一般質問 H17.12 大城一郎 議員

公開日 2014年09月05日

〔大城一郎君登壇〕


○大城一郎君

 私は一般質問通告書に従いまして、大綱
3点について市長並びに関係理事者に質問いたします。

 大綱1点は、公共料金の設定についてであります。

 公共料金分野については、日常的に不可欠なサービスを提供するとともに、競争が十分に機能しない場合が多いことから、公正で効率的な事業の運営を図り、料金の低価格化とサービスの質向上を目指していくよううたわれています。

 そんな中、今議会においても八幡浜市下水道条例の一部を改正する条例の制定について、八幡浜市公共下水道事業受益者負担に関する条例の一部を改正する条例の制定についての2議案が上程されています。上下水道事業は、水道法、下水道法により原則として地方公共団体が事業を行うことと規定されております。また、他の公共料金事業の多く、電気、鉄道、バス、タクシー等が民営であるのに比べ、公共の経営主体であることが大きな特徴であるとも言えます。

 八幡浜市の場合、八幡浜市が事業主となって市民に対して独占的に供給するようになっています。そして、特に生活に密着した水道、下水道といった料金については、八幡浜市民にとって最も関心が高く、それぞれの会計は特別会計、企業会計で行われ、経営は非常に厳しい状況下です。今後の経営面を考えると、料金体制の見直しは必要だと思います。

 しかしながら、上下水道料金には地域間で比較的大きな料金の差、内々価格差があることがうかがわれます。このような価格差は、水源の種類や水源からの距離、地形、給水人口といった地域的条件、事業の開始時期、需要構造、効率性等によるものであると一定の理解はしております。

 八幡浜市においては、保内町を除き上水道の内々価格差はありませんが、今後整備予定の八幡浜市の簡易水道においては、各地域の環境や実態で水道料金に格差が生じてくることが懸念されております。また、下水道に関しても公共下水道地域と戸別合併浄化槽の地域ではある程度の料金格差が生じているのが現状です。公共料金の性質である効率性、公平性、安全性の面からいっても乖離した料金体制になると、市民に対して公平なサービスの提供ができなくなるおそれがあるということです。

 そこで、次の4点についてお聞きいたします。

 まず1点目は、上下水道の料金は3年から5年ごとに改定見直しされたと聞き及んでいますが、ここ近年据え置きのまま推移してきております。その理由についてお伺いします。

 2点目は、簡易水道事業に対して効率的な補助事業の選択及びサービスを受ける市民の声が反映されるような料金体制に向けての経営努力がどのような形で行われているのかお聞きします。

 3点目は、下水道事業の面整備対象地区を決める際にも、費用対効果で公共下水道、戸別合併浄化槽等に振り分けられています。そこで、市街地と山間部において住民格差が生じてくるわけです。住民は、選択によってみずからの選好を示すことはできません。生活排水対策事業において、住民意見が十分反映されているのかお伺いします。

 4点目は、上下水道料金の設定についてです。八幡浜市においても、公共下水道利用者と戸別合併浄化槽利用者においては受益者負担から設置後の使用料金まで格差が生じています。受益者負担等にしても、負担という意味では料金と同じであり、その設置根拠等について透明性が求められると思います。それを加味し、内々格差を抑える上でもマクロ的な視野に立っての料金設定が必要になってくると思われます。八幡浜市の上下水道料金設定のあり方についてお伺いします。

 大綱2点目は、生活バス路線の設置についてであります。

 この問題については、先ほど同僚議員からも同じような内容の質問がありましたが、大変重要な問題ですので、重複することがあるかとも思いますが、お許しをいただき、質問させていただきます。

 現在、八幡浜市内の公共交通機関についてですが、平成17331日現在で市立病院から西釜の倉線を初め数多くの路線が廃止されております。その過程においては何度となく地元との協議がなされ、事業者からは乗降調査実績の提示やさらなる助成の必要性が説明されたと聞いております。

