公開日 2014年09月03日
質 問 事 項 | |
1 | 災害に強い安心、安全なまちづくりを目指して |
2 | 住宅リフォームに助成制度を |
〔遠藤素子君登壇〕
○遠藤素子君
おはようございます。
今回もトップバッターということで頑張りたいと思います。
私は、質問通告書のとおり、大綱2点について質問いたします。市長並びに関係理事者の皆さんには誠意ある御答弁をお願いいたします。
大綱第1点は、災害に強い安全・安心なまちづくりを目指してであります。
東日本の大震災から1年半になります。福島原発事故による避難者は今なお16万人を超え、その生活はあの日以来何も変わっていないということです。ボランティアに参加された方のお話では、先の見通しが立たないことが一番つらいと話されたと聞きました。真っ先に救わなければならない人たちをそのままに、自分たちの利益ばかりを優先させて政争に明け暮れている政治屋たちに、国民は次の選挙で厳しい審判を下すことでしょう。
そして、私たちはあの災害から何を学んだのでしょうか。災害に強い町、それは災害を未然に防止し、被害を最小限に食いとめることであり、それは行政が目指すべき目標であると思います。しかし、17年前の阪神・淡路大震災以降、余りに巨大な災害時には救急車や消防車などの公の助けは行き届かないことから、自助、共助、公助と言われるようになりました。確かに現実には自分の命はみずからが守る、そして隣近所の者同士が助け合い、公の助けを待つということになるのだと思います。
また、今月2日には、市内で9,000人を超える人たちがそれぞれの地域で自主防災組織のもと、工夫された取り組みが行われました。ずっと毎年参加してきましたが、さまざまな体験から考え出された知識や工夫の数々は大変学ぶことがあります。ことしも止血法で昔のようにひもでぎりぎりと縛り上げるのではなく、手で血液に触れない工夫をして圧迫すればよいなどと学びましたが、毎年毎年こうして訓練を繰り返していくことの大切さを感じました。
きょうは観点を変えて、本当に災害に強い町について考えてみたいと思います。
最近の地球環境の変わりようを見ていますと、今後どのような災害に見舞われるか知れません。そのとき重要なのは、食料、水、電力の安定供給、そして福祉だとの話を聞いて、確かに根本的にはこれこそが大切ではないかと思うようになりました。
そこで、次の4点について質問したいと思います。
まずは食料、八幡浜市の基幹産業である第1次産業の振興についてであります。
今月初め、やっと宇和海の赤潮収束宣言が出されました。市内のある養殖業者の方は、40年間やってきてこんな赤潮被害は初めてだとのこと、やっとこれから利益が見込めるかと期待していたやさきのことで、大変な衝撃を受けているということでした。当市の被害は、マダイ、スズキ、アジなど65万匹の大量死、被害額は3億4,700万円だとのことです。そして、再生産に取りかかっても二、三年は売る魚がないので生活そのものにも事欠く、個人の努力では限界があるので、ぜひ支援していただきたいとのことでした。既に利子補給や死んだ魚の処理費用などについては県、市、漁協などで補助されたようですが、市としてこの状況をどのように捉え、どのような援助が可能と考えておられるか、生活支援や後継者育成など可能な限りの支援をすべきだと思うのですが、いかがでしょうか。
次に、このたびのような赤潮被害が起こった原因についてどのようにお考えでしょうか。今後の研究を待たねばならない課題だと思いますが、地球環境の変化及びそこに至る政策の誤りがあるのではないでしょうか。都市に人間を集中させて第1次産業が成り立たなくなるような減反政策を初めとした農林漁業の政策です。食っていけなくなれば職を求めて人は都会に出ていく、田舎の人口は減り続ける、田畑や山林が荒れ、川は水なし川になり、海も豊かさを失う、これが高度成長期以降政策的に進められてきた結果ではないでしょうか。ここにメスを入れなければ、日本の国土は荒れ果て、都市と農村のバランスを崩して、自然災害にも立ち向かえなくなるのではないでしょうか。今回は赤潮被害とかかわって漁業の振興のための市の政策についてお聞きしたいと思います。
次に、食料の自給率が、日本ではカロリーベースで40%を切っていると言われます。国際比較が可能な09年のデータによりますと、カナダは223%、オーストラリア187%、アメリカの130%に遠く及ばない、低いとされる韓国でも50%で、先進諸国の中で最低です。特に愛媛では36%と低く、それはかんきつ類を含んでのことですから、穀物などで見ればもっと低いと思われます。
地球環境の変化や、インドなどの人口は13億人を超え中国を抜くだろうと言われている昨今、大規模な干ばつなどで食料難の時代が来れば、たちまち困ることが予想されます。特に人口の少ない四国には食料が入ってこなくなるような事態をも考慮しておかねばなりません。高齢化が進んだこともあって、土地がないと言われる八幡浜市でも草が生えたままの遊休地や荒廃園が少なくありません。災害に強いまちづくりに食料の自給率を高めることは大切です。内子町ではIターンの家族が数十世帯も移り住んでこられていますが、当市でも荒廃した農地を生かすなどでそのような呼びかけはできないものでしょうか。人口減を食いとめることの大切さが叫ばれるようになって久しいのですが、これといって有効な手だてがとられていないように思います。少しでも人口減を食いとめるために何か打つ手を考えるべきではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
