平成26年八幡浜市議会12月定例会会議録第2号

公開日 2015年02月24日

 

議事日程 第2号
 平成26年12月8日(月) 午前10時開議
第1
 会議録署名議員の指名
第2
 一般質問


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本日の会議に付した事件

日程第1
 会議録署名議員の指名
日程第2
 一般質問


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出席議員(16名)       
  1番  西 山 一 規  君
  2番  佐々木 加代子  君
  3番  竹 内 秀 明  君
  4番  岩 渕 治 樹  君
  5番  平 家 恭 治  君
  6番  河 野 裕 保  君
  7番  石 崎 久 次  君
  8番  樋 田   都  君
  9番  新 宮 康 史  君
 10番  上 田 浩 志  君
 11番  井 上 和 浩  君
 12番  遠 藤 素 子  君
 13番  宮 本 明 裕  君
 14番  山 本 儀 夫  君
 15番  大 山 政 司  君
 16番  萩 森 良 房  君


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欠席議員(なし)


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説明のため出席した者の職氏名

 市長          大 城 一 郎 君
 副市長         橋 本 顯 治 君
 総務企画部長      中 榮 忠 敏 君
 市民福祉部長      若 宮 髙 治 君
 産業建設部長      中 岡   勲 君
 政策推進課長      新 田 幸 一 君
 総務課長        菊 池 司 郎 君
 財政課長        藤 堂 耕 治 君
 税務課長        大 森 幸 二 君
 市民課長        菊 池 正 康 君
 保内庁舎管理課長    宮 本 雅 三 君
 生活環境課長      菊 池 和 弥 君
 社会福祉課長      二 宮 貴 生 君
 保健センター所長    大 本 孝 志 君
 医療対策課長(兼)
 市立病院新病院整備課長 菊 池 敏 秀 君
 人権啓発課長      都 築 眞 一 君
 水産港湾課長      和 田 有 二 君
 建設課長        矢 野   武 君
 農林課長(併)
 農業委員会事務局長   菊 池 誠 一 君
 商工観光課長      久保田 豊 人 君
 下水道課長       大 西   力 君
 水道課長        山 本 健 二 君
 市立病院事務局長    河 野 謙 二 君
 会計管理者       元 田 博 之 君
 教育委員会委員長    菊 池   誠 君
 教育長         増 池 武 雄 君
 学校教育課長      藤 原 賢 一 君
 生涯学習課長      舛 田 昭 彦 君
 代表監査委員      市 川 芳 和 君
 監査事務局長      阿 部   孝 君


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会議に出席した議会事務局職員

 事務局長        原 田 磯 志 君
 事務局次長兼議事係長  田 本 憲一郎 君
 調査係長        松 本 克 之 君
 書記          阿 部 真 士 君


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   午前10時00分 開議    

   
○議長(大山政司君)  これより本日の会議を開きます。
 本日の議事日程は、お手元に配付してあるとおりであります。


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○議長(大山政司君)  日程第1 会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員は、議長において3番 竹内秀明議員、11番 井上和浩議員を指名いたします。


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○議長(大山政司君)  日程第2 一般質問を行います。
 順次、質問を許します。
 河野裕保議員。


〔河野裕保君登壇〕


○河野裕保君  質問の機会を与えていただきまして、感謝を申し上げる次第であります。
 私は、質問通告書に従いまして、大綱3点ばかり用意させていただいておるところでございます。質問の大半は事業主体が愛媛県でございますので、大変恐縮をいたしておるところでございますが、それは知事が日ごろから20の自治体と愛媛県は一体になってまちづくりを進めるんだという、そういう考え方がございますので、私は安心して本質問ができるわけでございます。
 それと、この質問に対しましては、県が主体でございますので、再質問はいたしません。要望という形にさせていただくということであります。
 また、本質問に対しましては、その動機づけとなったのは8月20日の広島市に起きましたあの土石流災害でございます。それは、決して私たちの向こう側の、対岸の出来事ではない、いつ起こるかもわからないと、そういう危機感から私は本質問に立ったわけであります。
 大綱の1点目でありますが、八幡浜市におけます土石流対策、つまり地すべり、急傾斜地の崩壊、土石流の危険渓流についてのその質問であります。
 私はこう思うんであります、天災は忘れたころにやってくる、これは寺田寅彦が申したと言われておりますが、これの意味するところは、要するに危機感、緊張感、それと心構えを忘れることを戒める言葉だと、このように解しておるところであります。それでもって、なお災害に対しては人命が失われるということでございます。つまり間もなく4年を迎えますあの東日本大震災でありますが、特に三陸沿岸の方々、その人たちは150年余りの間に5回も津波が押し寄せてきておるんです。にもかかわらず、先般の津波に対しては多くの皆様方が亡くなられました。てんでんこだよ、まず自分の身をもって安全を図りなさい、安政3年から明治29年、昭和8年、昭和35年はチリの地震があって津波が来ました。そして、平成23年であります。にもかかわらず、とうとい犠牲が失われたということであります。
 私たちはどうですか、ほとんど災害がないんです。少なくとも昭和18年7月24日のあの大洪水以来71年間大きな災害に遭ってません。ですから、私たちは災害から無縁ですというような考え方の人もいらっしゃいます。台風がそれて通る、雨も降らない、いいとこだな。しかし、これまではそうですが、これからはそうはいきませんよということです。
 まず、私たちが住んでる足元を見てください、周囲を見てください、四国はどうですかということなんです。四国には、御案内のように東西に大きな3本の構造線が縦走といいますか、走っております。北から中央構造線、御荷鉾構造線、仏像構造線、私たちは中央構造線の南側の三波川、三つの波の川のかたいかたい変成岩の緑色片岩の上におりますが、この上には、風化しております、非常にもろい。四国は複雑な構造の地層をしておりまして、なおかつ脆弱な地盤だと言われております。頻繁に土砂災害も起こるし、広範囲にわたって破砕帯が形成されておるということであります。そして、山が絶えず動いておる、洪水がある、地震がある、地すべり、急傾斜地の崩壊、土石流、3つの災害の要因がいつも内在しておって、そういうことになると頻発しておるということですね。
 まず1つ目、地すべりですが、地すべりは何と90%が四国ですよ。90%が3万年前に滑った既往地だというんです。既往地、つまり人間なら既往歴があって、病巣が再発するということなんです。四国の国土面積は5%ですが、何と13.9、14%が日本の全体からいうたら四国の割合がそれだけ占めておるということなんです。我々の住んでいる八幡浜市は地すべりが、これ今100カ所指定されております。100カ所のうちに事業着手されておるのが28、着手率28%です、少ないです。
 それと2番目、急傾斜地崩壊危険区域であります。これは、急傾斜地の高さ5メーター以上、斜度30度以上、現在崩壊の危険にあるところの5戸以上についてはランク1、1戸から5戸まではランク2、そして現在お住みになっていらっしゃいませんが、将来的には住むであろう地域についてはランク3、1から3まで合わせますとこれ267カ所です。ランク1については106カ所、事業をされておるのが66カ所で、整備率とは言わんのです、着手率ということだそうです、これが62.3%であります。
 3番目、最も危険なやつ、これは土石流の危険渓流です。斜面が滑る、沢、谷、砂礫と石と岩が一緒になってごっと流れ下る8月20日、広島です。広島の安佐北、安佐南区で起きたあの土石流の災害というのはそれです。これ八幡浜市、236カ所あります。1から3全部合わせてですよ、ランク1から。ランク1の指定を受けておるのが、これ162カ所、整備着手、これ32カ所、整備率19.8、たった約20%ということなんです、低い。
 今後これの見通しはどうかということなんですよ。過去5年ないし10年の間に新たに着手されたこの3つのうちの事業は何ぼ新たに着手されて、着手率が何ぼふえたのかということをお答えをいただきたいと、こう思うんであります。
 また、これは長い長いスパンかかります。せんだっても新たに地すべりが指定されたところがあると伺いました、ふえます。そういたしますと、スパンは何十年です。あるいは100年たっても土石流等のそれは100%の着手率にはならないということも考えられます、そういうことも含めてですね。
 また、今国土強靱化と言われておりますが、スーパー堤防云々と言われております、荒川スーパー堤防何百年、100年降雨強度でやりますとかと言ってますけど、それは現実的に工事が可能なのかとお伺いいたします。
 また、土石流が発生しますと堰堤をつくります。堰堤をつくりますと、砂防堰堤、昭和30年から40年代にかけてどんどんつくりました、昭和20年代の終わりごろから。満杯になってます土砂、それをどうするかということです。
 それと、危険な渓流についてはカメラとかブザー、こういうのもおつけになったらどうでしょうか。
 以上の点について、大綱1点目は御回答をお願いいたしたいと、こう思っておるところであります。
 続きまして、大綱の2点目ですが、これ川です。
 八幡浜市には大きな川が4つあります、宮内川、喜木川、千丈川、五反田川。千丈川、五反田川が一緒になって合流すると新川となってまいりますが、どうもその河川が能力的に、今までならいいですよ、雨降らんのですから、後で言いますけど、しかし集中豪雨とかになるとなかなか流下能力というのが今のままでいいですかということなんです。私は非常に危機感を持っておるところであります。
 考えてみてください。私たちが住んでる平たん部というのは、河川が運んだ土砂の上です。ほとんど土砂の堆積物の上に私たちは今住んでるんです。それは河川が運んだからです。先祖は川によって生かされ、また洪水によって闘いながら共存していったんです。少なくとも71年前の昭和18年7月24日より大きな災害は起きてませんですけど、これからはわかりませんよ。
 というのは、今までは低気圧の通る頻度が少ないですよ、海岸から山の距離、山の高さ、これらの自然条件がうまいぐあいに気象とマッチして災害が起きなかったんです、たまたまです、これは。その証拠に、過去57年間、昭和31年から平成、直近の25年までの平均降水量、八幡浜市は1,522ミリです。最も降ったのは平成5年であります。気象庁が梅雨明け宣言を撤回した、そのときの降水量は2,372ミリでありました。最も少なかったのは、私は昭和42年だと、こう思っておりました。大干ばつです、ミカンが枯れる、どんどん水をやった、あのときは。しかし、翌年の平成6年でした。早明浦もダウンした、石手川もデスウオーターになった、そのときの降水量は886ミリです。その差は何と1,486ミリ、1年間の降水量に匹敵する量なんです。こういうことは50年に一回です。しかし、わかりませんよ、これからは。
 今気象庁が最も心配しておるのは、大量の海水がぬくもっておりますので、海水面が平均より温かくなっているということで、蒸発量が非常に多いということです。そして、局地的に豪雨を降らす、これゲリラ豪雨です。そして、8月20日に起きたあの広島の安佐北、安佐南区のあの大災害というのは、これは角度が45度を東西にずれたらこっちに来るかもわからん、そこが私は心配するんです、これ気象庁解析してますよ、このときは。そのもととなったのが豊後水道です。豊後水道にたまりにたまった大量の湿った空気が山地のほうに流れていった。積乱雲が30分ごとにどんどんできて、次々に一直線上にバックビルディング現象というのが起きたそうです。それは東西20ないし30キロ、長さ100キロにわたる線状降水帯、いわば帯ですよ。その帯状のが長時間停滞した、南西から北東にかけて、これが東西に45度振ったら、出どこが豊後水道ですから、ここへ来るかもわからないということです。私はそれだから危機感を持ってるんです。
 そういうことになると、今言いました4つの河川の河川管理者の50年確率降雨強度というのがあります。これが67.8ミリです。しかし、現在のように局地的な豪雨があったら1時間に100ミリですよ。広島の場合は、あの未明に起きた8月20日の3時から4時の間に101ミリです。2時間、3時間の間に200ミリないし300ミリ降った。とてもやないがもちこたえられません、その4つの河川はということです。
 現在の4つの河川の流下能力は何立米なんか、それに達する雨量は何ぼなのかということをお聞きしたいんです。つまり1時間に100ミリ降る場合もありましょうし、二、三時間の場合に洪水になる場合の雨の雨量もあるし、1時間の場合もある、4日の場合もあります、難しい。河川それぞれ形状違います、山の形状も違う、流出係数も違う、不等流河川でありながらも抵抗の河川に木があり、護岸が上手に整備されてないところもありますから、流下の能力が落ちて、違ってきますので、そこら難しいが、理論的には数値が出ますので、そこら辺をお願いをいたしたいと思っておるところであります。
 それと、あと喜木川について3点ぐらい言います。
 今4つの河川の中で喜木川は一番大きいんです。流量が多い、流域面積も広い。しかし、3つばかり弱点を言います。喜木川は感潮河川。感潮河川というのは、潮の満ち引きによって水位も流速も違ってきます。河川水と、それと満潮のときには遡上しますが、それで押し合いへし合いする、お互いに干渉し合う河川なんですね。河口には乱流拡散が起こって、中流域には決して見られない複雑な動きがあるんです。そうすると、台風が来ます、台風はずうっと水位が上がって、海水面が上がってきます。雨も降る、集中豪雨が降ります、前線を伴いますから。そうすると、海水の潮位による変動による水位の上昇、いわゆる高潮によるハイウオーターないしハイハイウオーターのその線と洪水が一緒になった場合を想定した場合にはずうっと水量がふえますから、今の河川の堤防でいいのかということなんですね。もしも広げるとしたら、今の断面よりかどのぐらい大きくなりますかということをお伺いをいたしたいと、こう思っているところであります。
 たびたびそうなりますと、喜木川は内水と言います、内側は、そこは何回も浸水します。和田町のほうもそうです。そういうことも堤防を上げれば解消できると思いますので、そこら辺も伺います。
 2点目、喜木川は河川の常識とちょっと離れとるところがあるんですね。川は河口へ行くほうが広いです、幅が、断面積も広くなる。しかし、喜木川は河口より102メーター、100メーターのところに和田橋があります。河口から402メーター、400メーターのところに江ノ口橋がありますが、目測ではっきりと見えます、わかります。河口より402メーターの地点の江ノ口橋のほうがはるかに広いですよ。私は巻き尺ではかりました。それは誤差ありますよ、それでも16ないし20の広さが狭いです、河口の和田橋のほうが。
 そうするとどうなるか。平成16年を思い出してくださいよ、台風が10個日本に上陸しました、うち4個は四国にも甚大な被害を与えました。私は、その16年のときに、河川から何から方々そういう、現職でしたから飛び回っておった、つぶさに見た喜木川のその弱点というのは、台風のたびに喜木川見ると、河口から見ますと狭なってますから、途中にとまるような感じで遡上する海水と押し合いするんですよ。ほしたら、ぐうっと膨れてくる、河川水が。そうすると、保内中学校、これは河川からは右岸ですが、そのときは2回越流して浸水したんですね、道が冠水した。中流域もそうです。神越は冠水しました、何回も、ポンプやってもはけない。
 それで、県の河川管理者にお願いしました。バイパスはやっぱり分水要りますなって、和田山のほうに向いてどうですか、それはできません、なるほどと思いました。感潮河川ですから、バックします。水門で閉めて、ポンプで排水すれば別ですけど、なるほどと思いました。
 そういうことで、現状の河口のほうが幅が狭いですよということについての御認識は県は持っていらっしゃると思いますが、それについての考えをお聞かせくださいということなんです。
 今一級河川はどんどん整備してますよ。肱川、あの赤橋、先般重要有形文化財になりましたが、あの橋の両サイド、両岸の幅を広げましたから、継ぎ足しました、赤橋も。そして、畑のほうから全部河川はかさ上げして、今は菅田のほうをやってます。そういうことで、ぜひとも二級の河川についてもお考えを新たにしていただきたいと、こう思っておるところであります。
 最後ですが、3つ目、喜木川だけですよ、喜木川の3つ目の一番弱いところは、4時間107ミリ降りました、これよく私覚えてます。4時間107ミリ、一部越流した。中流、河口から700メーターの地点の浜出橋の下流の左側、左岸10メーターのところの堰堤が護岸が越流したんです。これは、平成10年10月17日、台風10号です。5時までは浜出橋の下のコイがピチャピチャ泳いで、ほとんど水なかったです。雨足が強くなった5時から6時の間、21ミリ、6時から7時、24ミリ、7時から8時、31ミリ、合計76ミリ。ちょうどそのときには、特別養護老人ホームはまだあったんです、そこに。浜出橋の下流のところの低地にありました、今は上へ行ってますけど。110床、特別養護老人ホーム青石寮の8時ごろ、寮母さんが見た、介護士さん、えらい雨足が強いなって、河川の音がすごいなって。見て驚いた、水位がぐんぐん上がってますから、これは大変だ、電話しなさい、非番の人も電話して、本館1階におる入所者を別館の2階に皆引き上げたんです。すんでのところでピチャピチャピチャ、天端の道路の水がなめただけで済んだんです。8時から9時の間31ミリ、それから降らなんだ、余り。合計107ミリで一部越流した。それだけ脆弱な河川なんですよ。ということは、これはやはり改修の必要があるんではないですか。
 そのときには、保内体育館、当時は勤労者体育館と言っておりましたが、床上まで浸水した、神越、あの低地の部分はほとんど冠水した、平成10年に。今どんどん川に、ええことにはポンプを設置していただきましたから、それはほとんど浸水しなくなりましたが、しかし外水がオーバーフローしたら、これは何ちゃにならんということですから、イの一番はやはり河川を広くするということだと、こう思っておるところであります。それについてもお尋ねをいたすところであります。
 大綱3点目でございますが、大綱3点目は、須川の奥、そして白浜、大平地区、これについて、集中豪雨、局地的な豪雨になると土砂災害等の危険があって冠水するおそれが非常にあるんですね。
 まず、須川です。須川は、須川の奥地区、皆さん、わかってる人は想像してください。国道にある須川の停留所からずうっと上新川の上流に向けては扇状地的な地形です。河川が運んだ土砂の上です。新田神社のボーリングした約18メーターまでは全部砂礫です。ということは、河川が運んだ全部泥です。その20メーターあたりからようやく変成岩の緑色片岩が出てくる。昭和18年7月21日から24日の4日間に、宇和島測候所は700ミリを記録しております。その最後の24日の日の午後1時、ちゃんとそれを見た人がいますから、当時小学校2年生、国民学校2年生、喜須来小学校、雨が降りますから学校は休校でした。今は20日から休みですが、同時は25日が終業式です、私のときもそうでした。ちょうど午後1時、24日のときに、新川の上流の神山地区というのがあるんです。そこに大音響とともに一気に流れ下った、土石流、今で言う、昔は山津波って言いました。土石流、土砂災害、立木を乗せたまま、大きな松の木を乗せたまま下流へ下っていて、新川は全てその土砂で埋まって、洪水になったということですね。ほいで、1人亡くなった。今で言う激甚災ですよ。それは、磯崎の中之谷にもあります。そういう既往地については、再度河川管理者はもう一回見てみる。
 そして、昭和30年代の初めに崩れたとこの軒谷言う谷ですが、一軒二軒の軒と谷、その川と新川の本流の合流地点に大きな砂防堰堤をつくりました、昭和30年代の初めに。それが瞬く間にいっぱいになった。今新たにはできませんので、絶対そこのとこには掘ってのけていただきたい、堆砂物を、そういうところがあります。同じもんできんですから、地形的に、そういうことをまたお願いをしておきます。
 それと、白浜、大平地区ですね。白浜地区、これはリアス式の湾頭低地、堆積物、そして大平は土砂の上、言えばそういう沖積層の上に今生活をされておるんです。そういうことになって、その地域は全部今開渠はありませんよ、川も溝も全部暗渠です。一たび集中豪雨になり、100ミリ降雨になったら、絶対的にはけませんもん、冠水する。今合流エリアはポンプ5台で5万4,600立米アワー、1時間に5台ではけてますが、それは最大20や30の雨にははけますけど、それだけになったらなかなかはけんです、今のポンプの5台では、全部合流、表面水は全部会所に入ってから下水道本管に入ってくみ取っておりますから、それはできんと思いますね。それは、能力的に1時間に何ぼの雨量を想定されておるのかということです。そして、将来的にはそういう豪雨を想定した整備も考えなければいけませんねということを言いたいです。
 それとまた、その水路については、今よく私は歩くんですが、雨水、汚水のマンホールはふたがあります。その雨水でポンプがふたしとったらどんどんどんどんつっかけてきてボンと上に飛ぶかもわからない、そういう危険性はあるのかないのかというのもお伺いをいたしたいと、こう思っておるところであります。
 私は、今度温泉を掘りますが、ぜひともその後の柱状図に興味があります、どこまでその堆積物がいっぱいになっておるのか。参考までに、文化会館を保内につくりましたが、掘れども掘れども堆積物です、あれは沖積層。そして、アカホヤという大噴火を起こした、今から何千年前、六千、七千年前、そこの地層も出てきましたね。
 ということで、以上、大綱3点御回答よろしくお願いいたします。失礼します。
○議長(大山政司君)  市長。
○市長(大城一郎君)  私のほうからは、大綱1について一括してお答えをさせていただいたらと思います。
 八幡浜土木事務所に問い合わせたところ、八幡浜市における本年度を含む過去5年間の事業実績は、地すべり対策で約1億9,000万円、急傾斜地崩壊対策で4億4,000万円、土石流危険渓流対策で約7億1,000万円となっております。
 今後の事業見込みについては、八幡浜市にはいまだ施設が未整備の土砂災害危険箇所が多数残っていることから、住民の土砂災害に対する意識啓発を図るとともに、住民の皆様より用地の御協力をいただいて、砂防施設整備を図っていくこととしたいということでございました。
 また、現在の愛媛県における土砂災害危険箇所に対する整備進捗率、着手率ベースですが、これは23.5%にとどまっておりまして、全ての整備完了はいまだ見通せない状況であるとのことであります。今後も、砂防施設の整備を進めるためには多額の経費が必要である一方で、国の砂防関係予算は減少してきたことから、広島県での土砂災害を踏まえ、あらゆる機会を通じて国に予算の増額を要望するなど、ハード対策の推進に努めるとともに、土砂災害警戒区域等の指定の促進など、市と連携したソフト対策の充実を図っていきたいとの回答をいただいております。
 なお、国土強靱化計画については、まだ具体化した計画がありませんので、市としてもこの国土強靱化計画につきまして注視をしていきたいと考えております。
 砂防ダムにつきましては、不透過型の砂防堰堤は、満砂となってもその機能を発揮する仕組みとなってはおりますが、流域の荒廃が著しい場所やたまった土砂や流木が不安定となっている場合など、下流人家への被害が懸念される場合には、必要性や緊急性を考慮して土砂の撤去を実施しているところであります。また、流域が広い渓流では複数の砂防堰堤が必要となるため、新たに砂防堰堤をつくる場所もあると回答をいただいております。
 土石流危険渓流における監視カメラやブザーにつきましては、県下では今のところ設置する予定はありません。しかし、土石流が発生、または土石流発生の危険性が非常に高く、下流の人家に大きな被害を与えるおそれがある箇所については、個別に監視システム等の設置を検討したいということでございました。
 その他の質問につきましては、各担当の課長から答弁をさせます。
○議長(大山政司君)  建設課長。
○建設課長(矢野 武君)  大綱2、宮内川、喜木川、千丈川、五反田川における最大流下能力及びそれぞれに至る降雨量は幾らになるのか、今後の河川改修等の予定について一括してお答えいたします。
 河川管理者である八幡浜土木事務所によると、県が定めている50年確率の降雨強度は、河野議員の言われるとおり1時間当たり67.8ミリであります。宮内川、喜木川、千丈川、五反田川全ての河川において、現状では1時間当たり67.8ミリの雨量には対応できず、4河川いずれも降雨量、1時間当たり44.3ミリ程度の能力であると考えられるとのことです。
 また、現在のところ、この4河川の整備計画の予定はありませんが、今後の河川改修については八幡浜市等との協議になるとのことでした。
 それから、潮の干満の影響を受けて水位が変動する感潮河川である喜木川については、喜木川河口の川之石港護岸の整備計画も踏まえ、高潮の影響区間についての護岸高さの検討を行うことになります。
 また、河川管理者として、喜木川の一部の区間で河川断面がボトルネックとなっていることは認識しておりますが、具体的な対策は検討してないとのことです。
 喜木川の改修についても、先ほどお答えしたとおり、河川整備計画の策定予定はございませんけども、今後の河川改修についても八幡浜市等と協議になるとのことであります。
 喜木川も含めた親水護岸整備による散策道は、整備前の流下能力、流下断面を阻害しない計画で実施しているとの回答がございました。
 続きまして、大綱の3、須川奥地区の扇状地的地形及びリアス式湾頭低地に形成された白浜、大平地区の短時間集中豪雨対策についての1点目、崩壊した既往歴があって手つかずの斜面については総点検が必要ではないかということの質問についてお答えいたします。
 八幡浜土木事務所に問い合わせたところ、従来から地すべり危険箇所、急傾斜地崩壊危険箇所及び土石流危険渓流については、全国的に実態調査が行われ、愛媛県においても調査を実施しているとのことでありました。
 また、毎年6月の土砂災害防止月間には、県、市、警察、消防により土砂災害危険箇所の合同パトロールを行うとともに、整備済みの砂防施設については、愛媛県土木施設パトロール実施要綱に基づき、重要施設、これは保全人家50戸以上でございますけども、については1年に1回、一般施設保全人家、50戸未満のとこにつきましては3年に1回、定期パトロールを実施しているとのことでございました。
 以上でございます。
○議長(大山政司君)  下水道課長。
○下水道課長(大西 力君)  大綱3、2点目、市街地の汚水処理能力を超えた場合のシミュレーションについてお答えいたします。
 八幡浜処理区には汚水及び雨水の2つの下水道計画があり、合流区域と分流区域が存在し、合流区域の排水系統は宅内の汚水、雨水及び道路側溝の排水であります。この合流区域には雨水計画があり、雨天時に大量の流入水が発生する主要な山地流水箇所については、分流式雨水管渠にて直接公共水域、川、海、河川等に排除されています。この分流式雨水管渠幹線は23路線あり、ほとんどが土石流災害危険区域に整備されており、管路の閉塞防止のために土砂どめ等を設置しています。
 八幡浜処理区の雨水処理能力については、国の定めにより設計雨量強度を5年確率とされているため、計画時間雨量44.9ミリとなっております。ゲリラ豪雨等においてそれ以上の雨量を記録したときは、浄化センターの運転能力を超える流入水が予想され、流入受け入れの制限を行う必要があり、この場合は下水道管渠の急激な水位上昇等を招き、マンホールの浮上、飛散が起こる可能性があります。
 なお、議員御質問のシミュレートについては、したことはございません。
 以上でございます。
○議長(大山政司君)  河野裕保議員。
○河野裕保君  大体私想定したとおりでしたね、河川の整備はない、こう思っておりました。昭和40年代から50年代にかけて、30年代からもそうですが、よくやっていただきました。面積が広くなっておるし、河川の河道面積ですね、それと河川は外側のほうがばあっと寄りますから、外側については堤防を上げていただいて、浸水を防ぐ、そういう手だてがしていただいております。あの保中の横の道につきましても、平成16年に2回越流しましたから、50センチのかさ上げをしていただきました。それで大分助かっておるんです、喜木川のほうも。しかし、抜本的には、今言われましたように、四十、五十内外の1時間降雨量でオーバーフローするというのはやっぱり脆弱ですよ、全体の4つの河川が。
 それは、本当は4つの河川、私最初言いましたように、流域違いますから、山の形状も違いますから、一概には言えんのですよ、流達のその時間も違う、浸透率も違う、理論数値には出てきますが、余りにもやっぱりアバウト過ぎたような気がします。本来なら4つの河川、1時間の場合は、降水量1時間50ミリでこれだけふえまして、短時間降雨、広島のように200ミリ降ったらオーバーフローはこれだけになりますとか、内水の冠水のエリアはこれだけふえますとか、もっと私は具体的に欲しいんです。4つの河川、50年確率の67.8ミリ、それ以下の50ミリ前後でなりますよというだけでは、それはやっぱり答えにはなりにくい。これは、今はもう河川管理者が愛媛県ですから、八幡浜市に言ってるわけじゃないですけど、本来ならもう少し丁寧な答弁が欲しいですよ、それぞれ違うわけですから。
 それで、1時間40ミリ、50ミリいかないやつにこれは処理し切れませんよというのは、これは明らかに脆弱過ぎますよ、河川が。今最大に、先ほど私言いましたが、1時間降雨量は言わんかったですが、よいよ降らんとこなんです、ここは。1時間降水量、最大でも40ミリ、そして1日最大が130ミリぐらいがこの過去10年ぐらいのデータで40ミリちょっと、ほして1日24時間雨量が130ミリ、それで何とかもってるんですよね。しかし、今言いましたように、気象庁が心配するのは、大量の蒸発する海水ですよ。それによって集中豪雨ができる、ゲリラ豪雨は。先週の金曜日、土曜日、雪が降りました。日本海の海水2度、3度高い、高いのに何で雪降るのっていうのは、蒸発します、ぬくいから、ほして高さ1,500には氷点下6度、7度、10度になったら冷やされて雪になるということと、似とりはしませんが、大量の蒸発というのが原因なんですよね。そういうことになると、やっぱり河川管理者は、今将来的にはありませんよ、市とまた協議しながらという答弁は、これはちょっとぬるいような気がする、私は。
 考えてみてくださいよ、40や50ミリ、これでオーバーフローしますというたら心配ですよ、皆さんが。やはり膨大な金がかかりますから、それは予算づけは必要ですよ。それが肱川はできよるんですから、国の予算は。大洲国道河川工事事務所、事の発端は五郎です、JR五郎駅。あそこは矢落川と合流したちょうど下流ですから、ちょっと雨が降ったら必ず浸水してた、五郎駅の辺が。そして、あの河川改修によってつからなくなった。それは、国土交通省の河川整備に表彰してもろたところですよ、五郎は。それ以来、下流、かさ上げし出した。八多喜、そして白滝のほうもずっと今、ほとんど完成した、大和橋の近辺も。ほして、今河口の土砂をとっております。今、中流域のさっき言いました菅田もそうですよ。
 やっぱり二級河川も重要河川については見直して、そういうふうにやっていただきたい、これ要望ですけど、もう答弁は要りませんよ、そういうことなんです。どうも私は納得いきにくい、40ミリでそれだけの河川の能力しかありませんだけではないんです、それぞれの特徴があるんですから、4河川、数時間で何ぼ、1日で何ぼのときに洪水して、そのときには内水が冠水するとか、それに対する対応策も考えなきゃいけんとか、そういうのが欲しかったんですよ。それは答弁になってないと思います。
 私は、本来ならこういう質問は本当に僣越というか、無礼に当たると思いますよ。しかし、知事がチーム愛媛だから、20の自治体が水平でつながって、行政を推進して、未来へ行きましょうという、そういうお考えですから、私はあえて僣越ですが、させていただいたということなんです。こういうことがないと、なかなか県は取り上げんですよ。
 例えば流量、砂防河川の、昭和18年の空石積みがそのままのところが何ぼでもあるんです。崩壊しかけのとこ、これ部長、当時ここに建設部がありましたから、わざわざナンバーツーを呼んで現場を見せましたら、これ、課長、いけんなあ、やっぱり崩れなんだら予算ないけん、直せんのよと、こういうふうなことですよね。やっぱり重要なところはもう一回改めてやる、検証するということなんです。
 それと、これ課長、あと一つだけ。
 崖防ありますわね、崖防。それを、崖防は、私最初言いましたが、ランク1とか2とか、ランク2のほうでしょうね。住んでる方が指定を受けて、1軒か2軒しかありません、自然崖ですよ、県の指定は受けておりますけれども、まだ事業の着手はされてませんよということについての崖防については、やっぱりお金は1割は要りますが、そこらは危険度からいいましたら、市のほうからもどうでしょうか、向こうからの直してくださいやという相談の上やなしに、危ないところはどしどし言ってやっていただきたい、そこら辺の見通し。
 以上で、もうそれで終わりますから。
○議長(大山政司君)  建設課長。
○建設課長(矢野 武君)  お答えいたします。
 急傾斜事業としては、国の補助事業である急傾斜地崩壊対策事業、それから県の補助事業である崖崩れ防災対策事業があります。市のほうでは、崖崩れ防災対策事業をやっております。県の急傾斜地崩壊対策事業のエリアの中については、本当は崖の事業はできないことになっておりました。でも、県と一応いろいろ連携しまして、国の補助に乗らないものについては県の補助でやろうということで、やっとことしからやることにしておるところもあります。
 ただし、その場合も地元から1割の負担はいただくことになります。
 以上です。
○議長(大山政司君)  河野裕保議員。
○河野裕保君  今の最後の大綱3のほうに質問したんですが、合流エリアはほとんど暗渠ですよね。もうこれ暗渠を開渠にすることはできませんよね。本来なら自然、そして親水的なそういう意味からいいますと、環境保全からいいますと、開渠は非常にふさわしいんです、暗渠になって入り口を塞がれたら全部あとオーバーフローしますから。
 赤れんがありました、酒六、今ことぶきになってます。あそこ、ずうっと上の津羽井へ向けて全部開渠でした。そこの、今のことぶきから上の大平の国道まで、今暗渠にして道路にしております、利便性追求で。あのれんがのとこにあった開渠のときには、私の同年配の方はよく言われましたですね。わしが小学校のときにはあそこでウナギとれよったで、きれいな水やったでって。やっぱりできれば開渠のそういう親水的な環境もいいですし、災害的にも強いので、また検討事項として考えていただいたらと思っております。
 以上で終わります。
○議長(大山政司君)  次、石崎久次議員。


