公開日 2014年09月03日
質 問 事 項 | |
1 | 非正規職員の処遇改善について |
2 | 市立病院建設整備方針について |
3 | 監査機能の強化について |
4 | 部長制導入について |
〔宇都宮富夫君登壇〕
○宇都宮富夫君
質問に入ります前に、緊急質問的な発言の許可を議長に求めます。
○議長(萩森良房君) どうぞ。
○宇都宮富夫君
御承知のように同僚議員からも、あるいは市長からも東日本大震災に関する発言がなされておりますが、私のほうからも一言提案を兼ねて発言をさせていただきたいと思います。
本当に今回の東日本大震災に被災された皆さんには心よりお見舞いを申し上げたいと思います。ただいま政府関係機関を先頭にして人命救助、災害の拡大防止等に全力で取り組んでおられますが、当八幡浜市及び八幡浜市議会としても被災地への支援活動、例えば市民の間、実は昨日ある市民から義援金を送りたいんだけども、市に義援金受け付けの窓口はないのかとか、そういう声も聞いております。これは一例ですが、市や市議会として義援金窓口の設置等我々ができること、東京電力は都民に対して電力不足で電力節減を呼びかけておりますが、我々としてできることを早急に取り組むことが大切ではないかというふうに思います。理事者におかれましても、議会の皆さんにおかれましても、気持ちは同様なお気持ちがあろうかと思いますが、その点提案もかねて質問という形ですが、むしろこれは提案でございますけれども、この国難、本当に日本の国難だと思いますので、全国民が一丸となってまずとりあえずは被災地の支援を行うべきであろうということを申し上げたいと思います。
それでは、一般質問に入りたいと思います。
私は大綱4点について質問いたします。簡単に質問いたします。
まず、大綱第1点は、非正規職員の処遇改善、雇用安定等についてであります。
御承知のように、近年卒業時に就職先が見つからず、アルバイト、パート、派遣社員などのいわゆる非正規雇用で働く若者たちが増加し、所得格差の拡大とワーキングプア、余り好きではない言葉が流行しておりますが、そのように呼ばれる貧困問題を生み出しており、格差社会のゆがみは教育の機会や結婚などさまざまなところに影響を及ぼし、差別を拡大する方向へ進むことを私は大変危惧しております。
当市におきましても、非正規雇用の拡大が推測されますけれども、このような私は問題意識から次の4点について市長及び関係理事者に質問をいたします。
まず、1点でございますが、非正規職員の処遇改善、雇用安定の問題は、何より勤労者の人権と生活を守る視点から取り組むことが重要であり、人権行政の課題としてとらえるべき問題でもあると考えます。理事者の基本姿勢をまず問いたいと思います。
2点、市は地域での手本を示す上でもまずは足元の市の非常勤職員の実態を明らかにし、非常勤職員の切実な声を聞くことから行動が始まると思いますけれども、そのような取り組みをしているのかどうか、お伺いいたします。
3点、また非常勤職員の実態等を踏まえ、形式的な論議ではなく実質的な処遇改善について、何より勤労者の人権と生活を守る視点で自治体としてやれるところからそれを行っていく、こういう行動が求められていると思いますけれども、理事者の所見をお伺いいたします。
さらに、当市における民間の非正規職員の処遇改善等についても、労働基準法を最低限として正規職員との均衡が求められると思います。関係機関とも連携した取り組みを進めていただきたい、このことを要望いたしたいと思います。
先般の全協で新しい市立病院の建設予定地等の説明が大城市長初め理事者から行われましたけれども、高橋市政のもとで作成された市立八幡浜総合病院整備検討委員会報告書の中で示された新病院の建設予定地等が大城市政になって変更されております。報告書に示されていた新病院の機能と役割及び新病院の整備方針等の各項目についてどのような見直しが行われ、どのように変更されたのか説明を求めたいと思います。これは細部にわたる説明は構いませんので、主要な点についての説明をお願いしたいと思います。
2点、また私は昨年9月議会でも看護師不足等の状況について一般質問をしておりますけれども、看護師等の確保定着化の取り組みについて、その後の経緯をお伺いいたします。
