなっております。現在の沖合トロール漁船は平成元年に建造したもので、高船齢化が進み、年々修繕費が増加しているだけでなく、燃油の高騰などの経費の増加が経営に影響を及ぼしつつあります。トロール漁業は八幡浜水産業のシンボルであり、関連産業も多いことから、漁船高齢化などの現状を踏まえつつ、将来にわたり水産物の安定供給を担う漁業を維持、育成するため、必要な支援を実施することを念頭に取り組んでまいりたいと考えております。

 

 次に、大綱3点目、海の環境保全、魚資源育成についてお答えいたします。

 

 八幡浜周辺の主要魚種のアジとシラスの多くは外海域から宇和海に流入したものを巻き網漁業やパッチ網といった漁法で漁獲しております。これらの小型魚は食用としてだけでなく、他の魚食性の魚の餌にもなっていることから、魚種間の捕食関係を考慮した資源シミュレーションの必要性が指摘されており、国等の研究機関では新たな考えで資源評価に取り組みを始めております。今後、新たな資源評価に関する情報が入手できれば、関係機関に速やかに提供してまいりたいと考えております。

 

 魚資源育成については、資源育成の場として瀬戸内海を中心に魚礁の設置が行われております。八幡浜周辺は水深が深い等によりその効果が低いことから設置事例は少ないものの、今後漁業者の要望があれば魚礁の設置を検討してまいりたいと考えております。

 

 水産業、漁村は水産物を安定的に供給する役割に加え、河川や漁場の環境保全を図ることが必要であることから、今後地球環境保全といった見地から必要な施策について幅広く検討してまいりたいと考えております。

 

 以上です。

 

○議長(宇都宮富夫君)  産業建設部長。

 

○産業建設部長(菊池賢造君)
 大綱
4、農業の活性化について、(1)八幡浜市における人・農地プランの状況と今後の方針についてお答えいたします。

 

 人・農地プランは、農地の問題を解決する未来の設計図として国が精力的に推進している事業です。我が国の農業は、高齢化、後継者不足、耕作放棄地の増加などの問題を抱えておりますが、かんきつ栽培が盛んである本市でも状況は同じであります。この人・農地プランは、地域での話し合いを通じて、各地区で地域農業の中心的な担い手の方々を想定し、その方に農地を集約していく、それにより継続して農業を実施していく環境を整えようとするものです。

 

 市におきましては昨年度から取り組みを始めており、初年度ということもあり、昨年度は川上地区、日土町今出地区、樫木地区の3地区のみの作成となりました。国の考えでは、平成24年、25年度の2カ年でこの人・農地プランを市内全域で作成することを求められておりますが、事業の考え方の基本が稲作農業の将来像で、単純に隣接する農地を取り込んで規模拡大することを想定しているため、かんきつ栽培農業がほとんどである本市ではなかなかプランの趣旨どおりにはいかないところもあります。

 

 しかし、国は今後この人・農地プランの作成を補助事業の前提とするような考えもあり、市としても今年度おくれを挽回し、市内全地区で人・農地プランを作成するよう取り組んでまいりたいと考えております。

 

 次に、(2)水関連、自然環境保全と農地保全についてお答えいたします。

 

 この件に関しましては、岩田議員から再三にわたって御質問、御要望が出されております。市といたしましても、農地の保全はその水源である森林の保全が重要であり、基本であると認識しております。保水機能、水源涵養力の高い森林は樹齢の高い樹木で構成されながら、下層植生は豊かで、腐葉土層で覆われた浸透機能の高い土壌を有しております。今後も、これらの機能を有する森林の保全のため、八西森林組合と協力しながら放置林の縮小、木材伐採後の植林の指導等を行っていきたいと考えております。

 

 次に、(3)イノシシ対策であります。

 

 イノシシ対策につきましては、昨年度において狩猟に対する助成、電気柵、鉄筋柵の設置、箱わなの購入、狩猟免許取得に対する講習会の費用助成等を行っており、今年度についても捕獲に対する攻めの対策と侵入防止柵の設置等により集落に寄せつけない守りの対策を継続して行います。野生鳥獣の個体数が増加し、全国的に農作物被害が深刻化、広域化しているため、集中的な捕獲活動により個体数を抑制する緊急捕獲活動として、イノシシ、ニホンジカの捕獲に対し成獣8,000円、幼獣1,000円を国が助成する新たな制度が新設されました。これまで市の有害鳥獣駆除補助金と合わせて成獣で13,000円、幼獣では6,000円を補助することとなるため、本会議において予算計上を行っております。

