公開日 2014年09月05日
〔上田浩志君登壇〕
○上田浩志君
私は、質問通告書に従い、大綱3点について市長並びに関係理事者にお伺いいたします。
大綱1は、地場産業の育成についてであります。
水産資源の減少と魚離れをキーワードに「ニッポンの漁業を救え!“省エネ”と“未利用魚”に活路」というテーマでテレビ東京系列の「ガイヤの夜明け」が危機脱出に奮闘する漁業関係者の姿を追いかける番組が放映されていました。水産王国だったはずの日本の国内漁業生産量は1980年代をピークに減少を続けて、2007年には半分以下の水準に落ち込んでいると報じていました。
八幡浜市においても同様で、魚市場の水揚げ量や売上高が年々減少しており、衰退が言われて久しいのに、八幡浜市はこれまで政治的にバックアップしてこなかったのではないでしょうか。第1次産業の漁業が栄えれば、それに伴う2次産業として水産加工業の発展、開発も考えられ、雇用などにも結びつく可能性があり、当市としては足元を見て町の活性化を考え、地場産業の育成を図るべきだと思います。
そこで、次の3点について質問をいたします。
1点目は、新魚市場についてであります。
平成25年度をめどにオープンさせる新市場は建設費の半分が補助される水産庁の制度を活用して、職の安全に配慮した高度衛生管理型を目指すものですが、使用者からは従来型の施設で十分との声や、一方衛生管理型は必要だが、使いやすいよう見直しをとの意見も聞かれます。
そこで、市長にお伺いいたします。
生産市場である八幡浜市場は産地間競争に勝ち残るには消費者の信頼を得るための衛生管理型魚市場の整備が必要不可欠であると考えております。宮崎県のトップセールスマンをしてきた東国原知事は、テレビを初めとしたメディア戦略で宮崎のすばらしさをPRしてきました。私は今回の市場整備を水産業を元気にする大きなチャンスととらえ、安心・安全な魚を全国にアピールすることが重要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
また、輸送資材費が高騰する中、新市場建設に伴い予想される市場使用料などの負担増も大きな懸念材料となっていますが、これらの解決策はあるのかどうか、お伺いいたします。
2点目は、漁業支援についてであります。
平成17年に合併した県内最大規模の八幡浜漁協は、昨年の全国一斉休漁にも参加し、漁業経営を圧迫している燃油への独自対策として燃油価格を据え置く特別措置を行ってきましたが、現状は変わらず、安い外国産にも押されて魚価が低迷し、厳しさは増す一方で、子供に後を継げと言えないのが現実です。地域を代表する沖合底びき網漁船の稼働もここ10年で12統から1統に激減しており、この危機的状況を市はどのように考えているのか、お伺いします。
また、八幡浜漁協では製氷、貯氷などの関連施設を整備する計画であり、市として地元漁協の負担軽減策の一つとして国の補助対象事業が採択されないものかお願いするところでもあります。
3点目は、仮設魚市場についてであります。
水産物の輸入量が増大する中で、近年逆に韓国や中国へ輸出する魚がふえています。八幡浜市水産物卸売市場の仲買人は、多獲魚のタチウオ、イカ、ゴマサバなど日本で買い手がつかず、養殖のえさなどにランク落ちすれば価格は下がり、経費を差し引いても魚価安の日本より有利と話していました。また、宇和島産養殖ブリは国内では供給過剰などで価格が低迷していて、日本食ブームが続くアメリカ市場での販路開拓に期待を寄せているところであります。
そこで、現在の仮設市場を利用しての海外へ輸出できる港としての活用を考えてもおかしくない時代だと思いますが、お伺いいたします。
大綱2は、農業の振興についてであります。
平成20年産温州ミカンは裏年で集荷量が全国的に2割近く減る中、JA西宇和では減少分を1割以下に抑え、販売額が6年ぶりに90億円の大台を突破し、総合果物であるリンゴ、カキについては豊作に加え、低品質果が多いの中、ミカンのひとり勝ちの状況となりました。
しかし、農業を取り巻く環境は依然として厳しいものがあり、後継者がいなく、耕作放棄地がふえ、高齢化が進み、昭和一けた生まれの年代はもう75歳となり、そろそろ引退の時期が近く、数年の間に担い手の中枢部隊がいなくなってしまう危機的な状態となっております。
