一般質問 H18.6 魚崎清則 議員

公開日 2014年09月05日

魚崎清則君登壇〕


○魚崎清則君
 6月定例議会におきまして、一般質問をいたします。

 私は、既に提出しております質問通告書に従い、大綱2点についてお伺いをいたす次第でございます。

 大綱の第1点目は、排水路の整備についてであります。

 私の少年時代、保内町の平たん部はほとんどが水田で、水路及び水田にはメダカ、オタマジャクシ、イモリ、ミズスマシなど多くの生物が生息していました。時がたつにつれ、高度経済成長も手伝って、水田は宅地あるいはかんきつ園に転用がなされ、水路は生活排水の放流箇所になってしまいました。今では生物は無に等しく、悪臭等の問題が起こっております。

 何とか昔の姿に戻したい、戻さなければならないという思いで7年前公共下水道事業が始まり、本年より一部供用開始となった次第であります。しかしながら、加入率の課題を考えるに、昔の姿までにはまだ多くの歳月が必要であると思われます。

 そこで、排水路の整備についてお伺いいたします。

 第1は、排水路の勾配が少ない場合、流れがなくたまる要因となっており、したがって悪臭が漂う、この対策についてお聞きいたします。

 第2点は、環境の保全と美化について。保内町の場合、区全体で一斉消毒の際、あわせて排水路の清掃を行ってきました。みずからの環境はみずからが守るという思いで作業を行い美化に努めてまいりました。旧八幡浜市におきましても、公民館活動の一環として環境保全に努力していると聞いております。

 近年には旧保内町も公民館方式になると伺っており、公民館の推進力が問われることとなると思います。今まで町をきれいにする運動の場合、公民館活動の協力機関として区があり、浸透していったと思っております。今後環境美化について、運動をどう構築していくかお伺いいたします。

 第3点目は、排水路の暗渠についてであります。

 市民から自宅近くの溝を暗渠にしてほしいとの要望が多くあります。それに対し基準を持っているのか、お聞きいたします。特に危険箇所については早急な対応が必要であると考えます。

 市道川之石喜須来線において機能的に余り重要とは思えない箇所があります。生徒の通学路と相まって、車の往来もあり、時々車の接触、脱輪など事故も何度かあり、市道の拡幅が待たれる箇所でもあります。排水路の暗渠化によって解消することができると思うのですが、お考えをお尋ねいたします。

 排水路に落ち幼児がけがをした等のことは余り聞きませんが、高さがあり、危険性のある排水溝の考え方はどうなのか、お聞きいたします。

 私は、メダカが泳ぐ排水路に戻すには、川の水を導く昔ながらの方法が最良であろうと考えております。流れをつくることにより生活排水の希釈、たまるということが解消されるでしょう。公共下水道とあわせて、ぜひとも川の水を引き、排水路が水路となって生物の住む安らぎのあるまちづくりにすべきと考えますが、所見をお伺いいたします。

 大綱第2点は、使用済みてんぷら油のリサイクルについてであります。

 公共下水道事業が4月末から一部供用開始となり、徐々に下水道管に接続がなされております。「公共下水道とくらし」の小冊子の中でBODの基準が記載されており、その中で使用済みてんぷら油200ミリリッターを魚が住める基準値にするには200リッターの水200杯分、4万リットルの水が必要とあります。つまり缶ジュース1本にドラム缶200本の水が要るということであります。

 供用に当たっては、使用済み天ぷら油を流さないことが大切であり、それでは使用済みてんぷら油をどう対処したらよいのでしょうか。現在の対応は、凝固剤によっての可燃ごみ、もう一つは苛性ソーダを混用しての石けんづくり。平成3年、リサイクルせっけん協会が設立され、全国各地で普及を図っておりますが、これには多くの時間と労働が必要とされ、またできた製品についての分配、購買について頭を悩ませていると聞いております。

 私は以前から注目をし期待しているものに、使用済みてんぷら油からエコオイル(仮称)を精製し、燃料としてリサイクルする装置であります。本市において、食料油を使用する業者が多く、ぜひともこの装置を設置すべきと考えます。

 「魚とミカン」の八幡浜市のキャッチフレーズでありますが、その魚、ミカンが危機的状況にあると思います。漁師さんに聞いてみると、燃料が上がり、漁があっても魚価が安く採算に合わず、沖に出ないとこぼしておられました。また、ハウスミカンに至っても同様、燃料が上がり、ビニールハウスが急激に減っております。

 この装置によって燃料の使用を減少さすことが可能であります。ただ廃食油として捨てるのではなく、リサイクルし、できたものを有効活用すべきではないでしょうか。循環型社会は知恵の出し合いであり、時によってはアイデアが法によって束縛されることもあるでしょう。その垣根を取り払うのも行政の役割の一つだと思います。困っている1次産業を、それぞれの民間企業あるいは団体に推進を呼びかけ支援すべきと考えますが、所見をお伺いいたします。

 以上、私の提言をし、一般質問を終わります。

○議長(宮本明裕君)  市長。


○市長(高橋英吾君)

