平成17年 八幡浜市議会9月定例会会議録第2号

公開日 2014年09月17日

 

議事日程 第2号

平成17年9月15日(木) 午前10時開議

第1

会議録署名議員の指名

第2

一般質問

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本日の会議に付した事件

日程第1

会議録署名議員の指名

日程第2

一般質問

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出席議員(23名)

  1番  新  宮  康  史  君

  2番  上  田  浩  志  君

  3番  大  城  一  郎  君

  4番  井  上  和  浩  君

  5番  上  脇  和  代  君

  6番  魚  崎  清  則  君

  7番  山  中  隆  徳  君

  8番  二  宮  雅  男  君

  9番  遠  藤  素  子  君

 10番  武  田  成  幸  君

 11番  清  水  正  治  君

 12番  宇 都 宮  富  夫  君

 13番  兵  頭  孝  健  君

 14番  上  田  竹  則  君

 15番  松  本  昭  子  君

 16番  都  築     旦  君

 17番  住     和  信  君

 18番  中  岡  庸  治  君

 19番  宮  本  明  裕  君

 20番  大  山  政  司  君

 21番  萩  森  良  房  君

 22番  舛  田  尚  鶴  君

 23番  山  本  儀  夫  君

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欠席議員(なし)

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説明のため出席した者の職氏名

 市長        高 橋 英 吾 君

 助役       谷 口 治 正 君

 収入役       長 島   峻 君

 政策推進課長  田 中 正 憲 君

 総務課長    柏 木 幸 雄 君

 財政課長      山 本 一 夫 君

 税務課長      市 川 芳 和 君

 市民課長      清 水   浩 君

 生活環境課長    坂 田 秀 雄 君

 福祉事務所長    小 西 宇佐男 君

 保健センター所長  永 井 俊 明 君

 人権啓発課長    田 中 良 三 君

 水産港湾課長    上 甲 眞 喜 君

 建設課長      石 田   修 君

 監理開発課長   國 本   進 君

 農林課長      菊 池 敏 和 君

 商工観光課長    中 榮 忠 敏 君

 下水道課長     河 野 裕 保 君

 保内庁舎管理課長  竹 内   茂 君

 水道課長      松 本 俊 一 君

 市立病院事務局長  高 田 圭 一 君

 会計課長      横 田 昌 弘 君

 教育委員会委員長  平 田 悦 三 君

 教育長       井 上 傳一郎 君

 学校教育課長    清 水 義 明 君

 生涯学習課長    谷 口 光 一 君

 文化振興課長    水 野 省 三 君

 代表監査委員    久保田 哲 弘 君

 監査事務局長    菅 原 茂 雄 君

 農業委員会事務局長上 甲 康 薫 君

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会議に出席した議会事務局職員

 事務局長       谷   明 則 君

 事務局次長兼議事係長 山 本 健 二 君

 調査係長       田 本 憲一郎 君

 書記         脇 野 和 仁 君

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   午前10時00分 開議

○議長(宮本明裕君)  これより本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お手元に配付してあるとおりであります。

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○議長(宮本明裕君)  日程第1 会議録署名議員の指名を行います。

 会議録署名議員は、議長において3番 大城一郎君、14番 上田竹則君を指名いたします。

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○議長(宮本明裕君)  日程第2 一般質問を行います。

 順次、質問を許します。

 遠藤素子君。

〔遠藤素子君登壇〕

○遠藤素子君  私は、質問通告書に従いまして、大綱4点について質問いたします。市長並びに関係理事者の皆さんには、誠意ある御答弁をお願いいたします。

 大綱第1点は、介護保険法改定の影響についてであります。

 ことし6月、介護保険法が日本共産党と社民党を除く賛成多数で改定されました。その内容は、軽度者のサービス取り上げと施設利用の負担増が中心となっており、5年目の改定として、利用者がいかに快適に、安心して老後を送れるかという人間の尊厳を守る立場からの改定ではなく、ふえる給付をいかに抑えるかとの立場からの改定であり、多くの高齢者を泣かせる内容になっています。

 今回は特に利用者の大きな不安を呼んでいる2つの問題について質問したいと思います。

 まず1つは、これまでの要支援と要介護1の人が要支援1と2と要介護1の3区分に変更になり、予防重視ということで、要支援1、2の人については、家事援助サービスを原則禁止するというものです。

 これまでの要支援の人66万人をすべて要支援1に、要介護1であった人のうち七、八割、約100万人を要支援2とするとしています。要介護1に残すのは認知症、いわゆる痴呆などわずかな人に限られるということです。

 加齢とともに体力が低下したり、体のあちこちに異常や故障が起こったりということは、だれにでも起こり得ることです。高齢の方々はそのような中、若いときの頑張り癖で、何とか自分の力で生きていこうと必死で努力されているのが多くの方の実態だと思います。そのような人にヘルパーさんの協力など少しの援助が加わることによって、自分で何とか家事ができるなど、随分助かっているとの話をよく聞いています。

 ところが、今度の法改定では、このような援助を禁止するというのです。この改定の影響で家事援助を受けられなくなる人はどれくらいいるでしょうか。

 また、これによって仕事が減ったり、なくなったりするヘルパーの方も出てくるのではないかと思いますが、どのように把握されていますか。

 このような状況のもと、法のとおりに家事援助を取り上げるようなことはできないと思うのですが、この問題に対してどのように対処されるおつもりですか、伺いたいと思います。

 次に大事なのは、施設利用者の大負担増です。この10月から介護3施設、特養ホーム、老健施設、療養型病床群の居住費、食費が保険給付から外され、全額自己負担になるということですが、これによって利用者の負担はどのように変わりますか。月額負担が場合によっては数万円も高くなり、中には施設から出なくてはならなくなったり、施設に入れない人が出てくるのではないかと心配されております。実際にはどのようになっていますか。市として利用料の減免制度をつくらなければ対応できないのではないかと思うのですが、どのように対処されますか、伺います。

 3番目に、特養ホームなどの施設が足りないため待機している人の数はどのように推移しているでしょうか。介護保険法が施行されて5年たちましたが、待機者数は減っていますか。また、よりよい介護など、安心してこの制度が受けられるためには、その事業に携わる人たちの生活が安定していなければならないと思いますが、市としてどのように感じておられるでしょうか。

 

大綱第2点は、市の業務委託のあり方についてであります。

 最近、八幡浜市民スポーツセンター、プールの管理運営、業務委託の競争入札が行われたと聞きました。その結果、オープン以来17年間プールの管理運営業務委託を受けてこられた業者は落札できず、10月1日から新しい業者に変更になるということです。

 私のところには、初めてのことであり、突然このことを知らされて、プール利用者を初め関係者の方々からさまざまな声が寄せられています。その主なものは、なぜ突然このような競争入札を行わなければならなかったのか。人を育てるような業種については、競争入札はそぐわないのではないか。従業員は現在の業者が育てられた。深いきずなで結ばれた人間関係が育っているのに、物をやりとりするような、生木を裂くようなやり方でそれを取り上げることが許されるのでしょうか。プールを利用している者は、このままの条件で引き続きサービスを受けることができるのだろうか。料金値上げは本当にないのか、などなどです。

 そこで、伺いますが、第1に業者選定の方法及びその条件はどのようになっていますか。このたびの競争入札に至った経緯を伺います。

 次に、業務を委託した後の評価や指導はどのようにされていますか。確かに地方自治体の業務は、最少の経費で最大の効果を上げるようにしなければならないということですが、安ければいいというものではなく、いかに内容のよい市民サービスが提供できるかが大切だと思います。そのためには、委託後の指導は欠かせないと思うのですが、いかがでしょうか。

 次に、指定管理者制度の問題がよその自治体で話題になっていますが、当市ではその計画はないのでしょうか、伺いたいと思います。

 

大綱第3点は、子育て支援についてであります。

 さきの市会議員選挙中に、次のような保育料についての訴えが寄せられました。合併後の保育料が1万円から1万5,000円も上がってブーイングが起こっている。子供が大きくなるにつれて保育料が年々安くなっていたのに、合併したら逆に上がっていてびっくりした。生活の足しにとパートなどの仕事をしても、これではそっくり保育料に持っていかれてしまう。こんなことならもう保育所に預ける人はいなくなりますよなど、その切実さに胸打たれました。

 若い人たちがこのような訴えをしなければならない状況というのは、市が特に子育てを応援しているとは言えないのではないかと、そういうふうに感じました。

 八幡浜市の人口減少に一向に歯どめがかからない根底には、若い人の雇用の場が少ない問題や、パートや臨時など非正規社員がふえ、経済的に不安定なために結婚ができない、たとえ結婚しても、労働条件などが厳しくて男女がともに協力して子育てできる環境条件が整っていないことなどがあると思います。

 これらの問題を放っておいて少子化を嘆いていても問題は解決しません。多くの市民が心配しているこの問題について、真剣な努力が今市には求められていると思うのです。

 市がその気になればすぐにでもできる子育て支援もあります。今働く若い父母や子供たちのために、学童保育所については取り組んでいただいておりますが、乳幼児の医療費無料化、これは既に1,260の自治体で就学前まで無料になっております。保育料を思い切って値下げして、第3子からは無料にする、母親が安心して働けるように軽い病児保育も受け入れるところをつくるなど、子育てに思い切った手だてをとる必要があると思いますが、いかがでしょうか。

 

大綱第4点は、アスベスト問題についてであります。

 6月末から7月にかけて、アスベスト製品を製造していたメーカーから、製造工場労働者及び工場周辺住民に肺がんや中皮腫による死亡事例など、深刻な健康被害が出ている実態が相次いで発表されました。工場から飛散したアスベストの吸引が原因と考えられており、労働者とその家族、住民の不安が大きく高まっています。

 アスベストは、熱に強く燃えにくい、電気を通さない、薬品に強く腐食しない、曲げる力や引っ張りも強い、安いといった特徴があり、工業用から電気製品、日用品に至るまで約3,000種に上る広い範囲で使われたといいます。その9割は天井、壁材、スレートがわらなど建築材として使われているということですが、八幡浜市での実態はどうなっていますか、調査を急ぐべきだということを申し上げて私の質問を終わります。

 

○議長(宮本明裕君)  市長。

○市長(高橋英吾君)  遠藤議員の質問にお答えします。

 大綱第4のアスベスト問題についてであります。

 遠藤議員の御質問のアスベスト問題について、八幡浜市の公共施設の実態についてお答えをいたします。アスベスト問題については、次々と被害状況が公表され、全国的に広がっており、その実態や対策について、国や県において検討、調査等が行われている次第でございます。

 当市におきましても、学校施設、公営住宅等、国からの指示により個々の調査が進んでいるところでもありましたが、今般市が保有している全施設について調査し、その対策が必要であることから、去る8月3日にアスベスト問題調査対策会議を設置し、公共施設の現況調査を実施をいたしました。

 現況調査の結果でございますが、調査実施施設は233施設348カ所。そのうち吹きつけアスベスト及びアスベスト含有吹きつけロックウールの可能性があり、優先的に調査が必要な施設は13施設18カ所でありましたが、建築係が現地調査した結果、疑わしい14施設14カ所のサンプルを採取して、9月2日に石綿含有分析を業者に依頼いたしました。

 この成分測定については、分析に約1カ月を要します。今後は検査の結果を待って、対策が必要な場合は、除去、封じ込め及び囲い込み対策を講じてまいりたいと思います。

 その他の問題に関しては、担当課長より答弁をさせます。

○議長(宮本明裕君)  政策推進課長。

○政策推進課長(田中正憲君)  遠藤議員の御質問の大綱2の3点目、指定管理者制度の導入の見通しについてお答えをいたします。

 社会福祉施設や文化スポーツ施設といった公の施設の管理運営の委託先については、従来地方自治法による管理委託制度により、地方公共団体が出資している団体や公共団体もしくは公共的団体に限られていましたが、多様化する住民ニーズへの効率的で効果的な対応には、民間のすぐれた技術と経営手腕を幅広く活用することが有効と考えられ、住民サービス向上と行政コストの削減を図る目的で、平成15年6月、地方自治法第244条の2の一部が改正され、指定管理者制度が創設をされました。なお、同年9月に施行されております。

 この制度の導入により、これまで公共的団体等に限定されていた公の施設の管理運営主体の規制が緩和され、すぐれた技術を有する民間団体に公共施設の管理運営の委託を行うことができるようになります。また、指定管理者に使用許可や料金の設定など、行政上の権限までも与えるなど、指定条件によっては委託料を大幅に減額する効果が期待できます。そのほかの特徴としましては、公募が原則であること、議会の議決が必要であることといった公平、透明性の確保などが上げられます。ただし、個人では指定管理者にはなれません。公共の仕事の民間開放と行財政コスト及び職員の削減を図り、小さな自治体を目指す行政改革プランの代表的な手法と言えます。

 今回の自治法改正では、現在管理委託制度により管理運営を委託している公の施設については、法施行後3年以内に指定管理者制度への移行をするのか、市の直営にするのかを選択しなければならない経過措置がうたわれております。

 当市におきましては、養護老人ホーム湯島の里、障害者授産施設いきいきプチファーム、市営駐車場などが該当するため、平成18年3月の契約更新時にどちらを選択するか、現在関係者で調整中でございます。

 この制度の導入につきましては、指定手続等に関する条例の制定並びに施設の設置条例の改正が必要でございまして、12月議会にお諮りするための作業を進めております。そのほかの施設についても導入効果を検討し、順次積極的な民間委託を展開していく予定でございます。

 以上であります。

○議長(宮本明裕君)  保健センター所長。

○保健センター所長(永井俊明君)  それでは、遠藤議員の大綱1、介護保険改定の影響についての1、家事援助の影響について、施設入所者への影響について、特老の待機者数の状況についてお答えをいたします。

 まず、家事援助の影響につきましては、議員が御心配されているような影響はないと考えております。

 議員御指摘のとおり、これまでの要介護区分が見直され、6区分から7区分へと細分化されることになっております。そのうち要支援1及び要支援2の方を新予防給付の対象と位置づけ、特に要介護状態が重度化しないよう、運動機能の向上、栄養改善等に配慮されたサービスを受けることができるようになります。

 今回の改正に当たりましては、家事援助につきましても、訪問介護サービスの一つとして論議されておりますが、自力で清掃、買い物、調理等が困難であり、同居家族の支え等がない場合には、これまでどおり家事援助サービスが利用できることとなっております。

 次に、第2点目の施設入所者への影響についてでございます。議員御指摘のとおり、施設入所等における居住費及び食費が利用者負担となります。このことにつきましては、在宅と施設の利用者負担の公平性、それから介護保険と年金給付の調整の観点から見直しが行われるものですが、特に低所得者に対する軽減措置といたしまして、特定入所者介護サービス費の給付が新たに創設されることになっております。世帯における市民税の課税状況あるいは本人の所得状況等に応じた負担額が設定され、低所得者に対する負担軽減に配慮されたものとなっております。

 具体的には、4段階に細分化されるわけですが、利用者負担段階あるいは入所されている居住環境により負担額が細分化されているため、個々の状況によってはこれまでより負担額が減額されるか、増額されるかが決定をされます。

 第3点の特養の待機者数の状況ですが、平成16年4月1日現在の旧八幡浜市、旧保内町合わせますと186名となっております。高齢者数の増加とともに年々増加の傾向にあります。しかしながら、特養の増設につきましては、八幡浜・大洲圏域での調整が必要であり、国が示します施設整備の参酌標準も既に充足している現状から判断すると、非常に困難な状態となっております。

 以上です。

○議長(宮本明裕君)  福祉事務所長。

○福祉事務所長(小西宇佐男君)  遠藤議員の大綱の3、子育て支援についての御質問でございます。子育て支援の手だてとして保育料の引き下げをとの御質問にお答えをいたします。

 まず最初に、保育料が上がったとの訴えが多かったという点についてでございますけれども、合併に当たり保育料の徴収金額を変更いたしております。旧八幡浜市側からすれば、階層区分を10段階から18段階に細分化をいたしました。ただ、基本的な考えといたしましては、合併前よりも調定額総額が引き上げになることにならないように配慮をしたつもりでございます。対合併前比として99.7%と、わずかではありますが引き下げを行っております。

