公開日 2014年09月03日
質 問 事 項 | |
1 | 地域活性化対策について |
2 | 農林水産業振興について |
3 | 文化振興について |
〔住 和信君登壇〕
○住 和信君
一般質問通告書に従いまして、大綱3点の質問をさせていただきます。市長並びに関係理事者の誠意ある答弁をお願いいたします。
八幡浜市の人口は、平成17年の国勢調査で4万1,264人であったが、平成23年では3万8,748人になってきております。その中で65歳以上が50%以上を占める限界集落と言われる地区が多くなってきて、地区のもろもろの行事もできない集落が多くなってきております。
そこで、質問をいたします。
質問の1は、八幡浜市で限界集落と言われる65歳以上の人口が50%を超えている地区は幾つあるんでしょうか。
質問の2は、昨年度八幡浜市では人口減少や高齢化が深刻な集落を回り、地域活性化対策等を助言する集落支援員制度を導入されましたが、活動の状況はどのようなものなのでしょうか。
質問の3は、地域の活性化にはその地区に積極的に活動していただくリーダーが不可欠だと思いますが、その養成と今1名の集落支援員さんを市内一円の限界集落地区に増員する考えはないでしょうか。
質問の4は、現在集落支援員さんが活動されている地区に日土東地区がありますが、そこでは昔から地区内でつくられてきた手づくりコンニャクや手延べうどん、そして昔つくったお手玉やおもちゃ等をいろんなイベントを企画して、その中で地区外から来た方と一緒に体験する体験型のイベントを企画して成果を上げてきておられます。また、地区内に芝桜やラベンダーを栽培されて、年中いろんな体験ができる集落づくりをされております。地域のお年寄りが昔から家でつくっていたものをその地区の特産品にすることでお年寄りの出番ができ、大変喜ばれているそうです。
今後この取り組みを発展させ、八幡浜地区の地区ごとに特産品を発掘し、過去に大分県が提唱して話題を呼んだ一村一品運動のような1地区1品運動を展開してお年寄りの生きがいをつくるとともに、現在建設をされている港湾交流拠点の特産品にもなるのではないでしょうか。市長のお考えをお聞きいたします。
3月11日に起こった東日本大震災により福島第一原発が大事故を引き起こし、いまだ収束のめどが立っておりません。農水産物においても、福島産はもとより、周辺の県の農水産物まで風評被害により価格の低迷を引き起こしております。特に、汚染されていない福島産の桃、ナシ、畜産品、水産物は哀れな状態に落ち込んでいます。国や東電は補償を言っておりますが、農家や漁家の満足のいけるものにはほど遠いと伝えておられます。
そこで、質問をいたします。
質問の1は、もし伊方原発が今回のような重大事故にはならなくても、事故が起こったと報道され、周辺の農水産物の価格が極端に下がったとき、補償が可能になるのかどうか、お尋ねをいたします。
振興策の質問の2は、農産物加工場の建設計画の進行状況です。昨年の9月の一般質問において、市長が加工場については建設用地の確保、施設の規模、内容、運営主体をいち早く検討して、なるべく早期の段階で取り組んでいく気持ちですと述べておられます。現在建設計画がどのように進行しているのか、お答えください。
質問の3は、昨年の一般質問にも質問させていただきましたが、有害鳥獣対策でございます。
有害鳥獣対策はかなり多くの対策を講じていただいておりますが、実りの秋を迎え、各地でイノシシが出没しています。人家近くまで出て住民を脅かしております。また、9月8日にはイノシシが向灘、白浜地区に出て、4名の方が重軽傷を負っております。八幡浜市として、ことし八幡浜市鳥獣被害防止計画を作成されておりますが、この防止計画はどのような中身になっておるのでしょうか、お答えください。
質問の4は、荒廃林、竹林対策についてです。
材木の価格の低迷等で山林の再生産ができない状態が続き、今や山林は荒れ放題の状態になってきております。その結果、竹が勢力を伸ばし占領してしまう状態が多く見られます。荒廃林の防止対策や竹の有効利用の対策についてお伺いをいたします。
大綱の3は、文化振興についてです。今回は主に文化財の保存について質問をいたします。
文化財は歴史を物語る貴重なものです。この財産を将来に引き継ぐためにも保存は大切なものだと私は思っております。
そこで質問の1は、八幡浜市指定の文化財の指定状況です。八幡浜市のホームページ等で調べてみましたが、一部の文化財については出ておりますが、全部については調べることができません。私は八幡浜市の貴重な財産である文化財を広く市民に知ってもらい理解を深めてもらうためにも広く周知することが大事だと考えておりますが、お考えをお知らせください。
質問の2は、文化財を保存するための文化財保護審議委員さんの役割は大きいと思っております。現在の委員さんの数と活動状況をお知らせください。
