公開日 2014年09月03日
質 問 事 項 | |
1 | 行政改革に関連して |
2 | 河川の工事工法と田園風景の保存に関連して |
3 | 国際友好都市の提携について |
〔井上和浩君登壇〕
○井上和浩君
皆さん大変お疲れさまです。議員席から見ておりますと、本当に理事者の方々、心身ともにお疲れであるなあというふうな気がしておりますが、最後の質問です、どうか最後まで協力のほどお願いをしたいと思います。
それでは、質問通告書に従いまして、大綱1点から質問したいと思います。
大綱1、行政改革に関連をして、平成17年3月新市が誕生するとほぼ同時に三位一体の改革がスタート、地方でできることは地方での理念のもと、地方分権という聞こえのよい政策を疑いなく受け入れ、新しく生まれる地方分権の時代到来と大いに期待を持った当時のことが思い出されます。時まさに少子・高齢化の社会構造が進展して、多くの自治体に極めて厳しい財政事情が押し寄せてくることが予測される時期、三位一体の改革という初めて耳にしたこの政策こそ地方の赤字財政再建と地方分権推進のため時を得た政策であることを信じて国民は多くの成果を期待しながら改革に取り組んだと思います。
しかし、一たびふたを開けてみると、税源移譲も地方分権も期待どおりには活路を見出せず、一方で一段と変化していく少子・高齢化がもたらす市民ニーズの内容は複雑多様化をし、本市においても平成18年度、地方分権到来に備えて第1次行政改革大綱を策定し、効率的な体制づくりが推進されてまいりました。それでも、グローバル化した世界経済に大きな打撃を与えたリーマン・ショック、ユーロの問題、予期せぬ東北での震災と目まぐるしく変化をする社会情勢に伴って多くの行政課題を突きつけられることとなり、これら複雑多様化した諸問題に対応するため、平成22年度に第2次行政改革大綱が見直しをされ、策定されました。
そこで、これまでの行政改革の取り組みに関連をして何点か質問をし、その考えを聞きたいと思います。
1、職員の定員適正化は財政再建には最も都合のいい手段と考えられるが、ふえ続ける仕事量と多様化する市民ニーズ、加えては仕事のスピードさえも求められる現在、定数削減による影響は市民サービスに支障なく対応できているか、職員の過重労働になっていないか。
2、前段1の問題対策としてグループ制導入により問題の解決に当たりたいと提案されていたが、どのような問題があり、実行できていないのか。
3、分庁方式はこのまま続けていくのか。職員が会議に出向く移動時間や公用車の使用、市民の役所利用などを考えると、それほど効率よく機能しているとは思えず、むしろ無駄な時間を使っていると思えることが多いように感じるが、どう考えておられるか。
4、経年劣化がひどいと想像できる市民会館は現在のままいつまで使用を続けるのか。耐震診断はできているか。会館の借り上げ使用についてですが、お年寄りの利用者の皆さんは保内町までの移動手段がなく、近くの市民会館を使うことが多い。利用に当たっては会館使用料に駐車料金も必要で、使用する団体の予算が膨らみ、使いにくいと聞くが、どう考えておられるか。
5、行政改革大綱には自治基本条例についても計画されてきているが、自治基本条例が必要とされる理由にその都市ならではのまちづくりのルールを決めることが上げられていると思われる。また、その後は基本条例を根拠にして関係条例が制定されてくると思われるが、当市の取り組みの進行状況はどのようになっているか。
里山の田園風景など美しい景観の維持再生に関する事業に向けた取り組みは最近よく耳にするようになった。第1次産業が地域経済の大きなウエートを占める我が八幡浜市にあって、近年ミカン園の放任、稲作の放棄が目を引き、寂しい限りであります。国の農地保護制度である中山間直接支払制度はこのような放任園を出さないように生産農家に農地の保全維持管理を支援している制度ですが、本市においてこの制度を利用して支援を受けている中山間組合中対象集落の内訳は、畑が50集落、田んぼが4集落と稲を耕作する集落は八幡浜市にとっては非常に少数で貴重な存在となりつつあります。私の住む地域は緩やかな傾斜の棚田が特徴的な、果樹園芸より稲作農家の比較的多い集落です。就農者は多分に漏れず高齢化が著しく、この先地域にとって文化遺産ともとれる地域特有の特色ある田園風景をいつまで維持していけるか真剣に話し合っているところであります。