 ただ、階層によりましては最高で4,000円の引き上げになったところがございます。逆に7,400円の引き下げになったところもございます。平均をすれば、先ほど申し上げましたとおり、0.3%の引き下げで調整をいたしたものでございます。

 全国的に見ましても、合併時の保育料の決定は、合併時市町村の料金の平均をとり設定したというものが36%と最も多く、第2位の現状維持の23.6%を加えると、約60%が現状維持で推移をいたしております。本市の方法も妥当なところではなかったかと考えております。

 ただ、昨年まで所得控除に配偶者控除と配偶者特別控除、これを併用して受けれておりましたけれども、この併用制度がなくなりました。その結果、所得税額が伸び、保育料が引き上げになったというものがあろうかと思われます。ただ、その点につきましても、平成17年度の保育料の決定についてとして、昨年度との相違点を全保護者に送付いたしておりますので、御理解をいただいておるものと考えております。

 次に、第3子からの無料化についてでございますけれども、これは前回6月議会でもお答えをしておりますが、現在のところ無理と考えております。

 最後に、病後児保育につきましても、同じく6月議会で、できるだけ早く実施できるように取り組んでまいりたいと、ほかの議員の御質問にお答えをしておりますので、御理解をいただきたいと思います。

 以上でございます。

○議長(宮本明裕君)  生涯学習課長。

○生涯学習課長(谷口光一君)  遠藤議員の大綱2、市の業務委託のあり方について、プール運営委託業務について、2、委託した後の評価、指導についての御質問にお答えいたします。

 まず初めに、このたびの競争見積もりに至った経緯についてでございますが、行政改革の一環で長期の随意契約の見直しを図っております。ごみ収集委託業務、庁舎等公共施設の掃除業務、市営駐車場等管理業務委託を年次を追って改正をしてまいっております。

 プール運営委託業務につきましても、市議会並びにスポーツセンター運営審議会において、長期にわたる随意契約の改善を求められておりました。今年度の委託契約の見直しに当たり、市内の同種業者2社による競争見積もりを行った次第でございます。

 議員御質問の業者選定の方法、その条件でございますが、市内の業者に限り、競争見積もりによって業者の選定を行っております。

 次に、2点目、委託した後の評価、指導についてでございますが、委託業者には契約時の仕様書条件等が履行されているか否かを確認するために、プール日誌、毎月の実績報告書の提出を義務づけております。これによって評価、指導を行っております。

 以上です。

○議長(宮本明裕君)  遠藤素子君。

 

○遠藤素子君  再質問をさせていただきます。

 まず、大綱1ですが、家事援助が取り上げられるようなことはないと。必要な場合には受けられるんだということだったと思います。その必要な場合ということですが、要支援1と2の人についてもそれが言えるということでしょうか。そのことをちょっと確認したいと思います。

 それから、施設利用者の場合、安くなる人もあるということですが、私の調べましたところでは、第3段階で4万円の人が5.5万円、七、八万円の人が9.5万円、第4段階では5.6万円が8.7万円、9.7万円から10.7万円の方が13.4万円と、かなりの引き上げになっております。そういう場合に、施設に続けていられるのかどうか、その支払いができないという場合どうなるのか、そこらあたりをもう一度お聞きしたいと思います。

 それから、施設の待機者ですが、2004年4月段階で186名ということは聞きました。それから年々増加しているということでしたが、この5年間でどういうふうに推移しているのか、ちょっとお聞かせください。

 毎回県の基準があって増設は困難だという御答弁なんですが、県に対してこれじゃ待機者が解決できないということで、どうしてもふやさないといけないというふうな働きかけはされたのかどうか。県が言うからだめだだめだでは進まないと思うんです。待ってる人の立場に立てば、本当に何年も待っているという人もあって、深刻な問題だと思います。その点を伺います。

 それから、大綱第2ですが、行政改革の中で年次ごとにやってると言われましたが、9月にやられたのはなぜなんでしょうか。これは非常に突然やられたという感じを受けます。

 それから、私両方の業者のお話を聞かせてもらいました。両方とも言われたのは、最低制限価格が表示されたということですが、予定価格、これが表示されるのはよくあることだと思うんですが、最低制限価格が表示されますと、どうしても最低に入れるじゃないですか。そうしたら同額になると。こういうことがわかっていてなぜこの最低制限価格が公表されたのか。

 それから、それですから同額になったと。両社が同額の入札をしたと。それで、現在の業者をAとします。今度新たに落札された業者をBとしますが、Bの方は、初めて1週間前にそういう働きかけがあって、ばたばたと準備をしていたから不安だったので、早くから行って、1時間前から行って入札に臨んだと。A社の方は、時間どおり約5分前ぐらいに行ったと。そしたら、B社の方は既に会場におられて、そしてA社がそろって、それで開封したら同額だったと。同額ですねということで確認をして、じゃ抽せんにしましょうということになったと。これはよくやるくじですね。2本の線を引いて、それでくじを引いたんだけれども、まずは予備抽せんですということで、はいBさんどうぞというふうにBさんが先に呼ばれたと。Bさんが呼ばれて引くと、1番の方だったと。だから、Bさんが続けて1番に本抽せんを引いたら落札だったと、そういう経過を両方で確認しました。

 それを聞いたときに、なぜBさんを先に引かせたのか、予備抽せんですね。最初からBさんは会場におられて、そして予備抽せんを先に引かせてもらって、そして当たったと。偶然かもしれませんそれは。しかし、当たらなかった方の側から見れば、なぜかちょっとすっきりしない、公平でないんじゃないかと。じゃんけんならば、偶然こちらになったということはあると思います。県などはじゃんけんだというふうに聞きました。

 それから、ある入札に立ち会った方に聞きますと、2社が同額だった場合には、予備抽せんを2人を前にしてどちらが先引きますかと働きかけて、こちら先引いてくださいということは言ってないというふうに聞きました。2人が話し合って、じゃどうぞということで引いたというふうなことです。

 そういう経過から見ると、ちょっと何か不透明さを感じました。ここらあたりはどうなのかということをお聞きしたいと思います。

 それから、業務委託された後、業者に任せっ放しはだめで、以前ある委託業者が何カ月も給料を払っていなかったというふうなことがこの八幡浜市でありましたけれども、そういうことがないように、やっぱり報告書なり評価、指導というのはなされていかなければならないと思うんです。特に全国的に見ますと、老人ホームなどで虐待があったりとかというふうなこともありますので、的確な指導、評価、報告、これらが大切だと思いますが、どんなんでしょうか。

 それから、委託をする場合に、安ければいいというものでもなく、入札も総合評価方式でというのが流れだと聞いています。私が初めてその話を聞きましたときに、同額入札だったのなら、これまでの実績などを評価されてもいいのではないかと、私の率直な感想はそうでした。なおいろいろ考えてみますと、自分の教員生活時代のことを思い出しました。生徒と教師の師弟関係が非常にうまくいっていて、来年もこのままいきたいと思っていても、3月になると別れがやってくる、こういう悲喜こもごもの経験があるわけですが、その場合に、どんなにいい師弟関係であっても、新しいまた出会いがあって、そこでさらにいい経験ができるということもありますから、今度の場合も、新しい業者でさらにいいサービスが受けられるかもしれない、そういうことも考えました。

 ただ、思いますことは、現在プールを利用されている皆さん、子供たち、この人たちが安心してサービスを受け続けられる、こういうことが一番今大切なんではないかというふうに思うんです。お聞きしますと、大変動揺されているということです。こういう方々に対して、市としてきちっとした説明が要ると思うんです。中には利用料が上がるんじゃないかとか、いろんなことを心配されています。そういうことをきちっと説明されて、そして今後先ほど言いましたような不透明さが残らないようなやり方で委託をされるべきだと思うんですが、いかがでしょうか。

 それから、大綱3の子育て支援について市長に伺いたいと思うんです。少子化傾向に歯どめをかける。そのためにこれまで何をしてきたのかという感じがするんです。市として本当に力を入れて何かやったかということです。

 人口が減る、人口が減るといって皆さん心配されているんですが、これに対してこれ仕方がないと、時代の時の流れと、時代の流れだというふうにとらえていたんでは、解決、前向きに事は進まないと思うんで、とにかく思い切って子育てを支援すべきではないかと思うんですが、いろんなやり方あると思います。そこを市長に伺いたいと思います。

 以上です。

 

○議長(宮本明裕君)  市長。

○市長(高橋英吾君)  子育て支援のことですけれど、人口の減少化というのは全国的なもので、最近新聞に何十年後には1億切るとか、江戸時代は6,000万人だったんだけれど、そこまで行くのかと、そういう問題でいろいろな業種においては外国人を入れなければいけないではないかと。八幡浜市だけの問題じゃないと思います。

 高等学校を卒業した子が約500人が進学とそれから就職でいろいろなとこへ行きます。そういうことで、1番は子供を多くつくるのか、それとも高等学校を出た子を大学行ってこっちへ戻すのかという2つに分けられると思うんです。子供の数は、例えばドイツとかあちらの方では特別にお金を出しても、日本の二、三倍出してるそうですけれど、出してもふえないと。お金だけの問題ではないと。これは夫婦間の問題でもありますし、社会全体が子供を育てるのにふさわしくないということもあるかもわかりませんけれど、国会の方で全国の国会議員が頭をひねっても、官僚が頭をひねっても、なかなかよい方法はないということが現実だと思います。

 したがって、遠藤さんがこんなことをしたらどうかということを提案していただきました。我々も研究しますし、我々も必死に考えておるんですけれど、どうしたら人口減がとまるかどうかということです。

 ただし、今工場誘致をして、それから就職をふやすということですけれど、八幡浜のように坪30万円も40万円もするとこは、なかなか工場は来てくれないし、それから工業用水というのもありません。工業用水があっても、土地がただみたいなところでも、現在来ないのが現実であります。

 そういうことで、どうしても海外へ工場が行く。今度は中国からインドの方へ向けて行くようですけれど、八幡浜市には工場立地という条件はなかなか難しい。それよりかは、西予市とか大洲と話し合って、土地がたくさんありますから、あっちの方へ企業誘致ということで、特に八幡浜の方々は大洲それから西予市へ向かって工場を建てておるのが現状でありますから、子供をふやすための策というのがなかなか見つからないのが現状であります。

 以上です。

○議長(宮本明裕君)  保健センター所長。

○保健センター所長(永井俊明君)  それでは、遠藤議員の再質問ですが、家事援助が受けられなくなる範囲ということですが、一応今回の改正により、新予防給付におきましては、要支援1、2につきましても今までと同じ、先ほど御説明しました基準で援助が受けられるということでございます。

 それから、2番目の低所得者に対する措置なんでございますが、厚生省が示しておりますモデルで御説明をしたらと思います。特別養護老人ホームの入所者で、相部屋それから介護度5、この介護度5とそれから甲地、甲地というのは甲乙丙の甲地なんですが、一応大都市周辺の場合で御説明をしたらと思います。

 世帯全員が市民税非課税世帯で年金収入が80万円以下の方、いわゆる第2段階の方でございますが、1カ月当たりの負担額が介護費用としまして1万5,000円、住居費が1万円、食費が1万2,000円の合計3万7,000円と試算をいたしております。これは従来より3,000円ほど安くなっております。

 また、先ほど遠藤議員が高くなると言われたんですけど、低所得者に対する補足給付、今回の補正予算に提出いたしております。それによりまして、食費の場合は基準額が4万2,000円で、居住費が3万5,000円なんですが、それに対しまして補足が、食費の場合が3万円、居住費の分が2万5,000円を補足給付として保険の方から出すようになっております。

 それから、特老の件なんですが、5年間の推移ということですが、全体的に5年前の資料をちょっとできてないんですけど、特別養護老人ホームの青石寮を例にして御説明をさせていただいたらと思います。青石寮につきましては、13年4月現在で60名ほどの待機者がおりました。そして、現在131名、約倍になっているのが現状でございます。

 それから、県への働きかけ等につきましては、毎年高齢者福祉計画、八幡浜・大洲圏内の担当課長等が集まった会議等について御説明は、必要数を説明はいたしておりますが、先ほど言いましたように、国の基準枠等がございます。それと、国の枠等につきましても、地方に回らないかということもお願いはしておるんですが、高齢者率というのが愛媛県は高く、そういう施設自体が早くできております。最近大都市周辺がそういう高齢化率が高くなってきて、そういうところに予算が配分されるということをちょっとお聞きしておりますが、一応県の方への働きかけ等についてはその都度行っているのが現状でございます。

 以上です。

○議長(宮本明裕君)  監理開発課長。

○監理開発課長(國本 進君)  入札契約担当の課の方から遠藤議員の再質問にお答えをいたします。

 まず、最低制限価格の通知についてでございますけども、今回の委託業務の大半は人件費でありまして、極端な低価格の委託料になりますと、従業員等の給与、手当、福利厚生などの維持ができない可能性があると。また、委託内容の品質確保の観点から、予定価格の80%の最低制限価格を設定し、両業者に通知をしたものでございます。

 それから、くじによる落札の決定でございますけども、くじ引きにつきましては、地方自治法施行令第167条の9の規定によるくじによる落札者の決定に準じて執行をいたしております。

 仮抽せんの順番でございますけども、この委託業務の指名業者2社とも入札参加資格申請書の提出がありませんでしたので、両社に提出を求めまして、申請書の出た順番で仮抽せんを行っております。

 それから、総合評価制度につきましては、現在八幡浜市まだ導入をいたしておりませんので、今後の課題とさせていただきます。

 以上でございます。

○議長(宮本明裕君)  生涯学習課長。

○生涯学習課長(谷口光一君)  遠藤議員の再質問についてお答えいたします。

 まず、年次で行っているのに、なぜ9月なのかというふうな御質問でございますが、今年度、本来なら4月で行うところでございますが、合併の関係から9月に行った次第でございます。ほかの委託業者もすべて同じとなっております。

 あと評価、指導のことでございますが、先ほど申しましたように、仕様書に沿った中で履行されているかどうかを確認とりながら指導はしていくつもりでございます。

 現在利用者のサービス等についてでございますが、今までと変わらないサービスを行うように業者には伝えております。利用料のアップ等につきましては、これは条例で定められておりますので、条例改正しない限りはアップにはなりません。

 以上です。

○議長(宮本明裕君)  遠藤素子君。

 

○遠藤素子君  最後の質問ですが、最低制限価格をなぜ表示したかというと、人件費とかいろいろ品質が保証されないといけないので、予定価格の8割を表示したということですが、それを表示すれば2社ともやっぱり落札したいと思えば最低にするんじゃないでしょうか。同じになるというのは、もうそれを表示した段階でわかってるんじゃないでしょうか。だから、予定価格の公表だけで、後は入札をして、それを下回るようなことがあれば再度やり直すなり、方法はもっとほかにあったと思うんです。そこらいかがでしょうか。

 それから、予備抽せんを行うときの順番は、入札参加資格審査申請書を両社とも出してなかったので、出すように言って、先に出した方から先に引かせたという御答弁だったと思いますが、私聞きましたところでは、この入札参加資格審査申請書は、入札のときに一緒に持ってきたんでいいということだったので、その日に持っていったというふうなお話を聞きました。それから、この入札参加資格審査申請に関する説明書は、1月4日の日付で文書がつくられているんですが、実際に両社に渡ったのは8月24日だったというふうに聞いています。ですから、何かすっきりしないものを感じます。

 今後のことですが、本当に人間を扱っている、そしてすばらしい人間関係もできていた、そういう業者が、不透明なところもあるのを感じながら引き下がらざるを得ないというふうな今回のあり方については、非常に矛盾といいますか、疑問を私は感じます。今後絶対にこういうことがないように、どこから見ても透明で公平なあり方、そういうものをそういうやり方でやっていただきたいと思います。そのことを申し上げて質問を終わります。

 

