平成21年八幡浜市議会3月定例会会議録第2号

公開日 2014年09月18日

 

議事日程 第2

平成2135() 午前10時開議

1

会議録署名議員の指名

2

一般質問

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本日の会議に付した事件

日程第1

会議録署名議員の指名

日程第2

一般質問

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出席議員(21)   

 1番  新 宮 康 史  君

 2番  上 田 浩 志  君

 3番    欠  番

 4番  井 上 和 浩  君

 5番  上 脇 和 代  君

 6番  魚 崎 清 則  君

 7番  山 中 隆 徳  君

 8番  二 宮 雅 男  君

 9番  遠 藤 素 子  君

 10番  武 田 成 幸  君

 11番  清 水 正 治  君

 12番  宇都宮 富 夫  君

 13番  兵 頭 孝 健  君

 14番  上 田 竹 則  君

 15番  松 本 昭 子  君

 16番  都 築   旦  君

 17番  住   和 信  君

 18番  中 岡 庸 治  君

 19番  宮 本 明 裕  君

 20番  大 山 政 司  君

 21番  萩 森 良 房  君

 22番  舛 田 尚 鶴  君

 23番    欠  番

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欠席議員(なし)

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説明のため出席した者の職氏名

 市長        高 橋 英 吾 君

 副市長       谷 口 治 正 君

 収入役       長 島   峻 君

 政策推進課長    中 榮 忠 敏 君

 危機管理室長    尾 﨑 政 利 君

 総務課長      山 本 一 夫 君

 財政課長      國 本   進 君

 税務課長      市 川 芳 和 君

 市民課長      柏 木 幸 雄 君

 生活環境課長    大 森 幸 二 君

 福祉事務所長    水 野 省 三 君

 保健センター所長  松 本 常 美 君

 人権啓発課長    田 中 良 三 君

 水産港湾課長    大 西   力 君

 建設課長      菊 池 賢 造 君

 監理開発課長    山 本 数 道 君

 農林課長      二 宮 嘉 彦 君

 商工観光課長    菊 池 正 康 君

 下水道課長     石 田   修 君

 保内庁舎管理課長  竹 内   茂 君

 水道課長      永 井 俊 明 君

 市立病院事務局長  田 中 正 憲 君

 会計課長      清 水 義 明 君

 教育委員会委員長  松 浦 直 児 君

 教育長       井 上 傳一郎 君

 学校教育課長    三 堂 嗣 夫 君

 生涯学習課長補佐  村 上   賢 君

 文化振興課長    松 本 俊 一 君

 代表監査委員    久保田 哲 弘 君

 監査事務局長    松 本   強 君

 農業委員会事務局長 山 下   裕 君

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会議に出席した議会事務局職員

 事務局長       菊 池 敏 和 君

 事務局次長兼議事係長 菊 池 和 弥 君

 調査係長       田 本 憲一郎 君

 書記         脇 野 和 仁 君

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午前1000分 開議

○議長(上田竹則君)  これより本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お手元に配付してあるとおりであります。

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○議長(上田竹則君)  日程第1 会議録署名議員の指名を行います。

 会議録署名議員は、議長において2番 上田浩志君、19番 宮本明裕君を指名いたします。

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○議長(上田竹則君)  日程第1 一般質問を行います。

 順次、質問を許します。

 二宮雅男君。

〔二宮雅男君登壇〕

○二宮雅男君  既に提出いたしております質問通告書に従いまして、大綱3点について質問させていただきます。

 大綱1、地区公民館について。

 保内地区公民館が委託制度になり2年が経過しました。保内地区の各館長さんや主事さんの懸命の努力や地域住民の協力で住民のよりどころとなり、軌道に乗りつつあります。

 さて、私は193月議会におきまして喜須来多目的センターの館としての確認やお願いを質問したところ、目的外使用で現状では無理との答弁でありました。また、使用について努力、研究するとのことでした。今般地区社会福祉協議会の立ち上げに向けて地区住民も時代の流れと認識し、努力しているところであります。

 しかし、地区社協の目玉の給食サービスをするにしても、調理場所一つとっても苦労が予測され、また住民のサークル活動やいろいろな活動もJAの間借り状態であり、旧八幡浜とは大きな格差があります。住民はそれでも自分たちの町は自分たちで明るくしようと懸命です。地区公民館の建設計画は今の財政状況では無理としても、多目的センターを館としての使用は全く不可能なのか、お伺いいたします。

 そこで、1、その後どのようにされたのか、また結果はどのようになったのか、お聞かせください。

 2、JAとの関係で道具や物品、部屋の使用についてはどのようになっているのか、お聞かせください。

 大綱2、過疎法について。

 市の人口の推移を見てみると、昭和30年の57,000人をピークに、平成元年4万人、そして平成17年合併時に42,433人と大きく減少しております。合併後も毎年550人ずつ減少している現状でありまして、現在では4万人余りでございます。出生数や死亡数の関係もありますが、単純に3つの高校の卒業生を500人とするなら、その人数が毎年流出あるいは減少していることになります。大学進学や働く場所がないなど、減り続けております。

 また、その減少の原因は高齢化と過疎地での生活難で、後継者がいないためであります。田畑の耕作放棄や放置森林で荒廃が進んでおり、また西宇和ブランドの果樹園地でさえ放棄園ができかけております。荒廃した農地を復元することは容易ではありません。先祖代々守り継いできた集落が消滅することは余りにもみじめです。

 その対策として、県も水源の森づくりや放置林対策として森林整備を進めております。また、国も県も市も農業の基盤整備等に努力されているところではありますが、現状は厳しく、田舎は荒廃しつつあります。急激な世界同時不況でパニック的な経済状況の中、過疎地を離れた人々を呼び戻すことができる諸施策が重要と思われます。

 そこで、お尋ねします。

 1、過疎集落の現状と見通しについて。

 2、過疎法の指定を受けて以後、若者定住促進や人口流出対策をどのように進められたのか、お聞かせください。

 32009年度末で期限切れとなる現行過疎法の後、過疎地域自立促進協議会で新規立法を求められ、元気な地域づくりの実現に向けての提言をまとめられたようでありますが、どのようなものであるのか、お聞かせください。

 大綱3、明るく夢あるまちづくりについて。

 100年に一度という世界的な経済不況、あのトヨタでさえ大幅な収益見直し、リストラや派遣社員の解雇と社会問題になっております。国会も今後のかじ取りに大混乱です。最近、出会う人ごとに何かええ話はないかということばかりです。救われるのは清掃活動や行事等でのボランティアさんに出会うときであります。この厳しい時代、何とか明るい元気な町にとの思いでありましょう。

 さて、さきの質問の人口減や少子化にも関係しますが、農業後継者がJAや地方局の地域対策室の支援でカップリングパーティーや出会い交流会を催し、盛会のようで元気さをうかがえます。県もこのような会を支援しています。カップルがなければ田舎は寂しく、後退します。

 そこで、1、出会い交流会の支援はどのようにしているのか、考え方をお尋ねします。

 若者へのインタビューでほとんどの人が八幡浜は好きだが働く場所と遊べる場所がないと答えています。そこで、2、若者定住促進と遊べる場所、いやしの場所が欲しいということでありますが、そういったものをどのようにつくろうとしているのか、考え方をお伺いいたします。

 以上、市長並びに関係理事者の誠意ある御答弁をお願いいたします。

○議長(上田竹則君)  市長。

○市長(高橋英吾君)  二宮議員の御質問の大綱第2、過疎法についてお答えいたします。

 まず、過疎法の経緯でございますが、昭和45年に過疎地域対策緊急措置法が施行、その後昭和55年に過疎地域振興特別措置法、平成2年に過疎地域活性化特別措置法、平成12年に現行の過疎地域自立促進特別措置法と、それぞれ10年間の時限立法として制定され、平成21年度末でその期限を迎えるわけであります。

 旧保内町においては昭和45年に過疎地域に指定されましたが、電力関係等の民間住宅や公営住宅の建設により人口減少に歯どめがかかり、平成2年に過疎地域の指定が外れました。一方、旧八幡浜市においては、平成44月に過疎地域として指定され、平成17年の合併後においても人口や財政力指数が過疎要件を満たすことにより全域が過疎地域に指定されているところでございます。

 合併後の過疎集落の現状でありますが、八幡浜市を行政区で見た場合、322の行政区が存在をいたしております。過疎指定を受けた後に消滅した集落はありませんが、322集落のうち65歳以上の比率が50%を超えている、いわゆる限界集落は31地区存在いたします。ただし、行政区が一概に集落を示すものではなく、八幡浜市大平なら、行政区で言えば大平1から大平16まで細分化をされております。例えばそれを大平地区という大きな範囲で集落と見た場合には、50%を超過する集落は市内で5つの集落ということになりますが、現状で推移すれば人口減少、高齢化が一層進行し、集落間での格差が強まるのではないかと危惧するところであります。

 次に、過疎法の財政上最大のメリットである過疎対策事業債の実績につきましては、旧八幡浜市が指定を受けた平成4年度からの実績を見ますと、各種道路整備を初め高齢者福祉施設整備、消防施設整備、下水道整備、集会所、公民館整備、保育所、児童センター整備と100件、事業費ベースでは約166億円、起債発行額は523,900万円となっており、若者定住や人口流出に歯どめをかける施策として快適で安心して居住できる環境整備、子供たちを安心して生み育てることのできる環境整備等に特に意を用いてきたところでございます。

 そのような中、平成21年度末で過疎法の期限を迎えることを踏まえ、昨年6月に県下17市町で愛媛県内過疎地域の集落実態調査に関する研究会を立ち上げ、集落の人口、世帯数、生活環境、産業構造、集落の実態を踏まえた必要施策等を協議し、11月に「元気な地域づくりの実現に向けて」という新過疎法への提言書をまとめ、愛媛県に提出したところでございます。その内容でございますが、新法制定に向けたポイントとしては、1、国家的課題と整合性のとれた仕組みづくり、2、地域指定要件、3、広域的取り組みの強化を掲げております。

 1、国家的課題と整合性のとれた仕組みづくりとしては、世界的に環境、食料等の問題が危惧されている中、森林、農地等の国土保全対策、安全・安心の食料の供給等は国家問題であり、過疎地域が果たしている役割が大きいため、これら課題に対する事業について事業内容の拡大、充実、税財政支援強化の仕組みづくりを求めております。

 2、地域指定要件については、地方財政が一段と厳しくなる中、指定要件は重要な意味を持つものであり、当市は全域が過疎地域として指定されていますが、中には一定の要件を満たせば全体を過疎地域としてみなすみなし過疎、引き続き合併前の区域のみを過疎とみなす一部過疎の3通りの指定要件があります。これらの地域が過疎指定から外されると事業費の確保が困難になることは明白であり、さらなる過疎化進行が避けて通れなくなるため、弾力的な地域指定の検討を求めています。

 3、広域的取り組みの強化としては、各市町村での対応はもちろんのこと、都道府県による医療の確保、整備、交通通信網の整備、地域資源を生かした各種産業の振興、都市との交流等、広域対応ができる助成、起債等に関する取り組みの強化を求めております。

 以上、概要でございますが、過疎地域が果たしている多面的、公共的機能を今後とも維持していくためには、引き続き過疎地域の振興を図り、そこに暮らす人々の生活を支えていくことは重要であると私としては認識しておりますので、国、県等関係機関に対し新法制定を強く要請してまいる所存でありますので、御理解賜りたいと思います。

 以上です。その他の問題に関しては担当課長より答弁をさせます。

○議長(上田竹則君)  政策推進課長。

○政策推進課長(中榮忠敏君)  二宮議員御質問の大綱3(2)若者定住促進と遊べる場所づくりをどのように進めるのかということについてお答えをいたします。

 まず、若者の定住促進についてでございますが、平成18年に「いま 共に育む 進取のまちづくり 風とらえ 風おこす」を将来像とした市総合計画を策定をし、新市としての発展が図れるようさまざまな施策に懸命に取り組んでいるところでございます。

 本市は地形的なハンディ、いわゆる平地が少なく地価が高いことなどから、近隣市に比べまして企業立地が難しく、雇用の場が少なく、毎年約150人人口が減少しておりまして、必然的に若者を中心に人口流出の状況が続いております。そうした中、さきの市議会協議会でも発表しましたとおり、県外からの企業進出が検討されるなど、明るい兆しも見えてきております。人口減少に歯どめをかける雇用の場を確保することは市の重要施策の大きな柱でありますので、その正式決定に向け最善を尽くすべく、来週には高橋市長みずから先方に出向きトップセールスをすることとしておりますが、今後もさまざまな施策を駆使し、より一層誘致促進に努めてまいる所存でございます。

 なお、若者の遊べる場所づくりについてでございますが、それが具体的にどういうものを指しているのか非常に抽象的な部分がございます。それと、それが市として整備の妥当性があるのかどうか、その辺も見きわめることも重要と考えております。そうした状況把握に時間も必要で、かつ簡単な解決ができるものではございませんが、そうした若者の切実な願い、要望があるということを常に心にとめつつ、事務をとり行っていきたいというふうに思っておりますので、御理解賜りたいと思います。

○議長(上田竹則君)  農林課長。

○農林課長(二宮嘉彦君)  大綱31のうち、農業後継者の出会い交流会の支援についてお答えをいたします。

 議員御指摘のとおり、JAでは青壮年同志会でがいなパーティー2008を昨年1012日に開き、31名の男女が参加をいたしまして、何組かのカップルができたと聞き及んでおります。

 市としての支援でございますが、県の青年農業者確保育成対策検討会において農業後継者の育成についてもともに検討をいたしております。また、青年農業者連絡協議会主催の交流会を年2回実施しており、先月、222日に行われました交流会においては男女50名が参加し、盛況でございました。この中からカップルが誕生すればと期待をいたしております。

 なお、協議会の事務局は市農林課で担当いたしておりまして、交流会などの運営につきましては職員が積極的に対応をいたしております。

 以上です。

○議長(上田竹則君)  教育長。

○教育長(井上傳一郎君)  二宮議員御質問の大綱1、地区公民館について、1、喜須来地区公民館について、2、JAとの関係について、部屋、物品等の使用についてお答えいたします。

 議員御指摘のとおり、各地区公民館では館長、主事、そして地域の皆さんの御協力によって活発な公民館活動を展開していただいているところでございます。現在の喜須来地区公民館は、御指摘のとおり、発足当初保内町多目的研修センターを喜須来地区公民館として使用できないかという話がありました。種々検討がなされましたが、この研修施設は国の補助事業、農業構造改善村落特別対策事業によって建設された建物で、これを地区公民館として利用することについては、当時目的外使用に当たるため使用できないという状況であり、現在JA喜須来支店2階の一室を市が有償で借り上げ、喜須来地区公民館事務所として使用させていただいているところでございます。

 これに関連して、昨年6月に国の法改正により補助事業によって取得した財産の処分基準が緩和されるという通知が市の農林課のほうにありました。これは国の補助対象財産であっても、地域活性化等を図る観点から財産処分するものであれば、国の承認を得て目的外使用として利用可能となるというものでございます。この認可手続によって国の承認が得られれば、保内町多目的研修センターを喜須来地区公民館として使用できるものではないかと考えております。認可に当たっては、クリアしなければならない要件がありますので、そのあたりを考慮しながら対応していきたいと考えています。

 いずれにしましても、市としましても地域の活性化や地区公民館の効果的な活動を図るためにハード面での地区公民館整備は欠かせないものと考えております。この点御理解のほどよろしくお願いいたします。

 また、JAとの関連で、道具や物品、部屋等の使用については無償で使用してよいとの確認をいたしております。

 続いて、大綱3、明るく夢あるまちづくりについて、出会い交流の支援はどのようにしているか、ア、青年団体についてお答えいたします。

 生涯学習課としての取り組みとして、八幡浜市青年協議会への助成があります。市内の各青年団が他の団体の活動をよく知り、お互いに理解を深めることによって各団体の活動面で広がりを持つことを目的として組織された団体であります。現在の構成団体は、JC、青年会議所です、それから青年団、商工会議所青年部、VYSの4団体で活動して、ドナーカードの登録の呼びかけ、てやてやウエーブの参加、協力事項としては福祉の集い、愛の献血、八幡神社の秋祭り、八幡浜ちゃんぽんメジャー化プロジェクト等があります。平成17年度まで若者の集いを開催していましたが、現在は議員御質問の出会い交流会等の活動事業はしていない状況でございます。

 以上でございます。

○議長(上田竹則君)  政策推進課長。

○政策推進課長(中榮忠敏君)  先ほどの私の答弁の中で、500人と申すべきところを150人と申したようでございます。大変失礼しました。500人に訂正をお願いいたします。

○議長(上田竹則君)  二宮雅男君。

○二宮雅男君  3点ばかり再質問させていただきます。

 まず1点は、今教育長からございましたが、農林課あたりもいろんな形で支援しとるというようなことでございますが、予算的なこともぜひお願いしたいと思いますし、そういった裏づけもぜひお願いしたい、このようなことについて1点お聞かせください、予算措置です。

 それから、市長に2点お願いいたします。

 公民館の館の使用については今ほど丁寧に御答弁いただきましたけれども、実はJAも非常に合理化のために合併が平成5年ごろから進んでおりまして、その後は昨年支店統合というようなことで、本当に保内地域もなかなか窮屈な地域住民がそういった思いをしております現実でございます。それまでは非常に地域の農協がいろんな形で地域の方を公民館の活動に対しても支援してもらっておりましたが、現在は非常にJAのほうも厳しく、そういったことが地域住民にとっては悲しい現実が続いております。物一つとっても、物品使用できてますよと言いますけれども、なかなか不便を来しておるのが現実でございますし、一番言いたいのは、例えば矢野崎支店と白浜の公民館、建築時には非常に難しかったと聞いております。そういったこともございますけれども、喜須来あたりは多目的センターは正式に言いますと保内町多目的研修集会施設と銘打ってあります。そういったものがなぜ目的外使用なのか、それも築30年もたってこれだけ世の中が変化しておるのに目的外使用じゃのではやっぱりこれは行政のほうが努力不足といいますか、そういったことをぜひ、いま一度市長に見解をお聞かせいただきたいと思うし、さらには一度ぐらいは公民館をその委託制度にして保内町のほうをのぞいておられるんかなあと、こういったことをお聞かせください。旧八幡浜との公民館では非常に格差があって、これをそれぞれがやっていけよでは丸投げではないかなと、このように感じますので、ぜひ市長の見解をお聞かせください。

