公開日 2014年09月03日
質 問 事 項 | |
1 | 人口減少・超高齢社会における行政のあり方と取り組みについて |
〔兵頭孝健君登壇〕
○兵頭孝健君
質問に入る前に、東日本の震災に遭われた方々に対して心よりお見舞いを申し上げます。また、テレビ報道で被災地にインタビューの中で一義的に欲しい物ということで皆さんが共通して情報がないと、情報が欲しいということを言っておられます。くしくも私、きょう3番目に広報について質問することになっております。ぜひともあすは我が身としてとらえて、理事者の方々は誠意ある回答をお願いしたいと思います。
それでは、質問に入ります。
人口減少、超高齢社会における行政のあり方と取り組みについてをお尋ねいたします。
2005年に発表されました日本の人口動態統計は、あらゆる方面に衝撃を伴ってその事実が伝わりました。覚えておられる方も多いと思いますが、長い間危惧されてきた人口減少社会へと現実に日本が突入したことを実際に数字として認識しなければならなくなったのです。さらに、国立社会保障・人口問題研究所人口構造研究部が発表している資料によると、この人口減少は今後も続き、今から20年後の2030年には八幡浜市の人口が2万6,328人まで減少すると予想しております。今後長期的に続くと予想されている人口減少社会は、いまだ世界のどの国も経験したことがないため、すべての対策が対症療法の域を出ず、これといった有効な対策を生み出していないところが現状だと思います。
実際八幡浜市における人口減少の現状はもっと深刻です。約50年前に始まった人口減少は現在も進行し続けており、有効な対策を見出すことができていません。直近の10年間を見ても約5,000人もの人口減少が起こっております。さらに、2007年には日本が高齢化率21%を超す超高齢社会になりました。八幡浜市においては既に高齢化率が30%を超えており、国の現状よりもはるかに早いスピードで超高齢社会が進んでいることも、今後の八幡浜市の未来や長期ビジョンを考えていく上で勘案しなければなりません。
さて、このような人口減少・超高齢社会は八幡浜市にとってどのような影響を及ぼしてくるのでしょうか。また、今後及ぼすことになっていくのか、心配でなりません。地方においては人口減少は地域の存立基盤にもかかわる問題です。今まで地方は人口減少によって起こる経済の悪化や総需要の減少を中央からの交付金や補助金によって補てんし、地域の活力を維持することができてきました。しかし、地方分権が叫ばれ、同時に中央から地方への交付金や補助金の削減が始まりました。そのとき、私たちは初めて地方における人口減少社会の本質というものに気づかざるを得なくなりました。人口の減少は生産人口の減少を伴います。生産人口の減少は、産業においては労働人口の不足を招き、経済においては消費の減退を、行政においては税収の減収を招きます。つまり仮に地方分権の流れに沿って中央から財源が移譲されたとしても、人口減少によって一番担税力のある生産人口が不足している地方においては、地域を維持するための必要な税金を十分に得ることはできないおそれがあります。もちろん八幡浜市においてはこのように変革している社会構造に早くから認識され、それに合わせた改革を進め、時代に合った行政体制を構築されてきたと思います。しかし、国よりも早く進む人口減少、高齢化社会のことを考えるとき、私にはどうしても八幡浜市の現状に対する認識とそれに対する対応が不足しているように感じられます。
そこで、このような社会構造を前提として考えたときに、今後八幡浜市がどのようなビジョンを持って進んでいくのか、行政、港湾開発、情報発信について市長の考え、長期ビジョンをお伺いしたいと思います。
まず最初に、これらの行政運営のあり方について3点お伺いいたします。
八幡浜市の人口減少、高齢化社会の現状について、市長はどのような見解を持っておられるのか、またそのことを考えるとき、行政の効率化、スリム化は避けて通れないと思うが、この点について市長の考えをお伺いいたします。
2に、当市では総合計画に沿って事業が進められていますが、今から事業計画分については人口減少と人口構成に即した判断基準でいま一度見直すべき事業もあるのではないかと考えます。このことについて市長の考えをお伺いいたします。これからは国や県が策定した財源枠の中で市を運営していたお任せ行政から脱却していかなければ真に自立した八幡浜市はないと思います。そのためには、行政の効率化、スリム化を図ると同時に、財源に左右されにくい八幡浜市独自の政策や立案、遂行できる創造力ある行政体制をつくり上げることが必要ではないかと思います。この点について市長のビジョンがあればお伺いしたいと思います。
