一般質問 H21. 6 上脇和代 議員

公開日 2014年09月05日

〔上脇和代君登壇〕

○上脇和代君 
 私は、通告書に従いまして、大綱
2についてお伺いいたします。市長初め理事者の誠意ある御答弁をお願いいたします。

 大綱1、市長の政治姿勢についてであります。

 大城市長は、217日、正式に立候補を表明されて以来、市政刷新、地域医療確保、行財政改革、人件費削減、市長退職金廃止、市長報酬10%カット、八幡浜港振興ビジョンゼロからの見直し、地場産業の振興、商店街の活性化など、次々と公約を上げられました。中でも、直ちに医師3人確保の公約に多くの市民の支持を受けられて当選されたのであります。

 そこで、質問ですが、第1点は市立八幡浜総合病院についてお尋ねいたします。

 市長は選挙期間中に直ちに医師3人確保を強く主張され、公約は必ず実行します、できない場合は政治家として責任をとってやめますと力強く訴えられたのであります。市立病院の医師不足問題は市民にとって切実な問題であり、選挙の最大の焦点でもありました。多くの市民が何とかしてもらえると期待されたのであります。しかし、就任わずか1カ月半にして医師確保の見通しが全く立たず、認識が甘かったと認めた上で陳謝され、多くの市民を落胆させたのであります。総括説明で、医師3人確保は到達できる目標設定であったとか、目標を高く上げ過ぎたと言われるのは余りにも詭弁であると言わざるを得ません。

 そこで、質問1は、市長は医師不足による市立病院の危機的状況について、前市長に対して批判するかのように国のせい、県のせい、他人のせいにしても問題は何も解決しないと述べられました。記者会見でも、市立病院を地方自治体病院再生のモデルとして全国に発信したいと抱負を語っておられます。厳しい医師不足の現状は市長が市議会議員として在職されていたときから十分認識されていたはずであり、直ちにと期日を限定されて公約されていただけにその責任は重く、市民の命にかかわる問題をいかに軽く考えられていたかということになりかねません。どのようなお考えで医師確保を強調されたのか、その経緯と根拠を御説明いただきたい。

 また、政治、行政について理解しにくい善良な市民をだますような行為は政治家としてあるまじきことであると思います。公約違反と認識されておられるかどうか、お伺いをいたします。

 質問の2は、市長は初登庁の日、記者会見で、市立病院の医師問題について、愛媛大学病院に行き、完全に医師確保ができるまで臨時に医師を回していただくよう考えたいと話されておられましたが、いつ行かれたのか、どのような要請をされたのか、どのような回答をいただいたのか、お伺いいたします。

 質問の3は、市は今議会において医師の特殊勤務手当を20%ふやす改定案を上程されていますが、手当の具体的な内容と1人当たりの金額、そして総額は幾らになるのか、財源の根拠についてもお伺いいたします。

 質問の4は、市立病院ではことし1月、医師不足や病院再生に御尽力いただくために、某病院に事務局長として勤務しておられた方を参事として迎えられました。しかし、大城市長誕生直後421日、わずか4カ月で辞職されたのであります。医療関係や経理にも明るいと伺っており、病院の再生にもお力添えいただけるものと期待しておりましただけに大変残念に思います。この件について市長の所見をお伺いいたします。

 質問の5は、市立病院は昭和3年に創設されて以来約八十余年が経過しており、建物は老朽化し、耐震性にも問題があると伺っております。市立病院は災害拠点病院、初期被曝医療機関であり、地域医療を支える拠点としてなくてはならない存在であります。既に平成19年、八幡浜市立病院整備検討委員会の委員の集約を受け、平成197月には市立八幡浜総合病院検討委員会を設置して検討され、再建に向けての条件は整っていると伺っておりますが、この考え方を尊重し、継続されていかれるお考えかどうか、お伺いをいたします。

 第2点は、八幡浜港振興ビジョンについてであります。

 質問1は、八幡浜港振興ビジョンについて、埋め立ても完了し、高度衛生管理型荷さばき所、新魚市場の整備方針を検討されている魚市場整備実行委員会において、平成25年度から併用開始を目指す施設の規模について、当初計画より面積を縮小したことで全会一致で合意したとマスコミ報道されております。

