平成20年八幡浜市議会3月定例会会議録第2号

公開日 2014年09月17日

 

議事日程 第2

平成2036() 午前10時開議

1

会議録署名議員の指名

2

一般質問

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本日の会議に付した事件

日程第1

会議録署名議員の指名

日程第2

一般質問

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出席議員(23)   

 1番  新 宮 康 史 君

  2番  上 田 浩 志 君

  3番  大 城 一 郎 君

  4番  井 上 和 浩 君

 5番  上 脇 和 代 君

  6番  魚 崎 清 則 君

  7番  山 中 隆 徳 君

  8番  二 宮 雅 男 君

  9番  遠 藤 素 子 君

 10番  武 田 成 幸 君

 11番  清 水 正 治 君

 12番  宇都宮 富 夫 君

 13番  兵 頭 孝 健 君

 14番  上 田 竹 則 君

 15番  松 本 昭 子 君

 16番  都 築   旦 君

 17番  住   和 信 君

 18番  中 岡 庸 治 君

 19番  宮 本 明 裕 君

 20番  大 山 政 司 君

 21番  萩 森 良 房 君

 22番  舛 田 尚 鶴 君

 23番  山 本 儀 夫 君

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欠席議員(なし)

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説明のため出席した者の職氏名

 市長        高 橋 英 吾 君

 副市長       谷 口 治 正 君

 収入役       長 島   峻 君

 政策推進課長    田 中 正 憲 君

 危機管理室長    尾 﨑 政 利 君

 総務課長      山 本 一 夫 君

 財政課長      國 本   進 君

 税務課長      市 川 芳 和 君

 市民課長      中 榮 忠 敏 君

 生活環境課長    清 水 義 明 君

 福祉事務所長    水 野 省 三 君

 保健センター所長  松 本 常 美 君

 人権啓発課長    田 中 良 三 君

 水産港湾課長    上 甲 眞 喜 君

 建設課長      菊 池 賢 造 君

 監理開発課長    山 本 数 道 君

 農林課長      二 宮 嘉 彦 君

 商工観光課長    菊 池 正 康 君

 下水道課長     石 田   修 君

 保内庁舎管理課長  竹 内   茂 君

 水道課長      永 井 俊 明 君

 市立病院事務局長  柏 木 幸 雄 君

 会計課長      横 田 昌 弘 君

 教育委員会委員長  井 上   守 君

 教育長       井 上 傳一郎 君

 学校教育課長    三 堂 嗣 夫 君

 生涯学習課長    谷 口 光 一 君

 文化振興課長    松 本 俊 一 君

 代表監査委員    久保田 哲 弘 君

 監査事務局長    谷   明 則 君

 農業委員会事務局長 上 甲 康 薫 君

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会議に出席した議会事務局職員

 事務局長       菊 池 敏 和 君

 事務局次長兼議事係長 菊 池 和 弥 君

 調査係長       田 本 憲一郎 君

 書記         脇 野 和 仁 君

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午前1000分 開議

○議長(宮本明裕君)  これより本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お手元に配付してあるとおりであります。

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○議長(宮本明裕君)  日程第1 会議録署名議員の指名を行います。

 会議録署名議員は、議長において7番 山中隆徳君、14番 上田竹則君を指名いたします。

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○議長(宮本明裕君)  日程第2 一般質問を行います。

 順次、質問を許します。

 上脇和代君。

〔上脇和代君登壇〕

○上脇和代君  私は、通告書に従いまして、大綱3について質問いたします。市長並びに関係理事者の誠意ある御答弁をお願いいたします。

 それでは、大綱1、市立八幡浜総合病院の診療についてであります。

 市立八幡浜総合病院が医師不足や患者数の減少などにより厳しい経営を強いられている状況に対して、市立八幡浜総合病院整備検討委員会では病院の健全経営を初め建てかえを含む整備について市長に答申されたばかりであります。

 しかしながら、全国的な医師不足に加え、地方においてはさらに医師確保の困難な状況の中、市立病院においては3月末に脳神経外科医2名、眼科医1名が退職され、その上内科医2名が退職予定と医師が相次いで退職されるという異常とも言える状況の中、この危機的状況を改善のため核になって御努力いただいた病院長の突然の退職は、健康上の理由とはいえ、さらに医師の減少につながり、医療崩壊の危機感が増幅するのではないかと大変心配しております。

 高齢化が進んでいる八西地域においては、市立病院は高度な医療機器もそろっており、2次救急医療施設の中核病院として地域住民の生命と健康を守るためにはなくてはならない存在であります。困難な中にも医師の確保に努めていただき、安心して医療にかかれる体制を整えていただきたいと切に願うものであります。

 そこで、質問の1は、市病危機、医師不足、紹介状が必要などのマスコミの情報に市民は不安を隠し切れません。市民の不安を取り除くためにも、現在の診療状況と今後の診療方針について市民にわかりやすく御説明をいただきたいと思います。

 質問の2は、病院長退任後の新院長の人事については、過去には慎重に審議された経緯があります。後任の人事については既に選任されているとのことですが、どのような経緯で選任されたのか、また副院長については何人制をとっておられるか、お伺いをいたします。

 質問の3は、救急医療については地域内には2次救急医療機関として市立八幡浜総合病院をフォローできる医療機関が少なく、市立病院が八西地域圏を網羅するには無理が生じ、医師の過重労働にもつながっていると思います。積極的に広域化を進めていただき、医療の充実を図っていくことによって医師の定着にもつながるのではないかと思いますが、いかがでしょう。

 質問の4は、市長は医師不足解消のため、病院長と協力して大学病院医局等への働きかけをされた実績がおありでしょうか、お伺いいたします。

 大綱2は、八幡浜港湾振興ビジョン整備についてであります。

 質問の1は、八幡浜港振興ビジョン大型プロジェクトは、市の一大拠点として町の活性化を目指し、市民の英知を結集するため、整備実行委員会と八幡浜みなとまちづくり協議会等で検討、協議され、4案の設計図が示されていますが、協議されたことがどのように生かされていますか、決定されるのはいつごろになるのか、お伺いをいたします。

 質問の2は、コンサルタント会社選定の経緯とコンサルト料についてお伺いいたします。

 質問の3は、建物は立派な建物でなくてもよい、市民が利用しやすい施設にしてほしいという多くの声を生かしていただきたい。港一極集中型にならないように、港を中心にして町全体が活性化するように配慮されているかどうか、お伺いをいたします。

 質問の4は、どのような内容のどのような店をつくるかによって施設の大きさもある程度決まってくると思いますが、市はどのくらいの予算を考えておられるのか、お伺いいたします。

 大綱の3は、海鮮朝市についてであります。

 やわたはま海鮮朝市は、平成147月から始められ、当初から5,000人から6,000人の来場者があり、お魚を中心に地域の特産品の販売と町の活性化に大きな役割を果たしてきたのではないでしょうか。商工会議所青年部が取り組んでこられた八幡浜ちゃんぽんもちゃんぽんツアーが組まれたり、少しずつ町全体に活気が出始めているときでもあり、市街地からのお客さんの多い海鮮朝市が休業状態になることには大変残念に思います。

 そこで、質問の1は、やわたはま海鮮朝市を継続実施するために、場所などの問題がネックとなり二転三転した結果、年2回を提案されていますが、今までのようなにぎわいが維持できるとお考えでしょうか。どのような効果を予測されているのか、お伺いいたします。

 質問の3は、市は港湾ビル跡地を利用し、簡易テントでの開催を勧められたのに対し、出店者の方は安全性の面で受け入れられないようですが、丈夫なテントを購入して、テントの足を固定する方法を考えることはできないでしょうか。テントは災害時にも使うことができ、むだにはならないと思いますが、いかがでしょう。継続するためにはぜひいろんな方法を考えていただきたいと思います。

 以上、よろしくお願いいたします。

○議長(宮本明裕君)  市長。

○市長(高橋英吾君)  上脇議員の市立病院の大綱1(2)(3)(4)についてお答えをいたします。

 まず、大綱2の院長の退任と次期院長の選任の考え方についてですが、突然退任発表であると受けとめられたことは議員御指摘のとおりでありますが、今回の人事につきましては、院長の赴任当初からの考え方を初め健康上の申し出等を考慮するとともに、院内の医師減少の苦境など総合的に判断した結果の院長人事であり、1カ月前の発表としたものであります。

 また、次期院長の人選につきましても、内科医師減少による影響を初めさらに厳しくなる可能性がある中では、充実している外科系診療科を中心として内科との連携を強化し、内科の再興を待ち、中核病院としての危機を生き伸びるための人選でありますので、御理解いただきたいと思います。

 また、現在の副院長は4人体制でございます。

 3番目の2次救急の一刻も早い広域化の取り組みでございますが、救急医療は市民が安心して生活する上で欠くことのできない医療分野であります。救急医療については、傷病の程度に応じ初期、2次、3次と重層的な救急体制が求められております。しかし、深刻な医師不足の中での救急医療体制の維持は困難となり、一自治体での取り組みには限界があるのは現実であります。

 議員御提案の広域化については、まず八幡浜・大洲医療圏域内の自治体を初め、県、医師会、関係病院などによる救急医療対策協議会を立ち上げ、輪番制の確保、医療体制の構築に向けての協議の場を設けていきたいと考えております。

 4番目の市長は大学医局へ出向かれたことがあるのかという質問であります。

 開設者として医師不足の危機的状況は十二分に認識しており、私の責務であると考えてもおります。愛媛大学医局へは毎年その都度必要なときに行っておりますが、ことしは226日に内科医派遣要請に、副市長は121日に内科、脳外科、眼科などの派遣要請を行っております。また、院長、副院長、事務局長が愛媛大学、山口、広島大学などの関連大学への医師派遣要請を行っております。

 さらに、私は県、国に対しても機会あるごとに地域の医師不足の現状と対策を求めておりますが、131日には県で県救急医療対策協議会、214日、県保健医療対策協議会において八幡浜市の現状、救急医療の問題に関してはその都度皆さん方にお願いしております。出席者はたくさんおりますが、特に愛大の医学部長、県立病院長、それから県の保健部長、県の医師会長、その場で私は実情を訴えてまいりました。要は、これからの問題でありますが、365日、他の2次救急医療より1.5倍の件数が八幡浜市立病院にかかっており、現在のお医者さんは非常にそれに対して体力的にも精神的にもまいっておる状態なので、今後どうするかということは真剣に私の指導によって副市長がこれから、特にあしたからでもこの問題を取り組んでいただきたいと思っております。

 その他の問題に関しては関係課長から答弁をさせます。

○議長(宮本明裕君)  水産港湾課長。

○水産港湾課長(上甲眞喜君)  大綱2の八幡浜振興ビジョン整備について、1点目の4案には整備実行委員会、みなとまちづくり協議会の検討内容が生かされているか、決定時期は、3点目の港を中心として町全体の活性化が図られているか、4点目、予算規模についてということでお答えをいたします。

 上脇議員のうちに、34点目についてでございますけども、今議会の市議会協議会で説明いたしました資料につきましては、整備実行委員会で出された委員の意見をすべて図面化し、わかりやすく議論が進むようにしたものでございます。今後、これをさらに絞り込み、どのような施設をだれが整備し、管理運営し、活用していくか等、必要手続の整理、資金調達の方法の具現化、採算性の検討を踏まえて事業費が確定してまいります。地域の活性化、市民の憩いの場としての役割を果たせる施設整備案を取りまとめていくものであります。

 なお、最終案は平成211月末を予定しております。

 次に、大綱22、八幡浜港振興ビジョン策定の委託会社についてお答えをいたします。

 委託会社は、松山市高岡町26番地8、復建調査設計株式会社です。業務委託料は2,730万円で、近年では川名津漁港の高潮対策事業の設計委託業務、大島漁港のマイナス2.0メートル物揚げ場整備工事の設計委託業務を受託しております。また、まちづくり関係の業務については、全国で16年から18年の3年間で27件の受託をしておりまして、実績のある会社でございまして、入札審査委員会に諮り入札で決定したものでございます。

 大綱3の海鮮朝市について、1点目の海鮮朝市の効果について、2点目のテント設営での開催についてお答えをいたします。

 八幡浜の一大イベントとして定着した海鮮朝市が縮小されることは残念ではありますが、出店者の負担、来場者の安全等を考慮するとやむを得ない処置であると考えております。

 議員が危惧されているにぎわいの維持については、現在の毎月開催から年2回の開催となれば、その効果が減少するのは否めませんが、振興ビジョンの目玉であり、集客の核となる観光魚市場、仮称ではございますが、成功させるためには、実施回数を落としてでも朝市を継続して開催することこそ本市の発展に寄与するものと考えております。

 また、2点目の御質問でありますが、テントの安全対策にはテントの足に重しを載せるほか、アスファルト地面への固定も検討し、出店者にその趣旨を説明いたしましたが、毎回そういった設営作業を行うことは非常に困難であると、また市場周辺に突発的に非常に強い風が吹きつけることから、テントによる毎月の開催は不可能であると関係者一同が判断いたしたものでございます。

 以上です。

○議長(宮本明裕君)  病院事務局長。

○市立病院事務局長(柏木幸雄君)  上脇議員大綱1の市立八幡浜総合病院の診療について4点の御質問がありまして、残り1点目の現在の診療状況と今後の診療対応について御説明をいたします。

 その前に、全国の医師不足によります病院の閉鎖、それによる救急告示病院からの撤退など、安心・安全から社会的問題となっておりまして、毎日のように報道されておるとともに、崩壊寸前の医療実態について特別番組を組まれるなどいたしております。

 市立病院につきましても、こんな状況ではないと思われておられ、危機意識は薄いのではないかと考えまして、今回2月号の広報の中に地域医療の危機と市立八幡浜総合病院の現状を御報告し、当院も全く例外ではなく医師不足の脅威にさらされております。市民の皆様の御理解と御協力により、この危機的な局面を乗り切りたいと考えてございます。

 ここで、現在の診療状況と今後の診療対応についてでございますが、現在は内科、消化器専門員の欠員を除き、医師の減少は生じてはおりますが、診療体制機能は維持いたしております。

 ただ、4月以降につきましては、眼科医師の退職に伴い、週3日程度の外来診療を非常勤医で行います。さらに、脳外科医が5月末退職予定で、ここにつきましても非常勤医による週2日程度の外来診療のみを予定をいたしてございます。

 内科につきましては、医師減少の中、糖尿病、循環器、呼吸器の専門医療を中心とした医療と応援医及び病診連携による紹介患者の診療を予定をいたしてございます。

 ただ、今後におきましても内科医師の減少が予想されておりまして、さらに診療体制の縮小など厳しくなるものと考えております。

 以上、内科、眼科、脳外科のほかの外科、整形外科、泌尿器科の外科系、産婦人科、小児科、耳鼻科、皮膚科などにつきましては従前どおりの診療体制を維持しておりますので、御利用いただきたいと考えております。

 以上でございます。

○議長(宮本明裕君)  上脇和代君。

○上脇和代君  診療状況については、特殊な脳外科とか眼科とか、そういうものを除けば、あと正常どおりということで市民の方も納得していただけるとは思いますが、紹介状を出すということになりますと、例えば個人病院にかかっていて、じゃあ紹介状がないと市立病院には行けないから紹介状を書きましょうと言われたときに、患者の方が、いや、市立病院じゃなくてほかのところに行きたいという人も出てくると思うんです。紹介状を書くということは患者を減らすことにつながらないかなあと、それを心配いたします。

 過去にある病院、御存じかもしれませんが、紹介なく経営されていた病院が、紹介状を出さないといけないということを出したために患者がどんどん減っていったということも私は耳にいたしました。非常に紹介状が要るんだよというと、何かですごくほかの科にまで市民は不安を感じるわけです。そこらがどのようにお考えになっておられるか、お伺いいたします。

 それから、4人体制副院長ということでございますが、医師がこんなに減っても4人は必要なんでしょうか。

 それと、院長とか市長、それから副市長も積極的に医局の方にも行かれたということですが、もっと早い時点に行ってほしかったなあという気がいたします、足元に火がついてという感じがしかねないんですが。それと、医局の方に行かれた感触はどのようなものだったんでしょうか。

 それと、今度は港の港湾ビジョンについてですが、このような設計図をいただいておりますが、どの設計図にもビルがかかれてる、設計されてるんですね。果たしてこのようなビルが要るんでしょうか。どの設計図にもビルがかいてあるということは、ビルが建ちそうな感じが私はするんですが、市民は箱物は要らない、もっと簡単でいいということは皆さんの声なんです。これを集約されるとビルが建ちかねないなというふうに私は感じます。

 それと、5階と3階とはあるんですが、3階に土産物屋が入ってるんですね。できるだけフェリーに来たお客さんも、その緑地帯のお店とかそれにおりていただいて、そして町の方に足を運んでいただく、そういうことを考慮していただかないと、そこでお土産を買ったらそのまま車に乗って、船に乗っていくというのでは町とのつながりがないのではないかなというふうに感じます。市長、その点についてどのようにお考えでしょうか。

 それともう一つ、立体駐車場が2つの案には出ておりますが、あれだけの広い土地を埋め立ててなぜ立体が必要なのか、私は疑問に思います。お買い物をするときにも、立体駐車場に行っておりていって買い物をすると、私だったらしません。やっぱり近くに車をとめて、そこにすっと入れるような、そういうところが私は本当の理想ではないかと、八幡浜の今の実態に合っていない部分が非常に多いと私は思いますが、そういうことも考慮していただきたいと思いますが、市長、いかがでしょうか。

○議長(宮本明裕君)  市長。

○市長(高橋英吾君)  こういうになる前に早く手を打てということでありますが、実は2年前ぐらいからちょくちょく足を運んでおりますが、要は愛大が空っぽなんですね、空っぽ。それで、今全国の大学の医学部は戻そうとしとるわけです、外へ出た人を。一つの例を言いますと、今度の研修医制度があります。愛媛県では宇和島市立病院が3名、東予ゼロ、その他の南予ゼロ、全部松山です。全国的に見ておりますと、京都大学が大体定員、阪大は足りない、全部東京の東京大学の関係の病院へ3倍、4倍行っとるんです、これが状態なんです。私どもの力ではどうにもならない。

 また、愛大の医学部が空っぽでは今後の医学部の問題、学生の問題があります。そういうことで、これは総理大臣しかとめることはできないんじゃないかと、このように思っております。いわゆる法律をつくってやる以外はないと思っております。

 それから、医局に行った感じですけど、今申し上げましたように空き家みたいなもんです、いない、先生が。それで、向こうの方から申しわけないと、こっちも何とかしてくれというその押し問答ばかりです。そういうことで、お聞きしますと、あそこの周桑病院はかっては39人おったのが今度は13人、宇和の元町立病院は4月から3名とか、もう惨たんたるもんなわけであります。

 そういうことで、私は県に言うとるんですけど、県の中央病院も足りないと、そうしますと国に対してお願いするしかないんじゃないかというのがいろんな意見でございますが、あとは助けの神は医師会が少し助けてくれないかなと、いわゆる医師会、八幡浜医師会、大洲の医師会。だけど、大洲の医師会と救急の場合交渉したときになかなか難しいと、極端に言うたらできないということを言われておりますが、それもこういう状態ですから粘り強くやりたいと思っております。

 それから、港湾関係は、今これ途中経過でまだ何も決まってないんです。いろいろな人が、婦人団体の代表もだれか入っとると思いますが、その人を通じて、あるいは皆さんが言うた口のやつを図案化したということで、今後どうなるかわからないんですけれど、要は我々の考え方は市が大きな建物を建てて経営するとかということは考えておりません。

 ただ、2階、3階というのは、将来のビジョンとしてフェリーとの廊下をつくって、いわゆる物売り場を通していくという基本的な構想はあると思いますが、今まだ途中経過でありますから、まだ何ら決まっておりません。衛生管理型の魚市場をつくることだけは決定をしております。

 以上です。

○議長(宮本明裕君)  病院事務局長。

○市立病院事務局長(柏木幸雄君)  上脇議員の再質問にお答えをいたします。

 まず、1点目の紹介状によりまして患者が減ってくると、そういうことについてどうなのかということでありますけども、今回内科医の減少によりまして4月から6人体制になってまいります。そういう中で、先ほど申しましたように今後もまださらに厳しくなるという状況でございます。

 今回の措置につきましては、現在当院として内科につきましては予約制をとっていたしてございます。予約制の中で再来の患者さんの診察行為を行ってございます。

 それと、病診連携という中で、市内の開業医さんとの連携を密にしてお互い、うちの連携室を通じながら紹介をしていただく、なお医療が安定すればまた診療所の先生方の方にまた診ていただくと、そういうシステムをとってございます。今回の措置につきましては、新患患者さんについて、急患につきましては当然従前どおり当医院としては診ていこうという形でございますし、それから本来の病院機能でございます入院という患者さんも内科の中では100人程度今ございます。当然外来診療を行い、入院診療を行う、それから救急医療という3つの要件で今成り立っておりまして、その機能性を維持する上でも紹介状、病診連携を拡大をしていきたいと、そういう中でございます。

 当然救急医療、それから入院患者の治療、これを継続できる形の一つのシステムだろうと、そういうふうに考えてございます。

 それから、副院長が4人、多いのではないかなということもございました。当然医師不足、こういう状況の中で、愛媛大学の副院長が今2人、それから広島大学、山口大学と、外科系に2人と、そういう体制を昨年からとっておりますけども、やっぱり医師不足、こういった状況の中ではそれぞれの機能を充実していくということも非常に重要でございます。それから、大学との連携強化、そういったところも重要な中にございまして、今後につきましても4人体制を継続していきたいと、そういうふうに考えております。

 以上でございます。

○議長(宮本明裕君)  上脇和代君。

○上脇和代君  医師不足に対しては本当にこれから、今の状態だったら努力しても努力してもかなわないようなふうに受けとめられるんですけれども、市長会などでも国とか県にやはり地方へ医者を回すような制度をつくってもらうように働きかけていただきたいと思います。

 それから、港湾についてですが、自分がもし家を建てるときに、まず予算を考えて、その内でどういうようにするかというのを考えるけど、今の状態ではだれが建てるかも、だれがその店を経営するかもわからない状態でこのようないろんな議論されて、どういうものが生まれるんだろうと、ちょっと疑問に思います。その点についてちょっとお伺いいたします。

○議長(宮本明裕君)  水産港湾課長。

○水産港湾課長(上甲眞喜君)  海鮮朝市でも今回のみなとまちづくりの港湾関係の活性化につきましても市民、住民中心になった港まちづくり、まちづくりでないと、最終的な成功は私は望めないと考えてございます。中に入ったお店の方が特徴を生かし経営をしていただくことによってその町が栄えたりしていくものと考えてございますので、その基本をしっかりすることが大事だと考えてございますので、予算ありきという話ではなしに、夢を語っていくという方法論で議論を進めているところでございます。