そこで、元気を取り戻し、未来を切り開くには経営能力の高い担い手を育成すること、すなわち強い担い手をつくることが必要であり、解決策だと考えます。
そこで、次の4点について質問をいたします。
1点目は、農業の雇用についてであります。
不況で職を失った派遣社員を新規就農者として育てたり、農業法人で雇用したりする動きが各地で本格化していますが、未経験者の就農には乗り越えるべきハードルが高いのが現実です。
そこで、人手の欲しい農家と農作業に従事したい人がそれぞれ仕事内容や期間、賃金などの希望条件を記入して、市役所で台帳を閲覧できるようにし、条件の合う人や希望する仕事がある場合には個別に連絡を取り合うという農業人材バンクを創設し、労働力を必要とする農家に求職者をあっせんする事業を行ってはいかがでしょうか、お伺いいたします。
2点目は、高収益農業の展開についてであります。
最近本当に求めている人に商品を届けたいとの気持ちから、インターネット等を活用して流通の経路を確保し、売れる農業を展開している農家や消費者の声が直接聞ける直接販売を行っている農家がふえています。それらの試みに共通しているのは、八幡浜のすばらしい立地、風土など、商品周辺のよさを知ってもらい、さらに商品の特性や品質を理解してもらうことです。農業もやり方によっては安定してサラリーマンに負けない給料が取れる仕事であると考えます。今後八幡浜ならではの施策として、農業復活の好機に最も重要だと思うものは何か、また今後どのように取り組んでいくのか、お伺いをいたします。
3点目は、農事組合法人についてであります。
農事組合法人とは、農業を共同で営むための法人で、集落営農を法人化する場合に選択されることが多く、公平性が確保されやすい、軽減税率が採用されている、設立コストが低く手続が簡便といったメリットがあります。近い将来、耕作放棄が予想されますが、任意組合では農地法上、組合員から耕作権を借りたり、所有権を買い取ったりはできず、将来の任意組合の法人化により耕作、所有権を法人化への移譲ができるなどの条件を整えて後継者づくりにつなげ、また法人化で国などの補助が受けやすくなるので、加工施設の建設などを計画すれば、経営基盤の強化になると思いますが、この農事組合法人について、市としてどう考えるか、お伺いをいたします。
4点目は、農業者年金についてであります。
国民年金受給者でひとり暮らしの高齢農家が年金では生活費を支払うのがやっと、農業一筋で生きてきた結果がこれなのか、役所や会社に勤めていて年金が1カ月20万円以上の人もいるのに、農家はとにかく夫婦2人が元気でないと苦しいとため息が漏れています。農業者で夫婦2人の平均的な家計費は年額272万円で、国民年金だけでは年額158万円なので、月額約10万円不足します。65歳からの平均余命は男性で約18年、女性では23年と試算されており、老後を安心して過ごすためには年金を充実させておくことが大切だと考えます。農業者年金には、若い農業者の担い手として頑張る方には保険料2万円のうち最高1万円の国庫補助金があり、この有利な年金制度のメリットを農業関係者に情報提供と活用を促してはと思いますが、いかがでしょうか、お伺いをいたします。
大綱3は、スポーツを通したまちづくりについてであります。
八幡浜高校女子駅伝チームは愛媛県代表として活躍し、全国レベルに恥じない実力と高く評価され、当八幡浜市の誇りであります。スポーツの魅力は最善の結果を求めて正々堂々と戦うことであり、筋書きのないドラマであります。不屈の挑戦は人に夢と感動、勇気を与えることができます。スポーツや部活動で得た夢と感動、そして勇気をできるだけ多くの人と共有し、だれもが生涯にわたってスポーツを生活の中に取り入れ、楽しめる環境づくりへとつなげていくことが大切であると考えます。
八幡浜市出身のスポーツジャーナリスト二宮清純さんは、スポーツはかけがえのない文化で、健全な競争心をはぐくむ。今の日本人に欠けているのは競争心で、共存共栄と競争心は車の両輪であり、それをなし遂げることができるのがスポーツで、スポーツが盛んになると地域住民が健康になると言っています。
そこで、次の3点について質問をいたします。