 魚崎議員の大綱第
2、使用済みてんぷら油のリサイクルについて、(1)のてんぷら油リサイクル及び循環型社会の考え方についてお答えいたします。

 本市における廃食用油のリサイクルにつきましては、リサイクル活動に積極的な市民団体等によります廃油石けんづくりなどの実践活動が行われている程度でありまして、てんぷら油等の処分については、固形化したものと新聞等での吸収したものについてのみ燃えるごみとして回収処分を行っているのが現状であり、処分方法について大変苦慮している状況でございます。

 市といたしましても、資源循環型社会の構築の実現を図るため、3R運動、リデュース、物を長く使用すること、リユース、物を繰り返して再使用を実践し、それでもだめなら初めてリサイクル、再資源化し新たな製品をつくるを推進していく考え方ではございますが、議員の御指摘の廃油リサイクルにつきましては今後の検討課題とさせていただきたいと考えていますので、御理解をお願いいたします。

 2について、企業団体等へのエコオイル製造推進の呼びかけについてでございます。先ほど市の考え方について申し述べましたとおり、資源循環型社会形成の推進を図っているわけですので、当然企業団体への推進の呼びかけは行っていかなくてはならないものと考えております。

 さらに、国及び県、その他独立行政法人等の支援事業がございましたら、積極的に御支援していきたいと考えております。

 市の支援につきましては、財政事情等を考慮し今後の検討問題といたしますので、御理解を賜りたいと存じますが、なかなかいい具体的な考え方がないのが現状でありまして、切歯扼腕しておるところでございます。何か今後とも私どもも研究して、「もったいない」という言葉でこれを利用できないかなということはもう前向きに考えておりますが、いい知恵が出ないのが現状であります。

 その他の問題に関しては、担当課長より説明をさせます。

○議長(宮本明裕君)  生活環境課長。


○生活環境課長(清水義明君)

 魚崎議員御質問の大綱12、環境保全と美化運動についてお答えをいたします。

 日ごろより市民各位による公民館活動及び地区活動に対しましては御協力をいただき、まことにありがとうございます。

 議員御指摘のように、市内にはまだ悪臭の発生する水路が存在していることは承知をいたしております。この悪臭を消す一つの方法としまして、環境浄化微生物えひめAI1菌を現在利用しております。旧保内町地域につきましては、毎年環境美化運動として5月から11月にかけ河川の草刈り、排水路の清掃、生活道の清掃等御協力をいただいており、感謝しておるところでございます。

 市といたしましても、5月から6月にかけ衛生消毒としての薬剤の配布を初め、年間を通じて美化活動のためのごみ袋の配布等現物支給を行っております。

 今後も公衆衛生上特段に必要のあるもの並びに区及び地域住民に対しての施策については継続をしていきたいと考えていますので、御理解のほどをよろしくお願いをいたします。

 以上でございます。

○議長(宮本明裕君)  建設課長。


○建設課長(菊池賢造君)

 排水路の勾配不足水路の対策についてお答えいたします。

 保内町の平たん部、特に神越地区などの大部分はもともとは水田であり、そのほとんどが宅地化されております。昔、川の水を水田に引き入れるためにつくられた水路が、現在は雨水や生活排水を川に排除することを目的として利用されております。よって、川からの次々と流れ込んでくる水圧によって流れていたところですから、当然勾配がとれていない状況で、不都合な水路が多く見られます。川底の高さが今と昔で変化している様子はなく、勾配がとれず、水路整備ができない状況で今日に至っております。

 家庭からの雑排水が水路に停滞することによる悪臭については、最終的には公共下水道への接続により解消できると思いますが、公共下水道への接続が終了するまでの期間につきましては、現在行っていただいております区の行事や公民館活動などの奉仕作業で引き続き環境整備等の水路清掃を行っていただきたいと思っております。

 なお、人力作業で難しい場合には、限られた予算の中で水路清掃の実施をしたいと考えております。

 続きまして、排水路の暗渠化について、1つ、排水路の暗渠化の基準について、2つ目、市道川之石喜須来線の排水路の暗渠化について、3、危険性のある排水路の考え方について一括でお答えさせていただきます。

 排水路の暗渠化要望につきましては、原則として2つの大きな理由により実施を控えているのが現状であります。

 1つ目の理由は、現状の水路断面の確保が必要な場合であります。何十年に一度降るか降らないかの大雨に対しても流水断面は確保すべきであります。暗渠化をすることで流水能力が低下することは間違いなく、もしもの場合、水路上流部に滞水、浸水を起こす要因と考えられます。

 2つ目は、水路の維持管理が容易にできる、常に目視で確認できるということでございます。暗渠化すると、水路の清掃にも余分な費用がかかります。小さな不良箇所も見落としがちになります。大きな流下物も水路根詰まりの原因となり、水路機能に大きな影響を与える場合があります。

 しかしながら、特例として、防災の観点上現在の施設では何らかの支障、危険が生じる場合、または道路改良により水路の改修が必要となった場合におきましては、流域面積を設定し、確率年最大の流出流量を算出し、水路断面の確保を前提に暗渠化を考慮する場合もございます。

