公開日 2014年09月05日
〔都築 旦君登壇〕
○都築 旦君
民主党の都築 旦でございます。久々の質問ということで、多少緊張しておりますし、また準備不足で多少舌足らずの点もあるかもわかりませんが、よろしくお願いをいたします。
私は、さきの市議選で、市政の改革は住民の視点でということで訴えてまいりましたが、今後もこの立場から議員活動をやってまいりたいと思います。
さて、質問でございますが、私は既に提出をしている質問通告書に従いまして、大綱2点にわたりお尋ねをいたします。
大綱の第1点は、合併をしてよかったと言われるまちづくりについてでございます。
この件では、さきの6月定例会でも上脇議員より市長のまちづくりのビジョンについてのお尋ねがあったようでありますが、私は、厳しい財政状況のもとで、今後どのように行財政運営をされ、合併をしてよかったと言われるまちづくりを目指されるのか、お尋ねをしたいと思います。
市長は今9月定例会の総括説明で、厳しい財政状況のもとで、施策の厳選による投資的事業の抑制、さらには行財政改革の推進など、継続性のある安定した財政運営に向けた諸施策を着実に進めると述べられました。
また、先日公表をされました平成16年度八幡浜市財政事情でも、1つ、本市においては、市税の減収、国の三位一体の改革による国庫補助負担金の一般財源化、地方交付税の削減等、財政状況は非常に厳しい状況ではあるが、さまざまな財政需要に的確にこたえることができるよう、行財政改革、地方分権の推進等に積極的に取り組み、効率的で持続可能な財政への転換を図る必要がある。今後ともそれぞれの歳出をその構造にまで踏み込んで厳しく見直し、一層の努力を図る必要がある。3点目として、あわせて税収入の確保、受益者負担の適正化等、財源の確保に努める一方、各種施策の優先順位についての厳しい選択を行い、限られた財源の重点的配分と経費支出の効率化に徹し、節度ある財政運営に努めるとされています。これはつまり、行財政改革を通して財政構造の健全化を目指すということであろうと思います。
市長も御案内のとおり、市町村の財政構造が健全であるかどうかの尺度に経常収支比率をもってはかることが一般的とされています。本市における経常収支比率の推移は、平成14年度が89.4%、15年度が84.2%、16年度89.4%となっており、財政の硬直化につながっていると思われます。
私は、合併をしてよかったと言われるまちづくりの基本は、健全な行財政運営にあると思います。また、多くの市民からも、合併前のアンケートで、合併に期待する点として、第1位に行政経費の節約及び行財政運営の効率化を上げられているように記憶をしています。市長は、経常収支比率や借金体質の度合いを示すとされている公債費比率の改善のために、今後具体的にどのような施策を展開されるのかお聞かせをください。
次に、市長が今後の重要施策として上げられている八幡浜港港湾漁港振興ビジョンの推進及び市立八幡浜総合病院の整備拡充についてお尋ねをいたします。
ミカンと魚のまちをキャッチフレーズとする本市にとって、港湾漁港振興ビジョンは地域全体の振興策の柱であり、市の活性化策の目玉でもあります。また、少子・高齢化社会における地域医療の中核的役割を担っている市立総合病院の整備拡充は、多くの市民の期待するところであろうと思います。この2つの施策については、これまで多くの先輩や同僚議員からも質問があったようでありますので、私は次の点に絞りお尋ねをいたします。
市長も御承知だと思うのでありますが、かって市町村合併の枠組み論議では、周辺自治体からは八幡浜市の財政難を懸念する声が上がっていました。そして、この財政悪化を招いた大きな要因としては、90年代後半に集中した大型事業だとも言われております。
このうち、釣り堀公園お魚牧場に約18億円、市環境センターごみ焼却場と周辺の公園整備に約110億円が投じられました。この2つの事業だけで当時の年間の歳出総額に匹敵する投資額であります。費用対効果の面でも批判が多いこれらの事業の起債償還が今大きな負担としてのしかかっているのではないかと思います。
これらの点を考えるとき、今市長に求められている点は、限られた財源の中で事業の優先順位や緊急性を見定め、将来に禍根を残さない事業の選択であり、行政運営だと思うのでありますが、市長のお考えをお聞かせください。
第3に、基幹産業、第1次産業の振興策についてお尋ねをいたします。
優良産地を抱えるかんきつ農業と四国有数の水揚げを誇る漁業は、長年地元経済をリードしてまいりました。ただ、ここ数年は水揚げの減少や不況による価格の低迷などで疲弊が著しく、農・漁業に対する行政の支援にかってない期待が寄せられています。
