公開日 2014年09月05日
〔遠藤素子君登壇〕
○遠藤素子君
私は、一般質問通告に従いまして、大綱4点について質問いたします。
大綱第1点は、市民の暮らし応援にこそ手厚い予算配分をということであります。
今、小泉政権以来の構造改革路線のひずみが全国各地にあらわれ、特に地方に、また人で言えば高齢者や若者、そして経済的な弱者を襲っています。年間の自殺者は10年連続で3万人を超え、この10年間で餓死者が930人も出ていると言います。そのようなときだけに、何よりも市民一人一人の暮らしに目を向け、だれもが人として普通の暮らしができるよう行政の手腕が問われていると思います。
そこでまず、お聞きします。
市長におかれては、職員に対して日常的にどのような指導をなさっているでしょうか。職員が市民の厳しい暮らしの現状に対して危機意識を持ち、我が町からは孤独死や餓死者は出さない、そのために市民の声に真摯に耳を傾け、サービスの向上に取り組もうという点でどのような指導がなされているでしょうか。
次に、市の予算についてでありますが、むだを省き、市民サービスに徹する努力が求められているところであります。
私は、9月議会で民生文教委員会の副委員長をさせていただくことになり、その役職として市立八幡浜総合病院の整備検討委員会の委員を務めることになり、過日出席いたしました。
すると、7,200円もの謝金との謝礼金をいただきました。初めてこのような会に参加したものですから大変驚きました。議員としての活動であり、謝金は不要だと思います。
各種審議委員会とか検討委員会など一般的には充て職と言われるさまざまな委員会がありますが、年間を通しますと相当な数があり、その額も決して少なくはないと思います。もちろん中には今回のように愛大の附属病院や県立中央病院、また病院の勤務を無理にあけて駆けつけてくださっている方もあるわけですから、そういう方への謝金は当然です。しかし、そのような方へも実費支給程度でいいのではないでしょうか。皆さん奉仕の精神にあふれた方々が委員となっておられると思います。
その一方で、今議会にはこれまで喜ばれていた出産祝い金の支給を廃止する議案が上程されています。今当市は人口減を食いとめるために重要課題として子育てを支援し、もっともっと強化すべきだと思うのです。もちろん1年や2年の取り組みで効果があらわれるようなことはないでしょう。しかし、市が挙げて子育てを応援しているとなれば、やがて若い人たちの間に子育てするなら八幡浜でと思ってもらえると思います。現に、このような取り組みの上に若い人たちに住宅手当を出すなど、手厚い施策によって人口がふえている自治体があります。そのような市民の暮らしを応援するところにこそ手厚い予算措置を講じるべきではないでしょうか。各種審議会や検討委員会などの謝金の見直しを求めたいと思いますが、いかがでしょうか。
次は、以前から提案いたしております人権啓発事業への予算についてです。
1969年、昭和44年の同和対策事業特別措置法に始まった国の政策は、地対法、地対財特法など幾つもの時限立法を繰り返しながら、33年間で15兆円の財源を投入、2002年、平成14年をもって国策としてのこの種の事業は終えんいたしました。
総務省は、平成13年1月26日、総務省大臣官房地域改善対策室という名前で「今後の同和行政について」という文書の中で、他の地域と同様に地域の状況や事業の必要性の的確な把握に努めた上で、所要の一般対策を講じていくことによって対応することとし、一般対策とは、同和地区、同和関係者に対象を限定しない通常の施策のことと注意書きをしています。そして、特別対策を終了し、一般対策に移行する主な理由として、1、特別対策は本来時限的なものであり、これまでの膨大な事業によって同和地区を取り巻く状況は大きく変化、2、特別対策をなお続けていくことは差別解消に必ずしも有効でないなどを上げています。
当市では、地対財特法の期限切れ以来、同和対策課を人権啓発課と名称を変更しましたが、相変わらず同和対策に偏った行政がなされているように思います。それは、予算の上にはっきりとあらわれていると思います。平成18年度決算では、以前の同対協、今人対協と言っておりますが、その八幡浜支部1団体への補助金は1,000万円を超えており、人権啓発事業全体では約1億5,390万円の支出となっております。八幡浜市の高齢化率は30.2%、65歳以上の人口は1万2,000人を超えていますが、その対策費は高齢者生きがい活動事業費として約641万円です。これは一つの比較例ですが、このような偏った予算の配分は大きな問題であり、差別解消に逆行するものだと思います。思い切った見直し、減額を求めたいと思いますが、いかがでしょうか。
