一般質問 H20.12 遠藤素子 議員

公開日 2014年09月05日

〔遠藤素子君登壇〕


○遠藤素子君 
 私は、質問通告に従いまして、大綱
3点について質問いたします。

 市長並びに関係理事者の皆さんには誠意ある御答弁をお願いいたします。

 大綱第1点は、深刻な格差の拡大から市民の暮らしを守るためにであります。

 アメリカ発の金融危機は世界経済の大混乱を引き起こし、日本経済にも深刻な影響を与えています。しかし、今起こっていることは自然現象ではありません。極端な金融自由化と規制緩和を進め、実体経済からはかけ離れた投機マネーを膨張させ、ばくちのようなマネーゲームに狂奔するカジノ資本主義が破綻したのです。

 同時に、日本の景気悪化をここまで深刻にさせている根本には、資本金が10億円以上という大企業だけを政府が極端に大切にしてきた外需輸出頼みという日本経済の脆弱さがあると指摘されています。そのために、アメリカ経済が混乱すると日本の景気悪化が一気に進むという事態になっている。だから、ここをただすためには、我が党は3つの柱で国民生活を守るために政治がその責任を果たすことを求める緊急経済提言を発表し、各界から賛同の声が上がっているところです。

 特に、外需頼みから内需主導へ、この柱は政府・与党も言い始めています。では、なぜ外需頼みの脆弱な経済になってしまったのでしょうか。この間、自・公政権は、強い企業、産業を強くすれば日本経済は強くなるなどとして一部の輸出大企業を応援する経済政策に熱中し、そのしわ寄せを家計と内需に押しつけてきました。そのために、大企業は2008年度末に24兆円もの利益を上げる見通しを立て、しかもこの5年間で史上最高の利益を上げ続けて、ため込んだ内部留保は資本金10億円以上の企業だけで230兆円にも上ります。2000年以降で57兆円、25%もふやしています。これは法人企業統計によるものです。

 本気で内需主導へと言うなら、日本経済の抜本的な本質改善を図る、すなわち大企業中心主義から国民こそ主人公の政治へ大転換が求められます。庶民の懐を温め、安心して買い物ができる状態をつくり出さなければ、景気回復は望めないということです。そのためには、安定した雇用の保障と安心できる社会保障で国民の暮らしを支えること、そして地場産業の振興と庶民の家計を応援する減税です。小泉改革以来、政府がやってきたことは、まるで逆さまではなかったでしょうか。定額減税の廃止や年金の改悪初め社会保障のたび重なる改悪によって次々と国民の負担はふやされ、その額は年間130兆円にも及んでいます。国民1人当たりにしますと10万円の負担増です。

 その一方で、大企業や大資産家には直近の年間ベースで7兆円の減税を行い、その結果、この10年間で40兆円もの税収が失われました。毎年、国民1人当たり10万円もの負担をふやしておいて、今度の定額給付金12,000円を配るから勘弁してくれと言われましても、その後には消費税の大幅アップも明言されており、私たちの暮らしがよくなる見通しは立たず、不安を解消することには役立ちません。

 このような状況のもとで市民の皆さんから聞こえてくるのは、この先どうなってしまうのだろうかという不安と明るい展望を示し得ない政府への憤りや失望です。市長は、この市民の苦境をいかにして乗り越えようとなさっているでしょうか。今大切なことは、地方自治体として市がこの悪政から市民を守るためにどこまで防波堤の役割を果たすかということではないでしょうか。年末を間近に控え、寒さに震えながら、どうやって年を越せばいいのか苦悩している市民のことを考えますと、課題は本当にいろいろありますが、緊急な次の3点に絞って伺いたいと思います。