 しかしながら、地元から病院に行くにも買い物に行くにも交通手段がなく、大変困っているとの声をよく聞きます。そして、現在運転免許を保持している高齢者の方からも、今後の状況を考慮し心配の声が上がっています。

 また、県道八幡浜宇和線においては、現在県道拡幅工事が進められており、完成すると、自動車等のスピードアップが予想され、高齢者、児童等の交通弱者にとっては危険性が増すことも考えられます。

 さらには、高齢者による高齢者への事故等がクローズアップされてきている時代を迎え、交通環境について抜本的施策が必要であると考えます。単に車を使えない、あるいは使いにくい住民の生活が充実するだけでなく、地域の新たな公共交通のニーズを開拓する意味においても、バスを活用した新しい生活環境スタイルの実現と地域の活性化を目指して生活バス路線の設置を要望します。

 愛媛県においても、平成17年度から公共輸送機能の充実強化を主要施策とした生活バス路線確保対策事業が行われております。必要性、妥当性、有効性等においての評価もよく、今後も生活交通バス路線の廃止に伴い、市町村が廃止路線代替バス等の運行を行う場合、市町村に対し補助を行う等、この事業においてはこのまま継続の方向性が示されています。

 過去においては、市立病院から高野地集荷場まで13往復6便の市有バスが運行していたことがありますが、この市有バスも委託料は変わらずとも、利用者数の減少により市負担額が年々増加し、結局廃止になっております。

 そこで、次の3点についてお尋ねします。

 1点目は、高野地市有バス廃止後、事業に対する反省及び検証がなされているのかお伺いします。

 2点目は、愛媛県の事業にも生活バス確保対策事業があるわけですが、県下各地の実施状況はどうなのか、また実態を把握されているのか、お伺いします。

 3点目は、公共交通手段の途絶えている地域に対しての交通利便、また新八幡浜市をとらえた上で地域間交通の手段として生活バスの運行ができないものか、お聞きします。

 大綱3点目は、地域通貨を活用したまちづくりについてです。

 社団法人八幡浜青年会議所において、成瀬智文理事長のもと、地域通貨の導入実験が行われました。地域通貨とは、地域内だけで通用する通貨のことで、地域資源を利用した自立型まちづくりの手法として着目されており、国内でも200を超す事例があります。

 この事業の目的は、1、市民の皆様とともに自立型まちづくりについて考える。2、地域通貨導入が、商業、まちづくりに及ぼす効果を考える。3、全国的にも事例の少ない経済活性型地域通貨の可能性を検証する。4、地域通貨を導入する上での課題や問題点を整理する。5、八幡浜にふさわしい独自の地域通貨システムを検討し、提案するとなっています。

 そして、実際に「TEYA」という名称で地域通貨を発行して実験が行われました。まずは、まちづくり関連組織への呼びかけに始まって、諏訪崎ビーチクリーン大作戦においてはボランティア参加者に500TEYAを配付するなど、TEYAの発行に努力され、総額で1432,000円の地域通貨が発行されています。そして、循環回数3,036回、1枚の平均回転数として2.80回で143万TEYAにより349万円相当の経済循環を達成しております。

 その後の流通実験参加事業所アンケート結果を見ても、地域通貨に対しての理解と効果が十分に実証されているように思います。中でも、TEYAを利用した買い物について、買い物客から、楽しい買い物ができた、新しい発見があった、なじみの店ができた等メリットがあったとする回答が7割ほどに達していますし、商店主からも、顧客とのコミュニケーション向上、顧客数の増加に役立つという回答、リピーターの獲得や異業種連携に寄与するという意見が多く聞かれたそうです。

 全国の地域通貨の事例はコミュニティーの再生に主眼を置いたものが多いのですが、今回の取り組みは経済の活性化を目的とし、同時にまちづくりへの貢献を目指すという全国でも珍しい取り組みです。地場産業が低迷し、かつ地理的資源に制約のある八幡浜市にとって、地域内だけで循環する地域通貨の可能性について、民間と行政の枠を超えて検討してみてはいかがでしょうか。