また、これらの1次産業の衰退は、先細る一方の市税の減収に拍車をかけており、農・漁業振興策の強化は不可欠となっています。
市は、平成13年3月、市民アンケートなどを踏まえて策定した総合計画で、海の幸、山の幸を活性化の切り札として位置づけられています。地元の貴重な産業を守り、発展させることは、市民共通の願いでもあります。市は今後どのように具体的に支援策を展開していくのかお聞かせを願いたいと思います。
大綱の第2点は、仮設地方水産卸売市場についてでございます。
7月14日付地元紙によれば、市の魚市場整備実行委員会では、7月13日、出島に建設中の仮設魚市場の視察を行うとともに、現場を見ての意見交換会も行ったとあります。
その中の意見として、道路に出る出入り口も1カ所なので、フェリー出入りの車と交差するところには信号がないと混雑や事故も心配される。前の市場は直接道路に面していたが、ここは中に入り込んだ場所で不便であると。駐車スペースも少ない等、またいろんな資材の関係も多いので大変ではないかと思うという等の指摘があったようであります。
この視察から2カ月近く経過をしているわけでありますが、市としてはこれらの指摘にどう対応されたのかお聞かせをください。
次に、仮設市場に関連してお尋ねをいたします。
去る9月2日の夜のテレビニュースで、市が市内の沖合底びき網業者の船舶に対して行政代執行を行ったと大々的に報道をされましたが、当市の基幹産業である水産業の中核をなす沖合底びき網業者との間にどのような争いが起きているのか説明を求めるものであります。
また、愛媛新聞6月14日付の記事によると、当市が水産2社より訴えられたとあり、その後9月3日付の同紙には、市が業者所有の船舶に対して代執行を行ったとありますが、仮設魚市場の営業開始を目前に控え、その一番の想定受益者である業者と訴訟事案になるとは、理解に苦しむところでありますが、訴訟の内容及び代執行に至った経緯をお聞かせください。
以上で私の質問を終わります。
○議長(宮本明裕君) 市長。
○市長(高橋英吾君)
八幡浜市の財政状況とか、そういう問題個々に関しては担当課長より説明させますけれど、優先順位とか、それから現在の財政状況とか、そういうことはちょっと大まかに話をしていきたいと思います。
まず、八幡浜市が合併するときに、八幡浜市は大借金で、合併したら大ごとになるというようないろいろうわさが出たことは事実であります。これは、御案内のように、平成2年度におきましては、基金が120億円、起債が大体100億円です。そういうところから出発しました。そして、平成11年、私が引き受けたときは、基金が120億円から大体40億円ですね、80億円減りました。それから、起債残高が100億円から215億円にふえました。これが合併のときの恐らく皆さんが懸念された材料だと思います。
しかし、現在は実質的には150億円前後の起債です、市単独の場合、市単で150億円ぐらい。それから、基金は大体30億円から40億円と、大体このようになっていると思います。数字の少しのぶれはあると思いますけども、これが歴史であります。
したがって、保内町と合併するときは、非常にまあまあ、それでも厳しいんでありますが、そういう状態で恐らく保内町さんも理解していただいたと思います。
平成16年度において、ある雑誌で全国781の市のうち、行政改革ランキング度というのがございます。八幡浜市は上から数えて41番です。四国ではトップであります。つまり、数字にもあらわれましたように、具体的に言いますと、部長制をしかないとか、その他職員の非常な努力によって行財政改革が出てきたということです。午前中に出ましたが、委託のやつを、例えばごみ収集車に関しては、20年間業務委託をずっとやっておったんですけれど、行政改革によって入札をいたしましたところ、約4,000万円が浮いたと。そういう個々の積み重ねが現在になったと思います。
そういうことで、優先順位の問題ですけれど、今港湾漁港振興ビジョンをやっております。130億円というのは、民間除いて110億円ですから、それの大体4分の3が何らかの形で国や県からいただくということで、4分の1、金利を入れて約26億円、これを3年据え置きで20年月賦で払うということで、年間1億六、七千万円ですか、それを20年間払えれば110億円の仕事ができると。できた結果、土地1万5,000坪、坪約40万円としても60億円の市民の財産になると。
それから、魚市場が日本で一番その当時においては清潔な魚市場で、500台の駐車場があると。こういうことが具体的に費用対効果対策として非常にメリットがあるんではないかと思っております。