 それから、市長にもう一点。

 港湾振興ビジョン、非常に大きな投資で夢あることで進んでおりますが、若者は本当に働く場所が非常に難しい状況はわかりますけれども、若者の答えているのが、働く場所と遊べる場所がないのは事実でございます。どのように認識され、港湾振興ビジョンあたりで生かされる思いか、御所見をお聞かせください。

 以上、よろしくお願いします。

○議長(上田竹則君)  市長。

○市長(高橋英吾君)  公民館は17ありますし、旧保内町では磯津ですか、あそこはできておるようで、あとの3つに関してはそれぞれの立場で前向きに場所とあれと行政と相談して、一応基本的につくるということです。

 それで、現在言われております喜須来のことは、法的にはもう解除されてるんじゃないかということで、今担当はそういう方向で向かっておると思いますが、予算面においては一応教育委員会が全体を見ながらやっております。今回皆さん方の臨時の議会で相当数公民館のいろいろな細かい点の予算がついてると思いますが、またそれを整理して、また足りない点はやっていきたいと思いますし、公民館をこれから川之石とか、それから宮内とか、そういう問題も頭にありますし、どんどん具体的に場所と物ができたらやっていきたいというのが私の考え方です。

 それから、港湾振興ビジョンですけれど、ちょっと誤解があるんですけど、埋め立ての半分は県がやっておるわけですから、あの魚市場のとこ、港湾の部分は市がやっておると。そこで何をするかというのは今31人の人にお願いして9月ぐらいに市に答申が出てくると思います。

 そういうことで、そこで雇用の面ですけれど、どれぐらいできるかということは今計算中ですが、大体私が、物によって違うんですから、50人から100人ぐらいできるんじゃないかというのが四、五年前の計算ですが、その他雇用の場をつくるといっても八幡浜は土地が高いし工業用水がないという点で、意外に保内町に集中しているのは地下水があるということで、来週の月曜日も県へ行ってある企業が来るということで発表するわけですが。そういう中で、とにかく雇用の面は非常に頭が痛いということで、何らかの方法でふやしたいということですけど、最終的には私たちはこの土地に一番適しているのは、災害がないし気候が非常にいいので、シルバータウン的なものをつくれば介護士とかそういうものが雇用が出てくるんではないかと思いますので、工場をつくったりというのは現状では難しいと思います。できる限り私たちの知恵を絞って雇用の場をつくっていきたいと思います。

 その他の問題は担当課長より答弁させます。

○議長(上田竹則君)  農林課長。

○農林課長(二宮嘉彦君)  まず、出会いの関係の助成についてでございますが、八幡浜市青年農業者連絡協議会へは年間228,000円の助成をいたしております。ただ、これは出会いの交流会のためということではございません、全体の組織に助成をいたしております。

 それと、喜須来公民館についてでございますけれども、現在の施設、多目的研修集会施設ですから、あらゆるいろんな行事に使えるのは確かに御指摘のとおりでございますが、県のほうで御相談を申し上げましたときには、公民館活動として行事をされるのは一向に構わないんだけれども、趣旨に応じとると思うと。ただ、公民館として看板を上げるなり何なりすると、それはあくまで別のものになってしまうので御注意を願いたいし、それなりの手続が欲しいということでございましたので、ただ補助金の返還の対象にもなりますよということでしたのでちゅうちょをいたしておりましたが、今般法の緩和がございましたので、もう一度改めて協議を進めているところでございますので、御理解をいただきたいと思います。

○議長(上田竹則君)  次、上田浩志君。

〔上田浩志君登壇〕

○上田浩志君  私は、質問通告書に従い、大綱3点について市長並びに関係理事者にお伺いいたします。

 大綱1は、地場産業の育成についてであります。

 水産資源の減少と魚離れをキーワードに「ニッポンの漁業を救え!“省エネ”と“未利用魚”に活路」というテーマでテレビ東京系列の「ガイヤの夜明け」が危機脱出に奮闘する漁業関係者の姿を追いかける番組が放映されていました。水産王国だったはずの日本の国内漁業生産量は1980年代をピークに減少を続けて、2007年には半分以下の水準に落ち込んでいると報じていました。

 八幡浜市においても同様で、魚市場の水揚げ量や売上高が年々減少しており、衰退が言われて久しいのに、八幡浜市はこれまで政治的にバックアップしてこなかったのではないでしょうか。第1次産業の漁業が栄えれば、それに伴う2次産業として水産加工業の発展、開発も考えられ、雇用などにも結びつく可能性があり、当市としては足元を見て町の活性化を考え、地場産業の育成を図るべきだと思います。

 そこで、次の3点について質問をいたします。

 1点目は、新魚市場についてであります。

 平成25年度をめどにオープンさせる新市場は建設費の半分が補助される水産庁の制度を活用して、職の安全に配慮した高度衛生管理型を目指すものですが、使用者からは従来型の施設で十分との声や、一方衛生管理型は必要だが、使いやすいよう見直しをとの意見も聞かれます。

 そこで、市長にお伺いいたします。

 生産市場である八幡浜市場は産地間競争に勝ち残るには消費者の信頼を得るための衛生管理型魚市場の整備が必要不可欠であると考えております。宮崎県のトップセールスマンをしてきた東国原知事は、テレビを初めとしたメディア戦略で宮崎のすばらしさをPRしてきました。私は今回の市場整備を水産業を元気にする大きなチャンスととらえ、安心・安全な魚を全国にアピールすることが重要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。

 また、輸送資材費が高騰する中、新市場建設に伴い予想される市場使用料などの負担増も大きな懸念材料となっていますが、これらの解決策はあるのかどうか、お伺いいたします。

 2点目は、漁業支援についてであります。

 平成17年に合併した県内最大規模の八幡浜漁協は、昨年の全国一斉休漁にも参加し、漁業経営を圧迫している燃油への独自対策として燃油価格を据え置く特別措置を行ってきましたが、現状は変わらず、安い外国産にも押されて魚価が低迷し、厳しさは増す一方で、子供に後を継げと言えないのが現実です。地域を代表する沖合底びき網漁船の稼働もここ10年で12統から1統に激減しており、この危機的状況を市はどのように考えているのか、お伺いします。

 また、八幡浜漁協では製氷、貯氷などの関連施設を整備する計画であり、市として地元漁協の負担軽減策の一つとして国の補助対象事業が採択されないものかお願いするところでもあります。

 3点目は、仮設魚市場についてであります。

 水産物の輸入量が増大する中で、近年逆に韓国や中国へ輸出する魚がふえています。八幡浜市水産物卸売市場の仲買人は、多獲魚のタチウオ、イカ、ゴマサバなど日本で買い手がつかず、養殖のえさなどにランク落ちすれば価格は下がり、経費を差し引いても魚価安の日本より有利と話していました。また、宇和島産養殖ブリは国内では供給過剰などで価格が低迷していて、日本食ブームが続くアメリカ市場での販路開拓に期待を寄せているところであります。

 そこで、現在の仮設市場を利用しての海外へ輸出できる港としての活用を考えてもおかしくない時代だと思いますが、お伺いいたします。

 大綱2は、農業の振興についてであります。

 平成20年産温州ミカンは裏年で集荷量が全国的に2割近く減る中、JA西宇和では減少分を1割以下に抑え、販売額が6年ぶりに90億円の大台を突破し、総合果物であるリンゴ、カキについては豊作に加え、低品質果が多いの中、ミカンのひとり勝ちの状況となりました。

 しかし、農業を取り巻く環境は依然として厳しいものがあり、後継者がいなく、耕作放棄地がふえ、高齢化が進み、昭和一けた生まれの年代はもう75歳となり、そろそろ引退の時期が近く、数年の間に担い手の中枢部隊がいなくなってしまう危機的な状態となっております。

 そこで、元気を取り戻し、未来を切り開くには経営能力の高い担い手を育成すること、すなわち強い担い手をつくることが必要であり、解決策だと考えます。

 そこで、次の4点について質問をいたします。

 1点目は、農業の雇用についてであります。

 不況で職を失った派遣社員を新規就農者として育てたり、農業法人で雇用したりする動きが各地で本格化していますが、未経験者の就農には乗り越えるべきハードルが高いのが現実です。

 そこで、人手の欲しい農家と農作業に従事したい人がそれぞれ仕事内容や期間、賃金などの希望条件を記入して、市役所で台帳を閲覧できるようにし、条件の合う人や希望する仕事がある場合には個別に連絡を取り合うという農業人材バンクを創設し、労働力を必要とする農家に求職者をあっせんする事業を行ってはいかがでしょうか、お伺いいたします。

 2点目は、高収益農業の展開についてであります。

 最近本当に求めている人に商品を届けたいとの気持ちから、インターネット等を活用して流通の経路を確保し、売れる農業を展開している農家や消費者の声が直接聞ける直接販売を行っている農家がふえています。それらの試みに共通しているのは、八幡浜のすばらしい立地、風土など、商品周辺のよさを知ってもらい、さらに商品の特性や品質を理解してもらうことです。農業もやり方によっては安定してサラリーマンに負けない給料が取れる仕事であると考えます。今後八幡浜ならではの施策として、農業復活の好機に最も重要だと思うものは何か、また今後どのように取り組んでいくのか、お伺いをいたします。

 3点目は、農事組合法人についてであります。

 農事組合法人とは、農業を共同で営むための法人で、集落営農を法人化する場合に選択されることが多く、公平性が確保されやすい、軽減税率が採用されている、設立コストが低く手続が簡便といったメリットがあります。近い将来、耕作放棄が予想されますが、任意組合では農地法上、組合員から耕作権を借りたり、所有権を買い取ったりはできず、将来の任意組合の法人化により耕作、所有権を法人化への移譲ができるなどの条件を整えて後継者づくりにつなげ、また法人化で国などの補助が受けやすくなるので、加工施設の建設などを計画すれば、経営基盤の強化になると思いますが、この農事組合法人について、市としてどう考えるか、お伺いをいたします。

 4点目は、農業者年金についてであります。

 国民年金受給者でひとり暮らしの高齢農家が年金では生活費を支払うのがやっと、農業一筋で生きてきた結果がこれなのか、役所や会社に勤めていて年金が1カ月20万円以上の人もいるのに、農家はとにかく夫婦2人が元気でないと苦しいとため息が漏れています。農業者で夫婦2人の平均的な家計費は年額272万円で、国民年金だけでは年額158万円なので、月額約10万円不足します。65歳からの平均余命は男性で約18年、女性では23年と試算されており、老後を安心して過ごすためには年金を充実させておくことが大切だと考えます。農業者年金には、若い農業者の担い手として頑張る方には保険料2万円のうち最高1万円の国庫補助金があり、この有利な年金制度のメリットを農業関係者に情報提供と活用を促してはと思いますが、いかがでしょうか、お伺いをいたします。

 大綱3は、スポーツを通したまちづくりについてであります。

 八幡浜高校女子駅伝チームは愛媛県代表として活躍し、全国レベルに恥じない実力と高く評価され、当八幡浜市の誇りであります。スポーツの魅力は最善の結果を求めて正々堂々と戦うことであり、筋書きのないドラマであります。不屈の挑戦は人に夢と感動、勇気を与えることができます。スポーツや部活動で得た夢と感動、そして勇気をできるだけ多くの人と共有し、だれもが生涯にわたってスポーツを生活の中に取り入れ、楽しめる環境づくりへとつなげていくことが大切であると考えます。

 八幡浜市出身のスポーツジャーナリスト二宮清純さんは、スポーツはかけがえのない文化で、健全な競争心をはぐくむ。今の日本人に欠けているのは競争心で、共存共栄と競争心は車の両輪であり、それをなし遂げることができるのがスポーツで、スポーツが盛んになると地域住民が健康になると言っています。

 そこで、次の3点について質問をいたします。

 1点目は、スポーツ振興計画についてであります。

 八幡浜市スポーツ振興計画は、生涯にわたっていつでもどこでもいつまでもスポーツに親しむことができるスポーツレクリエーションの充実と、これを通した市の活性化に努めるとの目標を立て、スポーツ活動体制の充実では、指導者の育成、確保に努め、有資格者を積極的に活用し、スポーツ活動の推進体制を強化するとのことですが、具体的にどのような施策を行うのか。また、高齢化が進展していることから、寝たきりにならない、させないためには老人スポーツをどうするかも大切で、老人スポーツ専門の指導者も必要であります。そして、平成29年開催予定の愛媛国体に向け、ジュニア選手やその指導者の育成にも努力すべきだと思いますが、いかがでしょうか、お伺いをいたします。

 2点目は、市民スポーツセンターの利用についてであります。

 市民スポーツセンターでは、成人対象の教室として生き生き体操、太極拳、らくらくヨガ、エアロビクスなどが行われており、健康ブームを反映して多くの市民が利用しています。中には参加者が多くて教室を週2回にふやしてほしいという健康教室もあるほどです。

 一方では、エアロバイク、ランニングマシンを初め各種ストレッチ機器が充実しているトレーニング室は低料金で利用しやすいのに、中学生以下は保護者同伴でないと利用できないという状況であり、共通するのは指導者に払う費用がないことです。市民が楽しく健康増進ができれば、もう少し予算をつけてもいいのではないでしょうか、お伺いをいたします。

 3点目は、スポーツ派遣事業についてであります。

 子供の健康を守る地域専門家連携事業に今治市は文部科学省の委託事業として県内唯一のモデル地域に指定され、小・中学生のスポーツ障害を防ぐため、日本体育協会からスポーツドクターを派遣して、小・中学校でのセミナーを開くことなどを決めました。スポーツ障害とは、同じ運動を繰り返すことにより生じる障害であり、使い過ぎ症候群とも呼ばれています。八幡浜市では、スポーツ少年団など多くの子供たちがスポーツにかかわっており、当市においてもこのような事業を考えてはいかがでしょうか、お伺いをいたします。

 以上、大綱3点についての力強い御答弁を期待し、質問を終わります。

○議長(上田竹則君)  市長。

○市長(高橋英吾君)  上田議員の大綱1、地場産業の育成について、①新市場について、ア、高度衛生管理型市場のアピールについて、市場使用料についてをお答えいたします。

 議員御指摘のとおり、食の安全・安心に関する消費者の関心は高く、産地市場においてもより高度な衛生管理が求められており、高度衛生管理型魚市場を整備しなければ、今後順次整備される衛生面を強化した他産地の市場との競争には勝ち残れないと考えております。

 先日も水産庁から派遣された大日本水産の方が市場関係50名を集めていろいろ話しされたそうであります。その中で、台の上に載って威勢のいい魚を競りをする、いわゆる長靴をはいてやるということも、これは非常によさそうですけれど、その長靴からばい菌が入って大変なことになることもありますし、いきのいい魚だけではなかなか東京まで送る場合にはいろいろ問題があるということで、第1回のそういう面においてのお話があったそうでありまして、私も新聞を読むのと同時に担当者にいろいろ聞いております。

 そういう時代でありますから、新しい魚市場、市場から出荷される安心・安全な魚を私みずからトップセールスマンとして全国に向けて宣伝することは当然のことですが、ただそのときにそこにおるかどうか私はまだわかりませんのでこの程度にしますが、全国的に先駆けて衛生管理が行き届いた魚市場を整備し、消費者の信用と信頼をいち早くかち取ることによって市場そのものがブランド化することとなり、何よりのPRになると確信しております。いわゆる野菜一つでも顔写真が出て、どこの何の人がこの野菜をとったと、それからどういうルートで来たかということで、関アジ、関サバは2種類ですけれど、私どもが目指しておるのは八幡浜の魚市場を通った魚は国民にとって安心・安全であると、これが最大の私はメリットだと思っております。

 なお、市場使用料については、市場の建設費用等から計算いたしますが、なるべく市場利用者の負担にならない金額設定にしたいと考えております。

 大綱1の②漁業支援について、水産業の危機的状況について市の考えについて、市場関連施設を整備する漁協の負担軽減策について。

 水産業の窮状については十分に認識しております。現在、漁業者への支援策としては、漁業者が漁業振興事業に必要な資金の借り入れの利子補給である漁業近代化資金利子補給、平成17年度制定された漁業用燃油対策特別資金を漁業者が漁協から借り入れた資金の利子補給を行っております。また、漁業経営の維持が困難に陥っている漁業者を救済するため、利子補給を行う制度を平成21年度新たに八幡浜市漁業経営維持安定資金利子補給金交付要綱を整備し、本年度から予定をしております。漁業者の減少、魚価低迷、大型漁船の老朽化等水産業を取り巻く情勢は厳しく、市場建設と並行して解決しなければならないと思っており、難しい課題でありますが、漁協並びに水産関係者と十分協議しながら行政としてやれる施策、支援等を行う考えであります。

 なお、トロール漁船に関しては、国がやめろやめろということでやめ賃を出してやめさせた経過がありまして、国の政策で我々はなかなか抵抗できなかったということ。理由はいろいろあると思うんですけれど、漁業資源の問題とか、海底を非常に底びき網が傷めるとか、そういういろんな問題でありますが、それにのっとって私たちは残念ながら国の政策が、反対はしたんですけれど、なかなかうまくいかなかった。今12隻頑張っておりますので、我々もできる限り、可能な限り応援していきたいと思っております。

