公開日 2014年09月05日
〔宇都宮富夫君登壇〕
○宇都宮富夫君
私は、一般質問通告に従いまして、大綱3点について質問いたします。市長及び関係理事者の御答弁をよろしくお願いいたします。
まず大綱第1点は、保内地区雨水対策基本計画策定についてであります。
御承知のように、雨水対策は浸水被害の軽減と雨水流出抑制施設の導入、くぼ地等の浸水に対する安全度の向上などを目指すもので、河川と下水道整備計画との整合性に配慮した雨水対策とすることが求められております。雨水対策の整備手法として、雨水対策基本計画を策定し事業推進を図る自治体もあれば、下水道事業基本計画に雨水対策を包含して事業推進を図る自治体もあります。
八幡浜地区の雨水対策は旧八幡浜市下水道事業基本計画の中に位置づけられ、下水道事業と雨水対策の総合的一体的な事業推進に努めてきたところであります。
一方、保内地区では旧保内町下水道基本計画の中に雨水対策の位置づけはなく、雨水対策基本計画も策定されていない中での個別地域を対象とした雨水対策が現状であろうと思うのであります。このような整備手法は、率直に言いまして見直す必要があるのではないかというふうに考えます。
そこで、2点について質問をいたします。
1、旧保内町が町全体の総合的な雨水対策基本計画を策定しなかった経緯についてはよくわかりませんけれども、合併を機に保内地区においても保内町下水道基本計画の中に保内町全体の雨水対策基本計画を策定し、下水道事業との役割分担のもと、総合的、一体的な下水、雨水対策事業の推進を図るべきではないかと考えております。保内地区雨水対策基本計画策定について、市長及び関係理事者の所見をお伺いいたします。
2、また下水道事業の目的、事業内容等に照らして下水道事業及び雨水対策の所管を下水道課へ一元化すべきではないかと思います。ちなみに、保内地区の例では雨水排水ポンプ9カ所については建設課が所管し、宮内川東地区雨水ポンプ場は下水道課所管でございます。下水道課への所管一元化について、理事者の所見をお伺いいたします。
次に、大綱第2点は、市総合計画、実施計画と財政計画の策定についてであります。
八幡浜市総合計画及びそれを具体化する実施計画が現在策定され、合併後の本格的なまちづくりがスタートしております。いよいよ合併後の具体的成果が問われるところであります。新市建設計画及び9月議会での市総合計画正式決定を踏まえ、市総合計画、実施計画と財政計画の策定に関し、次の3点について端的に市長及び関係理事者に質問いたします。
1、初めに、市総合計画に位置づけられているソフト・ハード79事業の事業費総額、そのうち普通建設事業費総額は幾らになるのか、その見通しについて。また、総合計画を具体化する実施計画及び財政の裏づけであります財政計画の提示時期はいつごろになるのか、これは早急に提示する必要があると思いますが、御所見をお伺いいたします。
2、次に、市総合計画の総事業費に要する財源内訳、すなわち必要となる一般財源の総額、地方債の総額、そのうちに占める合併特例債の額について改めてお伺いいたします。
また、一般財源ベースでの必要となる一般財源所要額の見通しについても、その根拠を交えて説明をいただきたいと思います。
3、さて、合併特例債に該当する事業かどうかの判断要件について、その運用解釈がだんだんと厳しさを増しているのではないかと思うのでありますけれども、当初の期待どおり合併特例債適用予定事業が認められるかどうか関心のあるところであります。合併特例債適用事業の内容と起債実現の見通しについて、この際理事者の説明を求めたいと思います。
最後の大綱第3点は、自治法改正と副市長制導入についてであります。
御承知のように、地方自治法改正により来年度より助役制及び収入役制を廃止し副市長制へ移行することとなっております。地方の自主性、自立性を拡大する基本的観点から、執行機関のあり方、長を支えるトップマネジメントのあり方等について議論され、その一環として副市長制の導入に至ったと聞き及んでおります。当市でも副市長制導入に向けて準備が進められておるようでございますが、次の5点について市長及び関係理事者の所見をお伺いしたいと思います。