 以上です。

○議長(宮本明裕君)  次、清水正治君。

〔清水正治君登壇〕

○清水正治君  既に提出しております通告書に従って、3月の本会議での一般質問をさせていただきます。

 大綱の1、行財政改革について、大綱の2、須田地区、栗野浦地区の海岸埋立地の活用について、2点についてお伺いをいたします。

 まず、大綱1の行財政改革についてでありますが、ちょっと一例を述べさせていただきます。

 ある地域で非常にすぐれた改革に取り組まれた指導者がおられます。まず、一番最初に就任式で300人の職員を前に、弊社の皆様、新たにこの村の社長に就任いたしました、これ村長さんの就任式の言葉であります、村長を社長、職員を社員と呼ばせ、住民を顧客に見立てた民間流の経営を役場に導入しております。親方日の丸、縦割り主義、事なかれ主義に染まった職員の意識を徹底的に変革し、住民である顧客が主役で役場はサポーターに徹する顧客価値経営を追求、その成果が注目されております。

 迅速な行政サービスの実現を図るために縦割り組織の解体と年功序列制度の廃止の手段を取り入れたのであります。これまで係長、課長補佐、課長、収入役、助役、村長の6段階を係長、課長補佐を廃して決裁のスピード化を図ったのです。現在は収入役もおりません。

 また、役場内だけでなく世間があっと驚く課長投票制を取り入れ、全職員による投票で課長を選ぶとしたのです。やる前からぐずぐず言ってやらないよりはやってみて検証し、悪いところを修正すればいいとし、課長に当選したのは年功に関係のない職員に人望の厚い人が選ばれたそうであります。

 顧客、つまり住民に近い行政活動へ、「私たちは、か・わ・り・ま・す」を宣言、職員の住民に対する姿勢として、か、改革します、わ、わかりやすく伝えます、り、理解し合います、ま、真心で接します、す、素速く行動しますというメッセージを発信したのであります。

 また、この村では30年以上前から生活道路の建設を訴え続けてきた地域があった。しかし、道路の形状が国の補助事業に合致せず、総工事費が24億円必要なため、村の自主財源ではとても無理だとのことで据え置かれていたそうであります。しかし、村長の発案で、24億円を要する工事は村が支出した材料費の約700万円で長年の住民の悲願であった生活道路を完成させたのであります。その過程には、地域住民の理解と絶大な協力があって、すばらしい結果を出すことができたのであります。

 53歳の村長さんがこのような手本を見せてくれました。私たちもよそごとだとか人ごとととらえないで真剣に我が地域を見直していく必要があるように思います。

 この村の概要は、村長さんの報酬773,000円、副村長634,000円、教育長594,000円、議長36万円、副議長303,000円、議員さんは293,000円、議員法定定数26、現在議員定数22名です。我が八幡浜市においても今後あらゆる面で縮小していかなければならない部分が目に見えてきております。予算はどんどん削られて苦しい財政のやりくりをしなければならない時代になっています。そのような中で、あえて一例を引用して理事者のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

 大綱2の須田地区、栗野浦地区の海岸埋立地の活用についてでありますが、私たちの住む町は旧八幡浜地域も旧保内地域もともにすり鉢のような形状で非常に狭い地域です。今市立病院の移転問題で土地がない、土地がない、その上お金がない、そこへ輪をかけてお医者さんも不足、病院存続も厳しい現状であります。魚市場の埋立工事で海鮮朝市の開催も思うように進まない現状であります。今須田地区や栗野浦地区にある埋立地の活用は考えておられないのか。特に須田地区は交通の便もよく、今後いろいろな取り組みができるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

 埋め立ての段階で、将来この構想が決まっているのであればお聞かせをいただきたい。また、この須田地区は漁港に属するのか港湾に属するのか、あわせてお伺いをいたします。

 以上で私の質問を終わります。

○議長(宮本明裕君)  市長。

○市長(高橋英吾君)  清水議員の大綱1、行財政改革についてでございます。

 清水議員の御紹介の村長さんは、日本一大きな村、岩手県滝沢村の前町長、これ柳村いうんですか、純一氏のことであると思われます。24億円程度の道路をどうやって700万円でつくり上げたかは調査していなかったところであります。調査しておりませんが、住民の視線に合わせた行政経営理念や斬新な行政運営は、2006年度日本経営品質賞地方自治体部門賞を受賞するなど、小さな地方公共団体の取り組みとして大変参考になり、見習っていくべきところが多い方だと認識いたしているところであります。

 さて、当市の行財政改革の状況につきましては、平成17年度末に策定した八幡浜市行政改革大綱及び推進計画に基づき実施しているところでありますが、厳しい財政状況から、この3年間は合併後の職員数の削減、補助金の見直し、職員手当、出張旅費の見直し、組織の簡素化、公共料金の改定、公共施設の民間委託など、主に財政の健全化を図るための組織、事務事業の見直しを行い、45,000万円程度年間収支の改善を図っているところですが、市財政の状況がますます厳しくなり、議員御指摘の住民生活に視点を置いたサービス、暮らしの質の向上の検討まではする余裕がなかったと言えます。

 今後しばらくは交付税の削減が予想され、財政事情の好転が期待できない状況が見込まれる中で、当市の重要課題である市立病院の再生、港湾再開発を初め、住民ニーズの多様化に的確におこたえできるよう組織、機構の見直しに努力し、市民生活の質の向上に向けた取り組みに心がけるよう、私が先頭に立って職員を指導してまいりたい所存でありますので、議員各位の御理解、御協力を賜りますようお願い申し上げます。

 その他の問題は担当課長より答弁をさせます。

○議長(宮本明裕君)  水産港湾課長。

○水産港湾課長(上甲眞喜君)  大綱2の須田地区、栗野浦地区の埋立地の活用についてお答えをいたします。

 須田地区は漁港区域に属し、埋め立ては八幡浜の基幹産業であります水産業の振興を図るべく、漁港漁場整備法に基づいて国補事業として漁港施設用地約1.1ヘクタール、漁港関連施設用地約1.1ヘクタールを整備したもので、目的どおり当市の基幹産業であります水産業の振興のため利用を図ってまいりたいと考えております。

 次に、栗野浦の埋立地についてですが、同埋立地は国補事業として廃棄物処理護岸の築造により廃棄物捨て場として約1.5ヘクタール埋め立てられたものであります。当地域は、県立自然公園条例の特別地域の前面の埋め立てであり、公有水面埋立法により土地の利用計画は緑地として利用条件が付されてございます。

 したがいまして、須田、栗野浦両地区の埋立地での目的外の使用は補助金の返還を伴い、また公有水面埋立法にも違反することになるため、現時点での利用計画の変更は市民の利益につながらないものと考えております。

 以上です。

○議長(宮本明裕君)  清水正治君。

○清水正治君  今御答弁をいただきました。大綱の1については、これ市長さんの英断以外にございませんのでとやかくは申し上げられませんが、今大綱の2について課長の方からお答えをいただきました。一つの提案になるかどうかわかりませんが、須田地区は漁港関連だと、こういうようなお話でございましたので、この地域、できれば漁港関係の方々の倉庫の建設とか、そういった部分の活用は考えられないか、ちょっと課長さん、お答えをお願いしたいと思います。

○議長(宮本明裕君)  水産港湾課長。

○水産港湾課長(上甲眞喜君)  御質問の内容でございますけども、今現在活用を考えていくいかんの問題、現に八幡浜漁業協同組合が水産関係の倉庫を建設しております。順次そういう計画で進んでいくものと考えております。

 以上です。

○議長(宮本明裕君)  次、上田浩志君。

〔上田浩志君登壇〕

○上田浩志君  私は、質問通告書に従い、大綱3点について市長並びに関係理事者にお伺いいたします。

 大綱第1は、環境に優しいまちづくりについてであります。

 今世界が直面している最大の問題は、地球温暖化です。調査によると、地球環境が10年前に比べて悪化していると感じている人が69%に上り、よくなったとする人の14%を大幅に上回っています。これは、地球温暖化との関連が指摘される熱波や洪水が各地で大きな被害をもたらしていることなどで、市民の間に地球温暖化問題への関心と危機感が高まっていることを如実に示しています。温暖化の原因は、二酸化炭素など温室効果ガスが人間活動によって増加した可能性がかなり高く、今後地球温暖化がどう進むかは私たちが温室効果ガスを出さない社会へ移行できるかどうかにかかっています。

 当市においても、地域から国際的なエネルギー問題に取り組もうと、八幡浜地域省エネルギービジョン策定委員会では省エネ型ライフスタイルの実現、次世代を担う人材育成、行政による先導と支援を3本柱に平成25年度までに5%削減するという目標値などを盛り込んだ省エネ計画を発表しました。既にじゃこてん製造後に出る大量の廃油を軽油に変え、バイオディーゼル燃料として配送車両に使用している民間企業や、廃食用油でバイオの輪を広げようと川之石高校が環境問題への意識を高めています。私は、八幡浜市においても今後は省エネに関する普及活動に努め、市民の協力をいただきながら、できることから取り組み、成功事例をつくることが重要であると考えます。

 そこで、次の4点について質問をいたします。

 1点目は、太陽光発電の普及についてであります。

 太陽光発電とは太陽光を電気エネルギーに変えるもので、太陽電池を屋根などに設置し発電するシステムで、二酸化炭素や騒音が発生しない上、設備の寿命が長い点も特徴であります。

 また、政府は、太陽光発電の普及を進めるため、一般住宅への太陽光パネル設置を2030年までに全世帯の3割に拡大する方針を明らかにし、洞爺湖サミットで表明するとのことであります。

 そこで、公共施設や学校など、市有施設でのシステムを促進し、家庭や法人に補助する制度を新設してはいかがでしょうか、お伺いいたします。

 2点目は、木造建築についてであります。

 国土交通省の試算では、鉄筋コンクリートの住宅1戸分の建材を製造する際に排出される二酸化炭素は約80トン、これに対し木造では約20トンとされ、さまざまな面で環境に優しい住宅になり、建物の保温性や換気面でもすぐれ、エアコンを使う機会が減ることも期待されるため、今後計画される公民館、集会所、低層市営住宅等の建設には、環境面だけでなく、ぬくもりをあわせ持つ木造のよさを見直しされてはいかがでしょうか、お伺いいたします。

 3点目は、家庭でできる温暖化対策についてであります。

 ごみとして捨てられている不要なレジ袋を削減して、地球環境の保全のために、現在市内のスーパーでは買い物の際にレジ袋を断るとスタンプを押してもらい、20点で100円の現金を受け取るか100円の値引きをするということが実施されているところもあり、当市においても節電を含め家庭でできる温暖化対策を広報に載せてはいかがでしょうか、お伺いいたします。

 4点目は、ミカン搾りかすの再利用についてであります。

 県は、20078月にガソリン代替燃料のバイオエタノール生産、利用の可能性を探るバイオエタノール導入可能性調査委員会を設置し、大量発生するミカン搾りかすの再利用などの利点を上げ、事業化に向け企業に働きかけたいとの報告書をまとめました。

 当市においても、保内町の株式会社ポンパックが解散し、新会社えひめフーズへ引き継がれ、かんきつ類の搾汁やママレード加工を中心に事業展開すると決まったところであります。

 私は、このミカン搾りかすは、原料が確保しやすい上に価格も安く、エネルギーの地域内利用を促し、環境負荷の軽減という利点があり、八幡浜のシンボルであるミカンを利用できれば大きな意味があると思います。しかし、実用化するには採算的には厳しいものがあり、行政として事業者に対して支援措置を考えてはいかがでしょうか、お伺いいたします。

 大綱第2は、農業の振興についてであります。

 平成19年産ミカンは表年に当たり、大豊作が予想されたため、20年産を表年にを合い言葉に、生産者が一丸となって隔年結果是正対策と高品質生産に早期から取り組んだ結果、夏、秋の気象の後押しもあり糖度の高い高品質な果実に仕上がりました。しかし、九州産地の極わせミカンが気温高による着色おくれで11月にずれ込んだことで需給バランスが崩れ、大変厳しい販売状況になりました。また、おいしいミカンがなぜ安いといった厳しい販売の背景や豊作を素直に喜べない現実、担い手不足、廃園の増加、基盤整備のおくれなど、多くの課題を抱えています。

 このような中、私は、元気が響き合う地域、知恵が生まれる地域、夢にあふれる地域になってこそ目の前に立ちはだかる問題が解決できるのではないかと思います。これらの元気も知恵も夢も、それを生み出す主人公は生産者であり、八幡浜市民でもあります。みんなの知恵が自由に広がり、融合しながら、新しい知恵を生み出してこそ地域に活力が生まれるものと考えております。

 そこで、次の3点について質問をいたします。

 1点目は、新規就農支援についてであります。

 近年、高齢化、担い手不足で条件のよい農地でも荒廃が進んでいる現状で、元気が響き合う地域になるためには、荒廃農地を減らし、地域を活性化することが大切であります。現在定年帰農といった新規就農への関心が高まっており、農業の世界では60歳でも若手の部類に入るため、第2の人生のスタートに選ぶ人がふえています。また、この町で生まれ、還暦を迎える年齢になった自分たちが荒廃農地を何とかしたいと、自営業の友人と共同で農業法人を設立しました。

 私は、団塊世代はシルバーでなくゴールド世代であり、農家と団塊世代がつながることで地域の可能性は広がると思います。そのためには、行政や地域ぐるみで新規就農者を支える体制が必要と考えます。今は会社員だが、先祖代々の土地を守りたい、また非農家で土地はないけど、まず勉強からスタートしたいといった初心者や経験の浅い人を対象に農業入門塾などを開設し、農業を始めたい人に技術の一端を習得してもらい、就農を支援してはいかがでしょうか、お伺いいたします。

 2点目は、農業と商工業の連携についてであります。

 農作物は、つくるだけでなく加工や売ることまで手がけると、商品に付加価値が生まれます。知恵が生まれる地域になるためには、農家だけでなく地元の食品業者や商店を巻き込んで、地域ぐるみで生産から販売までを進める農商工の連携が必要です。農商工にはそれぞれ特徴ある農産物がつくれる独自の加工技術、販売ルートを持つなど強みがあります。これを生かし新商品を開発すれば、地域全体の収益が上がり、雇用創出や観光客の増加といった相乗効果も期待できます。例えば、建設業者と農家が連携し、豊富な労働力や技術力を生かすことや、かまぼこ店と連携し、じゃこてんとセットで販売する、企業と連携し、ちゃんぽん、ミカン大福を全国にPRするなど、方策はいろいろあると思います。

 当市においても、農林課と商工観光課とが連携し、新商品の開発に向けて交流会を開くなど、農商工の出会いの場づくりを支援し、新商品の製造に必要な設備投資への減税や低利融資などを考えられてはいかがでしょうか、お伺いいたします。

 3点目は、流通力の向上についてであります。

 東京のスーパーや小売店では生産者手取りからは想像もできないほどの高値がつけられ、販売されています。この高値がなぜ農家所得に反映されないのか、この疑問をひもとくことこそが夢あふれる地域になるための解決策だと考えます。生産者が販売を全面的に任せて卸売市場を経由する流通経路では、大手量販店が価格を決め、仲卸、卸売業者、そしてJAとの取引価格が決まる図式となっている今、市場を通さない市場外流通がふえ、産地と量販店が独自取引するなど、流通ルートの多様化で市場一辺倒だった販売にも変化がもたらされています。

 シャネル、ヴィトン、馬路村と呼ばれるほど有名な高知県馬路村では、市場出荷するだけのJAと町が協力し、人口1,000人余りの村でユズを中心に35万人の顧客リストを持っています。これは、日の丸生産量が約3,500トン、10キロ段ボールですべて直販できることになります。私は、この顧客名簿は財産と考え、今後ふやしていくことが夢の持てる農業になるのではないかと思います。

 そこで、流通コストを大幅に削減でき、生産者サイドが値決めできる産直に活路を見出してはいかがでしょうか、お伺いいたします。

 大綱第3は、水産業の振興についてであります。

 八幡浜港振興ビジョンの整備も、平成14年度の着工以来、今日まで順調に進捗し、いよいよ埋め立ての土入れが始まりました。この工事により、漁港区域、港湾区域合わせて14,000坪の土地が造成され、土地の少ない八幡浜市にとっては市民の貴重な財産になるわけであり、まずは用地造成を立派に完成していただくことを期待しております。

 そこで、次の3点についてお伺いいたします。

 1点目は、観光市場の整備についてであります。

 旧市場も、新年度早々解体の運びとなり、いよいよ整備に向け動き始めたと実感するところであります。最近、地方紙で観光市場として報道されておりますが、オープン後、観光スポットとして位置づけ、広くPRに努められるものと考えます。そこで、施設内に観光に供するどのような附帯を計画されるものか、運営方針を含めお伺いいたします。

 2点目は、新魚市場の機能についてであります。

 初めに、新旧市場売り場面積の比較、次に新市場の設備を含め特徴またはすぐれた点、次に新市場の規模、機能から見て四国管内ではどの位置にランクされるものか、また全国レベルではどうか、以上3項目については関連性があるので、2点目の質問として一括お伺いいたします。

 3点目は、産地市場の構築についてであります。

 八幡浜水産地方卸売市場は周辺地域を代表する産地市場ですが、近年漁獲量の減少や量販店主導の価格形成、そして市場買い取引の増大などを背景にかっての活気は見られず、漁業関係者からは販売競争力強化のために市場の構造改革を進めてほしいとの声を多く聞きます。

 そこで、市場開設者である八幡浜市は市場の中にある卸売3社を統合し、価格形成力のある産地市場の構造に向けて官民一体となって取り組むことが重要であり、八幡浜市場と三瓶市場の統合を実現し、効率的な市場経営はもとより、集荷の拡大に努力することが必要であると思いますが、いかがでしょうか、お伺いいたします。

 思えば、本年3月末で定年を迎えられる上甲水産港湾課長は八幡浜港振興ビジョンの作成を初め懸案の埠頭用地造成計画、実施並びに港湾施設の整備に努力され、他方海鮮朝市の開催、存続とさまざまな課題の中、今日の成果を残されました。今議会が終われば、10日余りでこの地を去られますが、完成の暁にはぜひお立ち寄りの上、施設を懐かしんでください。

 以上、私の思いの一端を述べ、質問を終わります。

○議長(宮本明裕君)  休憩いたします。

午前1104分 休憩

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午前1120分 再開

○議長(宮本明裕君)  再開いたします。

 市長。

○市長(高橋英吾君)  上田議員の大綱1の環境に優しいまちづくりの(3)家庭でできる温暖化対策についてお答えを申し上げます。

 議員御指摘のとおり、地球温暖化対策につきましては地球規模として取り組んでいかなければならない問題だと考えております。八幡浜市といたしましても、地球温暖化阻止のための省エネ推進に努めていく方針であり、市民の皆さんの御理解と御協力をいただきながら、できることから少しずつ取り組んでいくことが最も大切なことだと思っております。

 昨日、八幡浜市地域省エネルギービジョンにつきまして、愛大の矢田部委員長より報告を受けました。本ビジョンによりますと、八幡浜市の省エネルギー目標といたしまして毎年度二酸化炭素排出量を1%ずつ削減し、2012年度には5%削減することを目標としております。そのために次の3本柱で推進しようとするものであります。

 1点目は省エネルギー型ライフスタイルの実現、2点目は次世代を担う人材の育成、3点目は行政による先導・支援であります。重点施策といたしましては、環境教育、省エネ教育のさらなる推進について小・中学校での環境、省エネルギー教育の充実をまず図っていき、また環境家計簿の活用、工場、ビル、公共施設等の省エネ診断、日常生活での細やかな省エネの実施、省エネ設備等の導入、バイオディーゼル燃料の導入、省エネ通勤の実施などを推進するものであります。

 また、市では公共施設での地球温暖化対策実行計画を現在策定中であり、平成20年度から具体的に取り組むことといたしております。

 市といたしましては、このビジョンを実効性のあるものにするため、啓発及び情報提供など特に力を入れたいと考えております。

 なお、本八幡浜市地域省エネルギービジョンの概要版を4月広報と一緒に全世帯に配布、より一層の啓発、周知に努めてまいりますので、市民の皆様の御理解、御協力をよろしくお願いいたします。

 その他の問題に関しては担当課長より答弁をさせます。

○議長(宮本明裕君)  商工観光課長。

○商工観光課長(菊池正康君)  上田浩志議員の大綱1、環境に優しいまちづくりについての1点目、太陽光発電の普及についての御質問にお答えいたします。

 太陽光発電は、地球温暖化対策の一つとして二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量削減に貢献し、大変有効でございます。

 さて、当市の公共施設における太陽光発電の設置状況ですが、平成15年、宮内川遊歩道沿い、いわゆるもっきんろーど沿いに設置し、その電力は四国電力に売電しております。

 今後新設される公共施設につきましては、国の補助事業の適用や費用対効果、財政状況等を考慮しながら検討していきたいと考えています。

 続きまして、もう一点の家庭や法人に補助する制度を新設してはどうかとの御質問にお答えいたします。

 現在、標準的な太陽光発電設備を導入した場合、4人家族の消費電力がほぼ賄えるとの試算もありますが、設備費用も200万円程度とまだまだ高く、発電コストを含めた低価格化が課題となり、導入が進んでいないのが現状です。

 そのような中、国では発電システムを設置する者に財団を通じ補助していましたが、個人への補助は平成17年度で終了しております。今年度、国では一般家庭でも購入できるよう低コストの新型太陽パネル開発に向け国際研究機関を設立するようでございます。民間でも、パネル量産化を打ち出しており、増産体制に入れば低コストが実現できると期待しております。

 一方、地方自治体では、太陽光発電システム設置に対して補助金等で支援する自治体数は平成17年の368自治体を境に年々減少しており、平成1912月時点で303に減っています。県内では、松山市、西条市、東温市、大洲市は旧肱川町のみでの、4市で補助制度を設けていますが、大洲市は今年度末で廃止するようでございます。

 さて、当市ですが、国の補助制度がない現状では、財政状況の厳しさから補助制度の新設は大変難しい状況でありますが、今後国等の施策を見きわめ、検討していきたいと考えておりますので、御理解願いたいと存じます。

 以上です。

○議長(宮本明裕君)  水産港湾課長。

○水産港湾課長(上甲眞喜君)  優しい言葉をいただきましてありがとうございます。

 それでは、御質問の大綱3、水産業の振興について、1点目の観光魚市場の整備についてお答えをいたします。

 平成14年に、八幡浜港は産業振興を目的とし特定地域振興重要港湾に選定され、八幡浜港振興ビジョンを作成いたしました。現在、計画どおり土地造成工事が進んでいるところでございます。

