公開日 2014年09月24日
議事日程 第2号
平成25年9月13日(金) 午前10時開議
第1
会議録署名議員の指名
第2
一般質問
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本日の会議に付した事件
日程第1
会議録署名議員の指名
日程第2
一般質問
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出席議員(16名)
1番 西 山 一 規 君
2番 佐々木 加代子 君
3番 竹 内 秀 明 君
4番 岩 渕 治 樹 君
5番 平 家 恭 治 君
6番 河 野 裕 保 君
7番 石 崎 久 次 君
8番 樋 田 都 君
9番 新 宮 康 史 君
10番 上 田 浩 志 君
11番 井 上 和 浩 君
12番 遠 藤 素 子 君
13番 宮 本 明 裕 君
14番 山 本 儀 夫 君
15番 大 山 政 司 君
16番 萩 森 良 房 君
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欠席議員(なし)
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説明のため出席した者の職氏名
市長 大 城 一 郎 君
副市長 橋 本 顯 治 君
総務企画部長 中 榮 忠 敏 君
市民福祉部長 中 岡 勲 君
産業建設部長 菊 池 賢 造 君
政策推進課長 大 本 孝 志 君
総務課長 菊 池 司 郎 君
財政課長 藤 原 賢 一 君
税務課長 大 森 幸 二 君
市民課長 菊 池 正 康 君
保内庁舎管理課長 元 田 博 之 君
生活環境課長 菊 池 和 弥 君
社会福祉課長 二 宮 貴 生 君
保健センター所長 松 本 常 美 君
医療対策課長(兼)
市立病院新病院整備課長 新 田 幸 一 君
人権啓発課長 山 﨑 利 夫 君
水産港湾課長 滝 本 真 一 君
建設課長 矢 野 武 君
農林課長(併)
農業委員会事務局長 山 本 健 二 君
商工観光課長 菊 池 誠 一 君
下水道課長 大 西 力 君
水道課長 宮 本 雅 三 君
市立病院事務局長 河 野 謙 二 君
会計管理者 都 築 眞 一 君
教育委員会委員長 藤 原 大 志 君
教育長 増 池 武 雄 君
学校教育課長 若 宮 髙 治 君
生涯学習課長 舛 田 昭 彦 君
代表監査委員 市 川 芳 和 君
監査事務局長 阿 部 孝 君
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会議に出席した議会事務局職員
事務局長 原 田 磯 志 君
事務局次長兼議事係長 米 子 仁 司 君
調査係長 松 本 克 之 君
書記 阿 部 真 士 君
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午前10時00分 開議
○議長(大山政司君) おはようございます。
これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程は、お手元に配付してあるとおりであります。
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○議長(大山政司君) 日程第1 会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、議長において3番 竹内秀明議員、11番 井上和浩議員を指名いたします。
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○議長(大山政司君) 日程第2 一般質問を行います。
順次、質問を許します。
佐々木加代子議員。
〔佐々木加代子君登壇〕
○佐々木加代子君 このたびの市会議員選挙で初当選させていただきました佐々木加代子でございます。八幡浜市政発展のため、微力ではありますが、一つ一つの課題にしっかりと取り組んでまいる決意でございます。どうか皆様の御指導、御協力を今後ともよろしくお願い申し上げます。本日の一般質問においても、勉強不足でありますので失礼があるかもしれませんが、お許しいただきたいと思います。
それでは、一般質問に入らせていただきます。
まず初めに、道の駅みなっとについてお伺いいたします。
本年4月のみなっとのオープン以来、60万人の方が訪れていると先般大城市長よりお聞きいたしました。5月には大洲・八幡浜道路の新規事業化も決定になり、将来的にも市外、県外からたくさんの人たちが八幡浜へ、みなっとへと来ていただけるであろうという期待感がますます高まりつつあります。
そこで、迎える私たち八幡浜市の取り組みも大事になってくると思いますが、いつ来ても町がきれいでまた来たいと思っていただけるよう、目玉であるみなっとづくりが今後重要な課題となってくると思います。
そこで、次の2点についてお伺いいたします。
1点目に、現時点においてのみなっとへの市としての観光客誘致の取り組み、魅力あるみなっとづくりの取り組みなどをお聞かせ願いたいと思います。
以上です。
○議長(大山政司君) 市長。
○市長(大城一郎君) 最初の佐々木議員さんの質問にお答えする前に、本日新しい16名の議員で再スタートを切られます、そのスタートとなる一般質問でございます。その一般質問の日にこのように市民の方々が大勢傍聴に来ていただいておられます。開かれた市議会という意味でも非常にいい機会だと思います。今後とも市議会、そして理事者、また市民の方々を含めまして住みやすい八幡浜市をつくっていけたらと思います。本当にありがたく感謝を申し上げます。
それでは、魅力あるみなっとづくりへの取り組みについてでありますが、これまで来訪者から寄せられた要望の中で最も多いものですが、これは魚を売るところはありますが、その魚を気軽に食べるところがない。せっかく八幡浜市に来て、港町八幡浜に来て、魚市場があって、どーや市場があるので、そこで買った魚を食べるところがない、そういった声が多くあります。このため、当面の対応として臨時的にバーベキューコーナーを設置する一方、現在常設の施設としてどーや食堂、この開設に向けて準備をしているところであります。このほか、どーや市場では少量ずつのパック詰めにした商品をふやしたり、魚をさばくサービスを積極的に行うなど、これまで以上に一般消費者に目を向けた営業に努めているところであります。
また、みなと交流館におきましては、婚活イベント、クルージングイベント、コンサート、みなっと日曜市、手づくりマーケットなどさまざまな自主企画イベント、コラボイベントなどを実施しているほか、各種団体による施設の利用促進にも努めており、このエリアへの集客、またこのエリアの周知に大きく貢献をしております。
アゴラマルシェにおきましても、地域の素材を生かした商品開発、メニュー開発を積極的に進めるとともに、各種団体と連携したイベントや実演販売なども精力的に行うなど、集客力、このアップに努めております。
このほか、市におきましてみなっとを拠点としたバスツアーを実施しており、レンタサイクル事業などを開始してみなっと効果をより広げていくための取り組みも積極的に行っているところであります。
さらに、ことし11月16、17日、土日になりますが、地域ブランドサミットinやわたはま2013を開催することにしており、特に2日目、日曜日にはみなっとを主会場に地元業者、市民団体はもちろんですが、富士宮やきそば、津山ホルモンうどんなどB級グルメの有名どころの出店を加えたグルメイベント、八幡浜らしさあふれるステージイベントなど、これまでにない規模、多彩な内容の催しを実施し、市内外からたくさんの来訪者を迎えたいと考えております。
また、12月7日から25日にかけまして、愛媛県と八幡浜市、伊方町、さらには農協を初め各種団体と連携のもと、まるごとミカンフェスタin八幡浜・佐田岬をみなっとで開催する予定にしております。これについてもたくさんの方に御来訪いただき、ミカンのまち八幡浜を存分にPRできるイベントにしていきたいと思っております。
このように、それぞれ工夫しながら集客に努めているところでありまして、引き続き各施設の運営者と協力しながら、さらには臨港地域全体の活性化、商店街との連携策など大きな視点を持ちながら、魅力あるみなっとづくり、港町八幡浜の復活を目指していきたいと考えております。
○議長(大山政司君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 ありがとうございました。
2点目は、市外、県外からの大勢の方々の期待とともに、八幡浜市民の皆様にとってもみなっとは八幡浜市発展の起爆剤としての大いなる期待の中でオープンを迎えましたが、利用される市民の皆様からのお声をお聞きする中に、5,000万円をかけてつくられたトイレがどういうものかと興味津々で利用をしたところ、手を洗おうと蛇口に手を伸ばし当然出てくるであろうと思っていた水が出ず、手動水栓であったことにがっかりしたというお声をたくさん耳にいたしました。衛生面、節水という面からも自動水栓の設置を強く要望したいと思います。
また、本年6月議会において清水正治元議員より要望しておりました消毒スプレー設置の件について、政策課長より設置の方向の検討をする旨の答弁をいただいており、先日私も見に行かせてもらいましたら、全ての個室に設置が完了されておりました。素早い対応に大変感謝しております。
しかし、見て回るうちにほかにも何点か気になったことがありましたので、要望したいと思います。
1つは、数分前に点検表に記載があるにもかかわらず、清掃が行き届いていない印象が残ったことで、丁寧な清掃を心がけていただきたい。
2つ目は、5つの水栓に対して手洗い石けんのボトルが1つ置いてあるだけでしたので、増設をお願いしたい。
3つ目には、お母さんが小さな子供さんを連れて利用する機会も多いと思いますので、男児用の便器と子供用の低い手洗い水栓についても設置の方向で御検討をいただきたい。
女性の立場から見ると、特にトイレの印象、清潔感でその施設全体の印象が大きく変わるように思います。このことも含めてどのようなお考えをお持ちか、お聞かせ願います。
○議長(大山政司君) 副市長。
○副市長(橋本顯治君) それでは、佐々木議員御質問のうち、みなっとのトイレ設備の関係についてお答えをいたします。
トイレの自動水栓については、設計時においてその必要性を検討しましたが、結果としては採用を見送るということになりました。しかし、今お話しのように供用開始後自動化が当たり前ではないかとの指摘も寄せられておりますので、改修の必要性まであるのかどうか、なお検討させていただきたいと思います。
次に、清掃についてですけれども、市が示す指定管理業務の仕様書の中で、平日は1日1回以上、土曜、日曜、祝日その他利用者が多く見込まれる日は2回以上清掃を行うとともに、開館時間中おおむね4回以上見回り点検をし、必要に応じて随時の清掃もしなければならないという規定をしております。
指定管理者には、平日においても専門業者による清掃回数を1日2回以上行うなどノルマ以上の対応をいただいておりますが、議員御指摘のように清掃が不十分であるということを指摘する声も寄せられております。トイレが清潔であることはこの種の施設として最も重要なことであり、この件は仕様書を変更し、早急に清掃回数をふやすよう対応をさせていただきます。
なお、みなっと開所後想定以上の来客があり、さまざまな対応を現地で行ってきたことから、交流館の指定管理料については見直しが必要と考えており、指定管理者自身で収入を得ることができるような対応も含め、次の議会において何らかの提案をさせていただきたいと、そういうふうに考えております。
次に、手洗い石けんについては、早速数をふやしたところであります。
最後に、御要望いただいた男児用の便器、子供用の手洗い水栓については、他の状況なども勘案しながら、今後の検討の課題とさせていただきたいと思います。
以上です。
○議長(大山政司君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 それでは、次に進ませていただきます。
市立病院について。
医師不足解消に向けて懸命な取り組みがされているということは市民の皆様も十分理解されていることと思われますが、この状況の中で内科以外の診療内容の詳細について、市民の中には他の診療科についても紹介状がないと市立病院では診察してもらえないという誤解があるのではないかと思われます。そういう誤解に伴って市立病院は診てもらえないので市外の病院に行くといった話も聞こえてきます。
先日、委員会で年に数回広報誌による周知をされておられるとのことをお聞きいたしましたが、正直私自身も大変勉強不足で、そういったことが広報誌に掲載されていたという認識を持っておりませんでした。
いずれにしても、市民の皆様が安心して受診していただくために、診療内容の詳細が記載されたもので、冷蔵庫などに張っていつでも確認できる形のものを作成していただき、各家庭に配布していただけないものか。また、地域医療の拠点病院である市立病院に一人でも多くの市民の方が受診していただくための広報活動もあわせて要望したいと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(大山政司君) 市立病院事務局長。
○市立病院事務局長(河野謙二君) お答えをいたします。
市立病院の広報活動のあり方についてということでございます。
まず、診療内容の詳細が確認できる資料を各家庭に配布してはどうかとの御質問でございますが、市立病院では3カ月に1度にはなりますが、2月、5月、8月、11月にこのような「えがお」という広報を市の広報にとじ込みまして配布をいたしております。この「えがお」の最終ページ、裏側になりますが、こちらに外来診療担当医一覧を掲載しておりますが、現在の誌面には紹介状が必要なのかどうか、また初診で診てもらえるかどうかなど詳細な記載はできておりません。議員御指摘のとおり、初診時に紹介状が必要なのは内科のみでございます。その点も含め、より見やすくわかりやすい内容になるよう工夫してまいりますので、御家庭での確認用にはこの広報の「えがお」を御利用していただきたいと考えております。
2点目の一人でも多くの市民の方に受診いただくための広報活動をということにつきましては、軽い症状の方は開業医の先生方、手術や入院が必要な方は病院でという病診連携の強化を図りながら、市立病院としては手術や入院治療を必要とする患者に対応する2次医療機関としての役割を担う必要があると考えておりますので、そういう意味での各診療科の医師や機能の紹介は市の広報において随時掲載しており、今後もそのような考えで対応していきたいと考えております。
以上でございます。
○議長(大山政司君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 それでは次に、聴覚、音声、言語障害者の119番緊急通報についてお伺いをいたします。
八幡浜市には聴覚障害の方だけでも159名おられます。まず、聴覚、音声、言語障害者の119番通報の現状を、ここ最近数年以内での現状を把握されておられるようでしたら、お知らせいただきたいと思います。
○議長(大山政司君) 社会福祉課長。
○社会福祉課長(二宮貴生君) お答えをいたします。
聴覚、音声、言語障害者の方々は情報の受発信についてハンディキャップがあるため、支援していくことの必要性は十分認識をしているところです。聴覚、音声、言語障害者の主な通信手段としては、ファクスあるいは電子メールとなりますが、八幡浜市におきましては平成8年度より24時間体制のファクスに登録していただくことで発信元がわかるシステムを導入、さらに平成15年度より手話が必要な方の通報にはすぐに通訳者にも連絡が入る体制を構築しております。さらに、平成20年よりファクス番号119を押すだけでつながり、発信元もすぐわかる聴覚障害者専用の緊急通報ファクシミリ登録を開始し、専用の通報用紙で迅速に通報できるシステムを確立、現在25名の方が登録されており、平成20年以降の利用実績は2件でございました。
また、外出時での緊急時の対応については聴覚障害者向けのコミュニケーションツールであるSOSカードを、消防署と手話サークルあゆみの会が協力し、八幡浜市独自のものを作成しております。ここにSOSカードを用意しておりますので、ごらんいただきたいと思います。
SOSカードといいますのはこのようなもので、絵と文字で9つ書かれておりまして、例えば避難場所へ案内してください、電話をかけてください、助けてください、急病です、119番してくださいといったように、指を指すことで援助を依頼することができるというものでございます。また、裏面には、私の名前は誰それ、住所はどこそこ、またすぐに来れる人はということで、その方のお名前と電話番号をあらかじめ記入する形となっております。今後ともコミュニケーションツールの一つとして普及に努めてまいりたいと考えております。
以上です。
○議長(大山政司君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 私も最近携帯電話を使った緊急通報の方法があるということで調べてみました。愛媛県のホームページにスゴ技154選というのがありまして、その中にガチャピーという簡単通報119番システムというのがあるそうです。先日、福祉課に確認いたしましたところ、現在障害を持たれている方の携帯電話の使用状況については把握されていないということでありましたが、携帯電話はメール等でいろいろな人とのコミュニケーションをとれる大変便利なツールの一つであることは間違いありません。GPS機能つきの携帯電話を持たれている方の通報があった場合には位置情報をいち早く取得して、即座に対応できるシステムになっているそうです。