2番目に、危険な原発事故の不安をなくし、安全・安心なまちづくりについてであります。
福島の悲劇を今後絶対に繰り返してはならない、これは異存のないところだと思います。しかし、原発が存在する限り、私たちはその危険にさらされ、不安におびえ続けることになります。このたび民間、国会、そして政府の3つの福島原発事故調査委員会報告、以後事故調と言いますが、出そろいました。その中には、驚きと怒りを禁じ得ない内容が報告されています。特に国会の事故調は国民の代表として強力な調査権を行使して導き出されたものなので、しっかりと学ぶべきものだと思います。
次は、その前置きの最初の文書です。福島の原発事故は終わっていない。これは世界の原子力の歴史に残る大事故であり、科学技術先進国の一つである日本で起きたことに世界中の人々は驚愕した。世界が注目する中、日本政府と東京電力の事故対応の模様は日本が抱えている根本的な問題を露呈することになったというふうに述べています。そして、全てが公開のもとで行われたもので、市にもこの報告書を複数冊備えてほしいものです。
それでは、質問に移りますが、まず事故調、これをどのように捉え、そこから何を学ぼうとされているでしょうか。また、それを伊方原発の地元と言ってもよい八幡浜市にどのように生かそうとされているでしょうか、伺いたいと思います。
次に、最近の世論は原発はゼロにとの声が圧倒的になっています。毎週金曜日には首都圏反原発連合が呼びかける首相官邸前抗議行動が十数万人規模で繰り返され、野田首相も全国に広がるこの抗議行動を無視できなくなり、ついに8月22日、代表者と面会しました。ふだんなら最初のカメラ撮りだけが許されるらしいのですが、今回は最初から最後まで記者を入れてのオープンな会、30分の約束の予定が1時間に延びるなど異例ずくめだったとのことです。
また、野田首相が新しいエネルギー政策を決めるための国民的議論と位置づけて実施してきた各種世論調査で、原発ゼロが圧倒的多数との結果が出ました。パブリックコメントでは約8万9,000件余りの意見が寄せられ、そのうち87%が原発ゼロのコメントだったと言います。また、国民から直接意見を聞く全国11の会場で行われた意見聴取会でも68%がゼロと回答、討論型世論調査では討論会後の調査でゼロが14.1ポイントふえ47%になりました。これらは福島原発事故の深刻さを国民が深刻に受けとめている結果だと思います。
伊方でこのような事故が起きれば、同じ状況に市民を追いやることになるわけですが、一刻も早く原発をゼロにする決断をして、根本からエネルギー政策を見直す方向に尽力すべきではありませんか。安全協定に準ずる覚書を交わされた立場で今後しっかりとかかわっていくと述べられた市長の御見解を、御所見を伺いたいと思います。
3番目に、内閣府は8月29日、南海トラフによる巨大地震による死者の推計を、最悪の場合32万人とし、八幡浜で1万2,000人と発表しました。また、津波の高さも従来の予想をはるかに超える伊方原発周辺で10メートルから15メートルというのが、他の地震研究家、元東京大学地震研究所准教授都司嘉宣氏からも出されています。経産省原子力安全・保安院は、30日、原発周辺地震揺れ再評価を求める方針を出し、伊方原発についても複数の断層(長さ126キロメートル)を考慮して再評価することが求められています。
高知大学の岡村 眞教授は、今は2,000ガル、3,000ガルの揺れに対応しなければならないときに、四国電力の573ガルなどというのは話にならないと言われています。今は四国電力でも1,000ガルの揺れに耐えられると言っておられるようですが、さらに岡村教授は南海トラフが連動して巨大地震を起こすことが伊方沖の中央構造線による活断層に影響を及ぼし、地震を誘発する危険がある、130キロ離れていた東日本の震源に比べて、6から8キロという直下型の地震に襲われたとき、果たして伊方原発は制御できるのか、これが懸念されると言われております。原発をとめることができなければ、安全の根拠は一挙に崩れ、福島原発事故とは比較にならない甚大な被害をもたらすことを予測しなければならないと思うのです。原発をなくす方向で意見を述べる立場にあるのではないでしょうか。
次に、使用済み核燃料の処理の問題です。
伊方でも現在1,200体以上がプールで冷やされています。この使用済み核燃料は炉の中で燃やす間にどんどん放射能がふえているので、使用前の燃料と比べはるかに危険なものとなっています。もし巨大地震でプールが壊れるようなことが起こり、水漏れから冷却できない状況になれば放射線をまき散らすことになります。政府の事故調の委員はこのことが多くの国民に知られていないことはとても危険で問題だ、どこか安全な場所へ移して管理すべきだと先日のNHKスペシャルで述べていました。原発を再稼働させれば、これがさらにふえることになります。処理の仕方が見つかっていない、そして子孫にまで危険な負の遺産を残すようなことは人としてやってはならないことではないでしょうか。再稼働をとめること、やめること、これこそ求めていくべき方向だと思いますが、いかがでしょうか。
