一般質問 H18.3 遠藤素子 議員

公開日 2014年09月05日

〔遠藤素子君登壇〕


○遠藤素子君

 私は、質問通告に従いまして、大綱
3点について質問いたします。市長並びに関係理事者の皆さんには、誠意ある御答弁をお願いいたします。

 大綱第1点は、行政改革と市長の政治姿勢についてであります。

 最近、ひどい社会になりましたね、こんな言葉が季節のあいさつのように交わされています。耐震強度偽装事件からホリエモンの事件、東横インの違法建築事件、BSE問題、防衛施設庁の官製談合事件などなど、企業の倫理の欠如と小泉内閣の構造改革・規制緩和万能路線が生み出した経済と社会の矛盾が一気に吹き出した感じです。

 この根本には、現政権の3つの異常さがあると私たちは見ています。

 1つは、2,000万人を超えるアジアの人々と310万人の日本人の命を奪ったあの太平洋戦争を正当化する異常。

 2つ目には、アメリカ言いなりの異常。

 3つには、大企業中心主義の異常です。小さな政府とか官から民へと言いますが、官から民への民は国民の民ではなく民間大企業の民です。この民間大企業が、公がしなければならないところにまで入り込み、利潤追求の対象にしようと働きかけ、小泉内閣はそのとおりに改革を進めている。これが郵政民営化であり、建築審査の民間への丸投げなどです。その結果、金もうけのためには何でもありの風潮を生み、その矛盾やツケは国民の民や弱い者に押しつけられる。こうして、格差社会と貧困の広がりが今大きな社会問題となっています。

 それらを押し通すために使う手段というのが、国民の中に対立をあおり、国民を分断させることです。公務員労働者と民間労働者、現役世代と高齢者、労働者と自営業者、働く女性と専業主婦など、意図的に対立をつくり、暮らしを壊す政治に反対する勢力や運動を、既得権益を守る利己的行動であるとか抵抗勢力と描いて攻撃する。このようにして国民を分断し、社会保障や雇用のルールをずたずたにしてきました。

 当然のようにぎすぎすとしたストレスの多い住みにくい世の中になり、目を覆いたくなるような犯罪が後を絶ちません。人間というのは、強い者が弱い者を助け、ともに支え合い、協調、連帯し合って今日の社会を築いてきたはずです。それをもっと大切にしたいと思うのです。

 先日の日本テレビによると、小泉内閣が進めてきた構造改革路線で、所得などの格差が広がったと思うと答えた人は54.9%、思わないの24.5%を大きく上回り、格差社会は小泉内閣からではないと居直る政府と国民とのギャップを示しています。また、格差社会はよくないと答えた人は、当然ながら72.7%で、自身と家族の将来不安を感じている人は78.9%と、格差是正を求める声が強くあらわれています。

 この傾向は八幡浜でも同様で、私は現在及び将来の不安を訴える多くの人の声を聞いてきました。それは、新しい介護保険制度や自立支援法の施行によって、これまでのようにサービスが受けられなくなる人、医療費が値上げされると医者にかかれなくなると心配する人などさまざまです。これらの訴えを聞きながら思ったのは、このような国の悪政から市民の暮らしを守るのが地方自治体の仕事だということです。

 とはいえ、政府は地方自治体に対しても情け容赦なく改革を断行し、合併すれば何とかなるように言っていた自治体の首長も、政府にだまされたなどの声を漏らしていると言います。

 このような状況の中で、当市でも行政改革大綱が策定されようとしており、つい先日中間報告を受けたところであります。

 そこで、質問ですが、第1に格差拡大の傾向は当市ではどのようにあらわれていますか。生活保護の実態、税金の滞納の状況、国保税の滞納と資格証明書の発行数、就学援助者の数などでお答えください。

 第2に、市民の暮らしが大変なときだけに、福祉、教育の分野では特に慎重さが求められますが、行政改革に取り組む基本姿勢、理念をお聞かせください。

 第3に、具体的な問題ですが、学校給食や保育所などを民間に委託することなども考えておられるのではないかと心配しております。これらは、子供の人生の土台をつくるという、将来の日本、八幡浜を支える人づくりであります。ある保育所長も子供中心に考えてほしいと話されました。このような予算をコスト論で削るべきではないと思うのですが、いかがですか。

 第4に、131億円をかける計画の港湾振興ビジョンです。市長は、この事業は国と県が4分の3を補助してくれるので、市は残りの4分の1でやれる、こんな有利な事業はない。だからやるのだと、事あるごとに言われます。将来のビジョンからではなくです。しかし、4分の1といっても32億円を超えます。ゆとりのない当市にとっては大変な事業です。15年間で32億円とすれば、毎年2億円余りの金額を港湾事業に注ぎ込むことになるのです。市長はよくわずか1億円か2億円の金を注ぐだけでできるんだとおっしゃいますが、総額が、例えば半額になれば、1億円が福祉や子育て支援などに回せる。市民にとってはどちらが大切か考えなければならないときだと思います。

