公開日 2014年09月05日
〔新宮康史君登壇〕
○新宮康史君
よろしくお願い申し上げます。先日は1月24日から2月27日まで、実質17日間ですが、今後10年間のまちづくりに市民の生きた声を反映すべく地区懇談会を開催していただきまして、大変お疲れさまでございました。このような行政の取り組みは、非常に前向きであり高く評価されるところであります。
しかしながら、幾つかの会に参加させていただいたのでありますが、町中の、特に中心的な地区ほど参加者が少なく、全体でも1.6%と市民の関心の低さ、行政とのコミュニケーション不足等、まちづくり以前に今後の課題に思える点もあり、市会議員として町全体の構造改革の必要を感じているところであります。
それでは、さきに提出してございます発言通告書に従いまして、大綱3点について質問させていただきます。
まず、第1点目でございますが、学校教育に関しまして、次期学習指導要領における市の教育方針(ビジョン)についてでございますが、お伺いします。
学校教育法施行規則で、学校の教育課程は文部科学省が公示する学習指導要領に定められ、その中の総則で総授業時数など定めるほか、各教科や道徳、特別活動の教育内容について最低限の基準を示してあります。現行の指導要領は10年前にゆとりの理念のスタートのもと、小学校低学年に生活科の新設、それから学習内容の削減、総合的な学習時間の導入、それから皆さんも御存じのように学校週5日制等、大きな、そのたびに修正を加えながら趣旨の徹底を図るべく努力が今までなされてまいりました。
そこで、文部科学省は、昨年10月、中教審から出されました「新しい時代の教育を創造する」の答申を受けまして、義務教育の構造改革を進めており、ことし2月初めに、全面改訂される次期学習指導要領に学校のすべての教育内容に必要な基本的な考え方として「言葉の力」を据えることを発表いたしました。
原案を私なりに要約しますと、日本の子供の学力は国際学力調査の結果低下していると、できる子とできない子と2つに分かれ、できない子が多くなっている。中でも、読解力や記述式問題に課題があり、また学習や職業に対して無気力な子が多くなっていると。これを補うために、次の指導要領では読み書き、体験学習や生活基盤づくり等人間形成のもととなる「言葉の力」をすべての教育活動の基本的な考え方にする。また、言葉は確かな学力を形成するための基盤でありまして、相手を理解し、自分を表現し、社会と対話するための手段で、知的活動や感性、情緒の基盤であると要約できると思います。
さらに、文科省は、当初平成18年中に改訂を終えまして、皆さんに周知する時間を置いた後、今のところ平成20年に実施することになってましたけども、事態を重く見まして、なるべく早くということで今進んでおります。
このように、義務教育の構造改革の中、学習指導要領の理念が、「ゆとり」から「言葉の力」に転換されます。
そこで、質問でございますが、従来地方は文部科学省の方針が出てから追従する形でありましたが、今回の改革案の中に、市区町村、学校が義務教育の主体として権限、責任を持つことをうたわれております。一地方自治体であろうとも、教育の重要性を考えるとき、確固たる信念、方針を明確にして準備、対応し、また次の指導要領に対しまして、現状をかんがみ、反映すべき点は地方の声として中央に届けるべきだと思います。
「ゆとり」から「言葉の力」に対し具体的な危惧として、総授業時数の不足、週5日制の是非、点数至上主義への逆行、地方財源の移譲による財力格差による教職員確保の可否等が考えられます。このたびの文部科学省の学習指導要領全面見直しに対しまして、市の基本的な教育方針についてお伺いいたします。
次に、2番目でありますが、犯罪から子供を守るための登下校時の安全確保対策についてお伺いいたします。
ここ数年、子供たちを巻き込んだ犯罪でとうとい子供の命が犠牲になる事件が続いております。昨年、11月22日に広島市立矢野西小学校の1年生、続きまして12月1日にも栃木県今市市立大沢小学校1年生の児童が下校中に事件に遭遇し、何の罪もないいたいけない子供の命がいとも簡単に奪われました。また、皆さんきょうの新聞で御存じのように、昨日でございますけども、富山と愛知だったと思いますが、未遂事件が起こってございます。
