公開日 2014年09月03日
質 問 事 項 | |
1 | 八幡浜市水道ビジョンについて |
2 | 八幡浜港・港湾ビジョンについて |
3 | 八幡浜市補助金等検討委員会設置について |
〔上田浩志君登壇〕
○上田浩志君
質問に入る前に、先ほど市長のあいさつにもありましたが、3月11日、東日本を襲った巨大地震、東北地方太平洋沖地震は、時を経るごとに被害の大きさが明らかになってきています。当市においても、必要に応じた応援体制をとり、被災地支援に全力を挙げて取り組んでいただくよう改めてお願いをいたします。
それでは、質問通告書に従いまして、大綱3点について質問をいたします。
初めに、私は策定委員会メンバーの一人ですが、産業建設委員長という別役もあり、今後関連課とのかかわりもありますので、質問をいたします。
1点目は、水道ビジョン策定の対応についてであります。
旧八幡浜市の水道開設は昭和5年4月、旧保内町の水道開設は昭和27年4月、ともども地下水を主流源とし、一部ろ過方式の水源もあります。旧八幡浜市の場合は地下水のくみ過ぎにより塩分がまざり、昭和50年代にはたびたび断水し、市民に御迷惑をかけた記録があります。幸い南予水道企業団のおかげで、昭和61年1月以降断水の心配はなくなり、今日に至っております。ただ、地形的には三方が高台で、市街地は塩分を含む土壌で、塩害の心配がない大洲市、西予市に比べ布設管の老朽化も基準耐用年数40年より傷みも早く、維持管理に費用を含め苦労する地域であります。
このたびの水道ビジョンの中で、管路延長、上水道224.1キロメートル、簡易水道等69.2キロメートル、合計293.3キロメートルとなっております。ちなみに、八幡浜−高松間の線路延長は262.9キロメートルであり、大変な管路延長だと改めて実感します。
ここで水道管の布設は言うまでもなく道路埋設で、一部橋梁架設もありますが、道路管理者の指導、許可なくしては一歩も進むことはできません。また、今後の道路新設改良を含め、交通安全上からも道路設計指針も厳しくなり、水道事業運営上、道路管理者抜きでは考えられず、従来以上の情報交換が必要であると考えます。時には道路計画に合わす先行投資、また道路埋設ルートも道路の形態により幅が広く、交通量の激しい道路では道路管理者の許可条件として両サイド、すなわちダブル配管とし、管路故障による横断的な傷をつけない工法を要求され、予想外の費用計上もあると考えます。安心・安全を配る水道管理者、交通の安全を図る道路管理者、両課ともども連携し、無駄のない取り組みに期待します。
また、批判が出る水道管故障後の道路復旧にも意を用い、あわせて道路の傷を最小限に食いとめるよう努めてもらいたいと思います。
そこで、このたびの水道ビジョン策定担当課として、ビジョンの具体化以降、県、市の道路管理者と打ち合わせ、指導を受けるのか、いや、現策定時点可能な範囲で横の連絡は密にしているのか、お尋ねをいたします。
2点目は、地震対策についてであります。
水道施設の耐震化について、水道ビジョンの中でも述べられていますが、平成9年に水道施設の設計指針が更新され、水道施設の主要度に応じ想定される地震動レベルを設定、水道施設が備えるべく耐震性能力が明確化されました。また、浄水場、配水池等基幹的施設の耐震化率100%にするという目標を掲げられておられます。当市も上記既述に合わせ、ハード面、すなわち既設水道施設の耐震化、ソフト面では応急給水の実施、効率的復旧、その他の必要人員、資材の確保等危機管理マニュアルの整備が大きな課題であります。
本県の水道施設耐震化率は、2009年度末で14.7%、全国平均は30.3%、都道府県で45番目と低水準であります。また、20市町と複数の自治体でつくる2水道企業団別の耐震化率は、砥部町80.1%、西条市65.8%、今治市41.9%、一方上島町、八幡浜市、伊方町がゼロ%と地域間の開きが目立ちますが、県当局は地盤状況により一概に対策状況の進展を示しているとは言えないとした上で、整備促進への指導、助言を努めたいとの意見であります。また、耐震化計画を策定している市、町、企業団はゼロ、全国の策定率は18.5%であります。終戦後間もない昭和21年12月、昭和南海地震以降六十数年、歴史から学ぶと超大型地震は300年から350年周期と言われ、1707年の宝永の大地震より300年を超え、いつ起きてもおかしくない今日であります。
