一般質問 H18.3 兵頭孝健 議員

公開日 2014年09月05日

〔兵頭孝健君登壇〕


○兵頭孝健君
 
 
3月定例議会において、通告書に従いまして質問をいたします。

 質問の要旨は、まちづくりについてであります。

 1、八西CATVの利活用でまちづくりはできないか。港開発と食彩博物館のまちづくりは。

 初めに、八西CATVは平成3年に放送を開始し、もう15年が経過しました。開局した当時、都市と地方の情報格差をなくすことが一つの目的でした。視聴者を全体的に見ると、難視聴地域の加入が多く、特に八幡浜地域においては現在50%以下と、他地域に比べ低加入率で推移しています。現在は、インターネットの普及で世界の情報が瞬時に見ることができ、テレビも5年後には完全デジタル放送になる予定です。それに伴い、テレビとパソコンの区別がなくなり、双方向通信が現実になり、情報格差も解消されると思われます。

 しかし、幾ら情報通信が発達しても、地域の日々の出来事を見ることはできません。ローカルテレビの求められている最大のよさは、地域情報の充実ではないでしょうか。決して民放の再放送ではないと思います。

 現在もCATVは、祭り、学校行事、消防活動、議会などを放映されていますが、地域密着型のテレビとしてはまだまだ情報不足ではないかと思われます。例えば八幡浜市では、市民に対して月に1回広報紙などを発行し行政情報を伝えていますが、日々の印刷物を発行し、回覧することは不可能です。映像と声であれば、子供やお年寄りに対してわかりやすくタイムリーに伝えることができます。さらに、繰り返し放送することで、忙しい方々にも情報を的確に伝えることができます。さらに、災害時の緊急情報や保健・福祉、教育、税金、住宅など、各種行政情報の伝達が徹底するし、高齢化社会の在宅高齢者に対する情報提供にも重要な役割を担っていると思います。

 そこでお尋ねいたします。

 八幡浜支局を開設し、地域情報の充実を図れないか。また、ボランティアレポーターや視聴者ビデオレターなどで運営をしていけば、行政に対する参画意識も、合併間もない互いの町の行事や活動を知ることができ、地域の一体感の醸成にもなるのではと考えます。

 特に、市長が目指されている日本一の情報公開の町にするには、行政情報だけでなく、日々の出来事もタイムリーに市民に伝えることが市政に対する参画意識の醸成にもなると思います。市長のお考えをお聞かせください。

 次に、せっかくCATVの配線が市内一円に張りめぐらされていますので、この配線を防災対策に利用できないか、お尋ねいたします。

 近年、東南海地震予想や毎年のように襲来する台風に対する住民の危機感は高まっています。防災カメラを危険箇所に設置し、危機管理の精度を上げることをすることができないか、お尋ねいたします。

 次に、港開発と食彩博物館のまちづくりについてお尋ねいたします。

 八幡浜市は、少子・高齢化、過疎化が急激に進む中、基幹産業であるミカンと魚産業が低迷しています。何とか港を核とした活力ある八幡浜市を取り戻すために、港を埋め立て、魚市場の改修がなされております。港オアシス構想が少しずつ進められておりますが、それが観光資源開発のおくれた八幡浜市の核になることと期待しております。

 冷戦終結後は、工業立国から貿易立国へと、現在では観光立国へと移行し、特に観光は世界の基幹産業になるとまで言われております。しかし、ハード事業はお金で解決しますが、地域が培ってきた文化は今生きている者が守らなければ消えていきます。幾ら港を開発し、今風の集客できる施設を充実しても、現状が物語っているように、人はさらに充実した施設に移動していきます。特に国の規制緩和や行政合併によって地域間競争の時代が来ました。地域独自の歴史、文化を生かしたまちづくりをしなければ、地域間競争に勝つことはできないと思われます。ですから、拠点となる港を生かすのであれば、同時にそれぞれの場所の持っている特徴を生かし、拠点整備が必要不可欠と思います。市長はどのように考えるか、お聞かせください。