 また、水路の暗渠化ばかりではなく、ガードパイプを設置することで転落防止等安全の確保をする場合もあると考えております。

 川之石高校裏の市道川之石喜須来線の部分的な水路暗渠化につきましては昨年来の案件であり、現在調査及び工法検討中であります。先ほど申し上げました2点の問題がクリアでき次第予算化し、工事に着手したいと考えております。

 続きまして、同じく排水路の暗渠について、排水路に川の水を引き込み、生物の住む水路にし、安らぎのまちづくりにすべきであるについてお答えいたします。

 家の周りに水のせせらぎがあり、メダカやタニシが生息する様子を思い浮かべますと心がなごみます。昔、川から田んぼに引く水の水路の流れはいつもきれいで、子供たちの絶好の遊び場でもありました。

 さて、議員が想定されておりますところのあけぼの荘横どんどん川からの取水でございますが、昔は田んぼへの引き水として和田町方面に流されていたであろうことは、分水の暗渠跡がございますので確認できております。しかし、現状では、土砂により閉塞してしまっている状況でございます。既にこの地域に水田はなく、水利権は消滅しているものと思われますが、国土調査の資料を見ますと水路として残っております。近い将来、公共下水道の普及により生活排水が流れ込まなくなり、雨水のみが流れる水路となるところでございます。

 まちづくり、地域興しの観点から、現在は閉塞されている取水の復活など、地域の方々の盛り上がりの中で地域主体で行われることが重要であると考えております。

 以上でございます。

○議長(宮本明裕君)  魚崎清則君。


○魚崎清則君

 再質問をさせていただきます。

 まず、排水路の関係でございますが、つい先日、私が農作業しておりますと、二、三人の小学校1年か2年ぐらいであったと思いますが、テンコとバケツを持って、おっちゃん、この辺にメダカかヤゴおらんやろかというふうな問いがありました。即座に断るわけにもいかんし、また幼い子でもございますので、何とか我々もしたいがやが、市長に聞いて、市長が何とかしてやるであろうというふうなことを本日お聞きをしたいわけでございます。

 といいますのも、やっぱり先ほど教育についてありましたが、そこへテンコあるいはバケツを持って、メダカあるいはヤゴがおった場合に、その子は一生忘れないことになろう、それが生きた教育であろうと私は考えておる次第でございます。そういうふうにするためには、やはり川の水を昔ながらに引き込むことによって、我々が遊んだ場所を続けて残してやりたい、そういう思いがあるからでございます。再度お聞きしたいと思います。

 そして、ちょうど川高の裏の暗渠化につきましては今前向きな答弁がございまして、胸をなでおろしているわけでございますが、須田を通って市の職員で保内庁舎へ通勤している方はほとんどあの道を通るわけでございます。そして、高校生の通学路にもなっておりますし、そこへ自転車と車があると、道のほぼ4分の3を占めて離合がなかなか難しいというふうなことで接触事故も多いわけでございますので、そういう道路の幅員に関しまして、事故を防ぐという観点におきましても、ぜひとも早い調査を終了して、そして工事に取りかかっていただきたい、市民の願いであろうというふうに思いますので、強く要望をしておきたいというふうに思います。

 そして、大綱2点目のリサイクルについてでございますが、私は以前保内町にも5年前、このリサイクルは循環型社会に適応した大変すばらしい技術であるというふうなことで討論をした経緯がございます。その中で、第一番問題になるのは原材料の確保ではなかろうかというふうに思い、広域化あるいは旧八幡浜市に呼びかけをしてはどうかというふうなことで質問をした経緯があります。

 合併をした現在、特に八幡浜市におきましてはかまぼこ製造者あるいはスーパー、仕出し屋、公共的には給食センター等に、人口の割には県内でも原材料を確保するのには容易なところであろうというふうに思うわけでございます。そういった原材料の再利用をぜひともしていただかなくてはならないというふうに思っております。

 先ほどさらりと漁業あるいは農業に関しまして述べましたが、漁業、特に近海の漁業につきましては、現在ハモ釣りをして生計を立てておるわけでございますが、字のごとく漁民に豊かさをもたらしてきたわけでございますが、魚価がいかんせん本年度最低限の価格であるというふうな記録をしておりますし、また重油におきましても20円値上がりしているというふうなことで、そして農業関係に視点を置いてみますと、ハウス栽培におきまして、昨年度ハウス生産者が48戸ありましたが、現在本年度は28戸、面積に至っては8.5ヘクタールが4ヘクタール、これも半分、棟数につきましても88棟が39棟と。この要因としては、燃料がすべてとは申しませんが、燃料の占める要因が大であるということでなかろうかと思います。やはり魚価がなく、どうしても経費の節減に努めるためには、やっぱり燃料費の削減がぜひとも重要課題でなかろうかと思う次第でございます。

 現在追跡調査の中で、当初はディーゼルのエンジンオイルと、エンジンの燃料というふうなことでしてきたわけでございますが、法的関係で現在はボイラー関係の需要にどこも委託されたような形をとって運転を開始しているというふうに聞いております。

 先ほど市長の答弁で積極的に支援していくつもりであるというふうなことでございますので、ぜひともそういった姿勢を必ず示していただきますよう要望し、私の再質問を終わります。

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