公開日 2014年09月17日
議事日程 第2号
平成17年6月16日(木) 午前10時開議
第1
会議録署名議員の指名
第2
一般質問
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本日の会議に付した事件
日程第1
会議録署名議員の指名
日程第2
一般質問
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出席議員(33名)
1番 大 城 一 郎 君
2番 樋 田 都 君
3番 欠 番
4番 三 好 辰 彦 君
5番 竹 岡 修 君
6番 井 上 和 浩 君
7番 梅 田 末 廣 君
8番 上 脇 和 代 君
9番 菊 池 明 君
10番 矢 野 忠 士 君
11番 魚 崎 清 則 君
12番 山 中 隆 徳 君
13番 二 宮 雅 男 君
14番 遠 藤 素 子 君
15番 武 田 成 幸 君
16番 清 水 正 治 君
17番 兵 頭 孝 健 君
18番 清 家 修 一 君
19番 上 田 竹 則 君
20番 松 本 昭 子 君
21番 宮 竹 萬 治 郎 君
22番 住 和 信 君
23番 井 上 正 俊 君
24番 宮 崎 幸 弘 君
25番 上 野 和 重 君
26番 中 岡 庸 治 君
27番 楠 本 正 則 君
28番 宮 本 明 裕 君
29番 岩 切 優 憲 君
30番 河 野 茂 君
31番 大 山 政 司 君
32番 萩 森 良 房 君
33番 舛 田 尚 鶴 君
34番 山 本 儀 夫 君
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欠席議員(なし)
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説明のため出席した者の職氏名
市長 高 橋 英 吾 君
政策推進課長 谷 口 治 正 君
総務課長 柏 木 幸 雄 君
財政課長 山 本 一 夫 君
税務課長 市 川 芳 和 君
市民課長 清 水 浩 君
生活環境課長 坂 田 秀 雄 君
福祉事務所長 小 西 宇佐男 君
保健センター所長 永 井 俊 明 君
人権啓発課長 田 中 良 三 君
水産港湾課長 上 甲 眞 喜 君
建設課長 石 田 修 君
監理開発課長 國 本 進 君
農林課長 菊 池 敏 和 君
商工観光課長 田 中 正 憲 君
下水道課長 河 野 裕 保 君
保内庁舎管理課長 竹 内 茂 君
水道課長 松 本 俊 一 君
市立病院事務局長 高 田 圭 一 君
会計課長 横 田 昌 弘 君
教育委員会委員長 平 田 悦 三 君
教育長 井 上 傳一郎 君
学校教育課長 清 水 義 明 君
生涯学習課長 谷 口 光 一 君
文化振興課長 水 野 省 三 君
監査事務局長 菅 原 茂 雄 君
農業委員会事務局長 上 甲 康 薫 君
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会議に出席した議会事務局職員
事務局長 谷 明 則 君
事務局次長兼議事係長 山 本 健 二 君
書記 鎌 田 恭 廣 君
書記 脇 野 和 仁 君
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午前10時00分 開議
○議長(山本儀夫君) これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程は、お手元に配付してあるとおりであります。
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○議長(山本儀夫君) 日程第1 会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、議長において4番 三好辰彦君、19番 上田竹則君を指名いたします。
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○議長(山本儀夫君) 日程第2 一般質問を行います。
順次、質問を許します。
清家修一君。
〔清家修一君登壇〕
○清家修一君 質問通告書に従って、第1に補助金等の整理・合理化の必要性について、第2に若者の定住化と雇用対策の大綱、2点についてお尋ねいたします。
大綱第1、補助金には奨励的な補助金と資金援助的な補助金に区分され、奨励的な補助金は、市が特定の行政目的を実現する方法として住民あるいは特定の団体の行う事業を対象にして行い、一つの誘い水として波及効果の拡大をねらおうとするものです。これに対して、資金的補助金はその運営を資金的に援助し、活動を助長するために支出されるものですが、補助金の支出について基準を甘くするとばらまき補助になりがちです。また、本市においても、JAに対しての補助金が問題になっております。新設する場合はもちろん、継続して支出される補助金についても、その目的、効果等について十分検討し、常に大胆に見直す必要があります。財政が厳しくなっていく折、補助金等の整理、合理化の必要性が問われておりますが、お考えをお聞かせください。
また、旧保内町では、海外派遣研修事業を行っております。農業、商業環境、文化等の視察とシーボルト協会等との交流を深める目的で、ドイツ、フランス等を訪問するヨーロッパまちづくり視察団と、中学2年生を対象に夏休み期間中に異国の文化、経済、生活習慣、国民性の違いを肌で感受し、国際的視野を有する人材を育成し、町の活性化に貢献することを目指すという目的で、ホームステイによる研修を毎年費用の2分の1を血税から助成して行っております。百聞は一見にしかずと言われますが、研修することにより何かをつかみ、それなりに成果もありますが、参加者、費用、時間の問題で公平にいかない面もあります。これらの事業は、今後どのようにされるのか、お考えをお聞かせください。
平成10年4月11日に、文化の発展という考えで、膨大な費用をかけ、待望の文化会館ゆめみかんを完成させ、今日まで文化の殿堂の役割を背負って運営されております。施設の使用は、住民の文化の向上に役立っているのか、また文化振興とは何をどうするのか、具体的に会館をどのように運営し、創造する文化をいかに広めるのか、明快な回答のないまま、中身のない中途半端な文化振興になっているのではないのか。
文化には、お金がかかると言われて、毎年約1,000万円の補てん金額を使って自主文化事業を行っております。事業が呼び水となり、投資したことがこの地域の経済面でもよい効果を及ぼすことを願っておりますが、この文化会館ゆめみかんをどう活用、運営していくのがよいのか、自主事業のあり方も含めてお考えをお聞かせください。
大綱第2は、若者の定住化と雇用対策についてお尋ねします。
若者たちの転出の希望には、市内に仕事がなく、住みたくても住まわれない、また自分の職業に魅力を感じないと、現状に満足しない要因があり、蓄積された若い人のエネルギー発散の場所がないため、どこか魅力のある場所へ行きたいという思いになってきています。若者の定住化をどうするのか、若者がとどまり、新市の生き生きとしたまちづくりにどう結びつけるのか、若者がみずから主役となって働けるような社会環境をどうつくり上げていくのか、お考えをお聞かせください。
また、景気は上向いてきているとはいえ、この地域においてはまだまだ景気がよくなった気配はありません。ハローワークの求人もパート採用が多く、とりあえずの仕事になっている傾向もあります。首長、議員は、企業誘致、雇用促進をと口には出しますが、なかなか実行されるものではありません。今自治体としてできることは、企業を小売業、製造業等を育成していくことで一人でも多くの求人をしていただくように、シンクタンクと言われる行政職員が知恵を出し、手助けしていくことだと考えますが、魚とミカンのまち新八幡浜市に新しい産業を誕生さすとしたら、何か考えられているのか。それが雇用にどう結びつくのかを含めて、雇用対策をどうすればよいのか、お考えをお聞かせください。
以上で質問を終わります。
○議長(山本儀夫君) 市長。
○市長(高橋英吾君) 清家修一議員の質問にお答えいたします。
初めての答弁ですので少し緊張しておりますが、一生懸命やらせていただきます。
まず、大綱1の補助金等の整理・合理化の必要性についてであります。
この補助金の整理、統合というのは、どこの自治体も合併すればお互いの今までの成り立ちとか歴史とかということで、非常にかみ合わない点があると思いますが、そういう難しい一番の問題であると思います。国においては、地方交付税の見直し、補助負担金の縮減、さらには税源移譲の三位一体改革が進められております。それにより、財政が逼迫していくことが想定され、今後補助金等の整理、合理化につきましては、絶対に避けて通れない状況となっております。
そのため、新市の行政改革大綱及び実施計画策定の中で、市の統一した指針の中で、事業の必要性、費用対効果、廃止統合、縮小による影響等を十分に検証し、整理、合理化を推進していかなければならないと考えておりますが、ドイツの問題とか中学生の海外派遣、それから文化会館の補助の問題、これはやはりいろいろ旧八幡浜市との関係で考え方が違うし、また歴史的なやはり検証もしなければいけないと、すべてが悪いということじゃなしに、そこらをやはり1年かけてやらなければいけないと思っております。
そういう意味で、各問題に関しては担当課長からお答えをしますが、今年度は一応合併の約束ということで、ドイツ、それから中学生、それから文化館に関しては一応やっていきたいと思っております。その他の問題は、担当課長より説明をさせます。
以上です。
○議長(山本儀夫君) 政策推進課長。
○政策推進課長(谷口治正君) それでは、大綱1、補助金等の整理・合理化の必要性についてのうち、今後ヨーロッパまちづくり視察団をどうするかという御質問にお答えをいたします。
海外研修事業につきましては、旧保内町において平成元年から実施し、昨年まで16回、200人余りを派遣をしてまいりました。団員の研修、人材育成はもとより、帰国後の報告会等により、一般住民の意識啓発、国際感覚の醸成に寄与してまいりました。また、海外研修参加者には、国際交流協会の中心メンバーとして御活躍いただき、ドイツのシーボルト協会との交流を深めたり、国際教養講座、敬作ウオーク等の関連事業も活発に実施をされ、地域の活性化が図られている状況でございます。
御質問の今後の扱いでございますが、合併協議におきましても、国際交流事業については継続し、新市において調整するとなっており、本年も実施いたします。実施方法につきましては、本年から市より国際交流協会に補助金を支出していただき実施することにしております。
今後につきましては、議員御指摘のように、厳しい財政事情もございますので、毎年実施することは難しいかとは思われますが、検討していきたいと考えております。
続けるんですか。失礼しました。議長。
○議長(山本儀夫君) 政策推進課長。
○政策推進課長(谷口治正君) ちょっと初めてのことで申しわけありません。
大綱の2の若者の定住化と雇用対策についての中で、新八幡浜市に新しい産業を誕生さすとしたら何か、また雇用対策をどうすればよいのか、この御質問にお答えをいたします。
議員御指摘のように、八幡浜市は魚とミカンのまちであります。企業誘致は、当地では適地が少なく、難しいこともございますが、それ以上に、魚とミカンは地域の活性化のための重要な資源でございます。基幹産業として、農業、漁業の第1次産業の振興を図り、これを活性化させることが第一でありますが、これらを有効に活用するとともに、地域間交流、観光に結びつけていくことにより、新たな雇用の創出を図っていく必要もございます。
例えば、重要施策で説明をいたしました八幡浜港湾・漁港振興ビジョンの推進がございます。観光市場等の交流拠点整備によりまして、新たな雇用が見込めますし、関連産業での雇用も期待しているところでございます。
○議長(山本儀夫君) 商工観光課長。
○商工観光課長(田中正憲君) 清家修一議員の大綱2の御質問についてお答えをいたします。
今日の経済環境は、徐々に景気は回復基調にあるとはいえ、回復の広がりが地域経済や中小企業にあまねく及ぶという状況にはほど遠い感があり、当八幡浜地域においても生産、雇用、消費のいずれの面においても非常に厳しい環境下にございます。
さて、若者が定住でき、主役として働けるような社会環境づくりをどのようにつくり上げていくかについてでございますが、御案内のとおり、本市は平地開発可能な丘陵地が少なく、地価が高いため、工業立地が進まないばかりか、周辺市への移転が起こっている状況でございます。
なおかつ、有力な企業も少なく、また基幹産業である農業及び漁業も不振のため、雇用を求めて地域外へ若者層の流出が続いております。安定した雇用の創出が大きな課題となってございます。
現在、商工会議所における八幡浜地区雇用促進協議会、またハローワークにおける八幡浜公共職業安定所雇用対策推進協議会において、官公庁、企業、学校等、関係機関が集い、求人情報の発行、就職促進懇談会の開催など、地域の活性化と雇用安定のため、それぞれの立場から議論を深めているところでございます。市としましても、今後とも関係機関と連絡調整を図りつつ、雇用、失業情勢の迅速な把握及び各種雇用施策の充実確保に努めるほか、八幡浜市企業等誘致促進条例に基づき奨励措置を講ずることで、産業の振興、雇用の促進及び市勢の発展を図っていきたいと考えておりますが、いずれにいたしましても、今後の八幡浜の元気創造を図るためには、若い力は必要不可欠でありますので、今後若者定住のための施策等について研究をさせていただきたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。
以上であります。
○議長(山本儀夫君) 学校教育課長。
○学校教育課長(清水義明君) 清家議員御質問の大綱1の(2)中学生海外派遣推進事業についてお答えをいたします。
まず、目的でありますが、国際化時代を迎え、21世紀を担う夢多き中学生を海外に派遣し、異国文化、経済、生活習慣、国民性の違いを肌で感受し、国際的視野を有する人材を育成し、あわせて本市の活性化に貢献することを目指し、実施するものであります。
研修内容としましては、1、派遣先同年齢青少年と友好交流を深める、2、訪問地見学、語学研修等、体験学習を積極的に進める、3、ホームステイによる異文化等の研修を深める、以上のようなものであります。