 この中に、仮称ではございますが、観光魚市場の整備を位置づけております。施設整備の実現に向けて、昨年8月に市民各界各層から成る八幡浜港振興ビジョン整備実行委員会を設置し、フェリーターミナル用地について、施設及び整備方法並びに運営方法等を御議論をいただいているところでございます。新魚市場や中心商店街と連携を図りながら、魚やミカンを初めとした地元特産品の販売所の整備等も含め、市民やフェリー客など観光客にとって魅力あるにぎわいと憩いの場として地域活性につながる八幡浜の特色を生かした施設整備計画を策定したいと考えております。

 次に、大綱32点目、新魚市場の機能についてお答えをいたします。

 中国ギョーザ問題に証されますように消費者は食の安全・安心に重大な関心を持っております。生産市場である八幡浜魚市場は、産地間競争に勝ち残るには消費者の信頼を得るための衛生管理型魚市場の整備が必要不可欠であると考えております。

 新旧魚市場の比較でございますが、係船岸壁延長は旧魚市場が230メートル、新魚市場が290メートルとなってございます。荷さばき所用地は、旧が約7,800平米、新が約8,200平米を計画しており、また新魚市場には洗浄海水導入施設、トラック洗浄施設、サニタリールーム等を整備し、徹底した作業区分を行い、日本一の衛生管理型魚市場を目指しております。

 しかしながら、ハード面の充実のみでは日本一にはなり得ず、使用する側の衛生管理に対する認識こそが最重要課題であると考えております。

 次に、大綱33点目、産地市場の構築についての1点目、市場の合併統廃合の件でございます。

 愛媛県は、平成14年に愛媛県水産物産地市場再編整備計画を策定し、平成22年度を目標年度とし、目標年度における産地市場の規模、配置目標を現状の34産地市場から地域拠点型4市場、大型広域流通圏型2市場を含む9産地市場に整備統合することとしております。

 この中で、八幡浜市水産物地方卸売市場と三瓶湾漁業協同組合地方卸売市場を統合し、大型広域流通圏型市場として八幡浜市を拠点とする市場統合整備を行うこととなっております。市といたしましても、市の計画と同様に八西地区1市場とし、産地市場の機能強化、水産物流コストの削減、多様化・高度化する消費者のニーズに対応することで経営体力と価格形成力のある産地市場を目指し、市場の統合を関係者と協議を重ねているところでございます。

 次に、大綱33点目、産地市場の構築についてのうちの2点目でございますが、これは八幡浜市にあります卸売業者3社の統廃合の件についてお答えをいたします。

 八幡浜市水産物地方卸売市場には卸売業者として八幡浜漁業協同組合、有限会社太陽魚市場、玉岡水産株式会社の3社がございますが、取扱量も、ピーク時の約48,000トンから平成18年には約12,000トンに激減しており、また取扱金額においても、ピーク時の約147億円から18年には約57億円と激減をしている状況にあります。

 このような大変厳しい状況の中で、卸売3社の経営への効率化を図らなければならないことはお互いに共通した認識としてあります。現在市場協議会におきまして、漁協が中心となり、卸3社の統廃合を協議しているところでございます。市場開設者の市といたしましても、卸3社の統廃合については必要なものであると認識しており、統廃合に向けた支援をしてまいりたいと考えております。

 以上です。

○議長(宮本明裕君)  農林課長。

○農林課長(二宮嘉彦君)  大綱14番目、ミカン搾りかすの再利用についてお答えをいたします。

 バイオエタノールの取り組みは全世界で広がりを見せておりますが、一方では食料、飼料の高騰を招き、食料不足を引き起こしかねない状況にもなっております。そういった意味では、ミカンの搾りかすについてはもともと不用物であり、議員御指摘のとおり有効と考えております。ミカンの搾りかすは、現在は堆肥化や家畜のえさなどいろいろ利用されております。愛媛県のバイオエタノール導入可能性調査委員会は、今年度数回開催され、近々正式に報告が公表されると聞いておりますので、状況を見ながら検討してまいりたいと考えております。

 続きまして、大綱2の農業の振興について、1番目、新規就農についてお答えをいたします。

 現在、新規就農者のための技術指導講座としては、就農3年未満の若い人を対象とした県農政普及課が実施をいたしておりますシトラス講座とJA西宇和が実施しております、特に対象を限定をしていないマンダリンスクールがございます。市には、技術的な指導を行えるスタッフはおりませんが、これら講座を広く利用していただくためのPRや、各機関が一体となった開催方法や拡充の検討を進めてまいりたいと思います。

 続きまして、大綱22、農業と商工業の連携についてお答えをいたします。

 農業と商工業の連携につきましては、議員御指摘のとおりだと思っております。いろいろな業種との交流により、ふだんは気づかない新しい道が開けることもあると思います。議員からも御提言いただきましたアイデアを生かせるよう、八幡浜市の産業の活性化をお手伝いさせていただいております農林課、水産港湾課、商工観光課が連携をし、まずは交流を支援するところから考えてまいりたいと思っております。

 続きまして、大綱23、流通の向上についてお答えをいたします。

 八幡浜市のミカンは、JAの共販体制の中、京浜市場を中心に販売され、全国有数のミカン産地としてその声価を誇ってまいりましたが、御指摘のように大手量販店の介在などによりその流通はより多岐にわたってまいりました。

 一方、JAの共販体制とは別にインターネットによる販売や生協などを通じての販売など、独自の展開を行っている農家もございます。食の安全が叫ばれる中、生産地はもちろん、生産者の顔が見えるいわゆる産直は、今後ますます有効な販売方法になると考えております。今後、関係各機関と連携をとりながら、少しでも農家に有利な販売方法を模索してまいりたいと思っております。

 以上です。

○議長(宮本明裕君)  監理開発課長。

○監理開発課長(山本数道君)  上田議員御質問の大綱1、環境に優しいまちづくりについて、2、木造建築についてお答えいたします。

 議員御指摘のとおり、木造建物は建設時のCO2排出量が低く、また材料としての特性から、調湿性能や輻射熱の緩和性能にすぐれているため、環境に優しい工法であり、木材はすぐれた建築資材ということができます。愛媛県からは、補助事業での公共建築の木造化や非木造であっても内装材に極力木材を使用するように依頼されております。

 八幡浜市におきましても、小規模な集会所、福祉施設などを木造建築として建設してまいりました。本年度も集会所2カ所、福祉施設1カ所を木造として建築してございます。また、平成20年度には日土小学校新校舎を木造で計画してございます。

 ただし、費用面においてコストアップとなる場合が多く、採用が困難な場合も数多くございます。今後とも、厳しい財政事情の中で極力木造のよさを生かした建築計画とし、また木造で計画できなかった場合でも、予算の許す範囲で内装材に木材を多用し、環境に優しい公共施設となるよう努めていきたいと思います。

 以上でございます。

○議長(宮本明裕君)  次、新宮康史君。

〔新宮康史君登壇〕

○新宮康史君  それでは、最初に一言ごあいさつをさせていただきます。

 最近の出来事でありますが、219日早朝に発生しましたイージス艦と小型漁船清徳丸の衝突事故でありますが、片一方は日本を代表するプロの集団でございます。海上衝突予防法を無視した航海は全くの論外で、後の処理も含め、そこのけそこのけお国が通る、そういう傲慢、甘え、奢りは、これは決して許せるもんではないと思います。

 ちなみに、このイージス艦の建造費は約1,400億円、八幡浜市の一般予算の8年分であります。ここは真摯に事を受けとめていただいて、被害者が、あるいは国民が納得する恒久的な再発防止対策を打ち立てていただきたいと切に願っております。

 そんな中、思い出されますのは、将来はまさかこのようなイージス艦の艦長にはなってほしくありませんが、ことしの成人式での出来事であります。音響調整がうまくいってなく、会場がこのままだと騒然となるのではないかとだれしもが思ったときでありました。とっさの防衛大学の制服姿の彼の機転で、出席しました新成人がだれ一人騒ぐことなく、逆に聞こえない声を一生懸命聞こうとする、その会場が一つになった姿は、力のあるリーダーによって組織はまとまるということを改めて思いました。これからの八幡浜の若い人たちもなかなか捨てたものではない、腹立たしさよりも清々しさが打ち勝ち、不思議といい気分でありました。改めまして、青年の主張をしてくれたお二人を初め、出席の新成人すべての方にエールを送りたいと思います。また、災い転じて福となる、このようなハプニングもたまにはいいもんだと関係部署にはちくりと言っておきたいと思います。

 前置きが長くなりましたが、それでは先に提出してあります発言通告書に従いまして、大綱2点につきまして質問させていただきます。市長並びに関係理事者の誠意ある御答弁をよろしくお願い申し上げます。

 まず最初に、教育に関する事項でありますが、最初にその1番ですけども、学習指導要領改訂に伴う市の方針、対応についてであります。

 文部科学省は、215日、現状のゆとり教育から事実上転換しました学習指導要領を公表しました。この学習指導要領は、小・中・高校、特別支援学校などで子供に教えなければならない教科や学習内容、時間数など、教育課程の最低基準を示しておりまして、国公私立すべての学校を対象として文部科学省が告示してございます。

 スタートは、1947年に試案として示されまして、ほぼこれまで10年ごとに道徳の時間の新設、それからゆとりある学校生活の実現、入学式や卒業式での日の丸掲揚、君が代斉唱の指導義務化、それから近年やっています基礎、基本を確実に身につけさせ、みずから学び、みずから考える力、いわゆる生きる力の育成、総合的な学習の時間の新設、こういうことで改訂され続けてきました。

 今回、近年の知識基盤社会における生きる力の国際評価、経済協力開発機構、いわゆるOECDが実施しております生徒学習到達度調査、いわゆるPISA調査というものがありますが、それで日本の子供たちは数学的能力とか読解力、科学的能力、それから問題解決能力が外国の子供たちに比べて低いという結果が一つの大きな引き金になりまして、全面見直しにつながったものだと思います。

 また、昨年ですけども、2007年に行われました教育基本法の改正を受けまして、公共の精神の育成や伝統文化の尊重も盛り込まれましたが、道徳の教科化は見送られました。

 主な改訂点を上げてみますと、1つ目には現行版生きる力の理念を継承し、それプラス知識の習得、活用する力、学習意欲の向上等、40年ぶりに総授業数の増加がありました。

 2番目に、あらゆる学習の基盤となる言語力の育成に注目し、いわゆる国語、数学、理科、社会、外国語、主要な科目の、それプラス体力低下防止のために体育の授業、こういう部分がふやされたということであります。

 それから、伝統重視という点で、これが特徴があるんですけども、中学男女ともに武道が必修となりまして、中学の音楽では、3年間に少なくとも1種類以上の和楽器を、国語には古典の充実、小学校の家庭には米の御飯やみそ汁が我が国の伝統的な日常食であるということを触れると、それから中学校の技術や家庭では和服の着方、浴衣を着るそうですけども、を取り入れるとなっております。

 それから、4番目に小学校56年生に週1時間ALT、これ外国語指導助手ですけども、を活用しまして、あいさつ程度の外国語に触れさせて、要するに親しむと、そういう授業を取り入れる。まだほかにあるんですけども、詳細には中央教育審議会の答申だけで150ページありますので、ここでは割愛させていただきますが。

 そこで、質問でございますけども、まず実施までのスケジュールは現在約1カ月間、パブリックコメント中でありますが、この3月から1年間、教材開発や詳細な説明等がありまして、それぞれの移行期間を経まして、小学校は20114月から、中学校は20124月からの実施となるそうであります。私は、現行のゆとり教育についてまだ十分な実行が出されてないうちに、さらに基礎、基本プラス応用力とレベルアップされた内容を押しつけられているような気がいたします。

 現行のゆとり教育について市としてはどのように評価しているのか。学力低下と言われますけども、八幡浜の児童・生徒の実態はどうなのか、改訂案に対して何かパブリックコメントを出されるつもりなのか、実施に向けどのような方針で取り組まれていくのか、その辺をお伺いいたしたいと思います。

 次に、内容的に学力低下に対する底上げと申しましても、従来の形ではなく今回求められているのは従来の学力テストではかれる知識、技能プラス国際的学習到達度調査、さっき出ましたやつですけども、で見る応用力となっています。私は、今子供の学びの土台がそもそも失われていること自体が最も問題で、これを復活させるには教師の量の増大、質の向上が不可欠で、文部省はこの部分については骨抜きにして現場の創意工夫で何とかしろと、そのように言っております。

 試算しますと、全国で今教師が数万人程度不足している、そういう事態になってます。このように条件が整備されてない上に財政基盤が脆弱な当市でどのように対応されていくおつもりか、また地域や家庭の力も必要かつ重要になってくると思われますけども、この点についてどうお考えなのか、お伺いいたします。

 2番目に、学校教育費削減に対する対応でありますが、平成20年度の市教育費予算は145,000万円ということで、一般会計総額比率で7.88%、平成18年度とほぼ同一であります。平成18年度ベースの調査では、松山では143億円とか新居浜で40億円、西条35億円と大きな市や財政力のあるところとは比較になりませんけども、類似団体に近い近隣市、例えば大洲が23億円、伊予が14億円、西予が24億円、東温市が11億円と5市の中で3番目に位置し、平均的であるとの判断であります。また、単に教育費の予算比較では、一般会計総額に準じて県下11市中9番目と、高いと言えないのはその市の判断でありますが、私は一般会計に占める割合が11市中5位でありまして、上の2位とか3位はそれほど差異がないということで、少ない予算の中、非常に努力していただいていると、そのように思います。

 当市の場合、現在のところ、特にこれといって他所に誇れる産業もありません。市の勢いも先細りで、町の疲弊を感じているのは否定できない事実であります。しかしながら、将来の八幡浜市の繁栄を約束してくれるのは今の子供たちでありまして、世界に誇れる八幡浜っ子を輩出するのは私たちの責任でもあります。そして、そのためには教育が最も大切であり、市の不変の重要施策として教育に邁進していかなければならないと思います。

 そこで、質問でありますが、学校教育費のうち平成19年度予算で、消耗品購入費は据え置きで教材費は半額と伺いました。予算書ではちょっと詳細がわかりづらく、読み取れないんですが、いきなり半額とは学校教育に大きく影響し、現場の責任者であります校長も対応に苦慮していると伺っております。財政逼迫の折、事情はあると思いますけども、実際の数字がどうなのか、また半減に至った経緯はどうなのかを質問いたします。

 次に、市の行政に対する諸問題についてでありますが、まず一番最初に自主防災訓練についてであります。

 去る127日に行われました南海地震を想定しての大がかりな防災訓練に6,600人を超す市民の皆さんが同時に参加され、盛大に行われたのは周知のとおりであります。これは、地域の被災や緊急対応は地域でやるしかないという危機意識管理と、そんなに遠くない将来に南海大地震の発生がありそうだという危険リスクをマスメディア等の情報媒体によって市民に浸透してきた結果ではないのかと思っております。

 今回、自主防災組織が機能した初めての訓練でありましたけども、地震、津波発生に対する避難訓練、その後ミニ防災訓練が行われました。私どもの地区では2地区が一緒に小学校の講堂に集まり、地区在住の消防署のベテラン職員さんがボランティアで災害時の心構えとか避難の要領、それから応急担架のつくり方とか、負傷者の応急手当ての方法等、わかりやすく教えていただきました。同じ地域で顔見知りで、PTA役員の出身の方ですので、聞く方も遠慮なく質問ができ、こんなところにも地域活動のよさが出ていると感じました。

 また、地域の方が一堂に集まりまして同じ目的で行動をともにする、こういうことに対して連帯感も生まれまして、本番で訓練が有効に生かされるんではないかと思いまして、1年に一度はこのような訓練を真剣にやらねばと思いました。

 そこで、訓練を通しまして、あるいは訓練終了後、地区の方々の感想、意見から2件質問させていただきます。

 まず最初に、組織の体制になぜ中学生、高校生の学生を入れないのかということであります。この訓練には必ず学生も入れてくださいと私は最初からお願いしてましたけども、先ほどのミニ訓練の指導に当たっていただきました消防署の方とか、昨年行政視察で伺いました新潟中越地震の被災地の復興に当たられた小千谷市の担当課長の方も言われてましたけども、地域の若い方、特に中学生は力が十分であり、何より素直であると、ぜひ一緒に役割を与えて動いてもらえるよう組織の中に入れるべきであるとのことでありました。私は、高校生も八幡浜市の場合は十分過ぎるほど素直でありますので、一緒に入れたらいいと思います。私どもの2地区では、残念ながら訓練に参加した中、高校生・中学生は一人もいませんでした。

 また、訓練を始める前に高齢者向けの説明会で、私は自分が助かりたかったら絶対近くの学生と仲よくなっていてくださいよと、そして何かあったら忘れないで助けてよということを常日ごろお願いしておいてくださいと話しました。この組織の構成メンバーについて理事者はどのようにお考えなのか、お伺いいたします。

 それと次に、救助用資機材の取り扱い、保管上の問題であります。

 2月に入りまして、市から生命に直結する救助用資機材が貸与されました。私の地区への貸与品は、調査しました範囲で2地区でヘルメットが20個とか、金てこ、これは1メートル80ぐらいあって、1つ相当十何キロぐらいあって重いんですけど、こいつが30式、ばらしバールが、これも1メーターぐらいあるんですけど、30式、掛矢、木ハンマーが24式、ジャッキ2トン用、これが24式、あとスコップ、腕章等々であります。

 この貸与について、緊縮財政の中、大変ありがたいことだと感謝しておりますが、しかしながらこれらの用具は非常時に即使用できるよう保管、管理されてなければ意味がありません。消防の詰所や倉庫が地区にあるところは構いませんけども、私どもの地区では今のところ学校の倉庫に保管してもらってます。その倉庫には学校のほかの道具も一緒にありますので、こん包したまま、あるいは箱に入ったままで、申しわけありませんが、今すぐに使える状態ではありません。また、かぎもかかっていますので、今何か発生すれば、かぎを壊して入らなければいけないし、住んでいる場所によっては遠いので倉庫までたどり着けない可能性もあります。

 私は、せっかくここまで自主防災組織が立ち上がってきておりますので、行政として保管場所や保管状況等管理状態を把握しておく必要があると思っております。また、保管の責任は地区でとってもらうしかないとしましても、実際に保管場所がない場合はどうするのか。指導、助言、相談の窓口を開くことは絶対に必要だと思います。避難用具というか、そういう器具を渡して終わりというのは余りにも無責任ではないでしょうか。どのようにお考えなのか、お伺いいたします。

 次に、地区公民館、文化祭時の健康診断、これ血液検査でございますが、の廃止についてであります。

 現在、市内18公民館の文化祭が年々盛況さを増しております。各公民館で地域の特色を出し、さまざまな催し物を行い、若い人からお年寄りまでいろんな形でかかわり、一つの形になっていることは生涯学習の拠点としての公民館が機能を果たしている証拠で、非常に喜ばしいことだと思います。

 先日、私の地区でも公民館の文化祭が行われたのでありますが、子供たちや婦人会の方々の作品、それから公民館の活動の掲示とか、それからうどん、ばらずし、産直品の販売等、バザーの準備は前の日からかかりまして、当日は早朝より忙しく動き回ったわけでありますけども、バザーの売り上げの件数から想定しまして約1,000人ぐらいが入ったんではないかと思っております。

 その中で、毎年恒例になってます健康チェックでありますが、これは市の福祉行政の一環として実施していただいていると思いますが、脈拍数、血圧、血液検査を無料で行ってくれるものであります。ただし、人数無制限というわけではなく、私どもの公民館では60名程度であります。そして、これが来年から廃止されるということで大きなクレームとなっております。

 昨今の医療費高騰、それから老人医療制度の変更等暮らしにも費用面で影響が出てきております。公民館文化祭に作品やバザーを楽しみに来られる方も当然おられますけども、プラス健康チェックを楽しみに来られる方もおられるわけであります。ある意味、この健康チェックは病気の予防的措置でありまして、結果的には健康維持につながり、財政の健全化に寄与するところであります。突然に来年から廃止するのではなく、財政事情に合わせて経過的措置で少しずつ減らすとか、何か対応の仕方があると思うのでありますけども、いかがでしょうか。理事者のお考えをお伺いしたいと思います。

 最後でありますけども、先ほど来出てますけども、市立病院医師確保の緊急性についてであります。

 地方の中核病院としまして一般外来診療と救急医療をあわせ持つところでは近年加速度的に医師不足が発生してきておりまして、特に当市のような財政基盤が脆弱な地方自治体では、医師の離職率が非常に高く、病院経営を含んだ市の重要な政治課題として深刻、喫緊の問題となってきております。

 その直接原因は、通常勤務プラス救急勤務による過重労働であります。対価報酬も勤務時間に見合ったものではなく、その対極には勤務条件のよい都会での最新医療病院への異動とか、勤務時間、報酬ともに約束される開業医への移行と、悪循環の様相であります。

 国もさすがに最近過重労働にあえぐ勤務医の救済支援策を打ち出しました。主な内容は、診療報酬面では外来診療や当直明け勤務軽減に取り組む中核病院を評価する、これ11,200円ですけど、また診療報酬以外では都道府県に医療機関を集約する重点化計画の作成・指示、それから医師不足の地域へ短期の医師の派遣、大学医学部の入学定員の増、女性医師バンクの充実、助産師の活用等、それなりに打ち出しております。内容的には即効性があるものは望めるものではなく、一口で言えば絵にかいたもち状態であります。

 当市は、市立病院の建てかえ、また先日市内地方紙に市民の方が生きるために県立病院へ編入したらどうかというような貴重な御意見を書いてくださいましたけども、この問題ももちろん重要ではありますが、直近の問題としまして医師の離職者急増というゆゆしき問題に陥っておりまして、この先診療科目の休診も含んで早急に対応しなければならない問題であります。もちろん当市の離職の原因も全国レベルと同じ過重労働がまず一番に上げられると思います。

 私は、その地方地方で勤務状況にいろんな事情、背景もあると思いますけども、当市の場合も基本的には緊急を要する患者さん、つまり2次救急医療の医療対象者とかはやむを得ないとしましても、一般外来や軽度な患者さん、1次救急医療対象者の方は市内の一般病院、開業医の方とか大洲も含んだ広域で医療体制を組み、提携医療機関で診てもらうとかの医師の過重労働負荷を軽減することに早急に具体的に取り組まなければならないと思います。そのためには、今の体制のままでは打開策を迅速に得にくく、例えば市の喫緊重大政治課題としまして、八幡浜市立病院医師過重労働軽減委員会、私が勝手につけた名前でありますが、そのような別組織を立ち上げまして、この件に関しましてはその組織に市長に準ずる権限を持たせる等、思い切った施策が必要だと思います。そして、タイムリーに効果を上げていかなければ、病院自体の存続が次には危ぶまれてくると思います。