〔石崎久次君登壇〕


○石崎久次君  私は、通告書に従いまして、大綱2点について質問をさせていただきます。市長並びに関係理事者の皆様の誠意ある御答弁を求めるものであります。
 まず、1点目としまして、大城市政について、その中の1点目、市立病院の1期工事のおくれについてを質問させていただきます。
 来年3月末で市立病院の1期工事が完了し、引き渡しが行われ、4月からは患者様皆様の新病棟での気持ちのいい入院生活が始まるものかと思っておりましたが、今議会初日の市議会協議会におきまして、1カ月程度完成がおくれる、引き渡しがおくれるとの報告がありました。その理由も御説明をいただきましたが、いま一度市民の皆様の納得のいく説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(大山政司君)  市立病院新病院整備課長。
○市立病院新病院整備課長(菊池敏秀君)  それでは、市立八幡浜総合病院改築事業に係る工事遅延の理由について御説明いたします。
 工事の進捗につきましては、当年年度当初までは順調に進んでおりましたが、夏場前あたりから現場作業員に不足が生じ始め、特に躯体工事のかなめであるコンクリート型枠工の確保が困難な状況が続いております。昨年秋ごろから全国的に建設現場の作業員不足が生じている情報は入っておりましたが、伊方原子力発電所等の県内の工事発注状況も含め、当市の病院改築現場にもその全国的な影響を受けることとなってしまいました。施工業者に対しましては、あらゆる手段を図り、人員を確保し、施工がおくれることのないように最大の努力をすることを指示、指導いたしてまいりましたが、予定から5日おくれ、10日おくれと徐々に工程のおくれが積み重なることとなってしまいました。
 市といたしましては、何とか予定どおりの進捗を施工業者に指示してまいりましたが、11月に入った段階で躯体工事の残工事量を確認、検討した結果、どのように対策を講じても年度末の1期工事の一部供用開始は困難と判断する結果となりました。
 時期が1カ月ほどおくれましてまことに申しわけありませんが、大きな意味での長年放置されてきた病院改築が確実に実現していることについて、御期待をいただきたいと思っております。
 ゴールデンウイークに予定しております内覧会では、市民の皆さんに新しい病院の姿をごらんいただくことができるように、これからも努力をしていきたいと考えております。
○議長(大山政司君)  石崎久次議員。
○石崎久次君  それでは、説明をまずいただきましたが、いま一つ納得がいかない面がありますので、いま少し質問をさせていただきます。
 型枠大工さんの人数が予期せぬ東日本大震災等で予定人数を集めることができなかったことが一番の原因であると理解したわけでありますが、それでは本工事に当たっての当初の計画、型枠大工さんの人数は何人であったのか。それと、本契約がなされたのは平成何年の何月何日であったのか。2点ちょっとお伺いいたします。
○議長(大山政司君)  市立病院新病院整備課長。
○市立病院新病院整備課長(菊池敏秀君)  当初予定しておりました型枠工の計画人数と実際に作業に当たった実作業人数でございますが、6月の計画人数は785人であったのに対して、実作業人数は47.9%の376人、同じように7月は1,155人に対しまして44.8%の517人、8月は990人に対しまして60.7%の601人、9月は1,170人に対しまして56.2%の657人、10月は820人に対しまして77%の631人と、実作業人数が計画人数、これは工程を予定どおり進捗するために必要な人数ですが、その人数を大きく下回ることになりました。
 工事の契約は、平成24年8月31日に締結されております。
○議長(大山政司君)  石崎久次議員。
○石崎久次君  大分計画をされているようでしたけれど、1日の人間からするとそんなに大きい数ではないはずなんですね。ただ、進捗率の中に、やはり計画をされてる中にこの型枠工である方が一番大事だっていうのはまずわかると思うんですね。
 今回ここに、先般市議会協議会の資料として、この11月からどうやっていくかっていう修正をされた工程表をいただきましたですね。ですけど、それは今の中で11月からこうしますっていうのはわかるんですが、今まで最初からどういう計画でやってきたかがはっきりとわからないわけですよ。資料の中に、やはり今回一番出していただきたいのが、おくれてしまうけれど、どういう努力をしてこういうふうになったのか、そういうものがなかったら、我々に対しての1カ月おくれる説明と納得する説明にいかないんですね。
 例えば、今回契約している大成建設さんですか、ここは愛媛県だけの会社じゃないと思うんですよ。東日本大震災という震災をしましても、全国にある、大きい支店がある物すごく大きい会社だと思うんです。その大きい会社が、震災がいつ起きたかもわかってますし、八幡浜市のこの工事がいついつまでに完成せないかんかってことがわかっておるわけです。震災が起きて、このころには大工さんが要るだろう、型枠の大工さんが要るだろう、向こうのこともわかってるけど、こっちのことだってわかってるわけですよ。だったら、こっちにいついつ要る、何人要るっていうのがわかってるんであれば、先にそこをきちっと確保した上で、確保できる見込みができた上で八幡浜市と契約をするべきなんですよ。そういう確保もできてない状況で震災が起きたこと、契約したのは、先ほど答弁ありませんけれど、契約をしたのは震災より前じゃないんですよ、契約をしたのは震災から後で本契約をしとるわけでしょ。
 だったら、そういうものがきちっとできてて、最初にその確保をきちっとできたものであわせて、契約どおり進むからということで契約をするんじゃないんですか。その辺私はちょっと疑問なんですが、その辺について再度お伺いしたいと思います。
○議長(大山政司君)  市立病院新病院整備課長。
○市立病院新病院整備課長(菊池敏秀君)  東日本大震災でございますが、平成23年3月11日の発生であったと思います。契約につきましては、平成24年8月31日ということで、これで人手不足が予測できなかったのではないかという御質問であろうと思います。この東北の震災につきましては、平成24年の病院の改築契約の締結以前に発生したものではございますが、その復興の内容が本格的になるまでにはかなりの期間を要したものと思います。そのため、全国有数の経営規模である今回の施工業者におきましても、ここまで作業員不足が深刻になることは予測できなかったものと考えております。
○議長(大山政司君)  石崎久次議員。
○石崎久次君  今課長のほうから、幾ら大手でもなかなか見通しが立たなかったということだと思うんです。これ確かにそういうこともあるかもしれません。ですけど、やはりそういうこと自体が理由ですっていうのは本来理由にならないんですよ。
 例えば、私たちも一般で市と契約したり、ほかの方と契約されることもあると思いますが、一番大事なのは工事のはっきり言うたら内容ですね、そのとおりできてるか、品質、それと工程、契約の期日なんですよ。管理されてるのは多分財政課長だと思うんですが、契約違反になる場合、こういうこと、事態で、こういう工程の中にそういう人が足りなかったからっていう理由でおくれた場合どうなるんですか。それが正しいと思われる理由になるんですか。過去私はそういうことでなったとは思ってないんです。例えば、長雨でどうしたってコンクリートの工事だけど、この期間雨が1カ月ずうっと降ってましたから、コンクリート打てませんでした、これはきちっとした理由にはなると思いますが、人を集めれませんでしたでその契約の履行が不履行と、期日が違いますから、契約の期日が延びるわけですから、これが本当の契約上でのおくれる理由として認められるのか、まずお伺いしたいと思います。
○議長(大山政司君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  今石崎議員言われたとおり、市の他の工事でも平成25年度であれば繰越工事を除いて年間20件ほど工期の延長をしております。例えば、神山橋橋梁修繕工事では、地元住民との調整に不測の日数を要し、21日間延期をしておりますし、川名津漁港海岸保全高潮対策工事では、今言われたように海岸工事であるため、天候不良による影響が大きく、これは51日間延期をしております。
 今言われた型枠工を集めることができなかったのが理由になるかどうかですけれども、これはたまたま12月6日土曜日の朝日新聞ですけれども、これはまさに出ているわけですけれども、東北の陸前高田とか大船渡市では、型枠工が足りず、昨年の夏には10倍だった求人倍率が、ことしは8月、9月は40倍にはね上がったということがあります。これは、東日本の工事、それからオリンピックもあるかもしれませんけれども、全国的な状況の中で、一業者の責任においてできない状況が発生したんだと。それは、ほかの新聞でも、別の日に記事もありますけれども、そういう状況の中ですので、これはやむを得ないということで了承すべきものであると判断をしております。
 以上です。
○議長(大山政司君)  石崎久次議員。
○石崎久次君  今副市長から答弁いただきましたけれど、それではもう一つ、前9月議会におきまして、インフレスライド条項に基づいて契約金額を6億5,113万8,000円ですか、議会として承認しております。インフレスライドっていう条項の意味は、やはり物価の上昇があります。人件費の高騰があります。その中で、契約を交わした中で、お互いが契約を正しく履行をする上で、私たちがこれを守りますからということでそういう要望を出してきとるわけでしょ。
 ということは、先ほど幾らそういう条件はあったとしても、そこに人をそろえるためにお金を余分にくださいと言ってるわけです。くださいと言ってるんだったら、それに対して守りなさいというのが本来の契約だと思うんです。ですから、そこの部分はどうされるのか。人が集まらなかった、確かに今の第1期工事だけがおくれて、最後がうまくなれば一応契約は契約の中でおさまるのはおさまると思います。その点について、インフレ条項を我々が認めて、ちゃんとやりましょうと、それに対してやりましょう、おたくが言う分に対してもやりましょうと言ってるわけですから、やりましょうよと、お互いにって、人を呼んできてくださいよっていうのが本当だと思うんです。その点、もう一度お伺いしたい。
○議長(大山政司君)  市立病院新病院整備課長。
○市立病院新病院整備課長(菊池敏秀君)  インフレスライドにつきましては、実体経済の変動を受け、また今回国、県の指導もありまして、請負契約約款第59条に基づき適正に実施したものでございます。
 なお、民生文教委員会で視察されました石巻市立病院は、療養病床を含めた180床でございますが、当市立病院より小規模なものということでございますが、基本設計段階で70億円だったものが、実施設計では140億円にはね上がったと報道されております。事情の異なる点があるとは思いますが、インフレスライド後といえども、当市立病院は決して高値での発注ではないということは御理解いただけるのではないかと思います。
 型枠工など現場従事者につきましては、施工業者では通例、その時々の実勢価格で契約、雇用を行っておりまして、インフレスライドの有無にかかわらず、高騰している実勢価格で雇用に努めてきたところでございます。
 改築工事の協力構成員である市内の建設会社にも施工業者は働きかけ、なおかつ関西以西の全ての支店にも働きかけを行いまして、人員確保のため、可能な限りの努力を行っております。しかし、結果として、それでも工程どおり工事を進捗できる計画人数を確保することが今回できませんでした。
 これは、全国の大型公共施設の建設現場において、型枠工の絶対数が不足しておりますので、インフレスライドを実施したとしても、それにより人数を確実に確保できるということではございません。全国的に予測できないことが発生したということで、一業者の責めに帰すべきことではないと判断しております。
○議長(大山政司君)  石崎久次議員。
○石崎久次君  それでは、別角度からちょっと質問をさせていただきます。
 現在の病室は4人部屋、2人部屋、個室、特別室とあります。当然新しく建設される病棟についても同じであろうと思います。今のこの入院されている人のベッドですかね、ベッドとか何かで個室料金とか、4人部屋だったら幾ら、2人部屋だったら幾ら、個室だったら幾ら、そして特別室だったら今幾ら、そして新しく病棟ができますと、少しは高くなるんじゃないかとは思うんですが、この点について金額にそういう差があるのかどうか、お伺いしたいと思います。
○議長(大山政司君)  市立病院事務局長。
○市立病院事務局長(河野謙二君)  特別室及び個室等の使用料につきましては、部屋の広さ及びトイレの設備等の充実度に応じて設定してございます。
 新病院では、現在より充実したものになりますので、ある程度の引き上げになるかと思いますが、具体的な金額につきましては現在検討中でございます。
○議長(大山政司君)  石崎久次議員。
○石崎久次君  今、現在検討中と言われましたが、それでは今より高くなるのか、同じなのかぐらいは大体わかると思うんですよね、広さとか何かによっても違うと言われましたけれど。
 私が言いたいのは、1カ月おくれることによって、高くなるんであれば、市の中の病院の収益としては落ちてくるわけですよね、もらえないわけですから、1カ月丸々。この分の差額的なもの、はっきり言うたら本来いただけるべき、期日どおりであればという金額に対して、工事がおくれた分ですから、その分はいただけないわけですね、一般の方が、入院されてる方、その分の金額に対して、この1カ月おくれた責任として工事されてる会社に対して請求を起こされるのか、本来起こすべき事案だと思うんですが、その辺の考え方。まだ決まってないのかなと思いますけれど、基本的な考え方として、私は請求を起こしていただくべきことだと思いますが、その辺についてお伺いいたします。
○議長(大山政司君)  市立病院事務局長。
○市立病院事務局長(河野謙二君)  特別室等の使用料でございますが、先ほど申しましたように、現在より充実したものになりますので、ある程度引き上げになろうかとは思います。
 ただ、差額については、現在試算できておりません。
 ただし、対象となります特別室、個室の部屋数が現在は59部屋あるのに対しまして、1期工事後は44部屋に減少をいたします。したがいまして、使用料全体で見れば、工程の変更に伴う収入に大きな変動はないというふうに考えてございます。
 さらに、請負契約約款第75条で、履行遅延に伴う損害金等を定めておりますが、これは受注者の責めに帰すべき理由があった場合とされており、今回のようなやむを得ない場合についてはその適用はございません。その場合には、お話のような延長に伴う個別の損害補償の問題も発生しないというふうに考えてございます。
○議長(大山政司君)  石崎久次議員。
○石崎久次君  部屋数のことがあって、請求することがないんだろうと、それだったら、もう仕方ないとは思うんですよ。
 ただ、今言われましたけれど、市民の皆様からいったらやっぱり早目にちゃんと新しいところで、きれいなところで手術も受けたいし、入院もしたいという気持ちだけはあるということを覚えていただきたいと思います。
 ただもう一点、もう今の状況でもとどおりに工期をしろと言ってももう難しいのかなと、私ももう、納得するわけじゃないんですが、仕方ないは仕方ない、でしたらこの病院完成に向けて新病院建設の課長に激励の意味も含めまして、私は28年11月の完成引き渡しを確実なものにしていただけるように頑張っていきたい、その意気込みをもう一度お伺いしたいと思います。
○議長(大山政司君)  市立病院新病院整備課長。
○市立病院新病院整備課長(菊池敏秀君)  全体工事の工期につきましては、今のところ変更の予定はございませんが、完成予定の平成28年11月までまだ2年とかなり長い時間がございます。そのため、今後の経済情勢の変動などによりまして、予想できないことが起こり得る可能性はございます。
 ただ、病院建設のような、このように長期にわたる工事の場合はさまざまな要因から工期の変更の可能性も否定できませんが、当面は今後の工事の過程で、今回発生しました工程のおくれを何とか取り戻しまして、最終工期におくれが生じないように、最大限の努力をするように今後も継続して施工業者に指導してまいりたいと考えております。
○議長(大山政司君)  石崎久次議員。
○石崎久次君  頑張ってください、期待しております。
 それではもう一点、1カ月おくれても、これは病院事務局長にお願いしたいわけなんですが、病院を移るとなるといろいろな資機材、いろいろなもんが必要になってきますね。その場合に、そういうものをできるだけ、この市議会の皆さん一緒ですけれど、八幡浜市内の業者で調達をしていただきたいわけですよ。
 それに当たりまして、契約、入札になりますと、はい、これが品目ですよってやった場合に、意外と調査する時間ってないんですよね。ですから、できたら業者さんっていうのは何個かあるんですけれど、そこにこういうものが必要になってきますが、おたくさんたちちゃんと準備できますかという事前の案内なり明細を見せて、そういうものができますよという形とか、そういうもんが本当に自分でとれるんかなっていう、そういうものを逆に準備して、それから入札にかけていただきたい。
 せっかくの八幡浜の病院ですから、八幡浜の人たちが一生懸命頑張ってられる方々のそういう事業所からとっていただきたいわけですよ。ですから、少し今までのやり方と変えて、市立病院の中に入れる、例えばベッドであるとかいろんなもんがあると思います。そういうものに対して、そういう努力をひとつ考えていただきたいと思いますが、事務局長、いかがでしょうか。
○議長(大山政司君)  市立病院事務局長。
○市立病院事務局長(河野謙二君)  全ての物品を市内の業者から調達をとの御要望、またそれに対しての御考慮をというお話でございますが、専門的な医療器械につきましては、市内に取扱業者がおられないため、どうしても市外業者が相手となります。ただし、市内の業者で扱えるような医療器具につきましては、当該業者にも入札に参加いただくように考えております。
 さらに、机、ロッカーなど一般的な什器、備品につきましては、市内業者による入札を行いたいと考えてございます。
 なお、入札に際しましては、地方自治法及び八幡浜市契約規則等の諸法令の規則にのっとって、適正、また公平公正に執行してまいりたいと考えております。
○議長(大山政司君)  休憩します。


