公開日 2014年09月17日
議事日程 第2号
平成19年3月8日(木) 午前10時開議
第1
会議録署名議員の指名
第2
一般質問
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本日の会議に付した事件
日程第1
会議録署名議員の指名
日程第2
一般質問
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出席議員(23名)
1番 新 宮 康 史 君
2番 上 田 浩 志 君
3番 大 城 一 郎 君
4番 井 上 和 浩 君
5番 上 脇 和 代 君
6番 魚 崎 清 則 君
7番 山 中 隆 徳 君
8番 二 宮 雅 男 君
9番 遠 藤 素 子 君
10番 武 田 成 幸 君
11番 清 水 正 治 君
12番 宇都宮 富 夫 君
13番 兵 頭 孝 健 君
14番 上 田 竹 則 君
15番 松 本 昭 子 君
16番 都 築 旦 君
17番 住 和 信 君
18番 中 岡 庸 治 君
19番 宮 本 明 裕 君
20番 大 山 政 司 君
21番 萩 森 良 房 君
22番 舛 田 尚 鶴 君
23番 山 本 儀 夫 君
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欠席議員(なし)
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説明のため出席した者の職氏名
市長 高 橋 英 吾 君
助役 谷 口 治 正 君
収入役 長 島 峻 君
政策推進課長 田 中 正 憲 君
危機管理室長 尾 﨑 政 利 君
総務課長 山 本 一 夫 君
財政課長 中 榮 忠 敏 君
税務課長 市 川 芳 和 君
市民課長 谷 明 則 君
生活環境課長 清 水 義 明 君
福祉事務所長 小 西 宇佐男 君
保健センター所長 永 井 俊 明 君
人権啓発課長 田 中 良 三 君
水産港湾課長 上 甲 眞 喜 君
建設課長 菊 池 賢 造 君
監理開発課長 國 本 進 君
農林課長 二 宮 嘉 彦 君
商工観光課長 若 宮 髙 治 君
下水道課長 石 田 修 君
保内庁舎管理課長 竹 内 茂 君
水道課長 松 本 俊 一 君
市立病院事務局長 柏 木 幸 雄 君
会計課長 横 田 昌 弘 君
教育委員会委員長 井 上 守 君
教育長 井 上 傳一郎 君
学校教育課長 三 堂 嗣 夫 君
生涯学習課長 谷 口 光 一 君
文化振興課長 水 野 省 三 君
代表監査委員 久保田 哲 弘 君
監査事務局長 菅 原 茂 雄 君
農業委員会事務局長 上 甲 康 薫 君
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会議に出席した議会事務局職員
事務局長 菊 池 敏 和 君
事務局次長兼議事係長 山 本 健 二 君
調査係長 田 本 憲一郎 君
書記 脇 野 和 仁 君
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午前10時00分 開議
○議長(宮本明裕君) これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程は、お手元に配付してあるとおりであります。
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○議長(宮本明裕君) 日程第1 会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、議長において11番 清水正治君、20番 大山政司君を指名いたします。
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○議長(宮本明裕君) 日程第2 一般質問を行います。
順次、質問を許します。
清水正治君。
〔清水正治君登壇〕
○清水正治君 3月度本会議に既に提出をさせていただいております通告書に従って質問をさせていただきます。
大綱1、公共施設、幼稚園、小学校、中学校の耐震対策について、大綱2、男女共同参画社会の推進について、大綱3、もっきんロードトイレ設置についてお伺いをいたします。
大綱の1、公共施設、幼稚園、小学校、中学校の耐震対策について、この件につきましては昨年にも質問をさせていただきましたが、いま一度お尋ねさせていただきます。
政府の指示で、2003年度の時点では75%だった建築物の耐震化率を2015年には少なくとも90%にしようという明確な目標が掲げられております。かっての阪神・淡路大震災では建物の崩壊による大変な死傷者と莫大な被害が出たことは、私たちの記憶に鮮明に残っております。東南海・南海地震が遠からずあるのではとのたくさんの学者の中で叫ばれているところでありますが、また想定される被害についても想像を絶するものではないかと思うものであります。
我が八幡浜市の公共施設や各学校の耐震対策を一日も早く進めるべきだと思いますが、理事者のお考えを伺いたいと思います。
大綱の2、男女共同参画社会の推進について。
21世紀は女性の時代と言われて久しくなりますが、私たちの八幡浜市においてはいかがなものでしょうか。家庭にあっても、夫婦仲よくともどもに日々の生活の向上へ手を取り合って暮らしておられると思います。今私の目の前に3人の女性の議員の方々がおられます。ところが、残念ながら、私の横にずらりと並んでいらっしゃる理事者の中には一人の女性もおられません。残念です。八幡浜市には女性はいないのかと疑いたくなる現状でありますが、保育や介護に真剣に取り組んで汗を流してくださる女性の方々のいろんな御意見を私はたくさんお聞きしてまいりました。この議場においても同じであります。理事者のお考えはいかがでしょうか、お尋ねいたします。
大綱の3、もっきんロードにトイレの設置についてでありますが、この件につきましては今までにも保内町でもかなりの議員の方々から御意見があったんですが、今回私もいま一度お聞きしたいと思っております。
気候も暖かくなりますと、朝早くから市民の方々がジョギングをされます。また、昼間になれば小さな子供の散歩の姿も見かけます。土曜日や日曜日になると遠方からの観光客の姿もよく見かけます。町並みを見て歩かれる人々から時々トイレのあり場所を尋ねられることもあります。今、白石和太郎邸の改修が進んでおりますが、もっきんロードはかなりの長さがあります。美名瀬橋のあたりから白石邸まではかなりの距離になります。高齢者や小さな子供は大変です。何とかしてあげたいとのお気持ちは、近くの市民のだれもが思っているのです。
美名瀬橋の近く、例えば保中のグラウンドの隅にでもできればよいのではと思いますが、いかがなものでしょうか。賢明な理事者の方々のお考えをお伺いいたします。
以上で私の質問を終わります。
○議長(宮本明裕君) 市長。
○市長(高橋英吾君) 清水議員の大綱2の男女共同参画社会の推進についてをお答えいたします。
先般の市議会協議会におきまして、現在策定作業中の男女共同参画計画の骨格案をお示しし、説明をいたしましたように、地域における男女共同参画社会を推進するに当たっての行政のあるべき姿として、市役所を推進モデルとして位置づけることにしております。
市役所は、一つの職場として男女の雇用の均等や仕事と育児、介護などの家庭生活の両立が実現する職場環境を率先してつくる必要があるとともに、女性職員の職域の拡大や管理職への登用を進めていく必要がございますので、計画の中に女性職員の積極的登用と職域の拡大や市の審議会等の男女バランスの確保という施策を掲げております。
議員御指摘のように現在は女性の課長はおりませんが、過去には議会事務局や会計課等に女性課長が在籍した時期もございます。
基本的には、性別にとらわれることなく職員の能力発揮の機会を拡充していくということになりますが、その際に議員御指摘の女性の視点も考慮してまいりたいと考えております。
なお、女性の声を政策や方針決定に反映させるという観点から、現在市の教育委員会や公平委員会等の各委員会に占める女性委員数は3名で、率にして6.7%、各種審議会等の占める女性委員の割合は20.1%でございますが、今後は人材の育成を図るとともに、各種委員会や審議会の委員につきまして女性の比率を高めていき、女性の才能を生かしたまちづくりを進めていくことは重要であろうと考えておりますので、よろしくお願いをしたいと思います。
その他の問題は各課長より答弁をさせます。
○議長(宮本明裕君) 学校教育課長。
○学校教育課長(三堂嗣夫君) 清水議員御質問の大綱1、学校の耐震対策についてお答えをいたします。
議員御指摘のとおり、学校施設は児童・生徒が1日の大半を過ごす場所であり、また災害時においては地域市民の避難場所としての役割も果たしていることから、安全性の確保が最優先であることは十分承知をいたしておるところでございます。耐震化推進計画を立て、1次診断の構造、耐震指標、Is値等の低い建物から順次2次診断、その結果に基づき耐震補強事業、大規模改造事業を進めてまいります。
既に川之石小学校、宮内小学校、保内中学校は2次診断実施後、耐震補強を含めた大規模改造事業を実施済みであります。
具体的には、対象建物27棟であり、来年度は白浜小学校校舎、青石中学校校舎、真穴中学校校舎及び体育館の2次診断調査を予定いたしております。その診断結果により順次整備を進めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
○議長(宮本明裕君) 文化振興課長。
○文化振興課長(水野省三君) 清水議員御質問の大綱3、もっきんロードにトイレの設置をについてお答えをいたします。
もっきんロードは、旧白石和太郎洋館、赤レンガ倉庫、美名瀬橋等の川之石地区に点在している歴史的建造物を結びつけるとともに、対岸の青石護岸を見ながら散策できる県下でも初めてのウッドデッキによる川沿いの遊歩道として平成15年6月に供用開始をいたしました。自来、地域の方々や市内外の町並み散策者に御利用いただいておるところでございます。
さて、本市の川之石地区には、明治期以降の繁栄を物語る古い町並みが残存し、その保存継承を図っているところであります。近年、近代産業遺産への関心が高まりを見せていることから、市街地に存在する歴史的建造物の保存、活用など町並みの整備とあわせ、地域ゆかりの歴史文化資源を見て回るコースの設置など、町並み文化が感じられるまちづくりを実施しているところであります。
その中で、当該地域に公衆トイレ及び駐車場がなく、その整備を町並み探訪者や地域住民からも強く要望されておりましたが、このたび町並み見学用の公衆トイレ及び駐車場を旧白石和太郎洋館前に新設することとし、現在用地取得に着手、平成19年度中の供用開始を目指しております。
そこで、もっきんロードを利用者の方々にもこのたび新設いたします町並み見学用公衆トイレを御利用いただきたいと考えておりますので、よろしくお御理解をいただきたいと思います。
以上でございます。
○議長(宮本明裕君) 次、大山政司君。
〔大山政司君登壇〕
○大山政司君 私は、質問通告書に従いまして、大綱3点について、市長及び関係理事者にお尋ねをいたします。
本題に入る前に一言申し上げます。
ことしで5回目となるやんちゃ祭りが昨年12月17日に保内庁舎前で行われたそうであります。私が市民の方から伺ったのは、保内庁舎前に飾った輝くイルミネーションによるライトアップがきれいで、その方は現地に2回行かれたそうで大変好評だったそうであります。
それに対し、いまいち期待外れであったのが市の花スイセンであります。私は合併した昨年の春に、市民からの公募で決まったスイセンの花が市庁舎前に一輪も見受けられないのは残念ですと指摘しました。ことしも春が、しかし市庁舎前に市の花が余り見当たりません。市の花を通じて市民の一体感の醸成に努めますの心意気はどうなったのでしょうか。短気は損気、気長に来年の春に望みを託すことにいたしました。
それでは、大綱の第1に、公正公平な選挙の実施についてであります。
選挙は、国民に与えられた最も重要な権利であり、参政権を適切に行使することは日本国憲法の精神の意図とするところとされています。それは、国民が政治に参加し、自由に意思表示をする唯一の機会でもあります。公職選挙法の第1条では、地方公共団体の議会の議員及び長を公選する選挙制度を確立し、その選挙が選挙人の自由に表明せる意思によって公明かつ適正に行われることを確保し、もって民主政治の健全な発達を期すと定められています。
したがって、国会議員及び地方公共団体の議員と首長は公選による選挙という洗礼を受けなければなりません。
そこで、各自治体で実施される選挙は、市長や議員の公選のみならず、議場の秩序と議事を整理し、議会事務を総轄して議会を代表する議長も公明かつ公正な選挙で選出されたものと私は理解したいのでありますが、皆さんの心中までうかがい知るには至りません。
さて、愛媛県知事選挙が去る1月21日に行われましたが、私は投票所での投票を済ませ、前を見ると立会人として市の職員3人が座っていました。私は、今日まで各種選挙の投票に欠かさず行っておりますが、投票立会人がすべて市の職員となっていることは、過去において余り記憶にないのであります。
そこで、愛媛県選挙管理委員会に問い合わせしますと、投票立会人に市の職員のみ3人入ってされていることに対して、法には抵触しないが、余り好ましくないとの返答でありました。一般的に投票立会人とは、選挙時の各投票において、何人にも干渉されず、公平公正の立場から投票事務に参与し、選挙が円滑行われるよう立ち会うことがその目的であると私なりに理解をしているのであります。
そこで、選挙の事務管理の執行は選挙管理委員会が行っていますが、民主政治の健全な発達の視点からお尋ねをいたします。
質問の第1は、投票立会人についてであります。
第1に、投票立会人について、県の選管は余り好ましくないとの判断でありましたが、余りを除くと好ましくない市職員3人を今回の知事選挙の投票立会人になぜ配置したのか、伺いたい。
第2は、市内の投票所は全部で19カ所でありますが、市の職員が投票立会人として何名配置されたのか、投票所別に明らかにしていただきたい。
第3は、愛媛県砥部町では、平成19年度中に行われる選挙の投票立会人を役場のホームページ等で募集している実態、さらに東京都足立区では新成人20歳の投票立会人の募集を行った事例もあり、それぞれの自治体では選挙の啓発活動も含め、選挙が公明かつ適正に行うため、工夫を凝らした努力をされているのであります。
あくまでも私の推察でありますが、市の職員を任命すれば、よほどのことがない限り断りがないとの安易な考え方と思わざるを得ませんが、公募も含めた投票立会人選考の経過についてお尋ねをいたします。
質問の第2は、当市の投票率についてであります。
知事選投票日、マスコミから加戸知事3選に向けて市長の所見を求められたのに対して、市財政は厳しいが、港湾振興ビジョンなど変わらず継続をお願いしたいとのコメントを述べられたと報道がなされました。県の八幡浜市の政策予算を減らさないようにという市長の気持はわからないではありません。しかし、南予には4市5町の自治体がありますが、その中で投票率が50%を割ったのは、加戸知事出身の八幡浜市だけでありますが、まずこの結果を見て市長の率直な気持ちをお聞かせ願いたいのであります。
さらに、県下11市中の中で前回の知事選挙の投票率に比べ今回最も減少したのは、八幡浜市の4.21ポイントで、ワースト1となったこともつけ加えておきます。
質問の第3は、投票所の統廃合についてであります。
盛り上がりに欠けた今回の知事選挙の関心は、前回の投票に対してどの程度の低下、さらには得票になるかが県民最大の関心事であったと思われます。
八幡浜市は、平成17年3月28日の合併以降、計3回の選挙が行われています。平成18年8月の市議会議員選挙と平成18年9月の衆議院選挙の2回は、旧八幡浜が16投票所、旧保内が12投票所の計28投票所でありました。ところが、今回の知事選挙では、旧八幡浜が14投票所、旧保内町が5投票所の計19投票所に統廃合されたのであります。
そこで、お尋ねをいたします。
第1は、前回選挙の投票所28カ所を今回19カ所に統廃合された理由をお伺いしたい。また、県選管からの指示がなされたのかも含めて伺いたい。
第2は、何と旧保内町の5投票所は、今回の統廃合により過去2回の半数にも満たない投票所の統廃合となり、そのことが前回61.18%の投票率が、今回は49.32%と10.86ポイントも下がったことの主な原因だったと思わざるを得ませんが、お尋ねをいたします。
第3は、ただでさえ合併すれば周辺部の市民には行政サービスの低下がささやかれていましたが、投票所の統廃合に当たり、地域の道路や交通事情等についてどのような配慮がなされたのか、伺いたい。仮に、旧八幡浜市の場合、小学校単位での投票所区域となっていますが、それに旧保内町も合わせたとの理由では、今回統廃合となった周辺地域の市民は到底納得はいかないと思われますが、なぜか、その理由を明らかにしていただきたい。
大綱の第2は、飲酒運転等に関する処分基準についてであります。
昨年8月に、福岡市職員の飲酒運転の車が一家5人の車に追突し、幼児3人が死亡した事故を契機に、特に公務員の姿勢に対する批判が高まり、深刻な社会問題となっていることは御承知のとおりであります。警察庁は、悪質な飲酒運転根絶化に向け、飲酒運転ドライバーはもとより、飲食店や同乗者ら関連する行為者も含め厳罰化を強め、意識改革を促し、道路交通法改正の検討が鋭意なされています。
その中で、新設が検討されているのが、飲酒運転車に同乗した場合などの幇助罪の規定であり、既に愛媛県下でも新居浜市や伊方町では処分基準に明記されています。さらに、飲酒運転同乗者が免職処分となるのは、西条市と愛南町で採用されています。
そこで、全国的に飲酒運転による事故と公務員の飲酒運転が問題となっている中、昨年11月2日に県下11市人事担当課長会が八幡浜市にて開催された模様であります。その中で、開催しの八幡浜市からは、飲酒運転について、死亡事故の場合、懲戒免職など合併時に規定で定めている、しかし飲酒運転内容の区別や最近問題となっている同乗者などの幇助罪についての細分化した基準は設けていないことから、近くこうした内容を明文化する改正を行うと報告されたのであります。
そこで、お尋ねをいたします。
第1は、飲酒運転等交通事故違反に係る処分会議において検討の結果、どのような処分基準改正の内容となったのか、明らかにされたい。
第2は、交通違反には、飲酒運転はもとよりスピード違反や無免許運転の交通三悪がありますが、特に飲酒運転に係る幇助についての改正内容を伺いたい。
第3は、職員に対して、交通運転加害事故違反に係る報告義務について、正直者がばかを見て、あるいはだんまり得にならぬよう、報告義務の周知徹底をどのようにされているのか、お伺いをしたい。
さらに、今日まで職員の交通運転事故違反に係る懲戒等の処分が行われた件数についても、この際お尋ねをいたします。
結びに、誤解があると心外ですから、この際つけ加えますが、私は職員の懲戒強化を主張しているのではありません。公務員は市民全体の奉仕者として公共の利益のために勤務することを明確にし、戒めるための思いからであります。
大綱の3は、入札制度と建設行政についてであります。
質問の第1は、台風等自然災害被害の教訓が反映されにくい建設行政についてであります。