○議長(宮本明裕君)  監理開発課長。

○監理開発課長(國本 進君)  今ほどの質問の中の最低制限価格の公表についてでございますけども、見積もりの依頼をいたしましたときに、事業者とも最低制限価格制度について御存じありませんで、問い合わせが何回かあったりして、その説明もさせていただきましたが、この最低制限価格制度を採用しますという通知をいたして額を公表しない場合については、最低制限価格を下回る価格で入札をされますと、入札というか見積もりも同じですけども、されますと失格になりますので、それを救済するために今回はその価格を双方に公表して実施をしたものでございます。

 入札契約担当課といたしましては、今後とも入札契約手続の透明性それから公平性、競争性の確保、そういったものを図っていきたいと考えておりますので、御理解賜りたいと思っております。

○議長(宮本明裕君)  休憩いたします。

   午前10時51分 休憩

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   午前11時03分 再開

○議長(宮本明裕君)  再開いたします。

 清水正治君。

〔清水正治君登壇〕

○清水正治君  学校の耐震対策について大綱の1で一般質問をさせていただきます。

 平成16年、17年の2カ年にわたって保内中学校の耐震対策工事が行われております。八幡浜市の保育所から小学校、中学校の耐震診断は、全体の何%くらいまで実施されているのかお伺いをいたします。

 また、耐震対策は何%まで進められているのでしょうか。今後耐震対策工事を実施しなければならない学校は何校あるのかお伺いをいたします。

 我々の地域は、愛媛の中でも特に少子・高齢化が進んでおります。幾ら元気なまちづくり、活性化を口では言っても、一朝一夕には進展するとは考えられません。古今東西国づくりは人づくりと言われております。数少ない子供たちを大切に育てなければなりません。何よりも安全で安心な教育環境をつくり上げる必要があると思います。

 特に学校は地域住民の緊急避難所にも指定されておると思います。その避難場所である学校が安全なところでなくては意味がありません。耐震診断のみで、工事が必要な学校があるとすれば、一日も早く対応を考えていただきたい。

 また、工事の行われる学校では、洋式トイレの設置もぜひ取り組んでいただきたい。一般家庭でも洋式トイレは必要不可欠となっております。このことを要望して私の一般質問を終わります。

 

○議長(宮本明裕君)  市長。

○市長(高橋英吾君)  清水議員の大綱1の(1)保育所の耐震診断はということでございます。

 現在、本市の開所中の保育所数は15カ所であります。そのうち現在調査対象外の木造の保育所が1カ所、また非木造ではありますが、昭和57年以降に建築された保育所が4カ所ございますので、耐震診断の対象となる保育所は10カ所となっております。

 現在のところ耐震診断は実施しておりませんが、今後順次実施していきたいと考えております。

 なお、最近危ないということで、大平の保育所をやめまして、今の裁判所の後ろ、あそこへ大平と中浦にあった保育所を一緒にして、その耐震性が問題があるということで、新しくつくったのが最近の例でございます。今後とも注意していきたいと思います。

 以上です。その他の問題に関しては、担当課長より答弁をさせます。

○議長(宮本明裕君)  教育長。

○教育長(井上傳一郎君)  清水正治議員御質問の大綱1の(2)小・中学校の耐震対策状況についてお答えいたします。

 阪神・淡路大地震以来、学校施設についても耐震性の調査及び改修に関して文部科学省から指導があり、平成17年度末までに昭和56年度以前の旧耐震基準で建設された非木造の2階建て以上、または延べ床面積が200平方メートル以上の校舎、体育館について耐震診断を実施するものであります。

 当市におきましては、これに該当する校舎、体育館は、小学校9校22棟、中学校7校18棟、合計16校40棟でございます。平成16年度末の耐震診断実施率は、小・中学校合わせて65%で、平成17年度末では100%の予定であります。また、耐震化率は、平成17年4月1日現在では50%であります。

 今後耐震改修が必要な施設は、平成16年度末までに耐震診断を実施した10校26棟のうち、7校16棟であります。今年度実施の耐震診断9校14棟の結果によって、さらに改修が必要な施設がふえると考えております。

 議員御指摘のとおり、学校施設は児童生徒が一日の大半を過ごす場所であり、災害時においては地域の緊急避難場所としての役割も果たしていることから、安全性の確保が第一に求められています。平成17年度までの耐震診断の結果を踏まえて、18年度以降、緊急度に応じまして2次診断及び耐震改修の実施計画を策定し、できるだけ早く学校施設の耐震化に努めてまいりたいと考えております。

 また、洋式トイレの設置につきましては、大規模改造工事等の際、前向きに取り組みたいと考えておりますので、御理解のほどよろしくお願いいたします。

○議長(宮本明裕君)  清水正治君。

 

○清水正治君  1点だけ再質問をさせていただきます。

 今御答弁をいただきました耐震診断の方は、本年度100%完遂ということでございます。まだまだ工事の方はなかなか半分程度というようにお伺いをいたしましたが、今御答弁のありましたとおり、学校は特に地域住民、またもちろんのこと児童にとっても大切なところでございますので、できるだけこれは早い取り組みを要望したいと思います。答弁は要りません。

 

○議長(宮本明裕君)  次、上脇和代君。

〔上脇和代君登壇〕

○上脇和代君  通告書に従いまして、大綱3について質問をさせていただきます。

 大綱1、AED、自動体外式除細動器についてであります。自動体外式除細動器、AEDとは、電気ショックが必要な心臓の状態を判断できる心臓電気ショックの機器であります。

 突然死の原因のほとんどが心臓疾患であります。それを心臓突然死と言い、その大部分は心室細動という病気となっております。心室細動になると、全身に血液を送り出す心室のリズムが失われ、不規則に細かく震えてポンプの役割を果たせなくなる重い不整脈の一種ですが、この心室細動を正常な状態に戻すために、一時的に強い電気ショックを与え、除細動でリズムを回復させる方法しかありません。心室細動が起きて呼吸と意識がなくなると、1分ごとに救命率が1割ずつ低下し、3分以内にAEDを使えば4人に3人が助かり、10分を超すと救命は不可能だと言われております。

 救急隊が到着するまでに対応できるAEDは、軽量で、内蔵された電池で自動的に作動し、音声によって順を追って説明してくれます。必要のないときには作動しない仕組みになっており、特別の資格がなくてもよいということで、昨年の7月1日から一般市民にも使えるように厚生労働省より通知されております。

 手軽に使えるところから、既に空港とか大きな駅、スポーツセンターとか学校など、人の多く集まるところに配置されており、これは年を追うごとに配置がふえてくると考えられます。

 そこで、質問ですが、万が一に備えて八幡浜市でも、人の多く集まるところ、庁舎、中学校、文化センター、保健センター、スポーツセンターなどに備えられるお考えはありませんか。特にクラブ活動など激しい運動をしている中学校には必要であると思いますが、いかがでしょうか、お伺いをいたします。

 

大綱2は、高齢者の健康づくりのための公園の活用についてであります。

 9月は敬老月間であり、100歳以上が13人と報道されておりました。9月1日現在、八幡浜市の65歳以上の高齢者が1万2,030人、人口が4万2,341人となり、約3.5人に1人が高齢者であります。この現状が介護保険税、国民保険税の増税となり、市民に大きな負担となってきております。

 また、今年度は介護保険の見直しもあり、高齢者にとってはさらに厳しい状況に置かれております。

 八幡浜市では、高齢者が元気で長生きするための対策として、転ばん教室や生き生きサロンなどいろいろな事業に取り組んでいただいておりますが、まずは市民一人一人が自分の健康は自分で守るという考えのもとに、日常的に意識して体を動かすことが大切であると考えます。

 そこで、総合的な健康づくりの一環として、高齢者の方にもっと公園を利用していただきたいと思います。家から一歩外に出て人に出会い、会話する、このような行動が健康づくりの一つであると考えるからであります。

 そこで、質問の第1点は、王子の森公園は大変立派な公園ですが、利用者が非常に少ないと聞いております。高齢者に利用していただくためにも、溝や段差のないバリアフリーを取り入れた公園整備に取り組むべきだと思いますが、いかがでしょうか、お伺いいたします。

 質問の第2点は、高齢者がみずから健康づくりをしていくために、公園の一画に高齢者が使いやすい軽い運動のできるような設備はできないものでしょうか、お伺いをいたします。

 質問の第3点は、目で楽しみ、心をいやしてくれる花壇があれば、もっと多くの人が公園を利用すると思いますが、どのようにお考えでしょうか。

 質問の第4点は、北浜公園には碁を楽しんでおられる方々がおられます。これも健康づくりの一つと考えますが、台の上の電気が暗いという声があります。改善できないでしょうか。

 質問の第5点は、川上町川名津の埋立緑地帯にある子供の遊び場は、高齢者の憩いの場所でもあります。利用者からトイレが欲しいという声がありますが、設置できないでしょうか。また、屋根のあるベンチについても御検討をお願いいたします。

 

大綱3、愛宕山団地の街灯についてであります。

 愛宕山団地は、道路から団地までの間が山を掘り割ったような状態につくられているため、夜は非常に暗く、防犯の面からも不安があるという声が出ております。街灯の設置はできないでしょうか、お伺いをいたします。街路灯でございます。

 以上でございます。

 

○議長(宮本明裕君)  市長。

○市長(高橋英吾君)  上脇議員の大綱2、高齢者の健康まちづくりのための公園の活用について。

 1、王子の森公園は高齢者に使いづらいので改善をできないか。2、一区画を高齢者用にできないか。3、利用者が少ないので、花壇でもあれば。4、北浜公園のテーブルの電気が暗い。この4点についてお答えします。

 王子の森公園は、市民の皆様が利用できる都市公園として、運動広場や子供の広場を含め、昭和51年11月に完成し、今日まで来ております。その間、施設の維持修繕等に努めてまいりましたが、完成から30年経過しており、議員御指摘のように、高齢者の方々には利用しにくい面もあると存じますので、昨年3基ほど設置しましたベンチの増設やバリアフリー化等を進め、高齢者、障害者を含むすべての人々が利用しやすい公園になるよう、できるものから随時改善していきたいと考えております。

 なお、一区画を高齢者用にしてはとのことですが、特定な区域ではなく、先ほども言いましたように、公園全体のバリアフリー化の中で配慮したいと考えております。

 花壇の設置につきましては、公園全体のバランスを考慮し、今後検討していきたいと思います。

 また、北浜公園のテーブルの電灯が暗いとの御指摘ですが、一応公園内の照明は本来防犯などのために設置してあり、過度の照明は必要ないものと思われますが、碁じゃなしに将棋、将棋だったと思いますけど、将棋の観点からということであれば、またうちもちょっと検討してみたいと、このように思っております。

 以上です。その他の問題に関しては、担当課長より答弁させます。

○議長(宮本明裕君)  財政課長。

○財政課長(山本一夫君)  それでは、上脇議員の大綱2、高齢者の健康づくりのための公園の活用について、5点目、川名津埋立地の緑地内広場に簡易トイレを設置できないかについてお答えをいたします。

 

 川名津埋立地宅地分譲に伴いまして、宅地内緑地に緑地整備の一環といたしまして、地区住民からの要望もありまして、現在遊具を設置いたしております。議員言われたとおり、幼児、児童の遊び場また高齢者の憩いの場として利用をされております。

 御質問の簡易トイレの設置につきましては、今ほど申し上げました地区住民の利用状況、またそのほかちびっ子広場などの現状を考慮しながら、今後検討してまいりたいと考えております。

 以上であります。

○議長(宮本明裕君)  保健センター所長。

○保健センター所長(永井俊明君)  それでは、上脇議員御指摘の大綱1、AED、自動体外式除細動器についてお答えいたします。

 AEDは救急の現場で医療従事者でない一般の人でも簡単に除細動を行うことができるよう設計されている機器でございます。上脇議員御指摘のとおり、平成16年7月1日に厚生労働省から、非医療従事者による自動体外除細動器、AEDの使用についての通知が出されております。

 これにより、心臓停止を起こし、生命の危険がある人に一刻でも早く救急蘇生を行うため、その現場に居合わせた人がAEDを使用し、心臓に電気ショックを与え、心臓の動きを取り戻し、救急隊が到着するまでの対応を行うことで救命効果を高めようというものでございます。

 現在、八幡浜市におきましては、消防署に2台設置をいたしており、救急救命士が配置されていない救急車での活用をしているのが現状でございます。

 議員御質問の庁舎、学校、保健センター、スポーツセンター等へのAEDの設置につきましては、今後関係機関と課題を協議し、検討をしていきたいと考えております。

 以上です。

○議長(宮本明裕君)  建設課長。

○建設課長(石田 修君)  大綱3の愛宕山団地の街路灯についてお答えをいたします。

 議員御質問の愛宕山団地に至る市道のうち、愛宕山中学校から愛宕山団地までの区間につきましては、市といたしましては既に調査済みでございます。その結果、街路灯の必要性が認められましたので、その措置といたしまして、団地入り口付近に街路灯の設置を行うべく計画し、既に工事を発注しております。

 これによりこの区間は改善されるものと判断いたしておりますが、設置後の様子を確認し、必要であれば今後増設を検討したいと考えておりますので、御理解のほどよろしくお願いいたします。

 以上です。

○議長(宮本明裕君)  上脇和代君。

 

○上脇和代君  愛宕山団地についてはもう既に取り組んでいただいているということで、ありがたく思っております。

 それから、健康づくりのための公園の整備についてでありますが、非常に前向きに市長の方から答弁をいただきました。高齢者がまず外に出ることが一番これからは大切だと思いますし、ある高齢者が車いすで体の悪い御主人を連れて五反田と千丈川の流域のところにあります休憩所、ヤナギのある休憩所がありますが、そこまで行って一休みをして、そして家に帰ってくると。その休み場所が東屋ですけれども、大変ありがたいという声がございました。

 高齢者というのは、本当に身近なところにそういうところがないと、なかなか出ていきにくい、そういうところもありますので、現在ある公園だけを私は指定いたしましたが、市内にはまだまだ千丈地区にも江戸岡地区にも、また保内の方にもまだ充実しないところがたくさんあるとは思いますが、そういうところも含めて、小さい公園でもいい、高齢者や子供が遊べるところをこれからも考えていただきたいと思います。

 それから、大綱1のAEDについてですが、1台が30万円という、大体30万円ぐらいだということでございますので、経費もかかるとは思いますが、きのうたまたまテレビを見ておりました。徳島県が大量に設置をするようなニュースが流れましたので、直接私は県庁に電話して聞いてみました。そしたら、県の施設に16台、高校に40台、盲学校に9台、養護センターに1台、日本赤十字が100台ほど何か構えるような予定をしておりますというふうな回答をいただきました。

 人数の多いところは確かに危険な確率は多いわけですけども、かといって人数が少ないからこういうことはないとは言えないわけでございます。徳島県では、野球部の選手が胸にボールが当たって、それで心不全を起こしたらしくて、亡くなられたということがございます。八幡浜市において、過去においてマラソン中に亡くなられたという例もございます。

 ぜひ、私はせめて中学校ぐらいの野球とかいろんな激しい運動をするところにだけでもまず設置していただけないかなと思っておりますが、いかがでしょうか。

 以上でございます。

 

○議長(宮本明裕君)  保健センター所長。

○保健センター所長(永井俊明君)  AEDの件ですが、せめて中学校にということですが、先ほども御回答しましたように、関係機関と課題、このAED、一般の方が手軽に使えるということですが、前に3時間ほどの講習も必要でございます。そういう点十分検討しながら学校とも相談して検討していきたいと思います。

○議長(宮本明裕君)  次、都築 旦君。

〔都築 旦君登壇〕

○都築 旦君  民主党の都築 旦でございます。久々の質問ということで、多少緊張しておりますし、また準備不足で多少舌足らずの点もあるかもわかりませんが、よろしくお願いをいたします。

 私は、さきの市議選で、市政の改革は住民の視点でということで訴えてまいりましたが、今後もこの立場から議員活動をやってまいりたいと思います。

 さて、質問でございますが、私は既に提出をしている質問通告書に従いまして、大綱2点にわたりお尋ねをいたします。

 