   午前11時07分 休憩
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   午前11時20分 再開


○議長(大山政司君)  再開いたします。
 石崎久次議員。
○石崎久次君  続きまして、地方創生についての思いについてお伺いしたいと思います。
 衆議院が解散となった11月21日午前に、地方創生に関する2法案が成立しましたが、具体的なものは全くわかっておりません。
 ただ、担当大臣は、常々各地域が独自の案を出して積極的に地域創生に取り組まれるのであれば、国としても強力に応援をしていくべきだと述べられました。また、ただしその結果責任も当然伴うものだと考慮していただきたいものだとくぎも刺されております。私は、この機会を好機と捉えるべきだと思いますが、今現在八幡浜市が考えておられる地域創生となる施策はどのようなものであるのか、お伺いいたします。
○議長(大山政司君)  市長。
○市長(大城一郎君)  現在国においては、人口の現状と将来の姿を示し、人口問題に関する国民の危機意識の共有を図るとともに、50年後に1億人程度の人口維持を目指す長期ビジョンと人口減少を克服し、将来にわたって活力ある日本社会を実現するための5カ年の計画を示す総合戦略の策定を行っているところです。これを受けて、全国の自治体において国の総合戦略の方向性を踏まえ、平成27年度中に地方版の人口ビジョンと総合戦略の策定を行うこととされております。地方創生には、各市町で現状や課題が異なるため、それぞれの地域の実情に応じた取り組みが重要となっており、国も地方の自主性を尊重する考えを示していることから、この地方版総合戦略の策定に当たっては、当市の特性やさまざまな地域資源を生かしていきたいと考えております。
 議員御質問の独自の地方創生案をお持ちですかということですが、現在のところ、国の総合戦略が策定されておらず、また地方創生交付金等の内容が明示されてない段階でありますが、準備は進めていくよう担当に指示したところでありますし、いずれにしましても交付金を最大限活用できるよう検討を進めてまいりたいと思っております。
○議長(大山政司君)  石崎久次議員。
○石崎久次君  少し私の思いだけを発表させてもらいます。
 当市は、ミカンと魚のまちをうたっております。近年の問題、ミカン農家にしましては後継者不足、あとミカン園地の荒廃が進んでおります。この荒廃されようとされてる土地を何とかすべきじゃないか。後継者が帰ってきたときにも、この荒廃が進んでいれば、園地がないわけですから、被害を受けてるわけですから、ここを何とかするべきではないかと私は考えます。今後とも、ミカンの品質、あと数量も大事です。数量の維持も市場にとっては一番大事なことだと思います。ですから、荒廃していかないように、確かに農地法の問題いろいろあるかとは思いますけれど、特色ある独自の発想として、やはり主産業であるこのミカンを大事に考えた場合、荒廃していかないように、いろんな考え方を持ってその地域創生の一つの施策の中にこの問題を取り上げていただけたらと思います。いかがでしょうか。
○議長(大山政司君)  市長。
○市長(大城一郎君)  議員御指摘のとおり、八幡浜はミカンのまちであります。当然このミカン、そして漁業のまちでもありますので魚、あるいは今後観光の面といったところで、九州、四国、京阪神を結ぶ、その結節点となる八幡浜港、この港町、港を生かしたまちづくり、あるいは今先ほどの質問でもありましたが、市立病院の再生ということで医療体制、この医療も地域創生には大きくかかわってくるんじゃないかと思っておりますので、それらを含めて八幡浜市が今後浮揚していく、そして次の子供の時代、孫の時代にすばらしいふるさとを残せるような、そういった総合戦略にしていきたい。当然ミカンにつきましても、こだわっていきたいと思っております。ありがとうございます。
○議長(大山政司君)  石崎久次議員。
○石崎久次君  時間がないので、次に進みます。
 今議会に人事院の勧告によりまして予算が組まれておりますが、どのように扱われるのかをお伺いいたします。
○議長(大山政司君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  地方公務員の給与は議会の議決を経て各自治体が自主的に決定すべきものという原則がありますけれども、これまで人勧の取り扱いについては、愛媛県、それから当市も含め県内の他市につきましても、国や県の勧告に準拠した給与の改正を行っていますので、今回もこれまでどおり準拠した改正をやりたいと思っています。
○議長(大山政司君)  石崎久次議員。
○石崎久次君  人事院のこの勧告ではございますが、この財源は交付税でしょうか、それとも自主財源でしょうか、お伺いします。
○議長(大山政司君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  職員の給与につきましては、基本的に自主財源であると。例外的に国の補助金等で充てる場合もありますけれども、基本的には自主財源ということです。
○議長(大山政司君)  石崎久次議員。
○石崎久次君  人事院勧告は、官民格差の是正を目的として勧告を出すわけでありますが、今回の勧告も大都市の大企業と公務員の格差を出しておるわけですね。我々のこの地域にとって、勧告のもととなっております景気がよくなって企業の賃金が上がってるかといったら、そういう実感は全くないわけであります。この状況下において、人事院の勧告が幾らアップした場合でも、職員の給与云々に関しましても少し考えるべきではないかと思います。
 例えば、国民年金受給者、昨年1%、本年も1%、来年は0.5%と受給年金が減額となっているわけでありますし、逆にまた円安による物価高騰も毎月毎月高まり続けております。このような経済弱者が当市にもたくさんおられると思います。その中、公僕である地方公務員の皆様と我々議員だけがこのような恩恵を受けていいものか。我々だけがこういうことではいけないと私は思います。
 そこで、1つ提案をさせていただきますが、この目の前に座っておられます理事者の皆様、管理職の皆様ですね、それから私たち議員、今回予算計上されております0.15カ月分の期末手当など、先ほど言いました経済的弱者の方に地域振興なり何かいう形で配分をさせていただくことはできないのか。また、例えば小口の無利子融資の財源として基金をつくっていくとか、そういうことはできないのでしょうか、お伺いいたします。
○議長(大山政司君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  お答えします。
 職員の給与制度につきましては、基本的に人勧制度という大きな制度がありますので、これを維持していくべきだと思っています。
 ただ、人事院のほうでも、単なる東京との給料の比較ではなしに、来年度には地方給といったようなものも想定しておられるようなので、その辺のところを含めて、基本的には人事院の勧告を重視していきたいと思います。
 それから、せっかく上がるんだから、その分をほかの人に弱者救済になるような施策に回してはどうかということですけども、それは基本的には議員さんの報酬とか職員の給料で充てるのではなしに、本当に必要な分野についてはその別の会計からきちんと予算措置をしてやるべきものだと思っています。
 石崎議員言われたように、円安による物価高騰とか地方には実感がないというのは、まさに我々もそういうふうに感じることがあります。それにつきましては、また必要な施策を考えていきたいと思います。
 以上です。
○議長(大山政司君)  石崎久次議員。
○石崎久次君  当市においても、副市長がお答えいただいたように別の方法ってあると思うんですけれど、ただよく考えていただいたら、実際の手取りは目減りしている方がおられて、別の角度で行政、国の施策の中でやり方がおかしかったりして、やはり負担がふえてるというこの現状なんですよ。
 今回ふえてる金額っていうのは、私の提案は皆さんの懐の財布の中からお金くださいというわけじゃないんですよね。例えば、職員として新しく採用されたりとか若い方々、あとまた例えば子育て真っ最中の方々、こういう方々の分まで私は言っとるわけじゃないんですよ。もう子育ても大体終わって、少し余裕がある皆さんのことが、これから余分に出るわけでしょ。そこの部分を人勧っていう形の分をストレートにするんじゃなくって、やはり八幡浜市独自でそこの部分はみんなひとつ頑張って我慢してみようやないかっていう声がけがあってもいいんじゃないかと私は思うんですよ。ちょっとふえる分だけ我慢してくださいよと。今までもらってる部分を下げなさい、身を切る改革ではないわけですから、身を切らない。余分にうっ立てて、それも自主財源っていう中でしょ。この八幡浜市というのは経常収支比率ですか、はっきり言って11市中11番目ですよね。一番自由になる財源が乏しい八幡浜市なんですよ。その中の乏しい金額をまたそこへ使うっていう、なかなか理解が得られないんじゃないか。
 もう一つは、このラスパイレス指数ですかね、八幡浜市11市中、4番目でしょ。余裕のお金がなくって、そういう固定経費にばっかりかかってるのに、じゃあ市の職員さんの給料はどうなんかったら、使えるお金の余裕度が一番ない市がやっぱり県内11市中4番目、さらにまたもらうっていう。困ってる方々はこんなことで本当に八幡浜市って私たちのためにやってくれてるのかなと、自分たちのためにやってるのが八幡浜市の行政じゃないですかと言われたって仕方ないと僕は思うんですよ。だったら、皆さんが少しよくなる間までは我々も一緒になって我慢しましょう。そして、よくなって、安倍総理言ってるじゃないですか、2年ぐらいしたら給料が追いついてきますよと、多分今度の選挙も自民党が勝つでしょうけど、そうなった場合、2年ぐらいしたら追いつくんであれば、その時点で改めていただきましょう、そういうぐらいの気持ちがあって私はいいんじゃないかと思いますが、その点もう一度、副市長、お願いします。
○議長(大山政司君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  石崎議員のお気持ちは非常によくわかりました。お気持ちはお気持ちとして、そういうつもりで仕事はやっていくべきかと思いますけれども、答弁につきましては、先ほどとかぶりますので、これまでどおりのやり方を踏襲して、なおまた何かあればいろんな施策を考えていきたい、そういうふうに思っています。
 以上です。
○議長(大山政司君)  石崎久次議員。
○石崎久次君  市民課長にお伺いします。
 国民年金の受給者数は今当市は何人おられるのか。平均的な受給金額は幾らなのか。そして、受給者の方でおうちを借りられてる方が何人なのか、把握されているのか。その点、最後お伺いします。
○議長(大山政司君)  市民課長。
○市民課長(菊池正康君)  お答えいたします。
 市内の年金受給者ですが、老齢基礎年金をもらっている方は、25年のデータで1万1,274人、年間66万8,685円でございます。
 もう一つの年金者で借家に住んでいる方の人数ですか、これについては把握しておりません。
○議長(大山政司君)  石崎久次議員。
○石崎久次君  64万円としますと、月大体5万円ちょっとぐらいしかないわけですからね、やっぱり先ほども言いましたように、少し考えるべきは考えるべきと考えていただいたらと思います。
 時間もありませんので、次に進みます。
 数年前から農家の方々から要望の強かったミカンジュースの工場建設に当たり、市長は本年度中に検討をし、来年度中に建設したいと以前本会議で述べられておりましたが、その後具体的な計画は進んでおられるのか、お伺いしたいと思います。
○議長(大山政司君)  産業建設部長。
○産業建設部長(中岡 勲君)  農産物加工施設の建設につきましては、農家の皆様が創意工夫できる環境をつくり、農産物に付加価値を与えることにより農業所得を向上させるため、本年8月に八幡浜市農産物加工業振興検討委員会を設置し、市として本格的に検討を進めていくことになりました。
 現在、この委員会を開催しておりまして、その議論の中で、特に搾汁施設については徹底的な品質管理や近隣施設との差別化を図るべきとの意見があり、またランニングコストや採算性の問題もあることから、なお引き続き検討していくこととしております。
 また、その他の加工施設については、整備する方向でおおむね理解が得られたことから、今後どのような機材を整備すべきかなど、次のステップの作業に入りたいと考えております。
 今後は、委員会による現地視察等を踏まえ、施設の設置場所、規模、能力などについて年度内をめどにして方向性をまとめていきたいと考えております。
○議長(大山政司君)  石崎久次議員。
○石崎久次君  そのように進めていただきたいと思います。
 次に、交付金事業で取り組んできた大島のアワビの陸上養殖の成果を今後どのように自立させてやっていくのかをお伺いいたしたいと思います。
○議長(大山政司君)  水産港湾課長。
○水産港湾課長(和田有二君)  お答えいたします。
 離島漁業再生支援交付金事業で平成24年度から取り組んでおります磯根資源研究所におけるアワビの陸上養殖につきましては、成長、歩どまりともに良好な結果が得られておりますが、種苗を外部に依存しているために、種苗の購入にかかる経費や種苗とともに持ち込まれる病気の発生が事業化に向けた課題となっておりました。
 この課題を解決するためには、自前で種苗を賄い、種苗から製品までの一貫した生産体制を確立することが必要ですので、市では新たにアワビの種苗生産施設を整備し、平成27年度下期からの八幡浜漁協による事業化に向けて準備を進めているところでございます。
 漁協では、平成28年度以降、種苗生産をもとにした稚貝の販売及び成貝の販売事業による安定的な収益を見込んでおりまして、市としてもこの事業が大島における新たな産業の創出や地元雇用の促進につながるものと期待をしております。
○議長(大山政司君)  石崎久次議員。
○石崎久次君  順調にいってるということなんで、安心しました。今後とも積極的に進めていただきたいと思います。
 続きまして、大綱2点、原発再稼働についてお伺いいたします。
 第2次安倍内閣が発足し、目玉閣僚として小渕優子氏が経済産業大臣に抜てきされましたが、政治資金の問題等でわずかな期間で辞任をされました。その後任に、宮沢洋一氏が大臣となられました。この宮沢洋一氏にしても、マスコミにより東京電力株式会社の株の購入に関して取材があり、その受け答えの中で、なぜ東京電力株を購入されたのですかとの問いに、3・11以降、東京電力は頑張っておられるから応援したくということがあり、翌日の新聞等を見てみますと、何を経済大臣は考えているのかと、本当に頑張っておられるのは東京電力福島第一原子力発電所の事故で今も避難を余儀なくされ、必死に闘っておられる被災者ではないのかと書いてありました。私も全くそのとおりであると思います。
 さて、市長は県内11市中において、ただ1人四国電力の株式、また社債をお持ちのようですが、どのような思いでお持ちになられているのか、お伺いしたいと思います。
○議長(大山政司君)  市長。
○市長(大城一郎君)  私の個人資産についての御質問であろうと思いますが、株式につきましては、一時ブームともなっておりまして、多くの方が購入保持をされていると思っております。私としては、これらは単に預貯金のようなものとして保有していただけで、特段の感想を持ってるわけではございません。
○議長(大山政司君)  石崎久次議員。
○石崎久次君  株はそういうもので持つものです、はい。
 終わります。
 原発再稼働における経済効果についてお伺いしたいと思います。
 まず、福島原子力発電所事故後の私一般質問において、八幡浜市の原発稼働時の経済効果をお尋ねしたと思いますが、確認の意味で、67億円であったのか、間違いなかったでしょうか、御確認をさせていただきます。
○議長(大山政司君)  商工観光課長。
○商工観光課長(久保田豊人君)  平成23年5月に株式会社いよぎん地域経済研究センターに経済効果の推計を依頼した結果、伊方原子力発電所があることによる当市への経済効果については、67億円と推計いたしております。
○議長(大山政司君)  石崎久次議員。
○石崎久次君  現在、停止中の経済効果は把握されておりますか、お伺いします。
○議長(大山政司君)  商工観光課長。
○商工観光課長(久保田豊人君)  現在、発電停止中の伊方原子力発電所が与えている当市の経済効果について、その金額の推計は行っておりませんが、市内事業所の伊方原発が停止してからの影響について、平成24年8月の八幡浜商工会議所の調査では、影響が出ていると回答した企業が54事業所で全体の46%、そのうち大幅に悪化したと回答した事業所が16事業所となっており、特に観光サービス部門が最も影響度合いが大きいとの結果が報告されております。
 なお、現在伊方原子力発電所では、新しい基準に基づいてさまざまな工事が実施されており、当市に与えている経済効果については一定程度あるものと思っております。
○議長(大山政司君)  石崎久次議員。
○石崎久次君  それでは、もし伊方原子力発電所が、考えたくはないんですが、福島と同じようになったと仮定いたしまして、八幡浜市は市民全員が避難ということになります。そうすると、経済効果はほぼゼロということになるとは思いますが、今把握できる市全体の経済は、私の調査では2011年において1,100億円程度だと考えますが、間違いはございませんか。
○議長(大山政司君)  商工観光課長。
○商工観光課長(久保田豊人君)  愛媛県が推計しました平成23年度愛媛県市町民所得統計によりますと、当市の市内総生産額は1,108億8,500万円であります。
○議長(大山政司君)  石崎久次議員。
○石崎久次君  被害が起きると大変な経済が失われるということがわかったと思います。動いてて67億円、もし何かがあると1,100億円、この差は大変大きいと思います。
 続いて、原子力発電所の事故が起きたと想定して、市全体が避難をした場合、中心となる市役所の設置場所については既に決定をされているのか、お伺いいたします。
○議長(大山政司君)  総務企画部長。
○総務企画部長(中榮忠敏君)  行政機能の移転につきましては、福島県の現状を見ると、避難指示区域に含まれる自治体は、県内避難先市町の公共施設等の一部を借りて仮の庁舎を設置をしております。
 八幡浜市の住民避難計画においては、避難先候補である松山市と協議の上で、松山市内の19カ所の公共施設を八幡浜市民の避難所候補施設としておりますが、市役所の代替施設につきましては、現在具体的な施設の検討に至っておりません。これについては、八幡浜市だけでなく、近隣の他の自治体も同様であり、県と協議するなど、今後課題の一つとして検討を進めていきたいと考えております。
○議長(大山政司君)  石崎久次議員。
○石崎久次君  今福島の事故後、双葉町、大熊町、これは立地町ですね、富岡町、浪江町、楢葉町、この5つのところは、現在も庁舎が自分のもとあったとこじゃないわけですね。ただ、楢葉町に関しましては、本年6月から一部だけ庁舎が動いております。3年8カ月、9カ月過ぎても自分のところで実際にこういう議会もやっぱり同じようにその地域で開けれない、庁舎はどっかで借りてしなくちゃいけない。当然そこにいらした方々は皆さんが今言われましたように松山だけに避難するわけじゃないんですよね。いろんなところに避難します。その方々の意見とか、どうしようとかという話を聞くのはどうすることもできん、市民の方々は来られません、なかなかそこへ集まってくださいということも難しいので、自分たち市の関係者がそこへ出かけなくちゃいけないという形になると思うんです。物すごく大変なことになってくると思います。
 先日、テレビを見てますと、大熊町、立地町の渡辺町長がこういう案を出されました。今の福島第一原発から6キロのところに1,000人の住民と2,000人の廃炉にする職員の方をしたいなあという形が話をいろいろなところで説明されましたけど、大熊町のその住民の方々の各地で調査された結果、6割の方が大熊町に帰る気はありませんという、そういう調査結果、たしかNHKの報道だったと思いますけど、2回目のやつを私見ましたけれど、2回とも同じのを見たんですけれど、やっぱり自分たちの地元がなくなる、今から言いますけれど、次進みます。
 私の居住しているのは真穴地区です。真穴と言えばマルマブランドのミカンの山地であります。福島の事故以来、農家の皆さんは原発に対して大変厳しい目で見ておられます。
 そこで、数点お伺いします。
 事故が起きて、八幡浜市民全員が避難となったと想定し、事故が3年経過していまだ帰郷がかなわないこの現状を見て、当市のミカン山の状況はどうなってるでしょうか。事故がもし起きたとして、3年数カ月たったときのミカン山はどないになっとんですかっていうことですね。
 2つ目、放射能があちこちに残存していると思いますが、あの段々畑の山の放射能っていうのは除くことができるんでしょうか。
 3点目、今現在の収量、ミカン、大体真穴で8,000トン前後だと思います。それを、同じぐらいとれるようになるのはどれぐらいの年数がかかるんでしょうかと。
 それと4点目、風評被害等もあると思いますが、一度事故が起きた場合の放射能が舞ったこのところで、例えばマルマブランドというのが再起できるのか、そういうことも本当にできるのか、どうお考えなのか。
 この4点とりあえずお伺いしたいと思います。
○議長(大山政司君)  農林課長。
○農林課長(菊池誠一君)  ミカンに関する4点を一括してお答えをさせていただきたいと思います。
 事故の程度にもよりますが、伊方発電所から直線で6キロから15キロ圏内にある八幡浜市は、ミカン山も含めまして市全域が20キロ以内の警戒区域に指定されることは考えられます。人が立ち入ることができなくなることにより、ミカン山も時間の経過とともに荒れていくことは免れないというふうに予想しております。
 2点目の段々畑の除染についてでありますが、どの程度の量の放射性物質が市の地域に飛来し沈着するかは、事故の状況や、その日の風向、風速等によるもので、一概にお答えすることは難しいと思います。福島県内では除染作業が続けられていることで、順次避難区域の見直しがなされ、農地についても農林水産省により少しずつ除染は進んでいるものと認識いたしております。
 3点目の収穫量の回復については、放射性物質の拡散及び沈着の度合いについて、事故の状況によるため、事故発生時の収穫量が、事故発生前の水準に戻るまでに要する期間についても一概にお答えすることは難しいということでございます。
 最後に、風評被害についてでございますが、福島第一原子力発電所の事故以降、福島県内でも風評被害が発生していることは認識いたしております。こうした中、国、自治体、JA等の各種団体がそれぞれ風評被害の払拭に向け懸命な努力を重ねておられ、県産米の全袋の検査や放射性物質のモニタリングや県産品のトップセールスを実施することによりまして、福島県の農産物価格については風評被害が完全に払拭されたわけではないものの、事故直後の大幅な価格下落からは持ち直してきていると聞いております。
 以上です。
○議長(大山政司君)  石崎久次議員。
○石崎久次君  まず、今の山を見ていただいたらわかると思うんですが、1年もほっとけばイノシシの巣になるようなもんです。本当に荒廃して、荒廃園になってしまいます。それが3年も続きますと、もう山が本当の雑木だらけになって、本当にミカンがどこにあるのかもわからないぐらいになってしまうと思います。
 福島県のこの地域は稲作、水稲が盛んであり、酪農が盛んです。水稲っていうのは表土、表面の土をのければある程度大丈夫だと思うんですよ。ただ、八幡浜のこの段々畑のところは機械化が入りません。まず、この段々のところの表土をのけるとなると、手でのけなくっちゃいけないですね、人力です。その上に、新たに土を入れる、こんなことできるわけもないわけです。
 それと、ミカンの木に一度放射能がついたら吸い込みます。ですから、この木は切らなくちゃいけません。切らなかったらいけなかったら、抜いて新しいものに変えなくちゃいけません。苗木を植えて、今の収量までするには20年、30年かかります。そういう現状が、もしこの八幡浜にこの過酷事故が起きたら、よその地域との違いをよくわかってないといけないと思うんですよ。このミカンという、やっと何十年もかけてこの地域の方々がブランド化してきて、やっと認めていただいてる。今の現状は、一度のそういう事故があったら、もう一生じゃなくって、その次の代、未来もなくなるっていうことなんです。ミカン農家の方々からすれば、土地をきれいにすることなんかできないんですよ。
 できるんであれば、安全が本当に確認されたらわかるんですけど、そういうこともできないのであれば、どうなんだ、そういうことはできるのかって、私は農家の方とよく話ししますけれど、できるわけないですよね。だったらやめてくれよと。我々の父親、おじいさんの代から一生懸命段々を積んできた、この歴史、何十年もあるけれど、次の自分たちの子供にも渡さないかん、私たちにはそういう責任もあるんだよ。そこまで言われますと、石崎君、あなた、議員として再稼働、賛成するの、反対するの、やはりそこで賛成しますとはなかなか言えないんですよ。
 政治家の方々、安倍首相なんかはよく言われますね、規制庁、規制委員会が安全基準じゃなくて規制基準を判断して、安全と判断したら稼働すべきだというふうに言われてます。けれど、規制委員会の田中委員長は何を言われたかと、私たちは基準を判断したのであって、安全に対しては私たちは責任をとりませんよと。私たちは安全基準をしとるわけじゃなくって、規制基準に基づいて判断してるだけですから。政治家の言うことと、そういう学者さんが言うことは全く違うわけです。
 ですから、私の考えは、確かに動かして経済も生まれますけれど、もしも何かあったときの失われる経済を考えたら、何十倍、何百倍となる。それが将来的には全くそこに人が住めない、そこに産業が生まれない、その将来を奪っていいのか、そこを考えますと、申しわけないんですが、その従事されている方々がおられると思います、それが今の自分の糧である、生活の糧である方もおられるかもしれませんが、やはりこの八幡浜市、ミカンと魚のまち、ミカンは全くなくなるわけですから、その辺を考えていただけたらと思います。
 もう一点例を挙げますと、例えば今被害に遭われている福島の方おられますね。農業に従事して、年間1,000万円の売り上げがあられた方がおられると思います。この1,000万円の売り上げがあった方に対して今補償はどうなってるんでしょうか。1,000万円が1,000万円、自分がもう一回農業を続けていかれた場合に、1,000万円になるまでの補償は続いていくのか、そういう話し合いはできてるのか。事故が起きた場合、そういう責任はとっていただかないけん、そういうのが現状にできているのか。これも再稼働に対するやっぱり安全、セーフティーネットだと思います、そこに住んでいる人の、それをあわせてお伺いします。
○議長(大山政司君)  総務企画部長。
○総務企画部長(中榮忠敏君)  福島第一原子力発電所の事故に係る賠償内容について、東京電力株式会社は平成23年8月に原子力損害賠償紛争審査会が策定した東京電力株式会社福島第一、第二原子力発電所事故による原子力損害の範囲の判定等に関する中間指針を踏まえ、補償基準を定めております。
 なお、この審査会は、原子力損害の賠償に関する法律第18条に基づいて文部科学省に設置された機関であります。
 当該指針では、賠償すべき損害と認められる一定の範囲の損害類型を示しており、この中で農林水産業を含む営業損害については、本来事故がなければ得られていたであろう収益と実際に得られた収益との差額から、本来事故がなければ負担していたであろう費用と実際に負担した費用との差額を控除した額を減収分として賠償すべき損害と認められるとしております。
 そのほか、事業に追加で必要となった費用及び事業再開に係る費用等についても必要かつ合理的な範囲で賠償すべき損害と認められるとしており、また倒産、廃業した場合についても、一定期間の逸失利益及び倒産、廃業に伴う追加的費用等を賠償すべき損害とする旨の記載もあります。
 また、損害賠償の終期については、営業損害及び就労不能損害の終期は、避難指示の解除、同解除後相当期間の経過、避難指示の対象区域への帰還等によって到来するものでなく、その判断に当たっては、基本的には被害者が従来と同等の営業活動を営むことが可能となった日を終期とすることが合理的であり、避難指示解除後の帰還により損害が継続または発生した場合には、それらの損害も賠償の対象となると考えられるとあり、もとの活動が可能になるまで補償されるものと考えております。
○議長(大山政司君)  石崎久次議員。
○石崎久次君  今説明を聞きますと、それでは最後まで、例えば避難指示が解除じゃなくって、その人たちがもう一度そこに帰ってきて、きちっとそこに仕事をして、そこでもとの収益を得られるまで補償するということになってるわけですね、もう一度確認ですが。
○議長(大山政司君)  総務企画部長。
○総務企画部長(中榮忠敏君)  はい、この指針の中ではそういうふうな考え方を示されておられます。
○議長(大山政司君)  石崎久次議員。
○石崎久次君  多分、先ほど言いましたように、向こうは稲作がほとんどですから、確かにそういう形で何年間ができると思います。
 ただ、このミカン農家はそんな年数ではいけないです。稲は1年でなりますけど、ミカンの木は一年一年、ミカンが3つできたら、次は5つなんですよ。1年にこの1つの木から1,000も2,000もはふえないんですよね。これ本当に事故が起きた場合に、例えば本当のもとに戻るには多分30年ぐらいかかると思うんですよ。そんな年数を事故が起きたそこの会社だけが責任を本当に負えるのか。例えば、ここであれば四国電力さんなんですが、それだけの余力があるのか。
 たしか、今思い出したんですが、積立金はありますかってお伺いしたら、積立金はすごく少なかった。そのかわり保険に入っておられますっていうのが当時、先ほど商工観光課の課長にお伺いしたときだと思うんですけれど、9,000億円ちょっとぐらいだったと思うんですね、全体の保険金額が。けれど、今の事故の状況から見てると、そんな金額では全くおさまらない。今ああいう事故を経験された、見てこられてますから、かかる金額があるからもっとやられとるんかもしれませんけれど。
 本当に必要なお金というのは、そこに生きてる方が、なくなれば、どっかに住むとなるとその生活、別の分を、自分のとこに住んでるからこれは家賃だって要らないでしょ。自分とこで山でミカンの畑の横に大根つくってるから要らないでしょ。けど、別に移れば全て新たに農業収益以外にも費用がかかってくるわけですから、この辺をやっぱり考えないといけないのかなあと私は思います。
 長くなりましたが、最後に市長に、市長はさきの新聞報道の中で、原発立地自治体は当市ではないと言われました。隣接市としての思いも要望として聞いていただけるような働きかけをしていきたい。そのとおりやと思いますが、こういうことを発言されてると記憶しております。愛媛新聞だったと思いますが、載っておりました。県なり、国なりにどうこれから訴えていこうとされようとするのか。まずは、前ですかね、国、県、立地自治体の意見を参考にしながら自分たちの意見も言ってきたいと市長が言われた記憶があるんですけれど、県とかそちらが言う前に、向こうが判断する前にこちらが先に要望なり何なりを出さないと、決定した後、幾ら要望出しても始まりませんので、まず先にこちらがどういうことをしてくれ、例えば廃炉にしてくれ、稼働するんだったらこういうふうにしてくれ、八幡浜市を伊方町と同じように電気代安くしてくれとか、いろんなことがあると思うんですよ。そういうものを積極的に先に発信することこそ私は大事だと思いますが、市長、いかがでしょうか。
○議長(大山政司君)  市長。
○市長(大城一郎君)  当市は全人口の約95%の住民が発電所から15キロ圏内に暮らしており、市内の主要施設もほとんどがこの圏内に立地をしている状況であります。新聞報道については、福島のような過酷事故が発生すれば、市民が住居を追われ、生活基盤が根こそぎ失われることとなるため、再稼働を含め発電所に関して判断が必要な節目には、当然のことながら当市、八幡浜市の意向が反映されるべきと発言したものでございます。
 原子力発電所の再稼働については、新規制基準に基づく施設の安全性の確認が大前提となりますが、国、原子力規制委員会には科学的、技術的見地から厳格な審査を求めるとともに、審査結果やエネルギーの政策について、詳細かつ丁寧な説明を行うよう働きかけたいと考えています。
 また、原子力防災、安全・安心の観点からは、複合災害時の対応、要援護者の避難体制や安定ヨウ素剤の配布などさまざまな課題がありますが、市のみで解決できるものではなく、国、県との連携が重要になってきます。万が一の事故に備え、防災体制強化充実のため、施策を国、県に訴えていきたいと考えております。
○議長(大山政司君)  石崎久次議員。
○石崎久次君  3・11が起こるまで、皆さん、原子力発電所は安全であるという安全神話がありました。けど、あれが福島に来たから福島だけがなったんじゃなくて、あれは全国同じような状況になっていたと思います、基準が一緒だったわけですからね。基準っていうのはそのとき考えるだけで、予知することができないことはたくさんあると思います。そのために、今新基準に合わせて伊方原子力発電所ですら1,000億円ぐらいのお金を入れてるわけでしょ。ほかも全部そんぐらい入れてるわけですよ。物すごい膨大な金額の追加の安全策をとってるわけです。実際本当、3・11のときにこの我々の近くにある原子力発電所がそういう状況であったら、安全でなかったということは間違いない事実だと思うんですよ、これだけ金額をふやさないと今の安全は保てないと、安全という名の基準は保てないという状況ですから。その辺も人間がつくることですから、100%はないとは思いますけれど、やはりそういうこともきちっと我々の心の中に、頭の中に入れとかないと、慢心は絶対にだめですよということがあると思います。
 もう一点、ミカン農家の話をさせていただきましたけど、ミカン農家は今度出荷すると、共選であるとか、農協さんであるとか、物流であるとか、いろいろなところに波及します。ミカンの農家がミカンを生産することによって、そこに生きてる方もいっぱいいらっしゃるわけです。それが八幡浜市民であるのもまた一つだと思います。
 逆に、全くは関係ないけれど、第3次産業の中に、私が言った農家と関係ないけれど、電力をいっぱい使ってる方がいっぱいいらっしゃいます。何とか電気代が安くならないかなあと思って、再稼働を望まれる方もいらっしゃると、これも正しいことだと思います。
 ただ、ここで私が言いたいのは、今アメリカでシェールオイルっていうのができて、どんどん安くなってきてます。もう一つ、石油もことし一番高かったのが107ドル、今現在65ドル前後ぐらいになってきてます。どんどんそういう面で安くなってきてるんですが、円安になったことによってのメリットがやっぱりありません。ですから、円安になることによってのコストダウンがあります。
○議長(大山政司君)  石崎議員、質問時間を超えていますので、速やかに終了をお願いいたします。
○石崎久次君  そこで皆さん考えるべきは、もう一つ新しい技術とか何かに目を向けて、確かにどうしても必要な分は必要かもしれませんけれど、我々の生活圏にある安全を守ることですから、皆さんで一緒になってこの問題は考えていっていただきたいと思います。
 質問を終わります。
○議長(大山政司君)  休憩します。