 また、国や県の財源も国民の税金に違いはありません。凍結して計画を練り直すべきだと思いますが、いかがですか。

 第5に、国、県の言いなりではなく、財源をきちんと地方に移譲するよう、上に対して声を上げる必要があるのではないでしょうか。

 大綱第2点は、市民の生命を守るためにプルサーマル計画に反対をという問題であります。

 平成166月議会において、私はプルサーマルの危険性を指摘し、市民の生命を守るべき立場にある市長としてどのように対処されるおつもりかと伺いましたところ、「この計画の是非については、まず現行のウラン燃料に比べ毒性が強いプルトニウムが使われ、さらに事故時の影響の増大などが懸念される中で、科学的、技術的向上による安全の確保と計画の妥当性を判断できる情報の開示、住民への説明責任が大変重要であると考える。国や県が安全性の確保を第一とし、また住民の意見を十分取り入れ、専門的な調査を行い、慎重にかつ厳正に審議していただくことが最も重要であり、市民の安心安全については近隣地市長としての責務である」と答弁されました。

 そこでまず、質問の第1ですが、あれから2年近くになりますが、この間に原発に隣接する自治体の長として、国または県に対して何か働きかけをされたでしょうか。また、国、県任せではなく、市独自で調査や研究はなされたのかどうか、伺います。

 次に、この31日、衆議院予算委員会分科会で、津波による5メートルの引き波が発生した場合、日本の原発の約8割に当たる43基の原発で冷却水が一時的に海から取水できなくなることが明らかになりました。

 日本共産党の吉井衆議院議員の質問に、広瀬経済産業省原子力安全・保安院長が答弁したものです。吉井議員は、1960年のチリ津波のときに、三陸海岸で約25分間にわたって引き波が続いたことや、原発のある宮城県女川町で海水面が推定6メートル低下したことを指摘、水位が下がった場合、原発の冷却水が海から正常に取水できなくなるのではないかとただしました。広瀬院長は、海面が4メートル低下した場合で28基、5メートルで43基、6メートル低下で44基の原発が一時的に取水に必要な水位を下回ると答弁したのです。そして、吉井議員は、静岡県御前崎市の浜岡原発1号機の例を上げ、仮に引き波による水位低下で取水できなくなったときは、34秒で冷却不可能になると指摘しました。また、途中で原子炉を停止した場合でも崩壊熱——燃料の中の放射性物質が発生する熱、この除去に毎分60トンの冷却水が必要になることを示し、崩壊熱が除去できなければ、炉心が溶ける炉心溶融や水蒸気爆発など最悪の場合を想定しなければならないと対策を求めました。二階経済産業相は、安全確保のため、省を挙げて真剣に取り組むことを約束したいと答弁しました。

 津波の引き波によって冷却水が取水できなくなる原発の中に伊方原発も含まれており、3号機は水位4メートルの低下で、12号機は水位5メートルの低下で取水不可能になるということです。

 プルサーマルの危険性はそれだけではありません。本来、プルトニウム放射能の毒性がウランよりけた違いに高いこと、原子炉内の制御能力の低下の危険性、放射能漏れの場合、被害地域が広がること。アメリカの核管理研究所ライマン博士の試算を参考にすれば、120キロ、伊方から四国中央市まで、また風貌社刊の「完全シミュレーション、原発事故の恐怖」瀬尾健著によれば、八幡浜では99%、大洲では50%が急性死の圏内と出ており、風向きによっては西日本ほぼ全域が危険地帯になるとしています。また、特に労働者の被爆の可能性が高くなること。

 四電の計画でのMOX燃料25%は、ヨーロッパなど多くは10%程度に比べ高く、大変危険である。プルサーマル後の廃棄物は、核種の一層の高次化で、その再処理は極度に困難であること。世界でも、フランスなどごく一部を除いてプルサーマルは撤退の方向にあり、国内でも早々と実施を決めていた福島県を初め、新潟、福井などでも住民の反対などで踏み切れない状態であります。

 また、経済的にも直接処分、1回で捨てるというワンスルー方式より、経費で44%から77%も高くつく。さらに、伊方原発では、昨年から高燃焼度燃料を使用しており、プルサーマルではこれにMOX燃料を使用する計画ですが、このような例は世界でも日本でも初めてのことで、実験炉でもない営業炉でいきなり伊方の3号機で実験することは無謀極まりないことです。地域住民をモルモットにしていいのかが問われていると思います。

 そこで、質問の2番目ですが、以上のような問題点について、四電は住民に納得いく説明責任を果たしていると考えますか。四国、それも伊方の直下には日本最大級の規模を持つ活断層が走っていますが、実際には1,000年以上大きな地震は起こっておらず、大きなエネルギーが蓄積されていると考えられています。

 このような状況のもとですから、危険なプルサーマル計画には待ったをかけるのが住民の安全に責任があると言われた市長としてのとるべき態度だと思うのですが、いかがでしょうか。

 この質問通告を出しました後で、伊方原発3号機でのプルサーマル導入計画を2次審査中の内閣府原子力委員会が原子炉安全専門委員会を開き、安全と結論を出したことを知りました。このような状況でなぜ安全などと言えるのでしょう。住民の命の安全など考えられていないと思います。

 次の詩は、チェルノブイリの事故から8年後に視察団に参加された福島県のある退職教師のものです。ちょっと長いのですが、お許しをいただきまして、少し省略しながら朗読させていただきます。