 次に、市場関連施設を整備する漁協の負担軽減策についてお答えいたします。

 議員御指摘のとおり、新魚市場関連施設として製氷、貯氷、冷蔵冷凍施設につきましては、八幡浜漁協が整備する予定であります。その施設整備については、国費補助事業である強い水産業づくり交付金事業で実施できるとの回答を水産庁及び愛媛県より出ております。

 その他の問題に関しましては担当課長より答弁をさせます。

○議長(上田竹則君)  水産港湾課長。

○水産港湾課長(大西 力君)  3点目、仮設魚市場についてにお答えいたします。

 八幡浜市水産物卸売市場の仲買人さんが魚市場で取引を行った魚、タチオウ、タイ、エイ等を九州や山口の港から主として韓国、一部は中国に輸出していると聞いております。現在、八幡浜港から直接海外への輸出を行っておりませんが、海外の市場に受け入れられる質の高い魚を扱っていることは現在の輸出がそれを証明しているところであります。

 海外への水産物の輸出について漁協に聞きましたところ、実績としては主に韓国で、通関業者を介せば余り問題なく行えますが、生鮮品の輸出を行う場合の一番の障壁は検疫にあるとのことでございました。水産物を輸出する上でも衛生面における管理を徹底する必要があり、高度衛生管理型魚市場の整備と関係者の意識向上が必須であると思います。

 議員御提案の八幡浜港からの水産物の海外輸出については、実績もございますので、仲買人組合と相談し検討したいと考えます。

 仮設魚市場については、新しい市場を整備するまでの仮の施設として整備いたしましたが、新市場整備後の利用方法については今後慎重に検討したいと考えております。

 以上です。

○議長(上田竹則君)  農林課長。

○農林課長(二宮嘉彦君)  大綱2、農業の振興についてお答えをいたします。

 まず1点目、農業雇用についてでございますが、確かに全国的にも議員御指摘のとおり、農業分野への雇用の動きが活発化してきております。近隣では伊方において無料職業紹介所が開設されており、幾らかの実績があるようでございますので、今後情報収集をし、参考にしていきたいと思います。

 ただ、農業人材バンクにつきましては職業安定法などの許可が必要となりますので、それらを踏まえた上で今後の検討課題とさせていただきたいと思います。

 続いて2点目、高収益農業の展開についてお答えをいたします。

 インターネットなどの活用により独自の流通経路の確保、消費者と直結した販売を行う農家がふえてきておりますが、八幡浜市の現状では農協による共販体制が今のところ主流でございます。確かに高収益農業は農業の最終目標であり、サラリーマンに負けない農業の展開ができれば、後継者問題も農業者の高齢化も、ひいては耕作放棄地問題も解決するように思います。つまりは高品質のミカンを中心としたかんきつの生産と有利販売、規模拡大と経営の合理化を進めることと考えます。過去から規模拡大、省力化につながる農道、モノラック、スプリンクラーなどの土地基盤の整備を初め、品質の均一化を図るための選果場の整備、高品質かんきつへの改植事業に取り組んでまいりました。

 今後とも、補助事業を利用し、園内道の整備などによる農作業の省力化、効率化、高付加価値品種への改植などを進めて高収益農業を構築していくための支援を行い、経営能力の高い担い手の育成を行ってまいりたいと考えております。

 続きまして、第3点目、農事組合法人についてお答えをいたします。

 当市においては、果樹の販売は共販体制が確立されており、一般的な集落営農組織からの移行での法人化は現在の八幡浜市の農業では十分なメリットが発揮できないのではないかと考えております。現在、農業生産法人は数件ございますが、果樹関係では家族経営体となっております。一定の農業収入が見込まれる経営体では、それぞれが経営の一翼を担い、自覚と責任を持つことでより高い経営意識を持つことにつながり、後継者育成について非常に有効であると考えております。

 一方、JA西宇和は合併をいたしましたが、真穴、川上、日の丸などに代表されるようなものは共同選果部会として集荷、販売については従来の形態を残しながら存続をいたしております。それぞれの共選においてブランドも立ち上げ、有利販売の努力をされております。特に川上地区については農地流動部会などの活動も活発で、水田地帯とはまた違った集落営農が展開されていると思っております。産地を存続するために農事組合法人での営農も一つの手段ではあり、実情を見ながら検討をしてまいりたいと思っております。

 以上です。

○議長(上田竹則君)  農業委員会事務局長。

○農業委員会事務局長(山下 裕君)  上田議員の大綱2、農業の振興についての4点目、農業者年金についてお答えいたします。

 農業者年金は、農業者の方が広く加入ができ、少子・高齢化時代に強い年金でございます。当市におきましても、加入者10万人早期達成3カ年計画に基づき、八幡浜市を5つのブロックに分け、農業委員を中心として農協の担当者等で組織する農業者地区別加入推進班を設置しております。加入目標を設定し、国庫補助が受けれる者の名簿を作成して、戸別訪問による推進、パンフレット配布による周知を図っております。

 平成19年度からの3カ年の愛媛県の加入目標数は300人であり、平成2012月末現在112人の新規加入者となっております。当市は42人の加入目標に対して44人の新規加入者を獲得しております。中四国ではトップクラスの実績を残しております。

 しかしながら、本制度の情報提供としては、戸別訪問、年1回の農業委員会だよりの発行、パンフレットの配布だけでは制度の周知は必ずしも十分でない部分もあると認識しております。今後は、市の広報、農協の機関誌等を利用して、さらに農業者年金制度の幅広い周知を図ってまいりたいと考えております。

 以上であります。

○議長(上田竹則君)  教育長。

○教育長(井上傳一郎君)  上田議員御質問の大綱3、スポーツを通じたまちづくりの3点、1点目、スポーツの振興計画について、2点目、市民スポーツセンターの利用について、3点目、スポーツ派遣事業についてお答えいたします。

 まず、1点目のスポーツの振興計画について、関係機関との連携をとり、指導者の育成、確保、有資格者を積極的に活用してスポーツ活動の推進体制を進めているところでありますが、具体的には有資格者の新規獲得のため、市体育協会が実施しています公認スポーツ指導員の資格取得の助成、現在36名登録しております。県体育協会からの各種資格取得の募集案内を加盟団体に送付しています。また、指導者の活用として浜っ子人材育成銀行の登録、現在は54人でございます、を行い、市内に公表しております。

 高齢者スポーツについては、保健福祉センターの事業ではありますが、市老人クラブ連合会において各種スポーツ大会を開催し、市社会福祉協議会において介護予防事業の体操教室を行っているところであります。

 今後の課題として、御指摘のとおり、老人スポーツ専門の指導者の育成にも努めていきたいと考えております。

 また、平成29年開催予定の愛媛国体において、八幡浜市は成年男子バレーボールが内定を受けておりますが、当市開催競技において、競技団体等と連携し、スポーツ教室などの事業を推進し、市民の意識向上を図りたいと考えております。

 今後もなお一層のスポーツ活動体制の充実を進めていきたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。

 次に、2点目の市民スポーツセンターの利用についてでございます。

 御質問のとおり、現在中学生以下については保護者または成人者同伴でないと利用できないこととなっております。中学生以下の利用者が安全・安心な環境のもとトレーニングルームを使用するには、監視員、インストラクター等の導入が必要となります。ことし4月から市民スポーツセンターは指定管理者制度を導入いたしますが、現在の大幅な変更は考えておりません。今後、指定管理者と協議の上、変更が可能か検討させていただきます。

 3点目のスポーツ派遣事業についてお答えいたします。

 スポーツを通じて青少年の体と心を育てるスポーツ少年団等の活動において、将来を担う子供たちの健康管理は重要項目であります。当市において、スポーツ少年団加盟団体において必ず1名は安全対策の講義を受けたスポーツ少年団指導者を配置しております。また、学校教育におきましては、総合危機管理において安全対策を受けております。

 しかしながら、議員御指摘のスポーツドクターの派遣など専門医による指導は行っておりません。今後、教育委員会及びスポーツ少年団等の意向を確認して、要望が大きければ検討したいと考えますので、御理解いただきたいと思います。

 以上でございます。

○議長(上田竹則君)  上田浩志君。

○上田浩志君  それでは、再質問をさせていただきます。

 大綱11点目、市場使用料についてでありますけども、先ほど市長より関係者に負担にならない程度で設定をするということでありましたけども、市場関係者にとっては使用料金が旧市場に比べどの程度高くなるのか心配され、余り高くなると価格の面からも今以上に魚離れにつながるのではないかと懸念をいたしています。完成後の使用料設定時には、関係者の意欲高揚も視野に入れて御判断がされるものと期待をしております。

 そこで、現使用料金での据え置きなのか、また完成後の使用状況を見ながら使用者と相談の上無理のない対応をするのか、その方向性について市長のお考え方を聞きたいと思います。

 それから、大綱22点目、高収益農業の展開について、農業復活の好機に最も重要なと思うものは何かということに関しまして課長よりるる御説明がありましたが、私は消費者のニーズに的確に対応した農産物の生産、加工、流通、販売に積極的に取り組み、消費拡大、販売拡大に努めることが最も重要であると考えております。そして、農業を起点とした新しいビジネスを展開することが農業の所得向上には必要不可欠であり、農商工連携による新たな取り組みを通じて経営能力の高い担い手を育成することが必要であると思いますが、いかがでしょうか。

 以上、2点について御答弁をお願いいたします。

○議長(上田竹則君)  市長。

○市長(高橋英吾君)  再質問の市場使用料についてでございますが、新しい市場は高度衛生管理型として整備するため、事業費のおおむね2分の1は国の補助金、残りについては有利な起債を予定しておりますんで、整備費用は非常に安く抑えることができると思います。したがって、よって新しい魚市場の使用料については現在の仮設魚市場の使用料と同程度と予定しており、関係者の負担をできるだけ少なくする考えでございますので、御理解願いたいと思います。

 以上です。

○議長(上田竹則君)  農林課長。

○農林課長(二宮嘉彦君)  議員の再質問にお答えをいたします。

 議員御指摘のとおりだと思っておりますが、八幡浜のミカン産業につきましては先人たちのたくましい努力によりまして農協を中心とした共販体制の中で日本一のミカン産地を形成したと今でも確信をいたしております。

 そういった中で、できるもの、できないものを精査しながら御協力できるものは御協力できるもの、お助けできるものはお助けできるということで、取捨選択しながら高収益農業の展開について尽力してまいりたいと思っております。

 以上です。

○議長(上田竹則君)  休憩いたします。

午前1107分 休憩

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午前1122分 再開

○議長(上田竹則君)  再開いたします。

 遠藤素子君。

〔遠藤素子君登壇〕

○遠藤素子君  私は、質問通告書に従いまして、大綱4点について質問いたします。市長並びに関係理事者の皆さんには誠意ある御答弁をお願いいたします。

 大綱第1点は、社会的弱者に優しい福祉のまちづくりについてであります。

 市長は10年前、市長に就任された当時から福祉と教育のまちづくりを目指すことを市政の大きな柱に掲げてこられました。しかし、未曾有の大不況と言われる現在、当市でも市民の暮らしへの不安と窮状はこれまでとは大きな違いを見せ、あすを生き抜くこと、それ自体が脅かされている人々が多いように感じます。

 私ども日本共産党八幡浜市委員会は今市民アンケートを行っているところですが、そこには生活が苦しくなっている様子が生々しく書かれており、国の悪政によって所得の低い弱い者ほどますます痛めつけられている実態が浮かび上がっています。このようなときだけに、市政はこの悪政から市民を守るためにこれまでの延長線上ではない格段の施策、努力が今求められていると思います。ところが、来年度の予算編成において、また今議会冒頭に行われました総括説明において、市民のこの窮状に触れる言葉はなく、私はとても残念に思いました。

 そこで、伺います。

 まず、すべての人に健康保険証の交付をという点であります。

 後期高齢者医療制度が施行されて1年になろうという現在も、この制度の廃止を求める声はますます激しくなっております。人間を年齢で差別するようなこの制度は、その理念が根本から間違っており、いずれ廃止されるべきものだと考えていますが、しかし今現在抱えている問題を放置することはできません。全国保険医団体連合会が各都道府県の保険医協会などを通じ、昨年9月分の保険料滞納者を全国587自治体でアンケート調査したところ、その数はおよそ17万人に上り、保険料を直接納める人の約1割が滞納しているということが先ごろわかりました。この制度では、原則として滞納が1年間続くと医療費窓口負担が一たん10割になる資格証明書が発行され、事実上無保険状態になります。滞納者は75歳以上の人の中でも収入の低い人たちで、現実には医者にかかれない人を生み出し、命と健康を脅かす事態となることは明らかです。当市で現在まで保険料滞納者はどれくらいいますか、伺います。

 次に、この制度が導入されるまでは、すなわち国民健康保険制度では被爆者と75歳以上の高齢者は保険証取り上げの対象外でした。命に直結するからです。病気になりがちな高齢者から保険証を取り上げることは、人道上許されないと思います。すべての人に保険証は交付されるべきだと思いますが、どのように対処されますか、伺います。

 次に、12月議会で国民健康保険料滞納世帯の保険証に関する私の質問に対し、悪質なもの以外は交付しているとのことでした。このたび厚労省が日本共産党の小池議員の質問趣意書に答え、分納などに応じていない場合でも必要な場合は保険証を交付するよう通達を出していると思いますが、このことについて市民への周知はなされていますか。120日、子供のいる世帯に限らず、医療が必要で医療費負担が難しいと市長に申し出れば国保料を支払えない特別な事情に準ずると考え、緊急的な対応として短期保険証を発行できるというものです。保険料を払えないまま滞納しているけれど、医者にかかる必要に迫られた場合、我慢するのではなくて相談に来るよう周知すべきだと思うのですが、いかがでしょうか。

 次は、介護保険制度についてです。

 この制度が発足して10年目を迎えようとしております。果たして高齢化社会のニーズにこたえる制度になっているでしょうか。今月3日付の毎日新聞には、この3年間で介護殺人が97件も起きており、その多くが介護保険制度を利用しながら防げなかったとの報道があり、衝撃を受けました。

 そこで、伺いたいと思います。

 この4月から要介護認定の基準が変わるとのことですが、これまではコンピューターによる1次判定と統計的な参考資料をもとに認定審査会が行われ、1次判定が変更されることもあったようですが、4月からの新方式ではこの統計的な参考資料が削除されるため、諸条件を加味しての温かい判定ができないのではないか。実際の試案では実態より軽い判定が続出していて、サービスの制限を余儀なくされるのではないかとの懸念が出ているといいます。もしこのたびの改定が介護度を低くするためのものであるとしたら、この制度の導入時によく言われた保険あって介護なしの心配が現実のものになりかねません。この点をどのように対処されますか、伺います。

 次に、介護保険料の値上げが今議会に提案されていますが、32%もの値上げ幅はこれまでが基準額3,132円で県下で3番目に低く抑えられていたということであるにしても、被保険者にとっては大変な負担増になります。国の緊急特別対策によってこの2年間は値上げ幅が多少緩和されるとしても、低所得者にとっては大変です。そこで、緊急の特別対策として介護保険料の軽減策を実施して、不況下で苦しむ市民を救済すべきではありませんか。調べてみますと、松山では保険料の段階を7段階にし、第2段階を合計所得と課税年金収入の合計が80万円とあるところを150万円としているとのことです。また、全国には8段階に細かく分けることによって滞納者を減らし、介護保険制度から排除される人が出ないような工夫がなされているところもあるようです。当市でも検討すべきではありませんか。

 次に、介護現場の問題です。

 介護現場は深刻な人材不足だと言われています。これは低過ぎる賃金、高齢者の尊厳を大切にしたいという初心を生かせない劣悪な労働条件などが原因だと言われています。それをこのままにして外国から労働者を連れてきて安い賃金で働かせようという動きに私は心から憤りを覚えます。働きたい人は日本に幾らでもいます。根本から介護従事者の報酬を引き上げ、生きがいを持って働けるようにすべきではないでしょうか。世論と運動に押され、政府も4月から介護報酬を3%引き上げるようです。しかし、これでは焼け石に水だとの声も聞きますが、当市の場合、介護従事者の報酬アップにつながるのでしょうか、伺います。

 もう一つは、障害者のためのグループホームの設置についてであります。障害者の我が子を懸命に支えて頑張っている人たちが、もし自分が倒れたらこの子はどうなるのか、この子を残して自分が先に行くことはできない、いつまでも元気でいたいけれど、次第に老いていく自分を自覚しないわけにはいかないなどと障害を持つ人が安心して入れる施設が市内に一つもないことにとても不安を抱いておられます。宿泊ができるグループホームのような施設を早急につくるべきではないでしょうか。それは雇用の創出にもつながると思うのですが、いかがでしょうか。

 

 大綱第2点は、伊方原発でのプルサーマル計画の凍結、中止を求めるものです。

 四国電力は耐震性やプルサーマルはすべて安全性が確保されているとして、フランスからのMOX燃料の海上輸送が近く行われようとしています。しかし、四電の耐震安全性に関する評価や高燃焼度燃料とMOX燃料併用実績、MOX燃料輸送などについては各方面から疑義の声が上がっています。一度過酷事故が起これば、この地域は人の住めない地域になってしまうような危険なものであるだけに、立場の違いを越え、批判的な意見を十分に聞き、それを納得させるだけのものがなければ実行に移すことはできないと考えるのが普通のあり方だと思います。

 私は先月24日、伊方原発プルサーマル計画の中止を求める愛媛県民共同の会の皆さんとともに国会の国交省と原子力安全・保安院へこの計画の中止を求めて要請に行ってまいりましたが、国の原発政策に大変大きな不信を抱きました。それは国が事業所がこう言っているから安全だといった態度で終始したことです。中でも次の2点については会場がざわめくほどに驚いたものです。