 

 以前から御指摘ありました農家が山間部に廃棄したミカンが餌となり、本来なら餌のない冬季に自然淘汰されるはずが生き延びてしまうことに対して対策を講じているかにつきましては、農協や共選を通じて各種会合でこのようなことが発生しないよう適切な指導をしていただくよう働きかけをしております。また、市の広報や農協の機関紙である「たちばな」にも記事を掲載していただき、周知を図りたいと考えております。

 

 以上です。

 

○議長(宇都宮富夫君)  政策推進課長。

 

○政策推進課長(大本孝志君) 
 大綱
5、八幡浜市総合計画の2点目、地域おこし協力隊の取り組みと今後の方針についてお答えをいたします。

 

 地域おこし協力隊は総務省が平成21年度より導入している施策で、人口減少や高齢化等の進行が著しい地方において、3大都市圏を初めとする都市地域から意欲ある人材を誘致し、その定住、定着を図ることで地域おこしに意欲がある都市住民のニーズに応えながら、地方の新たな担い手として地域力の維持強化を図っていくことを目的とする取り組みでございます。

 

 具体的には、地方自治体が意欲ある都市住民を地域に受け入れ、地域おこし協力隊として委嘱し、おおむね1年以上、3年間程度住民票を移して地域で生活し、地域おこしの支援、農林水産業の応援、住民の生活支援などの各種の地域協力活動に従事してもらうというものであります。県内では、平成247月現在、今治市、伊予市、西予市及び上島町において導入されており、合計で21名の方が主に合併前の旧町村地域に配置されております。条件は種々ありますが、給料に相当するものが年間200万円程度、このほか活動費として一定の金額、物品が必要となります。今後、当市におきましても今年度、県市町連携事業として実施予定である集落実態調査事業の調査結果や地域の実態などを踏まえ、地域おこし協力隊などの外部の力を地域に生かす取り組みについて検討してまいりたいと考えております。

 

 以上でございます。

 

○議長(宇都宮富夫君)  岩田功次議員。

 

○岩田功次君 
 多岐にわたる答弁本当にありがとうございます。

 

 まず、救急救命士の判断力と市立病院の連携体制に気になることがありましたので、質問いたします。

 

 説明でも医師不足で医師の過重労働の解消のためとありましたが、今は大変な時期だと本当に理解しています。でも、命の問題です。救急救命士もこれは専門的に学んだ人です。その人の判断力と医師の連携体制、これをもう少し密に修正することができればいい方向になると思いますが、どうでしょうか、伺います。

 

○議長(宇都宮富夫君)  市立病院事務局長。

 

○市立病院事務局長(河野謙二君) 
 御指摘のとおり、医師と救急救命士の連携を密にしていくことが重要かと思います。

 

 ただし、土曜日につきましては、受け入れる患者様の状態、容体等に応じてバックアップ体制をとることができないというような事情がございますので、全てを受け入れることができるという状況ではないということは御理解いただきたいと思います。

 

 以上です。

 

○議長(宇都宮富夫君)  岩田功次議員。

 

○岩田功次君 
 できれば早く病院の先生がたくさん来ていただければいいと思います。

 2点目の質問ですが、救急救命士の判断力、今も言われましたが、連携のこともそうですけど、実はその救急救命士の判断力が向上することによってもっと危ない患者さんも助かるっていうふうな状況が出てくると思います。医師と救急救命士の医療技術の交流ということで判断力を向上させるのではないかと思いますが、そういうふうな策についてはどうでしょうか。

 

○議長(宇都宮富夫君)  市立病院事務局長。

 

○市立病院事務局長(河野謙二君) 
 医師と救急救命士の間ではメディカルコントロールという協議会、県あるいは南予のほうにありまして、そちらで救命措置についての勉強会、情報交換会を実施しております。

 

 それから、当院でも、うちの救急部長、救急委員会等と消防との連絡については連携を密にとっておるという状況でございます。

 

○議長(宇都宮富夫君)  岩田功次議員。

 

○岩田功次君 
 ありがとうございます。

 