 若者たちの知恵と行動力で得たこの結果をもとに、今後の地域コミュニティーの再構築策として民間及び行政並びに各種団体等でシステム構築に向けた組織体制を築き、本格導入に向けて市としても若手の職員で構成する研究チームを立ち上げて、まずは取り組んでみる考えはないかお尋ねします。

 以上、大綱3点について質問いたしましたが、市長並びに関係理事者の御所見をお伺いいたします。

○議長(宮本明裕君)  市長。


○市長
(高橋英吾君)

 大城議員の大綱
2、生活バス路線廃止についてお答えをいたします。

 1点目の高野地市有バス廃止後、事業に対する反省及び検証がなされているかとの御質問でございますが、高野地市有バスにつきましては、路線バスの廃止に伴い、沿線地域住民、特に高齢者の方々の交通手段の再確保を目的といたしまして平成67月から実施し、平成153月末に廃止しております。

 当該地域の交通手段の確保という面で一定の効果をおさめることはできましたが、ピークには年間5,000人を超える利用者がございましたが、14年度には3,600人まで減少し、1便当たり利用者2.1人ということでございます。この運行に関しましては、特定区域のみの運行であること、ほかにも路線バス廃止区域があること、山間部にはもともとバスが通わない区域があること、費用対効果などの問題が指摘されておりました。最終的には年々減少する利用者数、地域間のバランスを含めた市全体の住民サービスを総合的に検討し、廃止したものでございます。これを踏まえ、福祉タクシー助成制度を導入をいたしております。

 次に、2点目の愛媛県の生活バス確保対策事業の県下各地の実施状況についてでございますが、県補助事業には生活交通バス路線及び廃止路線代替バス路線の維持確保対策への補助がございます。生活交通バス路線の補助につきましては、市町村が要件を満たす路線の事業者に補助した場合に県から補助金が交付されます。県下に82路線ございますが、個別の市町村の実施状況につきましては把握してございません。生活バス路線の廃止に伴う市町村の廃止路線、代替バスにつきましては、県下で6市町、17路線が運行されております。

 3点目の交通手段の途絶えている地域の生活バス運行につきましては、先ほど井上議員の質問にお答えしたように、過疎地有償運行制度や廃止路線代替バスの運行、また外出支援バス、コミュニティーバスの運行など、いろいろな方法がございますので、庁内のワーキンググループにおいて早急に検討してまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 その他の問題につきましては、担当課長より答弁をさせます。

○議長(宮本明裕君)  商工観光課長。


○商工観光課長
(中榮忠敏君)

 大城議員の大綱
3、地域通貨を活用したまちづくりについて、市としても若手の職員で組織する研究チームを立ち上げ、民間と行政の枠を越えて地域通貨の活用について取り組む考えはないかとの御質問にお答えをいたします。

 地域経済の活性化とコミュニティーの再生、福祉活動の促進を目標として導入された地域通貨が全国的な広がりを見せていることは、議員御指摘のとおりであります。

 そのような中、社団法人八幡浜青年会議所におかれましては、本年の7月から約3カ月間にわたり、全国でも導入事例の少ない経済活性型の地域通貨であるTEYAの導入実験を行われ、一定の成果を上げられたと理解をいたしております。

 先般流通実験報告書を拝見させていただきまして、理事長さんを初めとしたまちづくり委員会及び会員各位の情熱と英知に対しまして敬意を表する次第であります。地域通貨の経済活性化における影響は、このたびの実験でも実証されましたとおり多大なるものであると認識をしており、市の活性化にも有効であると考えております。

 大城議員御提案の若手職員で組織する研究チームの結成につきましては、現在策定中の市総合計画にあわせまして、関係各課及び青年会議所等関係各団体を調整を図りながら、官民の枠を超えた検討に今後取り組んでまいりたいと考えておりますので、御理解いただきたいと思います。