4つ目に、電力はこの夏も原発なしで賄えることがはっきりしました。電力の需要はこの夏の最大でも八十数%で、10%以上の余裕がありました。さらに、節電を進め、安全で再生可能なエネルギーの開発に取り組めば、危険な原発は要らないはずです。地元の皆さんも原発を稼働させなくても電力は足りるんだと驚きの声を上げておられる報道を見ましたが、可能な限り早い時期に原発をゼロにすることを決断し、四国電力でもその方向に切りかえていくことが求められていると思います。そのためにも、市としてその方向にかじを切った言動が求められていると思いますが、いかがでしょうか。
次に、原発をゼロにできない理由として、経済的な影響、仕事がなくなるということを問題にする方があります。それは、原子力村の方々など原発によってこれまで利益を受けてこられた方々です。しかし、一たび事故が起これば、福島のようにそれらは全て消し飛んでしまいます。それどころか、全国で唯一閉鎖性海域にある伊方原発の事故の影響は、瀬戸内海を死の海と化し、四国のみならず中国、九州など西日本全域に及び、経済活動そのものが破壊されてしまいます。また、そこで働く労働者の被曝の問題も考えなければなりません。福島原発事故の状況を見れば、今のうちに安全なエネルギーに切りかえることこそ安定した経済活動、労働環境条件にかなうのではありませんか。廃炉に向かうといっても、その方法も研究はこれからです。仕事がすぐになくなることはないはずです。さらに、再生可能エネルギーへの新しい雇用も生まれるはずです。それがこの地域の活性化につながるよう、発想の転換が求められているのではないでしょうか。それこそが福島原発の事故の現実から学ぶことになるのではないでしょうか。
最後に、被災地の学校では地震に襲われたとき、体育館などの天井や電灯の落下が多く、その危険性が問題になっています。当市の学校耐震工事は進んでいるようですが、体育館及び公民館などの天井や電灯の落下などの予防対策はできているでしょうか。
次に、教育の問題です。
昨年10月に大津市で起こったいじめ自殺事件以降、全国でいじめ被害が大きな問題として表面化しています。その内容を聞くにつけ、なぜ子供たちがこんなことをと信じられない思いと、子供がこんなにも心を病むのは大人の責任だとの思いで胸苦しくなります。
そこで、八幡浜市の小・中学校でのいじめ及び不登校の状況について伺いたいと思います。
次に、県教育委員会は12年度から新たに取り組む学力向上システム構築事業の一環として学力向上戦略会議を立ち上げ、8月20日の会議で2016年度の全国学力テストでのトップテン入りを目標に掲げ、さらに成果指標として13ないし15年度の学テで全国平均以上と定めたと報道されました。
それを見て私は背筋が寒くなりました。教育の営みとは、人格の完成を目指し、将来の社会人として生きる力を育てることではないのでしょうか。人としての価値観や文化を育む人づくり、そのためにもっとしっかりと腰を落ちつけ、一人一人の子供をありのままに受けとめ、その個性を認めながら、温かくみんなで伸びていくことが大切なのではないでしょうか。学テの結果で全てを推しはかるような県教育委員会のこの戦略なるものは、きちんと批判されるべきだと思います。過度な競争主義、自由主義経済の考え方が教育の場に持ち込まれ、それが子供や教師、そして親をも追い詰めていく、そこからは子供同士が豊かな人間関係を築き、学び合い育ち合う明るい教育とはかけ離れた教育環境になっていき、いじめや不登校がふえるのではないかと思いますが、いかがですか。
また、県教育委員会のその目標は八幡浜で影響はないのでしょうか、伺います。
3番目に、家庭の経済状況が子供の学力に大きな影響を及ぼしていることがわかってきています。今日のように家庭の所得が減り、生活にゆとりがない状況のもとで、就学支援制度は必要な子供たちにきちんと保障されているでしょうか。その実態と対策についてお尋ねしたいと思います。
最後に、介護保険法改定後の問題点について伺います。
安心して暮らせるまちづくりとして欠かせないのが福祉の充実です。介護保険制度ができて助かっている方が少なくない一方で、保険料あって介護なしという心配されていた状況もあるやに聞いています。
特に昨年11月に介護保険法が改定され、その具体化としてこの4月、介護報酬の改定がなされました。突然の介護報酬の変更で、介護する側のヘルパーさんたちは大変な苦境に立たされていると言います。生活援助の見直しをめぐって起こっている問題です。これまでの30分以上60分未満と60分以上という区分が、20分、45分の時間軸を基本に20分以上から45分未満と45分以上に再編され、介護報酬が1割近くも引き下げられたからです。現場では時間を45分におさめるため、風呂の掃除を週1回に減らした、余裕がなくなり、希望の店で希望の買い物ができなくなった、ヘルパーさんと一緒につくっていた調理をやめてお総菜をスーパーで買うようにしたなど、自立支援そのものに逆行する事態も生じています。孤独に耐えている高齢者には話し相手を求める方も少なくない、けれど45分ではその願いに応えることができず苦しい。苦しんで、そして報酬は減る。これではヘルパーを続けることができなくなり、人材不足に陥るのではないかと心配されています。