平成16年8月30日に台風16号の風雨が八西地方に多大な被害をもたらしました。主な被害状況は、浸水17カ所、溢水3カ所、床下浸水3カ所と、いずれも千丈方面でありますが、消防団は千丈分団28名、松柏分団15名が出動しております。
そこで、具体的な実例でありますが、当日南柏橋付近では千丈川の水が護岸と道路まで増水し、入寺川の水が護岸を越え、付近の住宅に床下浸水する被害が起きました。
その後、平成17年度に入寺川の南柏橋合流地点の護岸に防護さくの工事が行われましたが、そこは台風16号のとき、入寺川から床下浸水したところであり、住民からは護岸のかさ上げをすれば安心できるの思いで施工業者にそのことを伝えると、請負契約以外の工事はできないとの説明でありました。
そこで、総務課の防災対策課に追加工事としてどうかと尋ねると、請負工事の契約は監理開発でとのことで足を運ぶと、今度は監理開発課は請負業者を決めるだけで、工事内容の変更は建設課が行うとのことで、そういうことで建設課に行けば、防災対策係から聞いていないと、堂々めぐりとなり、今日まで改善がされていません。
そこで、お尋ねいたします。
台風被害は多くの場所で一度に発生するので、わざに修理改善を求めることは、厳しい財政状況下ではおのずから限界がありますが、わずかな契約変更と追加予算により市民、地域住民が安心して生活が送れるよう、柔軟かつ敏速な対応ができないものか、お尋ねしたい。さらに、どのようにすれば実現できるのか、あわせてお伺いをしたい。
質問の第2は、入札制度についてであります。
宮崎県が発注した橋の設計業務の入札をめぐる談合事件で、安藤知事が辞職を表明し、その後逮捕されました。福島県や和歌山県に続いて県政トップがまたもその座を追われる異常事態となり、自治体に巣くう官製談合の根深さを思い知ることとなりました。いずれの事件も、官製談合には知事選挙における不明朗な資金提供の暴露が見え隠れしているとのマスコミ報道もなされています。その後、宮崎県で知事選挙が行われ、県民はそのまんまではいけないとのことでしょうか、東国原英夫氏が当選されました。
知事らの県政トップが絡む公共工事の談合事件を受け、全国知事会では指名競争入札の早期廃止や予定価格1,000万円以上の工事を原則一般競争入札とする方針をまとめるなど、入札制度改革の検討がなされているとのことであります。
愛媛県では、2月14日までに現行で設計金額1億円以上の工事が対象の一般競争入札を、07年度に3,000万円以上に、08年度には800万円以上へと入札規制措置を拡大する方向を固めたとのことであります。
そこで、質問の第1は、八幡浜市の一般競争入札、条件つき一般競争入札についてであります。
その一般競争入札施行実施要綱の第3条には、一般競争入札に付する建設工事は設計金額10億円以上とすると定められています。しかし、当市の財政規模からすれば、設計金額10億円以上の建設工事は実績がないと思われますが、仮にそのことが事実であるとするならば、談合が起こりにくいとされる一般競争入札制度は形骸化していることになりますが、平成17年、18年度における実績を明らかにしていただきたい。
さらに、国や県においては、一般競争入札工事の対象の設計金額について検討、見直す計画の動きがありますが、八幡浜市においてもせめて県の方針である設計金額800万円以上を上限の目安にすべきだと思いますが、その考えについてお尋ねをいたします。
質問の第2は、指名競争入札についてであります。
八幡浜市建設工事請負選定要綱、つまり指名競争入札には土木、建築、電気、給排水、水道等があり、それぞれにA、B、Cのランクに格付されて、あらかじめ参加業者を決められるため、発注者の意向が入り談合が起こりやすいとされていますが、指名競争入札による平成17年度の実績を明らかにしていただきたい。さらに、その指名競争入札は、市建設工事請負選定要綱を遵守されたものとなっているのか、あわせてお伺いしたい。
質問の第3点は、先日市は平成18年度から20年度の3カ年で市総合計画事業実施計画で約142億円の投資事業を明らかにされました。
さらに、平成19年度当初予算では、港湾ビル取り壊し工事、新火葬場建設、神越第2ポンプ場建設、下水道整備事業など、億単位の事業が例年より多く提案されています。公共事業の受注は八幡浜市内の業者にとって死活問題でありますが、一方発注者の市も地元業者への影響は地方財政にとって問題となり、板挟みの感は否めません。だからこそ、談合を排除する環境整備は市の責任であり、例えば事務負担を減らす電子入札、入札監視と談合通報制度の整備、そしてペナルティーの強化など、今公共事業の官製談合防止のため、入札制度の抜本的な改正が急務であると思いますが、その必要性と施行目途を明らかにしていただきたい。
そこで、種々お尋ねしてきましたが、最後に総括的にこの際思い切った入札制度改革を行い、より透明性の確保に成果を上げるため、国政レベルではゼネコンが、県政段階での天の声が、そして地方におけるカラスの声が気がかりにならぬよう、談合の根絶の普及を急ぐべきだと思いますが、市長の御所見をお伺いしたい。
以上、大綱3点についてお尋ねいたしましたが、心温まる答弁を期待しまして、私の質問といたします。
○議長(宮本明裕君) 市長。
○市長(高橋英吾君) 大山議員の大綱1の公正公平な選挙の実施についての2の当市の投票率について回答いたします。
まず、結果等も含め選挙執行全般については、市選挙管理委員会の所管事項ですのでお答えする立場にはありませんが、市選管、県選管の啓発等の御努力にもかかわらず、結果として議員申されたとおり、南予他市町に比べ低投票率であったことは、私の率直な気持としては大変残念であったと思っておりますが、それぞれの長い歴史の中の理由もあると思います。
そこで、調べておりますと、確かに1番ですけれど、愛媛県全体を見ておりますと、私どもが4.12%減、伊予市が19.06%減、それから西条市が9.67%減、県全体から見たら下から3番目ということです。
もう一点、角度を変えて得票率を見ておりますと、加戸知事の得票率は県下で一番でございます。そういう意味で、最少の投票率でありますけれど、最大の効果を上げたと、このように思っております。
次に、大綱3の入札制度と建設行政についての(1)建設行政についてであります。
平成16年度に起きました台風16号を初めとする台風4本の直撃は、河川の越水により家屋浸水のみばかりではなく38カ所の土砂災害を引き起こすなど、自然災害の恐ろしさが身にしみるものでありました。土砂災害箇所につきましては、国の補助をいただき、現在は全箇所の復旧を終えております。また、河川、特に千丈川の浸水対策につきましても、河川管理者の愛媛県が越水箇所の堰の撤去、河床に堆積した土砂のしゅんせつなど実施をしております。
今回御指摘のあった入寺川も、県管理河川であり、千丈川と入寺川の交わる河床の土砂のしゅんせつを終えたところでありますが、入寺川沿いの浸水危険箇所の対策につきましては、県と十分な協議を行い早期対策に努めてまいりたいと存じます。
なお、あの16年度のやつは、私も市庁3階から見ておりましたが、徐々に市役所に目がけて浸水をしておりました。しかし、下水道が非常に完備しておりますので、引くときは10分ぐらいでさっと引いたということで、下水の力も大したもんだなという実感はしております。
また、防災に関しましては、人命のかかわることでございますので、関連機関と連携をとりながら、限られた予算の中で柔軟かつ敏速な対応を心がけてまいります。
なお、天の声、カラスの声というんですけれど、私も毎朝散歩しますと、上空にカラスが私の姿を見てさっと逃げていくわけであります。カラスは鳥の中でも非常に利口な鳥だと聞いておりますが、それを悪用しないように、いい方向へ使ってまいりたいと思いますので、今後ともよろしく御指導、御協力をお願いして、その他の問題に関しては各課長より答弁をさせます。
以上です。
○議長(宮本明裕君) 総務課長。
○総務課長(山本一夫君) それでは、大山議員御質問の大綱1、公正公平な選挙の実施について、1点目、投票立会人について、3点ほどありますが、一括して答弁をさせていただきたいと思います。
まず、選挙管理委員会事務局長として答弁をいたしたいと思います。
まず、今回の知事選挙につきましては、19投票所のうち、投票時間が午後8時までの8投票所について、立会人を管理職の市職員16名を選任をいたしました。立会人の役割として、投票事務の執行が公正に行われるよう立ち会うことが役目であり、投票所の開閉、投票箱の閉鎖、投票箱の送致等投票手続の全般に立ち会うなど、非常に重要な職責を持つ特別職の非常勤の公務員であります。さらに、要件として、当該投票所での選挙人名簿に登録されていることが必要であります。
このような中、投票時間を短縮している小規模な投票所につきましては、地元の区長等に協力をしていただいておりますが、午後8時までの大規模な投票所につきましては、拘束時間が長く、立会人の負担が大きく、また区長制度がない地区もあり、立会人の選任がなかなか困難な状況でありましたが、一方区長制がある地区においても投票所の統合を行ったばかりであり、選挙人からの問い合わせ等にも配慮して、管理職の市職員を選任したものであります。
今後につきましては、選挙に関する関心を高め、親しみのある投票所づくりの観点からも、小規模な投票所と同様にできるだけ地元の区長、公民館等の協力を得て市職員を選任しない方向が望ましいと考えておりますので、御理解賜りたいと考えております。
また、投票立会人をホームページ等で募集することについては、先進地を参考にしつつ、今後選挙管理委員会内部で検討、協議していきたいと考えております。
3点目、投票所の統廃合について。その中の1点目、投票所28カ所を今回19カ所に統合した理由について、2点目、旧保内町の投票率について、3点目、投票所の統廃合に当たり選挙人の交通手段確保等の配慮についてお答えをいたします。
まず、今回19カ所に統合した理由についてであります。
従来の投票者数が決定された時期は、旧八幡浜市は昭和31年、旧保内町は昭和41年と約40年間以上変更をいたしておりません。当時とは生活環境が大きく変わり、交通網が整備され、車社会となることにより生活範囲が拡大をいたしております。また、今回統廃合した投票所について、昭和41年の有権者数と現在を比較いたしますと、人数が大きく減少をいたしております。さらに、期日前投票の要件緩和により、期日前投票者数が増加しているため、投票所で投票する人が減少をいたしております。
また、旧市と旧町間で投票区ごとの平均有権者数に違いが大きく、現在市職員の削減が進んでおり、今後の事務従事者の確保の問題もございました。
そこで、原則小学校区単位とすることで旧市と旧町間の格差を小さくし、投票区ごとの平均有権者数がほぼ全国平均並みになり、投票区の同一基準により公平性の確保ができると考えております。
以上の理由により、市選挙管理委員会で慎重かつ十分な協議をし統廃合を決定したものでありますので、御理解を賜りたいと考えております。
なお、県選挙管理委員会の指示はございません。
次に、保内町の投票率についてお答えをいたします。
今回の投票所の統廃合により、旧保内町では大山議員の御指摘のとおり投票率が低下をいたしております。投票所の統廃合がその原因でないかということでありますが、旧保内町全体で10.86%下がっており、今回統廃合をした地区の有権者数は旧保内町で約35%でありますが、投票率は14.29%下がっております。一方、統廃合がなかった地区でも投票率が9.0%下がっております。
低下した原因は、選挙管理委員会としても把握できませんが、選挙自体低調であったこと、投票所の統廃合も少なからず影響したことは推測をいたしております。投票当日に投票所で行う投票以外にも、期日前投票、不在所投票等があり、身体の不自由な方に郵便投票というさまざまな投票方法があります。この制度を周知をしていくことで投票率を少しでも上げていきたいと考えております。
次に、今回の投票所の統廃合に当たり、選挙人の交通手段の確保等の配慮についてお答えをいたします。
交通手段の確保等についてはバス等での送迎が考えられます。このことにつきましては、選挙管理委員会として検討し、公職選挙法上問題ないか県に照会をかけたところ、投票の強制、選挙人の不平等、不公平、公職選挙法第221条に抵触のおそれがあるとして適当ではないとの回答を得ております。そのため、バス等で送迎することは不可能でありましたので、御理解いただきたいと思います。
続きまして、大綱2、飲酒運転等に関する処分についてお答えをいたします。
まず、処分基準の改正内容についてお答えをいたします。
飲酒運転、無免許運転は、最低停職から最高懲戒免職までの処分で、処分基準としては他市と比較しても同程度であり、改正はいたしておりません。同乗者の教唆、幇助について処分基準がありませんでしたので、運転者と同様の処分、事故については報告義務がありましたが、免許停止処分以上の交通違反をした場合の報告義務を追加し、軽車両、これは自転車も含みますが、対象とすることなどを主な改正内容として最終的な協議をいたしております。
次に、交通三悪、幇助についての検討経過でありますけれども、違反者本人に対する処分のほか、飲酒運転と知りながら同乗したり、運転者に飲酒を勧めたり、飲酒した人に自動車を貸したりする飲酒運転幇助した職員については、とめなければならない立場にありながら幇助したということは非常に責任が重いということで、運転者と同等の処分の対象とするものであります。
次に、報告義務についてでありますけれども、報告義務は事故を起こした場合と、先ほど改正内容で申し上げましたように交通違反に対する報告義務を追加をいたしております。報告義務につきましては、議員のおっしゃるとおり、だまり得にならないよう周知徹底を図っていきたいと考えております。
なお、報告義務違反が判明した場合、加重処分を科すことといたしております。
次に、懲戒処分の件数についてでありますけれども、この5年間で八幡浜市における交通事故等での懲戒処分者はありませんが、事故報告は16件あり、そのうち加害件数が8件、うち口頭での注意が2件、被害は8件となっております。
以上であります。
○議長(宮本明裕君) 監理開発課長。
○監理開発課長(國本 進君) 大山議員御質問の入札制度について、4点一括でお答えをいたします。
まず、第1の平成17、18年度における一般競争入札の実績でありますが、両年度とも実績はございません。
第2の一般競争入札導入の対象金額でありますが、昨今の公共工事に係る事件を契機として、議員御指摘のとおり見直しの傾向は全国的な流れになりつつあるのが現状でございます。今後、愛媛県や県下他市の動向を見きわめながら、改定に向けて検討していきたいと考えております。
第3の指名競争入札の平成17年度実績でありますが、全体231件、そのうち土木79件、建築11件であります。さらに、指名に当たりましては、市建設工事請負選定要綱を遵守した指名競争入札を執行いたしております。
第4の電子入札等の入札制度の抜本的な改革についてでありますが、電子入札等は平成21年度の施行を目標に準備を進めている段階でございます。これにあわせて、従来の価格競争方式だけではなく総合評価方式による入札制度の構築など、他市の動向を見きわめながら、抜本的な見直しを進めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
○議長(宮本明裕君) 休憩いたします。
午前10時52分 休憩
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午前11時05分 再開
○議長(宮本明裕君) 再開いたします。
大山政司君。
○大山政司君 再質をさせていただきます。井上議員にはもう少し時間を待っていただいたらと思います。御協力方よろしくお願いいたします。
答弁いただきましたが、私の質問の順番に沿って再質問をさせていただきます。
まず、公正公平な選挙についてでございますが、その中で立会人についてでございますが、私も憲法改悪に反対し、平和と暮らしを守る、そういう理念のもとで同志が愛媛県内にもたくさんおられますし、月に1回そういう会議がありますので、11市のうち大体8割の市からそういう同志が来ておる中で、そこで聞いたんですが、皆さんの市では市の職員が立会人になるとこありますかということで聞いたわけなんですが、ありませんでした。あと3市ほどおられなかったので、電話なり、知人、友人に聞いたところ、結果は何と立会人に市の職員を投票所に出しているのは八幡浜市だけです、私の知るところでは。市長、ほらもう恥ずかしいて、どうしてそんなこと八幡浜市はするんですかと、こういう答えが返ってくるんです。会議でも、みんな薄ら笑いしよるような状況で、非常に私も恥ずかしい思いをしたわけなんですが、私はそういう理解をしてるんですが、事務局長、私の理解が間違ってるのかいないのか、お尋ねをしたいと、まず1点。
第2点は、周辺部については区長制度があるのでその方に御協力をお願いしたいと、こういうことなんですが、市部についてはなかなかできないということですが、松山市は50万都市でございます。その都市が大街道からいろいろ市内中心部もあると思うんですが、そこがすべて市民が立会人になっているもんで、八幡浜市内中心部に行ってもいろいろ店じまいしとるとこもありますし、そんなに松山に比べて大都会とは思いません。工夫が足りんのやないですか。どういう立会人の要請をしたんですか。区長制度のないとこは、ああほしたら職員でということなんですか。
先ほどは、インターネットの公募もしてないと、こういうことも言われましたし、広報でもそういう募集はしてないと。努力せずに成果が上がるわけがないやないですか。そこですよ、問題は。机上論に終わっている、選管は、そう言わざるを得ません。
そしてもう一点、朝6時20分から夜の8時まで、これ14時間ですらいね。私もこの寒い中、あの広い投票所で1日おってくれいうたら、そらあ二の足を踏みます。ところが、事務局長、聞いてください、1人が6時半から夜の8時までおらないけんことないでしょ。午前と午後に2回に分けて2人でやることもできるやないですか。そしたら、ああ、半日だったら協力しょうかとか、そういう工夫やってできるでしょ。そういう機転というか、あれがなぜ起きんのですか、八幡浜市は。ほかの市ではしとるとこありますよ、午前と午後。ある市では、どうして僕を立会人として指名してもらわなんだという、そういう不満さえ上がっておるところがある。この経済の厳しいとき、半日出たら5,000円にはなると思うんですが。そういう工夫すらされていない。
さらにもう一点、私もきのうちょっと考えたんですが、八幡浜市にはシルバー人材センターというところがあるんですが、センターへきのう電話して、実はこうこうで立会人がおらないんですが、センターの方で地域から出てもらうことについて呼びかけはできるんですかと言うたら、大山さん、できますということなんです、それはできますよと。大体仕事しよる人ですから、しっかりした判断ができる人なんです。そういことすらしていない。結局何もしてなくて、その結果が県下11市のうち八幡浜市だけ市の職員が配置しておる、そういうことなんです。
ぜひ今の3つについて答弁を願いたいと、こういうふうに思います。
それから、2番目の投票率ですが、市長は残念だと言われたが、そのとおりだと思います。中で得票率が一番だということですが、得票が八幡浜市が78%でありました、確かに。しかし、お隣の西予市は77.9%なんです、得票率、わずか0.1しか違わんのです。市長の答弁の言葉じりをとるようでまことに申しわけないんですが、そんなに胸を張った得票率にはなってないと、こういうふうに思いますが、この関係については再々質問で改めて市長にお尋ねをすることといたします。