大綱の第1点は、合併をしてよかったと言われるまちづくりについてでございます。

 この件では、さきの6月定例会でも上脇議員より市長のまちづくりのビジョンについてのお尋ねがあったようでありますが、私は、厳しい財政状況のもとで、今後どのように行財政運営をされ、合併をしてよかったと言われるまちづくりを目指されるのか、お尋ねをしたいと思います。

 市長は今9月定例会の総括説明で、厳しい財政状況のもとで、施策の厳選による投資的事業の抑制、さらには行財政改革の推進など、継続性のある安定した財政運営に向けた諸施策を着実に進めると述べられました。

 また、先日公表をされました平成16年度八幡浜市財政事情でも、1つ、本市においては、市税の減収、国の三位一体の改革による国庫補助負担金の一般財源化、地方交付税の削減等、財政状況は非常に厳しい状況ではあるが、さまざまな財政需要に的確にこたえることができるよう、行財政改革、地方分権の推進等に積極的に取り組み、効率的で持続可能な財政への転換を図る必要がある。今後ともそれぞれの歳出をその構造にまで踏み込んで厳しく見直し、一層の努力を図る必要がある。3点目として、あわせて税収入の確保、受益者負担の適正化等、財源の確保に努める一方、各種施策の優先順位についての厳しい選択を行い、限られた財源の重点的配分と経費支出の効率化に徹し、節度ある財政運営に努めるとされています。これはつまり、行財政改革を通して財政構造の健全化を目指すということであろうと思います。

 市長も御案内のとおり、市町村の財政構造が健全であるかどうかの尺度に経常収支比率をもってはかることが一般的とされています。本市における経常収支比率の推移は、平成14年度が89.4%、15年度が84.2%、16年度89.4%となっており、財政の硬直化につながっていると思われます。

 私は、合併をしてよかったと言われるまちづくりの基本は、健全な行財政運営にあると思います。また、多くの市民からも、合併前のアンケートで、合併に期待する点として、第1位に行政経費の節約及び行財政運営の効率化を上げられているように記憶をしています。市長は、経常収支比率や借金体質の度合いを示すとされている公債費比率の改善のために、今後具体的にどのような施策を展開されるのかお聞かせをください。

 次に、市長が今後の重要施策として上げられている八幡浜港港湾漁港振興ビジョンの推進及び市立八幡浜総合病院の整備拡充についてお尋ねをいたします。

 ミカンと魚のまちをキャッチフレーズとする本市にとって、港湾漁港振興ビジョンは地域全体の振興策の柱であり、市の活性化策の目玉でもあります。また、少子・高齢化社会における地域医療の中核的役割を担っている市立総合病院の整備拡充は、多くの市民の期待するところであろうと思います。この2つの施策については、これまで多くの先輩や同僚議員からも質問があったようでありますので、私は次の点に絞りお尋ねをいたします。

 市長も御承知だと思うのでありますが、かって市町村合併の枠組み論議では、周辺自治体からは八幡浜市の財政難を懸念する声が上がっていました。そして、この財政悪化を招いた大きな要因としては、90年代後半に集中した大型事業だとも言われております。

 このうち、釣り堀公園お魚牧場に約18億円、市環境センターごみ焼却場と周辺の公園整備に約110億円が投じられました。この2つの事業だけで当時の年間の歳出総額に匹敵する投資額であります。費用対効果の面でも批判が多いこれらの事業の起債償還が今大きな負担としてのしかかっているのではないかと思います。

 これらの点を考えるとき、今市長に求められている点は、限られた財源の中で事業の優先順位や緊急性を見定め、将来に禍根を残さない事業の選択であり、行政運営だと思うのでありますが、市長のお考えをお聞かせください。

 第3に、基幹産業、第1次産業の振興策についてお尋ねをいたします。

 優良産地を抱えるかんきつ農業と四国有数の水揚げを誇る漁業は、長年地元経済をリードしてまいりました。ただ、ここ数年は水揚げの減少や不況による価格の低迷などで疲弊が著しく、農・漁業に対する行政の支援にかってない期待が寄せられています。

 また、これらの1次産業の衰退は、先細る一方の市税の減収に拍車をかけており、農・漁業振興策の強化は不可欠となっています。

 市は、平成13年3月、市民アンケートなどを踏まえて策定した総合計画で、海の幸、山の幸を活性化の切り札として位置づけられています。地元の貴重な産業を守り、発展させることは、市民共通の願いでもあります。市は今後どのように具体的に支援策を展開していくのかお聞かせを願いたいと思います。

 

大綱の第2点は、仮設地方水産卸売市場についてでございます。

 7月14日付地元紙によれば、市の魚市場整備実行委員会では、7月13日、出島に建設中の仮設魚市場の視察を行うとともに、現場を見ての意見交換会も行ったとあります。

 その中の意見として、道路に出る出入り口も1カ所なので、フェリー出入りの車と交差するところには信号がないと混雑や事故も心配される。前の市場は直接道路に面していたが、ここは中に入り込んだ場所で不便であると。駐車スペースも少ない等、またいろんな資材の関係も多いので大変ではないかと思うという等の指摘があったようであります。

 この視察から2カ月近く経過をしているわけでありますが、市としてはこれらの指摘にどう対応されたのかお聞かせをください。

 次に、仮設市場に関連してお尋ねをいたします。

 去る9月2日の夜のテレビニュースで、市が市内の沖合底びき網業者の船舶に対して行政代執行を行ったと大々的に報道をされましたが、当市の基幹産業である水産業の中核をなす沖合底びき網業者との間にどのような争いが起きているのか説明を求めるものであります。

 また、愛媛新聞6月14日付の記事によると、当市が水産2社より訴えられたとあり、その後9月3日付の同紙には、市が業者所有の船舶に対して代執行を行ったとありますが、仮設魚市場の営業開始を目前に控え、その一番の想定受益者である業者と訴訟事案になるとは、理解に苦しむところでありますが、訴訟の内容及び代執行に至った経緯をお聞かせください。

 以上で私の質問を終わります。

 

○議長(宮本明裕君)  市長。

○市長(高橋英吾君)  八幡浜市の財政状況とか、そういう問題個々に関しては担当課長より説明させますけれど、優先順位とか、それから現在の財政状況とか、そういうことはちょっと大まかに話をしていきたいと思います。

 まず、八幡浜市が合併するときに、八幡浜市は大借金で、合併したら大ごとになるというようないろいろうわさが出たことは事実であります。これは、御案内のように、平成2年度におきましては、基金が120億円、起債が大体100億円です。そういうところから出発しました。そして、平成11年、私が引き受けたときは、基金が120億円から大体40億円ですね、80億円減りました。それから、起債残高が100億円から215億円にふえました。これが合併のときの恐らく皆さんが懸念された材料だと思います。

 しかし、現在は実質的には150億円前後の起債です、市単独の場合、市単で150億円ぐらい。それから、基金は大体30億円から40億円と、大体このようになっていると思います。数字の少しのぶれはあると思いますけども、これが歴史であります。

 したがって、保内町と合併するときは、非常にまあまあ、それでも厳しいんでありますが、そういう状態で恐らく保内町さんも理解していただいたと思います。

 平成16年度において、ある雑誌で全国781の市のうち、行政改革ランキング度というのがございます。八幡浜市は上から数えて41番です。四国ではトップであります。つまり、数字にもあらわれましたように、具体的に言いますと、部長制をしかないとか、その他職員の非常な努力によって行財政改革が出てきたということです。午前中に出ましたが、委託のやつを、例えばごみ収集車に関しては、20年間業務委託をずっとやっておったんですけれど、行政改革によって入札をいたしましたところ、約4,000万円が浮いたと。そういう個々の積み重ねが現在になったと思います。

 そういうことで、優先順位の問題ですけれど、今港湾漁港振興ビジョンをやっております。130億円というのは、民間除いて110億円ですから、それの大体4分の3が何らかの形で国や県からいただくということで、4分の1、金利を入れて約26億円、これを3年据え置きで20年月賦で払うということで、年間1億六、七千万円ですか、それを20年間払えれば110億円の仕事ができると。できた結果、土地1万5,000坪、坪約40万円としても60億円の市民の財産になると。

 それから、魚市場が日本で一番その当時においては清潔な魚市場で、500台の駐車場があると。こういうことが具体的に費用対効果対策として非常にメリットがあるんではないかと思っております。

 魚市場の人に聞いていただいたらわかるんですが、台風のとき、今の魚市場の下は海でありますから、間から潮が吹き出ていつ落ちるんじゃないかという心配があります。そういう意味で、いろいろな意味で、600人から働いておるあの魚市場をやはり埋め立てなければいけないと。そういうとこから出発しましたし、たまたま財政状況も決していいとは言いませんけれど、何とか徳俵に足をくっつけて、そして頑張っておるのが現状であります。

 質問の中の私の回答は、合併してよかったと言えるまちづくりの基幹産業、農業の振興についてお答えをいたします。

 ミカンと魚のまち八幡浜市にとって、かんきつ農業の振興は極めて重要であり、今後のまちの活性化のためにも、希望が持てる農業経営を目指す、農業後継者を育てる施策を講じていくべきであると考えております。

 国県補助事業を積極的に取り入れ、この地域のかんきつ農業の振興を図るため、土地改良区やJAとの連携は不可欠であり、中山間地域総合整備事業による基盤整備やかんがい排水事業を初め、農業生産総合対策事業等による改植、園内道整備、低コストハウス施設整備、また中山間地域等直接支払制度等の実施に当たっては、今後もJAを初め各種団体を通じて生産者の声を聞きながら推進していきたいと考えております。

 三位一体改革により、市財政面では非常に厳しくなってきている現状の中で、ソフト面でどのように生産者とかかわっていくのかといったところがこれからの課題であると認識をしておりますが、生産者、JAとの連携をさらに深めながら、販売促進や消費拡大に向けたPR活動等も積極的にかかわっていかねばならないと考えております。

 八幡浜市独自の施策としては、東京大田市場におけるミカン初売りや八幡浜高校、JAとのタイアップによるミカンの配布事業、特定農山村総合支援事業によるミカンの里アルバイター事業や4Hクラブ、果樹研究同志会などが実施するソフト事業等も引き続き支援してまいりたいと考えております。

 次に、基幹産業の水産業の振興についてであります。

 八幡浜市の基幹産業でございます水産業は、取扱量では昭和55年度の約4万8,000トン、取扱金額では昭和60年度の約147億円をピークにして、平成16年度の取扱高はピーク時の32%の約1万3,000トン、取扱金額はピーク時の41%の約60億円に減少いたしております。非常に厳しい状況にあると考えております。

 ただし、平成16年度におきましては、取扱量は微減となりましたが、取扱金額では微増いたしております。このような状況下で、平成17年4月、八西地域の8漁協が合併し、とる漁業から育てる漁業への転換を図り、組合員の経営安定と消費者のニーズにこたえる流通加工体制の構築、資源保護と漁場環境を守り、保全し、持続的生産体制を確立する、漁協の機能を強化拡充し、組合員ニーズに即した事業展開を進めることをテーマとして今後この実現に向けて漁業振興策を積極的に取り組んでいくものと考えております。

 市といたしましては、水産業を振興する上で重要なテーマであると認識いたしておりますので、市独自の漁業振興策も必要ではございますが、官民一体となったテーマとしてとらえ、漁業の振興を図っていくことが重要であると考えております。

 その他の問題に関しては、担当課長より答弁をさせます。

○議長(宮本明裕君)  助役。

○助役(谷口治正君)  それでは、2点について答弁をさせていただきます。

 まず、1点目でございますけども、財政面につきましては、市長から総括的な答弁がございました。私の方は大綱1の2、事業の優先順位や緊急性を見きわめて事業実施すべきではないかについてお答えをいたします。

 八幡浜港港湾振興ビジョンの推進などの大型事業の実施に当たりましては、議員御指摘のとおり、優先順位や緊急性を十分見きわめるとともに、補助事業の推進については、できる限りの国庫補助事業を確保するため、国、県との十分な協議を実行し、その他事業の実施に当たっても、国の地方財政計画や補助制度の見直し等を慎重に検討するとともに、当市の財政状況を踏まえた対応をしていくべきものと考えております。

 また、平成6年度からの大型事業に対して多額の起債を発行したことによる起債残高の急増や元利償還金の増加などを再び繰り返すことのないように慎重に対応をしてまいりたいと考えております。

 続きまして、2点目でございますが、大綱2の2でございます。仮設魚市場の建設に関して、出島の係留禁止処分に関する訴訟について。

 まず初めに、八幡浜市が水産2社に訴えられた経緯について御説明を申し上げます。

 八幡浜港港湾振興・港湾漁港整備事業に伴って行った出島野積み場、漁業用倉庫敷地がございます。占用許可を更新しない処分及び船舶の係留禁止処分に対して、平成17年5月18日、共栄水産株式会社及び八幡漁業株式会社2社から訴えられたものでございます。

 また、7月15日には船舶係留禁止処分に対して、有限会社新生水産から松山地方裁判所に処分取り消しの訴状が提出されました。

 提起された訴訟の内容につきましては、係留禁止命令取り消し等請求事件として、八幡浜市が八幡浜港(港湾・漁港)整備事業に伴って行った平成17年2月10日付、沖新田出島の野積み場の明け渡し及び船舶係留禁止の通告に対して、1、共栄水産株式会社の野積み場占用許可を更新しない旨の処分を取り消す。2、共栄水産株式会社、八幡漁業株式会社、有限会社新生水産所有の船舶の係留を禁止する処分を取り消すとの判決を求めるというものでございます。

 次に、どういう経緯で本件倉庫の撤去及び船舶の移動を求めるに至ったかについて御説明をいたします。

 仮設魚市場建設に伴い、魚市場整備実行委員会を設立し意見を聞いておりますが、この中で、面積が現魚市場より狭く、岸壁延長も短い、沖待ちの船を減らさなければならないなどという鮮魚を取り扱う公共施設として機能不足であり、小型漁船は内港側の静穏な水域で陸揚げ作業を行わなければ危険で、漁船への氷の積み込みにも静穏な水域が必要であり、共栄水産の船が係留していると氷の船積みが不可能であるという理由により、共栄水産株式会社の倉庫を移転してほしいという強い要望によりまして、大本氏と再三交渉し、理解を求めてきました。

 交渉がまとまらなかったため、平成17年2月10日に占用許可の更新はしない、係留船舶の移動を命じる通告を行いました。この通告に対しまして相手方が訴訟を提起したものでございます。

 現在係争中でございますが、船舶の移動につきましては、今月の仮設魚市場の供用開始に伴って、早急に氷の船積み用岸壁が必要となることから、9月2日行政代執行を実施いたしました。

 また、9月20日松山地裁におきまして第2回の口頭弁論が行われることになっております。

 以上でございます。

○議長(宮本明裕君)  財政課長。

○財政課長(山本一夫君)  それでは、大綱1、1点目、経常収支比率、公債費比率の改善策について、都築議員の御質問にお答えをいたします。

 まず、経常収支比率につきましては、平成16年度の地方財政状況調べでは89.4%となっております。これは15年度類似団体の数値87.2%と比較いたしますと、若干悪くなっております。経常収支比率の改善につきましては、市税、地方交付税等の経常一般財源が減少する非常に厳しい財政状況ではありますが、小さくて効率的な市役所の実現に向けまして、歳出の削減、行財政改革を徹底する必要があると考えております。今年度に策定を予定しております行財政改革大綱及び実施計画においては、人件費を初めといたしまして聖域のない徹底した見直しの方向性を打ち出し、これに基づき行財政の効率化、一般行政経費の節減、合理化をさらに推進する必要があると考えております。

 次に、16年度の公債費率につきましては、12.7%となっており、これは15年度類似団体の数値16.0%と比べ、よい状況にあります。市債の発行は、将来の財政硬直化の要因となるものであるため、的確な財政状況の把握など、市政全般の推移を慎重に見きわめながら、長期的視野に立ち、交付税措置の有利な地方債の活用を図っていきたいと考えております。