以下、これらに関連をして質問をいたします。
1、水利について私の地域の例を挙げて質問をします。
集落のほぼ中央を流れる幅5メーター前後の曲がりくねった川は、約1キロメートルの範囲で15ないし20カ所の堰があります。この堰から引き込んだ水を緩やかな棚田の傾斜を利用して順次川下の田んぼに水を張っていく、いわば堰は稲作農家にとっては水利権を争う問題で、裁判になるくらい大切な水源であるわけです。この堰が河川工事の工法が原因となって二次災害とも言える堰や護岸の決壊が生じております。
護岸が災害に遭ったらコンクリートブロックを使って改修工事が行われるが、川底を岩盤まで深く掘り下げて強固な完璧な作業が行われます。川の災害は、とかく堰に近いところで増水をした水の流れ落ちる力で起こります。そこで護岸工事をすると、どうしても一度堰を取り除く必要が起こる、取り除いた岩は工事が終了するともとの堰石として積み上げられます。また、工事現場の川底にもともと座っていた大きな石や岩は小さく砕かれるか、もしくは取り除かれます。堰の石はもとあったように積み上げられるだけ、護岸の掘り下げたところは掘り返した砂をもとに返すだけ、現場にあった石や岩はきれいに取り除かれることで水の流れはよくなり、大雨で増水するとたちまち堰は壊れ、護岸の川底は流れて、おまけに修理をした川下の石積みの護岸までが引き続いて決壊をしていく、この繰り返しで現在田植えの時期になると手を加えないで使用できる堰は約半数の10カ所程度となっており、稲作農家の悩みとなっています。これらの対応につき考えを聞かせてください。
2、八幡浜市は第1次産業であるミカンと魚が中心の地域でもあり、少数派の稲作農家に配慮した制度は全くないように思われる。米の生産過程には、田植え機から始まり収穫するまでに高価な農機具が何種類も必要であることは承知のことと思います。これらの機器の購入に対しての助成や水田に乗り入れる運搬道の取りつけ費用など、稲作農家には全く助成制度がありません。隣の西予市などは市独自の政策としてこれらのことが取り入れられているようですが、地域の生産者も高齢化が進み、数年先が見えません。文化遺産的な田園風景を保存する意味においても配慮した政策はないか、お伺いをします。
3、鳥獣被害対策事業においても、稲作者に対する助成は認められていないため、防護のために使用するさくやネットほかすべてを自前で準備して対策に当たっているのが現状です。果樹被害対策に対する助成と同じ扱い、制度にはならないものか。
4、今後において有害鳥獣被害が減少していくという要因はないにもかかわらず、総合計画によると鳥獣被害対策費が26年度予算から減額されているのはどのような理由からか。
八幡浜市に国際友好都市を持つ必要性は何かについては、各人の考え方が多様化しており、共通認識として取りまとめることは難しいかもしれません。
しかしながら、一市民として本市の将来を見詰めたとき、今のままでは限られた生活圏の中に埋没をしてしまい、将来への展望を見失うことにならないか憂慮しています。無論市民レベル、民間企業レベルでは将来への活路を選択しているのでしょうが、これらの市民階層に新しい息吹を提供するためにも、行政が主導しながら国際化への道を切り開き、新しい市民の活性化を図ることが必要と思うが、考えを聞かせてください。
以上、大綱3点につき質問をいたします。
○議長(宇都宮富夫君) 市長。
○市長(大城一郎君)
井上議員御質問の大綱1、行政改革に関連しての(3)分庁方式はこのまま続けるのかについてお答えをいたします。
分庁方式の見直しについては、去る3月市議会において岩田議員にお答えしたとおりでありますが、確かに議員御指摘のとおり、事務の効率性等を考えればすべての課を八幡浜庁舎に配置する本庁方式が望ましいと思います。しかしながら、この八幡浜庁舎にすべての課を配置することは、スペースの関係から物理的に不可能であります。また、単にスペースだけの問題ではないこともあり、ここ当分の間は分庁方式を維持するべきであると考えております。
しかし、決して現在の状態がベストであると考えているわけではありませんので、今後も防災対策や市民の利便性などさまざまな観点から問題意識を持っていくことは必要だと考えております。
その他の質問に対しましては、副市長初め各担当の部課長から答弁をさせます。
○議長(宇都宮富夫君) 副市長。
○副市長(橋本顯治君)