質問の3は、指定文化財の修理費用の補助についてです。昨年、谷の妙泉寺の建物に修繕のための補助金を出しておられますが、今後とも申請があれば補助金要綱に合った助成ができるのかどうか、お伺いをいたします。
質問の4は、新たな文化財指定や指定解除の調査研究についてです。文化財の調査や研究のためには多くの人員や費用が必要と思われますが、この対応について理事者のお考えをお聞かせください。
質問の5は、昨年も質問させていただきましたが、八幡浜市出身や在住の美術家の作品の購入ですが、昨年9月議会の答弁で予算の許す限り検討したいとの答弁がありましたが、この進捗はどのようになったでしょうか。
以上で質問を終わります。
○議長(宇都宮富夫君) 休憩いたします。
午前11時00分 休憩
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午前11時15分 再開
○議長(宇都宮富夫君) 再開いたします。
市長。
○市長(大城一郎君)
住議員御質問の大綱2、農林水産業の振興についての(1)伊方原発に事故が起こった場合の風評被害に対する補償が可能かについてお答えをいたします。
議員御指摘のとおり、福島第一原子力発電所事故では福島県産の桃を初め多くの農水産品が風評被害による価格の低迷や販売低下、さらには輸出の停止等大きな被害を受けております。また、文部科学省に設置されております原子力損害賠償紛争審査会が策定した第2次指針では、風評被害についても賠償の対象であると認められましたが、支払いまでには時間がかかるなど、生産者にとって非常に困難な状況になっております。
このような中、マスコミ報道にもありましたように、JAにしうわでは同じ生産者として人ごとではなく、少しでも力になりたいと、全国に先駆けJA伊達みらい産の桃1,600ケースを買い取り、管内の農家を初め県や市職員にも販売いたしたところであります。
審査会の第2次指針において、風評被害とは報道等により広く知らされた事実によって商品またはサービスに関する放射性物質による汚染の危険を懸念し、消費者または取引先が当該商品またはサービスの買い控え、取引停止等を行ったために生じた被害を意味するものとされております。仮に伊方原子力発電所事故が起こった場合は、原子力損害の賠償に関する法律に基づき、原子力損害賠償紛争審査会が設置され、風評被害による賠償もなされると理解をしておりますが、それよりも先に愛媛県原子力センター等による放射性物質の正確な測定値を速やかに公表するなど、科学的根拠に基づいた安全性を公表し、国や県とも連携をし、少しでも風評被害を少なくするような方策を講じなければならないと考えております。
その他の質問に対しましては、副市長並びに各担当の部課長から答弁をさせます。
○議長(宇都宮富夫君) 副市長。
○副市長(橋本顯治君)
それでは、住議員御質問のうち、農産物加工場の建設計画の進捗状況についてという部分をお答えをします。
農産物加工場の建設につきましては、昨年末に農協を含めた関係機関と今後のやり方について協議を行いました。その際、協議すべき問題、事業主体や施設の規模など解決すべき問題点が多く、一度持ち帰っていただいて再度協議の場を設けることといたしました。その再協議の日程はまだ未定ですけれども、施設内に整備する機器の種類と規模、また排水設備、衛生面などの問題もあって、いろんなパターンで考えていく必要があり、それによって必要となる金額や人員の数も大幅に変わってくるため、なかなか時間がかかっているという状況であります。
市としましても、農産物加工場の建設に向け、国、県の事業を活用できないか、関係機関に問い合わせを行っており、建設に向けて一歩ずつ前に進むように努力をしていきたいと思っています。
以上です。
○議長(宇都宮富夫君) 総務企画部長。
○総務企画部長(中榮忠敏君)
住議員御質問の大綱1、地域活性化対策について、4点ございますが、一括してお答えをさせていただきます。
まず1点目の、八幡浜市での限界集落の地区数についてお答えをいたします。
本市において、65歳以上人口が50%を超え限界集落と位置づけている集落は、南裏、古藪、大島、日土町瀬田、保内町磯崎、保内町喜木津の6地区でございます。
次、2点目、集落支援員の活動状況についてお答えをします。
集落支援員は、地方自治体からの委嘱を受け、市町村職員とも連携しながら、集落への目配りとして集落の巡回、状況把握等を行います。集落点検の実施、住民と住民、住民と市町村との間での話し合いを促進するなど、集落対策を推進することを任務としております。
本市におきましては、限界集落6集落のうち、日土町瀬田地区を含む日土東地区をモデル地区に選定をし、昨年の9月議会において予算を議決いただいた後、10月1日から集落支援員の委嘱を行っております。