魚市場の人に聞いていただいたらわかるんですが、台風のとき、今の魚市場の下は海でありますから、間から潮が吹き出ていつ落ちるんじゃないかという心配があります。そういう意味で、いろいろな意味で、600人から働いておるあの魚市場をやはり埋め立てなければいけないと。そういうとこから出発しましたし、たまたま財政状況も決していいとは言いませんけれど、何とか徳俵に足をくっつけて、そして頑張っておるのが現状であります。
質問の中の私の回答は、合併してよかったと言えるまちづくりの基幹産業、農業の振興についてお答えをいたします。
ミカンと魚のまち八幡浜市にとって、かんきつ農業の振興は極めて重要であり、今後のまちの活性化のためにも、希望が持てる農業経営を目指す、農業後継者を育てる施策を講じていくべきであると考えております。
国県補助事業を積極的に取り入れ、この地域のかんきつ農業の振興を図るため、土地改良区やJAとの連携は不可欠であり、中山間地域総合整備事業による基盤整備やかんがい排水事業を初め、農業生産総合対策事業等による改植、園内道整備、低コストハウス施設整備、また中山間地域等直接支払制度等の実施に当たっては、今後もJAを初め各種団体を通じて生産者の声を聞きながら推進していきたいと考えております。
三位一体改革により、市財政面では非常に厳しくなってきている現状の中で、ソフト面でどのように生産者とかかわっていくのかといったところがこれからの課題であると認識をしておりますが、生産者、JAとの連携をさらに深めながら、販売促進や消費拡大に向けたPR活動等も積極的にかかわっていかねばならないと考えております。
八幡浜市独自の施策としては、東京大田市場におけるミカン初売りや八幡浜高校、JAとのタイアップによるミカンの配布事業、特定農山村総合支援事業によるミカンの里アルバイター事業や4Hクラブ、果樹研究同志会などが実施するソフト事業等も引き続き支援してまいりたいと考えております。
次に、基幹産業の水産業の振興についてであります。
八幡浜市の基幹産業でございます水産業は、取扱量では昭和55年度の約4万8,000トン、取扱金額では昭和60年度の約147億円をピークにして、平成16年度の取扱高はピーク時の32%の約1万3,000トン、取扱金額はピーク時の41%の約60億円に減少いたしております。非常に厳しい状況にあると考えております。
ただし、平成16年度におきましては、取扱量は微減となりましたが、取扱金額では微増いたしております。このような状況下で、平成17年4月、八西地域の8漁協が合併し、とる漁業から育てる漁業への転換を図り、組合員の経営安定と消費者のニーズにこたえる流通加工体制の構築、資源保護と漁場環境を守り、保全し、持続的生産体制を確立する、漁協の機能を強化拡充し、組合員ニーズに即した事業展開を進めることをテーマとして今後この実現に向けて漁業振興策を積極的に取り組んでいくものと考えております。
市といたしましては、水産業を振興する上で重要なテーマであると認識いたしておりますので、市独自の漁業振興策も必要ではございますが、官民一体となったテーマとしてとらえ、漁業の振興を図っていくことが重要であると考えております。
その他の問題に関しては、担当課長より答弁をさせます。
○議長(宮本明裕君) 助役。
○助役(谷口治正君)
それでは、2点について答弁をさせていただきます。
まず、1点目でございますけども、財政面につきましては、市長から総括的な答弁がございました。私の方は大綱1の2、事業の優先順位や緊急性を見きわめて事業実施すべきではないかについてお答えをいたします。
八幡浜港港湾振興ビジョンの推進などの大型事業の実施に当たりましては、議員御指摘のとおり、優先順位や緊急性を十分見きわめるとともに、補助事業の推進については、できる限りの国庫補助事業を確保するため、国、県との十分な協議を実行し、その他事業の実施に当たっても、国の地方財政計画や補助制度の見直し等を慎重に検討するとともに、当市の財政状況を踏まえた対応をしていくべきものと考えております。
また、平成6年度からの大型事業に対して多額の起債を発行したことによる起債残高の急増や元利償還金の増加などを再び繰り返すことのないように慎重に対応をしてまいりたいと考えております。
続きまして、2点目でございますが、大綱2の2でございます。仮設魚市場の建設に関して、出島の係留禁止処分に関する訴訟について。
まず初めに、八幡浜市が水産2社に訴えられた経緯について御説明を申し上げます。