もう一点、投票所の統廃合についてでございますが、地方紙にこういう記事が出ていました、投票所のスタッフが多過ぎると。私の地域の投票所で見受けたスタッフが余りにも多過ぎるということ。投票率は100%でないので、その100%を想定しての配置なのか、そういう疑いすら持つと、こういうふうに書いております。それぞれの選挙も、大体知事選挙であったらこれぐらいとか、衆議院だったらこれぐらい、過去の実績でわかっているはずなんですが、私も地域の投票所へ行ったら確かに多い、職員が。前におって、後ろにもまた職員がおるんですよね。わあっとこう寄ってきてこうやられるんですが、そんなに職員が多くいるんだったら、何も統廃合しなくても一遍に、特に保内町やなんか半分以下になってるんでしょ。もっとそういう職員を、統廃合しなくても周辺地域に配置して投票所を開設したらどうなんですか。私はこの指摘というのは、本当市民の声だと思います。そのことについてどう思われるんですか。職員の配置は、投票所の、何を基準にして、大体どの選挙も同じ配置をされとるんですか、そこら辺お尋ねをしたいと、こういうふうに思っています。
それから次に、飲酒運転についてお尋ねいたします。
先ほども申し上げましたように、昨年8月には福岡市で、ところが最近の新聞を見ますと、3月3日にはお隣の大洲市で職員が飲酒運転で検挙されていますが、だんだん八幡浜に近くなってきております。それが心配でならんのです、私は。
そこで、お聞きしたいのは、特に大洲市の例でもございますが、上司と同僚と飲んでるんですよね、松山で。ほして、大洲に帰ってまた出とるような感じ。やはり上司たる人は、そこら辺をしっかりとしたフォローというか、事をくどいように言う指導の義務があると思うんです。そこら辺が、職員も危機感が欠けているし、上司ももっと厳しく対応せねばならないと、そういうふうに思っているんですが。
昨年11月に八幡浜市で担当課長会議が開かれました。それからもう3カ月たってるんです、課長、3カ月。他の市町村は全部改正してるんです。なぜ八幡浜市が3カ月も4カ月もかかって、きょうの時点でまだ答弁は今後検討しますでしょ。そんなになぜ時間がかかるんですか。素早い対応をすべきでしょうが。その理由をぜひ伺いたいと、こういうふうに思います。
それから次は、一般競争入札に関してですが、台風16号、市長も今言われましたとおりですが、確かにあのときは沖新田、大黒町の5丁目まで魚がぽかぽか浮いて、市場側から海水が上がったいうこと、私も記憶があるわけなんですが。
そこで、お尋ねをしたいのは、河川は県の管轄だからいけんって言われましたが、それは市民からすると、そんなこと言われてもわからんけんいうていうような答えが返るんですよ、いつも。それは行政の立場でしょと、県の管轄や市の管轄や国の管轄というのは。要するに、市民としたら、せっかくないところを工事してるんだから、この際なぜできんのですか、素朴な要求なんです。同じ行政でしょ、県も市も国も、なぜできないんですかということで、先ほど言ったら堂々めぐり、そういうことなんです。
そこで、1つお尋ねしたいのは、八幡浜市にはすぐやる土木というのがありますね。平成17年度では、実績が350件、7,600万円の資金を使うて平成18年度は実行されているんですが、このとき、課長、すぐやる土木の費用は使えんのですか。報告は後になっても少々仕方ない、県はそれはだめだと言うはずがないです、市の予算でやるんだから。すぐやる土木がどうも遠くなって、私は感じられていけんのです。そら先ほど言いましたようにわかりませんよ、市民は、そんな手続とかいろいろなことは。ぜひすぐやる土木が市民の中に定着するような建設行政にすべきです、それを言いたっかたんです、私は。それぞれ各議員が地域におられますが、そういう経験があると思うんです。あと1メートルこれ舗装してくれたらよいよ助かるのにというときも、業者に言うたて、いやここまでの契約ですからと、どうもこうもならんのです。そこら辺ぜひ工夫をして、すぐやる土木が、くどいようですが、本当に市民から親しまれ、成果が喜ばれる行政、しかも見える建設行政になるようにすべきだと思います。その点について課長答弁をいただきたいと、こういうふうに思います。
それから、入札制度についてでございますが、一般競争入札、実績ゼロ、それからあらかじめ業者を決めてしたのがかなりの16件と、先ほど231件ですか、競争入札が、231件あったんですが、やはり一般競争入札が形骸化されております。
実績のないような入札制度をつくって、はい、私らも公明正大にやっとりますよと言うたって、これはないものはどうしようもないでしょう。結局は競争入札になってる、すべてが、それも私の知る範囲では、要綱は。で、その金額は、6,000万円とか5,000万円がどうも最近工事が少ないので金額が守れにくくなっているということも耳にしています。これは、早く検討して改正をすべきだと思うんですが、助役、いつごろまでに結論が出て、予定なのか。これもずるずるずるずる時間がたてばええというもんじゃなし、早くわずかな予算で大きな成果を上げるためにも、いつごろにこの一般競争入札、指名競争入札の検討をし、それが明らかにできるのか、ぜひお尋ねをしたいと、こういうふうに思っています。
以上、大体、長うなりましたが、お願いします。
○議長(宮本明裕君) 市長。
○市長(高橋英吾君) 投票率の関係ですけれど、いろいろ見解の相違があるんですけど、八幡浜市出身であります。そういう中で、今回少ないのは、長い間の県が市に対する予算措置とか、そういうことが意外に市民に理解されてないんではないかと、また宣伝が足りんのではないかと。市民は余り八幡浜のことやってくれんということで、かわいいけれど、恐らく愛のむち的で少し投票に行かなかったんではないかというふうに理解をしております。
以上です。
○議長(宮本明裕君) 助役。
○助役(谷口治正君) それでは、一般競争入札の件でございます。
入札自体が新年度6月ごろから新たにまた入ってくると思いますので、それまでには検討をしたいと、そういうふうに考えております。
○議長(宮本明裕君) 建設課長。
○建設課長(菊池賢造君) 地元住民の要望により設置されましたガードパイプは、転落防止目的で河川管理者の愛媛県に占用許可をいただいて行ったものであります。
堤防のかさ上げは、基本的には県の守備範囲ではありますが、ガードパイプと同時に簡易な水どめの実施は可能であったと思いますので、今後フットワークのある予算の執行を努めてまいりたいと思っております。
○議長(宮本明裕君) 総務課長。
○総務課長(山本一夫君) それでは、大山議員の再質問についてお答えをします。
まず、立会人についてでございますけれども、県下の各市の状況についてでございますが、うちも含めて3市が市職員を現在選任をいたしております。
その件と、この立会人につきましては、3月の県議選挙を目標に市職員の立会人から選任しないということで今調整を進めて、その方向で進めております。
それから、その中で今のお答えの中で3点目、4点目、午後、午前に分ける工夫ができないのかと、そういうことも含めて市の職員は選任しないという方向で考えております。
それから、統廃合についての中で、投票者数といいますか、従事者数が多いのではないかという御質問でございますけれども、1月に行われました県知事選挙では全体で146人従事をいたしております。これは、公平公正な選挙を執行するために必要であると事務局としては考えておりますが、今後委員会と相談しまして精査をしていきたいというふうに考えております。
それから、選挙関連の御質問ですけれども、議員御指摘、御提案は承知いたしましたので、近々の選挙委員会に報告し、県と協議をしていきたいというふうに考えております。
それから、飲酒運転について対応が遅いのではないかという御指摘でございますけれども、まずその件については確かに遅いということで、この席をおかりしておわびしたいと思います。
それで、4月1日付で改正する方向で考えております。その中で、処分の基準については、一部点数化を含めた明確な基準を示していきたいというふう考えておりますので、御理解いただきたいと思います。
以上です。
○議長(宮本明裕君) 大山政司君。
○大山政司君 最後の質問をさせていただきます。
先ほど入札制度の改革はことしの6月と助役の答弁がありましたが、一般競争入札は八幡浜市一般競争入札条件つき一般競争入札施行実施要綱に沿って行われております。それから、競争入札は八幡浜市建設工事請負選定要綱になっています。いずれも議会の議決は要りません。そうでしょ、助役。これぜひ決まれば、各議員に対して、全協でもいいですから開いていただいて、説明をしていただきたい、資料をちゃんと添えて。それから、できればAランク、Bランク、Cランクの業者も含めてこうしたいということでぜひ説明を文書でもって明らかにしていただきたいということと、もう一点助役に確認したいんですが、6月までは入札はもう、今年度4月1日から6月の2カ月間は行わないと、改正するまで、そういう受けとめ方でよろしいんでしょうか、どうか。これも含めてお願いをいたします。
もう一点、飲酒運転に関してですが、これは八幡浜市職員の起こした交通事故等に対する懲戒処分基準等を定める規則になっています、そうでしょ、これも議会の議決が要らんのです。これもさっきの建設の改正と同様、我々に対してどういう改正をしたのか、これを明らかにしていただきたい。
もう一点は、やはり市職員労働組合とのコミュニケーションも私は大事だと思います。そこら辺も含めて、職員組合とのどういう話し合いがされて、どういう結果になったのか、そういうことも含めてぜひともお願いしたいと、こういうふうに思います。
それで最後に、選挙管理委員の任命権者である市長にお尋ねをいたします。
先ほども言いましたように、南予4市5町の中で50%を割ったのは八幡浜市のみということでございますが、市長からは残念だというお言葉もありました。それはそれで市長の立場というのはそれしか言えないと、こういうふうに思いますが、それなりに受けとめてはおりますが。しかし、市長、南予といいますか、愛媛県内の自治体からはどうしてこんな結果になっただろうという疑問や不信が出るんじゃないかということを心配しておりますし、一方市の方も県に対して陳情や要望に行くんですが、やはりこの結果が影響しなくちゃいいがなあと、こう思うとるんですが、地方局の職員も県の方に会議がいろいろあるんですが、やはりこの結果で一押しができなくなるんじゃなかろうかと、こういう心配をしているのでありますが、市長としてはそこら辺やっぱり今後どういう配慮をなされるおつもりか、お尋ねをしたいと思います。
しかも、この50%割ったのは、市長、身近なところから出とるんじゃないですか、身近なところから。私はこれはただ単に投票所が減ったからということじゃなしに、災害で言ったら人災に近い私は経過があったんじゃなかろうかと思う。
その1つが、先ほども言いましたように、投票立会人の投票に対する市民参加に対して工夫、ちょっと配慮がやはり欠けてたと思うんです。選挙はみんなに迷惑かけるほど成果が出るんですよ、立会人でも何でも。そうでしょ、そういうふうになると思いますよ、私は。遠慮なしに市民の方たちにそういうことをお願いすべきだと思います、遠慮なしに。そういうことが、投票率を上げる私は一つの工夫になると思いますし、いま一つ指摘したいのは投票所の統廃合は住民の声にどれほど耳を傾けたかといえば、余り地域の声を聞いて発したんじゃないと思うんです。机上論でしかやられてない、そのような気がしてなりません。
選挙が近づくと、広報や、それから防災無線、そして広報車によって市民に、皆さん大切な選挙ですからぜひ投票に行ってくださいと言いながら、実はその足を引っ張ってるのは選管の安易な考えで、そういう減らしたり、立会人を手近な者にしたりして、そういう結果が私は投票率の50%により一つの大きな原因になったんじゃないかと思うんですが、やはりそこら辺は今後選挙管理委員会も十分市民参加、一人でも多くの方が唯一政治に対する意思表示の場だという、そのために配慮をするという心構えが必要だと思うんですが、市長、最後にその所見についてのお伺いをしたいと思います。
以上です。
○議長(宮本明裕君) 市長。
○市長(高橋英吾君) 投票行動というのは、日本は民主主義でありますから強制的に投票に行かすわけにいかないし、それは住民が棄権というのも一つの彼らの意思の示し方だと思っております。
したがって、大山議員の気持ちはよくわかるんですけれど、それ以上のことはできないというように思っておりますが、技術的にいろいろな選管の問題とか、広報の仕方とか、そういうことはやっぱり工夫すれば少し上がる可能性もあるということは認識しておりますので、今後とも今の意見を参考にしていきたい、このように思っております。
○議長(宮本明裕君) 助役。
○助役(谷口治正君) まず、入札が6月までにあるのかないのかというようなことでございましたけれども、私は一般的に6月まではないのではなかろうかということでお話を申し上げました。もしあるとなれば、その改正についても急ぎたいというふうに思っております。
それから、改正した事項については、協議会等機会があれば報告をしたいと、そういうふうに思っております。
○議長(宮本明裕君) 総務課長。
○総務課長(山本一夫君) 大山議員の再々質問についてお答えをいたします。
飲酒運転についてであります。
まず、規則、これは改正を当然いたします。その内容については、改正をすれば周知徹底して議員さんにも説明をいたしたいと考えております。
それから、基準につきましては、規則に準じて基準をつくりますので、その基準もあわせて説明したいと考えております。
それから、職員、市職との協議についてでございますけれども、この件につきましては、当初の回答の説明でも申しましたけれども、最終的な協議をしておるということで、組合と最終的な詰めをしている段階で、できし4月から実施の方向で考えております。
以上であります。
○議長(宮本明裕君) 次、井上和浩君。
〔井上和浩君登壇〕
○井上和浩君 質問に先立ちましてですけども、今回私の方から5点ばかり質問を通告をしております。中の2点につきましては今回で3回目あるいは4回目となるような大変しつこい質問をしております。それだけに、私どもの方としては重要な問題であるという認識のもとでやっております。どうかお許しをいただいて、質問通告書に従って質問させていただきたいと思います。
それでは、当市にとっても財政改革が喫緊の課題であるこの時期、新型交付税措置も期待どおりの結果にはなりませんでした。新八幡浜市総合計画における政策で問題とすべき重要な大型プランが山積みであることも十分承知をしているつもりであります。今回は、あえて市民の皆様の日常の生活に密接した課題の中から、次の大綱5点につき、一般質問通告書に従って質問をさせていただきます。
第1点は、交通弱者への対応についてであります。
株式会社の裁量で赤字路線の公共交通機関が自由撤退できるようになり、双岩地区が運行中止、これに関連をして17年12月議会において将来推測をされる社会構造、人口構成などから、先の時代を憂慮してその対応につき質問をしたところであります。
これを受けて、素早く翌1月にはこのことに対し各課で構成する若手グループにより検討委員会を立ち上げていただき、生活交通手段に関する検討結果報告書が提出をされております。その報告書によると、市が運営をする生活交通及びそれに対する支援事業ほか多岐にわたり詳細に調査をいただき、その労力に対し心から感謝をいたしているところであります。検討班においてのこの問題に対する総括的なまとめで積極的な具体策に及ばなかった大きな理由として、住民ニーズの大きさが掌握し切れないことが大きな原因として上げられております。交通弱者とされる高齢者の人口はますますふえ続ける中、将来を見通し、一元的に対応のできる組織の必要性も結論づけてあります。
地域住民ニーズの調査、交通弱者対策に対する組織づくり、この2点につき今後の取り組みとその考えをお尋ねをいたします。
第2点は、交通の安全と渋滞対策に関連をして、高規格八幡浜自動車道の建設も着実に進捗をしており、当市における交通渋滞の緩和に影響が大きいものと完成の時期を期待をして待っているところであります。
しかしながら、完成までにはまだまだ年月を要し、モータリゼーションの波が目に見えて衰えを見せるということは考えにくいのが現状であります。
そこで、当市における幹線道路での交通渋滞の要因の一つに、抜け道として有効に利用できる道が少ないことが大きく影響しているかとも思われるのでありますが、特に通勤、通学に利用頻度の高い市道に、祇園橋から広瀬に抜ける市道があります。ここ数年の間に矢野医院のあたりより祇園橋に向けて市道の拡幅改善がなされて車の流れがスムーズになったと同時に、交通の安全がより確保できたように思われ、協力いただいたそれぞれの関係者の皆様に心より感謝の気持ちでいるところです。
ただ、一部祇園橋交差点に近い手前数十メートルの道幅が狭いため、離合が難しく、交差点の信号のリズムと車の進行、タイミングが合わず、通勤時間帯など交通渋滞の大きな原因になっております。この狭い道を自動車やオートバイが並列走行したり、車の間を縫って走ることも多く、交通安全という面からも改善の必要があると思われるが、早い時期の市道拡幅の考えはないかお伺いをいたします。
第3点は、市道の補修と舗装整備について、当市の市道にあっては、市民の皆様の多くの方が気づかれていると思いますが、継ぎはぎの舗装がやたらと目立ちます。天候の悪い雨降りなど、アスファルト舗装でありながら水たまりができているところが多く、往来する車によって走行車がたまり水をはねかけられる光景を見ることがあります。
旧八幡浜市における図書館と市民会館に挟まれるようにある幾分道幅のゆったりとした数十メートルの市道においても、やはり水たまりのできるような同様の状態であるように思われます。この場所、この空間は、市内、市外から大勢の方が訪れ、年間を通して何度となく文化に触れる機会の多い場所として、また旧八幡浜市にとっては玄関口とも言える大切な位置関係にあると思われます。周辺にあるそれぞれの文化施設と調和のとれた舗装に計画されてはどうでしょうか、考えをお伺いをいたします。
第4点は、バス路線について。
当市には、九州に開けたフェリーの発着港がありながら、フェリー利用客が港まで歩いている光景をよく見かけます。港方面行きのバスは、三崎八幡浜高速バスとJR高速の数便が松山から連絡をして運行されているだけの状態であります。人の流れの変化や社会構造の変化、また今後計画されている港開発などをあわせて将来構想を考えてみても、大黒町角愛媛銀行より八幡浜港道路を経由する市内バスが必要と思われるのですが、お考えをお伺いいたします。
第5点は、市立総合病院の恒久的対策についてであります。
八幡浜市の重要施策に、八西地域の中核病院としての市立総合病院のあり方にはとりわけ市民の関心も強く、本会議の総括説明においてもその必要性が努力目標を示して述べられたところであります。
地方財政計画は、三位一体の改革以来普通会計予算においても大変厳しい状態が続いて、公営企業のあらゆる分野で統廃合、縮小、民営化が進められております。