それでは、井上議員御質問のうち、大綱1の1、職員数の削減による市民サービスの影響と職員の過重労働についてという分についてお答えをします。
職員の削減につきましては、平成21年度に策定した定員適正化計画に基づき実施をしているところです。具体的には、21年4月時点で662人の職員を26年4月には28名削減の634名という計画でした。平成24年4月時点で既に46名削減の616名となり、計画を達成しているという状況になります。これが平成17年の合併時と比べますと129名の減少ということになります。先ほど二宮議員の御質問にお答えしてましたとおりですけれども、21年度と23年度を比較すると49名の減で平均給与で計算すると約3億円の削減ということになります。
この職員減による市民サービスへの影響と職員の過重労働については、議員御指摘のとおり、国、県からの権限移譲などによる仕事量の増加、多様化する市民のニーズに加え、迅速な事務処理も求められる中、時間外勤務も増加の傾向にありますが、職員の健康管理に十分配慮しつつ、やむを得ない場合は臨時職員で補うなどのことも検討して市民サービスの低下を招かないように努めていきたいと思っています。
今後は、人口が減少していく中で適正な職員数についてさらに検討を加え、新たな定員適正化計画を25年度に策定することとしております。
一言、職員の仕事ぶりについて感想を申し上げますけれども、多くの職員は仕事を一生懸命やるだけでなしに、消防団とかいろんなボランティアにもよく参加しており、私が見る限りは多くの職員がよくやってくれているというふうに感じております。
以上です。
○議長(宇都宮富夫君) 総務課長。
○総務課長(中岡 勲君)
それでは、大綱1の2点目のグループ制導入により職員数の削減に対応できないかについてお答えいたします。
議員御指摘のとおり、第2次行政改革大綱において、より動態的で柔軟な組織を目指すグループ制の導入を検討項目として掲げております。グループ制とは各課の係を廃止して複数の係を一つのグループに統合再編することで、従来の係長、課長補佐、課長という課内の機構がグループリーダー、課長の2階層となり、組織のフラット化と意思決定の迅速化が図られるほか、係の壁を越えた連携によって効率的な業務の遂行が可能になるものとされています。しかしながら、係の廃止によって責任の所在が不明確になることや、専門的知識が求められる業務では住民サービスの質の低下が懸念されることなどのことから、県内では内子町のようにグループ制を導入しながら、係制に戻した自治体もあります。
当市といたしましては、引き続きグループ制の調査研究は行いますが、当面は現在の組織機構の中で課内の情報共有と連携強化に努めることによって迅速な意思決定と柔軟な組織づくりにつなげたいと考えております。
以上です。
○議長(宇都宮富夫君) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(菊池司郎君)
井上議員の大綱1、4、市民会館の使用継続期限、会館利用料及び駐車場利用料についてお答えをいたします。
八幡浜市の市民会館につきましては、昭和46年4月に建築されており、現在41年が経過しております。昭和56年の建築基準法改正施行以前の建物でありますが、耐震診断は実施しておりません。当市におきましては厳しい予算上の制約もあり、校舎、体育館等の耐震診断及び耐震化工事を優先させている状況です。
会館使用料につきましては、ゆめみかんと同程度の使用料額としておりますが、大ホール利用者に対する減免等はしておりません。これは、市民会館の場合は商業的な目的での利用が多かったことが理由になっております。
駐車場利用につきましては、市民会館利用以外の方も多く、特に他の市営駐車場とのバランスに配慮し、大ホール利用の方の駐車場を無料にすることは収容台数の制約もあり実施しておりません。
なお、この種の施設は黒字化を前提に設置するものではありませんが、経費のバランスとしては市民会館に必要な維持経費に対して会館使用料及び駐車場使用料等の収入が著しく不足している状況が続いており、平成23年度決算見込みで歳出合計2,997万2,643円、歳入合計576万2,150円、差し引き2,421万493円の赤字となっています。