   午後 零時06分 休憩
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   午後 1時09分 再開


○議長(大山政司君)  再開いたします。
 遠藤素子議員。


〔遠藤素子君登壇〕

 

○遠藤素子君  私は、質問通告に従い、大綱3点について質問いたします。市長並びに関係理事者の皆さんには、誠意ある御答弁をお願いいたします。
 大綱第1点は、市長の政治姿勢についてであります。
 ただいま総選挙の真っ最中です。今なぜとの声もありましたが、今度の解散総選挙は安倍政権があらゆる分野で民意に背く暴走を重ね、世論と運動に追い込まれた結果であり、国民がこの2年間の安倍政権への審判を下す大切な選挙だと思います。誰がやっても同じだから、選挙には行かないとの声も聞こえてきますが、とんでもないことです。棄権すれば、どうぞこのまま続けてくださいとこのままお任せすることになるわけですから、一人でも多くの皆さんが選挙で審判の一票を投じることが大切だと思います。
 質問の第1は、消費税増税や格差を拡大させたアベノミクス、また憲法を無視した海外で戦争する国づくりや原発再稼働や輸出、さらには沖縄の辺野古へ米軍の新基地を建設することについては、島民の8割以上が反対しているにもかかわらず、建設を進める強引さなどなど、余りの民意無視に多くの人が安倍首相に危険性を感じています。
 このような国会運営について、市長はどのように感じていらっしゃいますか。
○議長(大山政司君)  市長。
○市長(大城一郎君)  前回の総選挙の結果がある意味民意そのものであり、安倍政権は民意を受けて発足したものであります。個々の政策の当否については、それぞれ御意見があるものと考えております。
 なお、今回の衆議院議員選挙は、2年間にわたり安倍政権が取り組んできたことについて国民の判断が下されるもので、どのような結果となるか注視していきたいと考えています。
 また、この国政選挙は、国の将来を決めるとともに、経済政策など私たちの生活に直接かかわる大事な選挙となりますので、私も遠藤議員同様、市民の皆さん方にも関心を持っていただきたいと思っております。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  確かに前の選挙で民意は表明されたわけですが、しかしこの小選挙区制という非常に民意を反映しない制度によって、安倍政権率いる自民党というのは25%の支持しかないと、それで8割の議席を占めているという非常にゆがんだ選挙制度があって、国民の民意とはかなりかけ離れたことをやっていると私は感じています。
 暴走の第1は消費税の増税です。
 ことし4月、安倍政権は、2年前の3党合意に基づいて、多くの国民の反対を押し切って消費税を8%に引き上げました。消費税の増税は不況を招き、決して増収にはならない。
 ちょっとこれを見ていただきたいんですが、1989年に導入されました3%、そのときは税収は上がるんですが、すぐに下っていきます。それから、97年に5%にアップしました。消費税はこういうふうに、ここが消費税ですが、消費税は上がるんですが、大体右肩下がりに総収入は減っています。そして、今度2014年、ここで消費税は上がるんですが、税収は一度上がるんですが、消費税率をアップするのを先延ばしせざるを得なかったように不況が始まっています。消費税は決して一般会計の税収にはならないということが言えると思います。
 その結果、不況の深刻さは想像以上となり、来年10月からの10%への増税予定を1年半先送りせざるを得なくなりました。しかし、その先は、景気がどうであろうとも10%に上げると首相は宣言しました。実際には増税宣言であって、1年半などあっという間です。消費税というのは、所得の低い人ほど負担が重くのしかかる不公平税制であり、個人の消費を冷え込ませ、景気をどん底に突き落とす最悪の税制です。先送りではなく、きっぱりと中止すべきだと思います。
 2017年4月からの10%へ引き上げについて、決して未来ある道ではないと思うんですが、いかがでしょうか。
○議長(大山政司君)  市長。
○市長(大城一郎君)  遠藤さん御質問の10%引き上げについて、決して未来ある道ではないと思いますが、いかがですかという点ですが、冒頭、遠藤議員さん、質問通告書に従ってということで誠意ある御答弁をと言われたんですが、今回の質問に対しまして、けさこのような趣旨の質問を出されておられます。これまでに質問通告書あるいは聞き取り調査があるわけですので、その時点でこういった消費税等々の質問に対しても具体的にするよというような意思表明をしっかりとされてたら、こちらも誠心誠意答弁を作成するつもりでしたが、今回のようにけさ出されたような質問に対してなかなかこちらも答弁をしづらい。
 今後、このようなことがあるのか、議会として議長にもお尋ねしますが、こういった制度で一般質問をやられるのか、そういったとこをまず答弁の前にこちらからお聞きをさせていただきたいと思います。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  私は安倍政権の国民の民意を無視したこの暴走ぶりについて質問をしますと、その中に消費税やいろいろ5つ上げておきました。だから、それに関連する質問ですから、当然質問の通告の範囲だと私は考えています。
○議長(大山政司君)  市長。
○市長(大城一郎君)  消費税の増税についてでありますが、社会保障の充実、それと安定化、そのための安定財源確保という形で財政の健全化を目指すものであろうと思っております。膨らんでいく社会保障費、老人介護、老人保健、そういったところを賄うために今回は消費税を上げていこうというような社会保障と税の一体改革でありまして、まさに議論されるところであろうと私は思っております。このことは、今回の選挙の争点でもありますし、また国政での十分な議論を注視していきたいなと思っております。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  議論のあるところではありますが、市長として10%へ17年4月からの引き上げについてどのように感じていらっしゃるんでしょうか、そこをお聞きしたいと。
○議長(大山政司君)  市長。
○市長(大城一郎君)  私としてということですか、今の段階でこの来年度の10月に10%に上げるのは私としては反対だと、今の実勢状況の中ではこれは無理だなあ、難しいなという思いはしておりますが、2017年10%、これに対しては、市民、そして国民の方々の多くの意見が反映されるべき、それがまさしく今回の衆議院議員選挙でありますし、この1年半の間で国がどのような政策をとっていくか、それに対して注視をしていきたいと思っております。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  それでは、次に移りますが、税金というのは能力に応じて納める応能負担があるべき姿であるはずです。ところが、現在の税の制度はこの応能負担の真逆になっていて、庶民には増税、大金持ちと大企業には減税に次ぐ減税の大盤振る舞い、強きを助け弱きをくじく、そういう制度になっていると思います。
 これは、所得階層別の所得税負担率です。所得税率ではありません、所得税の負担率です。所得階層別の所得税負担率は、一定の間は所得がふえるごとに税負担率も高くなります。ところが、所得が1億円を超えると、税負担率が下がってくる。ちょうどここが1億円です。年間所得が800万円から1,000万円の場合、税負担率は10.8%、1,201万円から1,500万円では15.5%、5,001万円から1億円では28.4%、ここは一番高くなりますが、そこを超えますと、1億円から2億円では27.4%、下がってきます。そして、5億円から10億円ではさらに下がって22.1%、10億円から50億円では何と16.2%に下がります。さらに、100億円以上では14.6%にまで下がり、1,500万円以下の15.5%よりも負担率が少ないという税の原則、累進課税がその体をなしていないという状況です。こういう状況になってます。億万長者の方にはそれ相応の税負担をしてもらってもいいのではないでしょうか。これが日本共産党の言う税制改革の一つです。
 強きを助けているもう一つに、大企業減税があります。ことし5月、車の年間販売台数世界一のトヨタ自動車が法人税を5年間一円も払っていなかったことが社長の言葉でわかり、一体どうなっているのかと話題になりました。消費税を導入するとき、また税率をアップするときも、いつも社会保障のため、高齢化による社会保障費の増加のためと言われ続けてきました。しかし、消費税を導入しても、税率をアップしても、福祉や社会保障は削られるばかりです。それもそのはず、消費税でふえた税収分がそっくり大企業の減税に回っているからです。トヨタの場合も繰越欠損税制とか連結納税制度などをフルに使って税逃れをしてきたのではないかと言われていますが、安倍首相は企業が世界一活動しやすい国にするとして、これからも企業減税を進めると言います。
 一目瞭然です。大企業の減税はこういうふうにはっきり中小企業よりも低くなっています。これが現実です。このように、圧倒的に多い中小企業の税負担率よりも大企業のほうが優遇されている、この現実をどのようにお感じになりますか。
○議長(大山政司君)  市長。
○市長(大城一郎君)  中小企業の税負担率より大企業が優遇されているという御指摘でございますが、社会保障と税の一体改革とともに国の経済政策との関連がございます。先ほどの答弁で申し上げましたが、今回の選挙の争点でもありますし、今ほど言われたのは日本共産党の言われる税制改革ということでありまして、やはり各党がそれぞれ今回の総選挙に対してそれぞれの主張をされておりますので、それを国民がどう判断するか、これは我々も注視していきたいと思っております。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  大企業の負担率、法人税率の負担率よりも中小企業の負担率のほうが高くなっているということについて、国民が判断するだろうということではなくて、市長として中小企業をいっぱい抱えているわけですから、八幡浜に、そのことについて何か感じられてはいませんか。
○議長(大山政司君)  市長。
○市長(大城一郎君)  これは国政で十分議論されることでありますので、その国の議論を私は注視したいと思っております。
 大きな社会の中で、中小企業もやはり大企業のもとにいるわけでございます。大企業がもうけることによって、中小企業がもうけていく。その中小企業がもうけていくことによって、それに携わっている従業員、また家族等々にも給与として波及していく大きな流れがあるわけでありますので、そこら辺を考えての税制改革を行ってきたというところもあると私なりに思っております。
 今後はどうしていくべきかは、今後、今の総選挙、あるいは遠藤議員さんが言われたように共産党が主張するそういった点もあろうかと思いますので、それは全ての国民が判断することだと思っております。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  大企業がもうければ中小企業も栄えるというふうな、従業員の給料もふえるだろうということですが、実は大企業の内部留保はこのようにふえ続けています。これは2010年ですが、266兆円、昨年まで285兆円と言っておりましたが、現在335兆円、2年間で50兆円内部留保がふえているということです。これは、内部留保というのは当市にも回らない、不況ですから当市にも回らない。ただ、死に金としてため込んでいる金です。だから、中小企業は安い単価で買いたたかれたり、契約をなかなか守ってもらえなかったり、そういうことで倒産するところもふえていると、そういう状況で、大企業だけがひとり勝ちしているというのが現実だと思います。
 この1%、335兆円ですから3兆3,500億円、これどれぐらいの金かと思って私がちょっと計算してみたんですが、毎日3億円ずつ使って30年と216日かかります。それが1%です。それだけ大企業はため込んでいる。それをもっと国民に還元させようじゃないかということなんですが、この1%を活用するだけで労働者の賃金を1万円引き上げることができるということです。政治の力でそのルールをつくれば、すぐにでも実現可能です。賃金が上がり、家計を温めることができれば、消費に回り、経済も上向いてきます。そうしてこそ税収が上がり、景気をよくすることができると思うんです。富というのは、労働者が働いて生み出しているものです。そのようなルールをつくらせるよう、国に働きかけてはいかがでしょうか。
○議長(大山政司君)  市長。
○市長(大城一郎君)  遠藤さん御指摘の部分、十分に理解をします。安倍首相もアベノミクスによって今回いろいろな施策を打ってこられておりますが、企業に対しても労働者の賃金の確保といった観点で呼びかけをされております。大企業で得た利潤が中小企業に回る、そして中小企業で働いている人がさらにその下請のほうにも利益が回っていく、最後には従業員、そして家族に回って、それが消費活動に回って、アベノミクスで言う第3の矢である成長戦略にもつながっていく、ここまでにはやはりタイムラグもあるし、いろいろな時間がかかるんじゃないかと私なりには認識しておりますが、それでもまだ途中であろうと思いますので、それも含めて私も国の動向、国のあり方、議論のあり方を今後も注視していきたいと思っております。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  安倍首相もそのように言っていますね。
 消費税の引き上げは、景気を冷え込ませ、財政の再建にも社会保障の拡充にも役立たないことが、消費税が導入された1989年、5%に増税された1997年、このときは景気が上向いていた、でも消費税を5%に上げたとこで急落しました、そしてことしの4月と、3度とも景気を悪くし、財政も社会保障もよくならなかったということで、私ははっきりしたのではないかと思います。
 また、大企業の法人税を下げても、労働者の賃金は減少続きで、大企業からのおこぼれなどはないというのが現実です。
 これを見ていただけたらおわかりいただけると思うんですが、この間、1997年から2012年まで、内部留保は142兆円から272兆円に、2012年までですからふえてます。それから、株主の配当は3兆円から10.6兆円にふえています。それから、役員1人当たりの報酬は1,526万円から1,736万円にふえています。ところが、従業員1人当たりの賃金は604万円から556万円に低くなってる、下がっている。15カ月、今も労働者の賃金は下がり続けています。法人三税負担率はこういうふうに43.7%から27.7%に下げている、下がっている、こういう状況です。
 法人税をこれ以上引き下げたり、安倍首相はさらに引き下げると言っておりますが、引き下げたり優遇したりするのではなく、もうけに応じて応分の負担をしてもらおうではありませんか。この2つの税制改革で景気がよくなれば明るい展望が見えてくると思うんですが、私はそういうふうに思います。
 飛ばします。
 我が党は大資産家と大企業に応分の負担をしてもらうことで家計も潤い、経済の循環が起こって税収がふえる、こうやって40兆円の財源を生み出すとともに、無駄を削れば財政の立て直しも社会保障の財源も生まれると、そういう提案をしています。もっともっとこの道をきわめてみたいと私は思っているところです。
 大綱第2点は、原発再稼働の是非については地元としての意思表示をすべきだという問題であります。
 まず、福島の原発事故から3年9カ月になろうとしていますが、いまだに12万人の人々が避難生活を余儀なくされています。事故の原因も明らかにならない。高濃度の放射能が放出されている現場では、危険にさらされながら命がけで労働者が作業に当たっています。高濃度の放射能が放出されている現場では、言葉に言い尽くせない苦悩と無念さ、そして福島の人たちはいつ戻れるか知れない見通しの立たない生活の中で、2,000人近い人が亡くなっていると言います。ほかの県は死亡率が減っているんですが、福島だけは死亡率がふえ続けています。死亡者がふえ続けています。
 1995年の阪神・淡路大震災以降、巨大地震が日本の各地を襲い、火山の噴火や集中豪雨や竜巻等々、どこでもこれまでに出会ったことのないという枕言葉がつくくらい予想外の自然災害に見舞われています。何が起こるかわからない、これが現実です。人的なミスも避けられない、その上原発に絶対安全はないとすれば、伊方原発の再稼働は考えられないと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(大山政司君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  お答えします。
 安全性という言葉がありまして、これは100%常になるわけではありません、食品添加物の安全性についてもある数字までであれば大丈夫だよというところで、合理的なところで安全性の確認をしています。そういう意味で、安全性については、考えられる危険な要素をつぶさに排除していく中で、最終的に高度な安全性が確保できるというふうに考えています。
 特に原子力発電については、事故があった際の被害は、先ほど石崎議員の御質問にありましたけれども、非常に苛酷なものになるんだということはこの場におられる全ての議員さんを含めて認識は必要だと思っております。そういう意味では、安全性の確保、これには普通のものでない、高度な厳しさと専門性が求められると、そういうふうに考えています。
 再稼働ということにつきましては、これまでも何度も申し上げておりますように、まずは原子力規制委員会の適用審査が終了し、それを受けて国の最終的な判断がなされるものと考えております。したがって、現時点で市としては白紙であります。
 以上です。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  ただいま白紙と言われましたが、白紙の中には反対ということも含まれるんでしょうか。
○議長(大山政司君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  あくまで白紙ということであります。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  私は、一昨日、福島から伊予市の双海町に避難されている渡部寛志さんのお話を聞きました。こういうお話でした。
 私は、原発から12キロのところに住んでいた。今でも福島県人だ。あの事故の日から故郷を奪われ、家族はばらばらになり、あの日以来、近所の人とも会っていない、こういう人がたくさんいますと。こんなことが伊方で起こらないとは言い切れない。どんな安全技術を施しても、絶対安全はない。しかし、原発をなくせば、その危険性はゼロになる、その道を選択してほしい。もっとたくさんいろんなことを言われましたけど、印象に残ってるのはそういうことです。
 先ごろ、県主催の原発事故を想定した避難訓練が行われましたが、あの訓練によって住民はうまく避難できると思われたでしょうか。
○議長(大山政司君)  総務課長。
○総務課長(菊池司郎君)  本年10月21日に実施された平成26年度愛媛県原子力防災訓練のうち、住民避難訓練につきましては、当市は各学校での屋内退避訓練に加え、大島地区における放射線防護施設への屋内退避訓練及び放射線防護設備の使用説明、船舶による住民避難のほか、バス及び自家用車に見立てた公用車での避難、ヘリによる要配慮者への搬送訓練に約4,500人が参加いたしました。参加者の方からは、訓練後の御意見では、避難先での誘導等についての御指摘をいただきましたが、避難が不可能である旨の御意見は特に伺っておりません。今後、さらなる避難計画の実効性の向上を図ってまいりたいと考えております。
 以上です。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  各地域から選ばれて、そしていついつどこに集まってということが前もって知らされて、そしてバスも前もって準備されて、そして行く場所も決まっていて、道路もきれいに渋滞もなく走って、そういう状況で訓練された。ですから、避難できないというふうには思われなかったと思うんですね。
 しかし、十数万人の人が南予から、この辺から一体に松山に向けて避難した場合にどうなるか、その代表4,000人余りの避難訓練では想像できないんじゃないかと思うんですが、いかがですか。
○議長(大山政司君)  総務課長。
○総務課長(菊池司郎君)  今回の訓練を受けまして、またさまざまな課題が出ております。それで、今年度末までに住民避難計画の修正を予定をしております。今遠藤議員が申されたとおり、避難をするためには渋滞等がございます。そこで、今回修正を予定しております項目は、前回避難推奨ルートを策定しておりましたけれども、それ以外の避難推奨ルートを記載をいたします。また、この避難推奨ルートをふやすことによって、一時集結所からの接続が不便になるところの一時集結所の見直し、それと交通渋滞の原因となる自主避難、そこらの抑制、そういうことについて検討を深めて修正をしていこうと考えております。
 以上です。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  避難推奨道路ですか、それは風向きによって南に移るとかということではないんですね。もう少し詳しく聞かせてください。
○議長(大山政司君)  総務課長。
○総務課長(菊池司郎君)  この避難推奨ルートにつきましては、今まで国道56号線であるとか、高速道路であるとか、また瀬戸内海側の国道を使う3ルートを予定しておりましたけれども、また市内からはその3ルートにはいろんな接続方法がございます。それを起点を変えますような変更であります。
 以上です。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  要援助者、それから風向きによる避難、それから松山の避難場所から後の避難先、そういう点については進んでいるんでしょうか。
○議長(大山政司君)  総務課長。
○総務課長(菊池司郎君)  今作業を進めております。まだ具体的に発表できる段階には至っておりません。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  市内のある施設の方の話では、自分たちで避難先を見つけよと言われてるけども、それはとても無理だというふうな声も聞こえていますが、市はそういう方についてはもう任せっきりなんでしょうか。市がやっぱり責任を持つべきではないかと思うんですが。
○議長(大山政司君)  総務課長。
○総務課長(菊池司郎君)  基本的には、県の指導を受けまして、各施設の方が受け入れ先を今調整をされております。私どももその支援はさせていただこうと考えております。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  支援ではなくて、やはり責任を持つべきだと私は思います。
 次に、東日本で起こった地震以来、地震に関する研究が大きく進んでいますが、南海トラフの深部に東日本大震災を引き起こしたときのような微細動が現在起こっていると言われています。そして、近い将来、想像以上の巨大地震にこの地方も襲われる危険性があると言われています。