 以上でございます。

○議長(宮本明裕君)  下水道課長。


○下水道課長
(河野裕保君)
 大城議員の大綱1、公共料金設定について、1点目でございますが、下水道使用料の据え置きについてお答えをいたします。

 公共下水道使用料でございますが、平成10年に改定をいたしておりまして、今12月議会に上程をいたしておりますその間、約8年でございますが、改定をいたしておりませんということでございます。が、実際は2回改定の検討を行っておるところでございます。

 1回目は、平成12年でございまして、改定の検討を行いまして、5%から10%案を提出いたしまして協議いたしましたが、経済情勢等を勘案いたしまして見送ったという経緯がございます。

 それで、その時点で平成15年に見直しを再度しますということで平成15年に見直しの検討作業に入りましたが、ちょうど保内町との合併協議中ということでございますし、平成18年度から保内町の公共下水道の一部供用開始ということになりまして、合併後改定をするということに至りました。

 そういうことで、遅くなりましたといいますか、使用料改定が先送りされたというのが理由でございます。

 13でございますが、生活排水対策における住民の意見の反映についてお答えをいたします。

 下水道事業は、下水道法によります流域下水道事業、公共下水道事業、それと特定環境保全公共下水道事業というのがございますし、また下水道法以外につきましては、漁業集落排水、農業集落排水、戸別合併処理浄化槽というような種類があるわけでございます。そういうことで、地域の実態に即した事業で行われているのが現状でございます。

 本市におきましては、市街地を形成している地域、いわゆる都市計画地域内の用途地域、その周辺につきましては公共下水道でやっておりまして、準市街地につきましては特定環境保全公共下水道事業でやっておるところでございます。また、磯崎、喜木津につきましては、漁港及び公共用水域の保全ということで、漁業集落排水施設をやっておるところでございます。また、公共下水道につなぐとこがなかなか難しい、困難であるという中山間の地域につきましては、今やっております戸別合併処理浄化槽というのを当てはめてやっておるところでございます。

 このように、どの地域が一番最適な排水施設がいいのかというふうに研究しながらやっておるということでございますが、公共下水道の一部縮小というのが、一例を上げますとそういう地域がございまして、地区に出向きまして地区説明をいたしまして、戸別合併処理浄化槽という整備でやりますということで御納得いただいたという例がございます。

 そういうことでございまして、今後も生活排水対策の事業変更を行う場合には、地元の皆さんの声を聞きながら、住民主体で事業を展開してまいりますというところでございます。

 続きまして、4点目でございますが、下水道使用料、浄化槽使用料及び負担金、分担金の設定のあり方についてお答えをいたします。

 公共下水道事業は、御案内のように地方財政法上公営企業に類するものでございます。そういうことで、原則的には受益者の皆さん方から使用料をいただいて運営するというところでございます。しかしながら、膨大な投資と長大な時間が必要としますから、独立採算制で運営するというのは非常に厳しいということで、大半の自治体が特別会計を設置いたしまして事業運営をしておるというのが現状でございます。

 そういうことで、本市におきましての使用料の設定につきましては、経費回収率の50%を目標にいたしまして使用料を適正な使用料ということで決定をさせていただいておるというところでございます。

 公共下水道と戸別合併浄化槽の受益者負担金、分担金のその使用料等の内々格差でございますが、公共下水道の受益者負担金は末端管渠整備費相当額というふうになっておりまして、戸別合併処理浄化槽は補助金のうちのその採択基準にあります10%ということになっておるわけでございます。そういたしますと、公共下水道ですと1平米215円、戸別合併処理浄化槽ですと補助採択内でございますので、5人槽ですと10%88,800円ということになるわけでございます。そういたしますと、仮に88,800円を215円というふうに割ってみますと410平米ということに相当するという額になるわけでございます。

 使用料につきましては、12月議会で上程をお願いしておりますが、25立米というのは大体平均でございますので、これが3,260円、また戸別合併浄化槽の5人槽で3,200円ということでございますので、内々格差は是正されておると、このように認識しておる次第でございます。

