一般質問 H17.6 井上和浩議員

公開日 2014年09月05日

〔井上和浩君登壇〕


○井上和浩君

 皆さんには大変お疲れのところでありますが、民間活力支援の一手法について質問をいたします。

 現在、八幡浜市では合併後の新体制の中、関係理事者初め関係者にあっては大変御多忙とは存じますが、質問通告書に基づき大綱1点のみにつき質問をいたします。

 平成の大合併が断行され、また三位一体改革の影響により、多額の財源不足が生じる環境の中、地方はまことに自主自立の難しい財政改革を余儀なくされる現在、全国の自治体にあってはかなりの温度差はあるものの、それぞれ特性を生かせた地域活性化策が検討されております。

 昨年の6月議会において構造改革特区や地域再生法に学んで、限られた予算の中でいかに効率よく質の高いサービスを住民に提供できるか、そのことを基本に質問をしたところであります。

 その後の9月議会において同僚議員からも、地域活性の意味から構造改革特区の問題を通して、今後は埋立地などの目的外利用についても真剣に検討する必要があるのではと質問がなされたところであります。

 市長は、今後の特区に対する対応につき、民間からの提案を誘発する手法の検討と新市において政策推進室を設け、政策立案をする人材を育成することにより、ポイントを洗い出す努力をすると答えられました。その後、どのような努力がなされたのでしょうか。

 今、八幡浜市総合計画の重要施策に、八幡浜港港湾・漁港振興ビジョン、また市立総合病院の整備充実などがあります。これらは、今後の八幡浜市の個性あるまちづくりを思うとき、実現可能な限り地域にとって必要な施策と考えます。これら重要施策の建設に当たり、PFI方式のもと、事業体にその実績や事業に対する考え方などを提案させる企業コンペ方式を提案してみてはどうでしょうか。

 また、あらゆる調査、市場調査や可能性調査にかかる費用には、補助金がつくとも聞いております。

 御存じのように、PFIとは公共施設などの建設、維持管理、運営などを民間の資金と経営能力及び技術的能力を活用して行う新しい手法です。これらの制度を有効に活用することにより、効率的かつ効果的に公共サービスを提供できる事業であります。従来型の方式による公共施設の建設や運営に係る評価のデメリット部分が修正、補完をされております。

 例を挙げると、1つ、公設民営型方式は運営業者のアイデアが設計に生かされない、運営業者と建設会社間で責任の所在があいまいになる。2、第三セクター方式では官民間の責任分担があいまいで、民間事業者のノウハウが生かされにくい。3、アウトソーシング、業務委託方式では民間事業者のノウハウの発揮が極めて限定される。

 一方、PFI方式は、民間主導型です。そして、その事業形態には代表的な5つのパターンがあります。1つ、事業会社が施設を建設し、一定期間所有、運営した後、公共側に譲渡する。2、事業会社が公共側に譲渡することなく所有、運営をする。3、完成後、公共側に所有権を譲渡、事業会社が施設の運営管理をする。4、一定期間後、公共側に施設を売却し、事業会社がリースを受けて運営をする。5、完成後、公共側が事業会社からリース、公共が運営、メンテナンスを行う方法。

 行政はこれら複数のパターンより選択ができ、また自由に条件を付加して選択することも可能であります。事業体は、設計、建設、メンテナンス会社と施設の建設に必要な地域の会社を含む多業種が集まって新規事業会社をつくるわけですから、地域における金融、マーケットの創設にもつながり、民間活力の助成や経済構造改革を推進する効果も期待ができます。

 そこで、お伺いをいたします。

 三位一体の改革を受け、財政面で非常に厳しい現状の中、今後これらの大型プロジェクトに対してPFI方式による可能性調査はどのようにお考えでしょうか。

 また、今後の民間活力支援の手法につきましてもお伺いをいたします。

 以上で質問を終わります。

○議長(山本儀夫君)  市長。


○市長
(高橋英吾君)