 本当に医師不足は大変ですが、ぜひともうまくいくような運営をして、少しでも命を助けるような状況をつくってください。要望して、このことに関しては終わります。

 

 大綱2の人事評価の1234でまとめて回答いただいた件に対して、再質問したいと思います。

 

 職員教育と専門職、人事異動の問題は本当に長期にわたって考えなくてはならないことであって、すぐに完結できるようなことではないというのは本当にわかっております。早期実現に向けて、よりよき人事評価の実現に向けての意気込みっていうのを、これは多分職員の異動にかかわる人、人事にかかわる人がきちんと把握してないといけないと思うんですが、その方の人事関係者に対して意気込みを伺いたいと思います。

 

○議長(宇都宮富夫君)  副市長。

 

○副市長(橋本顯治君) 
 今の御質問の中で人事にかかわる職員の資質向上というとこもあると思うんですけれども、人事にかかわる職員も異動で初めてなるようなこともあるかもしれません。その中で、やはりこの人事評価制度はきちんと確立しておればある程度マニュアルに沿ってできるところもありますので、その辺を指導しながら、また八幡浜市だけでなしによその市もしくは県などのそういうことも教えていただきながら、初めて来た職員でもきちっと人事評価ができるように習熟をさせていきたい、そういうふうに考えています。

 

○議長(宇都宮富夫君)  岩田功次議員。

 

○岩田功次君
 私は本当に市民の皆様が、ああ、市役所の人はいい人ばかしだと、いろんなことで対応されて、いろんなところ、悪いところすぐ怒ってくれて、いい人ばかしだっていうふうに言われるような状況になればなあと思っております。私たち市会議員も同じです。少しでも八幡浜市がよくなるようなことを考えてまいりたいと思いますので、この評価のことはきちんと皆さんが納得して、なおかつ市の職員の皆様もやる気が出るような状況をつくるようにしていってもらいたいと要望して、この質問も終わります。

 

 大綱2の人事評価の5番、これはこのような席で私の口から言うとなかなかっていうふうなことがあるかもしれないような明治橋の問題ですが、実は不祥事を起こせば、まさに人事評価に影響されることであります。議会の席でしか話すことができないっていうふうな現状がありました。3月議会に問題になった後に、私は一度も発言をしてない。いろんな問題がありましたけど、初めてのことであります。あと23分ですが、きちんと果たしていきたいと思います。

 

 質問ですが、明治橋の土木遺産の認定からサインデザインの経過と材質などの設計についての経緯に関して伺うというのと、サイン設置後の評価、周辺計画の評価はどうだったのかということをあわせて伺いたいと思います。

 

○議長(宇都宮富夫君)  建設課長。

 

○建設課長(矢野 武君) 
 平成
2210月に明治橋が土木遺産に認定されたことを受け、直ちに案内看板をつくるような段取りをいたしました。土木遺産になったことから、直後からいろいろ市外のほうから見学に訪れる方も多くなりまして、いろんなブログに取り上げられるようになりました。その中で、せっかく明治橋に見に行ったのに、明治橋については何の説明もなく不親切だ、八幡浜市役所怠慢などと書かれており、非常に悔しい思いもいたしました。しかし、八幡浜の大切な宝物ですので、簡単な看板ではなく、長もちする土木遺産の案内にふさわしい看板をつくりたいと思って、時間をかけて検討いたしました。80年以上前のレトロな橋でございますので、今風の看板ではなく、明治橋の手すりに合わせた縦格子の和のテーストの看板をイメージいたしてつくりました。お隣の大洲市では、市民会館や観光駐車場、それから大洲駅前、おはなはん通りに和風のすてきな看板がありましたので、大洲市の都市整備課に問い合わせたところ、それはサインデザイン協会がデザインして、またタフテクトという高硬度、高いかたいものですね、高硬度で高耐候性を持って高密度な表現ができる特殊な印刷技術によるものだということでございました。それで、傷がつきにくい案内看板であることから、縦格子のデザインとタフテクトによる板面を製作した経緯がございます。

 

 以上です。

 

○議長(宇都宮富夫君)  産業建設部長。

 