 1つは、プルサーマルの燃焼後の高レベル放射性廃棄物をどうするのか、全く見通しが立っていないということです。いわば核のごみをどうするのか見通しもないまま、立てないまま見切り発車しようとしているのです。その問題は2011年から本格的な検討を始めるとの答弁に参加者一同はあっけにとられたところです。ガラス固化体となるから大丈夫だなどと言いますが、現在の廃棄物を置く場所も、引き受ける自治体は全国どこにも出てきていません。ましてや、プルサーマルの廃棄物、ガラス固化体のそばに数秒いるだけで死に至るような危険な物質、しかも何万年、何十万年も危険度が続くというようなものをつくり出して後世に責任が持てるでしょうか。私たちは数十年しか生きられないのです。そんな危険なものが伊方にそのまま貯蔵されることになりかねません。このように、さらに危険度の増すプルサーマル計画はやはり凍結し、中止するしかないのではないでしょうか。

 もう一つは、以前に高燃焼度燃料とMOX燃料の併用という実験もしていない、諸外国でも例のない伊方のプルサーマル計画の危険性について尋ねたところ、国は確認できなかったというものでした。ところが、その後四電がベルギーで実績があったとされ、だから安全だと言われてきました。しかし、その具体的な内容については公表されておらず、疑義があるとして今回の要請の中で、ベルギーでは現在もこの方法が使われているのかとの共産党の佐々木 泉県議の質問に対し、原子力安全・保安院からはそれはつかんでいないのでわからないとの答弁でした。四電はベルギーに実績があるから安全としてきたのですが、それが不透明であることがはっきりしました。

 その上、国の総務省からの改善勧告や県の県民環境部長からも四電の耐震安全評価に対して伊方原発から遠く離れたところではなく、直近の活断層を標準にした再評価を求める要請がなされている現在、八幡浜としてもいま一度計画を凍結し、安全性の再確認と丁寧な住民への説明を求めるべきだと思いますが、いかがですか。

 大綱第3点は、農業の振興についてであります。

 食料の自給率が40%を切り、食の安全が叫ばれる今日、八幡浜のおいしいミカンは私たちの誇りであり、何としても守っていかねばならないと思います。ことしは品薄でしたからミカンが山に捨てられるということはありませんでしたが、これまでには山が赤く染まるほどに捨てられることがたびたびありました。そのたびに何とかならないものか、政府が買い上げて飢えている人たちに送ることはできないのか、国がだめなら市でやるべきではないのか、それもできないなら、せめてミカンをジュースにして活用すれば捨てなくて済むものをと本当に詳しい思いをしてきました。そのときの農家の皆さんの気持ちはいかばかりかと胸が痛みます。

 そこで、お聞きします。

 保内にありましたポンパックの後のえひめフーズが営業を始めて1年になろうとしています。創業に際し市は一定の支援を約束しました。そのとき、私はミカン農家の皆さんの前からの強い要望である小型のミカンジュース加工施設をつくることを提案しました。そのときの答弁は、もう少し時間を置いて、会社が落ちついてきたら提案あるいは依頼をするということだったと思いますが、その後の進捗状況をお聞きします。

 次に、中山間地域等直接支払制度が施行されて既に9年になります。外国からのグレープフルーツや濃縮ジュースなどの輸入でミカンの価格が暴落し、再生産のための費用も取り戻せないといった声のもとこの制度がつくられ、価格保障あるいは所得保障との位置づけがなされていたと思いますが、この制度をどのように評価されていますか。毎年34,000万円余りが補助金として交付されているわけですが、あちこちに畑が分散しているある方のお話では、集落によってその補助金の使い方や参加者の総会や報告のあり方などが違っていて、市の指導がどのようになっているのか疑問を抱いているという方が少なくありません。各集落からの報告のマニュアルはあるのでしょうか。各集落に対してどのような指導をされているのか、伺います。

 大綱第4点は、雇用と社会保険についてであります。

 12月議会で私は官製ワーキングプアについてお聞きしました。そこでは、市の関係では違法な労働条件で働いている人はおおむねいないという答弁であったと思います。ところが、その後あちらこちらで公民館の主事さんが週20時間は優に超えて働いているにもかかわらず、雇用保険に入っていないということをお聞きしました。これは明らかに違法であり、すぐにも改善されるべきだと思いますが、いかがでしょうか。このことは公民館が地域の自治活動の拠点としていかに機能するかという問題と深くかかわっていると思います。公民館の守り役として扱うのか、地域住民の総意を酌み上げ、いかにして住みよい地域づくりをしていくのか、その総代表と見るのか、市の姿勢が問われる問題だと思うのですが、いかがでしょうか。

 以上で私の質問を終わります。

○議長(上田竹則君)  市長。

○市長(高橋英吾君)  遠藤議員の大綱2、伊方原発でのプルサーマル計画の凍結中止についてお答えいたします。

 平成19年に発生した新潟県中越沖地震における東京電力柏崎刈羽原子力発電所の被災状況を見るとき、近い将来の発生が危惧される南海地震等における四国電力伊方原子力発電所の耐震対策について十分な対応を望むものであります。

 議員御指摘の平成22年度を目途に伊方発電所3号機の導入を予定しているプルサーマル計画につきましては、エネルギーの安定供給などにかかわることであり、国民生活に重大な影響を及ぼすことから、国家的プロジェクトとして取り組まれているところであります。

 愛媛県におきましては、国を初め愛媛県や地元関係者など有識者が参画する伊方原子力発電所環境安全管理委員会において安全の確保を大前提とした十分な審議と議論を尽くした計画であると認識いたしております。本市といたしましては、四国電力にプルサーマル計画、新検査制度、高経年化対策、耐震安全性評価などに対する安全性について市民の不安を解消するために積極的な説明を行うとともに、原子力発電所の安全運転についてあらゆる機会をとらえ要望していきたいと存じます。

 今後とも国、県及び諸般の情勢を見きわめつつ注意深く見守ってまいりたいと考えておりますが、現時点において、国、県及び四国電力に対してプルサーマル計画の凍結中止について申し入れを行う考えはございませんので、御理解のほどよろしくお願いをいたします。

 その他の問題は担当課長より答弁をさせます。

○議長(上田竹則君)  市民課長。

○市民課長(柏木幸雄君)  大綱1、福祉のまちづくりについて、まず1点目のすべての人に保険証を、その中で後期高齢者医療保険料を未納の人は何人ぐらいか、それからすべての人に保険証を交付すべきであるがどうかと、3点目としまして国保の短期被保険者証による緊急的な対応について、まとめてお答えを申し上げます。

 まず、後期高齢者医療保険料の2月末での未納者につきましては104人でございます。このうち第1期から第7期分までの未納者は28人であります。未納者には納期到来後督促はがきや未納通知書を出し収納対策を講じております。ただ、年度途中での保険料軽減措置の拡大や年金天引きから口座振替の選択制など制度改正が行われておりまして、大変複雑化しております。勘違いなどによる未納者も多くあると思われますので、引き続き周知に努めてまいりたいと考えております。

 2点目のすべての被保険者の保険証の交付についてでありますけども、資格証明書の発行基準につきましては、後期高齢者の医療の確保に関する法律に規定されており、後期高齢者医療の保険者であります愛媛県広域連合で資格証明書の交付を行うことになっております。

 ただ、206月の政府・与党の見直し方針において、相当な収入があるにもかかわらず保険料を納めないいわゆる悪質の者に限って適用をする、それ以外の方々については従前のとおりの運用とし、その方針を徹底すると示されてございます。これを受けまして、広域連合としましては分納誓約を履行している方々には通常より有効期限の短い短期被保険者証を交付し、支払い能力があるにもかかわらず納付しない悪質な被保険者や、特別な事情がないにもかかわらず分納誓約を履行しない者に限って資格証を交付する方向で検討をいたしております。

 また、国において交付基準を検討されており、今後国の見解を待って県広域連合においても基準を定めることとなってございます。

 3点目の国保の短期被保険者証による緊急的対応についてでございます。昨年12月、議会でも答弁いたしましたが、資格証明書の交付につきましては、1年以上の滞納があり、かつ納税相談にも応じていただけない、いわゆる悪質な世帯のみを対象といたしております。緊急に医療が必要で医療費の一時払いが困難であるとか、保険料が払えない特別な事情があれば、窓口に来ていただき、事情の申し出と納税相談に応じていただければ、短期被保険者証を交付いたしてございます。

 また、滞納者に弁明書の提出等の機会を付与いたしておりまして、なおかつ応じない人に資格証明書を交付をいたしてございます。この交付の際に緊急的対応についての文書を同封したいと考えており、改めて周知は考えてございません。

 以上でございます。

○議長(上田竹則君)  保健センター所長。

○保健センター所長(松本常美君)  遠藤議員の大綱1(2)介護保険制度について御質問にお答えいたします。

 最初に、要介護認定の基準変更についてでございます。

 介護保険制度では、寝たきりや認知症などで介護を必要とする要介護状態になった場合や、日常生活を営むのに支障があると見込まれる要支援状態になった場合に介護サービスを受けることができます。そのため、この要介護状態や要支援状態にあるかどうか、要介護状態にあるとすればどの程度なのかについて認定を受ける必要があります。要介護認定は介護サービスの給付額に結びつくことから、その基準については公平公正に、また客観的に行われるよう全国一律に定められたコンピューターによる1次判定と、それをもとに保健・医療・福祉の専門家で構成される介護認定審査会が行う2次判定の2段階で行われております。その中には、必要により介護度が変更されることもあります。平成214月より要介護認定に対する全般的な見直しが行われることになりました。特に要介護認定の適正化と認定の効率化を図るため、認定調査項目や要介護認定基準時間の見直し等を行うこととしています。

 議員御指摘の認定基準の見直しは認定に地域差が出ているのをもう一度要介護認定基準と呼ばれる介護の手間を時間に換算する方式で審査するという原則に戻すことと、1次判定に使われている調査データを新しい実態に即した内容にデータ更新することが大きな目的であります。

 ただ、全国で実施したモデル事業の集計では1次判定が調査項目の変更などにより低く出てくる傾向もあると言われております。八幡浜市では、今後ともコンピューターによる1次判定後の保健・医療・福祉の専門家による介護認定審査会の2次判定を慎重に行い、段階を踏まえ、実態に即した公平、適切な介護認定を進めていきたいと考えております。

 2点目の介護保険料値上げの対応についてでございます。

 議員御指摘のとおり、今回提案させていただいております介護保険料引き上げは、後期高齢者の方の増加に伴い要介護認定者が増加し、介護給付が伸びたこと、また介護給付費準備基金の減少により保険料の財源として利用できなくなったことなどにより大幅引き上げになるもので、高齢者の方々には御負担をおかけすることになります。

 しかし、介護保険制度では負担割合が法的に定められており、65歳以上の第1号被保険者が20%、40歳から64歳までの第2号被保険者の30%を合わせ、保険料での負担が50%、国、県、市で50%と大枠が決まっております。市独自の施策により保険料の減額をすることができない制度となっておりますので、御理解のほどお願いいたします。

 また、介護保険料の段階の細分化についてでございますが、第4期の介護保険料設定については、従来からの基本の6段階に加え各段階を細分化する料金設定も可能であるとされております。具体的には、第4段階で本人所得が80万円以下の者について基本保険料額となるべきところを85%程度に、また第5段階の本来基本料金の125%となるべき段階のうち、本人所得が125万円以下の者については110%程度に設定している自治体もあります。

 しかしながら、保険者全体での保険料徴収必要額はこれらの軽減によっても変わりません。結果としては軽減分は全段階に振り分けられ、低所得者層の実質的引き上げとなってしまうために八幡浜市では従来どおりの基本6段階での料金を設定しております。御理解のほどお願いいたします。

 3点目の介護従事者の処遇改善を目的とした報酬引き上げは、介護従事者の処遇改善となるかについてでございます。今回の介護報酬の引き上げは過酷な労働環境と言われる介護の場で働く方に対し給与を初めとしたもろもろの処遇改善を行うことを目的として介護報酬を引き上げるものです。しかしながら、実際の事業所レベルでは介護報酬の引き上げ算定は人員の配置や書類整備など加算条件が厳しく、加算算定できる報酬が少ないのが現状です。従事者へどのような形で対応されているかについては、今回の引き上げを含め介護報酬全額が介護事業者へ直接支払われるため、介護従事者へどのような形でどれだけ反映されているかを把握することは保険者としては困難なものであります。今回の引き上げ方針にかかわらず、八幡浜市の介護従事者の処遇改善は働く方、また介護を受ける方にとっても関心の深い事案であります。県などとも連絡をとり合い、適正なものになるよう保険者の立場で見守っていきたいと考えております。

 以上でございます。

○議長(上田竹則君)  福祉事務所長。

○福祉事務所長(水野省三君)  遠藤議員御質問の大綱13点目、障害者のためのグループホームの設置をについてお答えをいたします。

 現在八幡浜市出身の障害者の方々が夜間のサービス、いわゆる寝泊まりできるサービスを利用されている状況を申し上げますと、全国で32施設、121人といった状況となっております。そのうち、八幡浜市における施設といたしましては、主に精神障害者を対象とした4施設で利用者37人となっております。

 こういった状況の中、議員御指摘のように保護者の高齢化に備え市内にグループホームをといった潜在化されたニーズは少なくないものと認識をいたしているところでございます。

 しかしながら、グループホームの施設整備に係る補助制度につきましては、新設、改修にかかわらず市が設置主体では補助対象とならず、社会福祉法人または医療法人に限定をされております。また、障害福祉サービス事業におけるグループホームは夜間を過ごすためだけのサービスであるため、食事の提供や昼間のサービスは加味されていない比較的安い単価設定となっております。したがって、新たにグループホームを設置するためには、民間事業者の協力が不可欠である上、運営面においても経営を考慮して昼間のサービスを組み合わせた形で事業を提供する等の調整も必要になってくると思われます。

 現在、市では障害者団体、事業所、行政等で構成する障害者地域自立支援協議会を立ち上げて、地域で障害者の福祉に取り組む体制を整えているところでございます。議員の御提案はグループホームのようなものということで若干定義はあいまいでございますが、グループホームの設置等につきましても地域における障害福祉の施策を重要な課題の一つとして当協議会で取り上げて検討してまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと存じます。

 以上です。

○議長(上田竹則君)  農林課長。

○農林課長(二宮嘉彦君)  大綱3、農業の振興についてお答えをいたします。

 まず、1点目のミカンの加工施設についてでございますが、議員御指摘のような事情で愛媛県では愛媛飲料のポンジュースというものが過去からございます。

 さて、昨年の3月議会において、えひめフーズの業務がスタートいたしましたら相談に行きたいと回答をさせていただきました。昨年の11月に商工観光課長とともに会社にお伺いし、いろいろお話をさせていただきました。趣旨にも御理解をいただき、会社としてもできるだけ地元のお役に立ちたいということでありましたが、残念ながらその時点ではまだ難しいということでございました。今後とも機会をとらえてお話をしたいと思っております。

 続きまして、第2点目の中山間地域等直接支払制度についてお答えいたします。

 まず、制度の評価はどうかということでございますが、八幡浜市のような農地のほとんどが中山間地域では、耕作放棄地の防止、農道の管理、補修などに大変役に立っており、高く評価をいたしております。来年で第2期が終わるわけですが、第3期の継続を国に要望しているところでございます。

 次に、2点目の各集落への指導はどうかということでございますが、集落での取り組みについては初年度にそれぞれ集落内で話し合い、協定を作成し、それによって集落の農地の保全等に取り組んでおります。補助金の使い方につきましては、基本的には農業に関連し、各集落で話し合い、決定をすればある程度自由に使えます。市の指導につきましては、毎年5月に52集落の代表者との説明会を実施し、報告等の様式を示しております。

 また、12月末には活動報告や支払い等の関係書類を提出していただき、チェックを行っております。不明瞭な点があればその都度指摘をし、改善をしていただいているところであります。また、日々御相談もありますので、その都度指導をするようにしております。

 以上です。

○議長(上田竹則君)  教育長。

○教育長(井上傳一郎君)  遠藤議員御質問の大綱4の雇用と社会保険についてお答えいたします。

 従来、地区公民館の主事においては勤務時間が不明確であるということなどから社会保険等への適用がなされていない状況でありました。今後、勤務時間の把握などに努め、議員御指摘のとおり適切な運用を図ってまいりたいと考えております。

 なお、今回勤務時間などにより被保険者となる者が妥当とされた者については、平成214月より社会保険へ加入手続を行うものでございます。御理解のほどよろしくお願いいたします。

○議長(上田竹則君)  休憩いたします。

午後 零時01分 休憩

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午後 零時59分 再開

○議長(上田竹則君)  再開いたします。

 遠藤素子君。

○遠藤素子君  再質問をさせていただきます。

 まず、大綱1の福祉のまちづくりについてですが、後期高齢者医療制度が始まりまして、75歳以上の被保険者のうち2月末で104人の滞納者があるということでした。そのうち一切払ってないのは28人だというお答えだったと思いますが、その中で分納に応じた者については保険証を認めると、渡すというお答えだったと思うんですが、もう75歳以上の人に窓口へ来いとかということは言わなくても、これはもう命にかかわることですから、お年寄りが本当にそんな悪質なことをするっていうのも私には考えられないわけですが、ぜひともこの75歳以上の資格証明書を発行というのはやめるべきだと思うんですが、市長におかれましては県の広域連合の委員でいらっしゃいますから、ぜひ県に向かってこのことを言って、すべての人に保険証を渡せるように努力をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 それから、介護保険についてですが、新しい認定によりますと、一番私が驚きましたのは寝たきりの人を自立と判定するようなことが出ていました。こんなことがあっていいんでしょうか。寝たきりだから動かなくていいから自立に判定するというふうな、そういうふうなことが結果として出てるということです。八幡浜では所長さん初め非常に実態に即して判定されているようですから、この点くれぐれもサービスが低下することのないようにお願いしたいと、これは要望しておきます。