そこで、政府は、昨年12月20日に犯罪から子供を守るための対策に関する関係省庁連絡会議を開きまして、次の登下校時の安全確保のための緊急対策6項目を策定しました。一応紹介しますと、すべての小学校区におきまして、学校、保護者、児童、警察、自治体等の関係者により平成18年3月までに全学校区、全通学路の安全点検を実施し、結果を反映すべく安全マップ作成や地域に対する対策に活用する。
2つ目、すべての学校の全児童・生徒が、平成18年3月までに学校と警察との連携による実践的な防犯教室を受講できるよう開催し、低学年向けリーフレットを配布、教師が活用できるようにする。
3つ目、すべての地域において、警察が中心となり、学校、教育委員会、保護者、地域住民と連携し、不審者情報が潜在化することのないよう、共有化のためのネットワークを平成18年3月までに構築する。
4つ目、すべての小学校区において、平成18年3月までに地域社会全体で通学路の安全を含む学校安全体制が整備されるよう、学校安全ボランティアへの参加を広く呼びかける。
5つ目、全国で地域の路線バスを、登下校時、スクールバスとして活用する方策を早急に検討し、対応が整った地域から順次導入できるよう必要な支援措置を含め環境整備を図る。
6つ目、家庭、学校、民間団体等ですべての関係者の地域における防犯意識を高め、子供の安全確保の取り組みへの積極的な参加を促すため、テレビ、新聞等で政府広報を行う。また、国民に協力を要請する。
以上の6項目でございます。
これに連動しました重点的に推進する項目が、学校における対策、地域における対策、犯罪対策とそれぞれ詳細にございますが、時間の関係で割愛させていただきます。
また、政府は「子ども安心プロジェクト」の充実といたしまして、前年度の予算10億円に対して、平成18年度、国の予算ベースですけども26億円の予算をつけてございます。
そこで、質問でございますが、まず1つ目、私は昨年12月の定例議会の一般質問で、主として子供の安全確保について重々にお願いをいたしました。国も躍起になって具体的な対策を講じるように指示を出してございます。それも期間を切って、ほぼ平成18年3月までとしてございます。安全確保について、学校には教育委員会の方から詳しい指示が出されていると思うのですが、行政独自の市を代表する子供を守る対策が待っても待っても一向に見えてまいりません。
例えば、東京都は、知事が考案した「動く防犯の眼」というステッカーを宅配業者や電気、ガス事業者、都の保有車両5,000台に張りつけたそうでございます。
また、松山市は、子供安心安全対策事業としまして、松山市PTA連合会が立ち上げる不審者情報の携帯メール配信システムと通学路の防犯灯設置に910万円の予算をつけました。
八幡浜市は、NTTドコモの力をかりまして、昨年6万5,000円という破格の値段で県下で実は2番目にこのシステムを立ち上げました。18年度の予算4万5,000円を申請し、これは一度却下され、復活折衝でようやく認められました。比較しても意味はないかもしれませんが、この厳しい予算の中、910万円捻出する姿勢と4万5,000円が出せないという我が市の子供の安全確保に対する姿勢はいかがなものかと思います。
また、金がなくても行政が主体となって朝のあいさつ運動に参加するとか、せめてステッカーぐらいは市で作成して、行政関係の車や、要請があればPTA、またボランティアに配布するぐらいの市が独自で取り組む姿勢は必要ではないかと思います。
ちなみに、ステッカーの費用は、1,000枚で防水式で20万円ぐらいかかりますが、この町の子供たちはこの町の宝です。私たちが守ってあげなければだれも守ってくれません。市のお考えを伺いたいと思います。
次に、2番目ですが、対策の中に学校安全ボランティアの充実というのがあります。正式には地域ぐるみの学校安全体制整備推進事業と言いますが、地域社会全体で学校安全に取り組む体制を整備し、安全で安心できる学校を確立するため、学校で巡回警備等に従事する学校安全ボランティア、——これスクールガードと申しますが、の養成、研修、あと防犯の専門家や警察官OB、その人たちの協力のもとで地域学校安全指導員、——これはスクールガードリーダーと申しますが、による学校の巡回指導と評価の実践的な取り組みを実施することになってございます。これは、予算が国ベースで14億円ついてございます。