 まず1つは、福祉灯油の実現です。昨年1226日、厚労省から生活困窮者に対する灯油購入費助成などが自主的に実施されていることを認める通達が届いております。昨年の原油高騰がきっかけで、全国では700近い自治体が福祉灯油を実施しており、福島県では24すべての自治体で月2,000円の助成をしています。お話を聞きますと、生活費もままならない状態で、昼間は電灯はつけず、灯油代は出ないのでお布団に入って暖をとるしかないといいます。衣服はもう何十年も買ったことがないという声も聞きました。日本という国では、これが憲法25条でいう健康で文化的な生活だというのでしょうか。福祉の町と言うなら、せめて朝晩の寒さをしのげるだけの灯油代を助成すべきではないでしょうか。生活困窮者、障害を持った方々、そして高齢者に温かいお正月を過ごさせてあげたいと思うのですが、いかがでしょうか。

 次に、高過ぎる国保税についてお聞きします。

 この不況のもと、さまざまな事情で収入が減り、払いたくても払えない世帯がふえています。国保税の滞納世帯がふえている背景には、国保税が高過ぎることがあります。1984年に国民健康保険法が改悪され、国庫負担が45%から38.5%に削減されたことが最大の原因です。国庫負担の削減は市の国保の財政運営を悪化させ、次年度の国保税のアップにつながり、それが滞納者をふやすので、さらに国保の財政運営を悪化させるという悪循環を引き起こしているというのが現状ではないでしょうか。

 お聞きしますと、現在当市の国保の皆さんの国保税率は所得の12%を超えているといいます。所得の低い人にとってこの負担は大変重くのしかかります。ここを変えなければ、幾ら滞納者に資格証明書を発行しても、状況はよくならないと思います。この税率を1%でも2%でも下げることを考えなければなりません。全国で国庫負担率をもとに戻せとの運動が巻き起こっておりますが、それと同時に緊急に一般会計からの繰り入れをふやすことも提言しておきたいと思います。

 差し当たっては、払いたくても諸事情によって払えない場合、国民健康保険法第77条には申請すれば税の減免ができることになっています。その活用を進めて、そういう困った人を救うべきではないでしょうか。

 また、私は、滞納を理由に資格証明書を交付されると保険がきかず、一たん病院の窓口で10割の支払いが求められるため、実際には医者にかかれない人を生み出すことになる、よほどのことがない限り資格証明書は発行すべきでないと9月議会で取り上げましたが、実際に当市でも、病気になっても医者に行けない人があるやに聞いております。

 つい先月17日、参議院決算委員会において舛添厚労大臣と水田厚労省保険局長は、我が党の仁比聡平参議院議員の質問に答えて、滞納を理由に保険証を渡さないことを義務づけていない、資格証明書は対話の手段として発行と答えています。また、日本共産党の国会議員団のアンケート調査によりますと、全国600の病院から回答をいただいておりますが、保険証がないために受診がおくれて重症化した例が過去3年間に930件、命を落とした例が過去2年間に25人出ているといいます。病気は早期発見早期治療が原則です。無理をして治療をおくらせば、重症となって医療費は高くつくのです。

 今回は、特に15歳までの子供のいる世帯、また高齢者には少なくとも保険証を交付すべきだと思います。後期高齢者につきましては、発足からまだ1年たっていませんから、1年以上の滞納者はいませんので、74歳までの高齢者についてお聞きしますが、前期といえども体のあちこちに変化が出始めるときです。この時期の人たちからも保険証を取り上げることはやはり重症化を招くと思います。子供と高齢者からの保険証の取り上げはすべきでないと思いますが、いかがでしょうか。

 次は、安定したルールある雇用をという問題です。

 安定した仕事ができる、これこそが国民生活の基盤です。ところが、自・公政権が労働法制の規制緩和で低賃金で使い捨てができる非正規雇用を拡大させたことが働く貧困層を拡大させ、これが内需低迷の大きな原因にもなっています。そのような状況のもとで、今官製ワーキングプアといって国や自治体の職場が生み出す貧困が改めて社会問題になっています。公務の職場で働く非正規職員は、国で14万人、地方自治体で60万人にもなっているといいます。住民の生活と権利を守るべき行政の姿勢が問われていると思いますが、八幡浜市の実態はどうなっているでしょうか。市の職員、保育士、給食調理員などの働くルールは守られているでしょうか。

