公開日 2014年09月05日
〔新宮康史君登壇〕
○新宮康史君
それでは、待望の大トリでございます。ゆっくり急いでやりますので、よろしくお願い申し上げます。
それでは、最初に一言ごあいさつをさせていただきます。
昨年末、アメリカのサブプライムローンに端を発しました世界経済危機は、その後欧州ユーロ圏、また輸出主体である日本経済に瞬く間に大きく影響を及ぼしております。その最たるものは、事業縮小や生産調整により昨年末より急増してございます16万人にも及ぶ非正規労働者の解雇、雇いどめであります。また、ここに来て正社員の1万人が失職している状況であります。
2月16日の内閣府発表の昨年10月から12月のGDPでは年率換算でマイナス12.7%と、昭和49年、第一次石油危機の影響を受けましたマイナス13.1%に次いで35年ぶり、輸出面では過去最大の歴史的マイナスとなってございます。この先、ことしの1月から3月期も厳しいことが確実視されております。この間、世界不況の発信元でありますアメリカあるいはユーロの経済成長率、GDPはマイナス3.8とか6%で、大きな影響がないと思われていました日本が輸出依存の構造的経済の脆弱さが露見しまして、この先復興、回復の兆しが見えない状況であります。
しかしながら、すべてが悪いのかと申しますと、そうでもなく、海外では上海株が3割アップ、国内でも日本マクドナルド、サントリーあるいは任天堂などは過去最高の利益を出しているところもあります。要はこのような危機的な状況のときこそアイデアや取り組み方次第、組織ではトップのリーダーシップのとり方次第でどのようにでも変化するわけであります。つまり市の場合、市長の采配次第でどのようにでも方向づけられるわけでありまして、来る市長選挙でその市長を選ぶのは我々市民であります。しっかり時勢を読み、その人となりを見きわめ、市政をゆだねるにふさわしい人材を選ばなければ、逼迫した経済状況、市の沈没もあり得る状況下でのやり直しは不可能であります。いま一度市の置かれた現状、将来を見定めて最適の方を選びたいものであります。
前置きが長くなりましたが、それでは先に提出してあります発言通告書に従いまして、大綱3点について質問させていただきます。市長並びに関係理事者の誠意ある御答弁をよろしくお願い申し上げます。
まず、大綱1点でありますが、環境の美化、ごみポイ捨て禁止条例の制定についてでございます。
御存じのようにごみの不法投棄につきましては、道路や空き地、山、川、海すべてに至るまで海洋汚染防止及び災害防止に関する法律、それから廃棄物処理法、これはいずれも昭和45年12月25日、法律の第136号、137号で制定してございますが、これで不法投棄を禁じております。海の場合、第55号に1,000万円以下の罰金、陸の場合は25条に5年以下の懲役、1,000万円以下の罰金と定められております。
しかしながら、国の法律は余りに上位でありまして、我々市民にはなじまないし、よほど悪質なことをしない限り逮捕や罰せられることはないようであります。そのことが管理を甘くしているのか、市民の方の中にはごみを簡単に道路や空き地、川に、あるいは漁師さんの中にも海にごみを捨てる方が見受けられます。
特に本日は川のごみについてでありますが、私ごとで恐縮でありますが、私の住んでいるうちは東側に川の幅のやや広い五反田川、西側に川幅の少し狭い八代川が流れて、川に挟まれている格好になっております。川の清掃管理には愛リバー制度、旧の里親制度でありますが、東のほうの私の地域はライオンズクラブの方が愛リバーサポーター、これは昔里親という表現をしてましたが、定期的に清掃をしていただいております。
八代川のほうはだれも担当者がいなくて、ごみや雑草が伸び放題でありました。昨年、地区の高齢者の方から何とかしてほしいとの私のほうに依頼がありまして、工業高校の生徒さんの夏休み前清掃ボランティアとコラボレーションの形をとり、雑草の刈り取りも含め清掃ボランティアをさせていただきました。7月の暑い日でありましたが、暑さもさることながら、ごみの量も中途半端ではなく、約200袋ぐらい必要だったように覚えております。