 以上であります。

○議長(宮本明裕君)  水産港湾課長。

○水産港湾課長(上甲眞喜君)  大綱2の仮設市場の建設に関して、市場及びフェリー利用者等の車の混雑、事故防止対策についてお答えをいたします。

 議員御指摘のとおり、魚市場は関係車両とフェリー車両の輻輳につきましては、水産関係者及びフェリー会社双方より意見を聴取いたしまして、八幡浜警察署と事故防止の協議を行いました。

 現在、フェリー乗り場の直線道路を1車線ふやし、道幅も拡幅いたしております。また、魚市場の供用開始後は、フェリー会社及び市におきまして、それぞれ1名交通整理員を配置し、事故防止に努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

○議長(宮本明裕君)  休憩いたします。

   午前11時55分 休憩

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   午後 1時00分 再開

○議長(宮本明裕君)  再開いたします。

 都築 旦君。

 

○都築 旦君  再質問をやらせていただきますが、最初に市長の方から御答弁いただいたわけなんですけども、正直のところ、私も最初の質問のときにも申し上げたんですが、4年ぶりぐらいの質問ということで、緊張もしておりましたし、また同時に準備不足ということで、多少舌足らずのまた再質問になると思いますが、ひとつ御了解をいただきたいと思います。

 最初に、市長の方から答弁のいただいた件でございますけれども、基金の関係や起債の関係、確かに財政状況というのはかってと比べていえばよくなってきているということはわかってるんですが、ただ私自身正直に感じた点で言いますと、例えば普通の予算を組む場合に、通常の予算の段階で、例えば今月なら9月なら9月の議会で、基金を取り崩した形で一般財源の中へはめ込んでいくという形というのは、本来的には正常な形での財政運営ではないと思うんです。

 財政調整基金というのは、確かにそのための基金としてあるわけですが、これは何年かに一度の形での取り崩しというなら本来的な意味でわかるんですが、恐らく私もずっと見てみますと、ほとんど毎年基金をそういう形で一般財源の中へ繰り込んでいくというやり方は、私はやはり財政状況というのはかなり厳しくなってきているということでとらえております。

 ただ、市長さんのこの9月の総括説明も今ありましたし、また市の財政状況報告というんですか、この報告の中でもありましたが、私はやはり具体的に財政の再建をしていく、健全化を求めていくというのであるならば、お聞きした点は、経常収支比率の中で例えばどの項目、支出のどの項目についてどういう形でやっぱり切り込んでいくといいますか、実際的には経費の削減という形で減らしていくか、このことをやはりできたらお答えをお願いしたかった。

 また同時に、私自身これ特に財政の問題で言いますと、例えば人件費の問題なら人件費の問題について、人件費のどの部分についてどういう形でやっていくというやっぱり具体的な形の、今すぐにという意味じゃないんですけども、少なくとも1年、2年先にはこういう形でやっていくんだと。例えば物件費なら物件費についてはこういう形でやるんだということを、できることならやっぱり明示をしていただきたい。

 そうでないと、私自身ずっとこれ議事録も2年間分ぐらい読ませていただきました。総括説明であるとか、課長さんの説明の中では、財政厳しいんですと、こうこうこういうふうに厳しいから、厳しいからというお話はあるんですが、それと同時に、例えばこの中で見ますと、この報告書の中でも、必要性はあると、財政調の中でもね。こういう形でする必要があります、こういう形の財政を好転するためにはこういう必要がありますということですが、それは具体的にやっぱり予算書の中に反映されるといいますか、それをやっていかないと、ただ言葉だけで終わっていくような要素があるんじゃないかと思いますから、ぜひ今回については私も勉強不足ですし、また同時に、これ言ってすぐ直るというか、改革できる問題じゃないと思いますが、ぜひ考えていただきたいと。

 それと、特に行政改革というのは、私は年度を決めてこの年にどうこうというんじゃなしに、これは常に毎年行政改革というのは検証しながらやっていくものだと思いますので、ぜひその辺のところもお含みおきをお願いしたいと思います。

 あと例えば合併してよかったと言われるまちづくりの基本は、健全な行財政運営ということで私も申し上げましたし、市長からもその面においては健全財政に向けての対応はやりますというお話でございましたので、来年度の予算をひとつ期待すると同時に、来年度の3月の当初の段階での総括説明ということに私自身も期待しておりますので、ぜひその辺のところで御配慮をお願いしたいと思います。

 次に、2点目の重要施策として上げておりました港湾と市立病院の問題。この問題についても、中身については私基本的には、今の八幡浜市の置かれている現状の中で進めていくということについては、私は賛成でございます。

 ただ、問題は、先ほども言いましたように、今の国や、特に国の三位一体改革ということに対しての私は市としての十分な見定めという問題を持っていかないと、事業は進めていくが、途中で国からの補助という問題を含めてその施策が変わって中途半端という形になると、やはり私は問題が後々にまで響いてくるんじゃないかと思いますので、その辺のところは十分に国の動向を踏まえられながら対応をしていただきたいと思いますし、わざわざ私90年代の後半での大型事業の問題を申し上げたのは、やはり財政状況を踏まえられたときには、あれもこれもという形での対応じゃなしに、市立病院の問題はまだ具体的にはなってないようでございますけれども、ぜひあれもこれもということよりも、できるだけやっぱり順序を踏んだ形で対応をしていっていただきたい。それが優先順位だということだと思いますが、この辺のところもぜひこれから先も慎重に考えていただいて、やはり費用対効果、この辺も十分考えられながら実施という形でお願いをしたいと思います。だから、ここについての再答弁という、この項に関しての再答弁ということについては結構でございます。

 それで次に、第1次産業の振興策、これについてもいろいろ御説明はありました。私自身も、農業についてはそれなりに経験もしてきておりますが、漁業については私自身余り理解してない要素もございますし、これから勉強しながら、やはりミカンと魚と両面でひとつ勉強させていただきたいと思っておりますので、ぜひいろいろ御指導お願いしたいと思います。

 ただ、農業に関しての問題で言いますと、例えばかってミカン研究所とかというようなお話もあったやに聞いております。こういう面で、やっぱり国、県の補助に対しての継ぎ足しという意味ではなしに、たとえ金額的には多少わずかでも、市が独自に他の産地と比較してもユニークな形での一つはやはり支援策というのは、私は考えていくべきじゃないか。

 私かって保内町議をやっているときに、農林水産業関係の中でのミカン課というのをつくったらどうですかというお話をしたことがあるんですが、やっぱり八幡浜市というのはミカンと魚というキャッチフレーズで全国的には有名になっておるんですから、それをやっぱり最大限活用していくような独自の支援策というのを私は考えていくべきじゃないかと思うんです。だから、その辺のところは私も知恵を出したいと思いますが、職員の皆さんにも知恵を出していただいて、八幡浜市独自のやっぱり支援策というものをぜひ考えていただきたい。この辺についてもう一度市長の方からお答えを願いたいと思います。

 次に、仮設地方水産卸売市場の件でございます。これについては、もう近々の開設ということでございますので、私質問で申し上げたように、くれぐれも事故のない形での対応。できるだけやはりこの市場ということについては、出荷市場ということでございますので、その辺のところは十分踏まえられて、やっぱり出荷業者、出荷の関係者の意向というのを踏まえながらぜひ運営というものにかかわっていただきたいと思います。

 それと、この項の2つ目の代執行に絡む問題です。私最初の質問でも申し上げたんですが、トロが今トロール船の関係で2統4隻ですか、しかないという現状の中で、その一方の業者と市がけんかといいますか、そういう形になっているというのは、周りの方たち、当事者以外の人たちというのは、やっぱりかなり驚かれたし、心配されたと思うんです。お互いにこういう形の訴訟ということですから、言い分はあると思います。ただ、私は先ほど来言っておりますけど、やっぱり魚のまちのイメージとして、さらにイメージダウンの問題や、またトロが少なくなって寂しくなってきているということが言われている状況の中で、ここまでに至るまでの段階でなぜ対応ができなかったのか、そこの辺のとこを含めてやっぱりもうちょっと、人間ですから感情論を含めていろいろあると思います。当事者である課長さんを含めていろいろあったことと思いますが、私はやっぱり市民感情として見たときには、今あるトロを最大限、今以上にトロにも活躍してもらわない限り、漁業振興さらには八幡浜市が進めている港湾振興ビジョンの中における市場関係の対応としても、私は極めてマイナスのイメージというのが強くなるんじゃないかと思うんです。だから、その辺のところでぜひやっぱり腹を割った形で、幾ら係争中だといっても、最後まで行くかどうかというのは当事者間の間のいろんな腹づもりもあるでしょうが、和解という問題もありますし、その辺のとこを含めて私はぜひ聞かせていただきたいのと、1点だけ、私も新聞等でしか知らないわけなんですが、須田への移転という問題。係留の場所を須田へ移転して、倉庫の件ですか、その辺で須田という形で提供されているが、その辺のところで実際的な話し合いとしてその話というのはどの段階まで進んでいるのか、できたらその問題についてお答えを願いたいと思います。

 以上です。

 

○議長(宮本明裕君)  市長。

○市長(高橋英吾君)  たくさん質問がありますので、ちょっと私の部分がどの部分かというのははっきり把握できませんが、第1次産業の対策ということで、ミカンと魚ということでありますし、また三位一体の関係で将来どうなるのかということですけれど、三位一体というのは、補助金削減それからその他いろいろもろもろ削減されまして苦しいんですけれど、補助金削減の中に港湾は入っておりません。したがって、今頭だしでどんどん行っておりますが、この点は確認しましたら、港湾に関してはありませんから心配は現在のところはしておりません。

 その他、市立病院ですけれど、港湾振興ビジョンと違うて、130億円全部企業債でやらんといけんということで、市民が全部かぶると。いわゆる補助は0円ということなんで、都築議員の言うように、慎重にやらないと大変なことになるということで、これは現在優先順位としては港湾振興ビジョン、これの山を越えたころにということと、医療福祉の観点で、この八西地区は大きな病院は八幡浜しかないと。したがって、不採算部分もやらなければいけないと。大洲市立病院のように、不採算部門は切るというわけにはいかんわけです。そういう意味で、御指摘のとおり、これ優先順位ということと、財政の問題がありますので、慎重にやりたいと思います。

 それから、ミカンの問題で、私がなる前にミカン研究所とかと言ったんですけれど、吉田にとにかくとられて、こちらの方は言葉だけ残って、実際にはもう政策的にはもう生きていないということです。

 八幡浜市もみかん会館ということ、今の労働金庫のところへ建てようとしたわけでありますが、なぜか労働金庫が建って非常に使い勝手が悪くなったと。そういうことでつぶれたような気もしますし、そこらがちょっと過去のことで私もよくわからんのですけれど、ミカンに関してはとにかく八幡浜市にとっては大変な問題でありますから、日本一を誇っておりますので、できる限りの援助はしていきたいし、ユニークな作戦がありましたら、私どもも考えますし、また皆さん方の知恵もかりたいと思います。

 それから、水産業に関しては、水産業もかんきつもそうですけれど、2007年、今2005年ですね、アメリカ最大のスーパー、あれ何とかいうたな、ウォールマートがすべて食べ物に関してはいわゆるトレーサビリティーIDという言葉で言ってるんですけど、それがどこでとれてどの時間に搬出されてということを全部の商品にやります、2007年度から。恐らくその後日本のスーパーもすべての食品にやるんではないかなと。

 我々はICカード、電子値札と言っているんですけれど、それと同じようなもので、平成23年度に魚市場ができますと、いわゆるどこの船に乗って、それで八幡浜の魚市場へ揚げて、そしてどのトラックでどういう時間でこう行くと、そういうような原産地証明ですか、それが恐らくなると思います。今ICカードは10円ぐらいですか。恐らく平成23年ぐらいになると二、三円になるんじゃないかなと。そういう時代が来ているわけであります。

 したがって、水産業もなかなか大変ですけれど、大体トロの今シェアは一時は5割超したんですけど、今は六、七%じゃないかなと。残ったトロを何とか助けないといけないという気持ちでおります。できる限りそういう点を配慮をしていきたいと思います。

 その他の問題は担当課長より答弁させます。

○議長(宮本明裕君)  水産港湾課長。

○水産港湾課長(上甲眞喜君)  訴訟になっている点で、なぜ対応できなかったかということについてでございますけども、市が今現在被告となっておるわけでございますけども、原告と数回の協議を重ねてまいりました。ということは、八幡浜市の水産業の基幹産業であるということは我々も頭に十分ございます。トロの位置づけも重要なものであるという認識をした中での協議を重ねてまいりました。

 その中で、相手方の要求があるいは議会、市民の皆様の理解を得られる範囲を越えたものであったということでございますので、公平公正な行政を一番にやっていく必要があるということで判断をいたしました。

 須田への移転等のお話につきましては、係争中でございまして、その辺の言った、言わないの議論が中心になってこようかと思いますので、ここでは答弁を差し控えさせていただいたらと思います。

 以上です。

○議長(宮本明裕君)  財政課長。

○財政課長(山本一夫君)  補正予算の関係で、繰入金をということでございますけれども、今の当市といたしましては、通年予算で当初予算を策定いたします。といいますのも、こういう財政状況でございますので、補正に補助金が確定した投資的事業を組むように計画的にやっております。

 ただし、通年予算を組むためにどうしても歳入の方の普通交付税とか、特に特別交付税、これは年度末にならないと確定いたしません。そういう関係で、どうしても予算を組む場合に当初予算につきましては基金の繰り入れで補てんをすると、そういう状況であります。

 それから、経常収支比率につきましては、約1億円で1%前後いたします。ただ、この中でいわゆる義務的経費、人件費、公債費、扶助費あるわけですが、議員御承知のとおり、公債費につきましては繰上償還等を14年度にいたしましたので、公債そのものとしては減っております。ただし、1つ経常収支比率で大きなウエートを占めておりますのが、繰出金の中の下水道会計の繰り出しでございます。これが大きな経常収支比率の高いという理由の一つでございます。ただ、これも整備率が県下でも八幡浜市が一番いいわけですが、今までの投資がはね返ってきとると、そういう状況で繰り出しをせざるを得ないと、そういう状況でございます。

 それから、これはPR不足かもわかりませんが、当初予算編成方針の中で、物件費と経常経費につきましては、決算ベースとかパーセントを組んどりまして、特に投資的事業につきましては、17年度につきましては、旧八幡浜市でございますけれども、予算編成方針の段階で前年度の20%を目安に要求をせよというような指示を出しております。

 ここには方針上は出しておりませんですけれども、全体的なPRといいますか、編成方針までは表に出ておりませんので、そこら辺のことはあるかと思います。

 以上であります。

○議長(宮本明裕君)  都築 旦君。

 

○都築 旦君  ちょっと私再質問の中で言えばよかったんですが、こういう起債の関係、地方債の関係、これは確かに公債費率というのはそんなに高くないというお話でございましたが、これただ私自身見るのに、特別会計はまた別枠になってるわけなんです。

 ただ、財政全体をはかるときには、便宜上は特別会計という形になっておりますが、一般会計と特別会計合わせて財政ということで見ていかないと、保内町の場合にもよくあったんです。一般会計の部分はこんなに借金ありませんよと。財政的にかなり厳しいんじゃないかということを申し上げると、いやそうでもないんですという話やったです。

 今助役さんが一番その当時のことも知っておられますから、おわかりだと思うんですが、特別会計と合わせて今の起債の状況を見ますと、かなり公債費も私は厳しい状況になってきていると。そして、今課長さんの方が言われた基金の取り崩しの問題です。この問題についても、私は基金の取り崩しがいかんということではないんです。それは財政調整基金というのはそのためにあるんですから。ただ、問題は、それを最初から歳入の一つとして当て込んで対応していくというやり方は、継続性のある例えば財政運営という面を考えたときに、基金のある間はいいですよ。ところが、基金がなくなったとき、恐らくこれは今のペースで行くとそんなに長い期間はかからんと思います。そして、これからの歳入、市税を含めて歳入の面で好転する条件というのは余りないと思うんです。その辺のところを踏まえて私はやはり、こういう言い方言ったら失礼かもわかりませんが、身の丈に合った形でのやっぱり財政という問題を考えていかないと、将来的に禍根を残す要素があると。