 理事者サイドとしてこの問題をどのようにお考えなのか、お伺いいたします。

 以上であります。

○議長(宮本明裕君)  休憩いたします。

午後 零時02分 休憩

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午後 100分 再開

○議長(宮本明裕君)  再開いたします。

 市長。

○市長(高橋英吾君)  新宮議員の大綱2、市政に関する諸問題についての(1)自主防災組織について、ア、防災力の担い手に中学生、高校生をについてお答えいたします。

 八幡浜市は、近年大災害に襲われた経験がない土地柄でありますが、日本各地では巨大地震が発生しており、地震の活動期に入ったと報道されております。市民の安心・安全を保持するには、行政の一番重要な任務であり、我々も近い将来発生が確実と言われております東南海・南海地震に備えた防災体制づくりを急がなければなりません。

 その中で、特に地域の防災力向上のかなめになるのが自主防災組織であります。各地域の自主防災会が127日に実施しました防災訓練には、自主防災会役員の皆様の御努力のもと、多くの市民に参加していただけ、自助、共助を含めた防災意識の啓発ができたと喜んでおります。今後も1年に1回は自主防災会による防災訓練を実施していただきたいと切望しております。

 しかし、議員御指摘のとおり、結成して初めて防災訓練を実施した自主防災組織が多く、今後いろいろな問題点を検討し、改善する必要があります。防災の担い手として中学生、高校生を活用することもその一つであります。災害時においては、老若男女を問わず隣保協同の精神のもとで、救出、救助、初期消火、応急手当て等の共助に努めなければなりません。特に体力のある中学生、高校生は防災力の担い手として幅広く活躍することが期待をされております。

 今後とも、教育委員会と連携を図りながら、中学生、高校生の防災訓練参加並びに防災意識の啓発に努めていきたいと思っておりますので、御理解を願いたいと思います。

 その他の問題は各担当課長より答弁をさせます。

○議長(宮本明裕君)  副市長。

○副市長(谷口治正君)  それでは、大綱2の市行政に関する諸問題について、その中の3、市立病院医師確保の緊急性についての質問にお答えをいたします。

 全国で病院の閉鎖や診療科の縮小を初め救急病院からの撤退など社会的問題となっており、市立病院においても例外ではない環境であります。医師不足の要因は、大きく3点があると思います。1つが医療の高度化、専門化などによる医師絶対数の不足、2つ目が新臨床研修の研修先が自由化されたことにより地域医療への派遣元である大学医局の医師が減少、3つ目が労働環境の厳しい地方病院は敬遠されていることなどであります。

 市立病院医師の現状でございます。平成154月に37名の常勤医師が、ことし4月では27名と10名の減少となり、特に内科の減少が著しく、15年に12名の医師が4月では6名となり、今後厳しさがさらに増すものと考えております。平成1812月末で内科消化器専門医の退職を初め、ことし3月末での眼科医、5月末予定の脳外科医の退職による非常勤化の対応策として圏域病院との連携をとることにしております。吐血など消化器領域での入院や高度で専門性が必要な場合は市立大洲病院、脳出血など緊急手術対応症例の場合は大洲中央病院、心臓系で当院が受け入れできない場合は大洲喜多医師会病院とそれぞれの機能分担を図り、さらに3次救急救命病院である市立宇和島病院、県立中央病院、愛媛大学病院との連携強化を図っております。

 また、市立病院は入院を中心とした2次医療の提供と当地域で唯一の2次救急告示病院として365日、24時間を担っており、平日の救急車搬送の救急患者を初め、休日、夜間の救急患者を受け入れ、当直医の負担は非常に大きく、また診療科全般にわたり救急呼び出し、オンコール体制をとっており、勤務外においても常に拘束の多い緊張感を継続し、医師が疲弊する大きな要因となっております。

 地域医療、救急医療は地域社会の継続、発展に重要な基盤であり、この対策は議員御指摘のとおりであり、行政として最重要課題であるとともに行政の責務でもあり、本年4月より私直属の特命部署としての組織を置き、取り組むこととしております。

 具体的な業務内容としては、先日の議員協議会でも申し上げましたように、救急医療対策室もしくは班を設け、まず救急医療対策協議会の設置を行い、病院として大きな負担となっている1次、2次救急医療への具体的対策を初め、市立病院と一体となり地域医療危機への医師不足対策、経営健全化への取り組みなど県、圏域市町、医師会、行政内部などとの連携強化を図り、一日も早く具体的な対策の構築に努めてまいります。

○議長(宮本明裕君)  危機管理室長。

○危機管理室長(尾﨑政利君)  新宮議員御質問の大綱2の市行政の諸問題についての1点目の自主防災組織についてのうち、イ、救助用資機材の保管についてお答えいたします。

 今後30年以内に発生する確率が50%と予想されています東南海・南海地震に伴う人的被害は、死者125名、負傷者1,646名と愛媛県が発表しております。平成7117日に発生しました阪神・淡路大震災では35,000人の人が倒壊家屋に閉じ込められ、自力脱出困難者となりましたが、実に77%の人を近隣住民が早い段階で救助したと報告されています。大災害が発生した場合、いかに近隣住民の力が大切かを物語っています。自主防災組織は、こうした阪神・淡路大震災の教訓を生かして、自分たちの地域とみずからの命は自分たちで守るための組織であります。

 議員御指摘の救助資機材は、倒壊家屋等に閉じ込められた自力脱出困難者の救出、救助を目的として、地域の自主防災会に貸与したものであります。

 貸与した資機材の保管場所については、それぞれの自主防災会により事情が異なり、集会所や自治公民館などがあるところは同施設に収納されており、集会所や自治公民館などがない地域におきましては、御寄附いただいた防災倉庫や学校施設及び個人の倉庫などに保管していただいております。いずれも自主防災会の責任において保管していただくようお願いしているところであります。

 今後とも、自主防災組織と連携を密にして、貸与した救助用資機材の取り扱い講習などを行い、災害時有効に活用できるよう努めていきたいと思っておりますので、御理解をお願いいたします。

 以上でございます。

○議長(宮本明裕君)  保健センター所長。

○保健センター所長(松本常美君)  新宮議員の大綱22番目、地区公民館文化祭時健康診断、血液検査廃止についての御質問についてお答えいたします。

 身近な公民館での文化祭において、健康づくりの一環として血糖検査など血液検査や血圧測定、体脂肪測定の簡単なミニ健診を実施しており、毎年11会場、400名程度の方に御利用をいただいております。日ごろ健康診断を受ける機会のない方に優先して受けていただき、未受診者対策として一定の効果を上げておりますが、一方ではお祭りムードの中、飲酒、食事をしている方もありまして、健診結果が生かされない課題もあります。

 そんな中、平成20年度から特定健康診査、特定保健指導が開始され、市といたしましても地区公民館単位での健康診断を予定しておりますので、それら血液検査を優先して積極的に健康診査を受けていただきたいと考えております。

 また、地区公民館の文化祭は健康づくりをPRする場として、食生活改善推進員さんらの協力を得ながら、体脂肪測定や血圧測定などを通してメタボリックシンドロームの予防に関する情報提供など、健康チェックの場として継続していく予定でございます。

 以上でございます。

○議長(宮本明裕君)  教育長。

○教育長(井上傳一郎君)  新宮議員御質問の大綱11、学習指導要領改訂に伴う市の方針、対応についての1つ目の御質問にお答えいたします。

 現行の学習指導要領は平成10年に改訂され、完全実施されたのは学校週5日制が始まった平成14年のことです。このとき、議員御指摘のとおり、ゆとりの中で特色ある教育を展開し、児童・生徒に生きる力をはぐくむことが大々的にうたわれました。

 まず、ゆとり教育については決して否定するものではありませんが、本市といたしましてはそれを前面に出すことなく、確かな学力の定着、向上と豊かな心の育成を貫いてまいりました。

 では、確かな学力とは何か、それは基礎、基本をしっかり身につけ、思考力、表現力等を養い、子供たちの学習意欲を高めることだととらえています。それは、今回の改訂でも何ら変わるものではないと考えます。また、そのような学力とともに豊かな人間性、たくましく生きる健康や体力など、いわゆる生きる力をはぐくむという理念は新しい学習指導要領にそのまま引き継がれています。

 さて、本市のこれまでの取り組みと今後について一例を挙げて説明します。

 昨年11月、学力向上拠点形成授業指定校の研究発表会が八代中学校と校下の小学校で開催されました。本市が長年取り組んでいるブロック体制による小・中の連携、とりわけ小学校の教員が中学校で、中学校の教員が小学校でペアを組んで授業をするという光景は、参加した市外の教員はもちろん、指導助言の愛媛大学や県教育委員会の先生方からも高い評価をいただきました。それもこれも子供たちが生き生きと目を輝かせて授業に取り組んでいることにほかなりません。

 したがって、来年度から新しい学習指導要領に向けて準備はしてまいりますが、本市としてはパブリックコメントを出す考えはありません。現在の取り組みに改善を加えるとともに、新たに導入されるものについてはどうすることがベストか、検討を重ねていきたいと思います。

 御質問にもありましたので参考までに申しますと、昨年4月に行われた全国学力・学習状況調査では、小学校の算数、主として知識の問題が全国、県レベル、それ以外はすべて小学校も中学校とも全国、県レベルよりも高い結果を残しております。

 次に、2点目、教師の量、質の向上の御質問についてですが、議員御指摘のとおり、これからの時代、教師の増員、質の向上は必要不可欠です。教員の資質、指導力の向上については現在の研修体制をさらに充実させていきたいと思いますが、教員の増員については市単独では難しい部分があります。機会があるごとに正教員の確保を関係機関に訴えていくつもりであります。

 日本PTA全国協議会厚生委員長も歴任されました新宮議員さんにもぜひお力添えをお願いしたいと思っております。

 また、家庭、地域との連携につきましては、これまでの本市が積み重ねてきた実績の上に学校評価システムを導入し、開かれた活力のある学校づくりを進めていきたいと考えております。どうかよろしくお願いいたします。

○議長(宮本明裕君)  学校教育課長。

○学校教育課長(三堂嗣夫君)  新宮議員御質問の大綱12、学校教育費削減に対する対応についてをお答えいたします。

 学校教育費の来年度当初予算を分析いたしますと、中学校営繕工事費及び施設改修費は減少しているものの、小学校建設費と幼稚園工事請負費において増額となり、学校予算トータルで前年比約2,000万円増加した当初予算となっております。

 学校予算は、学級数や児童・生徒数を基礎数値として各学校に予算配分をいたします。最近の傾向では、児童・生徒数の変動が著しく、年間約100人ずつ減少している現状であります。その割合から考えますと、教育の重要性にかんがみ、水準を落とさないよう配慮した予算となりました。

 学校予算の消耗品費は据え置きで教材費は半額であるとの指摘でございます。その詳細について調査いたしますと、消耗品費と備品購入費のうち教材費という部分の過去に補助制度があった部分の教育振興費については前年並み予算となっており、授業に影響するものではないと考えております。

 一方、市単独事業分の学校管理備品につきましては、御指摘のとおり半減してございます。各学校の管理備品購入要望にこたえるには大変多くの予算額が必要であります。予算要求どおりの予算がつけば問題ないわけですが、厳しい財政状況下にはおいては配慮すべきと考えます。景気が好転するまでは国庫補助事業である理科教育振興備品事業の活用や備品購入を厳選して購入するよう工夫したり、また施設改修工事では必要なものから優先順位をつけ対応したりするなど、限られた予算の中で効率的な予算執行をしなければならないと考えます。

 以上でございます。

○議長(宮本明裕君)  新宮康史君。

○新宮康史君  再質問ちょっとさせていただきます。

 まず、学習指導要領の改訂ですけども、現在のその教育システム、それから大学入試制度から考えますと、要求されています総合的な趨向でそういう目標を達成する前に前の詰め込み教育、そういう点数至上主義の以前の教育に逆戻りする、そういう懸念というか危険性を私は感じております。

 また、理科とか数学の充実とか、各教科で記述、それから討論をする学習というのは、私は勉強が苦手な子供には難しいことばかりで、一層二極化というか格差が子供たちの間で広がりやすいんではないかと思っています。

 それと、必修となりました武道で、柔術とか剣道、相撲とかなぎなた、これらの専門の先生の確保とか武具とかけがの防止、それから女子生徒への指導等、ちょっと考えただけでも問題は山積していると思うんでありますけども、この件についてはどのように対応されていくおつもりなのか、再質問をさせていただきたいと思います。

 それと、学校教育費の削減の対応についてでありますが、先ほど言いましたように今後の地方財政というものはますます逼迫されると、そして自治体としては教育費につぎ込める予算というのも限界があると思います。

 そこで、私は学校教育の健全化は、先ほど申しましたようにやはり地域からということに考えております。そこで、これはもう学校長がやっぱり中心となって、学校運営が少しでも自力でできるように地域の企業とか個人も含んで収益を目的とした事業を一緒にするとか、税法上有利に扱っていただいて、毎年何らかの形で企業とかに協力していただくとか、そのような形で地域ぐるみで学校を守る、保護するという形に持っていかないと、これからの学校運営というのはもうできないんじゃないかと思うんでありますが、いかがでしょうか。

 それと、これはここまでは市教委でもいいんですけど、これから後は市長にぜひお答え願いたいんですけど、教育立市として我が市を考えた場合、教育費に関しましては予算面でほかの事項に比べて最優先でやっぱり配慮していただかないといけないと思うんですけど、この点についてどのようにお考えなのか、お伺いしたいと思います。

 それから、自主防災の件でありますけども、先ほどの構成メンバーのことなんですけど、学生を入れるということでお答えいただいたんですけど、多分この行事をやるのは日曜日だと思うんでありますけども、そうした場合、学生に出てくれということになったら、部活とかそれから学校行事等々が入ってきて出れないというのが大概の今までの言葉だし、危機管理室長にそこら辺は横の連携をきちっととっていただきたいと思うんですけども、その辺については命にかかわる訓練でありますので、最優先でこの行事に取り組んでいただきたいと思うんでありますが、お考えをお伺いしたいと思うんですけど、学校教育課の方でお答え願いたいと思います。

 それから、救助用の資機材でありますが、危機管理室長から御答弁いただいたんですけども、私はもうどうせこれ使えないというか使えるようにするのが一番の目的だと思うんで、ばらばらになってもできるんであれば、各にはなると思うんですけど、要所要所の個人にもう保管するところがなければ預かっていただいて、実際にその個人から持ち出して使うと、それを管理しながらいくというようなことでもしないと、なかなか1カ所にまとめて、それを管理しながら、みんなが取りに行ってさっとするということはなかなかできないんじゃないんかと思うんですけども、その点についてどのようにお考えなのか、再質問をさせていただきたいと思います。

 それで、最後にこれは要望ですけども、この医師の不足というか、市総合病院の件でありますけども、これは全国的な問題で、先ほど市長からのお話もありましたようになかなか難しい問題だと思うんでありますけども、難しいからといってほっとけばもう何もできないのでありまして、行政はもちろんでありますけども、これだけ一生懸命取り組んでいるわけでありますから、我々議員、それから市民、この問題を再認識というかきちっと認識して、例えば縁故関係とか知り合いを引っ張ってくるとか、そういう先生を一人でも引っ張ってこれるように、こういうことをみんなで一つになって取り組まなければこの問題は解決しないと思います。そういうことで、そういう啓発活動をこれからも行政が主体となってやっていっていただきたいと、これは要望ですけど、そういうふうに思います。

 以上、再質問させていただきます。

○議長(宮本明裕君)  市長。

○市長(高橋英吾君)  予算のことですけれど、基本的には教育と福祉はなるべく削らないようにしておりますが、全体的にことしは珍しく交付税がどうも余り減らされないということですが、その他固定資産税とか住民税とか、そういうのが少しずつやっぱり減っております。しかし、一番高いのはやっぱり人件費でありますから、また公共事業も相当かかるということで、絶対とは言えないんですけれど、最後までこの2つのとりでは守りたいというのは私の考え方です。

 それから、お医者さんですけど、これ愛大に聞いたんですけれど、研修医が東京へ皆行っちゃうんですと、戻ってこないというんですよね、2年たっても、これが現実。それから、大学の医学生というのは年に7,000人卒業します。リタイアが3,000人です。その4,000人が、消えた年金じゃないけど、地方から見たら消えたお医者さんになっちゃって、どこへ行ったんだろうと、恐らくほとんどブラックホール的に都会へ全部吸い込まれると、このようなことで、やはりこれは国が法律で何か決めないとまずいということです。

 今回も愛大は5名、地域枠ということでお金を出して、9年間ですか、地方の公立病院へ縛りつけるというんですけれど、この人が入ってからも6年後か7年後ですから、一人前になるのは10年後ということでなかなか厳しいんですけど。もうこれは強権発動して国が法律を決めてやらない限りは難しいと思います。例えば、これからの医学生は10年間地方の公立病院に行きなさい、ただし1年間には3カ月は国内のどこでも自由に研究せえと、10年間のうち3年間は海外での勉強もいいですよと、それぐらいやらないとなかなか難しいんじゃないかと思います。

 とにかく全体的な数も少ないし、最初言いました愛大の研修生も東京から戻ってこないと、そういう悲劇的な現実があることをお伝えしたいと思います。

 以上です。

○議長(宮本明裕君)  教育長。

○教育長(井上傳一郎君)  まず、詰め込み教育についてからの問題が出たと思いますけれども、このことにつきましては私も議員さんの言われるとおりだと思うんですが、このことにつきましては早くから教育界ではそういったことを危惧しておりましたので、基礎、基本、教えることはもう徹底して教える、そしてそれをもとにして自分たちで学習できることをということ。ということは、自分から学ぶ教育といいますか、そういうことの指導をしていくと。言葉で言いますと課題解決学習とか、その他体験活動とかそういったもの、子供たちに教えながら学習の仕方を身につけていく、そして社会生活に対応できるような生きる力、それにつながるような学習を今もう既に八幡浜市としては取り組んでおりますから、この学習要領が八幡浜のためにと言ったらオーバーかもしれませんけれども、そういった方向が見えると私はとらえておりますので、各研修を通しながらそういったことはより充実させていきたいと思っております。

 それから、体育、そういったものについての武具、その他指導者のこともあったかと思いますけれども、この武具とかにつきましては、確かに購入する費用等問題が出てくるかと思いますけれども、これにつきましてはこうなった以上文部省の方からの補助金とかいろんなことがあるかと思いますから、そういった指導を受けながら、今後また市の方の持ち出しの方とのお願いもしていかなければならないと思います。

 また、指導者につきましては、これは柔道会とか剣道会とか、そういった協会の指導者とのいろんなお願いもしながら進めていきたいと思いますし、またそれにつきましては、これもこういうふうな方向性が出たということは文部省でそういった指導の教師の研修とかいろんなことがあるかと思いますから、そういったとこを十分受け入れながら取り組んでいきたいと思っております。

 また、地域の協力、特に企業の話が出たかと思いますが、こういったことにつきましてはもう市民総がかりで子供たちの指導にということでございますから、そういう意味ではもう言われるとおり地域の方々、企業の方々の御指導も受ける必要があるかと思っております。

 現在は市内の地域、公民館を中心にしながら、いろんな力をおかりして学校では生きる力につながるような活用ができておりますし、学校によりましたら地域の方の協力が延べ二、三百人になるとこもあるかと思います。特に議員さんのおられる松蔭校区等につきましては、学校へ来ていただいていろんなPAの指導とか、その他歴史的なこと、また産業のこと、そういったことを地域の皆さんが力になっていただいて子供たちに御指導いただいておりますから、今後ともそういったのはお願いしていきたいと思っております。

 それから、防災につきましては、言われるとおりでございますので、学校としてもその協力はできるかと思いますけれども、日曜日の関係もございます、これはそのとおりでございますが。まず、今年度も川之石小学校が地域ぐるみの学校防災推進指定を受けましたので、津波や火災、いろんなことを危機意識を持って訓練をやってくれました。そういった中で、地域の方、保護者の方の協力を得てやっておりますから、そういった成果を全市内の学校に生かすように先日も指導したところでございます。

 と同時に、やはり防災関係につきましては、これは各公民館が主体になってられると思いますので、そこへかかわられる保護者の協力も得ながら、日曜日、休み等での訓練等にも参加ができるような方向へ呼びかけていかなければならないと思っておりますので、また地域の皆さん、その地域でひとつ御協力をお願いしたらと思っております。よろしくお願いします。

○議長(宮本明裕君)  危機管理室長。

○危機管理室長(尾﨑政利君)  新宮議員の再質問にお答えします。

 身近な場所に救助資機材の保管をの質問であったかと思います。家屋等の倒壊により自力脱出困難者を地域住民が救出するために備えた救助資機材でございますので、議員御指摘のとおり、小組合とか、10人組とか、町内など小規模な世帯単位の身近な場所、個人の倉庫も含むと思うんですが、そういうところに資機材を保管してあり、災害時素早く使用することがベストであると考えております。

 現在もある自主防災会によりましては、それを分散されまして個人の倉庫等に保管されているところもあるわけでございます。保管の管理という点もございますが、今後自主防災会の充実強化の中で個人所有の倉庫等も視野に入れながら問題を検討して対処していきたいと思いますので、御理解のほどお願いいたします。

○議長(宮本明裕君)  次、大山政司君。

〔大山政司君登壇〕

○大山政司君  私は、一般質問通告書に従いまして、大綱3点について、市長並びに関係理事者にお尋ねいたします。

 まず、大綱の第1は、八幡浜港港湾・漁港振興ビジョンについてであります。

 八幡浜港振興ビジョンは平成14年度に計画立案され、平成16年度から関連事業がなされ、今日では港湾埋め立てに伴う岸壁護岸の約465メートルが完成し、市民の目にも拡張の姿が確認できます。

 市長は、1月下旬に日土の集会所でお茶の間市政懇談会を開催されたとき、説明の中で八幡浜港振興ビジョンは130億円もかけて魚市場をつくることはないという誤解がある。その理由として、魚市場そのものは5億円から6億円であり、さらに130億円のうち100億円は国、県からもらう補助金のことだと思います、残りは20年かけて16,000万円ずつ支払えばよい、これできれいな魚市場ができ、安全性が高まる、その上15,000坪の土地ができ、埋立地には宇和のどんぶり館、内子のからりのような施設をつくりたい、市は手を出さず、民間に任せると地元新聞紙に報道されていたのであります。

 そこで、誤解が生じないようにお尋ねをいたします。

 まず第1点は、平成143月の八幡浜港振興ビジョンの資料によると、市場関連施設概算工事費は、土地造成に約32億円、市場整備に約27億円、市場関係施設整備に約12億円となっており、合計約71億円となりますが、市長が言われる魚市場そのものは5億円から6億円との根拠について明らかにしていただきたい。