 「6、神隠しされた街。45,000の人びとが2時間のあいだに消えた、サッカーゲームが終わって競技場から立ち去ったのではない、人びとの暮らしがひとつの都市からそっくり消えたのだ、ラジオで避難警報があって、「3日分の食料を準備してください」、多くの人は3日たてば帰れると思って、ちいさな手提げ袋をもって、なかには仔猫だけをだいた老婆も、入院加療中の病人も、1,100台のバスに乗って、45,000の人びとが2時間の間に消えた、鬼ごっこする子どもたちの歓声が、隣人との垣根ごしのあいさつが、郵便配達夫の自転車のベル音が、ボルシチを煮るにおいが、家々の窓の夜のあかりが、人びとの暮らしが、地図のうえからプリピャチ市が消えた、チェルノブイリ事故発生40時間後のことである、1,100台のバスに乗って、プリピャチ市民が2時間の間にちりぢりに、近隣3村をあわせて49,000人が消えた、49,000人といえば、私の住む街の人口にひとしい、さらに、原子力発電所中心半径30キロゾーンは危険地帯とされ、11日目の56日から3日の間に92,000人が、あわせて15万人、人びとは100キロや150キロ先の農村にちりぢりに消えた、半径30キロといえば、東京電力福島電子力発電所を中心に据えると、あの町この町7つの町と1つの市2つの村、そして私の住む原町市がふくまれる、こちらもあわせて約15万人、私たちが消えるべき先はどこか、私たちはどこに姿を消せばいいのか、事故6年後に避難命令が出た村さえもある、事故8年後の旧プリピャチ市に、私たちは入った、亀裂がはいったペーヴメントの、亀裂をひろげて雑草がたけだけしい、ツバメが飛んでいる、ハトが胸をふくらませている、チョウが草花に羽をやすめている、それなのに、人の声のしない都市、人の歩いていない都市、45,000人の人がかくれんぼしている都市、鬼の私は捜しまわる、幼稚園のホールに投げ捨てられた玩具、台所のこんろにかけられたシチュー鍋、オフィスの机上の広げたままの書類、ついさっきまで人がいた気配はどこにもあるのに、日がもう暮れる、鬼の私はとほうに暮れる、友達がみんな神隠しにあってしまって、私は広場にひとり立ちつくす、デパートもホテルも、文化会館も学校も、集合住宅も、崩れはじめている、すべてはほろびへと向かう、人びとのいのちと、人びとがつくった都市と、ほろびをきそいあう、ストロンチウム90、半減期27.7年、セシウム137、半減期30年、プルトニウム、半減期24,400年、セシウムの放射線量が8分の1に減るまでに90年、致死量8倍のセシウムは90年後も生きものを殺しつづける、人は100年後のことに自分の手を下せないということであれば、人がプルトニウムを扱うのは不遜というべきか、捨てられた幼稚園の広場を歩く、雑草に踏み入れる、雑草に付着していた核種が舞いあがったにちがいない、私の肺は核種のまじった空気をとりこんだにちがいない、神隠しの街は地上にいっそうふえるにちがいない、私たちの神隠しはきょうかもしれない、うしろで子どもの声がした気がする、ふりむいてもだれもいない、なにかが背筋をぞくっと襲う、広場にひとり立ちつくす」と、こういう詩であります。

 一度過酷事故が発生すれば、このような状態が起こり得ると、そういう危険性があるということです。これは、プルサーマルではなくて普通の原発です。プルサーマルはこの何倍もの被害が起こると言われております。ぜひとも市長におかれましては、慎重にと言うだけでなく、これはやっぱりやめるべきだということを言っていただきたいと私は思います。

 大綱第3点は、ミカンなど農産物の寒害対策と今後の振興策についてです。

 昨年産のミカンは味がいいと喜んでおられたと聞いていました。ところが、あのような雪害、寒害でかんきつ農家の皆さんは言いようのない苦悩の中でこの冬を過ごされたことと思います。自然を相手の農業には、これまでにもたびたびことしのようなことがあったことでしょう。それでも、昔は悪い年があってもいい年もあって補うことができた。しかし、最近のようにいいと思っていても値が上がらず、生産費もとれないことが続くと、もう意欲がなくなってしまうと話す方もあり、私もじっとしていられない思いであちこち見て回ったり、作業中の方から直接お話を聞いたりしてきました。

 ミカンの木の下などに大量のミカンが捨てられ、道路にまではみ出して転がっていたり、袋をかけたミカンは大丈夫ですかと聞いたとき、今は怖くてよう見ないと言われた言葉は、今も忘れられません。最近では、ミカンの木が切られたり、燃やされたりしているのにも出会い、胸の痛む日々です。品種を変えようとされている方もありましたが、数年前の塩害で植えかえた木が今度の雪害でまただめになったというUさんは、ミカンではもうだめだと、よそで畑を借りて、タマネギを10万本植えたという話も聞きました。

 そこでまず、このたびの寒害の実態とその対策について伺います。

 2番目に、被害を受けた農家の状況、年齢構成とか専業・兼業、後継者問題など、その実態を伺いたいと思います。

 3つ目に、このような状況に対して、地場産業のミカンを守り育てる振興策としてどのようなことを考えていらっしゃるでしょうか、伺いたいと思います。

 以上で質問を終わります。

○議長(宮本明裕君)  市長。


○市長(高橋英吾君)

 遠藤議員の大綱
2、市民の生命を守るため、プルサーマル計画に反対を。1番として、平成166月議会後の市の対応について、2番、プルサーマル計画に待ったをかけることについてお答えいたします。