次に、現在進められている港開発について、その方向性と重要度の認識について3点市長の見解をお伺いいたします。
現在、地域の再生、活性化を目指してさまざまな形の交流施設や商業施設が近隣各自治体によって計画され、また運営されています。この点からいえば、八幡浜市が進めている港開発は後発組になると思います。しかし、後発組だからといって、これだけの事業費をかけて、市の運命をかけて行われる事業を埋もれさせるわけにはいきません。私が知り得る限り、現状ではいまだ市民にこの事業の目的とするところが、真意が伝わっていないのか、是々非々の意見が飛び交っていることも事実であります。しかし、とまらない、とめられない事業について是々非々を今さら言っても前に進むことはできません。今はかかわる者すべての人が絶対に失敗しない事業だという認識を持ち、八幡浜市に暮らすすべての人が夢や期待を持って、誇りを持って語れるように事業をしていくことが大事じゃないかと考えます。
そこで、大型事業が目的とするところの真意と、その先にある長期ビジョンについていま一度市長の考えをお聞きしたいと思います。
港開発については市民の間にその意義と目的するところが十分に伝わっておらず、さまざまな憶測が飛び交い、十分な理解、サポートが得られてないと思います。港開発について市民の皆さんに十分な情報が提供されているのか、またその情報はわかりやすい形で発信されているのか、その真意は理解されているのか、このことについて市長の見解をお聞きしたい。
現在公表されている計画だけを見ると、商業交流のみが重点を置かれ、地域間や文化面の交流が後回しになっているように見受けられます。市外から訪れるであろう人たちにより八幡浜市の魅力を知ってもらうためにもっと地域交流や文化交流を促進していく気がないのか、このことについて市長の考えをお聞きしたい。
この事業は、交流人口の増大を一つの目的として進められておると思います。交流とは人と人が互いに行き来すること、つまり受け皿となっている八幡浜市においても交流を促進する人が必要になります。また、八幡浜市の独自性を出すためにはより多くの人に参加してもらう仕組みづくりも必要だと思います。このことについて市長の考えがあればお伺いしたいと思います。
最後に、広報について、その重要性と社会環境に合わせた発信方法についてお伺いいたします。
港開発の1でも質問したように、多くの市民が行政の取り組みについて理解し、協力してくれる関係を築いていくことは、人口減少が進むこれからの八幡浜市において行政運営をしていく上では絶対に必要なことだと思います。現在毎月発行している広報と市のホームページが主な情報発信チャンネルだと思いますが、昨今急速に発達、変化している社会環境下においては、さきに上げた2つのチャンネルだけでは不足してくるのではないかと思います。
社会環境の変化によって情報チャンネルは飛躍的に多様化しています。それに伴って、情報受信者である市民の受信チャンネルは広く多様化していることが考えられます。今までの発信チャンネルだけでは今まで以上に行政側からの情報が市民に届かないという状況が出てくると考えられます。さらに、私が視察に行った行政先進地においては皆一様に情報の発信、受信、管理の大切さを認識し、その情報を市の運営に生かすために創意工夫されていることを見てきました。その結果は必ずあらわれてくると私は感じています。
そこで、八幡浜市における広報の考え方とこれからの取り組みについて市長の考えをお伺いいたします。
市長は広報の持つ役割と重要性についてどのように考えておられるのか、お聞かせください。
市内外の多くの人が交流することになる港開発は、八幡浜市にとっても願ってもない広報拠点になるのではないかと思います。今現在港開発を一つの広報拠点として利用する考えはあるのか、またあるとしたらどのような利用方法を考えておられるのか、考えをお聞かせください。
現在八幡浜市では光ファイバー網の敷設工事が進められております。完成するとデジタル放送に対応し、多チャンネル化が完成すると思います。八西CATVを活用して八幡浜市の広報活動をさらに充実していくことはできないか。例えば2に上げた港開発と連携し、市のサテライトスタジオを設置し、広く情報の受発信を行うなど、このことについてどのように考えるか、市長の考えをお伺いいたします。
以上で質問を終わります。
○議長(萩森良房君) 市長。
○市長(大城一郎君)
兵頭議員の人口減少・超高齢社会における行政のあり方と取り組みについての1点目、これからの行政組織のあり方について3点ほどお尋ねがありましたが、まず八幡浜市の人口減少、高齢社会の現状認識について私の見解と行政の効率化及びスリム化についてお答えをいたします。
