公開日 2014年09月05日
〔遠藤素子君登壇〕
○遠藤素子君
おはようございます。
私は、質問通告に従いまして、大綱3点について質問いたします。市長並びに関係理事者の皆さんには誠意ある御答弁をお願いいたします。
大綱第1点は、市長の政治姿勢についてであります。
まず、貧困と格差の問題です。
新政権になって初めて日本の相対的貧困率が公表され、1997年以来最悪で15.7%、これはOECD加盟国31カ国の中で、メキシコ、トルコ、アメリカに次いでワースト4位であります。しかも、税金や社会保障を加味すると、貧困率がアメリカに次いで2位と高くなる、すなわち税や社会保障というのは貧富の格差をなくすはずであるにもかかわらず、日本では諸外国と比べその機能が発揮されず、社会的、政治的に弱い者が支えられていないということです。
その結果、自殺者が12年間も連続で3万人を超え、人とのつながりが切れて、無縁死が年間3万2,000人もあるとの先日のNHKスペシャルは大きな衝撃と波紋を広げました。また、失業率は5%を超え、若者の3人に1人、女性の2人に1人は非正規労働者で低賃金という状況です。国保税が高くて払えず、保険証がもらえないため、医者にかかれない人がふえ、命を落とす人さえ出ているといいます。構造改革の名のもとに強行された弱者切り捨ての政治は、気がつくと日本を本当に異常な国にしてしまいました。
この貧困と生活難は当市においても深刻さを増しています。私の受けた相談の中には、もう食べていけない、仕事はしたいけれど、この年では仕事はない、国保税を滞納しているし、医者代が払えないから医者にかかれない、こんな訴えが少なくありません。これまでまじめに一生懸命働いてきた方です。一度市役所のロビーで血圧をはかってみますと、高い方が200もあり、驚くと同時に大変心配でした。また、あるときある人は当座をしのぐために社会福祉の一時金を借りにきた方が申し込みをしましたが、手持ちの基金が出払って貸し出す金がないということもありました。
このような状況に思いを寄せ、市民の暮らしをどのようにして守っていくのか。市の財政状況が厳しいことは事実ですが、その中で市民に奉仕する自治体として、何を削り、何に配分するか、市政の力量が問われていると思います。だれもが安心して暮らせるまちづくりは最優先の課題だと思いますが、市長のこの点に関する姿勢についてお聞きしたいと思います。
次に、敬老会の対象年齢を引き上げる、また祝い金カットについてお聞きします。
来年度から敬老会の対象年齢の75歳への引き上げや敬老祝い金のカットが行われると関係者から聞きました。確かに平均寿命は伸びていますが、ふだんは家の中で過ごす高齢者が、年にたった1回、懐かしい人たちと交流し、若い世代から祝ってもらえる敬老会を楽しみにしている方も少なくないと思います。70歳になったらと楽しみに待っていたら、突然来年から75歳からになったという連絡を受け、戸惑いを隠せない関係者から納得できないとのお話を受けました。こんなところを削るのではなく、別のところに削るべきところはあるのではないでしょうか。せめて1歳ずつ段階的に繰り上げるという、そういう方法をとるべきではないでしょうか。
また、保内町の方からは、敬老祝い金が出なくなると聞いたが、なくさないでほしい、要らない品物をもらっても喜べないと、そういう声が寄せられています。もっと住民の声を聞き、話し合いながら進めるべきではありませんか。
次に、緊急通報システムについてです。
年ごとに体力の衰えを感じ、孤独と不安を抱えながら暮らしている高齢者、家族はいても、昼間は一人きりになる方もいらっしゃいます。孤独死を出さないために、緊急通報システムを必要なすべての高齢者に設置すべきではありませんか。このようなシステムの存在を知らない方もいらっしゃいました。広く知らせる必要があると思いますが、いかがでしょうか。
2番目は、子育て支援についてです。
新政権のもと、子ども手当半額の1万3,000円が6月から支給されるようです。子育て世代にとって子ども手当は大いに助かるものですが、もらったお金というのはあっという間に消えていくもので、給食費の無償化や保育所や学童保育の充実など、お金のかからない子育てと、父親、母親がともに子育てにかかわれるよう若い世代の残業をなくすることなど、環境を整えることが同時に求められます。
そこで、伺います。
まず、学童保育がことしも2つの校区に設置されるということで大変うれしく思いますが、この制度はすべての小学校校区で求められています。今後どのように整備されるのか、その計画について伺います。
また、学童保育の充実のために、人数の多いところには複数の指導員が求められています。何らかの支援が必要ではないでしょうか。
次は、就学援助について、生活が苦しいのにこの制度を知らない家庭がまだあります。貧富の差が子供の教育の差になっている現状が広がっていますので、児童・生徒の教育費、学校への納付金などで困っている方には、就学援助という制度があることを広く知らせる必要があると思いますが、いかがでしょうか。
次は、保育料の引き下げです。
子育て中の若い世代にとって高い保育料は大きな負担です。兄弟姉妹は一人でも多いほうがたくましく育つと言われます、だからできれば3人は子供が欲しい、けれど保育料や教育費のことを考えるとつい考えてしまうと聞きます。
現在3人目以降の保育料は、同時に3人が保育所に在籍すれば3人目は無料になっていますが、同時に3人というのは対象が余りないと思います。むしろ第1子や第2子が学校に上がれば、また別の費用がかさむわけですから、同時にという枠は外すべきではありませんか。3人目以降の保育料は無料にします。これは人口減に歯どめをかける上でも大いなるメッセージになると思うのですが、いかがでしょうか。