まず第1点、監査委員制度及び監査権限拡充のこの歴史があるのでございますが、改めてその推移と当市の監査体制、監査実施の現状についてまずお伺いいたします。
2点、また監査権限に対応した事務局体制の拡充と監査機能の強化を求めたいと思いますが、これは代表監査委員の所見をお伺いしたいと思います。
当市では部長制を廃止して課長制に戻した経緯があり、部長制を再導入するについてはそれ相当の理由が必要だと考えます。なぜ部長制を再導入にする必要があるのか、説明を求めたいと思います。
ちなみに、部長制を廃止して課長制に逆戻りする市も見受けられることを指摘しておきます。
ちなみに、その市の例を紹介したいと思いますが、2010年11月23日の新聞報道でございますが、つい最近ですが、佐賀県多久市では来年度から、ことしの4月から部長制であったのを廃止して課長制に戻すと。組織スリム化と意思決定の迅速化がねらいであると。4部20課から23課に移行をする。それから、先ほど来議論の中心テーマになっておりましたが、政策立案については総合政策課で政策立案、調整決定をすると。それから、その他いろいろ部長制に戻す理由というものを述べておりますが、多久市は人口規模が八幡浜より小さいわけですけれども、小さい自治体では部長制導入するまでもないだろうというのがこの多久市の市長の考え方であります。それから、部長制で生まれた縦割り行政の弊害もしたいと、市の提案では縦割り行政の弊害をなくすために部長制ということの当市ではそういう提案をしておりますが、多久市では逆に部長制で生まれた縦割り行政を解消するために課長制に戻すと。このような理由で課長制に戻す市もあると。これはちなみにそういうことを申し上げたいと思います。
以上で私の一般質問を終わります。
○議長(萩森良房君) 休憩いたします。
午後 3時13分 休憩
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午後 3時24分 再開
○議長(萩森良房君) 再開いたします。
市長。
○市長(大城一郎君)
宇都宮議員の御質問に対して答弁をいたします。
まず、1番目に東日本大震災についての御質問、御提案がございました。先ほども私のほうから述べさせていただきましたが、本日の12時45分に八幡浜地区消防の支援車とポンプ車2台、2隊10名を派遣したところでございます。
また、義援金の受付窓口ということで今総務課のほうで準備を進めておりますが、八幡浜市役所では市民課、保内庁舎あるいは保健センターのほうで募金の受け付け等の準備を現在進めております。その他、節電の協力依頼等市としても市民の方々に発信していきたいと思いますので、市議会の皆さん方にも御協力をお願いするところであります。
次に、大綱4、部長制導入についてのうち、なぜ部長制を再導入する必要があるのかについてお答えをいたします。
現在の市の機構は組織としてトップレベルでの意思決定の仕組みづくりが不十分で、全庁的にさまざまな課題を拾い上げ、協議する場が確立されておらず、適正なマネジメントを行うためには部制の導入は不可欠であると考えております。
例えば民間企業においては、取締役会等重役会議を経て会社の経営方針等重要事項を決定していくことになりますが、本市ではそれに相当する組織が課長会議しかありません。基本的に課長は現場の執行責任者であり、課長全員を集めて市のトップレベルでの意思決定をすることには無理があります。あくまで課長会議は必要な事項の伝達の場であり、あるいは情報を上申、共有する場であると考えております。今後は、市長、副市長、教育長と3部長による部長会議を設置し、週に1回を目安に開催し政策課題への迅速な対応を図るとともに、事務事業の点検、確認、発案ができるような体制を目指していきたいと考えております。
また、各部長を通して各課のチェック体制を強化するとともに、組織として決定した事項について迅速、確実に実施できるよう努めてまいりたいと思っております。
また、部長制の必要性については、既に宮本議員への答弁にもお答えをさせていただいたところであります。