このシステムを開発した会社に聞きましたところ、2つ折り携帯、スマートフォン、パソコン、いずれからも通信可能だということでございました。インターネットに接続できるパソコンがあればオーケーで、設備投資は不要ということで、将来的にはひとり暮らしの高齢者の方々への応用も可能だということであります。障害者の方々の携帯電話使用状況の調査とともに、ガチャピーについても研究していただき、ぜひとも導入の御検討を要望いたします。
○議長(大山政司君) 社会福祉課長。
○社会福祉課長(二宮貴生君) お答えをいたします。
携帯電話の進歩と普及は目覚ましく、聴覚、音声、言語障害者の方々も例外ではなく、多くの方が携帯電話を所持しており、音声以外の機能を利用して各種情報の取得のための便利なツールとなっております。こうした実情を見たとき、登録者に119番通報の必要性が発生した場合、誰からの通報か瞬時に判明、発信場所も自動的に特定できるシステムは現実的で、愛媛県においても松山市、新居浜市、今治市、西予市で導入されております。八幡浜市におきましても、近隣市で導入されたことを受け、八幡浜聴覚障害者協会に御意見をお聞きしましたが、最も必要となると思われる高齢の障害者が携帯電話を持っていないことや操作が難しいこと等から、今ある緊急ファクスの利用や先ほど申しましたSOSカードを普及することで緊急時の対応ができるという御意見で導入を見送った経緯がございます。
今後とも関係機関で協議を重ね、聴覚、音声、言語障害のある方に最適な通報手段を見出してまいりたいと考えております。
以上です。
○議長(大山政司君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 今後の導入をどうかよろしくお願い申し上げます。
以上で本日の質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(大山政司君) 次、河野裕保議員。
〔河野裕保君登壇〕
○河野裕保君 私、7年半ぶりに市議会議員として違った立場で御登壇させていただくことに大変光栄に存じておる次第でございます。また、多くの市民の皆さん方に御支持賜りまして、心より感謝を申し上げる次第でございます。また、本日の一般質問、その機会を与えていただきました各位に対しましてもお礼を申し上げる次第でございます。
私は、大綱2点、質問をさせていただきます。質問通告書に従いますが、核心に至るまでの若干のプロセスに時間がかかりますので、その点御了解いただきまして、市長並びに関係理事者の御答弁を期待するところでございます。
大綱1番目といたしまして、保内庁舎、これのレゾンデートル、存在意義、それと行政機能の多極分散化による中心市街地の活性化についてお尋ねするところでございます。
まず最初に、保内庁舎の存在意義ということについてお話をさせていただきます。
9月28日、この会期中に、保内町、八幡浜が合併いたしまして8年半になるわけでございます。当時を思いいたしますと、保内町民は八幡浜市と合併することによってその誇りは保たれたまま八幡浜市民として感情が移入できるかどうかということが一番心配の種でありましたが、当時の保内町長二宮通明氏は、対等合併であり、しかも分庁方式でやる、これをのんでいただきたい、そういうことでございまして、当時の高橋英吾市長は、わかりました、その英断でこのシステムができ上がった、合併ができた、このお二方の炯眼が今日すばらしい自治の広場を形成したということについて説明をさせていただきたい。
要するに、保内庁舎はその左回り、時計の逆回りからいたしますと各施設がございますが、人権啓発の館がございます、保内町中央公民館、宮内公民館、その隣に文化会館、中に図書館があり、その西隣にはデイサービスセンターがございます。そして、本庁、保内庁舎ということでございまして、その周りの施設は機能的につながっておるということでございます。生涯学習、各種学級、講座、その成果を文化会館で発表する、中央の芸術をじかに接触して見聞、そして知識を広げる、図書館には子供の小さい読み聞かせ会から高齢者のリカレントの事業まで幅広い図書活動、1人当たりの貸出冊数も保内の図書館は非常に多い。そして、そのデイサービスに来られた方と本庁に来られた方が挨拶を交わします、おはようございます、どうですか、体はと、こういうコミュニケーション、これはこの施設が有機的に連携しているからできるわけであります。このことは、私は、私の言葉で表現させていただきますと、コミュニティーが成熟した自治のアゴラ、自治の広場ができ上がったということです、長い時間をかけて。先ほどアゴラマルシェというな話もありましたが、市場広場は非常にすばらしいネーミングであると私はぴんときた。
しかし、この自治アゴラは長い時間かけてできたということでございまして、この行政、自治の広場というのは今から45年前はけちょんぱにやられた。と申しますのは、昭和43年、私の心の中には、個人的ですが、自治アゴラという、そのネーミングが非常に、いまだにこの胸の中に響いておると。当時、歴史学者、やや唯物史観的な学者でございますが、羽仁五郎という人が「都市の論理」、思い出しました、43年であります。その中に先生は、古代の都市国家のギリシャの自治に今の自治は遠く及ばない、こう指摘しました。つまりギリシャの都市国家の広場には温泉があって、心の病を持った人も温泉に入って広場に出て、当時の偉い学者のソクラテスやプラトンと一緒に会話もできた、そういう自治があったんだ。それはそうでしょう。今の現在の昭和43年当時、40年代当時にはそういう広場という概念が一つもないじゃないか、そういうふうにこきおろしたわけでありますが、それはそうですよ。昭和43年当時いうたら、2年後に万博、皆浮かれておりました。地方自治も多極化、そして業務が拡大して、中には公害という大気、水質、騒音、これらがごちゃまぜになって一生懸命の時代で、自治という概念は絶対はそのときはなかった、当然ですよ。保内町役場もその当時、公害特別委員会というのも開いておりまして、喜木川の水質汚濁は相当ひどくなっておった、それらが年をかけて、年月をかけて、BOD値もはるかに、飲める水ぐらいになってしまったと、これも長い時間をかけた勝利です。
この保内町の自治アゴラもそういう勝利のたまものであります。これは、保内町が支所であったならばそういうことは不可能であったと私は思います。要するに、それが局になったからであります。局になったからこれができたということでございます。
今1年半後には合併10年が来て、それから地方交付税はどんどん減っていく。そういう中においてコストがかかるから、保内町のこの局を閉鎖して支所にして、八幡浜の庁舎は一本にしなさいという声がこのごろかまびすしい。これは間違った考え方、木を見て森を見ない人の考え方がそうなんです。つまり、庁舎を八幡浜庁舎に一本化することによってコストの低減がある程度は図れますが、便益の部分、つまりベネフィットの部分は必ず消滅する。この2極体制のBバイCは、私はこれはこの指標として数値化したらできると思います。いかに保内庁舎があることによって便益の部分がコストをはるかに上回っておるか。BバイCの指標というのは、御案内のとおり公共工事に使いますハード事業、ダム、港湾、道路、トンネル、都市下水、これのBバイC、コストより便益のほうがはるかに大きいですよという費用対効果費に使われるわけですが、これは保内町の今のあり方についても私は通用すると思います。
そういうことでございますので、この保内庁舎を単なる支所に格下げすることについては、旧保内町民の自尊心は許さない、そう思いますので、この点について合併10年以降についても絶対に堅持するんだということについて市長にお答え願いたい。
次に、多極分散化ということでございます。
機能、機構の多極分散化を市街地に持っていきなさい、中心市街地に持っていって活性化を図りなさいという提案でございます。
多極分散という言葉も非常に懐かしい。昭和62年当時の建設省、多極分散型国土形成、いわゆる四全総、第四次全国総合開発計画、東京一極集中をやめましょう、地方に極を設けましょう、そして地方を活性化しましょう。昭和62年、昭和63年の暮れの28日の大納会のときには4万円近い株価がなった、その前の年、皆浮かれておりました。税収は60兆円、当時、リーマン・ショックの2008年の次の年の税収は37兆円、今44兆円、そういう時代でしたから、国も我々自治体の職員も浮かれておって、総合保養地整備法、いわゆるリゾート法にのっかって、どんどんどんどん土地を資本にそれを拡大していった、保養地をつくりましょうと。バブルが弾けて、そういう仕事をしていた自治体はかなりのダメージを受けました。そういうことがあって、バブルも弾けて、多極分散型の国土形成はおじゃんになって、東京一極集中にずうっと弾みがついて、大阪市も一地方に成り下がったということであります。2020年、東京オリンピックが始まります。一極集中にもっともっと歯どめがかからなくなりますよ。人、金、物、情報、全部東京、地方はどうなりますか、もっともっと疲弊する、そういうことです。
そういうことですから、極をある程度行政が分散して、地域に持っていったほうがはるかに効率いいです。BバイCからもはるかにいいと思います。当時、三木首相のときにパリ郊外のランブイエで始まったG7が今G8になって、経済サミットのG20のほうがはるかにウエートが大きくなった。極を分散化して経済が活性化し出したからですよ。そのG20の概念とこの一地方自治体の極の分散化について次元が違うという声がありますが、ただし多極、それの概念における普遍性ということが共通項目ならば、それによって域内が活性化することにおいてかなり間違いないとなれば、そういう論法も使わなければならない。したがって、保内町庁舎を持ってきたことによってコミュニティーが生まれて活性化して、だから中心市街地に八幡浜の商店街の一角に包括支援センターないしは福祉、そういう関連の施設をぼおんと持ってくる、流れが変わってきますよ、商店街が。今佐々木議員さんがみなっとの関係を質問されましたが、言葉は乱暴ですが、港湾の関係はフジも来ますから、ほっておいても人がそこへ流れがどっと本流になってきます。中央のその市街地の商店街は放置していいのかということですよ。これは、そういう極を持ってくることによって人の流れがどんどん変わってくる。元気な高齢者をつくる、ぴんぴんの高齢者の90歳をつくる。高齢者だけですよ、今本当に元気いいのは。海外のツアーに参加いたしますと、団塊の世代、高齢者がほとんどです。団塊の世代の昭和23年も高齢者の部類に入る65歳になるんです、ことしから。私もよく参加させていただきますが、元気な高齢者は消費にも回るんです。そういう高齢者のアゴラを、広場をつくらなければならない。新町ドームはいつもある程度のそういうイベントのときには来ますけど、あい中は一つも閑古鳥。ここらの広場を総括的に都市再開発みたいにしながら、ひとつ活性化させていただきたい。今建設課は都市のマスタープランをつくっておりますが、その中にもぜひそういうことを組み込んでいただきたい、マスタープランは総花的グランドデザインですから法的拘束力はありませんが、その中に新町、矢野町、大黒町、千代田町、そこらを活性化するような方策をぜひ入れていただきたいということでございます。
そして、本庁の4階から港を見おろすとかなりすばらしい光景がありますが、その4階にポジションを持っておりますセクションの商工観光課をぜひ現場に持っていっていただきたい。その拠点です、観光の、観光の拠点に持っていくと見えないものが見えてくるんです。皆さんはすばらしい景観の財産というのをほとんど認識してないような気がします。それは、今みなっとから見える権現山の段々畑です。ギザのピラミッドの約3倍以上の高さがある権現山、先代の人たちが築き上げた天に至るその段々畑は、これは遺産ですよ。この日の丸のミカンを反当、10アール当たり100万円を超える収入がどんどんどんどん入るような施策にしたら、後継者、担い手不足は、そういう不安は吹っ飛びます、これはできます。つまり3つの太陽、さんさんと輝くそのすずなりのミカンと昔懐かしいポンポン船を行き交わせると絵になるんです。3つの太陽はオレンジベルト、マルマ、マルカ、日の丸以外にあります。レマン湖、ラヴォーのブドウ園、すばらしいですよ、世界遺産ですが、なぜすばらしいか。石垣に草一本生えてない、水荷浦と同じですよ。畑にも一本も生えてない。スイスは平地がない狭隘な土地です。そして、チェルマットの行く道中のこんまい畑にも草一本生えてない、ほとんど生えてない。草原や草地、それも全部刈り込んどる、いわゆる人工美ですから、スイスは、そういう意味で観光にも配慮しておる。そういうことを反当100万円ありましたら崖の草全部ひいて、光り輝くような石垣をもっともっと前面に出してくる、そしてオレンジベルトのこの3つの太陽ががちっとアクセスするとこに写真を撮ってPRしたら、日の丸、マルマ、マルカ、反当100万円の収入は得ます。
そういうことの現場の前線に商工観光課が来たら必ずそういう発想が湧くんです。固定観念にとらわれない、前例がないからとか言わずに、ぜひとも積極的にまちづくり、そしてミカンの高値で売れるように、後で漁業のことは言いますが、ぜひ市長、理事者にお尋ねをするわけでございます。
続きまして、少子化です。
少子化は、あらゆる問題がかんでおりますから、一自治体では絶対にストップができません、はっきりここで申し上げます。幾ら施策的に頑張っても、国全体があれだけ頑張ってもできないんですもの。厳しい少子化、あと自治の存亡にかかわりますということについては、その前に今高齢化がどういうことになっているかということをちょっと話します。
50年前、15歳から64歳までの現役世代が十二、三人に1人の高齢者を支える、いわゆる胴上げ型、今は3人に満たないその現役世代が1人の高齢者を支える騎馬戦型、50年、60年後には1人が1人を支える肩車型だと言われておりますが、八幡浜の今の人口トレンドを見る限り、50年かからないですよ、肩車型は。
私は7月26日に、ボランティアをしておりますから見守り推進員さんの研修会をやった、そのときに社会福祉協議会の職員が来まして、皆さん、合併時に4万人を超えていた八幡浜市の人口は今3万7,646人です、高齢者1万2,837人です、高齢化率34.1%、それは誰も驚かない、大体わかってますから、1年に1%前後上昇してますから。喜須来は何ぼですか、合いませんよ、合いませんというかぴたっとはいかなかった。喜須来の人口、喜須来地区2,893人、高齢者707人、高齢化率24.4%、おお、ここで声が上がりました、10ポイントも低いのかと。その要因は神越地区にあるんです。そのときには数が出なかった、8月31日現在の神越の地区の住民は1,234人、高齢者212人、高齢化率17.2%、全国平均値より6ポイント以上低い、全体より半分です。それでも17.2%は低いように思いますが、高いんです。世界の先進国に7%高齢化率になったら、それは高齢の国だと言われました。日本の絶頂の昭和45年、1970年が7%です。それから四半世紀もせんうちに14%になったんです。そして、今23%、24%。これを放置したら大変なことになります。
少子化、今の現状をちょっと見てみましょうか。昨年度、平成24年4月2日から平成25年4月1日に生まれた数は206人、この206人という数はかつての日土、喜須来、両地区が生まれた数なんです。その当時は日土のほうがはるかに多い喜須来より、そして206人の今15の小学校区ありますが、それはどういう順番になっているかというと、1番は喜須来地区36人、2番は27人、そこはどこか言いません、日土7人、東2人、日土小学校5人、喜須来の5分の1、喜須来を褒めてるんじゃないんですよ、そういう現状です。今中学3年生330人、その間、14年間に124人、約40%ダウンしとるんです、子供の数が。そのままずっとずっといったらどうなりますか。そういうことです。
社会資本の維持もできません。公共下水道は膨大な投資をしてますよ。処理人口はどんどんどんどん減って、維持管理、更新、その金はどっから来るか。全部一般会計から持ち出し、使用料ではね返りなさいということになると、今の使用料の何十倍いうて払わないけん、それは不可能です。維持できない、ある日突然クラッシュが起きる。今は何とかやっていきますよ。
そして、もっともっと大切なのは、大事なことというか重要なことは、地域のコミュニティーが醸成というか運営できなくなる、消防も、伝統行事も、人と人のつながりも、自助、共助、これは全然できなくなる。その目安となるのが、1980年代の末に高知大学の大野 晃教授が限界集落という概念を発表した、65歳以上の人口が50%超えますと自治は困難になりますよと、そういうことばっかりです。非常に申しわけありませんが、舌田小学校区、さきの7月26日の勉強会に市の社協の職員さんがおっしゃいました。舌田は高齢化率45%なんですよ、びっくりしました。数年のうちに50、それがもっとふえていく。これを放置していたら八幡浜市はクラッシュが起きます。