自治体病院においても、その環境は国の医療制度、医療費抑制施策などによる影響で経営という側面から見る限り大変厳しい現状があります。地域の実情に応じ不採算地区の医療、救急医療を含む地域の医療水準の向上を大きな目的として運営がなされてきた歴史があります。自治体病院の経営改善は、行政も地域住民も現実を直視した上でしっかりと議論をする必要があると思われます。
病院事業に対する一般会計からの繰出金は、地方財政計画に計上することができ、その一部が交付税によって財政措置が講じられております。しかし、このことは能率的な経営を行っても、なおその経営に伴う収入のみをもって充てることが客観的に困難であると認められる経費となっております。19年度事業会計予算書を見る限り、18年度に続いて本年も一般会計からの繰り入れをした上で赤字予算が組まれていますが、その場しのぎの政策ではなく、今後の病院の健全計画においてはこのような状況が慢性的な症状とならないような努力が求められるところであります。地域の医療をリードすると同時に、頼れる公立の中核病院として健全化に向けての具体的対策についてお聞かせをください。
以上で私の質問を終わりますが、時間も大分迫っておりますので、どうか再質問をしなくても済むような誠意のある御回答をお願いをいたします。
○議長(宮本明裕君) 市長。
○市長(高橋英吾君) 井上和浩議員の大綱5の1、2年連続の赤字予算計上について、健全化に向けての具体的な今後の対策についてであります。
御案内のように、病院事業の収入支出予算は、平成18年度3億5,537万円、19年度1億1,889万円の2年連続の単年度赤字予算の計上を余儀なくされているところでございます。
この赤字経営が長期的に続けば、内部に留保されるべき減価償却費等の現金支出を伴わない資金が欠損金に食われて資金不足が生じ、健全な財政運営ができないこととなり、大変憂慮すべき事態であると考えております。
議員御指摘のとおり、漫然とした赤字予算調製は許されるものではないことは自覚いたしております。ただ、現在の医療費抑制を中心とした医療制度及び脳外科、内科、消化器科、泌尿器科医師の減少の中で患者の増加による収益の増加が見込めないことから、やむを得ず2年連続の赤字予算を調製せざるを得なかった環境であります。
当院の存在意義である良質で安全な医療を継続的に提供していくため、今回策定した自主健全化計画に基づき、医師の確保、定着化を初め職員の定数管理、経営の削減対策、収入増対策など実現性を高めるため、計画、実行、評価、改善のサイクルを実践し、収支均衡に努め、公立病院としての機能性と役割を果たしてまいりたいと考えておりますが、要は計画は立てれます。一番の大事なことはお医者さんがいないということなんです。
そして、いろいろ専門家に聞いたり、東京でいろいろ話を聞きますと、やはりインターン制度というんですか、研修医制度、これが三、四年たつと機能が循環してお医者さんが戻ってくるだろう。まず、大学病院へ戻ってくると、大学病院から地方へ派遣されるということが大体わかってきております。一度私が聞いたときによりますと、毎年5,000人のお医者さんがふえて、リタイアが、退職するのが1,000人、とにかく最近新聞を見ておりますと7,000人ふえておると、数字が最近の新聞を見ておりますとこの前の情報とちょっとは違いますが、どっちにしても日本全国ではふえておるということなんです。我々の力ではある程度我慢をしなければいけないし、努力にも限界がありますが、この3年から4年一生懸命頑張れば、次の明るい日が見えてくるんではないかと期待しております。現状でございます。
その他の問題に関しては、各担当課長より答弁をさせます。
○議長(宮本明裕君) 政策推進課長。
○政策推進課長(田中正憲君) 井上議員の大綱の第1の交通弱者への対応についてお答えをいたします。
御質問のように、昨年1月に総合計画検討班の班員の中から関係部長等の職員8名を選抜し、生活交通手段検討班を設置して生活交通手段について検討をいたしてまいりました。
検討班では、現状と課題を分析し、検討テーマを交通弱者への対応をどうするかということに絞り込んでパソコンのネットワークシステム等も活用しながら、大変公務が忙しい中、鋭意検討を重ね、昨年3月に報告書としてその成果をまとめてございます。
検討結果は、行政組織内のワーキンググループには限界があり、具体策についての必要性、すなわち住民ニーズを正確に把握するところから検討を行うべきということで、行政、住民及び事業者で構成する実践的な組織をつくり、住民のニーズを見詰めつつも、時々の風潮に左右されない、住民の福祉と費用対効果のバランスが図られた施策を検討すべきであるとの結論でまとめてございます。
さて、御質問についてでございますが、まず1点目の地域住民ニーズの調査でございますが、路線バスにつきましては、過去に廃止路線や減便される場合、当該地区へ出向き事情を説明しておりますが、結論としては利用者が少ないことが最大の原因であり、業者も赤字路線を維持することはできず、市もその路線に対する多額の補助を続けることができないため、廃止やむなしというケースがほとんどでございます。実績イコールニーズというわけではございませんが、路線バスの利用実績あるいはバスやタクシーの利用助成である外出支援事業の実績等も踏まえまして現在対応を検討中でございまして、地域の皆さんのニーズの把握については今後検討してまいりたいというふうに思っております。
次、2点目の交通弱者対策に対する組織づくりにつきましては、行政改革を進め、組織のスリム化を図っている現状におきましては、役所内に新たな部署を設置することは無理と考えております。が、既存の関係部署間で連携を密にし対応できるよう、若手ワーキングと同様に対策委員会等の立ち上げについて検討してまいりたいと考えております。
また、庁外的な組織としましては、道路交通法の改正により自家用有償旅客運送を行う場合には、地域公共交通会議または運営協議会を設置することが必要になりました。この協議会は、市町村、地方運輸局、利用者、地域住民、バス、タクシー等関係交通機関等で構成されますので、この設置、活用についても検討をしてまいりたいというふうに思っております。
次に、大綱4点目の路線バスについてでございますが、議員が御提案のように、八幡浜港振興ビジョンを考える上におきましても、港を起点としてJR八幡浜駅あるいは中心市街地の商店街を結ぶ交通手段は必要であると考えております。八幡浜港振興ビジョンを進めていく中で、交流拠点としての港を中心として、フェリー利用客だけでなく市民の皆さんにも多く利用していただくような方法について、関係機関とも協議をしてまいりたいというふうに思っております。
以上であります。
○議長(宮本明裕君) 建設課長。
○建設課長(菊池賢造君) 大綱2、交通の安全と渋滞対策についてお答えします。
矢野脳外科前の交差点改良に関しましては、すべてについてはまだ完成しておりませんが、多くの方からよくなったなあとの声をいただき、やってよかったなあと公共事業に携わる者としてやりがいを感じているところであります。
御質問の箇所は、平成17年度に測量を行い、拡幅の計画案は既にでき上がっております。測量調査の立ち入りに際して、関係地権者の皆様には事業の趣旨についてある程度御理解いただいております。今回古い家屋を取り壊しされた地権者には、将来道路として必要な部分を考慮して建築計画をお願いしているところであります。
その他の箇所では、支障家屋が2軒、立派な塀が1カ所、駐車場スペース2カ所ほどがあり、そう簡単にはいかないだろうなあとは思いますが、前段の箇所ができたのですから不可能ではないと思っております。公共事業、とりわけ道路事業に関する予算が厳しい現状ではありますが、市全体での優先順位を考慮し、家屋補償費、用地補償費、工事費を明確にし、関係課と協議しながら前向きに進めてまいりたいと思っております。
続きまして、大綱3、市道の補修と舗装整備についてお答えします。
御指摘のとおり、八幡浜市の文化施設、図書館、市民会館などが建ち並ぶ市道広瀬本町築港線、長さ95メートル区間の舗装は、損傷が目立ち、周りの文化施設と調和のとれた舗装とは言いがたい状態であります。
当課では、その状況を理解し、同時に自転車、歩行者の安全性向上、さらにバリアフリー化を図る目的で、平成16年度より同区間の舗装改良計画を立案しておりますが、厳しい財政状況の中で他の道路改良要望箇所との調整で工事着手ができてないのが現状であります。
今後、文化ゾーンとしての重要な位置づけとして、道路改良箇所の優先順位を再考してまいりたいと考えております。
なお、観光バスなど大型車が頻繁に進入することから、カラー舗装などは適当でないと考えております。
以上でございます。
○議長(宮本明裕君) 井上和浩君。
○井上和浩君 1点だけお伺いをしたいと思います。
1番の交通弱者の対応の件につけてですけども、いわゆる先ほどの課長の説明によりますと、委員会等をまた立ち上げていただき今後検討するというふうに解釈をいたしたわけなんですが、その前にお答えをいただきました地域住民ニーズの件につけてなんですが、当初廃止する段階において地域に説明に上がって、そのときの状況から現状がこうなったというふうな説明であったように思うんですが、今回特にお願いをしましたのが、その地域住民ニーズの調査をとにかくやってほしいというところに私は質問の重点を置いたつもりでおるわけなんですけども、今現在福祉関係から年間1万3,200円というタクシー券等が出されておりまして、それの利用されてる方もあるとは思うんですが、その使い方も含めて利用しやすい方法。というのは、前回18年の当初に改正をされたばかりではありますけども、まだ1回の使用が1メーター550円までとか、あるいは乗り合わせて使うことができないとか、いろんなことがあって、使い方に対しても少し一考を加えてほしいなという希望と。
それから、もとへ帰ります、住民ニーズの調査につけては、各地域に民生委員さん等もたくさんおられますし、地域の実情把握を区長あるいはそのボランティア的にやっていただく方等に連絡をとりながら、もう少しそのニーズにつけては調査を加えてほしいということ、1点だけを回答をお願いします。
○議長(宮本明裕君) 政策推進課長。
○政策推進課長(田中正憲君) 地元のバス、公共バスが廃止された議員さんでございますので、力が入っておるのは重々わかっておりますが、住民ニーズを損なうということになれば、市としてもやらなければいけないという前提が先に立つわけです。だから、それより先に、先ほどありました福祉的な高齢者支援バスとか外出支援、それとコミュニティー地域バス、いろいろごちゃごちゃになったら、何を整理していいやらわかりにくい部分もあるし、最終的には費用対効果があります。これお金をかければいろんな方法はとれますが、果たして継続してやる部分を毎年赤字的なもんを補てんできるかどうか、以前、前回高野地バスの件もございますので、そういう部分も含めてちょっと慎重な対応をさせていただきたいということで御答弁したつもりでございます。御理解のほどよろしくお願いします。
○議長(宮本明裕君) 井上和浩君。
○井上和浩君 もう一点だけ、今の点ですが、例を挙げていいか悪いかはわからんですが、この報告書を提出された中に、現在高齢者に対する交通手段のあり方とか、いろいろ書かれておるわけなんですが、その中で保内町においては磯崎の診療所がなくなったという経緯の中で、病院の通院のための外出支援バスという形で現在運行をされておりまして、県の補助金というのは昨年度なくなりましたんで、今一般会計から繰り入れて運行されている。そのバスは、病院の通院プラス買い物のためにそれが利用されているというようなことで、年間132万円だったと思うんですけども、そのくらいな経費の中で運行をされている経緯もあります。
そういうこともひとつ考えに置いていただいて、今後検討をしていただきたいという要望を加えておきます。
○議長(宮本明裕君) 休憩いたします。
午前11時58分 休憩
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午後 1時00分 再開
○議長(宮本明裕君) 再開いたします。
新宮康史君。
〔新宮康史君登壇〕
○新宮康史君 新宮でございます。よろしくお願い申し上げます。
最初に、ことしの冬は総じて暖冬という感で終わりそうということであいさつしようと思ったんですけど、ここ二、三日非常に寒くて、実感してとらえどころのない昨今の気候でありまして、人間社会も想定外の出来事や痛ましい事件が多いのでありますが、自然界にも何らかの異変が確実に起こっているような気がしまして、想定外の災害があるのではないかと危惧しております。
さて、昨年9月議会で採択されました八幡浜市総合計画が、「風とらえ 風おこす」のキャッチフレーズのもと、財政緊迫した状況下にもかかわらず、大層立派な冊子になり発刊、私にも1部賜りました。
そして、市全体として、積極的な子育て支援や八幡浜物産協会による八幡浜ブランド認証マークの全国公募、地域審議会での活発な意見等、活動の芽が息づき、一歩一歩計画が進んでいることを感じております。
市議会議員としまして計画の策定にかかわった責任をしっかり受けとめ、襟を正して計画の進捗を精査、見守り、計画書の冊子だけが立派だったと言われないよう努めてまいりたいと思っております。関係各位のさらなる御尽力をお願いする次第でございます。
前置きが長くなりましたが、それではさきに提出してございます発言通告書に従いまして、大綱3点について質問させていただきます。市長並びに関係理事者の誠意ある御答弁をよろしくお願い申し上げます。
最初に、教育基本法の改正に関してで、市の教育方針、取り組みについてお伺いいたします。
これは、昭和22年に施行された教育基本法は、戦後の我が国の教育の基本を確立するために制定された法律で、教育の基本理念、義務教育の無償、教育の機会均等などについて定めておりまして、学校教育法や社会教育法などすべての教育法規の根本となる法でありまして、制定以来半世紀以上が経過しまして、科学技術の発達、高度情報化、国際化、少子・高齢化、家庭、地域の教育力の低下等、現在の教育環境が大きく変化してございます。
今回の改正は、そのような社会状況を踏まえまして、人格の完成や個人の尊厳、そういう普遍的な部分は継承しつつ、教育の目標としまして、公共の精神や伝統と文化の尊重など、新たに想定した、そのほか生涯学習の理念、それから私立学校、家庭教育、幼児期の教育など、今日重要と考えられるものを明確に規定するものであります。
昨年12月15日に、皆さん御存じのとおり原案が通りまして、同月22日に公布、施行されました。また、各地方公共団体におきましては、政府の計画を参酌しながら、教育の振興のための施策に関する計画を策定するよう努力することになってございます。
また、その後首相の諮問機関としまして、よく御存じのように教育再生会議が設けられ、学力等低下、いじめによる子供の自殺、教員の質、体罰のあり方等々、つい最近1次報告として7つの提言が出され、文科省のこれは諮問機関である中央教育審議会との権限関係が私ども一般人には何とも不可解な状況でございますが、現在中教審の方で出された問題についての審議を重ねているようであります。
私は、何と申しましても教育は百年の計、私たちの未来を託す子供たちのことですから、絶対に手抜きのできない課題であると認識しております。
そこで、これからの教育のバイブルとなる今回の改正について、市はどのようにお考え、また具体的な手段でどのように対応していくおつもりなのか、以下の質問内容について御答弁をお願いする次第であります。
まず最初に、第2条の第5項に、伝統と文化を尊重し、それをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこととあります。世論を初め国会でも物議を醸し出したいわゆる愛国心についてであります。
私は、愛国心は父、母あるいは家庭教育の中で自然に芽生え、学び、個人の中で醸成されるもの、市民的ないわゆるシビックという考えであります。少なくとも国家権力の中で強制され人格形成の中に盛り込まれる、そういうものではなくて、ましてや現在言われてます国際社会、平和維持の枠組みの中で、他国に武力による応援もやむなしとするそういう現状の流れに、私は憲法9条、戦争の放棄を危惧するわけであります。市としてどのように解釈、また今後の市の教育にどのように盛り込んでいかれるのか、まずは基本的な事項としてお伺いいたします。
次に、私はPTAの役員経験から、今回の改正で立場上最も心強く、また襟を正して取り組まねばと心しているのが3つあります。
その1つに、第10条、これは家庭教育ですけども、原文を読ませていただきますと、父、母、その他の保護者は、この教育について第一義的な責任を有するものであって、生活のために必要な習慣を身につけさせるとともに、自立心を育成し、心身の発達を図るよう努めるものとすると規定されてあります。
次に、第11条、これも大事なんですけど、幼児期の教育であります。幼児期の教育は、生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものであることにかんがみ、国及び地方公共団体は良好な環境の整備、振興に努めなければならないとあります。
それから、第13条、この3つは新設されたやつなんですけど、学校、家庭及び地域住民等の相互連携協力ということで、学校、家庭及び地域住民、その次が大切なんですけど、その他の関係者、主要団体は教育におけるそれぞれの役割と責任を自覚するとともに、相互の連携及び協力に努めるものとする。
以上の3つの新しい条文になります。
昔から家庭教育や地域教育は確かに存在していたと思います。ただし、それは高度成長下の中、一つの社会行動の中で学校、家庭、地域の力のバランスがよく保たれた状況で、現在のように多様かつ複雑な社会行動の中で、学校に頼り過ぎてる面、家庭、地域の教育力の低下等、バランスが崩れ、子供たちもインターネットや携帯電話などバーチャル社会に取り囲まれた現状であります。
また、三つ子の魂百までと先人が残してくれた言葉どおり、幼児期教育がその人の人格形成に影響することは学術的にも証明されており、今教育基本法の中にこの3条を新設していただいたことは、これからの子供の健全育成には大変ありがたく、期待の持てる条文だと思っております。
そこで、家庭教育、幼児教育についての質問でありますが、国もようやく現在の家庭教育、親のあり方について危機感を持っていただいたようで、来年度の予算としまして、予算合計、国のレベルですけども、14億3,500万円つけております。このくらいのことで、あとは具体的な支援を行うことになっておりますが、これにつきましてはどのくらい効果が我が市であるのかちょっとわかりませんけど、私は、市としまして市総合計画の中にともに育つ、育てる教育のまちづくりとあります。今具体的に計画を立て、国や県から指示されたことだけをやるのではなく、小さくても、財政的に厳しくても、私たちの町ならではの特徴ある、また有効性の高い施策を策定すべきであると思っております。
重ねて申し上げますが、法が改正になった今やらねば、これは意味がありません。今後の市の家庭教育に対する考え、具体的取り組みをお伺いいたします。