 それから、介護保険料の値上げについてですが、先ほどちょっとよくわからなかったんですが、6段階を7段階、8段階に分けると低所得者のほうが割合が高くなるみたいな御答弁だったかと思うんですが、ちょっともう一度説明をしていただきたいと思います。それは、低所得者に負担が重くならないような配分をすればいいことではないかと私は思うんですが、その点お願いします。

 それから、大綱2のプルサーマル、つい先日も東京電力は27日、柏崎刈羽原子力発電所の放水口に付着した貝などから微量の放射性物質が見つかったと発表した、こういう記事が載っていました。貝から人工放射性物質であるコバルト60が見つかったという報道です。伊方の場合もそういうことがないのかどうか、民間の団体が定期的に調査をされているようですけど、伊方の四国電力でもそういうことがされてるのかどうか、つかんでおられたらお聞きしたいと思います。

 また、チェルノブイリの事故から二十数年がたちましたが、今ごろになって子供たちにがんの発病、子供たちだけでなくがんの発生率が非常にふえているという報道もあります。非常に長い期間にわたって影響のある放射性物質ですから、やはり今よりさらに危険になるプルサーマルについては、国、県任せでなく、やっぱり八幡浜市として物を言っていただきたいと強く思うんですが、いかがでしょうか。

 それから、大綱3の中山間地域等直接支払制度への指導についてですが、5月ごろに52集落の代表者を集めて説明をし、12月ごろにはチェックもしているという御答弁でした。これはある地域のある集落の総会の資料ですが、ここにはいつ何をしたかということがすべて書かれてあります。そして、きちんと一円に至るまで収支決算がなされ、それから監査報告書もつけてこれを総会の席で配り、また全参加者にこれを各戸に配っているというものです。こういうマニュアルを報告させるということにすれば、不透明さはなくなっていくんじゃないかと思うんです。ぜひそういう指導をしていただけたらと思うんですが、いかがでしょうか。

○議長(上田竹則君)  市長。

○市長(高橋英吾君)  最初の75歳以上の人で払わん人は窓口に来いとか、そういうのは保険証を取り上げるとかということなんですけど、現場に行った人に聞いたほうがいいので、もちろんそういう人にはそういうことはしないと思いますので、ちょっと担当者から現場の75歳、二十何人ですか、75歳以上のそういう人がおるかどうか、お金持ってて払わん人以外はそういうことはしないというふうに聞いておりますので、現場担当から答弁させます。その他の問題は担当課長より答弁をさせます。

○議長(上田竹則君)  市民課長。

○市民課長(柏木幸雄君)  先ほど申し上げました104名という形で申し上げております。そのうち全く今まで払ってない28名と申し上げました。

 それで、その中でも御説明申し上げましたけども、今年4月からこの制度がスタートいたしまして、その中でいわゆる7月で本算定をしたんですけども、8月の時点で先ほど申しました政府の改善がございました。そういう中で非常に煩雑になっております。そういうことで、本人の皆さん方には先ほど申しました通知とか納付依頼についてはしておりますけども、そういった具体的な制度改正による本当の、今回の場合におきましては勘違い等があるんではないかなと思っておりますし、私どもとしまして、今直ちにそういう資格証を発行するということは考えておりませんが、先ほど申しましたように、政府の与党の見直し案にありまして、納めない悪質な者については当然今までありますこの制度に基づいた短期証の交付であるとか資格証の交付、そういったものについては対応しなければならないと考えてございます。

 まずは、そういった状況の中で、国のほうもいわゆる先ほど遠藤議員も言われました従前どおりの運用ということが基本原則にございますので、そういったところの国の方針がどういう形の従前通りになるのか、そういったところを今現在は見守っておるという状況でございます。

○議長(上田竹則君)  危機管理室長。

○危機管理室長(尾﨑政利君)  遠藤議員再質問にお答えします。

 排水口、集水口、東京電力ですが、その貝殻から放射性物質が検出されたがということでございました。伊方発電所においてはこのような異常があったという報告は受けておりません。

 また、プルサーマル計画の凍結、中止をすべきではないかとの再質問でございますが、先ほどの答弁にもありましたように、プルサーマル計画は国家的プロジェクトであり、国がその必要性、安全性について慎重に審査し、許可したものと認識しております。

 八幡浜市といたしましては、市長が伊方発電所環境安全管理委員会の委員でありますので、この委員会の席上で伊方原子力発電所の耐震対策を含む安全な運行及び市民に対して不安を解消できるわかりやすい説明を行うことをたびたび要望されております。

 また、四国電力株式会社の社長、常務、伊方発電所の所長などにも機会あるごとに同様な要望をされております。今後も引き続き要望していただきたいと思っとるわけでございます。

 しかし、現時点において、プルサーマル計画の凍結、中止要請を国、四国電力、県等に行うつもりはありません。

 以上でございます。

○議長(上田竹則君)  保健センター所長。

○保健センター所長(松本常美君)  遠藤議員の再質問にお答えいたします。

 保険料の段階の細分化についてでございますが、例えば4段階、標準的な保険料でございますが、そのところに本人以外の、本人は非課税ですけども、世帯の中に市民税のかかる方がいらっしゃった場合に4段階となりますが、その中で本人の所得が80万円以下の者については、本来基準の金額であります49,800円のところをその分の85%にするということになりますと、1人につき13,000円程度低くなります。それぞれ細分化することで低くなった金額は改めまして一番下のところに再度振り分けるという方法になっておりますので、最終的に一番低い段階の方にまで若干上乗せが来るということなので、八幡浜市としては6段階にさせていただいたということになっております。

 以上です。

○議長(上田竹則君)  農林課長。

○農林課長(二宮嘉彦君)  中山間地域直接支払制度の再質問についてお答えをいたします。

 本事業は、従来の補助事業と少し異なり、集落の裁量に任された点が多々あるのは承知いたしております。したがいまして、集落によって多少温度差があるのも承知をいたしております。

 ただ、御指摘がありましたように、本制度がよりよい制度になるように今後さらに指導をしたいと思っておりますので、御理解をいただきたいと思います。

○議長(上田竹則君)  遠藤素子君。

○遠藤素子君  今回の質問に対しまして市としていろいろ考えていただいたとは思うんですが、国保にしましても、それから後期高齢者医療制度にしましても、それから介護保険制度につきましても国庫負担がどんどん減らされて、例えば介護保険では国庫負担が最初50%であったと、それが25%に減らされ、三位一体の改革で22.8%まで国の負担が減らされている、こういう状況のもとでやっぱり下のほうにしわ寄せが来てるんだと思います。

 それですから、ぜひ市長におかれては全国市長会議だとか、それから県の広域連合の会議など、それからプルサーマルにつきましては県の環境管理委員会、そういうところでぜひとも地域の自治体ではもう力が及ばないということを強く訴えていただきたいということを要望いたしまして、質問を終わります。

○議長(上田竹則君)  次、清水正治君。

〔清水正治君登壇〕

○清水正治君  提出しております通告書に従って、3月度の本会議一般質問をさせていただきます。

 今国会では国民の生活などはそっちのけで、やれ解散だ、やれ衆議院選挙だとしきりに権力争いに血眼の様相を示しておるように思います。新年度予算案が衆議院を通過し、年度内の成立が確定したところで少し落ちついてきたのではないかと思いますが、これによって定額給付金などの財源を確保する2008年度第2次補正予算関連法案は、昨日、34日に成立をいたしました。この法案成立で高速道路料金の引き下げ、また子育て応援特別手当とか定額給付金の支給が実現をいたします。我が八幡浜市では4月下旬から10月下旬にかけて支給されるとの報道がありました。随分時間がかかりましたが、これも国の権力争いの中で国民不在と言われるお粗末な結果ではないかと私は思います。

 我が八幡浜市でも4月には平成の三国志が実現するのではないかと思いますが、どなたが勝利をおさめられても八幡浜の現実は変わりません。しっかりと現実の上に立っていただいてかじ取りをしていただきたいと念願する市民の一人であります。

 前置きが少し長くなりましたが、それでは本題に入ります。

 大綱の1、学校の耐震補強対策について、大綱の2、妊婦健康診査について、この2点、また再度質問をさせていただきます。

 まず、大綱1の学校の耐震補強対策について3つほどお尋ねをいたしますが、新年度予算に宮内小学校体育館の耐震補強工事費が12,460万円、川之石小学校体育館の耐震補強工事費が7,150万円、保内中学校体育館の耐震補強工事費13,550万円というのが計上されておったように思います。この工事は21年度内に完了するのかをひとつお尋ねをいたします。

 それから、2つ目としまして、八代中学校のような生徒のたくさんいる学校の校舎で教室等の耐震改修が先送りされているように思うんですが、その理由は何だろうかとお聞かせをいただきたいと思います。

 3番目といたしまして、日土小学校の工事がおくれているような報道がありましたが、この件について現在の進捗状況をお伺いをいたします。

 大綱2の妊婦健康診査について、今国会で妊婦健診が14回まで公費負担となるようですが、我が八幡浜市では昨年4月より公費負担5回プラス9回の市独自の取り組みを四国で最初に実現、さらに前期と後期の2回、エコー検診まで実施をいたしました。私のところにもいろんな問い合わせをいただきましたが、今回の政府の発表で全14回の公費負担が実行されると、我が市の取り組みはどのようになるのか、せめて前期、後期の2回のエコー検診は引き続き延長すれば市民の負担が軽くなりますが、理事者のお考えはいかがでしょうか、お伺いをいたします。

 

 以上で私の質問を終わります。

○議長(上田竹則君)  市長。

○市長(高橋英吾君)  清水議員の質問に対してお答えいたします。

 大綱2の妊婦健康診査についてでありますが、その前に三国志、それから私は三つどもえと思っておりますが、それぞれの人が出ることは八幡浜市をよくしようということで現状維持以下にはならないということです。また、私の場合は市町村合併した当事者でありますから、やはり最低総仕上げとして8年はやらないと、旧保内町、旧八幡浜市絶対にともに栄えていかなければいけないというような気持ちでおりますので、それぞれの方の主張を聞いて、公平に判断していただきたいと思います。

 さて、妊婦検査については、前々ですか、質問されて5回やれということでしたんですけど、そのときに我々行政側がはっと気がついて、これはどうせ将来国は14回にするだろうと、少子化問題、そういうことで清水議員の質問に対して上乗せして答えたわけであります。そういうことで本当にありがとうございました。

 八幡浜市では、平成20年度より妊婦健康診査の健診料の一部の公費負担を14回に拡大いたしました。特に超音波検診を2回取り入れており、その受診券はほぼ100%の人が利用されております。

 平成21年度におきましても、14回の公費負担を予定しておりますが、議員御指摘のように国から妊婦健康診査臨時特例交付金の通知が出ております。そのため愛媛県下全市町が統一された方法で八幡浜市と同様14回の妊婦健康診査を補助し、そのうち9回分については14,000円を補助することを検討しております。これを受け、八幡浜市は41日以降より妊婦さんお一人に対する公費負担額を45,680円から58,710円に増額し、さらに妊婦健診料の負担を軽減していくことにしておりますので、御理解を願いたいと思います。

 その他の問題に関しては担当課長より答弁をさせます。

○議長(上田竹則君)  学校教育課長。

○学校教育課長(三堂嗣夫君)  清水議員御質問の大綱1の学校の耐震補強対策についての3点について順次お答えをいたします。

 まず、1点目の来年度予算計上の宮内、川之石小学校、保内中学校の旧保内の学校体育館耐震化につきましては、合併前から耐震化を手がけていた関係から、平成17年度に2次診断等を実施し、Is値0.3未満であり、大規模地震により倒壊する危険性が高い建物であると診断されています。

 昨年6月の地震防災特措法の改正により補助率のかさ上げの措置のある平成22年度までに早急に耐震補強工事をする必要があります。年度内完成は可能かどうかにつきましては、補強設計内容の評定依頼が全国的に殺到しているため、現状といたしましては数カ月を要している状況でありますが、計画どおり年度内改正に向かって努力してまいりたいと存じます。

 2点目の八代中学校など大規模校の耐震補強工事の先送りについての質問につきましては、平成15年度から17年度にかけて実施済みの耐震1次診断の数値結果により2次診断の計画を立てております。旧八幡浜市の小・中学校の耐震2次診断は平成19年度より順次実施しております。今年度国の1次補正予算により交付金活用事業により12月議会で承認された914棟の耐震2次診断業務委託で市内すべての2次診断結果がことしの8月中旬には出そろいます。この結果により耐震補強計画はでき上がる予定となっております。

 3点目の日土小学校校舎改修改築工事の進捗状況につきましては、今年度中の完成は困難であると判断せざるを得なくなりました。この改修工事は、御承知のとおり、現代の学校に求められている耐震性の確保はもちろんのこと、なお付加価値として国の重要文化財指定を目指した改築工事であります。

 工事がおくれている大きな要因は、取りかかりが少し遅かったことと、文化庁の指導を仰ぎながら、全国的に見ても例のない木造校舎の改修工事を実施しております関係から、部材の検証等に当初予想していたより多くの時間を要したことであります。改めて重要文化財指定の重さを思い知らされているところでございます。

 新西校舎主体工事は予定どおり完成をいたしますが、工事全体の進捗率は約70%となります。突貫工事ではなく安心・安全な学校に改修するためには3カ月の工事延長となり、夏休みに引っ越し、2学期、新校舎で授業ができる見通しとなります。

 以上でございます。

○議長(上田竹則君)  清水正治君。

○清水正治君  1点だけお伺いをいたします。

 今日土小学校の進捗状況について課長のほうからお話を伺いました。先日の全員協議会でもございましたけれども、このおくれる工事について再度また予算がどんどんつぎ込まれることのないような、そういうふうにひとつ工夫をしてもらいたいなと、このように思うんですが、その点はいかがでしょうか。

○議長(上田竹則君)  学校教育課長。

○学校教育課長(三堂嗣夫君)  繰越予算の関係でございますけれども、仮設校舎のリース料のみ新しい年度に予算化してございます。約200万円の予算化をしておりますが、その200万円だけをお願いしたいと思っております。

 以上でございます。

○議長(上田竹則君)  次、上脇和代君。

〔上脇和代君登壇〕

○上脇和代君  私は、通告書に従いまして、大綱2について質問をさせていただきます。市長並びに理事者の誠意ある御答弁をお願いいたします。

 大綱1でありますが、高橋市長の次期市長を目指す政治姿勢についてであります。

 高橋市長は、213日、記者会見において次期市長選挙に出馬される意向を表明されておられます。合併して4年、市民は明るい展望を期待し新市を迎えたのでありますが、その成果が上がっているとは言えないのが現状ではないでしょうか。市民個々においては活力を求めて努力されておりますが、八幡浜市全体の閉塞感はぬぐいようもありません。今回の市長選挙には前市議会議員からも2人の方が市政の刷新を目指して立候補を表明されると聞き及んでおります。市民の関心も徐々に高まっていくことと思います。

 そこで、高橋市長はどのような政策をもって市長選に臨まれるのか、その決意のほどを以下の点に絞ってお伺いいたします。

 質問の1は、市長は市民の融合には10年はかかると述べられておりますが、新市になって4年、その成果と課題をどのように評価されておられますか、お伺いいたします。

 質問の2は、市立八幡浜総合病院についてであります。

 市長は去る213日の出馬記者会見においては市立病院の存続のめどはつきましたと述べられ、223日の記者会見では新年度の4月以降には内科医が3人になり、内科、外科医が減れば満足のいく救急医療体制は望めないと述べられており、看護師の大量退職は予想外だったとも述べられております。病院経営上の視点から見れば、医師等医療従事者不足は患者の減少につながり、収益の減少、さらには経営の悪化につながることは言うまでもありません。国の制度上の問題はあるとしても、今一番市民が不安であり、心配していることは病院が正常に機能していないということであります。医師の確保や病院の再生についてどのような具体的な対策を持っておられるのか、明確にお答えをいただきたいと思います。

 質問の3は、八幡浜港振興ビジョンでありますが、魚市場整備検討委員会では高度衛生管理型新魚市場として当初計画より縮小した面積で来年夏までに具体化させ、平成25年から供用開始と公表されておりますが、今回市長選に出馬される予定の方からは、この計画の再検証と見直しを強調されておられます。市長はどのようにお考えになられますか、お伺いをいたします。

 また、漁獲高の減少や漁業就労者の減少、高齢化について将来の展望をどのようにお考えか、お伺いいたします。

 港湾施設についても、八幡浜市の再生をかけた一大プロジェクトであり、市民の大きな関心事でもあります。失敗は許されません。当初の計画どおり進行しているかどうか、現時点での率直な進捗状況をお伺いいたします。

 質問の4は、農業の振興対策についてであります。

 去る1月中旬、私は農業委員の一人として東京の大田市場を視察し、市場関係者の話を聞く機会を得ました。市場関係者の話では愛媛のミカンを高く評価されており、市場としてはよいミカン産地は残していきたい、そのために価格設定も考えていく、産地のほうでもぜひ頑張ってほしいとの力強い話でありました。このとき頭をかすめたのは八幡浜市の現状であります。一部の産地を除いては農業従事者の高齢化や後継者不足、それに伴う放任園の増加など、問題は山積いたしております。ミカン産地として生き残っていくために市長はどのような対策をお考えでしょうか、お伺いをいたします。

 質問の5は、今回の市長選挙では、経費節減の一端として市長の退職金廃止や報酬のカット、職員の人件費の削減など具体的なビジョンを上げておられる候補予定者がおられますが、次期市長選を目指される現職市長としてどのようにお考えでしょうか、お伺いをいたします。