集落支援員の活動は多岐にわたりますが、特徴的な事例を申しますと、グリーンツーリズムによる交流人口の増加、花づくりをテーマとした地域活性化策など、田舎だからこそ実施できるイベントを企画することにより、地域内だけにとどまらず、地域外から人を呼び込み、交流人口を増加させることで地域の活性化を図っています。本年4月16日に開催をされました芝桜祭りは、市内外から多くの方々が日土東地区を訪れ、手延べうどんや桜もちなど地域の特色を生かした料理と新緑に囲まれたいやしの空間を味わっていただきました。そういったイベントを開催するためには、話し合いや準備作業などが必要不可欠であることから、集落支援員におかれましては、地域のために多くの時間を割き、熱心に活動していただいていることに大変感謝をいたしております。
次、3点目、地域の活動リーダーの養成についてお答えをいたします。
リーダーの養成につきましては、地域づくりにおける重要な課題であると認識をしており、愛媛県が実施をしておりますリーダーの養成講座などについて、地域づくり団体はもとより、広報などを通して広く市民に参加を呼びかけております。
なお、他地区への集落支援員の増員につきましては、今月末をもって制度開始後1年が経過いたしますので、これまでの活動状況を幅広く検証していく中で今後検討してまいりたいというふうに考えております。
次、4点目、1地区1品特産品開発についてお答えをします。
集落支援員は地域の見守りだけでなく、特産品を発掘、紹介についても熱心に取り組んでいただいております。代表的な事例としては、今ほども申しました日土東地区を構成する集落ごとにうどんやまんじゅう、バーベキューやパンづくりなどの食の体験、竹細工や草木染めといった技の体験、そして自然探索など、それぞれ得意分野を生かしたグリーンツーリズム活動などがあります。
また、日土東地区以外においても活発に地域活動に取り組んでおられる方々が大勢いらっしゃいます。市といたしましては、活発な地域活動の中で生み出された貴重な地域資源である特産品が、今後港に整備をいたします交流拠点施設において活用され、地域の魅力を強力に発信できるよう期待をしているところであります。
以上でございます。
○議長(宇都宮富夫君) 産業建設部長。
○産業建設部長(菊池賢造君)
住議員御質問の大綱2、農林水産業の振興について、3番の有害鳥獣被害防止計画の活用についてお答えいたします。
八幡浜市鳥獣被害防止計画は平成22年度に作成しており、この計画に基づいて国、県の事業を実施しております。この計画策定に伴い、JAにしうわや八幡浜猟友会、八幡浜警察署など7団体及び学識経験者で組織する八幡浜市鳥獣被害防止対策協議会を設置し、その事業として、22年度では有害鳥獣捕獲事業によるイノシシやカラスの捕獲に対する助成や鳥獣害防止施設整備事業によるイノシシ捕獲用箱わなの購入、果樹産地高度化緊急支援対策事業により電気さく、鉄筋さくの設置をいたしております。今年度につきましても同様の事業を計画しており、さらにさきの8月臨時議会で議決いただきました果樹戦略品種等供給力強化事業により、JAにしうわに要望が出ております果樹園のほぼ全域に電気さく、鉄筋さくが設置できるようになり、先日7日にJAにしうわで入札が執行されております。
また、狩猟免許取得のための事前講習会受講の補助を今年度から実施し、さらに国の推進事業により生息調査機器の購入、市南部における生息調査を実施する予定です。
なお、現在の計画は平成22年度から24年度までのものでありますので、3年に1度の見直しによりその都度、実情に即した計画にしたいと考えております。
次に、荒廃林、竹林対策についてお答えいたします。
当市の森林面積は7,072ヘクタールでありますが、これについて従来からさまざまな事業を利用して間伐を実施しており、昨年度も58.9ヘクタールを間伐していますが、荒廃林の解消にまで至っていないのが現状でございます。
また、議員御指摘のとおり、放置された竹林が拡大しておりまして、その影響として周辺の農地や杉、ヒノキ等の人工林に竹が侵入し農林業に被害を与えておりますほか、森林の持つ水源涵養等の公益的機能を低下させることが懸念されております。
竹林の被害対策につきましては、竹林整備と竹資源の有効活用の両面から対策を講じる必要があると考えています。まず、竹林整備につきましては、補助事業を活用した整備事業のメニューを検討、また竹材の有効活用につきましては、例えば今治市のリサイクル企業で開発した有機肥料竹宝を愛媛県が優良リサイクル製品に認定しているといった例もあります。地域全体で竹林の整備を行う取り組み、また竹を観光資源竹宵として有効に活用している取り組み等もあり、当市におきましても真穴の座敷びな、新町夜市で竹宵が実施されております。