議員御指摘のように、当市の今後20年の推計人口は約1万3,000人減少すると予測されております。この数字を年代別に拾いますと、14歳までの年少人口が1,957人、64歳までの生産年齢人口が1万2,305人、65歳以上の老年人口が1万2,066人、構成割合で言いますと、年少人口が7.4%、生産年齢人口が46.8%、老年人口が45.8%と全国平均を上回る速度で高齢化が進み、生産年齢人口と老年人口がほぼ同じという事態になる見込みであります。つまり税収の減少に伴う歳入の減と社会保障費の増加に伴う歳出の増が同時に襲ってくることになり、当市を含め過疎地域の多くの市町村では非常に厳しい状況が出現するものと思っております。個別の努力も必要ですが、まずは国全体としてより広い視点で対応していただくことが必要ではないかと考えております。
次に、行政のスリム化と効率化についてでありますが、将来的に大幅な人口減少が見込まれる中では行政も当然効率化、スリム化をすべきであると考えます。特に今回は行政改革の一環として部長制の導入をお願いしておりますが、市役所が課題発見、解決、実行型の組織に生まれ変わることこそが効率化につながるものではないかと考えております。職員数の削減につきましては、今後も全体の必要数を見定めながら、採用の抑制あるいはさらに民営化の導入について積極的に検討を進めてまいりたい思っております。
また、先般中村知事の提唱により開催されました愛媛県・市町連携政策会議においても、県と市町がこれまで以上に連携、一体化して、効果的、効率的に業務を実施していくことにより二重行政の解消に努め、行政コストの縮減を図っていくことになっております。さらに、市町同士においても今後は南予全体での広域化を検討するなど、可能な限り事務の共同処理を進めることにより広域化に伴う行政経費の縮減、組織のスリム化に努めてまいりたいと思います。
続きまして、人口減少と人口構造に即した総合計画の見直しの必要性についてお答えをいたします。
八幡浜市総合計画は、平成27年度を目標とした10年間の長期計画であり、基本構想、基本計画、実施計画から構成されています。計画策定の過程では将来の人口予測等を加味しながらその推計値をもとに各種施策の妥当性等の判断基準としているところであります。新書大賞2011の第2位となった「デフレの正体」という本にも現役世代人口の減少が最も大きな問題であるとの指摘がなされておりましたが、今後日本全体で人口減少が続き、そのことが労働人口の不足を招き、ひいては消費の減退、税の減収につながるという議員の御意見は的を射たものであると認識するところであります。現在も計画に掲げている各種事業につきましては、延期、中止の判断をせざるを得なくなるものも出てくると思っており、適宜将来的な見通しを考慮しながら見直し作業を行ってまいりたいと考えております。
続きまして、財源に左右されない八幡浜市独自の政策を立案、遂行できる創造力ある行政体制づくりについてお答えをいたします。
先ほどお答えいたしましたとおり、これから人口減少・超高齢社会におきましては地域の活力をどう維持、確保していくかが大きな課題であると考えております。具体的には、超高齢社会を見据えた医療、介護及び年金など社会保障の充実、そして住民相互に助け合って生活するような地域社会をつくっていく必要があります。例えば高齢者等見守りネットワーク事業のようにボランティアに近い方たちが主となり地域内でお互いを支え合うことが今後の一つの形ではないかと感じています。また、それを担う人づくりにつきましても、第2次行政改革大綱においてNPOの育成と協働、職員の人材育成、産学官連携の強化等を掲げ、市独自の政策と立案遂行できる職員と地域社会を担う人材づくりに力を入れているところであります。今後地域内で助け合って生活できる仕組みを、市役所内はもとより、地域社会においても構築できるよう努めてまいります。
続きまして、港開発についての方向性と重要度の認識についてお答えをいたします。
まず、市民に十分な情報が提供されているのか、またその情報はわかりやすい形で発信されているのか、その真意は理解されているのかというお尋ねでありますが、御案内のとおり港湾振興ビジョンにおける交流拠点施設に関する基本的な考え方や目的、事業イメージについて、昨年7月、ふるさとの宝輝くという冊子にまとめるとともに、これに基づきまして現在民営施設の整備運営に関する事項を中心とするコンペを実施しているところであります。これらの概要に関しまして、市の広報紙及び市のホームページ、さらには市政懇談会や各種会合などを通じて市民に対する情報提供を行い周知に努めてまいり、ある程度事業の趣旨や目的について御理解をいただいたのではないかと思っております。また、港振興、にぎわいづくりに対する機運を盛り上げていくためには、事業の具体化が進むこれからの情報発信がより大事になってきますので、今後市民への情報提供になお一層努めてまいりたいと考えております。