 プルサーマル計画は、原発の使用済み核燃料を再処理して取り出したプルトニウムを、ウランとの混合酸化物、いわゆるMOX燃料に加工し、再び軽水炉で燃やす計画であり、再処理によってウランの利用効率が上がるとされております。エネルギー資源を確保するため、使用済み燃料を再利用しようとする国の核燃料サイクル政策の一環であります。

 市といたしましては、国策として実施している原子力行政の許認可庁である経済産業省の原子力安全・保安院の1次審査、及びその後の内閣府の原子力安全委員会及び原子力委員会の諮問の役割は大変重い責任を持つものであり、安全性の確保を第一とし、専門的な調査を行い、慎重にかつ厳正に審議していただくものと考えており、市独自の調査研究や申し入れは行っておりません。

 四国電力が2010年までに導入を予定しております伊方原発3号機のプルサーマル計画は、昨年7月に経済産業省の原子力安全・保安院が1次審査を終えて、現在内閣府の原子力安全委員会が災害防止と技術的能力の観点から審議が行われ、議員のお話のように、37日、伊方原発の原子炉設置変更後も安全性は確保し得るとの結論を出したところであります。また、引き続き平和利用や国の方針との整合性の観点から、内閣府の原子力委員会で2次審査を行っているところであります。

 先日の県議会一般質問において、加戸知事は四電に対して、安全協定に基づく事前了解願の最終判断については、国の安全審査結果報告、伊方原発環境安全管理委員会での検討結果、議会や伊方町の判断を踏まえ慎重に検討したいとの考えを述べられました。また、県民への説明責任や、判断に際しての討論会の実施について、国が実施予定の公開討論会の結果を踏まえて、県主催の討論会開催を検討しているとの答弁があったところであります。

 議員御指摘のとおり、プルトニウムの毒性の問題を初め、事故時の影響などを懸念する批判的な意見を持つ科学者、公共団体の長もおられるようであります。この計画の是非については、当然のことながら安全性の確保を前提とし、慎重論も含めた公平な公開討論会の実施など、計画の妥当性を判断できる情報の開示、住民への説明が大変重要であると考えております。現在のところ、したがって待ったをかけと言われても私はまだそのような気持ちになっておらないし、またかける現在においては気持ちもございません。

 ただ、この問題は非常に専門的なことがありますので、市独自とか、我々が安全とかということより、日本の最高の頭脳を持った方々が検討するのでありまして、その結果を待ちたいと、このように思っております。

 その他の問題に関しては、担当課長より答弁をさせます。

○議長(宮本明裕君)  助役。


○助役(谷口治正君)
 私の方から、大綱1の行政改革と市長の政治姿勢についてのうち、2点目の行政改革に取り組む基本姿勢、理念について、3点目の学校給食や保育所の民間委託について、5点目の国、県に対して声を上げるべきでは、この3点についてお答えをいたします。

 まず、2点目の行政改革に取り組む基本姿勢、理念についてお答えをいたします。

 行政改革に取り組むに当たりましては、市税収入の落ち込み、交付税の削減、基金の減少など、本市の現状と課題を職員全員が厳しく受けとめ、改革推進を最重要課題の一つとして認識しております。そのため、市民に信頼される行政運営、合併効果を生かした簡素で効率的な行政運営、健全で自立できる財政運営の3つの指針のもと、限りある財源で市民満足度の高い行政を推進していけるよう、職員の意識改革、財源の有効活用、組織機構の簡素合理化、地方分権等の進展や人口減少など時代の変化への対応、透明性の確保など、単に経費節減のみに重点を置くのではなく、市民本位の効率的な行財政システムの構築を目指すものであります。

 3点目の学校給食や保育所の民間委託についてお答えをいたします。

 学校給食や保育所の運営については、遠藤議員御指摘のとおり、将来の日本を担う大切な子供たちの心と体を受け持つ部門でありますので、民営化については十分な議論が必要であり、慎重に取り組みたいと考えております。

 まず、学校給食については、現在八幡浜センター約3,000食、保内センター1,000食分、合わせて4,000食分に対応している状況でございます。八幡浜センターは老朽化が著しく、移転改築が課題となっておりますので、移転改築計画を作成した後、民間委託への検討が必要と考えております。

 次に、保育所の民間委託についてでございます。

 現在、当市においては15保育所すべて市の直営で運営し、699名の子供に対し、総額約62,000万円、1人当たり89万円の一般財源を必要としております。国の補助制度が交付税化され、その交付税の削減により市の負担増も懸念される中で、統廃合とあわせて財政負担の軽減を図る必要があります。宇和島市においては、平成13年度に2施設を民間委託、松山市においては18年度から毎年2施設、4年で8施設の民間委託を予定し、新居浜市は民間への移行を表明する計画が打ち出されるなど、県内各市において民間委託や民営化が検討されております。

 当市においても、官民の費用格差、民間委託のあり方など関係者で早急に議論し、検討したいと考えております。

 5点目の国に対して声を上げる必要があるのではとの質問でございます。

 国の制度改革に伴う地方への影響は大きく、毎年度愛媛県市長会を窓口に四国市長会へ、四国市長会から全国市長会を通じて要望書を提出しております。

 以上でございます。

○議長(宮本明裕君)  政策推進課長。


○政策推進課長(田中正憲君)
 遠藤議員の大綱第11点目、格差の拡大の傾向は当市ではどのようにあらわれているのかとの質問についてお答えします。

 まず、生活保護の実態につきましては、旧保内町分は県地方局の担当でありますので、合併前の旧八幡浜市の平成172月末と、5年前、10年前の数値を申し上げます。10年前の平成72月末の被保護人員が346人で、保護率が9.36パーミル、単位パーミルは千分率でございます。5年前の平成122月末の被保護人員が303人で保護率が8.78パーミル、平成172月末の被保護人員が333人で保護率が10.49パーミルとなっております。10年前と比べて1.13パーミル上昇し、5年前と比べて1.71パーミル上昇しております。