この問題の解決で大切なことは、関係地区内外の人々が社会生活において交流し合い、差別などを受け入れない土壌を築くことであり、すべての人が人として同じように大切にされることを通じてこそ実現可能だと思います。それは、憲法の掲げる平和と人権、民主主義の諸原則を政治と暮らしに生かすことだと思いますが、いかがでしょうか。
4番目に、もう一点はカルチャーアイランド21事業関係です。
この事業が始まって丸8年が過ぎ去りました。18年度決算では、この事業の施設管理委託料が約1,527万円、その上昨年度はシーロード八幡浜浮き消波堤チェーンなどの補修工事費に1,474万9,000円、合わせますと3,000万円余りが支出されています。それに対して、収入は約110万円だということです。このような事業が、果たして現在の八幡浜市民にとって必要不可欠の事業と言えるでしょうか。見直す時期が来ているのではないでしょうか。
今原油の値上がりが市民の生活を直撃しています。魚はとれるけれども、タイが少ないために結局赤字になるという漁師さん、また高齢の方が、灯油が高いので暖房できず、布団に入って我慢しているなどの声も聞いています。
今回は3つの分野について予算を減額し、市民の暮らしを直接応援する分野に回すよう求めたいと思うのですが、いかがですか。
大綱第2点は、路線バス廃止に伴う福祉バスあるいはタクシーの実施についてであります。
今路線バス廃止によって交通弱者と言われる人たちが大変不便な生活を余儀なくされています。先日も日土の方から、バスがなくなって外に出ることができなくなってしまった、何とかならないかと訴えられました。こういう方はどの地域にもいらっしゃると思います。車が普及する前には公共の交通機関で十分用が足せていたのです。便利になる一方で不便な生活を強いられる、これも現代社会のひずみの一つかもしれません。
国、県主導の強引な合併で地域が寂れ、65歳以上の高齢者が50%以上を占め、数年後には集落としての機能が果たせなくなるという限界集落が今全国には7,878もあると報道されておりました。私は、八幡浜市はどうかと調べてみて驚きました。当市には、桧谷1、桧谷2といった行政区が852ありますが、そのうち限界集落の規定に当てはまるかどうかは別として、65歳以上の人口が50%を占める区域が29、3.4%もありました。地域によってはまさに限界集落に近い状況です。
福祉タクシー券が使えるようになって一部では喜ばれました。しかし、550円の補助では市の中心部まで数千円もかかる地域の人はそう簡単に使うことはできません。やはり市内バスのように100円か200円くらいで使える交通機関が必要です。どの地域に住もうとも、希望されるすべての人が図書館に出かけたり、文化会館で講演を聞いたり、音楽の生演奏を楽しめるなど、人間として生き生きと充実した生活を享受できるよう、その条件を整える必要があると思います。福祉タクシー券が一定の役割を果たしたことは事実ですが、市民がひとしくその恩恵を受けることにはなっていないのが現状です。
そこで、福祉循環バスあるいは乗り合いタクシーのような制度を設けるべきではないでしょうか。最近では、ぐるぐると市内を循環するバスあるいは予約制でその人の家まで送り迎えをするディマンド交通といって、乗り合わせワゴン車を活用する制度など、全国ではいろいろな取り組みで交通弱者を支えています。当市でも、どの地域の人も安い料金で市内を移動できるような新しい取り組みを求めたいと思いますが、そのおつもりはありませんか。
大綱第3点は、介護などのボランティア制度の導入についてであります。
去る11月5日、私は民生文教委員会の一員として東京都稲城市へ介護支援ボランティア制度について視察、研修をしてまいりました。
その内容は、高齢者がボランティア活動を通じて地域貢献することにより元気なお年寄りをふやし、介護制度を使わなくても済むように、あるいはその制度を利用する年齢が少しでも遅くなるように市が積極的に支援しているというものでした。そのやり方やボランティアの内容については検討を重ねる必要があると思いますが、団塊の世代が退職期を迎えている今、この方々が元気で、コミュニティー豊かなまちづくりに参加してもらえるような手だてが必要だと思うのです。
稲城市の場合は介護支援でしたが、私は例えばお元気でもひとり暮らしのお年寄りの話し相手、ちょっとした重い物を運んだり、買い物につき合ったり、若いお母さんの子育てを手伝ったり、学童保育所で可能なお手伝いをしたり、遠距離通学をしている子供たちを見守るなど、考えればいろいろな分野で人が求められているような気がします。人間関係が希薄になっている今こそ、人と人をつなぐボランティア活動によって、家に引きこもりがちな高齢者が社会活動に参加し、そのことによって町全体が明るく元気になれたら、こんなすばらしいことはありません。