このような実態に合わない改定で介護サービスを受けられない人が出てはいないでしょうか。また、実態に合わない改定は改めるよう厚労省に意見を上げるべきではないでしょうか。一生懸命生きてこられた高齢者の方が人間として尊厳を持って生きる、その手助けをする介護者が誇りを持ってともに生きていけるよう、そのような制度のあり方を求めていくべきだと思うのですが、いかがでしょうか。
大綱第2点は、住宅リフォームに助成をという問題です。この問題を取り上げるのは3度目になります。既に実施されている愛南町や宇和島市では、組んだ予算があっという間になくなるほど市民や業者の皆さんから喜ばれていると聞きます。また、出資した予算額の十数倍の経済効果があるとも聞いています。不況が長引いているときだけに、少しの市の援助で仕事がふえ経済が循環することは、市の活性化に大いに役立つと思うのですが、いかがでしょうか。
以上で私の質問を終わります。
○議長(宇都宮富夫君) 市長。
○市長(大城一郎君)
皆さん、おはようございます。
本日は、早朝よりたくさんの傍聴者の方々がお越しをいただきました。開かれた市政の推進ということで大変意義のあることであると思いますし、皆さん方とともにすてきなふるさと八幡浜をつくっていきたいと思っております。
それでは、遠藤議員御質問の大綱1、赤潮被害の支援策についてお答えをいたします。
有害プランクトンによる赤潮により八幡浜漁協管内で養殖しているマダイ、アジなど約430トンの死亡が確認されました。被害額は、8月20日現在、八幡浜漁協全体で6億4,000万円、うち八幡浜市関係では、遠藤議員御指摘のとおり約3億5,000万円が見込まれるなど、過去最大の被害となったところであり、極めて深刻な事態であると認識をしています。八幡浜市といたしましては、漁協等からの支援要請等も踏まえ、死亡魚の処理費用を補助するとともに、県や関係市町と連携し、運転資金確保のための利子補給等、漁業者の経営が継続できるような支援にも取り組んでまいります。
続きまして、赤潮の発生原因と八幡浜の水産業の振興についてでありますが、今回の赤潮の発生原因は、降雨により栄養豊かな河川水が海域に流入したこと、梅雨明け後に水温が上昇したことなどが主な原因と考えています。
魚価低迷や漁業就業者の減少、高齢化により八幡浜魚市場での取扱量の減少傾向が続いております。八幡浜市では来春供用される衛生管理型の魚市場やその関連施設では衛生管理の優位性を打ち出すとともに、ソフト面でも魚価向上を図るための人材育成事業を実施しています。また、魚価向上に不可欠な加工産業の育成や八幡浜水産物の知名度向上のためのPR事業にも積極的に取り組んでいきたいと考えております。
その他の問題につきましては、副市長、教育長並びに各担当の部課長から答弁をさせます。
○議長(宇都宮富夫君) 副市長。
○副市長(橋本顯治君)
それでは、遠藤議員御質問のうち、原子力関係について何点かお答えさせていただきます。
まず最初に、福島原発事故調査報告をどう生かすかという御質問ですけれども、今回の福島第一原子力発電所の事故に関しては、国会による事故調査委員会、それから政府による事故調査・検証委員会、民間による検証委員会、東京電力による事故調査委員会と異なる立場の委員会より事故報告書が出され、それぞれの委員会より事故の直接的原因、事故前の対策、事故時の対策、提言と課題等について報告がされています。
しかし、事故原因そのものを特定することについては、現在のところ事故炉近辺の放射線レベルが高く、詳細な調査は不可能であるため、それぞれの報告書とも事故の直接的原因の解明にはまだ至っていないところです。
このような状況の中で、4つの事故調査報告書では事業者と政府の事故防止対策、事故対応、防災対策等の不備、不手際、改善すべき課題が数多く報告されており、国においてはその対応の一つとして新しい規制組織として原子力規制委員会を設置されたところです。このほかの具体的な問題についても、まずは国において順次対応策を示されるべきものではないか、そういうふうに考えております。
それから、遠藤議員大綱1の2の伊方原発ゼロ、伊方原発廃炉についてということで、原発をなくすべきではないか、地震の絡みではそういうこと、それから再稼働はやめるべきではないか、さらに再生可能なエネルギーへ転換したらどうかということで6点ほど御質問いただきました。これについてはまとめて回答させていただきます。
まず、再稼働すべきではないとの御意見ですけれども、伊方発電所の再稼働については、近く発足する原子力規制委員会で再稼働における国の基準が示された後、専門的、技術的な知識を有する国、県のお考えを十分伺いながら、市民、市議会の御意見も踏まえ、市として総合的に判断していくべきものと、そういうふうに思っております。
次に、エネルギー政策の問題については、広く日本全体の国民生活、産業活動全般にかかってくる事柄であり、現在全国各地でさまざまな形で意見集約が行われており、その結果や事故調査報告書の内容を精査した上で、原発をなくするかどうかも含め、まずは国の責任のもと早期に方向性が示されるべきものと考えています。