次に、地域間や文化面の交流が後回しになっているのではという御指摘についてであります。
市といたしましては、地域間交流や文化交流を図っていくことは本事業を広がりある施策として展開していくため非常に大切であると考えております。商業施設と同じく、平成25年の開設を目標にまちづくり活動拠点機能などを持つ公営施設を整備する予定にしておりますが、この施設を核として地域振興に努めておられるボランティア団体を初め各種関連団体と連携を密にしながら具体的な施設内容や取り組み内容について検討してまいります。
次に、交流人口をふやすためにより多くの人に参画してもらえる仕組みづくりが必要ではないかという御指摘についてでありますが、私も同様に感じております。今後、まちづくり活動拠点施設や産直、物産販売施設などが開設されれば、より多彩な形で市民参画の舞台が整いますので、交流人口の増大、さらには市民同士の連携、市民のふるさとへの誇りや愛着の醸成につながるような市民参画の仕組みづくりができてまいると思いますので、その仕組みづくりに努めてまいりたいと思います。
その他の問題につきましては、担当課長から答弁をさせます。
○議長(萩森良房君) 政策推進課長。
○政策推進課長(中榮忠敏君)
兵頭議員の大綱1の3点目、八幡浜市における広報の考え方とこれからの取り組みについてお答えをいたします。
まず、広報の持つ役割と重要性についてであります。
本市の広報につきましては、「広報やわたはま」と市ホームページを中心に行っております。情報化社会の今日、市民の皆様にしゅんな情報、有益な情報等いかに迅速に発信し共有していただくかが課題となっておりますが、従来型の紙を媒体とした「広報やわたはま」は、手軽さ、見やすさ、一覧性、放送のように時間に左右されないといった長所があり、依然として市民の皆様にとって最も親しみやすい広報手段であると考えております。
市ホームページにつきましては、インターネットの利用ができる環境が必要となりますが、「広報やわたはま」に掲載し切れなかった情報を初め、即時性が必要な情報等を発信しております。
いずれにいたしましても、市民と行政が信頼関係やパートナーシップを構築する上で広報の担うべき役割は非常に大きいと認識しておりますので、限られた財源の中ではありますが、既存の媒体である「広報やわたはま」と市ホームページを充実をさせ、今後もわかりやすい情報の提供と少しでも多くの市民の方に見ていただけるような工夫、改善に努めてまいりたいというふうに考えております。
次に、港の開発地を広報拠点として利用する考えと方法についてであります。
八幡浜港の交流拠点施設におきましては、民設民営で交流施設を整備するとともに、公設公営の手法で観光案内、情報発信施設を整備する予定にしております。この施設では常勤で観光案内ができる人員を配置する予定にしておりますので、年間40万人を数えるフェリーの利用客を初め、交流施設に訪れるお客様に市内の情報を積極的に発信してまいりたいと考えております。また、インターネットを利用したライブカメラや動画配信サービスを利用して八幡浜市の情報を世界じゅうに発信することも検討してまいりたいと思います。
最後に、八西CATVを活用して、港開発と連携した情報発信はできないかという御質問についてであります。
現在八幡浜市では光ファイバー網の敷設工事を行っておりますが、完成をいたしますと、八西CATVが発信できる情報量もふえることになります。議員御提案の港湾の交流拠点施設にサテライトスタジオを開設をし、市民に対する情報の受発信を行うことにつきましては、交流拠点内の観光案内、情報発信施設を利用すれば可能であると思います。
ただし、人員、機材が限られる中で可能かどうか、また可能であればどの程度のハードでできるのか、八西CATVのほうから伺ってみたいと思っております。そのためには、放送機材の準備やレポーターの人件費といった財政面、どれだけの情報を発信できるかといった技術的な面など、八西CATVと検討協議しなければならない問題も多々ございますので、その実現可能性について探ってまいりたいというふうに考えております。
○議長(萩森良房君) 兵頭孝健君。
○兵頭孝健君
再質問をいたします。
