公開日 2014年09月05日
〔清水正治君登壇〕
○清水正治君
提出しております通告書に従ってお伺いをいたします。
大綱の1、少子化対策について2点ほど、それから大綱の2、生活保護の適用についてお伺いをいたします。
まず、最初の少子化対策について2点お尋ねをいたします。
1点目は、妊産婦無料健診についてであります。
昨年10月に出産育児一時金が35万円に増額されて大変喜ばれております。しかしながら、妊娠中の健診には保険の利用ができないため、1回4,000円から5,000円程度かかる健診料は自費となっております。現在2回までは自己負担はかかりませんが、出産までには14回くらいの健診が望ましいと聞いております。無料になる2回を除いても、出産までには自己負担額は10万円を超えるのではないかと思います。妊娠から出産までにかかる費用は、若い夫婦にとって負担が大きくなります。
このような現状の中、市民の中からも、特に若いお母さん方から助成回数の引き上げの声を聞いております。国においても、公明党は公費助成の拡充を主張してまいりました。その結果、厚生労働省は健康で安全なお産のためには最低5回以上の健診が必要とし、子育て支援事業と合わせて大幅な財政措置の拡充を図っております。2007年度の予算編成では、妊産婦健診への助成を含む少子化対策に充てる地方交付税の配分額が700億円に倍増されております。ただ、実際に何回まで無料化するかは自治体の判断にゆだねられており、安心して子供を産み、育てやすい環境づくりからも積極的な取り組みが期待されるところです。
我が八幡浜市における実態について年間負担額はどのくらいなのか、17年度、18年度の範囲で伺いたいと思います。
また、今後若い夫婦世帯の経済的負担軽減や出産意欲への増加を期待し、ぜひ無料健診の回数を拡充されるお考えはないか、お伺いをいたします。
2点目、出産祝い金につきまして、先ほど上脇議員さんからも熱心な御質問がありましたが、私の立場からもお伺いしたいと思います。
来年4月からこの制度がなくなるとのことですが、残念です。県下全市が廃止になったので八幡浜も廃止するとの方針だと言われるわけですね。若い家庭の人たちにはどのように聞こえるでしょうか。ますます少子化に拍車をかけるように思います。
この点についても、17年度、18年度でどのぐらいの負担があったのか、お知らせをいただきたい。また、第3子、第4子が生まれた記録は何人ぐらいいるのか、お尋ねいたします。
かって保内町で取り組んでいた制度で、市民からも喜ばれていたと思います。できれば継続するべきと思いますが、理事者のお考えをお聞かせ願いたい。
大綱の2、生活保護の適用についてであります。
介護保険導入で注目されているリバースモーゲージ制度の適用についてお尋ねいたします。
リバースモーゲージは、逆抵当融資などと呼ばれているもので、住宅や土地を持っている高齢者に、その不動産を担保にして自治体などが生活支援を融資して、高齢者が死亡した段階で不動産を売却して融資の残金を精算する仕組みで、これを利用すれば、現金収入の少ない高齢者でも、住みなれた家を離れることなく生活資金の融資や介護サービスを受けられると言われております。
一方、不動産を担保に生活資金の融資を受ける、また現金収入の少ない高齢者に利便性があるという融資を受ける側にはメリットがあります。ところが、融資をする側には、地価評価額の変動などに懸念があるとのデメリットがあります。我が八幡浜市ではこの件についてどのようなお考えがあるのか、簡単にお答えをいただければと思います。
以上で私の質問を終わります。
○議長(宮本明裕君) 市長。
○市長(高橋英吾君)
清水議員の大綱2、生活保護の適用についてお答えいたします。
生活保護制度における居住用不動産の取り扱いに関しては、被保護者に対して何の援助もしなかった扶養義務者が、被保護者の死亡時に家屋、土地とだけは相続するような現状は、社会的公平の観点から国民の理解が得られないため、資産活用を徹底すべきである旨、指摘されてきたところであります。
そこで、資産活用を徹底し、自宅資産、家屋、土地からの費用徴収を実施することとし、自宅を保有している者についてはリバースモーゲージを利用した貸し付け等を優先させることとされているところであります。
こうした経緯を受けて、所有する居住用不動産の活用により生活資金を得ることを容易にし、長年住みなれた住居に住み続けながら居住用不動産の活用を促す施策として、都道府県の社会福祉協議会が実施している生活福祉資金の一つの類型として要保護世帯向けの長期生活支援資金貸付制度が創設されました。