 四国電力は、基準地震動を570ガルから620ガルに50ガル引き上げました。しかし、これは平均値だということです。平均値ではそれを超える場合もあるわけですから、最大の危険値に対応しなければならないのではないでしょうか。高知大学の岡村教授は、地震活動期に入っている現在では2,000ガルに備える必要があると言われていますが、想定が甘いのではないでしょうか。
○議長(大山政司君)  総務課長。
○総務課長(菊池司郎君)  11月7日に開催された原子力規制委員会の審査会合において、四国電力株式会社は、震源を特定して策定する地震動について、9月の会合時のコメント等への回答を行うとともに、それらを踏まえた再評価の結果として基準地震動Ss1については650ガルとし、Ss1の波形を一部の周期帯で上回る8つの波を基準地震動Ss2として設定することを説明し、規制委員会からは震源を特定して策定する地震動については、必要な回答がなされたとして、同社の考えをおおむね了承する旨の見解が示されたと聞いております。
 原子力規制委員会の審査につきましては、福島事故の教訓や最新の知見、IAEA等国際機関や海外の規制動向も踏まえて策定された新規制基準に対し、四国電力が周辺地域の地層や不確かさ等を考慮した上、基準地震動を設定して審査会に臨んでいるものと認識しております。科学的根拠に基づく専門的な審査が行われているものと考えております。
 当市としましては、原子力規制委員会の規制基準の審査過程に加え、伊方原子力発電所環境安全管理委員会において、伊方発電所の地震対策を含めた安全対策について論議されておりますので、それらの動向を注視してまいりたいと考えております。
 以上です。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  四国電力では、50ガル引き上げただけでできたての免震棟が耐えられないというふうに判定されて、また新たに免震棟をつくっているという状況ですよね。50ガル上げただけでそれだけ危険性が増すということです。650ガルと2,000ガルでは余りにも開きがあるんですが、大丈夫でしょうか。これはちょっと甘いと、あの岡村先生は世界を駆け回って、地震のあったところを駆け回って地質調査をされて、危険だと言っておられるわけで、非常に問題だと思いますが、次に移ります。
 福島の現実を見て、もう原発はだめだと、とめたまま廃炉にするしかないと考える方が日増しに多くなっているように私は感じるんですが、そのように捉えていらっしゃるでしょうか。
○議長(大山政司君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  お答えします。
 廃炉にすべきということやったんですけれども、まず2011年3月11日に福島で地震が発生して、それからいろんな経過があって、2012年9月19日に原子力規制委員会が発足しました。さらに、2013年7月8日から新しい規制基準が施行されたと。この間に、国レベルにおいては、福島の失敗を踏まえて相当厳しい議論がなされ、その結果として、国民のあるレベルの英知を集めた結果としてこの規制委員会が発足し、新基準ができたものであるというふうに認識しております。
 原発を廃炉にすべきかどうか、まず福島の事故をもとに新しく生まれ変わった、生まれた規制委員会、このような専門機関がどのように判断されるのか、それの御決定を待ちたいと思います。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  どのようにお聞きしても、国が判断するのを待つという御答弁なんですが、つい先日のある新聞にも、国の判断を待つのではなく、市としてやはり判断すべきではないかというふうな意味の記事を見ましたが、私はやはりそうだと思うんですよ。国が安全だと言うから安全だということでいいんでしょうか、福島はそれで事故になったわけです。危険性を訴える人はたくさんありました。津波が来る、そうしたら電源喪失しますよということまで言う人がいた。それでも、安全神話にどっぷりつかってああいう事故に至ってしまった。もう一度お答えください。
○議長(大山政司君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  まさに遠藤議員が言われるとおりで、もし東京電力がその指摘されたとおりの対策を行っておれば、あれだけの過酷事故は起きてなかったのではないかという指摘は今でもあると思います。
 ただ、先ほどもお話ししたとおり、もし国の体制が過去と同じ形で継続しているのであれば、また何らかの物を言うべき筋であろうと思いますけれども、あれだけの地震を、過酷事故を見て新しい体制を一生懸命築き上げてきたと、かつての保安院とは違う新しい規制委員会、規制基準でもってやろうというコンセンサスの中でやっておられるということは、それなりに踏まえておくべきではないかと思ってます。
 確かに岡村先生の意見もありますけど、岡村先生はたくさんおられる地震学者の中の一人であります。どれだけの多数の地震学者がどういう意見を持っておられるのか、お一人ではなしに、より権威のある方もおられるわけですから、さまざまな意見を踏まえて判断すべきと思っております。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  この原発の過酷事故に対する甚大な被害を思えば、そらもちろん学者いろいろですけど、一番厳しいことを言う人の意見に耐えられることが必要だと思うんです。そうでなかったら、あのときあの人の言うことを聞いておけばよかったということになりませんか。
○議長(大山政司君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  一番厳しい意見を言われる方がどの程度の学術的な確からしさを持っておられるかと。それは、その一番厳しいことを言われる方が学会の中においてどの程度支持をいただいているんかどうか、これは原子力学会ではなしに地震学会の話なわけですね。そういうところを見きわめながら、どのレベルで対応していくかということを考えていくべきではないかと思っています。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  原子力規制委員会は、九州の川内原発の再稼働について、新規制基準に適合の判定を下しました。地域住民は、説明会のやらせなどを指摘し、反対運動が盛り上がっていると聞いていますが、政府は規制委員会の適合の判断が下れば、地元の御理解を得た上で再稼働を進めるとしています。地元とはどの範囲を言うのでしょうか。八幡浜市は地元と考えるべきだと思いますが、いかがですか。
○議長(大山政司君)  市長。
○市長(大城一郎君)  当市八幡浜市は、原子力発電所から最短で約6キロに集落が位置しておりまして、市内全域が20キロ圏内に含まれております。福島のような過酷事故が発生すれば、市民が住居を追われ、生活基盤を根こそぎ失われる、そのような苛酷な状況に陥ると思っております。
 地元という概念や地元同意という権限、手続論について、市民の中にもさまざまな意見があることは承知しておりますが、地元であるかどうかは別として、先ほど石崎議員の答弁にも申しましたが、再稼働を含め、発電所に関して何らかの判断が必要な節目には、当然のことながら当市八幡浜市の意向が反映されるべきであると私は思っております。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  判断すべき節目のときには物を言うということですね。先ほど同僚議員からも言われましたように、そのときでは遅いと私は思います。ふだんからやっぱり意思をはっきり示すべきだと思います。
 市長は安全・安心なまちづくり、これは政策の第1番に掲げられた柱であります。その政策の一番の脅威が原発ではありませんか。それを取り除かずしてこの市政運営は成り立たないと私は思うんですが、いかがですか。
○議長(大山政司君)  市長。
○市長(大城一郎君)  原発が安心・安全の脅威であるとの御意見でありますが、原子力施設の安全性については、先ほど副市長も答弁しましたが、まずは専門的知見を有する原子力規制委員会、新しくできた規制委員会でございますが、ここで判断していただくべきものであると考えており、再稼働に係る市の方向性については、その審査結果を精査した上で、議会、そして市民各層の意見を踏まえて決定していきたいと考えております。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  では、もう次に移ります。
 大綱第3点に移ります。
 子育て支援についてであります。
 消費税増税の上に物価高で、市民の暮らしは大変厳しくなっています。非正規雇用や臨時で働く多くの子育て世代にとってはなおさらです。貧富の格差が広がる中、若い子育て世代にとって将来を見通した子供の教育費も頭痛の種と言います。
 そのような状況の中、子供の医療費の無料化が各地で進み、八幡浜市も入院費については中学卒業まで助成されています。しかし、通院費は就学前までです。せめて小学校3年生くらいまで、体力ができるまで、通院費の助成、それが無理ならば歯科の虫歯の治療費の助成はできないか、伺いたいと思います。
○議長(大山政司君)  市民福祉部長。
○市民福祉部長(若宮髙治君)  お答えいたします。
 八幡浜市では、子育て支援として、現在ゼロ歳から6歳、小学校就学前までの医療費の無料化と中学生までの入院の医療費を無料としておりますが、ゼロ歳から6歳までの医療費無料化を9歳、小学校3年までの外来無料化にまで拡大すると、試算では約750人分、約2,000万円の負担増となります。
 現在、愛媛県下においては、子供の医療費について、上島町、久万高原町、松野町が中学校卒業まで、内子町と砥部町が小学校卒業まで外来無料としておりますが、市においてこれを行っているところはありません。
 次に、歯科治療に関しては、八幡浜市ではゼロ歳から6歳、小学校就学前の子供の治療費はさきに述べたように無料です。現在、愛媛県下においては歯科の無料化を行っている市は新居浜市、小学校卒業までと、西条市、中学校卒業までの2市のみです。八幡浜市で歯科診療の無料化を実施した場合、対象者を小・中学生として試算すると約800万円の医療費負担増になります。
 以上のことから、小学校3年生までの通院の無料化や中学生までの歯科診療の助成については、愛媛県下の各市町の動向を注視し、今後の検討課題とさせていただきたいと思います。
 以上です。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  現在の小・中学校における児童・生徒の齲歯罹患率、未処置の虫歯を持っている生徒の率はどのようになっていますか。
○議長(大山政司君)  市民福祉部長。
○市民福祉部長(若宮髙治君)  お答えします。
 手元の資料では、平成26年5月現在ですが、小学生が27%、中学生が43.1%となっております。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  ちょっとその数字は、虫歯を持たない、齲歯のない児童ではありませんか。
○議長(大山政司君)  市民福祉部長。
○市民福祉部長(若宮髙治君)  失礼いたしました。虫歯のない児童の率です。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  この数字は、小学校で67%、中学校で五十二、三%だと思いますが、県や全国と比較してどうなんでしょうか。少し多いのではないかと思うんですが、わかりますか。
○議長(大山政司君)  市民福祉部長。
○市民福祉部長(若宮髙治君)  ちょっと今直ちにはお答えできる資料がございません。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  後で聞かせてください。
 食べることに直結する歯の状況は、その人の健康づくりに重要な影響を与えるものです。一説には、高齢者で歯の丈夫な人と歯のない人とを比べると、認知症にかかる割合に違いがあると聞きました。また、しっかりかむことが精神の安定に影響するとも言われています。基本的な体がつくられるこの時期に虫歯のまま処置されていないということは、いずれにしてもよいことではありません。齲歯の治療費を助成するためにかかる費用800万円と言われましたが、虫歯を放っている子供をゼロにすることを目指すために、助成をぜひしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(大山政司君)  市民福祉部長。
○市民福祉部長(若宮髙治君)  先ほどお答えいたしましたように、県下の各市町の動向を注視して、今後の検討課題とさせていただきたいと思います。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  よそがやらなくても、八幡浜は率先してやってほしいと要望しておきます。
 次に、白浜保育所の民営化について伺います。
 11月の中ごろだったでしょうか、白浜保育所に子供を通わせているある園児の保護者から、大城一郎市長印のついた物々しい文書が来た。こんな文書は初めてなのでびっくりしたが、中身を見てさらに驚いた。白浜保育所が民営化されるので、その説明会を開くということだと大変驚かれた様子で、どうしてと何度も繰り返されていました。
 そこで、11月28日、私も保護者の皆さんの生の声を聞きたくて説明会に参加しました。そこではさまざまな不安の声が出ていました。
 そこで、伺います。
 保育というのは、乳幼児の教育であり、単なるサービス事業ではありません。これを民営化するという場合、10年先、20年先を見通した理念、哲学が根底になければならないと思うんですが、その点どのようにお考えでしょうか。
○議長(大山政司君)  市長。
○市長(大城一郎君)  今回の民営化でありますが、今回の民営化は、民間事業者への譲渡ではなく、公設民営という形で、市がこれまでどおり設置者として保育所を管理監督していきます。公の保育所という共通のベースのもとで、民間の創意、活力を導入し、保育内容を充実、向上させていくことを目的とした民営化であります。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  これまでの保育の考え方は、保護者の所得に関係なく子供に必要な保育を提供し、時代とともに保育全体の基準を引き上げていくというふうな考えでした。
 しかし、子ども・子育て支援制度では、ここが揺らぐと非常に心配されています。長い間には民営の保育所独自の取り組みが始まり、その分だけ余計にお金がかかるとなれば、経済的に余裕のある人とそうでない人との間に保育所選択の格差が生まれるという心配なのですが、いかがでしょうか。
○議長(大山政司君)  社会福祉課長。
○社会福祉課長(二宮貴生君)  今回は、まず委託契約においては現在の白浜保育所の保育水準を維持することをベースとした上で、加えて多様な保育を行っていただくものでございますので、保育の内容や質に格差が発生するものではないと考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  多分この数年の間は今の考え方でいかれると思うんですね。ところが、民営化となりますと、やはり利潤を求めていきますから、自分たちの運営する保育所で特殊なことを取り入れて保護者の関心を呼ぶと、そういうふうなことが松山でも既に始まっています。クラシックバレエを教えるとか、英会話を教えるとか、そういう特殊なことを取り入れることで余裕のある人はそこへ集まる。そういうことになると、ほかの保育所との間に格差ができる、そういうふうなことが全国で長い間で起こっているわけで、そういうことにならないようにしなければならないと思うんですが、公設民営で方針も市のほうでするということなら、なぜ民営化ですか、なぜ公営のままサービスの質を上げることをしないんでしょうか。
○議長(大山政司君)  社会福祉課長。
○社会福祉課長(二宮貴生君)  民営化の目的の一つは、保育内容の充実、向上でありまして、また社会環境の変化に伴う新たな保育ニーズに対応するためでございます。県内各市の保育所の設置状況を見ますと、全体で約40%の保育所は民間設置の私立保育所です。特に東予地区、中予地区においては、約50%の保育所は私立保育所となっておりますし、松山市においては公設民営方式により民間委託が行われております。
 実際に公設民営方式を実施している松山市において保護者アンケートを行ったところ、回答した保護者のうち99.1%の保護者がよいまたはどちらかといえばよいと回答していることからも、民営化により保育内容の充実、向上が大いに期待できると考えております。
 現に市内には2つの公立幼稚園と3つの私立幼稚園がありますが、それぞれ独自の保育方針で市民に支持されており、公立でなくてはならないという状況ではありません。これらを見れば、公立の保育所のみで運営を続けるより、運営主体の多様化を図ることで、より多様で充実した保育につながるものと確信しております。
 以上です。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  先日の説明では、夜間の保育、それから祝祭日、休日の保育というニーズがあるということでした。
 松山の公設民営のところの話を聞いてきたんですが、夜9時までニーズがあるというんですが、実際にはそんなにはないと、あけてみたらないと、全然ないということはないし、市のアンケート調査でも1%あるいは2%ほどの要望が出ていますが、それだったら公設でやれるんではないかと思います。
 そして、このニーズを見せていただいたんですが、休日の保育というよりも、病気になったときに見てもらえる病児保育・病後保育、それから公園などの遊び場を完備してほしいとか、保育料の減免、そして子供が病気になったときに休めるような職場環境、そういうことのニーズが非常に高いように私は読み取りました。そういう意味で、なぜ民営化なのかというのがまだ私は納得しません、できません。
 そして、参加された保護者の方も、1時間半にわたって次々と疑問を出されました。非常に不安を抱えておられるというのが率直な感想でした。保護者が不安を抱えているということは、即子供に影響を及ぼします。三つ子の魂百までと言われるように、乳幼児の教育はその子供の人生に大きな影響を及ぼす一大事業です。子育て支援の法律ができたから、休日保育や長時間保育の要望が強いからなどの理由で安易に民営化することは、将来に禍根を残すことにならないか、危惧します。もっと時間をかけ、多くの人々が議論に参加して、保育という問題について考える必要があるのではないでしょうか。少なくとも今回の計画は大もとから考え直すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(大山政司君)  市民福祉部長。
○市民福祉部長(若宮髙治君)  お答えいたします。
 保育所の民営化は、当市で初めてのことから、一部に不安があることは承知していますが、民営化はそもそも保育の充実を一つの目的として実施するものであり、今以上の保育ができるものと御期待いただきたいと思います。
 白浜保育所の民営化に際して、市役所内で慎重に議論を重ね、市内27の公設認可保育所のうち10施設を公設民営方式で民間委託の実績を持つ松山市の事例も参考に、公設民営化方式での運営業務の民間委託という方法が効果的であると判断いたしました。決して安易な民営化であるとは認識しておりませんので、計画の見直しは考えておりません。
 以上です。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  その松山の公設民営の保育士さんの状況を聞いたんですが、非常に若い人が次々やめていって、保育士さんの入れかわりが激しいということを聞いています。
 保護者の質問の中に、みんなが反対したらこの計画はとまるのですかという質問をされた方がありました。そしたら、即答されました、それはありませんと。保護者がそこまで不安を持ってることに対して、計画を変更することはありませんというこの答弁に私はとても驚きました。大綱1で質問しました安倍政権に似てないだろうかというふうに感じました。このような重大なことを議会も知らないうちに決定事項として保護者に話されていたことも、強引さを感じました。ここ数年の間は市の方針で運営されるということで、問題は起こらないかもしれません。しかし、事業者は利益を求めてどんどん進んでいきます。
 保護者の質問の中に、ニーズに応えてもらうのはありがたいことだけれど、メリットばかりではなく、デメリットもあるのではないかという質問がありました。その調査はされていますか。
○議長(大山政司君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  民営化につきましては、この間議会全協でも御説明しました。全協での席では、もっともっとみんなに言ってから、議会に言う前にもっともっとみんなに言うべきだという御意見をいただきました。遠藤議員からは、議会に言う前にそんなの言ってどうするんだと今お話しでありましたけれども、議会、市民、できるだけいろんな方に御理解をいただいて進めるべきであるというふうに思っております。
 ちょっと先ほど、今言われた中で、みんなが反対するのならどうするんだというお話がありましたけれども、一般論として言えば、みんなが反対することをやっていくことはなかなか困難で、そう簡単にできることではありません。ただし、今回みんなが反対しているという状況ではないと私は認識をしております。仮にの話ですよ、仮にみんなが反対するのであればいろんなことは考え直さないかないということは世の中によくあることです、一般論としては。ただし、先ほどから課長も話ししておりますように、今回のことは市民の皆さん、保護者のために何とかよくしようという思いでいろいろ考えた中で一つの形をしてつくってきたものであります。よくしようという思いをそう簡単にやめていいものかどうか、保護者、児童の利益になることであれば、さらに積極的に取り組むべきだというふうに思っております。
 くどくなりますけれども、もし必要があれば、民営化している松山市の情報なども、必要な方には視察していただけるようなそんな機会も設けたいと思っておりますし、遠藤議員もまた一緒に御視察に行っていただければと思いますけれども、またこれからいろいろそういうことで進めていきたいと思っています。
○議長(大山政司君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  聞き取り調査の中で、なぜ民営じゃなくて、公営のままでサービス向上を図らないのかとお聞きしましたら、保育士が足らない、保育士が集まらない、そのノウハウを持ってる民営の力をかりるんだということでした。それで、松山のほうにも問い合わせたりしましたが、保育士が集まらないのは公立でも民営でも同じだと、待遇をよくしなければ人は集まらないということをはっきりおっしゃいました。保育士だと言いながら、松山でも1年ごとの契約であったり、先ほど言いましたが、保育士が次々やめていくので、非常に出入りが激しい。幼児教育の大切さから見て私はやはり公営で通すべきだと思いますが、こういう私には上から目線というふうに感じられたんですが、十分に話し合いをなお重ねていただきたいと思います。
 終わります。
○議長(大山政司君)  御苦労さまでした。
 休憩いたします。