1、市行革大綱では、2人副市長制導入を予定しておりますけれども、2人副市長制は八幡浜市の人口規模等から見て多過ぎるのではないかというのが率直な感想でございます。先ほど同僚議員の質問にもありまして重複すると思いますが、お許しをいただきたいと思いますけれども、この2人副市長制導入の理由、あるいは目的について改めて御所見をお伺いしたいのでございます。
2、市長のトップマネジメント補助機能強化を目的とした副市長制導入の前に今すべきことがあるのではないか。一例として、市長の充て職、これは大変多いのではないかと思いますけれども、充て職から市長を解放するなどトップマネジメントに専念できる環境を整備することが先決であるというふうに考えております。
ちなみに、市長の充て職の数をこの際お聞きいたします。
3、管理職職員への決裁権限と責任を拡大し、管理職職員のマネジメント能力開発とやる気を向上させるなど、今ある有能な人的資源を有効に活用する方策を探ることも大切だと考えております。私は、むしろこれは議論に一石を投ずる意味でも提案をするわけでございますが、副市長を置かず、部長制導入等によるトップマネジメント補助機能強化も選択肢の一つではないかと考えております。改正自治法では副市長を必ず置かなければならないとは規定しておらず、全国的に見ても助役を置いていない市も現にあり、副市長を置くか置かないかは、言うまでもなく自治体の裁量権でございます。
4、特別職としての収入役は経過措置があるようでございますが、新制度移行に伴って廃止すべきではないかと思います。新制度への移行後、収入役はどのような扱いとなるのか、御所見をお伺いいたします。
5、副市長制の導入及び収入役廃止に伴う組織機構の見直しについて、この点についても御見解を求めたいと思います。今回の地方自治法の改正は、地方制度調査会の意見具申にもございますように、地方の自主性、自立性を高めるということが基本的な観点でございます。したがいまして、単なる副市長制導入という観点ではなくて、組織機構全体を見通していかに自治体の自己決定能力、政策決定能力を高めるか、トップマネジメント能力を高めるか、こういう観点からの御答弁をぜひいただきたい、このように考えております。
以上で私の質問を終わりますけれども、再質問、再々質問のチャンスを与えていただかないような誠実で端的な御答弁を市長及び関係理事者に御期待申し上げておきたいと思います。
○議長(宮本明裕君) 休憩いたします。
午後 1時55分 休憩
午後 2時10分 再開
○議長(宮本明裕君) 再開いたします。
市長。
○市長(高橋英吾君)
宇都宮富夫議員の質問の大綱3、地方自治法の改正と副市長の導入について、1番か5番までをお答えをいたします。
まず、1点目の2人副市長制の導入の理由と目的については、先ほど大城議員の御質問の中でお答えをいたしておりますように、本市は県下11市中で唯一部長制を採用しておりません。少ない課で効率的な行政運営を推進しております。なお、類似都市の平均の部長数は10名強でございます。うちはゼロです。
しかし、市町村合併による行政範囲の拡大、地方分権の進展や権限移譲に伴う大量の事務量の増大、社会情勢の急速な変化による市民ニーズの高度化、多様化の合併後の山積する行政課題の調整が一人の助役に集中するため、負担が重くなっております。
そのため、合併後の諸問題の調整、大型事業の推進、行政改革の推進などの重要施策の的確かつ迅速に処理するトップマネジメントスタイルが住民サービスの向上につながるものと判断し、副市長の複数制を行政改革推進項目に取り入れたものであります。
ただし、平成19年4月1日から副市長複数制にする予定にはしておりません。複数制の導入につきましては今後の検討課題としてまいりたいと考えております。
次に、2点目の充て職から市長を解放、トップマネジメントに専念できる環境整備をすべきではとのことです。まことにありがたいことであります。まじめにやると、毎週東京へ行かなければいけません。私もできればそのようになればと思ってますが、なかなか困難な問題であると感じております。すべての充て職とは申しませんが、市長がその職につくことで行政情報の収集、市民生活の把握、公共的団体での協力関係の確保など市政運営に重要な要素もありますので、選択が非常に難しいものと思われます。