なお、議員からありましたように、確かに近年、最近でございますが、部制を廃止して課制とする市もあるようでございますが、多久市におきましては部制の中で問題点があったということで改善がされると思います。八幡浜市におきましては、課長制の中で問題点があるという認識のもとで今回改善しようとしているところであります。行政におきましては、これが正解だということが定着した観念はないというふうに私は思っております。時代の変化に対応して最善の体制で臨むべきものであると思いまして、その観点から市の実情等により判断すべきものであると考えております。
その他の問題につきましては、代表監査並びに各担当課長から答弁をさせます。
○議長(萩森良房君) 代表監査委員。
○代表監査委員(市川芳和君)
宇都宮議員質問の大綱3、監査機能の強化について、1点目、2点目ともに私のほうから答えさせていただきます。
まず1点目、監査委員制度及び監査権限拡充の推移と当市の監査体制、監査実施の現状についてでございますが、監査委員制度は昭和21年の地方制度改正で創設され、昭和22年の地方自治法では府県には必ず置くこととし、市町村は条例で置くことができるとされておりましたが、昭和38年の地方自治法改正で市町村も必ず置くことと改められております。
次に、近年の監査権限拡充につきましては、平成3年の地方自治法の改正で財務監査に加え一般の行政事務についても監査の対象とする行政監査の導入が図られました。また、平成19年には地方公共団体の財政の健全化に関する法律が成立し、健全化判断比率等を審査することとなりました。
次に、監査体制は、御存じのとおり監査委員2名、事務局3名の計5名体制となっております。監査実施の状況につきましては、毎月行っております例月現金出納検査、全部署を対象に行っている定期監査、一般会計、企業会計等の決算審査意見書、先ほども申し上げましたが、平成20年度からは健全化判断比率及び資金不足比率、審査意見書、また平成21年度からは財政援助団体等監査を毎年3団体ほど行っております。
次に、2点目、監査権限に対応した事務局体制の拡充と監査機能の強化についてでございますが、事務局体制の拡充については、現在事務局体制は局長以下3名で業務を行っており、3名という限られた人員ではありますが、昨年から財政援助団体等への監査も実施しております。一方、職員数が減少する中、市全体の職員配置のこともあり、現体制、人員の拡充を望む状況ではないと考えております。
監査機能の強化につきましては、愛媛県都市監査委員協議会等の事務研修会の参加などを通じ監査業務の研さん、情報交換などを行うことにより監査機能のさらなる強化につなげていきたいと考えております。
以上でございます。
○議長(萩森良房君) 総務課長。
○総務課長(都築眞一君)
宇都宮富夫議員の大綱1、非正規職員の処遇改善についてお答えいたします。
当市における臨時職員、嘱託職員については、限られた正規職員で年々多様化する行政ニーズに対応していく上で正規職員の補助以上の役割を果たしており、大変重要な人材となっております。特に、保育職場、介護職場においては近年人材不足が顕著になっており、議員御指摘のとおり非正規職員の処遇改善、雇用の安定が問題となっていると当市においても認識しております。
非常勤職員の切実な声を聞くことについてでありますが、先般副市長が臨時保育士との話し合いを行っており、意見交換を行っております。今後も機会あるごとに意見を伺いたいと考えております。
非正規職員の処遇改善につきましては、職員労働組合のほうからも要望等が上げられており、平成21年度には裁判員制度実施に伴う特別休暇、病気休暇の付与、平成22年度には生理休暇、産前産後休暇の付与を実施しております。ただ、現状といたしましてはまだまだ非正規職員の処遇改善にはつながっていないと思われますので、今後労働基準法を最低として、職員労働組合及び現場の非正規職員の声を聞きながら、可能なものについては処遇改善に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
民間の処遇改善につきましては、労働基準監督署がすべきものではありますが、極端な事例があれば労働基準監督署等関係機関と連携をして取り組んでいきたいと考えております。
以上です。
○議長(萩森良房君) 医療対策課長。
○医療対策課長(河野謙二君)
宇都宮議員の御質問の大綱2の市立病院建設整備方針についてのうち、報告書の内容の変更、見直しについてお答えをいたします。
