公開日 2014年09月05日
〔梅田末廣君登壇〕
○梅田末廣君
平成17年度6月定例議会、さきに提出しております通告書に従い、大綱2点について一般質問をいたします。梅田末廣です。
大綱1点目、新生・八幡浜市の輝かしい発展に向かって。
慎重審議、互譲の精神のもと合併へ、そして合併はゴールではなく、新しいまちづくりのスタートであり、よりよい発展を心より願うものであります。
地方分権推進の中、お互いが持つすぐれた文化や歴史、自然、人、産業との資源を生かし、新たな出発を将来に希望の持てる新市への発展を目指し、衆知を糾合して洋々たる前途を見据え、力強く第一歩を踏み出した。その中で現実として豊かな自然に囲まれ、平穏な暮らしを送る足もとで、実は大変な事態が進行しているのではないか。頼りとする地場産業の著しい衰退、その原因が日本一とも言われていた当地ミカンが、農家は価格低迷に苦しんでいる。もう一つの柱の漁業も、価格安に加え、漁獲量の激減で、疲弊は目を覆う。
しかし、そのような状況の中で一つの明るい光が地震の化石、シュードタキライト、大島7万平方メートルでの天然記念物指定申請であります。自然の貴重な財産をいかに生かすか、学術的にも貴重であり、観光資源として希有な存在を生かす方策を模索することも、このこともまた大切に考える必要があります。
しかし、深刻な少子化に子育て支援の次世代育成支援対策推進法の地域の子育て支援、次世代をはぐくむ若い世代への支援などの計画を高齢者、障害者、福祉の生活環境をも合わせ、また公共下水道整備を考え、そして台風による浸水、風害、土砂崩れ、農水産物への潮風害と災害が多発、その上今後近き将来30年以内、地震発生の確率も40%を超えると言われております。東南海・南海地震への防災対策、地域防災計画等、市としてやるべきことは山積していることが現状であると考えます。
新生八幡浜市の中で、大小の格差を生むことなくして、地域バランスを軽んじることなく、互いが不満として出ることのないような行政的努力で合併のよきメリット、効果を発揮した、将来に禍根を残さない選択への努力が必要であります。
以上、新生八幡浜市の現状であると思います。これからの発展に向かっての、るるあらゆるところで聞いておりますけども、ただ少し重複するところがあると思いますが、改めて所信を次の4件についての対応をお聞かせください。
1つ、防災対策、台風、地震、高潮、土砂崩落。
①海岸の護岸改修と浸水の排水処理。
旧八幡浜市の海岸と旧保内町の川之石、磯崎の海岸がその計画に対応しているでしょうか。対応しているとも、またなくても市の計画ですべきであると考えます。
②防災意識の啓発と対応について。
1月11日の松柏の人家裏がけ崩れ5世帯避難17人、4月6日の栗野浦の人家裏山崩れ4世帯避難勧告7人、また5月25日20時31分ごろ地震、豊後水道でマグニチュード4.7、深さ60キロと、当地3.0、縦揺れの地震で実感し、そのことを考えても身近に思う。地震でのシミュレーションビデオ等を作成の上、市内全域の地区別啓発活動を実行し、自主防災意識の高揚を必要とすると思います。
また、早急にすべきではないか。
(2)高齢者への福祉の充実について。
①高齢者のための憩いの場所の充実として、旧八幡浜市より保内地域はおくれていると考えます。順次改善すべきであり、中でも鼓尾、広早、ソフト面での活用を含め、特別な配慮が必要ではないかと思います。
(3)少子化対策について。
児童館と子育て支援センター建設、保内地域。
人口減への歯どめの一助とするためにも必要ではないでしょうか。
(4)保内の公共下水道事業内容につきましては、さきの質問等に出ておりますので、ここでは公共下水道保内処理区の受益者負担について。
①保内町地域では、心配しております受益者負担減額について。
現在予想されております金額は、1平米当たり600円とされておりますが、今動いております真穴方式が215円であることから、保内地域での現在の金額では地域住民は払えないし、このままでは接続をしないという声が多く出ております。このことをお考えいただき、必ず215円に近づけるべき、またそうすべきであると思います。合併してよかったと思えるように、お考えをお聞かせください。
大綱の2点目、人権・同和教育への方向性。
(1)悪質なる人権侵害、差別落書きへの事後処理の結果と今後の対応について。
2003年8月5日から6日にかけての国道トンネルでの賤称語や賤称語とみなされる差別落書きの文字が書かれており、書体からして複数の人物によるものではないということでありましたが、その対応と結果について、教育長初め担当された職員各位の努力によって、現在は万全な対応ができているものと思っております。