 八幡浜港振興ビジョンには、国、県の支出金約32億円も含め、既に約56億円の投資がなされております。市長は新魚市場について高度衛生管理型を最低限のレベルに見直すと言われていますが、どのような形を想定されておられるのか、見直すことによって工期完成のおくれや国や県への補助金の返還はないのでしょうか、あるとすればどれぐらいの金額になるのか、返還金が生じても見直すお考えかどうか、お伺いいたします。

 質問2は、市長は観光魚市場やフェリーターミナル施設などの関連施設についてもゼロに戻し、新しい委員構成で見直しを図りたいと公約されました。ゼロに戻すということは、埋め立てそのものを否定することにもなりかねません。港を中心にしたフェリーターミナル関連施設については港振興ビジョン整備検討委員会で十分審議され、コンサルタント会社が作成した計画案をもとに、ことし8月、答申される予定になっていますが、答申に対して尊重されるお考えがあるかどうか、お伺いいたします。

 3点は、人件費削減についてであります。

 質問ですが、市長は人件費について全体で3億円削減を打ち出され、職員の給料についても4年間で5%削減と公約されています。市長、副市長、議員については八幡浜市特別職報酬等審議会で検討されますが、職員の給料については人事院の勧告によって提案され、議会で議決されるものであります。職員については、5月末にも人事院の勧告によって6月に支給される職員の期末手当、勤勉手当が凍結されたばかりであります。市長が職員の給料削減を公約に上げられた考え方についてお伺いいたします。

 また、削減額3億円のうち、職員の給料の削減額はおおよそ幾らになるのか、内訳をお伺いいたします。

 また、八幡浜市の職員の給与は他市の職員の給与と比較して高いのか低いのか、どの程度の位置にあるのか、お伺いをいたします。

 第4点は、第1次産業、農業、漁業振興についてであります。

 質問いたします。

 第1次産業である農業、漁業は八幡浜市の経済を支える大きな原動力であり、農業、漁業の衰えは町の衰退につながります。農業、漁業の後継者不足、放任園対策は重要な問題であり、重点政策として取り組んでいかなければならない問題であると思いますが、市長の具体的で実行可能な方策をどのように考えておられるか、お伺いいたします。

 大綱2は、保育所の駐車場整備についてであります。

 質問ですが、白浜保育所は港保育所と統合され、環境のよい白浜の裁判所跡地に新築されたのでありますが、この保育所には140人の園児が通っており、110世帯ほとんどが車で送迎されておられます。保育所を取り巻く道路事情はすべて駐車禁止となっており、周りには駐車場もなく、園児の送迎には大変苦慮されておられます。

 保育所に隣接する道路沿いに現在使用されていない国有地があります。園児を交通事故から守る観点からも、この土地を駐車場として利用できれば、園児の送迎時における混雑が緩和され、ひいては交通事故の防止、安心して安全な送迎ができるのではないかと考えます。国有地の管理者に対して、市への払い下げもしくは借用はできないものか、積極的に交渉し、環境整備に配慮すべきであると思いますが、その対応についてお伺いをいたします。

 以上、よろしくお願いいたします。

○議長(上田竹則君) 
 市長。

○市長(大城一郎君) 
 上脇議員の御質問、大綱
1、市長の政治姿勢についてお答えいたします。

 大綱11、市立八幡浜総合病院についてお答えいたします。

 まず、1点目の医師確保の公約として掲げた経緯と根拠について、及び公約違反と認識しているかどうかの御質問でございますが、選挙前に市民の皆様の声を聞く中で、市立病院の問題が一番大きな、そして切実な問題であることを肌で感じ、何とかしなければならないという思いから医師確保の公約を上げてまいりました。同級生や私の身内の内科医師、眼科医師に声をかけ、私が市長になれば応援してくれるという返事があったことや、市民の声をお聞きし、熟慮した結果、私としては到達できる目標設定であるとして臨んだわけであります。

 しかしながら、市長就任後今日まで結果を出せてない状況であります。3名は確保したいという私の強い思いからそれぞれの目標を高く掲げ過ぎたことがあると思います。結果として十分詰めができていなかったこと、さらには医師の異動ということが簡単ではないということに対する認識の甘さがあったことは否めないと思っております。大変申しわけなく思っております。

 ただ、現在八幡浜市の医療を守り、安全・安心を保障するためには、医師の確保は必要不可欠なものであります。現在、愛大医局や県庁を訪ね、医師派遣要請活動を行っておりますが、今後とも機会あるごとに訪問し、お願いをしていき、医師確保という公約の実現に全力を傾けてまいります。御理解をいただきたいと思います。