1点目は、スポーツ振興計画についてであります。
八幡浜市スポーツ振興計画は、生涯にわたっていつでもどこでもいつまでもスポーツに親しむことができるスポーツレクリエーションの充実と、これを通した市の活性化に努めるとの目標を立て、スポーツ活動体制の充実では、指導者の育成、確保に努め、有資格者を積極的に活用し、スポーツ活動の推進体制を強化するとのことですが、具体的にどのような施策を行うのか。また、高齢化が進展していることから、寝たきりにならない、させないためには老人スポーツをどうするかも大切で、老人スポーツ専門の指導者も必要であります。そして、平成29年開催予定の愛媛国体に向け、ジュニア選手やその指導者の育成にも努力すべきだと思いますが、いかがでしょうか、お伺いをいたします。
2点目は、市民スポーツセンターの利用についてであります。
市民スポーツセンターでは、成人対象の教室として生き生き体操、太極拳、らくらくヨガ、エアロビクスなどが行われており、健康ブームを反映して多くの市民が利用しています。中には参加者が多くて教室を週2回にふやしてほしいという健康教室もあるほどです。
一方では、エアロバイク、ランニングマシンを初め各種ストレッチ機器が充実しているトレーニング室は低料金で利用しやすいのに、中学生以下は保護者同伴でないと利用できないという状況であり、共通するのは指導者に払う費用がないことです。市民が楽しく健康増進ができれば、もう少し予算をつけてもいいのではないでしょうか、お伺いをいたします。
3点目は、スポーツ派遣事業についてであります。
子供の健康を守る地域専門家連携事業に今治市は文部科学省の委託事業として県内唯一のモデル地域に指定され、小・中学生のスポーツ障害を防ぐため、日本体育協会からスポーツドクターを派遣して、小・中学校でのセミナーを開くことなどを決めました。スポーツ障害とは、同じ運動を繰り返すことにより生じる障害であり、使い過ぎ症候群とも呼ばれています。八幡浜市では、スポーツ少年団など多くの子供たちがスポーツにかかわっており、当市においてもこのような事業を考えてはいかがでしょうか、お伺いをいたします。
以上、大綱3点についての力強い御答弁を期待し、質問を終わります。
○議長(上田竹則君)
市長。
○市長(高橋英吾君)
上田議員の大綱1、地場産業の育成について、①新市場について、ア、高度衛生管理型市場のアピールについて、市場使用料についてをお答えいたします。
議員御指摘のとおり、食の安全・安心に関する消費者の関心は高く、産地市場においてもより高度な衛生管理が求められており、高度衛生管理型魚市場を整備しなければ、今後順次整備される衛生面を強化した他産地の市場との競争には勝ち残れないと考えております。
先日も水産庁から派遣された大日本水産の方が市場関係50名を集めていろいろ話しされたそうであります。その中で、台の上に載って威勢のいい魚を競りをする、いわゆる長靴をはいてやるということも、これは非常によさそうですけれど、その長靴からばい菌が入って大変なことになることもありますし、いきのいい魚だけではなかなか東京まで送る場合にはいろいろ問題があるということで、第1回のそういう面においてのお話があったそうでありまして、私も新聞を読むのと同時に担当者にいろいろ聞いております。
そういう時代でありますから、新しい魚市場、市場から出荷される安心・安全な魚を私みずからトップセールスマンとして全国に向けて宣伝することは当然のことですが、ただそのときにそこにおるかどうか私はまだわかりませんのでこの程度にしますが、全国的に先駆けて衛生管理が行き届いた魚市場を整備し、消費者の信用と信頼をいち早くかち取ることによって市場そのものがブランド化することとなり、何よりのPRになると確信しております。いわゆる野菜一つでも顔写真が出て、どこの何の人がこの野菜をとったと、それからどういうルートで来たかということで、関アジ、関サバは2種類ですけれど、私どもが目指しておるのは八幡浜の魚市場を通った魚は国民にとって安心・安全であると、これが最大の私はメリットだと思っております。
なお、市場使用料については、市場の建設費用等から計算いたしますが、なるべく市場利用者の負担にならない金額設定にしたいと考えております。