しかし、愛媛方式の会話と協調、行政と共闘、教育と連帯、二度とこのような不幸なことがない八幡浜、現実の実態に学ぶというその大事なことから、人権啓発の意識高揚への現状と今後の対策についてお伺いいたします。
(2)人権侵害事象に関し、人権侵犯事件調査処理規程改正による被害者への援助をどのように行政の中で今後対応するか。
被害者の視点に立った迅速で柔軟な人権救済制度であり、刑事事件に足らない人権侵害事象は、社会情勢の変化に伴って、多様化、陰湿化しており、行政に司法的救済を補完する役割を期待し、実効性を高めるためには、関係行政機関や民間団体との緊密な連携が必要となっております。
そして、昨年度の施行の改正内容には、被害者援助及び救援の手を差し伸べることとなっており、窓口である法務局との連携を考えるべきであるとしております。現在、人権条例第7条は、当市としては体制が万全であるでしょうから問題はないと思いますが、しかし人権問題の事あるときは、この規程も人権条例の内容も考慮し、対応すべきであり、このことを含めてお考えをお伺いいたします。
本日の新市の初めての質問をすることができましたことは、私としては本当に光栄に思っております。
以上、大綱2点についてお伺いし、質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(山本儀夫君) 市長。
○市長(高橋英吾君)
梅田末廣議員の質問にお答えいたします。
大綱1の新生八幡浜市の輝かしい発展に向かっての(1)の防災対策について。そのうち台風、高潮防災対策についであります。
愛媛県が平成15年に策定いたしております海岸保全基本計画では、燧灘沿岸、伊予灘沿岸、豊後水道東沿岸の3沿岸について計画が策定され、旧保内町の豊後水道東沿岸では、貝越、西町、川之石港海岸が整備対象海岸となっております。
旧八幡浜市においては、向灘西、向灘、八幡浜港、川名津、穴井、大島、地大島海岸が整備対象海岸となっておりますので、防護面で危険度が高く、防護すべき地域について投資効果の高いところから順次整備が進んでいくものと考えております。
ただし、伊予灘沿岸につきましては、旧保内町分でございますが、整備対象海岸となっておりません。今後、現地調査を十分に行いまして、海岸保全基本計画の見直し時期には、整備対象海岸として計画していきたいと考えております。
しかしながら、防災対策はハード面とソフト面の両面からの対策が重要であろうかと思いますので、御理解いただきたいと思います。
その他の問題に関しては、担当課長より答弁をさせます。
○議長(山本儀夫君) 総務課長。
○総務課長(柏木幸雄君)
梅田議員の大綱1、1点目の防災対策について、そのうち山崩れ、がけ崩れの危険箇所について、まずお答えを申し上げます。
当市においての土石流危険渓流箇所は208カ所でございます。うち旧八幡浜市が158、旧保内町が50カ所でございます。
それから、地すべり危険箇所は126カ所でありまして、旧八幡浜市が97カ所、旧保内町が29カ所でございます。
急傾斜地崩壊危険箇所は262カ所ございまして、旧八幡浜市が215カ所、旧保内町が47カ所となってございます。
昨年の3月旧保内町は、今年の3月でございますけども、それぞれの危険箇所を図示しました防災マップを作成をいたしまして、全世帯に配布をしたところでございます。本年1月に発生をいたしました、先ほど質問にございました桧谷地区の斜面崩壊につきましては、急傾斜地崩壊危険箇所に指定をされておりまして、現在県建設部において落石防護網の設置、架設防護柵の設置、モルタル吹きつけなどの応急対策工事が行われまして、終了したところでございます。さらに、恒久対策といたしまして、今後ロックボルトによる補強や上部斜面切土工などの対策工を実施するため、来年の1月中ごろまでを工期とした工事を発注したところでございます。
また、栗野浦の斜面崩落につきましては、急傾斜地区の指定外でございまして、現在市が架設防護柵の設置工事を行ってございます。6月13日に県建設部におきまして、堂々地区の住民の方々に対しまして、地区指定についての同意書や寄附に関しての説明会を実施をいたしております。今後急傾斜地崩壊危険区域の指定を受けまして、恒久対策を講じるということになってございます。
それから、2点目の自主防災意識の啓発と対応についてでございます。
議員御指摘のとおり、国の地震調査委員会の評価では、南海地震は2030年までに発生する確率が約40%程度、規模といたしましてはマグニチュード8.4前後と推定をされてございます。