 大綱の2は、千丈川流域に自生するヨシの除去対策についてであります。

 ヨシはイネ科の多年草で、条件がよければ地下茎は1年に5メートルも伸び、適当な間隔で根をおろし、群生していきます。垂直に伸びた茎は2メートルから6メートルにも及び、二、三カ月で成長し、円錐形で竹同様に中空なので木化してかたく、倒れることもなく、広大な茂みをつくっていきます。この根元には土が蓄積し、水生動物のよりどころとなり、水を浄化し、茂みは野鳥類の隠れ家として利用され、また成長期には炭酸ガスを多量に吸収するので地球の温暖化防止となり、自然の浄化作用や環境保護に重要な植物だと言われています。

 しかし、千丈川では中流から上流にかけてヨシが自生しており、特に千丈保育所前や新開町周辺のヨシは狭い川幅一面を覆うように茂っており、道路の高さよりはるかに高く伸び、水流はヨシの間を縫うようにして流れております。景観も悪く、集中豪雨でも来れば河川のはんらんにもつながるのではないかと危惧しております。

 また、千丈保育所では、4月の下旬から5月中旬まで、国道沿いのガソリンスタンドからロープを張り川の上を地域の方々から寄附されたこいのぼりを泳がせることが子供たちの喜びであり、恒例となっております。しかし、こいのぼりは道路より高く伸びたヨシにひっかかり、勇壮な泳ぎを見ることができません。ヨシの成長は早く、広範囲に自生していくため、地域の人や保護者には対応できない状況であります。

 そこで、質問ですが、河川は愛媛県下の管理下にありますが、このままにしておくとヨシはますます広範囲に根をおろし、群生していくことは明らかであります。環境保護も大切ですが、河川のはんらん等を防ぐためにも適当な除去も必要ではないかと思います。河川の管理上、定期的な予防措置の計画はないのでしょうか、お伺いをいたします。

 以上で質問を終わります。よろしくお願いいたします。

○議長(上田竹則君)  市長。

○市長(高橋英吾君)  上脇議員の大綱1、高橋市長の次期市長を目指す政治姿勢について、合併の成果と課題に対してお答えいたします。

 新市になって4年が経過しようとしてますが、できるだけ早く合併による市民の不安を払拭できるよう、また合併後も市民サービスが低下することがないよう職員の意識改革に努めてまいったところであります。

 インフラ整備におきましても、厳しい財政環境の中でありますが、合併の財政的メリットである合併補助金、合併特例債という有利な財源を有効活用し、八幡浜港港湾整備等各種施策を展開しており、今後もさらなるまちづくりを進めてまいりたいと思っております。

 合併後、さまざまな市民サービスの統一あるいは負担の見直しを実施してまいりましたが、それが合併のせいだと誤解されないよう十分説明責任を果たしていくことが重要だと認識をしております。一般的に合併をしてよかったとの質問は全国的に悪い面ばっかり表面化しがちでありますが、実際には利用可能施設の拡大、小学校入学前までの医療費無料化拡充、妊婦健診の公費負担拡大、高齢者、障害者タクシーチケット拡充、市民窓口業務時間延長、福祉事務所のなかった旧保内町での福祉サービスの拡充、図書館システムの統一等、現在当たり前に感じていることが実は合併後に充実したものだというものも多々あります。

 また、合併後には従来の行政指導によるまちづくりではない部分、例えば商工会議所青年部によるちゃんぽんバイブルやいとなみ観光地図によるまちおこし、NPO法人と言えば地産地消を目的とした駅なか浜っ子産直市、過疎地有償運送事業を実施するにこにこ日土等新たな風が起こっているのも事実であります。市民と行政による協働の芽生えが生まれてきたことは大きな成果と思っております。

 一方、課題としては市立病院の医師不足問題ではないかと考えます。これについては合併を契機に表面化したものではありませんが、できるだけ早く市民の不安を払拭できるよう開設者として最善を尽くしてまいります。今後はさらなる行財政改革を進め、限られた財源を有効に活用しながら、多様化する住民ニーズに迅速に対応するよう努めてまいる所存であります。そして、旧保内町、旧八幡浜市がともに栄えることを願うものであります。

 市立八幡浜総合病院についてであります。

 まず、先日の私の出馬記者会見での市立病院の存続のめどがついたとの発言でございますが、これにつきましては医師の定着化につきまして、平成19年から昨年6月にかけて37人の医師が一気に27人まで減少しました。内科外来の制限や救急受け入れの一部休止などの対策により減少に歯どめがかかっていること、これは単年度で見た医師の異動数にもあらわれております。平成19年度は年度内の採用と退職者の差がマイナス9人であったものが、今年度は採用6人に対して退職者が5人という数字になっております。

 一方、医師の経営面におきましては、6月から8月にかけまして急激な患者数の減少に伴い収益が減少し、心配しておりましたが、非常にお忙しい中で、久保院長を初め医師、医療スタッフの御努力、御尽力のおかげで最近は患者数及びそれに伴う収益も回復していること、また多額の退職金につきましては、今回の補正予算で御説明申したとおり退職手当債を借り入れることができ、12月時点で約93,000万円を計上していた赤字が大幅に縮小できる見込みであること、さらに1月に総務省に出向き、財政支援の要望を行いましたが、来年度は交付税による財政的措置も充実するとの回答を得ることができましたので、あのような発言につながりました。

 しかしながら、議員御指摘のように、医師、看護師等の医療従事者が十分に確保できなくては安定した経営のもとで必要な医療を安定的かつ継続的に提供していくことはできません。即効薬とはなりませんが、幸い国も来年度には地域枠の拡大による医学部定員の大幅増員や医師の新臨床研修制度の見直しを行うなど、地域の医師確保のための政策を進め始めました。

 また、今回、市立病院の外科や放射線科の医師の異動はありますが、それぞれ後任を派遣していただいております。引き続き関連大学医局への招聘、各方面への地元出身医師の紹介依頼、国、県の緊急医療対策等の連携強化を図るとともに、処遇改善を行い、常勤医師の確保及び定着化を図り、病院の再生に努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いします。

 なお、4月以降には内科が3人になり満足のいく救急医療体制が組めないとの発言につきましては、現在内科医は5人おられますが、4月以降お一人が開業されますので、4人になります。そのうちお一人は循環器内科の医師でございまして、それを専門になさっております。したがいまして、いわゆる内科ということになると3人ということであのような表現をいたしております。2次救急につきまして、夜間の当番はもちろんのこと、昼間外来で診療中でも救急車が入ればその3人の内科の先生が順番で対応する必要があり、大変であるということを御理解いただくために述べさせていただきました。

 次に、八幡浜港振興ビジョンについて、ア、高度衛生管理型新魚市場について、イ、水産業の将来の展望についてであります。

 先ほど上田議員からの御質問でもお答えしましたが、食の安心・安全が注視されるこの時世において、高度衛生管理型魚市場を整備しなければ、今後順次整備される衛生面を強化した他産地の市場との競争には勝ち残れないと考えております。ただし、新しい魚市場の市場使用料が高額となれば、水産関係者の負担が増し、水産都市八幡浜の活力をそぐことになりかねません。

 そこで、水産関係者と行政が1年以上にわたり公式、非公式を合わせまして30回以上に上がる協議を重ね、高度衛生管理型魚市場の規模、内容とともに市場を運営できる適正な使用料についても話し合ってまいりました。その結果として、昨年1224日の市場整備実行委員会において、市場の規模は当初の予定より縮小するものの、高値で取引される活魚については施設の充実を図ることを決定いたしました。特に衛生面については日本一を目指しておりますので、ただ施設を整備するのみにとどまらず、施設を利用する関係者の意識のチェンジを目的に今年度から衛生管理研修会を実施いたしております。

 使用料につきましても、上田議員からの御質問でお答えしましたように、有利な補助と起債を活用することにより、現在の使用料と同程度に設定しても市場を運営できるめどが立ちました。水産業を取り巻く環境が大変厳しいことは十分に承知しておりますが、施設の整備と意識のチェンジにより八幡浜の新魚市場がブランド化を果たすことができれば、水産業の再興につながり、八幡浜市全体の活性化につながると考えておりますので、御理解のほどよろしくお願いいたします。

 なお、質問の中で、今の魚市場はつくらずに、永久に港湾、出島にあれを置いたらということですけれど、あれは8年ということで国交省にお願いして仮設の魚市場をつくっていただきました。あれの建物は国が県を通して出していただいたことで、8年後にできましたら、一応あそこを出ていって、今度新しい魚市場に移れということです。

 なお、魚市場の埋め立ては県がやっておりますので、やめるというのは県に対して埋め立てをやめろということで、市と県とはそういう話し合いのもとで日本一清潔な魚市場をつくろうということに決定をしております。

 それから、質問5の市長退職金廃止報酬カット等についてであります。

 上脇議員の質問に対してですが、市長退職金につきましては、任期中の仕事に対する評価と受けとめておりますが、市民の皆様の御意見をお聞きし、検討してまいりたいと思います。

 報酬の額につきましては、特別職報酬等審議会の御判断に従ってまいりたいと思います。

 また、職員の人件費につきましては、事務の効率化、機構の見直し、定員適正化計画の推進等により人件費総額の削減による見直しに取り組んでいく所存でありますので、御理解賜りたいと思います。

 なお、10年間で職員は3割減らして人件費42億円から32億円にまで減らしております。まだこれからもできる限りやっていきたいと思いますが、それぞれの組合もありますし、余り減らすといろいろ士気にも影響します。また、3億円の人件費を削れということは、今の職員の、病院をのけてここだけですと1割カットになります。そうすると大変なことになるんですけども、既に10年間で10億円も減らしておりますので、それ以上やるということは非常にきついんではないかと思いますが、できる限りその点はよく協議してまいりたいと思いますので、御理解を願いたいと思います。

 以上です。その他の問題に関しては担当課長より答弁をさせます。

○議長(上田竹則君)  副市長。

○副市長(谷口治正君)  それでは、私のほうから、大綱13点目、八幡浜港振興ビジョンについてのうち、港湾施設の進捗状況についてをお答えをいたします。

 現在、昨年1030日、市議会協議会で御承認をいただきましたフェリーターミナル関連施設土地利用計画案をもとに事務局レベルで近隣の類似施設の視察、聞き取り調査を踏まえ、施設の出店内容、施設の区画、販売方法等、基礎的条件や施設利用者数、出店者等の収支計画等の試算を行い、具体的な張りつけ作業をいたしております。今後、これらの資料を添えて整備実行委員会において各施設の整備、管理、運営方法について、民間が建て民間が運営する民設民営、行政が建て民間が運営する公設民営等の御検討をいただくことになっております。

 議員御指摘のとおり、港湾施設は今後の八幡浜再生において大変重要なプロジェクトでありますので、慎重に時間をかけて検討いたしております。当初予定では3月末に市長に整備実行委員会から整備実行案を提言することになっておりましたが、具体的な施設の張りつけに時間がかかっており、8月末までに取りまとめ、市長へ提言したいと考えております。なるべく早く皆様には御報告できるよう努力いたしますので、御理解と御協力を賜りたいと存じます。

○議長(上田竹則君)  農林課長。

○農林課長(二宮嘉彦君)  大綱14、農業の振興対策についてお答えをいたします。

 議員御指摘のとおり、八幡浜市だけではなく全国的に農業者の高齢化や後継者不足、放任園の増加は問題となってきております。自他ともに認めているミカンのまち八幡浜がこれからも生き残っていくために、過去から農道、モノレール、園内道など基盤整備に力を入れてまいりました。これからも推進していくとともに、担い手の確保に力を入れていかなければならないと思っております。

 後継者の育成では、現在農林業就業促進事業として、農業大学校、果樹研究所などを卒業後就農された方に対しまして、在学中に借りられた研修資金の償還金の全額の助成を行っております。21年度は10名が対象者で108万円を予算計上いたしております。また、八幡浜市担い手育成総合支援協議会において認定農業者を対象に研修会を開くほか、今年度は東京の小学校で農業者みずからがミカンの出前授業を行うなど、地域の担い手のリーダーとなれるよう支援を行っております。

 以上です。

○議長(上田竹則君)  建設課長。

○建設課長(菊池賢造君)  大綱2、千丈川流域に自生するヨシの除去対策についてお答えいたします。

 背の高いヨシが川辺に密生している風景は余り見ばえがよいものではありません。しかしながら、ヨシの繁殖は川にとって大きな役割を果たしており、むやみに排除すべきものではないことは御賢察のとおりでございます。

 さて、御質問の区域について、千丈川の管理者である愛媛県と協議を行ったところ、御指摘の千丈保育所前から新開町住宅前のヨシの生い茂っている区間につきましては、河川の治水を重視して5月末の工期で河床掘削工事を発注しているとの回答を得ました。特に千丈保育所の前付近はこいのぼりの時期までに工事の準備として除草をしてもらえるようお願いしております。

 今後も川辺に密生するヨシの対応については、治水を優先しつつ、自然環境保護を念頭に入れ、地元ボランティア団体などの協力を得ながら管理者に要望していきたいと考えております。

 以上です。

○議長(上田竹則君)  上脇和代君。

○上脇和代君  ただいまのヨシの件については大変ありがとうございました。以前新開町のところが増水してはんらんしたのも、そこにはヨシがたくさん茂っておりましたので、そういうこともやっぱり川のはんらんには影響もあるものだと思いますので、そういう県の対策を私は評価したいと思います。

 それでは、再質問をさせていただきますが、まず市長に質問いたします。

 質問の1についてはまだこれからという部分もたくさんありますので、今までいろいろ努力はしていただいておりますが、やはり山を隔てた向こうに町がある関係か、いろいろ不便を感じていることは市民も確かであります。いろんな行事がありましても、バスが出るんだろうかとか、それから何で保内にせんといけんの、こっちにできんのかとか、何で市民会館なのか、保内にできないのかといういろんな話も聞きます。八幡浜、保内のそれぞれの町のよさをやっぱり市民も理解していきながら、その一体感も持っていかなければならないのではないかと思いますので、そういうところの対策もよろしくお願いをしたいと思います。

 それから、市立病院についてでありますが、先ほど述べられたようにめどがついたということはそういうことだったのかと思いましたが、やっぱり市長が大量に看護師がやめるとは思わなかったとか、めどがついたとかと言われると市民は迷います。医者がやめられると、何人かの看護師がやめていくのはよく聞く話でありますし、大量にやめるということはどういうことかなと市民は感じるわけでございます。本当に今八幡浜の市立病院が大変な状態であることは皆が知っているわけですから、ともにそれを耐えていこうというような姿勢を持っていただきたいと私は思います。いい格好ではないかもしれませんが、めどがついたとかというたら非常に楽観的に私たちは感じてしまいます。

 私も先般ですが、2度ほど市立病院に9時ごろに行きましたら、本当に何組かの方しか受け付けの部屋にはいなかったですね。以前でしたら本当にあふれるばかりに、もう座るところもないぐらいだったのが、こんなに森閑となってるのかなあというふうに大変寂しい思いをしました。ある患者さんが、高齢者の方が内科以外のところにかかっていて、風邪を引いたからちょっと内科で薬をもらえないかと言ったら、紹介状を持ってきなさいと言われた。高齢者が病気を持っていて、その上に風邪を引いて、紹介状をわざわざとりにいってまた行かないけんというような、本当に市民はそれほど八幡浜の市立病院の現状に対してやっぱり困ってる、それをもう今大変医師不足ということではありますけれども、何とかそういう点も考えていただいて、市民に一日も早く安心して診ていただける市立病院になるように御努力をいただきたいものだと思います。

 それから、港湾ビジョンについてでありますが、いろんな補助ももらっての設備でございますのでそう簡単にはいかないとは思いますが、やっぱりだれが市長になられるか、これわからない状態のところでありますので、やっぱりいい形に、だれがなられても八幡浜のためになっていく対策をしていただきたいなと考えております。

 それから、農業の振興についてでありますが、先ほど研修資金というのをおっしゃいましたが、これはどういうふうに周知されてるのか、広報などにも出ているのかどうか、そういうところをちょっとお伺いしたいのと。

 今失業者が多くて大変困っているところも、八幡浜の方がどうかということは別として、農業に大変関心を持っている人も多いというふうに聞くんですが、例えば八幡浜の方が中央のほうに出ていって、帰ってこようかというような人があったら同等な、研修に出すと同じような支度金というか、そういうんでも出して、ぜひ八幡浜に帰ってほしいというな、大胆なといいますか、そういう制度もぜひつくっていただければ、一人でも二人でも八幡浜に定着していただく方があるんではないかなあと思います。研修員資金というのは、やっぱりこれからの農業を担う人の育成資金だと私は考えておりますので、ぜひもっと皆さんにようわかるようにしていただいて、一人でもそういうのを活用していただければ、農業に意欲を持って就労していただけるんでないかなというふうに思います。

 最後の、質問の5なんですが、人の意見を聞いてというふうにおっしゃいましたが、市長の退職金については市長御自身の意思で決まるものだと思いますが、改めてお伺いいたしますけれども、退職金はお断りされるお考えはございませんでしょうか。

 以上でございます。

○議長(上田竹則君)  市長。

○市長(高橋英吾君)  私は、一番最後のから、気が楽になるから、私が就任したときは市長交際費600万円でした。それを現在11年間で90万円から100万円に抑えております。しっかり仕事をしておりますし、24時間、365日、だからそういう意味で私は正々堂々とできたらもらいたいなというのが。別に大きな商売もしておりませんし、家内もおりますから、やっぱりある程度の保障がないと力も出ないのが人間だと。理想的なのは一銭ももらわずにただで働けということですけれど、議員さんだって基本的にやっぱりただで、無償でやる人はないと思います。やっぱり最低の保障はすることによって立派な仕事はできると思います。そういうことで、どがいしても全国で初めてか1番か2番かやるようですが、新居浜市長にしても結局愛大に寄附したというんで、地元へ落とさないと、それだったら私がもろうて地元で盛大に使うほうが地元のためになるだろうと、そういうふうに思っております。