老朽化の著しい当館の継続使用期限については、利用状況、利用者の要望などを踏まえながら、当市の規模において市民会館と文化会館の2つが必要か、また安全上の問題及び経費その他を検討の上でここ数年のうちには何らかの方針を決定したいと考えております。また、仮に当館の使用が困難となった場合のお年寄りの保内町ゆめみかんまでの移動手段等についても、あわせて検討したいと考えております。
以上です。
○議長(宇都宮富夫君) 総務企画部長。
○総務企画部長(中榮忠敏君)
大綱1の5点目、自治基本条例についてお答えをいたします。
自治基本条例とは、市民や市議会、市長、職員の役割や責務、市民の権利や協働の原則など地方自治に基づく自治体運営の基本原則を定めるものです。そのため、議員の言われるように自治基本条例を自治体の最高規範として関係条例や要綱を整備する必要が生じることも想定されるため、策定の際には十分な事前の確認が必要だと考えております。この自治基本条例の策定につきましては、第2次八幡浜市行政改革大綱推進計画の中で平成22年度から26年度までの5年間で調査研究を行い、条例の制定を目指すこととしておりますが、現在の進行状況としましては、調査研究段階にとどまり、制定に向けての具体的な協議には至っておりません。
県内の状況を見ますと、平成19年度から21年度にかけて2市2町で条例が制定されましたが、その後は条例の制定はなく、承知する限り現在準備中であるとの情報もありません。これは、平成22年度以降、新しい公共など市民やNPO団体との協働の動きが加速するとともに、地域主権改革による条例制定権の拡大や権限移譲など、地方行政を取り巻く環境が急激に変化していることから、当市を含めてこの状況を十分に見きわめてから対応すべきと考えているものと思われます。
当市としましては、市民が信頼、満足、納得、安心、参画できる市民目線に立った行政運営のため、引き続き自治基本条例制定について調査検討を行うとともに、今年度に創設をいたしました八幡浜市市民提案型まちづくり事業補助金制度の効果的な運用など、市民が主体となったまちづくりを推進するために即効性のある施策の実現と市民活動の支援に努めていきたいと考えております。
○議長(宇都宮富夫君) 建設課長。
○建設課長(矢野 武君)
大綱2、河川の工事工法と田園風景の保存に関連しての1、双岩地区の河川工事についてお答えいたします。
二級河川五反田川から枝分かれした普通河川釜倉川は、平成14年6月に国有財産譲与によって市管理河川となっております。釜倉川沿いにはのどかな田園風景が広がり、コスモス祭りなどのイベントも行われ、6月には蛍も乱れ飛ぶなど、地域の方々が大切にしている風景であると思っております。
平成14年以前の河川工事は、県によって全国的に統一された工法で行われてきました。釜倉川は昨年9月の台風15号によって多大な被害を受けましたが、市では川の流れを緩くする目的と周辺の景色、蛍の生息等を考慮し、石積み護岸で復旧いたしました。
議員御指摘の護岸を掘り下げたところの埋め戻しにつきましても、カーブなど水あたりの強いところは洗掘防止のため根固め工を施工したり、大きな石で埋め戻すなど、再び壊れないような工夫をしたいと考えております。また、現在壊れている落差工、堰につきましては、水利組合等地元の方の立会をいただき、現況調査の上、適切な対応をしたいと考えております。工事に当たっては単なるコンクリート構造物ではなく、大きな石を利用し、コンクリートで間詰めした構造を採用するなど、流速と環境に配慮した工事を行ってまいります。
以上でございます。
○議長(宇都宮富夫君) 産業建設部長。
○産業建設部長(菊池賢造君)
大綱2の(2)稲作農家に対する助成制度についてお答えいたします。
本市においてはかんきつ栽培が地域の基幹農業であるために、補助制度等農家への支援策がどうしてもその方向に集中することは議員御指摘のとおりです。稲作については、一部の地域で農家が熱心に継続しておられることは承知しております。ただし、規模の点などから専業化して産業として自立するというよりは、兼業あるいは家族用といった趣が近いのではないかと感じております。稲作は地域の環境や景観保全といった面でも自然や風景の中に欠かせないものであり、これがなくなることについては非常に残念な気持ちがあります。議員の御指摘を踏まえ、今後どのような支援が求められているのか、農家の声を聞きながら、適否について検討してみたいと考えております。
続きまして、(3)の稲作農家に対する鳥獣害被害への助成について、(4)鳥獣被害対策費について一括してお答えいたします。