再生可能エネルギーにつきましては、コスト、発電能力、またこれが大規模に実施される場合の、例えば三崎半島における騒音問題など固有の問題もあり、今後産業立国日本として再生可能エネルギーを主軸と持っていくことが適当かどうか、検討すべき事項は多いと思っています。
なお、これについても政府における広い視野に立った調査検討の結果を待ちたい、そういうふうに思っています。
以上です。
○議長(宇都宮富夫君) 教育長。
○教育長(増池武雄君)
それでは、遠藤議員質問の大綱1の3、教育問題について、まずいじめ、不登校についての状況について説明をいたします。
大津市で起きたいじめの問題については厳しく受けとめています。そして、このような痛ましい事件を決して起こしてはならないと決意を新たにするところであります。しかし、本市においても、平成8年にいじめに起因する自殺の事故があったことを忘れてはなりません。教育委員会としては、このような事件を耳にするたびに、みずからのこととして常に自己点検を行ってきたところです。
本市においては、児童・生徒、保護者、教職員に対して継続していじめアンケートを実施しています。これに加えて、各校で独自のアンケートも実施しています。平成23年度においては小学生の2.8%、中学生の4.5%がいじめられたことがあると答えています。しかし、このアンケートには一時的なトラブル等が多く含まれていますので、いじめの認知件数と同じでないということを御理解いただきたいと思います。しかし、潜在的ないじめが多くあるということを示しているとも言えます。
なお、例年10月にこのアンケートを実施していますが、今年度につきましては実施時期を早め、現在各校でアンケートの実施と把握を行っているところでございます。ちなみに、学校が深刻ないじめであると認知した件数は、平成23年度においては、小学校ゼロ、中学校1件、仲間外しでした。平成24年8月末現在においては、中学校で1件、メールを使った嫌がらせを認知しています。なお、いじめに至る前に早期発見、解決した件数が、小学校1件、悪口、中学校1件、仲間外しという状況でございます。
8月の校長会においてもいじめはどの学校でもどの子にも起こるという再確認をし、万が一いじめが起きた場合にはいじめられた児童・生徒の立場に立って取り組むことを確認したところでございます。
不登校の児童・生徒数については、統計上は不登校を理由として年間30日以上欠席した人数となっております。平成23年度において、小学校はゼロでした。中学校においては8名となっております。ちなみに、中学校の出現率8名につきましては、全国の大体3分の1ぐらいの比率だと思っております。
続きまして、大綱1の2、学校の学力向上の取り組みについてでございます。
八幡浜市の学校教育の目標は、豊かな人間性を育てる教育であります。そして、生きる力を身につけた児童・生徒の育成を目指して、知、徳、体の調和を図り、地域に根差した創意ある教育を推進しております。学校は学習する場ですから、一人一人の児童・生徒に確かな学力を身につけることを第一に取り組まなければならないと考えております。
ところで、現在御指摘の学力向上システム構築事業については、各校の学力向上推進主任が中核となって学力向上推進計画を立て、その実践に取り組んでいます。全国学力・学習状況調査結果の全国10位以内というのはあくまでも一つの目安であって、現在行っている取り組みの積み上げこそが大切であると考えております。八幡浜市の学校教育の目標、その実現を第一に考え、調和のとれた児童・生徒を育成してまいりたいと思っているところでございます。
続きまして、大綱1の3、就学支援制度についてでございますが、要保護の認定者は、平成24年9月1日現在、小学生が17名、中学生が6名の計23名です。また、準要保護の認定者は、小学生が114名、中学生が83名の計197名でございます。要保護及び準要保護の認定基準につきましては、教育委員会が定めた八幡浜市要保護及び準要保護児童生徒認定基準によって認定をしております。保護者に対しての周知方法は各学校を相談窓口として申請をしていただいております。毎年2月中旬に各学校長を通じて認定申請書を提出していただき、4月1日に認定を行っております。また、新1年生につきましては、入学後申請及び認定をいたしております。
以上でございます。
○議長(宇都宮富夫君) 農林課長。
○農林課長(山本健二君)
大綱1のうち、(1)第1次産業の振興についての食料自給率の向上のための荒廃園対策についてお答えいたします。
耕作放棄地は、平成23年度調査で農地面積2,623ヘクタールのうち7.4%に当たる約195ヘクタールとなっており、後継者の状況、今後の消費量、生産量の減少を考えるとますます増加するのではないかと予想されます。どのような方法で産地を守っていくか、つまりはどのような方法で農地を守っていくかが大きな課題となっております。