 現在の平成182月末の被保護人員は410人で、保護率は9.79パーミルとなっており、旧保内町分を除きますと、被保護人員338人で、保護率は10.80パーミルとなっております。ちなみに、直近の全国の保護率は、平成1710月末で被保護人員1478,112人で保護率で11.60パーミル、愛媛県においては平成1712月末で被保護人員15,653人、保護率10.61パーミルとなっております。

 次に、個人住民税及び国民健康保険税の滞納額でございますが、旧市町の合算で、個人住民税の滞納額が、10年前の平成7年度が7,9636,000円、5年前の平成12年度が9,3479,000円、平成16年度実績ですが、9,7075,000円となっております。また、国民健康保険税の滞納額は、10年前が18,8806,000円、5年前が21,5863,000円、平成16年度が25,8244,000円となっております。

 次に、資格証明書の交付数については、平成13年度実績で40件、平成182月現在では14件となっております。

 次に、要保護児童・生徒数と準要保護児童・生徒数を合算しまして、平成12年度末が187人、率にして4.4%、平成182月現在で242人、6.8%となっております。

 10年前、5年前と比較した数値について、資格証明書の交付数を除いては現在ほど数値は上がっております。この結果が、小泉改革が進める構造改革や規制緩和によるものかどうかは正直申し上げて判断をいたしかねます。

 以上であります。

○議長(宮本明裕君)  農林課長。


○農林課長(菊池敏和君)

 それでは、大綱
3、ミカンと農産物の寒害対策と今後の振興策につきまして、その1でございますが、このたびの寒害の状態、実態とその対策についてお答えをいたします。

 御指摘のとおり、17年産ミカンは生産農家はもとより、販売にかかわったJA関係者や各共選関係者、そして行政としても大きな期待と自信を持って消費者の皆様のニーズに沿った高品質のできばえだったのですが、12月上旬から1月上旬にかけての寒風と積雪により大打撃をこうむってしまいました。被害は、市内の1,708農家、被害程度が30%を超す果樹被害のあった園地と樹体被害のあった園地は1,050ヘクタール、金額では168,6166,000円との集計結果が出ております。被害に遭われました農家の皆様に対しましては、心からお見舞い申し上げ、樹勢回復施策等には全力で取り組みたいと、このように考えております。

 116日以降、県はもちろん、国の担当者にも八幡浜市の被害園を視察していただき、状況説明や今後の国、県の支援策等について要請をしております。

 また、128日には、ミカン摘み取り支援活動が行われましたが、市からも、県職員、農協関係団体職員とともにボランティアとして参加をしております。

 本議会初日の議員協議会でも御説明いたしましたが、被害園地の樹勢回復や18年産の花芽を確保するために必要な液肥の購入経費に対しての助成といたしまして1,176万円の補正予算を計上し、御審議をいただいているところでございます。

 このほか、経営生活資金対策といたしまして、被害農家が借り受ける農業災害対策資金に対しても、県、市、農業団体が協調いたしまして利子補給を行うことにより、借受者の実質金利を0%とすることで被害農家の経営の安定を図っていきたいと考えております。

 今後も農家の声を聞きながら、18年産のかんきつが全国の消費者ニーズに沿った価格競争力のある産地となるよう支援をしていきたいと考えておるわけでございます。

 次に、八幡浜市の農家の状況はどうなってるかとの御質問でございます。

 農家数、農業従事者につきましては、2000年農林業センサスでは、農家数が2,542戸、農業従事者が8,697名でしたが、後継者不足等によりまして、現在では農家数は2,300戸、農業従事者は7,300人程度ではないかと推測をされておるわけでございます。このように、人口減少という自然現象はありますが、離農者が多いということも謙虚に受けとめる必要もあると思います。

 しかしながら、新規就農者で見てみますと、この10年間では愛媛県下で717名ですが、そのうち八幡浜市は128名の新規就農者があり、県下では最も多い数となっております。また、市内には農業後継者グループが、果樹同志会や4Hクラブなどを組織して研修や自己研鑽、視察活動などを積極的に行っておられ、会員相互が資質の向上や課題解決能力、将来の農業経営の実現に向けて活動されていることは、明るい展望と言えると思っておるわけでございます。

 3つ目の地場産業のミカンを守り育てる振興策はどのように考えているかということでございます。

 これまでにも、ミカンと魚のまち八幡浜の基幹産業でありますかんきつ農業の振興施策は最重要課題として取り組んでおり、今後もその施策を推進していかなければならないと考えております。

 この数年、価格の低迷や消費者のかんきつ離れなど、かんきつ農家を取り巻く環境は大きく変わってきています。しかし、日本一のミカン産地であるこの地域の農業が、今後もその座を維持し、他の産地をリードしていかなければならないと考えております。

 しかしながら、三位一体改革を初め非常に厳しい財政状況の中にありまして、市単独補助事業は難しいのも現実でございます。国県補助金を有効活用しながら、園内道の整備や改植を初め、農道の整備、排水路の改修といった基盤整備事業なども積極的に推進してまいりたいと考えております。