八幡浜港港湾振興・港湾漁港整備事業に伴って行った出島野積み場、漁業用倉庫敷地がございます。占用許可を更新しない処分及び船舶の係留禁止処分に対して、平成17年5月18日、共栄水産株式会社及び八幡漁業株式会社2社から訴えられたものでございます。
また、7月15日には船舶係留禁止処分に対して、有限会社新生水産から松山地方裁判所に処分取り消しの訴状が提出されました。
提起された訴訟の内容につきましては、係留禁止命令取り消し等請求事件として、八幡浜市が八幡浜港(港湾・漁港)整備事業に伴って行った平成17年2月10日付、沖新田出島の野積み場の明け渡し及び船舶係留禁止の通告に対して、1、共栄水産株式会社の野積み場占用許可を更新しない旨の処分を取り消す。2、共栄水産株式会社、八幡漁業株式会社、有限会社新生水産所有の船舶の係留を禁止する処分を取り消すとの判決を求めるというものでございます。
次に、どういう経緯で本件倉庫の撤去及び船舶の移動を求めるに至ったかについて御説明をいたします。
仮設魚市場建設に伴い、魚市場整備実行委員会を設立し意見を聞いておりますが、この中で、面積が現魚市場より狭く、岸壁延長も短い、沖待ちの船を減らさなければならないなどという鮮魚を取り扱う公共施設として機能不足であり、小型漁船は内港側の静穏な水域で陸揚げ作業を行わなければ危険で、漁船への氷の積み込みにも静穏な水域が必要であり、共栄水産の船が係留していると氷の船積みが不可能であるという理由により、共栄水産株式会社の倉庫を移転してほしいという強い要望によりまして、大本氏と再三交渉し、理解を求めてきました。
交渉がまとまらなかったため、平成17年2月10日に占用許可の更新はしない、係留船舶の移動を命じる通告を行いました。この通告に対しまして相手方が訴訟を提起したものでございます。
現在係争中でございますが、船舶の移動につきましては、今月の仮設魚市場の供用開始に伴って、早急に氷の船積み用岸壁が必要となることから、9月2日行政代執行を実施いたしました。
また、9月20日松山地裁におきまして第2回の口頭弁論が行われることになっております。
以上でございます。
○議長(宮本明裕君) 財政課長。
○財政課長(山本一夫君)
それでは、大綱1、1点目、経常収支比率、公債費比率の改善策について、都築議員の御質問にお答えをいたします。
まず、経常収支比率につきましては、平成16年度の地方財政状況調べでは89.4%となっております。これは15年度類似団体の数値87.2%と比較いたしますと、若干悪くなっております。経常収支比率の改善につきましては、市税、地方交付税等の経常一般財源が減少する非常に厳しい財政状況ではありますが、小さくて効率的な市役所の実現に向けまして、歳出の削減、行財政改革を徹底する必要があると考えております。今年度に策定を予定しております行財政改革大綱及び実施計画においては、人件費を初めといたしまして聖域のない徹底した見直しの方向性を打ち出し、これに基づき行財政の効率化、一般行政経費の節減、合理化をさらに推進する必要があると考えております。
次に、16年度の公債費率につきましては、12.7%となっており、これは15年度類似団体の数値16.0%と比べ、よい状況にあります。市債の発行は、将来の財政硬直化の要因となるものであるため、的確な財政状況の把握など、市政全般の推移を慎重に見きわめながら、長期的視野に立ち、交付税措置の有利な地方債の活用を図っていきたいと考えております。
以上であります。
○議長(宮本明裕君) 水産港湾課長。
○水産港湾課長(上甲眞喜君)
大綱2の仮設市場の建設に関して、市場及びフェリー利用者等の車の混雑、事故防止対策についてお答えをいたします。
議員御指摘のとおり、魚市場は関係車両とフェリー車両の輻輳につきましては、水産関係者及びフェリー会社双方より意見を聴取いたしまして、八幡浜警察署と事故防止の協議を行いました。
現在、フェリー乗り場の直線道路を1車線ふやし、道幅も拡幅いたしております。また、魚市場の供用開始後は、フェリー会社及び市におきまして、それぞれ1名交通整理員を配置し、事故防止に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
○議長(宮本明裕君) 都築 旦君。
○都築 旦君
再質問をやらせていただきますが、最初に市長の方から御答弁いただいたわけなんですけども、正直のところ、私も最初の質問のときにも申し上げたんですが、4年ぶりぐらいの質問ということで、緊張もしておりましたし、また同時に準備不足ということで、多少舌足らずのまた再質問になると思いますが、ひとつ御了解をいただきたいと思います。