3番目は、市長は昨年の就任あいさつで市民が誇れるふるさと八幡浜の創造に向け渾身の努力を傾けたいと所信を表明されました。
そこで、伺います。
市民が誇れるふるさと八幡浜というのはどんなふるさとでしょうか。私は市民が主人公の町ではないかと思うのです。市民はお客様でも厄介者ではもちろんなく、市民自身が我が町をどのようにしていくのか、主体的に意見を述べ、それがしっかりと受けとめられる、だれもが我が町をこのようにしたいと夢を語れるような町でありたいと思うのです。
ところが、現実には市民が意見を言える場がなかなかありません。自治組織としての機能が育成されていないと思えてなりません。地域によっては、住民が集まって話し合ったり宴会をしたり、さしずめ春にはお花見をしたりという地域もありますが、そのような住民みんなが集まる機会さえない地域もあります。集まれば、ざっくばらんに話し合う中でいろんなアイデアが生まれます。ばらばらでは、どんなにすばらしいアイデアが浮かんでもそのまま消えていきます。保内町にはそれがあったというふうに聞いておりましたが、八幡浜の公民館方式に変えていったことは果たして住民自治の観点からよかったのでしょうか。市長は住民の声をどのようにして吸収されるおつもりか、伺いたいと思います。
最後に、市立病院の充実についてです。
市長選挙の際の直ちに3人の医師確保という公約が、1年かかりましたが、4月には果たせるということをお聞きしました。この間、随分と努力されたことと拝察いたします。その御努力に対し、関係者の皆様の御努力もあわせて敬意を表したいと思います。私はもちろん、市民の皆さんも久々の明るいニュースとしてともに喜びたいと思います。
しかし、これで安心というわけではないと思います。高齢化の進む現在、市民にとっていつ救急のお世話になるかしれないということが頭から離れないといいます。宇和島や松山に運ばれたくない、八幡浜で診てもらいたいというのが切実な願いです。一日も早く以前の状態を取り戻し、いつでも安心して市立病院にかかれるようになってほしい、その願いは本当に切実です。
しかし同時に、それを急ぐ余りに、以前のような医療関係者に過重な負担をかけてはならないのも事実です。せっかくふえ始めた医師が、このままでは身がもたないと病院をやめていかれることだけは避けなければならないと思います。
そこで、その救急に関する今後の見通しについてお聞きしたいと思います。
大綱第2点は、八幡浜漁港・港湾振興ビジョンについてであります。
昨年9月議会の議員全員協議会で港湾ビジョン整備実行委員会からの答申案の説明を受けましたが、議員各位から批判の声が続出、市長もこの計画は見直すということになりました。市の職員で委員会をつくり、計画を練り上げるということでしたが、あれから5カ月たちました。その後どのような取り組みがなされているのか、現状をお聞きします。
港湾ビジョンに対する市民の声には大変厳しいものがあります。もう何もしないでくれという言葉に代表されるような、大切な税金を無駄に使わないでほしいという切実な声が少なくありません。それは、計画の見積もりがピーク時で1日1万人を内外から迎えることを目標として設定しているという余りにも現実離れしていることに驚き、あきれるというものです。
また、大きな施設をつくれば、最初は珍しがって人が来るかもしれないが、すぐに飽きて閑古鳥が鳴くことになる。維持管理費のみがかかり、大きな赤字を抱えることになる、おさかな牧場と同じ失敗を繰り返すなという声です。市民が憩う公園にしてほしい、それならば、大金を使わないで市民に喜ばれる、こういう声もあります。
また、魚市場は仮設市場をそのまま使えばいいではないかという声です。漁獲高が減り、後継者も育っていないのに、立派な魚市場をつくってどうするんだという声です。
このような市民の声にどうお答えになりますか、伺いたいと思います。
今こそ市民の声を十分に聞くことが大切ではないでしょうか。8月までにという期限に縛られないで、時間をかけて計画を市民とともにつくり上げることが今何より求められていると思います。市職員の内部だけで計画をつくり、でき上がってから市民に公表して意見を聞く、こういうやり方ではいけないと思うのです。
この間、私も議員の皆さんとともに視察をさせていただきました。農民の利益を第一に考えて発展した今治の農産物市場、さいさいきて屋、アートの島として有名になり、この夏には世界大会を開くという直島、競艇(ボートの競技)で県下各地から1チーム30人の72チームが参加するお祭りでにぎわいをつくり出している相生市などです。そこで強く感じましたことは、成功しているところでは、国の補助などは当てにしない強い理念と意志が貫かれ、その周りに住民の参加が感じられることです。いわば住民のための施設を住民とともにつくり上げているということです。
今全国では、地域の活気や元気な商店街を取り戻したいと住民参加の知恵出しや仕組みづくりなどの模索が続き、変化を生み出しているところがあります。北海道帯広市では、地域振興条例の制定から施行後の具体化に至るまで、住民参加が貫かれているといいます。会合は手弁当で、活発かつ和気あいあいとやっており、各層各分野の人たちが自由に意見を交換するのがおもしろい、次の会合がいつも楽しみだといいます。そこでは、議論にこだわり、13カ月間で74回の会合を開いたということです。1カ月に五、六回の割合になります。大いに学ぶべきではないでしょうか。