中学生海外派遣は継続するとの合併協議事項に基づきまして、本年度も昨年度同様派遣を実施するものであります。派遣先は、旧保内町で昨年度から二宮敬作生誕200年記念として実施され、本年度も決定されていたとおり、ドイツ、ベルツブルク市などで、旧保内町在住の中学2年生を対象に希望をとり、選定し、10名を決定いたしております。
教育委員会としましては、八幡浜市中学生等国際交流推進審議会規則に基づき、中学生の国際交流活動推進施策について、今後のあり方について協議、検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
○議長(山本儀夫君) 文化振興課長。
○文化振興課長(水野省三君) 清家議員御質問の大綱1の3、文化会館の活用運営をどうしたらよいのか、自主文化事業のあり方についてお答えをいたします。
八幡浜市文化会館ゆめみかんは、地域文化をはぐくみ、創造するための一大拠点として事業を展開してまいりました。主な事業といたしましては、まずホールを中心とした自主文化事業、次に生涯学習の拠点としての機能を果たすため、カルチャー教室の開講、ロビー展等を実施してまいりました。
また、文化活動の担い手、つまり人材育成ということで、企画プロデュース事業の実施、文化会館友の会の育成に努めてまいりました。
まず、文化振興への貢献ということでありますが、例えば芸能の集いの発表会やピアノリレーコンサートのように、すばらしい施設の中での発表で、従来よりもさらに質の高い発表会となっておりまして、文化会館が確かな貢献をしていると評価をしているところであります。
さらに、文化会館友の会は、ボランティア組織として、文化会館の事業を支援しておりますが、みずからが文化事業を主催するなど、愛媛県下でも例のないすばらしい文化団体として成長をしております。文化会館整備の最大の成果であると評価をしております。
次に、自主文化事業についてでありますが、質の高い、生の一流の文化に触れ、多くの方々が感動され、大変好評をいただいております。各種催し物が終わった後、満足した表情で帰途につかれる姿を拝見したり、喜びの感想を聞かせていただくにつけ、文化会館整備の意義を体感していただいていることを十分感じ取ることができます。新八幡浜市におきましても、市民の要望、ニーズにこたえて、幅広いジャンルから事業を選定し、鑑賞の機会の充実を図りたいと考えております。
さらに、今後は単なる鑑賞型だけではなく、昨年実施をいたしました町民参加によるベートーベンの第九合唱演奏会のような創造型、発信型、育成型の事業を模索して、文化の創造に貢献をしたいと考えております。
以上です。
○議長(山本儀夫君) 清家修一君。
○清家修一君 再質問させていただきます。
補助金等の整理、合理化の必要について、市長から1年をかけてそういった補助金に対して、この財政の厳しい折、避けては通れないというふうなことで、必ずしなければならない事項だということはわかりましたが、私もちょっと補助金についての考え方なんですが、一度保内共選の光センサー導入のときにJAの役員の方とお話ししました。そのときに感じたのは、JAに対して補助金を出すのは当たり前だと、当然だというふうな感じを受けました。補助金は血税であるということをきちんとやはり把握していただきたいというふうにも感じましたが、一連のこの光センサーの不正入札を見てみますと、やはりこの補助金等も一つの要因ではないかというふうな気もいたします。
そこで、これまで補助してきたものを単に廃止したり、停止したり、減額することは被補助団体の抵抗を受け、整理、合理化がなかなか進まないと思いますが、やはり思い切った改革が必要ではないかと思います。被補助団体の目的、活動、予算、決算、把握するのは当然なんですが、やはりこの機会にすべて補助金をゼロにして、再検討するといったような姿勢はいかがなものかと思いますが、市長のお考えをお聞かせください。
それと、旧保内町が行っておりますヨーロッパ事業、中学2年生の海外派遣事業なんですが、行った方に話を聞くと、行ってみなわからないと、これほどよいものはないと。そりゃヨーロッパ旅行ですから、だれしも行きたいんですけど、やはり時間もかかる、費用もかかる、なかなか行けないという人もおります。やはり行くことはそれなりの成果があればいいんですけど、私の感じでは、ただ行って、これこれに海外視察行きましたと、そして報告されました。それで、報告されてもう終わったような気がいたします。これからヨーロッパまちづくりの効果が出るかもわかりませんが、やはりそういった研修に行かれた方は、どんどんこの新しいまちのために意見を言っていただいたりしていただきたいと希望をいたします。
また、中学校2年生のホームステイなんですが、当初は英語圏のアメリカ、ロサンゼルスに行っておりました。なぜか昨年からシーボルト2000年生誕かということで、ヨーロッパの方に行かれたんですけど、やはり今、目的を言われましたが、どこでもいいんではないかというふうな気がします。当初アメリカ、今度はヨーロッパというような形で、そういったことも市長が言われましたように、1年間かけてそこらあたりを本当に効果が出るのかどうか、検討していただきたいと、要望しておきます。
それから、文化会館の運営なんですが、行政主導で今までずっといろんな事業をやって、それなりに事業を消化しておりますが、やはりこの文化会館というのは、行政観念ではなかなか文化の施設の運営は難しいと。私は当初から館長をやはりそういった文化にたけた人を、置くんであれば呼ぶべきだというふうに言っておりますが、なかなか財政面でそういった方がおりません。やはり、文化の振興は、行政が主導でやるのでなくて、そういった文化にたけた方が、館長が、また支配人が自由にこの地域の文化の振興にいろいろアイデアを尽くして文化会館を利用することが望ましいと考えますが、もう一度そこらあたり今後の運営の仕方、お考えがありましたらお願いいたします。
それから、大綱第2の雇用対策なんですが、合併のときのアンケートによっても、これ平成15年2月にまとめられたもんなんですが、優先的に実施すべき施策として、福祉のサービス、医療効果、農林水産業の振興に次いで、4番目に雇用、就業環境の整備が上がっております、優先的に実施すべき施策として。それで、雇用の機会で、満足をしている人、不満のある人、これのアンケートでは、少し不満、不満であるという方がやはり半数、50%以上になっております。このあたりが地域に定住できない原因もあるかと思いますが、その後15年2月のこのアンケート以後、どのような不満があるのかという具体的な調査をして、雇用改善策を検討されているのかどうか、これからするのかどうか、そのあたりをお尋ねいたします。
それと、この新八幡浜も海から魚、山からミカンというようなことで、今ほどこれからも魚とミカンでこのまちを活性化していくというお話だったですが、私はばかげたことを考えるのが好きなんで、ひょっと思いついたらメモをするんですけど、この地域は山あり海あり自然に恵まれたとこです。そこで、酸素を食べようと、酸素ですね、空気中の酸素を食べようというキャッチフレーズで、酸素の多く含んだ食べ物、そういったものを市外に呼びかけてみてはどうかなというふうな、思いつきなんで具体的な策はないんですけど、考えておりますが、そういったばかげたような発想を各市民からも集めて、もう一つ何か産業を興そうではないかと考えておりますが、その点市長のお考えをお尋ねいたします。
以上です。
○議長(山本儀夫君) 市長。
○市長(高橋英吾君) まず第1点は、補助金の整理、統合ということですけれど、先ほどお答えしましたように、一応1年間かけてやっぱり相当精査しなければいけない。例のセンサーの問題は、いわゆる我々がトンネルというんですか、国からお金をもらって、うちも自動的に1割補助をしたと、そういう長い間の慣習で弊害が出たということで、国も県も非常に反省しまして、これからJAの補助金に関しては、事業主体は自治体がやるというふうに決まった。そういうことで、その他の問題もありますので、この問題は合併後非常にお金がないという自治体がほとんどでありますので、補助金とかそういうもんの性質とかそういうものをよく議論して、やはりみずから切ると、いわゆるあなたの言うゼロ査定から始めてはということは議論の基本でありますので、そういう気持ちで各担当課にやはりそういう形でやってくれということは、私から申し上げたいと思います。
それから、ヨーロッパ旅行と中学旅行ですけれど、私も基本的に旅行会社、飛行機会社におりましたんで、国会議員、県会議員、私も県会議員やっておりました。それから、こういうヨーロッパ、それから中学校、値段的に非常に高いというふうに個人的には思います。相見積もりをしておるということですけれど、私が時々新聞見ておりますと、同じような内容ではるかに安いものがあると、そういう点も問題があるんですけれど、意味のないことはやっぱりやめた方がいいんじゃないかと。毎年ドイツへ行くのはどうかなということは、もう既に投げかけております。
また、中学校のホームステイに関しても、行ける人と行けない人、いわゆる自分の出す金、補助金が5割あったとしても10万円から20万円出せる家庭というのも必ずしも全部ではないと、そういうとこの工夫ですね、どうするのか、不公平じゃないかとか、そういう問題もあると思いますので、この問題も本当に意義があるのかどうかというのも徹底的に議論していきたいと思います。
それから、文化会館の問題ですけれど、これは決定的に市の市民会館と文化会館の性質がどうも違っておるということです。そういうことで、補助の内容とか、そういうものをやっぱり精査して、市民会館をどうするのか、ゆめみかんをどういう具合に使うのかということをはっきり明確に位置づけをして、その中で本当に必要な補助、こういうものは必要であるということもやはり担当課で検討していきたい。これもやはり1年間かけてしっかりした位置づけをしていきたい。市民会館は非常に音響が悪いです。音響をやると2億円から3億円かかるということで、どんちょうといすだけは直しましたが、ゆめみかんはその点音響はしっかりしておると、こういう特徴もあります。
また、文化にたけた人を館長ということで、あそこの松山の有名な子規記念館ですか、あそこにやっている人はどれぐらい差し上げているのかわからんですけれど、有名な人になると相当高額な金が要るので、ここらも考えながら、そういうような方をボランティア精神でやっていただける方なら私も歓迎をしていきたいと思います。
それから、雇用対策ですけれど、雇用というのはなかなか難しいと思います。というのは、八幡浜市が10年、20年前は坪40万円から50万円してたときに、大洲は坪5,000円です。松山の56号線でも坪1万円です。したがって、大洲と八幡浜を見ますと100倍の土地の値段が違う。先見性のある八幡浜の人はそこへ土地を買って、企業が向こうへ行くと、こういうケースもありますし、坪40万円、50万円のところではなかなか工場は建てられないと、これは現状であります。したがって、市町村合併というのは、やはり広域的に物を考えるということで、市町村の線は引いておるんですけれど、実際には八幡浜を中心とした圏域という私は考え方なんです。八幡浜には土地がないから、八幡浜の事業家は大洲か宇和へ行って、そして半分はこちらから働きに行けると、これが理想的ではないかと思います。保内町と合併して、端から端まで見て回ったんですけれど、小さな盆地型ということで、これもまとまった土地がない。結構坪高いということで、なかなか工場にも手を出せないというのが現状でありますが、とにかくこの私たちの八幡浜圏内、お互いに自治体が手を組んで、そこへ雇用をつくるという面も仕方がないのではないかなと思ってます。
ただし、今度の港湾・漁港振興ビジョンにおいては、まだしっかりした計算はできておりませんけれど、いろいろな形で雇用が生み出されるし、関連企業も出てくるんではないかと期待をしております。
最後の5番目の酸素を食べようと、結局そういう発想がなかなか出てこない。この前大島の方が来ました。今まで八日市に品物を出しておったんですけれど、それよりかは海鮮朝市に出したところが、そっちの方が非常に売れ行きいいと。私が提案しましたのは、全国大島がたくさんあるから、八幡浜の大島だけじゃなしに、何かネーミングしたらと、全島民が考えて、せっかくあそこのウニも小っちゃくて、しゃきしゃきしておいしいし、それからサザエもある、タコもある、そういうことで大島独特の、それは酸素を食べようというのと違った意味で同じ発想ではないかなと思ってます。そういうアイデアがありましたら、どんどんやっていっていただきたいんですけれど、八幡浜市というのは災害もない、非常に土地が狭くてコンパクトである。また、保内町もコンパクトである。下水道は恐らく保内町と合併しても愛媛県でトップに走っておるぐらい整備率が高いということで、非常に清潔な町だし、それからミカンも市内にあるし、魚も200種類以上揚がる、そしてそれに加えて酸素があると、酸素を食べようと、そういう感覚でやはり町おこしをしていきたいと。今後ともいろいろなアイデアがありましたら、ぜひそういうことは一つのヒントになっていくと思います。
最終的には、全体の流れの問題として一番大きなのは、補助金の削減ということです。私が市政をあずかりまして6年になりますけれど、一生懸命やって大体健全化になりつつあるということです。最初にやったのは、市長交際費600万円、これを全面公開しまして、私の場合は大体百二、三十万円、何月何日何に使ったか全部今もインターネットで出しておりますし、それから発表もしております。まず、みずから初めてやったということで、特にいろいろな問題がありますが、なるべく福祉の補助は、やはりそれによって、切ることによって相当大きな問題がありますし、非常に細かいお金でありますから、基本的には切りたくないというのが私の心情であります。
以上、お答えしましたが、もし漏れたことがありましたら再質問結構でありますので、よろしくお願いします。
以上です。
○議長(山本儀夫君) 次、上脇和代君。
〔上脇和代君登壇〕
○上脇和代君 通告書に従いまして、大綱3点について質問をいたします。
大綱1は、新八幡浜市のまちづくりについてであります。
新八幡浜市になって2カ月半が過ぎましたが、合併したからといって市民の生活が即よくなるものでもなく、高齢化の進む中、農業も漁業も商業も、依然と大変厳しい状況にあります。八幡浜市が住みよい、活力あるまちにするためには、若者の定着、産業の活性化、福祉、教育、文化、医療など、問題は山積しております。