そこで、地震対策、ソフト面、応急給水の確保、基幹施設の復旧等、日ごろお考えになっている災害時応急対策についてお伺いをいたします。
3点目は、水道技術についてであります。
日常の維持管理については、特別の事態が起こらない限り、一般的な水道管漏水、故障の修繕等は八幡浜市管工事業協同組合の御協力で行われているのが現状ではないかと思います。当市における、略して協同組合の貢献度は高く評価されております。また、協同組合には現場における水道技術の依存度も高く、本来指導的立場である市職員の技術的おくれの心配はないか、お尋ねいたします。
4点目は、浄水の滅菌についてであります。
安全な水道水の供給について、日ごろより浄水には敏感に対応されておられると思っています。浄水は塩素滅菌され、その効果は日々残留塩素値を測定管理されていると聞き及んでおります。
そこで、給水区域内での測定場所は何カ所でしょうか。あわせて、残留塩素値は幾らが正常でしょうか、お尋ねいたします。
5点目は、安全水道水の供給についてであります。
建物の階数により原則直送は2階以下とし、3階以上は受水槽方式だと聞いております。市営住宅を初め公共建物は年1回の受水槽、高架槽の清掃、消毒、点検等がなされ安心ですが、民間の場合、一律に管理されているとの確信を得ることは難しいのではないかと考えます。
そこで、安全水として直送にまさるものはありません。ただ、水圧の関係から階数の限界は認識しておりますが、せめて3階までは直送方式で対応できないものか、お尋ねいたします。
6点目は、水道料金についてであります。
このたびの水道ビジョンの策定内容は、10年、15年先を視野に入れた指針で評価しております。そのうち具体化されるものと考えますが、裏づけとなる費用もそれなりに必要だと思います。市民感覚では単純に現料金で安心・安全な水が続いて飲めるものだと思っています。
そこで、水道ビジョンの具体化に伴い、即料金アップにつながらないか、お尋ねをいたします。
八幡浜市向灘地区は、天に耕して至ると評される段々畑が権現山山頂まで届いています。私が幼いころ、権現山から見た八幡浜港は現在の地方局、八幡浜庁舎もかつては海であり、八幡浜の歴史は埋め立ての歴史と言っても過言ではありません。このたびの埋め立ては50年に1度の市をかけた計画で、成功へ導くためには石垣を天高く積み上げた先人達のこころを受け継ぎ、新たな飛躍に向けて努力することが大切であると思います。
まず、質問に入る前に、昨年7月、ふるさとの宝輝くをキャッチフレーズとした八幡浜らしい交流拠点整備計画を取りまとめ、公表したところであります。ただ、気がかりな点を申し上げますと、片仮名語の表現が多く、職員、コンサルが慎重に言葉を選び現代文書に仕上げるよう心がけされたものだと受けとめておりますが、例えば第1のターゲットはずばり八幡浜市民と表現されており、御承知のとおりターゲットを直訳すると標的を意味します。もともと整備計画の公表は、まず八幡浜市民の皆様へ市の考えをお伝えし、御理解と御協力の願いを込めた案内冊子と理解しております。その文書中、不快感につながるような表現は避けるのが賢明かと考えますが、見解の相違として片づけられますか、御意見があればお聞かせください。
それでは、以下3点について質問をいたします。
1点目は、交流拠点施設整備事業についてであります。
この整備事業は、隣接地に整備する新魚市場と同じく平成24年度末を完成目標とし、平成25年4月のグランドオープンを目指しています。正面には飲食施設、産直施設、物産販売施設などを設置し、民間施設を民間資本で整備運営する方式を取り入れ、両サイドには海産物直売所どーや市場、観光案内施設などテナント方式で市が整備運営を行うとのことであります。双方とも、目的は大勢の人が行き交うことを通して経済効果を広く生み出すことであっても、手法が異なることも考えられ、お互いの連携が必要であり、発想次第では幾らでも可能性は広がると思います。また、市内には商業イベントとして定着している八日市、旬彩市、保内ふれあい市、てやてやよろずマーケットなどと協力することも有効だと考えますが、いかがでしょうか、お伺いをいたします。