 また、当市が指定管理者に選定している職場で違法な働かせ方はないでしょうか。その実態を伺います。

 残業手当が支払われていないのではないか、午後7時までは残業代は出ないことになっているなどの声が聞こえていますが、どのようになっているでしょうか。

 大綱第2点は、厳しい年末を乗り越えるため、中小業者に緊急保証セーフティーネット5号の広報と活用の問題です。

 長引く不況は、中小業者の営業を脅かしています。中小業者の仕事がふえるように、市が発注する事業も生活に密着した事業を広く数多くしていくことが求められていますが、一方で昨年10月に導入された部分保証制度は、銀行の貸し渋り、貸しはがしを助長するものになっているようです。

 政府は、中小零細企業の強い批判を受けて、原材料価格高騰対応等緊急保証制度を1031日に創設し、新たな保証制度は全額保証にするとしています。この制度は、指定業種が618種にまで広げられていますから、市内の業者のほとんどが対象となり、売り上げの減少、または価格転嫁が困難であることを市長が認定すれば、民間金融機関から融資を受けるときに信用保証協会が100%保証をするというものです。最近3カ月の平均売上高などが昨年同期比3%以上の減などが指定要件で、今回の保証制度はこれまでの借り入れとは別枠で受けることができ、低利ということです。

 厳しい年の瀬を乗り越えるために、大阪市などでは連日600人が相談窓口に訪れているといいますが、当市の対応はどのようになっているでしょうか。12月の広報などに載るのかと注目していましたが、見当たりませんでした。利用者がこの八幡浜で出ているのかどうか、また今後この有利な制度をどのように生かそうとされているのか、伺いたいと思います。

 大綱第3点は、すべての子供たちに行き届いた教育をという問題であります。

 先月、私たち民生文教委員会は埼玉県の志木市の教育の取り組みを視察してまいりました。ここでは、教育予算に12.6%をつぎ込み、中学を卒業するときにはすべての子供たちに必要な基礎学力をつけさせるのだという大変熱意あふれる取り組みを見ることができました。いろいろな取り組みがありましたが、基礎学力アップの取り組みでは、義務教育の入り口では小学校の12年生に25人学級を実現しており、3年生は30人学級です。そのために市独自の教員を雇ってもいました。また、義務教育の出口である中学3年生の部活動後の時期には、9月から翌年の3月までの6カ月間、希望者を募り、放課後の学習時間に充てているというものです。そのための講師は教師以外の一般の人であったり、多くは周辺の大学生を登録していて、初めはボランティアだったそうですが、今では1時間1,000円の報酬で見てもらっているとのことで、年々受講者がふえておりました。生徒はもちろん無償です。そして、子育てをするなら志木市でと若い人たちがふえ、小学校を増設しているということも、特殊な地域であるとはいえ、驚きでした。

 さて、日本の教育は国連子どもの権利委員会からも競争的な教育制度の是正を勧告されてきました。小泉内閣以来の構造改革は教育条件を悪化させるとともに、教育格差、子供の貧困を広げ、多くの子供たちを傷つけています。そのもとで、昨年から2年続けて行われた全国一斉学力テストは、さまざまな不正や受験対策が広がり、結果をめぐって今なお全国に大きな影を落としています。

 そこで、お聞きしますが、当市の場合、このテストの結果はどのように処理されたのでしょうか。教育委員会としてどのように総括されているか、お聞きしたいと思います。

 そもそも四十数年前にこのようなテストが行われ、愛媛が学テ日本一などになる裏で、さまざまな不正や子供たちへの差別、競争の激化などで先生も子供たちも傷つけられ、その余りの犠牲の大きさに中止されたものでした。それを今回、あの数々の失言で辞職に追い込まれた中山元国土交通大臣の提唱で始まったものだと知り、唖然としました。日々子供たちと接している先生方は、一人一人の人間性や個性、学力や家庭環境などさまざまなことを把握されています。それを全国一斉に一つの物差しではかることにどのような意味があるというのでしょうか。このテストではかられる学力は、ある限られた一部分を見るにすぎません。それでも、結果が出れば、だれもがそのテストの結果に影響されます。すべての子供を対象に実施されるとなれば、必ず教師にも子供たちにも過度の競争やストレスを引き起こし、本来の豊かな、そして自主的精神に満ちた教育は阻害されていくと思うのです。私立の学校などでは受験を取りやめた学校が出ているようです。