大綱1の②漁業支援について、水産業の危機的状況について市の考えについて、市場関連施設を整備する漁協の負担軽減策について。
水産業の窮状については十分に認識しております。現在、漁業者への支援策としては、漁業者が漁業振興事業に必要な資金の借り入れの利子補給である漁業近代化資金利子補給、平成17年度制定された漁業用燃油対策特別資金を漁業者が漁協から借り入れた資金の利子補給を行っております。また、漁業経営の維持が困難に陥っている漁業者を救済するため、利子補給を行う制度を平成21年度新たに八幡浜市漁業経営維持安定資金利子補給金交付要綱を整備し、本年度から予定をしております。漁業者の減少、魚価低迷、大型漁船の老朽化等水産業を取り巻く情勢は厳しく、市場建設と並行して解決しなければならないと思っており、難しい課題でありますが、漁協並びに水産関係者と十分協議しながら行政としてやれる施策、支援等を行う考えであります。
なお、トロール漁船に関しては、国がやめろやめろということでやめ賃を出してやめさせた経過がありまして、国の政策で我々はなかなか抵抗できなかったということ。理由はいろいろあると思うんですけれど、漁業資源の問題とか、海底を非常に底びき網が傷めるとか、そういういろんな問題でありますが、それにのっとって私たちは残念ながら国の政策が、反対はしたんですけれど、なかなかうまくいかなかった。今1統2隻頑張っておりますので、我々もできる限り、可能な限り応援していきたいと思っております。
次に、市場関連施設を整備する漁協の負担軽減策についてお答えいたします。
議員御指摘のとおり、新魚市場関連施設として製氷、貯氷、冷蔵冷凍施設につきましては、八幡浜漁協が整備する予定であります。その施設整備については、国費補助事業である強い水産業づくり交付金事業で実施できるとの回答を水産庁及び愛媛県より出ております。
その他の問題に関しましては担当課長より答弁をさせます。
○議長(上田竹則君)
水産港湾課長。
○水産港湾課長(大西 力君)
3点目、仮設魚市場についてにお答えいたします。
八幡浜市水産物卸売市場の仲買人さんが魚市場で取引を行った魚、タチオウ、タイ、エイ等を九州や山口の港から主として韓国、一部は中国に輸出していると聞いております。現在、八幡浜港から直接海外への輸出を行っておりませんが、海外の市場に受け入れられる質の高い魚を扱っていることは現在の輸出がそれを証明しているところであります。
海外への水産物の輸出について漁協に聞きましたところ、実績としては主に韓国で、通関業者を介せば余り問題なく行えますが、生鮮品の輸出を行う場合の一番の障壁は検疫にあるとのことでございました。水産物を輸出する上でも衛生面における管理を徹底する必要があり、高度衛生管理型魚市場の整備と関係者の意識向上が必須であると思います。
議員御提案の八幡浜港からの水産物の海外輸出については、実績もございますので、仲買人組合と相談し検討したいと考えます。
仮設魚市場については、新しい市場を整備するまでの仮の施設として整備いたしましたが、新市場整備後の利用方法については今後慎重に検討したいと考えております。
以上です。
○議長(上田竹則君)
農林課長。
○農林課長(二宮嘉彦君)
大綱2、農業の振興についてお答えをいたします。
まず1点目、農業雇用についてでございますが、確かに全国的にも議員御指摘のとおり、農業分野への雇用の動きが活発化してきております。近隣では伊方において無料職業紹介所が開設されており、幾らかの実績があるようでございますので、今後情報収集をし、参考にしていきたいと思います。
ただ、農業人材バンクにつきましては職業安定法などの許可が必要となりますので、それらを踏まえた上で今後の検討課題とさせていただきたいと思います。
続いて2点目、高収益農業の展開についてお答えをいたします。
インターネットなどの活用により独自の流通経路の確保、消費者と直結した販売を行う農家がふえてきておりますが、八幡浜市の現状では農協による共販体制が今のところ主流でございます。確かに高収益農業は農業の最終目標であり、サラリーマンに負けない農業の展開ができれば、後継者問題も農業者の高齢化も、ひいては耕作放棄地問題も解決するように思います。つまりは高品質のミカンを中心としたかんきつの生産と有利販売、規模拡大と経営の合理化を進めることと考えます。過去から規模拡大、省力化につながる農道、モノラック、スプリンクラーなどの土地基盤の整備を初め、品質の均一化を図るための選果場の整備、高品質かんきつへの改植事業に取り組んでまいりました。