最初に、市長の方から答弁のいただいた件でございますけれども、基金の関係や起債の関係、確かに財政状況というのはかってと比べていえばよくなってきているということはわかってるんですが、ただ私自身正直に感じた点で言いますと、例えば普通の予算を組む場合に、通常の予算の段階で、例えば今月なら9月なら9月の議会で、基金を取り崩した形で一般財源の中へはめ込んでいくという形というのは、本来的には正常な形での財政運営ではないと思うんです。
財政調整基金というのは、確かにそのための基金としてあるわけですが、これは何年かに一度の形での取り崩しというなら本来的な意味でわかるんですが、恐らく私もずっと見てみますと、ほとんど毎年基金をそういう形で一般財源の中へ繰り込んでいくというやり方は、私はやはり財政状況というのはかなり厳しくなってきているということでとらえております。
ただ、市長さんのこの9月の総括説明も今ありましたし、また市の財政状況報告というんですか、この報告の中でもありましたが、私はやはり具体的に財政の再建をしていく、健全化を求めていくというのであるならば、お聞きした点は、経常収支比率の中で例えばどの項目、支出のどの項目についてどういう形でやっぱり切り込んでいくといいますか、実際的には経費の削減という形で減らしていくか、このことをやはりできたらお答えをお願いしたかった。
また同時に、私自身これ特に財政の問題で言いますと、例えば人件費の問題なら人件費の問題について、人件費のどの部分についてどういう形でやっていくというやっぱり具体的な形の、今すぐにという意味じゃないんですけども、少なくとも1年、2年先にはこういう形でやっていくんだと。例えば物件費なら物件費についてはこういう形でやるんだということを、できることならやっぱり明示をしていただきたい。
そうでないと、私自身ずっとこれ議事録も2年間分ぐらい読ませていただきました。総括説明であるとか、課長さんの説明の中では、財政厳しいんですと、こうこうこういうふうに厳しいから、厳しいからというお話はあるんですが、それと同時に、例えばこの中で見ますと、この報告書の中でも、必要性はあると、財政調の中でもね。こういう形でする必要があります、こういう形の財政を好転するためにはこういう必要がありますということですが、それは具体的にやっぱり予算書の中に反映されるといいますか、それをやっていかないと、ただ言葉だけで終わっていくような要素があるんじゃないかと思いますから、ぜひ今回については私も勉強不足ですし、また同時に、これ言ってすぐ直るというか、改革できる問題じゃないと思いますが、ぜひ考えていただきたいと。
それと、特に行政改革というのは、私は年度を決めてこの年にどうこうというんじゃなしに、これは常に毎年行政改革というのは検証しながらやっていくものだと思いますので、ぜひその辺のところもお含みおきをお願いしたいと思います。
あと例えば合併してよかったと言われるまちづくりの基本は、健全な行財政運営ということで私も申し上げましたし、市長からもその面においては健全財政に向けての対応はやりますというお話でございましたので、来年度の予算をひとつ期待すると同時に、来年度の3月の当初の段階での総括説明ということに私自身も期待しておりますので、ぜひその辺のところで御配慮をお願いしたいと思います。
次に、2点目の重要施策として上げておりました港湾と市立病院の問題。この問題についても、中身については私基本的には、今の八幡浜市の置かれている現状の中で進めていくということについては、私は賛成でございます。
ただ、問題は、先ほども言いましたように、今の国や、特に国の三位一体改革ということに対しての私は市としての十分な見定めという問題を持っていかないと、事業は進めていくが、途中で国からの補助という問題を含めてその施策が変わって中途半端という形になると、やはり私は問題が後々にまで響いてくるんじゃないかと思いますので、その辺のところは十分に国の動向を踏まえられながら対応をしていただきたいと思いますし、わざわざ私90年代の後半での大型事業の問題を申し上げたのは、やはり財政状況を踏まえられたときには、あれもこれもという形での対応じゃなしに、市立病院の問題はまだ具体的にはなってないようでございますけれども、ぜひあれもこれもということよりも、できるだけやっぱり順序を踏んだ形で対応をしていっていただきたい。それが優先順位だということだと思いますが、この辺のところもぜひこれから先も慎重に考えていただいて、やはり費用対効果、この辺も十分考えられながら実施という形でお願いをしたいと思います。だから、ここについての再答弁という、この項に関しての再答弁ということについては結構でございます。