特に現在の流れでは、私はやはり専門家や警察OBによる学校巡回指導と評価は地域の安全安心のためにぜひ必要ではないかと思いますが、市のお考えを伺いたいと思います。
次に、5番目の路線バス活用の件でありますが、先日文部科学省の財務課長に伺ったところ、地方交付税、これは一般財源として1台当たり580万円計上してくれ、民間の会社に委託してもよいそうであります。地方では、日中稼働の少ないときにスクールバスとして活用できないか交渉して、成立すれば、バス停留所も含め文部科学省と国土交通省にて手続を省略してすぐ認可してくれるそうであります。市でも海岸部や山間部では、民間に委託して、知恵を絞ればこの制度を有効に利用できると思うのですが、市のお考えを伺いたいと思います。
大綱3番目ですが、住みよい環境のまちづくりについてということでございます。
市にとって住みよい環境をつくることは、行政に課せられた大切な業務の一つであります。先日の今後10年のまちづくり指針とするための市総合計画、地区懇談会でも、将来に向かって交流人口増加に対する一環として平家谷のトイレ整備には6,000万円を投入するとの市長のお話がありました。確かにトイレの整備は必要なことで結構なことだと思います。
しかしながら、御存じのように市の65歳以上の高齢者は約1万2,000人、人口の27.7%、いわゆる3人に1人は高齢者の方々であります。また、平成15年7月に少子化対策として次世代育成支援対策推進法が成立いたしまして、昨年4月、市の次世代育成支援地域行動計画が策定されております。
そこで、公共の場所にあるトイレ、女子便所と男子の大便用の方でございますが、高齢者でも、健常者ではあるけれども、足が悪い、腰が悪い、体調がきょうは悪いとかいろいろあります。健常者のトイレの方は和式がほとんどで、まだ洋式にまで整備されていないのが現状であります。身障者用のトイレはすべて洋式なので、使わせてもらいたいけども遠慮してできない、難儀な思いをして和式を利用した、このような場合が往々にしてあり、困ったことを聞きます。
また、羽田空港にて気がつきましたけども、男児便所にさえお子さんと一緒に入れますといった洋式のトイレがありました。中に入ってみますと、身障者用トイレぐらいの広さで、子供さんも座れるスペースもありました。
そこで、質問でありますが、市では将来の予算が先細りの現状では、和式をすべて洋式にかえるということはもちろん不可能だと思います。まずは、今後補修を予定しているもの、破損して修理を余儀なくされたもの、また先日の平家谷を初めとする新設予定トイレ等、変更、取り入れ可能なものから少子・高齢化時代にも合った市民の実態を把握した形のトイレ採用が必要だと思います。
また、そのような公共の場所には、身障者用のトイレがあると思いますが、優先順位は身障者の方ですけども、あいている場合は、高齢者、そして子供連れの方が使用してもよいよう市の方で何か方法を講じるべきだと思いますが、お考えを伺いたいと思います。
以上、大綱3点についてお伺いします。市長並びに関係理事者の誠意ある御答弁をお願い申し上げます。
○議長(宮本明裕君) 市長。
○市長(高橋英吾君)
新宮議員の大綱3の住みよい環境のまちづくりについて御答弁をしたいと思います。
今後補修予定及び新設予定のトイレ等にあっては、少子・高齢化時代に合った市民の実態を把握した形式のトイレ採用が必要との御質問の中で、次世代育成支援対策推進法のお話でございましたが、この行動計画の施策、事業体系図のモデル案では、安心して外出できる環境の整備として、公共施設等のバリアフリー化、子連れに優しいトイレの整備、子育てバリアフリーマップの作成、配布などがうたわれておりますことは議員御案内のとおりであります。
また、障害のあるなしにかかわらず、だれにでもよりよいもの、すべての人のためのデザインということで、製品、建物、環境をデザインするユニバーサルデザインが言われており、その7原則が公表されていることを踏まえ、今後のトイレの採用時には十分に検討を行うべきと考えております。
なお次に、公共の場所にある身障者用のトイレがついているときの高齢者、子供連れの方の使用については今後の検討課題と考えておりますので御理解いただきたいと存じますが、トイレに関しては、八幡浜市はたしか4年ぐらい前から、公民館、自治公民館、集会所九十数カ所に対して、和式から洋式にしたい人は全部申し出てくださいということを言って、大体予定どおりだと思いますが、どうしても和式じゃないといかんというところもあるんです。それから、新しく建てる場合は、できる限り身障者用のトイレとか、それから広くスペースをとりなさいということは具体的に指示をしております。