 ソフト面におきましても、これまでどおり県内外のイベントへの積極的な参加や消費拡大につながるPR活動も必要であると認識をしております。また、先ほども申し述べましたが、農業後継者の育成を図ることも重要な施策であると認識をしておるわけでございます。

 以上でございます。

○議長(宮本明裕君)  水産港湾課長。


○水産港湾課長(上甲眞喜君)

 大綱
14点目、港湾振興ビジョンの計画の凍結と見直しについてお答えをいたします。

 港湾振興ビジョンは、八幡浜市総合計画において市議会の議決を受けております。また、この事業は、みなとまち八幡浜再生計画として平成171122日に小泉総理大臣から認定を受けております。さらに、地区懇談会におきましても振興ビジョンの地域活性化に対する期待が大きく、この計画は八幡浜市の再生を目指すものと確信をいたしております。

 事業も順調に進捗いたしておりますので、現時点では計画を凍結し、見直す考え方は一切ございません。

○議長(宮本明裕君)  遠藤素子君。


○遠藤素子君

 再質問をさせていただきます。

 まず、大綱1ですが、学校給食、それから保育所ともに今すぐではなくても民間に委託ということを考えておられるように、そういうニュアンスで私は受け取りました。

 しかし、よそがやっているから我も我もというふうな取り組みが果たしていいのか。イギリスでは、学校給食をやって大変な失敗が起こって、そして失敗に気づいて取り返そうとしたときには子供のもう食の感覚が変わってしまっていて非常に苦労したということを聞きました。

 また、保育に関してですが、松山市では来年度から2つずつ保育所を民営化していくということを私も聞いておりますが、保育士を全部解雇して、そして1年ごとの契約職員として雇うというふうなことになっているようです。もしそういうふうなことになりましたら、保育というのはやっぱり専門職でありますし、職場がみんなが本当に協調して子供たちをはぐくんでいく、そういう温かい職場が必要だと思うんです。そして、おもりではないんです、保育所。幼児教育なんです。専門性が要ります。コストが安くつくから民間にというふうなことでは、将来を担う子供たちの教育に汚点を残す、そういうふうに私は感じます。ぜひとも公で責任を持つべき分野だと思います。その点いかがでしょうか。もちろん民間で保育に情熱を抱いて自分でやってる方もあって、それもだめだということではありません。本当に子供が好きで、もう何年も研究して保育所を開いてるという方もあるわけですから、しかしこの辺で民間委託するという場合にどれぐらいそういう人がいるでしょうか。やっぱり公が手放してはいけない分野だと思うのですが、いかがでしょうか。

 それから、水産港湾課、港湾振興ビジョンについては一切見直さないということです。しかし、現在ではどこの自治体でもいろんな事業を見直しております。私は、やはりミカンと魚がおいしいと、そしてあそこへ行けば買えると、そういうふうな場所ができるということについては異議ありません。そういう振興策というのは大事だと思っています。

 しかし、131億円が妥当かどうか。漁業関係者の話を聞きましたが、もし立派な魚市場ができて、そして使用料がこれ以上上がるようだったら、私たちはこの市場は使えませんとはっきり言っている人もあります。ですから、施設ばっかり立派になって中身が伴わないということになったら大変ですし、漁業の後継者、これがどうなっているかということもやはりよく見ていく必要があると思うんです。

 決算委員会でも私申し上げましたが、水産港湾課、港湾課だけではないんですね。ですから、この八幡浜の水産業をどう振興していくかという分野についてもうんと力を入れて行政としてはやっていく必要があるんじゃないか。宇和海沿岸の八幡浜漁協だけではその対応ができないと思いますから、宇和海全体の漁業組合あたりが手をとって研究していくとか、その中心に行政が座るというふうなことも必要ではないかと思うんです。そういう点で今後のそういう方針があるかどうか、伺いたいと思います。

 それから、プルサーマルについては、市長の御答弁を聞きまして、全く県や国に丸投げ、お任せ、こういうふうに私には聞こえました。これでは住民の命の安全を守る市長としてその危機管理の意識が足りないんではないか。

 福島県は早々とプルサーマル計画の導入を受け入れた県でした。ところが、県の段階で研究会を設けて、年間何十回も研究会をしていくうちにその危険性に気づいて、今では白紙撤回しています。だから、県ももちろんそういうことをしてほしいんですが、今の愛媛県も全くそういう態度は見えません。四電や国の言いなりの答弁しか返ってきません。

 といいますのは、私、高松の経済産業省、それから国の原子力委員会保安庁、そして県庁の加戸知事に対して申し入れにいろんな団体の人たちと一緒に行きました、この間。全く答弁が同じなんです。もう結論先にありきで、どこそこがこう言ってるから安全だとか、四電がこう言ってるから安全、そういうふうな、こういう実験をしたところこうだとか、そういう答弁じゃないんです。こう言ってるから安心安全だというふうな、本当にお互いが他人任せの答弁で、全く住民の命を本当に真剣に考えてるとは思えない答弁ばかりでした。