2点目は、加工施設についてであります。
地魚の有効利用を考えようと、県は南予の地魚加工品開発事業を創設し、新しい水産加工品の開発に取り組まれ、漁業者が敬遠する低価格魚を隠れた地魚として商品化や学校給食への導入の可能性を探っています。
ちなみに、京料理に用いるハモは高級食材と思われがちですが、しゅんの6月から8月以外は低価格魚で、底びき網漁業の水揚げの3割は加工魚であります。地魚を有効活用し、付加価値が高く消費者に好まれる水産加工品を開発し安定供給する体制をつくり上げることは、漁船漁業の経営改善にも大きな役割を果たすものと期待されています。
そこで、年間を通して一般市民を初め近隣地域の皆様にも利用していただける規模の加工施設を実現できればと期待するところであります。お考えをお伺いいたします。
3点目は、大島の観光、魅力についてであります。
現在港湾埋立地で大島と八幡浜を結ぶ離島航路の発着場となる新しい桟橋工事が進んでいます。八幡浜市街地より海上12キロ、宇和海に浮かぶ大島は、新鮮な魚介類に恵まれ、アワビ、サザエ、ウニ等は最高級品として評価され、また一時期は近隣を含め海水浴場としてのにぎわいは昨日のことのように思います。大島に限ったことではありませんが、時の流れは厳しく、少子・高齢化が進み、人口減をとめる施策はなく、現実に向き合うだけであります。
そのような中、私は、離島は都市部に比べ厳しい環境の地域ではありますが、不利な条件を生かす発想が大切で、視点を変えれば不利が有利になることも考えられます。大島には国の天然記念物に指定されたシュードタキライトもあり、時計のとまった学校校舎などを活用し、大島を八幡浜の憩いの島として位置づけ、観光スポットとして光を当ててはどうかと思います。もちろん、前提として島民の総意、市、漁協、郵便船等々の協力なくしては実現不可能な話ではありますが、御意見をお伺いいたします。
大綱3は、八幡浜市補助金等検討委員会設置についてであります。
昨年6月、補助金等の適正化、効率的運用を検討、公平公正な行政運営を図るため、八幡浜市補助金等検討委員会を設置、調査検討の結果を市長に提言するとなっています。委員会の審査目的は、補助金の不透明さを正す、市民にとってわかりにくい点をなくする、補助金の長期化による既得権化の見直し、補助金への依存度が強くなり自己財産の確保の努力が希薄になる、運営団体の自立運営が阻害され、行政の意向に沿った活動を展開する懸念もある。また、補助金の評価、すなわち補助金を受け行われた事業効果及び何を達成したか市民に説明する責任もあり、現状では効果検証が十分でないなどなど、基本的には補助金本来の姿をいま一度見直し、検証することだと受けとめております。
今回団体運営補助金交付先60件中21件が審査され、結果3件が継続減額なし、他の18件は減額見直しの意見であります。補助金等の予算化には担当窓口で十分調査検討され、財政当局の審査、最終的にはトップの判断で予算化、議会の承認を得る仕組みであります。このたびの検討委員会の審査結果を見ると、そんなに指摘箇所があるのか改めて知り、採決にかかわる議員として複雑な思いであります。
一方、国の仕分けでも担当大臣と仕分け側とで立場や見解の相違もあり、対立する場面を見かけました。当市でも検討委員会の審査結果によっては所管課としても割り切れない気持ちが残るのではないかと思いもいたします。今後、補助金等の予算計上には検討委員会を意識し、消極的対応に傾かないよう、また意欲が薄れないよう願うところであります。
一方、来年度以降、さらに50万円以下の補助金についても審査対象とする方針のようであります。市民から成る各種団体も市台所の乏しいことには理解を示されておられますが、行政全体の中で不公平はないのか、小を削り大を生かすことをされるのではないかと疑心を持たれることを恐れます。現状各団体ともに市からの補助金交付をささやかな希望として運営しております。このたびの厳しくともとれる第三者による検討委員会の審査結果によっては、見直し、減額、廃止につながる可能性があり、考え方によっては行政の後退ではないかとの声なき声が聞こえてくる気がいたします。