次に、学校、家庭及び地域住民等そのほかの関係者の連携、協力についてでありますが、文書にしますと簡単でありますが、実際にこれを行ってみると、なかなか思ったようにいきません。何が具体的に難しいのかと申しますと、それらを結びつけ、活動の場を実際につくってくれるコーディネーターがいません。いわゆる世話人がいないわけであります。私が住む地区は、公民館の主事さんが献身的にその役を担ってくれていますが、これからはもっと複数で、例えばPTAだったり、シルバー人材の方だったり、ある程度専門の知識を持った方にこの役を持っていただかないと効率的に実効のある活動が望めません。この点についても、市は具体的にどのように推進していこうとされているのか、お考えを伺います。
3点目でありますが、第2条第5項の冒頭に伝統と文化を尊重しとあります。また、先ほどの学校、家庭、地域連携の具体的な活動にも入ってまいりますが、ことしの初めに市民の多くの皆さんからどんど焼きについて相談を受けました。結果としまして、私の地区では来年から地区のお宮の行事としてやっていこうという形になっております。これは、さまざまな事情により、行政としてはことしの正月からはとり行わないということで決着がついておりまして、それはそれでやむを得ないことだと思いますけども、市内各地域地域でこの件についてはいろんなお話が出たようで、例えば某地区では小学校PTAが音頭をとって校庭を借りて実施したとか、これには一部神事も入ったのでいかがなものかという誹謗中傷もあったようではありますが、これは日本古来からの正月行事にしめ縄をする、その後1年間の無病息災を祈願してどんど焼きをする、重要な伝統行事の一種であると思います。
このように、場をつくり、子供に日本の伝統を継承していくのが子供の教育に必要であり、まさに法改正に盛り込まれているのが学校、家庭、地域及び関係諸団体の連携の場づくりだと私は思います。だれかが世話人となって、地域が一つになり、子供たちに総合学習の一つとして伝え、教えていくことが今度の教育改革の目標と判断しております。市民の皆さんが困っていることを、ただできないのではなく、どうしたら形を変えてできるかみんなで考え、もし防災面で学校の運動場等使わせてくれという相談があれば、開かれた学校、オープンスクールという意味でも、ぜひ前向きに考えていただくべきだと思うのでありますが、市のお考えをお伺いいたします。
次に、大綱2点でありますけれども、これはコミュニティースクールの導入についてであります。
教育再生会議の第1次報告に対しては、先ほど申しましたけども、全国連合小学校長会の寺崎会長は、再生会議野依座長に対し、授業時数10%増は子供はゆとりをなくし、先生、教員は多忙感が増大するだけなど、7つの提言に対してすべてに注文をつけた形であります。
これからの教育を考えた場合、地域の学校をどんな学校にすればいいのか、またどんな教育をしてもらいたいか、どんな先生に来てもらいたいか、コミュニティースクールとは、そんなことを含め地域コミュニティーが学校運営に積極的に関与するという新しい発想の実践であります。2004年6月に新しい法律が国会を通り、意欲ある地域があれば、一定の手続のもと、2005年の新学期よりスタートすることになっております。
簡単に概要説明申し上げますと、現在の学校というのは文部科学省、それから県教委、市教委等統制されたいわゆるピラミッド型、ヒエラルキーと言うんですけども、そういう官僚組織の一応末端にありまして、教育現場の長である学校長といえども権限が非常に限定的で、上を向いての管理運営を余儀なくされている状況であります。
コミュニティースクールの構想目的は、そんな管理状況を改めることにあります。学校は、上部にある管理組織に統率されるのではなく、隣にある住民参加の学校運営協議会のチェックや支援を受けることによって学校が自立的に運営される仕組みにしようという、いわば学校と地域の協議会が緊張感のある協力関係の中で、その地域にふさわしい、よりよい学校をつくっていこうという発想であります。
例えば、この学校では基礎学力を重視しようとか、小学校低学年から英語をしっかり教育していこうとか、IT技術を活用して不登校、いじめの問題に積極的に取り組もうとか、またこの地域では小・中一貫して9年間でそういう教育をしようとか等々、いろんな教育を考えられるわけであります。ほんで、学校の方針が最終的に決まりましたら、その中で自分たちのこういうことに対しての必要な先生を呼んできたり、学校長を公募したり、そういうことにも参加できるわけであります。概念的には、今までのその地域につくられた学校制度ではなく、みんなで関心を持ち、みんなで責任を持ってつくる地域の学校であります。
そこで、質問でありますが、私はこれからの学校は、今までのように統制下の中での運営は今日の頻発する重要な教育問題から明らかなように極めて難しい状況であると思います。これからは、教育基本法の中にも随所に盛り込まれておりますように、子供の教育は家庭、地域も連携し、すべての人がともに学び、ともに育つという理念のもと、地域が責任の一端を背負って運営にかかわり、一緒に学校をつくっていく時代が来たのではないかと判断しております。
愛媛という土地柄、今すぐには難しいと思いますが、新しいことをやるのは勇気と見きわめ、決断が必要だと思います。県下でも先駆けて教育優先の八幡浜、そういうまちづくりとして前向きに取り組むべきだと思いますが、導入に対して市はどのようにお考えであるか、お考えを伺いたいと思います。
大綱3でありますが、子育て支援についてであります。
国が、少子化対策としまして地域の子育て支援を軸に次世代育成支援対策推進法を平成17年度から10年の時限立法として施行しまして2年がたとうとしております。我が市でも、昨2月14日に今年度2回目の同協議会が開催されまして、「子供も、親も、地域も、みんなが輝き合う」をスローガンに活動状況や諸問題、課題、要望等積極的な会議が催されたことがコミュニティー紙に報じられておりました。少しずつですが、最初心配しました絵にかいたもちにならないかという私の危惧がなくなり、実際に動いていることを感じ大変うれしく思いました。
私ごとではありますが、私どもの会社も何か協力できればと、社員が子育ての会議や催し物に積極的に参加できるよう、優先的に休みがとれたり、出席の費用を会社で負担する制度をつくったり、就業規則を変更しまして、県と家庭教育支援協力企業制度の協定書を結ばさせていただきました。
また、今から実際にほかの自治体で行われている子育て支援の実例を二、三紹介させていただきます。
まず最初に、栃木県の鹿沼市ですけども、これは人口10万人ぐらいの町であります。この町では、妊産婦の健康診断に対する市独自の助成制度を実施しておりまして、妊産婦健診総数、これ14回あるそうなんですけども、このうちの5回分をハローベビー券として発行しまして、助成額の上限を1回につき6,800円としまして、14回のうち、あと2回は別の項目で助成を何かしてるそうで、実質的には半分の7回の助成を受けられるというような制度をつくっているそうであります。
次に、静岡県裾野市でありますが、これは人口5万3,000人ぐらいの町であります。これは、現在未就学児3,250人に対して所得無制限、上限なしで医療費無料化を実施してまいりましたけども、このたび子育てしやすい町を前面にアピールする意図もあり、対象年齢を中学3年生まで、義務教育終了まで大幅に引き上げることにしたそうであります。昨年の未就学児の入通院費が1億3,000万円で、新たな財政負担は小学校児童だけで同じぐらいになるんじゃないかと見込んでいるそうであります。
次に、栃木県小山市でございますが、これは人口15万5,000人ぐらいの町であります。この町では、妊産婦を対象に周囲に妊娠していることを知らせるマタニティマークの配布をしているそうであります。特に、外見からはわかりづらい妊娠初期の妊産婦への理解を得ることを目的としておりまして、厚生労働省のマーク、直径5センチぐらいで、ハートに囲まれた親子の下におなかに赤ちゃんがいますよと、実際に見たんですけど、そういうもんであります。これは、東京都内の鉄道各社や埼玉県、高松市や前橋市、群馬県高崎市、京都市のように独自のこのマークをつくって同じような対応をしているところもあるというふうに伺っております。
次に、栃木県真岡市でありますが、これは6万3,000人ぐらいの町でありますけども、ここでは駐車場を利用する妊産婦の負担を軽減しようと、市内の公共施設や大型スーパーに設けられている車いす、障害者ですね、使用者駐車スペースを妊産婦も気軽に利用してもらい、心身の負担の軽減を図る取り組みをやっているそうであります。これは、市が駐車証となるマタニティカードを発行するもので、全国では長野市が導入しているということであります。
このように、数例を挙げてみましたけども、実際には財政的な裏づけがないとなかなか実施には結びつかないものだと思いますけども、みんなが知恵を出し合い協力することによってできるものや、財政的に、さっきのバッチみたいに大きな負担にならないものもあると思います。ぜひ実際に子育てにかかわっている方々の意見や要望等、情報を集める機会をもっと多く開いていただき、できることから積極的に取り組むべきだと思うのでありますが、市はどのように考えておられるか、お伺いいたします。
以上、重たい内容もありますけども、前向きな御答弁をよろしくお願い申し上げます。
○議長(宮本明裕君) 市長。
○市長(高橋英吾君) 新宮議員の子育て支援の現状と今後の取り組みについてをお答えいたします。
少し数字的なことを申し上げますが、少子化の目安となるであろうゼロ歳から14歳の年少人口の割合は、議員が実例に出された4市の平均が14.9%であるのに対し、当市の割合は平成17年度国勢調査で12.6%であります。ちなみに、国勢調査における年少人口割合は、国で13.7%、県で13.6%であり、国、県に対して当市は1ポイントほど低くなっております。
ただ、出生数につきましては、1月末時点でありますが、平成17年度の197名に対し219名と22名、約10%の増となっており、最終でも若干の増となるものと思われます。
さて、平成17年3月の八幡浜市次世代育成支援地域行動計画の策定に当たりましては、新宮議員には当時の市PTA連合会長の立場で策定委員として御協力いただきましたが、その後に実施しました事業としては、17年度に白浜、江戸岡小学校に、18年度には松蔭、宮内小学校に放課後児童クラブの建設を初め、育児支援家庭訪問事業や各種保育サービスの充実のほか、昨年10月からは3名以上が同時に保育所へ入所のときの3人目以降の入所時の保育料の無料化等、できることから少しずつでありますが、子育て支援施策に取り組んでおります。
また、昨年7月から、市の広報紙で「すくすく育て 浜っ子 元気っ子」の見出しで、保育所、学校、図書館、保健センター等の子育て支援について現状を掲載し、周知を図っておりますが、先日開きました協議会でも余り読まれていないとの意見もありますので、協議会の席上で要望のありました子育てハンドブック的な小冊子の配布について検討いたしているところであります。
また、議員の会社が結んでおります愛媛県家庭教育支援協力企業制度につきましては、当市での協定企業はほかに4社と聞いておりますが、今後は関係課とも連携をとりながら周知方法等を検討していきたいと思います。
今後とも子育てにかかわっている方々の意見を取り入れ、財政的な問題もありますが、できることから積極的に取り組んでまいりたいと考えておりますので、御理解いただきたいと存じます。
その他の問題は、各課長より答弁をさせます。
○議長(宮本明裕君) 市民課長。
○市民課長(谷 明則君) 大綱3のうち、当市の乳幼児医療費助成制度についての質問にお答えをいたします。
当市の乳幼児医療費の助成につきましては、現在入院につきましては就学前まで、外来につきましては4歳の誕生月まで実施をしておりますことは御案内のとおりでございます。
このうち、入院医療費分及び外来医療費の2歳分までにつきましては県から2分の1の補助がありますが、外来の3歳分につきましては平成17年度の合併当初から全額市単独の事業で実施をいたしておるところでございます。
県下20市町におきましては、ほとんどが入院は就学前まで、外来は2歳までの実施となっておりまして、外来3歳までの実施は、当市を含めまして3市のみとなっております。
当市でのこの単独実施に要する経費でございますけれども、平成17年度の実績、これは10カ月分でございますが、約724万円、18年度の見込みで約850万円、19年度の当初予算では約1,000万円の見積もりをお願いをしておるところでございます。
こういった状況でございますので、市単独拡充部分につきましては、今後も財政状況及び県内他市町の状況を見ながら、現在の事業を継続、実施をしてまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。
以上です。
○議長(宮本明裕君) 保健センター所長。
○保健センター所長(永井俊明君) それでは、新宮議員御質問の子育て支援についてのうち、当市における妊産婦支援の取り組みについてお答えいたします。
子育て支援の最初の場面としまして、保健センターにおきまして妊産婦に対する学習の場、マタニティクラブを実施しております。ほかに、妊婦一般健康診査の受診券の発行、出産後の赤ちゃんを訪問する家庭訪問事業等を行っております。
議員が実例で述べられましたマタニティマークにつきましては、妊婦に対する気遣いなど優しい環境づくりに関して広く市民の関心を喚起するための手段として活用していきたいと考えております。
また、現在実施している事業につきましても継続実施してまいりますので、御理解のほどよろしくお願いいたします。
以上です。
○議長(宮本明裕君) 教育長。
○教育長(井上傳一郎君) 新宮議員御質問の大綱1の1、教育基本法第2条第5項愛国心についてと3番目の伝統と文化の尊重、どんど焼きについてお答えいたします。
新宮議員御指摘のとおり、教育基本法第2条は教育の方針から教育の目標に表記が変わり、その第5項に我が国と郷土を愛するという文言がはっきりと打ち出されました。折しも、本市教育委員会でも来年度の八幡浜市教育委員会教育基本方針の見直しについて先日行ったところでございます。
本市の基本方針は5項目からなっていますが、その1つに伝統と文化を尊重し、郷土愛を育てるという項目があります。見直しをする前に現場の声を聞いたところ、そこに愛国心を盛り込んではという意見もございました。しかし、あえてその意見は取り入れませんでした。それは、新宮議員がおっしゃるように、国を愛する心は強制から生まれるものではなく、個人の中で醸成されるものだととらえているからです。自分が好き、家族や友達、自分の住んでいる地域が好き、そういう気持が国を愛する心につながっていくものと思っています。
また、今回教育基本法に条文化することが話題になりましたが、現行の学習指導要領の道徳の内容には、小学校5年、6年生で郷土や国を愛する心を持つ、中学校では1年、2年、3年、どの学年にも日本人としての自覚を持って国を愛し国家の発展に努めると既に明文化されています。実際に授業で指導しているところであり、このような道徳性を育てること、また平和教育を推進することは大切なことだととらえています。
次に、伝統と文化の尊重としてどんど焼きについてですが、保内町では神社を使って行われているようです。旧八幡浜市の場合、それができない現状を見るとき、学校施設の開放を禁止するものではありません。
ただ、最終的な責任は教育長かもしれませんが、現場の責任者である校長と相談していただき、防災面等地域や関係機関との連携のもとに進めていただけたらと思っております。
細かいことを申しますが、それを総合的な学習で取り扱うのが適切かどうかについても学校長の判断に任せております。
次に、大綱1の2、家庭教育、幼児期教育、学校、家庭、地域住民等との相互連携についてお答えいたします。
教育基本法に第10条から第12条が明記された背景には、家庭や地域の教育力が著しく低下しているという危惧があります。学校、家庭、地域、それぞれの教育力を高めるとともに、家庭間、地域間のネットワークづくりが求められているのも事実です。
ただ、本市においては、江戸岡、神山小学校で結成されている江戸岡おやじの会、神山おやじ隊や松蔭小学校のふるさと先生を初めとした各校におけるゲストティーチャーの招聘など、家庭、地域の教育力の活用、そして学校、家庭、地域社会の相互連携はかなりの成果を上げております。
今年度、中学2年生が行いました5日間の職場体験学習でも、409名の生徒に対して201の地元事業所が快く受け入れていただくなど、家庭、地域の教育力を生かした地域ぐるみの取り組みができました。
また、今年度社会問題化したいじめ問題についても、新宮議員がリーダーシップを発揮しておられる県PTA連合会が9月に緊急アピールを出されるや、市PTA連合会は1月の研究大会でこの問題を真正面からとらえ、12の分散会に分かれて熱心な討議を行っています。
この一連の流れや連携は、教育行政に携わる者としてまことにありがたいことだと考えております。
時間の関係で詳しい説明はできませんが、幼稚園では学期に1回程度、子育て不安を解消する講座を設けたり、午後2時以降も親子に園を開放したりして幼児期教育にかかわっています。行政としても、4カ月健診でのブックスタートやいつでもだれでも利用できる読み聞かせ、八幡浜市立市民図書館や保内図書館、そして児童センター、若草エンゼル広場などで継続して行っております。
法改正になった今どんな施策を講ずるのか、今やらねば意味がないという新宮議員さんのお考えはもっともではございますが、慌てることなく、今後の国の具体的施策にも目を向けながら、現在の当市のシステムや方法に工夫、改善を加えながら取り組んでまいりたいと考えます。
コーディネーターの存在についても、一つの改善策として検討させていただきます。
次に、大綱2、コミュニティースクールについてお答えいたします。
コミュニティースクール導入の目的は、地域に開かれた地域に信頼される学校づくりを進めていくことです。この考え方はもちろん否定するものではなく、市内のすべての小・中学校がこの考え方を基盤に学校を運営していることを断言していいと思います。
ただ、この仕組みが導入された背景には、今までの学校システムでは授業や活動ができない、問題が起きた学校を改善するために地域の力をかりる発想があったとも聞いております。コミュニティースクールには、合議制の機関である学校運営協議会を設置しなければなりません。もちろんこの組織は本市にはありませんが、その前段階である学校評議員制度、また学校評議員の類似制度は取り入れております。小・中学校に子供さんが通われている方ならおわかりと思いますが、学校は教育方針や努力目標を家庭や地域に知らせています。また、年に2ないし3回は自校の教職員による評価だけでなく、児童・生徒や保護者対象のアンケートも実施し、その結果を公表しております。教職員による内部評価や外部アンケートの結果をもとに特定の委員さんと協議する場を持っているかどうかは学校によってまちまちですが、この取り組みはまさに開かれた学校、保護者、地域に信頼される学校づくりを目指すものであります。
本市の現在の取り組みに問題があったり、学校不信が広がったりしている事例があれば、何らかの手だてを教育委員会としても講じます。各学校とも、校長の指導のもと、教職員が協力し、家庭や地域の援助を得て日々頑張っているので、コミュニティースクールそのものを今は導入する考えはございません。御理解のほどよろしくお願いいたします。
○議長(宮本明裕君) 新宮康史君。
○新宮康史君 前向きな御答弁ありがとうございました。