しかし、そのためには行政の積極的な支援が必要です。その意味で、稲城市にはボランティアの登録制度があり、スタンプラリー方式が取り入れられているのがとても効果的だと思いました。退職して時間の余裕ができ、何か人の役に立ちたいと思いながら足を踏み出しそびれている人も少なくないと思います。ぜひ当市でも取り組んでほしいと思いますが、いかがでしょうか。
大綱第4点は、市漁港港湾埋立用土の安全性についてであります。
八幡浜市漁港・港湾振興ビジョンに基づく沖新田一帯の埋立工事が進んでいます。私は、旧魚市場が老朽化した上に大地震などに耐えられないということで小規模の埋め立てはやむを得ないと思ってまいりました。
しかし、今進められようとしているビジョンは、総額130億円もの投資を要する計画で、財政面からも、漁業振興の面からも、将来を見通したとき、大変なリスクを抱えることになると多くの市民が危惧しております。私は、規模を縮小すべきと考え、このビジョンの凍結、見直しを求めてまいりましたが、市は一切見直すつもりはないと、そのまま事業を推進されています。
その計画の中で、来年1月から始まろうとしている埋立用の土を国がただで入れてくれる、そのことによって10億5,000万円の経費が節減できると市長は発表されました。しかし、市民はただほど高いものはないのではと、その土の安全性について心配を募らせています。
そこで、伺います。
まず、その土はどこの土で、なぜ関東の方から高い経費を使ってまで八幡浜まで持ってきてくれるのでしょうか。汚れた土ではないと言い切れるのでしょうか。また、その経費はどれくらいかかり、だれが支払うのでしょうか、伺います。
それからまた、田浪地区に建設事業による公共残土捨て場用地を取得する運びになっているようですが、この土を埋め立てに使えば、国も当市も余計な経費を使わなくて済むのではないでしょうか。なぜそうされないのか、そのわけを伺いまして、私の質問を終わります。
○議長(宮本明裕君) 市長。
○市長(高橋英吾君)
遠藤議員の、1、職員に対し市民サービス向上への取り組みなどについて日常的にどのような指導を行っているかということでございます。
私は、市政を運営するに当たり、市民が主役であることが最も重要であると、あらゆる場、あらゆる機会を通し常々申し上げております。年末年始の式、4月の人事異動に伴う辞令交付式、月例の課長会など、職員が参集する場においてこのことを肝に銘じ、市民の目線に立った温かい住民サービスの提供を心がけること、また公務員の使命である住民の奉仕者であることを踏まえ、議員も申されたとおり、市民の声を真摯に受けとめ、市民サービスの向上に努めるように指導しております。
なお、大体公務員というのは憲法第1条じゃないですけれど、まず法律を守るということが起点でありますから、そこから非常にかたい行政といいますか、市民に対する態度になっておるんではなかったかと思います。しかし、最近、民主主義、時代が進むとともに、皆さん方から市民の声を聞けということ、そういうことで流れておりますし、職員も非常にその点は少しずつ進歩しておるんではないかと思います。
しかし、それが過ぎると守屋さんみたいに過剰サービスになっておかしいことになるということも一つの問題だと思うんですけれど、要は職員にまず市民と接触するにはいろいろな会合に出て、またいろいろなスポーツに出て市民と接触すること、それによっていろいろな話を聞いて、それを政策に生かすということです。要は市民とお友達になるということがまず最初の起点ではないかと思っております。議員さんたちのように日ごろいろいろ活動しておりますと、市民の声が届いて、そしてここで皆さん方が質問されるということで、それに対して職員も質問に応じて、ああ、そうだなということで課長の人たちもよい答弁を、前向きな答弁をいつもしておると思いますが、お金のことになると非常に厳しい答弁が出ますが、そういうことで私は職員は日に日に上達しておると思います。
また、孤独死とかそういう問題でありますけれど、やはり私結婚式でよく言うんですけれど、遠くの親戚より近くの他人、いわゆる向こう三軒両隣ということです。これは市民が向こう三軒両隣であれば、常にいろいろな目線、またお互いの状況、それがよくわかることでありますから、そういう意味でぜひ私たちも向こう三軒両隣を大切にするということです。
そういうことでありますから、今後とも遠藤議員の言うようにしっかりと職員を指導して、孤独死とか、そういうことがないように目を配らせていって、また市民とも心の交流を通じて、市民とともに、市民の目線に立っていろいろな提案をしていただきたいと思います。