そこで、当検討委員会の庶務を担当する政策推進課長の御意見をお聞かせください。
以上、大綱3点についての質問を終わります。
○議長(萩森良房君) 市長。
○市長(大城一郎君)
上田議員御質問の大綱2、八幡浜港・港湾振興ビジョンについての(2)加工施設についてお答えをいたします。
議員御指摘のとおり、規格外で低価格な地魚を利用した新たな加工製品の開発は、漁業経営の安定と地域資源の活用による地域の活性化を図る上で大変重要であると考えます。
そこで、県が推進しております南予の地魚加工品開発事業につきましては、当市といたしましても積極的にかかわり支援したいと考え、本事業で提案された加工品のうちタチウオのなかよし揚げとはもフライの2品については、ことし1月の全国学校給食記念週間に合わせて、小・中学校、幼稚園の給食として約3,400食を提供させていただいたところであります。
また、2月に行われました八幡浜市学校給食会の物資選定委員会におきましても、保護者の方々にも試食をしていただきました。その際、アンケート調査も実施いたしましたが、2品ともおおむねよい評価を得ることができまして、さらにより多くの水産加工品を学校給食に求める要望があることも確認いたしました。
さて、水産加工場の整備についてですが、振興ビジョンにおける市場関連施設として水産加工場用地を設けています。どのような内容の施設とするか、今後も漁協などの関係者と協議を進めてまいりますが、議員御提案のような新たな地魚加工品の製造や隣接の交流施設内に建設予定の物産販売施設等への加工品の提供、また魚食普及を目的とした学校給食等への提供を考えていきたいと思います。
その他の問題に対しましては、副市長並びに担当課長から答弁をさせます。
○議長(萩森良房君) 副市長。
○副市長(橋本顯治君)
それでは、上田議員御質問のうち、大綱1の6点目、水道料金についてお答えをします。
水道ビジョンは平成22年度から平成36年度までの15年間とする中・長期の計画です。人口が減少する中、施設、管路は老朽化していくため、安心・安全な水を安定的に利用者に供給するためには計画的に耐震化を含む施設の更新をしなければなりません。水道事業は公営事業で独立採算であり、必要な経費は水道料金で賄うのが原則であります。今後の更新事業の財源については耐震化等の国の補助金や企業債で賄うことになり、主要な施設管路は社会資本整備であるため、市からの繰り入れも行いますが、将来的には他の自治体も同様であろうと思いますけれども、料金の値上げは避けて通れないというふうに考えております。
なお、その時期がいつになるのか、どの程度の料金改定になるのかについては、市民また市議会の皆さんの御意見を踏まえ十分検討をし、御理解をいただけるようなものとしていきたいというふうに思っています。
以上です。
○議長(萩森良房君) 水道課長。
○水道課長(菊池正康君)
上田議員の大綱1、八幡浜市水道ビジョンについて、1点目、水道ビジョン策定の対応についてお答えをいたします。
水道管は公道に埋設しており、工事に際しては道路や埋設物の管理者などとの事前協議が不可欠でございます。水道ビジョン策定に当たり、県土木事務所などと調整協議を行い、具体的検討において県事業の既存事業計画との調整のため、指導、助言をいただき、計画に反映させております。
また、現事業におきましても、毎年県土木事務所主催により管内各市町の実務担当者による事業に関する連絡調整会議に参加し、事前に道路管理者と事業の内容、工程について連携及び調整を図っております。
今後の事業化に向けた整備計画策定時には、庁内の関係各課及び各管理者との協議の中で占用条件等を考慮した上で策定し、実施段階では事業執行計画について事前調整を行いながら事業を進めていきたいと存じます。
2点目、地震対策についてでございます。
災害時に市民に生活用水を確保し、提供することは最も重要でございます。市では平成20年7月に八幡浜市地域防災計画に基づき、災害発生時の水道の被害調査、応急給水及び応急復旧のため、八幡浜市管工事業協同組合と災害時における水道の応急活動に関する協定書を結んでおります。それにより、市の総合防災訓練時には水道課と管工事業協同組合の合同で避難所における応急給水や復旧訓練を実施しております。