 第2点は、八幡浜港振興ビジョンの総事業費約130億円のうち100億円は国、県からの補助金とのことですが、残り約30億円の事業別区分の内容と20年かけて16,000万円ずつ支払えばよいとする根拠について伺いたい。

 さらに、八幡浜港振興ビジョンにおける起債総額は幾らで、それに対する地方交付税措置が幾ら見込まれるのか、その予定金額について確認のため、あわせてお尋ねをいたします。

 第3点は、観光魚市場整備約10億円、第三セクター、民間等のことだと推察しますが、市長は宇和のどんぶり館や内子のからりのような施設をつくりたいと言われ、一方八幡浜港まちづくり協議会の提言では、足摺黒潮市場や下関唐戸市場などと提言をされています。

 そこで、市長、あなたが主張された市は手を出さず民間に任せるとのことでありますが、大都市と地方間には経済格差が広がっている昨今でありますが、観光市場整備に対しての出資団体や出資金について確かなる見通しとその展望についてこの際明らかにしていただきたいのであります。もう一度繰り返しますが、市長、本当に市は何も手もお金も出さないでいいのでしょうか、お尋ねいたします。

 大綱の第2は、市立八幡浜病院についてであります。

 第1点は、市立八幡浜総合病院整備検討委員会のあり方についてであります。

 市立八幡浜総合病院整備検討委員会委員長谷口副市長を含め委員17人が新しい病院の整備方針などをまとめ、213日に報告書を高橋市長に提出しました。私は、新聞報道の中で、谷口副市長は高橋市長に報告書を手渡している写真を目にしたとき、何とも白々しいセレモニーにすぎない思いを強く感じました。なぜなら、高橋市長は市立八幡浜総合病院の開設者であり、一方谷口副市長は市立病院の経営委員会の職責にあり、この種、部外者を含めた検討委員会の報告書を受ける立場にあるはずです。谷口経営委員長と病院事務局長は、部外者委員の質問に対して説明員に徹するべきだと思うのは私一人でしょうか。その谷口副市長は市が発注する建設工事の入札審査の責任者であるとするならば、なおさらであります。準備検討委員会のメーンはつまり市立八幡浜総合病院の建てかえ場所を最初から現在地にありきと受けとめられても仕方がないと私は疑問を持たざるを得ませんが、市民に対してどのように説明されるのか、お伺いをしたい。

 第2点は、整備検討委員会の報告書について一言苦言を申し上げます。

 報告書によると、整備の主な課題は、整備の必要性と背景、2つに新病院の機能と役割、3つに新病院の基本理念と基本方針、4つに新病院の整備方法、5つに経営の健全化、6つに緊急医療休日夜間急患センター、7つに経営の広域化など、公立病院の役割と地域に必要な医療ニーズについて事細かく検討された内容が記載されています。いずれの記述の末尾には、役割を担っています、必要であります、体制を整備します、充実します、決定しますなどなど、100%までとは言いませんが、報告書に目を通す限りでは八西地域の中核病院としての市立八幡浜総合病院の夜明けは間近であるかの印象さえ受け取れます。

 検討委員会の委員17名の方にはその御労苦に敬意を表しますが、ただ残念に思いますことは、報告書の中において、少なくても病院整備の実施状況についておおむね年1回は点検、評価、公表に心がけるとか、遅くとも2年後の時点で数値目標の把握を行い、整備計画の改正を含めた公表を行うことで、期待から実現可能になると私は指摘せざるを得ませんが、検討委員会設置の位置づけと点検、評価、公表の記述を明記しなかった理由についてお尋ねをいたします。

 第3点は、先ほど同僚議員から質問があった事項と異なりますが、御理解を願えたらと思います。公立病院としての基本は、1つに医師を初めとする必要な医療スタッフを適切に配置する、2つには経営の効率化を図り、持続可能な病院経営を目指すことにあります。

 そこで、お尋ねいたします。

 第1は、医師不足を理由に、4月から病診連携を強化する名目で内科の新患受診に紹介状を義務づけ、病状が安定すれば、その後の治療は開業医へと引き継ぐことになる。さらに、脳外科の閉鎖が予定されていますが、そのことによる患者数の減少と医業収益の減収にどのように影響が予測されるのか。特に高齢者は、総合病院であれば複数の治療受診をする場合移動に時間がかからなく、患者のみならず付き添いの方も助かるとの声も耳にしますが、その影響で患者の減少を招くことにつながることはないのか、お尋ねをいたします。

 私が最も危惧するのは、医師不足で診療制限し、そのことで患者の減少を招き、そして経営が悪化し、施設や医療機能の不備を招く悪環境の繰り返しが必然と生ずると思うのでありますが、いかがでしょうか、お尋ねをいたします。

 第2は、現在の市立病院は施設の老朽化、狭隘化が進んでおり、市民からは施設整備の改善の希望も大きいと市は把握されているようですが、私は市民の声を否定するつもりはさらさらありませんが、病院は保養所のように休養をする場ではなく、病を治し、生命と健康を取り戻す場であり、早急な新病院の建設整備には慎重を期すべきであると思うのであります。地域の医療崩壊がささやかれている今、八西地域の中核病院としての存亡をかけた課題が山積しており、最大の危機です。

 そこで、開設者である市長、あなたの決意のほどをこの際明らかにしていただきたい。まさか公立病院の医師不足は全国的な問題ですからでは責任放棄と受けとめざるを得ません。

 大綱の3は、公共事業と入札契約についてであります。

 小泉政権は聖域なき構造改革を掲げ、三位一体の改革、規制緩和の改革を断行し、続く安倍政権、福田政権もこれを推進しています。しかし、この改革路線は地方を切り捨て、大企業優先の政策を強行し、国民と地方自治に大きな犠牲を押しつけてきました。

 さらに、大企業優先の政策は、経済格差、地域格差を生み、そのことは中小企業と大企業との格差拡大は非正規雇用がふえ続き、働いても働いてもなお暮らし楽にならずというワーキングプアを生み出し続け、その結果自殺者も後を絶たない社会情勢となっています。

 また、財政基盤の弱い自治体では、財源不足を理由に医療・福祉、教育などさまざまな住民サービスを切り下げられています。公共事業もその例外ではなく、市民生活も悪化の一途を余儀なくされています。

 そこで、お尋ねをいたします。

 八幡浜市の公共工事請負に参加するためには、おのおのの工事区分による要領または規程に基づいて申請し、指定業者あるいは許認可資格業者としての資格を受けなければなりません。私は議員という立場からでしょうか、市内、市外を問わず業者からの苦情や不満の声が多く、当事者でないと知り得ないような実態をよく聞かされるのであります。

 そこで、具体的な例でお尋ねしますが、下水道排水設備指定や給水装置工事指定については、市内、市外いずれの業者も指定されていますが、合併浄化槽点検指定は市内業者のみとなっており、市内の業者であっても身内が他の業者の役員をしておれば指定されていないとのことでありますが、その理由についてお伺いしたい。

 さらに、八幡浜市建設工事請負選定には、土木、建築、電気、給排水、上下水道等がありますが、これらの市内、市外業者の選定状況についてもあわせてお伺いいたします。

 第2点は、総合評価落札方式についてであります。

 総合評価落札方式は、価格及び品質が総合的にすぐれた調達により優良な社会資本の整備が可能となり、一般競争入札方式との併用により透明性の確保など納税者の理解を促進する。また、談合防止に一定の効果が期待されるとともに、ダンピングの防止、不良、不適格業者の排除が可能となり、さらに建設業者の技術向上に対する意欲を高め、建設業者の育成に貢献できるとされています。本当に額面どおり信頼して受けとめてよいのかどうか、そのメリットがあるのか、頭の整理ができかねているのであります。

 そんな中、八幡浜市建設工事簡易型総合評価方式施行要綱が平成1991日に施行されています。

 そこで、お尋ねをいたします。

 第1は、平成1991日に施行されて6カ月が経過しますが、当市において総合評価落札方式で実施された入札の件数と工事名について伺いたい。

 第2は、評価基準には、評価以外の要素として企業の技術的能力、地域住民への安全対策、さらに施工経験や防災活動への貢献度など総合的に評価して決定するとされています。

 そこで、総合的に評価するに当たっていささかの疑問を持たざるを得ません。工事発注者側の恣意的な感情が入り、落札に左右しないとは限らないと思いますが、その点についていかがでしょうか。

 さらに、総合的評価の中身は優良表彰の有無がありますが、過去に入札指定停止処分を受けた業者はどのように判断されるのか、あわせてお伺いしたい。

 第3は、簡易型総合評価方式の中で簡易な施行計画と請負工事金額等の条件設定があるが、あるとすればその基準を明らかにしていただきたい。

 第4は、総合評価方式での決定には2人以上の学識経験者の意見聴取が義務づけられていますが、人選についてお尋ねをいたします。

 第3点は、電子入札制度についてであります。

 鎌倉市の電子入札システムについて研修を行いました。鎌倉市はかながわ電子入札共同システム運営に加入しており、平成18年度4月から稼働しており、11月からは工事コンサル案件の利用率は100%達成し、物品の入札利用も開始されていました。

 電子入札システムのメリットは、1つには入札事務の簡素化、合理化が図られる、2つに談合防止に有効であり、入札の公平性、透明性が確保される、3つに業者は1回の入札資格登録で県下の参加団体への登録が可能となり、業者の入札に係る時間短縮、経費節減が図られるとのことでありました。この電子入札システムは、鎌倉市単独での導入ではなく、神奈川県が積極的に各自治体を指導されたとのことであります。私は、平成193月議会の一般質問において電子入札等の入札制度の抜本的な改革をただしたところ、当市の電子入札等は平成21年度の施行を目標に準備を進めているとの答弁でありましたが、その見通しについてお尋ねをいたします。

 第4点は、元請と下請業者の点検審査と比率についてであります。

 経済格差が広がる中、地方においては景気の行き先が今なお不透明であり、県や市の発注する公共事業は業者にとって死活問題であり、八幡浜市の貴重な財政を地場産業育成と市の活性化のため、地産地消ではありませんが、効率かつ有効に役立てることが行政課題となっています。

 かって私が一般質問をした件で、平成16年度に落札した江戸岡小学校は、元請金額が約49,350万円で、そのうち下請業者数は20件で32,000万円、下請比率は約65%でありました。そのうち、市内の請負業者の件数は9件で、金額は16,000万円、金額ベースでの比率は、下請金額比率50%でありました。

 その際、理事者から、当市では工事請負契約締結時に工事請負約款を添付して、約款の中の特約で下請人については市内に主たる営業所を有する者を優先して選定することを明記し、指導を行っていると説明されたのであります。さらに、入札担当理事者からは、下請業者の点検は下請を使う場合、元請の方から出るので、一応下請の点検はしているとの答弁もありました。

 それから3年を経過しました。平成196月に一般競争入札が行われ、八幡浜港振興ビジョンにおける貨物上屋兼事務所建築工事でK建設会社が21,900万円で落札し、既に工事は完成しています。私の知るところでは、下請業者数は12件で、金額は約18,846万円で、落札金額との比率は何と86%となっています。そのうち、市内の請負業者の件数はわずか4件で33%しかなく、金額ベースでは約4,580万円で24%と驚くべき少額であります。江戸岡小学校建設に比べると、下請の比率が65%から86%へと高くなり、市内の請負業者への金額ベースでは50%から24%と半額に減少しているのであります。

 そこで、お尋ねいたします。

 第1点は、落札価格に対する下請比率が86%は異常な数値ではないのか。下請を行う場合、元請業者から提出される届け出の点検は適切に行われた結果であるのか。元請とは名ばっかりで、当時のほとんどを下請に丸投げしている実態について、市は発注者としてどのように認識しているのか、お尋ねしたい。

 第2点は、市内の下請業者への金額ベース24%は、仮に工事請負約款の特約を遵守し、適正な指導が行われたにしても、期待される経済効果や町の活性化に結びつく結果が得られないのではないか、市はどのような実態把握をされているのか。地域経済が冷え込む中、厳しい事業経営を強いられながらも、まじめに市民税を納めている住民への配慮が欠落していないか、理事者の見解をお聞きしたいのであります。

 以上、大綱3点についてお尋ねいたしましたが、誠意ある答弁を期待し、私の質問といたしますが、一言つけ加えますが、合併してから3年を経過しましたが、やっと市の花スイセンが市庁舎前に咲いています。政策推進課長の御労苦に敬意を表したいと思います。ありがとうございました。

○議長(宮本明裕君)  休憩いたします。

午後 150分 休憩

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午後 209分 再開

○議長(宮本明裕君)  再開いたします。

 市長。

○市長(高橋英吾君)  大山議員の質問にお答えします。

 あちらこちらで言う数字がよく新聞に出て私も苦闘を重ねておりますが、たまたまいろいろなことを言って説明というか、それが足りない点で誤解があると思いますので、お答えしたいと思います。

 魚市場整備の市の負担五、六億円の発言根拠についてですけれど、八幡浜振興ビジョンの魚市場整備につきまして、御質問のとおり約71億円、漁港の分は71億円を見込んでます。魚市場そのものの整備には約27億円を見込んでおり、市負担は60%の162,000万円と見込んでおります。市負担の約162,000万円のうち約65%が交付税措置され、市の負担が約35%の約57,000万円と見込んでおりますので、私の説明が市の負担額と言えばそう誤解なかったんですけれど、ざっと演説ですから、そこまで詳しく言わなかったということです。例の有名な橋本知事は負債発行0と言うたんですけれど、負債発行した場合に交付税措置とかいろいろなものが戻ってくるということを知らなかったと、知識不足であったということを言うておりますが、私も平成11年にそのような発言をしたように覚えております。したがって、橋本知事もこれでいわゆる交付税措置ということがよくわかったので、本人が謝罪したということは素直に受けとめたいと思います。

 それから、第2点の総事業費130億円のうち、国、県からの補助金を除いた大体約30億円の内訳と毎年16,000万円ずつの支払い根拠について、また3番目の起債総額と交付税措置について、関連がございますので、あわせてお答えします。

 これも私は説明するときにざっともう言いますので、演説の場合は、総事業費130億円の概算内容は、国費30%の40億円、県費10%の約13億円、民間約13億円、これは確定しておりません、これは想像であります。残り64億円が市負担分となります。この市負担分64億円のうち起債対象額が約48億円であり、7割の交付税措置分約33億円を除いた残り31億円です。いろいろ足したり引いたりしておるんですけれども、そういうことで市が本当に持ち出すのが31億円、大体その前後ということです。すなわち約31億円を単純に20年に償還すると、20で割ると約16,000万円ということで、もっと詳しく話せばええんですけど、演説の場合は意外にそういう点は省くと、中身だけということで御理解願いたいと思います。

 それから、4番目の観光魚市場整備の出資団体、出資金の確たる見通しと展望についてですが、観光魚市場の出資団体や出資金につきましては、八幡浜港振興ビジョン整備実行委員会において施設整備のあり方、手法等を現在検討していただいております。確たる出資団体、出資金については特に持っているわけではありません。

 ただし、基本的には民間でできるものは民間でお願いしたいと考えております。ただ、ふろとかサウナ等の施設整備を望む市民の声がありますが、財政上の問題もあり、また管理運営についても行政が行う施設ではないと考えております。したがいまして、ふろ、サウナ等の施設整備は民間が整備する施設と考えており、民間に任せることを意図したものでございますので御理解していただきたいんですが、先ほどどんぶり館とからりですけど、あれからくり言うたんですけど、あれはからりですから、両方合わせたようなもの、私個人の意見としては平家建てのそういうのがあったらなということで、別に私が介入一切はしておりませんので、御理解願いたいと思います。

 それから、大綱2の市立八幡浜総合病院について、市立病院の安定経営について、ウ、中核病院としての最大の危機である市長の決意についてであります。

 中核病院としての最大の危機である市長の決意については、市立病院の機能と役割は市民が安心して快適に日常生活が送れるよう、健康増進、疾病予防及び安全で良質な医療の提供をする使命を担っているものであります。地域医療、救急医療は地域社会の継続発展に重要な基盤であり、行政として最重要課題と位置づけ、医師確保はもとより市立病院の永続に向け取り組む決意であります。

 なお、新しい病院整備の実施については、財政問題、それから医師不足問題等を慎重に見きわめて対応したいと思っておりますが、これを計画した時点ではこのことは余り想像してなかったのは事実であります。とにかく一生懸命総合病院については市民に迷惑をかけないように頑張るし、また皆さん方の御協力もお願いしたいと思います。

 その他の問題については担当課長より答弁をさせます。

○議長(宮本明裕君)  監理開発課長。

○監理開発課長(山本数道君)  大山議員の大綱3、公共事業入札契約について、1、入札と指定業者の選定についてのイ、建設工事請負選定の市内、市外業者選定状況についてお答えします。

 工事入札参加資格の受け付けにつきましては、現在平成19年度、20年度分を登録してございます。入札参加資格に適合した業者につきましては、市内、市外を問わず受け付け登録をしてございます。市内業者につきましては、それぞれの業種に応じて市建設業者格付事務取扱要領に基づきA級からC級に格付してございます。

 次に、大綱3(2)総合評価方式について、アからエのうち、アの本年度の入札の件数と工事名についてでございます。

 総合評価方式による入札につきましては、平成19年度1件実施いたしました。工事名は、保第7282、汚水枝線管渠築造工事、下水道の推進工事でございます。

 次の総合評価に工事発注者側の恣意的な感情が落札に左右しないかどうか、またその総合評価において指名停止を受けた業者の判断についてでございますが、総合評価方式とは公共工事の品質の確保の促進に関する法律、いわゆる品確法に位置づけられた落札方式でございます。この方式により価格と品質が総合的にすぐれた工事ができるものと思っております。

 御質問にありますように、発注者の恣意的な感情、主観に左右されないために、施工方法、施工能力、配置予定技術者、地理的要件、地域貢献度の項目について評価基準に照らし合わせてそれぞれ細かく数値化し、それに価格を数値化したものを加え合計得点を出し、落札者を決定してございます。

 評価につきましては、評価基準に基づく客観的評価を行い、学識経験者の意見聴取も受けますので、主観の入る余地はないものと信じております。また、この方式は品質の高いものをつくるための方式であることから、施工能力の評価項目には優良工事表彰の有無がございますが、過去の指名停止処分の有無は評価項目には入ってございません。指名停止処分期間中の業者につきましては、総合評価方式、落札方式入札に参加することはできません。

 なお、指名停止の期間が終了すれば、この限りではございません。

 ただ、この評価項目の中に工事成績という部分もございまして、その部分に関しましては2年に1度の工事成績が経審で出てきますので、2年後には限定項目として指名停止という項目がございますから、そこで減点されますので、2年後にはその会社の格付が若干少なくなるんじゃないかということは言えると思います。

 次に、簡易型総合評価方式での金額の設定についてでございますが、当市の八幡浜市建設工事簡易型総合評価落札方式施行要領におきまして、対象金額の設定はいたしてございません。工事内容等を検討し、簡易型総合評価落札方式により落札者を決定することが適当と認められる工事と規定してございます。

 続きまして、学識経験者につきましては、国土交通省の総合評価実施マニュアルによりますと、学識経験者とは大学の教授や国交省の事務所副長及び所長、試験研究機関の研究員となってございます。八幡浜市建設工事簡易型総合評価落札方式施行要領におきましては、愛媛県建設工事総合評価委員または特定非営利活動法人愛媛県建設技術支援センター技術評価員など2名以上の意見を聞かなければならないと規定してございます。

 なお、現在のところ、県下各市総合評価は今年度4月から導入したところばかりでございます。当市及び松山市以外の市町は、現在愛媛県建設工事総合評価審査会委員全体会議に相乗りさせていただき、工事内容に応じた各専門分野の委員の先生方に意見聴取させていただいております。

 次に、大綱3(3)電子入札制度についてでございます。

 電子入札の導入につきましては、議員御指摘のとおり、県下で実施しているものは県と松山市のみでございます。当市においては、総合計画の3カ年実施計画にも位置づけしておりますが、導入につきましては市単独導入は相当の費用が見込まれることから、県、松山市以外の県下各市町におきましては愛媛県の電子入札システムの共同利用の機運が高まっております。愛媛県としても近々の市町担当者会議でそのあたりの調査、意向調査等を行うとのことですので、当市としましても県のシステムをぜひ共同利用させていただけるよう取り組んでいきたいと考えております。

 次に、大綱3(4)ア、イのうちのア、議員御指摘の港湾ビルの落札価格に対する下請比率が86%となっているのは異常な数字ではないか、さらに下請を行う場合、元請業者から提出される内容の点検は適切に行われているのか、そういう結果なのかという御質問からお答えします。

 第1点について、落札価格に対する比率が86%となっているのは異常な数値ではないかとの御質問でございますが、建築工事は土木工事と違って建物用途、構造、規模等により下請工事の比率は大きく変動します。また、規模、施行期間等の条件により能力的に市内では施工可能な業者がない場合、もしくは他の工事に携わっており労務を回せない場合もございます。そのような場合は、市外業者への請負比率は増大します。御指摘の工事においては、上記のような条件が重なった結果ではないかと考えております。

 また、下請を行う場合、元請業者から提出される内容の点検は適切に行われた結果であるのかとの御質問でございますが、下請に関する書類の提出が行われた場合には、各監督員が契約約款により内容点検を細かく行っております。

 また、議員御指摘のとおり、特約に請負代金の2分の1以上の額にかかわる工事を一つの下請人に請け負わせて施行しようとするときは、あらかじめ発注者の承認を得なければならないなどの指定もございます。

 また、請負者は工事の一部を下請人に請け負わせて施行するときは、市内に主たる営業所を有する者を優先して選定するもの、これも議員御指摘のとおりの項目がありますが、あくまでも優先であり、また民間における商取引に関するもので強制できるものではございません。しかしながら、入札時において事前説明の中で極力地元業者の使用を強力に指導しているところでございます。

 なお、今後も一層指導に努めていきたいと思います。

 イの第2点の工事請負約款の特約を遵守し、適正な指導が行われたとするならば、市内の請負業者への下請比率が低過ぎるのではないかとの御質問でございますが、先ほど申し上げましたように、例えば大規模な鉄骨工事など市内業者で対応できない工事や施工面積が大規模なためにどうしても市外業者に発注することが必要となる場合がございます。市の厳しい財政事情の中、厳しく査定した単価の設計金額の中で工事を行っていると考えておりますので、御理解のほどお願いいたします。