 ただ、私は必要性はある、この問題についてこう改善する必要性はあるという形で言われている点は、全くそのとおりだと思います。要は、その必要性を具体的にどういう形で、先ほども申し上げましたが、予算の中に反映していくか、このことをぜひ来年度の予算では期待をしておりますので、ぜひわかるような形で対応していただきたいと思います。

 それと、市長さんから答弁のあった市病の関係、市立病院の整備拡充の問題。私も急ぐ必要はないとは言いませんけども、この問題については、かってたしか市長もだれかの質問に答弁されたと思うんですが、今の市立病院の入院患者の約半数は周辺部だというところを含めて見たときに、やはり周辺の市町村といいますか、周辺といいますと伊方になりますが、伊方町とか、例えば西予市とかについても、やはり市立病院自身を八幡浜の市立病院という形に限定するんじゃなく、もうちょっとこの地域の中核的な病院というふうに考えるんなら、私は組合といったらおかしいかもわかりませんが、広域的な形での対応というのがやっぱり検討の余地があるんじゃないかと思います。市の単独の自治体の病院というのは、どこを見てもやっぱりかなり厳しい状況にあると思うんです。その面で、今の市立病院の入院患者とか外来患者の実態を見たときに、私は十分に周辺の市町村に働きかける要素というのがあると思うんです。だから、その辺のところをぜひ検討していただきたいというふうに思います。

 以上でございます。

 

○議長(宮本明裕君)  市長。

○市長(高橋英吾君)  今の広域的な問題ですけれど、平成17年第2回の市議会定例会の説明の、6月議会ですね、今後の市立八幡浜総合病院のあり方について、近隣市、町との連携を図りながら検討委員会等において検討を進めてまいりたいと考えておりますということで、お金がかかるので、今のように、特に伊方町は個人的にそうなって一緒にやろうやという話は常々しております。

 ただ、西予市においては、果たしてどうなるかということはちょっとわからないんですけど、そうしないと、市単独ではとてもじゃないけどやれないという認識は持っております。

 以上です。

○議長(宮本明裕君)  次、宇都宮富夫君。

〔宇都宮富夫君登壇〕

○宇都宮富夫君  私は、質問通告に従いまして、大綱4点について市長及び関係理事者に質問をいたします。

 ところで、8月の新市議選では、支援者の皆さんの力でトップ当選を飾らせていただきましたが、その喜び以上に責任の重さをずっしりと背中に背負ったような感じがしており、身の引き締まる思いをしております。

 新八幡浜市の発展と市民福祉の向上に、微力ではありますが、力を尽くしてまいりたいと考えております。今後とも支援者の皆様を初め市民各位、同僚議員各位の御指導、御鞭撻をこの場をかりましてお願い申し上げる次第でございます。

 質問に入る前に、私の一般質問への御理解をいただきたいと思いまして、私の議会活動への基本的姿勢について少し御説明を申し上げたいと思います。お許しをいただきたいと思います。

 御承知のように、国政は議院内閣制でございます。国会では内閣総理大臣を選出し、選出した政党が与党となって行政府である内閣を支え、内閣は国会に対して直接責任を負う、こういう構造でございます。

 一方、地方自治体は首長、議員とも住民による直接選挙で選ばれ、住民に対して直接責任を負うという構造でございます。いわば大統領制に近いというのが私の認識であります。

 したがいまして、地方議会では国政と異なり、首長に対して与党、野党という立場は基本的にないと考えております。私は市民に直接責任を負う立場から、市民の利益を代表して市長の市政運営をチェックし、市民ニーズに基づきました政策提言を行い、是々非々の立場で議会活動を進めてまいりたいと考えております。

 さて、質問に移りますが、まず大綱第1点は、市長の政治姿勢についてであります。

 4月に行われた合併後初めての新八幡浜市の市長選は、高橋市長以外に立候補者はなく、高橋市長の無投票当選となりました。新市になり初めての市長選で無投票となりましたのは、県下で八幡浜市だけではないかと思うのでございます。無投票という事態になったことに対し、八幡浜市は元気がなくなってきたなというのが私の感じであり、そう感じられたのは私一人ではないと、このよう考えております。

 高橋市長におかれましても、市長選を通じまして市民に御自身の抱負を語り、市民の厳粛な審判を受け、選挙戦を勝利した上で気持ちを新たに合併後の新八幡浜市の市長に就任されたかったのではないかと推察いたしております。

 新市議会初の選挙後、初めての定例市議会ということもございまして、改めて私は高橋市長の政治姿勢について3点にわたり質問をいたします。

 まず、第1点は、無投票当選についての所感と市長の政治姿勢についてであります。

 御承知のように、高橋市長は旧八幡浜市から通算いたしまして3期目の市長就任でもございます。さきの無投票当選の所感と市政運営の基本的政治姿勢について、改めて市長の御所見をまず初めにお伺いいたします。

 ところで、釈迦に説法でまことに恐縮でございますけれども、権腐10年という朝鮮の格言がございます。権力は10年続くと腐敗してくる。それは真実から遠い情報で物事を判断するようになるからであろうと言われております。どんな立派な人でも、権力の座に長くいると、側近政治に陥り、批判の声が届かなくなる。多選によるおごり、緩み、腐敗が生じやすくなると言われております。杞憂かと思いますが、この事例を他山の石として、これまで以上に清潔で透明な、しかも開かれた新八幡浜市の市政運営に当たられますよう、この際、市長に申し添えておきたいと思います。

 2点目は、合併のメリットとされているサービスの高度化、多様化、広域的なまちづくりを今後どのように具体化していくかについてであります。

 9月9日付愛媛新聞の報道では、平成の大合併についての世論調査が掲載されております。それによりますと、衆議院小選挙区愛媛4区では、合併についてよかったと答えた人が21.6%、悪かったと答えた人が23.9%、どちらとも言えないと答えた人が50.3%という数字であります。この世論調査結果からもうかがえますように、合併を積極的に評価している人は2割程度でございます。

 今後、新市のまちづくりにおいて、市民が合併のメリットを実感できるように、合併の利点をどのように具体化し、その利点を市民に還元するか、このことが今市政に問われていると思うのであります。この点について市長の御所見をお伺いいたします。

 3点目は、合併による行政サービスの低下や切り捨て、負担増への心配についてであります。

 合併協議の中でも、行政サービスや負担について合併後の調整とされているものがございます。合併による行政サービスの低下や切り捨て、また負担増は避けるべきではないかと私は考えておりますけれども、市長はどのような方針でこれを調整していかれるのか、御所見をこの際お伺いいたします。

 

大綱第2点は、今年度地方財政計画と当市の予算編成についてであります。

 さて、2005年度の地方財政計画の歳入歳出規模は約83兆7,700億円、前年度対比1.1%減であり、一般財源は2004年度水準を確保し、地方税、地方譲与税、地方交付税の増を見込み、他方、地方債の大幅削減、給与関係費の削減、投資的経費単独事業分の8.2%削減及び地方財政計画と決算の乖離是正などがその特徴でございます。

 御承知のように、地方財政計画は地方自治体における予算編成の指針であり、毎年度国が見積もるナショナルスタンダードとしての地方自治体総体の歳入歳出額を示し、国が地方に財源保障をする大枠としての役割を果たすもので、また地方交付税も地方財政計画でその総額が決定されるのであります。

 市長の総括説明でも触れられておりますように、当市の財政も地方財政計画と密接な関係にあり、財政問題を考える上で地方財政計画の内容を理解することは大変重要であります。

 このような観点から、次の4点について、市長及び関係理事者に質問いたします。

 まず、第1点目は、2005年度地方財政計画の特徴と本市への地方交付税、補助金、税源移譲等の影響及び財源不足額とその対応についてであります。この点についての御所見をお伺いいたします。

 2点目は、決算の乖離是正と保育所運営費の超過負担解消、市町村合併、電子自治体についての財政措置に対する対応についてであります。特に保育所運営費の超過負担解消に関連して、過年度の一般財源化による保育所運営費の減少額とその対応についてもこの際お伺いいたします。

 3点目は、投資的経費単独事業分の8.2%削減への対応についてであります。今後の予算編成が拡大ではなく縮小することを前提に、不要不急の公共事業の見直し、縮小は避けられない状況であります。この点につきましても説明を求めます。

 4点目は、予定されている所得税から個人住民税への税源移譲に対する対応についてであります。他市では税源移譲に備えて試算等を行っているところもあるようでございますが、当市での対応はどうか。住民税所得割の10%比例税率化の具体的な設計については、特に所得税非課税の納税者に対して増税とならないよう、税額控除や減免などの課税調整措置を工夫するとともに、そのための財源手当を交付税などで行う仕組みが必要でありますけれども、その対応について市長の答弁を求めたいと思います。

 

大綱第3点は、行財政運営についてであります。

 大変厳しさを増す財政状況の中で、限られた財源をどのように配分するのか。政策的な優先順位をどのようにつけるのか。その基準となる物差しを明確にすることは、行財政運営上、今後ますます重要であり、多くの自治体では政策優先基準と事業評価システムを既に導入していると聞き及んでおります。

 また、健全財政を維持する上で、放漫経営を戒め、過大投資を抑制し、市債管理に注意を払うことが大切であると思うのであります。

 このような観点から、行財政運営に関し4点について、市長及び関係理事者に質問いたします。

 まず、1点目は、政策優先基準と事業評価についてであります。当市では、政策優先基準と事業評価についてどのような取り扱いになっているのか、市長及び関係理事者の説明を求めます。

 2点目は、当市の一般算定による標準財政規模と投資的経費充当経常一般財源の適正規模または使用可能原資の額についてであります。適正、妥当な投資的事業を管理する上の目安として参考にしたいと考えておりますけれども、この点についても市長及び関係理事者の説明を求めます。

 3点目は、先ほどの御答弁にもございましたが、本市の経常収支比率、公債費比率、市債残高と基金残高の推移、単年度収支の推移及び市財政の状況についてであります。この点についても説明を求めたいと思います。

 4点目になりますけれども、合併算定がえと一本算定による標準財政規模との差額の運用についてお伺いいたします。合併後の財政運営のポイントとしては、一本算定を基礎にし、それを財政基準として一般財源の基礎体力として考えることが重要であり、一本算定と合併算定との差額は、それこそ余力として考えるくらいの方が、後の財政運営に禍根を残す程度は低くなると財政専門家は指摘しております。私もこの指摘に同感であり、差額分を財政調整基金等として積み立ててはどうかと思いますけれども、市長の御所見はどうか。

 

最後の大綱第4点は、災害と防災対策についてであります。

 むやみに不安をあおることは慎まなければなりませんけれども、近年の相次ぐ台風災害や地震災害、それに世界的に災害発生の状況を見ますと、日本列島だけではなく、地球全体がおかしくなっているのではないかと不安を感じるところであります。

 また、今世紀前半に発生する可能性が指摘されている東南海・南海地震についての防災対策は、当市にとりましても大変大きな政治課題であると思うのであります。災害に備え、安全、安心の地域社会づくりは、地域政策の大きな柱に据える必要がございます。

 そこで、次の3点について、市長及び関係理事者に端的に質問いたします。

 1点目は、台風14号被害の状況と災害復旧についてであります。まず、この点をお伺いいたします。

 2点目は、自主防災組織の結成状況と今後の対応についてであります。自主防災組織の必要性は言うまでもないことでございますが、当市の結成状況と今後の対応について御説明を求めたいと思います。

 3点目は、危機管理体制、被害想定、情報伝達と避難誘導についてであります。アメリカのハリケーン被害は人災だとの批判が現在起こっておりますけれども、被害想定の甘さや判断ミスが重なり、甚大な被害となったようでございます。当市における危機管理体制や被害想定、情報伝達と避難誘導体制は心配はないのかどうか。

 以上、大綱4点につきまして私の質問を終わりますが、必要に応じて再質問を行いたいと思います。市長初め関係理事者の誠実な、端的な答弁を求めます。

 

○議長(宮本明裕君)  市長。

○市長(高橋英吾君)  宇都宮富夫議員の質問にお答えします。

 質問する前に、無投票は西条市の市長さんは市会議員のときから連続無投票であります。私は34歳のときから選挙、今度で10遍目でありますから、そのうちそういうことも確率からしてあったんではないか。たまたま今度そうであったというふうに考えておりまして、それに対しておごるとかそういうことは一つもないし、伝統的に政治家のうちですから、常に市民のことを頭に置いて、そういう気持ちでやっております。

 宇都宮富夫議員の質問第1項、市長の政治姿勢についてお答えをいたします。

 その中で、権腐10年ということで、これは今言われましたように、韓国のことわざ、よく白石春樹知事が使われておりました。しかし、あの人もとうとう16年やりましたので、なかなか政治家というのはしぶといとこがあるんじゃないかと思っております。

 1点目の新市のスタートに当たり、無投票当選について私の所感と政治姿勢についてということでございますが、新市の初代市長として無投票で当選させていただき、新市の市政を担当させていただくことに大変喜びを感じますとともに、その責任の重大さを痛感しているところでございます。

 宇都宮議員も最高得票で、恐らく私と同じ気持ちではないかと思いますので、お互いに頑張っていきたいと、このように思っております。

 6月の議会でも申し上げましたが、私の政治姿勢につきましては、旧八幡浜市でもそうでありましたが、終始一貫して市民が主役であるという視点に立って行政運営を推進することであります。市民との対話も深め、市民に開かれた市政、市民に信頼される公平公正な市政を目指し、市民とともに歩む明るい未来のまちづくりに邁進する所存でございます。

 したがいまして、引き続きできる限り日本一の情報公開も推進してまいります。常に初心に返り市政運営に当たってまいりますので、議員各位の御指導もよろしくお願いをいたしたいと思います。

 次に、2点目の合併のメリットを今後まちづくりに具体的にどう生かすかということについてでございますが、合併によるメリットとして、サービスの高度化、多様化や重点的な投資による基盤整備の推進、広域的視点に立ったまちづくり、行財政の効率化等がございます。

 まちづくりの一環として、八幡浜港振興ビジョンによる交流施設整備と保内町の町並みを連携させて広域的な交流施策の推進とが考えられますが、これらの合併によるメリットを最大限利用し、今後のまちづくりを展開してまいるので、よろしくお願いいたします。

 なお、保内町との合併は、非常によかった点は、お互い土地が狭いと、非常に手の届く範囲であると。西予市に比べて4分の1の広さでありますから、ありとあらゆる点に気配りができるんではないかと、そういうメリットはございます。

 また、集中的に人口が一定のとこに集まっておりますので、お互いの人間的関係は大都会と比べてある程度できるのではないかと思いますが、しかしやはり徐々に隣は何をする人ぞという傾向がありますので、そういう点で、合併してそういう点も気配りをしていきたいと、このように思っております。

 3点目の合併による行政サービスの低下や切り捨て、負担増はないかとの御質問でございますが、合併協議の中で、サービスは高く、負担は低く、これを基本に調整してまいります。

 また、国保税、固定資産税など旧市、町での差のあったものについては、不均一課税という制度を利用して、合併時点での急激な変動がないようにしております。

 ただし、受益者負担と申しますか、国保などのように保険税等の財源により運営すべきものもございますので、合併に関係なく負担が変動するものがあるということは御理解賜りたいと存じますが、できる限りそういう気持ちでやりますし、また無理なことは皆さん方に御報告し、御理解を求めたいと思います。

 その他の問題は非常に専門的ですし、各課長に答弁をさせたいと思いますので、よろしくお願いします。

○議長(宮本明裕君)  政策推進課長。

○政策推進課長(田中正憲君)  宇都宮富夫議員の大綱3の1点目、政策優先基準と事業評価についての御質問にお答えをいたします。

 現在、政策及び事務事業に対する客観的な優先基準等は設けておりません。しかし、深刻化する少子・高齢化、長引く景気の低迷により、極めて厳しい財政状況が続く中、市民に満足度の高い行政サービスを提供するためには、本格的な地方分権の進展に弾力的な対応ができるよう、自治体の体質強化を図ることが重要となり、そのためには行政運営全般を診断し、明確な指針のもと、合併のメリットを生かした新しい時代の行政システムを構築する必要があります。合併を契機にいま一度全職員が現状を正確に認識し、統一した意識のもとで常に市民の立場に立った発想を心がけ、これまで以上の情報公開や住民の積極的な市政参加を推進し、公正で透明性の高い市民に開かれた信頼される行財政運営を心がけてまいります。