形式的な会議ではなく、かんかんがくがく、ぐじゅぐじゅぐじゅぐじゅ、ああでもないこうでもないという話し合いを重ねてつくり上げていくということではないでしょうか。そうやってつくり上げたものは愛着がわき、でき上がった後も何とか成功させようと必死の努力が続きます。赤字が出そうになったら、何としてもそれを出してはならないとさらなる努力がなされ、その結果が成功に結びつくのではないでしょうか。
内子町のからりや町並みも、初めは小さくスタートし、実践の中でいろいろなアイデアが生まれ、それを少しずつ取り入れて、徐々に今日のものに拡充されたと聞いております。決して結論を急がず、じっくりと市民の声を聞き、ともに計画を練り上げることが大切だと思うのですが、いかがでしょうか。
大綱第3点は、プルサーマルの稼働に際してであります。
四国電力は多くの住民や団体がプルサーマル計画の中止を求める声を無視して、国、県が認めたからということでプルサーマルの実施に踏み切り、送電が開始されました。原子力発電に関しては、自主、民主、公開という原則が基本だとされてきましたが、この数年間の国、県、四国電力の動きを通して、この3原則が決して守られているとは言えないことを感じてきました。また、民主党はプルサーマル推進の立場にありますが、国の原発推進の機関、経済産業省や原子力安全・保安院とは別の第三者機関の設置を政策に掲げているというので、新政権に少し期待したのですが、前政権と全く変わらず、とても残念です。
伊方では、海外よりプルトニウム含有率の高いMOX燃料と高濃度のウラン燃料が使われ、前例のないレベルでの実験が今行われています。八西地域住民を重大な危険にさらすものです。プルサーマルは出力の急上昇傾向、ブレーキ効果の低下、原子炉の劣化の早まり、労働者の被曝の危険性が増大し、過酷事故の被害が従来のウラン燃料より何倍も大きくなることなどが明らかです。しかも、経済的には高くつき、資源の有効活用にもほとんどつながらない、その上、今より毒性の強い放射性廃棄物処理の見通しは全くついていません。
さらに、巨大地震の問題が重なります。マグニチュード8.8というチリ地震の余韻がまだ生々しい現在、絶対に安全ということは神話にすぎないことを肝に銘じるべきだと思います。
NHKの「メガクエイク 巨大地震」の放映は、大洲、長浜から伊方にかけたこの八西地方の真下に30キロあたりに巨大な地震の巣があり、予想以上の巨大地震が起こり得ることを科学的な資料を伴って映し出しました。地震については次々に新しい知見が紹介されています。
15年前の阪神・淡路大震災まで、現代に生きる我々は地震の脅威について全くわかっていなかったと言っても過言ではない気がします。100年前とか数千年前に起こったことはだれも経験がないわけで、地震の活動期に入った今、数多くの研究者が過去のデータを掘り起こしていく中で、少しずつその脅威の姿が見え始めたところです。
一方、伊方では今の小さな事故が頻発しています。今の原発より何倍も危険度の増すプルサーマルで事故が起こり、巨大地震と重なれば、被害の甚大さははかり知れません。やはり私たちは市民の命と健康を守るためにあくまでもプルサーマルは中止を求めていくべきです。そして、何よりも地震対策にこそ力を尽くすべきではないでしょうか。また、原発依存の姿勢を改め、小型の風力、太陽光、水力やバイオマスなど、クリーンで安全なエネルギーに切りかえることこそ将来に責任を持つ行政のあり方だと思います。
チェルノブイリでは、事故から20年以上たった今ごろになってがん患者が続出しているといいます。放射能は一度人間の体内に入り込むと排出されないからです。伊方で過酷事故が起こったとき、そのとき我々住民は一体どうすればいいのでしょうか。絶対安全ということは神話にしかすぎないとすれば、この際そのような最悪の事態を考え、備えておく必要があります。市民の命と健康を守るために、危機管理上どのようなことを考えておられるか、お聞きしたいと思います。
また、西予市では、三瓶町及び宇和町岩城など20キロ圏内で40歳未満の住民を対象に沃素剤を備蓄しているということです。放射能が漏れたという情報があった場合、放射能を含んだ沃素が甲状腺に届く前にこの沃素剤を飲めば、放射能を含んだ沃素が吸収されないので被害を少なくできると言われているからです。八幡浜でもぜひ備えておくべきだと思いますが、いかがでしょうか。
以上で私の質問を終わります。
○議長(萩森良房君)
市長。
○市長(大城一郎君)
遠藤議員の大綱1、市長の政治姿勢について、(1)の貧困と格差に苦しむ住民にいかに温かい手を差し伸べるかについてのアですが、安心して暮らせるまちづくりについての市長の所見はという御質問に対してお答えをいたします。
我が国の経済情勢は大変厳しい状況が続いております。その中で、貧困と格差の問題は今日の日本の大きな社会問題であることは遠藤議員と共通の認識であります。一方、市民の福祉の向上に努めることは、市長としての最大の責務であると常々思っております。しかしながら、貧困と格差を解消することは、社会保障制度の整備あるいは雇用問題の解決等地方の一自治体だけでの力では極めて困難な問題でもあります。
現在八幡浜市は非常に厳しい財政状況下にありますが、行財政改革をしっかりと進め、八幡浜市を元気にして、ひいては少しでも社会福祉の増進、政策の推進につなげてまいりたいと思っておるところでございます。市民の幸せを常に念頭に置いて、今後とも市政運営に取り組んでまいりたいと思いますので、議員各位も格別なる御理解、御協力をお願いするところであります。
続きまして、大綱1、市長の政治姿勢について、(3)市長の就任あいさつについてですが、その1点目、市民が誇れるふるさと八幡浜というのはどんなふるさとかとの質問にお答えをいたします。