 さらに、合併時に食彩博物館のまちづくりが示されていますが、現代社会の食生活は流通の発達によって昔とは比べものにならないほど豊かになり、食べたいと思う食材はスーパーやコンビニに行けば世界じゅうの食材がそろいます。ですから、郷土料理と呼べるものは産地へ行かなくても食べることができます。地域の食文化に対する意識が薄れてきているのではないでしょうか。地元には、どんな食材があるのか、旬はいつなのか、季節料理は、催事料理はなど調査すべきと考えます。

 例えば、家庭では1日に3食を10年間つくったとして、1年間で1,000食、10年間では実に1万食の料理をつくったことになります。このことを前提に食彩博物館のまちづくりを進めるのであれば、日々の食材が安全で新鮮なものを地元で供給、消費できる、まさに地産地消を目指すことにあり、次世代への地域食文化を引き継ぐための計画でなければならないと考えます。

 八幡浜地域の食材を調査することで、安全に対する認識や自分たちの町の食文化が見えてくるのではと考えます。また、その調査が港オアシスの計画にも今必要な準備ではないかと考えます。市長の港開発と食彩博物館に対する思いをお聞かせください。

 以上で私の質問を終わります。

○議長(宮本明裕君)  市長。


○市長(高橋英吾君)

 兵頭議員の質問に対してお答えします。

 第1点のCATVはちょっと、考え方は賛成でありますが、いろいろお金の面とか施設の面とかありますので、担当課より説明させます。したがって、港開発と食彩博物館のまちづくりについてお答えをしたいと思います。

 議員御指摘のように、この地域の活性化を図っていくには、観光開発、交流人口の増大を図ることは重要であります。その中で、交流拠点の整備でございますが、先ほど二宮議員の質問にもお答えしましたが、ハード主体でなく、ソフトを活用し、現在は点となっている交流資源を線として結んでいくような方策を考えていく必要があるかと思います。地域資源の掘り起こしを進めるとともに、拠点となります港を中心に、保内地区の町並みや平家谷にも足を伸ばしてもらう、そのため港オアシスの施設整備を初め地域資源の紹介の方法を検討してまいりたいと思います。

 また、議員御提言の、地元の安全で新鮮な食材の提供ということも重要であります。人々の生活に彩りを与える新鮮、安心で特色ある食を生み出し、町全体があたかも生きた食の博物館のように機能していくというのが食彩博物館の考え方でございますが、地元の食材や季節料理、催事料理を調査するとともに、八幡浜市の食の文化が伝えられ、また食されるようなシンボル的な施策の施設の整備についても港開発計画振興ビジョンの中に取り入れてまいりたいと考えております。

 なお、八幡浜に来た人が、ここは魚がうまいからどっかないですかと言って即座に答えれるような人はなかなかないと聞いておりますし、また紹介しても駐車場がないという大欠点があります。したがって、いろいろなこともあるかと思うんですけれど、これからの観光、特にグルメにおいては、やはり八幡浜は魚が一番と、それによって日本一のミカンを紹介していくというのが戦略的に大切ではないかと思いますが、これからはそういうことでまちづくり委員会が今いろいろ検討しておりますので、皆さん方何かよい御提言がありましたらどしどし、市の方でも結構でありますから、御提言いただきたいと思います。

 とにかくこれからは観光開発が第一だと思っております。その他の問題に関しては担当課長より答弁をさせます。

○議長(宮本明裕君)  総務課長。


○総務課長(柏木幸雄君)

 兵頭議員、大綱
1の新八幡浜市のまちづくりについて、1点目でございます。CATVの利活用はということであります。

 まず、八西CATVにつきましては、議員が今述べられましたように、八西地域の情報化に役立つ地域内外のさまざまな情報を収集をいたしまして情報提供サービスを提供するとともに、地域の高度情報化を促進をいたします地域産業の振興とコミュニティーの活性化に寄与することを目的といたしまして運営を開始しております。現在15年が経過をしようとしておるわけでございます。