これは私どもの一例でありますが、市内のどの川もそれぞれの地域の方や愛リバーサポーターがおられて清掃ボランティアをやっていただいてると思います。先日も千丈川を四国電力さんの有志の方がやっていただいたそうで、何とごみだけで40リットル入りのごみ袋ですが、40袋も必要であったそうであります。
現在の地球規模の環境保全を考えるとき、次世代に自分たちが住んでいるこの豊かで美しい八幡浜の山や川、海をそのままクリーンな状態で引き継いでいくのは私たちの責任だと思います。環境をクリーンな状態で維持するという公共心、公徳心の育成は、子供だけではなく大人も含めた生涯学習、教育の基本でもあります。最近、市内では健康増進のためのウオークが盛んになりました。私が以前一般質問で距離表示板をつけてほしいというのはいまだに無視されておりますが、今や川は絶好のウオーキングロード、憩いの場となっております。
そこで、提案型の質問になろうと思いますが、以下の点について市はどのように取り組み、あるいは考えておられるのか、お伺いいたします。
1つ目、市や学校による定期的な川の美化運動活動の促進と愛リバー制度の積極的なアピール、取り組み状況。
2つ目に、毎月の市広報紙による地域に対する定期的な環境美化、ごみ捨て禁止の市民意識の啓蒙状況。
3つ目に、ごみ捨ての特に多い橋やガードレール等の場所へのごみ捨て禁止標識の設置状況。
4つ目に、公民館を中心としたごみ拾いボランティア、集いの開催の状況。
5つ目に、市職員の地域清掃ボランティアに対する説明、指導あるいはボランティア活動時の協働、参画。
そして最後に、大きなくくりの法律ではなく市条例としてごみのポイ捨て禁止を何らかの罰則をつけて制定したほうがわかりやすいし、市民の皆さんの意識づけになると思いますけども、この点について可能かどうか御答弁をお願い申し上げます。
大綱の2でありますが、定額給付金の有効活用についてでございます。これは昨日2次補正予算で成立しましたけども、これは麻生首相が国民経済政策の目玉でやった事業であります。これまで首相の郵政民営化に代表される迷走発言やG7、先進国7カ国の中央銀行総裁会議でありますが、その終了後の某財務相のもうろう会見による引責辞任、ただしこれは私見ではありますけども、某大臣の会議や講演会での酒による失態は今に始まったことではなく、同行した官僚や記者も十分認識していたはずで、国益をかけた会見でその責任というものはそちらにもあると思いますので一方的には責められないと思うんでありますが、それはそれとしまして、このような総理の失態続きで、昨日小泉元総理まで反旗を翻す格好になり、水面下ではなかなか難航の末の成立であったように伺っております。
ちなみに、マスコミによる世論調査の結果、再議決には61%が反対で、賛成の30%を大きく上回っておりました。個人的には、2兆円もあれば雇用対策や日々の生活に困っている人や老人介護への援助、中小企業への資金援助、ひとり暮らしの高齢者や貧困家庭への学資面での支援等、幾らでも即効性のある活用ができたと思うんでありますが、ここは一八幡浜市民としまして、この冷え込んだ経済の現実をつきつけられましたとき、とにもかくにも関連法案が成立しまして給付事業がスタートできることはありがたく、関係各位には大変御迷惑をおかけしますが、御努力をいただき、一日も早い給付をお願いしたいところであります。
市の試算によりますと、給付金が6億3,670万円、事務費が2,220万円、で合計6億5,790万円が市に落とされるお金ということになっているわけでございますが、これは市の予算面から見ましても一般予算の3%に当たり、影響の大きな金額であると思います。
私はこの給付金はいただいて預金にするとかそういうことではなく、使っていただいて初めてその意味をなすものであり、それも市民に入ってきたお金でありますので、市の中で消費することで、それで初めて内需拡大、経済効果が得られると思います。