今年度、JAにしうわが農地円滑化団体として登録されました。この結果、JAが主体的に農地の流動化をしていくことができるようになりましたが、荒廃園になる農地は条件の悪い園地が多く、農地円滑化団体が引き受けたとしても現状の生産者の中から新たな耕作者を探すのは困難なところもありますが、一方では八幡浜、西宇和でかんきつの栽培をしたいと意欲を持たれている方もおられると聞いております。しかし、当地域で営農を始めるとなると、農道や共同防除施設の負担金が多く必要となり、また栽培技術についてもある一定以上のものが必要となるため、Iターンの方や新規就農者にとってはハードルが高い産地とも言えます。
現在、そのような意欲のある方々を一度受け入れ、一生産者としてひとり立ちできるようになるための産地の情報、栽培技術などを学ぶことのできる組織づくりができないか、JA、市、県の担当者が集まり、どのような受け入れ態勢をつくることができるのか、協議をしているところであります。
以上です。
○議長(宇都宮富夫君) 学校教育課長。
○学校教育課長(若宮髙治君)
遠藤議員御質問の大綱1の2の7点目、学校、体育館等の災害対策についてお答えします。
昨年発生した東日本大震災では、地震動による建物被害は構造体のみならず天井材や照明器具などの非構造部材にまで及び、生徒が負傷するなど人的被害が生じた例もあり、高所からの落下物を防止することの重要性に改めて気づかされました。体育館の非構造部材については、学校現場においては安全点検を毎学期1回以上実施しており、また学校教育課でも目視による点検を今年度実施しております。
昨年度文部科学省が施設整備基本方針と施設整備基本計画を改正し、公立学校施設の耐震化に当たっては建物自体のみならず非構造部材の耐震化の必要性を示し、平成24年度予算では緊急防災・減災事業として交付税措置の拡充が図られております。今後の耐震化工事につきましては、学校統廃合も考慮しつつ、建物自体の耐震化はもちろんのこと、非構造部材の耐震化についても計画的に進めてまいりたいと考えております。
以上です。
○議長(宇都宮富夫君) 市民福祉部長。
○市民福祉部長(本橋祐一君)
遠藤議員御質問大綱1の4、介護保険法改定後の問題についてお答えいたします。
今回の介護報酬改定は非常に多くの見直しがされておりますが、その一つとして議員から御指摘のあった訪問介護における生活援助の時間区分の見直しがあります。これは、従来30分以上60分未満及び60分以上とされておりました時間区分を、20分以上45分未満及び45分以上の区分に見直されたものであります。今回の見直しは、利用者ごとのニーズに対応して効率的にサービスを提供することにより利用者の利便性や負担に配慮するとともに、事業者においてはより多くの利用者へのサービスの提供を可能とする観点から生活援助の時間区分及び単位について実態に即して見直しを行ったものであります。
この見直しについては、必要なサービス量の上限等を設けたわけではなく、利用者個々の状況に応じた介護支援専門員とサービス提供者による適切なアセスメント及びケアマネジメントに基づき、利用者のニーズに応じた必要な量のサービスを提供するべきであることは従前どおりであります。また、この見直しにより、これまで提供されてきたサービスを利用者の意向等を踏まえずに新たな時間区分に適合させることを強いるものであってはならず、見直し以前に提供されていた60分程度のサービスを45分以上の生活援助として位置づけ、見直し後も継続して提供することは可能でありまして、必要に応じて、例えば1回のサービスを午前と午後の2回に分けて提供することや、週1回のサービスを週2回にするなど、より利用者の生活のリズムに合わせた複数回の訪問により対応することも可能であるとされておりますので、御理解を賜りたいと思います。
なお、市としても今回の見直しの趣旨を踏まえ、保険者としての立場から訪問介護事業所の指定許可の権限を持つ愛媛県とも連携を深め、各事業所に対し適正な運営を図るよう指導してまいりたいと考えております。
以上でございます。
○議長(宇都宮富夫君) 産業建設部長。
○産業建設部長(菊池賢造君)
遠藤議員御質問の大綱2、住宅リフォームの助成制度についてお答えいたします。
住宅リフォーム助成制度の実施状況につきましては、平成24年8月16日現在、全国の4県と491の市区町村、計495自治体で実施されているようです。県内においては宇和島市と愛南町が20万円を限度として助成しております。しかしながら、東海・東南海・南海地震がこの先30年以内に発生する確率が高いと言われておりますので、財源にも限りがありますことから、木造住宅耐震診断補助事業と木造住宅耐震改修補助事業により八幡浜市民の生命、財産を守ることが先決ではないかと考えております。
また、各自治体で行っております住宅リフォーム助成制度は、現在のところ国の社会資本整備総合交付金のメニューにないため、100%市の持ち出しとなりますので、昨年の6月議会でお答えしたものと変わりありませんが、市単独で住宅リフォーム助成制度の実施は現状では困難であると考えております。
以上です。
○議長(宇都宮富夫君) 遠藤素子君。
○遠藤素子君
再質問をさせていただきます。