○産業建設部長(菊池賢造君) 
 その後の評価というところですけれども、明治橋は国の文化審議会専門委員でもある日本大学の伊東教授に早くから評価されておりました。その後、徳島大学の真田助教によって土木学会に推薦いただき、土木遺産として認定いただいたわけでございます。大変名誉なことで、我々土木技術者にとりましたら重要文化財に匹敵するくらいのものであります。土木学会よりいただいたこれぐらいのプレートがありますが、これをどのように市民の皆様に展示するか、苦心のいったところでございますけれども、狭いスペースの中、明治橋の優美な景観を損なうことなく歴史的側面を紹介するなど、すばらしいサインができ上がったと思っております。昭和通りを通って大正町に行けば明治橋を見ることができるという、このような物語が地域の人の誇りであり、八幡浜の宝であると思っております。

 

 以上です。

 

○議長(宇都宮富夫君)  岩田功次議員。

 

○岩田功次君 
 経緯と評価に関してありがとうございました。何か自分のことではありますが、誰も言えないようなことばかしであります。ここできちんと踏ん張って言わなければ、何かいろんなところで潰されそうな気がしてつらいことばかりであります。

 

 加工と設置の事業実施予算といろんなところで見積もりをしていると思いますが、その比較見積もりがどのような状況だったのか、伺います。

 

○議長(宇都宮富夫君)  建設課長。

 

○建設課長(矢野 武君) 
 最初は一発で請負さそうと思っておりましたけども、看板と基礎工事については別々の工事になりますので、最初は製作のみ看板業者に委託しました。その中で、設置についてよその業者に委託するに当たりましては、同じ業者さんで設置していただいたほうが後々プレートの埋め込みとかそういう細かい作業が出てきますので、同じ業者さんでいいだろうということで最初の製作業者さんに委託しました。

 

 それから、最初の見積もりでございますけども、県内でそのタフテクトができる業者、それからそのタフテクトというのはコトブキという会社でつくっておりますので、コトブキさんと取引のある業者さん3社に見積もりしていただきまして、その一番安いところと契約したわけでございます。

 

 以上です。

 

○議長(宇都宮富夫君)  岩田功次議員。

 

○岩田功次君
 ありがとうございます。

 

 この見積もりの金額は出てきませんでしたが、私の認識では施工業者決定後も詳細なデザインの質、その向上を図る修正を行い、クオリティーの高い案内サインに仕上げたと思います。値段はそのままに、最終的には高いクオリティーの商品をつくったつもりであります。値段以上の案内サインの施工が税金の無駄遣いだったら、つらいところであります。施工を受けるに当たって、済みません、いろいろと胸詰まりまして、発言も詰まってしまいました。一連の関係者に対する調査、この工事や株式会社八代サイン工芸への市発注の仕事、発注に関する調査がいろいろと行われたと聞きますが、201338日よりも以前からこういうふうなことが調べられていたのか、以後なのかどうか、ちょっとお伺いいたしますが、どうでしょうか。

 

○議長(宇都宮富夫君)  建設課長。

 

○建設課長(矢野 武君) 
 はっきりした記憶はございませんけども、
3月議会以降でなかったかとは思います。

 

○議長(宇都宮富夫君)  岩田功次議員。

 

○岩田功次君
 済みません、質問がどんどん飛んでますが、いろんなところで確認しておらないと、後で僕の整頓がつかないもんですから、こういうふうな質問をしてきました。

 

 ここで、私がこういうふうなことをひもといていくようなことを言っていますが、市民は入札もせずに分離発注をした、市長、岩田市議を政倫審に告発という活字で、その活字が八幡浜市内中にあふれてしまって、もうここでひもとく前にそういうふうな認識が全部に広がっているのであります。いろいろな問題が交錯していますが、市民にわかりやすくひもとくために、市長の名前もありますし、本来なら人事評価の厳しい評価になりそうなことですから、こういうふうな質問をしているのであります。この入札もせずに分離発注、市長、岩田市議を政倫審に告発という市内にあふれた活字に対しての理事者の評価というのは、あるようでしたらしゃべってください。

 

(「それら理事者答弁できるかや」と呼ぶ者あり)

 

○議長(宇都宮富夫君)  副市長。

 

○副市長(橋本顯治君) 
 岩田議員の御質問は、特定の新聞記事に対してどう評価されるかというようなお話だったと思いますけれども、今お話しのあった内容について、特にコメントすることはこの場で控えたいと思いますが、新聞報道そのものは常に議論が分かれている場合にはそれなりの公平な扱いをすべきであるというのは新聞報道に当たっての大原則であると思います。そのことだけお話しして、答弁にかえます。