 井上和浩議員の質問についてお答えいたします。

 非常に回答が難しいやつで、頭を悩ましました。まず初めに、昨年6月議会での特区に対する対応につき、新市においての政策推進室を設け、人材を育成することにより、ポイントを洗い出す努力をするとの答弁であったが、その後どのような努力をされたかの質問でありますが、構造改革特区への取り組みにつきましては、昨年1企業、1団体から提案があり、それぞれ検討いたしましたが、申請までには至っておりません。

 同じく昨年6月議会での地域再生法活用の御質問につきましては、今年度から交付金による財政面での支援措置が制度化されたことに伴い、港湾漁港整備事業の中で18年度からの計画に申請をするための今検討を進めております。

 また、今年度から愛媛県におきまして構造改革特区の愛媛版とも言えるえひめ夢提案制度がスタートし、510日の説明会に79名の職員が研修を受け、新たな規制緩和による地域活性化制度の活用について理解を深めております。今後は、市の広報、ホームページ等を通じて、多くの提案をいただけるよう周知し、規制緩和による活性化を推進していくよう努めてまいります。

 本題のPFIについては、民間の資金、経営能力、技術的能力を活用することにより、国や地方公共団体等が直接実施するよりも少ない住民負担で、良質な公共サービスの提供が可能になること、また国や地方公共団体とが行ってきた事業を民間事業者にゆだねることから、民間の活性化ができるという制度であり、設計から建設、管理運営を一体化した形での導入となるため、当市の事業計画の中でどの事業に導入できるか、先進事例、資料等を情報収集し、調査しているところでございます。

 民間活力支援につきましては、中小企業振興資金融資条例、企業等誘致促進条例における企業等立地促進奨励金、雇用促進奨励金、地域総合整備資金貸付制度等を有効に活用した民間企業の支援活性化を図ってまいります。いろいろなこの制度のお金、言いましたように似たようなことで、またわからなかったら担当課長にお聞きいただきたいと思います。

 また、PFIに関しては、私も急いで勉強しまして、プライベート・ファイナンス・イニシアチブ、いわゆる個人的とか、そしてファイナンスはお金ですから、イニシアチブ、いわゆる主導権をとると、そういうとこから来たんだと思いますので、まだまだこの点に関して知識が浅いので、我々含めて担当課も勉強してまいりたいと思います。

 以上です。

○議長(山本儀夫君)  井上和浩君。


○井上和浩君

 今ほどは回答ありがとうございました。

 今回質問いたしましたのは、前回に引き続いて同じような内容になって大変申しわけなかったんですけども、その後出前講座が数回持たれて、総務省からの、その中で理事者の方たちがそこに出席されて勉強をされたと、何度かされたというような話も聞きましたもんですから、その後の経過につけてお尋ねをいたしました。

 特に、規制改革の分野においては、国の関与する規制につけては非常に地方に現状がわかりにくいと、伝わりにくいというような問題があって、今県のレベルでの規制緩和に変わりつつあるということで、例えば河川法あたりはそういう対象に入るんじゃないかというような気がいたしたりしまして、特に規制緩和につけては、何か事業をするに当たってよく勉強、検討をしていただきたいなというふうに思います。

 次に、PFIですけども、愛媛県内において四国がんセンターの寮が既にその実施されているということは御存じだと思いますけども、そういう状態です。それから、新居浜における文化芸術ホール、これが2月に完成をしております。それから、県立中央病院がことしの8月からコンサルに入って、実施に踏み切るというふうな状況になっております。いわゆる今後の自治体における財政事情を思いますと、民間の皆さんの協力をいただくことは欠くべからざる問題であるというふうに考えます。どうか検討に検討を重ねていただきまして、積極的にPFI手法を取り入れる必要があると思われますので、そのことにつき再度姿勢をお尋ねしまして、質問を終わります。

○議長(山本儀夫君)  市長。


○市長
(高橋英吾君)

 まだPFIに関しては八幡浜市は発展途上国ということで、まず職員が勉強して、具体的にどういうものかということから今始まっていると思います。しばらく御猶予いただいて、その方向へとやっていきたいと、私は思っております。

 以上です。

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議会事務局
住所:愛媛県八幡浜市北浜一丁目1番1号
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