その他の問題に関しては各課長より答弁をさせます。
○議長(宮本明裕君) 副市長。
○副市長(谷口治正君)
私の方から、大綱1、2点目、各種審議会の委員報酬の見直しについてお答えをいたします。
各種審議会の委員報酬につきましては、八幡浜市報酬及び費用弁償等支給条例で市議会議員から各種行政委員会、審議会委員、その他の委員にわたって報酬額を決めており、条例に基づき、この中には月額、日額、1回当たりを単位としたものがございますが、報酬を支給いたしております。それぞれ各委員会、審議会、審査会、検討会等において八幡浜市の方向性、行政運営、計画等重要な事項を審議、審査、検討等をしていただいております。
各委員におかれましては仕事を持っておられる方が多く、仕事を休まれての各種審議会等の職務を遂行していただいておりますので、無報酬での対応は今のところ考えておりません。報酬額の見直しについて、今後現在の社会情勢、県下各市の状況等を踏まえ、現行の報酬額が妥当かどうかを含め八幡浜市報酬等審議会で審議していただき、諮問がなされるものと考えております。
以上でございます。
○議長(宮本明裕君) 政策推進課長。
○政策推進課長(田中正憲君)
遠藤議員さんの大綱2点目、路線バス廃止に伴う福祉循環バスあるいはタクシーの実施についてお答えをいたします。
御存じのとおり、マイカーの普及や過疎化に伴う利用者の減少、また規制緩和政策による収益低下によりバス路線廃止が全国で相次いでおります。全国の各自治体においては、市営バスあるいは福祉有償バスなどさまざまな取り組みがなされているところで、知恵の使いどころでもあるというふうに考えております。
遠藤議員から御提案をいただきました巡回バスの運行につきましては、その利便性の高さから幅広い住民ニーズに対応可能なシステムとして福祉の向上、住民生活の質の向上に有効であるというふうに認識しているところでございます。
このような全国の各自治体での取り組みを本市に導入するとなれば、本市はコンパクトな町ではございますけど、年間四、五千万円程度の経費が見込まれると予測しております。また、将来的にも利用者の増加による収支の改善は予想ができず、税負担を増幅することにもなりかねないため、財政事情が厳しい現状におきましては、導入については慎重に取り組まざるを得ない状況でございます。
本市におけます生活路線バスにつきましては、市内の民間バス2社に年間1,480万円程度を市が負担する形で運行をしていただいているところですが、今後もしばらくはこの形で路線を維持していきたいと思っております。
先ほどの大城議員さんからの御質問でもお答えをいたしましたように、路線廃止による周辺集落の交通空白地区の拡大が集落崩壊につながる大きな問題であると認識し、地域住民の交通手段を維持していく活動と協働する形で解決していきたいと考えているところでありますので、御理解いただきたいと思います。
○議長(宮本明裕君) 保健センター所長。
○保健センター所長(松本常美君)
大綱3の介護などのボランティア制度の導入についてお答えいたします。
議員が視察に行かれました稲城市の介護ボランティア制度については、今年9月に試験的に開始された事業であり、全国がその事業効果に注目をしております。
八幡浜市におきましては、高齢者の社会参加という点から申しますと、その中心的組織として老人クラブが活動をしております。その内容も、奉仕作業などのボランティア活動からスポーツ、趣味講座などなど、多彩な活動を行っております。
また、就業の機会については、シルバー人材センターが高齢者雇用の中核を担っており、軽易な作業から特殊技能を生かした作業までさまざまな形で社会に労働力の提供を行っております。
議員御指摘のとおり、八幡浜市においては今後も高齢者が増加し続け、団塊の世代が高齢期を迎える今後10年間にかけては急激に増加するものと考えております。こうした状況の中、日ごろからの社会活動の中で閉じこもりを防止し、介護予防を行っていくことは、高齢者が生き生きと生活を送っていただくために非常に有効な方法の一つと考えております。今後も老人クラブ、シルバー人材センターといった高齢者の活動拠点となる組織の発展、育成を支援しながら、今回議員からの御提案のあった介護ボランティア制度も視野に入れ、高齢者が元気に活動し続けることができる八幡浜市づくりを行っていきたいと考えております。
以上でございます。
○議長(宮本明裕君) 水産港湾課長。
○水産港湾課長(上甲眞喜君)
大綱1の4点目、カルチャーアイランド事業の必要性についてお答えをいたします。
