公開日 2014年09月05日
〔上脇和代君登壇〕
○上脇和代君
私は、通告書に従いまして、大綱2について質問をさせていただきます。
まず、大綱1は、地区懇談会におけるまちづくりについてであります。
先般、高橋市長初め政策推進課では、市内17地区において、新市のまちづくりのために市民の声を生かそうと地区懇談会を開催されました。それぞれの地域で市民からいろいろな意見や要望が出されたと思いますが、そこで質問の第1点は、高橋市長は市民の声にこたえて、改めてどのような新市のまちづくりを目指していこうと決意されたのでしょうか、お伺いいたします。
質問の第2点は、新市のまちづくりに市民の声を生かそうと開かれた地区懇談会であったと思いますが、マスコミの報道によると、選挙人名簿登録者の1.6%となっておりました。私自身も自分の地区に参加してみて、地域の人の参加が非常に少ないという印象を受け、大変残念に思っております。三位一体の改革の中で厳しい財政状況であることをともに理解していただくためにも、多くの参加が欲しかったと思います。このような状況を行政としてどのように受けとめられておられますか。
また、呼びかけの方法については適切であったかどうかをどのようにお考えでしょうか、お伺いいたします。
質問の第3点は、今後政策の中で市民の声がどのように生かされているかがわかるように示していかなければ、行政改革についての理解も協力も得られにくく、不満だけが残る結果になりかねません。懇談の結果を集約して、早速に取り組まなければならないことや、短期に取り組むべきこと、長期にわたって取り組むことなど、振り分けて整理された結果はどうであったのか、具体的に公表できることがあれば、御答弁をいただきたいと思います。
また、過去のどの総合計画を見ても抽象的できれいにまとめられてありますが、具体的な計画は書かれておりません。もっと具体的に示していく部分があってもよいのではないかと思いますが、いかがでしょう、お伺いをいたします。
質問の第4点は、食彩博物館のまちづくりとはどのようなまちづくりを考えておられるのでしょうか、具体的に御説明をお願いいたします。
質問の第5点は、市民の中からは道の駅のような即売所をつくってほしいという声は強く、港を中心としたまちづくりは、市民の大きな関心と期待が寄せられております。この事業が成功するかどうかは、建物や形だけではなく、そこにどれだけ魅力ある食材や特産品、加工品が並んでいるかではないでしょうか。八幡浜市には、特産品としてミカンと魚、練り製品がありますが、そこに地元でとれた新鮮な野菜が加われば、年間を通して八幡浜市内外より人が集まってくるのではないでしょうか。野菜は毎食口にするものであり、健康の面からも安心安全な食材が求められております。内子町のからりや西予市のどんぶり館が成功しているのも、地元でとれた新鮮な野菜が並んでいるからではないでしょうか。
現在、農協の営農方針はかんきつ栽培が中心であり、野菜の栽培には至っておりません。八幡浜市のまちづくりの一環として、ぜひ野菜づくり農家の育成をしていただきたいと思いますが、いかがでしょう。野菜づくり農家がふえれば、地産地消の観点から学校給食にも活用できると思います。
質問の第6点は、旧八幡浜市においては公民館を中心に地域づくり活動が行われ、大変よい成果が上がっておりますが、旧保内町では地域ボランティア活動がよくなされているにもかかわらず、磯津公民館があるのみで、その他の地域には地区公民館がありません。新市となって格差のない地域活動を推進し、地域福祉の増進、防災の組織づくりや各団体のボランティア活動を円滑に推進していくためにも、拠点となる地区公民館が必要だと思いますが、どのように進められていかれるお考えでしょうか、お伺いをいたします。
大綱2は、宅地造成と定住対策についてであります。
八幡浜市では、定住対策の一環として元城団地を造成され、平成16年4月より販売を開始されました。続いて、愛宕山団地も同じく16年6月に販売を開始されたのでありますが、元城団地においては42区画中、建て売り以外の27区画については販売が進んでいない状況であり、愛宕山団地においても27区画中15区画が残っております。いずれも半数にも達していない状況に、市民の方からはどうなっているのかとよく聞かれることがあります。これらの物件については、外郭団体である土地開発公社の管理下にあることは承知いたしておりますが、高橋市長は土地開発公社の理事長であり、定住対策として宅地開発を進められた立場でもありますので、質問をさせていただきます。
質問の第1点は、八幡浜市は少子・高齢化、人口の減少、地価の低下、その上にアンケートによれば中高生の4割がこの町に住みたくないという結果が出ており、今後の販売には大変厳しい状態にあると思いますが、条件緩和など何か対策をとられているのでしょうか、お伺いをいたします。
質問の第2点は、昨日の愛媛新聞の「地軸」によれば、農山漁村に定住したいと希望するのは、20代で30%、50代で28%と、都会の人の田舎暮らしへの関心が深いことがうかがわれました。八幡浜市の環境のよさや住みよさを都会に向けて広く情報発信し、定住を求めてはいかがでしょう。人口増にもつながると思います。