まず、安心・安全なまちづくりということで、八幡浜市にとってはやはり原発問題が一番脅威だという気がします。事故調をいろいろ見ますと、先ほど副市長さんから言われましたように原因はまだわからないと、本当のところは、いろいろな資料が今やっと出そろったと、これを分析してさらにいろんな立場の学者が検討していって、本当になぜこういう悲惨な事故がこの先進国で起こったのかという、調査は今からだと、本当の分析は、そういうことが結論として言われております。ですが、そこに至るまでの政府とそして東京電力、その対応に安全神話にとらわれて危機を現実のものと捉えられなくなっていたことに根源的な問題があるというふうに言われております。
そして、国会の事故調は、東京電力や他の事故調と違って津波による全電源喪失とは言い切れないということをはっきり言っております。すなわち津波が来る前に、炉というかもう無数の配管があるわけですが、その配管にひびが入ったか壊れたか、そういうことによってこのメルトダウンが起こった、そういう可能性もあると。そして、その国会事故調の黒川さんは、今回調べてみるといろんなところに傍証、間接的な証拠があると見られるとしており、今後炉を詳しく調べる中ではっきりしてくることではありますが、原因もまだわかっていないという状況にあるということです。
これまでも何度も原発問題についてお聞きした中で、国や県のはっきりした方針が出てから、それを参考に考えるといって言われるんですが、その国自身がいろいろ問題があったと事故調は言ってるわけですね。例えば、規制機関と電力会社の安全対策が不十分であった原因について研究した結果、過去に安全対策を見直す機会が何度もあったと、23回もあったと。にもかかわらず、先送りしてきた事実が浮かび上がった。そして、2006年には安全委員会が日本でも新たな対策を検討していたそのときに、原子力安全・保安院院長が横やりを入れたと報告書にはっきり書かれております。すなわち、JCO臨界事故への対策が一段落などして、ようやく国民が落ちついたときになぜまたそのような議論をして国民を不安に陥れるのか、寝た子を起こすなと、そういう横やりを国自身が入れてるわけです。そういう国を信頼して待っていていいんでしょうか。
また、20年前には、原子力安全委員会で全ての電源を失ったときの対策を規制に盛り込むことが話し合われた。その場には東京電力と関西電力の社員が出席していた。そのような対策を規制に反映させることは行き過ぎだと電力会社が言って、結局電力の喪失は30分程度で問題ないという、そういう理由を作文してくださいと、電力会社にですよ、言って、規制をしない理由づけを規制される立場の電力会社につくらせる、そういうなれ合いがあったと報告されています。安全安全と国が言っていた裏で、こんなことが行われていたのかということで、NHKスペシャルでも放映されましたが、結局政府と電力会社がなれ合って、そういう国の体質、今度、先ほど市長でしたか、規制委員会がつくられてという話がありましたけど、その委員長に持ってくるのは安全委員会で役職にあった人でしょ、田中さんというのは、そういう人を懲りもせずにまた持ってくるという、そういう国を信じて待っていていいんでしょうか。
これはやっぱり、先ほど質問でも言いましたが、この国会の事故調を八幡浜市にも各課とか議会にも何十冊も準備して、全員がこれは読むべきだと思います。読めば、本当にその原因もわからないうちに再稼働を許すような国の方針は許されないということを強く感じるわけですが、その点についてもう一度答弁をお願いしたいと思います。
それから、学テと学力向上の問題、これは本当に見過ごせないんですが、県に対して何か意見を言われたんでしょうか。50年以上前に愛媛県は学力テストで大変な不正をやって、弱い子供たちがないがしろにされた歴史があります。成績の悪い子は学力テストの日に学校を休めと言われたり、先生がその成績の悪い子を写生に連れていって試験を受けさせないようにしたり、机間巡視をする先生が間違っている子のその問題を見て鉛筆でトントンと知らせるとか、本当に教育とは言えないようなことが行われたわけです。競争すれば、教師も人間ですから自分のクラスの子供の成績を上げたい、そういうことで教育がゆがめられていく。ですから、本当に子供一人一人をあるがままに受け入れて、そして伸ばしていく、みんなで助け合いながら伸ばしていく、そういう方向ではなくて、成績の悪い子が排除されていくような、それでは成績のいい子も人間として豊かには育たないというふうに思うんです。
こういうことがありました。以前、ある学校の先生が学校に来ない子がいると、そしてそこに有職、無職の青年が集まっている、非常に心配しているという話でした。その子はバレー部に所属していたんですが、バレー部のキャプテンはその子は来ないほうがいいと答えたと言って悩んでおられました。結局邪魔になるわけです、弱い子供は。そういうのは教育ではないと思うんですが、その意味で県のほうにちゃんと意見を言われたのか、そして八幡浜でそういう係をつくって推進しているということでしたけど、過度にそういうことになると、やっぱりいじめ、弱い子がいじめられたり、逆行だと、逆のことが起こってくると心配します。その点についてお聞きしたいと思います。
○議長(宇都宮富夫君) 副市長。
○副市長(橋本顯治君)