 以上でございます。

○議長(宮本明裕君)  下水道課長。

○下水道課長(石田 修君)  大綱3(1)のア、合併浄化槽の点検業者の指定についてお答えをいたします。

 合併浄化槽の保守点検業務は、愛媛県浄化槽管理センターの会員の中より選定をしております。八幡浜市の場合、市町村設置型の浄化槽事業が始まった当時は3業者により保守点検を行ってまいりましたが、設置基数がふえたことから、現在は6社となっております。現在の設置基数約480基からして、八幡浜市内の業者で十分対応できる適正な業者数と考えております。

 今後、設置基数がふえれば業者数をふやし、保守点検に支障を来さないよう対応したいと考えております。

 委託業者についても、引き続き適正な選定を行うよう十分検討してまいりたいと思います。

 以上でございます。

○議長(宮本明裕君)  市立病院事務局長。

○市立病院事務局長(柏木幸雄君)  大綱2、市立八幡浜総合病院についての1点目、市立八幡浜総合病院整備検討委員会のあり方についてでございます。

 検討委員会の委員長が谷口副市長であったことについての御質問でございます。

 検討委員会の委員長は委員の互選により選任されております。谷口副市長は病院の経営委員長の職責にもありますし、内部の検討委員会の委員長でもございました。病院の実情にも詳しく、また当然のことながら行政にも精通しているため、委員会の取りまとめ役として適任ということで選任されたものでございます。ですから、問題はないと考えております。

 また、建てかえ場所につきましてはありきでは全くなく、保内地域を含め幾つかの候補地を検討した結果として、利用者や救急時の利便性、用地取得の財政負担などを考慮した場合、現在地を基本に検討すべきという結論を得たものでございます。

 2点目の整備検討委員会の報告に、検討委員会の設置の位置づけと点検、評価、公表の記述を明記しなかった理由ということでございますが、この検討委員会の主たる目的は、新病院の基本的な機能、役割及び整備方針に関することについて検討するということでございます。設置の経過につきましては、報告書のはじめにという部分で述べております。

 点検、評価、公表につきましては、病院運営においては行うべきものでございます。当然今後具体的な病院整備を、先ほど市長が方向性について答弁がございましたけども、を決定され進めていく中では、議員御指摘されたように点検、評価と公表、そういったものについては行っていくべきものと考えております。

 なお、報告書では経営健全化計画の適正な執行について触れておりますが、健全計画の中では計画、実行、評価、改善のサイクルの実践についてうたってございます。

 それから、3点目の病院の安定経営についてでございます。

 まず、1点目の医師の減少、患者数の減少が経営への影響はについてでございます。

 御指摘のように内科医師の減少及び脳外科の常勤医から非常勤医への患者数影響は、1日、入院で約30人、外来で約100人以上の減少を見込み、医業収入総額では約5億円の影響を受けるものと見込んでおります。

 次に、2点目の医師不足が経営悪化となり、施設機能の不備を招き、悪循環となるのではないかについてでございます。

 医師不足は、患者減少、収益悪化、施設整備の不備という負の連鎖が起き、悪循環となることは議員御指摘のとおりであると考えております。

 ただ、経営は医師不足だから仕方がないのでは済まされないと考えてございます。今回国により打ち出されました公立病院改革プランの3つの視点として示されている、1点目としまして経営の効率化、2点目として再編・ネットワーク化、3点目として経営形態の見直しについて取り組み、安定的で自立的な経営を目指すとともに、自己責任、自助努力による経営効率化を基本とした健全化に取り組み、地域医療の確保と機能性と役割の維持に努めるものでございます。病院経営の悪化が行政を破綻させることとなるおそれがあることへの危機意識を持ち、持続可能な財政運営に取り組まなければならないと考えてございます。

 以上でございます。

○議長(宮本明裕君)  大山政司君。

○大山政司君  ただいま原稿を見ましたらからりとなっていますが、どうもからくりと言ったような、休憩時間にそういうふうに指摘されましたので、からりということで御理解のほどをよろしくお願いいたします。

 それでは、からりじゃなくて答弁に対してです、からくりじゃなくて答弁に対して再質問をさせていただきます。

 まず、私の質問の順番に沿って再質問をさせていただきます。

 日土地区における懇談会で市長が魚市場そのものは5億円から6億円と言うたことに対して、私も心配したとおりやっぱり誤解があったようです。言い直しますと、魚市場そのものは約27億円かかり、そのうち5億円から6億円の市負担でできると、こういう説明をされていれば誤解もなかったんじゃないかと、こういうふうに思いますので、そういうふうに受けとめますが、市長、日土のように港から遠いとこへ行って説明される場合はより正確を期して市民の方に説明されたほど、向灘の人に説明するような形で説明をされると今後またさらに誤解を受けますので、今後御留意をお願いしたらと、こういうふうに思います。ここは、集会所の場所じゃあるまいし、議会の場ですから、私は今市長が答弁されたことについてもう一点御注文を申し上げます。

 地方自治体がかなり投資額も高い事業を行う場合は地方債を発行するというのはもう当然なことであって、これはもう私どももいたし方ないことと思うんですが、ただ地方債の項目の中身は地方債の起債の目的、限度額、起債の方法、利率及び償還の方法は予算でこれを定めることになっていると、こういうことに自治法では定められているわけなんです。とするならば、いいですか、八幡浜港振興ビジョンについても自治法に基づいて事業別実施予定スケジュール等は当然作成されているんじゃないかと、こういうふうに思います。その中には全体事業の総額と、仮に平成14年から何年かかるか私は知る由はありませんが、年度別の支出計画を定めて今おられると思うんです。財政課長、それを私らにちゃんと提示してください。その中で説明すると誤解が生じないんですよ。我々そういう計画書なるものは一度も見たことないです。どうですか、ぜひ提出をしていただきたいという要請をしますが、答弁を願いたいと思います。

 それから、私どもも県内に平和、自由、平等、共生を理念とした仲間がおります。その他市においては、投資額が高額な場合は事業の年度別負担金、これについてもすべてそういう大きな事業については事前に明らかに議会に配っているそうです。見せていただきました、他市の人に。その中には、国、県の補助、市負担金、起債総額、民間の負担金についてちゃんと羅列されているということなんです。そしたら、今回私が質問したようなことを質問しなくてもいいわけなんです。財政課長、そういう負担金なる表は当市にはあるんですか、ないんですか。あるとしたら、配付していただくことをこの場でぜひお約束をしていただきたい、こういうふうに思います。そういうことが市長と議員、市民との間で誤解が解ける、その方法の一つになると私は思うんです。早くそういうことについてぜひ対応していただきたい。

 財政課長、起債に対する補助金のあれも年々国の財政が厳しいなっていると交付金措置が低くなっているんじゃないですか。平成14年ともう20年では交付税措置というのが下がっておると思うんです。そこら辺も精査して、ちゃんと我々議員に配付して、説明を願いたいと思います。そうすることがお互いの誤解を解ける唯一の私は方法だと思いますので、前向きな検討をよろしくお願いいたします。

 それから、民間、第三セクターのことについて市長の方からその見通しがないと、少ないと、せめてサウナとかどこそこはと、こう言われたんですが、思い出します、市長、私は、八幡浜ポートルネッサンス21、これは昭和62年に計画しました。そのときの総額は332,500万円、その中で、ポートビルは民活の活用を考慮し第三セクターによる整備を行うということで、その整備金額は158,600万円なんです。似とるんです、今の八幡浜の港湾振興ビジョンの民間、第三セクターの総額と、大体似たような金額になっているんです。

 ところが、当時、民間や銀行、ほれから国から出資金額が少なかったので、ポートルネッサンス21はとんざしたわけなんです。私は先ほど言いましたように、今これだけ地域においては厳しい経営状況、大都会と格差がある中で、本当に市長が言われるように市は何も手も出さずに、お金も出さずに、このセンターが運営できるようになるんですか。一度あることは二度あるってよく言われますが、私もこの港湾ビジョンのことはポートルネサッンスの二の舞になるんじゃないかと、こういうふうに心配をしてるんですが、その件についてさらに市長の御所見を伺いたい、こういうふうに思います。

 まず、これが港湾ビジョンについての私の再質問でございます。

 それから次は、市立病院のことでございます。

 市立病院の準備検討委員会の委員長は委員会が互選したので、それはいたし方がないということに言われていますが、一般的に、柏木局長、組合の大会にしても、政党の大会にしても、こういうあれにしてたら、議長とか、委員長とか、こういう人はあらかじめ主催者が当たってるわけなんです。ほやから、単なる互選というのは信じられません、私にとっては。あらかじめ市の方からお願いしてるんじゃないですか、谷口副市長に、そういうことで互選という、そういう形をとっただけ、そういうふうに私は推察します、恐らくそうじゃないかと思いますが。

 先ほどの説明の中で、病院の経営委員長もしとるし、病院内部の検討委員会の委員長もされとるし、したがって病院の実情には非常に詳しい。さらに、行政にも精通してる、副市長ですから当然行政には精通してもらわな、我々たまりません。助役に推薦のときは大きな私字で賛成って書きました、そうでしょうが。当然のことなんです、こんなの、後から理由づけしとるだけなんです。こんなことは私は納得はいきません。

 ところで、副市長、あなたは港湾の方のあれの副委員長もされてるんやないですか。今回あれした、みなと振興ビジョンの整備に対する副委員長もされているんじゃないですか、ねえ。一体港湾・漁港関係についてどのように精通されているか私は疑問に思うんです。仮に言いますと、ポートルネッサンス21、これの調査検討委員会は愛媛大学工学部の教授がされとるわけなんです、ポートルネッサンスの検討調査委員会は。それを病院も港湾も委員長、私はそんなに何もかも委員長のようになることを気安うにお受けする、私はいかがなもんか思いまっせ、本当に。これは幾らあれでも、やっぱし受託するのも決断ですが、断るのも決断なんです。ぜひそこら辺をよろしく御理解のほど、今後御検討のほどお願いしたらと、こういうふうに思います。

 それから、市長、何ですか、もっと短くということですか。

(市長高橋英吾君「質問されたこと忘れたらいけん」と呼ぶ)

 メモしとってくださいよ。

 それで、病院の関係ですが、紹介状を書いて開業医から欲しいということなんですが、そこで柏木局長、その紹介状を書いてほしいということを開業医の方に出向いて直接要請をされたんですか。されたとしたら、開業医からどんな要求なり要望が出たのか、それをまずお尋ねしたいと思います。

 それからもう一点、先ほど同僚議員も言いましたが、紹介状を書いて市立病院に行かないけないんですかということを市民の方にいろいろ聞いたら、市民の方はどう言ったかたというと、市立病院やなしに愛大とか日赤とか大洲の方の病院を紹介してほしい、こういう声は多いんです。甘いんです、考え方が、それは。ある人はこういうことを言われました、どうせ市立病院へ行っても愛大へ行かないけんようになったら二重手間になるからと、こういう言い方さえする人がおるんです。やっぱり厳しく受けとめないといけんと思うんです。幾ら医師不足だと言いつつも、ぜひそこら辺は再度検討を願えたらと思うし、どういうことで開業医に対して直接説明をなされたのかどうか、お尋ねをいたします。

 それからもう一点、公立病院の報告書に対して公表、それから評価、点検の記述がないということでございますが、公立病院のガイドライン、局長、これ知っとるでしょ、出とるの、総務省から。この項目の3項目にはちゃんと公立病院改革プランの実施状況の点検、把握、公表ということが載ってるんです。なぜこういう整備計画の中にこういう項目を出して、ちゃんと点検して公表すると、こういうことを数字見たらとってないと、出しっ放しみたいなんですよ、報告が。幾ら建設に対する準備委員会といえども、やはりこれは正確にすべきです。建設だけやなしに、いろいろな項目が載っているはずなんですから、ぜひそれについても再度ちゃんと明記すると、追加してでも、委員長の権限で追加できることになっとるんでしょ、何かこの報告書によると、ぜひそれは検討願いたいと、こういうふうに思います。

 それから3点目は、工事請負の関係でございますが、約款には強制力がないと、こういうふうに言われました。私は、平成16年の江戸岡小学校の建築のときも同様の質問をしました。その質問の内容は、先ほど言われたように下請の市内、市外業者の比率は極力市内業者にするよう元請業者に説得しますと、こう言われたんです。

 それから、市の活性化につながるよう検討し、適正に指導していくと、こういうことを江戸岡小学校の建築のときにも言われたんです。そのときも同じ特約や強制力はなかったんでしょ。それが今回64%から86%に上がってるんです、金額ベースで50%から24%に下がってるんです。これは指導力の効果が出てないということでしょ。汗はかいてないということなんですよ。ぜひこの件について再度御答弁をお願いしたらと、こういうふうに思います。

 それから、私は特約事項はあくまでも努力であってということなんですが、やはり遵守さすようにこれは積極的な指導をすべき、そうでないと特約の意味がないでしょ、絵にかいたもちでしょうが。そういうことでは私は納得いきませんので、ぜひともこの特約については遵守、こういうことを基本に考えていくべきだと、こういうふうに思います。

 それから、合併浄化槽の関係ですが、これは今6業者で460件、これでいいからということなんですが、ちゃんとした免許を持って、あれがあれば受け付けるという姿勢はどんなんですか、あるんですか、ないんですか。6以外のとこは同じ市内の業者で市民税払うても、指定にしないということなんですか。そこら辺ちゃんとした説明を願いたいと思いますし、受ける側の市民は業者は大手、いいとこを選びたいんです。その辺の方はやっぱり市民の立場に立った業者指定をすべきだと私は思うんですが、それ再度お尋ねをしておきたいと、こういうふうに思います。

 それから、一応それで再質問、長いとまた整理ができませんので、よろしくお願いします。

○議長(宮本明裕君)  市長。

○市長(高橋英吾君)  最初の日土地区の説明不足というのは流れとしては130億円のうち、うちは30億円と、そしてそれから魚市場の関係は5億円と言うたんで、そこに28億円のうち、130億円じゃなしに七十何億円のうちのあれが28億円で、そのうち5億円と言えばわかりやすかったんだけれど、次からそういうふうに説明をいたします。

 それから、港湾漁港振興ビジョンのあれは、今資料持ってきたそうで、それは答えます。

 ポートルネッサンスですけれど、これは当時、うちも考えたんですけど、港湾のとこに港湾ビル建てる場合、1階を港湾に使いなさいと、2階以上は何にしてもいいですよということで、沖縄県なんかは相当立派なもの、私も行ったんですけど、あれ使うております。今回のうちの場合はそれは全く関係なしに、私としてはそう焦るなと、魚市場と港湾ビルを建ててその空間を焦るなということを個人的には思っておりますので、今建物を建てるとかということはいろいろな議論の段階なんで、そこへ市が立派な建物をつくるとかということはまだ決まっておりません。できたら、土地貸すからどっかの人が建てて、自分で経営して、ふろでも何でもやってほしいというのが本音なんですけど、まだそこまではいってません。ただ、市が立派なやつをつくるということで、ポートルネッサンスとは法的に全く関係ない。今港湾ビルを建てた場合に、あの2階以上に何か建てるんだったらポートルネッサンスと同じになるわけですけれど、法的にはそういうことですから、まだ私はなるべく広場をそのままにして、屋台とかそれの方がいいんじゃないかなとは思ってるんですけど、委員の皆さん方、いろいろ議論しておりますので、私はその結果を見たいと思っております。

 その他の問題は各担当者より答弁させます。

○議長(宮本明裕君)  監理開発課長。

○監理開発課長(山本数道君)  ただいまの大山議員の再質問にお答えします。

 特約条項につきまして、以前私が契約の担当をしてございましたときに、議員が御指摘のように非常に矛盾を感じたわけでございます、これ強制できないんかどうか。いろいろ調べたり問い合わせたりしましたんですが、あくまでも特約条項で、民間の商取引に対して建築について元請、下請、さらに下請、これを法的に規制することはできないと、司法上、契約法上。それはどういうことかと申しますと、民間における商取引に関しては、民間、元請、下請に対して、この工事だけではないんですけど、元請、下請間の年間の取引とか過去の取引実績、あるいは将来の関係とか、決済の方法とか、あるいは総合的に判断して、どうしても価格の、これは余り触れられんのですが、価格の順当なところへ向いていく性質がございますので、ちょっと特約条項にそれを強制的にするというのは無理かなという記憶がございます。

 なお、もう一回よく調べて、法律に反しないように地元の業者を極力使うようなことを検討していきたいと思います。御理解のほどお願いします。

○議長(宮本明裕君)  下水道課長。

○下水道課長(石田 修君)  合併浄化槽の保守点検、業者の選定の再質問でございますけど、合併浄化槽保守点検、資格がありましたらどなたでもできると思いますので、御気軽に相談していただければと思います。

 以上です。

○議長(宮本明裕君)  病院事務局長。

○市立病院事務局長(柏木幸雄君)  大山議員の再質問にお答えをいたします。

 まず、1点目の谷口副市長の委員長、委員の派遣でございますけども、これは先ほど答弁いたしましたとおり、その病院経営、それから前回、昨年でありますけども、内部の検討委員会等を実施いたしております。その中での委員長を引き受けていただいておりまして、その中で今回の整備についてもそういった取り組みとして重要でございます。そういう観点から委員に就任をいただき、なおかつ委員長に互選をされたということでございます。

 それから、2点目の紹介状を書くことによって患者が当然減っていく、それは市民からの声も厳しく受けとめるべきであろうということでございます。

 これにつきましては、当然従前のように医師の充足した中であれば、今まで市立病院としましても80年にわたりまして地域医療を担ってきた中核でございます。今回非常に医師不足を、先ほど申しましたように内科におきましても10人の減少になって、全体としては10人、それから内科が6人になろうとしております。そういった中で、地域の中核病院として役割を果たしていくということが非常に重要でございます。この病院という、医療の提供につきましてはもう御案内のとおりでありますけども、当然日常の医療を提供する、いわゆる初期医療、開業医さんを中心にした初期医療という役割もございます。それから、当院のような中核病院としては入院を中心としたいわゆる2次医療、それから救命的な3次医療を提供しておりますいわゆる高次な病院でございます。県立病院であるとか、それぞれ宇和島病院であるとか、そういった重層的な中でこの医療の地域医療が果たせておると、そういうことでございます。

 そういう中で、今後におきましても当院の機能、役割を果たしていく上では一定の制限については当然市民型の不便というところは当然理解をしておりますけども、存続のためにはぜひ御理解をいただきたいと思っております。

 それで、私も病院の事務局長でございまして、医師がこういう形で減ってまいっております。それで、その退職される大学との異動の先生方については、これは人事という形がございましてやむを得んわけですけども、開業であるとか、他市で開業をされようと、そういう先生方と当然意見交換をいたしております。なぜ市立病院からやめられるのかと、そういった中でその理由を伺ってみております。非常に疲弊をしておる。その理由としましては、当院としていわゆる昼、夜、入院患者、救急、そういったものを受けておるということも1つにはございますけども、それのほかに一番基本となりますのは、いわゆる今の医療環境の中では専門性という形でそれぞれ内科におきましても、総体の内科という形ではございません。いわゆる循環器であるとか、消化器であるとか、糖尿の呼吸器と、それぞれ細分化された中で専門性の医療を提供しておるというのが現実でございます。

 それで、救急医療、非常に問題になっておりますけども、当番制をしいておる。その中で、当直においていわゆる自分の専門領域、心臓でしたら心臓のバイパスであるとか、カテーテルであるとか、その専門領域の治療につきましては夜寝ずにでも幾らになってもそんなに問題ではない、いわゆるストレスはたまらないと。しかし、専門領域外の治療をすることによっては、それぞれやっぱり患者様側については100%の医療を求めてきます。そういうところで非常にストレスがたまって、いわゆる今のやめられる先生方とも話してみますと、もう本当に燃え尽きて、今も本当に専門領域から外れなければ自分がもたないと、そういう中で開業をされてございまして、開業していけば、いわゆる大きくもうけるとか、そういうシステムには今現在なってございません、当然診療報酬というのは決定をされておりますので。そういう状況ではなしに、やっぱり自分のリズムで自分の専門の領域の医療を提供していきたいと、それによって地域医療を果たしていきたいと、そういう気持ちがございまして、なっております。

 今回、内科につきましては、あくまでも内科についての紹介状ということで限定をいたしておりますので、その分は十分御理解をいただきたいと思います。

(大山政司君「紹介状を今後お願いすることについて開業医に行ったの」と呼ぶ)

 八幡浜医師会の理事会等を通じまして、私どもの院長、副院長が理事会で説明をし、なおかつ開業医の先生方、すべての先生方に文書で院長名でお願いをし、御意見を伺ってございます。そういう中で、今回のものは十分理解をしていただいておると、そういうふうに考えております。

 以上でございます。

○議長(宮本明裕君)  財政課長。

○財政課長(國本 進君)  大山議員の再質問にお答えをいたします。

 2点ありましたが、年度別の支払い計画の提示をということでありましたが、今進んでおります八幡浜港湾振興ビジョンにつきましては、平成14年度に立てられておりました131億円ということで進んでおりますが、この計画の中での各年度の財源の予定計画はありますけども、今後予定される支出の計画というのはもう立ててはおりません。各年度のその財源内訳の年度の表がありますけども、支出の計画はできておりませんが、現在フェリーターミナル関連エリア等の計画も策定中でありまして、全体の事業費も今後固まっていくと、変更の可能性もありますので、今後30年まで予定されております事業は、固まりましたら、年度別の支払い計画、今後資料を作成をして提示をしていきたいと思っております。

 それから、2点目の起債に対する交付税措置は下がっていくのではないかというお尋ねでありましたが、今の交付税制度の中では、元利償還金について後年度の基準財政需要額の中に算入するという制度になっておりまして、例えば一般公共事業ですと、以前は43%ぐらいの算入率でありましたが、現在は50%になっておりますし、合併特例債でありましたら、10年間発行した額については70%算入されるという制度になっております。

 以上であります。

○議長(宮本明裕君)  大山政司君。

○大山政司君  最後になりましたので、再質問は絞ってお尋ねをいたします。

 まず、市立病院の関係に関連して副市長のあっちこっちの会長就任でございますが、私はこういうことは考えておられんのでしょうかね、副市長、あなたがお願いした立場で、ほかから学識経験者、いろんな人呼んだら、あなたが会長になることによって他の委員が自由に討論しにくいでしょうが。それは何も考えてないんですか、あなた。

 もう一点、執行する立場の者が諮問、答申を受けるというのはどんなんですか、不自然でしょうが、どう考えても。部内だけなら何も不自然じゃない、副市長、市長はずっとあれですから。しかも、副市長、あなたは市長の代務者でしょ、市長が事あるときは市長のかわりせないけんのですよ。それなのに、あっちこっち、ほいで何かしら救急医療特命何々にもなっとるんでしょ、また。それは部内ですから構いはせんですが、そこら辺もっと考えて、自分のもっと行政に対するちゃんとした姿勢を示すべきですよ。何もかも受けるような、そういうことじゃ主体性がないでしょ、第一、そんなことについてどう考えておられるんですか、あなたは、聞きたいですよ、本当。