このような大規模災害時におきましては、交通の阻害や同時に多発する火災への対応から、公的防災関係機関の活動能力は、阪神・淡路大震災の例を見てもおわかりかのように、著しく低下をいたしてございます。このため、発災直後の人命救助や初期の消火活動は、近隣住民の協力が大きな役割を果たすことになってございます。この住民の隣保協同の精神に基づく自発的な防災組織につきましては、災害対策の最も基本となる法律である災害対策基本法において、市町村がその充実に努めなければならない旨規定をされてございます。全国各市町村におきましては、地域の実情に応じた町内会や小学校区などを単位といたしました自主防災組織の結成が進められてございます。
八幡浜市におきましては、昨年度は地震に伴う津波災害を想定をし、主に海岸線の地域に出向きまして、自主防災組織結成支援の説明会等を実施をいたしました。旧保内町におきましても、区長会において自主防災組織の意識や必要性について説明を行い、現在までのところ新市全体で11組織、世帯ベースで13.4%の組織率となっております。
しかしながら、これは全国的に見てもまだまだ低い組織率でございます。今年度も5地区、双岩、松柏、川之内、日土、日土東におきまして6月6日から順次説明会を行ってまいりました。今後とも広報等を通じ防災意識の高揚を図り、組織結成の取り組みを支援してまいりたいと考えてございます。
以上でございます。
○議長(山本儀夫君) 保健センター所長。
○保健センター所長(永井俊明君)
それでは、梅田議員御質問の大綱1の2、高齢者福祉の充実についてお答えいたします。
八幡浜市の65歳以上の高齢者人口は、本年4月1日現在1万1,980人であり、高齢化率にして28.3%と県内11市の中で2番目に高い、高齢化が進んでいる状況となっております。
今後も本市においては、高齢者数、高齢化率とも急速に増加するものと考えております。こうした状況を考えた場合、高齢者が自立して生き生きとした生活を維持していくことは、市政にとって非常に重要な課題と考えております。
現在高齢者に対する福祉事業といたしましては、閉じこもり防止、外出を支援するための生きがい活動支援通所事業、高齢者福祉タクシー等利用助成事業等を実施いたしており、また健康を維持するために、転倒骨折予防教室の開催、配食サービスの実施、地域活動における老人クラブの育成等と、必要に応じてさまざまな事業を既存の施設の活用、または地域での開催により実施をしております。
今後とも、これらの事業の継続と普及に努め、健康で生き生きとした高齢者が活躍できる八幡浜市を築いていきたいと考えております。
また、議員御指摘の周辺地域の高齢者につきましても、これまでのさまざまな事業を効果的に組み合わせて、中心部と変わらぬ支援ができるよう配慮していきたいと考えております。
以上です。
○議長(山本儀夫君) 福祉事務所長。
○福祉事務所長(小西宇佐男君)
梅田議員の大綱の1の3点目でございます。
少子化対策としての児童館と子育て支援センターの建設についての御質問にお答えをいたします。
議員御指摘のとおり、少子化の問題は非常に深刻であると思います。先般6月1日に発表されました厚生労働省の平成16年度の人口動態統計によりますと、1人の女性が生涯に産む子供の平均数、いわゆる合計特殊出生率でございますけれども、これが1.29ということで、過去最低だった前年と同じということでございます。
ただ、この数字を厳密に見てみますと、前年、平成15年は1.2905の1.29でございまして、今回の平成16年は1.2888の1.29ということで、少子化が歯どめがかかってないという状況が報告されております。
また、第1次ベビーブーム、いわゆる団塊の世代と言われております昭和22年から24年当時の年間の出生数はおよそ270万人でございました。第2次ベビーブームの昭和46年から昭和49年、このあたりの出生数は210万でございます。本来であれば、第3次のベビーブームと言われるべき現在、平成16年度が出生数が110万1,000人と大きく低下をいたしておる現状でございます。このため、国でも昨年の12月には新エンゼルプランを継承する子供子育て応援プランを発表いたしまして、少子化対策や次世代育成支援対策を社会全体の課題であるという認識のもとに取り組んでいるところでございます。
そこで、議員御質問の児童館と子育て支援センターの建設についてでございますけれども、旧八幡浜市では昭和44年5月に市立児童館を、平成15年10月に児童センターを建設いたしております。今後の計画といたしましては、八幡浜市・保内町新市建設計画の基本方針の3の安心・希望に満ちた温かなまちづくりの主要施策の5番目子育て支援といたしまして、保育所と子育て支援センター、児童館を併設した複合施設の建設を計画しております。