この事業は、当初須田地区の八幡浜漁港修築事業と県道八幡浜保内線の道路工事、須田トンネル工事等の工事に際しまして、須田湾での養殖漁業者の移転先として静穏な水域を確保するために必要な防波堤の設置を目的にしたものでありました。
しかしながら、水産振興等の補助制度の対象にならず、このために自治省の起債制度を利用した若者定住促進等緊急プロジェクトによる採択を受け、平成11年にオープンをいたしたものでございます。おかげさまで、今年で開業から丸8年を経過し、来場者も20万人を超え、これまで大きな事故やトラブルもなく、観光施設としてかなり認知されてきたと思っております。
カルチャーアイランド21事業の推進は、単体としてとらえるのではなく、水産都市八幡浜として水産業の振興等、数少ない観光資源としての役割があるものと考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。
次に、大綱4、漁港・港湾の埋立土の安全性についてお答えをいたします。
大きくは1点目、搬入される埋立土について、2点目、田浪地区公共残土捨て場と港湾埋立についてお答えをいたします。
1点目の埋立土はどこの土を搬入するのかについてお答えをいたします。
港湾区域は横浜市から、漁港区域は東京都の土を、港湾区域、漁港区域合計で平成19年度は6万立米を搬入するよう計画をいたしております。
次に、2点目の関東地区から搬入する理由につきましては、首都圏の建設発生土を広域的に利用を図ることによって再生資源の利用の促進と地域の均衡ある発展に寄与し、首都圏においては処分場への負荷の軽減やトラック公害、不法投棄の抑制に寄与し、地方部においては土とりによる工事費縮減も図られ、また自然環境への影響の軽減にも寄与することになり、首都圏及び地方部の環境保全にも寄与するものであることから、建設残土の広域利用が図られているものでございます。
次に、3点目の埋立土の安全性についてですが、建設発生土の受け入れ基準として、1点目に廃棄物の処理及び清掃に関する法律上の廃棄物に該当しないもの、2、物理性状4項目、化学性状36項目に適合するもの、3、資源の有効利用の促進に関する法律に基づく建設業に属する事業を行う者の再生資源の利用に関する判断基準になるべき事項を定める省令に適合するものとなっており、埋立土搬出側においても公共的検査機関において検査を行い、厳しい品質検査に合格した土を搬出することになってございます。また、受け入れ側におきましても、受け入れ時に埋立土の安全性について公共的検査機関で検査を行い、再確認を行う予定としております。
今議会におきましても、この検査費用として80万円を計上し、埋立土のなお一層の安全性を確保してまいりたいと考えております。
埋立土の経費につきましては、八幡浜港への搬入までは搬出側が負担いたしますので、当市では把握してございません。
ただし、搬入された土の敷きならしについては受け入れ側の負担となります。今年度は、港湾区域に約2万立米を受け入れる計画としておりますので、今議会に埋立土の敷きならし費用として420万円を計上いたしております。
続きまして、地域高規格道路の残土を港湾・漁港の埋め立てになぜ利用できなかったのかについてお答えをいたします。
遠藤議員御指摘のように、公共残土処分時期と埋立土の必要時期が一致することは、工事費も縮減され、環境保全も図られ、理想的な事業計画でありますが、振興ビジョン計画は平成14年度から着手しており、平成19年度から埋め立てを開始、埋め立て完了は平成21年8月となっております。
現計画では、地域高規格道路の残土は平成23年から27年で搬出する計画であったため、愛媛県とも協議を進めてまいりましたが、振興ビジョン整備計画と地域高規格道路残土の発生時期に差異があり、地域高規格道路残土を港湾埋め立てに利用することができなかったものでございます。
以上です。
○議長(宮本明裕君) 人権啓発課長。
○人権啓発課長(田中良三君)
大綱1の3点目、人権啓発課の予算の見直しについてお答えいたします。
人権啓発課ではそれぞれの担当があり、議員御指摘の国の特別対策事業は平成14年3月に執行いたしました。その国の施策により、道路を初め住宅、上下水道等の環境整備はほぼ完了いたしております。したがって、現在は維持管理、修繕等が主な業務となっております。
なお、平成18年度の人権啓発課の決算書で約1億5,390万円のうち、経常経費のほか保内福祉会館の再築工事に要した費用が、委託料、工事請負費の合計3,296万4,376円が含まれておりますので、決算額の増額の要因であります。合併後、すべての費目について見直しを行い、経費節減に努めておりますので、御理解を願いたいと存じます。
以上です。
○議長(宮本明裕君) 遠藤素子君。