今後とも、補助事業を利用し、園内道の整備などによる農作業の省力化、効率化、高付加価値品種への改植などを進めて高収益農業を構築していくための支援を行い、経営能力の高い担い手の育成を行ってまいりたいと考えております。
続きまして、第3点目、農事組合法人についてお答えをいたします。
当市においては、果樹の販売は共販体制が確立されており、一般的な集落営農組織からの移行での法人化は現在の八幡浜市の農業では十分なメリットが発揮できないのではないかと考えております。現在、農業生産法人は数件ございますが、果樹関係では家族経営体となっております。一定の農業収入が見込まれる経営体では、それぞれが経営の一翼を担い、自覚と責任を持つことでより高い経営意識を持つことにつながり、後継者育成について非常に有効であると考えております。
一方、JA西宇和は合併をいたしましたが、真穴、川上、日の丸などに代表されるようなものは共同選果部会として集荷、販売については従来の形態を残しながら存続をいたしております。それぞれの共選においてブランドも立ち上げ、有利販売の努力をされております。特に川上地区については農地流動部会などの活動も活発で、水田地帯とはまた違った集落営農が展開されていると思っております。産地を存続するために農事組合法人での営農も一つの手段ではあり、実情を見ながら検討をしてまいりたいと思っております。
以上です。
○議長(上田竹則君)
農業委員会事務局長。
○農業委員会事務局長(山下 裕君)
上田議員の大綱2、農業の振興についての4点目、農業者年金についてお答えいたします。
農業者年金は、農業者の方が広く加入ができ、少子・高齢化時代に強い年金でございます。当市におきましても、加入者10万人早期達成3カ年計画に基づき、八幡浜市を5つのブロックに分け、農業委員を中心として農協の担当者等で組織する農業者地区別加入推進班を設置しております。加入目標を設定し、国庫補助が受けれる者の名簿を作成して、戸別訪問による推進、パンフレット配布による周知を図っております。
平成19年度からの3カ年の愛媛県の加入目標数は300人であり、平成20年12月末現在112人の新規加入者となっております。当市は42人の加入目標に対して44人の新規加入者を獲得しております。中四国ではトップクラスの実績を残しております。
しかしながら、本制度の情報提供としては、戸別訪問、年1回の農業委員会だよりの発行、パンフレットの配布だけでは制度の周知は必ずしも十分でない部分もあると認識しております。今後は、市の広報、農協の機関誌等を利用して、さらに農業者年金制度の幅広い周知を図ってまいりたいと考えております。
以上であります。
○議長(上田竹則君)
教育長。
○教育長(井上傳一郎君)
上田議員御質問の大綱3、スポーツを通じたまちづくりの3点、1点目、スポーツの振興計画について、2点目、市民スポーツセンターの利用について、3点目、スポーツ派遣事業についてお答えいたします。
まず、1点目のスポーツの振興計画について、関係機関との連携をとり、指導者の育成、確保、有資格者を積極的に活用してスポーツ活動の推進体制を進めているところでありますが、具体的には有資格者の新規獲得のため、市体育協会が実施しています公認スポーツ指導員の資格取得の助成、現在36名登録しております。県体育協会からの各種資格取得の募集案内を加盟団体に送付しています。また、指導者の活用として浜っ子人材育成銀行の登録、現在は54人でございます、を行い、市内に公表しております。
高齢者スポーツについては、保健福祉センターの事業ではありますが、市老人クラブ連合会において各種スポーツ大会を開催し、市社会福祉協議会において介護予防事業の体操教室を行っているところであります。
今後の課題として、御指摘のとおり、老人スポーツ専門の指導者の育成にも努めていきたいと考えております。