現在市長の充て職の数についてはすべてを把握できていないかもしれませんが、全国自治体病院開設者協議会、愛媛県漁業信用基金協会、南予用水土地改良区連合など約120団体に所属しております。いわゆる120の充て職があるということです。
次に、3点目の部長制の導入につきましては、議員御提案の方法もあると思いますが、大城議員の質問にお答えしたとおり、旧八幡浜市で平成4年から平成12年度まで採用しました部長制の復活も検討しました。しかし、大幅な人件費の増嵩につながる結果となり、また行政改革の大綱の重要項目として定員管理、給与などの適正を上げてますので、部長を導入するより2人の副市長を導入した場合ほど、人件費の削減から見れば効果的との判断で、部長制の導入は考えておりません。
なお、私の私見ですが、実際に仕事をやった場合に、部長が平均類似都市で10人おります。そうしますと、これは一種の課長じゃないかというような気がします。
なお、類似都市の課長以上の数は、平均八幡浜市が26名でございますが、大体2.2倍、50名以上ですね、課長以上は。うちは平成11年度からリストラやっておりまして、現在はいわゆる課長以上が26名、ある市は部長を入れて51、65、75、そういうことでうちは半分以下でございます。
そういうことで、部長を10名つくるよりかは副市長2人でやった方がいいのと、特別職の場合は非常にいろいろな法律面で動きが対外的にもできますし、それの方が実質的に私が仕事をやった関係では非常に使いやすいし、動かせやすい。それと、大城議員が申しましたようにスピード感が出るということで、現在の収入役に関してはお金の計算だけじゃなしに、実質的には第2助役としてお仕事をされております。
次に、4点目の収入役は平成19年4月1日から廃止すべきではとの御質問ですが、改正法の附則第3条で、この法律の施行の際、現に在職する出納長及び収入役は、その任期中に限りなお従前の例により在職するものとすると定められていますので、廃止することはできません。いわゆる市長が助役をあしたから来なくていいよというように、収入役にあしたから来なくていいよということはできないわけです。この議会でやった場合は法的に、みずからやめない限りは私はやめと言うことはできないわけであります。
次に、5点目の法改正に伴う副市長制の導入及び収入役の廃止に伴う組織機構の見直しにつきまして、今のところは考えておりません。先ほど申しましたように、平成11年から私どもはそういう機構見直しをやってきりきりいっぱい、よく女性が太ってるから、やせるためにきりきりいっぱいやって、やせ過ぎて病気になるということで、もうこれ以上減らすと、だから市民サービスに影響が出るんではないかというぐらい絞っております。
しかし、副市長複数制と移行する場合には、課の統合や職員数の見直しによる人件費の削減を行った後に住民や議会の理解を求めるべきと考えておりますので、その際には組織、機構の見直しについて、まだ絞れるなら検討してみたいと、このように思っております。
その他の問題に関しては、担当課長より答弁をさせます。
○議長(宮本明裕君) 政策推進課長。
○政策推進課長(田中正憲君)
宇都宮富夫議員の大綱2のうち、1点目の総合計画の事業費及び普通建設事業費、総合計画、実施計画及び財政計画の提示時期についてお答えをいたします。
まず、総合計画の事業費及び普通建設事業費でございますが、御質問の本年9月の市議会協議会でお示しいたしました79事業の現時点での事業費は約496億3,000万円、そのうちソフト事業や公営企業、特別会計分を除いた普通建設事業費208億円を見込んでおります。
なお、市議会協議会でも説明をさせていただきましたように、これにつきましては現時点で今後10年後で想定される事業を掲げておりますが、財政状況、事業の緊急性、優先度等を勘案して、まず3カ年の実施計画を策定し、その後は毎年度見直し、ローリングしていくことになります。