 次に、2点目の愛大医学部への要請についてでございますが、まず就任直後の430日に市立病院の医師を派遣いただいている各医局へ出向いております。その際に、ある医局では、臨床研修医制度も見直される中で、大学でも地元に医師を残すための県全体でのプログラムを提案しており、大学と医療機関とのネットワークを図っていきたいとのお話もございました。

 2回目は、先週になりますが、64日に医学部の幹部であります医学部長、附属病院長、病院担当理事のお三方にお会いし、医師の派遣を要請したところであります。大学の回答は、国の方針である2次医療圏での集約化あるいは機能分担を考えるべきというものでございましたが、八西地域での市立病院の重要性を力説し、ぜひとも派遣いただきたい旨、要請をしてまいりました。

 次に、3点目の今議会に上程しております医師の特殊勤務手当についてお答えします。

 現行の条例では、医師の研究手当を給料の月額の100分の100以内と規定し、役職に応じて100分の70から上限の100までの間で支給しております。今回この上限を100分の100以内から120以内に引き上げることにより、近隣の病院よりも医師の待遇に差をつけ、医師確保を優位にできるように措置を講じるものであります。当院に在籍しております医師24人全員の研究手当を一律20%引き上げますと、1人当たり月額約10万円の増額となり、年間総額で2,700万円程度必要となります。引き上げ幅につきましては、今後の人事院勧告の状況により決定いたします。財源につきましては、人事院勧告により削減される人件費及びさらなる経費節減により捻出してまいります。

 ちなみに、業者委託しておりました当院敷地内の清掃を、ことし4月より事務局職員が交代で行うことにより年間約300万円の経費削減を見込んでおります。

 次に、4点目の参事の辞職についてでございますが、議員御指摘のように、前参事は医療関係や経理に明るく、さらに人脈も豊富ということで、短期間ではありましたが、各方面で御活躍いただき、改革プランの策定や経理の適正化に御尽力いただいたと聞いております。私も再三思い直していただくよう直談判いたしましたが、かなわなかったわけで、私も非常に残念に思っております。

 ただ、縁が切れてしまったわけではなく、今後も外部からではありますが、協力は惜しまないとお話もいただいておりますので、何らかの形で復帰いただくよう引き続きお願いしてまいりたいと思っております。

 次に、5点目の市立病院の建てかえについてでございますが、平成202月には整備検討委員会から八西地域の中核病院としての機能を果たすために建物の整備は必要であるとの報告が出されておりますので、私もその考えでおります。

 ただ、医師不足対策も同時に進めなくてはなりません。また、財源の問題もございます。伊方原発の核燃料サイクル交付金の活用も視野に入れながら、公立病院改革プランともリンクさせ、慎重に検討してまいりたいと思っております。

 次に、八幡浜港振興ビジョンについて、議員御指摘の新魚市場の高度衛生管理型の見直しについてでありますが、高度衛生管理型魚市場の建設規模については、市場関係者と既に合意しており、現在基本設計を策定中であります。市場の詳細部分につきましても、市場を実際に使用する関係者の方々の意見を踏まえながら、高度衛生管理型魚市場としての補助条件の範囲内で国、県と協議して検討してまいりたいと考えております。したがいまして、国や県への補助金の返還はないものと思っております。

 続きまして、八幡浜港振興ビジョン整備実行委員会の答申に対する考えについてでありますが、議員御指摘のとおり、八幡浜港振興ビジョン整備実行委員会からフェリーターミナル関連施設の整備事業計画案をことし8月、御提言いただく予定になっております。振興ビジョン整備実行委員会の皆さんには、市から委嘱申し上げ、この2年間にわたり熱心に御検討いただいた内容は当然尊重すべきであると考えております。その内容を踏まえ、さらに必要最小限でかつ市民も外来者もともに楽しめるようなにぎわいの創出できる、市民の声が反映した施設にしていきたいと考えております。

 続きまして、大綱13、人件費の削減について、職員の給与削減の公約の考え方についてお答えします。

 現在、八幡浜市の財政状況は非常に厳しいものがあります。今後なお一層の事務事業の見直し、経費の削減等財政運営の健全化に努めていかなければならない状況にあります。

 このような中で、私の給料の10%カット、退職金の全額カットと人件費全体で3億円を目指しスリム化を掲げました。市職員にも財政改革に協力していただき、市立病院の再建、八幡浜市の財政状況の改善に一緒に身を削りながら改善していただきたいという気持ちで公約として上げました。