市長は、総括説明において八幡浜港港湾・漁港振興計画や市立八幡浜総合病院の整備、充実など、ハード面を中心に述べられましたが、市民が合併してよかったと言えるようなまちにするためには、保健・福祉・教育・文化など、直接市民にかかわるソフト面でのまちづくりが大変重要であると考えます。ハード面が先行することによってソフト面にしわ寄せが来ないように、市民主役のまちづくりをお願いしたいと思います。
そこで、質問いたします。
高橋市長は、八幡浜市の将来をどのように想定して描かれ、まちづくりをお考えでしょうか。市長のまちづくりのビジョンをお伺いいたします。
大綱2、旧保内町の文化会館と下水道工事についてであります。
八幡浜市と保内町は、2つのトンネルで結ばれ、山を隔てているために、市民には双方の実情がわかりにくい部分があります。新八幡浜市が発展していくためには、市民一人一人が2つのまちが歩んできた歴史、文化、生活環境などを理解し、認識していくことが大切であると考えます。
まず、旧保内町の文化会館についてお伺いいたします。
旧保内町が芸術、文化の振興、人づくりを目指してつくられた文化会館は、平成10年に建設されており、有名な歌手や音楽家などを招かれて、さまざまな活用をされておられると伺っております。新市にとっても貴重な建物であり、十分な活用が望まれるところであります。
そこで、質問の第1点は、旧保内町における文化会館の運営と活用状況、会館を運営していくための財政的負担はどのようになっているのか、また今後新市においてはどのように運用されるお考えでしょうか、お伺いをいたします。
質問の第2点は、建物に対する財源及び償還状況はどのようになっているのかについてもお伺いをいたします。
次に、旧保内町の下水道工事についてであります。
旧保内町では、住民の生活環境を考え、平成11年度から公共下水道事業を3期に分けて着手され、本年第1期工事が完成と伺っております。保内地区住民の方の中には、合併後も計画どおり進められるのだろうかと危惧されておられる方もおられます。
質問の第1点は、現在行われております第1期工事の現状と事業費、財源内容はどのようになっているかについてお伺いをいたします。
質問の第2点は、2期、3期工事の計画と財源の見通しについてもお伺いをいたします。
大綱3、須田地区の埋立地活用についてお伺いいたします。
須田地区埋立地は、須田トンネルの土を利用して、平成6年から平成15年に漁港施設用地、漁村再開発用地として埋め立てられ、広さが2万2,113平方メートルと伺っております。使用目的として、漁港施設用地は漁網などの修理場とか漁業関係者の資材置き場であり、漁村再開発用地は漁業関係の倉庫や漁民のための住宅地ということですが、着手された当時は漁業もまだ希望があったと思いますが、急速な漁業の不振により利用者がないのでしょうか、現在は一部ブロック置き場になっております。お魚牧場に通じる道路端でもあり、大変寂しい風景に思えてなりません。貴重な土地ですから、ぜひ有効な利用をしていただいたきと思います。
そこで、質問の第1点は、埋立地の現状と事業費、財源の内訳についてお伺いいたします。
質問第2点は、現在漁業者から住宅や資材置き場として利用したいという希望があるかどうか、今後利用の希望があるとお考えでしょうか。
質問の第3点は、この土地を目的以外のものに活用されるお考えはございませんか。愛媛県では、17年度からえひめ夢提案制度がスタートしております。この制度は、国の構造改革特区や地域再生に対応し、企業、行政、団体などの要望に対して、地域の振興、活性化のため規制を緩和し、地域活性化を支援する制度ですが、対応されるお考えはございませんか、お伺いをいたします。
以上、大綱3について市長及び関係理事者の誠意ある御答弁をお願いをいたします。
○議長(山本儀夫君) 市長。
○市長(高橋英吾君) 上脇議員の質問にお答えいたします。
新八幡浜市のまちづくりについてお答えいたします。
合併はそれ自体が目的でなく、あくまでもまちづくりの手段であるということを常々述べてまいりました。また、新たなまちづくりへの出発点でもあるわけでございます。総括説明でも申し上げましたが、その中で市民が主役という視点に立ち、市民との対話を深め、市民に開かれた市政、市民に信頼される市政を目指し、市民とともに歩む、いわゆる明るい未来のまちづくりを進めてまいります。
その未来のまちづくりの基本となるのが、新市の総合計画であります。これにつきましては、合併協議の中で定められた新市将来構想、建設計画を尊重し、さらに市政懇談会、アンケート調査等により住民の皆さんの声を吸収し、また審議会委員の皆さんの意見やコンサルタントのアドバイスを受け、策定作業を進めていき、来年3月には基本構想をお示ししたいと考えております。
将来に向けてのビジョンにつきましては、総括説明の中でも御説明いたしましたが、明るい未来のまちづくりのために、財政の健全化とあわせ重要施策として八幡浜港港湾・漁港振興ビジョンの推進、地域高規格道路大洲八幡浜自動車道の整備促進、公共下水道事業の推進、市立八幡浜総合病院の整備充実及び防災対策の推進を上げております。これら事業につきましては、平成27年度までの総合計画の中でも主要プロジェクトとして位置づけることになってくると思います。
なお、先ほどのハードとソフトの問題でありますが、私はハードなくしてソフトなしというふうに、人間の体も体があって心があるわけですから、そういう意味で、病院は医療福祉の原点であります。これも大事な福祉であります。
また、港湾振興ビジョン、漁港振興ビジョン、あそこの魚市場の下は海でありますから、震度7が来た場合に、朝6時に600人の人が働いております。どすんと来たら大変なことになりますので、一日も早く移動させて埋め立てを開始しなければいけない。これもまたつくることによって、我々が言う雇用福祉に通じると思います。ハードなくしてソフトなし、すべてソフトにつながっておるということを御理解いただいて、私の答弁といたします。
その他の問題に関しては、各課長より答弁をさせます。
○議長(山本儀夫君) 水産港湾課長。
○水産港湾課長(上甲眞喜君) 大綱3点の須田地区の埋立地活用についてのうち3点について順次お答えをいたします。
埋立地の現状と事業費の財源内訳についてについてお答えをいたします。
須田地区の埋立地は、土地の狭隘な向灘地区の漁港施設の新設、用地の確保を目的といたしまして、平成6年から15年度にかけまして漁港施設用地と漁村再開発用地2万2,000平米を整備したものでございます。
漁港施設用地の主なものは、岸壁が1,473.18平米、野積み場が4,945.67平米、道路が2,751.23平米でございまして、現在は一部を養殖用関連施設として利用をしております。
また、漁村再開発用地の主なものは、漁港関連施設用地3,218.49平米、漁業者の住宅用地3,060.43平米でございます。
現在は、地盤沈下等の理由により、埋め立て。
○議長(山本儀夫君) 休憩いたします。
午前10時51分 休憩
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午前10時51分 再開
○議長(山本儀夫君) 再開いたします。
○水産港湾課長(上甲眞喜君) 目的どおりの利用は時期尚早であるため、公共土木事業に必要となるブロックヤードや残土置き場として利用をしておるのが現状でございます。
事業費は約42億円でございます。財源の内訳は、外郭施設が国が50%、県が30%、市が20%でございます。
また、係留施設は国が50、県が25、市が25%でございます。
これによって計算いたしますと、国が21億円、県が11億円、市が10億円という内訳になろうかと思います。
次に、2点目の埋立地の今後の利用計画についてお答えをいたします。
今後の利用計画でございますが、漁港関連施設用地につきましては、15年度に防波堤が完成し、岸壁が漁船の係留施設としても利用可能な状況になりました。今年度八西地区の漁協合併により誕生した八幡浜漁業協同組合は、八幡浜市が拠点の漁協となってまいりますので、漁業施設用地の利用につきましては、八幡浜漁協とも十分協議をしていく必要があろうかと考えております。
また、漁村再開発用地の住宅用地につきましては、造成地が安定した時期に分譲をする予定でございます。
3点目の埋立地を目的以外のものに活用される考えはないかについてお答えをいたします。
須田の埋立地は、漁港漁場整備法に基づきまして、国、県の補助を受けて整備をしたものであります。八幡浜市の基幹産業である水産業の振興を目的に造成した土地でございますので、現在のところ水産関連施設以外のものに活用する考え方はございません。先ほども申し上げましたが、今年度八西地区の漁協合併により誕生した八幡浜漁業協同組合と水産業の発展のために、この土地を有効に活用できるよう協議をしていく考えでございます。
以上でございます。
○議長(山本儀夫君) 下水道課長。
○下水道課長(河野裕保君) 下水道保内町処理区の第1期事業の進捗状況と財源内訳ということでございます。お答えをいたします。
保内町の公共下水道は、平成11年度に事業認可をいただきまして、現在工事を進めておるところでございます。事業の進捗率は、現在面整備で95%、浄化センターで約70%の進捗率ということでございます。
第1期の最終年度でございますが、今年度は面整備といたしまして、宮内、駄場地区及び神越地区の一部を予定をいたしております。
また、放流管渠及びマンホールポンプ5基の設置を計画をいたしておるところでございます。
これまでの事業費でございますが、約52億円投入をいたしておりまして、管渠整備費が23億4,000万円でございます。浄化センターは26億8,000万円でございます。そのうちの国庫補助金につきましては24億4,000万円、すみません、市債でございます、起債でございますが、これが23億2,000万円でございます。一般財源が4億4,000万円ということになっておるところでございます。
続きまして、2期目以降の事業計画と財源の内訳ということでございますが、現在第2期工事事業認可の計画変更申請中でございます。これが108ヘクタールの事業費の拡大を見込んでございまして、用途地域を中心に現在の保内庁舎を中心といたしておりまして、西は雨井、内之浦のちょうど境界線です。そこまでやりまして、喜木までをやりますということでございます。これの事業費でございますが、約44億2,000万円予定をいたしておりまして、管渠工事につきましては24億8,000万円及び浄化センターにつきましては19億4,000万円でございます。国庫補助金につきましては19億8,000万円、それと起債でございますが、これが22億3,000万円の一般財源が2億1,000万円というところでございます。
第3次につきましては、これが残りの46ヘクタールと、現在の計画ではそうなるわけでございますが、実際的には事業認可の変更を受けましてのということでございますので、残り46ヘクタールと目下の当初の計画では約21億円ということでございます。21億円の事業費の中には、国費が約50%相当額ということでございますので10億5,000万円、残り起債でございまして9億4,500万円、残り一般財源1億500万円という形になるわけでございます。
この10月に、供用開始をいたします地域の住民説明会、受益者負担金と接続のお願いをいたしますということで出向くことになっておるところでございます。
以上でございます。
○議長(山本儀夫君) 休憩いたします。
午前10時58分 休憩
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午前10時59分 再開
○議長(山本儀夫君) 再開をいたします。
下水道課長。
○下水道課長(河野裕保君) ただいまお答えいたしました第1期の分の処理場建設費26億8,000万円と申しましたが、28億6,000万円ということで訂正をお願いいたします。失礼いたしました。
○議長(山本儀夫君) 文化振興課長。
○文化振興課長(水野省三君) 上脇議員御質問の大綱2、旧保内町の文化会館についてお答えをいたします。
まず、御質問第2の建設に対する財源及び償還状況の方から先にお答えをいたしますと、旧保内町の文化会館の建設費は、用地費を含む総事業費といたしまして約24億1,200万円、財源としては県費補助が4,000万円、起債が18億9,400万円、残りが一般財源となっております。
起債の償還状況につきましては、平成9年度から利息のみの償還が始まり、平成11年度から元利償還を行っておりまして、平成29年度に償還が終了する予定であります。償還額は、平成13年度の約1億4,620万円をピークに、今年度は1億4,440万円余りの償還額となっておりまして、償還総額は24億3,700万円余りとなります。
なお、起債につきましては、元利償還金の55%が交付税措置をされますので、交付税として返ってまいります。
次に、文化会館の自主文化事業の運営についてお答えをいたします。
文化会館運営の基本方針といたしまして、まず第1に、すぐれたコンサート、古典芸能、演劇など、多様な文化と触れ合う場となるよう積極的に自主文化事業を実施する。第2に、市民の日常の学習や文化活動の場として、自己を高め、地域文化をはぐくみ、創造するための拠点となるようロビー展、カルチャー教室等を行う。第3に、文化施設ボランティア、文化会館友の会の育成、充実及び連携を図る。第4に、文化芸術活動を支える人材の育成、企画プロデュース事業の実施を行う。第5に、子どもたちに本物の芸術に触れる機会を提供する。以上の5点を基本理念として運営をしてまいりました。会館の維持運営費といたしましては、約6,000万円の予算で運営をしておりまして、そのうち約1,000万円が設備等の維持管理費でございまして、お尋ねの趣旨は恐らく自主文化事業とは思いますが、これにつきましては平成17年度の予算ベースで事業費が約2,800万円、事業収入が1,930万円を見込んでおりまして、約870万円の補てんを予定をいたしております。
そういう形で運営をしておりますが、開館以来7年余りが経過をいたしましたが、住民から親しまれ、活用も多く、一定の評価を確立することができたと確信をしているところであります。
新八幡浜市におきましても、この基本方針を堅持しつつ積極的に事業を展開してまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