 去る、1120日、文部科学省は昨年度の子供の暴力行為の発生件数が、前年度比、小学生で1.4倍、中学生は1.2倍に激増していると発表しました。学力テストなどの影響はないと言えるでしょうか。本来のあるべき教育の姿勢をぜひ守っていただきたい。そのためにこれ以上のテストは受ける必要はないと思うのですが、いかがでしょうか。

 また、1回のテストで使われるこの費用は93億円とも聞きます。それを少人数学級の実現に回せば、本当にすべての子供たちに行き届いた教育を施すことにつながるはずです。せめて30人以下学級を実現すべきではないでしょうか。子供たち一人一人を見詰め、大切に育てるために40人学級は余りに多過ぎます。昔と違って今の子供たちは多種多様な表現で教師に多くを求めてきます。どの子の願いもしっかりと受けとめ聞いてあげたい。現場の先生方はだれしもそう思い、献身的な努力をしていただいていると思います。しかし、病院で医師の先生方が限界を超えるほどに頑張って、ついに勤務医を続けられなくなってしまったようなことが教育の世界では起こらないと言えるでしょうか。

 当市では、少子化の影響で自然に少人数学級になっているところもある一方で、30人を超える学級も残されています。この差は決して少なくないと思うのですが、ぜひともできるところから30人学級の実現を求めたいと思います。

 以上で私の質問を終わります。

○議長(上田竹則君) 
 休憩いたします。

午後 零時14分 休憩

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午後 113分 再開

○議長(上田竹則君) 
 再開いたします。

 市長。


○市長
(高橋英吾君) 
 遠藤議員の質問の大綱
1、深刻な格差の拡大から市民の暮らしを守るための高過ぎる国保税、申請減免制度の適用、資格証明書の交付中止についてお答えをいたします。

 保険税の減免は国民健康保険法第77条を根拠としており、その適用については、国民健康保険税条例第27条で規定されている減免に関し要綱を作成し減免基準を定めております。その中で、廃業、失業、疾病、負傷等により収入が著しく減少した者が含まれておりますが、適用範囲の中で預貯金などの財産調査を行い、負担に耐えることが困難であると認められる者が対象となります。

 市としては、この要綱を積極的に周知することは考えておりませんが、相談には応じて、該当するようであれば申請していただくことになります。参考となりますが、今までにこの基準が適用されて保険税が減免された世帯はございません。

 資格証明書の交付については、保険税を1年以上滞納している世帯すべてに交付しているわけではございません。納税相談等に応じてもらえない世帯に交付しておりますが、10月末に厚生労働省より資格証明書の交付に際しての留意点について通達がありまして、税務課と市民課で協議を行い、中学生以下の子供がいる世帯には資格証明書は交付せず、短期被保険者証で対応することといたしました。

 前期高齢者については、11世帯12名の方に資格証明書を交付しておりますが、納税相談等に応じていただければ、短期被保険者証に切りかえることにしたいと思っておりますので、御理解をいただきたいと思います。

 その他の問題に関しては担当課長より答弁をさせます。

○議長(上田竹則君) 
 総務課長。


○総務課長
(山本一夫君) 
 それでは、遠藤議員御質問の大綱
1、深刻な格差の拡大から市民の暮らしを守るためにの3点目、官製ワーキングプアについてお答えをいたします。

 まず、現在の臨時嘱託職員の状況でありますけれども、臨時事務職員の年間賃金は1844,000円、日給6,460円、そのほか雇用保険等を含む社会保険料、通勤手当などを支給をいたしております。