私は就任直後の昨年5月の臨時会におきまして、就任あいさつ、招集あいさつで市民の皆さんが誇れるふるさと八幡浜の創造に向け渾身の努力を傾注してまいりたいと表明をいたしました。誇れるふるさととは、子供たちが愛着を持ち、市民満足度の高いふるさとであると考えます。ミカン、トロール船、じゃこてん、温暖な気候、未来を切り開いてきた進取の気風、人により生活のさまざまなところで満足されるポイントがあろうかと思います。私としては、いろんな政策を通じて弱点を補い、すぐれた部分を伸ばして、市民の方に多くのところで満足いただけるような、そのようなまちづくりに取り組んでいきたいと考えております。
続きまして2点目、市民が意見を言える場がないが、市民の声をどのように吸収するのかとの御質問にお答えをいたします。
市民の意見を広く募集するため、パブリックコメント制度を設けているところでありますが、実際には応募件数が少なく、また自分の意見を活字にすることが苦手な方がおられることも事実であります。先ごろ開催されました行政改革懇談会でも同様の指摘がありました。市民の生の声を聴取するための市民モニター制度の導入やアンケート調査の実施、地区別懇談会の開催等、手法の見直しを行うことという提言をいただいたところであります。
それを受けまして内部で協議をし、私自身といたしましても、かねてから思い描いておりましたが、市内各地を巡回する市政懇談会、タウンミーティングのような集まりを今後実施したいと準備をしておるところでございますので、御理解いただきますようお願いを申し上げます。
その他の質問に対しましては、副市長初め各担当課長から答弁をさせます。
○議長(萩森良房君)
副市長。
○副市長(橋本顯治君)
それでは、遠藤議員御質問の大綱2、八幡浜漁港・港湾振興ビジョンについての中で、3点ほどありましたけれども、一括してお答えをさせていただきます。
1点目の整備実行委員会答申後の取り組みについてということですけれども、10月の市議会協議会で議員各位の御意見を踏まえ、11月に庁舎内関係各課において今後の取り組みについて検討し、本年1月1日に政策推進課に専門部署を設け、新たに職員1名を配置しました。
その趣旨としましては、港湾振興ビジョンは水産港湾課だけでなく商工、農林など複数の部署に関係しておりますので、庁内で総合調整かつ推進していくことが必要だというふうに考えたからであります。設置から2カ月余り経過しておりますけれども、その間、関係課との連絡調整を密にしながら、また庁内だけでなく、必要に応じて市民の方々や関係団体の御意見もお伺いしながら、整備実行委員会からの答申の吟味、交流施設や関連施策に関する検討など、ビジョンの具体化に向けた取り組みを進めているところであります。
次に、2点目の市民の声についてということですけれども、港湾振興ビジョンは市勢浮揚を図るための大事な施策として位置づけ、市庁舎内部だけでなく多くの市民の方々の意見に耳を傾けながらこれまで進めてきたところです。このビジョンは、商業、農林水産業を初めさまざまな産業分野、行政分野への波及効果を生む可能性を秘めたものでありますし、また市内各所を舞台にして活躍しておられる市民の方々のまちづくり活動をさらに活発化させ、連携を図る拠点としても期待をされております。
また、このようなため、実施に当たりましては財政的な考慮を十分に行いながら、身の丈に合った形で整備を進めていきたいというふうに考えております。
魚市場の建てかえについてですけれども、近年消費者の食品に対する安全志向が高まっており、魚市場につきましても安全性を保障する高度な衛生管理手法を取り入れた施設導入ということが求められております。これまで築き上げてきました八幡浜の魚ブランドを維持していくためにも、この施設整備、新しい施設整備が必要でないかと考えております。御理解いただきたいと思います。
次に、3点目の今こそ市民の声を十分に聞くべきではないか、聞くことが大切である、また時間をかけて市民とともに計画をつくり上げるべきではないかという御指摘ですけれども、これまで港湾振興ビジョン整備実行委員会の中でも議論を十分いただいておるところであり、また答申がなされた後もいろんな団体、個人の方と精力的に意見交換を重ねておりますので、そこで得られた御意見を具体的な形として実現できるよう、今後も十分配慮して進めていきたい、これからも門戸を閉ざすことなく、市民の方々の御意見に十分配慮して積極的に市民の方と協働しながらビジョンの推進に努めていきたい、そういうふうに思っております。
以上でございます。
○議長(萩森良房君)
危機管理室長。
○危機管理室長(尾﨑政利君)
遠藤議員御質問の大綱3、プルサーマル稼働についての1点目、2点目について一括してお答えいたします。
1点目の有事の際の危機管理についてでございますが、四国電力株式会社は国及び県から伊方発電所3号機の原子炉など主要施設等の耐震安全性評価の妥当性の確認を得て、原子炉にMOX燃料の装てんを行い、4日に送電を再開し、九州電力株式会社玄海原子力発電所に次いで国内2例目となるプルサーマルが始まったことは御案内のとおりでございます。
原子力発電所有事の際の危機管理についてでありますが、八幡浜市は関係防災機関と合同で毎年愛媛県原子力防災訓練に参加しており、有事に備えております。原子力発電所有事の際は、国が内閣総理大臣を本部長とする原子力災害対策本部を設置し、伊方町のオフサイトセンター内に原子力災害現地対策本部が設置され、当市職員も有事の際にはこの運営に参画することとしております。同本部の決定により住民への広報及び避難誘導を行うものであります。市においても、市長が本部長とする原子力災害対策本部を立ち上げてこれに対応することとなります。