私も何回か質問させていただいたんですけど、確かに市の教育っていうのは、県下でやっぱり見ますと前向きに取り組んでいる方だと思うし、特に大きな問題もないし、それは皆さんが前向きに全部取り組んでいただいているおかげだと思うんですけども、何かあってからでは遅いんでありまして、だから私が質問しても何も成果がないじゃないかということも非常に困るわけでありまして、やっぱりそういう危機感というか、いずれそういうふうな部分が来たときにいかに素早く対応しながらいかなければならないのかというのがやっぱり行政の持ってる一つの役割だろうと思いますんで、そういうことで特に大きな、これは質問ではないんですけども、そういう部分を考えていただいておいてほしいと思います。
それと、1つ再質問なんですけども、先ほど来、これ全部につながってくると思うんですけども、地域、学校、家庭という部分と、あと子育て支援にもかかわってきますけども、放課後子どもプランという部分がそれで後出てくると思います。それについては、ことしじゅうにというか、文科省の方で運営委員会を設置すると、等々その辺のやつがあると思うんですけども、これは全市町村に設置とか、コーディネーターの配置とかというのがあると思うんですけど、これは前もっての話でその辺ちょっと調べといてくださいということでお願いしとったんですけども、その辺今市はどのように取り組んでいるのか、追加の質問でさせていただきたいんですけど、よろしく答弁の方お願いします。
○議長(宮本明裕君) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(谷口光一君) ただいまの御質問に対して説明させていただきます。
放課後子どもプラン、教育委員会が主導として、福祉部局と連携をとりながら、原則としてすべての小学校で放課後の子供の安全で健やかな活動の場所を確保して、総合的な放課後対策として実施する放課後子どもプランを平成19年度に創設して実施する運びとなっております。現在、そのプランについて取り組んでおるわけでございますが、当市といたしましても、福祉部局の方で放課後児童健全育成事業を現在取り組んでおります。
その中で、今議員さんが申されました委員会の関係でございますが、19年度中に運営委員会を立ち上げることといたしております。どのような運営協議会にするか、ただいま検討中でございますので、19年度中には何とか運営審議委員会を立ち上げる形の中で今作業を進めているところでございます。
以上です。
○議長(宮本明裕君) 新宮康史君。
○新宮康史君 ありがとうございました。これは、実は文部科学省と厚生労働省が一体となってやる事業なので、これは一応もう2回目なんで要望として残しておきますけども、それかっちりやっとかないと、どっちがどっちかいう話もわからんようになってくるし、本当は一つになってやらないといけないんですけど、予算面で2つが一緒になってくると思うんで、市の方では一つになって多分来るんじゃなかろうかと思うんですけども、実効ある委員会なり何なりをしていっていただきたいと。これが、地域と学校と、それからさっき言われた家庭を結ぶ一番最初の突破口になってくるんじゃなかろうかなとも私は思ってますんで、よろしくお願いしときたいと思います。
それとあともう一つ、先ほど市長の方からパーセントで言われたんですけど、私も最終的にはいろんな部分でできるできないのことはあると思うんですけども、予算の面で、だけどもそのパーセントでやっぱり数値目標というか、この町の14歳以下の子供たちですけども、先ほど全国平均が13.7%ということであったんですけど、大体日本の国でそういう子供たちがうまいこといって、お年寄りとバランスがとれてるところが大体14歳以下の子供たちが15%、それからお年寄りが大体16%ぐらいのところがバランスがとれてるわけですけど、うちの市は、先ほど言ったように子供たち、14歳以下の子供が12.6%、それから65歳以上のお年寄りが28%、こういう状況になってますんで、これを何とか今のうちにきちっとしていかないと、本当に全然若者がいない町になるというか、そういう格好になると思うんで、冗談抜きにしてやっぱりこれは自分たちのこととしてみんなが受けとめて前向きに取り組んでいっとかないと、そのときになってあららということになったらどうしようもないような状況になると思うんで、ぜひその辺前向きに取り組んでいただきたいと思います。
以上、私の質問を終わらせていただきます。
○議長(宮本明裕君) 休憩いたします。
午後 1時45分 休憩
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午後 1時55分 再開
○議長(宮本明裕君) 再開いたします。
遠藤素子君。
〔遠藤素子君登壇〕
○遠藤素子君 私は、質問通告に従いまして、大綱4点について質問いたします。市長並びに関係理事者の皆さんには誠意ある御答弁をお願いいたします。
大綱第1点は、政治倫理条例に基づく市民からの審査請求を市はなぜ却下したのかという問題であります。
このたび、一部マスコミの報道によりますと、政治倫理条例に基づいて市民が、市議会の議長が議員に米やブランド物ワイシャツ仕立券などを贈っている、これは公職選挙法に抵触する行為であり、政治倫理にもとり条例に違反するおそれがあるとして昨年11月に審査請求を行ったが、市は事前の書類審査に当たって書類不備を理由に何度も書き直しや物的証拠の提出を求め、12月19日付で却下していたことがわかったとありました。
もしこの報道されている内容が事実だとしますと、条例に違反しているという行為の重大さと市民の権利行使を認めなかった市の姿勢の重大さという2つの意味で大変重大な問題だと私は思います。
この政治倫理条例は、平成11年5月の八幡浜市議会議長選挙にかかわる贈収賄事件の反省の上に立って制定されたもので、第1条と第2条に市長など四役と議員は市民全体の奉仕者としてみずからが常に努力して民主的な市勢の発展に寄与することを求め、また主権者たる市民とともにその責任を自覚し、地方自治のあるべき姿の達成に努めることをその目的と責務と定めています。
そして、市長等と議員が守るべき政治倫理基準として、第3条1項に、禁止事項として常に市民全体の奉仕者として人格及び倫理の向上に努め、その地位を利用していかなる金品も授受しないことなど、6号まで決められており、第2項には市長等及び議員は政治倫理基準に反する事実があるとの疑惑を持たれたときは、みずから潔い態度をもって疑惑の解明に当たるとともに、その責任を明らかにするよう努めなければならないとなっています。
そこで、伺います。
まず、市民2名の申請を却下された経緯と理由をお聞きしたいと思います。
次に、この申請は市議会議長の疑惑という重大な問題でありますから、受理する側の市としては慎重になるのは当然だと思います。しかし、授受された品物の写真なども添付されており、却下される理由はないと思いますが、今からでも申請を受け付け、審査すべきではありませんか。ある程度の信憑性は必要だと思いますが、いつどこでだれに物品が授受されたのか、添付資料として物品を受けた方の本人証明を求めるなど、司法当局の捜査によるくらいしかできないような証明を一般市民に求めるのは無理ではありませんか。それでは条例で定められている市民の申請権は有名無実ということになってしまわないでしょうか、どうですか。
大綱第2点は、障害者手帳のない高齢者への障害者控除の適用についてであります。
障害者控除は、納税者本人や扶養家族などが障害者の場合、所得税、住民税の所得控除ができるものです。今納税申告が行われている最中ですが、障害者手帳がなくても、65歳以上の高齢者で障害者に準ずる人は市長などの認定で控除を受けることができます。
以前、私の質問に対しまして、要介護認定者については控除の対象になり、該当者には連絡をしたとの御答弁でした。大変行き届いた対応で感心したのですが、その後国会でのやりとりの中で、老化による肢体不自由等の障害のある者と認められれば障害者控除の適用対象となり、5年前までさかのぼって控除が受けられることがはっきりいたしました。ということは、要支援者でも、肢体不自由が認められれば適用対象となることもあるということだと思います。当市でもそのように取り計らうべきだと思いますが、いかがでしょうか。
大綱第3点は、だれもが安心してかかれる医療制度を守るためにということであります。
渡米してアメリカの現実を取材し警告し続けているジャーナリストの堤 未果さんという人は、アメリカの医療について、保険が民営化され負担割合が物すごく高い、自己破産者は日本よりずっと多く、ほとんどが医療費による破産だと言います。大統領選挙に出馬表明したヒラリー・クリントンの公約の一つが日本のような国民皆保険制度で、それが今大きく支持されていると言います。このように、保険証一枚でだれでも医者にかかれるという日本の皆保険制度は大変すぐれた誇るべき制度であり、守っていかなければなりません。
しかし、今この制度の土台を壊すような改悪が次々と行われ、高齢者や重症患者を初め負担増で医者にかかれない人をふやすなど、多くの国民を不安に陥れています。昨年6月、またまた医療制度が与党の賛成多数で改定されました。小泉内閣の5年間に、健保本人3割負担、年金改悪、一昨年の介護保険改悪、それから障害者自立支援法などが強行されましたが、それに引き続いての改悪法であると言われております。
昨年12月議会に提案されました75歳以上の後期高齢者医療制度の新設や6年間で23万床もの医療病床の削減による病院追い出しやリハビリの打ち切りなど、市民にとっても大変な問題だと思います。
そこで、この医療制度の改定による市民への影響や来年4月に制度が動き出すまでにいろいろなことが変わってくると思うのですが、その中身について伺います。
まず、市立八幡浜総合病院では、最近の医療制度の改定によってどのような影響を受けているととらえておられますか。市立八幡浜総合病院と同じような規模の全国の病院の7割以上が赤字経営を余儀なくされていると先日お聞きしましたが、このような医療改定はやはり改定そのものに問題があると思います。診療報酬の引き下げや高齢者重症患者への負担増、リハビリ打ち切り、医師、看護師不足など、いろいろな影響が出ていると思いますが、いかがでしょうか。
次に、先日の全員協議会で市立八幡浜総合病院自主経営健全化計画を発表されました。医療の質とサービスの向上、経営の効率化をその基本理念とし、日々の自己研さん、患者の立場を考えて行動する努力、患者の人権尊重、十分な情報提供、効率よい病院運営などの基本方針を掲げて本格的に動き出そうとされていることに対し、御苦労があろうとは思いますが、心から応援したいと思いますし、期待もしているところであります。
しかし、国が国保への国庫負担率を引き下げ、最近では強引な医療費抑制策のもとで、病院が自力で健全化を図るということは大変なことだと思います。最近は、テレビなどでも全国で医師や看護師不足の実態が報道され、人が足りないために医師や看護師の加重負担が起こり、それゆえの退職者が出るためにさらに医師不足が進むという悪循環が起こっているようです。勤務医は過労死寸前などの実態もあり、それが国の政策によって進められたことも明らかになってまいりました。また、地域の医療を守ろうと地域住民が医師や行政に携わる人たちと一緒になって取り組む真剣な姿も放映されました。国会でも、地域の実態をもとに命を守るための議論が交わされています。
一方、当市でも、多くの市民が市立八幡浜総合病院がみんなから信頼され、安心してかかれるよい病院になってほしいと心から願っています。
そこで、私は1つ提案をしたいと思うのですが、市民に協力を求めてはいかがでしょうか。協力の仕方はいろいろだと思いますが、自主的に協力したいと思う人に集まってもらい、知恵をかりることから初めてはどうでしょうか。病院をよくするのはもちろん病院の内部が中心ですが、同時に市民も行政も一丸となった取り組みが欠かせないと思いますが、いかがでしょうか。
3番目に、新しく制度化される75歳以上の後期高齢者医療制度についてです。
この制度は、広域連合の運営ということで、もともと住民の声が届きにくいという重大な問題が指摘されておりますが、具体的には保険料は幾らくらいになると見積もっておられますか。
今、高齢者は年金の引き下げの上に増税と介護保険料の天引きなどで生活そのものが厳しくなっています。中には、この保険料を滞納せざるを得ない人が出てくることも考えられます。その場合には、国保と同じように病気にかかりやすい高齢者から保険証の取り上げなどが起こるのではないかと心配されます。資格証明書の発行はすべきでないと思いますが、いかがですか。
また、減免制度はどのようになっているか、お聞きしたいと思います。
大綱第4点は、全国一斉学力テストについてであります。
この問題につきましては12月議会にも取り上げまして、全国一斉学力テストの実施によって子供たちは今以上に厳しい競争とストレスにさらされることになり、豊かな情操や人間関係をはぐくむ上で大きな弊害が生まれることを危惧して質問いたしました。
それに対して教育長から、学力の到達度や指導の課題などがわかればいい、16年度にもやっているので比較して課題を見つけたい、結果の公表によって過度の競争や学校間の序列化につながらないよう十分配慮したいなどの御答弁をいただきました。
しかし、全国では既に4月に行われる全国一斉学力テスト対策が取り組まれており、学校行事が減らされたり補習が行われたり、愛媛のように事前のテストが行われたところで教師が生徒の答案を改ざんしていた事件も起こりました。
そこで、伺います。
まず1つ、昨年12月に行われた学力テストの結果についての対応について伺います。結果が出た場合、その対応はどのようにされますか。
2番目に、文部科学省が予定している4月24日の全国一斉学力テストについては、新たな問題が判明し、懸念されています。それは、これが実施されれば、日本全国の小・中学校の子供と家庭の個人情報を受験産業と国が握ることになるという重大な問題です。
この学力テストには、教科のテストとともに学校や家庭での勉強や生活について子供に尋ねる質問紙があります。昨年末に行われた予備調査では、生活習慣や人間関係、教科の好き嫌いなど92項目にも及び、今住んでいる地域は好きか、あなたの家には本が何冊くらいありますか、教科書や参考書、マンガや雑誌は除きます、など家庭環境や内申にかかわる質問が数多くあるといいます。これらの個人情報を文部科学省が一手に握るだけでなく、全国学力テストの回収、採点、集計、発送業務は民間企業に委託されているということです。小学校は、進研ゼミで知られるベネッセコーポレーション、中学校はNTTデータが教育測定研究所、旺文社グループと連携して当たります。受験産業がそっくり業務を請け負うのです。
最近も、15の小学校の2,000人分の個人名入りデータが輸送業者から下請業者に回っているうちに紛失するという事故が起こっています。大変な問題だとお思いになりませんか。
前にも申し上げましたが、この学力テストに参加するかしないか、この決定権は各市町村の教育委員会にあります。愛知県の犬山市は今回の全国一斉学力テストへの不参加をきっぱりと宣言、その理由を、瀬見井教育長は「はかる学力がテストの得点力でしかなく、犬山の目指すみずから学ぶ力ではない。点数化の集計は避けられず、自治体や学校が序列化される。学校現場で正答率を上げる教育が広がるのが心配。さらに、全国一律の調査は地方分権の流れに逆行している」とマスコミに答えています。
私は、このような全国一斉学力テストには参加しないことをもう一度求めたいと思います。それが無理ならば、せめて子供の記名をさせないなど、考えられるすべての対応をすべきだと思いますが、いかがでしょうか。
以上で私の質問を終わります。
○議長(宮本明裕君) 市長。
○市長(高橋英吾君) 遠藤議員の大綱3、だれもが安心してかかれる医療制度を守るため、大綱3の(3)の後期高齢者医療制度について、保険料は幾らぐらいになるのか、保険証の取り上げなどが起こるのではないか、減免制度はどうなっているかについてお答えいたします。
この後期高齢者医療制度は、高齢化の進展による老人医療費の増大に対し安定した経営と事務の効率化を図るために創設されたものでありまして、制度の運営は一部各市町で行う窓口事務等を除き、県内の全市町が加入する広域連合で行うこととされております。
したがいまして、今回の御質問の内容につきましては広域連合で実施することとなりますので、前もって御了解をいただきたいと思います。
それでは、まず最初の保険料は幾らぐらいになるのかとのことでありますが、保険料の算定方法は国保の算定方法を参考として応能応益割で算定されることになっております。現在国で試算をしたものでございますので、それを参考にしていただきたいと思います。
まず、平均的な厚生年金の受給者の方で年金額208万円の方の例ですが、月額で応益3,100円、応能3,100円の合計6,200円、年額にいたしますと7万4,400円となっておりますので、この例が全国的な平均ではないかと試算されております。
次に、基礎年金受給者、年金79万円の方の例ですが、7割軽減となり、月額で応益の900円のみとなります。したがいまして、年額で1万800円となっております。
次に、自営業の子供の方と同居する方で、子の年収が390万円、親の年金79万円の例ですが、応益月額3,100円のみで年額3万7,200円となります。
もう一つの例では、被用者の子供と同居する方で、収入は今ほどの自営業の方と同様、子の年収390万円、親の年金79万円の例で、これも自営業の方の世帯と同様、応益の月額3,100円のみで年額3万7,200円となっております。
ただし、被用者保険の被扶養者は、今までの保険料負担しておりませんでしたので、激変緩和措置として後期高齢者医療制度への加入時から2年間は保険料が5割軽減される予定となっております。
国の試算では以上のようになっておりますけれども、初めに申し上げましたように、保険料につきましては広域連合において県内の医療給付の状況により基本的に県内統一した保険料で算定されることになりますので、国の試算と同様な額になるかどうかは未定であります。
なお、この保険料の徴収については、介護保険と同様、原則年金から天引きされることとなっております。
次に、保険料滞納者に対する措置でございますが、被保険者間の負担の公平化を図るとともに、滞納者との接触の機会を確保する観点から、制度的には短期被保険者証の発行、1年以上の滞納者に対しては資格証明書の発行を行うこととされておりますが、これも実際の運用につきましては、今後広域連合において検討されるものと考えております。
次に、3点目の減免制度についてでございますが、低所得者については軽減措置があり、所得水準による国民健康保険と同様7割、5割、2割の保険料軽減措置が適用されることとなっております。
また、減免措置として特別の事情等については、これも今後広域連合で検討されるのではないかと考えております。
以上でございます。その他の問題に関しては担当課長より答弁をさせます。
○議長(宮本明裕君) 政策推進課長。
○政策推進課長(田中正憲君) 遠藤議員の大綱の1点目、政治倫理条例に基づく市民からの審査請求を市はなぜ却下したのかという御質問にお答えします。
まず、1点目の市民2名の申請を却下した経緯と理由についてお答えをします。
平成18年11月16日に、市民より総務課に対して電話で政治倫理審査会関係の問い合わせがあり、同日条例施行規則のコピーを取りにこられております。