各種審議会の委員会の謝金、そういうものについて諮問がなされると思うから、それによって見直しをすると言われたんでしょうか。宇和島市も今見直しているそうですが、宇和島市は5,000円ということです。それから、大洲市は7,800円、それから西予市は1日で7,300円、半日で4,500円、こういうふうに相当の開きがあります。それでもなお宇和島市は見直そうとしているようです。こういう時世ですから、ぜひ見直しを求めたいと思うんですが、いかがでしょうか。
それから、人権啓発委員会、確かに18年度には特別の支出があったようですけれども、それを引きましてもやはり1億円を超える予算で大変な金額です。一般の施策の中で一般の人と同じようにやりなさいということを本人が言ってるわけで、特別なことをしない、いろいろな行事も地区関係者にかかわらず参加できるような、そういう工夫をこそされるべきだと思うんです。特別な一つの団体に1,000万円を超えるような補助金、これなんかはだれが聞いてもやっぱりおかしい。こういう特別扱いをすることがこの差別解消を妨げていると、行政がそれをしてるんじゃないかという声がやはりたくさん聞かれます。そういう意味で、本当に行政が本腰を入れて、これをもう解消するんだという立場で、差別があるんだからその差別がある間せないかんというふうな態度ではなくならないと思います。思い切ったそういうもうここ数年のうちになくするんだというぐらいの意気込みでやられることを求めたいと思いますが、いかがでしょう。
それから、カルチャーアイランド事業、20万人の来客があったということですが、8年間で20万人ですから、海鮮朝市1日で5,000人というふうな来客の状況と比べますと相当少ないし、御報告の中でも、きょうではありませんけど、減っているというふうに報告を受けております。
そういう中で、1,500万円を超える施設の管理委託料、そしてこれ何年かに1回は修繕料がそれに加算されてくると、それにもかかわらず収入は100万円程度ということでは、やっぱり見直す時期に来ていると思います。この点、市長はどのようにお考えでしょうか、お聞きしたいと思います。
それから、福祉バス、午前中に同僚議員からも切実な声が、市民の声が報告されました。市民は本当に困っています。公共交通がなくなってもうどうしようかという声があちこちで聞こえます。ですから、本腰を入れてこれも市民が本当にどの人も市内に気楽に来れるような、町全体が一つの町になるような、そういう取り組みを、すぐにはできないと思うんですが、本格的な検討委員会などを立ち上げていただいて、取り組みをすべきだと思います。
その場合に、バスの業者も含めて検討していくということが求められているんじゃないかと思うんです。本当にいいのは、やはりもうこれから車を持っている人がふえて、自分で動く人が、今の60代以下の人になるとそういう人がふえてくるわけですから、午前中に報告のありました四国中央市のようなディマンド方式がいいのではないかと。そうしますと、大きなバスを構える必要もないということで、経費の考え方も違ってくるんじゃないかと思うんですが、その点いかがでしょうか。
それから、介護などのボランティア制度についてですが、確かに老人クラブやシルバーセンターなどさまざまな形で活動されていると思います。しかし、一歩足が踏み出せない人をどう活用して動いていただくかという意味で、募集をするなり、登録してそういう人を活用するなど、もう一歩考えられないかと思いますが、いかがでしょう。
それから、埋立用土については、今本当に市民の間でいろんな声が上がっています。お聞きしますと、土を下さる横浜市との協定とか、株式会社UCRとの協定書などを結ばれているようですが、どういう協定をされているのか、横浜市との協定の内容、それから会社との協定の内容、それについてちょっとお聞きをしたいと思います。
関東の方から八幡浜まで持ってきて、40種ぐらいですか、検査をされるから大丈夫だということですが、80万円の予算を組んで当市でも検査をすると言われました。船に積んで運んできて、どこで検査を、八幡浜でする場合、船の上でするんですか、埋め立て投入した後検査するんでしょうか。ちょっとそこらをお聞きしたいと思います。
○議長(宮本明裕君) 市長。
○市長(高橋英吾君)
カルチャーアイランドを即やめということですけれど、遠藤さんも御存じのように、この事業というのは最初やることにいろいろありまして、総務省の、昔の自治省ですか、そういうことのメニューでやったわけであります。私が出るときにあれはやめるべきだということで、入って調べてみますと、もしやめたら直ちに13億幾らのお金を返しなさいということで、それならやったらどうなんですかといったら、やれば平成30年まで毎年1億円ずつ返せばいいですよ。しかしながら、市のお金は約2,000万円で、そのかわり交付税を8,000万円あげましょうと、8,000万円来て、2,000万円と1億円を払うと、そういうことで市民の利益になるし、市の利益になるので、私は率直に謝罪して内容を知らなかったというところから始まってるわけです。