また、若者の定住のために、期限を区切って固定資産税の軽減や価格の引き下げなど、思い切った対策が必要だと思いますが、このようなお考えはございませんか、お伺いをいたします。
以上、大綱2点について、市長並びに関係理事者にお伺いをいたします。適切なる御所見をお願いいたします。
○議長(宮本明裕君) 市長。
○市長(高橋英吾君)
上脇議員の大綱1、地区懇談会のまちづくりについてお答えをいたします。
1点目の地区懇談会をして改めてどのようなまちづくりをしなければならないと決意したかということでございますが、議員も地区懇談会に参加されお感じになられたと思いますが、どの会場でも、参加された皆さんからは市の将来へのまちづくりに対し真剣な御意見、御提言をいただいております。今回は、基本構想ということで、10年後を目指したまちづくりの大枠をお示ししておりましたので、今回いただいた御意見、御提言は今後の基本計画、実施計画の中に反映させていき、市民の皆さんが幸せと感じられる市民のためのまちづくりを市民の皆さんとともに進めていく思いを強くしたところでございます。
2点目の市民の参加が少ない、また呼びかけの方法についてどのように思うかとの質問でございますが、17地区での参加者の合計は566人と、御指摘のとおり少なかったのは事実であります。参加の呼びかけにつきましては、従来どおり、広報紙での周知、また防災行政無線、広報車での呼びかけを行っておりますし、後半は公民館にポスターを掲示したり、チラシを配布して呼びかけております。
参加された方は少なかったわけでございますが、先ほども申し上げましたように、出席された皆さんからは積極的な御意見、御提言をいただいております。今後は策定状況などを随時広報などで報告し、出席されなかった市民の皆さんにも関心を持っていただけるように努めてまいりたいと考えております。
3点目の、市民の意見を振り分け、整理した結果はどうかとの質問でございますが、これにつきましては、今回は基本構想ということで10年後を目指したまちづくりの大枠をお示ししてまいりましたので、今回いただいた御意見、御提言は今後の基本計画、実施計画の中に反映させていくことになります。
なお、即応すべき事項につきましては、その都度担当課に連絡し、対応いたしております。
4番目の食彩博物館のまちづくりとはどのようなものかとの御質問でございますが、これにつきましては、新市建設計画の考え方を尊重した形で基本目標としておりますが、建物を整備するということではなく、当地域の特産であるミカンと魚、すなわちかんきつ栽培や水産業、さらにそれらを原料とした食料品製造業が栄え、食の安全の集積地となり、人々の生活に彩りを与える新鮮、安心で特色ある食を生み出し、町全体があたかも生きた食の博物館のように機能していくというイメージであります。
基本的には、魚とミカンということでございますが、議員御提言、その他のヘルシーな食材でさらに彩りをつけることはもちろんやぶさかではございません。
その他の問題については、担当課長より答弁をさせます。
○議長(宮本明裕君) 助役。
○助役(谷口治正君)
大綱2、宅地造成と定住対策についてお答えをいたします。
まず、1点目の元城団地、愛宕山団地等の宅地販売促進のため、条件緩和など対策をとっているかについてでございます。
議員御指摘のとおり、平成16年12月8日の愛宕山団地での契約を最後に販売が進んでいないのが現状でございます。土地開発公社では、平成17年9月の理事会において、分譲条件の10年以内の住宅建設、10年以内の転売禁止、10年間の買い戻し特約を撤廃する決定をし、同年11月号の広報でお知らせをいたしております。
次に、2点目の土地開発公社の負債及び返済についてでございます。
平成16年度の土地開発公社の経営状況につきましては、平成17年9月6日の臨時議会で報告のとおりでございますが、16年度末の資産の合計額は14億9,606万3,290円で、現在の借入額は、土地開発基金から1億9,422万807円と、金融機関から8億8,000万円、合計10億7,422万807円となっております。
借入金の返済については、宅地の売却が進めば順次返済してまいりますが、保有地の貸し付けによって借入利息以上の収入がありますので、現状では経営が悪化しているものではございません。
3点目の若者定住のために期間を区切って固定資産税の軽減の考えはないか、八幡浜市以外の方への呼びかけなどはどのようなPRを行っているかとの質問でございます。
固定資産税の軽減につきましては、販売当初にも検討いたしましたが、まずは販売努力をすることが重要と考えております。
PRにつきましては、周辺市町への新聞折り込みを行っており、市ホームページには昨年10月より掲載し、広く情報を提供しております。
以上でございます。
○議長(宮本明裕君) 農林課長。
○農林課長(菊池敏和君)
御質問の大綱1、5番目でございますが、港を道の駅として出品する野菜等の農業の育成についてお答えをいたします。
現在、西予市のどんぶり館等では野菜等の生鮮食品ばかりか鮮魚まで取り扱いをしておりまして、非常ににぎわいを見せておるところでございます。