 次に、3億円のうち職員の給与の削減額については、全職員の人件費の総額から3億円を目指し削減しようとするものであります。削減の方法としては、定員管理計画に基づく人員削減、不補充によるもの、人事院勧告によるもの、そして私の給与、退職金の全額カット、職員給与削減等を合わせたものを考えております。給与の削減額については、現在のところ、私と職員の給与分しか考えておりませんので、ほぼ職員分の削減になります。

 次に、他市と比較しての職員の給与の水準ですが、国家公務員との給与比較として用いられるラスパイレス指数は、平成20年度の当市は96.1となっており、これは県下20市町で上から3番目となっております。

 続きまして、大綱14、第1次産業の振興についてでありますが、議員御指摘のとおり、第1次産業はミカンと魚のまち八幡浜市の基幹産業であり、その振興は重要な施策と考えています。農業の後継者不足、放任園の増加は、八幡浜市だけでなく全国的な問題でもあります。収益性の高い農業を目指し、他業種に負けない農業所得が確保できれば、後継者問題も、ひいては耕作放棄地問題も解決するように思います。

 そのために、高品質のミカンを中心としたかんきつの生産と有利販売、規模拡大と経営の合理化を推進します。生産面では、園内道、モノレールなどの基盤整備による農作業の省力・効率化、高付加価値品種への改植等を進めていきます。また、販売面においては、農協の共同販売体制を基本としながらも、直販所や農商工連携による地域ブランドの確立を目指します。先人たちの努力によってなし得た全国有数のミカン産地八幡浜がこれからも生き残っていくために、できる限りの施策を行ってまいります。

 漁業の後継者対策につきましては、漁業の後継者問題は漁業を抱える自治体にとって大きな課題であります。その状況を生むに至った原因としては、安価な輸入水産物との価格競争や大型量販店が持つ強力な価格形成力の影響による魚価の低迷、また近年の燃油や飼料の高騰が魚価の経営を逼迫されるものと考えられます。この他にも、人口の減少や少子・高齢化も要因として上げられますが、この状況を打開するには、まず当市の水産物が売れる水産物であることが重要であり、安全性が高く、高品質であるなど、ほかの産地よりもすぐれたセールスポイントを持つことが産地間競争に打ち勝つかぎとなり、漁業後継者の問題にもよい影響を与えるものと思われます。

 そのため、次期魚市場の建設に向けてどのようにすれば競争力のある売れる水産物を当市から流通させることができるのか、水産関係者と協議を行うとともに、先進地などから講師を招き、そのノウハウを学んでいるところです。

 また、小さな取り組みではありますが、魚食普及推進協議会による海の男のお魚さばき方教室をことしの5月から新たに開講するなど、魚食普及の拡大にも努めてまいります。

 その他の問題に関しましては担当課長より答弁させます。

○議長(上田竹則君) 
 福祉事務所長。

○福祉事務所長(水野省三君) 
 上脇議員の大綱
2、白浜保育所の駐車場整備についてお答えをいたします。

 白浜保育所の園児送迎時の駐車場問題は、従前に同様の要望がありました。その時点での対応として、御提案の国有地等に駐車場としての借用をお願いいたしましたが、理解が得られず、借用ができなかった経緯がございます。また、その時期に、白浜派出所跡地を送迎用駐車場として借り上げて今日まで利用いたしておりますが、4台の駐車スペースで、時間差の利用で職員の指導等もあって比較的スムーズに利用できております。

 路上駐車につきましては、職員が街頭に出て対応しておりまして、現在は混乱もなく推移しておりますが、なお一層安全・安心な送迎に配慮してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

○議長(上田竹則君) 
 上脇和代君。

○上脇和代君 
 それでは、再質問させていただきます。

 病院問題についてでありますが、3人確保できなかったことによって市立病院の印象がさらに悪くなったと、それは市民の声であります。もう当てにならんようになったと、3人確保してできんかったんやけん、もう当てにならんという声を聞きます。大変私は、そういうことがなかったですよ、努力します、今も努力しておりますという方向で進めてもらっとったらこれほどの反応はなかったと思います。それは非常に残念なことです。

 それから、高齢者の方は宇和島や松山に運ばれたら自分の命はなくなるんだと、そういう思いで市長の3人確保を信じられたんです。それを公約違反というはっきりした返答がございませんのはどういうことなのか。