○議長(宮本明裕君)  水道課長。


○水道課長
(松本俊一君)
 大城議員御質問の大綱1、公共料金設定についてのうちの1、水道料金が近年据え置きのまま推移している理由についてお答えいたします。

 水道料金につきましては、旧八幡浜市、旧保内町とも平成94月に料金改定を実施して以来現在に至っております。日本水道協会の水道料金算定要領というのがございまして、料金改定に当たりましては、おおむね将来の3年から5年を基準として適正な範囲で長期化を図るものとなっておりまして、3年から5年程度の期間に定期的な見直しを行い、適正な料金改定を行うことが健全な水道事業会計の維持につながるものと考えております。

 しかしながら、料金改定を行うことは市民の皆様に対して負担をふやすことにつながることから、なかなか料金改定を実施することができず、現在に至っているものでございます。

 今回、上下水道使用料等検討委員会を設置し、料金改定について御審議をいただきましたが、社会情勢及び確固たる財政計画のもと、3年周期による定期的な料金見直しを行われたいとの提言をいただいておりますので、御提言の趣旨を尊重し、水道料金の定期的な見直しを行いたいと考えております。

 続きまして、大綱の12、簡易水道事業の効率的な補助事業の選択及び市民の声が反映されるような料金体系に向けての経営努力についてでございます。

 簡易水道等の施設整備におきましては、補助率の高い国庫補助制度を利用しております。現在整備を進めております谷地区、日土東及び日土西地区におきましては、中山間総合整備事業、営農飲雑用水施設事業を利用しておりまして、補助率は国が55%、県30%、市負担は15%でございます。

 簡易水道事業の運営につきましては、旧保内町は市が上水道と同様に管理しておりますが、旧八幡浜市につきましては、地元簡易水道組合が維持管理を行っており、特別会計で運営しております。したがいまして、簡易水道事業の運営、それから料金体制につきましても市民の声が十分に反映されているものと考えております。

 続きまして、大綱14、水道料金設定のあり方についてでございます。

 水道料金の算定に当たりましては、日本水道協会が策定をしております水道料金算定要領をもとに算定するものでございます。水道料金の算定に当たりましては、水道使用者の公正な利益と水道事業の健全な発達を図り、地域住民の福祉増進に寄与するように配慮することとなっております。

 また、基本原価につきましては、過去の実績及び社会情勢の推移に基づく合理的な給水需要予測と施設計画を前提とし、誠実かつ能率的な経営による適正な営業費用に水道事業の健全な運営を確保するために必要とされる資本費用を加えて算定することとなっております。

 上下水道使用料等検討委員会の審議におきましても、この要領に沿った資料をもとに御審議をいただきまして検討委員会での御報告をいただいておりますので、報告の趣旨を十分尊重し料金改定を行いたいと考えております。

 以上でございます。

○議長(宮本明裕君)  休憩いたします。

   午後 204分 休憩

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   午後 220分 再開

○議長(宮本明裕君)  再開いたします。

 大城一郎君。


○大城一郎君

 再質問をさせていただきます。

 大綱1点目の公共料金設定についてですが、上下水道の水道料金、これ3年から5年で改定されとるということなんですが、これはその3年から5年というのが一度に多額の負担増を市民に賦課する、そういったことを避けるための計画的な料金改定ということを意味するんじゃないかと私なりに思っております。

 今回大幅値上げということになっておりますが、ある程度の値上げが計画的に行われていたら、今回の額の提示がなかったかもしれません。そういった意味において、過去上下水道の料金改定に長期的展望とか計画、また検証といったことが欠けているんじゃないかなというような気もします。そういった点をもう一度お聞きします。そして、今後の長期的展望もあわせてお聞きします。