そこで、質問でありますが、行政といたしましても、市商工会議所や商店街、そのほか関係ビジネス団体と相談、提携していただいて、消費を促すイベントの開催、それも市民の皆さんが生活に直接役立つ催し物を計画、実施することが必要ではないかと判断します。例えば、先日まで行われていました日曜海鮮朝市の臨時復活、それから商店街が昨年末に実施しました商店街だけに通用する2割得の商品券あるいは市内スーパーで通用する何か特典のついた共通の商品券、それとか農協、漁協と連携した地域活性化商品券の販売等、アイデア次第で市民の方々も非常に購買意欲が発生すると思います。発想を変えれば、国が資金の用意と期日を明確にした経済活性化の機会を市に与えてくれるわけでありますから、市民の皆さんの生活あるいは経済界の活性に役立てるよう、市全体で活動すべきだと思いますが、どのように活用を考え、計画しているのか、御所見をお伺いしたいと思います。
大綱の3番でございますが、子供の携帯電話の利用とネットいじめについてでございます。今や大人から子供まで携帯電話はなくてはならない生活必需品になっている感じでありますが、一昔前までは携帯電話を持っていること自体が珍しく、一種のステータスのようでありました。今や寝ているときでも横に携帯を置いて寝ていると、聞くところによると手に握ったまま寝ている学生や若い方もいるとか、この情報化社会というか、いつでも自分は情報を取り込める、逆に情報化社会から疎外されていないという安心感を得たいがための携帯を離さない理由の一つだと、そういうふうに私は思っております。
それはともかく、2月25日、文科省の発表によりますと、小6で25%、中3で46%、高3では96%と、これは都会と地方では差があると思いますけども、自分専用の携帯電話を所持しているようであります。その所持率に比例して子供はネットに触れることになり、情報取得の場とともに、今やネットショッピング、そしてコミュニケーションの場となっております。
昨年の文部科学省のいじめ調査の結果、また昨年11月に掲載されました愛媛新聞の記事によりますと、全国の小・中・高校で2007年に認知したいじめは10万1,000件で、これは前年度より2万4,000件減ったのでありますが、逆にネットいじめは5,889件でありまして、これは1,000件ほどふえております。愛媛県内で公表された分につきましては1,346件でありまして、いじめの認知件数に対しましてネットいじめは81件であったそうであります。大体これはパーセントにすると全国平均の6%程度になるわけでありますが、これは平成19年度ですけども、平成18年度は2.6%ですからかなりふえた状況になっているわけで、その内訳としまして、小学校が3件、中学校が50件、高校が28件、中学校が非常に多い状況に今なってます。
ちなみにネットいじめとは、参加者が書き込める掲示板やプロフィールサイト、いわゆるプロフと言われる自己紹介サイトを利用しまして、特に学校の公式サイトではなく、裏サイトと呼ばれるだれでも開設できる、閲覧もできるもので、悪意のないものももちろんありますが、特定の個人を必要以上に攻撃、誹謗中傷の的にしたり、うその情報を流して困らせていると、またこれは子供に限らず、大人でもあります、これによって心ない書き込みがありまして、大人の方も自殺と、子供はもちろんですけど、そういう悲惨な事件が発生しているわけであります。これの責任は個人の範疇にございまして、保護者や教師の管理が届かない時間とか場所で問題が発生しているため、その解決の決め手となる有効な手段がなく、行政、学校、家庭、地域と社会全体が手を出しにくい問題であるのが現状であります。
最近の子供たちが起こす事件は、命の重たさが希薄になりまして、ネットいじめの延長線上にあるようなゲーム感覚で命をもてあそぶ凶悪犯罪が多く見受けられます。これは見過ごすことのできない大きな社会問題に発展してございます。