しかし、全体として林業の衰退、山林経営者の高齢化、後継者不足など困難な要素があり、なお県等とも相談しながら今後対応について検討してまいりたいと考えております。
以上です。
○議長(宇都宮富夫君) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(都築眞一君)
住議員の質問、大綱3、文化振興について1点目、八幡浜市指定の文化財の状況についてお答えいたします。
八幡浜市指定の文化財は、平成23年4月1日現在で八幡浜市指定重要文化財31件、八幡浜市指定史跡名勝天然記念物21件の52件を指定しております。このほか、県指定重要文化財6件、国指定重要文化財1件、国指定特別天然記念物1件、国指定天然記念物1件、国登録有形文化財10件、国、県、市合わせまして71件の指定となっております。文化財は保存し、活用を図り、もって文化的向上に資することを目的としており、議員御指摘のとおり、広く市民に知ってもらい理解を深めるため、市民に周知することが大切であると考えております。
なお、早速ホームページに掲載していきたいと考えておりますので、御理解いただきたいと思います。
次、2点目、文化財保護審議会委員の人数と活動状況に関してお答えいたします。
文化財保護審議会委員の人数は、八幡浜市文化財保護条例第17条の規定で10名以内で任期が2年となっており、現在10名の委員を委嘱しております。
活動状況でございますが、文化財保護審議会を年に2回開催しており、審議会会議の後、指定文化財の視察を毎回実施しております。その他、問題事案、情報が発生した場合には、専門の委員に協力を求め、職員とともに現地把握を行い、事案解決の最善方策等の協議を重ねて問題事案を解決しております。
続きまして3点目、指定文化財の修理費用の補助に関する質問に対してお答えいたします。
文化財保護法第4条に文化財の所有者その他関係者は貴重な国民的財産であることを自覚し、これを公共のために大切に保存するとともに、できるだけ公開する等その文化的活用に努めなければならない、国、地方公共団体はこの法律の執行に当たって関係者の所有権その他の財産権を尊重しなければならないとうたい、また同法第35条に管理または修理の経費の一部に充てるため、補助金を交付することができる旨の規定があります。市指定文化財も同様の考え方であり、八幡浜市文化財保護条例第11条で修理復旧について、市は予算の範囲内で所有者に対し補助金を交付することができると規定しております。この規定に基づき、平成19年7月に八幡浜市文化財保存顕彰事業費補助金交付要綱を制定しております。この要綱で文化財保存顕彰事業に要する経費に対し、市が予算の範囲内において必要な経費を交付することの前提条件のもと、市指定文化財は補助対象経費の2分の1以内としております。この規定に基づきまして、本年度谷の妙泉寺の修理費の一部を補助するため、平成23年度当初予算に予算を計上しております。
御質問の、今後とも申請があれば補助金要綱に合った助成ができるのかについてでございますが、教育委員会といたしましては、条例、補助要綱の趣旨、文化財の重要性を踏まえ、今後とも補助する方針で市財政当局と協議をしてまいりたいと考えております。
続きまして、第4点、新たな文化財指定や指定解除の調査研究に関する御質問についてお答えします。
文化財の市指定は過去10年間で旧八幡浜市で平成14年度に真穴の座敷びな、穴井歌舞伎の衣装等、妙泉寺の3件、旧保内町で平成14年度に旧白石和太郎洋館を指定しており、合併後は平成19年度に日土小学校中、東校舎を指定しており、6件の指定となっております。文化財の指定解除は、合併後、天然記念物津羽井の大ツバキが枯死したことから指定解除をした1件となっております。
文化財の市指定は、文化財のうち重要なものを所有者または占有者の同意を得て申請により文化財保護審議会に諮問した後、指定することとなっております。文化財の調査研究でとりたてて予算は計上しておりません。現状では事案ごとに職員と専門委員とで現地調査を行い、その結果、意見を文化財保護審議会に諮問して、指定並びに解除を行っております。予算は、文化財保護審議会開催時の委員報酬2回分を予算化しております。今後、文化財保護審議会委員の皆様と協議をしながら調査研究を進めてまいりたいと考えております。その中で、予算措置が必要であれば対応していきたいと考えております。
続きまして5点目、八幡浜市出身や在住の美術家の作品購入に関する質問についてお答えいたします。
現在の八幡浜市民ギャラリーにおける美術資料の所蔵状況についてお答えいたします。
八幡浜市民ギャラリーでは、八幡浜市ゆかりの作家のすぐれた作品及び郷土の歴史、風物等に関する美術作品及び関連資料を中心に収集することを基本方針としており、現在購入、寄贈、寄託合わせて約400点の美術作品及び資料を所蔵しております。これらは、平成16年に県の補助金を受けて分野ごとに目録、台帳整備を行っております。