今後は、簡易ポリ容器の購入や避難所に設置する応急給水栓など、できるものから準備し、また被災後の応援または応援受け入れを想定して迅速かつ円滑な応急対策活動を実施できるよう、応急体制や応急活動マニュアル等の整備についても検討していきたいと存じます。
次、3点目、水道技術についてであります。
水道は24時間営業をしております。いつ不測の事態が起こるかもわかりません。そのような中、八幡浜市管工事業協同組合とは市所有の配水給水設備の修繕委託をしており、あわせて緊急時の漏水修理についても御協力をいただいております。
一方、経験豊富なベテラン職員が減少しており、蓄積された水道技術をいかに継承していくかが重要な問題となっています。そのため、日常的な職務について職員の資質向上を図るための各種研修や技術発表会へ積極的に参加するとともに、水道技術資格の取得に努め、職員一人一人の技術、技能、知識を向上させているところでございます。
しかし、限られた職員で広範囲にわたる水道施設を維持管理することは、技術水準の高度化とともに次第に困難となっております。こうした課題の解決策として公民連携の推進が取り上げられており、技術力の確保、維持管理体制の強化、緊急時対応の充実を目的に民間等の活用による第三者委託導入についても検討してまいりたいと考えております。
次、4点目、浄水の滅菌についてでございます。
残留塩素の測定は、水道法に基づきまして、配水系統別に市内13カ所の末端の蛇口により採取して検査しております。法に基づく残留塩素値は、1リットル中0.1ミリグラム以上保持するよう塩素消毒することになっております。
次、5点目、安全水道水の供給についてでございます。
本市の3階以上の建物は、八幡浜市水道事業給水条例施行規程第6条第3項の規定により受水槽の設置を義務づけております。ただし書きの運用により小規模な受水槽における衛生問題の解消や維持管理費用の削減など、安全な水の供給及び給水サービスの向上を図ることを目的として、水圧測定の結果一定の水圧が確保でき、直結給水が可能と認められるものに限り3階への直圧給水を認めております。
以上でございます。
○議長(萩森良房君) 政策推進課長。
○政策推進課長(中榮忠敏君)
大綱2の1点目、交流拠点施設整備事業について、民設民営施設や商店街のイベントと連携してはとの御質問にお答えをいたします。
交流拠点施設につきましては、民設民営施設として産直、物販、飲食施設、公設公営の施設としてどーや市場、観光案内、情報発信施設、まちづくり活動拠点施設等を整備する予定にしております。
議員御指摘のとおり、この事業の目的は人が行き交う空間づくりと人が活躍できる舞台づくりでありますので、この目的を達成するためには民営、公営の区別なく、運営事業者間での連携と一体的な運営が必要と考えております。現在審査中のため民営施設の経営者は決まっておりませんが、決定後協定を結ぶことにしておりますので、市がリーダーシップをとりながら、全体として一体的な運営ができるよう努めてまいります。
また、商店街や保内町で開催されております各種産直イベントとの連携も当然視野に入れており、御要望があれば緑地公園を利用したイベントの開催も行ってまいりたいと考えております。
なお、冒頭、交流拠点施設整備計画として取りまとめ、昨年7月に公表しましたふるさとの宝輝くの中でのターゲットという言葉についての御指摘をいただきました。ターゲットには標的から転じて販売などの対象との意味もあり、県内全域をターゲットとしてなどの用例もありますので使用いたしましたが、相手の方を不愉快にするといったことについては気づきませんでした。全体として外国語表記が多くなる中、十分注意をしてまいりたいというふうに考えております。
○議長(萩森良房君) 商工観光課長。
○商工観光課長(菊池誠一君)
上田浩志議員の質問、大綱第2、八幡浜港港湾振興ビジョンについての3点目、大島の観光、魅力についての御質問にお答えいたします。