全国で6%の割合とありますけども、先ほど言いました理由により、学校とか家庭が実態を正確に把握できていないのが事実でありまして、確かなことは、携帯電話の所持率に比例しましてそのネットとか事件を起こす割合も高くなってきておりまして、そしてその質はより陰湿で巧妙になっていることであります。そして、2月19日の警察庁発表で、昨年とうとう18歳未満の男女が受けた非出会い系サイト、さっき言いましたプロフとかミクシィあるいは携帯電話サイトで、専門的にはSNS、ソーシャルネットワークサービスと申しますけども、それに分類された非出会い系サイトに絡む事件が792人、出会い系サイトに絡む事件が724人で、もうとうとう逆転したという形になっております。その非出会い系サイトの中でも強姦が15人、殺人未遂が2人と、またその携帯電話からのアクセスが98.6%と、私たちが知らないところで確実に犯罪の情報化は進んでおりまして、何らかの対策がますます求められているところであります。
文部科学省は、教員向けのマニュアルと実例集を全国の小・中学校に配布し、問題のある画面を見つけましたらサイト管理者に削除を依頼しまして、場合によっては警察に相談するようにしておりますが、問題の書き込みを削除しても新たに別のサイトで書き込まれてしまうと、こういうことがイタチごっこのようにありまして、また有害情報を選別するフィルタリングソフトということもあるんですけど、なぜかこれは加入していない保護者が圧倒的に多いのが現状であります。子供に携帯を持たせないと規制すること自体今のIT社会では無理でありますし、意味もなさないことですが、それよりもネットと実生活の関係を明確にしまして、子供も大人も真っ正面からこの問題に取り組み、情報を読み解く力、発信する意味を考える力を養っていく必要があるだろうと思いますし、ITネット社会の中で大人も子供も携帯電話を一つの情報伝達の手段としてうまく使いこなし、共存していくべきだと思います。
そこで、質問でございますが、1つには八幡浜市の小・中・高校生の携帯電話所持率はどの程度であるか、2つ目にネットいじめの届け出の有無、表面に出ていない裏サイトの実績の有無、3つ目に教員、保護者、地域それぞれに対する対処研修の有無あるいは計画の有無、それから4つ目にネットいじめ根絶に対する市、これは教育委員会になろうかと思いますけど、の考え方、最後に何らかの規制が必要と考えてるのかどうか、以上、答えづらい点もあると思うんですけど、避けては通れない問題だと思います。前向きな御答弁をよろしくお願いします。
以上であります。
○議長(上田竹則君)
市長。
○市長(高橋英吾君)
新宮議員の国政、定額給付金の有効活用についてお答えいたします。
全国では、この定額給付金の交付に合わせいろいろな取り組みが予定され、例えば1割増しのプレミアム商品券の発行や消費拡大セール等、消費に結びつく対策が商店街や商工関係団体等を初め行政も支援するところもあるようです。世界的な金融危機に端を発する急速な景気の減速に伴う不況の波が県内にも浸透しつつあり、徐々に投資経済にも影響は出るものと思われ、商店街を初めとする商工業や地場産業の衰退が懸念され、大変憂慮しております。
そのような中での今回の定額給付金の交付は、地域経済にとって大きく貢献できるものと期待しており、商工関係団体からの打診等もあり、市といたしましてはさらに市内で個人消費を促すよう、プレミアム商品券の発行に係る支援策を実施するため準備中であり、最終日に提案する予定でございますので、御理解願いたいと存じます。
その他の問題は担当課長より答弁をさせます。
○議長(上田竹則君)
生活環境課長。
○生活環境課長(大森幸二君)
新宮議員御質問の大綱1、環境の美化についてのうち、2、市広報による市民意識の啓蒙から6、ごみポイ捨て禁止条例の制定について、まとめてお答えをいたします。
21世紀は環境の時代と言われております。当市におきましても、昨年策定いたしました八幡浜市地域省エネルギービジョンや八幡浜市地球温暖化対策実行計画の推進により地球環境の保全に向けた取り組みを実施しているところであります。環境保全のキーワードは、市民一人一人が自分で何ができるかを考え、さらに行動に移すことが不可欠であると考えております。市民によります環境美化活動の現状は、職域、学校、地区公民館等を中心といたしまして、河川はもとより道路、海岸などの清掃を幅広くボランティア活動をいただいておりまして、大変感謝をしている次第でございます。