以上でございます。
○議長(山本儀夫君) 上脇和代君。
○上脇和代君 再質問をさせていただきます。
まず、市長にお伺いいたしますが、町のハード面は大切だと私も認識いたしております。しかし、これからの新しい町をつくっていくときに、やっぱり市民が主役の市民の声を十分に生かしたまちづくりが必要ではないかと私は思っております。
私は秋田県のある町長さんに10年ぐらい前にお会いする機会がございまして、お話を聞きました。その町長さんは、そこの町は福祉の最先端を行くようにされた方であり、空港も設置された方でありますが、その方がまちづくりのためにどういうことをされたかと申しますと、町の方に本当に町をよくしようと思う方を募集したそうです。各種団体とか、そういう問題関係なく。そしたら、最初に10名ぐらい集まったそうですが、その方たちに何が欲しいのか、この町に何が必要なのか、どうしてほしいのか、意見を十分に聞かれたそうです。それに対して、あっ、これは今はできない、これは今すぐしようとか、これはこれから検討していく問題であるとか、これは必要でないとか、十分に市民との会話をされて町をつくられていったというお話を聞きまして、大変私は感動した覚えがございます。
やっぱり市民の本当に望む町、市民が本当にこの町でよかったと言えるまちづくりは、市民の声がとても大切であると私は考えます。その町では、そういうまちづくりを考える希望者はどんどんふえて、私がお聞きしましたときは100人を超えたというふうにおっしゃっておりました。大変すばらしい町でよく福祉なんかで見学をされるところであります。そういう本当に町を考える人たちを募集して、これからのまちづくりを、基本方針はもちろん大切ですが、それに対して市民の声をどう生かしていくかということが大切ではないかと思いますが、そういうお考えはございませんでしょうか。
それから、文化会館についてでございますが、運営していくためには、先ほど清家議員が1,000万円、今先ほどは870万円ですか、言われましたんですが、非常に今財政厳しいときでありますので、ちょっと一言聞きますと、ああ、そんなに一般財源から投資しなきゃいけないのかというふうに市民は考えざるを得ないところもあるかと思いますが、かといって活用しなければ、そのすばらしい建物が宝の持ちぐされになりますし、文化の振興ができないという、本当に厳しい面があろうかと思いますけれども、それを保内町の方は十分御理解していただいていると思います。八幡浜市民の方に理解していただくことがまず大切ではないかと思います。それに対してどのような方法をお考え、ここで答弁していただければテレビを見られた方、新聞を見られた方、多分御理解いただけると思いますが、私は会館にいろんな催しがありましたときに、もう一つの市になったわけですから、八幡浜市からもどんどん行っていただきたい。だけど、交通の便とか、夜の催しなどには、なかなか足がない、高齢化の方などは行きにくいということもあろうかと思います。それに対して、交通の手配といいますか、そういうものができれば、なお一層そういう催しに対する、芸術に対する、文化に対する理解も深まってくるんではないかと思いますが、そのようなお考えはございませんでしょうか。
それから、下水道に対しては、本当に巨額なお金ではございますけども、本当に市民の生活を守る大切な事業でありますので、本当に着々と進めていただきたいと思っております。
それから、最後の第3点でございますが、水産課の行政の方が、本当に町の水産漁業を活性化するためにいろいろ手を尽くされていることはよく、もう十分に御承知いたしております。しかし、あそこを見ますと、すごく、いつここに建物ができ、活用されるのかというふうに、何となく寂しい思いするわけです。漁業がどんどん活発にされているときであれば、そういう杞憂もしませんのですけれども、見ておりますと、本当にここに何かができないものかなというふうに私は、今愛媛県が提案しております規制を緩和する、そういう制度にひとつ考えてみたらどうかなという提案をいたしましたんですが、そういうお考え、まだ漁業の関係で使用の目的があるということでありますれば、まだそれまでの間だけでも、あそこに私はフラワーゾーンといいますか、お花でも植えて、きれいな環境づくりをしていただけたらいいんかなと、それだったらいつでも取りのけて漁業関係に使えると。建物を建ててしまうと後の利用がなかなか難しくなりますけれども、フラワーパークのような、本当に地域の人が、ちょっと何年かわかりませんけれども、あれ全部が本当に活用されるのは私はとても見込みがないんじゃないかなと、個人的には感じております。
以上でございます。
○議長(山本儀夫君) 市長。
○市長(高橋英吾君) まちづくりの話で秋田県かどっかの町長さんの話を聞きましたけれど、基本的にこの国は民主主義の世界でありまして、議会制民主主義ということで、それでこうやって議員さんがたくさん出られておって、議員さんそれぞれの地域で、地域はある程度代表しておるし、また個人的にあちらこちら等友人もおります。その方たちがいろいろな意見を聞きながらここで質問をするわけであります。そうしますと、議会が要らないのかなというふうな、何か私も錯覚するわけでありますが、やはり議員さんは立派な方ばかりで、それぞれの提案をしておると思います。
これは100人もおられるというんですが、その人が会議に出た場合は、これ恐らく収拾つかないと思います。100人が意見を言うと。恐らく同じ考え方の人がない。そういう意味で、ある程度人数絞ってやりますし、今度のまちづくりに関してもいろんな機関で公募をしております。朝から晩まで働いている人おりますし、定年退職して時間のある方もいろいろありますが、理想論は上脇さんが言ったのが理想論でありますが、現実はなかなか難しいということで、ぜひ議員さんらも今の上脇さんの発言のように、ぜひ町でいろんな話を拾っていただいて、それを我々がかみ砕いて、そして行政に反映するというのが一番現実的な話ではないかと思います。
その他の問題に関しては、各課長より再答弁させます。
○議長(山本儀夫君) 文化振興課長。
○文化振興課長(水野省三君) 文化会館の赤字補てんについて御説明いたします。
まず、この赤字額の妥当性につきましては、率直に申し上げまして、新市においてまだコンセンサスが、市長が冒頭申し上げましたようにでき上がっておりませんけれども、旧保内町におきましては、この文化政策というものを町の重要施策として位置づけまして、この赤字額は文化政策費だというふうな位置づけをしてやってまいりました。
そこで、例えば橋をつけるにしても一般財源が要ります。そういった、と同じような扱いで考えてまりました。例えば、それに加えて図書館の図書費の購入とか、そういったものも同じく文化費でございまして、そういった、と同じような考えで扱ってまいりました。
それから、第2点目の高齢者の方々に例えばバスを運行するとかというような問題でございますが、これにつきましては、旧保内町におきまして、以前トンネルができる前には瞽女ケ峠を越えるというようなことで、そういった場合には非常に少ない事業の場合にはバス等を運営しておった経緯がございます。
しかしながら、文化会館の事業につきましては、本来的には皆さんが来館していただきますのは、それぞれの価値観や感性に呼応して主体的に参加をしていただく性質のものと考えておりますので、その感動や喜びというものは、その参加をされる方々の個人の問題といいますか、そういうものではなかろうかと判断をしております。そういう意味におきましては、なるべくたくさんの方が来館をしていただきたいんですけれども、原則的には受益者負担ということでお願いをいたしておりまして、保内町においては交通事情等の改善もありまして、その辺は措置をしておりませんので、その点御理解を賜ったらと思います。
以上です。
○議長(山本儀夫君) 水産港湾課長。
○水産港湾課長(上甲眞喜君) 須田埋立地の暫定利用として、フラワーゾーン等の活用はできないかという御質問にお答えをいたします。
須田の埋立地には、埋め立て申請上も緑地という用地を利用計画として計画してございますので、申し出があればぜひ御活用をいただきたいと思いますに、今御質問にもありました議員さん、ボランティアで、ぜひ花等ぜひ活用いただきますよう、みずから進んでお願いをいたしておきたいと思います。
以上でございます。
○議長(山本儀夫君) 休憩いたします。
午前11時13分 休憩
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午前11時30分 再開
○議長(山本儀夫君) 再開いたします。
次、山中隆徳君。
〔山中隆徳君登壇〕
○山中隆徳君 一般質問通告書に従いまして、大綱4点について市長並びに関係理事者にお尋ねいたします。
第1は、文化振興行政についてであります。
新八幡浜市の組織機構は、それまでの両市町の36課を新組織では24課に整理統合してスタートいたしました。この中で特徴的なことは、教育委員会部局3課を旧保内町に集中して配置し、とりわけ行財政改革を目指している中で、生涯教育課を生涯学習課と文化振興課に分割し、愛媛県下でも例の少ない文化振興課を新たに設置したことであります。そこで、今後の文化行政についてお尋ねします。
まず、旧保内町においては文化のまちづくりを目指して、文化会館ゆめみかんを拠点に積極的に自主文化事業を実施してきましたが、今後は類似施設の八幡浜市民会館との整合を含めて、文化芸術の振興をどのように図っていかれるのかお尋ねいたします。
次に、文化財の保存活用であります。
私たちの郷土八幡浜には、豊かな歴史と伝統により、先人がつくり出した価値ある文化遺産や恵まれた自然により、古くからはぐくみ育てられた貴重な天然記念物などが数多く継承されております。八幡浜市の文化財は、国、県の指定などを含めて66件指定されておりますが、そのうち樹木関係は8件であります。悠久の時によってはぐくまれた巨樹は、森林、樹木の象徴的存在であり、地域の人々の心のよりどころとなり、生活と自然を豊かにする上でかけがえのない価値を有していると思われます。
ところが、今日まで文化財の指定に当たっては、美術工芸品や建造物などの人為的なものに傾き、自然環境保全の視点が欠落していたのではないかと思う次第です。環境問題の重要性が言われて久しいわけでありますが、八幡浜市にある巨木の実態調査を実施して、学術上、文化上、教育上価値の高い巨木については、子孫に引き継ぐ財産として天然記念物に文化財指定をし、積極的に保全、整備を図るべきと考えますが、所見をお伺いします。
大綱の第2は、ミカンバエ問題についてであります。
愛媛新聞6月7日、1面トップに「ミカンバエ県内被害」と報道され、大洲市長浜地区を中心に124カ所も被害が拡大しており、また八幡浜市保内地区にも3カ所見つかっております。
ミカンバエは、ミカンの果実に産卵、幼虫が果肉に食い込むため、商品価値を大きく損なわせ、寄生果実は落下し、収量減につながるか、外観上被害果実の見分けがつかないため、寄生果実が市場に出荷されるおそれがあり、地元生産者らは風評被害を懸念しております。ミカンのまちとうたわれている八幡浜市にとって、産地全体のイメージダウンにもなりかねない大きな問題を含んでいます。
このミカンバエ被害に対し、近隣の大洲市では長浜地区を中心に、6月定例議会に提案した一般会計補正予算案に、放任園等ミカン害虫防除対策補助金370万円を計上しております。八幡浜市におきましても、何らかの対策を早急に講じる必要があるのではないか、関係理事者の所見をお伺いします。
次に、3番目として保育行政についてであります。
八幡浜市におきましても若い世代を中心に、共働き家庭が以前に比べ急速に進んでいます。
八幡浜市在住の50代の働く主婦からの切実な要望ですけれども、うちの家庭には20代の嫁がおり、子供を保育所に預け、平日は毎日働きに出ております。つい先日子供が熱を出し、保育所を休ませましたが、親も一緒に休まなければなりません。おばあちゃんに預ければ働きに出られるわけですけれども、そのおばあちゃんも仕事を持っておられ、休むわけにはいきません。
そこで、提案です。幼い子供たちの保育の問題ですが、大病の場合には母親も祖母も付き添って看病しなければならないわけですけれども、ちょっとした発熱程度の病であれば、保育所に看護師を配置するか、市立病院の看護学校の空き建物に預かり施設をつくるとか、ほかによい方法を考えられて、共働き家庭が安心して保育できる、働ける環境づくりを要望し、関係各位の所見をお伺いいたします。
次に、4番目として固定資産税についてであります。
土地の実勢価格はバブル時代平成3年に比べ、現在平成17年は価格が低迷しております。農業委員会事務局でお尋ねしますと、例えば面積1反のミカン畑の概数的な価格は、日土町5番耕地では平成3年が43ないし44万円、平成17年が13万3,000円で、約7割減の価格となっております。
また、宅地につきましては、市役所前で、平成4年が1平方メートルで23万円、平成17年が12万1,000円と、13年間で約半分の価格になっております。
ここで質問いたします。
土地の実勢価格がバブル時代平成3年に比べ現在平成17年は大きく下がっているのにもかかわらず、固定資産税額は多少ふえているのはどういうことなのか、詳しく所見をお伺いいたします。
以上です。どうぞよろしくお願いいたします。
○議長(山本儀夫君) 市長。
○市長(高橋英吾君) 山中隆徳議員の大綱2、ミカンバエ問題について早急な対策を講じる必要があるのではないかについてお答えいたします。
ミカンバエ発生の対策を、ミカンバエが八幡浜市にも発生しているという情報を6月上旬に把握し、早速八幡浜地方局農政普及課、JA西宇和と連絡しながら調査、情報収集を行っております。
現場は、旧保内町の耕作放任園等ですが、対策としては薬剤防除と伐採、被害園のミカンを採取し、処理することが必要であります。その薬剤防除や伐採についても、害虫の産卵時期、成虫の未発生、園への飛散防災や成虫密度抑制といった時期を考えて行っていかなければなりません。そのためにも、まず関係市、町、県、JAが一体となって情報公開、発生状況の把握等を行っております。
農地の所有者が責任を持って処理していただくことが基本的な考えではありますが、高齢化やかんきつ価格の低迷などによる耕作地の放任といったことも起きているのが現状であります。