 それから、合併していろいろあるんですけれど、これ全国的に八幡浜はまだ狭いんですよね、128キロ平米で、西予市が510ぐらいですか、4倍。もうあそこの話を聞いておりますと、八幡浜と保内どころじゃなしにどうも5つの小さな国があるような話をして、非常に苦労されています。だから、私どもはそう言うても狭いほうですから、何とか格差を縮めるように、やっぱり最低10年かかるだろうと。既に日土とか、それから海岸部とかも昔は全然違とったんですけど、新しく生まれた人はやっぱり八幡浜市という感覚でなれてきますんで、ちょっと時間がかかるかなということです。

 それから、市立病院の細かいとこはわからないんですけれど、めどがついたというのは、8億円も9億円も赤字だと大変だということで、金銭的に一応めどがついたということで御理解願いたいと思います。

 あとはちょっと田中局長に内科の問題とかなんか、外来に来た場合の今の一つの例でちょっと現場のことはよくわからないので、お願いしたいと思います。

○議長(上田竹則君)  病院事務局長。

○市立病院事務局長(田中正憲君)  確かにもうこの八西地域、少子・高齢化の率が高いですから、だから高齢者の方の患者様が多ございます。総合病院であれば、やはりいろんな診療科が一遍にあるから総合であるというのの、それができなくなるというのは機能的に落ちてるんじゃないかという御批判もたくさんあるんですけど、病院としましても、患者様のことを考えればそれは意に沿った形をしてあげたいのはやまやまです。しかし、それを続けてなれば、今残っておられるドクター、特に内科の医師の疲弊がこれ以上重なるとやはりここにおれなくなる。別に今手がすいて診ていないんじゃなくて、今予約制にしても数字で、データでわかるとおり、ドクターの総数が減ると、残った1人当たりの患者数あるいは入院患者数はふえておるんです。ロビーでは昔と比べて閑散としとると言いますが、内科医師の紹介は朝8時半から、ひどいときは6時までしよるんです。ほいで、中におられるから、時間帯ごとに行って、待ち時間がないので滞留しとる患者数がいないんで見た目には閑散としております、事実。しかし、医師1人当たりは患者数はふえておるということを御理解していただきたい。

 それと、内科医師はその外来を見ながら、昼間救急が来ますと、その対応もしなくてはいけない。そういう事情もありますので、やはり大変申しわけなく思っておりますが、今のところそういう形で、ちょっと頭が痛いとか、風邪引いとるんで内科に診てもらいたいというのは、それはもう患者さんのそのとおりだと思うんですけど、いま少し次の、次のといいますか内科医師の補充ができるまで、ひとつ御不便をかけますけど、御協力をいただきたいというお願いしか今のところ言えません。よろしくお願いします。

○議長(上田竹則君)  農林課長。

○農林課長(二宮嘉彦君)  再質問にお答えをいたします。

 研修資金につきましては、県の補助事業を利用しておりますので、県が2分の1、市が2分の1ということで助成をいたしておりますが、そういった関係で、県のほうから高校等を通じての周知徹底を図っていただいておりますけれども、今後一層さらに周知ができるような方法でまた検討させていただきたいと思っております。

 それから、支度金制度につきましては、過去、例えば農業後継者が結婚すれば結婚祝い金とかいろんな形での助成を行ってきておりますけれども、現在はございませんが、支度金制度については今後の検討課題ということで十分検討させていただきたいと思っております。

 以上です。

○議長(上田竹則君)  上脇和代君。

○上脇和代君  農業にそのような育成的な資金があるように漁業にはございませんのでしょうか。漁業の従事をしようという人に対しての育成的な支援はないのかどうか、お伺いします。

○議長(上田竹則君)  市長。

○市長(高橋英吾君)  ないようです。

○議長(上田竹則君)  休憩いたします。

午後 202分 休憩

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午後 210分 再開

○議長(上田竹則君)  再開いたします。

 新宮康史君。

〔新宮康史君登壇〕

○新宮康史君  それでは、待望の大トリでございます。ゆっくり急いでやりますので、よろしくお願い申し上げます。

 それでは、最初に一言ごあいさつをさせていただきます。

 昨年末、アメリカのサブプライムローンに端を発しました世界経済危機は、その後欧州ユーロ圏、また輸出主体である日本経済に瞬く間に大きく影響を及ぼしております。その最たるものは、事業縮小や生産調整により昨年末より急増してございます16万人にも及ぶ非正規労働者の解雇、雇いどめであります。また、ここに来て正社員の1万人が失職している状況であります。

 216日の内閣府発表の昨年10月から12月のGDPでは年率換算でマイナス12.7%と、昭和49年、第一次石油危機の影響を受けましたマイナス13.1%に次いで35年ぶり、輸出面では過去最大の歴史的マイナスとなってございます。この先、ことしの1月から3月期も厳しいことが確実視されております。この間、世界不況の発信元でありますアメリカあるいはユーロの経済成長率、GDPはマイナス3.8とか6%で、大きな影響がないと思われていました日本が輸出依存の構造的経済の脆弱さが露見しまして、この先復興、回復の兆しが見えない状況であります。

 しかしながら、すべてが悪いのかと申しますと、そうでもなく、海外では上海株が3割アップ、国内でも日本マクドナルド、サントリーあるいは任天堂などは過去最高の利益を出しているところもあります。要はこのような危機的な状況のときこそアイデアや取り組み方次第、組織ではトップのリーダーシップのとり方次第でどのようにでも変化するわけであります。つまり市の場合、市長の采配次第でどのようにでも方向づけられるわけでありまして、来る市長選挙でその市長を選ぶのは我々市民であります。しっかり時勢を読み、その人となりを見きわめ、市政をゆだねるにふさわしい人材を選ばなければ、逼迫した経済状況、市の沈没もあり得る状況下でのやり直しは不可能であります。いま一度市の置かれた現状、将来を見定めて最適の方を選びたいものであります。

 前置きが長くなりましたが、それでは先に提出してあります発言通告書に従いまして、大綱3点について質問させていただきます。市長並びに関係理事者の誠意ある御答弁をよろしくお願い申し上げます。

 まず、大綱1点でありますが、環境の美化、ごみポイ捨て禁止条例の制定についてでございます。

 御存じのようにごみの不法投棄につきましては、道路や空き地、山、川、海すべてに至るまで海洋汚染防止及び災害防止に関する法律、それから廃棄物処理法、これはいずれも昭和451225日、法律の第136号、137号で制定してございますが、これで不法投棄を禁じております。海の場合、第55号に1,000万円以下の罰金、陸の場合は25条に5年以下の懲役、1,000万円以下の罰金と定められております。

 しかしながら、国の法律は余りに上位でありまして、我々市民にはなじまないし、よほど悪質なことをしない限り逮捕や罰せられることはないようであります。そのことが管理を甘くしているのか、市民の方の中にはごみを簡単に道路や空き地、川に、あるいは漁師さんの中にも海にごみを捨てる方が見受けられます。

 特に本日は川のごみについてでありますが、私ごとで恐縮でありますが、私の住んでいるうちは東側に川の幅のやや広い五反田川、西側に川幅の少し狭い八代川が流れて、川に挟まれている格好になっております。川の清掃管理には愛リバー制度、旧の里親制度でありますが、東のほうの私の地域はライオンズクラブの方が愛リバーサポーター、これは昔里親という表現をしてましたが、定期的に清掃をしていただいております。

 八代川のほうはだれも担当者がいなくて、ごみや雑草が伸び放題でありました。昨年、地区の高齢者の方から何とかしてほしいとの私のほうに依頼がありまして、工業高校の生徒さんの夏休み前清掃ボランティアとコラボレーションの形をとり、雑草の刈り取りも含め清掃ボランティアをさせていただきました。7月の暑い日でありましたが、暑さもさることながら、ごみの量も中途半端ではなく、約200袋ぐらい必要だったように覚えております。

 これは私どもの一例でありますが、市内のどの川もそれぞれの地域の方や愛リバーサポーターがおられて清掃ボランティアをやっていただいてると思います。先日も千丈川を四国電力さんの有志の方がやっていただいたそうで、何とごみだけで40リットル入りのごみ袋ですが、40袋も必要であったそうであります。

 現在の地球規模の環境保全を考えるとき、次世代に自分たちが住んでいるこの豊かで美しい八幡浜の山や川、海をそのままクリーンな状態で引き継いでいくのは私たちの責任だと思います。環境をクリーンな状態で維持するという公共心、公徳心の育成は、子供だけではなく大人も含めた生涯学習、教育の基本でもあります。最近、市内では健康増進のためのウオークが盛んになりました。私が以前一般質問で距離表示板をつけてほしいというのはいまだに無視されておりますが、今や川は絶好のウオーキングロード、憩いの場となっております。

 そこで、提案型の質問になろうと思いますが、以下の点について市はどのように取り組み、あるいは考えておられるのか、お伺いいたします。

 1つ目、市や学校による定期的な川の美化運動活動の促進と愛リバー制度の積極的なアピール、取り組み状況。

 2つ目に、毎月の市広報紙による地域に対する定期的な環境美化、ごみ捨て禁止の市民意識の啓蒙状況。

 3つ目に、ごみ捨ての特に多い橋やガードレール等の場所へのごみ捨て禁止標識の設置状況。

 4つ目に、公民館を中心としたごみ拾いボランティア、集いの開催の状況。

 5つ目に、市職員の地域清掃ボランティアに対する説明、指導あるいはボランティア活動時の協働、参画。

 そして最後に、大きなくくりの法律ではなく市条例としてごみのポイ捨て禁止を何らかの罰則をつけて制定したほうがわかりやすいし、市民の皆さんの意識づけになると思いますけども、この点について可能かどうか御答弁をお願い申し上げます。

 大綱の2でありますが、定額給付金の有効活用についてでございます。これは昨日2次補正予算で成立しましたけども、これは麻生首相が国民経済政策の目玉でやった事業であります。これまで首相の郵政民営化に代表される迷走発言やG7、先進国7カ国の中央銀行総裁会議でありますが、その終了後の某財務相のもうろう会見による引責辞任、ただしこれは私見ではありますけども、某大臣の会議や講演会での酒による失態は今に始まったことではなく、同行した官僚や記者も十分認識していたはずで、国益をかけた会見でその責任というものはそちらにもあると思いますので一方的には責められないと思うんでありますが、それはそれとしまして、このような総理の失態続きで、昨日小泉元総理まで反旗を翻す格好になり、水面下ではなかなか難航の末の成立であったように伺っております。

 ちなみに、マスコミによる世論調査の結果、再議決には61%が反対で、賛成の30%を大きく上回っておりました。個人的には、2兆円もあれば雇用対策や日々の生活に困っている人や老人介護への援助、中小企業への資金援助、ひとり暮らしの高齢者や貧困家庭への学資面での支援等、幾らでも即効性のある活用ができたと思うんでありますが、ここは一八幡浜市民としまして、この冷え込んだ経済の現実をつきつけられましたとき、とにもかくにも関連法案が成立しまして給付事業がスタートできることはありがたく、関係各位には大変御迷惑をおかけしますが、御努力をいただき、一日も早い給付をお願いしたいところであります。

 市の試算によりますと、給付金が63,670万円、事務費が2,220万円、で合計65,790万円が市に落とされるお金ということになっているわけでございますが、これは市の予算面から見ましても一般予算の3%に当たり、影響の大きな金額であると思います。

 私はこの給付金はいただいて預金にするとかそういうことではなく、使っていただいて初めてその意味をなすものであり、それも市民に入ってきたお金でありますので、市の中で消費することで、それで初めて内需拡大、経済効果が得られると思います。

 そこで、質問でありますが、行政といたしましても、市商工会議所や商店街、そのほか関係ビジネス団体と相談、提携していただいて、消費を促すイベントの開催、それも市民の皆さんが生活に直接役立つ催し物を計画、実施することが必要ではないかと判断します。例えば、先日まで行われていました日曜海鮮朝市の臨時復活、それから商店街が昨年末に実施しました商店街だけに通用する2割得の商品券あるいは市内スーパーで通用する何か特典のついた共通の商品券、それとか農協、漁協と連携した地域活性化商品券の販売等、アイデア次第で市民の方々も非常に購買意欲が発生すると思います。発想を変えれば、国が資金の用意と期日を明確にした経済活性化の機会を市に与えてくれるわけでありますから、市民の皆さんの生活あるいは経済界の活性に役立てるよう、市全体で活動すべきだと思いますが、どのように活用を考え、計画しているのか、御所見をお伺いしたいと思います。

 大綱の3番でございますが、子供の携帯電話の利用とネットいじめについてでございます。今や大人から子供まで携帯電話はなくてはならない生活必需品になっている感じでありますが、一昔前までは携帯電話を持っていること自体が珍しく、一種のステータスのようでありました。今や寝ているときでも横に携帯を置いて寝ていると、聞くところによると手に握ったまま寝ている学生や若い方もいるとか、この情報化社会というか、いつでも自分は情報を取り込める、逆に情報化社会から疎外されていないという安心感を得たいがための携帯を離さない理由の一つだと、そういうふうに私は思っております。

 それはともかく、225日、文科省の発表によりますと、小625%、中346%、高3では96%と、これは都会と地方では差があると思いますけども、自分専用の携帯電話を所持しているようであります。その所持率に比例して子供はネットに触れることになり、情報取得の場とともに、今やネットショッピング、そしてコミュニケーションの場となっております。

 昨年の文部科学省のいじめ調査の結果、また昨年11月に掲載されました愛媛新聞の記事によりますと、全国の小・中・高校で2007年に認知したいじめは101,000件で、これは前年度より24,000件減ったのでありますが、逆にネットいじめは5,889件でありまして、これは1,000件ほどふえております。愛媛県内で公表された分につきましては1,346件でありまして、いじめの認知件数に対しましてネットいじめは81件であったそうであります。大体これはパーセントにすると全国平均の6%程度になるわけでありますが、これは平成19年度ですけども、平成18年度は2.6%ですからかなりふえた状況になっているわけで、その内訳としまして、小学校が3件、中学校が50件、高校が28件、中学校が非常に多い状況に今なってます。

 ちなみにネットいじめとは、参加者が書き込める掲示板やプロフィールサイト、いわゆるプロフと言われる自己紹介サイトを利用しまして、特に学校の公式サイトではなく、裏サイトと呼ばれるだれでも開設できる、閲覧もできるもので、悪意のないものももちろんありますが、特定の個人を必要以上に攻撃、誹謗中傷の的にしたり、うその情報を流して困らせていると、またこれは子供に限らず、大人でもあります、これによって心ない書き込みがありまして、大人の方も自殺と、子供はもちろんですけど、そういう悲惨な事件が発生しているわけであります。これの責任は個人の範疇にございまして、保護者や教師の管理が届かない時間とか場所で問題が発生しているため、その解決の決め手となる有効な手段がなく、行政、学校、家庭、地域と社会全体が手を出しにくい問題であるのが現状であります。

 最近の子供たちが起こす事件は、命の重たさが希薄になりまして、ネットいじめの延長線上にあるようなゲーム感覚で命をもてあそぶ凶悪犯罪が多く見受けられます。これは見過ごすことのできない大きな社会問題に発展してございます。

 全国で6%の割合とありますけども、先ほど言いました理由により、学校とか家庭が実態を正確に把握できていないのが事実でありまして、確かなことは、携帯電話の所持率に比例しましてそのネットとか事件を起こす割合も高くなってきておりまして、そしてその質はより陰湿で巧妙になっていることであります。そして、219日の警察庁発表で、昨年とうとう18歳未満の男女が受けた非出会い系サイト、さっき言いましたプロフとかミクシィあるいは携帯電話サイトで、専門的にはSNS、ソーシャルネットワークサービスと申しますけども、それに分類された非出会い系サイトに絡む事件が792人、出会い系サイトに絡む事件が724人で、もうとうとう逆転したという形になっております。その非出会い系サイトの中でも強姦が15人、殺人未遂が2人と、またその携帯電話からのアクセスが98.6%と、私たちが知らないところで確実に犯罪の情報化は進んでおりまして、何らかの対策がますます求められているところであります。

 文部科学省は、教員向けのマニュアルと実例集を全国の小・中学校に配布し、問題のある画面を見つけましたらサイト管理者に削除を依頼しまして、場合によっては警察に相談するようにしておりますが、問題の書き込みを削除しても新たに別のサイトで書き込まれてしまうと、こういうことがイタチごっこのようにありまして、また有害情報を選別するフィルタリングソフトということもあるんですけど、なぜかこれは加入していない保護者が圧倒的に多いのが現状であります。子供に携帯を持たせないと規制すること自体今のIT社会では無理でありますし、意味もなさないことですが、それよりもネットと実生活の関係を明確にしまして、子供も大人も真っ正面からこの問題に取り組み、情報を読み解く力、発信する意味を考える力を養っていく必要があるだろうと思いますし、ITネット社会の中で大人も子供も携帯電話を一つの情報伝達の手段としてうまく使いこなし、共存していくべきだと思います。

 そこで、質問でございますが、1つには八幡浜市の小・中・高校生の携帯電話所持率はどの程度であるか、2つ目にネットいじめの届け出の有無、表面に出ていない裏サイトの実績の有無、3つ目に教員、保護者、地域それぞれに対する対処研修の有無あるいは計画の有無、それから4つ目にネットいじめ根絶に対する市、これは教育委員会になろうかと思いますけど、の考え方、最後に何らかの規制が必要と考えてるのかどうか、以上、答えづらい点もあると思うんですけど、避けては通れない問題だと思います。前向きな御答弁をよろしくお願いします。