さきの私が申し上げましたマスタープランには平成32年、今から7年後の目標の数値を掲げておりますが、そのときの八幡浜市の人口は2万9,000人台、旧保内町の人口はほとんどこの10年、20年、1万人をキープしておる、下がるのは旧八幡浜市だけです。この2万9,000から1万引いたら何ぼですか。そういう数で保内町と合併しなかったならば、市は運営できませんよ。皆さんがいろいろ施策をやって少子化を脱却しようと精いっぱいやっておられます、認めます。それは小手先だけになってしまうんです。それは全国そうですから仕方ありませんが、これから脱却しましょう。つまり制度を変えないけん、それはやっぱり中央にもどんどんどんどんお願いせないけん。
漁業もそうなんですよ、漁業。そうなんです、漁業は一番です。あれだけ豊穣な海があって、魚価の単価、魚価が上がらない。上げようにも競り落とすときの最初の値が量販店とかなんとかにある程度決められてるから高値に落ちない。漁業従事者は損を承知でどんどんやらなければいけない。そしたら、後継者も担い手も育つわけがない、自然消滅する。そういうのは行き過ぎた規制緩和や新自由主義、そして経済のそういう原理主義が働いているからです。それを変えていかないけんのはやっぱり、安倍総理にも直接やないですけど、どんどんどんどん声を発していかないけません。アベノミクス、金融緩和、マネタリーベースがどんどんふやして倍になって380兆円、通貨供給量もどんどんふえてます。内部留保、大企業270兆円、それらが所得に回らない、所得に回していただくように成長戦略にぜひお願いして、そういう制度を変えていって、グローバルスタンダードも変えていかなければならないということです。それらをやっぱり地方から持っていかないかん、そういうふうに思います。
八幡浜市は強いですよ、産業構造は、もう少しです、もう少し。産業構造には非常に強い、強みがあるんです、この第1次、第2次の製造業。その証拠に今から4年前、企業誘致来ました、オレンジベイフーズ、外資系2社と地元の西南開発、そしてベイフーズがつくりました。一番僻地で適地ではなかったところが、ベイフーズが来たが、どうしてかということですよ。それは、税制、地下水、電気、スキル、要するに食肉加工の技術があったから、最後にはおもてなしです、これが効いたと言いました。そういうおもてなしは、さきのオリンピックのプレゼンの滝川クリステルさん以前にそういうことがあったんです。そういうのを全部研究しながら、企業の誘致も図れるわけですから、強い産業があるわけですから、それは企業と行政が一体となってやったらこれは少子化に必ずつながっていくと思います。
長くなりますのでやめます。以上で市長並びに理事者の御答弁をお願いいたします。失礼いたしました。
○議長(大山政司君) 休憩します。
午前10時47分 休憩
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午前10時58分 再開
○議長(大山政司君) 再開いたします。
市長。
○市長(大城一郎君) 河野裕保議員の一般質問に対して答弁をさせていただきます。
河野議員、長い経験、そして積み重ねられた知識の中から本当に斬新な一般質問をお受けしたと思います。その議員の中でも、大綱2の急激な少子化の対抗策についてお答えをさせていただきます。
高齢化率ということで議員の質問の中にも多数出てまいりました。この高齢化率、八幡浜では34.1%ということでありますが、この高齢化率自体も65歳以上を高齢者とするというような前提で高齢化率が決まっております。じゃあ、その65歳以上が本当に高齢者なのか。それを決めたのもいつ決めたのか。現代で65歳、まだまだ若い、一生懸命働いてもらう世代でもあります。だからこそ、八幡浜市として時代に即した、今の時代に合った行政をしっかりと進めていきたいと思います。そういった言葉に惑わされず進めていきたいと思っております。
しかしながら、国立社会保障・人口問題研究所、この推計によりますと、2035年には八幡浜市の人口が実に2万4,850人となるような見込みでございます。少子化対策は地域の存続にかかわる、もっともですが、重要な課題であると考えております。
地域における少子化対策としては、まず若者が定住し働くことのできる場所を確保するということが大切だろうと思います。議員が紹介ありましたが、企業誘致につきましては平成21年の磯崎小学校跡地へ歯ブラシ工場、UFCプロダクツの誘致、そして平成22年にはオレンジベイフーズの誘致などがあります。当市では以前から土地の狭隘さが企業誘致の大きなネックになっているところではありますが、小・中学校の跡地の利用、地元での新規起業などさまざまな可能性を考慮して考えていきたいと思っております。
また、農業、漁業においても、農産物や水産物の加工施設、ただいま八幡浜市としても取り組んでおりますミカンと魚のまちということでミカンの加工施設、ジュースがいいのか、ジャムがいいのか、ジュレあるいはゼリー、そういったものがどのようにできるのか、今取り組んでいるところでもありますし、また魚につきましても、市場、そして消費者により近い魚、加工品がどうあるべきか、その加工品を開発していく、そういった施設を今回つくるようにしております。
また、それぞれつくることによりましてもうけることができる産業、そしてまたミカンや魚で自立することで就業の場の確保にもつなげていきたい、そして若者が定住できる、そのような町になるように考えているところでもあります。
就業場所の確保以外の少子化対策としては、まず子育ての支援があります。現在、延長保育や乳児保育などの保育施設の充実、放課後児童クラブ、出産育児相談、子供と親の健康の確保などさまざまな方法によりまして子育て支援を図っているところです。
そしてもう一つ、最近特に問題視されておりますが、結婚しない男女がふえているというところであります。身近なところでもそのように感じるところがありますが、大きな時代の流れもあり、なかなかこれといった妙案がありませんが、最近で行われましたみなと交流館での新しい婚活イベントなど、本当に11組のカップルが成立したとも聞いておりますが、このような場を通じまして結婚したくなるようなそのムードづくり、そういったものをしていきたいと思っております。
なお、そのほかにもいろいろ考えて率先して取り組んでいきたいと思っております。
その他の問題につきましては、副市長並びに担当の部長から答弁をさせます。
○議長(大山政司君) 副市長。
○副市長(橋本顯治君) それでは、河野さん御質問のうち、保内庁舎の存在意義の分についてお答えをさせていただきます。
八幡浜市と保内町の合併協議の際の確認事項に基づき、行政機能については議員お話しのようにそれぞれ分割をしておりまして、現在では八幡浜庁舎に3人の部長及び総務課、議会事務局等13課、保内庁舎に教育長、教育委員会、建設課等7課の配置という分庁方式をとっているところです。
お話にあったように、事務の効率性を考えれば全ての部課を一カ所に集中した本庁方式、これが合理的で望ましいという意見もありますけれども、まずは現実の問題としては今の八幡浜庁舎のスペースでは全ての部課をここに持ってくることは物理的に不可能です。保内庁舎の存続につきましては、過去にも中岡議員、それから岩田議員にもお答えしておりますけれども、単に効率だけの問題ではありません。情勢の変化がない限り、当分の間は現在の分庁方式を維持していくべきものと考えております。
なお、現在赤レンガの地域、この辺の活用について地元と協議を進めてきたところですが、これが実現すれば河野議員のお話のあった多極化という意味でも、みなっととあわせての多極化という意味でも大いに寄与するのではないかと、そういうふうに考えております。
以上です。
○議長(大山政司君) 総務企画部長。
○総務企画部長(中榮忠敏君) 河野議員の大綱1の2点目、商店街に福祉や保健関連の施設を整備してはということについてお答えをいたします。
中心市街地の活性化対策として、商店街に福祉や保健関連の施設を整備することは新たな人の流れをつくるには効果的なアイデアだと思います。
しかし、現在松柏にあります保健センターの行政機能を全て移転するには執務スペース以外にも健診や各種教室等の会場と来場者の駐車場が必要となりますが、それに見合う用地を商店街やその周辺で確保することは大変困難な状況にあります。そのため、保健センターの利用時に商店街で買い物ができるなどのよい面はございますが、本来の目的である保健福祉サービスが低下することになってはいけませんので、現時点で保健センターを移設することは難しいものと考えております。
また、現在社会福祉協議会と同じ建物に入居していることも、相互の連携を図る上でも有効であるというふうに考えております。
なお、商店街の活性化は非常に重要な市政の課題でございますので、今回の御提案も参考にさせていただきながら、空き店舗の有効活用等を含めてさまざまな可能性を検討していきたいというふうに思っております。
次、大綱1の3点目、商工観光課を観光の拠点の最前線であるみなっとへ移してはということについてお答えをいたします。
みなっとの公設部分は施設の維持管理や観光情報の発信以外にも市民団体の活動支援やにぎわいを創出するイベントの実施など民間団体のノウハウやアイデアを十分に生かした施設運営を期待して、市直営ではなく、指定管理者に管理運営を任せたところであり、これまでの運営や集客数の実績からもその役割を十分に果たしているというふうに認識をしております。
また、商工観光課でございますが、その名前のとおり観光振興の分野以外にも商工業や地場産業の振興など大変幅広い業務を所管しております。そういうことで、現状のまま八幡浜庁舎に設置することが適切ではないかというふうに考えております。
なお、商工観光課は政策推進課、水産港湾課とともにみなっと合同運営会議に参加をしており、現状や課題等の情報共有と関係者との意思疎通に取り組んでいますが、今後は通常業務の中でもこれまで以上に頻繁に連絡をとり合いながら、必要に応じみなっとに出向くことで一層の連携強化に努めたいというふうに考えております。行政機能の多極分散化は魅力的なアイデアでありますので、行政の民間による肩がわりも含めまして、事情の許す限りさまざまな手法で考えていきたいというふうに思っております。
以上です。
○議長(大山政司君) 河野裕保議員。
○河野裕保君 まことにお答えは優秀な課長が書いた作文そのものでございます。大きなことは非常に誤解を招くから、そういう優秀な答弁に終始するわけでございますが、定住化、先ほど市長、定住化も考えますよということでございましたが、私の議会のボックスの中に全国市議会旬報というのがございまして、8月25日号です、この中の南信州定住自立圏取り組みというのがございました。これは1市3町10村、核は飯田市です。飯田市も周囲を含んで合併いたしましたが、この南信州はなかなか皆頑固な人がおりますから、10村もある、まだ10村、すごいですよ。私もその飯田市の下栗という、皆さん御存じの方あると思いますが、天空の里というのがあります、下栗、日本のチロルというふうに宣伝しておりますが、そこは東に南アルプス、下は千尋の谷、そういう狭隘な土地に、私もテレビでちらっと見ましたが、定住化の促進を図っております。若いカップルがどんどんどんどんその地域にやってきておる。それは施策的に子育てとか家を安うに提供すると、いろいろありますけれども、そこに何かしら魅力があるからです。そこらもひとつぜひ定住化に研究してください。
そこの南信州は泰阜村とかという村がありまして、戦前、満州開拓にそこの村が分村したこともある。村長は2つ兼ねておった。先ほど申しました私が言ういわゆる多極化みたいなもんです。満州の泰阜村、本村の泰阜村、交互に行き来しよりました。そして、終戦によって大体もう引き揚げてきて、中には孤児になった方もいらっしゃいまして、20年ほど前に泰阜村出身の人も帰っておりますが、そういう厳しい生活環境の中だからこそ定住自立圏、広域でネットで結んどるんです。
保内町、ごめんなさい、保内町いうのは出てきてはいかんのです、まだいまだに60年間保内町に住んでおりまして、保内町民やったもんですから、八幡浜市民という、そういう根っからやなしにちらっと保内町が出てくるんですが、八幡浜市は豊か過ぎる、危機感がない、一言で言えば。ミカンがあり、先ほど申しました産業構造も立派、ここらは何もないとこですが、昔は蚕ですから、産業と言えば林業です。ほして、よく言えば浜松のそういう大都市に近いです、私も天竜川沿いを下ってみましたが、そういう通えるとこではないんですが、大都市が控えておりますから、そういうことで豊かなそういう八幡浜市だからこそ危機感がないんです。今のいろいろありますよ、おっしゃったことは、それは要するに小出しですよ、抜本的な対策にはならんのです。だったら、今までずんずんずんずんそういうことを積み上げていったらふえないけんのですけれども、今婚活もやっておる、聞いております、何組かはできた。何組できてもだめなんです。やっぱり後継者、担い手をひっつけていって、そこでふやしていかないけん。多様化した家族や個人主義がはびこっておるからなかなか難しいとこもありますが、そこらもひっくるめて市はやっぱり先頭に立って子供をふやしていくことを考えなければいけないと思っております。もうこれも私の質問に対する答えはいいですから、もう出てますので、そういうことを考えて少子化対策にも臨んでほしいです。
これはやっぱり八幡浜市は恵まれ過ぎとるんですよ。危機意識がないです、もう。今言いなはるように、2035年にはこういう人口になる、こうなりますとでしょ。実際大変なことですよ。じわじわじわじわじわじわ衰亡していってがたっといくんじゃなしに、ある日私は思うんで、ばちっとクラッシュが来るかもわからん、できませんよということに、国もお手上げですから、もう。交付税、交付税たって、交付税の配分する資金ありますか。要するに、また大きな話になるいうて怒られるかわかりませんけれども、1,000兆円を超えた国債を、これはあるアメリカのシンクタンクの話によりますと、財務官僚がもうどうにもこうにもこの国債についての償還はめどがつかない、デフォルトまでいくかもわからない、そう言ってるんです。そうや思いますよ。国民の資産1,500兆円、今1,000兆円を超えた、そしてそれの機関投資家とかなんとかというんは皆国民のお金で国債買ってますから、個人も買ってますけれども、それが全部資金が尽きたら外国が買う。今の外国の投資はやっぱり10%ぐらい言いますけれども、そうなったら利子がどんどん上がって、本体の国債からは全部下落する、そういうふうな目に見えて対応はできないことですから、厳しいですよ、本当は。何となく先送り、先送り、先送り、先送り、皆何とかやっておるんですが、だから八幡浜は自立できるようなそういうシステムをつくってもらいたい。交付税、不交付団体になるぐらいに頑張りましょうよ、本当。それはプラスアルファも利用せないけませんよ、プラスアルファ、ここでは言いません、市長、理事者はわかっておると思います、プラスアルファ。そして、それらを巻き込んだ産業形態をつくっていく、強固な自治の財政をつくっていく。全部の投資、全部の資源を投入していきよったら少子化も対応できます、小出しには絶対できない。今まで国の施策も小出し小出しやから、少子化対策も絶対はかどっていないんです。全部見直す、家族制度もそうです。多様化した家族制度、ある程度コントロールしないと自由放任に任せたら終わりですよ、ということです。これは、行政の責任ないですから、私のあれですけど、回答は要りません。
ほして、中心市街地に、その保健センターなりなんなりは小さい部門は持ってきますけれども、今のあそこの旧県庁舎の組織そのものは持ってこられません。持ってこられませんよ、今のままの発想やったら。再開発、再開発を、市街地を、再開発、今は港、八幡浜市立総合病院建てかえ、みなっと周辺、フジも来る、ほぼ整備できましたよ。あと残るは市街地再開発、これに銭を投入する。高齢化はどんどんふえるわけですから、そこへ高齢者を住まわせてという方法もあって、市街地を再開発するという発想をもとの分極せえというんです、私は小手先には言ってない。そういうことです。それの答弁はいいです、もう今の官僚がつくった答弁で大体わかりますので。そういうことで、全体をトータルな視点でもってまちづくりをしていく、それが持続可能な八幡浜市につながっていく、そう思います。
以上です。
○議長(大山政司君) 御苦労さまでした。
次に入る前に資料の配付がありますので、資料、事務局。
遠藤素子議員。
〔遠藤素子君登壇〕
○遠藤素子君 私は、一般質問通告書に従いまして、大綱3点について質問いたします。市長並びに関係理事者の皆さんには誠意ある御答弁をお願いいたします。
大綱第1点は、高過ぎる国保税は引き下げを求める問題であります。
今安倍政権は消費税の増税と高齢者医療費の値上げや介護保険から要支援の人を切り離すなど、社会保障の大改悪、TPPの推進、アメリカと一緒になって戦争できる国づくり、原発の再稼働と輸出、オスプレイの沖縄配備など国民の過半の反対の声を無視して暴走しています。
さきの衆議院選挙では、これらの問題について国民の前ではだんまりを決め込み、アベノミクスの自慢のみで選挙を戦いました。そして、選挙で多数を得た途端に隠していた牙をむきだしにしたかのようにこれらの問題にまっしぐらです。このまま来年4月から消費税が上がり、社会保障の切り捨て等で国民負担がふえれば、今でさえ厳しい国民の暮らしは限界を超え、大変なことになることは目に見えています。こんなときだからこそ地方自治体はこの国の悪政から市民の命と暮らしを守る防波堤の役割を果たさなければなりません。その観点から、今回は国保税の問題を取り上げました。