それで次に、第1次産業の振興策、これについてもいろいろ御説明はありました。私自身も、農業についてはそれなりに経験もしてきておりますが、漁業については私自身余り理解してない要素もございますし、これから勉強しながら、やはりミカンと魚と両面でひとつ勉強させていただきたいと思っておりますので、ぜひいろいろ御指導お願いしたいと思います。
ただ、農業に関しての問題で言いますと、例えばかってミカン研究所とかというようなお話もあったやに聞いております。こういう面で、やっぱり国、県の補助に対しての継ぎ足しという意味ではなしに、たとえ金額的には多少わずかでも、市が独自に他の産地と比較してもユニークな形での一つはやはり支援策というのは、私は考えていくべきじゃないか。
私かって保内町議をやっているときに、農林水産業関係の中でのミカン課というのをつくったらどうですかというお話をしたことがあるんですが、やっぱり八幡浜市というのはミカンと魚というキャッチフレーズで全国的には有名になっておるんですから、それをやっぱり最大限活用していくような独自の支援策というのを私は考えていくべきじゃないかと思うんです。だから、その辺のところは私も知恵を出したいと思いますが、職員の皆さんにも知恵を出していただいて、八幡浜市独自のやっぱり支援策というものをぜひ考えていただきたい。この辺についてもう一度市長の方からお答えを願いたいと思います。
次に、仮設地方水産卸売市場の件でございます。これについては、もう近々の開設ということでございますので、私質問で申し上げたように、くれぐれも事故のない形での対応。できるだけやはりこの市場ということについては、出荷市場ということでございますので、その辺のところは十分踏まえられて、やっぱり出荷業者、出荷の関係者の意向というのを踏まえながらぜひ運営というものにかかわっていただきたいと思います。
それと、この項の2つ目の代執行に絡む問題です。私最初の質問でも申し上げたんですが、トロが今トロール船の関係で2統4隻ですか、しかないという現状の中で、その一方の業者と市がけんかといいますか、そういう形になっているというのは、周りの方たち、当事者以外の人たちというのは、やっぱりかなり驚かれたし、心配されたと思うんです。お互いにこういう形の訴訟ということですから、言い分はあると思います。ただ、私は先ほど来言っておりますけど、やっぱり魚のまちのイメージとして、さらにイメージダウンの問題や、またトロが少なくなって寂しくなってきているということが言われている状況の中で、ここまでに至るまでの段階でなぜ対応ができなかったのか、そこの辺のとこを含めてやっぱりもうちょっと、人間ですから感情論を含めていろいろあると思います。当事者である課長さんを含めていろいろあったことと思いますが、私はやっぱり市民感情として見たときには、今あるトロを最大限、今以上にトロにも活躍してもらわない限り、漁業振興さらには八幡浜市が進めている港湾振興ビジョンの中における市場関係の対応としても、私は極めてマイナスのイメージというのが強くなるんじゃないかと思うんです。だから、その辺のところでぜひやっぱり腹を割った形で、幾ら係争中だといっても、最後まで行くかどうかというのは当事者間の間のいろんな腹づもりもあるでしょうが、和解という問題もありますし、その辺のとこを含めて私はぜひ聞かせていただきたいのと、1点だけ、私も新聞等でしか知らないわけなんですが、須田への移転という問題。係留の場所を須田へ移転して、倉庫の件ですか、その辺で須田という形で提供されているが、その辺のところで実際的な話し合いとしてその話というのはどの段階まで進んでいるのか、できたらその問題についてお答えを願いたいと思います。
以上です。
○議長(宮本明裕君) 市長。
○市長(高橋英吾君)
たくさん質問がありますので、ちょっと私の部分がどの部分かというのははっきり把握できませんが、第1次産業の対策ということで、ミカンと魚ということでありますし、また三位一体の関係で将来どうなるのかということですけれど、三位一体というのは、補助金削減それからその他いろいろもろもろ削減されまして苦しいんですけれど、補助金削減の中に港湾は入っておりません。したがって、今頭だしでどんどん行っておりますが、この点は確認しましたら、港湾に関してはありませんから心配は現在のところはしておりません。