 保育士臨時職につきましては、保育士全体137名のうち59名で約43%を占めております。年間賃金は1983,000円、日給7,010円となっております。

 給食調理員につきましては、臨時事務職員と同様であります。

 一般事務、保育所とも6カ月更新の雇用で地公法22条職員であります。

 嘱託職員の年間報酬額につきましては、業務内容により異なりますけれども、平均で2166,000円、雇用期間については1年更新の3年間を基準といたしております。

 なお、愛媛県の最低賃金は時給631円、ハローワーク八幡浜管内では事務職パート時給は728円、市の臨時職を時給換算いたしますと、事務職及び給食調理員で807円、保育士では876円となります。

 次に、市が指定管理者に選定している職場につきましては、指定管理者制度におきまして、制度上人件費の強制はできないため、協定書締結の際に労働基準法の遵守、給与水準の確保などについて管理者に対し指導をいたしております。

 以上であります。

○議長(上田竹則君) 
 福祉事務所長。


○福祉事務所長
(水野省三君) 
 遠藤議員御質問の大綱
1、深刻な格差の拡大から市民の暮らしを守るためにの1点目、福祉灯油の実現についてお答えをいたします。

 灯油高に限らず、原油高騰に起因する石油関係商品価格の上昇は市民生活に大きな影響が出ておりますことは認識をいたしております。その中で、いわゆる福祉灯油に対する助成制度は昨年来寒冷地を中心に広がりを見せているようであります。

 しかしながら、投機的要因も加わって急騰をしていた原油価格は、このところの経済情勢等で急落し、高騰前の価格に下がっておりますので、早晩灯油価格にもそれが反映されると判断しております。

 したがいまして、今後の灯油価格の動向及び近隣自治体の対応を注視してはまいりますが、八幡浜市は国内では気候温暖な地でもありますし、現状では灯油購入に対する助成は困難であると考えております。

 以上です。

○議長(上田竹則君) 
 商工観光課長。


○商工観光課長
(菊池正康君) 
 大綱
2、新しい年末を乗り越えるため、中小企業に緊急保証セーフティーネット5号の広報、活用についてお答えをいたします。

 本年1031日から、国は緊急総合対策の一つとして原材料価格高騰対応等緊急保証制度を開始しました。この制度は、原油に加え原材料価格の高騰や仕入れ価格の高騰を転嫁できていない中小企業者の資金繰りを支援するため、現行制度の抜本的な拡充、見直しを行ったもので、セーフティーネット保証制度の5号の全国的に業況の悪化している業種が拡充され、618業種となり、保証制度の拡充を求める中小企業をほぼすべてカバーしております。認定要件も緩和され、最近3カ月の平均売上高等の対前年同月比マイナス5%以上からマイナス3%以上に変更され、最近3カ月の平均売上総利益率または平均営業利益率の前年同月比マイナス3%以上が追加されております。概要は、一般の保証限度額と同額の別枠保証で、一般の保証より低い保証料率で利用でき、責任共有制度の対象外で、保証協会の100%保証が得られ、借りやすい制度になっております。

 この制度による認定業務を市が行っておりますが、この制度発足後、認定件数が1カ月余りで25件に達し、4月からの従来分と合わせますと合計60件と、既に前年度実績38件を大幅に上回っております。中小企業の方々の資金繰りが大変厳しいものと受けとめております。

 制度の周知につきましては、既に国等によりマスコミ報道や関係団体を通じ周知されておりますが、市といたしましても改めて中小企業の方々にこの制度を広報や関係機関等を通じ周知していきたいと存じます。

 以上です。

○議長(上田竹則君) 
 教育長。


○教育長
(井上傳一郎君) 
 遠藤議員御質問の大綱
3、すべての子供たちに行き届いた教育を、1、全国学力・学習状況調査について、230人学級についてお答えいたします。

 まず、大綱31、全国学力・学習状況調査についてお答えいたします。

 今年度2回目になる全国学力・学習状況調査は、4月下旬に実施され、8月下旬に教育委員会と各学校へその結果が返ってきました。教育委員会では、2教科、小学校では国語と算数、中学校では国語と数学の知識及び活用問題について市全体の概要を分析するとともに、児童・生徒の意識調査結果、子供たちの生活習慣と学力の関係について必要なデータを各学校に知らせました。各学校においては、本人に個人データを返すとともに、調査結果の概要を該当学年の保護者に伝えました。以上が9月中旬までに行った内容です。