そういうことで、あそこの平家谷の場合は2,000人の方が来られて、今のトイレでは非常に大変であるということで、逆に言うたら、港湾漁港振興ビジョンで国や県からお金をもらうんでありますから、今度は逆に私どもが八幡浜に来られる方のために投資をすると、そういう相関関係も一部考えております。
特に、千丈の今度のトイレは、あそこ非常にたくさんの人が通りますし、近くのコンビニから少し使われ過ぎということもちょっと出ておりますが、皆さん方選挙で回って、宣伝カーに乗ったときに、どこにトイレが欲しいかということは自然に、八幡浜じゅう選挙に回った方はわかると思いますが、とにかくトイレに関しては十分気をつけるし、今年度から小・中学校のトイレ、まず白浜小学校からですけれど、年次計画を立てながら、近所の方、いわゆる社会的にいろいろな場所を使うわけですから、市民の方も使用できるようなよいトイレをつくるように心がけていきたいと思います。
その他の問題に関しては各課長から申し上げますが、身障者用のトイレは私も時々すいているときは使わせてもらいますので、ただ宣伝すると権利があるように言われるんで非常にちょっと難しいなと思いますが、ずうずうしい人はよく使っておるように思います。
○議長(宮本明裕君) 教育長。
○教育長(井上傳一郎君)
新宮議員の御質問、大綱1、大綱2についてお答えいたします。
まず、大綱1、学校教育に関して、次期学習指導要領における市の教育方針についてお答えいたします。
平成17年10月26日、中央教育審議会は、「新しい時代の義務教育を創造する」と題する答申を出し、今後の義務教育の改革の基本的な方向性を示しました。
その中の第1部総論では、義務教育の構造改革に当たっては、学校や市区町村がそれぞれの地域の状況を踏まえた最適な教育を行うことができるよう、できる限りその権限と責任を拡大する改革を進めることが必要であると述べられております。
現状では、自治体や校長の裁量で創意工夫を発揮した特色ある教育活動を実施することが可能ですが、改革が具体的に進めば、今まで以上に子供や地域の実態に即した質の高い教育が実現できるものと本答申に対して大いに期待ができ、告示されるのを待ち遠しく思っております。
また、本答申では学習指導要領の見直しについても触れられており、議員の言われるとおり、国語力はすべての教科の基本となるものであり、その充実を図ることが重要であると述べられております。
これを受け、平成18年2月13日、中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会より審議経過報告が公表されました。その中で、生きる力を育てるためには、学習や生活の基盤づくりが必要であり、その際言葉を充実することが大切であるとの意見が数多く示されているということ。さらに、国語力の育成は、すべての教育活動に通じて重視することが求められていること等が報告されていますが、私もそのとおりだと認識しております。
本市の小・中学校では、既に各校の子供の実態に応じ国語力の育成に取り組んでおり、言葉や国語力に対する教師の意識の高まりが見られ、今後の成果に期待できるものと思っております。
今後、新しい義務教育の姿や学習指導要領等の具体的な内容が、早ければ平成18年度、遅くても19年度には文部科学省から示されると思われますが、既に出された答申や報告内容を踏まえ、子供、学校、地域社会の実態を十分に把握しながら、不易なものを大切にし、流行にも積極的に取り組んでまいりたいと思います。教職員の資質、指導力の向上を図り、生徒指導の徹底に努め、これまで以上に地域に根差した八幡浜市の子供にとって最適な教育を創造し、確かな学力、豊かな心、健やかな体をバランスよくはぐくみながら、生きる力を身につけた児童・生徒の育成に努めてまいる所存でございます。
なお、けさほど、文部省から意見募集要領も参っておりますので、検討していきたいと思っております。
続いて、大綱2、犯罪から子供を守るための登下校時の安全確保対策について、1点目のステッカーの作成、配布についてお答えします。