まず、20年後に2万6,328人に減少するといういろんな形で予測が不可能なものもあります。しかし、この人口減少というものは過去のデータにとっても、今からの直近のデータにしても、その予想がぴったりはまった状態で八幡浜市は推移しております。例えば、今現在一般職の方が296人、病院職も入れると635名の職員がおられます。それによって今行政サービスをしておりますが、1万何がしかの、2万6,000人になった場合に、その比率がそのまま移行するのかどうか、要るのかどうか、また先ほど市長の答弁にありましたけども、市民に対してはやはり自立と共助が大切になってくると思います。そういった部分の方向性を市長がはっきりと打ち出しながら今後の行政運営について、この人口減少をどういった形でクリアしていくか、また行政サービスを落とさないためにも職員の資質の向上、スリム化というのは進めていくべき最高の課題だと思いますし、今現在もう既に超高齢化の八幡浜市になっておりますので、このことは十分に検討され、今後計画にも考慮してほしい。
しかも、納税義務者が今現在1万7,600人ということを聞いております。2万6,000人になった場合に納税義務者が一体何人になるのか、そういった中で税収がない、だけどサービスは維持していかなければならない、しかも住民の高齢化率が上がった場合に、当然今の職員体制はそんなに半減するわけにいかんと思いますし、そういった状況が出てくると思いますので、このことは最重要課題として部内で検討しながら今後の方向性を見出していただきたいと思いますので、再度お尋ねいたします。
それから、民設民営で公募された商業施設の結果が16日の日に説明があると聞いておりますが、商業集積をつくるために港を開発したのではないと私は思っておりますし、八幡浜市のこの高齢化社会の中で起爆剤として八幡浜市の活力を取り戻すための施策として埋め立てて町に活気を取り戻そうという意気込みでこれだけの事業を進めておると解釈しております。
その中で、今もちろん全体計画の中でいろんな施策があるし、計画がされておりますが、今現状が当時みなと協議会もしくはみなとワーキンググループとかいろんなグループが参加して実験的に海鮮朝市などを開催しながら検討してきたと思います。
ところが、実際の計画に入った段階からはそういった意見の集約が本当にできているのかどうか、またその人らの意見を聞きながら今後の施設をつくる準備に入っているのかどうか大変疑問に思いますし、例えば商業集積ができましても、物で人をつって本当にリピーターとなって定着してくるかというのは、私は大変疑問に思います。これは安けりゃ安いほうがいい、新鮮で新しいもののほうがいい、ということは人はその新しいとこにどんどん移動しておりますし、現状がありますし、しかしそこに心が入っていることによってリピーターになる。だから、当然地域の交流を促進するとともに文化活動やそういったものをネットワーク化していくことが、お互いの相乗効果が出て港が楽しめる場所になると認識しておるつもりでおります。ですから、同時並行的にこのことは進行するべきことだと思うのですが、その検討が見当たらないということで再度お尋ねいたしたいと思います。
それから、広報についてですけども、今先ほど課長から答弁がありましたデジタル放送になる、光ファイバーを引いたことによって双方向が可能になってくると思います。これ幾らだったか忘れましたが、30億円余りの事業費で敷設されるということで、この光ファイバーを据えるということは国もそういったブロードバンドに対応したり、デジタル放送に対応したり、また双方向にして情報の市民に対するサービスをもっともっと強化しながら市民ニーズを吸い上げるための道具だと思います。ですが、敷設を計画した段階でどういった利用計画があるのか計画するのが当たり前だと思うんですよね。20億円も30億円もかけた事業の中で、でき上がったら考えるとか、そういったものではないと思います。
これすべて連動しますので、同時にお尋ねしますけども、港を開発することも広報を充実さすことも、市民にはっきりと知らせる義務があって、その情報を共有できることによって市民が自立して共助の精神を持って行政に参加してもらうということだと思います。まして、行政改革大綱の基本方針として、市民が信頼、満足、納得、安心、参画できる行政運営を目指すとしています。これは市民が納得というのは、情報が、説明がはっきり説明されて、納得して参加してもらうことの、ですから一義的に最初にありきは説明をきちっとするということだと思います。ですから、広報の充実というものは一番今行政にとって必要なことだと思いますし、ハードばっかりやってきた行政の中でランニングコストがかかる、しかしこれからの行政のあり方として市民とともに考え創造していく八幡浜市にするには、説明責任を果たすためにも広報活動というものが一番大切なことだと思っておりますので、再度お尋ねいたします。
○議長(萩森良房君) 市長。
○市長(大城一郎君)
兵頭議員の再質問に対してお答えをしたいと思います。