   午後 2時16分 休憩
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   午後 2時30分 再開

○議長(大山政司君)  再開いたします。
 次、竹内秀明議員。


〔竹内秀明君登壇〕


○竹内秀明君  私は、一般質問通告書に従いまして、大綱4点質問させていただきます。
 大綱1点です。閉校後の活用と協働による地域づくり。
 平成19年の春から運行開始の過疎地有償運送事業のNPO法人にこにこ日土の事業を初め、今や冬の風物詩のイルミネーション、春のおひな様街道、芝桜祭り、ショウブ園、ラベンダー祭り、皇帝ダリア園、また椿神社に由来したツバキ、寒桜やアジサイ園など、荒廃化する農地のお花畑へと多くの人々が喜び、楽しんでいただき、感動を与えている場所の提供を行っているところです。
 そして、日土東には、あのアゴラマルシェの目玉、石窯、この製作のスペシャリストがおられ、多くの見学者、また製作指導と活躍されておられ、残すところ、全国石窯サミット開催をふれあいの山里ひがしが主催することとなっています。
 また、多くの参加者があり、復活をと多くの声が寄せられている出石登山マラソン、このマラソンの復活こそが地域の、いや、八幡浜市の大イベントになるのではと思っているところです。
 さて、元気を、地域の活性化をと住民主体で頑張っているやさき、連綿と続くであろうと思われた日土東小学校の閉校が今年4月に行われ、悲しみに見舞われた次第です。松村建築の近代型小学校である重要文化財日土小学校に対し、古典的小学校建築の日土東小学校、同じ日土に対比する小学校があるのも一つのドラマのような気がいたします。
 日土には、過去に木村保一と言う設計士がおられました。功績こそ残っていませんが、彼の廃屋からごみとして処理されるはずの大量の設計図が発見されました。そこには事細かく墨で書かれた感動を与えるほどの設計図であり、いわば芸術的価値のあるものと言えるものでした。これらの設計図を私は後世に残すべきと考えています。
 彼の手がけた建築物は、発見された図面には、八幡浜、西宇和地区の尋常小学校ほとんどにかかわっており、日土町役場、喜須来、宮内、川之石役場、また日土小学校講堂など、建物以外にも土木関係の設計図をも描いていた人物です。建築士免許制度ができた昭和26年6月に愛媛県第15号として登録がなされております。中でも、海を隔てた佐賀関には、今重要文化財となっている建物の設計図が100年の時を経て原図が存在しているものです。
 その彼の手がけた中に日土東小学校があったのです。閉校が決定し、閉校間近、10日前に1枚の集合写真から、もしかして彼の設計ではないかと、当時日土東小学校の建築にかかわっていた大工さんたちが多くおられました。1人の方から、設計士が木村さんやったと証言していただき、早々に「設計士木村保一と日土東小学校の建築にかかわった人々」と題し勉強会を開く計画を立て、その勉強会の数日前に設計士木村保一と書かれた棟札が見つかり、肝心の設計図と建築申請書の発見と偶然が偶然を呼ぶ結果と結びついていったのでした。その後、有志で組織する「技手木村保一顕彰会」を設立し、県の建築士学会の助成を受け、今調査しているところです。
 地域もこの学校の存続を望む声がある中、閉校をしたままにしていくのはだめだ、少しでも活用しようと校舎におひな様の飾りつけ、顕彰会の設立総会の開催、また研修の場としても何度か活用させていただきました。
 このように閉校後の校舎の活用できるのも、全て行政の温かい御理解があり、可能としているところです。この場をかり、お礼を申し上げておきたいと思います。本当にありがとうございました。これからもいろんな形で使用させてください。
 また、今年、県の新しい事業として住民主体の協働による地域づくり講座が日土東地区で4回ワークショップが行われ、今後のあるべき姿、今やるべきことを議論してまいりました。そして、日土東小学校跡地を活用して経済効果をもたらす活動こそ真の地域活性化にあると結論づけたのです。今八幡浜に交流施設としてみなっとが整備され、民間の力で道の駅のアゴラマルシェが経営されており、八幡浜市も一株主としてそこの投資をしているところです。
 そこで、質問です。
 今、日土東に地域活性化、経済効果をもたらす地域づくりの取り組みに当たり、法人化をするに当たり、今回の協働による地域づくり、その協働先こそが行政八幡浜市と考えます。仮にみなっとに対抗し、やまっとと称し、交流施設を東小学校舎跡につくろうとしたとき、八幡浜市として出資が可能であるかどうか、お尋ねいたします。
 学校跡地を核として、地域と連携する交流施設として充実を図り、そこから経済効果を上げるべき事業を展開し、新たな雇用が発生すると考えられます。この日土東小学校の校舎に多くの方々が訪れてくれる施設として再生させたいのです。
 と同時に、冒頭にも申し上げましたが、日土にある対比する小学校の活用、日土小学校に見学に来ていただいたら、古典的小学校として日土東小学校に来ていただき、そこには木村保一氏の設計図を展示し、おもてなしの田舎料理を、あるいは銘柄豚の日の出豚料理の提供できる施設、夢ではないような気がいたします。
 続きまして、大綱2、今後の重要文化財日土小学校のあり方です。
 少子化が進む中、小学校の第1次統廃合がされ、残すところ、今年度川之内小学校が千丈小学校に編入され、完了いたします。
 今後、日土小学校に通う児童数の見込みを教えていただきたいと同時に、重要文化財である木霊の学校、日土小学校で我が子を伸び伸びと学ばせたいと考えられる市民の方々がおられると思います。
 そこで、重要文化財日土小学校は特例を設け、校区を撤廃し、広く八幡浜全体から希望者を学びの場とするのはいかがなものでしょう。
 松山市においては、道後の奥にあります日浦小学校、平成15年度より通学区域の弾力化によって松山市全域から児童・生徒を受け入れ、児童・生徒の確保に努めております。また、全国に呼びかけ、山村留学を受け入れるのも一つの政策ではないでしょうか。
 続きまして、大綱3、設計士松村正恒氏の功績。
 重要文化財日土小学校の設計士、偉大な松村正恒氏の功績をたたえ、早く名誉市民にすべきではないでしょうか。いかがなものでしょう。
 それを踏まえ、多くの建築士が八幡浜市に訪れていただき、現存する彼の手がけた建物の紹介、交流ができる場所が必要ではないでしょうか。仮に重要文化財日土小学校では、まだ使用している学びやですので、無理と思われます。
 そこで、将来整備されると思われる市民会館のそばにある彼の手がけた旧図書館を整備し、そこに松村正恒記念館と称し、資料館とすればいかがでしょうか。せっかく松村氏の建造物が残る八幡浜です。そこから川之内小学校、長谷小学校、日土小学校と物語が生まれてくるのではないでしょうか。
 大綱4、地域おこし協力隊導入。
 さて、八幡浜市においてもいよいよ地域おこし協力隊の導入が新年度から計画されておられ、聞くところによると2名、大島地区、日土東地区、それぞれ1名を配属させる計画と広報で知るところです。
 そこで、なぜ大島地区と日土東地区に配属を計画されたのかをお伺いいたします。
 私個人としては、日土東に配属、大いに感謝するところであり、今計画中の協働による地域づくりに役立つのではないかと期待しているところです。県下多くの地域でこの地域おこし協力隊が活躍しております。今後、八幡浜市におきましても、地域おこし協力隊活用を望むところです。そして、彼らが任期3年終了後、八幡浜市、大島、日土東にとどまるよう、地域と行政一体化で彼らに協力をしていってもらいたいと望むところです。
 以上で私の一般質問を終わります。
○議長(大山政司君)  市長。
○市長(大城一郎君)  竹内議員の大綱3、設計士松村正恒氏の功績についての、まず1問目、松村正恒氏を名誉市民にすべきではについてお答えをしたいと思います。
 八幡浜市も来年は市制施行10周年に当たりまして、新たな名誉市民の顕彰について現在検討しております。松村正恒氏も含め幅広く考えていきたいと思っております。
 続きまして、旧図書館を松村正恒記念館にしてはどうかという御提案でありますが、旧八幡浜図書館は木造モダニズム建築の傑作として高く評価をされております国の重要文化財に指定された日土小学校よりも5年早い、昭和26年に、当時市職員であった松村正恒氏の設計によって建築された建物であります。
 2度移築され、市民会館建設時に一部増築されておりますが、設計の密度は高く、例えば両面採光など、その後の松村建築独自の特徴的な建築デザインが登場した重要な建物であり、貴重なものと評価をしております。
 市の方針といたしましては、松村設計の特色を残す形で修復をし、市の文化財に指定し、松村氏を顕彰する建物にしたいと考えております。
 そのため、9月市議会で可決していただきました現況調査業務委託予算によりまして、現在基礎、柱といった構造部材や建具等の非構造部材の状態、老朽度を確認しておりまして、また改修のために当初の特色を残した形で修復できるかどうか、それには概算で幾ら費用がかかるのか等の調査を行っているところであります。
 今後の活用につきましては、この調査結果によると思われますが、市としては松村設計で市内に残る5つの建物、日土小学校、今年度末に閉校となる川之石小学校、旧長谷小学校、中津川公民館、旧の図書館を同心円的に結んで松村氏を顕彰する探索ルートを作成し、市内中心部にある旧図書館については松村氏の現存する設計図や古写真、その他関連資料の展示等、総合的に顕彰する施設にするとともに、市の文化発信の拠点にできないかと考えているところであります。
 その他の質問に対しましては、担当の部課長のほうから答弁をさせます。
○議長(大山政司君)  総務企画部長。
○総務企画部長(中榮忠敏君)  大綱1の日土東地区の活性化を目指す法人を設立する場合、市としての出資が可能かとの御質問にお答えをします。
 日土東地区においてことし5月から9月にかけて計5回、魅力ある地域づくりのために今何をすべきかをテーマに、ワークショップ形式による住民集会が開催され、市も協働者の立場で参加したところであります。
 この集会を通じて、地域の方々のふるさとを愛する気持ちやふるさとを元気にしたいという熱い思いを改めて感じるとともに、旧日土東小学校の活用案がたくさん出され、その中にはやまっと構想があったものと承知をしております。
 今後、地域の皆さんが中心となって、さきの集会で出されたさまざまなアイデアをもとに、より具体的な事業が実現されることを期待をしております。
 出資してはとの要望ですが、市としましては、株式会社への出資は非常に例外的であり、今回のような地域活性化の取り組みについては個々の事業ごとに補助の可能性を検討するのが適当ではないかと考えております。
 なお、宇和海文化都市開発株式会社、株式会社アゴラ、それとサッカーの愛媛FCを運営しております株式会社愛媛FC、そして野球の愛媛マンダリンパイレーツを運営している愛媛県民球団株式会社に市として出資している事例もございますので、会社の趣旨等具体的な内容に応じて検討をさせていただきたいと思います。
 一例として、株式会社アゴラについては、交流拠点施設整備運営事業において、民間事業の参入を促すため、インセンティブの一環として募集段階で出資を打ち出したものであります。
 いずれにしましても、市も協働者として積極的に地域の皆様と連携しながら、また必要な支援策を講じながら、日土東地区の地域振興に取り組むとともに、こうした機運の盛り上がりが他の地域へも波及し、市全体の活性化につながるよう努めていきたいと考えております。
○議長(大山政司君)  学校教育課長。
○学校教育課長(藤原賢一君)  大綱の2、今後の重要文化財日土小学校のあり方についての1問目、今後の日土小学校の児童数の見込みについて、2点目の日土小学校の校区を撤廃し、八幡浜全体から希望者を集められないかの2点について、あわせてお答えをいたします。
 松村正恒氏設計による日土小学校の木造校舎は、木造モダニズム建築の傑作として高く評価され、平成24年12月、国の重要文化財に指定されました。日土小学校は、現存する松村氏設計による公共の建物であるということだけでなく、使用者の視点に立った設計で、現在も本来の学校として活用されていることに、よりその存在価値があるものと思っており、今後とも小学校として活用すべきと考えております。
 議員御指摘のとおり、八幡浜市では小・中学校の児童・生徒数の減少から小・中学校の統廃合による学校再編を進めております。日土小学校の今後の児童数につきましては、現在で56名、今後数年は若干の増加が見込まれ、70名程度で推移する見込みでございますが、長期的には減少することが予想されております。
 児童・生徒数の維持等について、基本的にはその地域での暮らしやすさ、定住人口の増加対策が必要であると思っておりますが、教育委員会でも日土小学校の児童数を確保し、学校を存続させるための施策として、議員御提案の校区の特例による市内全域からの児童受け入れや山村留学等の取り組みなどを参考に対策を検討いたしたいと思っております。
 以上です。
○議長(大山政司君)  政策推進課長。
○政策推進課長(新田幸一君)  大綱4、地域おこし協力隊の導入において、なぜ大島地区と日土東地区に配属の計画をしたのかについてお答えをいたします。
 地域おこし協力隊とは、地方自治体が都市住民を受け入れ、地域おこし活動の支援や農林漁業の応援、住民の生活支援など、地域協力活動に従事し、あわせて定住、定着を図りながら、地域の活性化に貢献するものであり、平成25年度末において、全国318の自治体で978名、愛媛県内では現在10自治体で39名の隊員が活動しております。
 本市においても、少子・高齢化、人口減少により地域に若者が少なくなる中、地域の活性化を少しでも促進できるよう、都市部の人材を地域に受け入れ、新たな視点で地域おこし活動を実施することは有効と考え、来年度からの地域おこし協力隊の導入を計画した次第です。現在、市あるいは一般社団法人移住・交流推進機構のホームページにおいて、地域おこし協力隊の募集を行っているところでございます。
 御質問のなぜ大島地区と日土東地区に配属の計画をしたのかということですが、大島地区は離島という地域活性化には非常に不利な地域であることから、地域資源の活用や情報の発信を行うことができる方に来ていただき、大島への誘客促進を図りたいという思いからであります。
 日土東地区は、今年度県の事業で協働による地域づくり推進事業を実施し、住民集会を開催し、今後地域としてやるべきことを議論していただきました。結果として、旧日土東小学校を活用した経済効果をもたらす取り組みをしてはどうかとの結論が出ましたので、機運が高まっている今こそ、地域づくり、地域活性化のために地域おこし協力隊を導入したいと考えたものでございます。
 任期満了後も活動地域に定住していただけるように、市としても地域とともにできる限りバックアップを行ってまいりたいと考えております。
 以上です。
○議長(大山政司君)  竹内秀明議員。
○竹内秀明君  協働による地域づくりですが、まだ地元で組織としての定款づくりを検討しているところです。もし組織ができた場合は、協働による新しいスタイルとしてぜひとも行政に協力をお願いしたいと思います。
 また、私としては、八幡浜の元気は地域からという思いがありますので、これからも行政に協力をしてもらっていったらと思います。
 以上で終わります。
○議長(大山政司君)  次、佐々木加代子議員。