 続いて、3点目のことなんですが、上下水道、やはり上水道も下水道も関係したものでございます。中山間地においては現在戸別合併処理浄化槽事業が進んでおります。また、保内地区においても公共下水道事業がいよいよ供用開始になるわけですが、整備が進むに従いまして水道の使用料がかなり高くなってくる、そういった状況が考えられます。そして、今までの簡易水道では水不足が生じるとこができてくるんじゃないかと心配もされるわけですが、そういった観点でそのような対象地区を把握されておるのか、また将来簡易水道を上水道に転換していくようなお考えがあるのかないのか、お伺いします。

 続いて、大綱2点目のバス事業についてですが、一応高野地市有バスの反省及び検証という形で伺ったわけですが、本当に市の行政が行う事業として事業評価、そういったものがなされているのか。現在特に事業評価をしっかりやる時代が来ております。そういった点で、今後市のそういった事業に対する事業評価、そういったものを実施されていくのか、そういうお考えをお聞きします。

 それと、先ほど同僚議員からも要望として出たわけなんですが、公共機関としての生活バスあるいは福祉バスに対する市のワーキンググループの設置というお考えが示されましたが、検討委員会という設置のお考えがあるのかどうかを再度確認の意味をもってお伺いします。

 最後に、大綱4、地域通貨についてですが、これは現在宇和島市は宇和島市長の意見で八幡浜青年会議所にも数名の職員が来られて、十分に話を聞いて帰られたそうでございます。私たちもよく行政視察等でいろいろな市に伺うわけですが、こういった地域通貨を活用して商店街の活性化あるいは産業の活性化、先ほど市長も言われておりましたが、3割自治を7割自治にするような経済活性化につながるとも限りません。そういった可能性を秘めておる事業でございますし、私たちが行く行政視察、そういったことが八幡浜にいろんな町から行政視察に来るような、そういった町にできるような可能性を秘めておりますので、ぜひとも導入に向けて、導入までには3年ぐらいの期間がかかるかと聞き及んでおります。そういった意味でも、いち早い検討委員会なり若手グループを組織していただいて、町全体で取り組んでいく、そういった姿勢を見せていただきたく強く要望いたしまして、私の再質問を終わります。

○議長(宮本明裕君)  市長。


○市長
(高橋英吾君)
 全体は各課長が答弁させますけれど、ちょっとかいつまんで。

 料金設定がおくれたということですけど、ちょっと時代が悪くて、バブルの崩壊後の大不況に遭ったと、そしてもう一つはデフレが重なったということで、市民感情として今値上げはまずいだろうと、いわゆる元気をもっとなくすだろうということが大体主流でありました。そういうことでこうなったんですけれど、いわゆる7拡の地点できょう現在はもう既に計算上予測できておりました。しかし、まだ貯金が少しあったので、景気がよくなったら上げようというのがたまたま株価が上がり出したということで、何となく気持ち的に前よりかはひどくないだろうということで、ぎりぎりいっぱい我慢してきたというのが事実であります。

 それから、高野地の件ですけれど、私も何とかじいっと見よったら、毎年400万円から500万円の赤字なんです。やっぱりこれはまずいなと。それから、そういう病院関係じゃない人が帰りに乗って帰るんです、ちゃんと時間知ってるから、ある理由で、これは言えませんけれど。そういうことが重なって、とにかく毎月400万円も赤字じゃ、これはもしこれを続けるということは、その他のとこもやらなければいけないとなると、相当財政的に厳しいということで、やはりこの問題に関しては今後検討委員会とかそういうことで今政策の方でまずワーキンググループというんですか、そんな中に検討班をつくって、八幡浜市全体をどうするかというのは先ほど述べましたが、そういう考え方で今後進めていきたいと。数、何かいい案ができるし、愛媛県全体というよりかもう国全体がこういう問題は各地区で抱えておりますので、ひとつ総挙げで国、県、それから市町村、八幡浜発信でいい案が出たらいいんじゃないかと思っております。

 それから、地域通貨のいろいろ行政視察ということがありますけれど、そういうふうに宇和島が来たとかいろいろありますが、今一番行政視察が多いのは港湾漁港振興ビジョンで、既に北海道から2つ、あと4カ所ぐらい、6カ所が視察に来ております。そういうことで、何かそういうためになるいいことがあれば行政視察もふえるし、八幡浜にも金が落ちるということで、そういう意味ではTEYAがそういう役割をすることを期待をいたします。