八幡浜市鳥獣被害防止計画では、対象鳥獣はイノシシ、被害品目は果樹で策定しており、鳥獣被害の補助事業では稲作農家の水田は補助対象外となるため、助成が行えない現状であります。この計画は3カ年の計画であり、平成22年度に作成し、今年度が最終年度となるため、今年度末に策定する平成25年度からの計画にはイノシシ被害の費目に水稲を追加して、水田での被害防止にも取り組みたいと考えております。
また、鳥獣被害対策費が総合計画の実施計画では平成26年度から減額されている点に関してでありますが、実施計画の取りまとめ時点では国、県の補助事業が25年度で終了する予定であったため、事業費が減額となっております。しかし、鳥獣による農作物被害が全国的に発生し、大きな問題となっていることから、国が平成26年度まで、県が平成27年度まで延長となりましたので、今後必要が生じた場合には予算を増額して現状に合ったベストな対策を講じていきたいと考えております。
以上です。
○議長(宇都宮富夫君) 政策推進課長。
○政策推進課長(大本孝志君)
大綱3、国際友好都市提携についてお答えをいたします。
近年の自治体における国際交流は、文化交流や親善などを主な目的とした従来の姉妹都市交流を踏まえ、観光客誘致、地元産品の販路開拓といった経済交流の分野に重きを置いた活動に取り組む自治体もあらわれ始めているところであります。
議員御提言の国際友好都市提携を活用した経済交流につきましては、当市においても本年3月に中国西安市から貿易商談会の案内がございまして、愛媛県及びJAにしうわなどに確認をしたところ、中国には生果が出荷できないことなどから参加は見合わせたところです。
しかしながら、かんきつを初めとする農林水産物の消費及び価格の低迷が進む中、海外に向けて販路開拓を行うことは地域活性化の観点からも大変有益であると思われます。現在農林水産物等の近隣アジア諸国を初めとする海外への販路開拓につきましては、愛媛県が県内の地域商社や現地パートナーと連携し、販路開拓活動や県産品のPRに取り組んでいただいておりますので、市独自の海外への販路開拓につきましても県の指導を仰ぎながら研究させていただき、国際友好都市提携とあわせて今後の課題とさせていただきたいと思います。
以上です。
○議長(宇都宮富夫君) 井上和浩君。
○井上和浩君 再質問させてもらったらと思います。
まず、大綱1の行政改革に関連しての1から5番までなんですけども、この件につきましては、現在あるいはこれから先どのようなことを考えておられるかということを主眼にお尋ねをしたということでありまして、きょうお答えをいただきましたことを参考に、さらに勉強してみたいと、そのように思います。
ただ、1点目の定数の問題のところにいろいろ答えをいただいたんですけども、何か若干気持ちの上で臨時職員が多くなったんじゃないかなというふうな気がしておりますが、その点につけて後でまたお答えをいただいたらと思います。
それから、グループ制の問題ですけども、これは余り評価されてないというような答えであったかなと思うんですが、最近では民間でよく取り上げられておるというようなことも聞きますが、再度どういうことでよくないのかということですね。
それから、一番下の5番目の自治基本条例ですけど、自治条例があるから自治基本条例は要らないんだろうというふうな考え方もあるんでしょうけども、各自治体によって特色が変わってくるわけですから、その自治体における行き方っていうのはやはり大切なもんであろうというふうに思います。また、議会基本条例も今議運のほうで検討されておるようですし、ぜひその にならないような形で自治基本条例につけても同時進行できるような形でできたら理想かなというふうな気がしますんで、お願いをしておきたいと思います。
それから、田園風景と河川工事につけては、非常に私の思いを申し上げましたことにつけて、大部分がそのように了解をいただきましたので、これにつけて再質問はございませんが、最後の国際友好都市提携について若干思いを述べさせてもらったらと思います。