〔佐々木加代子君登壇〕


○佐々木加代子君  それでは、通告書に従い、私は大綱5点について質問させていただきます。
 今回、私は八幡浜市が抱える現状における課題を少しでもいい方向へと転換していかれるようにとの思いで、施策の提案をさせていただきます。どうか前向きな御答弁をお願いいたしたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
 1点目に、サテライトオフィス誘致についてであります。
 地方における人口減少問題は非常に深刻で、悩ましい問題であり、簡単に解決できるものではありません。八幡浜市においても、市長を先頭に、職員の皆さんが知恵を出し合い取り組んでおられると思いますが、こうすれば解消されるといった答えがすぐに出る問題でないことも事実であります。それぞれが抱えている課題に取り組み、成果を出している地域が県内、四国内にもたくさんあるということを、本年8月25日に開催された行革甲子園2014を聞きに行ったことで知ることができました。
 我が八幡浜市も、「民設民営手法の一部導入による道の駅・みなとオアシスの整備運営について」と題して発表されており、各地域が取り組むさまざまな事例発表を大変興味深く聞かせてもらいました。
 その中で私が最も注目した事例が、行革先進事例として発表されておりました徳島県三好市におけるサテライトオフィス誘致の取り組みでありました。
 三好市においても、八幡浜市同様に人口減少、少子・高齢化の問題を抱えております。人口減少問題では、平成18年3月の合併時の人口が3万4,826人、本年7月時点では2万9,252人、この8年間で5,574人の減、1年平均696.75人、約700人ずつ人口が減少しているということであります。高齢化率におきましては38.8%で、特に若年層、15歳から29歳の人口減少率が24%と顕著であります。就職や大学進学などにより高校卒業と同時に地域外に出てしまう、市内のほとんどが中山間地域ということで、工場などの誘致が困難であり、雇用の場が少ない、また人口減少に伴う空き家、学校統合による休廃校の増加といった問題を抱えている、そういう地域だそうです。
 こういう問題への取り組みの一つとして、三好市が注目したのがサテライトオフィスの誘致ということでした。
 サテライトオフィスとは、テレワークの一形態で、テレ、遠い、ワーク、働くを合わせた造語で、働く場所によって自宅利用型テレワーク、これは在宅勤務ということだそうです、モバイルワーク、顧客先や移動中にパソコンや携帯電話を使う働き方、3つ目は施設利用型テレワーク、これがサテライトオフィスの勤務ということに当たるそうですが、この3つに分けられます。三好市では、人口減少に伴う空き家、休廃校の増加といった比較的安価に活用できる物件がふえたことによる空きスペースを活用し、市内企業との競合が少ないサテライトオフィス誘致に取り組んだということであります。
 このサテライトオフィスのメリットというと、1点目には、空き家、遊休施設の利活用ができること。遊休施設を活用することで維持管理にかかわる費用の節約が期待できることであります。
 2点目に、地域に雇用が生まれることによる波及効果があるということです。企業に合った人材であれば、地方在住でも企業は雇用をする、またよりよい就業環境を求めて移住してくる、こういう利点があると思います。
 3点目に、シビックプライドが生まれる。シビックプライドとは、過疎化、少子・高齢化によりかつての活力を失い、住民が自分の住んでいる地域に対する誇りや愛着を失いがちになるが、外部の人がここで仕事がしたい、すごくいいところだと評価することで地域を見詰め直し、地域の持つ魅力に改めて気づくことができるといったメリットがあるということであります。
 このように、サテライトオフィスの誘致への三好市の取り組みについて、当市八幡浜としてはどういうふうなお考えをお持ちかをお聞かせ願いたいと思います。
○議長(大山政司君)  市長。
○市長(大城一郎君)  サテライトオフィスについてでありますが、サテライトオフィスにつきましては、通勤による混雑が激しい大都市を避けて、自社の本拠で行う業務と同等の仕事をできるように情報通信設備を整えた勤務者の自宅により近い場所に立地したオフィスのことであろうかと思います。
 サテライトオフィスの誘致については、ブロードバンド網の環境は当市同様多数の地域で整備されている状況であること、また空港からも遠く、高速道路も通っておらず、かつ徳島県と比べ大都市圏からも離れており、一時的な集合にも不便であるなど、特に当市八幡浜市に優位性がある状況ではなく、需要は今のところ不透明だと思っております。
 なお、当市は自然災害が少なく、美しい海山の景観など、豊かな自然に囲まれた大変魅力的な環境にあることを訴えて、サテライトオフィス誘致の可能性ついて今後検討してみたいと考えております。
○議長(大山政司君)  佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君  八幡浜市はやっぱり中心部から離れているということで優位性がない、不透明だというふうな御答弁をいただきました。
 八幡浜市において、三好市と同じように若年層の雇用の場がないということは同じ条件にあると思いますし、高校を卒業して進学するにも市外、県外へ出るしかない、卒業後、地元に戻りたくても就職がない、こういう状況はほとんど同じではないかなというふうに思います。
 でもしかし、そういうことがないから、若い人がもう外に出ていって仕方ないんだという、この姿勢では幾らたっても状況は変化しないというのも現状にあると思いますので、もし八幡浜市においてサテライトオフィス誘致に取り組むとして、市内全域における今現在の八幡浜市が整備をされていると思われるブロードバンド網の状況であったりとか、もしサテライトオフィスを誘致することになったとして、そういう条件が整われているのかどうなのか、そのことをちょっと教えていただきたいなと思います。
○議長(大山政司君)  総務課長。
○総務課長(菊池司郎君)  当市のブロードバンド環境につきましては、平成21年度、22年度に総務省の補助事業を利用し、総事業費27億円をかけ、ほぼ全域のインフラ整備が終了しております。
 なお、参考までに、ブロードバンドの先進地である徳島県の場合は、県が市町村と連携して全県CATV網構想を推進し、県全域でのケーブルテレビ網の整備を進めた結果、CATV世帯普及率、県民世帯当たりの光ファイバー芯線距離数が全国でもトップクラスとなりました。その恵まれた情報インフラを活用し、情報通信関連産業に特化した企業誘致を積極的に行っているものでございます。
 最初にお話ししましたように、当地においても同様の整備を完了いたしております。
 以上です。
○議長(大山政司君)  佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君  ということは、方向として、サテライトオフィスの誘致をする条件としては八幡浜市は整っているということの理解でよろしいでしょうか。
○議長(大山政司君)  総務課長。
○総務課長(菊池司郎君)  はい、そのとおりでございます。
○議長(大山政司君)  佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君  この三好市ではサテライトオフィスの誘致に対する支援策として奨励措置を設けており、大阪や東京などの都市部での誘致セミナーの開催や、セミナーに参加した企業の中で三好市を見たいという企業を対象に現地視察ツアーを開催をされたりとか、今も言われたとおり、三好市、徳島県、地域住民、NPO、各種関係機関が協力して、地域を挙げてバックアップ体制をとっているということで今現在進展をしているということであります。平成25年3月に第1号となる人材紹介会社の誘致が実現しており、本年10月には5社目の誘致が実現したようであります。
 当市において、この三好市のような取り組みは、現在の環境下において一応受け入れる体制は整っているということでありましたけれども、今の八幡浜市における、今すぐにでも取り組んでいけれるであろう企業誘致の方法がもしほかの方法であるようでしたら、それを教えていただきたいなと思うんですが、どうでしょうか。
○議長(大山政司君)  商工観光課長。
○商工観光課長(久保田豊人君)  本市におきましては、サテライトオフィスに限るものではございませんが、市企業等誘致促進条例に基づき、投下固定資産額が2,000万円以上、常時雇用する従業員が3人以上の適用条件を満たし市長が認める場合に、製造業、情報通信業等を営む事業者に対する助成措置、また市情報通信関連企業誘致促進条例によりコールセンター等の誘致を図るなどの助成措置が設けられております。
 このほか、原子力発電施設等周辺地域企業立地支援給付金について、契約電力の増加があること、新規雇用者3人以上の適用条件を満たす場合、最大8年間、最大で電気料金75%程度の給付金、さらにはふるさと融資制度といたしまして、5人以上の新規雇用、融資対象費用が2,500万円以上の適用条件を満たす場合、対象費用の45%以内で13億5,000万円限度に地域総合整備財団の支援を得て行う無利子融資制度があります。現在、これらの奨励措置を設けて企業誘致に取り組んでいるところでございます。
 また、えひめ産業振興財団においては、南予地域に県外から移住し、サテライトオフィスの設置などをしたウエブ制作、デジタルコンテンツ制作関連などクリエーティブ産業人材が空きオフィスや空き家を拠点として行う事業に、オフィス賃料などの一部を助成する事業を行っております。
 今後市におきましても、先進事例を参考にしながら、サテライトオフィス誘致の可能性について調査研究をしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(大山政司君)  佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君  現在もいろいろな形で取り組まれておる歯ブラシ工場の誘致であったりとか、私が余り知らないだけかもしれませんが、いろんな形で市としても取り組まれておることも事実なのかなというふうに、今お聞きしながら思いました。
 人口減少への取り組みとしてはいろんな方向性で、またいろんな検討を市としても検討されて取り組む形で支援をされているということも事実なのではないかなというふうに今お聞きしながら思いましたが、ただそしたらすぐ人口がふえるかとか、若い人たちが移住してきてくれるとかというのは、すぐに結果が出る問題でもないのかもしれませんが、ただじっと構えて半年がたち、1年がたちという、この月日を重ねていくというのも、今の八幡浜市にはそういう状況にはないことも事実でありますので、しっかりまた今後も、いろんな先進地の取り組みなどを参考にされながら、少しでも若い人たちが定住してくださって、人口がふえて、本当に消滅の危機を迎えるようなことがないようにしっかりと取り組んでいきながら、有効な施策を八幡浜市にも取り入れていっていただきたいなというふうに要望をいたしておきます。
 それでは、大綱2に移らせていただきます。
 認知症についてということで、1点目に認知症サポーター養成講座の積極的な開催をということであります。
 まず、私も含めた市民の方々が認知症に対する正しい知識を持つこと、そして地域のみんなで温かく見守ってさしあげることが大事だと思います。
 そこで、認知症サポーター養成講座を受講していただくことで認知症への理解を深めることと、認知症の方への接し方を学ぶことができるのではないでしょうか。以前、お話をお聞きしたときには、市の職員さんなどを中心に講座を受講してもらっているとのことでしたが、その後積極的なサポーター養成講座の開催はできているのでしょうか、伺います。
○議長(大山政司君)  保健センター所長。
○保健センター所長(大本孝志君)  この認知症サポーターの養成講座につきましては、平成19年度より、認知症についての理解者をふやすことを目的に、認知症になっても住みやすいまちづくりの一環として実施しております。平成25年度までの7年間に5,000人近く受講をされております。今年度は、白浜老人クラブ、松蔭地区公民館の婦人学級など5回開催をいたしております。
 団体のみならず、お知り合いのグループなどでも、ある程度の人数が集まっていらっしゃれば、いつでもどこでも講師を派遣いたしますので、お気軽にお声をかけていただければと思っております。
 今後も、認知症サポーター養成講座についての周知に努めまして、サポーターの増加を目指し、認知症になっても安心して暮らせるまちづくりを目指してまいりたいと思っております。
○議長(大山政司君)  佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君  知識を持つということは本当に生活に生きてくると思います。私が思うのは、もちろん受けたいなと言われる方だけを対象にするのではなくて、今はやっぱり防災の関係もそうですし、こういう地域で認知症の方がもしおられるとしたら、やっぱり接し方であったりとか、家族も含めてのことではあるとは思うんですが、しっかりと相手の立場に立って接してあげるという、このことが大事になってくるという思いで、やっぱり知識で持っておくということはいざというときに何かの形で出せるのではないかということで、公民館単位で養成講座の開催を向こうからしてくださいというのを待つのではなくて、市の行政のほうから開催をしてみてはどうですかという提案をしてさしあげて、一人でも多くの方に養成講座を受講していただくという、この方向性のことができないかなという私の思いがありますが、いかがお考えでしょうか。
○議長(大山政司君)  保健センター所長。
○保健センター所長(大本孝志君)  今議員のほうからおっしゃっていただいた市のほうから開催日等を決めて、そちらで開催をしたいがというような提案は今のところはできてはおりませんが、今までの取り組みといたしましては、各地区公民館で開催をします高齢者学級等でサポーター養成講座を活用をいただいて、地区公民館の活動の一助としていただけるというようなことがありましたら御利用をいただきたいというようなことで、毎年各地区公民館に御案内を申し上げております。
 しかし、ほかの関連教室との関係もございまして、今年度においては松蔭地区公民館の婦人学級のみでの開催となっております。
 今後とも、各地区公民館の役員会の研修でありますとか、教室開催計画に取り入れていただくよう早目の御案内を心がけて、認知症サポーター養成講座の開催に努めてまいりたいと思っております。
○議長(大山政司君)  佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君  今お話しの中で言っていただきましたが、そしたら市民の方でまとまった人数があれば養成をすればいつでも開催をしていただけるということでよろしいでしょうか。
○議長(大山政司君)  保健センター所長。
○保健センター所長(大本孝志君)  一人、二人の仲間というのではちょっと効率も悪うございますので、せめて10人弱程度の仲間を集めていただきましたらば、それはいつでも時間帯にかかわらず講師を派遣させていただきたいと思っております。
○議長(大山政司君)  佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君  私もある程度の人数をそろえて受講させていただきたいというふうに思っておりますので、どうかよろしくお願いいたします。
 2点目に、認知症の早期発見チェックシステムの導入をということで、認知症を早期に発見する手助けとなるチェックシステムの導入を御提案申し上げたいと思います。
 このシステムは、市のホームページからアクセスでき、本人向けと介護者、家族向けの2種類のチェックシステムがあります。周囲が認知症と気づかず、こんなこともできないのとかという言葉がけの否定的な接し方をしてしまえば、あつれきを生み、人間関係が崩れるといったことが出てくることがあります。チェックすることで早期受診につながれば、病気の進行をおくらせることができるのではないかということで、愛媛県では10月に伊予市で導入をされました。導入時に3万円弱、月額2,000円程度の費用で運用できるそうですので、ぜひとも御検討いただきたいと思います。いかがお考えでしょうか。
○議長(大山政司君)  保健センター所長。
○保健センター所長(大本孝志君)  御提案ありがとうございます。
 認知症の早期発見については、早期治療による症状の悪化防止や周囲の方の理解ある対応が本人の周辺症状を軽減することにつながりますので、非常に大切なことであろうと思っております。
 まずは、御紹介いただきました早期発見システムが早期発見、早期治療に効果的に機能するのかにつきまして、導入自治体に問い合わせを行いまして、費用対効果を検証してみたいと思っております。
 今のところでは、アクセス件数は10月から始まって11月の2カ月間で1,200件から1,300件というふうにお伺いをしておりますが、これらから、インターネットにつながっていくと、最後に相談の場所を紹介するようなパターンになっておりますけれども、実際の相談の中で、これのホームページでしたからちょっと相談したんですというようなところまでは今のところはないというふうにはお伺いをしております。今後とも、先進地事例の様子を検証してみたいと思っております。
 また、八幡浜市のホームページにも、認知症の早期発見システム等に関する各種サイトがたくさんございますので、それらを案内するような情報を提供してまいりたいというふうに思っております。
○議長(大山政司君)  佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君  今八幡浜市のホームページにもそういうシステムがありますよというふうなお話でありましたが、なかなかホームページを開いて、そこまでたどり着ける、私なんかもどっちかといえばパソコン初心者のほうですので、なかなかそこまでたどり着けれるというとこまでには一般の市民の方でないでしょうし、ホームページを隅から隅まで読まれて、そういう取り組みがあるんやというふうに関心をしていただける方というのは非常に少ないのではないかなというふうに思いますので、もっと私は市全体、いろんな形のいろんな部署のところで思うことは、PRが下手だなというふうに思います。やっぱり市民の方が知っていれば利用もするでしょうし、八幡浜市はすごいことをされとるんやなあ、ほかの地域に比べたら先進的な取り組みをされとるんだなということも、私もこの市議会議員になってからいろんな形で、ああ、ほかの地域に比べたら八幡浜市は先進的な地域なんだということを非常に誇りに思いましたし、うれしいなというふうな思いも抱きましたが、いかんせん市民の方がそれを知る場所というか、広報に載せられたりとか、そういうことはあるとは思うんですが、目になかなかしづらいという、こういう現状もあるのではないかなというふうに思います。
 このチェックシステムにおいても、東海大学の市村医師とか、認知症の人と家族会の方という方たちが作成されたシステムだというふうにお伺いをしておりますので、現場でやっぱり認知症の方々を介護されよる方の意見だったりとか、医師の方の意見もそこに入った形の何かチェックシステムだそうですので、前向きな御検討を何とぞよろしくお願い申し上げます。要望にさせていただきます。
 それでは3点目、専用アプリで市民が投稿、地域の課題を担当課へということで、市民の皆様の困り事、例えば道路の陥没や地域の問題箇所、カーブミラーの設置依頼や改善してほしいことなど、こういうことをスマートフォンのアプリを活用してすぐに市の担当課に知らせることができるシステムを愛知県半田市が運用開始をいたしました。マイレポというこのシステムを利用するには、無料登録できる民間のスマホアプリを事前にダウンロードしていただいて、ユーザー登録をしておく、これはパソコンなどでも利用が可能になっているそうです。その上で、日常生活の中で問題箇所を見つけたら、アプリを起動してその場で写真を撮影、写真を撮るとGPS機能で自動的に場所の情報が特定をされ、簡単なコメントの書き込みでボタン一つで写真と状況、要望が正確に市役所の担当課に伝わるようになっているというシステムだそうです。
 情報を受け取った市の担当課では、問題の種類に応じて対応を検討し、経過を投稿者へ返信する、最終的に問題が改善した場合には、改善後の写真も添付して返信をし、市民にとっての利点は問題箇所に気づいたとしてもどこに連絡をすればいいのかわからない。電話ではうまく伝えられないなどの不安材料を取り除くことができるということ。また、行政にとっては目の届かない問題箇所を市民から指摘してもらうことで、きめ細かい対応が可能となること。社会インフラを長もちさせるために、早期発見、補修に向けた対策を市民協働で進めていこうというものであります。
 もちろん、現在市会議員の皆様方も市民の皆様からのお声をいただいて、各担当課へ現状の回復をお願いに伺うことがよくありますけれども、私たち市会議員もユーザーの登録をして、今までどおり市民の皆様の声を行政にしっかりと届けていくということに変わりはありません。
 1番には、市民の皆様はなかなか私たちが市に言っていったとしても、前向きの検討というのがなされにくい、声が届きにくいというお声も聞こえてきたりもしますので、やっぱりある意味垣根を、もう一つ市民の方が我が地域を私たちがという目線になっていただくためにも、こういうシステムも一つ方法ではないかなというふうに考えております。これも研究していただいて、導入を前向きに検討していただきたいと思います。どういうお考えをお持ちか、お聞かせください。
○議長(大山政司君)  総務企画部長。
○総務企画部長(中榮忠敏君)  自治体専用アプリケーションにつきましては、議員申されましたように、地域住民がふだん気づいた地域の問題や課題をウエブに投稿し、共有する情報共有システムとして注目が集まってきています。市民と行政が情報を相互発信、共有できる情報共有システムについては、メディアの注目度も高く、スマホの普及や地図サービスの充実もそれを後押ししており、既に大阪市や千葉市など全国数カ所の自治体が実証実験を済ませています。
 スマホ活用の効果としましては、市民の声がふえ、行政運営に反映できる。市民同士の情報交換により同じ目的を持った市民のつながりが深まる。また、避難場所情報をリアルタイムに提供でき、危機管理への対応が進むことなどが上げられます。
 さて、当市の情報発信、情報共有の取り組みですが、ことしの11月にホームページのリニューアル作業を終え、投稿だけであれば各課宛にメールを送信することも可能で、今後必要な機能についても追加改善していく予定であります。専用アプリを使用した情報共有システムの開発につきましては、他市の事例を見ましてもかなりの費用や時間もかかることが予想されます。まずは、市ホームページの機能の充実を優先に、なお導入の必要性について調査研究を進めてまいりたいと考えております。
○議長(大山政司君)  佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君  今の認知症の件でも一緒なんですが、ホームページで投稿だけをできるという、この情報がなかなか私らも事実知りませんでしたので、こういうことに関しても、ああ、それができるんであれば、もう少し市民の皆様の中からも各担当課への投稿をさせていただけるとなるとまたちょっと目線が変わってくるのかなというふうに思いましたので、今後ともしっかりとPRをしていただいて、いいことをされていることでありますので、みんなが知っとるよという、この状況に持っていくことが大事なのかなというふうに重ねて聞かせていただきました。前向きに検討していただくという御回答でしたので、またしっかり要望をさせていただいて、終わりにさせていただきたいと思います。
 4点目、雑誌スポンサー制度で図書館の経費削減をということであります。
 八幡浜市が使用する封筒に企業の広告を掲載して、広告料を負担していただくということをされておられると思いますが、今回提案したいのは、図書館に置いてある雑誌の購入費を企業などに負担してもらうかわりに、雑誌にかけるカバーに広告を掲載する雑誌スポンサー制度というものであります。
 これは、図書館の経費削減や地元企業のPRなどが目的で、図書館が作成した雑誌リストの中から提供誌を選び、1年間の購読料を負担すれば、雑誌カバーの表面にスポンサー名、裏面に全面広告を掲載できるというものであります。
 広告掲載期間は1年で、この制度を県内で初めて導入したのが熊本県の大津町という町だそうですが、この図書館では年間で延べ6万7,000回の雑誌の貸し出しがあり、多くの来館者が目にするものなので、企業にとってはPR効果、町にとっては雑誌購入費が経費削減になるという、そういうメリットがあるということでございました。
 この雑誌スポンサー制度、私はすごくいい制度だなあというふうに思いました。八幡浜市で取り入れてみてはどうかなというふうに思いますが、いかがお考えでしょうか。
○議長(大山政司君)  生涯学習課長。
○生涯学習課長(舛田昭彦君)  図書館では、利用者の増加を図る目的で今年度雑誌全般の見直しを行い、八幡浜市民図書館では60誌を100誌に、保内図書館では72誌を93誌にふやすことによって、県内有数、南予ではナンバーワンの雑誌充実度となり、利用者からも大変好評であります。
 また、保内図書館におきましては、オレンジベイフーズ株式会社様から、英語教育、外国語教育に役立てていただきたいとのことで、平成24年度から月額1万円の寄附をいただいており、その趣旨に沿う書籍を購入しております。
 雑誌スポンサー制度については、近年自治体図書館でスポンサーを募集しているところがあることは承知しております。期待できるメリットいたしましては、スポンサー企業側は公共の場に広告を出すことによって地域住民に社会貢献をアピールでき、図書館側は経費の削減ができるということであります。
 県内におきましても、松山市、宇和島市、新居浜市、大洲市が導入しておりますが、実際にスポンサーがつく雑誌数は、松山市でさえも17誌であり、当市の規模では経費削減効果は大きく望めないかもしれません。
 しかし、厳しい財政状況の折、削減できた経費で別の図書を購入することが可能になりますので、どうすればスポンサーについていただけるかなども含めて、導入している図書館のメリットやデメリットを調査研究し、前向きに検討したいと思います。
 以上でございます。
○議長(大山政司君)  佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君  経費削減につながるかどうか、ちょっと今おっしゃられたことの中から想像すると、余り効果が薄いのかなというふうには思いましたが、たとえそこに1,000円、1万円のお金であっても、削減できるのであれば取り組む可能性としては大いにあるのかなというふうに思いますので、どうか御検討のほどよろしくお願い申し上げます。
 それでは、大綱5、投票入場券についてお話をさせていただきます。
 最近行われた選挙においての投票率の低さには、正直唖然としております。有権者の方が投票に行かれないのにはさまざまな理由があるとは思いますが、高齢者の方など、行きたくても行けない方がふえていることも事実としてあると思います。
 私のほうにも、高齢者の方から、当日の投票には階段があるので行けないので、期日前投票に行きたい。だけども、投票所に行って、宣誓書を書くのに緊張すると。また、いろいろ聞かれるのが嫌で投票には行きたくないと言われる方がおりました。今は昔に比べれば宣誓書の書き方も非常に簡単になったとは思いますが、お年寄りの方には昔の記憶が抜けないというところがあるみたいで、自分の誕生日も、あの場に行って聞かれるとど忘れして出てこなかったと言われる方などもおりました。
 市においては、宣誓書をホームページなどから印刷して、事前に書いて投票所に持参できるといったことが現在できているのかどうかをお伺いいたします。
○議長(大山政司君)  総務課長。
○総務課長(菊池司郎君)  当市におきましては、宣誓書は期日前投票所の受付において記入する方式をとっており、現在のところ、ホームページから印刷して事前に記入することはできません。
 ただし、県内の各市の状況を見てみますと、ホームページからダウンロードできるようにしているところもふえてきておりますので、次回の選挙ではホームページから宣誓書をダウンロードできる方法がとれるよう検討したいと考えております。
 以上です。
○議長(大山政司君)  佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君  一歩前進、ありがたい話だと思います。
 地域によっては、投票入場券の今のはがき形式のあの裏面に宣誓書を印刷して郵送をしているという自治体もふえてきているというふうに伺っております。
 当市でこういう今の届いているはがきで裏面に印刷をして発送をするという、そういう方法をやってみようかというお考えはありませんでしょうか。
○議長(大山政司君)  総務課長。
○総務課長(菊池司郎君)  当市の入場券は、1世帯5人分までを1枚の圧着はがきで世帯ごとに郵送しておりますが、宣誓書を印刷すると、記入スペースを広くとる必要があるので、1人に1枚の入場券とし、有権者一人一人に郵送しなければなりません。その場合の費用を試算してみますと、はがきの印刷費が17万円から30万円に増加、郵送料が78万円から150万円に増加、合計で95万円から180万円と2倍程度に増加をいたします。入場券の裏には各種の案内事項も印刷する必要があり、宣誓書も印刷しますと、どうしても記入スペースが狭くなり、かえって有権者の方に不便を来すのではないかと危惧するところもあります。
 このように、費用面とスペースの関係から、現時点では入場券の裏に宣誓書を印刷することは考えておりません。
 以上です。
○議長(大山政司君)  佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君  誰に投票しても何も変わらない、こういう声はよく耳にいたしますし、そういうことが投票率にあらわれているのかなというふうに私自身も思いますが、私の一票を投じるんだというしっかりとした決意を持って必ず投票には行っていただきたいという、私はそういう思いでおります。一人でも多くの方の民意が反映されて、景気が上向き、明るい社会になることを期待を申し上げて、今回の私の質問を終わらせていただきます。どうか前向きの検討をよろしくお願い申し上げます。
 以上です。
○議長(大山政司君)  御苦労さんでした。
 休憩いたします。