 そこで、市内の加入率につきましては48.9%と伸び悩んでおるところでございます。現在、市民への情報発信を目的としましたCATVの独自放送につきましては、議員が今述べられましたように、お祭りであるとか学校行事、消防活動、選挙、議会、その他各課から市民へ重点的に伝える必要のある行事等がございます。御質問にありました八幡浜支局を開設をしてボランティアレポーターであるとか、視聴者ビデオレター等を積極的に活用をして地域情報を発信していくべきではないかとの御指摘については、合併後間もないお互いの地域をより理解することができ、市民の市政への参画意識が醸成されることなど、議員御指摘のとおり大変重要であると考えてございます。

 こうした八幡浜支局からの独自情報の発信につきましては、現在八幡浜、保内、両サブセンターを利用した形態になろうかと思われます。新たな機器の設備が必要でございます。さらに、サブセンターを利用して放送するということになれば、人的にもまた体制としても整備されていない現状でございますので、今後の課題とさせていただきたいと思っております。

 また、当然のことでありますけども、CATVのみならず、市のホームページ、広報紙の充実等を図るなど、あらゆる機会を通じ、地域に密着した情報発信をしてまいりたいと考えております。

 CATV回線を利用しての危険箇所への防災カメラの設置をしてはどうかとの件につきましては、カメラ設置ポール、それからカメラとセンターの送受信設備とを整えれば技術的には設置可能であると八西地域情報センターから聞いてございます。

 しかし、電送路が老朽化をいたしておりまして、電送信号にノイズが入る可能性、停電時の対応、対策等、CATV回線の稼働、信頼性に多くの問題がございます。防災カメラ設置については、防災対策の一つとして当然必要であると考えます。そのためには財政的問題等を含めまして今後の検討課題とすべきであると考えております。

 以上でございます。

○議長(宮本明裕君)  兵頭孝健君。


○兵頭孝健君

 今、支局の開設がサブセンターを利用してと言われる答えが返ってきましたが、ちょっと問いがまずくて、支局という言葉で私が問うたことがなかなか厳しい返答になったんではないかなと危惧をしております。言いかえれば、番組制作の外部委託が可能かどうかということを、これは市長がCATVの会長でもありますので再度市長にお尋ねしたいと思いますし。また、先日
31日に四国中央市がケーブルテレビを開局しました。そのときには、ここでは市民ディレクターズクラブを先に設立し、CATV局と一緒になって勉強会をし、市民が自主制作のビデオを制作して、流して、市民の負託にこたえてるということで、大変市民からは好評であるということを聞いております。そういった意味で、やはり八幡浜市の地域情報を再三にわたって流すことが、初めて、今50%以下の加入率でありますが、必要なCATVの情報ではないかと思いますし、そのことが加入率の上昇にもつながるんではないかと思っております。

 それからもう一点、このCATVがデジタル化になったときの私は心配をしておりますので、この質問をさせていただきました。もう5年後には完全にデジタル化になるということは、必要な情報を必要なときにそれぞれの個人が得られるということで、双方向で、例えば買い物ができます。ですから、特に高齢化社会の中で買い物に行きにくかったりする人たちが、画面上で買い物をしだすと思います。

 そこで、今八幡浜市の衰退によって、市長が言われる港を開発し、少しでも産業の育成につながるための施策として大きなプロジェクトを開設しながら、今CATVが6チャンネルですか、毎日テレビショッピングの番組を流しております。これは、市外のテレビショッピングの業者の番組になっております。そういった意味で、なぜこの地域の自分たちのお金を費やし、32億円の投資をし、CATVが利用できてない現状を考えると、早くデジタル化に向かって地域の情報が流せる状態をつくるべきだと思いますし、その5年後までに今準備期間だと思いますので、こういったボランティアスタッフを育成し、また地域の情報を流せる状態をつくるべきだと考えます。