今後八幡浜市の人口が減っていくということで、今後の行政サービスの維持と組織のあり方、そして職員数のあり方、また住民の独自による地域のあり方、そういったことを考えながら市の今後の見通しをというような点でありました。先ほども答弁をしておりますが、職員数につきましてやはり今後も全体の必要性、確かにいろいろな意味で職員の行政の仕事は複雑多様化しております。それをこなしていく上でもやっぱり必要性を見定めながら採用の抑制、さらには、先ほども申しましたが、今後さらなる民営化等も考えていかなければならないと思っております。そして、やはりそれをしていく上では職員力、これの強化をしていくことで住民サービスの低下につながらないような施策を考えていくべきだと私は考えております。
それとともにですが、先ほども言っておりますが、やはり今後は少ない中で地域住民のボランティアといった、そういった考え方がぜひ必要になってくるところだと思いますので、この点につきましては議員の皆様方も地域に対して根差した活動をされておりますので、どうか地域のほうでもそういったボランティア精神の育成に対して御尽力、御協力をお願いするところであります。
そして、八幡浜の港湾ビジョンにつきまして起爆剤というふうな発言がございました。今現状を見てみまして、八幡浜市にはやはり八幡浜市の核となるような施設がない、これが一番の八幡浜の課題ではないかと思っております。大洲に行けばいろいろな、愛たい菜、そして今治ではさいさいきて屋、宇和島ではきさいや広場、そういったところでほかのところからお客様を呼び込める、また地域の人が集まれる、集える、そういった施設がございます。だからこそ今この港を核とした、まずは八幡浜市民が集える場所で集って楽しめる場所、その延長線上にやはり市外からのお客様が集まれる、そんなことがあるのではないかと思っております。
まずは、今現在交流拠点施設につきましても3つの団体から応募が来ておりますが、その内容について内部で検討している段階であります。それが決定次第、先ほど議員御指摘のようにいろいろな方の御意見をいただける場ができてくると思います。そして、まずはでき上がって、それから八幡浜にすばらしい場所が誕生して、その場所が市民の皆様が活躍できる舞台ができ上がるわけですから、それから徐々にその場所が今後成長していって大きくなるような、そういうな考えを持って市としては取り組んでいきたいと考えております。その点におきましても、今後議員の方々の御指導を仰ぐところでありますので、よろしく御理解のほどお願いをいたします。
以上です。
○議長(萩森良房君) 政策推進課長。
○政策推進課長(中榮忠敏君)
広報の充実の考え方についての質問についてお答えをいたします。
このことにつきましては、非常にさまざまな形で説明をしていくということにつきましては、議員がおっしゃられるとおり私どももそのように思っております。現在のところは市のホームページ、市広報等でしか発信ができていないということでございますが、今後はさまざまな形での即時的な形での情報提供にも十分配意をしながら努めていきたいというふうに思っております。
それと、港開発に関しまして、先ほどCATV等の工事の関係がございました。それにつきましては、タイムリーな形で当初の計画の中に入っていたかどうかということにつきましては、率直なところちょっと抜けておったのかなという気はいたしますが、決して今回の整備が、今後港開発をいたしますが、全然関連性がないということではなしに、当然その機能は活用していきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○議長(萩森良房君) 兵頭孝健君。
○兵頭孝健君
今回機構改革の中でデザイン室を設けるとありますよね。それも当然必要だと思いますが、先ほど来言ってますように、広報を的確に市民にこれだけ多様化した情報をいかに的確にわかりやすく伝えるということは、広報係では私はもう無理な時代に来てると思います。広報技術というもんが必要になってくるし、それをきちっと伝えることによって市と市民がコミュニケーションがとれて理解してもらえる道具だと思います。なのに、軽んじているんではないかなと思いますし、広報室をきちっと設けて、体制をとって、技術者を据えるだけの時代に来たんではないか。そうではないと、はい、広報を出しました、インターネットにすべて書いておりますということですよね、今現在やっとることが、そのことをきちっと市民にわかってもらえるためにはその技術が必要だと思いますし、そういった考え方を取り入れてほしいなと思います。