これを受けまして、私どもの方で策定をいたしました次世代育成支援行動計画でも、今後5年間の計画の一つとして取り上げておりますので、御了解をいただきたいと思います。
○議長(山本儀夫君) 人権啓発課長。
○人権啓発課長(田中良三君)
梅田議員の大綱2、人権・同和教育への方向性について、1、悪質なる人権侵害、差別落書きへの事後処理への結果と今後の対応についてにお答えいたします。
議員御指摘の差別落書きは、2003年8月6日に愛宕山トンネル内に書かれていたものを発見された差別落書きのことだと思います。事の究明と事後処理並びにその後の対応について、お答えいたします。
書かれていた落書きの言葉は、被差別者にとっては刃物よりも鋭く、身を引き裂かれるような言葉であります。また、それは生きる意欲をなくし、命をも奪う問題であり、事の重大性を厳しく受けとめなければならないと思っております。賤称語を使うことは差別であり、議員も仰せのとおり、まさに悪質な人権侵害そのものであります。このことは、我々はあらゆる学習と啓発活動の中で認識を深めるものであります。このような活動状況の過程で、差別落書きが行われた行為に対して、許せぬことであり、怒りを感じるところであります。
早速事の究明と再発防止対策に向けて協議し、市長を初め市人権教育協議会の組織を挙げて取り組んでまいりました。まず、八幡浜市同和問題解決推進役員会で経過報告と今後の対策を行いました。次に、犯人の特定捜査を八幡浜警察署刑事課に依頼いたしました。また、松山地方法務局八幡浜支局長を初め11の関係機関に経緯を連絡し、さらに臨時課長会ではこの問題を厳しく受けとめ、今日までの差別問題解消への取り組みの反省に立ち、根深く存在し続ける陰湿な差別意識の解消を目指して、再発防止の諸施策を行わなければならないという共通認識に立ち、活動を行うことを決定いたしました。それが現在も継続して行われております。業務に支障のない限り、市役所全職員による愛宕山内の巡回パトロールであります。これにあわせて、トイレや市内の公共施設、落書きのおそれのあるところもあわせてパトロールを行ってまいりました。
このような状況の中で、ブロック別同和教育協議会において差別落書きのビデオ等を使って、問題の解決と再発防止の協議が実施されております。広報やチラシの配布による啓発も行っております。
今後の対策として、この問題は1つは同和問題の基本的な認識不足によるものであり、そのためにブロック別同和教育協議会の充実を図り、学習や研修内容を検討し、人権意識を高め、今日までに啓発活動を生かしながら、再発防止に努める所存であります。
続きまして、大綱2の2番、人権侵害事象に関し、人権侵犯事件調査処理規程改正による被害者の援助をどのように行政の中で対応するかについてお答えいたします。
法務省は、平成16年3月26日、人権侵害の被害を救済するための措置をふやした上で、20年振りに人権侵害事件に関する規程を全面改正し、同年4月1日に施行いたしております。新規程では、インターネットによるプライバシー侵害や名誉毀損のほか、悪質なセクハラ、性的ないやがらせや、それと夫婦間などの家庭内暴力、児童虐待などが新たに加えられました。人権侵害とは、法律に違反した行為だけに限らず、広く憲法や世界人権宣言の基本原則である人権尊重の精神に反するような行為も人権侵害と言われております。人権侵犯事件調査処理規程の趣旨を見てみますと、法務省及び地方法務局において行う人権侵犯事件の調査、処理に関して人権侵犯の疑いのある事案について、関係者に対しての援助、調整の措置を講じることと、関係者に対して人権尊重の理念に対する理解を深めるための啓発と人権侵犯による被害者の救済及び予防を図ることでございます。
人権侵犯の規程の運用は、あくまでも法務局で行うことになりますが、市といたしましては、被害者の援助等につきましては、法務局と連携を密にし、また法務局の指導により適切な対応に努めてまいりたいと思っております。
以上でございます。
○議長(山本儀夫君) 下水道課長。
○下水道課長(河野裕保君)
大綱1の(4)でございますが、公共下水道保内処理区の受益者負担金について、保内処理区の負担金1平方メートル当たり600円とされているが、真穴方式の215円にすべきではないかということにつきましてお答えをさせていただきます。
受益者負担金でございますが、これ都市計画法第75条第1項の規定によりまして、整備によりまして著しく利益を受ける整備エリアの皆さん方に対しまして負担をいただくというものでございます。