一方、ごく一部の不心得者によりまして不法投棄が後を絶たないという現実もあり、その対策に苦慮しているのも事実であります。不法投棄のひどい場所においては、土地管理者の了解を得まして立て看板の設置あるいは移動式カメラを設置をいたしまして対策を講じておりますが、議員御提案のとおり、市広報による定期的なアピールを通して環境美化に対する市民意識の啓蒙はもとより、ごみと省エネルギー問題の集い開催や注意喚起を柱としたごみのポイ捨て禁止条例の制定について今後前向きに検討してまいりたいというふうに考えております。
また、市職員も八幡浜市街道路清掃ボランティアに活動を参画しておりまして、毎週水曜日に役所周辺の清掃を実施をし、地域住民に対して環境美化やボランティア意識啓発を図りまして、あわせまして観光客へのイメージアップにつなげることで地域活性化への一助を図っております。
今後は、さらに公務員としての自覚のもと、地区公民館活動などに積極的に参画をするように呼びかけをしてまいりたいというふうに思っておりますので、御理解賜りますようお願いいたします。
○議長(上田竹則君)
建設課長。
○建設課長(菊池賢造君)
大綱1、環境の美化、ごみポイ捨て条例の制定について、1、市や学校による定期的な川の美化運動活動と愛リバー制度の積極的なアピール取り組み状況について答えます。
愛リバー制度は、現在八幡浜みなとライオンズクラブ、ボランティア横畑支部河川をきれいにする会、愛媛県立八幡浜高等学校、瀬戸建設株式会社、八幡浜市管工事業協同組合の5団体が千丈川、五反田川の清掃活動に登録、活動されております。過去には八代川におきましても、岩田功次さん代表のヤシロミズスマシ隊30人が八代集会所より上流で活動され、愛媛新聞に紹介されたこともあります。愛媛県ホームページの愛と心のネットワーク、愛媛ボランティアネットをクリックしますと、愛リバー制度の内容が詳しくわかるようになっております。
旧の河川里親制度の際には平成12年6月に市広報に掲載しており、パンフレットは平成14年5月に河川愛護団体や自治会ほか学校関係にも配布し、周知したところであります。
以上です。
○議長(上田竹則君)
教育長。
○教育長(井上傳一郎君)
新宮議員御質問の大綱3、子供の携帯電話利用とネットいじめについての5点についてお答えいたします。
まず1点目、八幡浜市の小・中学生の携帯電話所持率ですが、小学生が5.9%、117名です、中学生が28.6%、268名です、というのが昨年12月の調査の結果でございます。全国の小学生が31.3%、中学生が57.6%という状況ですから、これに比べますと本市の子供たちの携帯所持率はかなり低いと言えるかと思います。
小学校や中学校と同様に学校への持ち込みを原則禁止している高校については、細かい数値を把握しておりませんが、所持率は90%を超えると聞いております。
次に、2つ目にネットいじめや裏サイトの状況ですが、今週、小学校6年生と中学校2年生を対象に携帯電話等による被害調査を行いました。何のトラブルにも遭っていない児童・生徒がほとんどですが、被害に遭った子供たちが現実にいます。最も多かったのがチェーンメールを送られた中学生が53名、掲示板やメールで悪口を書かれた小学生が3名、中学生に5名いました。これも数値的には低いのですが、一名でも被害を受けている児童・生徒がいること自体憂慮すべき状況ととらえています。
3つ目の研修について、概略説明します。
先ほどのチェーンメールについては、小・中・高校の生徒指導主事、市教委、警察署が一堂に会する学校警察連絡協議会で情報交換を行うと同時に、対応について共通理解を図り、指導の徹底に努めています。
また、今年度6月に開催された市P連主催のPTA役員合同研修会には、当初予定されていた研修とは別に、県総合教育センター研究主事を講師として招き、ネットや携帯の負の側面、そしてフィルタリングの必要性について考える時間を急遽組み込んでいただきました。市いじめ対策委員会でも、全国の小・中学校に配布されている情報モラル教育資料の編集委員を東京から招き、講演会を実施しました。子供たちが犯罪被害者にならないために私たち大人がどうすべきかを考えました。市内中学校にはネットによるいじめ、誹謗中傷を解消するための啓発用CDを1月に配布し、卒業と同時に携帯所持者が急激にふえる現実を踏まえ、3月までに研修の機会を確保するよう指導しております。まだすべての学校から研修した報告は上がっていませんが、保護者対象に実施した学校もあり、具体的で大変わかりやすいCDだったという評価を得ています。今後も機会をとらえ、教職員の研修、単位PTA、補導員、さらには地域にまで研修の輪を広げ、深めていく必要を感じております。