次に、総合計画の提示時期についてですが、基本計画とあわせ1月にお配りできるよう準備を進めております。また3カ年の実施計画につきましても同時に提示する予定でございます。
続きまして、大綱2の3点目ですが、合併特例債適用予定事業と起債実現の見通し及びその根拠についてお答えをいたします。
これにつきましては、平成16年1月の第15回の合併協議会におきまして、新市建設計画における充当予定事業について報告をされているところです。旧八幡浜市、旧保内町の両市町にある公共的施設の統合整備拡充事業や、両市町の住民に特に関係が深く、早期の実現が望ましい福祉・医療等の充実事業として、8事業に約64億6,000万円、旧市町区域施行分として均等に19億9,000万円ずつ、合計104億4,000万円の合併特例債が予定されています。
具体的な事業内容といたしましては、共通部分として火葬場、障害者授産施設整備、養護老人ホーム、学校給食センター、ゆめみかん駐車場、市立病院の各施設整備事業、各市町割り振り分としましては消防施設、市道改良工事、港湾機能施設設備、公民館整備、交流拠点整備、運動施設整備が計画をされておりますが、これらの事業につきましては今回の計画にも上がってきております。
なお、合併特例債については幾つかの充当要件がございます。合併後の市町の一体性の速やかな確立や均衡ある発展に資するためなど、名前のとおり合併に伴い必要になった事業であることや、新市建設計画に位置づけられていることが必要です。先ほどの事業につきましては、現時点ではその理由づけを行うことにより起債は可能であろうと判断しております。
ただし、合併特例債は充当率95%、元利償還金の70%が交付税措置される非常に有利な起債でございます。財政事情の非常に厳しい状況の中では、過疎債など他の起債の状況や財政状況を勘案し、先ほどの事業以外の緊急の事業に充当するなど臨機応変に対応していく必要があると考えております。
以上であります。
○議長(宮本明裕君) 財政課長。
○財政課長(中榮忠敏君)
大綱2の2点目、総合計画10年間の総事業費の財源内訳及び一般財源ベースでの財源確保の見通しについてお答えをいたします。
まず、ソフト・ハード合わせまして79事業すべてを実施した場合の総事業費496億3,000万円の財源内訳でありますが、国庫支出金が107億6,000万円、県支出金が11億6,000万円、地方債が309億4,000万円、そのうち合併特例債で73億9,000万円、その他の特定財源で18億8,000万円、差し引き一般財源所要額として48億9,000万円と現時点で試算をしております。
この一般財源必要額を計画期間の10年で単純に割りますと、単年で5億円に近い一般財源が必要となります。これに、今回の実施計画には搭載されておりません県営事業の負担金や農業関係の債務負担分のほか、経常的に毎年実施をいたしております市単独事業への対応も当然必要でありますので、最終的には毎年度10億円から12億円程度の一般財源が必要になるのではというふうに見込んでおります。
次に、一般財源確保の見通しについてでございますが、市税の減収、国の三位一体改革による地方交付税の減少など主要な一般財源の確保が非常に困難な、期待できない状況下にありまして、その一方で歳出面では人件費、扶助費等の義務的経費や特別会計への繰出金などの増加が今後も見込まれます。
そういうふうなことで、投資的事業に充当できる経常一般財源の比率は10%程度が限度ではないかというふうに現在考えております。今後も引き続き厳しい財政運営が続くものと今のところ考えております。
以上でございます。
○議長(宮本明裕君) 下水道課長。
○下水道課長(石田 修君)
大綱1の1、保内町の雨水計画についてお答えをいたします。
保内処理区では、雨水計画、汚水計画はそれぞれ別々に下水道法による事業計画の認可を受け整備を進めてまいりました。
雨水計画につきましては、平成4年、都市下水路整備事業の認可を受け、宮内地区を中心に用途地域内約35ヘクタールの区域で整備を進めたところでございます。都市下水路事業は、市街地において早急に雨水排除を必要とする場合は公共下水道に先立ち事業を実施することとなっているものでございます。