なお、今後とも、国、県、四国電力株式会社に対して、プルサーマル発電を含む原子力発電に関し安全管理体制の確立を一層強化することをあらゆる機会をとらえて要望していきたいと存じます。
次に、2点目の沃素剤の配布についてでございます。
原子力発電所の事故で原子力緊急事態が発生し、大気中に放射性沃素が放出された場合に、若年層において甲状腺の異常を引き起こすおそれがありますが、安定沃素剤を服用することで甲状腺への影響を抑えることができます。
県は、保内町地区の学校は避難場所として利用される可能性があるため、事前に沃素剤を配備していくことで拠点基地から搬送する時間が省略できることなどの理由により、旧保内地区の川之石、宮内、喜須来各小学校及び保内、青石各中学校、そして川之石高等学校に各1,000丸ずつ配備してあります。また、拠点基地として保内保健福祉センターに8,000丸、八幡浜保健所に7万丸、合計8万4,000丸配備しております。八幡浜市としては備蓄しておりませんが、これで十分に対応できるものであると考えております。
以上でございます。
○議長(萩森良房君)
保健センター所長。
○保健センター所長(松本常美君)
遠藤議員御質問の大綱1の(1)イ、敬老会対象者年齢引き上げや祝い金のカットについて、ウ、独居高齢者への緊急通報システムの設置についてお答えをいたします。
第1点目の敬老会についてでございます。
敬老の日祝賀会は、長寿を祝う行事として合併前から八幡浜地区、保内地区でそれぞれ違った内容で行われてきました。敬老会行事の統一については、合併協議の中でも合併後調整するとされてきたものでございます。
統一のための変更点の一つは対象年齢でございます。八幡浜地区では対象年齢を70歳以上、保内地区では75歳以上が対象となっているものを、八幡浜地区の対象年齢を毎年1歳ずつ引き上げ、5年後に75歳で全市統一しようとするものでございます。老人クラブ等へのアンケートの結果では、一挙に75歳に統一してもよいのではという回答が3分の2ございましたが、昨年までの対象者を切り捨てるべきではないと判断し、さらに一定期間で統一できる最良の方法として選択した方法でございます。
もう一点は、八幡浜地区で各公民館単位で行事を委託し、公民館や集会所単位で祝賀会が行われてきました。一方、保内地区では祝い金の形で現金給付が行われてきました。これについて、全体を統一する趣旨で、他市町においても事例の少ない現金給付を改め、地区全体でお祝いをするための経費に変更し、公民館単位で記念品を選んでいただき、高齢者に配っていただくことにしたものであります。御理解いただきたいと思います。
続いて、緊急通報システムについてお答えいたします。
八幡浜市では、ひとり暮らしの高齢者及び高齢者のみの世帯に対し八幡浜市高齢者緊急通報システム事業実施要綱を制定し、緊急通報システムを貸与し、緊急時における迅速かつ適切な救援ができる制度を設けております。システムの内容としましては、24時間の緊急通報の受け付け及び月1度の安否確認等で1カ月当たりシステム利用経費約4,500円のうち500円の自己負担で運用をしており、今後も同様の運用を予定しております。
現在87名の方にこのシステムを利用していただいておりますが、この制度をより一層利用していただくために、市の広報などを通して市民への周知を図ってまいります。
そのほか、地域で独居高齢者を見守る事業として見守り推進員による高齢者の見守りネットワーク事業などもあわせて行い、人と人との触れ合いを大切にすることで高齢者が安心して生活できる社会を目指しておりますので、御理解いただきたいと思います。
以上です。
○議長(萩森良房君)
福祉事務所長。
○福祉事務所長(水野省三君)
遠藤議員御質問の学童保育、指導員の増員、保育料の引き下げの3点についてお答えをいたします。
まず、学童保育の今後の計画についてでございますが、八幡浜市では学童保育として放課後児童クラブを設置をいたしております。設置数は現在6児童クラブでありまして、順次設置をしたいと考えております。
設置計画につきましては、来年度、平成22年度に補助事業により川之石小学校に設置を予定をいたしております。また、平成23年度には喜須来小学校区に設置をしたいと計画をしております。
この学童保育事業は、放課後子どもプランとして厚生労働省所管の放課後児童健全育成事業と文部科学省の放課後子ども教室推進事業の2つの省が行う事業で構成をされておりますので、教育委員会部局とより連携をとり、ニーズを満たせるよう事業を推進してまいりたいと考えております。
次に、指導員の増員についてであります。現在放課後児童クラブの登録児童数は、松蔭児童クラブ15人、神山児童クラブ22人、千丈児童クラブ15人、白浜児童クラブ20人、江戸岡児童クラブ10人、宮内児童クラブ19人の合計101人であります。1日平均の利用状況は、平成22年1月実績で、松蔭児童クラブ6.6人、神山児童クラブ15.5人、千丈児童クラブ10.5人、白浜児童クラブ14人、江戸岡児童クラブ9.6人、宮内児童クラブ9.1人であります。したがいまして、放課後児童クラブの定員は20名程度といたしておりますので、指導員については現状のままで対応できると考えております。
なお、夏休み等の長期の休業のときには2人体制で運営することといたしております。
次に、3点目の保育料の引き下げについてお答えいたします。