平成20年2月に市立八幡浜総合病院整備検討委員会の報告書を御提出いただきました。その報告書の中で新病院の機能と役割につきましては5点ございますが、1、八西地域の中核病院としての医療体制の充実、2、救急医療体制の充実、3、地域医療機関等との連携、4、災害拠点病院初期被曝医療機関としての役割、5、診療科目の充実、政策医療機能の確保と報告されてございますが、この5点につきましては今回も変更はいたしておりません。
次に、新病院の整備方針等の各項目につきましては、6項目ございますが、診療科目、病床数、建設場所、整備方法、規模、施設整備方針の6項目でございますが、一部見直しを行っております。
病床数につきましては270から280床程度となってございますが、現時点では医師数等勘案し、平成23年度の予算における入院患者数200人をもとに、稼働率を90%と仮定いたしますと、220から230床程度が想定されることもあり、見直しを行ってまいります。
建設場所につきましては、現在地での整備を基本として検討すべきであると報告されてございますが、病床数を220から230床程度で想定いたしますと、建設場所の要件の中で、当時は新病院の用地を取得する場合は面積が現在の大平地区と比較して広い場所を選ぶとしてございましたが、この項目につきまして見直しを行い、北浜公園を候補地とすることにしてございます。
その他で変更した箇所はございません。
以上でございます。
○議長(萩森良房君) 病院事務局長。
○市立病院事務局長(田中正憲君)
宇都宮議員御質問の大綱2の2点目、看護師等の確保、定着化についてお答えをいたします。
議員からは医師、看護師及びコメディカル確保には大変御心配をしていただき、再三一般質問にも取り上げていただきまして、病院環境の現状について周知をしていただいていますことをありがたく感謝申し上げます。
さて、昨年9月にもこの定例市議会において同様の御質問をいただきましたが、平成4年12月25日に告示されました看護師等の確保を促進するための措置に関する基本的な指針による市立病院での取り組みについてお答えをさせていただきます。昨年9月の回答とほぼ同じ内容でありますことを御了承いただきたいと思います。
まず、看護師の応募者を促進するために、平成21年度から採用試験を3カ月ごとに実施しております。また、募集方法も、従前の市広報紙あるいはホームページに加え、松山地域をターゲットにフリーペーパーによる募集方法も取り入れました。さらに、今年度からは新卒者をターゲットにした県内の就職あっせん企画会社のホームページ、機関紙掲載及び合同就職説明会等のイベントへの参加、この合同就職説明会のイベントは今月の25日ほどに予定をしており、当院からも参加するようにしております、新規卒業者への応募者の増員をねらってございます。
昨年4月からは、看護師等修学資金貸与制度を新設し、看護師養成学校へ進学する生徒への支援をし、卒業後の勤務先を当院へと促しています。また、この修学資金貸与制度の周知を図るため、近隣の各看護師養成学校、高等学校を訪問し、学校長及び進路指導担当者との面談を行い、生徒等への制度の周知及び市立病院のPRにも努めているところでございまして、この対応の現在までの実績は4名、貸与額は145万円であります。
そのほか、昨年度から実施しております中学生、高校生を対象とした夏期看護師体験、結婚、育児、介護等で離職された潜在看護師を対象とした看護力再開発講習を開催し、看護の現状、技術等を実習していただき、職場復帰への不安を少しでも払拭できるようにしております。
次に、看護師の定着化対策といたしましては、昨年度から認定看護師資格取得への助成、スキルアップのための研修会、講習会への参加支援など、現場の声にこたえた形での人材育成のための教育制度の充実に取り組んでおります。
また、産休育児休業中の職員に対しましては、安心して子育てができる環境づくりのため、懸案となっております院内託児所の早期開設に向け、現在該当者との意見交換をし、検討を進めているところであります。
職員の健康管理につきましては、労働過重とならないよう給与算定時に勤務状況を把握し労務管理を行うとともに、毎月各部署における1人当たりの時間外勤務時間数を職員に周知することで適正な労働配分、業務の効率化に努めております。