汚水計画につきましては、平成11年、公共下水道事業認可を受け整備を行い、ことし4月28日、一部供用を開始したところでございます。
雨水と汚水の整備につきましては、議員御指摘のとおり、双方整備計画を立て総合的に整備することが基本でありますが、保内地区におきましては、さきに述べましたとおり、平成元年の集中豪雨により被害が発生した宮内地区で公共下水道に先立ち都市下水路を整備したものでございます。
雨水の排除計画は、単に浸水区域の解消を図るための局所的、災害復旧的な対応ではなく、大局的、災害予防的な対応をする必要があります。このためには、まず保内地区全域の総合的な雨水排除基本計画を策定することが肝要でございます。次期保内処理区域公共下水道の事業認可変更年次の平成23年度までには、都市下水路整備区域を含め保内区域全域の雨水排除計画を立て、総合的、効果的に事業を推進する計画でございます。
続きまして、2点目の下水道課への一元化ということでございますが、下水道計画には国、県の承認が必要でございます。次期保内処理区域認可変更の承認を受けた区域内につきましては、下水道課所管として下水道法に従い整備、維持管理をしていく考えでございます。
なお、浸水対策には内水位対策と外水位対策がございますが、内水位対策、これは雨水が中心でございますが、それにつきましては下水道課所管となりますが、外水位対策につきましては海域、河川等の管理者であります愛媛県と協議を行い適切な対応を要望していきたいと考えております。
以上でございます。
○議長(宮本明裕君) 休憩します。
午後 2時28分 休憩
午後 2時28分 再開
○議長(宮本明裕君) 再開いたします。
宇都宮富夫君。
○宇都宮富夫君
大綱第1点は基本計画を策定すると、雨水計画を策定するという答弁でしたので、再質問はいたしません。
大綱第2点の総合計画、実施計画及び財政計画でございますけれども、総事業費が496億円、それからそのうち普通建設事業費が208億円ということだったと思います。
新市の建設計画では、これ事業年度は違いますけれども、ソフト・ハード事業39事業で、その時点で506億円、約507億円、総事業費、新市建設計画でそういうふうに事業メニューとしては上がっております。総額が506億円、それからそのうち普通建設事業費が390億円、こういうことだったと思います。
そこで、事業費総額について確認したいと思いますが、ただいまの答弁では新市建設計画に上げたそういう事業費と比べてですが、年度もたっておりますのでそれが減ることはわかるんですが、随分事業費が減っておるというふうに思います。これは事業選択を絞ったというふうにも考えられますが、その新市建設計画との関連を必ずしも新市建設計画に上げたもんすべてをしてませんよというのか、あるいはもう合併して今までの間に消化したからもうそれは消化済みで、残った分がこれだけやというのか、そこら辺のまず説明をひとつお願いします。
それから、事業費総額に対する所要一般財源48億円ということで、これはかなり国、県の補助金も多く見積もられておるんではないかと思います。
それから、地方債につきましても、僕の聞き違いかもわかりませんが、財政課長、73億円というふうに聞こえたんですが、間違いないですか。
(財政課長中榮忠敏君「合併特例債は73億9,000万円です」と呼ぶ)
そういうことで、地方債総額につきましても73億円ということで、当初合併特例債の適用事業の枠取りとしては105億円だったと思います。そこら辺の変化ですね、なぜ73億円になったのかということも確認したいと思います。
それから、私心配しておりますのは、合併特例債適用事業ということで、合併協議会の議論の過程での議事録を読みますと、そういう特例債適用事業についてはすべて許可されるとは限らないと、そして想定事業の場所が未定であったり、あるいは内容が今後検討するような要素もあって枠取り的に計上したと。
それからもう一つは、事業については実現可能性については十分詰めはしていないと、事業についての審査は補助事業の補助要件あるいは事業規模、事業費の妥当性を検討してはおるけれども、実現可能性については判断はしていないというふうな議事録の、これは新市建設計画の内容ですが、議事録上ではそういうふうになっております。