したがって、今やめるとまたまた大きなお金で、今計算しておりますと、未償還金が2億4,800万円、それから事業中止、目的外の場合は交付税を一括返済しなさいと、今までもらったやつを、大損するわけです。だから、平成30年までは何とかやらないといけないと、こういうことなんです。だから、単純な計算をしても、結局今やめる方が損であると。やった場合は、不肖の子であってもしっかりと立派に育てて、それでなるべく市民に損をさせないようにしようというのが最大の目的であります。だから、遠藤さんの言うことはわかりますけれど、単純に一銭も払わなくても、あそこに施設をつくって、さびたまま置いて見た目が汚い、子供が入って、そこから落ちて大ごとになるとか、そういう問題も出てくるわけです。だから、平成30年まではやらなければいけないというのが私たちの使命だと思っておりますので、遠藤さんがお金でも出してくれれば別やけど、だれも出すこともないし、市の税金から返さないといけないということですから、その点は何遍も申し上げておるんですけれど、国にいわゆる事業をとめたらお金を返さないといけない、これは事実であります。
以上です。おかしくないですよ、事実ですから。
○議長(宮本明裕君) 政策推進課長。
○政策推進課長(田中正憲君)
福祉バスの件の再質問についてお答えをいたします。
今みんなが交通生活路線バスがないとこ、なかなか町にいろいろ文化的なこと及びあるいは医療にかかるのに大変困っとるという住民の方の御意見がたくさんあるんで、ということでディマンド方式がいいんではないかという御提言ですが、全くそのとおりだと思っております。
しかし、四国中央市さんにも問い合わせました。合併する前に2カ所ぐらい路線バスがないエリアが、地区があったと。その小さな地区で年間700万円程度、収入がありますので五、六百万円の赤字が出るのを覚悟にやるという話を聞いておりますが、御存じのとおり、うちも過去旧八幡浜市において高野地線を運行しておりましたが、これもやっぱり500か600万円の毎年経営赤字を出して、なかなか継続するには大変だということで廃止した経緯は、もう十分遠藤議員御存じのとおりと思います。
一部で、市が何もかもすると、市内には2業者ございますし、バス、タクシー、市内のタクシー業者さんも多分8社か9社ございますが、民間の経営を圧迫するわけにもいきません。どういうふうにしたらいいか、午前中、大城議員さんの質問にお答えをさせていただきましたが、日土地区において過疎有償バスというのを運行してみようやないかというのが、NPO法人の立ち上げをかりながら今検討をしております。
ただし、これも簡単にすぐできるわけじゃございません。市内の業者さんとの御理解もいただかなければいけないし、県内では注目されておる方向性という形で私どもも認識はしておりますので、その辺の成功例を見ながら、また地域地域に応じた対応策、全市的にすべてこれがいいよというわけにはなかなか地形的な問題もありまして、どれがいいかというのは難しい問題がございます。
それと、最少の経費ですか、予算を何ぼでもつければすぐできるんです、簡単に、無償で走らす方法もありますし、これは業者との協議も要りませんが。そうすると、毎年毎年固定費が重なるとほかの事業ができない、そういう諸問題もございますから、政策的に一番何がいいんか、毎年どういうふうに優先をつけていくか、そこら辺も加味しながら、確かに高齢者率が高くなって、限界集落、遠藤さんは市内の分まで入れましたけど、私も調べたら、5カ所ぐらいですか、限界集落、市内にありますけど、そこら辺のことも考えながら、今ボランティアの活動というのも御提案されておりますが、その辺のボランティア活動も含めた形で行政とそういう住民との協働という形でいかに経費が安く済むか、いかに効率よく住民の方が利用できるか、そこら辺をもっと研究させていただきたいというふうに思っております。
○議長(宮本明裕君) 総務課長。
○総務課長(山本一夫君)
遠藤議員の各種審議会の委員報酬についての再質問にお答えをいたします。
先ほど副市長が申しましたとおり、報酬の額については報酬審議会において検討をされます。
ただし、行政側といたしましても、その中で今各市の状況、それから見直しの方向性、厳しい当市の財政状況を踏まえたことを提示していきたいと、そういうふうに考えております。最終的には審議会の答申を受けての決定となることと考えております。