遠藤議員、原子力関係のことで遠藤議員御自分の御主張をされたというか、その中で昔の体制からそのまま移行したんでは本当に国がやれるんかということが最初の御主張であったと思います。これにつきましては、それぞれの報告書の中でも過去において安全対策が不十分であったと、真摯に安全を考えていたのか、その辺のところがうかがえないというようなことで、これもまた人災の一つではないかという視点で捉えられていたように思います、それぞれの報告書で。
それで、じゃあこれからどうするのかということですけれども、それは国レベルの専門家の中でも今回の福島の事故については相当深刻に反省をしておられるということはあると思います。また今までどおり、そのなれ合いの中でやっていってはいけないということはみんなそれぞれ深刻に受けとめているというふうに思っていますので、我々としては国の規制委員会なり国の新しい組織の中でそのことが厳しく議論され、新しい体制についてどうすべきかということを国として対応していかれると、そのことについて我々としてはそういうのをいろんな意見を踏まえながら見定めていきたいと、そういうふうに思います。
それから、報告書の話がありました。これはきょうたまたま持ってきているんですけれども、4つ報告書が出ております。これは福島第一原発事故と4つの事故調査委員会ということで経済産業調査室が、こういうペーパーですけれども、それぞれの意見についていろんな項目を比較対照しながらまとめたものがあります。それとか、例えばこれは日経新聞の7月29日、ことしの、出たんですけど、それぞれの検証事故調査報告書ということでそれぞれを同じように比較対照した、いろんな視点でこういうのが出ておりますので、職員一同こういうのはそれぞれ持って、みずから全てのものを全部読むことは大変ですので、それぞれの報告書の内容についてお互いに知識を共有していると、そういうところであります。
以上です。
○議長(宇都宮富夫君) 教育長。
○教育長(増池武雄君)
遠藤議員さんの御質問にお答えいたしたいと思います。
本当に過去の学力テストの問題からメスを入れていただきまして、私どもも教員になった少し前の話でございまして、よく聞いております。今回の件につきましても、とにかく八幡浜市としましては、もちろん確かな学力は育てる必要があると思いますけれども、現在やっております国語、算数、ことしから理科が入りましたけれども、これだけが学力ではございません、学力の一部でございますので、そう捉えておりまして、とにかく子供たちには人間教育、心の教育を強調しております、学校にもそうお願いいたしております。県にそのことについて質問したり、あるいは抗議をしたかということですが、その点についてはまだその暇がございません、いきなり出てまいりまして、現場のほうもたまげておりまして、我々もたまげております。
これは内実を申しますと、学力テストの一番悪いところは日本ではあそことあそこと、これが非常に嫌でございます。そして、四国ではどこそこですと、愛媛県がそこに負けたものですから、昨年負けましたということで県教委のほうもこれはということで出してきた策だと思っておりますが。ことしの、もう既に報道もされておりますけれども、愛媛県の順位は、これはどう答えたらいいのかなかなかわかりにくいのですが、小学校が27、それから中学校が10、先ほど遠藤議員さんの言われました来年度から全国平均以上と、それから28年度には10位以内と、だから中学校は10位になっておりますので、もうここらあたりでいいのではないかと言っていただければありがたいのですが、そういう状況でございまして、八幡浜市のほうはやはりもう心の教育で全教科満遍なく知、徳、体の育成を図る豊かな教育を実践するつもりでおります。
以上でございます。
○議長(宇都宮富夫君) 遠藤素子君。
○遠藤素子君
原発問題ですが、その数枚のまとめられたものではなくて、国会事故調のやっぱり記録、これは本当に私も全部読んでるわけではありませんが、図書館に貸し出してもらえないんです。だから、図書館に入って読まないといけないというふうなことですので、やっぱり市で構えてもらって、そして市の職員、課長さんたちはやっぱりぜひ読んでいただきたい。読めば本当に今の原発の問題点が浮き彫りになってきます。
その国会事故調の黒川さんが最後にまとめておられるんですが、国民一人一人が自分の考えを持って、そしてその自分の考えに合う国会議員を選ぶというふうな、上の人の空気を読んでそれに従うというふうな今の日本の状況がだめなんだと、一人一人が意見を持ってそして行動できるような、そういう文化を育てないといけないと、黒川さんじゃなかったかもしれません、そういう意味のことを言われています。
ですから、市を動かす課長さんを初め職員の皆さん、そして議員の私たちもそれをしっかりと勉強して、原発はどうあるべきかということを考えていく必要があると思いますので、ぜひその国会の事故調の、インターネットでも公表されてますが、なかなか読めません、実物が手元に欲しいと思います。ぜひお願いしたいと思いますが、いかがでしょう。
それから、県へ意見を上げる機会がなかったということですが、ぜひ機会があればそのことを伝えていただきたいということを申し上げまして、私の質問を終わります。
○議長(宇都宮富夫君) 市長。
○市長(大城一郎君)
遠藤議員から御指摘のありました国会事故調の報告書、これ市のほうが購入いたしまして、皆さん方にそういう機会を提供したいと思います。