本市の保育料につきましては、同一世帯から2人以上の児童が入所をしている場合において、年齢の一番高い児童は保育料の全額、2番目に高い児童は半額、3番目以降は無料といたしております。この制度は、愛媛県全市において実施をされているところであります。現在八幡浜市の保育料徴収額は国の基準額の80.4%になっておりますので、御提言の小学校入学以降も適用をされるような保育料の多子軽減措置につきましては、財政的な負担を考慮しますと困難であると判断をいたしております。
なお、ちなみに適用を拡大した場合は、平成19年度の試算でありますが、対象世帯数147世帯で年額3,158万6,000円の予算が必要となってまいります。
以上でございます。
○議長(萩森良房君)
病院事務局長。
○市立病院事務局長(田中正憲君)
それでは、遠藤議員の御質問の大綱の1、市長の政治姿勢についての4点目、市立病院の充実についてお答えをいたします。
救急に関する今後の見通しということでございますが、現在病院内においては今回の医師確保に合わせて水曜日及び土曜日の救急受け入れ制限につきまして、できるところから少しでも制限を解除できないかということで方策を協議をしております。
ただ、1つの病院で365日、24時間体制で救急を受け入れていたことが現在の医師不足を招いた大きな要因であることを勘案いたしますと、現実問題としましては完全にもとの体制に戻すことは簡単にはいかないだろうと考えております。
宇和島や松山では時間がかかり過ぎるという問題につきましては、今回の地域医療再生計画におきまして輪番体制の抜本的な再編による新たな広域2次救急医療体制の構築ということで、八幡浜・大洲圏域の各病院を一つの大きな病院とみなし、道路を各病院をつなぐ廊下と考え、圏域全体で対応しようという計画を立てております。市立病院で対応できない場合は、大洲市と近隣市での対応が可能になるものと考えております。
ただ、この実現のためには、大洲地区等他地区との調整、医師会との調整、救急対応の医師の確保等多くの事項について今後協議、調整を行う必要があり、地域医療再生計画の5年間の期間内でできるだけ早く実現をさせてまいりたいと考えております。
以上であります。
○議長(萩森良房君)
学校教育課長。
○学校教育課長(三堂嗣夫君)
遠藤議員御質問の大綱1の2のウ、就学援助制度の周知についてお答えいたします。
経済的理由によって就学困難な児童・生徒については、教育基本法第4条第3項に基づき、学用品費、医療費及び給食費等必要な援助を行う制度でございます。
校納費の支払いが困難な家庭やおくれぎみの家庭は、学期初めに担任等が申請の相談を行い、学校長からの申請により教育委員会が認定しております。また、学期途中でも相談を受け入れるようにしております。今年度の認定件数は小・中合わせて220人ですが、景気の後退等により今後増加することも考えられます。
制度の周知についてでございますが、校長会、教頭会などその趣旨を説明、指導し、なお一層の周知に努めるとともに、お困りの方が制度に対して気軽に相談できるような環境づくりに取り組んでまいります。
以上でございます。
○議長(萩森良房君)
遠藤素子君。
○遠藤素子君
大綱1の市長の政治姿勢のうち、貧困と格差の問題についてです。
先ほど2つの例を挙げました。保険証がないために医者にかかれない、それからもうとにかくあすにも食べるためのお金がない、そういうときに福祉のほうで貸し出しをされておりますが、その金が底をつくというほどに今苦しんでいる人たちがふえている、こういう実態があります。確かに経済的に、財政的に厳しい状況ではありますが、そこらあたり資金が枯渇するというふうなことのないように、やはり十分な、先を見通した基金を委託していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
また、健康保険証については、これ昨年6月の統計で、八幡浜市では45名の方に資格証明書が交付されています。資格証明書が交付されるということは、保険がきかないわけですから10割負担ということになり、実際には医者にかかれないということにつながります。お金をかけなくても資格証明書を発行しないと、短期の保険証を出すということにすればこういう苦しむ方はなくなるわけで、もちろん全く経済的にゆとりがあるのに払わないというふうな悪質な場合は別として、本当に困っている人に対してはやっぱり原則として保険証は出すというふうにすべきではないんでしょうか。
愛媛県の自治体の中でも5つの自治体でこの資格証明書発行ゼロです。また、4人とか1人とか6人とかというところも入れますと、8自治体がほとんど資格証明書を発行していないということです。これはやはり直接に対面して、事情をよく聞いて、そしてやれる方法で保険料、保険税を払うというやり方がとられている結果、資格証明書を出さなくても済んでいるということだと思います。そのあたり、お金をかけないでもできるこういうやり方をすべきではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
それから、ちょっと先ほど聞き漏らしたんですが、敬老会の対象年齢は1年ごとに引き上げることにされたんでしょうか、ちょっとこの点。あっ、そうですか。一度に75歳というふうに関係者から聞いていましたから、その点はそれじゃあわかりました。よろしくお願いしたいと思います。
それから、指導員の複数化、平均は16.一番多いところでも15.5人ですか、というふうに平均ですればそうかもしれませんが、神山学童保育所などは二十数人預かっておられて、やはり1人では大変だという声を聞いております。
それから、千丈学童保育所などではボランティアの方が協力をされて非常に助かっているということもあります。ですから、何らかの支援ができるんではないかと思うんですが、その点いかがでしょうか。