また、毎月開催されます衛生委員会において各職場からの要望等を把握し、職員の健康管理及び職場の安全管理を行っております。さらに、昨年4月からは毎月第2木曜日に専門員によるメンタルヘルスケアも行ってございます。
今後も医師確保同様に看護師確保等にも全力を挙げ取り組んでまいりたいと思いますので、今後とも御支援のほどよろしくお願いします。
○議長(萩森良房君) 宇都宮富夫君。
○宇都宮富夫君
再質問は、私総務委員会に所属しておりますので、大綱第1点の非正規職員の処遇改善及び大綱第3点、監査機能の強化、ほれから大綱第4点、部長制導入、これらにつきましては総務委員会で議論をしていきたいと、このように思います。
したがいまして、再質問は病院の整備方針に絞って議論をしていきたいと思います。
御承知のように、北浜公園での候補地選定、利便性がよくなっていいなと実は大震災が起きる前はそう思っておりました。しかし、あそこもやっぱり埋立地なんですよね。それから、東南海・南海地震、これはもう30年の近い将来に起こるであろうというふうな想定がございます。今回の大地震は想定外ということで、今までの想定をちょっと見ましたら、地震の規模とか津波の高さ、資料見ましたら大体八幡浜は3メートルという設定でした。そういうふうに従来のそういう大地震の評価自体が過小評価で非常に想定外の地震が起きる可能性があるということが今回の大地震で証明されたわけでございます。
ですから、立地場所としては埋立地で非常に液状化現象が起こりやすい、それから津波の高さも、これまでの想定では問題があるんではないかと。多分防災計画の見直しあるいは原発政策の見直し、国で進むと思います。そういう観点から、第1候補もうほぼ北浜だという説明がございましたが、そういう心配事をクリアする、そういうことをやはり十分検討する必要があるんではないか、これが第1点です。
それから、診療科目ですが、これを考える場合はやっぱり八幡浜の市立病院の基本的な位置づけや性格、機能というものですけども、この機能と役割については担当課長が変更がないということでした。それで、従来はあれ17診療科ということだったと思いますが、できるだけやはり八西地区の拠点病院で、ほかに大洲と比べて病院がほとんどないんですよね。八西ではもう市立病院だけなんですよね。これは経営的な観点からやはり採算性の問題で診療科の数をどうするか、これあると思いますが、基本的な役割、機能の変更がないということであれば、できるだけ地域の医療ニーズにこたえたような診療科目の追求を行う必要があるんではないかと思います。これについての基本的な姿勢、具体的な細かいことは構いませんが、改めて確認というか、お聞きをしたいと思います。
それから、病床数ですね、現在許可病床数は312でございます。新病院は、これは許可病床は220から230ですか。これ許可病床数なのかちょっと説明が明確じゃないんですが、私は許可病床数をこれに設定するというふうに理解するんですが、その点を確認したいと思います。
これは医療ニーズに応じて病床数を決めるというのは当然ですけども、やはり交付税措置の非常に大きなポイントになるわけですよね。ですから、この設定、稼働率が90%と設定してこうしたということですから、多分許可病床数のように理解します。それは理解の仕方が間違っているかもわかりませんが、そのことをまずこれも確認をさせていただきたいと思います。
それから、看護師確保の問題ですが、事務局長を初め関係者は一生懸命取り組んでおられますが、実態としては医師と同様看護師の確保がなかなかできにくいというのが現状だと思います。私そういう現状の中で心配しておるんですけども、病院担当者はよく御存じだと思いますが、夜間ルールというのがございますね。今は月8回、八九、七十二時間というルールがありますよね、夜間ルール。これを超えると診療報酬ががたっと減るということで、多分この基準を守るために四苦八苦されていると思います。
この夜間ルールの変遷を見ますと、私の連れ合いはちょうど市立病院に勤めてましたのですが、9回じゃなしにその当時8回ぐらいだったと、八八、六十四。ですから、だんだん夜勤の回数、時間がふえておるんですよね。それだけ非常に労働強化で看護師さんは本当に大変な実態であろうというふうに思います。ですから、夜間勤務の軽減というのが大きな課題ですけれども、その前提としては看護師確保というのがクリアされなければなりませんが、その点田中事務局長、退職前にひとつ置き土産で、もう最後にこれ看護師確保に何とか目鼻をつけて、夜間勤務が軽減できるように一層奮闘していただきたいと、また後任者のそのことを伝えていただきたいと。これは要望になりますが、その点を理事者にお聞きをしたらと思います。