作品購入につきましては、平成4年から14年までは美術品購入費が予算化されており、毎年一、二点購入してまいりましたが、昨今の財政状況により現在の収集につきましては無償のものが主となっております。購入が必要な場合は、市財政当局と協議し、限りある所蔵容量に配慮しつつ、計画的に収集していかなければならないと考えております。
郷土がはぐくんだ芸術家の作品は誇るべき宝であり、それを収集、活用し、市民が触れる機会を提供すること、また作品及び資料を適切な保存環境のもとで管理し、良好な状態で後世に引き継ぐことは地方美術館が果たす大きな役割と考えております。今後とも郷土の芸術文化発展のため、御理解、御協力をお願い申し上げます。
○議長(宇都宮富夫君) 住 和信君。
○住 和信君
再質問をさせていただきます。
質問の1でございますが、限界集落の地区でございますが、これ限界集落の定義というやつがありまして、65歳が50%以上を超えとる、例えば交通の便とかなんとかが悪いとかというような定義がありまして、この65歳以上が50%を超えている集落は、これ6地区が限界集落ということを先ほど言われましたが、ほかの地区でも例えば65歳が50%を超えている地区はあるのかどうか。交通の便がいいとかというようなところではあるのかどうか、その点について。それから、65歳以上が50%に近づいている地区があるのかどうか。この限界集落に近くなっている集落はまだ予備的な集落があるのかどうか。この点についてももう一度お知らせをしていただきたいと思います。
次に、集落支援員さんについては、1名の方昨年度していただきまして、本当に活発的な活動をされておりまして、本当に私ども頭の下がるような思いでございます。
しかし、この方が日土東地区で一生懸命やっておられまして、次に続く、集落支援員さんがその事業を起こされましていろんなことをやられて、その次に続くリーダーの発掘が本当に大事だと思うんです。その事業を引き継ぐ方が大事だと思うんです。支援員さんだけで頼るのではなく、やはりその地域の方が起こされた事業についてはその次に行く過程のリーダーの養成がぜひ必要になってくるんではないかと。今のところ、1年でございますので、いろんな事業を起こされまして、これは成果を上げておられますが、私は次に引き継ぐリーダーの養成が絶対的に必要だと思うわけでございますが、この点についても理事者のお考えをお聞かせをいただきたいと思います。
それから、これ支援員さんではないですが、保内の喜木津地区とか広早地区には一生懸命野に咲くスイセンをとって販売をされておるグループもございます。その方々もそれや瞽女まんじゅうとかいろんな物産をつくり上げられていろんな活発な事業を展開されておる方もございます。そういうところで、そういう方のやはりリーダーとして、磯津地区がもう限界集落に近くなっておりますので、そういうところにも支援員さんの配置が必要になってくるんではないかと思うんですけど、この点についても、支援員さんをふやすということで検討されるということでございますが、もう一度やっていただきたい、考えていただきたいと思います。
今支援員制度はどうも愛媛県では内子町と八幡浜市だけというようなことでございますが、内子町の場合は特異なケースで地域の区長さんが全員支援員という形でとられておりますが、本当に支援員制度を活用されておるのは八幡浜市だけだということを聞いております。ぜひこういう支援員制度でリーダーづくりをして、八幡浜市の活性化に向けていただきたいと思っておりますので、この点についてももう一度答弁をお願いいたしたいと思います。
それから、先ほど市長が大綱の2でございますが、東日本の震災の関係でもし伊方原発に事故が起こったときに、軽い事故のときでも報道がされて風評被害が起こったとき、先ほど市長がいろんな文部科学省が風評被害の補償なんかの手続についてはかなり難しいようなところで、手続の煩雑なところがあるというふうなことを言われておりまして、それから風評被害に認定されてもかなり賠償が出てくるのが遅くなるというようなことを言われておりました。やはり農家なんかは次の年に再生産をせんといかんわけですので、その費用が本当の価格の低迷のために再生産ができなくなるような状態が恐らく起こってくると思うんです。そういうときに、市とか県とかがどのような対応ができるかどうか、この点についてももう一回お聞かせをいただきたいと思います。
12時までやれということでございますので、12時ごろまでやりたいと思っております。