まず、友好団体あるいは友好提携っていうのは遠隔地への連携、国内においても遠隔地との連携というのは最前の東北地方の震災のときにも視察に参りましたときにどのようなことが非常に効果があったかというような質問をしたときに、やはり遠隔地、姉妹都市を結んでいるところの方が非常によくしていただいたというような話を伺って帰りました。そういうことで、国際友好とはちょっと関係ありませんが、遠隔地との広域連携ということにつけてはやはり八幡浜市としても取り組む必要があるんじゃないかなという気がいたしましたんで、それはちょっとつけ加えになりますけども、どのように考えておられるか、お伺いをしたいと思います。
そこで、国際友好都市のことにつけて質問いたしますが、まず八幡浜市が先頭に立って市民生活の活性化を図ることが行政の大課題であると、大きな課題であるというふうに私は思うわけです。その一つの対策として、八幡浜市の主産業であるかんきつ類の海外販売の拡大を提案するものであります。かんきつ類は国内販売に愛媛県の場合は限定されているような気もいたしますが、日本と非常につながりが密接であり、多くの日本人が関与しているタイ国で販売できないかと考えております。抽象的な大綱の3番目の質問になりましたけど、少し具体的な面に入って私の提案を聞いていただきたいと、そのように思います。
この提案の発端となりましたのは、八幡浜高校出身で20年間海外で生活をしておった、そして15年間をタイ国で勤務をしていた、その一市民からの提案がもとであります。彼は一部上場企業に勤務をしておりまして、タイ国で工事所長として15年間働いておった、そういうことで、タイ企業あるいは商社などとのつき合いが長く、今も懇親を深めているという方であります。同じ八幡浜市の市民として彼の見識を私は認めておる次第であります。その話を聞いて、数年前から前向きにこのことはとらえながら私なりにいろいろ検討を重ねてきた結果、本日皆さんの前でこの提案を申し上げるということであります。
御存じとは思いますが、タイの人口は約6,100万人、うち800万人がバンコクを含む首都圏に住んでおります。日本人も5万人程度が常時タイに住んでおられる。日本企業も商工会議所登録数が1,300社、未登録を含めると2,000社以上の日系企業がタイで活躍をしているという状況です。実は前年度の12月議会あたりにやりたかったんですが、10月にタイ国は洪水がありまして、10月24日だと、それをちゅうちょして今回出させていただいたということになります。
八幡浜市においては、かんきつは先ほど副市長も説明されましたが、国内有数の生産量を誇る、また優秀なかんきつ類を生産する地域です。無論これらの生産販売には行政がどうのこうのでなく、JAにしうわや主たる関係者がその中に入って協議をしたりしなければいけないというふうには考えております。現在バンコクでは販売されているミカンは中国産が大部分、大部分というか中国産だそうです。味も非常に悪い、見かけも悪い、そういうもんだそうです、比べ物にならないと、日本のものとは、というふうに聞いております。
既にこの件につきましては一部上場会社のタイ兼松、タイの双日商社と打診をしておりまして、非常に彼らも興味を持っていただいております。そして、兼松の商社の社長からはじきじき興味があるからという返事をいただいておる状況であります。市場分析を含むいろんな勉強は、商社を含めていろいろこれから必要だと思いますが、どうか八幡浜市行政が率先をしてこのことにつけて取り組んでいただくことが今後の八幡浜市のミカン産業農家の活路につながるんではないかということで、熟慮したあげくの提案として申し上げます。ぜひこのことに今後検討していただくことができるかどうかの返事だけをいただきたいと、このように思います。
以上です。
○議長(宇都宮富夫君) 市長。
○市長(大城一郎君)
井上議員の再質問に対して答弁をさせていただきます。
まず、今ほど御提案のありました国際交流に関してでありますが、八幡浜市は今まで日本国内でも姉妹都市といった遠隔地の交流といったことは行っておりません。これはやはり国内においても国外においても歴史的文化交流とかそういったものがなかったというようなことが背景にあろうかと思います。そして、今回昨年3・11の東日本大震災を経て、やはり国内でもそういった遠隔地の交流が必要だと私も実感しております。今回まさしく宮城県の山元町に対しましては、市といたしましても発災以後市の職員を派遣したり、物的にも支援をしているところでありまして、今後この関係が発展していく可能性を秘めていると考えております。