八幡浜市におきましても、近隣市、町と歩調を合わせて対応をしてまいりますが、御指摘にもあるように、風評被害も懸念されます。愛媛ミカンの品質はもちろんですが、生産量も日本一の座を奪還するためにも、八幡浜市のかんきつ農業が安心で安全なものでなくてはなりません。かんきつ生産者がそのような不安を抱かずに、生産消費活動に打ち込めるような対応を講じてまいりたいと思いますが、今回のミカンバエの問題は、私も新聞を見て驚いたわけであります。たまたまおとといですか、中央会の会長さんが来られて、ほかの問題で来たんですけれど、この問題を提起して、ぜひ松山でこういう問題がどっかで起こった場合に、情報として早く市町村に連絡していただきたい。そういうことで、非常に私どももちょっとその関係が残念でなりませんので、今後このようなことがないように、県とかJA、それから各市町に連絡を取って、早く情報をとっていきたいと思っております。
その他の問題に関しては、各担当課長より答弁をさせます。
○議長(山本儀夫君) 税務課長。
○税務課長(市川芳和君) 山中議員の質問、大綱4、固定資産税について、土地の実勢価格がバブル時代に比べ、現在は大きく下がっているのにもかかわらず、固定資産税額は多少ふえているのはどういうことなのかとの質問にお答えをいたします。
まず、宅地についてでありますが、現在固定資産税に係る宅地の評価額と税額を求める際の基礎となる課税標準額の間には格差がございます。この格差は、平成6年度の税制改正時に評価額が地価公示価格の約7割となりました。改正前は、地価公示価格の約2割で、評価額と課税標準額はほぼ同額でありました。課税標準額を改正された評価額に合わせると、税額が一度に3倍以上となり、納税者の負担が大きくなるため、前年度の課税標準額に負担調整率を乗じたものを課税標準額とし、毎年負担調整率を加算して、評価額に近づける制度ができたために、この格差は生じました。
なお、この負担調整率の加算は、住宅地以外の非住宅地と呼ばれる土地については、課税標準額が評価額の7割で上限となります。現在、地価の下落に伴って、評価額も下落しておりますが、課税標準額との間に生じた格差が解消されていない土地にあっては、地価の下落によって土地の評価額が下がっているのに税額は上がるという状態が続いております。
農地については、御指摘のようなバブル時と比較して7割減の事例もあるかと思いますが、バブル時と変わらない取引事例もあると聞いております。もともと評価額が実勢価格と比較して著しく低い状態でありましたので、本来であれば実勢価格に近づける引き上げが必要でありましたが、地価が下がっている現状においては、納税者の理解が得られないため、平成7年度以降評価額は据え置いた状態が続いていることを御理解いただきたいと思います。
以上です。
○議長(山本儀夫君) 福祉事務所長。
○福祉事務所長(小西宇佐男君) 山中議員の大綱3、保育行政についての御質問にお答えをいたします。
近年、核家族化や女性の社会進出の増大等、児童を取り巻く環境は大きく変化をいたしております。保護者の子育てと就労の両立を支援することが少子化対策の重要な課題であると認識をいたしておるところでございます。
議員御指摘の乳幼児健康支援一時預かり事業、いわゆる病後児保育につきましては、現在県内で5市1町の7施設で実施をされております。本市でも16年度末に策定をいたしました八幡浜市次世代育成支援行動計画の今後5年間の事業目標といたしまして、保育所、その他の施設、病院または診療所において適当な設備を備える等により、保育を行う、いわゆる施設型の病後児保育を実施すべく検討をいたしているところでございます。
病後児保育につきましては、小児科のある病院の協力等、他の機関との連携が必要であり、直ちにというわけにはいきませんが、できるだけ早く実施できるように取り組んでまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと存じます。
以上でございます。
○議長(山本儀夫君) 文化振興課長。
○文化振興課長(水野省三君) 山中議員御質問の大綱1、文化芸術の振興をどのように図っていくか、2、巨木の文化財指定についてお答えをいたします。
まず、文化振興の基本的な考え方でありますが、文化は楽しさや感動、精神的な安らぎや生きる喜びをもたらして、人生を豊かにするとともに、豊かな人間性を涵養し、創造性をはぐくむものであります。さらに、文化には人を動かす力があります。文化に触れたり、創造にかかわったりすることは、個性を発揮させ、他者への発信や協働、ともに働くことを通じて、多くの人々を元気にする力があります。文化には、人々に元気を与え、地域社会全体を活性化させて、魅力ある社会づくりを推進する力があります。この文化の持つ力、つまり文化力を高めて、潤いと文化の香りあふれる魅力あるまちづくりに努める所存であります。
そこで、その重点施策といたしまして、まず第1に文化拠点の整備を図りたいと考えております。図書館、市民会館、文化会館が文化振興の拠点としての役割を果たすために、その機能、事業内容や施設、設備を含みますが、その機能の充実を図る所存であります。
第2に、文化の発展を支える幅広い人材の育成に努めます。文化芸術活動を地域住民の中に息づかせる文化芸術団体や文化ボランティアの育成及び連携を図る所存でございます。
第3に、文化遺産を保存し、積極的な活用に努めます。身近にある歴史的な建造物や伝統的な行事、祭りなどの継承や地域の特色ある文化活動の推進に努めます。
第4に、子供たちの文化体験活動の推進に努めます。子供たちが学校や文化施設等において舞台芸術、映画、伝統文化などの文化芸術に直接触れたり、参加し、体験できる機会の充実を図りたいと考えております。
以上、この4項目を基本的な方針といたしまして、文化振興に努める所存でございます。
なお、類似施設の市民会館と文化会館の整合性でありますが、従来の館運営を踏襲いたしまして、原則として市民会館は貸し館を中心に、自主文化事業はゆめみかん文化会館において実施したいと考えております。
続きまして、巨木の文化財指定についてお答えをいたします。
自然環境と私たちの生活は、不可分のものでありまして、豊かな自然は豊かな生活をもたらし、心のよりどころとゆとりを生み、その土地に根差した文化の土壌となります。私たちは自然から受けた恩恵を、自然を守り育てることで還元し、次の世代へ伝えていかなくてはなりません。近年八幡浜地域でも民間の有識者を中心に、動植物の調査が行われ、環境の見直しや希少動物や埋もれた自然遺産の発見につながっております。
ところで、八幡浜市では12件の樹木及び林を天然記念物として指定しておりましたが、うち3件は樹勢が衰え、指定を解除いたしまして、現在9件の指定となっております。本年度愛媛県では県民参加の森づくり公募事業において、樹木医による樹勢調査や樹勢回復措置が必要な天然記念物を募集しておりまして、先般市指定天然記念物の樹木について現状確認をいたしまして、うち3件について要望書を提出しているところであります。
天然記念物の保護と活用には、継続的な取り組みが必要でありまして、地域の人々の関心と協力が不可欠であります。文化財指定は樹木に関する関心の喚起にもつながり、意義のあることと考えております。
また、御指摘いただきました巨木につきましては、その定義は原則として地上から1.3メートルの高さでの幹周りが3メートル以上と定義をされております。現在八幡浜市内の山中には、その条件を満たす110本以上もの巨木が存在していることが民間団体の調査で判明をいたしております。これらの巨木すべてを文化財に指定することは困難ではありますが、今後積極的に調査を行い、その中で特に歴史的、文化的な価値の高いと思われるものについては、その保全、保護を図ってまいりたいと考えております。
以上、よろしくお願いいたします。
○議長(山本儀夫君) 休憩いたします。
午前11時52分 休憩
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午後 1時15分 再開
○議長(山本儀夫君) 再開いたします。
午前に引き続き、一般質問を続行いたします。
梅田末廣君。
〔梅田末廣君登壇〕
○梅田末廣君 平成17年度6月定例議会、さきに提出しております通告書に従い、大綱2点について一般質問をいたします。梅田末廣です。
大綱1点目、新生・八幡浜市の輝かしい発展に向かって。
慎重審議、互譲の精神のもと合併へ、そして合併はゴールではなく、新しいまちづくりのスタートであり、よりよい発展を心より願うものであります。
地方分権推進の中、お互いが持つすぐれた文化や歴史、自然、人、産業との資源を生かし、新たな出発を将来に希望の持てる新市への発展を目指し、衆知を糾合して洋々たる前途を見据え、力強く第一歩を踏み出した。その中で現実として豊かな自然に囲まれ、平穏な暮らしを送る足もとで、実は大変な事態が進行しているのではないか。頼りとする地場産業の著しい衰退、その原因が日本一とも言われていた当地ミカンが、農家は価格低迷に苦しんでいる。もう一つの柱の漁業も、価格安に加え、漁獲量の激減で、疲弊は目を覆う。
しかし、そのような状況の中で一つの明るい光が地震の化石、シュードタキライト、大島7万平方メートルでの天然記念物指定申請であります。自然の貴重な財産をいかに生かすか、学術的にも貴重であり、観光資源として希有な存在を生かす方策を模索することも、このこともまた大切に考える必要があります。
しかし、深刻な少子化に子育て支援の次世代育成支援対策推進法の地域の子育て支援、次世代をはぐくむ若い世代への支援などの計画を高齢者、障害者、福祉の生活環境をも合わせ、また公共下水道整備を考え、そして台風による浸水、風害、土砂崩れ、農水産物への潮風害と災害が多発、その上今後近き将来30年以内、地震発生の確率も40%を超えると言われております。東南海・南海地震への防災対策、地域防災計画等、市としてやるべきことは山積していることが現状であると考えます。
新生八幡浜市の中で、大小の格差を生むことなくして、地域バランスを軽んじることなく、互いが不満として出ることのないような行政的努力で合併のよきメリット、効果を発揮した、将来に禍根を残さない選択への努力が必要であります。
以上、新生八幡浜市の現状であると思います。これからの発展に向かっての、るるあらゆるところで聞いておりますけども、ただ少し重複するところがあると思いますが、改めて所信を次の4件についての対応をお聞かせください。
1つ、防災対策、台風、地震、高潮、土砂崩落。
①海岸の護岸改修と浸水の排水処理。
旧八幡浜市の海岸と旧保内町の川之石、磯崎の海岸がその計画に対応しているでしょうか。対応しているとも、またなくても市の計画ですべきであると考えます。
②防災意識の啓発と対応について。
1月11日の松柏の人家裏がけ崩れ5世帯避難17人、4月6日の栗野浦の人家裏山崩れ4世帯避難勧告7人、また5月25日20時31分ごろ地震、豊後水道でマグニチュード4.7、深さ60キロと、当地3.0、縦揺れの地震で実感し、そのことを考えても身近に思う。地震でのシミュレーションビデオ等を作成の上、市内全域の地区別啓発活動を実行し、自主防災意識の高揚を必要とすると思います。
また、早急にすべきではないか。
(2)高齢者への福祉の充実について。
①高齢者のための憩いの場所の充実として、旧八幡浜市より保内地域はおくれていると考えます。順次改善すべきであり、中でも鼓尾、広早、ソフト面での活用を含め、特別な配慮が必要ではないかと思います。
(3)少子化対策について。
児童館と子育て支援センター建設、保内地域。
人口減への歯どめの一助とするためにも必要ではないでしょうか。
(4)保内の公共下水道事業内容につきましては、さきの質問等に出ておりますので、ここでは公共下水道保内処理区の受益者負担について。
①保内町地域では、心配しております受益者負担減額について。
現在予想されております金額は、1平米当たり600円とされておりますが、今動いております真穴方式が215円であることから、保内地域での現在の金額では地域住民は払えないし、このままでは接続をしないという声が多く出ております。このことをお考えいただき、必ず215円に近づけるべき、またそうすべきであると思います。合併してよかったと思えるように、お考えをお聞かせください。
大綱の2点目、人権・同和教育への方向性。
(1)悪質なる人権侵害、差別落書きへの事後処理の結果と今後の対応について。
2003年8月5日から6日にかけての国道トンネルでの賤称語や賤称語とみなされる差別落書きの文字が書かれており、書体からして複数の人物によるものではないということでありましたが、その対応と結果について、教育長初め担当された職員各位の努力によって、現在は万全な対応ができているものと思っております。
しかし、愛媛方式の会話と協調、行政と共闘、教育と連帯、二度とこのような不幸なことがない八幡浜、現実の実態に学ぶというその大事なことから、人権啓発の意識高揚への現状と今後の対策についてお伺いいたします。
(2)人権侵害事象に関し、人権侵犯事件調査処理規程改正による被害者への援助をどのように行政の中で今後対応するか。
被害者の視点に立った迅速で柔軟な人権救済制度であり、刑事事件に足らない人権侵害事象は、社会情勢の変化に伴って、多様化、陰湿化しており、行政に司法的救済を補完する役割を期待し、実効性を高めるためには、関係行政機関や民間団体との緊密な連携が必要となっております。
そして、昨年度の施行の改正内容には、被害者援助及び救援の手を差し伸べることとなっており、窓口である法務局との連携を考えるべきであるとしております。現在、人権条例第7条は、当市としては体制が万全であるでしょうから問題はないと思いますが、しかし人権問題の事あるときは、この規程も人権条例の内容も考慮し、対応すべきであり、このことを含めてお考えをお伺いいたします。
本日の新市の初めての質問をすることができましたことは、私としては本当に光栄に思っております。
以上、大綱2点についてお伺いし、質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(山本儀夫君) 市長。
○市長(高橋英吾君) 梅田末廣議員の質問にお答えいたします。
大綱1の新生八幡浜市の輝かしい発展に向かっての(1)の防災対策について。そのうち台風、高潮防災対策についであります。
愛媛県が平成15年に策定いたしております海岸保全基本計画では、燧灘沿岸、伊予灘沿岸、豊後水道東沿岸の3沿岸について計画が策定され、旧保内町の豊後水道東沿岸では、貝越、西町、川之石港海岸が整備対象海岸となっております。