4つ目、5つ目の市教育委員会としての考え方、何らかの規制が必要と考えているかについてですが、関連しておりますので、まとめて答えさせていただきます。
議員御指摘のとおり、たとえ携帯を校内持ち込み禁止しても、ネットによるいじめや誹謗中傷がなくなるものではありません。子供たちがネットや携帯を使用するのは学校外ですし、携帯を持たせるのは保護者ですから、先ほどのCD等を活用した学校単位のPTA主催の研修会が有効かと考えています。
また、教育委員会からさまざまな通知、通達を学校や家庭に出すことも工夫しますが、保護者間のネットワークづくりや市P連等が中心となった自主規制のような動きが起こせないかと考えておりますので、関係機関にもお願いしていきたいと思います。ネット社会への対応は喫緊の課題ととらえています。市P連会長や県P連会長をされ、社会教育団体のリーダーとしても御活躍されました新宮議員さんの御意見、御指導を今後もよろしくお願いいたします。
以上でございます。
○議長(上田竹則君)
新宮康史君。
○新宮康史君
大変御丁寧な御答弁ありがとうございました。
まず、環境の美化についてでございますが、市の前向きな取り組みについては非常に理解できたんですけども、そこでもう少し詳細な内容になろうと思いますが、以下の点について再質問させていただきますので、よろしくお願いします。
まず1つ目は、県と市との権限といいますか、業務分担は清掃という面でどういうふうになっているのか。例えば、清掃具とか、何十名とかでボランティアをやると思うんですけど、それのジャンパーの貸与とかはないのかとか。それから、回収用ごみ袋はどこが出すのか。それにかかわる費用ですよね、これ例えばもし市が負担するのであれば、その予算はどういうふうになっているのかとか、その辺もちょっとお伺いしたいと思います。
2つ目に、ごみのポイ捨て禁止を市の条例としてお願いしてるわけですけども、ほかの類似の市でこういうことが実際にもう制定しているところがあるのかどうか、わかる範囲で構わないのですけども、お伺いしたいと思います。
次に、定額給付金につきましてですけども、これは市長が御答弁いただいたんですけど、ぜひ楽しみにしていますので、最終日の提案をよろしくお願いします。
そこで、再質問でありますけども、ちょっと言いづらいことではあるんですけども、こういう経済状況になりますと、議員はろくに仕事もしてないで給料をもらってるとか、それから市役所の連中は高い給料と仕事が保障されていてうらやましいとか、ちょっと反論しようと思っても半分当たってるんでなかなか言いわけもできないのでありますが、とにもかくにもこの給付金支給が決まりました。
いわゆるこれにつきまして市民の方々に具体的にいつどこでだれがどのように支給してくれるのか、市民の方々はどういうふうに待機というか、市からの信号を待っていればいいのか、その辺をもう一度はっきり市民の皆さんにわかるように、せっかくの機会でございますので、私再質問しますので、教えていただきたいと思います。
それから、子供の携帯電話利用とネットのいじめについてでありますけども、これは先ほど教育長が御丁寧にしていただいたんですが、私この中で一番ちょっと問題なのは、この間の文部科学省の実態の調査でも出てきたんですけども、子供と親が大きな認識のずれがあるということなんですよね。例えばプロフでも、私きれいよ、私こういうすごいプロポーションをしてるよとかということをぱっと出してるわけですけども、それ高校生あたりになると、実際の数字では60%あたり出してるわけですけども、親は15%ぐらいしか知らないと。それから、知らない親の子供ほど、言葉は悪いんですけど、安易というか簡単に自分のことを載せたり、あろうことか友達のアドレスとかのことも載せてしまうと、そういう調査結果が出ております。