その他、市立病院ですけれど、港湾振興ビジョンと違うて、130億円全部企業債でやらんといけんということで、市民が全部かぶると。いわゆる補助は0円ということなんで、都築議員の言うように、慎重にやらないと大変なことになるということで、これは現在優先順位としては港湾振興ビジョン、これの山を越えたころにということと、医療福祉の観点で、この八西地区は大きな病院は八幡浜しかないと。したがって、不採算部分もやらなければいけないと。大洲市立病院のように、不採算部門は切るというわけにはいかんわけです。そういう意味で、御指摘のとおり、これ優先順位ということと、財政の問題がありますので、慎重にやりたいと思います。
それから、ミカンの問題で、私がなる前にミカン研究所とかと言ったんですけれど、吉田にとにかくとられて、こちらの方は言葉だけ残って、実際にはもう政策的にはもう生きていないということです。
八幡浜市もみかん会館ということ、今の労働金庫のところへ建てようとしたわけでありますが、なぜか労働金庫が建って非常に使い勝手が悪くなったと。そういうことでつぶれたような気もしますし、そこらがちょっと過去のことで私もよくわからんのですけれど、ミカンに関してはとにかく八幡浜市にとっては大変な問題でありますから、日本一を誇っておりますので、できる限りの援助はしていきたいし、ユニークな作戦がありましたら、私どもも考えますし、また皆さん方の知恵もかりたいと思います。
それから、水産業に関しては、水産業もかんきつもそうですけれど、2007年、今2005年ですね、アメリカ最大のスーパー、あれ何とかいうたな、ウォールマートがすべて食べ物に関してはいわゆるトレーサビリティーIDという言葉で言ってるんですけど、それがどこでとれてどの時間に搬出されてということを全部の商品にやります、2007年度から。恐らくその後日本のスーパーもすべての食品にやるんではないかなと。
我々はICカード、電子値札と言っているんですけれど、それと同じようなもので、平成23年度に魚市場ができますと、いわゆるどこの船に乗って、それで八幡浜の魚市場へ揚げて、そしてどのトラックでどういう時間でこう行くと、そういうような原産地証明ですか、それが恐らくなると思います。今ICカードは10円ぐらいですか。恐らく平成23年ぐらいになると二、三円になるんじゃないかなと。そういう時代が来ているわけであります。
したがって、水産業もなかなか大変ですけれど、大体トロの今シェアは一時は5割超したんですけど、今は六、七%じゃないかなと。残ったトロを何とか助けないといけないという気持ちでおります。できる限りそういう点を配慮をしていきたいと思います。
その他の問題は担当課長より答弁させます。
○議長(宮本明裕君) 水産港湾課長。
○水産港湾課長(上甲眞喜君)
訴訟になっている点で、なぜ対応できなかったかということについてでございますけども、市が今現在被告となっておるわけでございますけども、原告と数回の協議を重ねてまいりました。ということは、八幡浜市の水産業の基幹産業であるということは我々も頭に十分ございます。トロの位置づけも重要なものであるという認識をした中での協議を重ねてまいりました。
その中で、相手方の要求があるいは議会、市民の皆様の理解を得られる範囲を越えたものであったということでございますので、公平公正な行政を一番にやっていく必要があるということで判断をいたしました。
須田への移転等のお話につきましては、係争中でございまして、その辺の言った、言わないの議論が中心になってこようかと思いますので、ここでは答弁を差し控えさせていただいたらと思います。
以上です。
○議長(宮本明裕君) 財政課長。
○財政課長(山本一夫君)
補正予算の関係で、繰入金をということでございますけれども、今の当市といたしましては、通年予算で当初予算を策定いたします。といいますのも、こういう財政状況でございますので、補正に補助金が確定した投資的事業を組むように計画的にやっております。
ただし、通年予算を組むためにどうしても歳入の方の普通交付税とか、特に特別交付税、これは年度末にならないと確定いたしません。そういう関係で、どうしても予算を組む場合に当初予算につきましては基金の繰り入れで補てんをすると、そういう状況であります。
それから、経常収支比率につきましては、約1億円で1%前後いたします。ただ、この中でいわゆる義務的経費、人件費、公債費、扶助費あるわけですが、議員御承知のとおり、公債費につきましては繰上償還等を14年度にいたしましたので、公債そのものとしては減っております。ただし、1つ経常収支比率で大きなウエートを占めておりますのが、繰出金の中の下水道会計の繰り出しでございます。これが大きな経常収支比率の高いという理由の一つでございます。ただ、これも整備率が県下でも八幡浜市が一番いいわけですが、今までの投資がはね返ってきとると、そういう状況で繰り出しをせざるを得ないと、そういう状況でございます。