現在の大島の状況は、過疎化、少子・高齢化が進み、平均年齢67.7歳、実質居住人口が300人を切るという大変厳しい現状でございます。昭和40年代までは市を代表する海水浴場を有し、多くの市民が利用され、楽しい思い出をお持ちの方も大勢いらっしゃることと思います。その後、モータリゼーションの急激な発展による余暇の過ごし方の多様化や八幡浜・大洲地区運動公園のプールの完成、サメ騒動などから、平成5年を最後に海水浴場臨時便が廃止になり、それ以降は大島への入り込み客数もめっきり減少している現状であります。
上田議員御推奨のとおり、大島は豊かな海の幸、活用できる施設など魅力ある資源に恵まれており、農村地域や都市部との体験交流や臨海学校、合宿所利用による活性化、また現在整備中の港湾振興ビジョンにおいて交流人口の増加を図ることにより大島への誘導も考えられることから、各関係者の意見をいただきながら可能性を模索していきたいと考えております。
以上でございます。
○議長(萩森良房君) 政策推進課長。
○政策推進課長(中榮忠敏君)
上田議員の大綱3、八幡浜市補助金等検討委員会設置について、検討委員会の審査結果によっては行政の後退になるのではないかとの御質問にお答えをいたします。
補助金等検討委員会につきましては、第2次行政改革大綱に基づき補助金等が本来の目的に沿って適正かつ有効的に活用されているか審査するため、昨年の6月に設置をし、平成22年度は市単独の団体運営補助のうち50万円以上のものについて審査をいたしました。
結果については、議員御指摘のとおりでありますが、委員会の審査報告を受けて財政課で査定、その後市長による最終決定をした結果、増額が1件、減額が16件、同額が4件ということになっております。補助金等は行政目的を効果的かつ効率的に達成するため重要な役割を果たしてきましたが、継続して交付されるにつれ既得権化され、交付された団体は補助金等への依存度を強め、自助努力で運営を行う姿勢が希薄化する傾向が見受けられるのも事実であります。
今回検討委員会を設置をし補助金等の審査を行ったのは、このような弊害を解消することと第三者による公平な目線での検討を図ったものであり、決して行政の後退を招くものとは考えておりません。
ただし、ボランティアとして収入の当てのない中で、少額の補助金によりその必要な社会的役割を果たしておられる団体につきましては、議員御指摘のように十分配慮することも必要だというふうに考えております。
なお、来年度につきましては、50万円未満でかつ10万円以上の団体運営補助と事業費補助の統一的な交付基準について検討する予定にしております。御指摘の趣旨も生かしまして対応してまいりたいというふうに考えております。
○議長(萩森良房君) 上田浩志君。
○上田浩志君
それでは、大綱3点目の関連として再質問をいたします。
現在継続審査になっているごみ袋の値上げの件ですけども、今のところは未解決であります。一方、双岩地区においては事情があるにしてもごみ袋の無料配布、その上1億円の、仮称ではありますが、焼却場設置に伴う迷惑料ですが、なぜか検討委員会の対象外で特別扱い金として今後も続くのでしょうが、市民感覚としては到底理解できない事実でもあると思います。また、検討委員会としても行政の運営上触れたくない部分もあるのではないかと私は推測いたします。当市としても、行政改革の一環として設置された検討委員会であり、無駄を省き、情報を開示し、御活躍されることを期待するところであります。
そこで、推測を払拭する意味も含め、公平公正を柱とする検討委員会の姿をお聞かせください。
次に、実例として、神戸市クリーンセンター焼却場の建設に伴う地元対策について紹介をいたします。
場所は神戸市須磨区中落合地区、この地域は神戸市の大規模開発地で主に公団住宅が多く、分譲地による一戸住宅もあります。人口5万人以上を有する市街化された大型団地であります。クリーンセンターの位置は、地下鉄名谷駅より直線で約400メートル、焼却施設に近い家で約50メートル、このような状況下だけに手厚い対応がなされたものだと思いお聞きしたところ、ごみ袋は有料、迷惑料的なものは一切なし、唯一団地内の市営集会施設に焼却熱を供給しているとのことであります。正直先入観もあり地域差に驚きました。ただ、行政単位で事情も異なり一概に比較はできませんが、住民にとって必要不可欠な施設でも、いざ建設となればそれ相当にストレスのかかる交渉の難しさを指します。人は社会の中でさまざまな恩恵を受け、助け合い、理解し、痛みを知り成り立っているのではないかと私は思います。