やっぱり先ほども出ましたけど、ここはまず親、私たちも含めてですけども、大きなことは言えないんですけど、自分自身が携帯電話というものをきちっとまず知らなければ、これ一つの社会問題となってますので、ただ話すだけぐらいだったらできるんですけど、それから携帯でインターネットにいっていろんな情報がとれると、都会で迷ったから子供にちょっとインターネットで調べてくれというか携帯で調べてくれという、そういう利便性はあるんですけども、それじゃいかん、やっぱり親が初めて使ういうか、大人が初めて使えてからこそ子供に教えていかないといけないと思いますけど。
小学校、中学校の間で今文部科学省が持ち込み禁止としてますけども、持ち込み禁止にしても高校に行ったらもうざっと90%、100%近くの人間が持ってるわけですから、やっぱりこういうのは小さいときからきちっと教育していって初めてなるものだと思いますし、いわゆる今の情報化社会の中ではそれが必要だと思うんですけども、ちょっと説明が長くなったんですけども、この問題についてはやっぱり市教育行政全般にかかわる重要な社会問題だと思います。もう一度具体的に親への教育の機会とか、小学校、これは小学校でもこういうことで取り組んでるのは全国で2割程度しかないと思うんですけど、私はこの八幡浜の地が最優先する市だと思いますんで、先駆けてやってもいいと思います。だから、小学校の低学年からその辺に取り組んでいっても構わないと思うんですけど、その辺どういうふうに考えているのか、ちょっと考えをお伺いしたいと思います。
以上であります。
○議長(上田竹則君)
政策推進課長。
○政策推進課長(中榮忠敏君)
再質問の定額給付金の今後の市としての取り組みの予定についてお答えをいたします。
定額給付金の申請書兼請求書につきましては、3月30日に八幡浜郵便局に持ち込みをしまして、各申請受給対象者あてに封書で郵送することとしております。その際には、記入要領等も同封をいたしまして、少しでも記入に手間がかからないような工夫をしたいと思っております。
なお、給付対象世帯が約1万7,000世帯となっておりますので、全世帯に届け終えるには二、三日程度かかるというふうな予定となっております。書類が届きました後には、各世帯の世帯主の方が申請書兼領収書に必要事項を記入をしていただきます。今回の定額給付金の給付方法は原則口座振り込みでの給付となっており、申請書とあわせて本人確認書類、例えば免許証などや金融機関の通帳の写しなどを同封の返信用封筒に入れていただき、市のほうに送り返していただきます。その後、市のほうでは提出をいただいた請求書のチェック等を行いまして、希望されております金融機関に対して口座振り込みの依頼をするという流れでございます。
そういうことで、最終的には給付の時期でございますが、請求書を早い段階で返送をいただいた方には現時点では4月下旬ごろを目安として考えておりますが、少しでも早く給付ができるよう事務を進めてまいりたいというふうに思っております。
それと最後に、今月末に発行いたします市広報の4月号には定額給付金の特別枠をつくりまして周知徹底をしていきたいというふうに考えております。
以上でございます。
○議長(上田竹則君)
生活環境課長。
○生活環境課長(大森幸二君)
それでは、環境の美化についての再質問についてお答えをいたします。
1点目のボランティアサポーターに対する県と市のいわゆる業務の分担につきましては、愛媛県公共土木施設愛護事業運営要綱によりまして、住民と行政とのパートナーシップのあり方について制定がされております。同要綱の第9に、県の支援といたしまして活動区域内への参加団体のいわゆる表示看板の設置、ボランティア保険の加入及び軍手の支給について規定されております。
第10に、市の協力といたしまして、回収をしたごみの処分やサポーターとの連携、連絡調整について規定をされております。当市といたしましては、同要綱に基づきまして、既定予算の範囲内において環境美化活動用ごみ袋の事前配布と職員によるごみの回収を行っております。