 

○議長(宇都宮富夫君)  休憩いたします。

 

午前1105分 休憩

 

————————————————————————————————————————午前

11
20分 再開

 

○議長(宇都宮富夫君)  再開いたします。

 

 岩田功次議員。

 

○岩田功次君 
 このサインの関係では、本当に皆様に対しまして、
3月の議会からこの議場の席で私が先輩議員に対しまして偉そうなことを言ったおかげでいろんな問題が起きてしまいました。このような困惑を招いたことに対しまして、皆様に謝罪して、一般質問そのまま続けさせてもらいたいと思います。どうも済みませんでした。

 

 それでは、大綱3、漁業の活性化についての再質問をしたいと思います。

 

 この問題と大綱4の農業活性化の問題につきましては、私は八幡浜市で何ができるか、八幡浜市独自でも何か身近なところでできることはないかということでいろんな活動を提案してきました。例えば、森の保全のことでありますが、森の保全の話では、先ほど森林組合にお願いして森を再生する事業をしているというふうに伺いました。このことに対して、間伐した後に植栽をするというふうな答弁がありましたが、その植栽の木々の種類が案外問題になることであります。その件に関して、木の種類が大体どういうふうなものであるかっていうふうなことをお伺いいたします。

 

○議長(宇都宮富夫君)  産業建設部長。

 

○産業建設部長(菊池賢造君) 
 森林の会議で肱川流域でのその森林の会議がございます。そこで出た意見を一部紹介させていただきたいと思いますけども、委員の方から、材木も場所によっていい材木と悪い材木があると、何でもかんでも杉やヒノキを植えりゃいいっていうもんじゃなくって、悪い材木のできるところ、なおかつ山の上のほうのところは、伐採した後はドングリなどの広葉樹を植えるような運動をしていこうと。それは、もちろん先ほどの水の涵養力ということもありますし、もう一つイノシシの餌場となる、山の上で、そういうことにもなるんだからという話がありまして、私がなるほどなと、そういうことを国なりそういうことを伝えていくことも一つの施策ではないかなというふうに感じました。ちょっと御紹介させていただきます。

 

○議長(宇都宮富夫君)  岩田功次議員。

 

○岩田功次君
 その考え方は私も一致しておりまして、大変いいことだと思っております。特にミカンと魚のまち、まさに第
1次産業を打ち出している八幡浜市としましては、そういうふうなことをきちんとしていただきたい。

 

 実はその事業で具体的にどのようなことをしていますかっていうふうな質問をしたことがあります。以前、スポーツパークに桜の木を植えるというふうな話がありまして、そこで桜の木は葉っぱが落ちるし、言うたら保水力がふえるのではないかというふうな話がありました。特に水産に関しては大地の恵みが海を育てるっていうふうに言われています。イメージづくりも実務を含めて具体的に八幡浜市はこういうふうなことをやるんだっていうふうなことがありましたら、日本中に宣伝にもなると思います。ぜひともこの今言われたようなことをきちんと継続してやっていただきたいと思います。

 

 最後に、大綱5の地域おこし協力隊の話です。

 

 こちらは、この質問をつくった後にいろいろ調べてみましたが、なかなかハードルが高い事業であります。これは予算のこともありますし、人材のことにもなりますが、ただこのようなことによって人口が少しでもふえるとかというふうなことになるのであればいいなあと。ほかにも、先ほどの漁業者、農業者の関係で、もうこのような事業が使えるのであれば、少しでも八幡浜が活性化になるのではないかと思います。ハードルが高いことですけど、これに関しては前向きにできるのであればやってもらいたいと思っておりますが、最後にそのことに関してはどうでしょうか、伺います。

 

○議長(宇都宮富夫君)  総務企画部長。

 

○総務企画部長(中榮忠敏君)  
 地域おこし協力隊のことについてお答えいたします。

 

 実は、あさってですが、県のほうで、先ほども答弁しました集落支援の市町連携での事業の取り組みと、あわせてこの地域おこし協力隊についての説明会を県のほうで受けるようになっておりまして、担当者のほうも出席をいたします。その中で十分説明を受けた上でしっかりと検討を進めていく必要があるかなと、今後していきたいというふうに思います。

 

(岩田功次君「どうもありがとうございました」と呼ぶ)

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