 さらに、各学校ではそれぞれのやり方で調査結果の分析を行い、明らかになった課題に適切な対応ができるよう指導改善計画を作成しました。そして、全保護者に対して調査結果の概要と対応についてお知らせしました。すべての学校がこの作業を10月中に終えています。

 そして、これらを受けて一人一人に行き届く指導、全教科における授業改善、学習や生活習慣の見直し等に取り組んでいるところであります。11月には各校の指導改善計画が出そろったので、今後は教育委員会としての方向性も明らかにしていく予定です。

 遠藤議員も御承知のとおり、本調査で測定できるのは学力の一部であり、教育活動の一側面にすぎません。それらを踏まえた上で本市教育及び教育施策の成果と課題を明らかにしたいと考えており、現在のところ取りやめる予定はありません。もちろん序列化につながらないよう、市全体の数値の公表、学校別の公表はこれまでどおり行わないようにいたします。

 次に、大綱3230人学級についてお答えいたします。

 現在40人学級が原則ですが、小学校1年生に限っては35人学級も認めており、今年度3小学校において、41人に満たない人数ですが、2クラス編制となっています。31人を超える学級は、小学校において102学級中11学級、中学校においては45学級中18学級の状況です。もちろんこれは特別支援学級を除いた数です。

 集団での練り合いや高め合いという点ではある程度多人数が望ましいかと思いますが、遠藤議員御指摘のとおり、一人一人に行き届いた指導を考えれば、30人以下が適当と考えます。そのため、31人を超える学級があるすべての学校に定数以外に1名から3名の加配教員を配置し、小学校では国語や算数、中学校では数学や英語において、学級を2つに分けて少人数指導を実施しています。今後も少人数に分けて指導できるよう、加配教員を県に要望していくつもりです。

 いずれにしましても、教員の定数については国及び県が決定することであり、市単独での実施は困難であることを御理解いただきたいと思います。

 以上でございます。

○議長(上田竹則君) 
 遠藤素子君。


○遠藤素子君 
 再質問をさせていただきます。

 まず、大綱1の福祉灯油、状況を見てということですが、2,000円補助をしたとして数百万円のことではないでしょうか。本当に温かい八幡浜市、その実現のために何か工夫はできないか、もう一度お聞きしたいと思います。

 それから、国保については、まず基本的に国保の平均の、八幡浜市の平均の所得が126万円ということをお聞きしました。その中から157,000円の国保料、平均が払われていると、12%を超えています。これは本当に高過ぎるんじゃないんでしょうか。これは、500万円、600万円、1,000万円ある家庭の12%とは違います。わずか月10万円そこそこしかない、その人たちから12%の国保料が払わされているということで滞納者が出るのはもうこれ無理がないと私は思います。

 ですから、1つとしてはやはり国庫負担を1984年の時点に戻すために私たちも力を尽くしていかなければならないと思いますが、市としてこの12%という率を1%でも下げることはできないのか、ここをちょっとお聞きしたいと思うんです。市の職員の場合は、所得ベースやなくて収入ベースだということですが、約7%です。しかも、給料は約3倍ですね、平均で。そういう状況ですから、国保の世帯の国保料が高過ぎるという、まずその点について市長はどのように御認識か、伺いたい。

 そして、15歳以下については、今回短期保険証を発行するということですから、この点は高く評価したいと思うんですが、高齢者についてもやはりこれは11名とか12名の方ですから、12名中11名と言われたんですかね、この方たちにやはり手を尽くして保険証を出すことがやっぱり温かい市政ということになるんじゃないかと思いますが、この点もお聞きしたいと思います。

 それから、官製ワーキングプア、市の職員については普通の民間の時間給などよりもいい条件で仕事ができているということですが、保育士の臨時の割合が43%、これはやっぱり問題じゃないんでしょうか。保育というのは集団で子供たちを見ていく、子供たちであるからこそ本当に人間関係が大事ですし、特に給食調理員などは専門職でなければならないと思うんです。これが臨時で、6カ月で更新されるというのは大きな問題だと思うんですが、この点いかがでしょうか。