それから、就学援助についてですが、学校のほうで十分知らせているからということですが、現実に知らない方がおられます。だから、学校のほうでは子供の実態をよくつかんでしてくださいよということになっているとは思うんですが、さらに丁寧に、例えばお年寄りが孫を見てるというふうな場合に全く知らないということもありました。ですから、その点丁寧に指導されるように、なお対応をお願いしたいと思います。
それから、市民の声をいかに聞くかということでパブリックコメントを募集してると、私もホームページで見ました。見ましたけれども、ホームページを見てそのようなところに意見を寄せれるという方は本当に一部だと思います。市長はモニター制度をつくって市民の声を吸い上げていくと、それから各地区ごとに回って懇談会を開くと、これは非常にいいことだと思うんですが、各地区を回っていくのに相当かかります。年に1回回れるか回れないかだと思うんです。だから、そうではなくて、常日ごろやっぱり地域の方々が集まって話し合えるような、そういう地区会のようなもの、上からそれを組織することはできないかもしれませんが、公民館でそういうことを念頭にやっぱり活動していただくような、そういう指導というのはできるんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
それから、港湾振興ビジョンについて、市民の声を十分事あるごとに配慮してというお答えだったと思うんですが、私が言っているのはそういうことではなくて、必要に応じて聞くということやなくて、その計画の実行者の中に市民が加わって、市民そのものがやっぱり計画を練り上げていく、そういう体制をつくらないと本物にならないんじゃないかということを申し上げたつもりなんです。成功しているところは、どこでもとにかく話し合いを繰り返し繰り返しやって、そしてやっぱり形式的な話し合いでは、意見がぽつんぽつんと出るような会議ではアイデアも出ないし、たまたま述べた意見がそっくり文書になって返ってくるというふうな会議のあり方では、本当にぱっと思いついたようなことが口にできない。私もある会に参加してそれを経験しました。みんながわいわいわいわい意見を述べることで初めて柔軟な意見が、アイデアが出てくるんじゃないかと思うんです。
ですから、計画を立てるそのスタッフの中にいろんな各層の市民を加えてやっぱりかんかんがくがくやるということが必要ではないかと思うんですが、その点いかがでしょうか。
先ほど全国でいろんな取り組みが始まっていると申しましたが、京都大学の大学院経済学研究科教授岡田知弘さんという方が、地域づくりは人づくりということでこういうことを述べてます。まちづくりや地域振興ではハードウエア、つまり設備や建造物の整備が先行する嫌いがあります。しかし、一番大切なのは地域内再投資がなされ、域内循環型で持続可能なまちづくりになっているかどうかだと。地域の宝を再発見する努力が必要だし、地域づくりというのは人づくりでもある、地域をつくる自治力があるかどうかだというふうに述べておられます。本当に私はここのところがやっぱり肝心で、住民自身が自分たちの町、自分たちのこの計画をつくり上げていくという、そういう取り組みが成功のかぎになると思うんで、そこのところもう一度お聞きしたいと思います。
それから、プルサーマルの稼働に際してということですが、今危機管理室長のほうから毎年防災訓練をしていると、避難誘導をするんだというふうにおっしゃいましたが、実際に起こってはいけない、絶対に起こってはいけないことですが、万が一にも大きな地震が来てこういう事故が起こった場合に住民はどうしたらいいのか、全くわかっていないと思います。これは風向きによっては八幡浜のほうに、南のほうに放射能が流れていく可能性もあります。チェルノブイリでは隣国のほうが患者が多いということですから、十分にどうしたらいいのかということを住民一人一人がわかるような、そういう指導が必要だと思うんですが、どうでしょうか。
沃素剤は、そしたら40歳以下の住民分はあると、備えているとおっしゃったと思いますが、それじゃあ実際にそういうことが起こった場合にどういうふうに配布されるのか。一刻も早く飲まないと間に合わないと思うんです。そこら辺の対策はとられているのかどうか、お聞きしたいと思います。
以上です。
○議長(萩森良房君)
市長。
○市長(大城一郎君)
遠藤議員の再質問にお答えいたします。
市長は住民の声をどのように吸収されるおつもりかということで、私も先ほど答弁したとおり、今後は地区別懇談会等の実施を考えております。そして、今までも敬老会、去年からですが、二十数地区ほとんどすべての敬老会にも出席して、地区の住民の皆さんとの懇談もしてまいりました。そして、最近では特に公民館祭りも積極的に参加させていただきまして、その公民館祭りではやはりいろいろな地区の公民館の館長さん、主事さんがお集まりで、横の連携も大変非常にとれております。その中でもいろいろな要望、そしていろいろな意見をお聞きする機会に恵まれて非常に私としてもうれしく思ったところでございます。今後またそういった公民館での声を聞ける場所、旧八幡浜市にとっては公民館の組織がしっかりとできておりますが、今後保内地区におきましてもそういった公民館の制度をきっちりと設けていきたいと思いますし、そのほかいろいろな角度から市民の声を聞ける、そういった機会をつくれるよう検討していきたいと思っております。
その他の質問につきましては、各担当課長から答弁をさせます。
○議長(萩森良房君)
副市長。