そこで、ごちゃごちゃ話しましたが、要するに新市建設計画と総合計画の事業費あるいは事業の関係、どういうふうになっておるのか、合併特例債の金額の相違、これはどういうところから来ておるのか、その点をまず聞きたいと思います。
それから、所要一般財源が10年間で48億円ということですが、これは地方債が起債実現できた場合の計算になると思うんですが、非常に持ち出しを少なくしていこうという財政当局の努力の跡が見えるわけですけれども、平成17年度の決算統計を見ますと、そういう事業に回せるお金が大体平成17年度で1年間に12億円程度あります。しかし、これはこの財源についてはすべてこの総合計画事業に投資できる事業費ではございませんので、先ほど財政課長も答弁しましたように、継続事業に充てたり、いろんな事業に充てて非常に余裕財源、5億円でしたか、課長、1年5億円、これの見積もりの根拠ですけれども、これは財政見通しなかなか難しいんですが、非常に先行きが不透明の中で、今現在の財政当局としては年間約5億円程度は回せるであろうと。ですから、48億円が所要財源ですから、10年間でそれはカバーできるだろうというふうな計算が示されました。
本会議で細かい財政見通しについて議論は避けたいと思いますけれども、これはこの予測の根拠、課長、どういう根拠に基づいてそういう見通しを立てられたのか、基本的な考えで結構ですので、細かいことは構いませんが、その説明根拠等についてもこういう根拠でそういう見積もりをしたということもお聞かせいただきたいというふうに思います。
とりあえずそういう、大綱2点はその程度にとどめたいと思います。
それから、大綱3点の副市長制導入についてでございますが、この質問でも指摘しましたように、事務量の増大とか合併に伴ういろんな諸課題が山積しておるとか、いろんな背景の中で非常にスピーディーな決裁を図る、トップマネジメント強化を図るというふうな理由で2人制の副市長というふうな提案と将来そうしたいというふうなことが言われましたが、ここにも指摘して、私も指摘しておりますように、その前にやはり充て職100、市長私もびっくりしたんですが、仮にそれずっとつき合うだけでも、本業、本来業務はなかなかこれ本当に難しい状況ではないかと思います。それだけでも精査してカットすれば、随分トップマネジメントに使える時間ができて、そういう意味では地方の自主性、自立性の中核である市長の仕事に邁進できると思いますが、現状ではなかなか難しいということですけれども、私は少なくとも法的に就任が義務づけられとるものはやむを得ないと思うんですけれども、任意の充て職、これは2人副市長制導入の前にやっぱりそれは削る努力をしなければ、なかなか難しいから削るわけにいかないというのは説得力がないように思います。まずそういう努力をした上で、なおかつやはりトップマネジメントの機能を強化するために2人助役が必要だというのであればわかるんですけれども、そこら辺の本当にそういう環境、本来の市長職に専念する環境を本当に整備するかどうかという気持ちが先ほどの答弁では伝わりませんでした。少なくとも法的に規定された充て職は私もやむを得んと思いますけれども、思い切ったその整理をすべきではないかと、このように思います。
それから、今回の制度改正の基本的なねらいは、やはり地方の自主性、自立性を図るというのがベースでございます。私はやはり地方自治体の経営というのは、職員のやる気とか今現にある非常に優秀な職員、役所におりますけれども、その能力を開発して、いかに能力を発揮さすか、このことが非常に大事ではないかというふうに思います。そういう観点から、非常に市長も努力されて、ほかのところは部長制を引いていないけれども、御答弁の趣旨を承りますと、八幡浜市の課長はよその部長の仕事をしているということが、そういうふうに私受け取ったんですけれども、そういう点で、これ本題からそれますが、そういう意味では課長職であるけれども部長職の奮闘をしているという市の課長についてのやっぱり待遇の面もいろいろまた見直さんといかんと思いますが、要するにそういうやはりやる気をいかに起こして力を引き出すかと、新たなポストをつくるのも大事ですけれども、そういう観点から機構改革、機構の見直しについて一層努めていただきたい、これは要望でございますが、その点指摘をしておきたいというふうに思います。