この制度は、対象が借入申込者及び同居の配偶者が65歳以上であり、要保護状態にあること、対象不動産が不動産鑑定評価額が500万円以上であり、借入申込者が単独で所有していること、住宅ローン等の担保になってないことが条件となっております。貸付限度額は、不動産鑑定評価額の7割までとなっております。これに伴い、居住用不動産を有する高齢者等で当該貸付金の利用が可能な者については、当該貸付金の利用を生活保護に優先させ、貸付金の利用期間中は生活保護の適用を行わないこととするものであります。
ところで、八幡浜市においては、現在500万円以上の評価のある不動産を所有する保護世帯はありませんが、適用事例が生じた場合は、貸付制度の創設趣旨を踏まえて対応すべきものと判断しております。
その他の問題に関しては担当課長より答弁させます。
○議長(宮本明裕君) 副市長。
○副市長(谷口治正君)
それでは、私の方から、大綱1、少子化対策についての2点目、出産祝い金の御質問にお答えをいたします。
出産祝い金支給制度を廃止するに至った経緯、それと考え方につきましては先ほど上脇議員にお答えしたとおりでありますが、子育て家庭への経済的支援策につきましては、平成17年に策定した八幡浜市次世代育成支援地域行動計画に掲げております各種の事業を展開しており、特に本年4月からは児童手当の拡充や本議会に提案しております乳幼児医療費助成制度の来年4月からの拡充等、限られた財源の中で積極的な措置を講じることとしており、決して少子化対策をおろそかにするつもりはございませんので、ぜひとも御理解を賜りたいと存じます。
さて、過去2年間の実績でございます。17年度は、第3子、40名、第4子、5名、計45名の方に550万円、18年度は、第3子、33名、第4子、6名、計39名の方に510万円を一時金として支給をいたしております。
以上でございます。
○議長(宮本明裕君) 保健センター所長。
○保健センター所長(松本常美君)
大綱1の少子化対策1点目の妊婦健診についてお答えいたします。
妊娠中における健康診断の受診を支援するために、現在八幡浜市では妊娠届け出書を提出された妊婦さんに対し妊婦一般健康診査受診券を2回分発行しております。
利用状況につきましては、平成17年度については263人に発行し、延べ497人が受診し、利用率は94%です。市の負担額は331万1,000円でした。また、平成18年度については244人に発行し、前年度分発行分を含めて延べ502人が受診し、利用率は100%で、334万9,000円の支出を行っております。
なお、平成20年4月1日より妊婦さんの負担を少しでも軽くするため、妊婦一般健康診査受診券の発行を5回分に拡充する予定にしております。
以上でございます。
○議長(宮本明裕君) 清水正治君。
○清水正治君
今保健センター長さんの方からすばらしい御答弁をいただきました。
再度少子・高齢化の中で、出産祝い金の件についてでありますが、こういった冊子は皆さん御存じだと思います。これ政策推進課の方から発行されたものでありますが、その中の75ページにこのような文章がございます。方針といたしまして、安心して子供を産み、育てることのできる環境の整備を初め、すべての子育て家庭の支援に努め、少子化の解消を図りますという文言がございまして、その計画の内容といたしまして、安心して子供を産み、育てられる地域を目指して子育て支援や保育サービスの充実、出産祝い金や児童手当等の経済的支援、出産や育児不安への相談体制の充実、保育する親のネットワークの充実と安心して妊娠、出産、育児のできる快適な環境の確保に努めますと、このようにちゃんと載っておるわけです。ですから、できれば私はこの点は継続していただきたい、このように思いますが、いかがでしょうか。
○議長(宮本明裕君) 副市長。
○副市長(谷口治正君)
今言われるように子育て支援というのは非常に重要視されております。それは議員さんも、私どもも、そして市民の皆様も同じであろうと思います。
そのような中で、今回、先ほどから説明しておりますように、非常に厳しい財政状況の中でございますので苦渋の選択をさせていただいたと、非常に対象人数の多い乳幼児医療の無料化の制度を来年4月からさせていただきたいということで提案をさせていただいておりますので、御理解をお願いしたらと思います。
○議長(宮本明裕君) 市長。
○市長(高橋英吾君)
この出産祝い金についてはいろいろあると思うんですけれど、該当者は出産児の約17%というのが現状であります。当市では、先ほど言われました次世代育成協議会等において、児童手当の問題と、より有効な全体的な施策を協議いたしております。協議が調い、その内容実施可能なものから政策に反映させていく所存でありますから、廃止ということじゃなしに、これを廃止することによってその他の展開が可能であるというふうに、いい方に解釈していただいたらありがたいと思います。
以上です。