 その他の問題は、各課長より足りない点は答弁をお願いします。

○議長(宮本明裕君)  下水道課長。


○下水道課長
(河野裕保君)

 本来ならおっしゃるように財政計画、
2年ないし4年というふうにそういう指導も来ております。下水道使用料は、日常生活に密着いたしております公共料金ということでございますから、安定性を保つという意味でも3年ごとの見直し、長期展望に立ちまして3年ごとの見直しをこれからやりますということでございまして、平成18年から20年の今回の財政計画を立てておりますので、平成20年に次回は見直すということにいたしております。よろしくお願いいたします。

○議長(宮本明裕君)  水道課長。


○水道課長
(松本俊一君)

 まず
1点目は、料金改定の定期的な見直しでございます。

 平成9年改定以来、約9年になっておりますが、この間繰越欠損金が発生しております。この繰越欠損金が発生する以前の段階で見直しをしておれば、もっと健全な水道事業会計になっていたのではないかということもございますので、やはり定期的な見直しが必要ではないかというふうに考えております。

 今回、平成19年、料金改定の検討をしてまいりましたが、この際には約5年間の期間で算定をしてみました。やっぱり5年を過ぎるとなかなか見通しが非常にあいまいな部分があるということもございますので、やはり期間としては3年ないし5年程度が適当ではないかというふうに思っております。

 今後の見通しでございますが、まず経費の一番大きな要因はごみ環境センターに関します第7次拡張の経費でございまして、公債費の返還、これが平成20年程度がピークになると思われております。

 それから、減価償却がこれから減ってくるという予想ではございますが、他方で排水施設が非常に古くなっておりますので、これらの交換が必要となってまいります。これらの費用の予測によりまして収支は決まってくるということでございますので、こういう点を考慮しながら今後料金改定については検討したいと思っております。

 それから、簡易水道と上水道の範囲でございますが、先ほど申しましたように、谷地区が平成18年、簡易水道、それから日土東、西、これは平成20年ころに供用開始する予定でございます。ただ、どうしても現在の簡易水道の範囲につきましては、上水道を持っていくということは非常に距離的な面がございまして、経費が非常に増大もするということがあります。また、地元の組合で維持管理もお願いをしているということもございますので、上水道としては現在の範囲ということで考えております。

 以上でございます。

○議長(宮本明裕君)  商工観光課長。


○商工観光課長
(中榮忠敏君)

 大城議員の再質問でございます。地域通貨の導入にいち早い取り組みをしてはどうかということについてお答えをいたします。

 この地域通貨につきましては、まだここ五、六年にこういう制度といいますか、流通が始まったばっかりでございまして、既ににこの制度を導入している地域及びコミュニティーではそれなりの成果を上げている事例も多い一方で、それなりのさまざまな課題も生じてきておるという状況でございまして、どういうことかと申しますれば、発行に際しては中心となるグループやそれなりのNPOなどが無償で発行を企画する場合が比較的多いために、当初の管理負担が大きくなりがちであるというなこと。それと、導入当初は一時的に利用する人数がふえてはいますが、ブームを過ぎると仲間うちだけでしか使われなくなるというなことで、利用者数が頭打ちになることなどが上げられております。

 それと、市の方で指導的にみたいな御意見もございましたが、そういう意見もあろうかと思いますが、現在の考え方の一つとしまして、設立経費の補助とか法制度上のアドバイスなどを行うなどのサポート役に撤して、その運営は地域の団体などに任せた方が地域通貨の効用を最大限に生かせることもあるというな意見もございますので、そういう点も踏まえまして十分検討させていただきたいというふうに思っております。

 以上です。

お問い合わせ

議会事務局
住所:愛媛県八幡浜市北浜一丁目1番1号
TEL:0894-22-5998
FAX:0894-22-5963
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