それから、最後でございますが、収入役のこの経過措置でございます。収入役を前にしていろいろ議論しにくい面もございますが、制度論として御容赦願いたいと思います。
2人副市長制というものを掲げておりますけれども、当面は条例改正で1人と、将来的に2人ということかと言えばそうでもなくって、検討するということなんで、2人導入なんか、後で市長は検討するとおっしゃいました。1人である可能性もあるかのような受け取り方もしたわけですけれども、ここら辺、なかなか微妙な点があってよくわかりません。十分検討するというふうなことで、答弁は構いませんが、受け取ってよろしいでしょうか。ですから、今後の議論の中で、2人も含めて、1人も含めて議論をするというふうな受けとめをすることでいいんであれば答弁は要りません。
それから、収入役制廃止に伴いまして、地方自治法では会計管理者を置くというふうにうたわれておりますけれども、先ほどの答弁では廃止に伴って組織機構の見直しは行わないということでございましたが、会計管理者を設置するということは考えておいでなんでしょうか。その点についても、念のためにこの際お聞きをいたします。
○議長(宮本明裕君) 市長。
○市長(高橋英吾君)
充て職の件ですけれど、先ほど120あると言いましたが、私の仕事の都合で出席するのとしないのと、どれが大事かということです。
例えば、全国過疎地域大会なんかは、うちは相当過疎債をもろておるんで、この前出たら評議員の議長をやってくれということで、お金をもらうところはなるべく行くと。港湾問題のときは、お金もらいますから港湾の大会に出ると。それによって、その年によって取捨選択しながらやっておりますが。一番こたえたのは、ことしの10月の終わりから11月にかけて8回東京を往復したときにさすがにばてたことは事実であります。しかし、そういうことも言っておられませんが、なるべく絶対、いわゆるマストですね、やらなければいけないことはありますが、その点は120あってもほとんど行かないということが事実でありますから、その点も市の利益になるような会は出ていくと、そういうふうに決めております。
現在のところはなんですけれど、一番やっぱりこたえるのは土曜、日曜、各種行事がこの市内にあるので、これはやっぱり丸一日朝から晩までゆっくりできることが少ない方がやっぱりこたえると、これは事実であります。特に午前中ならいいんですけど、午後の事業だと、もう朝から、午後2時から何かあるということになるととても落ちつきが出ないということです。
そういうことで、なるべくトップマネジメントに影響しないような方法で考えております。
それから、副市長の問題ですけど、これは現実的に今県と市がいろいろ仕事の移譲ということで数百項目にわたって今要らない要るをやっとるんです。3つか4つに分けてこれをごっそり50項目を何とか、これを今田中課長のところで検討、協議してるんですけど、これが来た場合に相当仕事量がふえると。現実問題として、うちは港湾振興ビジョンとこれから病院をどうするかと大きなプロジェクトがあると。そして、今度の副市長制というのは、首長が権限をある程度移譲しなさいという項目も入っとるみたいなんです。だから、それをどうするかということで、それを見きわめるためにまず一応現在のままいって、そして1年か2年様子を見ながら、よく検討していって決めようということです。
だから、1人で本当にいいのか、2人でいいのかというのはその仕事の国や県からおりてくる仕事の量ということですね、そういうことで決めていきたい。
それから、会計管理者の場合は収入役がいなくなったら自動的に置かなければいけないと、法律でありますから、その時点で考えるということです。
現在はそういうことでありますが、先ほど申しましたように、収入役は私の代理であっち行ったりこっち行ったり、その120全部出れませんから、そういうこともやっていただきますから、実質的には国が収入役が要らないというのには合致しております。