以上であります。
○議長(宮本明裕君) 保健センター所長。
○保健センター所長(松本常美君)
遠藤議員さんの介護等のボランティア制度の導入についての再質問にお答えいたします。
議員さんがおっしゃられますように、ボランティアをしたいけれども、一歩踏み出せないという方はいらっしゃるのではないかと考えております。仕事としてするほどではない、あるいは単発的ではなくて継続的でやりたいっていうような御意見も高齢者の中からは伺っております。そういった御意見を承りながら、各方面の方とも調整しながら今後検討していきたいと思います。
○議長(宮本明裕君) 水産港湾課長。
○水産港湾課長(上甲眞喜君)
埋立土を搬入するときに協定書を結んでおるというような御質問でありましたけども、今現在協定書は結果としてまだ結んでおりません。横浜市と株式会社建設資源広域利用センターと協定書について協議中でございます。
ただし、協議中の内容としてどうなるかということについてお答えしますと、建設発生土の受け入れ基準、費用の負担、品質の保証、覚書の委任、疑義等の解決という内容に協定書がなるものと考えてございます。
次に、持ってきた土をどのようにどこで検査するのかという御質問でございますけども、先ほども答弁いたしましたように、搬出側においても厳格な品質検査をして搬出するというものでございますけども、船で八幡浜港へ搬入された時点で船上の土のサンプルをとりまして、愛媛県が認可をしております検査指定機関にそのサンプル土を依頼し、検査を行うものでございます。
以上です。
○議長(宮本明裕君) 人権啓発課長。
○人権啓発課長(田中良三君)
遠藤議員の質問、3点ばかりございましたが、人権啓発課の予算が1億円を超えるというふうな質問でございました。人権啓発課には地域振興費、新築資金等の貸付事業の回収事業というものがありまして、それと人権教育振興費と、それから3つの隣保館活動費がございます。それらの50%以上が人件費でございます。したがいまして、活動というか事業費につきましては財政が硬直化しておる関係上、そんなに裕福な予算ではないかなというふうには思っております。
それから、人権対策の補助金が1,000万円を超えとるということでございますけれども、ここでも事務局長と事務職員がございます。それの報酬が約半分を占めております。それから、平成18年度におきましては愛媛県で全国人権・同和教育研究大会が行われました。そのいわゆる動員等もありまして、助成金が少しばっかり膨らんだという経緯もございます。
ちなみに、平成19年度の人対協の補助金は833万5,000円と減額しておりますので、努力を認めていただきたいなというふうに思っております。
それから、参加できる工夫につきましては、特別と普通があるということを聞きますけれども、特別とは思っておりませんけれども、毎年2月の第3土曜日に市人権教育研究大会がございます。それと、すべての市民を網羅するということで、中学校単位のブロック別人権教育協議会というのを立ち上げまして、基礎研修講座、それと学校で行います、ちょっと忘れました、クラス別だったと思いますけれども、そういった教育、これは保護者を対象にした研修会でございますけれども、しております。それと、一般市民を対象にした懇談会事業、3つをまとめて事業を展開し、すべての市民が研修を受けるような形での人権教育をやっております。
以上です。
○議長(宮本明裕君) 遠藤素子君。
○遠藤素子君
今本当に原油の値上がりとか、消費税の値上げもいろいろ大きな声で言われている現状の中で、市民は本当に生活に困っている人たちが想像を絶するような生活をされています。そういう状況にやっぱり思いを寄せて、本当にむだなところは、余分なところは省き、努力をしていただいているとは思いますが、なおそういう努力をしていただきたい。そして、本当に市民が、みんなが安心して暮らせる八幡浜市をつくっていくために今後とも努力をしていただきたいと思うんですが、そういう中で人対協の補助金が800万円まで縮めたと、そういう努力をしてきたとおっしゃいました。本当にそう努力していただいていると思うんですが、その人対協というのは民間の団体ですよね、その人件費まで市民の税金で見るのかというところも一つ問題だと思うんです。普通の団体でしたら、自分たちが会費を出し合って、そして活動してるわけです。市が丸抱えでそういう団体を見ているということ自体が、やっぱり市民から見ますと特別な扱いということになっているんだと思うんです。
そういう意味で、困っている人が非常に多い状況ですから、できるだけ公平に、それこそがやっぱり人権教育の基本だと思いますので、さらに努力をお願いしたいということを申し上げて、質問を終わります。