旧八幡浜市においては、向灘西、向灘、八幡浜港、川名津、穴井、大島、地大島海岸が整備対象海岸となっておりますので、防護面で危険度が高く、防護すべき地域について投資効果の高いところから順次整備が進んでいくものと考えております。
ただし、伊予灘沿岸につきましては、旧保内町分でございますが、整備対象海岸となっておりません。今後、現地調査を十分に行いまして、海岸保全基本計画の見直し時期には、整備対象海岸として計画していきたいと考えております。
しかしながら、防災対策はハード面とソフト面の両面からの対策が重要であろうかと思いますので、御理解いただきたいと思います。
その他の問題に関しては、担当課長より答弁をさせます。
○議長(山本儀夫君) 総務課長。
○総務課長(柏木幸雄君) 梅田議員の大綱1、1点目の防災対策について、そのうち山崩れ、がけ崩れの危険箇所について、まずお答えを申し上げます。
当市においての土石流危険渓流箇所は208カ所でございます。うち旧八幡浜市が158、旧保内町が50カ所でございます。
それから、地すべり危険箇所は126カ所でありまして、旧八幡浜市が97カ所、旧保内町が29カ所でございます。
急傾斜地崩壊危険箇所は262カ所ございまして、旧八幡浜市が215カ所、旧保内町が47カ所となってございます。
昨年の3月旧保内町は、今年の3月でございますけども、それぞれの危険箇所を図示しました防災マップを作成をいたしまして、全世帯に配布をしたところでございます。本年1月に発生をいたしました、先ほど質問にございました桧谷地区の斜面崩壊につきましては、急傾斜地崩壊危険箇所に指定をされておりまして、現在県建設部において落石防護網の設置、架設防護柵の設置、モルタル吹きつけなどの応急対策工事が行われまして、終了したところでございます。さらに、恒久対策といたしまして、今後ロックボルトによる補強や上部斜面切土工などの対策工を実施するため、来年の1月中ごろまでを工期とした工事を発注したところでございます。
また、栗野浦の斜面崩落につきましては、急傾斜地区の指定外でございまして、現在市が架設防護柵の設置工事を行ってございます。6月13日に県建設部におきまして、堂々地区の住民の方々に対しまして、地区指定についての同意書や寄附に関しての説明会を実施をいたしております。今後急傾斜地崩壊危険区域の指定を受けまして、恒久対策を講じるということになってございます。
それから、2点目の自主防災意識の啓発と対応についてでございます。
議員御指摘のとおり、国の地震調査委員会の評価では、南海地震は2030年までに発生する確率が約40%程度、規模といたしましてはマグニチュード8.4前後と推定をされてございます。
このような大規模災害時におきましては、交通の阻害や同時に多発する火災への対応から、公的防災関係機関の活動能力は、阪神・淡路大震災の例を見てもおわかりかのように、著しく低下をいたしてございます。このため、発災直後の人命救助や初期の消火活動は、近隣住民の協力が大きな役割を果たすことになってございます。この住民の隣保協同の精神に基づく自発的な防災組織につきましては、災害対策の最も基本となる法律である災害対策基本法において、市町村がその充実に努めなければならない旨規定をされてございます。全国各市町村におきましては、地域の実情に応じた町内会や小学校区などを単位といたしました自主防災組織の結成が進められてございます。
八幡浜市におきましては、昨年度は地震に伴う津波災害を想定をし、主に海岸線の地域に出向きまして、自主防災組織結成支援の説明会等を実施をいたしました。旧保内町におきましても、区長会において自主防災組織の意識や必要性について説明を行い、現在までのところ新市全体で11組織、世帯ベースで13.4%の組織率となっております。
しかしながら、これは全国的に見てもまだまだ低い組織率でございます。今年度も5地区、双岩、松柏、川之内、日土、日土東におきまして6月6日から順次説明会を行ってまいりました。今後とも広報等を通じ防災意識の高揚を図り、組織結成の取り組みを支援してまいりたいと考えてございます。
以上でございます。
○議長(山本儀夫君) 保健センター所長。
○保健センター所長(永井俊明君) それでは、梅田議員御質問の大綱1の2、高齢者福祉の充実についてお答えいたします。
八幡浜市の65歳以上の高齢者人口は、本年4月1日現在1万1,980人であり、高齢化率にして28.3%と県内11市の中で2番目に高い、高齢化が進んでいる状況となっております。
今後も本市においては、高齢者数、高齢化率とも急速に増加するものと考えております。こうした状況を考えた場合、高齢者が自立して生き生きとした生活を維持していくことは、市政にとって非常に重要な課題と考えております。
現在高齢者に対する福祉事業といたしましては、閉じこもり防止、外出を支援するための生きがい活動支援通所事業、高齢者福祉タクシー等利用助成事業等を実施いたしており、また健康を維持するために、転倒骨折予防教室の開催、配食サービスの実施、地域活動における老人クラブの育成等と、必要に応じてさまざまな事業を既存の施設の活用、または地域での開催により実施をしております。
今後とも、これらの事業の継続と普及に努め、健康で生き生きとした高齢者が活躍できる八幡浜市を築いていきたいと考えております。
また、議員御指摘の周辺地域の高齢者につきましても、これまでのさまざまな事業を効果的に組み合わせて、中心部と変わらぬ支援ができるよう配慮していきたいと考えております。
以上です。
○議長(山本儀夫君) 福祉事務所長。
○福祉事務所長(小西宇佐男君) 梅田議員の大綱の1の3点目でございます。
少子化対策としての児童館と子育て支援センターの建設についての御質問にお答えをいたします。
議員御指摘のとおり、少子化の問題は非常に深刻であると思います。先般6月1日に発表されました厚生労働省の平成16年度の人口動態統計によりますと、1人の女性が生涯に産む子供の平均数、いわゆる合計特殊出生率でございますけれども、これが1.29ということで、過去最低だった前年と同じということでございます。
ただ、この数字を厳密に見てみますと、前年、平成15年は1.2905の1.29でございまして、今回の平成16年は1.2888の1.29ということで、少子化が歯どめがかかってないという状況が報告されております。
また、第1次ベビーブーム、いわゆる団塊の世代と言われております昭和22年から24年当時の年間の出生数はおよそ270万人でございました。第2次ベビーブームの昭和46年から昭和49年、このあたりの出生数は210万でございます。本来であれば、第3次のベビーブームと言われるべき現在、平成16年度が出生数が110万1,000人と大きく低下をいたしておる現状でございます。このため、国でも昨年の12月には新エンゼルプランを継承する子供子育て応援プランを発表いたしまして、少子化対策や次世代育成支援対策を社会全体の課題であるという認識のもとに取り組んでいるところでございます。
そこで、議員御質問の児童館と子育て支援センターの建設についてでございますけれども、旧八幡浜市では昭和44年5月に市立児童館を、平成15年10月に児童センターを建設いたしております。今後の計画といたしましては、八幡浜市・保内町新市建設計画の基本方針の3の安心・希望に満ちた温かなまちづくりの主要施策の5番目子育て支援といたしまして、保育所と子育て支援センター、児童館を併設した複合施設の建設を計画しております。
これを受けまして、私どもの方で策定をいたしました次世代育成支援行動計画でも、今後5年間の計画の一つとして取り上げておりますので、御了解をいただきたいと思います。
○議長(山本儀夫君) 人権啓発課長。
○人権啓発課長(田中良三君) 梅田議員の大綱2、人権・同和教育への方向性について、1、悪質なる人権侵害、差別落書きへの事後処理への結果と今後の対応についてにお答えいたします。
議員御指摘の差別落書きは、2003年8月6日に愛宕山トンネル内に書かれていたものを発見された差別落書きのことだと思います。事の究明と事後処理並びにその後の対応について、お答えいたします。
書かれていた落書きの言葉は、被差別者にとっては刃物よりも鋭く、身を引き裂かれるような言葉であります。また、それは生きる意欲をなくし、命をも奪う問題であり、事の重大性を厳しく受けとめなければならないと思っております。賤称語を使うことは差別であり、議員も仰せのとおり、まさに悪質な人権侵害そのものであります。このことは、我々はあらゆる学習と啓発活動の中で認識を深めるものであります。このような活動状況の過程で、差別落書きが行われた行為に対して、許せぬことであり、怒りを感じるところであります。
早速事の究明と再発防止対策に向けて協議し、市長を初め市人権教育協議会の組織を挙げて取り組んでまいりました。まず、八幡浜市同和問題解決推進役員会で経過報告と今後の対策を行いました。次に、犯人の特定捜査を八幡浜警察署刑事課に依頼いたしました。また、松山地方法務局八幡浜支局長を初め11の関係機関に経緯を連絡し、さらに臨時課長会ではこの問題を厳しく受けとめ、今日までの差別問題解消への取り組みの反省に立ち、根深く存在し続ける陰湿な差別意識の解消を目指して、再発防止の諸施策を行わなければならないという共通認識に立ち、活動を行うことを決定いたしました。それが現在も継続して行われております。業務に支障のない限り、市役所全職員による愛宕山内の巡回パトロールであります。これにあわせて、トイレや市内の公共施設、落書きのおそれのあるところもあわせてパトロールを行ってまいりました。
このような状況の中で、ブロック別同和教育協議会において差別落書きのビデオ等を使って、問題の解決と再発防止の協議が実施されております。広報やチラシの配布による啓発も行っております。
今後の対策として、この問題は1つは同和問題の基本的な認識不足によるものであり、そのためにブロック別同和教育協議会の充実を図り、学習や研修内容を検討し、人権意識を高め、今日までに啓発活動を生かしながら、再発防止に努める所存であります。
続きまして、大綱2の2番、人権侵害事象に関し、人権侵犯事件調査処理規程改正による被害者の援助をどのように行政の中で対応するかについてお答えいたします。
法務省は、平成16年3月26日、人権侵害の被害を救済するための措置をふやした上で、20年振りに人権侵害事件に関する規程を全面改正し、同年4月1日に施行いたしております。新規程では、インターネットによるプライバシー侵害や名誉毀損のほか、悪質なセクハラ、性的ないやがらせや、それと夫婦間などの家庭内暴力、児童虐待などが新たに加えられました。人権侵害とは、法律に違反した行為だけに限らず、広く憲法や世界人権宣言の基本原則である人権尊重の精神に反するような行為も人権侵害と言われております。人権侵犯事件調査処理規程の趣旨を見てみますと、法務省及び地方法務局において行う人権侵犯事件の調査、処理に関して人権侵犯の疑いのある事案について、関係者に対しての援助、調整の措置を講じることと、関係者に対して人権尊重の理念に対する理解を深めるための啓発と人権侵犯による被害者の救済及び予防を図ることでございます。
人権侵犯の規程の運用は、あくまでも法務局で行うことになりますが、市といたしましては、被害者の援助等につきましては、法務局と連携を密にし、また法務局の指導により適切な対応に努めてまいりたいと思っております。
以上でございます。
○議長(山本儀夫君) 下水道課長。
○下水道課長(河野裕保君) 大綱1の(4)でございますが、公共下水道保内処理区の受益者負担金について、保内処理区の負担金1平方メートル当たり600円とされているが、真穴方式の215円にすべきではないかということにつきましてお答えをさせていただきます。
受益者負担金でございますが、これ都市計画法第75条第1項の規定によりまして、整備によりまして著しく利益を受ける整備エリアの皆さん方に対しまして負担をいただくというものでございます。
これにつきましては、国土交通省、前建設省でございますが、下水道財政研究委員会という諮問機関がございまして、昭和36年から60年の間の過去5回これで提言をいたしておりまして、管渠整備費の3分の1から5分の1、ないし単独末端管渠整備費相当額が妥当であると、このように提言をいたしております。これを受けまして、末端管渠整備費のお金を負担金としていただくという自治体が大部分でございます。そういうことで、八幡浜市、昭和58年12月でございますが、受益者負担金を215円と、こう決定をいたしておるところでございます。これを受けまして、真穴処理区、平成15年に供用開始をいたしておるわけでございますが、事業開始当時の経緯によりますと215円というふうに決定をいたしておるところでございます。
保内処理区につきましては、平成12年に地区の説明会をいたしまして、受益者負担金は600円相当額であると御提案をさせていただいておるところでございます。しかしながら、第1次の整備エリアがほぼ事業ができておりまして、それの事業実績とこれからの計画区域の末端管渠整備費を算出いたしまして、先般負担金を算出させていただきました。昨日15日に公共下水道特別委員会がございまして、この席で315円というお金を提出したわけでございます。
そういうことで、保内処理区と八幡浜処理区という2つのエリアがございますので、負担金につきましては、この2つのエリアという考えに基づいて315円ということに決定をさせてもらいたいと、こう思っておるところでございます。健全な下水道運営につきまして努力してまいりたいと、こう思っておるところでございます。
○議長(山本儀夫君) 教育長。
○教育長(井上傳一郎君) 梅田末廣議員御質問の大綱2の1、悪質な人権侵害、差別落書きへの事後処理への結果と今後の対応につきまして、今ほど人権啓発課長の方から差別落書き問題の受けとめと事後処理及び今後の対応について説明がありましたが、私は教育行政の立場でその取り組みについてお答えいたします。
この差別落書きは、単に一個人にのみ対する差別というよりも、差別された立場にいる人全体にかかわってくるものであります。また、差別落書きを見ることにより、それ自体が差別のばらまきであり、落書きそのものは消せたとしても、受けた心の傷はいつまでも消せるものではありません。議員さんも言われておりますとおり、悪質でかつ重大な人権侵害であると認識いたしております。