 八幡浜でも伊方町に働きかけるなりして、先ほどのチェルノブイリ視察団を送るとか、そういうことを研究されてしかるべきではないか。本当に一たび事故が起こったら先ほどのような町になると、そういうことを許していいのかと思うんです。国が安全だという結論を出しそうな非常に切迫した状況に今あるわけですが、とにかくそもそもそのプルサーマルというのはあの福井県のもんじゅでやる計画でした。その専門にやろうとしたもんじゅで事故が起こってもうできなくなってるわけです。外国も結局手に負えないということでやめていってる。それから地震の問題があります。それから老朽化の問題もあります。テロの問題もあります。そういう世の中は本当に危険な方向に進んでいるのに、相も変わらず安全だ安全だと言われる。私は納得できませんし、本当に恐ろしいと思います。もう一度市として、国や県任せではなくて自分たちで勉強して、いろんな学者の声を集めて検討していくおつもりはないのか、そのことをもう一度お聞きしたいと思います。

 それから、私16年の一般質問をしましたときに、市長答弁があるんですが、先ほど申し上げませんでしたけど、「専門的な調査を行い、慎重にかつ厳正な審議をしていただくことが最も重要であり、私も環境安全委員会の一員としてしっかり意見を述べていきたい」というふうに答弁されました。そういうことで私はお聞きしたんですが、しっかりとそういう意見をはかれているのかどうか。

 今、プルサーマル導入反対の署名は12万人集まっております。こういう人たちの声をどうするのか。それから、愛媛弁護士会では、プルサーマル導入は是か非かということで討論会をされましたが、そのときに四電とか、それから愛媛県、伊方町、資源エネルギー庁に推進派の方としてもパネリストを派遣していただきたいという要請をしたにもかかわらずいずれの参加も得られなかったと。せっかくいろんな情報をお互いにさらけ出して、本当に安全なのか危険なのか、そういうことを検討しようという場には出てこない。そして、安全だ安全だと言う。そういう本当に非民主的なやり方をしている四電や県の言いなりでいいのかという状況にあると思うんです。そこのところをお聞きしたいと思います。

 それから、農業問題ですが、いろいろボランティアのことも聞いております。努力されているのはわかるんですが、農家の方々と話して、農家の方たちが一番言われるのは価格保障なんです。再生産価格がとれないと、それじゃあもう意欲がなくなってしまうと。昔はそれが悪いときもあったけどいいときもあってやっていけるのに、もう最近はずうっと悪いということを言われます。なぜそうなったかといったら、やっぱり輸入の拡大。だから、今日本に300万トン入ってるということですが、これをやっぱり制限してもらうしか価格が前のように戻ることはないだろうと、それが一番の願いだということを言われました。

 そういう意味で、あの問題でもこの問題でも政府に対して物を言うべきだと言いますが、この問題についてもやっぱり国に対してセーフガードの発動を要求するような、やっぱりミカンの産地の首長としてぜひそれを要求していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

○議長(宮本明裕君)  市長。


○市長(高橋英吾君)
 たくさんの再質問で紙がいっぱいになって、ちょっと順番がわからないんですけど、第1の学校給食と保育所の民間問題ですけれど、これは慎重に審議しなければいけないと思っております。しかし、私や地方は、自由と民主主義といいながら、制度は2分の1社会主義、半分社会主義的に考えないと。というのは、5人か6人の保育所を民間に委託するということは、これは不可能であります。もう一点は、八幡浜市が抱えておるのは非常に臨時の保育の先生が多いと。これを一般職にしますと大変なまたお金がかかるということで、そういう意味では臨時の方を一つにまとめて民間に委託して正職員にすると。松山では1年ごとの契約とかそういうこっちゃなしに、やはりもしそうなった場合はそういうこと1年契約じゃなしにちゃんとしていただくというようなことも考えておりますが、現在のとこはまだそこまでの議論は至っておりません。つまり私の基本方針として2分の1社会主義と、完全共産主義だとか完全自由主義だとか、手法は考えておりません。

 それから、水産港湾のことですけれど、いつも言うように、小トロの方だと思っておりますし、私も県会議員のときからその方たちとよく話し合っております。

(遠藤素子君「違います」と呼ぶ)

 いや、一部は小トロ。あそこの漁協に聞いたり、何かした場合は余り答えが返ってこないんですけど、要は、一番大事なのは安全性の問題なんです、今の魚市場の。地震が起きたときに、しなければどうなるんでしょうね。一番遠藤さんが市民の安全とか生命財産を守ると言いながら、今の老朽化した下が海のとこをほっといていいんでしょうかね。私は、それはそうじゃないと思います。

 それから、あそこの問題は、これから大きいやつをつくるなとか、そういうこっちゃなしに、先ほどだれかの質問のときに答弁しましたように、将来を見据えた大きさにしようということです。これからは食品の安心安全、これも遠藤さんは反対しないと思います。管理衛生型の魚市場をつくるということは、これは正解じゃないかと思います。

 それから、大変な金を使う使う言うんですけれど、要は私たちは計算しますと、できた土地の差し引きを考えますと非常にメリットがあると。先ほど130億円のうちの36億円といったんですけど、それは民間の分を入れてるからそうなるんです。民間はまだ決まってないんです。民間投資を促そうというのが大体10億円から十数億円です。そうしますと、26億円ぐらいになるわけです、我々の投資は。それで、そのお金は国が、例えば港湾のとこに耐震性の岸壁をつくると、これから南海地震もあるし、それから今の岸壁じゃいけんということでおろしてくるわけです。おろしてきたうちの何割かうちが出すわけです。例えば、港湾に四十数億円入れた場合は、交付税で47%ですか、4347ですね、どっちか返ってくるわけです。だから、そういう計算して、最終的には金利を入れて26億円、そして合併特例債がどの程度いけるかというのは今県と交渉しております。26億円はまだ減ると思います。