それから、港開発について、市長が建物ができてからというような言い方をされました。私が先ほど言ったのは、商業集積とコミュニティーホールですか、といったものができると思いますが、その中に入って活動する人たちのためにつくるんであって、建物をつくるためにその港があるわけではないと思います。ですから、どういった使い方をするかによって建物の構造も変わってくると思います。ですので、今活動されておる各組織や各団体に声をかけ、話を聞く、その前段としてこの計画に入る前に聞いてもおると思いますし、アンケートをとっております。しかし、市側がどういった活動等使い方を提案するかによっては相手がどう反応するかということだと思います。そこを説明せずにおって、何がしたいですか、どういう使い方ができますか、そんなんは答えれるわけがないですよ。
今現在言われとるのが、見ざる、聞かざる、言わざる、こういう人がいっぱいいてますよ、市民の中に。なぜか、それは広報を見てないんですよ。見る価値がないと思っとるんですよ。ですから、そういうふうな人のためにも、できるだけわかりやすく分析して、伝える技術というものは必要になってくると思いますし、建物を建てるその意義ではなく、建物をどういった使い方ができるか、使いたいか、そのことを見きわめる必要があると思いますので、今後港を開発するんであれば、商業集積は民設民営でその人たちが一生懸命努力すると思います。だけど、そこにプラスのものがなければその努力も報われないんですよ、逆に。だから、やはり市民が一緒になってその場所を我々は自分の場所だという認識を持つためには、今から相談もし、説明もし、参加してもらうという体制をとらなければ相乗効果は生まれないと思います。
ですから、民設民営だからっていって安心して、コンペ出しました、それは出ます。しかし、その業者に対しても最大限バックアップする、しかし逆にその業者からも市民の活動に対してバックアップしてもらう体制というのがネットワークだと思いますし、そのことが広がって市内一円の活動に広がれば本当の起爆剤になると思います。それだけの意義あることをやりよるんですよ。しかし、しっかりとした形で市民に知らせてもらわなければ、今勝手にやりよるんよ、私ら関係ないわ、あんなんやめたらいいのに、失敗するがわかっとるやない、みんな言よりますよ。情けない話ですよ、これは。だから、市長、しっかりしてほしいし、だからきょうのこの質問をしております。
○議長(萩森良房君) 市長。
○市長(大城一郎君)
兵頭議員の再々質問ですが、兵頭議員のおっしゃるとおりだと私も感じております。その中でも、やはりまずは今商業施設を民設民営でやっております。これはやはりそこに商業施設ができて、商売が成り立つということでこれはより多くの人が参画できるチャンスだと思っております。それで、人が集まってこれる状況がつくれると思いますので、そこは民間力、市民力を今結集して民設民営の施設をつくっております。
それと同時に、公的施設としてボランティア団体あるいはいろいろな人が集える場所、それも当然整備する計画にしておりますので、今は商業施設だけが表に出ておりますが、ぜひとも今後その提案がなされた後、公的施設につきましても順次市のほうから市民の方々にわかりやすい情報を提供していきたいと思っております。
なお、私のほうにもいろいろな団体から、港に関しては、この事業に対して非常に関心が高い、そういった声が届いております。こういったものをやりたい、こういったふうな活動をしたいというような声が届いておりますので、できればいち早くそういった声をまとめれる窓口、そしてまた正確な情報をこちらから伝えれる広報あるいはそういった機関をつくっていくように努めてまいります。
○議長(萩森良房君) 副市長。
○副市長(橋本顯治君)
それでは、兵頭議員の再々質問中何点かお答えをしたいと思います。
今ちょっとお話しになった中で、一般市民の方の声として失敗するのはわかっているがとの御発言がありました。これはこの施設を成功するために一生懸命頑張っているところであります。
それで、いろんな方の参画をという声がありましたけれども、既に今度できる施設に私も店を出したい、私も出品したい、いろんな問い合わせがたくさん来ております。市民の方のすごい期待がここに集まる、集めることができるような、そんな施設にしたいと思っております。現に今たくさん声が寄せられているということを御披露しておきたいと思います。
それから、都市デザイン室の話がありまして、それで広報係に広報技術者を置いてはどうかというお話でした。広報というのは非常に重大なことでありまして、市としてもいかに市の気持ちを市民の皆様にお伝えしていくかということは非常に大事なことだと思っております。
ただ、先ほどから行政改革の話が出ておりまして、職員を縮減している中でどの部門にたくさん人を入れてやっていくかということは全体の中で考えていく必要があると思っています。広報係でいいのか、広報室に格上げすべきか、そんなことも含めてまた次の課題として考えさせていただきたいと思います。
以上です。