八幡浜市におきましても、月に1度の海鮮朝市におきまして、近隣の市町のみならず、遠く松山方面からも約5,000人が訪れ、大盛況でありまして、この朝市では八幡浜市の生活研究協議会や八西女性林業研究グループが、地元の農産物や手づくりのものを多数出品して頑張っておられます。
また、同様に、保内ふれあい市におきましても、手づくりの物を出品いたしまして人気を集めているようでございます。
八幡浜市の農家はかんきつが中心でありまして、野菜等の生産については非常に少なく、継続的に生産し、出品することは難しいかもしれませんが、現在八幡浜市の最重点施策として取り組んでおります港湾関連施設が完成すれば、観光朝市やフリーマーケット等も開催できる予定でありまして、将来八幡浜の地域振興を進めるために、生活改善グループ等の女性パワーの活用が非常に有効であり、新しい八幡浜市のまちづくりのため、今後これらの女性グループや意欲のある生産者の育成に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
○議長(宮本明裕君) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(谷口光一君)
議員御質問の大綱1の6、保内地域にも拠点となる公民館が必要だと思うが、どのように進めていかれる考えなのかの御質問にお答えいたします。
八幡浜地区と保内地区では公民館の運営方法について異なっておりますが、現在旧八幡浜方式を採用し、統一を目指しており、公民館の運営審議会委員の選任等を行い、組織の充実化を図っていくための啓発を行っております。
また、保内地区の公民館施設については、かっての八幡浜地区と同様に中央公民館と併用となっており、地域住民の皆様には不便をかけておりますが、これまで以上の保内中央公民館の活用及び類似施設の積極的活用により公民館活動の発展に努めたいと考えております。
以上です。
○議長(宮本明裕君) 上脇和代君。
○上脇和代君
先ほど海鮮市において農家の方が野菜を売っておられるというふうに伺いましたんですが、八日市においても同様に販売をされております。
しかし、私が心配するのは、港が開発したときに、常時そこに販売するとすれば、それに対応できるかということなんです。ですから、今からそういう農家を育てておかなければ、私も知ってる人が販売に携わっておりますが、常時の販売はとても無理だと、今は自分の家庭でつくってる、その余りといいますか、少しだから余計につくって販売をしているといった状況だというふうに伺いました。これから港を開発する中で、そういう常時日常的にそこに販売するとすれば、とても足りないと私は思うんです。よそから仕入れることもできますけれども、それはやっぱりその土地の顔の見える野菜が必要であり、よそから仕入れるのであれば、業者はもうかるかもしれませんが、地元の農家に潤いはありません。そういう観点から私は野菜づくりもこれからは大切ではないかと申し上げたわけでございます。
それから、公民館の建設については、私の属しておるボランティアの会の人たちも、そこの拠点があれば、その地域の人がそこに寄って活動ができるという声も聞いております。ぜひそういう方向で進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
以上でございます。
○議長(宮本明裕君) 市長。
○市長(高橋英吾君)
野菜づくりなんですけれど、私は日土に行ったり、いろいろ懇談会のときに、一年じゅう何か出せんかと、平成24年度にできるのに。まず、かんきつがすき間なく何かつくってくれ、リンゴでもナシでも何でもいいし。それから、野菜に関しますと、やっぱり今言われましたように自分とこで食べる分しかつくってないと。だから、こういう点が浮き彫りになりますと、確かに野菜はこれからヘルシーな基本でありますから、一応きょうこういう質問が出たということで農協と話ししないと、やはり生産団体でありますから、そこに何とかつくれないかということは私どもの方から申し上げたいと思います。
それから、第2点の公民館ですけれど、これ現在1国2制度ですけれど、なるべく早いうちに同じ方式でやっていきたいし、現在は中央公民館と、保内町は磯津公民館の公民館しかないと、あと青空でありますから、これをやっぱり八幡浜と同じようにやっていきたいと。
今、旧保内町の区長さん、大変安い手当で頑張っておられるようでありますので、これをやっぱり解消するためにも、早急に担当課には命じて早く形を整えると、このように思っております。
○議長(宮本明裕君) 上脇和代君。
○上脇和代君
農協との関係なんですが、八幡浜市は補助金とかというのは常に出しておりますけれども、農協と具体的にそういう進め方についての折衝というものは余りされていないと思うんです。これからはやはり補助金を出すだけでなく、そういう面についても要求していく部分もあっていいんではないかと私は思うんです。やっぱり農家も町を支える一つの産業でもありますし、町がよくなるということは全体もよくなることでもありますので、農協にお任せでなくって、やっぱり市の考え方も伝えていくことが大事じゃないかと思います。よろしくお願いをいたします。
以上でございます。