このような観点で、学校教育におきましては、あらゆる教育の場を通して、人権、同和教育を推進しております。この問題について関係機関から連絡を受け、早速この問題の認識と再発防止に取り組んでまいりました。発生後の8月11日に、臨時の市内小・中学校長会を開き、この問題の受けとめと今後の対応について検討し、意識統一を図りました。それを文書にまとめて各学校に配布するとともに、各学校では児童生徒、教職員、PTA、地域とともに研修し、学校内外の落書き点検を実施いたしました。
各学校では、差別落書きについて憤りを持って真剣に学習をしました。生徒の中には、人権作文にして第12回八幡浜市人権同和教育研究大会で、「落書きは時限爆弾だ」と題して、鋭い人権感覚でもって発表した生徒もいました。この大会の各分科会においても、この問題の認識と取り組みについて報告し、市民の協力をお願いいたしました。
各PTAや地域でも落書きのビデオ視聴による研修の実施とその感想を学校、PTA、公民館等の広報紙に掲載するなど、主体的な啓発活動を展開するところもありました。中には地域に出向いて、いろいろな落書き消しまで活動の輪を広げてくれました。
このように、学校、PTA、地域を挙げて取り組んでまいりましたが、今なお根強く残っている差別意識を思うとき、差別解消の手を緩めるわけにはまいりません。今後も道徳教育はもちろん、全教育活動を通じて差別の現実に深く学びながら、人権・同和教育内容の充実を図り、具体的な啓発活動を積極的に推進し、再発防止に努める所存であります。今後とも御指導よろしくお願いいたします。
○議長(山本儀夫君) 梅田末廣君。
○梅田末廣君 市長さん初め教育長、関係理事者のまじめな御返答を本当に心からお礼申し上げたいと思います。ありがとうございました。
一応2点だけちょっとお聞きしたい点がありまして、まず1点は福祉事務所長さんにお願いするといたします。
1つ、少子化対策の中で現在ある児童館と子育て支援センターの本来の目的とする運営がどのような状況で利用されているか、その利用状況について一言お聞きしたいと思います。
もう一点につきましては、人権啓発課長にお願いする。
同和教育での旧保内町では触れ合い懇談会として毎年10月に約1カ月間町内27地区をもってやっておったところなんですが、今度合併後校区別ということで、回数も少なくなっていくんじゃないかなというような心配をいたしておるところでございまして、ただ今後合併によってそういう啓発が後退し、悪くなるんじゃないかというような心配ございますので、そのことについてお答えをいただきたいと思います。
それと、なお人権同対協から出ております人権侵害救済に関する法、人権擁護法案の早期制定を求める意見書についても、早急なる対応が必要であるというような私自身の提言をしたいと思います。
それと、人権侵害差別は人権への殺人であると位置づけ、不可侵、侵さない、不可被侵、侵されないという人権の基本を肝に銘じてしっかりとお答えください。よろしくお願いします。
○議長(山本儀夫君) 福祉事務所長。
○福祉事務所長(小西宇佐男君) 梅田議員の再質問にお答えをいたします。
まず、八幡浜児童センターの平成16年度の利用状況について御説明をさせていただきます。
幼児でございます、小学校入学前の幼児が年間を通じまして6,665人でございます。小学生が3,379人、中学生が1,157人、高校生が124人、大人が5,499人、全体で1万6,824人となっております。児童センターの平成16年の開館日数が293日でございますので、1日平均で57.4名の利用となっております。
当初、この児童センターを建てますときに、1日当たりの利用予定といたしまして、乳幼児が20人、小学生が15人、中学生等が10人ということで、1日当たり45人を予定をいたしておりました。それに対しまして、大人を除きました利用が38.7人でございますので、若干予定よりは少なくなっております。その原因は、主に中学生、高校生の利用が思ったほど利用がないということでございまして、今後は中学生、高校生、なかなか忙しいようでございますけれども、ぜひ児童館の利用についていろんな計画をつくっていきたいと考えております。
次に、児童館の方でございますけれども、この施設は先ほど御質問にお答えいたしましたように、昭和44年5月に建設をしたものでございまして、非常に施設そのものも古くなっておりますし、場所的にも愛宕山の下と、武道館の下のようなところでございまして、現在は非常に利用状況が少なくなってございます。
幼児が236人、小学生が1,659人、中学生が92人、高校生が84人、大人が181人、合計で2,252人でございます。開館日数が291日でございますので、1日当たり7.7人となっております。
以上でございます。
○議長(山本儀夫君) 人権啓発課長。
○人権啓発課長(田中良三君) 触れ合い懇談会でございますが、八幡浜市は地区別懇談会と言っておりました。旧八幡浜市におきましては、平成17年までは市内90カ所において懇談会を実施しておりました。しかし、出席率の低迷、参加者の固定化、内容の画一化等で、地区別同和教育懇談会審査委員会が設置されまして、改革案が出され、今日に至っております。
保内町は、27地区で触れ合い懇談会を開催し、多くの町民が参加され、成果を上げていると聞いておりますけれども、八幡浜市と同様に触れ合い懇談会もマンネリ化による参加者の固定化は否めません。合併を期に、これらの研修内容については、同一歩調が望ましいので、話し合いの機会を設け、平成17年度は八幡浜方式で行うことといたしております。
八幡浜市7ブロックの17カ所、保内1ブロックの4カ所、計21カ所で小学校単位で同和教育協議会を開催いたします。小学校別に公民館、学校、各種団体と連携を図りながら、地域住民を対象にした懇談会を実施いたします。
議員が指摘されている懇談会が旧保内町において27カ所から4カ所への減少によって、きめ細やかな同和教育行政の徹底ができないのではないかというような御心配をされておりますけれども、旧八幡浜市でも90カ所から17カ所に減少いたしておりますけれども、一定の成果を得ており、市民から大変好評であります。したがいまして、今年度につきましては市内8ブロック、21カ所の懇談会を実施し、今後についてはより多くの皆さんの御意見を賜り、よい方向性を見出していきたいと考えておりますので、御理解を願います。
次に、人権擁護法案の意見書の提出についてですが、今回各議員さんに資料として配付していると聞いておりますけれども、県下の状況が、まだ愛媛県下ではないということなんで、今後は粘り強く取り組んでいかないかんなというふうに思っております。
以上でございます。
○議長(山本儀夫君) 梅田末廣君。
○梅田末廣君 もう特に質問ありませんし、ただ今の質問に対して本当にまじめにお答えをいただきまして、ありがとうございました。
以上です。
○議長(山本儀夫君) 休憩いたします。
午後 1時58分 休憩
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午後 2時02分 再開
○議長(山本儀夫君) 再開いたします。
井上和浩君。
〔井上和浩君登壇〕
○井上和浩君 皆さんには大変お疲れのところでありますが、民間活力支援の一手法について質問をいたします。
現在、八幡浜市では合併後の新体制の中、関係理事者初め関係者にあっては大変御多忙とは存じますが、質問通告書に基づき大綱1点のみにつき質問をいたします。
平成の大合併が断行され、また三位一体改革の影響により、多額の財源不足が生じる環境の中、地方はまことに自主自立の難しい財政改革を余儀なくされる現在、全国の自治体にあってはかなりの温度差はあるものの、それぞれ特性を生かせた地域活性化策が検討されております。
昨年の6月議会において構造改革特区や地域再生法に学んで、限られた予算の中でいかに効率よく質の高いサービスを住民に提供できるか、そのことを基本に質問をしたところであります。
その後の9月議会において同僚議員からも、地域活性の意味から構造改革特区の問題を通して、今後は埋立地などの目的外利用についても真剣に検討する必要があるのではと質問がなされたところであります。
市長は、今後の特区に対する対応につき、民間からの提案を誘発する手法の検討と新市において政策推進室を設け、政策立案をする人材を育成することにより、ポイントを洗い出す努力をすると答えられました。その後、どのような努力がなされたのでしょうか。
今、八幡浜市総合計画の重要施策に、八幡浜港港湾・漁港振興ビジョン、また市立総合病院の整備充実などがあります。これらは、今後の八幡浜市の個性あるまちづくりを思うとき、実現可能な限り地域にとって必要な施策と考えます。これら重要施策の建設に当たり、PFI方式のもと、事業体にその実績や事業に対する考え方などを提案させる企業コンペ方式を提案してみてはどうでしょうか。
また、あらゆる調査、市場調査や可能性調査にかかる費用には、補助金がつくとも聞いております。
御存じのように、PFIとは公共施設などの建設、維持管理、運営などを民間の資金と経営能力及び技術的能力を活用して行う新しい手法です。これらの制度を有効に活用することにより、効率的かつ効果的に公共サービスを提供できる事業であります。従来型の方式による公共施設の建設や運営に係る評価のデメリット部分が修正、補完をされております。
例を挙げると、1つ、公設民営型方式は運営業者のアイデアが設計に生かされない、運営業者と建設会社間で責任の所在があいまいになる。2、第三セクター方式では官民間の責任分担があいまいで、民間事業者のノウハウが生かされにくい。3、アウトソーシング、業務委託方式では民間事業者のノウハウの発揮が極めて限定される。
一方、PFI方式は、民間主導型です。そして、その事業形態には代表的な5つのパターンがあります。1つ、事業会社が施設を建設し、一定期間所有、運営した後、公共側に譲渡する。2、事業会社が公共側に譲渡することなく所有、運営をする。3、完成後、公共側に所有権を譲渡、事業会社が施設の運営管理をする。4、一定期間後、公共側に施設を売却し、事業会社がリースを受けて運営をする。5、完成後、公共側が事業会社からリース、公共が運営、メンテナンスを行う方法。
行政はこれら複数のパターンより選択ができ、また自由に条件を付加して選択することも可能であります。事業体は、設計、建設、メンテナンス会社と施設の建設に必要な地域の会社を含む多業種が集まって新規事業会社をつくるわけですから、地域における金融、マーケットの創設にもつながり、民間活力の助成や経済構造改革を推進する効果も期待ができます。
そこで、お伺いをいたします。
三位一体の改革を受け、財政面で非常に厳しい現状の中、今後これらの大型プロジェクトに対してPFI方式による可能性調査はどのようにお考えでしょうか。
また、今後の民間活力支援の手法につきましてもお伺いをいたします。
以上で質問を終わります。
○議長(山本儀夫君) 休憩いたします。
午後 2時08分 休憩
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午後 2時22分 再開
○議長(山本儀夫君) 再開いたします。
市長。
○市長(高橋英吾君) 井上和浩議員の質問についてお答えいたします。
非常に回答が難しいやつで、頭を悩ましました。まず初めに、昨年6月議会での特区に対する対応につき、新市においての政策推進室を設け、人材を育成することにより、ポイントを洗い出す努力をするとの答弁であったが、その後どのような努力をされたかの質問でありますが、構造改革特区への取り組みにつきましては、昨年1企業、1団体から提案があり、それぞれ検討いたしましたが、申請までには至っておりません。
同じく昨年6月議会での地域再生法活用の御質問につきましては、今年度から交付金による財政面での支援措置が制度化されたことに伴い、港湾漁港整備事業の中で18年度からの計画に申請をするための今検討を進めております。
また、今年度から愛媛県におきまして構造改革特区の愛媛版とも言えるえひめ夢提案制度がスタートし、5月10日の説明会に7課9名の職員が研修を受け、新たな規制緩和による地域活性化制度の活用について理解を深めております。今後は、市の広報、ホームページ等を通じて、多くの提案をいただけるよう周知し、規制緩和による活性化を推進していくよう努めてまいります。
本題のPFIについては、民間の資金、経営能力、技術的能力を活用することにより、国や地方公共団体等が直接実施するよりも少ない住民負担で、良質な公共サービスの提供が可能になること、また国や地方公共団体とが行ってきた事業を民間事業者にゆだねることから、民間の活性化ができるという制度であり、設計から建設、管理運営を一体化した形での導入となるため、当市の事業計画の中でどの事業に導入できるか、先進事例、資料等を情報収集し、調査しているところでございます。
民間活力支援につきましては、中小企業振興資金融資条例、企業等誘致促進条例における企業等立地促進奨励金、雇用促進奨励金、地域総合整備資金貸付制度等を有効に活用した民間企業の支援活性化を図ってまいります。いろいろなこの制度のお金、言いましたように似たようなことで、またわからなかったら担当課長にお聞きいただきたいと思います。
また、PFIに関しては、私も急いで勉強しまして、プライベート・ファイナンス・イニシアチブ、いわゆる個人的とか、そしてファイナンスはお金ですから、イニシアチブ、いわゆる主導権をとると、そういうとこから来たんだと思いますので、まだまだこの点に関して知識が浅いので、我々含めて担当課も勉強してまいりたいと思います。
以上です。
○議長(山本儀夫君) 井上和浩君。
○井上和浩君 今ほどは回答ありがとうございました。
今回質問いたしましたのは、前回に引き続いて同じような内容になって大変申しわけなかったんですけども、その後出前講座が数回持たれて、総務省からの、その中で理事者の方たちがそこに出席されて勉強をされたと、何度かされたというような話も聞きましたもんですから、その後の経過につけてお尋ねをいたしました。
特に、規制改革の分野においては、国の関与する規制につけては非常に地方に現状がわかりにくいと、伝わりにくいというような問題があって、今県のレベルでの規制緩和に変わりつつあるということで、例えば河川法あたりはそういう対象に入るんじゃないかというような気がいたしたりしまして、特に規制緩和につけては、何か事業をするに当たってよく勉強、検討をしていただきたいなというふうに思います。