また、御提案のありました国際交流につきましても、八幡浜市としては八幡浜市国際交流協会がありまして、ドイツとの交流を進めておるところもあります。また、先般真穴におきましては天神丸の出航100周年記念ということで、そういった事業もありましたし、インドネシアのバンタエン県のヌルディン知事が先日八幡浜市を表敬訪問していただきました。この関係は、八幡浜施設事務組合のはしご車並びに消防自動車、これを愛媛トヨタを経由してバンタエン県に寄贈したという絡みがありまして、そのお礼を兼ねての訪問でありまして、ぜひとも友好都市、そういったものを結びたいというようなことも言われておりましたし、その友好都市に対しまして、経済効果があるような友好都市を結びたいといった話もありまして、私もこの国際交流に関しましてはどのような切り口でやっていこうかと模索をしていた時期でありまして、そういったところでまさしく井上議員からすばらしい提案をいただいたと思っております。
その内容等につきまして、もっと具体的な内容を精査した上で、商社も絡むと言われておりましたので、そういった関連で、商社の場合はやはりミカンを輸出するにしてもそのロット数、量が問題だというようなことも、問題点も聞いておりますんで、内容を精査した上で対応できるか、どのように対応していくか、これから考えさせていただいたらと思っております。
○議長(宇都宮富夫君) 副市長。
○副市長(橋本顯治君)
井上議員再質問のうちの最初の点、行政改革の中で臨時職員がふえているのではないかとの御質問でした。
これは、これまでの質問にお答えした中で、保育所などでは臨時職員がふえているという実態があります。それから、ずっと定数削減してきておりますので、事務職員についても採用人員が少ない分だけ減ってきております。これで、例えば年度当初の異動のときにどこを減らすかというようなんが異動のときに苦労するというか悩むところがあります。こんな中で、もし減らしたところが十分機能しないようなところがあれば、さっきお話ししたように臨時職員を雇って対応するというようなこともありますので、議員と同じように臨時職員がふえているのではという感じは持っております。
ただ、市民に不自由をかけてはいけませんので、できる限りのところやりながら、そういう対応をしていって、合理化も果たしていきたい。合理化し過ぎて職員がだめにならないように、その辺のところもケアもしながら見ていきたいというふうに思っております。
○議長(宇都宮富夫君) 総務企画部長。
○総務企画部長(中榮忠敏君)
自治基本条例に関する再質問についてお答えをいたします。
井上議員さんもおっしゃられましたように、議会のほうでも議会の基本条例制定についてお考えを検討中だということでございます。やはり両方が車の両輪といいますか、行政側の自治基本条例と議会側のそういう条例、双方が同時進行で機能していけるような形が一番ベストの形かなというふうに思われますが、先ほども答弁申しましたように、ここ数年の新しい国、県の動きもございますので、議会の動き、さらに国、県のそうした動きも見ながらしっかりと検討を進めていきたいというふうに思います。
○議長(宇都宮富夫君) 井上和浩君。
○井上和浩君
市長、先ほど答弁いただきました中では、文化交流、人材交流というようなことを主眼にお話をされたかなと思うんですが、私の思いはいわゆる経済交流といいますか、そこら辺を主眼として今回申し上げたつもりであります。ぜひそういうことに対する検討を今後していただくかどうかということにつけての答弁をお願いしたいというふうに申し上げたと思うんですけども、その答弁がなかったかなというふうな気がしましたんで、再度ということと。
ちょっと休憩します。
○議長(宇都宮富夫君) 休憩いたします。
午後 4時26分 休憩
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午後 4時27分 再開
○議長(宇都宮富夫君) 再開いたします。
井上和浩君。
○井上和浩君
先ほどの私の再質問の中に という言葉を使ったと、ちょっと記憶の中に残ってないんですけども、その部分の訂正を願ったらと思います。よろしくお願いします。
○議長(宇都宮富夫君) 市長。
○市長(大城一郎君)
井上議員の再々質問に対して明確に答弁をさせていただきたいと思います。
経済効果を伴うような国際交流につきまして、すばらしい提案であると思いますんで、今後より一層具体的な話をお伺いして対応していくというふうに態度をとらせてもらいます。