 ほれから次ですが、市立病院のことですが、開設者か経営委員長にお尋ねしますが、市長いいですか、今回病院長を初め一度に6人の医師が退職されたのでありますが、今回一度にこういう6人もやめられるとは余り今までに例がないんじゃないかと、こういうふうに推察をしますが、医局で何かあったんですか、白い巨塔やないけど、そう思いますよ。さらに、これから大事なことなんですが、今重要なポストにおる方が進退問題について仄聞しますが、いろいろ考えられてるような話も私らの方にはちらっと耳に入るようなこともあるんですが、そんなことについて市長は何も把握してないんでしょうかどうか、お尋ねをいたします。

 それから、建設の予定ですが、これ財政課長、八幡浜市新火葬場建設費事業内訳というのを全員協議会で配っていただいたでしょ、これ、初日に、全員協議会で。この中には、181920年度の予算内訳が全部出ています。2枚目には財政計画として起債の対象、起債対象外、これが載っとるわけなんですよ。港湾ビジョンにしても、こんなのがあるはずなんですよ、ないんですか、本当に。出しなさいよ、みんなにわかるように、ほいたら誤解がなくなるんですよ。こういう計画表があるはずなんです。その上で説明するのは当然やないんですか。

 3点目、市長にお尋ねしますが、やはり地域経済というのは市長、人と金と物が活発に動くことで繁栄するんじゃないですか。当市の大型工事については、お金は支払うが、人と物が動いてない、八幡浜地域で、そのあれが極めて低い、八幡浜市。したがって、市の活性化や企業について、今お金は出したですが、それが生かされてないという状況、これは市長責任を持って、あなたも契約の方にかかわって指導すべきじゃないんですか。今後の市長のそういう決意のほどをお尋ねいたします。

 以上です。

○議長(宮本明裕君)  市長。

○市長(高橋英吾君)  最初に、大量のお医者さんがやめるのは八幡浜市では例がないが、日本全国ではこれは常識化しております。それは八幡浜市には今までありませんが、全国では当たり前になっております、御存じのように。例えば愛媛県でも、周桑が39人が今13人になっちゃったと、こういうこと、周桑病院。新居浜県立病院もたった17人、いま少し何かふやす。そういうことで、なかなかこの問題は総理大臣か神様以外は現在の状態ではできないんですけど、それに近づくぐらい我々は努力をしたいと思いますし、もう一点は進退問題である人言うんですけど、多分名前は出せませんけども、もうこの人は結局愛大のいわゆるちゃんとした人事異動というふうに聞いております。

(大山政司君「新たに出るんですか」と呼ぶ)

 いや、だからそういうふうなうわさというのはそういうふうなうわさで、これは人事決定するまでははっきり言えないということです。

 それから、地産地消でやるというんですけれど、やっぱり八幡浜の業者もよそへ行って稼いどるんですよね。余り市長が言ったら口ききになって、なかなかそこをつつかれると、一つ間違うたら口ききになるんですよ、この業者使えとか、地元業者を使えって言っても1社しかないからそれしかない、そういうことなんです。だから、なかなか難しいんですけど、なるべく先ほどより強力にそういう点は指導して、協力という意味で、それ以上のことはないと思うんですけど、なるべく地元をやっていただきたいし。結構八幡浜の大工さんらは城川へ行ったり、あっちへ行ったら結構やってます、私聞くと、それで食いつないでおるというふうに聞いてます。なるべく強力に地産地消でいきたいと思います。

 その他の問題は各課長より言いますが、先ほどから出てる詳しいやつは、きょうまた一遍帰りまして、どこらまで報告してるのか精査をいたしますので、御理解願いたいと思います。なるべく早くできる範囲はお知らせしたいと思います。

 私の頭にあるのは、古いやつでは、ざっとしたのはかいておるんですけど、今みたいに起債、何年度に何ぼ払うとか、そこまで恐らくつくってないし。

 それと、今聞いたら毎年変わるんですと、少しずつ率が、なかなか強烈な印刷はできない、粗のあれでも皆さん方にやっぱりお知らせするのが筋だと思いますので、指導いたします。

○議長(宮本明裕君)  副市長。

○副市長(谷口治正君)  それでは、なぜ私が整備検討委員会の委員長になったかということでございますが……

(大山政司君「病院だけやないで」と呼ぶ)

 大山議員さんのお考えもありますけれども、私は柏木局長から答弁がございました同様の考え方でございます。

 しかしながら、委員会を進める際には、特に2回から4回にかけましては、事前に事務局の方から資料を配付して意見をいただく、それを整理して審議をいただくというようなことで、私の方はもうとにかく取りまとめるということに徹したつもりでございます。そのような中からあの報告書をまとめさせていただいたということでございますので、御理解をいただいたらと思います。

○議長(宮本明裕君)  大山議員。

○大山政司君  財政課長、131億円というのはどんな数字が基本として出るんですか。起債とか市の持ち出し、県、すべて計画の中に数字が出て初めて131億円という総額、金額が出るんでしょ。そしたら、わかるやないですか、火葬場とあれとついに、年度別に。答弁になってない、それじゃあ。ちゃんとそういう予定表を出さな、知事も担当大臣も起債の許可を出さんのですよ、そうでしょ。

○議長(宮本明裕君)  財政課長。

○財政課長(國本 進君)  大山議員再々質問にお答えをいたします。

 財政課で支払い計画を立てておるかと聞かれましたので、財政上の支払い計画は年度別には立てておりませんとお答えを申し上げたつもりです。平成30年までの予定表、今港湾課からこれもらいましたが、各年度ごとの予定しとる財源の内訳は出ております、当然。財政課ではその工事、予算化したものについて起債を借りれば当然起債を借りたそのときの利率でこの支出の予定を、過去の部分については出せますが、将来にわたっての交付税の額とかというのは決まりませんから、一応起債予定額として財源をしておる表は持っております。

(大山政司君「それを全部議員に配付したらええの」と呼ぶ)

 支払い計画と言われましたから、支払い計画はその30年までの分は持ってないとお答えをしたつもりです。

(大山政司君「予定表でええの」と呼ぶ)

 予定表はあります。

○議長(宮本明裕君)  休憩いたします。

午後 310分 休憩

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午後 324分 再開

○議長(宮本明裕君)  再開いたします。

 遠藤素子君。

〔遠藤素子君登壇〕

○遠藤素子君  私は、質問通告に従いまして、大綱4点について質問いたします。

 大綱第1点は、市民の健康と命を守る立場で、市立八幡浜総合病院の医師不足の問題と4月から始まろうとしております後期高齢者医療制度の問題について伺います。

 まず、市立八幡浜総合病院の医師不足の問題です。

 地域医療の危機、医師不足などの言葉がこのところ連日のように報道されています。世界保健機構WHOや経済協力開発機構OECDの報告書で医療健康達成度、健康寿命が世界で第1位と評価されている日本でなぜこんなことになったのでしょうか。

 今日の医師不足の原因は、政府による医療費抑制政策の失敗にあります。医師が多いから医療費がかさむといって1984年以降、医学部の定員を減らし続けたのです。医療費がかさむといいますが、実際には医療に投入されているお金はOECD加盟国中18位という低い状態です。また、日本の1人の医師が年間に診察する患者数は8,500人、OECD平均が2,400人ですから欧米の3.5倍の患者さんを診察していることになります。具体的には、約12万人の医師が不足しているのです。また、外来の担当でないときの医師は休めるわけではなく、検査や手術、入院患者の往診や健診など、患者さんの目につかないところで働いているのです。しかも、救急病院を兼ねている場合は、医師が少ないために当直の翌日も普通の勤務につかなければならないという過酷さです。そのために医師の過重労働は極限に達し、体がもたないと言ってやめていく医師が続出、そのしわ寄せが残された医師のさらなる負担増となる悪循環に陥っているといいます。

 このような実態が日本全国を襲う中、これまで地域や診療科ごとの偏在はあるが、全体として医師は不足していないとの見解を一貫して示してきた厚労省が、先月26日、日本共産党の高橋千鶴子議員の質問に対して、やっと医師不足を認め、対策を検討することを表明するに至りました。高橋氏は、政府が医師不足を認めてこなかった背景に医学部の定員削減、抑制を決めた1982年と97年の閣議決定があると指摘、同閣議決定を撤回すべきだと迫りました。舛添厚生労働相の答弁はこの質問に答えたものです。これまで研修医の制度が変わったために地域の医師不足が起こっているとの説明がなされてきましたが、それが確かにきっかけにはなりましたが、その根本には医師の絶対数が不足していること、その原因が26年前の政府の閣議決定にあったということが明らかになったのです。余りに遅過ぎる対応です。事はせっぱ詰まっており、このままでは救急患者が診てもらえないなどの悲劇がもっとふえるのではないかと危惧されます。

 市立八幡浜総合病院の場合も、この全国の流れと全く同じであることが明らかになってきました。しかし、内子町の内山病院のようにこの地域から市立病院がなくなるようなことがあってはなりません。

 そこで、市立八幡浜総合病院の危機打開のために、病院はもちろん、行政と市民が一体となって、知恵と力を合わせて、とりあえずこの危機を乗り越える必要があると思います。

 そこで、2月には病院として地域医療の危機と市立八幡浜総合病院の現状に御理解と御協力をとの訴えを広報とともに全世帯に配布されました。その影響でしょうか、今市立病院が存続の危機に見舞われているということが市民の間に少しずつ伝わっているようです。私のところにもいろいろな問い合わせがあり、この実態を広く市民の皆さんに理解していただくことの難しさを痛感しています。市としては今後どのような方法で市民への理解と協力を呼びかけていくおつもりか、市立病院の実態も踏まえてお聞きしたいと思います。

 特に高齢化が進む中で、脳神経外科の常勤医師がいなくなることに対する市民の不安は大変大きいものがあります。突然何か変だ、急に茶碗をぽろりと落としたり、ろれつが回らなくなったりといった症状が起こった場合には脳卒中の疑いが濃厚と言います。一刻も早い治療の開始が予後の状態を決めると言われるだけに、もし自分や家族がそのような状況になったときどうすればいいのか、いよいよこれから病院のお世話になるだろうと思うこのときにと不安を訴えてこられた50代の方もいらっしゃいます。このような方に市長はこの現状をどのように説明されますか。

 次に、内科の外来診療の変更についてです。

 内科の医師がこの5年間に12名から7名以下に減るという危機的な状況を打開する一方策として、4月からは内科を初めて受診するには近くの開業医の紹介状が要ること、ただし救急処置を必要とするような急患は対応しますが、病状が安定すれば、地域の開業医の先生にお願いすることになる、こういうニュースが広報に載せられました。

 市立病院が入院医療を主体とする2次医療を継続できる中核病院として存続するためのやむを得ぬ策だということですが、こちらについても十分な説明が必要だと思います。その点の方策についても伺いたいと思います。

 3つ目に、血液製剤フィブリノゲンの輸血による薬害対策はどのようになっているでしょうか。

 危険だと言われている1964年から1990年の期間にこの血液製剤が使われた患者に対して、そのことを市立病院として連絡、告知などはされているのでしょうか。C型肝炎に感染していたとしても自覚症状のないまま病状が進行していることがあるということで、感染の可能性のある人は一日も早い検査が必要だと思いますが、その実態について伺います。

 次に、後期高齢者医療制度の問題です。

 この制度は、だれもが体に異常や病気を持つようになりがちな高齢者を75歳という年齢で区別し、別建ての医療制度をつくるという世界でも例のないものです。私は高齢の方から、年寄りは早う死ねということよなどの言葉を何人もから聞かされました。そう言われても返す言葉に困るような内容であるだけに、本当につらい思いでした。

 だから、このような制度はやめさせましょうと署名をお願いしてきました。私たちは、戦前戦後いろいろ御苦労をされ、今日の日本を築いてこられた高齢者に多くの負担増を押しつける、このような制度は中止し、撤回すべきだと全国で運動してきましたが、政府は当事者が4月からはこれまでの保険証が使えなくなることさえ知らない方が多いままに見切り発車をしようとしています。

 そこで、伺います。

 市は各公民館で説明会をされましたが、参加者の実態をお聞きします。そこではどのような質問があったのでしょうか。また、納得してお帰りになられたでしょうか。

 次に、説明に使われたパンフレットには表面的なことだけが説明されており、これまでと余り変わらないように受け取られることを危惧します。

 政府は、75歳以上の人の心身の特徴として、1、老化により治療が長引き、複数の病気にかかっている。2、認知症の人が多い、3、いずれ避けることのできない死を迎えるとし、医療制度の改革によって75歳以上の医療費を5兆円減らす計画だと言います。高齢者をこのようにとらえることから派生するいろいろな問題についてもきちんと伝えるべきだと思いますが、どうでしょうか。年金が15,000円に満たない人で1年間滞納したら保険証がもらえない、資格証明書が交付され、それで医者にかかれば10割負担となることなど、これまでとは大違いなのですが、それらがきちんと伝えられたでしょうか。

 3つ目に、私は昨年の9月議会及び12月議会でこの制度の問題点を挙げ、年齢で医療を差別するようなこの制度に対して、市長は広域連合の議員として発言をされるよう求めましたが、あのときとは違って問題点もかなりはっきりしてきていると思います。どんな発言をされたでしょうか、伺いたいと思います。今、国会では野党4党がこの法案の中止撤回を求める法案を提出しており、まだその決着もついていない状況です。少なくとも4月実施はやめるべきではないのでしょうか。

 大綱第2点は、プルサーマルと地震対策についてであります。我が国の原発をめぐる情勢の特徴は、原子力政策大綱を掲げ、核燃料サイクル路線を強行しようとする政府と電力会社にとってはまさに満身創痍の状況で、その政策と方針はあらゆる局面で行き詰まりに直面していると言われています。特に昨年7月、原発から9キロ、深さ10キロを震源とした新潟県中越沖地震が世界最大の原発基地、東電柏崎刈羽原発を直撃したことは、地震国日本での原発推進政策の弱点を暴露しました。火災の発生や少量とはいえ放射能の放出、日ごとにふえて原子炉内の目視点検、人間の目で見てもこれまでに3,000件以上の異常や損傷が見つかっており、中には見過ごすことのできない大きな被害も出ていると言います。今後は、外観には異常がなくとも、金属材料に微少な変形や疲労が生じているおそれがあるとして、さらに細かな調査や調査結果の解析が進められる予定で、半年たった今なお運転再開のめどは立っていない状況です。このことは、全国の原発の中でも我が国最大級の活断層、中央構造線にわずか6キロの位置に設置されている伊方原発にとっては極めて深刻な警告をつきつけられるものとなりました。まず、伊方原発周辺の断層の厳密な再調査がなされなければなりません。南海・東南海地震、そして04年の調査結果がいまだに公表されていない中央構造線による地震の可能性とその影響をこの際徹底的に再調査、再検証することが必要だと思います。

 しかも、その伊方原発で耐震安全性の厳密な再調査もしないで運転が一層複雑になることは、どんな推進論者も否定できない、安全性に問題の多いプルサーマル計画を全国に先駆けて強行することは、まさに暴挙と言わなければなりません。そして、設計寿命30年を昨年9月末に超えた1号機を初め、老朽化の進行の放置やその原発の定期検査の間隔を広げる政策なども現実を無視したものです。1995年の阪神・淡路の大地震以来、これまで現代人が経験したことのないような巨大地震が日本列島各地で起こり、地震の活動期に入っている現在、なぜプルサーマル計画を推進できるのでしょうか。プルサーマルなどもってのほか、これ以上の危険をふやさないでほしいというのが市民の正直な願いだと思うのです。一度原発の大きな事故が起これば、市民の健康や命はもとより、この地域の農漁業も脅かされます。電力の供給そのものも危うくなります。

 このような状況のもと、市民の命と暮らしを守るべき市長として、次の4点を四国電力及び県知事に申し入れるべきではありませんか。

 まず1つは、まず柏崎刈羽原発の実態に学び、伊方原発の周りの活断層と海底断層の調査を徹底して行い、その結果の公表を求めること。2つ目にその新調査に基づいて耐震安全対策を確立すること、3つに今以上に危険が増すプルサーマル計画は中止すること、4番目に1号機の高経年化対策をやめ、廃炉とすること。

 大綱第3点は、公契約についてであります。

 公契約とは、公共工事や公共サービスについて、発注する公的機関と受託する事業者の間で結ばれる契約のことです。今全国では500を超える自治体で公契約法の制定を求める意見書などが採択されるなど、公契約運動が着実に前進しているといいます。公共サービスの民営化が進む中、公契約に従業員が生活できる賃金とか、人間らしく働くことのできる労働条件を確保する条項を定めようとする運動です。

 当市でも、指定管理者制度などを取り入れてから既に2年になります。契約当時、その内容と実態について報告を受け、評価することになっていたと思いますが、この2年間の実績をどのように把握されているでしょうか。賃金の保障や健康と安全、福利の条件、また労働条件や時間外手当、休日の保障や病気休暇などについて契約が守られているでしょうか。

 2つ目に、下請業者などについても同じことが言えると思います。市民の生命、健康を守るために強い監視の体制が必要だと思いますが、どのようになっているか伺いたいと思います。

 公契約は市民の税金で公共工事や公共サービスの契約を結ぶわけです。その公契約でワーキングプアをつくり出すことは許されません。公契約法をつくり、定着したところでは地元の優良企業や労働者が潤う活気ある町に変化し、大変喜ばれているといいます。市としてのさらなる取り組みを求めたいと思いますが、いかがでしょうか。

 大綱第4点は、市民の皆さんから寄せられた要望から4点について伺います。

 まず1つは、原油の高騰によって市民の暮らしは大変な打撃を受けています。例えば、今は灯油代が要るので食費を削っているとか、パンなど物価が上がり、値段の上がっていないものは中身が減っている。漁師さんからは海に出れば赤字になるので、海に出る回数を減らしている。ミカン農家の方からは、ハウスなどの施設管理費が高くてやっていけない。早く出荷して値がついても、それが高どまりするわけではなく、すぐに値崩れする。だから、表に出ている価格と実態はかなり違っていて、経営は大変厳しいなど、切実な声が寄せられています。

 このような声に対して国としても一定の対策を出しているようで、東北地方はもちろん、徳島県などでは福祉灯油代として生活困窮者への支援などがなされています。市民のこのような厳しい状況に対して何らかの支援をすべきだと思いますが、そのおつもりはありませんか。

 2つ目は、小型のミカン加工施設の設置についてです。

 全農のポンパックが閉鎖され、新会社えひめフーズが後を受け継がれるといいます。自分のつくったミカンを自分で搾りたい、そのために小型のミカン加工施設を設置してほしい、ミカン農家の切実な要望がこの議会で何度も取り上げられてきました。ミカンと魚の町と言いながら、きょうまでそれは実現していません。八幡浜にその施設がないためにミカン農家の皆さんは伊方などの周辺自治体に搾らせてもらっているとのことです。高い利用料を払い、順番を待っている間にミカンを腐らせ、また選別し直してはお願いするのだそうです。市民の声を聞くと言われる市長として、なぜこの切実な声にこたえようとされないのでしょうか。何としてもこの機会に市として小型のミカン加工施設の設置を要望し、ミカン農家の皆さんを励ましてほしいと思いますが、いかがですか。

 3つ目に、プラスチック製容器包装の収集について、お子さんのいる家庭などではプラスチック製容器包装が多く、隔週の収集では間に合わない、週1回の回収にふやしてほしいという強い要望があります。何とか実現できないものか、伺います。

 最後に、出産祝い金廃止に伴う経過措置をということです。

 合併に際しては、この制度は存続することとなっていました。少子化が進む中で3人目の子供を産んでいただくことはとても重要なことです。それが昨年末、突然乳幼児医療費の就学前までの完全無料化と引きかえに出産祝い金支給条例の廃止が提案され、3月末でこの制度は廃止されることになりました。しかし、そのとき、3人目を懐妊中の方の中には4月以降に出産予定の方もありました。そのような方から、出産日が数日違うだけで差をつけられることにどうしても納得できませんとの声や、経過措置は当然設けるべきだとの高齢の男性からの要望なども寄せられました。昨年の12月時点で3人目を懐妊していた人については経過措置を講じるべきではありませんか。

 以上、4点について質問いたしましたが、市長並びに関係理事者の誠意ある御答弁をお願いいたします。

○議長(宮本明裕君)  市長。

○市長(高橋英吾君)  遠藤議員の質問にお答えします。

 まず最初に、広域連合議員として何か意見を述べたかという質問でありますが、これまで3回の議会があり、特に発言はしておりません。しかし、制度開始後、これまで見えてなかった部分が出てくることも十分考えられますので、その際は広域連合の議会だけでなく、機会をとらえ、国、県に声を届けてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

 次に、大綱2、プルサーマルと地震対策についてであります。

 昨年716日に発生いたしました平成19年新潟県中越沖地震における東京電力株式会社柏崎刈羽原子力発電所の被災状況を見るとき、近い将来の発生が危惧される東南海・南海地震等における四国電力株式会社伊方原子力発電所の耐震対策について十分な対応を望むものであります。

 議員御指摘の中の伊方発電所周辺の海底地質調査については、平成16年までに国、大学、四国電力株式会社等が合計32回調査を実施している伊予灘のほか、現在は宇和海において四国電力株式会社が調査中であります。また、耐震安全性評価については、平成189月に新指針に改定され、既存原子力発電所の新指針に基づく耐震安全性の確認が進行中であり、3号機については平成207月までに、12号機については平成212月までに安全性評価結果を四国電力株式会社より経済産業省へ報告する予定であります。

 市としては、四国電力株式会社に対し新潟県中越沖地震と同規模の地震に対し各施設の安全性が保たれるのかの検証を含め、原子力発電所の安全性について地域住民の不安を解消するための積極的な情報公開等をあらゆる機会をとらえ要請していきたいと存じます。

 また、プルサーマル計画及び高経年化対策につきましては、エネルギーの安定供給などにかかわることであり、国民生活に重大な影響を及ぼすことから、国家的なプロジェクトとして取り組まれているところであります。

 愛媛県におきましても、国を初め愛媛県や地元関係者などが参画する伊方原子力発電所環境安全管理委員会において安全の確保を大前提とした十分な審議と議論を尽くした計画であると認識いたしております。

 本市といたしましては、諸般の情勢を見きわめつつ注意深く見守ってまいりたいと考えておりますが、現時点においては県知事及び四国電力に対して申し入れを行う考えはございません。