 以上であります。

○議長(上田竹則君)  市長。

○市長(高橋英吾君)  新宮議員の国政、定額給付金の有効活用についてお答えいたします。

 全国では、この定額給付金の交付に合わせいろいろな取り組みが予定され、例えば1割増しのプレミアム商品券の発行や消費拡大セール等、消費に結びつく対策が商店街や商工関係団体等を初め行政も支援するところもあるようです。世界的な金融危機に端を発する急速な景気の減速に伴う不況の波が県内にも浸透しつつあり、徐々に投資経済にも影響は出るものと思われ、商店街を初めとする商工業や地場産業の衰退が懸念され、大変憂慮しております。

 そのような中での今回の定額給付金の交付は、地域経済にとって大きく貢献できるものと期待しており、商工関係団体からの打診等もあり、市といたしましてはさらに市内で個人消費を促すよう、プレミアム商品券の発行に係る支援策を実施するため準備中であり、最終日に提案する予定でございますので、御理解願いたいと存じます。

 その他の問題は担当課長より答弁をさせます。

○議長(上田竹則君)  生活環境課長。

○生活環境課長(大森幸二君)  新宮議員御質問の大綱1、環境の美化についてのうち、2、市広報による市民意識の啓蒙から6、ごみポイ捨て禁止条例の制定について、まとめてお答えをいたします。

 21世紀は環境の時代と言われております。当市におきましても、昨年策定いたしました八幡浜市地域省エネルギービジョンや八幡浜市地球温暖化対策実行計画の推進により地球環境の保全に向けた取り組みを実施しているところであります。環境保全のキーワードは、市民一人一人が自分で何ができるかを考え、さらに行動に移すことが不可欠であると考えております。市民によります環境美化活動の現状は、職域、学校、地区公民館等を中心といたしまして、河川はもとより道路、海岸などの清掃を幅広くボランティア活動をいただいておりまして、大変感謝をしている次第でございます。

 一方、ごく一部の不心得者によりまして不法投棄が後を絶たないという現実もあり、その対策に苦慮しているのも事実であります。不法投棄のひどい場所においては、土地管理者の了解を得まして立て看板の設置あるいは移動式カメラを設置をいたしまして対策を講じておりますが、議員御提案のとおり、市広報による定期的なアピールを通して環境美化に対する市民意識の啓蒙はもとより、ごみと省エネルギー問題の集い開催や注意喚起を柱としたごみのポイ捨て禁止条例の制定について今後前向きに検討してまいりたいというふうに考えております。

 また、市職員も八幡浜市街道路清掃ボランティアに活動を参画しておりまして、毎週水曜日に役所周辺の清掃を実施をし、地域住民に対して環境美化やボランティア意識啓発を図りまして、あわせまして観光客へのイメージアップにつなげることで地域活性化への一助を図っております。

 今後は、さらに公務員としての自覚のもと、地区公民館活動などに積極的に参画をするように呼びかけをしてまいりたいというふうに思っておりますので、御理解賜りますようお願いいたします。

○議長(上田竹則君)  建設課長。

○建設課長(菊池賢造君)  大綱1、環境の美化、ごみポイ捨て条例の制定について、1、市や学校による定期的な川の美化運動活動と愛リバー制度の積極的なアピール取り組み状況について答えます。

 愛リバー制度は、現在八幡浜みなとライオンズクラブ、ボランティア横畑支部河川をきれいにする会、愛媛県立八幡浜高等学校、瀬戸建設株式会社、八幡浜市管工事業協同組合の5団体が千丈川、五反田川の清掃活動に登録、活動されております。過去には八代川におきましても、岩田功次さん代表のヤシロミズスマシ隊30人が八代集会所より上流で活動され、愛媛新聞に紹介されたこともあります。愛媛県ホームページの愛と心のネットワーク、愛媛ボランティアネットをクリックしますと、愛リバー制度の内容が詳しくわかるようになっております。

 旧の河川里親制度の際には平成126月に市広報に掲載しており、パンフレットは平成145月に河川愛護団体や自治会ほか学校関係にも配布し、周知したところであります。

 以上です。

○議長(上田竹則君)  教育長。

○教育長(井上傳一郎君)  新宮議員御質問の大綱3、子供の携帯電話利用とネットいじめについての5点についてお答えいたします。

 まず1点目、八幡浜市の小・中学生の携帯電話所持率ですが、小学生が5.9%、117名です、中学生が28.6%、268名です、というのが昨年12月の調査の結果でございます。全国の小学生が31.3%、中学生が57.6%という状況ですから、これに比べますと本市の子供たちの携帯所持率はかなり低いと言えるかと思います。

 小学校や中学校と同様に学校への持ち込みを原則禁止している高校については、細かい数値を把握しておりませんが、所持率は90%を超えると聞いております。

 次に、2つ目にネットいじめや裏サイトの状況ですが、今週、小学校6年生と中学校2年生を対象に携帯電話等による被害調査を行いました。何のトラブルにも遭っていない児童・生徒がほとんどですが、被害に遭った子供たちが現実にいます。最も多かったのがチェーンメールを送られた中学生が53名、掲示板やメールで悪口を書かれた小学生が3名、中学生に5名いました。これも数値的には低いのですが、一名でも被害を受けている児童・生徒がいること自体憂慮すべき状況ととらえています。

 3つ目の研修について、概略説明します。

 先ほどのチェーンメールについては、小・中・高校の生徒指導主事、市教委、警察署が一堂に会する学校警察連絡協議会で情報交換を行うと同時に、対応について共通理解を図り、指導の徹底に努めています。

 また、今年度6月に開催された市P連主催のPTA役員合同研修会には、当初予定されていた研修とは別に、県総合教育センター研究主事を講師として招き、ネットや携帯の負の側面、そしてフィルタリングの必要性について考える時間を急遽組み込んでいただきました。市いじめ対策委員会でも、全国の小・中学校に配布されている情報モラル教育資料の編集委員を東京から招き、講演会を実施しました。子供たちが犯罪被害者にならないために私たち大人がどうすべきかを考えました。市内中学校にはネットによるいじめ、誹謗中傷を解消するための啓発用CDを1月に配布し、卒業と同時に携帯所持者が急激にふえる現実を踏まえ、3月までに研修の機会を確保するよう指導しております。まだすべての学校から研修した報告は上がっていませんが、保護者対象に実施した学校もあり、具体的で大変わかりやすいCDだったという評価を得ています。今後も機会をとらえ、教職員の研修、単位PTA、補導員、さらには地域にまで研修の輪を広げ、深めていく必要を感じております。

 4つ目、5つ目の市教育委員会としての考え方、何らかの規制が必要と考えているかについてですが、関連しておりますので、まとめて答えさせていただきます。

 議員御指摘のとおり、たとえ携帯を校内持ち込み禁止しても、ネットによるいじめや誹謗中傷がなくなるものではありません。子供たちがネットや携帯を使用するのは学校外ですし、携帯を持たせるのは保護者ですから、先ほどのCD等を活用した学校単位のPTA主催の研修会が有効かと考えています。

 また、教育委員会からさまざまな通知、通達を学校や家庭に出すことも工夫しますが、保護者間のネットワークづくりや市P連等が中心となった自主規制のような動きが起こせないかと考えておりますので、関係機関にもお願いしていきたいと思います。ネット社会への対応は喫緊の課題ととらえています。市P連会長や県P連会長をされ、社会教育団体のリーダーとしても御活躍されました新宮議員さんの御意見、御指導を今後もよろしくお願いいたします。

 以上でございます。

○議長(上田竹則君)  新宮康史君。

○新宮康史君  大変御丁寧な御答弁ありがとうございました。

 まず、環境の美化についてでございますが、市の前向きな取り組みについては非常に理解できたんですけども、そこでもう少し詳細な内容になろうと思いますが、以下の点について再質問させていただきますので、よろしくお願いします。

 まず1つ目は、県と市との権限といいますか、業務分担は清掃という面でどういうふうになっているのか。例えば、清掃具とか、何十名とかでボランティアをやると思うんですけど、それのジャンパーの貸与とかはないのかとか。それから、回収用ごみ袋はどこが出すのか。それにかかわる費用ですよね、これ例えばもし市が負担するのであれば、その予算はどういうふうになっているのかとか、その辺もちょっとお伺いしたいと思います。

 2つ目に、ごみのポイ捨て禁止を市の条例としてお願いしてるわけですけども、ほかの類似の市でこういうことが実際にもう制定しているところがあるのかどうか、わかる範囲で構わないのですけども、お伺いしたいと思います。

 次に、定額給付金につきましてですけども、これは市長が御答弁いただいたんですけど、ぜひ楽しみにしていますので、最終日の提案をよろしくお願いします。

 そこで、再質問でありますけども、ちょっと言いづらいことではあるんですけども、こういう経済状況になりますと、議員はろくに仕事もしてないで給料をもらってるとか、それから市役所の連中は高い給料と仕事が保障されていてうらやましいとか、ちょっと反論しようと思っても半分当たってるんでなかなか言いわけもできないのでありますが、とにもかくにもこの給付金支給が決まりました。

 いわゆるこれにつきまして市民の方々に具体的にいつどこでだれがどのように支給してくれるのか、市民の方々はどういうふうに待機というか、市からの信号を待っていればいいのか、その辺をもう一度はっきり市民の皆さんにわかるように、せっかくの機会でございますので、私再質問しますので、教えていただきたいと思います。

 それから、子供の携帯電話利用とネットのいじめについてでありますけども、これは先ほど教育長が御丁寧にしていただいたんですが、私この中で一番ちょっと問題なのは、この間の文部科学省の実態の調査でも出てきたんですけども、子供と親が大きな認識のずれがあるということなんですよね。例えばプロフでも、私きれいよ、私こういうすごいプロポーションをしてるよとかということをぱっと出してるわけですけども、それ高校生あたりになると、実際の数字では60%あたり出してるわけですけども、親は15%ぐらいしか知らないと。それから、知らない親の子供ほど、言葉は悪いんですけど、安易というか簡単に自分のことを載せたり、あろうことか友達のアドレスとかのことも載せてしまうと、そういう調査結果が出ております。

 やっぱり先ほども出ましたけど、ここはまず親、私たちも含めてですけども、大きなことは言えないんですけど、自分自身が携帯電話というものをきちっとまず知らなければ、これ一つの社会問題となってますので、ただ話すだけぐらいだったらできるんですけど、それから携帯でインターネットにいっていろんな情報がとれると、都会で迷ったから子供にちょっとインターネットで調べてくれというか携帯で調べてくれという、そういう利便性はあるんですけども、それじゃいかん、やっぱり親が初めて使ういうか、大人が初めて使えてからこそ子供に教えていかないといけないと思いますけど。

 小学校、中学校の間で今文部科学省が持ち込み禁止としてますけども、持ち込み禁止にしても高校に行ったらもうざっと90%、100%近くの人間が持ってるわけですから、やっぱりこういうのは小さいときからきちっと教育していって初めてなるものだと思いますし、いわゆる今の情報化社会の中ではそれが必要だと思うんですけども、ちょっと説明が長くなったんですけども、この問題についてはやっぱり市教育行政全般にかかわる重要な社会問題だと思います。もう一度具体的に親への教育の機会とか、小学校、これは小学校でもこういうことで取り組んでるのは全国で2割程度しかないと思うんですけど、私はこの八幡浜の地が最優先する市だと思いますんで、先駆けてやってもいいと思います。だから、小学校の低学年からその辺に取り組んでいっても構わないと思うんですけど、その辺どういうふうに考えているのか、ちょっと考えをお伺いしたいと思います。

 以上であります。

○議長(上田竹則君)  政策推進課長。

○政策推進課長(中榮忠敏君)  再質問の定額給付金の今後の市としての取り組みの予定についてお答えをいたします。

 定額給付金の申請書兼請求書につきましては、330日に八幡浜郵便局に持ち込みをしまして、各申請受給対象者あてに封書で郵送することとしております。その際には、記入要領等も同封をいたしまして、少しでも記入に手間がかからないような工夫をしたいと思っております。

 なお、給付対象世帯が約17,000世帯となっておりますので、全世帯に届け終えるには二、三日程度かかるというふうな予定となっております。書類が届きました後には、各世帯の世帯主の方が申請書兼領収書に必要事項を記入をしていただきます。今回の定額給付金の給付方法は原則口座振り込みでの給付となっており、申請書とあわせて本人確認書類、例えば免許証などや金融機関の通帳の写しなどを同封の返信用封筒に入れていただき、市のほうに送り返していただきます。その後、市のほうでは提出をいただいた請求書のチェック等を行いまして、希望されております金融機関に対して口座振り込みの依頼をするという流れでございます。

 そういうことで、最終的には給付の時期でございますが、請求書を早い段階で返送をいただいた方には現時点では4月下旬ごろを目安として考えておりますが、少しでも早く給付ができるよう事務を進めてまいりたいというふうに思っております。

 それと最後に、今月末に発行いたします市広報の4月号には定額給付金の特別枠をつくりまして周知徹底をしていきたいというふうに考えております。

 以上でございます。

○議長(上田竹則君)  生活環境課長。

○生活環境課長(大森幸二君)  それでは、環境の美化についての再質問についてお答えをいたします。

 1点目のボランティアサポーターに対する県と市のいわゆる業務の分担につきましては、愛媛県公共土木施設愛護事業運営要綱によりまして、住民と行政とのパートナーシップのあり方について制定がされております。同要綱の第9に、県の支援といたしまして活動区域内への参加団体のいわゆる表示看板の設置、ボランティア保険の加入及び軍手の支給について規定されております。

 第10に、市の協力といたしまして、回収をしたごみの処分やサポーターとの連携、連絡調整について規定をされております。当市といたしましては、同要綱に基づきまして、既定予算の範囲内において環境美化活動用ごみ袋の事前配布と職員によるごみの回収を行っております。

 2点目のごみポイ捨て禁止条例の制定状況でございますが、県内におきましては42町において制定をしております。このうち、4つの自治体におきましては罰則規定を盛り込んだものとなっております。ちなみに、四国のよその3県につきましては、全市町において制定をされている状況であります。

 以上であります。

○議長(上田竹則君)  教育長。

○教育長(井上傳一郎君)  私も新宮議員さんの言われるとおりで、今本当に携帯、その他この問題は大きな社会問題になってると思っております。八幡浜市の場合、まだ大きな事件が出てはおりませんけれども、本当に喫緊の課題であると思っております。特に携帯電話によるいじめとか、それから性犯罪、そういったものを考えるときに、私たち大人として、特に私のように教育関係にかかわる者としてはぜひそういったことに力を入れていかなければならないと今思っておりますし、訴えつつあるわけでございます。

 言われますように家庭の親と子供のいろんな認識の差、私もそれも感じますし、本当に私自身がそういう意味では劣っておりますので、そういった実態から考えても、本当にほかの親御さんにもそうあるんじゃないかなと考えることもございます。

 そういうことを考えましたら、やはりまずは私としては教職員をそういった必要感、そういった点の感覚を持たせることのために研修を今やっておりますけれども、より各学校でそれを深めていきたい、市内でも取り上げていきたいもんだと思っております。

 そして、その教職員が子供たち、学校に小さいときからそういう感覚を持たせていくということが大事かと思います。新しい学習指導要領がもう始まるわけでございますが、その中には子供たちに情報モラルの指導を十分しなさいということがございますので、各教科、教育のそういった立場にありますので、そういったことも深めていきたいと思っております。

 そして、何よりも親御さんのそういったかかわりが家庭でしていただかないきませんので、参観日とか、または総会、その他市P連の研究会とか、そういった保護者のかかわりのある場所で研修もしていただく。と申しましても、おいでます方が一部であっては困りますから、やはり全世帯に広がるような工夫を何らかの形で呼びかけていかなければならないんじゃないんかなと、関心を持っていただく親だけでは、無関心な方へどうするかということも必要になってきますから、そういった点もお互い今後啓発に努めていきたいもんだと思っております。そういったようなこと。

 そして、何よりもまた家庭と同時にPTAの役員さんとかまた補導員さんとか、そういう関連の方々にもお力添えをいただくようなことも必要かと思いますし、そしてそういった方々に、今市P連の会長さんともお話もしておるんですけれども、市P連のほうから何か自主的な規制とか、お互いの立場から盛り上げていただくような方向性はないかと、そういうことも呼びかけておりますし、またこれを機会にぜひお願いしていきたいもんだと思っております。そういう意味でも、ひとつ本席の議員さんを初め市民みんなで共通理解をひとつ深めていけたらなと思っておりますので、ぜひ御指導、御尽力のほどお願いする次第でございます。

 以上でございます。

○議長(上田竹則君)  新宮康史君。

○新宮康史君  もう最後に要望として2点だけお願いします。

 まず、環境の美化の件ですけども、いつも一般質問で言うんですけど、そのときに検討します云々の話はあるんですけど、先ほども言いましたようにそれから先のフォローがないんで、大体いつごろまでとか、そういう期限を切ってそういうことはぜひ制定について検討をしていただきたいと思います。

 それとあと一つは、先ほど教育長が言われましたように新学習指導要領も本当に今新しく4月から入ってくると思います。そのためのエキスパートの育成と対応策が今とられてると思うんですけども、この際ですけども、携帯電話等情報関連技術、いわゆるICTというやつですけども、それに対するエキスパートをもう一人育成しまして、教育委員会なりに専従として配置しまして、相談とかトラブルの解決に当たらせたらいかがなもんかと思います。これも御検討をよろしくお願いします。

 以上であります。

○議長(上田竹則君)  要望ですね。

 これをもって一般質問を終結いたします。

 明6日は午前10時から会議を開き、議案に対する質疑を行うことになっております。

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○議長(上田竹則君)  これにて本日の会議を閉じます。

 以上で本日の日程は全部終了いたしました。

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○議長(上田竹則君)  本日はこれにて散会いたします。

午後 258分 散会

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地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。

 

 八幡浜市議会 議長 上 田 竹 則

        議員 上 田 浩 志

        議員 宮 本 明 裕

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議会事務局
住所:愛媛県八幡浜市北浜一丁目1番1号
TEL:0894-22-5998
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