また、平成29年開催予定の愛媛国体において、八幡浜市は成年男子バレーボールが内定を受けておりますが、当市開催競技において、競技団体等と連携し、スポーツ教室などの事業を推進し、市民の意識向上を図りたいと考えております。
今後もなお一層のスポーツ活動体制の充実を進めていきたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。
次に、2点目の市民スポーツセンターの利用についてでございます。
御質問のとおり、現在中学生以下については保護者または成人者同伴でないと利用できないこととなっております。中学生以下の利用者が安全・安心な環境のもとトレーニングルームを使用するには、監視員、インストラクター等の導入が必要となります。ことし4月から市民スポーツセンターは指定管理者制度を導入いたしますが、現在の大幅な変更は考えておりません。今後、指定管理者と協議の上、変更が可能か検討させていただきます。
3点目のスポーツ派遣事業についてお答えいたします。
スポーツを通じて青少年の体と心を育てるスポーツ少年団等の活動において、将来を担う子供たちの健康管理は重要項目であります。当市において、スポーツ少年団加盟団体において必ず1名は安全対策の講義を受けたスポーツ少年団指導者を配置しております。また、学校教育におきましては、総合危機管理において安全対策を受けております。
しかしながら、議員御指摘のスポーツドクターの派遣など専門医による指導は行っておりません。今後、教育委員会及びスポーツ少年団等の意向を確認して、要望が大きければ検討したいと考えますので、御理解いただきたいと思います。
以上でございます。
○議長(上田竹則君)
上田浩志君。
○上田浩志君
それでは、再質問をさせていただきます。
大綱1の1点目、市場使用料についてでありますけども、先ほど市長より関係者に負担にならない程度で設定をするということでありましたけども、市場関係者にとっては使用料金が旧市場に比べどの程度高くなるのか心配され、余り高くなると価格の面からも今以上に魚離れにつながるのではないかと懸念をいたしています。完成後の使用料設定時には、関係者の意欲高揚も視野に入れて御判断がされるものと期待をしております。
そこで、現使用料金での据え置きなのか、また完成後の使用状況を見ながら使用者と相談の上無理のない対応をするのか、その方向性について市長のお考え方を聞きたいと思います。
それから、大綱2の2点目、高収益農業の展開について、農業復活の好機に最も重要なと思うものは何かということに関しまして課長よりるる御説明がありましたが、私は消費者のニーズに的確に対応した農産物の生産、加工、流通、販売に積極的に取り組み、消費拡大、販売拡大に努めることが最も重要であると考えております。そして、農業を起点とした新しいビジネスを展開することが農業の所得向上には必要不可欠であり、農商工連携による新たな取り組みを通じて経営能力の高い担い手を育成することが必要であると思いますが、いかがでしょうか。
以上、2点について御答弁をお願いいたします。
○議長(上田竹則君)
市長。
○市長(高橋英吾君)
再質問の市場使用料についてでございますが、新しい市場は高度衛生管理型として整備するため、事業費のおおむね2分の1は国の補助金、残りについては有利な起債を予定しておりますんで、整備費用は非常に安く抑えることができると思います。したがって、よって新しい魚市場の使用料については現在の仮設魚市場の使用料と同程度と予定しており、関係者の負担をできるだけ少なくする考えでございますので、御理解願いたいと思います。
以上です。
○議長(上田竹則君)
農林課長。
○農林課長(二宮嘉彦君)
議員の再質問にお答えをいたします。
議員御指摘のとおりだと思っておりますが、八幡浜のミカン産業につきましては先人たちのたくましい努力によりまして農協を中心とした共販体制の中で日本一のミカン産地を形成したと今でも確信をいたしております。
そういった中で、できるもの、できないものを精査しながら御協力できるものは御協力できるもの、お助けできるものはお助けできるということで、取捨選択しながら高収益農業の展開について尽力してまいりたいと思っております。
以上です。