これにつきましては、国土交通省、前建設省でございますが、下水道財政研究委員会という諮問機関がございまして、昭和36年から60年の間の過去5回これで提言をいたしておりまして、管渠整備費の3分の1から5分の1、ないし単独末端管渠整備費相当額が妥当であると、このように提言をいたしております。これを受けまして、末端管渠整備費のお金を負担金としていただくという自治体が大部分でございます。そういうことで、八幡浜市、昭和58年12月でございますが、受益者負担金を215円と、こう決定をいたしておるところでございます。これを受けまして、真穴処理区、平成15年に供用開始をいたしておるわけでございますが、事業開始当時の経緯によりますと215円というふうに決定をいたしておるところでございます。
保内処理区につきましては、平成12年に地区の説明会をいたしまして、受益者負担金は600円相当額であると御提案をさせていただいておるところでございます。しかしながら、第1次の整備エリアがほぼ事業ができておりまして、それの事業実績とこれからの計画区域の末端管渠整備費を算出いたしまして、先般負担金を算出させていただきました。昨日15日に公共下水道特別委員会がございまして、この席で315円というお金を提出したわけでございます。
そういうことで、保内処理区と八幡浜処理区という2つのエリアがございますので、負担金につきましては、この2つのエリアという考えに基づいて315円ということに決定をさせてもらいたいと、こう思っておるところでございます。健全な下水道運営につきまして努力してまいりたいと、こう思っておるところでございます。
○議長(山本儀夫君) 教育長。
○教育長(井上傳一郎君)
梅田末廣議員御質問の大綱2の1、悪質な人権侵害、差別落書きへの事後処理への結果と今後の対応につきまして、今ほど人権啓発課長の方から差別落書き問題の受けとめと事後処理及び今後の対応について説明がありましたが、私は教育行政の立場でその取り組みについてお答えいたします。
この差別落書きは、単に一個人にのみ対する差別というよりも、差別された立場にいる人全体にかかわってくるものであります。また、差別落書きを見ることにより、それ自体が差別のばらまきであり、落書きそのものは消せたとしても、受けた心の傷はいつまでも消せるものではありません。議員さんも言われておりますとおり、悪質でかつ重大な人権侵害であると認識いたしております。
このような観点で、学校教育におきましては、あらゆる教育の場を通して、人権、同和教育を推進しております。この問題について関係機関から連絡を受け、早速この問題の認識と再発防止に取り組んでまいりました。発生後の8月11日に、臨時の市内小・中学校長会を開き、この問題の受けとめと今後の対応について検討し、意識統一を図りました。それを文書にまとめて各学校に配布するとともに、各学校では児童生徒、教職員、PTA、地域とともに研修し、学校内外の落書き点検を実施いたしました。
各学校では、差別落書きについて憤りを持って真剣に学習をしました。生徒の中には、人権作文にして第12回八幡浜市人権同和教育研究大会で、「落書きは時限爆弾だ」と題して、鋭い人権感覚でもって発表した生徒もいました。この大会の各分科会においても、この問題の認識と取り組みについて報告し、市民の協力をお願いいたしました。
各PTAや地域でも落書きのビデオ視聴による研修の実施とその感想を学校、PTA、公民館等の広報紙に掲載するなど、主体的な啓発活動を展開するところもありました。中には地域に出向いて、いろいろな落書き消しまで活動の輪を広げてくれました。
このように、学校、PTA、地域を挙げて取り組んでまいりましたが、今なお根強く残っている差別意識を思うとき、差別解消の手を緩めるわけにはまいりません。今後も道徳教育はもちろん、全教育活動を通じて差別の現実に深く学びながら、人権・同和教育内容の充実を図り、具体的な啓発活動を積極的に推進し、再発防止に努める所存であります。今後とも御指導よろしくお願いいたします。
○議長(山本儀夫君) 梅田末廣君。
○梅田末廣君
市長さん初め教育長、関係理事者のまじめな御返答を本当に心からお礼申し上げたいと思います。ありがとうございました。
一応2点だけちょっとお聞きしたい点がありまして、まず1点は福祉事務所長さんにお願いするといたします。
1つ、少子化対策の中で現在ある児童館と子育て支援センターの本来の目的とする運営がどのような状況で利用されているか、その利用状況について一言お聞きしたいと思います。
もう一点につきましては、人権啓発課長にお願いする。