議員御指摘のように、登下校時の安全確保の対策が示され、現在取り組みがなされております。市内すべての学校が、家庭や関係機関と連携し、安全マップを作成するなどして対策を立てております。地域においては、見回り隊を組織して登下校時の安全に努めている地区があることも承知をいたしております。
御指摘のステッカー等の作成についてでございますが、限られた予算の中での対応となりますが、前向きに検討してまいりますので、御理解のほどよろしくお願いいたします。
次に、2点目の専門家、スクールガードリーダーによる学校巡視指導と評価の必要性導入についての考えについてお答えいたします。
八幡浜市では、元教員にスクールガードリーダーを務めていただき、安全管理に関する学校への助言、登下校状況の指導、児童・生徒への安全指導等に当たっていただいております。議員御指摘のとおり、私も児童・生徒が安全な学校生活を送るためにはスクールガードリーダーはぜひ必要であると認識しております。
ただ、現在スクールガードリーダーは1名であり、今後複数の増員を計画しているところであります。
次に、3点目のスクールバスとして路線バスの活用や民間委託の可否についてお答えいたします。
昨年12月に政府が取りまとめた犯罪から子供を守るための対策におきまして、緊急に対策を講ずべき施策として、路線バスを利用した通学時の安全確保が上げられております。この決定を受け、文部科学省では関係省庁と検討を進め、2月17日に基本的な考え方と具体的な取り組み方策について取りまとめられたところであります。
その内容は、路線バス等をスクールバスとして活用する場合には、児童・生徒が自宅と学校の間を安全に通学できる環境整備が必要であり、そのためには地域の実情、学校や保護者の要望を踏まえ、運行ルート、運行回数、運行時間、停留所等を設定することが重要であることと、また活用する方策等について地域のニーズを迅速かつ効率的に把握するとともに、合意形成を促進するためには、地域の関係者が集まり協議する安全な登下校のための路線バス等の活用に関する協議会等を設置することが一つの方策として考えられるというものであります。
議員御指摘のとおり、児童・生徒の登下校の安全確保のための一つの有効な方法であると考えられますので、今後調査研究をしてまいりたいと思っておりますので、御理解のほどよろしくお願いいたします。
以上でございます。
○議長(宮本明裕君) 新宮康史君。
○新宮康史君
いろいろ配慮していただきましてありがとうございます。ぜひ何か取り組んでいただきたいんですけど、再質問として1つだけ、先ほどの教育に関してですけども、市は「いま共に育む進取のまちづくり、風とらえ風おこす」と将来像を掲げておりますが、やはり私から見ると外側から来た風ばかり吹かせているようなところが見えてしょうがないんですけども、内側から風も吹かさなければならないと。私はどうも今の教育というものが、そういう大切な風をないがしろに何かしているような気がしてしょうがないんですけども、私は市長から直接お話を伺っても、教育委員会の方から伺っても、市長は教育については重要なこと以外は口をはさまないと、それを実行してくれてると。予算についても、できる限り教育については減らさないというように努力していることで大変助かってると伺ってるんですけども、このたびの例えば市長の方針は実際の現場の方に、例えば今回の子供を守る活動ではもう県下あらゆる市郡町でいろんな形が出てきてますけども、八幡浜では待っても待っても、先ほど出ましたけど、具体的には何も出てきてません。どうも反映されてないように思うんですけど、どこで何がそういうところの機能が麻痺しているのか、何がこの原因なのか、再質問でお伺いしたいと思います。
○議長(宮本明裕君) 市長。
○市長(高橋英吾君)
教育委員会という独特な日本の制度がありまして、例えば知事が教科書問題で発言すると、いろいろ問題が波及するということです。私どもも教育委員会に対して中まで入ってやるということはなるべく遠慮はしております。いわゆる独立しておるということで、ハードな面、いわゆるソフトな面はやっぱり教育委員会がつかさつかさでやると思うので、できる限り教育と福祉は減らさないように、これが基本方針です。
ただ、方法によってはいろいろな見方がありまして、教育委員会としては正しいと、新宮さんから見たらちょっと生ぬるいという見解の相違はあると思うんですけれど、ゆっくりといろいろな場面がありますから、どんどん具体的にこうした方がいいんじゃないかと、いろいろあります。