 また、最少の経費で最大の行政効果を上げるという地方自治の基本原則に沿って、合併後の組織機構、事務事業等を早急に見直し、適正な定員管理や給与の見直しを図り、多様化、高度化する住民ニーズに的確にこたえ、むだのない簡素で効率的で地方分権に即応した行政の実現のため、新たな行財政改革計画の策定を急いでおります。

 現在、新市の総合計画の策定作業に取り組んでおりますが、その過程においても、市民アンケート調査を実施し、市民ニーズの把握に努め、民意の反映された計画を策定し、実行してまいりたいと考えております。

 以上であります。

○議長(宮本明裕君)  総務課長。

○総務課長(柏木幸雄君)  宇都宮議員の大綱4、災害と防災対策についてお答えを申し上げます。

 まず、第1点目の台風第14号被害の状況と災害復旧についてでございます。9月6日の台風第14号の被害の状況についてでございますが、旧保内地域の海岸線地域を中心に、住家において床上浸水6世帯12人、床下で35世帯70人の被害がございました。この浸水地域につきましては、環境市民班で防疫活動の実施を行ってまいりました。また、23世帯33人の方々が4施設に自主避難され、それぞれの施設で職員による対応を朝まで行い、全員が無事帰宅されております。

 公共施設である市道、漁港、港湾関係の被害は、合わせて20件1,770万円、農道関係被害は5件で190万円であります。市民生活に影響があります緊急を要するものにつきましては、既に対応をしてまいっております。ただ、予算化の必要な復旧事業については、補助事業への申請、緊急性等を考慮し、復旧してまいりたいと考えております。

 2点目の自主防災組織の結成状況と今後の対応についてでございます。住民の隣保協同の精神に基づく自発的な防災組織につきましては、災害対策の最も基本となる法律である災害対策基本法において、市町村がその充実に努めなければならない旨規定されております。平成7年1月に発生しました阪神・淡路大震災クラスの大規模災害が発生すると、公的な防災機関の適切で迅速な対応は困難となるというそういった教訓から、全国各市町村において地域の実情に応じて自主防災組織の結成が進められております。

 八幡浜市におきましては、昨年度は地震に伴う津波災害を想定をしました主に海岸線地域に、今年度は孤立地区になりそうな山間地域に出向きまして、自主防災組織結成支援の説明会を実施いたしました。旧保内町におきましても、区長会において自主防災組織の意義や必要性について説明を行い、現在までのところ新市全体で13組織、世帯ベースで14.0%の組織率となっております。

 しかしながら、これは全国的に見ますと、まだまだ低い組織率でありますので、今後も順次説明会を実施し、広報等を通じ防災意識の高揚を図り、組織結成への取り組みを支援してまいりたいと考えております。

 3点目の危機管理体制、被害想定、情報伝達と避難誘導についてお答えをいたします。集中豪雨時等における情報伝達及び高齢者等の避難支援に関しましては、有識者による検討報告が平成17年3月に国の中央防災会議に報告をされております。避難勧告等の判断、伝達マニュアル作成ガイドラインが示されたところでございます。

 市町村長が避難勧告等の迅速、的確な判断をするためには、洪水、土砂災害等の災害事象の特性、収集できる情報を踏まえつつ、避難すべき区域や判断基準を明確にしたマニュアルを作成する必要がございます。こうした考えに基づきまして、県内では西条市、新居浜市、四国中央市において、雨量に基づいた避難勧告等の具体的な暫定基準が定められております。当市におきましては、過去の水害の状況、特に昨年度の台風災害での雨量、高潮による浸水の発生状況を一定基準とするとともに、さらに河川、海岸線の警戒すべき地域の状況に応じた基準の策定を地域防災計画の見直しとあわせて実施したいと考えております。

 しかしながら、避難勧告等の判断につきましては、この数値基準だけではなく、事態の進行や現地の状況も踏まえて総合的に判断すべきものと考えております。

 以上でございます。

○議長(宮本明裕君)  財政課長。

○財政課長(山本一夫君)  それでは、大綱2、1点目、地方財政計画の特徴と本市の交付税、補助金、税源移譲などの影響、財源不足とその対応についてお答えをいたします。

 今年度の地方財政計画は、地方交付税が前年度比0.1%増と、前年度以上を確保されているというのが特徴として上げられております。しかし、平成16年度の三位一体の改革による地方交付税などの大幅な減額は継続をいたしております。

 それでは、本市の影響といたしましては、まず普通交付税では、旧保内町の生活保護費の需要がふえたことなどから、昨年度に比べまして2億1,295万円、3.2%の増の67億7,001万1,000円、また地方交付税の振りかえであります臨時財政対策債は、前年度に比べ1億7,070万円、23.1%減の5億6,690万円、普通交付税と臨時財政対策債を合算いたしますと、4,225万9,000円、0.6%の微増となっております。

 次に、補助金の影響につきましては、老人ホーム措置費負担金など9,545万6,000円の減額と試算をいたしております。

 税源移譲につきましては、所得譲与税が前年度に比べ8,146万6,000円、110.1%増の1億5,545万5,000円となっております。財源不足額につきましては、約8億円を見込んでおりまして、うち三位一体の改革による影響額は8億4,000万円程度と試算をしております。

 このような状況の中から、住民サービスの急激な低下を緩和するため、緊急避難的に基金の活用をいたしております。

 それでは、大綱2、2点目、決算の乖離是正と保育所運営費の超過負担解消、市町村合併、電子自治体についての財政措置に対する対応についてお答えをいたします。

 保育所運営費に充てる国庫負担金であります。児童保護費等負担金は、平成16年度に一般財源化され、普通交付税の需要額に算定をされております保育所の運営につきましては、多額の運営費が必要でありますが、児童保護費など負担金が一般財源化されたことによる保育サービスの低下を招くことのないよう、財源の措置を講じております。なお、減少額につきましては、6,790万円と試算をいたしております。なお、これは所得譲与税の5,571万1,000円を充てたといたしますと、減少額は1,219万3,000円となります。

 そのほか市町村合併、電子自治体についての財政措置に対する対応につきましても、従来より積極的に取り組んでおりまして、特に電子自治体につきましては、今後さらに取り組んでいく必要があると考えております。

 それから、大綱2、3点目、投資的経費単独事業分の8.2%削減への対応についてお答えをいたします。

 普通建設事業費などの投資的事業のうち、市単独事業につきましては、事業効果及び緊急性等を再検討いたしております。補助事業の実施においても、市単独事業の継ぎ足しの見直しを行っております。

 また、今後策定が予定されております市総合計画等で、事業の必要性、規模、効果などを十分検討いたしまして、実施計画の肥大化につながらないよう留意をする必要があると考えております。

 それから、4点目、住民税所得割10%比例税率化と所得譲与税による税源移譲への対応についてお答えをいたします。

 税源移譲につきましては、平成18年度税制改正において、個人住民税所得割の税率をフラット化することを基本といたしまして、平成19年度より実施される予定でありますが、現在のところ所得譲与税の減額と個人住民税の増収予定分の試算はできておりませんが、移譲をされた場合の格差につきましては、地方交付税の本来の目的であります財源保障機能と財源調整機能は不可欠でありまして、これらの堅持及び充実強化を今後も強く国に対して要望するものであります。

 続きまして、大綱3、2点目、当市の標準財政規模と投資的経費に充当する経常一般財源の適正規模、使用可能原資の額についてお答えをいたします。

 平成17年度当市の標準財政規模は107億6,192万円、これは一本算定での計算値であります。投資的経費に充当する経常一般財源の適正規模につきましては、市税や三位一体改革の影響を受けております地方交付税などの経常一般財源の歳入の状況、人件費、扶助費、公債費などの義務的経費や国保会計、老人会計、介護保険会計など特別会計への繰出金などの歳出の状況により増減するものと考えており、投資的経費に充当する経常一般財源の適正規模といたしましては、10%以下を目安といたしております。

 次に、大綱3、財政指標、市債残高と基金残高の推移、単年度収支の推移、市財政の状況についてお答えをいたします。

 旧八幡浜市と旧保内町を合算した場合の財政指標についてお答えをいたします。

 まず、経常収支比率につきましては、14年度89.4%、15年度84.2%、16年度、これは合併の年でありますが、89.4%となっております。

 次、公債費率につきましては、14年度17.1%でありましたが、平成15年度13.4%、16年度12.7%と改善をいたしております。

 市債残高につきましては、交付税措置は100%の赤字地方債であります。減税補てん債及び臨時財政対策債を除きますと、14年度が221億1,645万2,000円、15年度211億8,419万2,000円、16年度207億584万7,000円となっております。

 基金残高の推移につきましては、14年度44億3,620万1,000円、15年度43億2,307万5,000円、16年度26億2,760万3,000円となっております。なお、特別会計に属する基金、土地開発基金は含まれておりません。

 最後に、単年度収支につきましては、14年度9,816万4,000円の赤字、15年度2,689万3,000円の黒字、16年度2,576万9,000円の赤字となっております。

 次に、大綱3、4点目、合併算定がえと一本算定による標準財政規模との差額の運用についてお答えをいたします。

 17年度の普通交付税は、旧市、町で合算した額の合計額は67億7,001万1,000円、新八幡浜市のみで算定するいわゆる一本算定では63億2,175万7,000円となり、合併算定がえにより高い方の額67億7,001万1,000円となります。差額であります4億4,825万4,000円の減額を受けない激減緩和措置がとられております。

 御存じのように、当市の財政は市税の減収や三位一体の改革などにより、深刻な財源不足に陥っており、現在のところ基金による補てんをせざるを得ない状況にあります。現実的には基金の積み立てなどの運用はできない状況であります。

 以上であります。

○議長(宮本明裕君)  休憩いたします。

   午後 2時05分 休憩

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   午後 2時21分 再開

○議長(宮本明裕君)  再開いたします。

 宇都宮富夫君。

 

○宇都宮富夫君  再起をしまして初めての議会ということもございまして、また午後の質疑でございますので、なかなか午前中のようにぴしゃっとこう決めることができませんが、少し若干確認の意味で再質問をしたいと思います。

 まず、市長の政治姿勢に関してでございますけれども、日本一の情報公開ということで、非常に市長が1期目の選挙に出られたときにそういう公約を掲げられて、私は非常に新鮮味を感じまして、日本一の情報公開ということを高く評価する一人でございます。新八幡浜市におきましても、従来どおり日本一の情報公開という姿勢は変わらないという御答弁をいただきました。

 この日本一の情報公開の確認したいのは、日本一の情報公開、本当にすばらしいことだと思いますが、実態もそれに近づけていただけるように、私ホームページ見るわけですけれども、だんだん八幡浜市も透明性を高めて、本当に努力されていると思います。

 しかし、項目すべてにわたって日本一の実態があるかというと、まだそういう実態はございません、残念ながら。しかし、努力を多といたしまして、今後それに近づけていただくように、念のため改めてその姿勢について確認をしたいと思います。

 それから、政策の優先基準の問題でございますけれども、その基準はないという課長の答弁であったように思います。

 このやはり基準というものが明確でないと、こういう財政事情の厳しい中、非常に財政運営というものがあいまいになって、市民の目から見ましても、政策優先順位についてやはりなかなか理解ができない点がございます。今後検討課題ということでございますが、ぜひこの政策の優先基準あるいは事業評価の基準というものを明確にして、やはり予算配分等につきましてその基準を活用すると、こういうことを強く求めたいと思います。答弁では、そういう方向性は出ておりますが、残念ながら具体的な姿勢というものがうかがえません。重ねて政策推進課長にそういう具体化に向けての決意をお伺いしておきたいと、このように思います。

 それから、もう一点再質問いたしますが、行財政運営のうち、いわゆる合併算定がえと一本算定の差額の運用についてでございますけれども、現状では一本算定の標準財政規模に即合併後の自治体の財政体質がそれに即そぐうようになるということは、まず私もないと思います。徐々に標準財政規模にそぐう体質をこれからつくっていくと、こういうことになろうかと思いますが、やはり合併算定がえ後の財政を基準とするのではなくて、本来のやはり標準財政規模を基準としてそういう体質化を図る必要があると。この認識については理事者と一致していると思うのでございますけれども、その具体的な方策につきましては、私総務委員会に属しておりませんので、突っ込んだ議論を継続的にできないのが残念でございますけれども、ぜひ財政運営のポイントとして留意していただきたいと思います。

 それから、ちなみに地方債の現在高ですね、これが242億円ですか、平成16年度であると思うんです。それで、標準財政規模の大体2倍程度が地方債の適正規模だというふうに言われております。ですから、財政運営のもう一つのポイントは、やはり市債管理をどうするかです。やはり適正規模に抑え込むと、これがやはり財政運営のもう一つの非常に大事なポイントだと思います。

 そういう点から見ますと、まだまだ市債残高が高いと、数字の上では。しかし、この市債の運用につきましても、償還財源が明確で、きちっとした裏づけがあれば、必ずしも数字の上の市債残高が高いということが必ずしも不適切な財政運営であるというふうには限りません。その点、この市債残高の償還の財源がどうなっているのか。私手元に決算別の状況一覧表がございますので、その数字しかわかりませんけれども、そういうことを気をつけて財政当局としても財政運営に当たっていただきたい。この点につきましても、財政当局のお考えを確認したい、このように思います。

 この経常収支比率も減税補てん債等を含めた経常収支比率は89.4%ですけれども、それをのけますと95.7%。大体妥当な経常収支比率の範囲は80%ということが目安でございますので、そういう観点から見ますと、非常に財政の硬直が進んでいると。それと、基金の取り崩しも非常に進んで、非常に財源不足等から考えますと、本当に財政状況は厳しいということでございますので、健全財政を維持する上で、市長初め市政運営に当たりましては、本当に適切な財政運営を求めて再質問を終わりたいと思います。

 

○議長(宮本明裕君)  市長。

○市長(高橋英吾君)  政治姿勢でございますけれど、少し褒めていただきましたが、まだまだ私としては努力が足りないと思っております。

 なお、日本一ということは一つの目標でありまして、まだまだ私たちがこれは要らないんじゃないかと思う場合、また皆さん方から見たらこれは要るぞと、公開した方がいいぞということ、そういう点がありましたら、気がつかん点ありますので、どんどん言っていただきましたら公開をしていきたいと思います。

 それから、政策課長に政策の基準はないと言うんですけれど、一応指針として、私はできる限り、例外はあるんですけれど、できる限り福祉と教育に関してはなるべく削らんようにお願いしますよと財政当局に言っておりますし、それから大きなプロジェクトは、港湾振興ビジョンを一応一本に絞ってやろうという明確なことでおるんです。

 あと細かいことは新市の計画の中に、何年度は大体これをやりますよということは少し出ておるんですけれど、まだ議員御指摘のようにぴっちりしたものはできないと。その理由は、三位一体改革でどの程度たたかれるかということが、一年一年じゃないとなかなかよくわからないと。それが落ちつかないとできないと。ただし、基本的には福祉と教育はなるべく落とさんようにと、例外的に落とさんようにということ。

 よく聖域というんですけれど、福祉と教育は私は聖域じゃなしに、ある程度これは絶対今後必要であるというふうに考えておりますので、聖域じゃなしに政策として順位は上の方であるというふうに考えております。

 その他の問題に関しては、各担当課長より答弁をさせます。

○議長(宮本明裕君)  政策推進課長。

○政策推進課長(田中正憲君)  宇都宮富夫議員の再質問、政策優先基準と事業評価、今先ほど市長の方からも答弁されましたが、私が言うた客観的という意味は、数値とそこら辺の数字を上げてという意味で答えさせていただきました。