そこで、先ほど実例を挙げた神戸市と当八幡浜市との地域の温度差をどのように受けとめられるか、お聞かせください。
以上、2点について再質問をいたします。
○議長(萩森良房君) 市長。
○市長(大城一郎君)
上田議員の再質問についてでございますが、関連質問ということで、今回運営団体補助金についての審査を行ったわけでございますが、双岩地区に対する補助金、交付金についてのお話があったと思います。
これにつきましては、過去の行政において双岩地区に環境センターを設置するということで協定書、確約書なるものができたと思っております。その際に、先ほど一番の地域の温度差、八幡浜市民の温度差ということも表現されておりますが、私が思います一番の問題点としては、そのときの環境センターを設置する、双岩以外では受け入れてもらえなかったという事項もあります。先ほど議員もおっしゃられたとおり、その迷惑施設を設置する過程においていろいろな交渉条件があると思います。しかし、一番の問題点として私が思うところは、その確約書を締結するために行った協定書、そういった内容条件等々が一般的に情報公開を十分にされてなかったことが一番の問題であろうと私は認識をしております。その環境センターを双岩の人々が受け入れていただいた、そういったことにつきます条件ないし確約書において示されたこと、そのことを市民全体が問題意識として、同じ問題として共有できてなかったこと、それが一番の問題であろうと思いますので、今後市の行政としてやるべきことは、そういった点におきまして、そういう問題が発生したときにはやはり市議会を通して、何より市民全体に情報を公開していくべき、それがやはり市民の温度差をなくす一番の方法であろうと私は思っておりますので、今後はそういった方向で行政の運営をさせていただきたいと思っております。
○議長(萩森良房君) 副市長。
○副市長(橋本顯治君)
今上田議員から再質問いただいた分のうち、神戸のクリーンセンターとの比較の件でありました。今お話しのことが事実だとすると、非常にすばらしい地元対策事業着手をされたのかなというふうに理解をしました。
ただ、上田議員もおっしゃっておられたように、これにはそれぞれ個別の地域の事情があると思います。愛媛県でも今今治、宇和島、それぞれ焼却場建設について一生懸命進めておられるところですけども、神戸は神戸の事情、地域は地域のそれぞれの固有の事情があります。神戸がそういうふうにされておられるということについてはぜひ参考にしたいと思います。
それから、一言お話しするんですけれども、今双岩との約束というのがありまして、先ほど岩田議員の御質問にもありましたけれども、平成24年度末をもってここでごみを焼却しないという約束があります。この約束を守るのであれば問題はないんですけれども、あれだけの施設をほかに市内に建設することは基本的に不可能だと考えており、今双岩地区の方に一たん約束はしたけれども、ぜひ25年度以降もやらせてほしいというお願いをしている段階であるということをぜひ御理解いただきたいと思います。
以上です。
○議長(萩森良房君) 政策推進課長。
○政策推進課長(中榮忠敏君)
上田議員の再質問についてお答えをいたします。
補助金等検討委員会の中での双岩地区の地域活動助成金のあり方についてでございます。昨年、財政課のほうの資料に基づき全体の補助金として支出をしておる総括、まとめをしておりまして、生活環境課の所管の中では当然双岩地区のこの助成金につきましても補助金として当然入っております。
ただし、この活動の助成金、双岩地区の公民館に対するものでございますが、これは協定書に基づくあくまで補償としての考え方が根底にございますので、補助金の検討委員会の審査からは除外をするという考え方で取り扱っているものでございます。
以上でございます。