○議長(萩森良房君) 副市長。
○副市長(橋本顯治君)
それでは、宇都宮議員再質問のうち、最初の病院の候補地のことについてお答えしたいと思います。
今回の東北・関東大震災、想像を絶した規模でありまして、もしこれが八幡浜の港に押し寄せたら八幡浜市の平地はほとんど津波に流されるのではないかと。これに対応できる施策というのは、どんなに堤防を高くしても無理なのかなと。これに対応するためには、港あるいは市街地の適所に5階建て、6階建ての避難できるビルがあって、そこにいつでも避難できると。かつ地区防災会議において、愛宕山なり権現山なり四国山なり、こういうときは自分は逃げるんだということをみんなで理解し合っておく。とにかく命だけは助けようということがまず大事なのかなというふうなことをちょっと感想として持ちました。
それで、市立病院の土地の予定地の話ですけれども、最初に液状化ということがありました。液状化はその土地の上に建っている建物につきましては影響が出ますけれども、くいを地中深く打ち込んで、岩盤の上に乗っている建物につきましては液状化の影響は出ないというふうに言われております。もし建てるのであれば、そういう形で液状化しても大丈夫なような構造にしたいと。
それから、津波の話がありました。津波もしくは台風のときの高潮もありますけれども、これに対しては構造上、1、2階を万が一浸水しても診療行為ができるような、そういうのを考えれば何とか対応できるのかなという気はします。
ただ、第1候補でありますので、そういう問題点がある場合にどうすればいいかということについては今後なお検討したいと思います。
以上です。
○議長(萩森良房君) 医療対策課長。
○医療対策課長(河野謙二君)
再質問の2点目になります診療科目の変更についてでございますが、平成20年の整備検討委員会の報告書の中で、診療科目につきましては、新病院において2次医療を担うためには幅広い領域の専門医がいることが理想であり、診療科目については現行の17診療科の範囲内で考えるものとする。なお、採算性について考慮し、病病・病診連携をスムーズに行うことによる診療科の削減あるいは再編の検討が必要であるというふうになってございまして、実際に大学等の委員の皆さんからも、この八幡浜市立病院の規模で全診療科医今までも、使こうたらどうかというような御意見も出されておりますので、開業の先生方の状況ですとか、そういうものを見ながらこの報告書どおり検討してまいりたいということでございます。具体的にどの科をどうこうということはございません、現時点では。
それから、3点目の病床数でございますが、この数字につきましては、先ほども若干申し上げましたが、平成23年度の病院会計の予算におきまして、入院患者数を1日平均200人と見込んでございます。それを稼働率を9割で逆算しますと、200割る0.9ということで222程度になろうということで、220から230床の許可病床数ということで、あくまでこれは仮定で出したものでございます。
それから、4点目は局長のほうで説明いたします。
それから、交付税の関係でございますが、現在1床当たり70万円程度の交付税が措置されております。ただし、これ変更された場合には5年間の経過措置がございます。
それともう一点、国が示しましたガイドラインの中で、3年間続けて稼働率が7割を切った場合に何らかの措置を行うということで、今現在まだ示されておりませんが、実際に稼働しておる、許可病床でなしに稼働病床に基づいて交付税措置がなされるんでないかということも心配しておりますんで、その辺も加味していきたいと考えてございます。
以上でございます。
○議長(萩森良房君) 病院事務局長。
○市立病院事務局長(田中正憲君)
おまえがおる間に何とかせえ言われてもなかなか大変な問題ですが、夜勤は病棟管理大変でございます。御存じのとおり月に8回の72というのが一つの目安としてありますが、2年前から総数の看護師が相対的に減りまして、準夜、夜勤を今まで3対3に張りつけとったのを、やむを得ず2・3あるいは3・2という形で夜勤に勤務される看護師さんには大変過重になっております。