 宇都宮議員のこの提言、やはり客観的な基準とか、あるいは事業の評価、これも今まではそれぞれに社会資本整備率、そこら辺も考慮しながら、あるいは財政の状況を考慮しながら、それぞれの政策を毎年度計画しながら重点施策として計上していたと思います。

 当然そういうものでは、なかなか今厳しい行財政の中では不透明な部分が出てくるんじゃないかと御心配でございますので、このシステムについて調査研究をしていきたいというふうに思っております。

 以上であります。

○議長(宮本明裕君)  財政課長。

○財政課長(山本一夫君)  それでは、宇都宮議員の御質問にお答えをいたします。

 市債の管理につきましては、これは財政運営上、予算の執行管理ともう一本の柱でございます。それは十分私どもも認識をいたしております。

 その中で、今後の市債管理につきましては、これは合併によりまして特例事業債がございます。それと、今回最終日に予定しております過疎計画のことがございます。この2本が交付税措置で元利償還金の70%が補てんをされることとなっております。

 ただ、これにつきましても、残額の30%については一般財源持ち出しということになりますので、事業の選択をしながら、必要不可欠なものから事業を充てていくと。合併特例債、過疎債ありきの運営は今後は難しいというふうに考えております。

 以上であります。

○議長(宮本明裕君)  次、魚崎清則君。

 

〔魚崎清則君登壇〕

○魚崎清則君  私は、既に提出しております質問通告書に従い、大綱2点についてお伺いをいたします。

 大綱の第1点目は、台風災害についてであります。

 去る9月6日に襲った台風14号は、九州各地に大きな被害をもたらし、改めて自然災害の恐ろしさを痛感した次第であります。当市において大きな被害はなかったものの、地域においては、台風のたびに床上あるいは床下浸水に見舞われ、抜本的な改善が求められ、その対策についてお伺いいたします。

 保内町の港湾区域、特に本町区、宮内川下流域地区は、昨年に引き続きことしも台風により浸水被害に見舞われました。いずれの場合も満潮時と台風の接近とが重なり、降雨、海水による浸水になった次第です。本町区の海岸部は、階段部分が波により吸水口の役割を果たし、そこから海水が低いところへ流れ込み、出口のないままたまるといった状態であります。宮内川下流域は堤防らしきものもなく、河川の増水と満潮時により水位が上がり浸水するといった状態でした。

 明くる朝、和田町伊方線は流木、ごみが散乱し、車の通行ができない状態となっており、地域の方々が早朝より汗を流しながら流木等を除去し、通行できる状態にしたものの、毎年見舞われる台風被害に何とかしてほしい、台風のたびに避難を余儀なくされる方々の不安を解消するためにも対策を講じなければなりません。

 私は、これらの対応として、まず港湾区域物揚げ場背後の胸壁をし、宮内川下流域に堤防のかさ上げが急務であります。また、海岸の階段において、非常時に遮断できる方法も必要であると考えます。低いところへたまった水を海へ排出する方法も講じなければなりません。県への強い要請も必要であると思いますが、理事者の考え方をお伺いいたします。

 大綱1の2として、本年度市の方針として自主防災組織の立ち上げを推進しております。既にできた区もあると聞き及んでおりますが、今回の台風において機能が働いたのか、また自主防災組織の役割はどうなのかお聞きいたします。

 大綱1の3として、台風のたびに停電する区域が決まっています。今までの経験が生かされていないように思いますが、電力から情報の提供はあったのか、また市民への周知はどうであったかお聞きいたします。

 八西テレビにおいて、電気が通っているのにテレビが映らない、緊急時において最も情報が必要な時間帯において、身近な八西テレビが台風のたびに放映されていない、加入者から何とかしてほしいの声がありますが、今後の対応はどうするのかお伺いをいたします。

 

大綱2点目は、庁舎間の交通手段、循環バスの運行についてであります。

 合併協議の中で、住民の利便性、住民サービスの確保をするため、バス会社との連携により、保内庁舎、八幡浜庁舎、市立総合病院、八幡浜駅などを循環するバスの運行について協議した際、私は以前、須田トンネル開通の際、ぜひとも須田を経由して市立病院へと提言いたしましたが、規制緩和の中でも両者間の折り合いがつかず実現しなかった経緯を踏まえ、危惧して発言をいたしました。合併後どのようになったのか、途中経過及び今後の取り組みについてお伺いをいたします。

 以上で終わります。

 

○議長(宮本明裕君)  市長。

○市長(高橋英吾君)  魚崎議員の台風14号被害について、宮内川流域の高潮対策についての1番、物揚げ場背後の胸壁の設置と排水施設の整備についてでございます。

 八幡浜港は八幡浜市が港湾の管理者であることから、事業実施主体は八幡浜市となりますが、川之石港は愛媛県が管理者であり、実施主体も愛媛県となっております。したがいまして、市は被害状況を的確に把握し、県に防災対策を要望していく必要がありまして、宮内川の護岸のかさ上げ、物揚げ場の胸壁等の整備を強く要望しているところでございます。

 しかしながら、現時点では整備に着手できていないのが現状でございますので、今後ともあらゆる機会をとらえ、さらに強く要望してまいりたいと考えております。

 また、排水施設の整備につきましては、海水等の流入を防止することが第一でございますので、この防止策を最優先に整備すべきであると考えておりますので、御理解をいただきたいと考えております。

 なお、今回の台風で、私は保内町の現場を見せてもらいましたし、1カ月前もずっとどこらが水につかるかということを見てまいりました。これはやはりなかなか私どもとしては強力に陳情しなければならないなというのが私の実感であります。そういう意味で、2人の県会議員がおりますから、保内町の実情を理解していただいて、今までのように生ぬるいんじゃなしに、強烈にプッシュしていくと、そういう姿勢でぜひ議員さんらも応援していただいて、理事者と議員の間で保内町のいつもの当たり前のような水のつかることを防ぐのが我々の仕事だと思っておりますので、そのときにはぜひ御協力をお願いして私の答弁といたします。

 なお、その他の問題に関しては各課長より回答をさせます。

○議長(宮本明裕君)  助役。

○助役(谷口治正君)  それでは、先に大綱2の分庁方式により庁舎間の交通手段について、庁舎間バスの検討状況についてお答えをいたします。

 魚崎議員御指摘のとおり、平成16年9月2日の第26回の合併協議会におきまして、住民の利便性、住民サービスを確保するために、バス会社との連携により、保内庁舎、八幡浜庁舎、市立病院、八幡浜駅などを循環するバスの運行について協議、検討していくということを確認をいたしております。

 これを受けまして、両庁舎を経由する路線を運行している伊予鉄南予バスと協議をいたしました。その結果、八幡浜駅、雨井及び伊方線往路、復路便とも従来の路線を若干変更し、保内地区では楠町地区への乗り入れとあわせて、八幡浜地区においては市立病院の前まで乗り入れることになります。特に市立病院への乗り入れにつきましては、病院利用者からの要望も強く、喜んでいただけるものと思っております。

 運行時期につきましては、合併と同時期を想定しておりましたが、当初の合併時期がずれたこともございまして、来月10月1日からの運行となります。

 市の循環バスにつきましては、現在保内地区において診療バスという形で、磯津地区から旧保内町の医院への運行を行っております。八幡浜地区におきましては、福祉タクシーの助成等により、高齢者の皆さんの交通手段の確保に努めているところでございますが、市民の皆さんの意向も踏まえ、どういう方法がよいのか引き続き検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。

○議長(宮本明裕君)  総務課長。

○総務課長(柏木幸雄君)  大綱1の台風第14号の被害についての2点目の自主防災組織について。まず、今回の台風で自主防災組織が機能したかについてでございます。

 当市におきましては、自主防災組織は9月1日現在で新市全体で13組織、世帯ベースで14%の組織率となっておりまして、うち保内地域におきましては、琴平、本町、赤網代、楠町、須川奥、日之地、内之浦の7地区で結成をされております。

 今回の台風14号におきましては、特に組織的な活動ということはございませんでしたが、高潮により一部浸水被害がありました川之石本町地区につきましては、自主防災組織の会長である本町区長の呼びかけで、消防団に属していない自主防災組織のメンバー五、六人が、消防団と協力を行いまして土のうを積むといった作業を行いました。また、独居老人への声かけや自主避難する方の避難誘導などを行っていただきました。

 自主防災組織は、基本的には地震等の大規模災害時における初期活動の実践や、災害の拡大防止等について、地域住民の隣保共同の精神に基づきまして自発的に組織されたものでございます。災害種別や地域の実情に即した活動をそれぞれの地域の防災計画に基づき、迅速かつ効果的に実施するべきものと考えております。

 次の今後の課題についてでございます。既に活動をしております自主防災組織では、組織運営それから活動上のさまざまな問題を抱えていることが報告をされております。例えば、一部組織では行政の強い勧めや自治会役員のみの決定によって結成されるなど、必ずしも住民の自発的な動機によるものではないため、活動に対する住民の関心が低調で、人材の確保も難しくなりまして、組織の維持自体が困難となっているケースや役員の高齢化、活動内容のマンネリ化、そして役員の任期交代に伴う活動の継続性の欠如など、組織の維持活性化に係る問題点が報告をされております。

 このように、結成した自主防災組織をいかに持続、充実させることが重要な課題の一つとなっております。当市では、地域で行った防災訓練等に、わずかではありますけども補助金を支出するなど行いまして、活動に対する市民の関心が低調にならないよう喚起啓発に努めてまいりたいと考えております。

 それから、停電についてでございまして、まず四国電力からの情報提供、周知についてお答えを申し上げます。

 台風のたびに停電する地域が決まっているとの御指摘について、四国電力では定期的な巡視、点検において不良箇所の発見に努め、樹木の倒壊防止のための伐採、それから樹木の接触に強い電線への張りかえ、強度低下によるコンクリート柱の建てかえなどの施策を講じることにより、より風に強い設備へと早目の改修を実施しているという報告を受けております。

 今回の台風による停電に関する情報の周知につきましては、まず1つとして、市、町の防災行政無線による停電地区の放送依頼はございました。これについても実施をいたしました。2つ目としましては、電力の広報車による停電地区の巡回、さらにインターネットでの停電情報を流すなどによりまして、地域住民への周知を図ったとされております。

 しかし、復旧の見込みにつきましては、市の災害対策本部に数多くの問い合わせがございました。不良箇所の判明に時間を要することや、暴風雨時の作業は危険が伴うこともありまして、復旧見込みについて早急に予報することは困難であると言われております。住民の不安感を取り除くためにも、早い時期での一層の情報提供を求めてまいりたいと、そういうふうに考えてございます。

 それから、八西CATVの台風時、停電時の今後の対応についてでございます。台風の襲来によりまして停電となりテレビが映らない地域と、停電でないのに映らない地域があるが、この対策についてどのような対応をとっているのかについてでございます。

 議員御指摘のとおり、台風などの非常時におけるテレビ情報の提供は、公共システムとしてどの地域でもいつでも受信できることが大変重要であります。停電地域につきましては、当然のことテレビは映りません。ただ、停電地域でないのに映らない地域も出ております。これは電力の送電線の経路とCATVの伝送路が違っている場合は、停電地区より先については電気が通じているのにテレビが映らない現象が生じております。CATV伝送路上の問題がございまして、伊方の情報センターあるいは各市町にございますサブセンターから各個人宅の間にかなりの距離がございます。電波をよりよい映像を保つために、増幅器が設置されておりまして、この増幅器には電気が必要でございます。停電になると増幅器がとまり、電波を保ち送ることができなくなりまして、家庭では電気が通じているのにテレビは映らないこととなっております。

 この現象・システムの対応といたしましては、停電エリアの早期把握によりまして、地域内の増幅器にバッテリー及び発電機による電気を送り対応をとっておりますが、これにも限度がございます。

 現段階では、財政問題等もあり、停電時に対応できる抜本的な改修はできない環境でございます。今後、四国電力より電力線路の提供を受けまして、電力線と同じ路線に変更することによって解消する地域についての現状調査を行い、財源問題を含めまして解消について計画的に努力をしていきたいと、八西CATV情報センターからの報告を受けてございます。

 以上であります。

○議長(宮本明裕君)  魚崎清則君。

 

○魚崎清則君  再質問をさせていただきます。

 先ほど市長の方より大変力強い、強力に陳情していくという答弁がございましたが、昨年度もこういった経緯の中で、保内町議会で理事者より、検討、研究、協議しながら最善策を見つけていくという答弁がございまして、それから1年、進展もなく今日まで至っておるわけなんですが、それに関連してどういった県との交渉といいますか、進捗があったのか、お聞きしたいと思います。

 まず、台風の接近につきましては、ただ偶然とは言えない今日になっております。ある気象予報士によりますと、30年間の間に0.5度から1度は上がっているといった状態で、30年前の南九州の位置に値するというふうなことをマスメディアを通じて言っております。

 そうしますと、台風の進路はこのあたりに来るのはもう必然的であるといった状況と。そしてまた、満潮時において、昔と比べて潮位が非常に上がっているということが気づくわけでございます。本町の桟橋付近のちょうど荷揚げ場でしたが、台風でもないのに満潮時になると冠水するといった状況下の中でございますので、住民は大変心配をしておりますので、再度この経緯と、要望につきましては市長の方より力強いお言葉がありましたので省きたいと思いますが、ただ経緯につきましてお願いをしたいというふうに思います。

 自主防災組織におきましては、地震を主体とした防災組織であるということは理解しておるわけでございますが、しかしながらこういった台風時において、自主防災組織の地域の方々の果たすべき役割といいますか、それをはっきりしておかないと、せっかくつくった自主防災組織も機能が果たせないというふうなことになりますので、こういった台風時の、小規模の災害時においても、やっぱり伝達あるいは周知の徹底をどうするか、大変重要であろうと思いますので、徹底するようお願いをしておきたいというふうに思います。

 ただ、停電につきまして、電力の方への日ごろの努力に対しては理解しておるわけなんですが、ちょうど同じ場所が昨年度もことしも停電であったというふうなことで、そういった地域の方を見てみますと、懐中電灯をともしながら水位をどこまで来とるか、それを判断材料とするしか得ないといった状態で、また台風の位置はどういったとこなのかというそういった人々を見てみますと、やはり日常の努力も大切でありますが、そういった応急措置にはすぐさま対応できるよう要請をしておきたいというふうに思います。

 以上でございます。

 

○議長(宮本明裕君)  休憩をいたします。

   午後 2時55分 休憩

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   午後 2時55分 再開

○議長(宮本明裕君)  再開いたします。

 建設課長。

○建設課長(石田 修君)  先ほどの宮内川のかさ上げの件でございますけど、一応県と協議いたしまして、県の方が今年度調査に入るというような報告は受けておりますけど、現実的に入っとるかどうかはちょっと確認しておりません。

 以上です。

○議長(宮本明裕君)  総務課長。

○総務課長(柏木幸雄君)  魚崎議員の自主防災組織についての小規模災害でも当然対応ができるいわゆるシステムづくりが必要でないかということでございます。

 大変そういうことで、大規模災害それから先日の台風等、そういったものにつきましても当然必要でございます。そういう中で、その地域、地域のマニュアルづくり、それから行政としての主導は、説明会を通じて一層充実できるような体制についてまた指導をしてまいりたいと、そういうふうに考えております。

 

○議長(宮本明裕君)  これをもって一般質問を終結いたします。

 お諮りいたします。

 議事の都合により、明16日は休会といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

○議長(宮本明裕君)  御異議なしと認めます。よって、明16日は休会することに決しました。

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○議長(宮本明裕君)  これにて本日の会議を閉じます。

 以上で本日の日程は全部終了いたしました。

 明16日から19日までの4日間は休会であります。20日は午前10時から会議を開き、議案に対する質疑を行うことになっております。

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○議長(宮本明裕君)  本日はこれにて散会いたします。

   午後 2時57分 散会

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地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。

 

 八幡浜市議会 議長 宮 本 明 裕

 

        議員 大 城 一 郎

 

        議員 上 田 竹 則

 

 

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