 そして、指定管理者に選定されている機関、管理者に対して指導をしているということですが、報告書を評価するだけでは実態がわからないんじゃないでしょうか。聞くところによりますと、残業手当、7時までは残業代は出ないというふうなことも聞いておりますので、今後これは要望ですが、ぜひ実態を把握して指導を強めていただきたいと思います。

 それから、中小企業対策のこのセーフティーネット5号ですが、非常に使いやすい、業者にとってはありがたい制度ですので、大いに広報だけで出すんじゃなくてホームページなどでも知らせて、困っている人が使いやすいようにぜひ取り計らっていただきたいと思います。

 それから、大綱3ですが、今教育長の御答弁を聞いて、何か熱いものを感じないというんですか、国がやることだからそのとおりやってるというふうに聞こえてきました。

 今学校で本当に求められているのは、人間関係を豊かに育てていくということが大事じゃないかと思うんです。きのうも大麻のことをテレビで取り扱ってましたが、大学生が友達ができないから大麻に走ったというふうなことを言っていました。人間関係が築けないような子供たちが育っていってる。そういう中で、テストをして詰め込むようなことが今後さらに多くなれば、やっぱり文部省がこの間発表しましたように、暴力事件がふえたり、人間関係がぎすぎすしたりということがふえていくんじゃないか、それはもう四十数年前のテストで立証済みです。そういう中で、教育委員会としてこの学力テストを行う意義などについて話し合いはされたんでしょうか。そして、その結果、どういうことで実際にこのテストを八幡浜市は受けるんだというふうに結論づけられたのか、その点をお聞きしたいと思います。

○議長(上田竹則君) 
 総務課長。


○総務課長
(山本一夫君) 
 遠藤議員の再質問にお答えをいたします。

 保育士の臨時職の割合でございますけれども、43%でございます。ただ、国の統計などで類似団体では47名が平均でございます。ただ、33名ほどこれではオーバーしとるということになりますけれども、この件に関しましては民間委託等が進んでいる市町村もございますので一概には言われないんですけれども、そういう実情でございます。

 ただ、当市の財政状況等を考えますと、現在の賃金体系及び運用で対応していかないとなかなか難しいのかなと考えております。

 2点目の給食調理員のことについてでございますけれども、22条職員ということで6カ月の更新、原則1年間となっております。ただ、給食調理員等専門的な業種でございますので、現在そのことに関しましては運用で対応しているということで、若干延びている場合もございます。

 以上でございます。

○議長(上田竹則君) 
 税務課長。


○税務課長
(市川芳和君) 
 高過ぎる国保税について
2点再質問がありましたので、お答えいたします。

 1点目の平均所得に対する平均税額で12%の所得率になるという話ですが、このようなとらえ方はしたことがございません。で、その所得率で他市との比較もできませんので、この点についてはちょっとお答えのしようがございません。

 それで、国庫負担率の割合については、遠藤議員の言われるように、もとに国庫負担率が戻していただければ1%から2%の引き下げは可能ではないかと思います。

 次に、前期高齢者の件でございますが、前期高齢者11世帯12名の資格証明書の交付については、全体の滞納者の中で前期高齢者が何名いるのかちょっとここではつかんでおりませんが、11世帯12名というのはごくわずかな方でございます。その方についても納税相談に応じていただければ短期被保険者証を交付するわけですので、御理解をいただきたいと思います。

○議長(上田竹則君) 
 福祉事務所長。


○福祉事務所長
(水野省三君) 
 福祉灯油の再質問についてお答えをいたします。

 福祉灯油につきましては、全国的に見ましても圧倒的に寒冷地を中心とした施策であります。八幡浜市は、先ほど申し上げましたように気候温暖な地でありますので、政策判断といたしましては、限りある財源の中で特に現下の厳しい財政事情にあっては、政策決定の順序といたしましては福祉灯油の実現は困難であると判断しております。