 なお、四国電力伊方発電所の安全運行、耐震対策については、直接市役所へ来たときに四国電力の社長に要請をいたしました。そして、四国電力伊方発電所の安全運行、耐震対策、1号機の高経年化対策の市民に対する説明などを平成1996日の伊方原子力発電所環境安全管理委員会で私は発言をしております。それから、その他は19921日に伊方発電所事業報告が市役所で参りまして説明を受けております。同じく1128日に伊方発電所事業報告も来ております。

 そういうことで、私自身は高経年化対策においておかしいではないかと、古けりゃ古いほど早目にやらなければいけないんじゃないかということは強く抗議的な質問をいたしております。

 以上です。その他の問題に関しては各担当課長より説明いたします。

○議長(宮本明裕君)  政策推進課長。

○政策推進課長(田中正憲君)  遠藤議員御質問の大綱の3、公契約のうちの1点目の指定管理者制度導入2年間の実績の把握についてお答えをいたします。

 地方自治法の改正に伴う管理委託制度から指定管理者制度への移行につきましては、平成183月議会で御承認をいただきました養護老人ホーム湯島の里、湯島デイサービスセンター、知的障害者授産施設いきいきプチファーム、障害者地域活動支援センターいきいきプチファーム、駐車場施設、シーロード八幡浜、八幡浜市水産廃棄物処理場の11施設を平成18年度から3年間の指定期間で指定管理者制度に移行し、管理をしているところでございます。指定管理者の業務内容に関する把握の方法につきましては、毎月の月報のほか、自治法の定めによる業務報告書で管理業務の実施状況、利用状況、収支等の報告を受けているところであり、現在までの2年間において、担当課に業者に対する利用者及び従業員からクレームがあったとは聞いておりません。

 遠藤議員が御心配をされておられます従業員の皆さんの労務管理につきましては、行政から直接指導監督する権利は及ばないところでありますが、従業員の方からの市に対して相談やら苦情があれば施設設置責任者として両者に対して穏やかな解決を指導することになる程度かと思われます。本格的な対応につきましては、労働基準監督署の方で御判断をお願いをしたいところでございます。

 以上であります。

○議長(宮本明裕君)  市民課長。

○市民課長(中榮忠敏君)  遠藤議員御質問の大綱12点目、後期高齢者医療制度施行についてのうち、住民説明会に関する部分についてお答えをいたします。

 本年4月から始まります後期高齢者医療制度につきましては、制度運営上から住民との関係づくりを最重要課題と位置づけ、市広報での掲載やリーフレット全戸配布などを行っておりますが、こうした情報提供だけでは住民の不安解消、疑問等に答えることは十分とは言えないことから、各地区に出向きまして広く住民からの意見聴取等に努めるべく説明会を開催をしたものでございます。

 本年の115日から214日にかけまして、各地区公民館単位で17カ所で実施をいたしました。参加の人員でございますが、合計で622名、一番多くお越しをいただいた箇所で66人、一番少ないところで8人、平均で36.6人という数字になっておりまして、対象者の1割弱の方にお越しをいただきました。

 内容についてでありますが、配布した資料に基づきまして制度の概要、具体的には現在の老人保健制度との相違点、病院を受診する際の手続、負担割合、保険料の額のこと、納め方等でございますが、それらを説明し、その後質疑応答という形をとりました。

 説明会における皆様方からの質問事項でありますが、一番多かったのはやはり保険料に関するものでありました。現行の国保と比べて高くなるのか、保険料はどのように決定をされるのか、年金の天引きはいつから行われるのか等でございました。そのほか、制度がいろいろ変わることへの不安などさまざまな御意見を賜りましたが、制度そのものに対する不満の声は会場では特段ございませんでした。

 続きまして、大綱44点目、出産祝い金廃止に伴う経過措置について、昨年12月の出産祝い金支給条例廃止議案提案時点にさかのぼり、3人目を懐妊していた人については経過措置を講じるべきではないかについてお答えをいたします。

 この案件につきましては、昨年12月に提案をさせていただいた際、施行期日については年度末での設定が適当であるとの考え方からお願いをしたものであります。議論の過程でさまざまな厳しい御意見等もちょうだいをいたしましたが、結果として可決という議会側からの決定をいただいたものでありますので、現在その考え方にはないということでありますので、ぜひとも御理解をいただきたいと思います。

 以上です。

○議長(宮本明裕君)  水産港湾課長。

○水産港湾課長(上甲眞喜君)  原油高騰対策の利用者の支援についてお答えをいたします。

 議員御指摘のように、燃油の高騰は水産業のみならず社会全般に多大の影響を与えていると認識をいたしております。国は水産業振興対策として省エネルギー緊急対策資金貸付事業を実施しております。県においても、18年度から貸付金に対する利子補給を行い、それにあわせて市といたしましても、基幹産業である漁業振興を図るため貸付金の利子補給を行っておるところでございます。利子補給額は、18年度から21年度までの4年間に総額85万円を予定しております。

 なお、国においては、今年度新たに水産業燃油高騰緊急対策事業を実施し、水産業支援を講じることとなってございます。

 以上です。

○議長(宮本明裕君)  生活環境課長。

○生活環境課長(清水義明君)  遠藤議員御質問の大綱4、市民の要望からの3点目、プラスチック製容器包装資源ごみの収集回数増についてお答えをいたします。

 議員御指摘のように、プラスチック製容器包装資源ごみの回収は隔週回収となっているのが現状であります。本市のプラスチック製容器包装及びペットボトル資源ごみの収集量につきましては、市民の皆様の御協力により年間1人当たりの量が平成17年度で12.99キログラム、平成18年度12.59キログラム、平成19年度1月末現在で9.71キログラムとなっており、減量化に多大な御協力をいただいております。

 市といたしましても、市民の利便性や住みやすさを考えますと、週1回の収集を実施することがよいとは思われますが、南環境センター、北環境センターの資源ごみ資源化への処理能力の現状を考えた場合、施設増設による費用や収集回数増による収集費用の増など、市民の方にも御負担していただかなければならない費用など、さまざまな問題点を解決しなければなりません。

 また、本来の減量化についてのリターナブル化への製造者責任についても議論しなければならない問題もあり、現状の収集回数で御協力していただきたいと考えております。

 今後、循環型社会形成やごみ減量化推進など、状況の変化により住民サービスの向上につながるよう努力、検討を重ねてまいりたいと考えておりますので、御理解のほどよろしくお願いをいたします。

 以上でございます。

○議長(宮本明裕君)  農林課長。

○農林課長(二宮嘉彦君)  それでは、大綱41、原油高対策についてのうち農業者への支援策についてお答えをいたします。

 八幡浜市の基幹作物であるかんきつについては、温州ミカンを初めとして伊予カンなどの晩かん類を含め周年の供給体制を目指して振興が図られてきました。

 このような中、新品種の導入とともに、施設栽培もハウスミカンに代表されるように一つの形態として推進を図り、施設の導入に助成を行ってまいりました。近年では、産地ステップアップ支援事業などを利用し、高品質、省エネ、省コストタイプの施設の導入を図っております。また、保温効果を高めるための技術、化石燃料に依存しない木質ペレットを燃料にした加温設備の研究も進められており、原油高騰に対する直接の助成は今のところ考えておりませんので、御理解をいただきたいと思います。

 なお、燃料の高騰により資金繰りが悪化している農家の対応といたしまして、農林漁業セーフティーネット資金がございますので、御相談いただければと思っております。

 続きまして、大綱42、小型ミカン加工施設の設置についてお答えをいたします。

 以前からミカンの加工所の問題は、要望もあり幾度となく検討してまいりましたが、現状では市が建設することが困難であることを申し上げたところでございます。

 今般、ポンパックが新しい会社に引き継がれることとなりましたことは大変喜ばしいことだと思っております。41日から新しい会社としての業務がスタートすると聞いておりますので、新会社には加工施設の設置について、時期を見て御相談を申し上げたいと考えております。

 以上です。

○議長(宮本明裕君)  監理開発課長。

○監理開発課長(山本数道君)  大綱3、公契約について、2、地元企業や労働者が潤う活気のあるまちづくりのために市としてどのように取り組んでいるかという御質問にお答えいたします。

 議員御指摘のとおり、公契約法・条例とは国や自治体が行う委託業務、委託事業や公共工事について民間業者と契約を結ぶ際に事業に従事する労働者の賃金、労働条件を適正に定め、確実に末端の労働者にまで確保することを義務づける制度であり、2006年の春闘の重要課題の一つであったと理解しております。

 なお、当市では、公共施設の運転管理、建築保全、清掃維持管理等の委託契約入札執行に当たりましては事前に入札書の仕様書において各施設で現在雇用されている従業員の引き継ぎ、もちろん希望の場合です、及び現給保障、福利厚生等の引き継ぎを入札条件として入れております。その後の状況につきましても、各施設、現在のところ当初の契約内容が守られております。

 以上でございます。

○議長(宮本明裕君)  市立病院事務局長。

○市立病院事務局長(柏木幸雄君)  大綱1の市民の健康と命を守るために、市立病院の危機打開のために、3点の御質問を受けてございます。

 まず、1点目の市民の不安に対してどのような方法で理解を求めて説明をしていくのかにお答えをいたします。

 医師の減少に伴う市立病院の現状につきましては、先ほど来申しておりますように市の2月広報へ折り込み、さらに3月号で広報記事で病院内科診療が変わりますとの標語で4月からの診療受け付けが変更になること、病院と診療所が連携し安定した状態の患者さんと入院が必要な患者を相互に紹介し合うこと、市民の皆様にはかかりつけ医をきちんと選んでいただきたいことなどをお知らせ、お願いをいたしておるところでございます。

 また、当医院の診療圏域であります西予市三瓶町、伊方町へも市立病院の現状のチラシを全戸配布するなど、病院現状に対し理解と協力が得られるよう努力をいたしておるところでございます。

 しかし、まだまだ不十分であることも理解をいたしております。今後とも引き続き広報等を利用して病院の現状、患者さんへのお願い等を掲載する予定でございます。

 さらに、当院におきましても、総合受付におきまして診療体制の変更の具体的なお知らせの配布、それから院内での掲示、患者様相談窓口での受診相談等で対応していくとともに、院内におきまして現在外来問題検討会を立ち上げておりまして、患者に対し御理解していただけるようにどのような方法で行うのがよいのか検討し、対策を講じているところでございます。

 常勤の脳神経外科医師が不在に対する市民の不安に対しましては、当院脳外科医が市内で開業されることになってございます。一定の診療分野は今までどおり担っていただけるものと思っております。しかしながら、2次医療、夜間、休日等の対応につきましては、先ほども申し上げましたが、大洲市、宇和島市、松山等への搬送する必要が出てくることも否定はできないと考えております。

 広域での対応について、先ほど来御説明をしてまいりましたが、市民に対し今までに比べ少なからず御不便をかけることは避けられないものと考えております。

 2点目の打開策としての内科、外来診療変更等に対してどのように説明をしていくのかということについてお答えをいたします。

 今回の3月広報でのトピックスは、議員御指摘のとおり、少数の医師で入院を主体とする第2次医療及び2次救急を継続していくためには、一定程度の外来新患患者数の制限はやむを得ない方策であると考えております。この件に関しましても、先ほどの御質問同様、市の広報、院内でのお知らせ配布等、機会をとらえながら繰り返し理解を得られるよう対応してまいりたいと考えております。

 それから、3点目の血液製剤フィブリノゲンの輸血による薬剤被害対策についてでございます。

 これにつきましては、平成16129日、今回20117日に再公表されたわけであります。これにつきましては、各家庭に政府公報といたしまして、C型肝炎ウイルス検査をお受けくださいという形で皆様方の家庭にも行っておると思います。こういう状況の中でございまして、当院につきましてもこのいわゆる今回発表になっております納入先の医療機関について、厚生労働省が特定をした医療機関として当院も公表されてございます。感染の危険のある期間が昭和39年より平成6年ごろまでと非常に古いわけでありまして、当院におきましても診療録を初め薬剤の納入記録など保存期間を経過しているため、廃棄処分を行ってございます。当院の保存期間は、入院カルテにおきましては10年、外来カルテにおきましては5年、医師法で定められておりますものは双方5年と定められてございます。したがいまして、当院ではフィブリノゲンの製剤の納入、使用日時、個人の特定等確認することが困難な状況でございます。

 なお、平成2034日現在でC型肝炎に関する問い合わせ、相談につきましては17件ございました。カルテの存在についての確認作業をしてまいりました。しかし、この紹介に対する平成6年度以前の該当カルテが保存されていたケースはございません。問い合わせの中でカルテがなぜ保存されていないのか、カルテが保存されていないため治療内容が確認できないこと、最寄りの保健所で無料の検査や相談を受け付けていることなどを説明いたしてございます。

 また、相談を受けました17件のうち、手術記録が保存されていたケースやメディコムにより入院期間が確認できたケースもございます。患者の求めに応じましてその写しを交付するなど、資料が存在する場合には積極的に対応をいたしておるところでございます。

 以上でございます。

○議長(宮本明裕君)  遠藤素子君。

○遠藤素子君  再質問をさせていただきます。

 まず、大綱1の市民の健康と命を守る問題で、けさから市立病院の問題は多くの同僚議員も同じように心配して質問を重ねてきました。

 ただ、広報を通じて今後何回も繰り返し説明をしていくということですが、広報を読まない方も結構おられるんですね。ですから、私としましては住民説明会のようなものを小学校単位なりやられるべきではないか、本当に丁寧な説明をしないと誤解される状況にあると思います。私も何人もの方に説明をしましたが、なかなか理解してもらえない。自分が市立病院から嫌われたというふうに受け取っている方もありましたので、だからそういう細かい丁寧な説明を求めたいと思いますが、いかがでしょうか。

 それから、後期高齢者医療制度については、今後問題が出てくれば積極的に発言をしていくと市長はおっしゃいました。この制度は本当に長生きを喜べない差別制度、際限のない負担増を押しつけるものですし、医療費総額だけ決まっていて、本当に必要な治療が受けられなかったり、病院から追い出される、週末はもう家庭でというふうなことになっておりまして、これも国会で質問されておりましたが、家に帰って治療を受けることができないという人が、たったひとり暮らしで、そういう方が半分近くいたと思います。そういう状況ですから、このまま実行されれば、実施されれば、本当に全国で悲劇が生まれるんではないかと思います。今、先ほど述べましたように廃案を求める野党4党の案が国会で出されている状況です。被害が高齢者を襲わないように、市としても高齢者から相談があったようなときには本当に丁寧な対応をしていただきたいと要望しておきます。

 それから、大綱2のプルサーマルと地震対策です。

 昨年111日に伊方原子力発電所環境安全管理委員会技術専門部会議事録というのを手に入れました。これをずっと目を通しておりますと、ある委員の方がこういうふうに、ちょっと長いですけど、この資料21の検討結果のところに書いてある2行のコメントですけれども、これをいわゆる専門家ではない、例えばマスコミの方が、あるいはこういうところの審議会が、何も知らない一般の人に対してこの2行だけで発信されたとすると大きな問題が含まれている、つまり発電所で観測された地震動によっても伊方は安全機能は維持されると考えるというふうに書いてありますけれども、2行というのはそういう意味です、これが今のような仮定に仮定を含んだものであると、大変条件つきなものですので、これでもって柏崎刈羽で起きた地震がたとえ伊方の下で起きても安全であるということには決してならないということをここで確認したいと思いますが、その点についていかがでしょうかという委員の質問に対して、四国電力の原子力部長は、それは同じ認識でございますと解答されております。

 そしてさらに、また次の議員も安全であるという、学問的には根拠は薄いというふうな発言がされておりまして、もし新潟の中越沖地震のような大きな地震が伊方を襲った場合には、安全性は確保できないという、そういう発言がずっとされております。

 そういうもとで、先日の報道によりますと、MOX燃料を既にフランスに注文したというふうな報道がありました。そして、最近の伊方原発では頻繁にトラブルが起こっております。そういう状況でなぜこの中越沖での検証もまだ終わってない段階で、さらに危険が増すと言われているプルサーマルを進めようとされるのか。やっぱりこれは近隣の市長として、これは慎重にストップして、検証が終わるまで待ってほしいというふうな発言は当然なされるべきだと思うんですが、もう一度この点について伺いたいと思います。

 それから、先ほど市民の要望のところで漁業関係者について、今度新しく水産振興のための施策が行われるという御答弁をいただきましたが、もう少し詳しく、漁業関係者にはどのように恩恵があるのか、もう一度お願いします。

 それから、ミカンの加工施設については折を見てお願いしたいということでした。農協の方とも、幹部の方と先日話し合いをさせていただいたんですが、農協としても、市長はこれまで農協は反対してるんだというふうな答弁があったと思いましたが、農協の方もこれは農家の皆さんの切実な要望だから、ぜひそうなることを願っているというふうなお話でした。ぜひ機会を逃さないように申し入れをしていただきたいと思います。これは要望です。

 それから、出産祝い金の経過措置ですが、確かに条例は決まりましたが、12月時点で3人目を懐妊されていた方、何人ぐらいあるんでしょうか、それもあわせてお聞きします。

○議長(宮本明裕君)  市長。

○市長(高橋英吾君)  プルサーマルのMOX燃料でございますが、これは国が決めたことで、反対とか賛成とかということはもう既に終わっております。それぞれの政党によって考え方も違いますし、とにかく我々はどっちに転んでもとにかく安全第一であるということしか言う力がありません。したがって、その方向でやりますし、私は国会議員でもないし、その場で言えないし、共産党さんとかその他の反対する方はどんどん国に行って自分たちの意見を言ってもらいたいんですけれど、なかなか民主主義の場合は数多い方がどうしても意見が通るということ、そういうことで私がMOX反対なんかは言える立場ではございません。

 それから、ジュースの農協として賛成いうんだったら、私とこは農協がするんだったら補助してもええよということは言うてるんですけど、まだその後来ておりません。それで、一部するような予定であったんですけど、立ち消えになっておりますし、要は一番大事なのは採算性の問題なんです。だから、農協もポンジュース抱えとるし、似たようなJA西宇和が独立してジュース工場をつくるというような考え方はないと思います、今までの情報で。もし具体的に農協がこういう計画でやるいうんだったら私たちも話を聞きたいと思います。

 以上です。

○議長(宮本明裕君)  市民課長。

○市民課長(中榮忠敏君)  再質問にお答えをいたします。

 昨年の12月議会で提案した時点で、4月以降に第3子以降がお産まれになるお母さんが何人おられたかということですが、9人でございます。3月までに産まれる方が19人でございました。この数が多いか少ないかは別にしまして、私どもとしましては乳幼児医療費の分と振りかえをさせていただくという基本的な考え方がございましたので、この数を参考にはしておりません。

 以上です。

○議長(宮本明裕君)  水産港湾課長。

○水産港湾課長(上甲眞喜君)  燃油対策に対しての今年度新たに水産業燃油高騰緊急対策事業が実施されることに対してのもう少し詳しく内容をということでございますけども、漁協の方へファクスが入ってまして、この内容につきましては近々説明会を開くという文書が来てるだけのものでございまして、内容についての細かい点については現時点ではまだ把握をいたしておりません。

 以上でございます。

○議長(宮本明裕君)  病院事務局長。

○市立病院事務局長(柏木幸雄君)  遠藤議員の再質問にお答えをいたします。

 病院の危機を打開するために、今回の措置もありますが、地域説明会をしてはどうかということでございます。

 病院につきましては、当然それぞれ住民の方々の意見、それから市民の病院であるこの市立病院の存続について、当然その市民とともにそれぞれ守っていくと、そういうことが非常に重要であると私は考えてございます。そういう意味でも、今ございました地域説明会というのも一つ重要ではないかなと考えてございます。

 今後、どういう方法でどういう形で日程的にできるのか、そういったところを検討してまいりたいと、そういうふうに考えております。

 今後におきましても、市民の病院として、いわゆる行政、議会、医師会、市民が一体となったこの存続に向けての取り組みをぜひとも協力方お願いしたいと考えております。

 以上でございます。

○議長(宮本明裕君)  遠藤素子君。

○遠藤素子君  出産祝い金についてですが、9人の30万円ということです。市長、何とかこの方たちだけでも経過措置をとるべきではないでしょうか。この方たちがおなかに赤ちゃんができたときには出産祝い金が出る予定でした。それが突然なくなるということですから、そのために赤ちゃんができたわけではないけれども、3月の末にできた人と4月の初めにできた人との間にそれだけの差をつくるというのはやはり納得できないという方の気持ちは十分わかるんではないでしょうか、その点お聞きしたいと思います。

 それから最後に、プルサーマルの問題です。

 確かに国はそういう推進の方向で進んでおりますが、近隣の市長として住民の健康と安全を考えたときには、十分物を言う資格があると思うんです。だから、そういう声がどんどん大きくなれば国も立ちどまって考えるという方向に行くんだと思うんです。そういう意味で、ぜひ声を上げていただきたいと思いますが、もう一度お願いします。

○議長(宮本明裕君)  市長。

○市長(高橋英吾君)  3人目なんですけど、中で大分議論しました、正直言って。そして、あのときにわずかの差でなったんですけれど、私は実はあのとき否決していただいて、そしてもう一点救済手段をやってくれたらいいなと、心の底では個人的には思ったんですけど、ああいうふうになりました。

 その後も議論しました。でも、私が賛成でも、全員の職員は反対でありました。やはりこれは法律として決まった以上はそう進みよると。私も本当に気の毒に今でも思っております。気持ちと法律は違いますので、その点御勘弁願いたいと思います。気持ちはあったんです。

 プルサーマルの反対といってもなかなか、伊方町長もおりますし、私どももおりますし、本当に全員が反対とかどうかという声はよくわからんわけでありますが、市長というのはいろんな人の上に立っておりますから、賛成者だけとか、反対者だけだとか、そっちに偏ることはできません。だから、総じて平均的なことを見ながら行動していくのが私の務めであります。私は、市長になるときにどの政党からも推薦を受けておりません。自民党の推薦も受けておりません。そういうことで、公平公正に皆さん方の意見をなにしていきたいと思います。

 以上です。

○議長(宮本明裕君)  これをもって一般質問を終結いたします。

 お諮りいたします。

 議事の都合により、明7日は休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

○議長(宮本明裕君)  御異議なしと認めます。よって、明7日は休会することに決しました。

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○議長(宮本明裕君)  これにて本日の会議を閉じます。

 以上で本日の日程は全部終了いたしました。

 明7日から9日までの3日間は休会であります。10日は午前10時から会議を開き、議案に対する質疑を行うことになっております。

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○議長(宮本明裕君)  本日はこれにて散会いたします。

午後 425分 散会

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地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。

 八幡浜市議会 議長 宮 本 明 裕

        議員 山 中 隆 徳

        議員 上 田 竹 則

お問い合わせ

議会事務局
住所:愛媛県八幡浜市北浜一丁目1番1号
TEL:0894-22-5998
FAX:0894-22-5963
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