国保世帯の所得は、長引く不況のもと減り続けています。しかし、国保税は国が負担率を半減させたことなどからこの十数年右肩上がりにふえ続けており、国保税が高過ぎて払えないとの悲鳴が上がっております。今お手元にお配りしました資料をごらんいただきたいと思うんですが、国保世帯の平均所得、これは1990年、ほしてこれが2010年度ですが、この棒グラフが国保世帯の平均所得です。1990年には276万5,000円でした。それが2002年には170万1,000円、真ん中です、2010年には141万6,000円と約半分に所得が減っております。この折れ線グラフのほうが国保税です。右肩上がりにどんどん上がっておりまして、1990年には所得の5.6%であった、その国保税が2002年には8.39%、そして2010年には10.11%、所得の1割を超えているという実態があります。
そういうもとで、国保家庭、所得が減っているのに国保税が上がる、最後の例などを見ますと、年間所得が141万6,000円ということは月11万円ぐらいなのに国保税が14万3,000円かかると、1カ月の収入がそっくり国保税に取られると、そういう状況に今なっているわけです。
高過ぎる国保税は滞納者を生むだけでなく、病気になっても医者にかかれない人を生み出し、かえって病気を悪化させるために医療費を膨らませる、そういうきっかけをつくっていると思います。それを避けるためには、国保税は可能な限り安くし、徴収率を上げる、そして誰もが安心して医者にかかれるようにし、早期に病気を治して元気に働く、これが最も健全な姿ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
○議長(大山政司君) 市民福祉部長。
○市民福祉部長(中岡 勲君) 遠藤議員の御質問の国保税は可能な限り安くして徴収率を上げればというふうな御質問でございます。
国保会計は、自治体ごとに独立採算で運営をされており、税率についても各自治体で設定されております。議員御質問の高過ぎて払えない国保税を払える国保税にとのことでございますけども、国保税の税率算定方法は、医療給付や保険事業等に対する費用から国、県の負担金や補助金等を控除した残りを税で充てるものになっております。国保税の税率については、当市においては平成18年度に改正して以来変更しておりませんが、議員もおっしゃってました長引く景気の低迷などによる給与所得の伸び悩み等により、議員もお尋ねのとおり重税感を感じる者もおられるものと思っておりますが、法の目的である国民健康保険事業の健全な運営の確保と被保険者の医療給付を適正に行うため、現時点で税率の改正は考えておりません。
なお、低所得者の方々につきましては、その所得に応じて7割、5割、2割の軽減措置等を設けて減額をしております。
次に、徴収率の向上についてでございますけども、平成24年度の現年度分徴収は93.59%となっております。徴収率の向上に向けての取り組みとしては、愛媛県地方税滞納整理機構へ職員を派遣し、差し押さえ等の滞納処分の知識の習得を図ってまいっております。平成22年度から預貯金や生命保険、給料などの比較的換価が容易な債権を中心に滞納処分を実施しております。その成果が徐々にあらわれ、ここ3年間の平均では0.12%の徴収率向上となっております。
今後は、不動産や動産など換価に当たって専門的な知識や労力が必要な財産の処分についても対応し、さらなる徴収率の向上に努めたいと考えております。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 実は今回徴収率が93%を超えてるということで、実はもっと低いのではないかと思っておりましたら、ここ数年上がっているということは、滞納整理機構ですか、そこへ依頼して徴収を、市の側からいえば徴収率を上げるということでいいことなんですが、こういう実態の中でやむを得ず滞納している人に、悪く言えば取り立てを厳しくやるということで非常に困っている世帯もあるように聞いております。この実態からしますと、恐らく食費も削って、そして納めているんではないかと、11万円しかない月給から年間14万円もの国保税、このほかにも住民税いろいろあるわけですから、そういうのを考えますと非常に厳しいものがあると。やはりできるだけ安くして、そして払いやすくして、そして市民が豊かな生活ができる、そういうことを目指すことが健康につながるというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
○議長(大山政司君) 市民福祉部長。
○市民福祉部長(中岡 勲君) かなり厳しい取り立てというふうなお話でございますけども、市としてはそういうふうな厳しい取り立てはしないと思います。
それでもう一つ、実際に税額といいますか、1人世帯で収入が、所得がないというふうになられた方の国保税なんかを考えますと、年間大体1人世帯で1万7,400円ということで、そんなに負担はかからないんではないかというふうに考えてます。5割軽減、2割軽減におきましても2万9,000円とか年間4万6,400円ということになってますので、当然その所得のある方についてはその所得に応じて負担をいただくいうことが大事だと思ってますので、今のところそういうふうに厳しい取り立てとか、そういうふうには考えておりません。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 八幡浜市の場合、調べてみましたが、単身フリーター月14万円の給料、20歳代です、この人が年間11万5,600円の保険税というふうに聞きました。ですから、かなり厳しい状況には違いないというふうに思います。
次行きますが、保険税はほかには使えない目的税ですから、集めた税はそのときの被保険者のために使うのが原則だと思います。今市の国保会計の状況はどのようになっているでしょうか。医療費の増減の傾向、基金残高についてお聞きします。
仮に基金から国保加入者に1万円ずつ還元するには幾らの費用がかかり、現在それは可能であるかどうか、お聞きしたいと思います。
○議長(大山政司君) 市民課長。
○市民課長(菊池正康君) 回答いたします。
1点目、国保会計状況でございます。平成24年度決算では1億1,175万3,000円の黒字で、前年度繰越金を差し引いた単年度収支は4,469万1,000円の赤字となっています。
2点目の医療費の増減につきまして、被保険者数が年々300人程度減少している中、医療費総額は22年度までは増加傾向でございましたが、23年度から減少傾向にあります。また、1人当たりの医療費は平成24年度は35万3,000円で、ここ数年では増加傾向であり、これは医療費の高度化などによるものと思われます。
3点目、基金残高でございます。平成24年度末で2億6,109万3,274円です。加入者1人に基金を取り崩し、1万円ずつ還元する費用とそれが可能かどうかということでございますが、八幡浜市国民健康保険財政調整基金条例の規定どおり、基金はあくまで医療費の急激な高騰による財源不足などを補ったりするための貴重な財源であり、被保険者への還元を目的とした取り崩しはできません。
以上です。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 ルールどおりと言えばそういうことになるんでしょうけど、本当に市民が困っていると、食費も削っていると、そういう状況で健康な生活というのは難しい。健康でなければ医療費はさらに膨脹すると思うんですね。そういうところで、ぜひ医療費を健康な市民をつくることで、一番最初に申しましたが、そういうことで病気が軽いうちに早期発見して早期治療、それによって健康な市民をつくり、医療費を下げると、そういう取り組みと同時に困っている人に温かい手を差し伸べて、そして栄養もしっかりとっていただいて、そして健康体をつくると、そういう取り組みがやっぱり求められていると思います。
次に、実際には国保税が払えない、だから正規の保険証がなく、病気になっても医者にかかれないとの訴えが少なくありません。こういうことはあってはならないと思いますが、短期被保険者証、資格証明書の発行数及びそれらの手渡し状況についてお聞きします。本人の手に渡らずに市役所にとめ置かれている数、これはどのくらいあるでしょうか。これは一定期間を超えた場合、郵送で送り届けるべきだと思いますが、そのようになっているでしょうか。
○議長(大山政司君) 市民福祉部長。
○市民福祉部長(中岡 勲君) 国保税が払えないから医者にかかれないということはあってはならないというふうなことでございますけども、まず議員御質問の滞納世帯につきましては、8月末現在で1,047世帯でございます。また、被保険者資格証明書の発行は112世帯、短期被保険者証の発行については対象世帯が359世帯あります。納税相談の案内状を送付して相談に応じた196世帯に手渡しをいたしております。
なお、残りの163世帯については留保している状況でございます。
滞納者のうち、何らかの事情により過年度の国保税を納めていない世帯に対して、八幡浜市としては原則短期被保険者証を交付することとし、特に悪質な滞納世帯等については資格証明書を交付しております。
議員御指摘の短期被保険者証の取り扱いでございますが、これは有効期限を3カ月としたほかは正規の被保険者証と何ら変わるものではなく、少なくとも納期限内での納付者との区別、納税意識をいただいていく上でも他の市町村でも実施しているように有効な対策であると考えておりますので、御理解を願いたいと思います。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 御答弁で過年度の国保税が未納な方について資格証明書と短期被保険者証を出しているということでしょうか。ちょっと確認です。いいんでしょうか、それで。
○議長(大山政司君) 市民福祉部長。
○市民福祉部長(中岡 勲君) そのとおりです。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 それで、163世帯についてはその保険証が市役所にとめ置かれているということですが、その後の対応はどうなっているんでしょうか。
○議長(大山政司君) 市民福祉部長。
○市民福祉部長(中岡 勲君) 本年から保険証の交付時期が8月にかわっております。それで、本年の7月に納税相談の案内状を送付いたしまして、それに今応じておられる方が8月末現在で196世帯が相談に応じていただいて、交付をしてる状況でございます。
また、今後はその納税相談に応じていただいていない163世帯につきましては、再度案内状を送付して納税相談に応じていただくようにしていただきたいと考えております。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 それは期限はどうなるんでしょう。
○議長(大山政司君) 市民福祉部長。
○市民福祉部長(中岡 勲君) まず、7月に出しましたので、もう9月中にはそういうふうな措置を実施したいと思っております。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 平成21年12月16日付の短期被保険者証の交付に際しての留意点についてという通知を厚生労働省保険局が県に送っております。その中には短期被保険者証の交付の趣旨は市町村と滞納世帯との接触の機会を設けることであるから、世帯主が市町村の窓口に納付相談に来ないことにより一定期間これを窓口で留保することはやむを得ないが、留保が長期間に及ぶことは望ましくないことというふうに通知が来ております。その通知によりますと、ある一定期間はとめ置くけれども、それを過ぎたら郵送で送りなさいと、ずっと留保するのは被保険者が不在であったり、転出済みであったり、保険者が郵送して、結果として保険証が届かなかった場合、そういう場合だけだというふうになっておりますが、そこはどうでしょう。一定期間過ぎたら郵送で送り届けるということをされているでしょうか。
○議長(大山政司君) 市民福祉部長。
○市民福祉部長(中岡 勲君) 今のとめ置き期間を一定期間たったら郵送してはどうかという御質問でございますけども、私どもも国民健康保険に加入されてる全ての方々に国民健康保険税を納付いただき、国民健康保険証を交付し、適正な医療を受けていただきたい、安心して暮らしていただきたいという考えは一致しております。
ただ、滞納者に対する納税相談を実施することなく、ただ単に期間が過ぎたので保険証を配付するということは、国民保険税の被保険者間の負担の公平化を考えた場合、一生懸命生活を切り詰めてお支払いをいただいている市民が本当に公平感に疑問を持たれるものではないかと考えています。
このようなことを考えますと、やはり滞納されてる方との間で何らかの話し合いが必要だと考えていますので、御相談をしていただき、これからどうするかということを職員とその人たちとコミュニケーションをとっていただき、短期被保険者証をお渡しするというやり方が望ましいのではないかなというふうには考えてます。
○議長(大山政司君) 部長、遠藤議員は郵送しとるのかしてないのかを聞きよるんやから、しとるかしてないかをはっきりあなたが答弁せないかん。
市民福祉部長。
○市民福祉部長(中岡 勲君) 今のところ、郵送はしておりません。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 県内でも自治体によっては資格証明書は一切出してないというところがあります、愛南町など。そこはどうやってるかとお聞きしましたら、やっぱり家庭訪問されてるんですね。だから、相談に来いよと待ってるだけでなくて、本当に困っている家庭の実態を知る上でも家庭訪問して、そして対話をして、保険証が渡らないというふうな家庭がないように、今後ぜひ努めていただきたいと思います。
大綱第2点は、子供の医療費無料化の拡充についてであります。
人口減に歯どめのかからない八幡浜市にとって、子育て支援は最も緊急な課題の一つです。小・中学校の運動会や学芸会、文化祭などに参加するたび、子供の数の減少が話題になります。八幡浜市は県下に先駆けて3歳未満児の医療費無料化を実現し、注目された時期がありました。しかし、現在では中学校卒業までの医療費を、通院費も含めて完全に無料化している自治体が全国には少なくありません。県内でも内子町や久万高原町など実現しております。子育て世代の若い人たちにとって子育てに金がかかり過ぎるということが、子供をつくれない大きな原因になっていると聞きます。小学校も高学年になれば体力もついて病気にかかることも少なくなりますから、特に求められているのが小学校の低学年の時期です。もちろん中学校卒業まで完全無料化がいいんですけれども、一遍にそれが無理とすれば、せめて小学校3年生までということで前回質問いたしました。そのとき、通院費用を無料にするためにかかる費用は約2,000万円とのことでした。ぜひ英断を下していただきたいと思うんですが、市長いかがでしょうか。
○議長(大山政司君) 市民福祉部長。
○市民福祉部長(中岡 勲君) 子供の医療費無料化の拡充ということでございますが、当市では子育て支援策の一つとして医療費の自己負担分を年齢区分に応じて全額助成しております。通院については、対象を小学校就学前までとしています。より経費のかかる入院については、平成24年4月から対象を小学校卒業から中学校卒業まで拡大したところでございます。このために要する費用が約年間6,250万円となっております。
通院分の対象を小学校3年まで拡充してはとのことでございますけども、先ほど議員もおっしゃられたとおりに、今年の3月定例会での御質問において小学校1年生から3年生までの対象者は約800人であり、これを無料化すると新たに約2,000万円程度の負担が必要となり、厳しい財政状況のもと、さらなる財政負担が伴うため、県内の他市の状況を踏まえながら検討していきたいと答弁いたしました。
現在のところ、県内の他市で実施しているところはなく、まだ導入すべき時期ではないと判断しておりますが、なお今後とも検討課題とさせていただきます。
以上です。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 2,000万円と言えば当初予算のわずか0.1%なんですね。本当に人口をふやそうということであれば、子育て支援、先ほどもお話しありましたけれども、できないというお話でもありましたけど、やっぱり八幡浜でできることもあると思うんです。市長、いかがでしょう。
○議長(大山政司君) 市長。
○市長(大城一郎君) この医療費の助成制度につきましては、前回遠藤議員から質問を受けまして、中学校3年までの入院費用の無料化ということに踏み切りました。現在子供を抱えている世代が何を望んでいるのか。当然医療費の無料化、中学まで通院費の無料化をすれば大変喜ばれる施策だと思いますが、それ以前にやはり子供を持って保育所に通わす、それで延長保育を望んでいる、そして小学校に行けば放課後児童クラブをもっと充実してもらいたい、そういったところもいろいろな分野があります。その中でどれができるのかできないのか、今の市の予算においてどれを取捨選択していく、広げていくのが一番ですが、その中でもできるものを考えて延長保育にしたり、放課後児童クラブにしたり、できるところから手を打っているところであります。