同和教育での旧保内町では触れ合い懇談会として毎年10月に約1カ月間町内27地区をもってやっておったところなんですが、今度合併後校区別ということで、回数も少なくなっていくんじゃないかなというような心配をいたしておるところでございまして、ただ今後合併によってそういう啓発が後退し、悪くなるんじゃないかというような心配ございますので、そのことについてお答えをいただきたいと思います。
それと、なお人権同対協から出ております人権侵害救済に関する法、人権擁護法案の早期制定を求める意見書についても、早急なる対応が必要であるというような私自身の提言をしたいと思います。
それと、人権侵害差別は人権への殺人であると位置づけ、不可侵、侵さない、不可被侵、侵されないという人権の基本を肝に銘じてしっかりとお答えください。よろしくお願いします。
○議長(山本儀夫君) 福祉事務所長。
○福祉事務所長(小西宇佐男君)
梅田議員の再質問にお答えをいたします。
まず、八幡浜児童センターの平成16年度の利用状況について御説明をさせていただきます。
幼児でございます、小学校入学前の幼児が年間を通じまして6,665人でございます。小学生が3,379人、中学生が1,157人、高校生が124人、大人が5,499人、全体で1万6,824人となっております。児童センターの平成16年の開館日数が293日でございますので、1日平均で57.4名の利用となっております。
当初、この児童センターを建てますときに、1日当たりの利用予定といたしまして、乳幼児が20人、小学生が15人、中学生等が10人ということで、1日当たり45人を予定をいたしておりました。それに対しまして、大人を除きました利用が38.7人でございますので、若干予定よりは少なくなっております。その原因は、主に中学生、高校生の利用が思ったほど利用がないということでございまして、今後は中学生、高校生、なかなか忙しいようでございますけれども、ぜひ児童館の利用についていろんな計画をつくっていきたいと考えております。
次に、児童館の方でございますけれども、この施設は先ほど御質問にお答えいたしましたように、昭和44年5月に建設をしたものでございまして、非常に施設そのものも古くなっておりますし、場所的にも愛宕山の下と、武道館の下のようなところでございまして、現在は非常に利用状況が少なくなってございます。
幼児が236人、小学生が1,659人、中学生が92人、高校生が84人、大人が181人、合計で2,252人でございます。開館日数が291日でございますので、1日当たり7.7人となっております。
以上でございます。
○議長(山本儀夫君) 人権啓発課長。
○人権啓発課長(田中良三君)
触れ合い懇談会でございますが、八幡浜市は地区別懇談会と言っておりました。旧八幡浜市におきましては、平成17年までは市内90カ所において懇談会を実施しておりました。しかし、出席率の低迷、参加者の固定化、内容の画一化等で、地区別同和教育懇談会審査委員会が設置されまして、改革案が出され、今日に至っております。
保内町は、27地区で触れ合い懇談会を開催し、多くの町民が参加され、成果を上げていると聞いておりますけれども、八幡浜市と同様に触れ合い懇談会もマンネリ化による参加者の固定化は否めません。合併を期に、これらの研修内容については、同一歩調が望ましいので、話し合いの機会を設け、平成17年度は八幡浜方式で行うことといたしております。
八幡浜市7ブロックの17カ所、保内1ブロックの4カ所、計21カ所で小学校単位で同和教育協議会を開催いたします。小学校別に公民館、学校、各種団体と連携を図りながら、地域住民を対象にした懇談会を実施いたします。
議員が指摘されている懇談会が旧保内町において27カ所から4カ所への減少によって、きめ細やかな同和教育行政の徹底ができないのではないかというような御心配をされておりますけれども、旧八幡浜市でも90カ所から17カ所に減少いたしておりますけれども、一定の成果を得ており、市民から大変好評であります。したがいまして、今年度につきましては市内8ブロック、21カ所の懇談会を実施し、今後についてはより多くの皆さんの御意見を賜り、よい方向性を見出していきたいと考えておりますので、御理解を願います。
次に、人権擁護法案の意見書の提出についてですが、今回各議員さんに資料として配付していると聞いておりますけれども、県下の状況が、まだ愛媛県下ではないということなんで、今後は粘り強く取り組んでいかないかんなというふうに思っております。
以上でございます。
○議長(山本儀夫君) 梅田末廣君。
○梅田末廣君
もう特に質問ありませんし、ただ今の質問に対して本当にまじめにお答えをいただきまして、ありがとうございました。
以上です。