 それから、この港開発、上下関連しますので同時にお尋ねしますが、港のオアシスができ上がったときには、CATVのサテライトスタジオを設置して、八幡浜市の情報、また訪れる人の情報を収集できる場所にすべきだと私は考えますので、できることであれば、いち早く支局といいますか、そういった八幡浜市で番組がつくれる状態をつくっていくことがまちづくりの大きな役割をするんではないかなと思いますので、再度お尋ねいたします。

 それから、食彩博物館についてでありますが、このことは調査をすることによって八幡浜市の食の文化がわかると先ほど質問しましたが、その調査によって八幡浜市の港オアシスに資料として、またこの八幡浜市だけではなく、半島部までもの資料があれば、訪れた人のこの港オアシスは、私は八幡浜市の玄関だと思いますので、そこにインフォメーションとしていろんな資料があって初めて奥行きのある八幡浜市が見えてくるんではないかなと思いますので、ぜひとも、一つのジャンルとして食文化を上げましたが、そういった意味で資料の提供ができる場所にしてほしいと思いますので、再度お尋ねいたします。

○議長(宮本明裕君)  市長。


○市長(高橋英吾君)

 私は、CATVの社長であります。理事会等にいろいろ話しますけれど、最初にデジタル化に向けて今取り組んでおりますが、大変なお金がかかるということで、詳しい内容はわからんですけど、要は先ほどありましたように双方向で
6チャンネルのようにお互いにやりとりできるというふうな形になるそうであります。また、これは八幡浜市だけじゃなしに、新伊方町、それから西予市の三瓶町の分も入っておりますので。

 それと、もう一つの流れとして、西予市、八幡浜市、大洲市の広域的にCATV一緒にならないかという話もぽちぽち出ております。特に西予市との間ではどうかなと、うちへ入りませんかという呼びかけはしております。

 そういうことで、大きな流れとしてデジタル化ということ、そういう方向に進んでおりますが、要は私が思った以上に利益はこれ非常に上がるので、例のテレビ朝日とかそれの株の大騒動というのは、やっぱり内容的に空中に電波を飛ばしとるだけで意外に人は要らないということ、そういうことで、制作も外部委託をして非常に安く上げておるというようなこともあります。

 しかし、まだまだ私たちのとこで外部委託して制作までつくるようなおそらく予算的な余裕はないんではないかと思いますが、一応きょう出たということはCATVの担当者に話してもみたいと思います。

 また、港オアシスの問題でありますが、これ国交省が八幡浜市を指定していただきました。しかし、これは基本的にはやはり港湾漁港振興ビジョンが立ち上がらないと本当の意味ではできないと。あそこを中心にして、いわゆる旧保内町の町並み、それから平家谷、それから原子力発電所の近辺の風力発電、三崎半島、それから内子、西予市を絡んだ、そういうところで線を大きく広げて八幡浜市の港を中心に観光開発という構想はあります。これは、ある程度専門家が入らないと、我々素人ではなかなか難しいというふうに思っておりますが、とにかく港が核であるということです。

 それから、食彩博物館ということですけれど、これは上脇議員らにお手伝いを、中をしてもらわないと、これは非常に専門的に昔から八幡浜の郷土料理ということで、そして栄養的なものも考えておられるので、またそういう団体とも話しして、八幡浜全体のそういうものをつくっていきたいなと。現在のところはそこらぐらいまでしか回答はできないというのが現実であります。

 以上です。

○議長(宮本明裕君)  兵頭孝健君。


○兵頭孝健君
 
 今の現状であれば、市長の答弁が当たり前かなとは思います。

 しかし、今6チャンネルと8チャンネルですか、CATVの地域の情報が流せる番組を編成できるのは2チャンネルと聞いております。しかし、デジタル放送になれば、このチャンネルもあいてきますし、多チャンネル化ということで、地域情報を流せる番組づくりもチャンネルがあいてくると思います。ですから、そういった意味で、今こういった支局といいますか、地域の情報をつくる番組を八幡浜市で立ち上げないと手おくれになるんではないかなと心配しますので、できるだけ早い機会に提言されて、このような方向で進んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

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