これは、財政豊かで、東京23区のようにいろいろとお金があればこの医療費の無料化までできます。でも、今の八幡浜市の財政から考えてみて、やはり今できることをしっかりとやっていく、将来的にもっともっと財源も豊かになって、子育て支援に手を広げるようなことがあればこういったことも考えていきたいし、今できることは一生懸命やっていっているつもりでもあります。
なお、この医療費については今後検討をさせていただきたいと思います。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 それでは、ぜひ前向きに検討をしていただくことを期待しております。
大綱第3点は、住宅リフォーム助成制度の創設を求めるものであります。
長引く深刻な不況のもと、地元業者の皆さんの仕事は激減しています。これまでも申し述べましたとおり、この制度はこの数年の間に全国の自治体の約3割にまで広がっており、取り入れたところではどこでも住民に喜ばれ、自治体職員もこんなに住民に喜ばれる仕事をしたのは初めてだと、そういう声も聞かれるほどです。これは、住民の住環境の向上、整備のみならず、地域への経済効果は10倍から25倍とされ、雇用の場を安定させることにもつながります。この八幡浜にとって大変重要な施策ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(大山政司君) 産業建設部長。
○産業建設部長(菊池賢造君) 大綱3、住宅リフォーム助成制度の創設をについてお答えいたします。
住宅リフォーム助成制度による補助を行っている自治体として、県内では四国中央市、西予市、宇和島市、愛南町において実施されております。この事業は、住環境整備の推進とともに、地域経済の活性化や雇用の安定など中小企業者の振興を目的としている事業です。いずれの市町におきましても、補助額10万円から20万円を限度として全て単独の費用で実施しております。
八幡浜市では、東南海・南海地震に備え、木造住宅耐震診断補助事業と木造住宅耐震改修補助事業を推進し、市民の生命、財産を守ることが最優先であると考えております。
ただ、住宅リフォーム助成制度により助成金を上回る効果を上げているとも聞いておりますので、今後市の財政状況も踏まえ、検討してまいりたいと考えております。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 建築確認件数というのを八幡浜の場合、調べてみました。1970年には旧八幡浜市内だけで約300件ありました。ところが、2010年には合併後であるにもかかわらず100件を切って、下回っております。それぐらい仕事は激減している。これは地元業者を守るという意味で本当に危機的な今状況にあると思います。
全国で異常気象による集中豪雨や竜巻など大きな災害のとき、一番大切なのは地元の土木関係業者の皆さん、その献身的な作業だそうです。ところが、廃業されていて道具や機械がそろわなくて、駆けつけようにも道具や人がいないと、そういう状況にもなったという話を聞いております。ですから、今地元業者を守るということが非常に大切だと思います。先ほど前向きに検討するということでしたので、ぜひ前向きに検討して、地元業者を守り、町の活性化にも取り組めるということですので、非常に波及効果が大きい。インテリアとか家電などにも及ぶということですので、町の活性化にもつながるということだと思いますので、ぜひ前向きな検討をお願いしたいと思います。
次に、大綱4点です。伊方原発の再稼働を認めず、廃炉を求める決断をしてほしいという問題です。
福島原発事故は、今世界から改めて問題視されています。東京オリンピックの開催が決まり、期待されるものはありますが、同時に福島の皆さんを初め多くの国内外からは信じられないなどの驚きの声とあきれたなどの怒りの声も聞こえてきます。安倍総理が7日夜、国際オリンピック委員会総会で行った東京への招致演説の中で、東京電力福島第一原発事故の放射性物質汚染水漏れについて、状況はコントロールされている、健康問題については現在も将来も全く問題ないと述べたことについてです。市長はこれは問題ないとお考えでしょうか。
○議長(大山政司君) 市長。
○市長(大城一郎君) 安倍総理の発言に対してさまざまな意見がある、そのことが報道されていることは承知しております。総理として現在の認識を表明されたものでありまして、私として、市長としてコメントする立場ではないと考えております。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 コメントできないとはどういうことでしょう。総理は状況はコントロールされていると言ってるんですね。演説してるんですね。コントロールされていますか、今。汚染水はもう後手後手に回って、本当に海洋に汚染水が流れ込んでいる。そういう状況がもう一筋ではなくて7基のタンクから漏れていると、そういう状況でありながら、コントロールされているというふうなことを世界に向かって言ったということ、問題じゃないんでしょうか。
○議長(大山政司君) 市長。
○市長(大城一郎君) これは今現在首相が総理の立場でいろいろとした見識のもとで発言されたことでありますので、一市長がそれについてこれは間違っている、これは違う、これはこうじゃないですかというようなコメントをするべきではないと申し上げたところであります。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 非常に残念です。
次に行きます。
また、福島原発事故はその原因さえわかっていません。原因がわからなくてどうして万全な安全対策がとれるでしょうか。
○議長(大山政司君) 総務課長。
○総務課長(菊池司郎君) 事故原因がわからない状況で万全な安全対策がとれるかという御質問についてお答えをいたします。
福島第一原子力発電所の事故に関し、昨年国会による事故調査委員会、政府による事故調査・検証委員会、民間による検証委員会、東京電力による事故調査委員会という4つの委員会より事故報告書が提出され、それぞれ異なる立場から検証が行われておりますが、事故炉近辺の詳細な調査は不可能であるため、各報告書とも事故の直接的原因の解明には至っておりません。ただ、原子炉の安全性や原子力防災において各報告書で指摘された事項は自然災害に対する想定の甘さを含めて新規制基準や原子力災害対策指針に反映され、原子力規制委員会の安全審査や自治体等の防災対策に教訓として生かされているものと考えております。
以上です。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 原因がまだはっきりしていないということはお認めになりました。ですから、物事に何かが起こったときに原因をまず確かめる、そしてその原因にふさわしい対策をとるというのが建前だと思うんですね。その原因がわからないのに伊方で絶対安全と言えるような対策はとり切れないと私は思います。
つい最近も伊方原発では人為的なミスによる水漏れが報告されております。人為的なミスはつきものです。いつ誰がどのような部署でそれを起こすか知れません。さらには、南海トラフと中央構造線による巨大地震、またその連動による地震など、その危険性は事故を起こさない対策がとり切れないということを想像させます。絶対安全な対策などとり切れないと考えるのが真っ当な考え方ではないでしょうか。
○議長(大山政司君) 総務課長。
○総務課長(菊池司郎君) 絶対の安全があるのかどうかということでございますが、安全性という考え方には危険な要素を想像のできる限りだめ詰め、これを排除していく中で最終的に高度な安全性が確保されるということであり、絶対という言葉は安全性という考え方にはなじまないものであると考えております。
ただし、原子力発電所は事故があった際の被害は極めて苛酷なものであることから、この安全性の確保には究極の厳しさと専門性が求められます。福島発電所において震災をきっかけに現実にシビアアクシデントが発生したことを踏まえ、原子力規制委員会においては安全性の確保について、専門性を発揮し、厳しい視点に立って的確な判断をされるものと期待しているところであります。
以上であります。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 市長は10日の総括説明の中で次のように述べられました。原子力発電所の安全性については、基本的に原子力規制委員会の判断に委ねられていると考えておりますが、再稼働が必要かどうか、再稼働すべきかどうかは国が原子力規制委員会の審査結果を踏まえ、国策としてのエネルギー政策の方向性、再稼働の最終判断に至る手順を明確に示す必要があります。当市としましては、これらが明確になった段階で市議会、市民の意見を踏まえた上で判断したいと考えております、こう述べられました。
私は、市長の基本方針の第1の柱、安全・安心のまちづくりは本気なのかと疑いたくなります。本気でそれを第1の柱として取り組もうとされるなら、原発なしでも電気が困らないという現状のもとで、これほど市民の命と暮らし、そして市民のふるさとを脅かすものに対してその危険性を取り除くために全力で取り組まれるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(大山政司君) 副市長。
○副市長(橋本顯治君) 先ほどからいろんな形で原子力について答弁をさせていただいております。今お話しのあった危険性を取り除くべきであるというお話であったと思いますけれども、そのことにつきましては、同趣旨の答弁になりますけれども、一義的にそれが危険であるかどうか、安全であるかどうかの判断は最も専門的な知見を有しておる原子力規制委員会がまず判断をすべきであるというふうに思っておりまして、そこの中で仮に危険であるという判断が出れば、おっしゃったとおりそれなりの対応が必要であろうし、これが危険でないという判断を出されれば、またそれなりの対応をすべきだと、そういうふうに考えております。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 一自治体、八幡浜市の自治体の長として、八幡浜市民を守る、このふるさとを守っていくために危険性が本当に迫っている、大きな巨大地震が来るということがもう本当にいろんな学者が言っている。そして、原因はわかっていない。津波が原因ではないと、もちろん電源喪失には至りましたけど、津波が来る前に管が割れて、そこで異常事態に発展したという、そういう学者もいるわけで、だから津波対策ばっかりやって安全対策をやったということでは、伊方の場合安全とは言えないと思うんです。もう30年超えた原発もありますし、3号炉はプルサーマルでもあります。ですから、古くなった管がいつどこで破けるかわからない。そしてまた、ある人は伊方が人為ミスで事故が起こるというふうに言う方がありますが、そういうことも考えられる。そうしますと、一たび事故が起こったら第2の福島になるわけですから、そういう危険性が全くないと言えないとするならば、やはり廃炉に向けて、原発がなくてもやっていけるわけですから、それ以外の方向を探るべきだと思うんです。
引き続いて次の質問に行きますが、福島では原発事故から……。
○議長(大山政司君) 遠藤議員、次の項目に入るんですか。
○遠藤素子君 はい。
○議長(大山政司君) 休憩いたします。
午前11時59分 休憩
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午後 零時59分 再開
○議長(大山政司君) 再開いたします。
遠藤素子議員。
○遠藤素子君 続きをさせていただきます。
福島では原発事故から2年半たっても15万人の人々が避難生活を余儀なくされ、最近では先の見通しが持てないとしてみずから命を絶つ人が少なくないと聞きます。今汚染水問題は事故以来の最大のピンチだと言われ、収束どころか人間の手に負えない様相を示しています。核と人間は共存できないものだということを市長はお認めになりますか。そうだとすれば、原発は廃炉にすべきとの声を上げる決断をされるときではありませんか。御自分の考えを閉じ込めて、国が県がとそれに従うのは余りに無責任ではないでしょうか。今ここで伊方原発の再稼働を食いとめることは、全国に大きな影響を与えると思います。市長には市民の命とふるさとを守るためという大義名分があります。誰よりもそれを求めやすい立場に立っていらっしゃいます。その大英断が下されれば多くの市民は大歓迎すると思いますが、いかがでしょうか。
○議長(大山政司君) 副市長。
○副市長(橋本顯治君) 遠藤議員から廃炉にすべきではないか、廃炉にすべきと声を上げるべきではないかというお話がありました。今のところ、そのような判断をすべき時期ではないというふうに考えております。
なお、本年7月に愛媛県で開催された全国知事会議におきましても、再稼働の是非については国が責任を持って判断することを求めると全国知事会からもそういう提案が出されているということも申し添えさせていただきます。
以上です。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 国が判断をすると、多分原子力規制委員会が中心になって判断することになるんだと思うんですが、この規制庁のつくった原発の新基準には大きな問題があると言われています。それは、今度の新しい指針の中でこれまでの原発の審査に用いられていた基本的な指針類、立地指針、安全設計指針、安全評価指針、線量目標値指針、この4つの指針があったわけですが、新しい指針には立地指針というのが省かれているということです。なぜ省かれたか、それは今までは苛酷事故が起こることが想定されていなくて、原発の敷地の境界線あたりで250ミリシーベルト以下になるかどうか、これが確認される、被曝量として250ミリシーベルト以下になるかどうかを確認していたと。ところが、今回の福島原発事故でこれを何倍も超える、1年間で1,190ミリシーベルトに達したということで、立地指針を取り入れると現在の既存の原発が動かせなくなると、そういうことを配慮したためにこの立地指針というのを採用しなかったんだというふうに言う方がいらっしゃいます。それは、元原子力安全委員会事務局技術参与の滝谷紘一という方が述べられておりますが、福島第一原発事故の知見を反映した厳しい事故に対して新たに立地審査を行えば、既存の原発は不適合になる、そのために立地指針を取り入れなかったのではないかと、こういうふうに語っておりまして、これまでの基準よりも緩やかになっているというか、大事なところが抜けた指針になっているということで、これを信じて判断を待つというのでは、本当に住民の命を守れないんではないかということを思います。
また、原発の汚染水問題は今非常事態です。汚染水が海に流れ込んでいる、これを世界が問題にしないはずはありません。海水は地球をめぐり、この地方にも影響が出ないとは言えません。魚のまち八幡浜市にとっては本当に大問題だと思います。福島の漁業関係者は、これまで試験操業をされていたと、全て試験操業だったと。操業をしてもそれが放射能に汚染されてないかどうかを確かめる。そして、2年たって、3月からコウナゴの試験操業も順調で、さあシラスもという時期に東電が海への流出を認めた、もう逆戻りだといって本当に落胆されています。こういう状況にあるわけですから、本当に事故が起これば大変なことになる、そういうものはやっぱり排除していくのが普通じゃないんでしょうかね。
もう一つ、市長は国の方針が明確になった段階で市議会、市民の意見を踏まえた上で判断したいと考えているというふうに答えられました。どのような方法で市民の意見を把握されるんでしょうか、伺います。
○議長(大山政司君) 市長。
○市長(大城一郎君) 確かにこの原発問題、いろいろな問題があろうと思います。その問題を今国のほうでシビアアクシデントに対する問題、かなりレベルが高い基準で判断をされていると思っております。その判断が問題ないのか、あるいは問題があるのか、だったらもう原発はだめですよという、その判断を今待っておるとこです。先ほども申しましたが、その判断を待っているところでありまして、もし万が一にその中で安全だ、また反対に原発はもう排除すべきだという判断がどうなるかまだわかってませんが、その判断が出た段階で市議会に当然その判断を報告して、市議会の意見も聞きますし、市民の方々の意見も聴取できる場をつくって聞いてまいりたいと思います。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 原発が再稼働ができるかどうか、それを今審査しているということなんですが、私は再稼働できないというふうな結論は出ないと思います。それは、そういう結論を出さないためにこういう基準をつくってる。だから、再稼働ありきの基準です。そうだと思います。そうでなければ、その立地指針など、今までずうっと踏襲されてきたその指針をなぜ今回外したんでしょうか。
そういうことが1つありますし、このように汚染水が大問題になったのはかなり前ですね。にもかかわらず、選挙が終わった後発表されました。それまでずっと隠し通してきた。そして、再稼働をするために電力会社の技術者を、原発再稼働へスピード審査、再稼働を早くするために技術者を募集して、そして早く審査結果を出そうと、そういう動きもある。そういうことをずっと勘案してみますと、早く再稼働させたいという狙いが見え見えです。
そして、子供の甲状腺がんもさらにふえて、確定18人、疑い25人、前の議会よりさらにふえております。そういう状況の中で……。
○議長(大山政司君) 再質問ですから、あなたのそういう考えは持たれるのも私はそれなりにいいと思うんですが、ずばり何を再質問でお聞きしたいかを、経過は経過としてわかりますので、そこを簡潔に再質問してください。