 それから、水産業の振興ですけれど、これは遠藤さんらの県会議員の方々が県に行って、広域ですから、なかなか八幡浜市だけじゃ難しいということです。国、県がやっぱり宇和海のいろんなことを議論していただくというんで、遠藤さんも私も荷が重いと思います。だから、共産党の県議さんにどんどん質問していただいて、そういう政策をやれと、国の方の議員さんにも言っていただきたいと思います。

 それから、プルサーマルの件ですけれど、12万人の署名があると、これ何人のうちの12万人かわからんですけど、13,000万人の12万人か150万人の12万人か、ちょっとわからないんですけれど、とにかくそういう声があるということはわかっておりますが、我々は丸投げというんじゃなしに、正直言って専門家じゃないからわからないです。わからないけれど、国や県の、それから四国電力、有名な科学者の人たちが言っておると。反対ばっかりじゃないですね、遠藤さんはすぐ反対ばかり。それからチェルノブイリにしても、あのソ連の共産党のいわゆる情報非公開、情報を一切しない、何してるかわからない、今でも言論弾圧したりいろいろしてるわけですから、そういう国のことは国で、やっぱり我々日本人は情報公開しながら、真剣に注意しながらやっぱりやっていかなければいけない。

 だから、危機管理とかそういうことは十分わかっておりますし、我々市民の生命財産を守るのは大事でありますから、ただしこのプルサーマルとか原子力発電所に関しては、私は国や県やそういう点にはもう信頼をしております。

 それから、農業問題の価格保障ですけれど、私が県会議員のときに輸入自由化で大騒ぎになりました。それから大分たっております。輸入制限につきましては、やっぱりこれも県会議員とか国に要請しないと、私たちがそれは声を上げてもいいんですけれど、時代おくれの男と言われるぐらい、そんなことはわかり切っておるということで、これも共産党の県会議員とか国会議員にぜひお願いしていただきたいと。

 私は、自由民主党とかそういうことは、無所属で出ておりますから、政党がないと、そういう意味では共産党の人、自民党の人、社会民主党の人、いろいろありましたら、何とかこの価格の問題ができないかと。

 ただし、この価格保障のあれもあるんですけれど、八幡浜の優良地区はこの保険に入りたくないと言うております地区もあることを御認識していただきたいと。

(遠藤素子君「ちょっと待って」と呼ぶ)

 価格保障というのが、国が設定しとるのがあるんです。それは保険に入れということなんですけど。例えば、一流のとこは、それを最低のやつを決めてもろちゃ困るということの一部の地域があるんです、入りたくないと、幾ら言っても。1割ぐらいしか入ってないかな、向灘なんか。それで通るでしょ、大体。そういうとこもあるということです。つまり、それをやると高いとこを足を引っ張るという、同じ生産者の中の競争があるわけです。そういう点もあるので、それも一つの情報として申し上げたいと思う。

 その他、すべて民間が悪ということ、それから今の自民党は全部悪いということは、それは見解の相違でありますから、その点も申し述べさせていただきたいと思います。

 あと、もし漏れがありましたらお聞きしたいと思います。

 以上です。

○議長(宮本明裕君)  遠藤素子君。


○遠藤素子君

 プルサーマルについてもう一度お聞きしたいと思うんですが、わからないと、わからなかったら、賛成派、反対派の意見をやっぱり取り寄せて検討すべきじゃないですか。国を信頼して任せていいんでしょうか。国が間違うこともあると思うんです。なぜ福島県がやると言っていたのを白紙撤回したのか、外国でなぜ撤退していってるのか。そういう状況がありながら、そしてまた老朽化の問題や地震の問題やテロの問題が起こってきてる、そういう状況であるにもかかわらず、安全だと言い切る人たちのことを信頼されるんでしょうか。私はそこがわからないんです。

 本当にプルサーマルというのはMOX燃料、燃やした後の処理もできない。500年冷やし続けないといけないというようなやっかいなものができると。そういうことをやろうとしているのに、佐々木 泉さんの質問に対して、県の方は2010年からそれを検討するという答弁だったそうです。2010年からプルサーマルやると言いながら、その燃やした後のかすについてはそこから検討を始めるというふうな答弁だったということで、本当にずさんというか、驚いています。

 そういう状況の中で、やっぱりもう地元と言っていいと思うんです、八幡浜は。

(「違いますよ」と呼ぶ者あり)

 いや、交付金なんかもらってもらったら困りますが、距離的に言えばもう地元です。そういうところの自治体が人任せであってはいかんと私思いますが、いかがですか。

○議長(宮本明裕君)  市長。


○市長(高橋英吾君)

 見解の相違だと思います。やっぱり地元の伊方がやっておるんで、我々がそれに対していかんということは言えません。

 ただし、安全性はよろしくお願いしたいですよということは言います。

 遠藤さんも知ったかぶりしとるけれど、本当にMOXを見たのか、本当に何十年後がこうなるんかということをわからんでしょ。学者から聞いた話でしょ。私も、だから国として国がそれだけの学者が言うのを私は信じるだけで、遠藤さんだって共産党とその関係者の言うことを信じておる。つまり、見解の相違だけなんです。私は国を信じるということです。

 以上です。

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