次に、PFIですけども、愛媛県内において四国がんセンターの寮が既にその実施されているということは御存じだと思いますけども、そういう状態です。それから、新居浜における文化芸術ホール、これが2月に完成をしております。それから、県立中央病院がことしの8月からコンサルに入って、実施に踏み切るというふうな状況になっております。いわゆる今後の自治体における財政事情を思いますと、民間の皆さんの協力をいただくことは欠くべからざる問題であるというふうに考えます。どうか検討に検討を重ねていただきまして、積極的にPFI手法を取り入れる必要があると思われますので、そのことにつき再度姿勢をお尋ねしまして、質問を終わります。
○議長(山本儀夫君) 市長。
○市長(高橋英吾君) まだPFIに関しては八幡浜市は発展途上国ということで、まず職員が勉強して、具体的にどういうものかということから今始まっていると思います。しばらく御猶予いただいて、その方向へとやっていきたいと、私は思っております。
以上です。
○議長(山本儀夫君) 次、中岡庸治君。
〔中岡庸治君登壇〕
○中岡庸治君 新生八幡浜市が3月28日にスタートして3カ月余りになろうとしており、一日も早く旧市町の垣根を取り払い、一体感のまちづくりを進めることが高橋市長の責務であり、また期待という大変大きなものがあると思います。これから3点ばかり質問させていただきます。
大綱1、八幡浜港湾再開発についてお尋ねいたします。
アメとムチにより新生八幡浜市が誕生して、国の財政支援制度を活用して、合併後の新しいまちづくりが展開できるよう鋭意協議が進められているところですが、そういった中、現在地方分権、三位一体の改革の実行がなされているところであり、それに国、地方を合わせた債務残高は約770兆円にも達すると言われており、また地方が大きく依存している地方交付税制度も多額の借金で賄われているなど、国、地方とも著しく悪化しておることは、今後の町の将来像の骨子となる新市建設計画が地域の活性化策になるのかどうか、憂慮されるところであります。
当面数少ない事業の一つに、八幡浜港再開発が現在進行中であります。厳しい財政事情の中でもまちづくりとして取り組んでいかねばならない事業であると認識しておりますが、港再開発の中身についてと、財政的に計画通りにできるのかどうか、お尋ねいたします。
大綱2、保内町喜木川の整備促進についてお尋ねいたします。喜木川の環境保全という視点に立って質問をいたします。
平成で言えば、平成元年8月の台風14号による道路、農道の決壊、翌年7月の梅雨前線の影響で同じく道路、農道の決壊、損壊、平成3年9月の台風19号による床上、床下浸水、堤防損壊、農作物樹体被害6億5,800万円、また昨年は日本へ上陸した台風が10個に及び、10月20日の台風23号は、かんきつ類や家屋、床下浸水等、大きな被害をもたらしたことは御承知のとおりでございます。そのたびに、災害後、復旧工事がなされてきました。市内では一番大きな喜木川も県の河川工事により部分改修がされ、場所的には神越側の新山崎橋までは護岸の整備をされてきましたが、山崎橋の完成次第順次護岸の改修を続けてやるとのことでしたが、その後ストップしたままでいるのが現状です。災害は忘れたころにやってくると言われます。今や保内町の神越地区は宅地化され、また商業地域として発展を遂げております。災害から生命、財産の保全を図る護岸工事こそが地域の安全に不可欠であります。
また、保内町内では浸水防止策として、宮内地区の清水町川東、駄場下地区は、満潮時と集中豪雨が重なると住宅の床上、床下浸水が起こることがあり、平たん部が水田のころは、水田が遊水池の役割を果たしていたが、そのほとんどが宅地となり、埋め立てされたことも一つの要因であると思われます。そこで、都市下水道事業として面積23.3ヘクタール、約35億円をかけて平成16年に完成したのであります。その後、町内では和田町、清水町、駄場地域、そして神越地域の浸水防止策として、ドンドン川第1ポンプ場ができましたが、1カ所だけでは浸水防止の役割が果たせないのが現状です。しかるに、第2ポンプ場を計画されていますが、早急に対応すべきであると考えます。喜木川の護岸工事とあわせて、市長の考えをお尋ねいたします。
大綱3、八幡浜市のかんきつ産業の振興についてお尋ねいたします。
本市における果樹農業については、ハウスミカンを初めカキなど、数多く栽培されております。ハウスミカンは5月から出荷され、9月下旬以降、出荷される露地ミカンがあり、その後イヨカン、ポンカン、はるみ、せとか、デコポン、清見と多品種の晩かんがあり、ミカンについてはJA西宇和の主な基幹作目の重要なものであり、昨年度の全体のかんきつ出荷額138億円の中で品目中91億円の産出額、晩かん類が47億円となっております。
このような中、本市におきましても産地育成のため、補助事業を活用してのミカンの改植、イヨカンの改植、高接ぎ事業、マルチ栽培の推進、園内道の整備等が図られてきました。生産から販売までを通じて、生産段階では肉体労働軽減のスプリンクラー施設及び園内道の新設等、それぞれ補助を受け、実施してきたのでありますが、多目的スプリンクラー施設の制御盤、コンピューターが古いものでは二十数年にもなろうとしており、故障等もたびたび起き、メーカーによる部品等も変わっていて、部品そのものの調達が難しいといった現状です。修理をすれば数十万円も費用がかかり、大変農家負担の財務体質面での課題があります。
財政厳しいときではありますが、かんきつ産業の振興にはこれまでに取り組んできた生産対策助成に加え、消費宣伝なども必要ではないかと考えます。市として現在の状況をどう把握し、かんきつ産業の振興と助成をどのように考えておられるのか、お尋ねいたします。
答弁によりまして再質問させていただきます。
○議長(山本儀夫君) 市長。
○市長(高橋英吾君) 中岡議員にお答えいたします。
大綱1の八幡浜港再開発について、開発の中身と財政的に計画どおりできるのかどうかということであります。
平成14年3月、産業分野で地域の振興と活性化を図り、港町八幡浜を再生させるため、八幡浜港振興ビジョンを策定をいたしました。この振興ビジョンは、フェリー利用客等の来訪者を引きつける観光魚市場等の整備、水産魚市場の近代化、防災拠点港湾としての整備という3つの基本目標を掲げ、にぎわいある交流区間を創出し、交流人口の増加、経済活動の活性化を促す港の整備計画といたしております。
計画では、港湾関連用地2万1,000平米、漁港施設用地2万5,000平米を埋め立て、港を4つの整備エリアに区分いたしまして、フェリーターミナルの改装、観光魚市場、レストラン等のフェリーターミナル関連施設約3.7ヘクタール、HACCPに対応した荷さばき場、製氷施設、加工工場等の魚市場関連施設約3.5ヘクタール、マイナス7.5メートル岸壁の耐震強化や多目的に使える防災緑地等の公共埠頭関連施設約2.3ヘクタール、プレジャーボート収容のボートパーク関連施設0.7ヘクタールを整備する計画でございます。総事業費131億4,100万円と見込んでおりますが、事業費の財源内訳は国庫補助金が31%の43億5,300万円、県補助金が16%の21億2,100万円、市単独費が7%の8億7,400万円、起債として34%の44億2,100万円、民間等で12%の13億7,000万円を見込んでおります。
なお、起債としての34%、44億円のうち約43%が交付税で返ってまいります。おおむね15年で整備を完了する予定でございます。
また、計画どおりできるのかについてでございますが、国庫補助事業として採択され、国の予算も順調についておりますので、事業計画どおり実施できるものと考えております。
その他の問題に関しては担当課長より説明をさせます。
○議長(山本儀夫君) 農林課長。
○農林課長(菊池敏和君) 中岡議員質問、大綱3の八幡浜市のかんきつ産業の振興について、多目的スプリンクラー施設等の更新及び農業生産総合対策事業等の取り組みによるかんきつ産業振興策についてお答えをいたします。
合併後の新八幡浜市におきましても、国営、県営かんがい排水事業などの基盤整備事業に対する補助などの支援措置や産地間競争、消費者ニーズの多様化など、厳しい環境にあります。かんきつ農業に対しての振興施策は、今議会の冒頭の総括説明でも市長が申し上げているとおりでございます。
御指摘の多目的スプリンクラー施設の制御盤等につきましては、設置後かなりの期間が経過をしてございまして、老朽化しているものも出ております。かんがい排水事業の施設等につきましては、土地改良区の財産ではございますが、市といたしましても、今後の施設等の維持管理は重要な課題として対応していかなければならないと考えておるところでございます。
市の単独事業として取り組むには、余りにも費用がかかると予測をされますので、施設の更新、また修繕等につきましても、補助対象事業として採択されるように、国、県に対しまして働きかけていきたいと考えておるところでございます。
なお、施設の維持管理につきましては、中山間地域等直接支払制度を積極的に活用いただけたらと考えておるところでございます。
次に、生産対策助成及び消費拡大宣伝等によります農業振興施策でございます。
農業生産総合対策事業によりまして果樹生産コストの低減を目指して、改植及び園内道の整備等を行っております。16年度におきましては、苗木7,131本を、植栽では3.74ヘクタール、園内道4,023.3メートルを整備してございますが、今後も引き続いてJA等と連携をしながら整備を促進してまいりたいと考えておるところでございます。
ミカン等のかんきつ類の宣伝につきましては、愛媛県の温州ミカンが昨年35年振りに生産量日本一の座を和歌山県に明け渡し、価格についても低迷が続く、厳しい状況ではありますが、消費拡大のための施策は非常に重要と認識をしております。東京大田市場における初売りや八幡浜高校修学旅行生による販売促進キャンペーンへの助成など、各種イベント等での温州ミカンや晩かん類の販売など、消費拡大に向けた取り組みを支援をしてまいりたいと思っておるわけでございます。
今後もこのような事業に積極的に取り組むことによりまして、農業振興につなげていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
以上でございます。
○議長(山本儀夫君) 建設課長。
○建設課長(石田 修君) 大綱2、保内町の喜木川の整備促進について、その1、喜木川護岸改修について、その2、神越第2ポンプ場の設置についてお答えをいたします。
まず、第1点目の喜木川の護岸改修につきましては、山崎橋の上流左岸側が確かにブロック等による改修はなされておりませんが、県によりますと、今のところ既設の石積み護岸が河川護岸としての機能を有しているものと思われますので、護岸の改修につきましては今のところ計画はないとのことでございます。
市といたしましては、護岸の補修等が必要な箇所につきましては、県に対して改修の要望を行っていきたいと考えておりますので、御理解のほどをよろしくお願いいたします。
2点目の神越第2ポンプ場の設置についてでございます。
議員御指摘の保内町神越地区は、地盤高が低いこともあり、集中豪雨の都度浸水被害を受けておりますが、地区の唯一の河川である通称ドンドン川は、流出量に対して断面が不足しており、また住宅等が接近しているため、全面的な改修が不可能な状況でございます。
そのような中、平成14年度に神越第1ポンプ場を設置しましたが、平成15年の梅雨前線豪雨、平成16年のたび重なる台風等の集中豪雨により、道路が広範囲にわたり冠水する被害があるなど、浸水被害の解消に至ってはおりません。
今回計画しております神越第2ポンプ場でございますが、平成16年度にポンプ施設の設計委託を行っております。この計画はドンドン川の中流域の流量をカットするためポンプ場を設置し、喜木川に強制排水する計画でございます。排水ルートは、現在工事中の地域高規格道路の側道を予定している関係上、平成18年度末の地域高規格道路完成後、工事に着手する予定でございます。
以上です。
○議長(山本儀夫君) 中岡庸治君。
○中岡庸治君 再質問させていただきます。
1点目の八幡浜港再開発整備事業の促進は、本市の将来を決める重要な事業であると思います。大変厳しい状況下の中で、この事業には課題も多いと思いますが、今後の地域の活性化、地場産業の振興につながり、元気な活気のあるまちづくりが期待されるものと思います。
2点目の喜木川の護岸整備ですが、指摘の堰堤は昔の石積み方式のままで、土手の一部に桜が大きく茂っており、自然環境保全を考えながら護岸の整備ができるよう粘り強く関係機関へ働きかけていただきたいと思います。
3点目のかんきつ産業の振興についてでございます。財政は非常に今厳しいときではあります。川上地区では畑地帯総合整備事業で実施されたようですが、これからも粘り強く農業基盤の整備の実施をしていただくようお願いをしておきたいと思います。
消費宣伝については、「愛媛県産には愛がある」といったキャッチフレーズで、加戸知事を先頭に高橋市長ともどもに東京大田市場の初売りで販売宣伝に力を入れ、全国へ発進する官民一体の姿勢は大変心強く感ずるものがあります。細かいことは申し上げませんが、これからも市長みずから消費宣伝に力を注がれ、ミカンと魚の町にふさわしい活力のある八幡浜になるよう期待いたすものであります。
以上で私の質問を終わります。答弁は要りません。ありがとうございました。
○議長(山本儀夫君) 本日の一般質問はこの程度にとどめます。
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○議長(山本儀夫君) これにて本日の会議を閉じます。
以上で本日の日程は全部終了いたしました。
明17日は午前10時から会議を開き、引き続き一般質問を行います。
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○議長(山本儀夫君) 本日はこれにて散会いたします。
午後 2時46分 散会
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地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。
八幡浜市議会 議長 山 本 儀 夫
議員 三 好 辰 彦
議員 上 田 竹 則