ただ、いろいろ聞いておりますと、子供のいわゆる不良行為とか犯罪は県下でもまれに見て少ないと聞いておりますんで、その点はなんですけれど、スポーツの面においては、この少ない子供たちの世界で非常によい成績がどんどん出ておるということも一つの結果ではないかと思いますが、ちょっと私も中身の新宮さんの言う具体的なことはよくわかりませんが、きょうの質問において恐らく教育委員会もまた感じ取るとこがあると思いますので、またゆっくり教育委員会と話していただきたいと思います。
以上です。
○議長(宮本明裕君) 教育長。
○教育長(井上傳一郎君)
いろいろ御指導いただきましてありがとうございます。
各学校におきましては、子供たちのために、いろんな問題が起きるたんびにそれに応じた地域の対応をしてくれてると思います。
それぞれ新聞とかその他の報道機関を通じてこうやっておりますよと報道すれば、皆さん方も御理解をいただくかと思いますけれども、地域は地域としていろいろ実情がありますので、やってくれてます。
例えば見守り隊にいたしましても、江戸岡のおやじの会とか神山とか、そういった形のものでスタートしてますし、それから千丈にいたしましてもそれぞれもうPTAの方でやってくれてますし、それから先日ありました宮内の見守り隊にいたしましても、本当にジャケットからいろんな形でしてくれております。そして、それには交通安全協会や補導委員会とかいろんな地域の方が集まってやってくれてます。
市としてこうやりなさいと上からというよりも、下からのことをやってくれないかと。教育委員会でやれることは何があるかということを考えて、そうなると私としてはPTAのいろんな研修会とか、地区長さんの会とか、その他公民館の会のときに行って、こうして協力してやってくださいよというようなことはお願いしていっておるつもりでございますが、不十分である点もあるかと思います。ただ、先生方がそういったことを受けてやってくれてるということは皆さんも御了承いただけたらと。中にある学校によりましたら、これは大半ではございますけども、朝の出迎えから夕方の見送りまで先生方がもう本当に時間的にやってくれております。それではいけないというので、PTAの方もそこへ加わって、補導員会も加わってくれているということも御報告申し上げたいと思います。
それから、市の教育委員会の生涯学習課の関係にはなってくるんですが、青少年センターの方といたしましても、補導委員会の方でそういった回っていただくと同時に、地区で意識をしていただく。警察との連携で警察の方からもジャケットをいただいたり、そういうことをかかわってはおりますが、啓発というか皆さんへのお知らせができてないとこもあるし、今後この機会をとらえていただきまして、ひとつ御協力いただいたらとお願いする次第でございます。よろしくお願いいたします。
○議長(宮本明裕君) 新宮康史君。
○新宮康史君
ありがとうございました。私が市長というか市の方にお願いしたいのは、例えば市の市長さんの公用車に防犯いうか、絶対許さないぞというふうなステッカーが動くだけでも全然市としての取り組みがみんなに伝わると思うし、そのくらいの積極的な姿勢でやってほしいということをお願いしたかったんですけども。
それで、確かに市の総合計画の中に、ともに育つ、育てる教育のまちづくりとうたい込まれております。が、先ほど言ったように、そういう部分が抜けてるのでどうも姿が見えないと。10カ年計画で立派な環境とか入れ物を今つくることは非常に進んでると思いますけども、実際に今度人が残ってオペレートする人がいなければ何にもならないと思います。教育はそのための大きな柱の一つだと思いますので、どうか最優先してその辺も忘れないで取り組んでいただきたいと思います。
先ほど来出てますけど、国の方針でも出てますけども、今からはやっぱり国の方針にもあるように地方の時代だと思います。地方の自立、そしてその能力が問われる、子供を生きる力を育てるだけではなくて、地方全体、私たちが生きる力を要求されてるときだと思います。今まで以上に、市民から見て教育の姿が見えるように、ミカンと魚と教育、人づくりのまち八幡浜として取り組んでいただきますよう最後にお願いしまして、質問を終わらせていただきます。よろしくお願いします。