それから、農産物の加工場でございますが、これは副市長さんが答弁されましたが、努力しておるということでございますが、これ1年たつわけでございますが、JAとかいろんな関係機関と再協議するというようなことをやられておりますが、どうも私どもが聞き及んでおるところでは、JAのほうではなかなか組合員の共販体制の崩れを恐れてなかなかこれができないというような状態になっておると、役員会の中ではいろんな議論が起こっておるというようなことを聞いております。私は、JAを頼りにするがは本当に農家は必要でございますが、八幡浜市の特産物のミカンとかいろんなものについて、本当に下級品の加工のためには、どうしても農家を助けるためにはやはり行政が立ち上がらなくてはならないような気がするわけです。そこで、伊方とか三瓶は第三セクターをつくられてやっておられますが、本当にJAがそういうところに難色を示されるんでしたら、第三セクターというような形で八幡浜市が積極的に加担できないのかどうか、この点について市長の答弁をお願いいたしたいと思います。
それから、イノシシ対策でございますが、イノシシ対策はかなりいろんな農林課のほうでやっておられますので、もう私どもがどうこう言うわけではございませんが、ことしは狩猟の免許の補助を出されました。その中でどれだけの方がふえてきたのか、八幡浜市で狩猟免許証がふえてきたのか、この点についてお伺いするとともに、9月8日に大平地区にイノシシが出て本当に大事故になりました。そういうときに、ハンターを急に呼び出してやるのではなしに、市役所の中で免許取得者を何人かつくって、いざというときにはその方に緊急出動ができるような状態にできないのかと、これはちょっと思いつきでございますが、そういうところで、とにかくそういう被害を与えたイノシシに対しては逃がさないというようなところでやっていただきたいと思いますが、これは一つの思いつきでございますが、消防団と同じような考え方で市役所の職員に免許を取得させて、そういうところに緊急出動ができないかどうか、そういうところもお伺いをいたしたいと思っております。
それから、荒廃林と竹林対策でございますが、いろいろ対策を練っておられますが、特に竹林について今本当に竹が日本を滅ぼすというようなことも言われております。竹の対策について本当にしっかりしていかなければいけないんではないかと思っておりますが、特に孟宗竹という、あれは中国から来た外来種みたいなんですが、これが相当猛威を振るっておりますので、これの対策については、宇和島市は臨時雇用対策事業なんかというのがありますが、八幡浜市は女の人の事務員さんを雇ったりなんかして臨時雇用対策をしておりますが、宇和島市では臨時雇用対策事業で、ほして竹林を切っていただいて竹炭をつくってそれを販売しているというようなことも言われております。そういうところでもう一回いい方法がないか、この点についてもお伺いをいたしたいと思います。
それから、文化振興でございますが、これについては、特に文化財保護委員さんのことについてお伺いいたしたいと思います。
文化財保護委員会、年2回やっておられると思いますが、これ報酬が恐らく7,500円か8,000円ぐらい1回について出ておると思いますが、ここに名簿がございますが、10名の方、本当に立派な方がおられます。そういう方々を、今職員の人員が足らないんであれば、文化財保護委員さん方に調査研究をいただくというような形で、今ある71点の文化財について、各地区割りしていただいて1年に1回はこの方々に点検をしていただいて、本当に傷んでないか、それから本当に文化財に対して価値があるかどうか、この辺のところを毎年見てもらって、それで文化財保護審議委員会の中でかけていただいて、そしていろんな討議をしていただきたい。それが今できてないのではないかと。たったの2回だけの審議委員会で報酬を日当の2回だけを出すのでは、本当に文化財審議委員さんが活動できることができないんではないかというようなことを私は思うわけです。ぜひ文化財審議委員さんの役目をしっかりとしていただくように、日当でも構いませんが、そういうところで何回も出ていただいて研究をしていただきたいと思っておりますので、ぜひこれもお願いをいたしたいと思います。
それから、補助金については予算の範囲内というこの微妙な言い回しでございますが、これ予算の範囲内ということは、例えば1,000万円かかった分の半額は出ろうかということになれば、なかなか出ないんではないかと思うんです。予算の範囲内という微妙な言い回しじゃなしに、やはり修理費用は、八幡浜の本当に宝でございますので、できたら半額というようなところをしっかりと踏まえて、1,000万円かかっても500万円を出してあげるというような文化財保護の本当に手厚いことをしていただきたいと思っておりますが、これは財政のほうですので市長のほうのお考えをお伺いいたしたいと思います。