平成18年11月24日に、市民2名が審査請求を持参されて政策推進課に来られました。平成18年11月27日、市役所で申請者に補正事項を伝達するとともに、補正事項の文書を、補正を説明者が補正する内容を文書で示したものですが、文書を交付し、申請書を返却しております。補正事項は、記載不要な文言の削除及び添付資料の写真に関する説明を求めるものなどでございます。
平成18年11月29日に、申請者より申請書の再提出がございました。申請書の内容を点検審査し、平成18年12月1日午前中に申請者に補正事項を伝達するとともに、補正事項の文書を交付して申請書を返却いたしております。補正事項は、請求事由の明確化及び添付資料の写真に関する説明を求めるもの等でございます。
同日の午後、申請者が申請書を再々提出されました。申請書の内容を再度点検審査し、平成18年12月4日、補正事項を電話説明し、明日市役所で改めて説明したい旨を申し上げましたが、都合がつかないということで郵送をすることにいたしました。平成18年12月5日に補正事項を配達記録扱いで郵送し、補正期限を14日後の平成18年12月19日といたしました。また、請求事由チェックリスト、補正事項の文書を同封するとともに、再々提出された申請書を返却いたしております。補正事項は請求事由の明確化及び添付資料の写真に関する説明を求めるもの等でございます。
その後、平成18年12月19日までに申請書の提出がなく、結果的に八幡浜市政治倫理条例施行規則第2条第3項の規定による補正命令に従わないときの請求却下となっております。
次に、2点目のこの申請を却下される理由はないと思うがと、申請を受け付け、審査すべきではないかについてお答えをします。
八幡浜市政治倫理条例の第7条第2項では、審査会は前項の規定による審査を求められたときは、当該審査請求の適否及び政治倫理基準等に違反すると認められるかについてこれを審査する。審査会がやる服務内容を定めております。審査会が審査するに当たって、審査請求事項に関する行為事実を確認し、その行為が実際に行われたものであれば、その次に地位利用等の政治倫理基準に該当するかどうかの判断を行うことになろうかと思います。
議員も御承知のとおり、政治倫理審査会には捜査権はございませんので、うわさの真意を立証することは不可能であります。したがいまして、申請者には何の事実を確認するのかを明確に限定していただき、審査請求に明示していただく必要があると考えております。そうでなければ、事実に反する陥れ等による利用がなされることを心配いたしております。そのため、申請者には5度も市役所に来庁いただき御苦労をおかけしましたが、申請者の確信する事実についてまず明確にお示しいただき、その確信する事実の証拠書類の明示及び地位利用等の内容について明確にお示しいただくよう説明してきたところでございます。
先ほども申し上げましたように、審査会の機能には強制的な捜査権がないため、事実に反する陥れ等を防ぐことを第一義的に考慮いたしたく、客観的に事実を審査できる証拠書類の提出をお願いするものでございます。御理解を賜りたいと存じます。
○議長(宮本明裕君) 税務課長。
○税務課長(市川芳和君) 大綱2、障害者手帳のない高齢者への障害者控除の適用についてお答えいたします。
障害者手帳のない高齢者の障害者控除につきましては、昨年度の確定申告時期に保健センターと協議を行い、介護認定を受けている方が障害者手帳を持っていなくても、普通障害者控除及び特別障害者控除が適用できるように八幡浜市障害者控除対象者認定書交付に関する要綱を作成しました。
保健センターでは、納税者から認定申請書が提出された場合、要綱で定めた認定基準によって認定書を交付いたします。その基準は、障害老人、認知症老人の日常生活自立度判定基準に基づいております。税務課では、認定書確認後に障害者控除を適用しております。
なお、今後は要支援者に対しても認知症の程度によっては障害者控除が適用できるよう、認定基準の改正について保健センターと協議を行いたいと思います。
○議長(宮本明裕君) 病院事務局長。
○市立病院事務局長(柏木幸雄君) 大綱3のだれもが安心してかかれる医療制度を守るために、まず1点目の市立病院の経営に何が大きく影響を及ぼしているのかについてお答えをいたします。
国の医療費抑制政策の中での当院経営の影響は、平成18年度の診療報酬体系本体部分のマイナス1.36%、薬価部分マイナス1.8%、合計マイナス3.16%の改定、額にいたしまして約1億4,000万円のマイナスが最も大きく影響をしていると考えております。
また、介護型療養病床全廃及び医療型療養病床の大幅削減等を目的とした医療費抑制関連法案の成立により、介護老人保健施設や有料老人ホームへ患者がシフトすることをねらった医療報酬体系となったことも影響を与えていると考えております。
さらに、平成16年度から始まりました新医師臨床研修制度に伴い、医師の都市部医療機関への偏在が顕著にあらわれ、地方病院は医師不足による診療領域の縮小、受け入れ可能患者の減少等を余儀なくされたことが上げられます。
続きまして、2点目の市民参画による病院づくりの考え方についてお答えをいたします。
当院は市民の病院であり、当然今ほど議員御提案のありましたように市民とともに求められる病院づくりをしていかなければならないものと考えております。経営健全化計画の中でお示しいたしましたように、病院運営のあり方等について市民の参画を得ることは、市民ニーズが把握できること、病院情報を提供することによって病院の現状を理解していただけることによる信頼関係の強化が図れることなど、有用であると考えております。
実際の運営に関しましては、前向きな御意見、有効に機能することになるよう委員会のあり方、委員構成など、今後研究を重ねてまいりたいと考えております。
以上でございます。
○議長(宮本明裕君) 教育長。
○教育長(井上傳一郎君) 遠藤議員御質問の大綱4、全国一斉学力テストについてお答えいたします。
まず、1つ目の質問ですが、既に御存じかと思いますが、12月14日、15日に小学校5年生、中学校2年生を対象に行った県学習状況調査の結果はまだ返ってきておりません。今年度中には返ってくると思いますが、あくまでも児童・生徒の学力の分析や学習習慣の見直し、教員の指導方法や指導形態の改善等に役立てていこうと考えております。
次に、4月24日に実施される全国学力・学習状況調査についてですが、これは前回も答弁いたしましたとおり、学力の課題到達度や指導の課題、そういったものをつかみ、今後の指導に生かしていきたいと思います。決して競争をあおることのないように心がけたいと思っております。
遠藤議員御指摘のとおり、個人情報の流失が懸念されておりますが、私はあってはならないと思っております。国が実施することであり、確約はできませんが、子供の名前を書かないなど、結果や資料が関係者以外に漏れぬよう、また個人情報に係る被害が起きぬよう、八幡浜教育事務所を通じて県教委に強く訴えていこうと考えております。御理解のほどよろしくお願いいたします。
○議長(宮本明裕君) 遠藤素子君。
○遠藤素子君 私は、本日午前中に、きょうの質問は丁寧にやりたいので一問一答形式でやらせていただきたいと議長に申し入れたのですが、許可されませんでした。議会の活性化にもなると思って事前に申し入れました。また、県下でも多くの自治体でそれは認められていると思います。とても残念です。
それでは、再質問に入らせていただきます。
大綱第1ですが、その市民の方は、ただいまの御答弁によりますと、電話も入れますと五、六回、それ以上ですか、何度も足を運んで申請をしようと努められた。しかし、文書の不備は仕方がありません。また、信憑性を確認しなければならないというそのお立場もわかります。陥れなどに利用されてはいけません。
しかし、写真が添付されていた、そしてこれは報道ですが、議員さんの中ではもらったことを証言してもいいですよという人もいたということが伝えられています。しかし、そのことを市の方は確かめなかったということなんですが、これは本当でしょうか。そこのところはどうだったんでしょうか、その点を伺いたいと思います。
それから、大綱2点ですが、介護認定が要支援であっても今後見直すとは言われましたが、八幡浜での取り決めによりますと、文書としては要介護認定者の中に括弧つきで要支援と書いているにもかかわらず、認定基準の表には介護度1判定からしか記入されていないと、このために戸惑いが起こっているようです。要支援というのも介護認定者なのですから、表を改正して広く市民に周知すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
それから、大綱3です。だれもが安心してかかれる医療制度を守るための、1、勤務医の問題です。
報道によりますと、勤務医は過労死寸前、月3回は32時間連続勤務、月に一日も休めないという人は3割というふうな報道も見ました。八幡浜ではどうなのでしょうか。このような実態を市民が知れば、医師への見方も随分変わってくると思うんです。その点お聞きしたいと思います。
大綱第4点、全国一斉学力テストですが、まだ12月の分は返ってきてないと、慎重に取り扱いたいということですが、もし成績が学校別とか個人別で発表されますと、どうしてもクラス別の比較とか、受け持ちの子供の成績がよかった先生はにこにこしてよかったよと言いたくなるでしょうし、よくなかったらドリルをふやしたり補習をふやしたりというふうなことが現実に起こると思います。
教育再生会議が言うように教員の免許更新制度、こういうものがつくられますと、どうしてもテストで点数を上げる、そういう教育に偏っていかざるを得ない。大学受験に関係のない世界史の未履修問題というふうなことが小・中学校でも起こるんじゃないかという心配があります。そういう意味で、学校別の成績表を発表してはならないと思いますが、いかがでしょうか。
それから、文部科学省が各教育委員会に送付した全国学力・学習状況調査実施マニュアル、これによりますと、テストの解答用紙はそのままこん包して文部科学省が委託した民間機関に送付されると、これ間違いありませんか。これがもし本当なら、個人情報を民間に、しかも教育を利益の対象にする企業に丸投げするということであり、余りにも無責任ではないでしょうか。データが外部に漏れないという保証がないと思うんです。
個人情報については、受験産業に流れるならば各家庭に今後ゼミとか参考書などの販売とか勧誘とか、そういうことも勧められることが考えられ、保護者にとっても大変迷惑がかかると思うんです。子供の名前を書かないように県に申し入れるということでしたが、これは各市町村で決めていいんじゃないでしょうか。子供に名前を書かせない、そういうふうな対応が求められると思うんですが、いかがでしょうか。
○議長(宮本明裕君) 政策推進課長。
○政策推進課長(田中正憲君) 遠藤議員の再質問ですが、写真の件について、受け取った議員の中で証言してもいいよというようなことも言うたというマスコミ報道、申請者の方もそれはございました。
なぜしなかったかということですが、本来的に申請者が証拠を示して証明をするものであって、市がそれを調査したり捜査することは考えておりません。そういうことで確認はとらなかったということでございます。
○議長(宮本明裕君) 税務課長。
○税務課長(市川芳和君) 今後保健センターと協議をした中で、要支援者についても認知症の程度によって対象とすることが決定すれば、広報等を通じて周知をしたいと思います。
○議長(宮本明裕君) 病院事務局長。
○市立病院事務局長(柏木幸雄君) 遠藤議員の質問にお答えをいたします。
勤務医の問題の実態についてということでございまして、当院の医師につきましては平成15年6月時点では39名の医師がございます。これが当院としてのピークでございました。その後、医療制度等の問題、それから研修制度等がありまして、現在は33人の医師になってございます。そのほか、研修医として現在2人で、35人体制でやってございます。
その中で、当院としての入院患者数が約280人程度、それから外来が毎日いわゆる700人程度を受け持っております。それから、当地域におきましては、救急という輪番制の中で他の地域でしたらそれぞれ当番をつくりながらやっておりますけども、当院といたしまして、当地域といたしましては当院のみが受けておると、そういった状況でございまして、いわゆる365日、昼夜にわたって医師が活躍をするという状況でございます。
そういう中でありますから、非常に激務になっておると私どもは理解をいたしております。
以上でございます。
○議長(宮本明裕君) 教育長。
○教育長(井上傳一郎君) お答えいたします。
まず、学校別、また個人、その序列については表に出すようなことは、これはない、いたしません。個人には何番であるとか、どれぐらいの位置におるかとかということはもうわかりますし、学校としても大体その教科の点数がどういう状態かということはわかると思いますけれども、公表したりすることはないと思いますし、私もそのつもりはございません。
それから、個人のことが外に漏れるということでございますが、先ほど申しましたように、本当に名前のことから始まって、そういうことが漏れないように教育事務所の方に強く要望していくと同時に、そういったのも今後とも検討、またお願いをしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
以上です。
○議長(宮本明裕君) 遠藤素子君。
○遠藤素子君 申請者が確認をすべきで、そういう話はあったけれども、聞かなかったとおっしゃいました。確たる証拠ではなくても、問題があるとなれば、第5条の政治倫理審査会を開いて、そこで審査すればいいんじゃないでしょうか。間違いであれば間違いであるということで解決ができると、私はそう思います。
私が質問をするということで多くの議員さんが協力して事実を話してくださいました。もらいましたよと、すぐに返しましたがとか、それ相応のお返しをしましたという方が2人や3人ではありません。このことはお伝えしておきます。
もし今後もう一度その申請があれば、受理されるべきだと思いますが、その点お聞きしたいと思います。
それから、障害者の控除についてですが、ただいまの御答弁では認知症がある場合とありました。しかし、保健センターでお伺いしますと、家の中ではってると、こういう方も1度になってないんですね、要支援になってるんです。そういう方についても、やっぱり認知症ではなくても認めていくべきではないかと大変肢体不自由ということになるんじゃないでしょうか。そこは認めるべきだと思いますが、いかがでしょう。
それから、大綱3ですが、激務になっているということで大変心配します。そういう事実はやっぱり市民に知らせるべきだと。激務ですよと言うわけにもいきませんから、私は市民の皆さんに呼びかけて、できれば市立八幡浜総合病院をよくする会というふうなものを立ち上げて、みんなで考えていきたいというふうなことを考えています。それが、病院の計画とも重なり合って協力できれば、そういうふうに思っています。そのためには、病院のことをよく知らなければなりません。場合によっては課長さんにちょっとこういう点お話しくださいというふうなお願いをするかもしれませんが、そのときはよろしくお願いしたいと思います。
それから、大綱4ですが、心配されておりますが、文科省の担当者によりますと、今度のテストの実施だけで40億円かかり、07年度予算では学力テスト実施関連予算として66億円を計上していると言います。このような疑問だらけの学力テストですが、参加については、重ねて申し上げますが、各市町村の教育委員会にその判断がゆだねられています。やめることもできるのではありませんか。中止ができないなら、名前は番号だけにするとか、住所は書かせないとか、教育事務所に伺うまでもなく八幡浜市はもう書かせませんとここで言っていただけたらうれしいんですが、もう一度お願いします。
○議長(宮本明裕君) 政策推進課長。
○政策推進課長(田中正憲君) 何かいろいろ応援団がたくさんおって、みんなが証言したということを私も今初めて聞いて、どういうことかよく理解できんのですけど、先ほどから言いますように、それを授受したと言っても、何を目的にしてやっておるんか、それと会社の名前だけで、それが即議長とイコールだというようなことについてはちょっと、先ほどから言いますように明確な確証はできてないんではないかというふうに判断をいたしております。
もうそもそもこの条例は、旧八幡浜市でいろんな事件の後、反省をされて、議員の皆さん方が一生懸命勉強され、多分大山議員さんが提案されて特別委員会立ち上げてこれをつくられたというふうに経過があります。当初、議員提案だったのがいつしか市長提案に変わっておりますが、一番この条例が制定した目的は、多分、これ憶測で言うたらまた怒られるかもしれませんが、刑が確定したものとか、あるいは事実関係が明白なもの、例えば今言う交通三悪等で飲酒運転で死亡事故を起こしたとか、そういうものに対して、それを議員あるいは四役の職に、公務員であれば即刑事罰有罪になれば職を辞職せんといけません、それがないもんについて、法の中でやめるというものがなくても居座る行為について倫理上問題があるんではないかという趣旨でこの条例を制定されたものだと理解はしております。
そのため、申請者が2名というすぐ簡単にできる、他の市の例では20名なり、あるいは50名なり、ある程度の数の署名で出ておりますが、八幡浜市の場合は2名ということでできるようになっております。それは、先ほど言いましたように事実関係が明白にできているものに対してすぐこの審査会で諮れるようにという趣旨だと思っております。
先ほどから言いますように、風評とか陥れ等をやはり防止することも考えなければいけませんし、これ皆さん方の身分、名誉、人権にかかわる問題でございますので、この件についてうちの今の現段階では陥れ防止、事実関係が明確なもの以外については審査会を開く考えはございません。
以上であります。
○議長(宮本明裕君) 税務課長。
○税務課長(市川芳和君) 障害者控除の適用でございますが、昨年度作成しました認定基準においても、普通障害者に認定する場合、要介護1以上であって認知症老人の日常生活自立度が2以上であるというふうな基準にしております。
そしたまた、特別障害者の場合、要介護4以上で認知症老人の日常生活自立度がⅢb以上である、そういう要介護以外の条件もつけておりますので、当然要支援の方を普通障害者として認定する場合にも日常生活自立度2以上が必要であると考えます。
○議長(宮本明裕君) 教育長。
○教育長(井上傳一郎君) 先ほどの再々質問でございますけれども、私は個人情報が漏れないという前提で考えておりますし、それを強く訴えていこうと思っておりますので、そのことを御理解いただいたらと思います。
以上です。
(遠藤素子君「追加お願いします」と呼ぶ)
次、上田浩志君。
〔上田浩志君登壇〕
○上田浩志君 私は、質問通告書に従いまして、大綱3点について市長並びに関係理事者にお伺いいたします。
大綱第1は、八幡浜港振興ビジョンについてであります。
全国的な市町村合併が行われ、活力ある地方分権社会の実現を目指し、八幡浜市と保内町が合併して新しい八幡浜市が誕生し、早くも3年目の春が来ようとしています。
この合併は、新しいまちづくりを進める上での手段であり、目的ではありません。合併効果を最大限に生かして今後どのようなまちづくりを進めていくかが重要であり、高橋市長の手腕に期待するも、議会の果たす役割も極めて大きいと思います。