○副市長(橋本顯治君)
それでは、私のほうから、港湾振興ビジョンについて、実施段階に当たってもいろんな方から市民の参画を得て進めるべきではないかという御意見だったと思いますけれども、そのことについてお答えさせていただきます。
まず、今答申をいただいている港湾振興ビジョン、これはその実行検討委員会の中で形式的な議論ではなく、相当に厳しくいろんな形の中で議論が闘わされたと聞いております。そのことについて全員協議会を含め議会のほうからもたくさんの御意見をいたしました。現在、前にも言いましたけれども、キャッチボールのボールは市の行政のほうに返っております。私たちは責任を持ってこれを形にするべきだと思っております。
そのような中で、なおかつ市民の方からいろんなことを聞く、また場合によってはこれからいろんな実施の方向に向けて進めていく中で市民の方に参画していただくような、そういう工夫づくりも可能かなというなことは思っております。ただ単に市の職員だけ、市の内部だけでこれから進めていくわけではありません。実施に当たってはいろんな形で市民の方に意見を聞いたり、あるいは参画できるものもつくっていきたいと思っております。これからなおまたよいものになるように進めていきたいと思っております。
以上です。
○議長(萩森良房君)
危機管理室長。
○危機管理室長(尾﨑政利君)
伊方発電所の有事の際の住民の対応でございますが、今までも広報等に訓練のたんびに放送しておりますが、今後とも住民の対応について、折に触れて説明してまいりたいと思います。
また、沃素剤の配布ですが、先ほど答弁にも答えましたように、内閣総理大臣を本部長とする原子力災害対策本部、または伊方町オフサイトセンター内の原子力災害現地対策本部が沃素剤の配布を決定いたしましたら、各避難所のほうに沃素剤を配布いたしまして、そして医療班という班がありますが、その班に基づいて住民に配り、飲んでいただくという手はずになると思います。
以上です。
○議長(萩森良房君)
市民課長。
○市民課長(柏木幸雄君)
遠藤議員の再質問にお答えをいたします。
6月時点で45名の資格証明書交付ということについて、交付しない方向でできないのかということにお答えをいたします。
この対応といたしましては、まず滞納になったということで即資格証の交付をいたしてはございません。督促、それから面会の機会、そういった機会の確保を行いながら、最終的には弁明書、いわゆる特別の事由があるのかないのか、そういった弁明の機会を与えながら対応をしておるということでございまして、弁明書の提出、そういった方のないもの、いわゆる悪質な方についてのみ対応しておるという状況でございます。御理解いただきたいと思います。
○議長(萩森良房君)
福祉事務所長。
○福祉事務所長(水野省三君)
遠藤議員御質問の社会福祉の一時金というお話でございますが、市独自での融資資金はございませんが、恐らくこれは社会福祉協議会の小口緊急借り入れの件だと思いますが、一応これにつきましては社会福祉協議会が独自の財源で対応いたしております。滞納等あったりしまして、その部分の枯渇するような基金が不足するような場合も過去にはあるようでございます。
一応市としましても窓口として対応をいたしておりますが、今後ともそういうことにつきましてはまたさらに対応を考えていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
○議長(萩森良房君)
学校教育課長。
○学校教育課長(三堂嗣夫君)
就学援助の周知についてでございますけれども、対象者の情報は民生児童委員さんが常に把握をいたしております。また、先生方に配慮をお願いいたしまして、漏れないように周知徹底したいと思っております。
以上でございます。
○議長(萩森良房君)
遠藤素子君。
○遠藤素子君
大綱1の貧困の問題です。
国保証について、45名についてはちゃんと弁明の機会を与えているということでした。しかし、本当に生活に困っている方は、その弁明によう行かないという方もおられるわけです。私、去年でしたか、2例ぐらい一緒にお話を聞いて、市役所のほうに行って、この話をずうっとしましたら、ああ、それは無理だなということで認められた、そういう例が2例ぐらいあったと思います。ですから、本当に本人が困ってちゃんと面会をすればそういうことはできるわけです。さいたま市では、必ず面談をしてゼロにしているそうです。話し合えば幾らかでも税を納めることができたり分納にしたりということができるということですので、とにかくゼロを目指していただきたいと、これは要望しておきます。
それから、港湾ビジョンについては、やはり市民が主体と、市民が主体ということをぜひ今後生かしていただきたいと思います。
それから、プルサーマルについては、やはり私は今後少しでもプルサーマル上に事故が起これば、中止を求めていくぐらいの厳しい対応が求められていると思います。NHKの「メガクエイク 巨大地震」、夕べも第3弾の放映がありましたが、本当にこれまでの地震のあり方とは違う、この100年余りの事故とは違う、本当に恐ろしい長周期波の地震とかいろんな地震のことが出ておりましたが、その最後の締めくくりにアメリカの地震学者が次のように述べていました。人類は地震と向き合って生きる宿命にある。地震は毎回、姿、形を変えてくる。我々は自然に対して畏敬の念を抱き、いつも謙虚さを忘れないことだというふうに言われました。プルサーマルを推進している方々にも本当にこれを伝えたいと思いますし、市としても強い姿勢で、絶対に事故が起こってはいけないわけで、もしあったら中止を求める、そういうことを強く要望して質問を終わります。