2点目のごみポイ捨て禁止条例の制定状況でございますが、県内におきましては4市2町において制定をしております。このうち、4つの自治体におきましては罰則規定を盛り込んだものとなっております。ちなみに、四国のよその3県につきましては、全市町において制定をされている状況であります。
以上であります。
○議長(上田竹則君)
教育長。
○教育長(井上傳一郎君)
私も新宮議員さんの言われるとおりで、今本当に携帯、その他この問題は大きな社会問題になってると思っております。八幡浜市の場合、まだ大きな事件が出てはおりませんけれども、本当に喫緊の課題であると思っております。特に携帯電話によるいじめとか、それから性犯罪、そういったものを考えるときに、私たち大人として、特に私のように教育関係にかかわる者としてはぜひそういったことに力を入れていかなければならないと今思っておりますし、訴えつつあるわけでございます。
言われますように家庭の親と子供のいろんな認識の差、私もそれも感じますし、本当に私自身がそういう意味では劣っておりますので、そういった実態から考えても、本当にほかの親御さんにもそうあるんじゃないかなと考えることもございます。
そういうことを考えましたら、やはりまずは私としては教職員をそういった必要感、そういった点の感覚を持たせることのために研修を今やっておりますけれども、より各学校でそれを深めていきたい、市内でも取り上げていきたいもんだと思っております。
そして、その教職員が子供たち、学校に小さいときからそういう感覚を持たせていくということが大事かと思います。新しい学習指導要領がもう始まるわけでございますが、その中には子供たちに情報モラルの指導を十分しなさいということがございますので、各教科、教育のそういった立場にありますので、そういったことも深めていきたいと思っております。
そして、何よりも親御さんのそういったかかわりが家庭でしていただかないきませんので、参観日とか、または総会、その他市P連の研究会とか、そういった保護者のかかわりのある場所で研修もしていただく。と申しましても、おいでます方が一部であっては困りますから、やはり全世帯に広がるような工夫を何らかの形で呼びかけていかなければならないんじゃないんかなと、関心を持っていただく親だけでは、無関心な方へどうするかということも必要になってきますから、そういった点もお互い今後啓発に努めていきたいもんだと思っております。そういったようなこと。
そして、何よりもまた家庭と同時にPTAの役員さんとかまた補導員さんとか、そういう関連の方々にもお力添えをいただくようなことも必要かと思いますし、そしてそういった方々に、今市P連の会長さんともお話もしておるんですけれども、市P連のほうから何か自主的な規制とか、お互いの立場から盛り上げていただくような方向性はないかと、そういうことも呼びかけておりますし、またこれを機会にぜひお願いしていきたいもんだと思っております。そういう意味でも、ひとつ本席の議員さんを初め市民みんなで共通理解をひとつ深めていけたらなと思っておりますので、ぜひ御指導、御尽力のほどお願いする次第でございます。
以上でございます。
○議長(上田竹則君)
新宮康史君。
○新宮康史君
もう最後に要望として2点だけお願いします。
まず、環境の美化の件ですけども、いつも一般質問で言うんですけど、そのときに検討します云々の話はあるんですけど、先ほども言いましたようにそれから先のフォローがないんで、大体いつごろまでとか、そういう期限を切ってそういうことはぜひ制定について検討をしていただきたいと思います。
それとあと一つは、先ほど教育長が言われましたように新学習指導要領も本当に今新しく4月から入ってくると思います。そのためのエキスパートの育成と対応策が今とられてると思うんですけども、この際ですけども、携帯電話等情報関連技術、いわゆるICTというやつですけども、それに対するエキスパートをもう一人育成しまして、教育委員会なりに専従として配置しまして、相談とかトラブルの解決に当たらせたらいかがなもんかと思います。これも御検討をよろしくお願いします。
以上であります。