○遠藤素子君 国の方針を待つということですが、国は再稼働を認めると、そういう方向だと、そのために着々と準備を進めてると、そのために新指針もそういうふうに大切なところを省いているというふうなことですから、国が指針を出す前に地方として声を上げる、これが地方自治体のあるべき姿だと私は思うんですね。全国から、地方自治体からいろんな声が上がって国はそれを判断して決めるというのが民主主義ではないんでしょうか。上が決めることを、はい、そうですかいうて受けるだけでは住民主人公とは言えないと思うんです。その点お聞きします。
○議長(大山政司君) 市長。
○市長(大城一郎君) 今ほど遠藤議員からるる述べられましたが、それは遠藤議員の個人的な見解だと思っております。私はやはり今回の規制委員会においては国から独立した委員会であって、適正なる審査を期待しているところでありますし、地方から声を上げるといいましたら、地方六団体という組織もあります。遠藤議員さんも八幡浜市議会に属されておりますので、市議会でそういった意見をまとめて、市議会としての方向性として原発反対というふうな議会の声を上げられるのならまた声として通ると思いますが、一個人の見解として申されておりますそのことに対しまして私が理事者が市長として答弁することは控えさせていただきます。
○議長(大山政司君) ありますか。簡単に。
遠藤素子議員。
○遠藤素子君 もう繰り返しになりますから、その問題に触れません。
先ほどの市民の声を聞く、そういう場を設けると言われましたけど、やはりアンケートをとるとか、それから住民投票をするとか、そういう本当に多くの名もない市民の声を聞く、そういう場をぜひ設けてもらいたいと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(大山政司君) 副市長。
○副市長(橋本顯治君) 市民からのお声を聞くのをどういう形でするかということは今検討中であります。八幡浜市は県に対して、県の照会に対して回答する責務がありますので、できるだけ市民各界各層の代表者の意見、またいろんな方の意見が反映できるような場を設けたいと、そういうふうに思っています。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 それでは、今代表者の声と言われました。できるだけ多くの声を聞いていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。
○議長(大山政司君) 次、岩渕治樹議員。
〔岩渕治樹君登壇〕
○岩渕治樹君 岩渕でございます。私は質問通告書に従いまして、大綱2点について市長及び関係理事者にお尋ねをいたします。
まず最初に、しばし所信表明をさせていただきます。
ことしは例年よりさらに厳しい暑さの中、初めての市議会議員選挙に臨みました。必死の思いで挑戦した選挙戦の1週間は、終わってみると何だかあっけなく、あっという間に過ぎていったように感じます。照りつける日差しの中でも沿道に出てこられて熱心に手を振り声援を送ってくださった方々、また暑さの中足をとめてじっと私の辻説法に耳を傾けてくださった高齢者の皆様、8月25日、その一票一票に託された重みをしっかりとこの身に受けとめまして、皆様の御期待に沿うように、裏切ることのないよう、八幡浜市の発展のために精進をしてまいりたいと決意を新たにした次第でございます。初心忘るべからず、市民の気持ちを何よりも真っすぐに議会へ、市政へ伝えていける市議会議員でありたいと思っております。
市長と市議会はしばしば車の両輪に擬して語られます。もし互いの両輪の規格が大きく異なったならば、その走りはかなりぎくしゃくしたものになり、真っすぐに進むことはかないません。そして、その客席には市民が乗っていただいていることを考えれば、やはり快適で安全なドライブをお客様にお約束をしなければなりません。この選挙では前議会の定数19名を16名に減数した中で、現職だった議員の方々が半数以上の10名も勇退をされました。10名の議員の皆様にはそれぞれのお考えや事情がおありと思いますし、はたから軽々に論評することはできませんけれども、私は全体として捉えた場合、これはある意味尋常ならざる事態だと思わざるを得ません。
また、新人候補が多数出馬をしたにもかかわらず、市民の耳目をほとんど引きつけることができなかったように思います。そこには一種の諦観と申しますか、平たく言えばどうせ誰がなっても同じよというような諦めムードが漂っていたように思われます。市議会議員の本分を考えたときに、端的に言えば市民の代弁者であるということに尽きると考えます。今多くの八幡浜市民が市議会に対する関心を失っている現状を鑑みれば、市議会議員がその本分を果たし切っていないことにその要因があると言わざるを得ません。今回の市議会議員選挙の投票率の低下はそれを端的にあらわしていると考えます。
ただ、なってみると、市議会議員の仕事は大変でございます。一年中定まった休みもなく、ほぼ毎日議員として仕事をこなさなくてはなりません。それでも市民にはその努力を容易にはわかってもらえない、伝えることができないと思います。自分が市議会議員を選ぶ立場にあったときのことを思い出せば、その原因が多少とも見えてまいります。市民の側には市議会議員は何を考えているのか、何をしているのかが見えてこないと思うのです。どんなに思いが強くても、それが言葉になり、行動にならなければ他人に伝えることはできません。市議会議員の側からもっと機会をつくり、積極的に発信しなければ相互の理解は深まらず、解決すべき問題点も見えてくることはないと思います。少しずつでも市民の信頼を取り戻すため、その負託に応えることができるように努力を続ける、それにはまず市議会議員みずからが襟を正し、身を削る覚悟を持って議員としての仕事を全うしていく以外にはないと思います。
この定例会冒頭で市長もおっしゃっておられましたように、平成32年には普通交付税の特例廃止に伴う減額が6億5,000万円になる見込みであります。このような厳しい財政状況の中、できることは先延ばしせず、徹底的に取り組んでいく。さきに話題となった市長と市議会議員の同時選挙の実現などはその最たるものであります。税金の無駄遣いを徹底的になくして、市民の思いを実行に移すよう努力するのがまずもって市議会議員の責務だと考えるものであります。
また、市民の理解を得ようとするならば、議員みずからの報酬を削り、歳出削減に資する姿勢を表明していくべきだと思います。大幅な給与カットをみずからに課して、議員報酬の日当制にまで言及する必要があると思います。また、それだけの意欲、思いがなければ今の市民と市議会の関係をよりよい方向に向けることすらできないと私は思います。
市議会を何とかしてよと多くの方々にそう声をかけていただきました。そこにはいまだ市議会に対する期待が込められていると私は思います。遅過ぎることは絶対ないと信じて、私はこの初めての議員の任期を全うしていきたいと決意した次第です。
前置きが長くなりましたが、まず一般質問通告書に記載いたしました大綱2点のうち、大綱の1、市政についてであります。
振り返れば、昨年末の衆議院議員選挙から本年4月の八幡浜市長選挙、そして7月の参議院議員選挙、また先般の8月の市議会議員選挙と選挙の連続、まさに当たり年でございました。八幡浜市議会議員選挙がその最後を飾ったわけですが、残念ながら投票率は64.08%に終わり、過去最低の結果となりました。低調とはいえ、新人議員6名を含む16名体制の新しい八幡浜市議会が発足をいたしたわけでございます。
そこで、市長にはこの新しい市議会についての御感想をお聞かせいただきたいと思います。市長におかれましても、重要な2期目の市政のパートナーでもある新市議会に対しての要望と申しますか、市長と市議会の理想的な関係について思われるところをお聞かせいただけたらと思います。
あわせて、6名の新人議員に向けてのアドバイスなどをいただけたら幸いと存じます。
次に、大綱2の小・中学校統合についてでございます。
私の住まいは、ちょうど松蔭小学校の正門の斜め前にありまして、平成元年にこの八幡浜に移り住みまして以来25年間、松蔭小学校の授業開始のチャイムを聞いてまいりました。私の3人の娘もこの松蔭小で育てていただき、それぞれ巣立っていきました。子供たちの元気な声を聞くのは本当に心地がよいものです。しかし、年々この子供たちの歓声が小さくなっていき、通学の列も短くなり、児童数がどんどん減っていくのを目の当たりにしております。先ほど河野議員の詳細に渡った分析にもありましたが、この少子化を食いとめるためにはさまざまな問題を解決していかなければなりませんが、少子化による子供たちの教育環境への影響を最小限に抑え、八幡浜の全ての子供たちにひとしくよりよい環境を提供していくことが急務であります。学校の統合は、その意味で未来を担う子供たちへ今私たちがとれる重要かつ緊急な施策であると考えます。
そこで、大綱2の1でございますが、本年実施された長谷小学校と千丈小学校との統合についてお尋ねをいたします。
現在、3年生、4年生、5年生、各1名ずつが千丈小へ通学をされていると思います。遠距離通学に伴う子供たち、担当教員、そして御父兄の御努力を思うと頭が下がります。施策を実行した市の立場から統合結果の現況と効果測定と申しますか、今後につながる情報収集をされていると思いますので、それをお聞かせ願えたらと思います。
2つ目に、それに関連しまして、来春の実施が予定されております舌田小学校と神山小学校、そして日土東小学校と日土小学校の統合準備の進捗状況、これをあわせてお聞かせいただいたらと思います。
3つ目といたしまして、現在小学校、中学校それぞれでの統合計画が立てられていますが、それとは多少視点の異なる小学校と中学校との合体、すなわち小中一貫校の創設についてでございます。
小学校、中学校それぞれでの統合を計画するときに、統合の効果を生かすためにもこの小中一貫校を視野に入れるという発想もあってしかるべきと考えます。同じ敷地内に小・中学校を併設することでさまざまな効率化が図れるとともに、相互の乗り入れ授業等、生徒にとっても、また教職員にとっても視野を広げ、レベルアップできる機会が生まれるのではないかと考えます。また、同一の学校内で9年間を過ごすことで統一された教育の実現が期待をされます。当市での小中一貫校の取り組み、計画があればお聞かせをください。
大綱2の4、最後になりますが、廃校となった公立学校の跡地利用についてでございます。
学校校舎はおおむね堅牢に建てられておりますので、その価値と利用の範囲は広いと認識をしております。過去にも統合、廃校により何校かの空き校舎が生まれていると思いますが、実際にどういった利用がされているのか、また今後統合による廃校の跡地利用についてどのような方針で利用を公募し、促進をしていくのか、具体的に示していただきたいと思います。
文部科学省で進めているみんなの廃校プロジェクト等でも有効活用のヒントが得られると思いますが、当市はどのように取り組まれているでしょうか。
先ほど市長から65歳以上が高齢者と言えるのかと、その判断もあるとお話がありましたが、やはりこの八幡浜は高齢化については先進地であると思います。この八幡浜市の高齢化率から考えても学校の跡地を介護福祉施設に利用できたらと私は考えております。利用者に負担のない、少ない、低廉な料金で入ることのできる介護施設が学校の立地につくられたならば、利用者にとっても大きな利便性があると考えます。民間の業者を参入させる、そういった設立も視野に入れなければなりませんが、できれば八幡浜市立の施設をふやしていければと思います。所管の壁を越えた自由な発想での実現はできないものでしょうか。実現性も含めてお答えをいただければと思います。
以上、よろしくお願いいたします。
○議長(大山政司君) 市長。
○市長(大城一郎君) 市長と新議会との理想的な関係についてといった御質問がありました。
我が国の地方自治制度におきましては、主権者である市民が執行機関の長である市長と議決機関である市議会の議員を直接選挙で選び、市民が間接的に行政運営に参画することになっております。市民から選ばれた市長及び市議会議員はともに市民の代表としてそれぞれの職務について市民に責任を負っており、市長と市議会が相互に牽制し合うことによって独断や専行を防止し、公平、公正な民主的な行政運営を行うことが、また相互に車の両輪のように協力し合うことで市民の福利向上を進めていくことが期待されております。
このような原則を踏まえまして党派的な利害を抜きに市民のためを第一にお互いに議論をし、よりよい政策が実現できるよう相互に努めることが私としては理想的な市長と議会の関係ではないかと考えております。今回は議員定数が大きく削減された中で新人の議員さんがたくさん誕生されたことから、フレッシュな視点で御意見をいただきながら、新たな施策を含め諸施策に取り組んでまいりたいと考えておりますので、どうかよろしくお願いをいたします。
その他の問題につきましては、教育長並びに担当の課長から答弁をさせます。
○議長(大山政司君) 教育長。
○教育長(増池武雄君) 岩渕議員御質問の大綱2、小・中学校の統合についての3、小中一貫教育の計画についてお答えをいたします。
八幡浜市におきましては、昭和63年以降、20年以上にわたって小学校と中学校が相互に連携するブロック体制による教育活動を行ってまいりました。そして、この取り組みを通して児童・生徒の学力の向上、健全育成、教職員の指導力の向上等を図っているところでございます。また、現在中学校の統合についての作業も進めているところです。
現時点では小・中一貫校の計画はございません。このブロック体制における小中連携教育の一層の充実を中心課題として取り組んでまいりたいと思っております。
以上です。
○議長(大山政司君) 学校教育課長。
○学校教育課長(若宮髙治君) 大綱2の1、長谷小と千丈小統合における現状と問題点についてお答えいたします。
長谷小学校は本年3月末をもって閉校し、4月に千丈小学校と統合しました。旧長谷小学校の3名の児童は、統合後新しい友達もでき、千丈小学校になれ、落ちついた学校生活を送っているとの報告を受けています。また、通学はスクールタクシーを利用して登下校を行っています。
もともと松柏ブロックの千丈小、長谷小、川之内小の3校は、授業やマラソン大会、学習発表会などの交流学習をやってきたという経緯がございます。このたびの長谷小学校と千丈小学校の統合は、子供たちの教育環境をまず第一に考えたいとの思いから実施したもので、複式学級による授業が解消されるとともに、子供たちには小規模校ではできなかった幅広い体験が可能になったものと思っております。
次に、現在行っている学校統合の問題についてお答えいたします。
学校再編整備実施計画に基づき平成24年度より小学校4校、中学校2校、幼稚園1園、さらにはその他の学校で統合が必要となっている学校について統廃合を進めておりますが、統合協議で直面するのは通学支援の問題です。学校統合に伴い通学区域が広がることから通学支援が必要になってきますが、それぞれの学校で地理的条件や公共交通機関の有無、さらには児童・生徒の住居と停留所との距離が異なるため、通学支援の内容がそれぞれの学校、児童・生徒で異なるという問題であります。このため、教育委員会では代替案などいろいろな検討を行い、保護者の理解が得られるよう努力いたしております。
次に、2の2、舌田小と神山小、日土東小と日土小の統合準備の進捗状況についてお答えいたします。
まず、舌田小と神山小の進捗状況についてお答えします。
平成24年8月27日に学校再編実施計画を決定した後、10月4日に舌田小学校地域説明会を行い、11月13日の第1回舌田小学校再編地域協議会で統合の協議がまとまり、今年2月6日に舌田小学校と神山小学校統合合意書調印式を行いました。合意内容は、平成26年4月1日に舌田小学校は神山小学校と統合し、舌田小学校の児童はスクールタクシーで通学するというものです。
次に、日土東小と日土小の進捗状況についてお答えします。
平成24年10月11日に日土東小学校地域説明会を行い、その後、日土東小学校再編地域協議会で協議を重ね、今年3月1日に日土東小学校と日土小学校統合合意書調印式を行いました。合意内容は、平成26年4月1日に日土東小学校は日土小学校と統合し、日土東小学校の児童はスクールバスで通学するというものです。
統合合意書の調印を受けて、舌田小、日土東小ともに保護者や地域代表者などで構成する閉校準備委員会を立ち上げ、現在閉校に向けた各種準備を進めております。また、それぞれの学校間では授業や遠足、参観日などの学校行事を通して児童や保護者の交流を深めています。舌田小の6人の児童、日土東小の11人の児童は来年4月からそれぞれ神山小と日土小で学ぶことになりますが、子供たちがより広い選択肢の中で伸び伸びと健やかに学校生活が送れるよう準備を進めてまいります。
以上でございます。
○議長(大山政司君) 政策推進課長。
○政策推進課長(大本孝志君) それでは、大綱2の4点目、廃校舎の利用実態と跡地利用の具体的計画についてお答えをいたします。
まず、廃校施設ではどういった利用がなされているのかについてでございます。
旧磯崎小学校においては歯ブラシ工場として使用するため、校舎、グラウンドを民間企業に平成21年7月より貸与しているほか、旧大島小・中学校においてはアワビ、ナマコなどの養殖、加工品の開発を行うため、大島産業振興センターを昨年9月に開所いたしました。これらの施設においては地域住民の雇用の場としても役立っているところです。