それでは最後に、八幡浜市の、昨年も言いましたように、出身や在住の美術家の作品の購入でございますが、課長が言われることはよくわかるんです、予算がない、それから収納庫がないので欲しかってもなかなかできないというふうなことはよくわかるんです。これは、市長にはもう一回聞きたいと思いますが、収納庫がなければ、本当に美術館をつくり上げて、所蔵品については美術館に展示できないのかどうか。今みたいに市民ギャラリーではいろんな行事をやって、常時展示できることはできないと思いますが、美術館といったらもうかた苦しい、いろんなことを言いますが、昔城川町が庁舎役場全体を美術館というようなことをやっておられました。担当者に聞きましたら、胃が痛むやなんとかというて言われますが、そこの点についてこの概念を少し変えてもらって、やっぱり美術館建てるがいうたらお金が要るというような概念を捨ててもらって、今あるいろんな施設を利用できないかどうか、そして今の収蔵しておるものについても展示していく。
それからもう一点、本当に気になったことを先日の聞き取り調査のときに担当の職員が言われました。今の八幡浜市の在住の美術家には買い上げる価値のある美術家はおらないというようなことを言われました。私は本当に心外でございました。これは、八幡浜市の文化をつくる、一流の国立の美術館とか県立の美術館ではそうかもわかりませんが、八幡浜の文化をつくり上げたいろんな先輩方、美術家の方々にこの言葉に対しては本当に失礼だと思っております。やっぱり八幡浜の美術をつくり上げた方々については八幡浜の文化として本当に尊重しなければならないと思っております。本当にけしからん職員がおります。こういうことをもう少し意識の改革をしていただきたい。八幡浜の文化ということをもう一回考え直していただきたいと思う。これはやっぱり理事者の考え方です。そういうところで答弁をお願いいたします。
○議長(宇都宮富夫君) 市長。
○市長(大城一郎君)
住議員の再質問に対して答弁をさせていただきます。
まず最初に、集落支援員の件について、現在日土町の瀬田地区を含む日土東地区をモデル地区に選定いたしまして、1人支援員の方、本当に活躍をしていただいておりますことに対しまして、市としても本当にお礼を言いたいところでございます。
それで、今ほど言われましたとおり、リーダーがいなくなったらその事業が継続できなくなるといったことが本当にいろんな方面でも起こっております。私もまちづくりは人づくりであると常々思っておりますので、そういったリーダーの発掘に対しまして市も力を入れていきたいと思っております。
そして、先ほど出ました磯崎地区につきまして、私も、あしたになりますが、あした磯崎地区の青年農業者連絡協議会の方々と荒廃園を整備しまして、球根を一緒に植えようということで、その後また市長を囲む懇談会ということで懇談をさせていただくようになっております。そういった場におきましても、この地域支援員の話もさせていただいたり、リーダーについての考え方等も協議をさせていただいて地区を盛り上げていっていただけるように今後要請してまいりたいと思っております。
続きまして、農協の関係でございますが、加工場の話につきまして、先ほども副市長から答弁がありましたが、現在農協と協議をしておりまして、一たんは農協のほうに返しているところでございます。この協議につきましては、やはり事業主体と施設の規模、これが問題になってこようかと思います。農協のほう、住議員御指摘のとおり各共選のブランドでジュースを搾りたいというような意思もありまして、我々市が思うところによりますと、トラックにコンテナ10杯積んでいって搾ってもらえるような、そんな小さな加工場を設置してもらいたいというような農業関係者の強い要望も市としては十分理解しておりますので、今後の協議次第でどういった方向性になるのか検討しまして、農協は大きい施設、じゃあ市民の皆様方、農業関係者が思われておりますちっちゃな関係の施設につきまして、今後第三セクターで市が取り組むような方向性が出ましたらそういった方向でも進まなければならないというふうに考えておりますが、今どういうふうなことが一番皆さんにとっていいのか検討をしておりますので、そういった議員からの御指摘に沿うような方向も考えながらこの事業は進めていきたいと思っております。
続きまして、美術館について御提言をいただきました。市といたしましても、すぐに美術館をつくるといったことは予算的に難しいかと思いますが、現在八幡浜図書館の2階をどのように常設展示できるようにできるかといったような案も含めまして、公的施設、これからあいてくる施設もあろうかと思いますので、そのようなところで有効活用、今市にある美術品の展示について有効活用できるようなことがありましたら予算措置を講じながらやっていけると思いますので、そういう方向も含めて検討してまいりたいと思います。
その他の点につきましては、副市長初め各担当の部課長から答弁をさせます。
○議長(宇都宮富夫君) 副市長。
○副市長(橋本顯治君)