 それから、医師の勤勉手当についてでありますが、医師の手当を上げれば確保できる問題なのか、本当に改善するんであれば、給料を上げるのがいいのか、手当を上げるのがいいか、どういう財源から出していくのかもっと精査すべきではないかと私は思います。

 先ほど人事院の勧告によって上げなかったものを、それを充てると言われましたが、そうですね。

(「医師は人事院の勧告は関係ない」と呼ぶ者あり)

 そうなんですか。

(「医師は人事院の勧告は関係ないぞ」「凍結勧告やろ、復活するかもわからんぞ」と呼ぶ者あり)

 凍結勧告にしても、その凍結されてるわけですから、もとに戻るかもしれないんですよね。そうすると、その財源はなくなるわけじゃないんですか。それらはちょっとはっきりしていただきたいと思います。

 それから、市立病院の再建についてですが、医師確保も大切です。医師確保するためには病院もいい病院でなければいけません。私は同時進行でぜひやっていただきたいと思います。市民はやはりきれいな病院でちゃんとお医者さんのそろうたところを望んでいるんです。今までちゃんと案ができているのを一時押さえ置いたわけですね。それをぜひ私は立ち上げていただいて、同時進行でやっていただきたい。病院はすぐにはできないわけですから、やっぱり同時進行でいって、いい病院もつくっていいお医者さんにも来ていただきたい。やっぱり病院がいい病院、建物がいいということは施設がいいということ、器具がそろっているということは医師の確保の条件の一つでもあると私は思っております。

 それから、振興ビジョンについては、よく答弁がわかりませんでしたが、すべて今までどおり認められたというふうな御答弁であったように思いますが、今までやり直すとか、ゼロから見直すとか、魚市場についても衛生型は要らないようなことも発言されていたように思いますが、そういうところの矛盾点はどうなのか。そして、委員は全部やめていただいて新しい人にしますというふうに新聞のほうで見たんですが、今までそういうことにかかわってきた方をもうやめていただいて、新しい人にやり直すという、その考え方は私には理解ができません。それは、そういうことは市長になられてされたことでいいんじゃないでしょうか。人間的な考え方の問題だと私は思います。

 人件費削減についてなんですが、職員の給与については人事院の勧告によって上がることもあれば下がることもあります。市長が今回5%削減するということは、その人事院勧告以外に削減されるお考えだと私は理解しておりますが、それでよろしいんでしょうか。公約でそれを上げるということは、それ以外に市長の政治判断でされたのだと私は受けとめておりますが、それでよろしいですか。

 それから、5%の積算根拠についても余りはっきりした答弁がなかったように思います。まだ何か市長と職員の分で何も考えていないような答弁だったように思うんですが、はっきりした目的も何もなくてこういうのを公約に上げられることについて私は疑問に思います。御自分の給料なり退職金を要らないと言われるのは結構だと思います。しかし、職員は人事院勧告によって上げたり下げたり、そのときの景気によって上がることもあれば下がることもある、それを市長になる前に公約として、職員の皆さん、給料を下げますよ、私も下げるからあなたも下げますよ、それで本当に職員の士気が上がるでしょうか。私は、どのような会社でもどのようなところでも、自分のことよりもまず職員、職員の皆さんは今働き盛りで子育ての最中です。一番消費もしていただけます。納税もしていただいております。それらがうまくかみ合って町の活性化にもつながってると私は思っております。ただ、どんどん下げればいいという問題ではないと、そういう人間的な考え方には私は違和感を持っております。

 このまだはっきりした予定もないような職員の5%削減について、これは公約から外していただきたい。ちゃんとした筋道の中で、市長が本当に削減しなきゃいけないと思われるんだったら、公約を外して、市長になられたのですから、職員の方と財政を精査されて、改めて今の八幡浜の財政はどうなのか、そしたらどれだけ削減しなきゃいけないのか真剣に取り組んでこそ、初めて職員の方も市長がそういうように自分の給料まで減してされるんだったら自分たちもやりましょうという意欲がわいてくるんじゃないですか。そういうことはやっぱり大切にしてもらわないと、ただ働きなさい、給料は減しますでは、私はそういう考え方自体に疑問を持っております。

 それから、質問には出しませんでしたが、総括説明の中でどうしても気になることがありましたので、再質問で入れさせていただきたいと思います。

 市長は、小・中学校、保育所の適正配置、適正な教育をするために小規模校の統廃合や民間委託を進めると言われておりますが、中学校は別として、小学校については慎重にしていただきたい。なぜなら、八幡浜市は小学校は父兄や地域が望まない限り、子供は地域で育てようという方針で小規模校の統廃合は避けてこられたと私は理解をしております。