さらに、大島教員住宅については、大島地区住民の福利厚生施設、災害時の緊急避難施設としても利用されております。
このほか、廃校となった旧喜木津小、旧磯崎小、旧大島小の体育館は、地域住民の健康と体力増進を図るため、地域の体育館として有効活用されております。
次に、跡地利用の具体的な計画についてでございます。
学校施設は生涯学習や地域コミュニティーの拠点としての機能を担ってきた歴史があり、学校の跡地や施設については地域住民が集い、世代間の交流をする場所としての活用など地域の活性化、発展のため活用されるのが望ましく、まずは該当する地域関係者等で要望をまとめていただく必要があろうと考えております。具体的な利用計画については、地域からの要望を踏まえつつ公募の是非も含め総合的に検討してまいりたいと思います。
また、議員の言われるとおり、文部科学省においては平成22年9月より、未来につなごうみんなの廃校プロジェクトを立ち上げ、廃校施設等の活用事例をリンク集としてまとめています。多くの先例に触れることで地域の皆さんの創意工夫を生むきっかけとなりますので、有効に活用してまいりたいと思います。
以上です。
○議長(大山政司君) 保健センター所長。
○保健センター所長(松本常美君) 大綱2の5、学校跡地に市立の介護福祉施設をつくれないかについてお答えをいたします。
御質問の介護福祉施設というものが具体的にはっきりいたしませんが、一般的な意味での介護保険の対象となるような施設を公営で設置することは、現段階では人件費等の費用の問題や専門的なノウハウが必要なことなどから基本的には民間事業所による施設建設、管理運営が望ましいものと考えております。また、市の直営であっても民間の経営であっても、受ける介護サービスの種類や利用回数が同じであれば経営主体によって自己負担額に差はありませんので、御理解ください。
次に、市内の介護施設の新設についてですが、市が開設を許可する地域密着型の施設として、平成24年4月に定員29床の地域密着型老人福祉施設1施設、宿泊定員9名の小規模多機能型居宅介護事業所1施設が開設されており、このほかに平成26年度までの第5期介護保険事業計画期間内において新たな介護保険施設の設置は予定をしておりません。
施設入居を待っておられる方が数多くおられることから、施設介護サービスの提供が十分でないことは否めません。しかしながら、住居系の福祉サービスは利用できる人数は限られていること、また施設の新増設によるサービス増加はその利用額の約21%程度を保険料で負担する必要があり、65歳以上高齢者全体に保険料の負担が増加するなど問題も抱えております。
現在国において介護保険制度の見直しが議論されております。介護保険料の負担の増加と今の八幡浜市にとって何のサービスが必要で、かつ有効であるのかの視点を十分考慮しながら、平成27年度からの第6期介護保険事業計画策定において十分検討、協議してまいりたいと考えております。
以上でございます。
○議長(大山政司君) 岩渕治樹議員。
○岩渕治樹君 廃校の施設活用に当たっての質問をさせていただきます。
こういった活用に当たっても、各省庁からさまざまな国庫補助制度があると聞き及んでおります。それらを事前に案内することで、民間でも活用促進の要因になるということが期待をされますが、施設利用を申し出てくる企業や地域に対してのそういったことの周知及び説明はなされておられますでしょうか。
また、この助成制度で介護福祉施設向けのものがあれば、簡単な内容で結構ですので、教えていただけたらと思います。
○議長(大山政司君) 政策推進課長。
○政策推進課長(大本孝志君) 廃校施設の活用に当たって、各省庁からさまざまな国庫補助制度があると思うが、そのような施設利用を申し出てくる企業や地域に対しての周知や説明がされているのかという点でございますが、議員のおっしゃられるとおり、廃校施設を活用する際に必要となる改修については、国において各種支援措置が準備されております。条件が合致すればその助成を受けることができます。実際に昨年開所しました大島産業振興センターにおいては国土交通省の空き家再生等推進事業のほか、交付税措置のある辺地債を活用して財政的に有利に整備を進めてきたところであります。
一方、特定の民間企業が廃校施設の利用を申し出てきたケースとしまして、旧磯崎小学校の施設を利用した歯ブラシ工場の事例があります。このケースでは、廃校となった小学校の有効活用が図られるだけでなく、地域住民の雇用促進が図られるものであるため、市としても地元との橋渡しはもちろんのこと、全庁的に対応して実現に結びつけたものであります。
また、独自の助成措置として企業等誘致促進条例に基づく固定資産税の減免、企業誘致促進奨励金、雇用奨励金を交付したほか、市が窓口となってあっせんすることにより地域総合整備財団による無利子融資などの助成も受けることができております。
本市においては、今後も小・中学校、保育所等の統廃合は進んでいくものと思われ、その敷地、施設利用は大きな行政課題となってまいります。地域や企業からその有効活用について相談が持ちかけられた場合には真摯に対応し、本市並びに地域の発展につながると思われる場合には全庁的に積極的な対応を図ってまいりたいと思っております。
以上です。
○議長(大山政司君) 保健センター所長。
○保健センター所長(松本常美君) 議員御質問の国の補助制度といたしましては、地域介護・福祉空間整備等交付金事業があり、このうち介護保険施設を建設する際の補助事業として、平成21年度からは介護基盤緊急整備等臨時特例交付金事業が創設されております。これは、県下の経済雇用情勢の中、介護機能強化と雇用の創出が緊急に求められていることを踏まえたもので、この交付金は地域密着型サービスの施設について、創設や増設の工事費を助成することにより事業者の参入を促し、雇用の創出、介護基盤の充実を図ることを目的としたものであります。当市においてはこの補助事業を利用して平成23年度、先ほどの新設の小規模特別養護老人ホーム1施設、小規模多機能型居宅介護事業所1施設の建設費、準備経費について補助いたしております。介護事業主への事業費助成により施設整備が促進されることも事実ですが、先ほど答弁のとおり、新たな施設の開設を認めることは介護保険料の引き上げにもつながります。このため、介護サービス給付と市民の負担のバランスもあり、慎重に検討してまいりたいと考えております。
以上です。
○議長(大山政司君) 岩渕治樹議員。
○岩渕治樹君 ありがとうございました。
以上で私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(大山政司君) 次、石崎久次議員。
〔石崎久次君登壇〕
○石崎久次君 まぶたが大分重くなってきたと思いますが、いましばらくおつき合いをお願いしたいと思います。
ミカンと魚のまち八幡浜、その現状と将来について本日は少し質問させていただきます。私は、一般質問通告書に従いまして、大綱2点について質問いたします。市長並びに関係理事者の誠意ある御答弁を求めます。
大綱1、大島の漁業振興についてであります。
まず、大島はそのほとんどの島民が海とかかわって生計を立てておられます。しかし、近年特に高齢化も進み、島全体での昔のにぎわいや活気がなくなってきているように感じられます。これまで、市はウニ、アワビ等の放流やカキの養殖といった支援をしてきました。しかし、自然との戦いの中、余り成果は上がってこなかったと思います。今大島全体での漁業を振興する体制になっているのか、まずお伺いしたいと思います。
○議長(大山政司君) 水産港湾課長。
○水産港湾課長(滝本真一君) 大島全体で漁業振興体制についての御質問ですが、大島では離島漁業再生支援交付金事業により、平成17年からアワビやウニの種苗放流、アワビ、ヒジキなどの海面養殖や海岸清掃等に取り組んでまいりました。本交付金は、離島振興対策として国、県、市がそれぞれ3分の1を負担し、漁場の生産力の向上や新たな取り組みに対する支援をするもので、25年現在、59世帯の漁業者がその対象となっております。大島は漁業が主な産業であるものの、漁業者の高齢化が顕著で、今後漁業に従事できなくなる漁業者が増加することが予想されることから、市では高齢漁業者の安定した雇用の場になるよう、昨年9月に旧大島小・中学校を利用した大島産業振興センターを整備いたしました。センターで実施しているアワビ等の陸上養殖は閉鎖循環方式で、飼育管理技術の習得に時間を要することから、当初数名の役員でスタートしたものの、より多くの方がその技術をマスターできるよう働きかけた結果、現在では15名体制でアワビ飼育管理を行うなど、取り組みに参加する人がふえてきております。
以上です。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 大変今課長から答弁いただきましたように、大島という地域は本当に漁業で成っている、生計が立っているというところです。また、今言われましたように高齢化が進んでる。その中で自然を相手にするっていうことは、今大変異常気象等物すごくふえております。海での事故とかそういう面もありまして、この大島振興の漁業の発展のためには、やはり今進んでおります大島振興センターの取り組みが大変私は大事だと思います。質問書というか、あの中に2点目に大体そういうことも含まれてますので、また再質問という形ではなく、大島振興センターの取り組みをもう少し詳しくお伺いしたいと思います。
この事業は、2年ぐらい前から3年間をかけて旧大島小・中学校校舎跡地を利用して海の養殖ではなく陸での養殖を行うことによってとれる漁獲量の安定、養殖期間の短縮、そして何より海に出なくてよいという安全性の面からも高齢化が進んでいる大島の方にとって本当に期待が持てる事業であると思います。
そこで、現段階での現状、現状というのはまずどういう状況になっているか、そのアワビの生育状況であるとか、そういう今のその状況と今後の将来展望、順調に進むんであれば将来計画なりを御説明をいただきたいと思います。
○議長(大山政司君) 水産港湾課長。
○水産港湾課長(滝本真一君) 大島産業振興センターで取り組んでいる事業の現状と将来展望についてお答えいたします。
センターでは昨年9月からアワビの陸上養殖に取り組んでおり、飼育開始時には殻長4センチであったものが、1年後の現在では七、八センチまで成長、生残率も90%と順調に育成しています。これが現在のアワビの状況なんですけども、スタートの時点が4センチぐらいでありました。今目方で10倍ぐらいにふえております。このままいきますと、あと半年で十分出荷サイズになるものというふうに見込んでおります。通常海面養殖では3年かかるのですが、閉鎖循環方式による陸上養殖では1年半で出荷サイズに達する見込みであります。
アワビの陸上養殖は、採算面から事業性が確保できることが予想されることから、今年度一部飼育施設を改良して養殖密度を高くして飼育可能か検討する予定であります。あわせて、大学や国の研究者といった学識経験者や漁業関係者から構成されます八幡浜市大島水産振興検討委員会で今後のセンターのあるべき方向性や事業性について意見を伺うことにしております。
以上であります。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 海の場合はやはり養殖しますと、自然現象によってかくも、先ほども言いましたけど、ウニであるとか、このアワビであるとか、死亡率というんですかね、物すごく高かったと思うんです。ですから、幾ら投資をしても回収ができなかった。今回この養殖に関しましては死亡率というか、生存率ですかね、90%を超えている、すごい結果だと思います。
それともう一つは、期間短縮、3年普通かかるものが1年半でやれると、この現状というのは意外と皆さんそんなもんかなあと思うんですけれど、養殖をされてる方にその数字を示しますと大変驚かれます。
それと、アワビというのは高級食材、はっきり言いますと中国に輸出すればもう何万円となるような食材です。安いものを幾ら生産してもいけないんですけれど、こういう高い食材を安定的に供給することにより、生産することよりも供給するという体制をやっぱり考えていかないといけない。
今大島の漁民の皆さんは全体で59名ぐらいの体制ですけれど、その中に現在15名ぐらいでやられているとありました。これはやはりつくるものをつくったら売るところをきちっと考えなくちゃいけない、当然のことですね。供給過大になりますと、供給が多過ぎますと単価が下がってきます。需要がありますと、幾らつくってもそれがはけてきますから、この金額はやはり安定化してくる。農業とか自然を相手にするんじゃなくて、工業製品とある程度一体化、そのような分になって変わってくるわけですね。ぜひこれを島民全体、うまくいけば八幡浜市全体に広めていただきたいと私は思います。
その中にありまして、できれば今最初にスタートが役員さんであったということで若干島民の中にもいろんな考えの方がおられる。説明会なんかもきちっと開かれとると思うんですが、説明会の場所を、あの小・中学校跡地の講堂がありますよね、ああいうところを利用して、漁業組合員の皆さんの総会を開くであるとか、その場において説明会を開くであるとか、また市長は今度9月20日の日に市政懇談会に行かれます、今の現状をきちっと皆さんに説明していただいて、これからこの産業、この振興センターで続いているこの養殖産業は必ず成功するもんなんですよということを、それと一緒になって八幡浜市も今後とも大島のことに関しては全面的にバックアップしていきますよという、そういうもっとアピールしていただいたら、大島の方々の安心、そしてもう高齢化してますから、海へ行って海へ落ちなくて済むわけですよ、私は一番そこを心配しているんですが。
そういうこともありますし、皆さんが本当に高級食材を今の5,000個からじゃなくて、実験ですから、ふやしていくと思います。これが大島はあれグラウンドもありますんで、グラウンドも全体も使っていくとかという、そういう今度は生産性のほうに変わってくるともう少し伸びてくると思います。島民の皆さんがぜひ全員がそれにかかわれるような、将来性のあるそういう今の研究を進めていただいて、安定的で将来性のあるものをつくっていただきたいと思いますので、それに対しての市長の答弁をいただきたいと思います。
○議長(大山政司君) 市長。
○市長(大城一郎君) 大変ありがたい御意見をいただいたと思っております。まさに大島地区、離島でありまして閉鎖的な地区であります。そして、その中で八幡浜の誇れる水産加工施設がありまして、漁業を支えていただく、そういった意識に今変わりつつありますんで、この意識をしっかりと定着させて、島全体に広げていきたいと思っております。そして、何より最初に役員の方数名が手を挙げていただいて、本当にやる気になってこの事業に取り組んでいただいた、そのおかげで今15名にどんどんふえていって、また若い人も参画する、そういった状況が生まれつつありますんで、ぜひとも今後、最初試験的でありますが、できれば今目標を10万貝飼えるような施設にというふうな形で進めていこうと思っておりますので、一つの大きな産業に成長するまで、それは当然そうなれば島の人々総ぐるみで取り組んでもらえましょうし、またある意味そこまで成長していきますと、町に出て、都会に出ていった人が、仕事がない方が大島に帰って村を盛り上げろうとか、Uターン組とか、Iターンの方とか、そういったとこも期待をしながら一生懸命市としても支えていくつもりであります。
○議長(大山政司君) 休憩いたします。
午後 1時57分 休憩
————————————————————————————————————————
午後 2時08分 再開
○議長(大山政司君) 再開いたします。
石崎久次議員。
○石崎久次君 市長、また20日の節にはよろしくお願いいたしたいと思います。
また、大島には利用されていないプールとかなんかも残っております。徳島でそういうプールとか利用したのでアナゴの養殖とか、アナゴというのは小さいですから、小指で出荷できますし、単価が安定しておりますんで、その辺も頭に少し入れといていただいたらと思います。
大綱2点目、ミカン産業の振興についてお伺いいたします。
ミカンは、当市において売上高、ミカンにかかわる労働者数からいっても産業の中心であります。ことしの夏は猛暑で雨が降らず、生産者の方々は交代で夜通しのかん水作業の当番をされていました。皆さんそれはそれは雨不足に悩まされていました。生産者の方々と話をする中で、昔このかん水施設がなかったときにはさらに大変だったと言われていました。昭和42年の大干ばつで大変な被害を受け、この施設が整備されたわけであります。
そこで、お伺いします。
この施設も新しいもので整備をされて20年を経過し、古いものでは30年になろうかとしております。人間も年をとってくると病院へ行くことが多くなるように、このような施設の修繕が毎年毎年ふえております。施設または配管等の修繕に対する補助はどうなっているのかをお伺いいたします。
○議長(大山政司君) 市長。
○市長(大城一郎君) 南予用水の事業、これは昭和42年の大干ばつを契機として昭和49年度から平成8年度にかけて国の直轄事業により築造されております。事業初期に築造された施設は耐用年数の経過や老朽化による性能の低下があらわれ始めておりまして、また機械設備の部品供給の停止により簡易に修繕できない場合も生じております。さらに、今後予測されております東南海・南海地震に備えた施設の耐震化が求められております。