それでは、住議員再質問のうち、原発事故が起きたとき、風評被害、これが農業再生可能になるような方策について国、県と協議していったらどうかというお話でした。
まず、前段としては、原子力発電所で事故が起きてはいけない、風評被害を出すことすら起きてはいけないというのがすべての大前提であります、そのことを踏まえてのお話というふうに理解をしておりますけれども。今福島の事故に基づいてどういう被害救済が可能かということの協議が進められておりますので、多分この中できちんとした枠組みは出てくると思います。そういうことを原子力発電所すぐ近くにある市として十分勉強していきたいと思います。
それから、文化財の修復の補助金のことですけれども、きちんと半額を守るべきではないかというお話でした。これにつきましては、金額が何億円も必要というのがもし出てくればなかなか大変というところになりますので、基本的には2分の1原則ということで、あとはケース・バイ・ケースで対応させていただきたい、原則ということでやらせていただきたいと思います。
それから、厳しい御指摘いただきましたけれども、職員がそういう非常に不適切な発言をしておると、八幡浜市在住の美術家の作品について、これもしそういうことであればまことに申しわけない、おわびをしたいと思います。地元に美術館が、もしくは地元の出身の方の作品をフォローする、それを支えるというのは地元の自治体の大事な仕事です。そのことは、有償、無償を問わず、大切な作品があれば、それを保存顕彰していくことは取り組むべき当然のことですので、原点に立ち返ってそのことはきちっと踏まえていきたい。もし有償で購入する必要のあるものがあればきちんと対応したい、そういうふうに思います。
以上です。
○議長(宇都宮富夫君) 総務企画部長。
○総務企画部長(中榮忠敏君)
住議員の限界集落に関する、他の地区にもあるのではないかという御質問にお答えをいたします。
私ども本市における限界集落の基本的な考え方でございますが、住民基本台帳上における行政区域ごとで一応高齢化率が50%を超えているかどうかというのを基礎としてまずは考えます。その考えた中では、行政町名が八幡浜市全体で321ございます。そのうち65歳以上人口が50%を超えておるのが36地区ございますが、ただ集落間のそれぞれの距離等を考慮せざるを得ませんので、そういう考え方で連続性を考慮した区域ということで、先ほど申しました6地区を市として認定といいますか、限界集落の位置づけをしておるということでございます。
ちょっと1つ例えで申しますと、私の出身の穴井でございますが、行政町名ごとに言いますと7つに分かれておりますが、そのうちの一つが実は54.3%ということで限界集落の位置づけにはなりますけど、やはり一つの大きなくくりとして見た場合に、穴井全体として一つの大きなくくりがございますが、その中の1地区だけが超えておるからというてそこを限界集落ということで位置づけるのはやはり妥当ではないという判断でこれまで来ておりますので、実際上は36地区ありますが、位置づけ的には6地区であるという考え方におります。
以上です。
○議長(宇都宮富夫君) 産業建設部長。
○産業建設部長(菊池賢造君)
イノシシの問題についてお答えいたします。
先日は市街地に出没しましたイノシシにより4名の方がけがをされるという痛ましい事故が起きました。今後そのような事故が発生しないように、次の9月15日ですけれども、八幡浜猟友会、八幡浜警察署、八幡浜支局森林林業課、それと農林課において緊急に連絡協議会を開催するように考えております。
ただ、現時点で免許取得のための事前受講しておられる方は30名弱というふうに聞いております。
市役所の職員の免許取得につきましては、今後の検討課題ということで御理解いただきたいと思います。
それと、竹林対策でございますけれども、以前は現在のやすらぎ聖苑のところに炭焼きの施設を市でつくってやっていたという事例がございますけれども、現在はございません。他市の取り組み等も十分検討させていただいて、実効性のある何らかの取り組みができないか、研究させていただきたいと思います。
○議長(宇都宮富夫君) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(都築眞一君)
住議員の再質問の文化財保護審議会委員の活動について、いろいろな御提言ありがとうございました。ことしはまだ審議会のほうを開催しておりませんが、今後開催の中で御提言を参考にしながらいろいろ審議会の中でいろんな活動等を考えていきたいというふうに思っております。
やはり最近指定解除につきましても検討が少ない、また指定についても少ないというふうな形がありますんで、審議委員の活動をどんどんやっていただけるように状況をつくっていきたいというふうに思っております。よろしくお願いいたします。