 以上です。

○議長(上田竹則君) 
 商工観光課長。


○商工観光課長
(菊池正康君) 
 広報等についてホームページなども活用してはということでございますので、所管課と協議いたしまして検討させていただきますので、御理解願います。

○議長(上田竹則君) 
 教育長。


○教育長
(井上傳一郎君) 
 ただいまの御質問に答えさせていただきます。

 議員の申されますように、本当に教育は人づくり、人間関係づくりが大切であるということは私ももう一番にそう思っておりますし、そのつもりで校長会また教頭会、それぞれの教職員との出会いの場でそう話しているつもりでございます。

 この試験につきましては、先ほども申しましたように一側面であって、それを云々するわけでございませんし、ただ教職員の指導の反省とか、また教材研究、指導方法の研究にも生かせるし、そして個に応じたということで子供たちの生活面やいろんな面のデータを分析することによって子供たちにかかわりを十分していく、そういうために活用していってほしいということで願っている次第でございます。ですから、心を育て、仲間づくり、人づくりについてはもうこれは一番にしなければ、学習にもなってこないと思いますので、そういうことは大切に今後もしていきたいと思っております。

 それから、このことにつきましては校長会等にも話題として出しておりますし、いろんな取り組みの方法について強制的な形でなくして、そういう利用を、言いかえますとこのテストを活用するようにしてほしいという気持ちで受け取っていただいております。ですから、どこの学校がどうだとか、よくできておるとかできてないとか、そういったのを先ほども申しましたように公表するつもりは一切ございませんし、子供たちのためになるような方向で取り組んでいきたいと思っております。そういった意味では、教育委員会にも情報を、また内容を提供して、そして話題にさせていただいて、この実施についても進めさせていただいているところでございます。

 以上でございます。

○議長(上田竹則君) 
 遠藤素子君。


○遠藤素子君 
 市長にお尋ねしたいと思います。

 今本当に市民は先行き不安、非常に将来どうなるんかという不安を抱えて生活しておられますが、この時期どういうふうにして市長としてはこの市民を、この苦境を乗り越えさせて、ともに乗り越えていこうというふうに考えていらっしゃるのか、そこを一言お聞きしたいと思います。

 それから、国保について、よそと比べることはできないということですが、私が申し上げているのは、所得の平均が126万円の所得しかない世帯から157,000円の平均の国保料が引かれているということについて高いとお思いになりませんかということを聞いてるわけです。いかがでしょう。それも含めて市長にお聞きしたいと思います。

 それから、学力テストについては、教育委員会で今後話をされるということですので、これで左右されないとおっしゃりながら、この指導改善の計画を10月までに立てたり、その計画を提出させるということをされてるわけですね、実際に。ということは、やっぱり学力テストによって動かされてる、本来の特色ある学校の教育がそれによって左右される、そういうことがやはり問題だと私は思っていますので、ぜひ今後検討をお願いしたいと思います。

○議長(上田竹則君) 
 市長。


○市長
(高橋英吾君) 
 不況を乗り越えるんで市長はというんですけれど、私が八幡浜市民を乗り越えるんだったら総理大臣にしてもらいたいと思うぐらい難しいということです。現政権において長い間やられておりますが、この不況は全世界的なもんでありますし、八幡浜市民だけではないと思います。それだけのお金もないし、それぞれの法律に基づいていろいろな施策はやられておりますので、私の力では皆さんを大富豪にしたり、それから普通の生活にしたり、低所得者を今よりかはるかに多い賃金をしたりすることは力的にはできないと思っておりますが、市でできる範囲はなるべくやっていきたいということにしております。

 国保に関しましては数字的なもんがありますんで、いろいろ聞きますと、固定資産税が反映したりいろいろな要素が入っておりますので、担当課長より答弁をさせます。

○議長(上田竹則君) 
 税務課長。


○税務課長
(市川芳和君) 
 平均所得とか平均された税額で言われますと、高い方は
68万円の方がございます。そして、低い方は2万円、3万円の方もございます。そういう意味で答えられないと言ったわけで、国保税そのものの税額は愛媛県下でも八幡浜市は高いということは承知をしております。

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