そこで、八幡浜市の主要施策の一つであり、市の活性化策として八幡浜港振興ビジョンについてお尋ねいたします。
まず1点目は、平成13年に策定された振興ビジョンの整備、進捗状況についてであります。
市民の皆様は、振興ビジョンの計画は知っているが、具体的な整備内容や現在どの程度まで事業が進んでいるのかはよく知られていないのが実情ではないかと思います。
そこで、現在までの整備状況及び新年度の整備内容等についてお伺いをいたします。
2点目は、埋め立てに用いる土砂についてであります。
新魚市場整備の埋め立ての土砂の採取は近隣の山を削り確保する計画と伺っておりました。最近、市長御自身が埋立土砂は首都圏から運んでくるとの話をされたと聞きました。にわかには信じがたい話で、真意のほどはわかりませんが、そのような遠隔地より運び込むことでどのようなメリットがあるのか、お伺いいたします。
3点目は、今後完成に向けての整備内容についてであります。
まず、フェリーターミナル関連施設整備について、計画ではフェリーターミナルの改装、観光魚市場の整備、レストランやカルチャーセンター、イベント広場、そのほか関連施設の整備となっております。
一方では、市民が中心となって設立され活動している八幡浜港みなとまちづくり協議会の提案もあろうかと思いますが、どのように整備に反映させていくのか、今後の整備方針についてお伺いいたします。
4点目は、魚市場関連施設の整備であります。
ハサップに対応した衛生的な魚市場の建設が計画されておりますが、近年の漁獲量の減少という水産業を取り巻く環境の厳しい中、今後どのような規模、効率的な運営方法等魚市場整備を考えておられるのか、お伺いいたします。
5点目は、海鮮朝市についてであります。
当市恒例海鮮朝市の開催には近隣地域の皆様方より活気ある魚の町として評価をいただいていると聞き及んでおります。数字的にも、出店25、集客約5,000人、2002年にオープンして今日このように盛況かつ定着したのは、漁業関係者の御努力の成果だと私も評価しております。
現在新魚市場整備が進められておりますが、完成の暁には、装いも新たに引き続き海鮮朝市の開催を期待するものであります。
また、完成を機にかんきつ類を初め野菜類など農作物の直売も参入すれば、集客にも一層の弾みがつくのではと考えます。今後の取り組みについてお伺いいたします。
大綱第2は、地域産業の育成についてであります。
近年価格不振にあえいでいた温州ミカンは、平成10年来8年ぶりに市場卸価格の平均が1キロ300円台に乗り、一定の収穫量があった農家にとっては元気、意欲を取り戻す要因になりました。
しかし、雪害の影響で生産者によって収穫量のばらつきが大きく、産地や農家に格差が生じており、手放しでは喜べない状況でもあり、農家の間では、昨年の不作によることしの豊作、それに伴う値崩れを懸念する声も聞かれます。
また、魚価の低迷や燃料高騰にあえぐ八幡浜市のトロール漁業が今期は好調に推移し、主力の一つ、ヤリイカの水揚げ量が昨年の5倍近くと豊漁で、水揚げ高も約20年前のピークに迫る勢いではありますが、魚市場全体での水揚げ量は、平成10年以降、8年連続減少しているのが現状であります。
また、少子・高齢化が進む現状では、農漁業の担い手不足を招くおそれもあり、八幡浜地域を取り巻く環境はますます厳しくなるととらえ、ミカンや魚に付加価値をつけたり、アイデア商品の開発に官民挙げて取り組まなければならないと思います。
そこで、次の3点について質問をいたします。
1点目は、加工品についてであります。
先日、「農家と川之石高校生がスクラム」という見出しで八幡浜市向灘の農家と県立川之石高校が一緒にミカンジャムの試作に取り組み、将来の商品化を目指すという記事が出ていました。同校では、イチゴジャムほかママレードなどの製品化をしており、将来ミカン農家を目指す生徒はこれからの農家は加工品なども含めた多角経営が必要であると話していました。
また、真網代の農家の女性が自前の共同加工場でいろいろな加工品をつくり、もっと商品を開発してふるさと宅配便をつくりたい、また喜木の農産品加工会社では、摘果で捨てるキウイフルーツを活用して商品化を進めています。生産量が少なくても、こだわり商品はヒットする時代で、農家が手塩にかけた加工品を全国でも通用する特産品に育てるには、加工品は売れるが、売り方まで考えるのは生産者では厳しいものがあります。
そこで、個人やグループの農産加工品の無料相談、市場動向や売り場、法律の知識、販路のほか、ラベルのデザインもきめ細かく提案できる専門職員を配置し、1次産業の町にふさわしい市の相談窓口として八幡浜ブランドの振興を図ってはいかがでしょうか、お伺いいたします。
2点目は、地域産業の育成についてであります。
魚の町のシンボルとして繁栄をもたらしたトロール船は、9統18隻が稼働した1991年度で約28億円あった取扱額に対し、2統4隻の2005年度は約4億8,000万円と8割以上落ち込んでいて、魚市場の全取扱量に占めるトロール漁業の割合は、減船補助金制度が始まって1割にまで急落し、さらに今期の操業はわずか1統2隻となりました。
私は、地域を活性化させるためには地場産業の育成を議論することが大切であり、特に漁業の衰退が著しい今日、行政としてまだまだ後押しの余地が残っているように感じます。第1次産業の漁業が栄えれば、それに伴う2次産業として水産加工業の発展も考えられます。かって八幡浜に大きな繁栄をもたらしたトロール漁業を今後どのように位置づけるのか、地域経済や食品自給率から見てもどのように帰属していくのか、難しい課題ではございますが、お考えをお伺いいたします。
あわせて、漁業種別水揚げ量の2割以上を占めている小型底びき網漁業についてもお聞かせください。
3点目は、魚類養殖についてであります。
八幡浜漁業協同組合が特許庁に養殖マダイの商標「てやてや」を申請し、認可されました。販売価格は、平均キロ当たり680円で、昨年末は価格が950円で前年同期に比べ4割高で推移したとはいえ、生産者が販売を全面的に任せて卸売市場を経由する流通経路に頼っていては、経営安定の望みは薄いのではないかと思います。生産者が消費者に近づかないとつくり手の情熱や養殖業のよさは消費者に伝わりません。販売力を上げるには消費者に一歩ずつ歩み寄るのが近道だと考えます。
生産者とスーパー等が提携し、販売データに沿った生産計画や出荷計画を立て、加工商品を共同開発することも大切だと思います。アイデア次第でヒット商品も期待できる養殖魚の加工事業を考えてはいかがでしょうか、お伺いいたします。
大綱第3は、循環型社会の形成についてであります。
先般、平成18年度から27年度まで10年間の八幡浜市総合計画が策定されました。その中のまちづくり基本方針として、環境と共生していくための資源を循環利用していく循環型社会の形成に努めますと記載されております。行政としても循環型社会の構築とバイオマス利活用の必要性等の理解促進のため、積極的に普及啓発に努めるとともに、バイオマス製品等の情報提供、技術指導に取り組み、当市においては収集を行っている一般廃棄物について、減量化と分別の推進に努めていくとともに、積極的な利活用の促進を図るべきだと私は考えます。
そこで、次の2点について質問をいたします。
昨年6月定例会にて同僚議員がこの問題について質問をいたしました。市長の答弁では、今後の検討課題とさせていただきたいということでしたので、再度質問をさせていただきます。
現在、一般家庭の廃食用油の大半がごみや生活雑排水として廃棄されている状況であり、河川等公共用域の水質汚濁の原因ともなっており、業務用の廃食用油と合わせて回収し、バイオディーゼル燃料としてトラック用燃料等に利用する新しい動きがあります。
ちなみに、国内のベンチャー企業が開発した製造装置は、てんぷら油などから1日当たり100リットルの廃油から90から、95リットルのバイオ燃料がとれ、燃費や走行性能などは軽油と変わらないことが確認されています。
当市においても、かまぼこ業者、各スーパーを含め、てんぷら油など廃油を回収し、ごみ回収車などの燃料として再利用してはいかがでしょうか。
また、将来は家庭のてんぷら油も回収して、NPO法人を発足して、回収した使用済み油を精製し販売することで、障害者の雇用機会の増大に取り組み、さらには市民運動として廃油リサイクルの輪が広がればと思いますが、いかがでしょうか、お伺いいたします。
2点目は、地域資源を活用したまちづくりについてであります。
環境省の環境と経済の好循環のまちモデル事業は、環境をよくすることで経済を活性化させる好循環な町のモデルづくりを支援し、二酸化炭素を削減するための設備や調査研究に必要な経費の一部を交付するというもので、この制度を利用してNPO法人グリーンエネルギー青森がこれまで農家が処分に困っていたリンゴ剪定枝をチップ燃料化し、バイオマスエネルギーとして利用しております。
私は、単に省エネを推進するだけでなく、地域にしっかりとしたリフォーム職人を育てたり、環境分野などの事業機会を生み出すことも大切だと考えます。
当市においても、例年処理しているミカン剪定枝をボイラー熱として活用し、ハウス栽培や病院などの中規模施設に費用の助成を前提として設置を進めてはいかがでしょうか、お伺いいたします。
以上で私の質問を終わります。
○議長(宮本明裕君) 休憩いたします。
午後 3時05分 休憩
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午後 3時17分 再開
○議長(宮本明裕君) 再開いたします。
市長。
○市長(高橋英吾君) 上田浩志議員の大綱1、八幡浜港振興ビジョンについて、1から5番までについて関連がございますので、一括してお答えいたします。
まず、八幡浜港振興ビジョンの進捗状況でありますが、平成14年3月にビジョン策定をいたしまして、平成14年度に着工し、これまでに地盤改良を主に行ってまいりました。国、県初め地元関係各位の御理解、御協力のもと、おかげをもちまして当初計画どおり工事を順調に進めております。
平成19年度には、港湾機能施設整備として老朽化した港湾ビルの建てかえやケーソンの据えつけを計画しておりまして、ことし12月末ごろまでには埋立地の閉め切りを終え、年明けの1月ごろから埋立土砂の搬入を予定しております。
この埋め立てに要する土砂の確保についてでありますが、計画当初は栗野浦地区の山林を土とり場として考えておりましたが、最終的には首都圏の公共工事から発生する大量の建設発生土を全国の港湾や空港の埋立用材に活用する広域利用事業、通称スーパーフェニックス事業を採用いたしました。
採用理由といたしましては、1つはスーパーフェニックス事業では埋立土代が無料であり、なおかつ八幡浜港までの船での運搬代も無料ということであります。
2つ目は、短期間でまとまった埋立土の搬入が可能であるということであります。山を切り取っての埋め立てと当事業の埋め立てを比較しますと、概算でありますが、約10億5,000万円の工事費の減額が見込まれ、また工期につきましても当初の埋め立てでは開発許可の申請や一般道路を使用した土砂の運搬、また土砂切り取り後の環境保全等幾つもの諸問題があるのに対し、当事業では海上からの搬入によりほこりや騒音での地域住民への迷惑の解消が図られ、平成21年度には埋め立てが完了する予定になっております。
次に、3点目の今後の整備方針についてでありますが、港湾区域、特にフェリーターミナル関連施設の整備につきましては、19年度早々に、仮称ではありますが、市はもとより港湾関係者を初め各種団体からの委員で構成する八幡浜港振興ビジョン整備実行委員会を立ち上げ、施設の整備方針、規模、管理運営方法あるいは民間資本の参入も含めた具体的整備内容の検討に入りたいと考えております。
議員御質問の港まちづくり協議会からも委員として参加をお願いしたいと思っております。
これまでの港まちづくり協議会での各種社会実験やアイデアを広く公募した港づくりコンペなどを取り組み、活動は委員会の中でも大きなウエートを持つものと期待をしております。
また、4点目の魚市場関連施設の整備につきましても、既に専門的知識を有する関係者で組織された魚市場整備実行委員会で関係者とよく協議して、施設、内容、規模、運営方法等の具体的な内容の検討を進めてまいりたいと考えておりますので、御理解と御協力を賜りたいと存じます。
5点目の海鮮朝市についてでありますが、平成14年7月にスタートしました海鮮朝市も、今度の日曜日ではや55回の開催となります。水産関係者はもとより、商店連合会、JA、八高商業研究部など広範囲の方々に御協力をいただき、毎回多くのお客様に御来場をいただいております。統計を見ますと、毎回市外からの御来場の方が6割程度であり、このイベントが本市への入り込み客の増加の一助になっているものと自負いたしております。
残念ながら、現在海鮮朝市を開催しております魚市場跡地を、港湾埋立工事の進捗によりまして来年早々には取り壊しを行う予定となっておりますので、事務局ではかわりの開催場所、駐車場の確保も困難なことから、一時休止することになろうかと思いますが、振興ビジョンによる新たな施設での営業までどのように事業を移行していくか、関係者と協議して結論を得たいと考えております。
いずれにいたしましても、議員の御提案のとおり、新たな施設では、水産業のみならず農業関係者からも御参画いただきまして、八幡浜の活力ある港まちづくりを目指し、集客力のある施設整備を図っていきたいと考えております。
その他の問題に関しては各担当課長より答弁をさせます。
○議長(宮本明裕君) 水産港湾課長。
○水産港湾課長(上甲眞喜君) 大綱2の地域産業の育成についての2番目、地場産業の育成についてお答えをいたします。
本市水産業において、水揚げ量の減少、魚価の低迷が続いておりますことは議員御指摘のとおりでございます。
また、本市水産業の基幹漁業種であります沖合底びき網漁業が年々当市でも減少し、八幡浜市の基幹産業である水産業に多大の影響を与えていることは事実でございます。
しかしながら、漁協の立場も同様であろうかと思いますが、行政の立場といたしまして、特定の漁業種だけに支援を行うものはできないものと考えております。
地場産業の育成として、漁業近代化資金利子補給、燃油の高騰対策として漁業者への利子補給を実施して水産業振興に努めているところでございます。
今後も、八幡浜漁協と協議しながら水産業振興策を検討してまいりたいと考えております。
次に、3点目の魚類養殖についてお答えをいたします。
八幡浜漁協が養殖マダイのブランド化を目指して申請をしておりました「てやてや」が、昨年11月24日付で特許庁から商標登録されました。漁協としても、養殖マダイのブランド化推進のため、PR活動やポスター、チラシ等作成し、販売拡大を図っているところでございます。
しかし、漁業者の安定した収入を確保するため、今後はもう一歩進んで鮮魚に付加価値をつける加工品開発を行うことが重要であると考えております。八幡浜漁協も漁協合併時において水産加工場の建設計画をしており、順次実施に移っていくものと思われます。
また、八幡浜港振興ビジョンにおきましても、計画の中に水産加工場施設用地の整備を予定しているところでございます。
以上でございます。
○議長(宮本明裕君) 生活環境課長。
○生活環境課長(清水義明君) 上田議員御質問の大綱3、循環型社会の形成について、1、廃食用油の有効利用についてお答えをいたします。
昨年6月議会で魚崎議員より質問のありました廃食用油のリサイクルについて答弁させていただきましたが、現在も一般家庭より排出される廃食用油のリサイクルにつきましては、リサイクル活動に積極的な市民団体等によります廃油石けんづくりなどの実践活動が行われている程度でありまして、てんぷら油等の処分については、固形化したものと新聞等での吸収したものについてのみ燃えるごみとして回収処分を行っているのが現状であります。
今回上田議員より具体的に当市のかまぼこ業者や各スーパー等から排出されるてんぷら油を有効利用してはどうかとの御提案をいただきました。かまぼこ業者等の企業から排出される廃食用油につきましては、納入業者等に直接返し処理されているようであり、当然食品リサイクル法に基づき適正に処理されているものと思っております。
市といたしましては、ごみの減量化に役立て、循環型社会の形成を図るため、一般家庭及び公共施設等から排出される廃食用油の再生燃料化や再生飼料化等の研究、検討を行っているところでありますが、さまざまな問題を解決しなければ現実化することができない状況であります。議員御提案のNPO法人を設立し、再生燃料化も一つの方向性でありましょうし、また障害者施設等での取り組みとしての方法もあろうかと存じます。
議員御指摘の廃油リサイクルにつきまして、今後さらに研究を重ねてまいりたいと考えておりますので、御理解のほどをよろしくお願いをいたします。
以上でございます。
○議長(宮本明裕君) 農林課長。
○農林課長(二宮嘉彦君) 大綱2の1、加工品相談窓口の専門職員の配置についてということにお答えをいたします。
八幡浜市にも農産加工品を手がける個人やグループがおいでになり、それぞれに製造販売の努力をされていることを承知はいたしております。期待と不安の中で消費者の方々のおいしいと言ってくださる笑顔がうれしいと皆さんおっしゃっておりますが、その不安を解消するために、相談、助言、提案が重要であることは議員御指摘のとおりでございます。
現在は、グループ間の情報交換などを地方局農政普及課とともにお手伝いをさせていただいておりますが、専門職員の配置につきましては、現段階では困難であり、今後の検討課題とさせていただきたいと思っております。
当面は、先ほど申しました地方局農政普及課、市役所農林課へ気軽に御相談をいただきたいと思います。
なお、八幡浜ブランドの認定を八幡浜市物産協会で進めておりますので、御活用をいただけたらと思います。
次に、大綱3の2、ミカン剪定枝のボイラー熱としての活用についてでございますが、ミカンの剪定枝の処分については、古くはふろなどの燃料として重宝されておりましたけれども、最近では電気、ガス、灯油に取ってかわられ、近年は粉砕をして畑に還元する農家もあるようでございます。また、畑での焼却については、環境問題などで好ましくないのも事実でございます。
剪定枝は、肥培管理の上で毎年出てくるものですし、改植や放任園の伐採でも出てまいります。処分に困ればごみとなってしまいますが、議員御提案のように利用すれば資源となります。
今後、研究してまいりたいと思いますので、御理解をいただきたいと思います。
以上です。
○議長(宮本明裕君) 本日の一般質問はこの程度にとどめます。
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○議長(宮本明裕君) これにて本日の会議を閉じます。
以上で本日の日程は全部終了いたしました。
明9日は午前10時から会議を開き、引き続き一般質問を行うことになっております。
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○議長(宮本明裕君) 本日はこれにて散会いたします。
午後 3時29分 散会
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地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。
八幡浜市議会 議長 宮 本 明 裕
議員 清 水 正 治
議員 大 山 政 司