それから、これはPR不足かもわかりませんが、当初予算編成方針の中で、物件費と経常経費につきましては、決算ベースとかパーセントを組んどりまして、特に投資的事業につきましては、17年度につきましては、旧八幡浜市でございますけれども、予算編成方針の段階で前年度の20%を目安に要求をせよというような指示を出しております。
ここには方針上は出しておりませんですけれども、全体的なPRといいますか、編成方針までは表に出ておりませんので、そこら辺のことはあるかと思います。
以上であります。
○議長(宮本明裕君) 都築 旦君。
○都築 旦君
ちょっと私再質問の中で言えばよかったんですが、こういう起債の関係、地方債の関係、これは確かに公債費率というのはそんなに高くないというお話でございましたが、これただ私自身見るのに、特別会計はまた別枠になってるわけなんです。
ただ、財政全体をはかるときには、便宜上は特別会計という形になっておりますが、一般会計と特別会計合わせて財政ということで見ていかないと、保内町の場合にもよくあったんです。一般会計の部分はこんなに借金ありませんよと。財政的にかなり厳しいんじゃないかということを申し上げると、いやそうでもないんですという話やったです。
今助役さんが一番その当時のことも知っておられますから、おわかりだと思うんですが、特別会計と合わせて今の起債の状況を見ますと、かなり公債費も私は厳しい状況になってきていると。そして、今課長さんの方が言われた基金の取り崩しの問題です。この問題についても、私は基金の取り崩しがいかんということではないんです。それは財政調整基金というのはそのためにあるんですから。ただ、問題は、それを最初から歳入の一つとして当て込んで対応していくというやり方は、継続性のある例えば財政運営という面を考えたときに、基金のある間はいいですよ。ところが、基金がなくなったとき、恐らくこれは今のペースで行くとそんなに長い期間はかからんと思います。そして、これからの歳入、市税を含めて歳入の面で好転する条件というのは余りないと思うんです。その辺のところを踏まえて私はやはり、こういう言い方言ったら失礼かもわかりませんが、身の丈に合った形でのやっぱり財政という問題を考えていかないと、将来的に禍根を残す要素があると。
ただ、私は必要性はある、この問題についてこう改善する必要性はあるという形で言われている点は、全くそのとおりだと思います。要は、その必要性を具体的にどういう形で、先ほども申し上げましたが、予算の中に反映していくか、このことをぜひ来年度の予算では期待をしておりますので、ぜひわかるような形で対応していただきたいと思います。
それと、市長さんから答弁のあった市病の関係、市立病院の整備拡充の問題。私も急ぐ必要はないとは言いませんけども、この問題については、かってたしか市長もだれかの質問に答弁されたと思うんですが、今の市立病院の入院患者の約半数は周辺部だというところを含めて見たときに、やはり周辺の市町村といいますか、周辺といいますと伊方になりますが、伊方町とか、例えば西予市とかについても、やはり市立病院自身を八幡浜の市立病院という形に限定するんじゃなく、もうちょっとこの地域の中核的な病院というふうに考えるんなら、私は組合といったらおかしいかもわかりませんが、広域的な形での対応というのがやっぱり検討の余地があるんじゃないかと思います。市の単独の自治体の病院というのは、どこを見てもやっぱりかなり厳しい状況にあると思うんです。その面で、今の市立病院の入院患者とか外来患者の実態を見たときに、私は十分に周辺の市町村に働きかける要素というのがあると思うんです。だから、その辺のところをぜひ検討していただきたいというふうに思います。
以上でございます。
○議長(宮本明裕君) 市長。
○市長(高橋英吾君)
今の広域的な問題ですけれど、平成17年第2回の市議会定例会の説明の、6月議会ですね、今後の市立八幡浜総合病院のあり方について、近隣市、町との連携を図りながら検討委員会等において検討を進めてまいりたいと考えておりますということで、お金がかかるので、今のように、特に伊方町は個人的にそうなって一緒にやろうやという話は常々しております。
ただ、西予市においては、果たしてどうなるかということはちょっとわからないんですけど、そうしないと、市単独ではとてもじゃないけどやれないという認識は持っております。
以上です。