 小規模校では大規模校との交流を持って、積極的に取り入れられて、地域との交流を深めて一人一人が生き生きとしっかりと育っております。学習能力も高く、全国平均に劣っていないと伺っております。財政的にも、国から交付金が出ているので問題ないと聞いておりますが、小規模校にしかできないいろいろな体験を通して人間的にも心豊かに育っております。私はたびたび小規模校に訪問しておりますが、それを実感しております。なぜ今すばらしい結果が出ているにもかかわらず、大切に培ったものを壊して逆の方向に進もうとされるのか、その点をお伺いします。適正な配置、適正な教育確保とは、それは行政の目で見た目線であって、子供から見た目線であれば、小学校は近いところで地域の人に守られながら育っていくのが一番いいと私は思っております。

 それから、今世の中これほど煩雑な事件が起きておりますが、これはやっぱり小さいときに、小学校ぐらいの間に人間的な成長をきちんとすることが一番大切だと私は考えております。その点からもこういういいものはぜひ残していきたい、残していただきたい、そういうふうに思っております。

 それから、駐車場の件についてでありますが、今は混雑は、うまく保育園の先生がやっていただいてるとおっしゃってくださいましたが、110台が、一遍には来ませんけれども、次々次々来るわけです。道路沿いにずらっと並んで、反対の方向にも置かざるを得ないときもあるそうです。ですから、皆さんが言われるのは、駐車違反をしているという意識はいつも苦しいと。それは、近所の方に迷惑をかけとるということもあるし、交通の邪魔をしてるということもありますし、大目に見ていただいて、近所の方はたまには注意されることもあるそうですが、我慢していただいてるそうですけれども、送り迎えする人が皆さんほとんどが働いている方、農家以外は働いてる方で、その方たちが本当に行きしに、仕事に行く途中にそこへ預けていかれる、子供はそこの玄関、門のとこで渡してすっと行くわけにはいかないわけですね。中に入って、保母さんと対話をして、この子の状態や何かもしっかりと伝えていかれる。中には2階、3階に上がっていって置いて帰らないかん場合もあるそうです。ですから、もっと積極的に国とか県に働きかけていただきますように、ぜひお願いをいたします。

(「休憩お願いします」と呼ぶ者あり)

○議長(上田竹則君) 
 休憩いたします。

午前1038分 休憩

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午前1050分 再開

○議長(上田竹則君) 
 再開いたします。

 大城市長。

○市長(大城一郎君) 
 市立病院の問題でありますが、今後私も市の最重要課題ととらえて、医師確保、看護師確保に一生懸命取り組んでいくところであります。

 続きまして、振興ビジョンのゼロからの取り組みということに関しましては、私は振興ビジョン自体そのものがゼロからではなく、建設予定の建物について見直しするということであります。現在多くの自治体で箱物により失敗している事例が多く見られます。そうならないためにも基本的に見直しするということであり、国、県の支援により実施している埋め立てそのものについて否定したものではありません。ただし、当初振興ビジョンの計画にあります公共埠頭関連施設及びボートパーク関連施設については国等の事業採択を受けておりませんので、今後の社会情勢や市の財政状況を見きわめながら計画を見直していきたい、そういったところでもう一度ゼロからの考えを示したところでございます。

 続いて、新たな委員会ということでは、今までの委員の人を取りかえるというようなことは今まで言っておりません。私も委員を新たにつくると言いましたのは、今後答申を受けまして、その内容で各部署において、建物ができたとしたら、その建物で営業される方、その建物を使う方の委員会、ワーキンググループといいますか、そういった委員会を立ち上げて、前向きな施設運営に対する委員会を立ち上げたらどうかなと思っております。

 続きまして、人件費の削減についてでありますが、5%ということを言ったという覚えはないんですが、全体で3億円を目指したいと申しました。この3億円という根拠なんですが、現在、先ほども最重要課題とされております市立病院の再生あるいは行財政改革ということで、累積欠損金が約12億円程度あります。そのうちで4年間で見直すとしたら、3億円の4年間の12億円というところから、選挙前に私が考えて出したある程度の数字、見込みであります。