ただ、民間ベースですと2・2というのが当たり前だそうですけど、当院はやはり職員の職場環境の改善という形で3・3という人数の張りつけしておりましたが、それが回数がふえるとどうしても8回というのがオーバーするので、やむを得ずやっております。
そのため、御承知のとおり当院の入院患者様は高齢者の方が多い、あるいは少し認知を持っておられる方も多いんで、どうしても看護業務じゃなくて介護業務の分がふえると。それで、看護師さんの本来の業務から外れた分については看護助手さんを募集し、何とかカバーができるような体制を今とっておりますが、看護助手さんも大変な仕事で、ハローワークにも募集してもなかなか来手がない。そういう形で、昨年5月には待遇改善をしまして、それで何とか看護師さんのカバーに入っていただく看護助手さんの確保に努めております。
しかし、本質的には、先ほどから看護師確保の対策もしておりますけど、即効性のある対策がなかなか難しいんで、徐々に長いスパンでどういうふうに若い看護師、将来を担う看護師の確保という形で病院を挙げてやっております。当然次にバトンタッチするときも医師同様、医療技術者の確保についてはなかなかどこの病院も苦慮しておりますが、何とか当院の病院に来ていただくような雰囲気づくりにも努めていきたいというふうに思っております。
以上であります。
○議長(萩森良房君) 宇都宮富夫君。
○宇都宮富夫君
この市立病院の役割の一つに災害拠点病院と、それから初期被曝医療機関という位置づけがございます。仮に大きい地震が起きた場合、病院が残ってもアクセスができなかったら病院の機能も果たせない、そういうことも考えられるわけですが、いずれにしても私の言いたいことは、今後30年以内には南海・東南海地震が起きるであろうと、大城市長が言われたように1000年に1回じゃなくって、その1000年先のことじゃなくって、非常に近接した時期に想定されると、しかも今度の大震災でそれが早まる可能性が出てきたというふうな一部の学者の話もございます。
ですから、アクセスの面、もちろん病院本体が残る必要がありますが、アクセスができなければ、くどいようですが機能を果たせない。そういう面から、それをクリアするような方策を考えるべきだということを、当然それは理事者も考えておられると思いますが、そういうことを指摘したいと思います。
それから、この病床数の設定ですが、稼働率90%で設けたということですが、あれ総務省のガイドラインは70%でなかったかと思います。逆算すればもっとふえるんですよね。そういう点考えれば、病床数が多ければ北浜ではなかなか無理かなという配慮も働いて、これは推測ですが、働いてそういうふうに病床数を下げたんかなという気もするんですが、これ90%の設定というのはどうかなというふうにも感じるんですが、その点についても少し説明をいただいたらと思います。
○議長(萩森良房君) 副市長。
○副市長(橋本顯治君)
再々質問についてお答えしたいと思います。
最初に、アクセスのお話がありました。30年間に南海・東南海で地震が起きる可能性が非常に高いというお話でありました。結局どこに建てるか、例えば山に建てれば津波の心配はありませんけれども、次はがけ崩れの心配があると。結局八幡浜のエリアでどこに建つか。余り不便なところに建てると今度は日常のアクセス、毎日毎日使うわけですから、お見舞いも行くわけですから、日常のアクセスの問題もあるだろうと。そんなことを総合していい答えになるように、また引き続き考えていきたいと思います。
それから、ベッド数が先か、北浜が先かというお話がありました。これは明確にお答えをしておきたいんですけれども、市立病院の規模を考えるときに、300床以上の規模を今の医師確保が困難な時代に維持できないだろうと、それは遠くのほうで理想の病院が建ったけれども、結局理想の医師の半分しか来なかって病院の半分が宝の持ち腐れになっているというような紹介記事を見たこともあります。そういう意味で、まず市立病院の現在の医師の趨勢を考えたときに、220床、230床というのが限度かなということで、まずこれが先にあったということをお話ししておきたいと思います。
以上です。