そういうことで、私としては個人的には2人副市長は八幡浜は適当であると。理由は、そういうことと課長の数が非常に少ないと、ということは課長に相当負担がかかっておると。負担がかかるということは、業務量が多いということは、私とその副市長2人と課長で一気呵成に結論を出して仕事をやろうと。部長がおりますとどうしても時間かかるし、曲がっていろいろな情報が間違って来たりしますんで、私は仕事やっておりますと、非常に今の方が私の感覚でやりやすいということです。個人的には2人要るかなというのが今のことですけれど、担当課とかいろんな人から意見を聞いて、最終的には私が決断したいと思っております。
以上です。
その他の問題に関しては、担当課長より説明させます。
○議長(宮本明裕君) 政策推進課長。
○政策推進課長(田中正憲君)
それでは、大綱の2点目の総合計画に関連してですが、新市計画との総合計画との関係、合併特例債、3点ばかりあったと思いますが、まとめてお答えをいたします。
まず、総合計画は新市合併してすぐつくるわけですから、その新市建設計画をもとに、ベースに、たたき台にして、以前にも御説明いたしましたとおり、それをたたき台にして総合計画をつくっております。ただ、新市建設計画に載っておるのがすべて実現するというわけじゃございません。合併特例債、これ最高でうちの規模で104億円程度とれるという形で、要するに合併特例を使う場合、新市建設計画に載せていなければだめだという要件がありますので、最大限旧市町で予定されておる事業を取り組んで上げてあるものだと思っております。
また、少なくなっているではないかということになりますが、先ほどの答弁でも言いましたけど、合併特例債充当率が95、当然元利償還の70が交付税で措置されますが、もう一つ過疎債がございまして、過疎債は100%が、充当率が100でございます。それに振り分けたという道路関係の分はありまして多少減っていると。それと、精査する中で実現不可能なものとか、そこら辺を精査して減ったと、それも各課から積み上げた中でやっておりますが、これもすべて、丸々100%実施可能な、できるのかどうかということはまだ今のところ未定です。
ただ、この計画に上げていないもので緊急にやらなければいけない事業がございましたら、さきにそれに取りかからなければいけないという形で、新市建設計画と総合計画の額の差というのは出ていると思っております。
以上で再質問にお答えします。
○議長(宮本明裕君) 財政課長。
○財政課長(中榮忠敏君)
大綱2の2番目の投資的事業に回せる一般財源確保の見通しの根拠ということでございます。
先ほども私答弁いたしましたとおり、経常一般財源の比率が約1割が限度ではないかというふうに申し上げたところでございまして、現在のいわゆる国の地方財政への考え方でございますが、まず交付税につきましてはこの3年間の三位一体改革で大打撃をこうむったというようなことがございます。
今後につきましても、総務省の方では新型交付税の導入、さらには来年度の概算要求でもマイナス2.5%というふうな数字が出ておりまして、非常に今後についても交付税は先行き見通しがなかなか明るいものは見えてこないというふうな状況がまずございます。
それと、市税につきましても、国の方の税制改正の関係で法人税の関係が縮減されるというふうなことで、当然法人市民税の方にも来年度以降影響が出てくると。
それともう一点、不均一課税を実施しております固定資産税につきましても、平成20年度からは1.5が1.4に旧八幡浜市分がなってくるというようなことで、先行き市税についても非常にしんどい見通しであるというようなことで、先ほども申しましたとおり、厳しい財政状況が続くというようなことで、できる限り努力をして一般財源の確保には努めてまいりたいという気持ちはございますが、こういうような形でなかなか10年先になったときに果たして財政がどういう形になっておるかというのは現時点の非常に見通しが立てにくいということでございますけれども、精いっぱい努力をしまして、これらの事業ができる限り遂行できますように努めてまいりたいというふうなことで御理解をいただきたいと思います。