 そして、その削減に対しましても目標は掲げましたが、今後やはり先ほど議員御指摘のとおり、職員のモチベーションの関係もありますので、職員の皆様とも話し合いながら、交渉の上で当然決めていくようにしていきたいと思っております。

 最後に、統廃合の問題ですが、確かに現在八幡浜市においても小規模校での実りある教育は私も感じるところであります。しかし、今後学校の耐震化を進めていく上でも、さらに平成27年度までは子供たちの児童数、生徒数は決まっております。それを見ましたところ、小規模校にあらず、極小規模校に認定されるような学校も出てまいりますので、やはり子供の教育環境、複式になると思われますが、まずは子供たちの立場に立った教育環境をよりよくしたいという思いから、今現在、この現時点から少しずつではありますが、そういう方向性も考えながら進めていかなければならないのではないかという思いで私は言わせてもらっております。

 そのほかのことに関しましては担当課長より答弁いたします。

○議長(上田竹則君) 
 病院事務局長。

○市立病院事務局長(田中正憲君) 
 上脇議員の再質問にお答えします。

 2点あったと思いますが、ドクター確保に手当だけでできるのかという質問ですけど、先般、条例を上程したときに、一応この医師確保の一方策ということで御説明はいたしております。今当院の勤務医師が少なくなった大きな要因は、給料的な面じゃなくて、やっぱり24時間、365日の救急に対して、これはなかなか体が、過重労働でつかないというところが大きな要因というふうに大学のほうからも言われております。

 もう一点、医師は医療職1表という条例で定められたとこで給与は定めておりますので、人事院勧告は当然該当になりますので、改めて報告をしておきます。

 次の病院の建てかえですが、これは議員御指摘のとおり同時並行で進めるべきだというふうに過去から、前市長のときから最重点課題としてやっておりますので、継続して同時並行で進めていきます。当然施設の整備というのも医師確保には大きな要因になるというふうにとらえております。

 ただ、巨額な財源が伴いますので、その着工にはいろんなことを十分に精査しながら実施時期については慎重に進めていきたいというふうに思っております。

 以上であります。

○議長(上田竹則君) 
 上脇和代君。

○上脇和代君 
 まず初めに、公約違反をお認めになるかどうかということに御答弁をいただいておりません。それをまずいただきたいと思います。それをまずいただいて、再々質問。

○議長(上田竹則君) 
 市長。

○市長(大城一郎君) 
 今後も市の最重要課題として取り組むということで私は考えております。

○議長(上田竹則君) 
 上脇和代君。

○上脇和代君 
 それは回答になっておりません。私は公約違反と認めておられるかどうかということをお伺いしております。

○議長(上田竹則君) 
 大城一郎市長。

○市長(大城一郎君) 
 公約をあくまでもこれから守っていくという気持ちでおります。

○議長(上田竹則君) 
 違反か違反じゃないかということを問われておるんですよ。

(「議長、休憩」と呼ぶ者あり)

 休憩いたします。

午前1058分 休憩

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午前1058分 再開

○議長(上田竹則君) 
 再開いたします。

 市長。

○市長(大城一郎君) 
 先ほども申しましたが、人数と期日に関しては目標を高く掲げ過ぎたことはおわびしますが、今後とも医師確保には全力を掲げていくつもりでございますので、私は公約違反とは思っておりません。

○議長(上田竹則君) 
 上脇和代君。

○上脇和代君 
 今の、まだこれは最初の質問に対しての回答でございますので、直ちにというその解釈ですね、これから努力すると、それに引きかえられたら問題が違うと思うんですよ。その直ちにということに対して市民が反応したんですよ。市長の選挙活動を振り返ってみてください。選挙運動が始まる前から市長の街宣車が市内を巡回して、市長の公約について、医師のことについてずうっと広報していたんですよ。それと、選挙が始まっても、他市の市会議員まで来られて演説されておられたんです。今までにない選挙活動であった、よほどの確信があってのことだろうと私は想像しておりました。そうでなかったら、直ちに
3人確保なんて言えません。99歩できててこそ本当の直ちに確保になるんじゃないんですか。そこをちょっとお伺いします。

○議長(上田竹則君) 
 市長。

○市長(大城一郎君) 
 私もその点につきましては、自分の活動を振り返って考えまして、確かに議員御指摘のとおり、
8割、9割確保した人がいたと思っております。そして、この医師確保に対しましては、選挙当選後も市立病院にも伺いましたし、愛大にも伺っており、いろいろと勉強させてもらいましたが、9割決まっておっても、なかなかあとの1割でだめになるということも、事実も見てきました。大変デリケートな問題であると再確認させてもらっております。