このため、国において従来の老朽化施設を全面更新するのではなく、適正な保全計画により施設性能を維持する長寿命化対策、耐震対策が示されました。農水省の平成26年度概算要求では、総事業費43億円となっており、これが採択されれば来年度から南予用水の国営事業が実施をされることになります。県営事業としては平成26年度から真穴、川上、諏訪崎、舌田等の西南地区でファームポンドから制御室までの補修更新事業が開始され、順次向灘、日土町の北地区、続いて保内地区で事業が実施される予定であります。農家に負担がかかっております制御室までの維持管理費につきましては、事業費40万円の7割、28万円を限度に補助をしています。末端施設である制御室から末端のスプリンクラーまでにつきましては、受益者の負担に現在なっております。この末端施設修理の支援については国、県に要望をしており、面積の要件等の事業採択について少し制約がございます。制約はありますが、少しでも農家負担を軽減できるよう、現在県とともに協議をしているところであります。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 農家の方々の心配事の一番が、結局ミカンは平成21年が一番最悪で74億円ぐらいしかなかった、今現在100億円ちょっと切るぐらいでずっと推移している。ですから、生産に対してと、あと生産さえ自分たちがきちっとした生産品を出していれば販売価格はまあまあいいという形の中で、先ほども言いましたように施設から配管であるとかそういうところの老朽化が進んできて、毎年やっぱりそこの維持費が物すごくかかってきてると、この維持費に対して物すごく不安があるんですよ。
この工事した内容を見ますと、大体壊れてるのは手抜き工事ったらおかしいんですけど、配管をある程度きちっとしたやくものって言うんですけど、曲がりのついたものを使ってるんじゃなくって、やはりそのときに急いだ仕事だったのでバーナーであぶったりなんかしてるところが大体抜けたり壊れたりしてきてるわけですね。それは本来であれば誰の失敗かというと、管理者が本来は責任があったと思うんです、工事管理者ですよね。農家の方々は最終的に10年後に、施設が完成して10年後に、猶予期間がありました10年後から支払いをしとるわけです、自分の受益者負担としての。それは完璧なものがあったという思いでやったのですが、経年化してきますとそこら辺弱いところがどんどん壊れてきておる。そういうことからもしますと、やはり維持管理費が高くなっていることに対していろいろこの不安がかかっとる。
ですから、今市長が言われましたように、これ受益者負担ですよという考え方の中にそういう工事をしたときの段階での不備があった、管理の不足があったということはやはり考えてないと、本来使われているべきものが使われていないわけですから。ただ、工事する人も掘っていったりなんかすると石があったり、曲げないかんから、それは難しい面もあったとは思いますけれど、早急に今度平成26年からのそういう基地までの問題はあるかもしれませんけど、基地からあとの問題に関してももう一度きちっとした県なり国なりに要望は上げていただきたい。そうしないと、本当にミカンをつくろうという意欲の中にいいものをつくっていって手取りをよくしようと思っても、よくするというのは限界があって、その中にもう一つ不安の中に修繕費がかかれば自分に全部かかってきている、この現状があるわけですから、その辺もう一度お伺いしたいと思います。
○議長(大山政司君) 市長。
○市長(大城一郎君) 議員おっしゃるとおりだと思っております。24年度産の温州ミカンの額を見てみましても、川上共選で20億円近く、そして真穴共選でも20億円近い、その海岸線で合わせて40億円近い額を上げられております。これはやはり農家の方々の努力のたまものだと思いますし、それをやはり継続可能な農業のあり方という形でも市としてできる限りの支援をしていかなければならないと思っておりますし、現在その末端施設の更新に対して受益者負担というふうになっておりますが、これを何とか国、県、市が補助できるような施策に取り組めるように県と今協議をしているところでありますので、ぜひ農家の皆さん方の声を踏まえた上で施策を練っていけたらと思っております。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 ぜひ強力にお願いしたらと思います。
第2点目としまして、政権が民主党から自民党へとかわり、少しずつではありますが、経済がよくなっているのではないかと新聞等に掲載されております。その一つの要因が円安になっていることとも言われております。政権がかわる前は1ドル80円ほどでしたが、今では1ドル100円前後で推移しております。経済はよくなっているようですが、反面、輸入品は高くなっているのが現状です。この輸入品目の中で農家の方々にとって特に頭が痛いのが農薬の高騰であります。ミカンの生産者にとってよい精品をつくろうと思えばこの農薬は必ず必要であり、また虫などの被害防止のため、先ほど質問しましたかん水施設においても大量の薬液が散布されております。この高騰する農薬等に関しての特別な支援、補助などはないのか、お伺いいたします。
○議長(大山政司君) 産業建設部長。
○産業建設部長(菊池賢造君) 円安による農薬等の価格高騰に対する補助はないかというお話についてお答えします。
国の統計によりますと、農薬の価格につきましてはほぼ横ばいの状況が続いておりますが、農薬を含めた農業生産資材全体で見ますと、平成24年度対前年比で0.7%上昇しております。最近の価格の動向としましては、原材料の輸入価格や原油価格の高騰により肥料や光熱、動力に係る経費が上昇傾向にあり、農産物の価格低迷に加え、農家の負担をさらに圧迫しております。
これらに対する支援策につきましては、現在のところ県、市とも実施しておりませんが、西宇和農業協同組合においてスプリンクラー防除で使用する農薬について各ブロックに対して補助を行っているとのことです。市といたしましては、今後深刻な状況が続く場合には、県や関係機関と協議の上、対応を検討してまいりたいと考えております。
以上です。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 今部長のほうから余り上がっていないんじゃないかって、これは一回本当に調べられたらいいと思うんですよ。農家の方は、肥料もそうですけれど、やはり農薬のほうも大変上がっていると。肥料もそうですね、ほとんど輸入に頼っているという現状の中でなってますんで、1反当たりの費用っていうんですかね、1反当たりの大体何ぼぐらいかかりよんですかというと、6万円から7万円かかりよるんですよと。それが結局修繕費なんかを含めてくるとやっぱり高騰していると。その中で、本当にいいミカンをつくったとしても手取りがやっぱり少ないという。だから、先ほどJAの中での負担というか支援はしておりますよという話は聞きました。けど、それは自分の枠内で、自分の器の中で補助をしているだけですから、実際農家の方の手取りちゅうのはやっぱり同じことになってくるわけです。逆に円高に移ったときにはじゃあそれは安なるからいいんじゃないですかという面もありますけれど、やはりこんな急激に円安になるとも思ってもなかったことですから、何らかのその支援対策はある程度考えるなり、国に要望を市なり県なりから上げていただいてもおかしくないんじゃないかと思います。その点もう一度お伺いしたいと思います。
○議長(大山政司君) 産業建設部長。
○産業建設部長(菊池賢造君) 実態の把握をしまして、必要であれば要望等行っていきたいと思います。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 じゃあ、第3点目をお伺いしたいと思います。
安倍総理は農業改革の一環の中に10年後に所得の倍増をうたっておられます。この地域はその対象になっているのかをお伺いしたいと思います。
○議長(大山政司君) 産業建設部長。
○産業建設部長(菊池賢造君) 首相の所得倍増計画に当地域は対象になっているのかについてお答えします。
農業所得倍増計画は、安倍首相が本年5月に成長戦略として位置づけて発表されました。内容は、今後10年間で3兆円を6兆円に農業・農村の所得を倍増させるというものです。農業所得倍増計画の基本は、大規模集積、機械化、経営効率であり、中部、関東、東北などの広い平野を念頭にしたものと考えられます。当市の基幹農業である果樹園は、多くの場合斜面につくられ、段々畑で、現実的な問題として大規模集積、機械化による効率的な農業を行うことは難しく、しかも法人を含む第三者が大規模集積することを前提としているため、個々の農家の努力の上に成り立っている当地域においては、そのまま適用できないのではないかと感じております。
なお、今後具体化に向けた調査がどのように進められていくのか、当地方にどのようにかかわってくるのか、県とも連携をとりながら情報収集に努め、十分注視していきたいと思っております。
以上です。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 確かに当地域は大規模な集積農業、多分私も思ったんですが、安倍首相が言われておるのはお米づくりが対象かなという気はします、平たんな地でできる、あと企業の参入ができる。この地域、本当に段々畑で人間の労力でないといけないと思うんですね。労力ばっかりがかかる地域ですから、その中で収益を上げるとすると、ミカンの価格のさらなる高騰を狙うのか、あと先ほども言いましたように維持経費の削減をするのか、この差額がどれだけ上がるのかによって所得が上がるか下がるかが決まることだと思います。
ただ、その中において、八幡浜市、ミカンが産業の中心ですよとうたってるわけです。ですから、その辺はやはり国の首相が言う倍増計画は倍増計画として、ただやはり農家の方々が本当に喜んで今後も一生懸命やっていこう、そういう思いになるような形を中期計画、長期計画の中に、ミカンを育てるという長期計画の中にそういう所得に対してもある程度明るい希望が持てるようにしていただいたほうが、確かに高齢化も進んでますけど、今から質問しますけれど、後継ぎの問題ですね、安定して収入がふえるんであれば私もやってみよう、先ほど大島の問題でも、都会におられる人でもやっぱり田舎がいいよな、田舎に帰ってきても本当に安定して、子供もちゃんとつくれるような、そういうところを目指せる八幡浜市であってほしいと思いますので、その辺もう一度よろしくお願いしたいと思います。
続いて、4点目、最後の質問になります。
農家の方々の心配はありますが、一番は先ほど言いましたように維持管理費の問題であります。そのほかにも後継者不足の問題があります。たしかここ数年前から新規就農者制度ができたはずですが、当市の現状と対象となる要件をお伺いしたいと思います。
○議長(大山政司君) 農林課長。
○農林課長(山本健二君) お答えいたします。
新規就農者につきましては、国の補助事業で青年就農給付金として平成24年度から青年の就農意欲の喚起と就農後の定着を図るため、経営が不安定な就農直後5年以内の所得を確保するための新たな制度が創設され、昨年度は150万円の給付が1名、半期分の75万円の給付が4名、計450万円を5名に給付しております。今年度につきましては、昨年度からの継続者4名と新規で8名、計12名、1,575万円の給付を予定しております。
お尋ねの給付要件につきましては、独立自営就農であること、農地の所有権または利用権を対象者が有しており、原則として給付対象者の所有と親族以外からの賃貸が主であるなどの諸要件がありますが、国では来年度から給付要件の緩和を検討しておりまして、これが実現されればより多くの新規就農者が期待できるのではないかと考えております。
ただ、後継者不足の解消はミカンの価格が生活を維持し、家族を扶養できるだけの価格で安定することがまずは一番であると考えております。市としても、県やJAにしうわ等関係機関と連携しながら、品質の維持、販売力の強化に努めてまいりたいと思っております。
以上です。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 八幡浜地区はJAにしうわというちょっと強い組織がありますので、意外と新規就農者、他地区に比べて多いのかなと感じております。私の知り合いも1人娘婿として帰ってきたんですかね、喜ばしいことだと思っております。ただ、この中に次の世代、結局私の同級生の娘婿ですからもう30ぐらいになりますけど、その次の世代なり、その世代が結局結婚をしてない人がいっぱいいるんですね。嫁不足問題というのが農家の頭の痛いところで、農家の中でも平らなところだったら何町歩ってできるんですけれど、今平均で、ちょっと多いところでも真穴では2町歩ぐらいが限界になっております。ですから、親戚から頼まれても、それ以上ができないっていうところがあって、だんだん耕作面積が減ってきた、そして耕作放棄地がふえてきて、イノシシの問題なんかが出てきてる、この現状があります。
まず、イノシシの問題は、今申請をしますと3カ月に1回ぐらいですか、昔は1カ月に1回しなくちゃいけなかったみたいなんですが、申請をするともう1年間有害鳥獣であるという意味合いからしますと、昔のイノシシをとって狩猟で楽しむという時代じゃなくって、これが本当に生活を脅かしている有害鳥獣であるということから考えますと、そういう申請にしても何とか1回で1年間できるような、そういうシステムが私はできないかと思うんですよ。それは、本当に考えてそういう理由を何とかつけてでも、国に無理言うてでも許可をもらう。これは全国的に同じ状況になってると思うんですが、その辺をもう一つ考えていただけないか、その辺ちょっとお伺いいたします。
○議長(大山政司君) 農林課長。
○農林課長(山本健二君) イノシシの有害駆除の問題だろうと思います。1年間というよりも、11月から狩猟期間になりますので、その間は許可は要りません。
ただ、たしか一昨年までだったと思いますけれども、3カ月に1回ではなしに1カ月に1度出していただいておりました。周辺市町も同じような状況であろうと思います。それで、余りにも煩雑であるという要望がありましたので、昨年度から3カ月に1回でいいですよということで対応いたしております。これまた警察との協議もございますし、いろんな問題もあろうかと思いますので、検討課題とさせていただきたいと思います。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 最後に、先ほど言いました嫁不足問題、後継者問題は本当農家の嫁不足がほとんど問題です。昔どこにでもおせっかいなおばさんがおって、あんた、誰々さんと一緒にならんかなという方がおられたと思うんですよ。今現在、そうするとうるさいわとか、干渉するなとかおりますけど、意外と婚活ってことやってもなかなか出てこないっていう問題があるんですね。私どうしても何とかとしなくちゃいけない。海岸線でどのくらいいるのかなあと、私の年代含めてしますと、真穴だけでも100人近くおるんですよ。たった真穴で1,300人ぐらいしかいないところでも、結婚してない男だけでそれぐらいいるんです。海岸線合わすと物すごい数いるんです。
これ何とかしないと、それと人口対策、先ほど何人の同僚議員からありましたように子供を産まないかんでしょ、子供つくらなあかんでしょ、それで何とかしなくちゃいけないねって話をある人としまして、今年度何とかやりましょうってことで、海岸線で私がおせっかいおじさんの会をつくります、ことしじゅうに。市内で前議員の、先ほどもちょっと打ち合わせしましたけど、松本昭子さんがおせっかいおばさんの会をつくります。何とかお互いに登録なり何なりとっていって、何か新しいカップルをつくろうと一生懸命今後は頑張っていこうと思います。その際、ぜひ市長に御協力と、またこういう婚活をされてる課の方にはノウハウとかいろんな資料とかそういう面を御協力いただきたいと思いますんで、最後にこのことをお願いして終わりたいと思います。
○議長(大山政司君) 市長。
○市長(大城一郎君) この結婚問題、市としても大変悩んでいるところでありますので、ぜひ民間の方々、おせっかいおじさん、おせっかいおばさんになっていただいて、盛り上げていってもらったらと思います。その中に若くてボランティアで一生懸命頑張っている人たちもいます。ぜひそういう人たちも巻き込んで、そういったグループをつくっていただいて婚活やっていただいたらと思います。市としても全面的にバックアップをしてまいります。
○議長(大山政司君) これをもって一般質問を終結いたします。
お諮りいたします。
議事の都合により、明14日から17日までの4日間は休会いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(大山政司君) 御異議なしと認めます。よって、明14日から17日までの4日間は休会することに決しました。
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○議長(大山政司君) これにて本日の会議を閉じます。
明14日から17日の4日間は休会であります。18日は午前10時から会議を開き、議案に対する質疑を行うことになっております。
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○議長(大山政司君) 本日はこれにて散会いたします。
午後 2時32分 散会