 それで、私も今後より一層この問題については全身全霊をかけて取り組んでいきたいと思っております。

○議長(上田竹則君) 
 上脇和代君。

○上脇和代君 
 市長になられたら、医師の確保に全力を尽くされるのは当然の話であります。それをこの回答にかえられるのはおかしい。私は、市長、改めて公約違反を認められて、謝罪されて、それから出発されるのが皆さんの信頼を得られるんじゃないですか。このままだったら、公約違反した、公約違反したっていつまでも言われますよ。そこはどう思っておられますか。

(「休憩とれ、休憩」と呼ぶ者あり)

○議長(上田竹則君) 
 市長、答弁できますか。休憩しましょうか。

 休憩いたします。

午前1101分 休憩

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午前1104分 再開

○議長(上田竹則君) 
 再開いたします。

 市長。

○市長(大城一郎君) 
 上脇議員の御指摘のとおり、選挙戦を通じて直ちに医師を確保するという言葉に対しましては、本当に目標を掲げ過ぎたこと、私もある程度の気持ちはあったわけでございますが、現在に至ってできてないということに対しましては本当に心からおわびを申し上げます。

 しかし、ここで医師確保に対する問題に対して投げ出すことは到底できない。さらに、3人を確保しただけでも今の市立八幡浜総合病院の維持はなかなか難しいということもわかっております。市民の皆様とともに八幡浜市立病院を守っていけるように最善の努力をしていきたいと思います。

○議長(上田竹則君) 
 上脇和代君。

○上脇和代君 
 もう平行線だと思います。後の方も質問をされるでしょうし、もう私はこれ以上……

○議長(上田竹則君) 
 大事な問題ですので、許可いたしますので。

○上脇和代君 
 もう私は市長、市長の言われるとこ、私は公約なんかもずうっと見てきたんですが、このとき言うたってこのときと違うことが多いんですよ、そのときそのとき。一体何を考えとられるのかなあっとずっと私は考えてきたんですが、今おっしゃった答弁についても、それは私の問いには答えてはいただいてないと私は思います。私は市長がこれから市長として在職されてやっていかれるためにも、やっぱりそれを認めて、新たな気持ちで出発して八幡浜のために取り組んでいただきたい。そうやなかったら本当市民が……

(「信頼できん」と呼ぶ者あり)

 そうなんです、信頼ができないんですよ。

 それと、私が言いたいのは、トップの人は自分の思いや考えや行動を誠実に伝えてこそ、その受けとめる人たちが素直に受けとめてその結果が出てくると私は思ってるんですよ。それは行政だけではありません、企業にしたって、ボランティアにしたって同じなんです。そのトップの人の考え方次第でやっぱり成功するものも成功しないものも結果が出てくるんです。そういうことにじっくりと私は考えていただきたい。

(「おっしゃるとおり」と呼ぶ者あり)

 もう私は質問する気にもなれなくなりましたが、もうターミナル関連施設についても、戻せばやっぱり幾らかのリスクはあるはずなんです、もとに戻せば。今までコンサルタントやら委員さんの報酬もあるでしょうし、いろんな書類をつくる上にでもあります。そういうことは御存じの上で公約に出されとるわけですよ。

 それから、委員についても、そういうふうな、先ほどのような答弁だったら公約なんかに出さなくていいんです。

(「そうだ」と呼ぶ者あり)

 それは人間的な考え方の問題だと私は思うんですが、私は何回も新聞でも読んでますよ、委員をかえるということは。それは新しい委員じゃないいうて言われましたけれども、どういうふうに理解、ああ、今までされた方をやめさせて、新しい人をどういうふうに設定されるのかなあと疑問に思ってたんですよ、私はそういうふうに理解してます。だから、今まで一生懸命に検討委員会で審議された方々を、あら、やめさせて、ほしたらだれを今度任命されるのかなあと、そういうことも疑問に思いました。

 ですから、やっぱり勢いでここまで来られたかもしれませんけれども、誠実に取り組んでいただきたい、そう思います。決意をお願いします。

○議長(上田竹則君) 
 市長。

○市長(大城一郎君) 
 貴重な御意見をありがとうございます。私も今後自分の政治姿勢に立ち返って誠実に八幡浜市のためにすべての問題に対して当たっていきたいと思いますので、御理解と御協力をお願いいたします。

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