   午後 3時34分 休憩
————————————————————————————————————————
   午後 3時50分 再開

○議長(大山政司君)  再開いたします。
 次、岩渕治樹議員。


〔岩渕治樹君登壇〕


○岩渕治樹君  それでは、質問通告書に従いまして、大綱1及び2に関して質問をさせていただきます。
 まず、大綱1、人口減少問題と八幡浜市の空き家対策について質問させていただきます。
 3月の一般質問にて、人口減少問題を取り上げさせていただきました。前回の質問では、とどまるところのない八幡浜の人口減少問題に一括して対応できるプロジェクトを立ち上げ、市庁舎内に部や課を横断したセクションをつくってはどうかと提案をいたしましたが、市長のお答えは残念ながらノーでありました。
 しかし、今まさに国政におきまして、地方の人口減少問題が内政の主要課題として認識され、安倍内閣は政府に新組織を発足し、ビジョン策定に着手をいたしました。これは、民間研究機関日本創成会議がことし5月に公表したいわゆる消滅自治体リストの公表が呼び水となり、急速に機運が高まったものと言われております。
 このリストは、20歳から39歳の若年女性の人口を、その地域の将来を決定づける指標とし、将来推計を自治体別に試算したものであります。人口流出も重視して計算し、調査対象1,800市町村の約半数896を消滅可能性都市としました。愛媛県では南予が多くリストされ、我が町八幡浜市も加えられております。消滅という言葉を用いたこの結論は極めて衝撃的であり、地方の人口問題への認識を大きく変えてしまうこととなりました。
 その流れを受けて、11月には、衆議院に続き参議院でもまち・ひと・しごと創生法案が可決され、地方自治体の判断で柔軟に使える交付金のめどが立ったところであります。しかし、同じ11月に安倍政権が突如解散し、今月の総選挙ではアベノミクスの是非や政局などの争点に隠されてしまいましたが、主要案件である地方創生の取り組みが今後どうなるのか、大いに注目したいところであります。
 いずれにしましても、地方創生に対する議論が盛んになったことで、東京の一極集中に歯どめをかけて、少子化と人口減少の克服を成長戦略に組み込んだことは大きな転換であります。
 また、各自治体のやる気が支援の前提であるという姿勢を国は強調していますが、上意下達ではなく、地方から発信することが今一番求められていると思います。
 まず、長年にわたり人口減少問題に直面している八幡浜市として、市民のためのあらゆる施策を人口減少に対抗するための試みであると認識してはどうでしょうか。住みやすく、子供たち、次世代にバトンタッチできるまちづくりを目指しているのであれば、結果的に必ず定住や移住に結びつくはずで、我が町八幡浜をよくしようという同じ方向を向いていると考えるべきだと思うのです。また、市民に対しても、ストップ・ザ・人口減少を掲げることは、意識の向上を促し、市民個々人に常に人口減少問題意識を持つという機運を醸成することができると考えます。
 そこで、前回と同じ質問をさせていただきますが、市庁舎内に定住、移住、婚活、これはもちろんのこと、たとえ一人でも二人でも八幡浜に住む人をふやしていくアンチ人口減少専門のセクションをつくることをぜひ考えていただきたいと思います。
 市長は、前回、別々に対応したほうがよいとお答えになりましたが、例えば婚活のプロジェクトと定住策などの住環境整備、そして保育所や学校の統廃合を含めた教育環境整備、さらに大きな枠組みの都市計画等々、包括的、俯瞰的に進めていかなければ、それぞれが単発的に終わってしまい、さまざまな要因を持つこの人口減少という大きな問題に抗することは難しいと私は考えます。
 包括的な人口減少問題対策課を置くことで、この難問に対しての市民のアイデアが集まり、各方面の情報が集約され、それをデータとして蓄えることで有効な施策が生まれてくると期待をいたします。また、人口減少対策に資する国、県の補助金や交付金の情報、補助事業参加などの窓口としての役割を担ってほしいと希望をいたします。改めて国が地方に目を向け、かじを切り始めた今こそがチャンスだと思うのですが、市長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
 次に、人口減少問題の延長線上にあり、全国的にも問題となっている空き家対策についてであります。
 2013年の空き家数は全国で820万戸、住宅総数に対する空き家率は13.5%であり、野村総研の計算によりますと、2023年、つまり今から9年後には全国で1,400万戸に達し、何と5軒に一軒が空き家になるという憂うべき結果が出ております。
 その要因としては、廃屋となった空き家の撤去が進まないという背景があると考えられます。日本の税制では、土地に対する固定資産税は住宅が建っていたほうが更地の場合の約6分の1で済むと言われており、この軽減措置は老朽化しても危険な状態になった住宅でも適応されるので、どんな古い住宅でも残しておいたほうが所有者には有利ということになり、積極的な対策が進まないのが現状です。
 また、相続された空き家全体のうち、売却や賃貸などが見込めるもの、これは半分にも満たず、時とともに、孫の代になって相続人がふえるなどが原因で合意での処分が難しくなるケースも目立ってきたようです。
 空き家対策法として、先月19日の参院本会議におきまして、空き家対策推進特別措置法が全会一致で可決成立をいたしました。空き家の実態を把握して、対策を実施しやすくするため、市町村がこれまで利用できなかった固定資産税の納税情報を活用できるようにすることが柱となっております。
 また、市町村には、1、倒壊のおそれがある、2、衛生面において有害、3、著しく景観を損なっているなどに該当する空き家を特定空き家とし、立入調査権限を与え、撤去や修繕を所有者に命令できる権限も付与して、違反した場合は50万円以下の過料を科すこともできるようになりました。
 また、今回は盛り込まれませんでしたが、建物を残した場合での固定資産税の軽減措置を見直そうという動きもありますので、空き家対策は着実に進展していると見ることができます。
 また、使える空き家の利活用の促進については、地方の自治体を中心に空き家バンクを設ける例がふえております。ウエブサイトに情報を掲載して、需給の仲介を行うとともに、改修費補助などの実施をしております。田舎暮らしを志向する若者やリタイア層、手に職を持って仕事場を探している方々、農業を始めたいという方々などが空き家バンクを利用するケースがふえつつあります。
 その成功例としては、長野県佐久市が2008年から空き家バンクに取り組み、かなりの成果を上げていると聞いております。現地には移住交流相談員を、東京には推進員を1名ずつ置いて、現地の相談員には佐久市に移住した方を任命し、物件紹介のほかにも地元の魅力や移住者ならではの経験談なども伝える等、きめ細やかな対応をしているそうです。また、移住希望者には2週間まで無料で利用できる移住体験住宅を用意し、新たに助成策を考えるなど、市を挙げて移住者の受け入れに努力をされております。
 空き家の管理を促す条例を施行している自治体は、ことし4月時点で全国350以上、また条例化を検討中の自治体も300ほどあります。愛媛県全体の空き家率は、総務省の2013年の調査では16.9%と、何と全国ワースト2位になっています。
 県内での取り組み例では、内子町では移住を促す対策として、就農希望者を募って、1年から2年、農業を学んでもらってるそうです。チーズづくり、木工業などをするための移住希望者など、7年以降、町を通じて移住したのは49世帯、113人という実績があるということです。
 また、NPO法人ふるさと回帰支援センターでは、愛媛県での移住体験の参加者を募集しております。宇和島市、伊予市、西予市、内子町、久万高原町、鬼北町がそれぞれ地場産業の体験と地域との交流会を2泊3日で企画しております。地方の暮らしを実感し、そこに住む人と触れ合うことで、移住は決してハードルが高いものではないということも伝えることができます。そして、移住するためにはまず住まいが必要です。地元の仕事に適したロケーションの住まいを提供するためには、移住者と受け入れ先双方にとって利益の大きな空き家の利活用、これをぜひすべきと考えます。
 空き家を減らすことは、1つには景観や防犯などに役立ちます。家屋は放置されたままだと、思わぬ危険が生じることもあります。例えば、通学路など、日常的に通行の多い道路沿いならば、屋根瓦や壁の一部の落下事故が懸念され、さらに老朽化により地震などで倒壊して、避難路を塞ぐことがあるかもしれません。管理されていなければ、心ないごみの投棄や火災の発生の心配もあるでしょう。いずれにしても、早急に空き家対策を構築していかなければなりません。
 取り組みを始めるに当たって目指すこと、要はまず実績をつくることではないでしょうか。さまざまな施策において、まず動いて、試して、実際に目に見える形にしなければ、その成功も失敗も経験することができず、そこから先には進めません。できないのも立派なデータなのです。
 市は、できるだけ早急に空き家データベースづくりに着手し、あわせて空き家バンクを構築し、移住希望者の登録も募るべきだと思います。そして、使える空き家を整備し、不動産業者と連携して、賃貸または売買に供し、移住希望者に情報を提供し、仲介をする。新規就農を希望する移住者には、市がマッチングして後継者を探している農家、高齢などが原因で手助けを必要としている農家等を紹介し、仕事に合った地域の空き家を借りてもらう。市が主導して、就農体験研修を行い、空き家を活用した住まいの提供と合わせて、移住希望者をサポートし、定住を図る等々、先進地からの情報を収集し、当市に合った施策を研究開発すべきと考えます。
 そこで、改めて当市の空き家の現状と当市としての取り組みをお尋ねいたします。
 八幡浜市で暮らしていれば、そこここでいや応なく空き家を目にするはずです。さまざまな御事情で住むことができなくなった、建築年数もまちまちな家屋が当市には一体何軒くらい存在するのか。まさに今、こうした法整備が着々と進められている状況にもかかわらず、当市の現状としては、データとしての空き家情報などがまだ手つかずであると聞きました。市内の実態調査とデータベース構築の予定はあるのでしょうか。空き家のデータベース化への取り組みがなぜこのように進まないまま放置状態にされているのかをお聞かせいただきたいと思います。
 また、今後、空き家対策推進特別措置法に基づく倒壊のおそれのある空き家等の改善と撤去を市民の安全のためにすぐにも取り組まなければならないと考えますが、どのように対応しようとお考えでしょうか。
 あわせて、空き家の利活用を促進し、移住や定住に生かすべく、市民のために市がなすべき施策の方向性を聞かせていただきたいと思います。
 次に、大綱2の犬と人間の理想的共生について質問をさせていただきます。
 八幡浜市内で犬を飼っておられる市民がどれほどおられるのか、正確な数字は定かではありません。狂犬病の予防接種、これに登録されている方、1,800頭余りが登録をされているようですが、実際にはもっと多くの犬が市内にはいると見られています。
 町を歩いてみれば、愛犬とともに散歩をされている方にかなりの頻度で会うことができます。犬を散歩させている愛犬家の方の表情は実に穏やかで、犬と接することで実際に気持ちが豊かになっていることが表情にあらわれていると思います。少子・高齢化の時代にあって、家族としての犬の役割には一定以上の大きなものがあるのではないでしょうか。犬と人はともに暮らしていると、気持ちが通じ合っていくものです。言葉は理解できなくても、犬は飼い主の心の動きまでしっかりと感じ取る賢い動物なのです。まさに家族であります。できれば、生活の多くの場面で犬とともに過ごしたいと思うのが愛犬家というものです。
 例えば、犬と一緒に散歩に出たとき、公園があれば少しの間、ベンチで腰かけて、愛犬とともにゆっくりと過ごしたいと願うことでありましょう。ところが、八幡浜ではそれはできません。多くの公園の入り口には、犬の散歩は禁止ですというような注意書きがあり、それはある意味常識となってしまっているのです。
 しかし、八幡浜市都市公園条例にも、公園内での飼い犬の散歩を明確に禁止する文言はありません。行為の禁止1から8までの禁止事項の中で、犬の入園を断る理由に結びつけられそうなのは、1の公園を損傷し、または汚損すること、それと8の公園の管理上、支障があると認められる行為、この2つの項目ではないかと思いますが、定かではありません。全国の自治体が管理する公園で、犬の散歩を禁止としている割合はわかりませんが、かなりの数に上るとは思います。
 しかし、愛犬家からは、市民のための公園から飼い犬を除害するのは不当ではないかという声が聞かれます。確かに全ての市民の憩いの場として公園は設置されているのですから、愛犬家だけが一方的にその権利を享受できないというのも不公平な話であります。
 一方で、公園利用者の中には犬を好きではない人、近くに寄るだけでも怖いと感じる人もおられるかもしれませんし、飼い主のマナー意識によっては他人に配慮が足りないケースもあるかもしれません。
 ただ、公園は文字どおり公の場所ですので、犬を連れているかいなかというより以前に、自分以外のほかの方と同等の権利と義務を持って互いに配慮しながら利用すべき場所だと思うのです。そのため、公園に犬の散歩禁止の看板を立てられるということは、愛犬家からすると、頭から犬は迷惑をかけるものと一方的に決めつけられたとしか受け取れません。犬に対する何らかの苦情や排せつ物の処置に関しても、それぞれのケースで判断すべきで、一律犬を入園禁止にするのはまさに理不尽で不公平な断罪だと思います。それよりも、きちんと利用上のルールをつくり、愛犬家にマナーをしっかりと守るよう促した上で公園の利用をしてもらうようにすればよいと思いますし、それが公平な判断だと考えます。
 他県のある自治体の公園には、犬の散歩の際のお願いと書かれた看板が立っております。そこには、児童コーナーには犬を入れない、小さな子供には近づけない、リードを必ずつける、ベンチには乗せない、植え込みには入れない、おしっこは場所に配慮し、水をかける、水道の蛇口から水を飲ませない、ふんは持ち帰る、ブラッシングをしない等々の項目が書かれてあり、マナー違反が続くと再度立ち入りが禁止になります、飼い主さん同士がよく声をかけ合い、誰もが気持ちよく利用できる公園にしましょうと締めくくってあります。まさに愛犬家同士のマナー向上の自助努力を促し、公園を愛犬家と犬に開放し、市民みんなで利用しましょうとうたっております。
 飼い主がマナーを守るのは、みずからと愛犬のためでもあります。マナーを遵守し、他人への配慮を大切にしてこそ本当の愛犬家であります。そして、本来この自治体のようにすべきだと強く思います。迷惑をかけるかもしれないからといって一方的に禁止するのではなく、犬と人間が優しい関係を保って共生する文化をつくるべきだと思います。我が町でも、数多くいる愛犬家のために、ぜひ犬の散歩禁止の看板を今御紹介したように犬の散歩はルールを守り、みんなで気持ちよく利用しましょうの看板に立てかえていただきたいと思います。
 都市公園条例の改正等はしなくてもできますので、あとは愛犬家とそうでない方、双方の認知と理解の問題だけだと考えます。犬を家族同様に大切にし、かわいがっている善良な市民のために、ぜひ早急に英断を下していただきたい、市長のお考えをお聞かせください。
 次に、今各地に続々とドッグランがつくられております。新しいところでは、松山市内にカフェやレストランが併設された西日本最大級とうたった屋内型ドッグランが開業されたそうです。
 先日、愛媛県が4月にオープンした松山の総合公園のドッグランを見てまいりました。平日でしたので、利用者は5組ほどでしたが、入れかわり立ちかわりに利用者が訪れ、大変にぎやかでございました。総合公園の外れの丘の斜面を利用した十分に広い施設で、管理人は置かず、登録や予防接種を済ませ、飲食は禁止、また発情期を避けるなど、幾つかのルールを守ればどなたでも無料、無登録で利用できます。基本的には利用者同士の良識と自己責任に任せている施設であります。
 ドッグランは、御存じのように、柵の中で犬を自由に思い切り走らせたり遊ばせたりできる、愛犬家にとっては夢のような施設であります。犬のストレス解消にもなり、犬が自由に遊ぶ姿を見ることは借り主にとっても癒やしとなりますし、愛犬家同士の交流も図れます。初めて会った家族同士が、飼い犬を通じて楽しげに談笑している姿は非常にほほ笑ましいものがありました。
 この八幡浜周辺には、恐らくドッグランの施設は皆無と思われます。市として、近隣の自治体に先立ち、公園の犬への開放、あわせてドッグランの創設などの取り組みを進めることで、犬と愛犬家に優しい町として八幡浜市の名を知らしめることができると思います。ひいては、子供たちの情操にもよい影響を与えることが期待でき、動物愛護の精神を実地で学ぶことができることと期待をいたします。
 例えば、市が所有する使い道の定まっていない土地があれば、簡単な柵をめぐらすだけで創設をすることができます。近場では、大洲平野にある運動公園内の緑地などは理想的で、クローバーなどの雑草がびっしりと生えていて、犬も走りやすく、平地として造成されているので、飼い主も犬を見やすいし、何よりも十分過ぎるほどの広さがあります。八幡浜市内で適当な土地があれば、ぜひともドッグランを利用案の候補として検討してもらいたいと思いますが、いかがでしょうか。
 最後に、犬と人との共生を考える上で避けては通れない重要な問題があります。その問題に対する画期的な取り組みを御紹介いたします。
 広島県神石高原町は、NPOピースウィンズ・ジャパンと協力して、ふるさと納税制度を犬の殺処分ゼロに活用するプロジェクトを始めました。この仕組みを利用して、神石高原町に寄附をすると、寄附額の95%が殺処分ゼロを目指すピースウィンズ・ジャパンの活動費に、残りの5%が町の事業費に使われます。ピースウィンズ・ジャパンでは、引き取った犬の飼い主が決まるまで、寄附金で飼育、保護をする活動などをしております。ふるさと納税した人は、確定申告をすることにより、寄附額のうち2,000円を除いた額は所得税や住民税から差し引かれます。自治体と民間が提携し、ふるさと納税の制度を殺処分ゼロに生かす取り組みは全国初だそうで、非常に有意義かつ動物愛護にあふれた取り組みだと思います。
 一説では、全国で年間4万頭もの犬が殺処分されているそうです。殺処分ゼロを目指す自治体は徐々にふえつつあるようで、熊本県の例では、特に行政が安易な犬の引き取りはしない、これを徹底し、また職員は飼い主に嫌われることをいとわず、根気強く説得をして犬を捨てることを思いとどまらせるそうです。かなり難しい作業だとは思いますが、殺処分を行っていた職員はもう殺処分はしたくない、こういった強い思いで仕事に取り組んでいるそうです。
 先日来、ニュースで報じられていたように、小型犬種が大量に捨てられたという実に痛ましい事件がございました。悪質かつ無責任なブリーダーが関与していたようで、行政の殺処分と同一軸で考えることはできませんが、愛犬家ならずとも、どちらもゼロになるよう努力をしていかなければならない問題だと思います。
 ここで、愛媛県のデータを取り上げませんが、参考までに、当市が年間引き取る犬の頭数と処置はどうしているのか、それを教えていただきたいと思います。
 以上、大綱1、大綱2に対しまして誠実なる御答弁をお願いいたします。
○議長(大山政司君)  市長。
○市長(大城一郎君)  岩渕議員御質問の大綱1、人口減問題と八幡浜市の空き家対策の人口減少対策のための庁内横断的なプロジェクトチームをつくる考えはないかとの質問にお答えをいたします。
 人口減少対策は、子育てや結婚支援、後継者の育成を含めた地場産業の振興、企業誘致や移住者の促進、住環境の整備充実など、分野が多岐にわたることから、庁内横断的な取り組みが不可欠であることは御提言のとおりであります。
 ことし10月に県により実施されたアンケートの結果を見ましても、県内6市町が人口減少問題に対して総合的に対応する予定と答えており、今後人口減少対策に関するプロジェクトチーム等を設置する自治体も幾つか出てくるものと思っております。
 当市におきましては、これまでのところ、プロジェクトチームの組織化について具体的な検討はしておりませんが、少なくともさまざまな分野・部署での施策が連動し、相乗効果を生むような仕組みづくり、より効果的な施策に改善していくための検証機能を強化していく必要性はあると認識をしております。
 いずれにしましても、人口減少対策は地域の存続にかかわる根幹的な課題でありますので、当市にとってどのような組織、体制で取り組むのがベストなのか、今後十分に検討してまいりたいと思っております。
 その他の質問に対しましては、各担当の部課長から答弁をさせます。
○議長(大山政司君)  産業建設部長。
○産業建設部長(中岡 勲君)  それでは、私のほうよりは、御質問の八幡浜市の空き家対策について一括してお答えいたします。
 今まで当市においては、各事業の条件により各担当課が個別にそれぞれ対応いたしておりましたので、市全体としての情報収集と情報の共有はできておりませんでした。
 先月27日に公布された空家等対策の推進に関する特別措置法において、市町村は国の基本指針に即した空き家等対策計画を策定することを求められておりますので、今後調査等を実施した後、市の状況を検討し、計画策定をする必要があるものと思っております。
 また、この法律では、空き家等について情報収集のための立入調査や固定資産税情報の内部利用を可能とし、データベースの整備等を行うよう努力することが求められていますことから、今後データベースの整備を進めていかなければならないものと考えております。
 同時に、著しく危険な老朽危険空き家等については、空き家等対策計画へ反映し、効果的な対策を実施できるよう、今後検討を重ねていく必要があるものと考えております。
 空き家の有効利用につきましては、大分県豊後高田市が空き家バンク事業や体験入居、リフォームなど数々の補助事業を実施、また大分市では空き家へ子育て世帯が入居する場合に家賃補助を行うなど、空き家対策を実施している事例もございます。全国的には、自治体だけでなく、NPOによる空き家情報の提供や定住支援、管理見守りサービス、改修費補助、別用途への改修などが実施されており、今後市全体でこの空き家の有効利用を検討する必要があるのではないかと考えております。
○議長(大山政司君)  建設課長。
○建設課長(矢野 武君)  大綱2、犬と人間との理想的共生についての1点目、犬を公園に入れるようにできないかという質問についてお答えいたします。
 議員御質問のとおり、八幡浜市都市公園条例の中には犬の散歩を禁止する明確な規定はありません。しかしながら、一部の公園で犬の散歩を遠慮させていただいている背景には、過去に飼い主によるふんの後始末や公園内で犬を放したりする行為に対し、地域の皆様や公園を利用される方からの苦情があったからであります。
 近年、ペットの多くは家族として、パートナーとして私たちの暮らしに密接にかかわり、心を癒やしてくれる対象として人と共生する存在となってきていることも事実であります。
 しかしながら、必ずしも皆様が犬好きとは限らないこと、犬の毛などのアレルギー体質の方がおられること、犬の排せつ物についていまだに苦情が寄せられていることなどから、お互いが納得できる方策を見出すことは大変難しい問題であります。公園は子供たちが多く利用し、安心して遊べたり、くつろげる場所であることから、犬の排せつ物の放置がなくなり、愛犬家の方もそうでない方も公園内において共存できる環境が整えば、公園内での犬の散歩について検討したいと思いますが、現状では現在の運用を継続することがベターではないかと考えております。
 愛犬家の皆様には、家族同様の愛犬と公園に入園できず御不便をおかけしますが、平成23年6月1日施行の八幡浜のまちをみんなできれいにする条例の目的が実現でき、一日も早くこのようなお願いをしなくても犬と人間との理想的共生が可能となる日が来ることを期待しております。
 以上です。
○議長(大山政司君)  市民福祉部長。
○市民福祉部長(若宮髙治君)  大綱2の2点目、市有地の活用方法としてドッグラン施設をつくってはどうかについてお答えいたします。
 ドッグラン施設は、犬の飼い主にとっては引き綱、リードを外し、自由に運動させることができるため、喜ばれる施設であると思います。
 しかしながら、施設の性格上、利用が限られる傾向があることや、当市は犬を散歩させる場所が少ない都心部とは状況が異なることから、当面の課題になっていない状況です。
 今後、市民から具体的な要望があれば、県内外の他施設の状況も調査し、検討したいと思います。
 以上です。
○議長(大山政司君)  生活環境課長。
○生活環境課長(菊池和弥君)  それでは、市に持ち込まれる犬の数と処置の現状についてお答えをします。
 今年度は、12月1日現在で市に持ち込まれた犬の数は、市が捕獲した犬も含めまして22匹であり、市で犬を管理した場合、犬を保護あるいは捕獲した場所、あるいは犬の種類、性別等について公示をいたします。あわせて、迷い犬につきましては、市のホームページにも掲載するようにしております。それでも飼い主等があらわれなければ、愛媛県動物愛護センターに送致をしており、その数は今年度で21匹となっております。
 以上です。
○議長(大山政司君)  岩渕治樹議員。
○岩渕治樹君  人口減少問題に対しましては、市長は前はゼロ回答というような形だったんですが、今回は非常にいいお答えをしていただきまして、ありがとうございます。
 また、空き家の対策につきまして、一番問題な空き家がなぜ減らないか、これは先ほども私の質問の中にございました税制問題、これがかなり大きな部分を占めていると思います。こちらの税制問題に関しましてちょっと御紹介をさせていただきまして、また再質問をさせていただきます。
 空き家の税制優遇措置、これがやはり撤去を妨げているというのは、これは事実でありまして、いろいろ各自治体で対策のほうがとられていますが、大きく分けて3つございます。大して長くないので、御紹介します。
 1つ目は、富山市で2年ほど前からとられている方法でありまして、空き家が住宅として使われていないと判断した場合は、税制優遇措置の適用を解除する、もうそのまま解除してしまうという方法であります。しかし、スタンスとして、これは別に空き家の撤去を促すためのものではなくて、要するに課税の適正化ということが名目になっておりまして、副次的に撤去が進めばいいかなというようなスタンスだそうであります。
 2つ目は、危険になった住宅の特例は解除をいたしますが、撤去を促すため、一定期間の猶予を与えるというものであります。新潟県の見附市では、老朽危険家屋と認定された空き家で、緊急的に市が行う危険回避措置に対する同意書を提出すれば、税制優遇措置の適用解除を2年間猶予すると、こういった措置をしております。同様に富山県立山町では、老朽住宅に認定された危険な空き家を認定から1年以内に所有者が撤去すれば、増税分を最大2年間に限り減免するとしております。
 3つ目は、これはかなりハードルが高い方法ですけれども、東京都文京区の例でございますが、空き家のスペースを公園などに公共スペースとして活用する場合に限り固定資産税を減免するというものです。所有者の同意を得て無償で取り壊し、跡地を区が無償で借り受ける、非常に都合のいい全国的にも珍しい例であります。
 このように各地で独自の動きをしておりますが、これはもうかなり何年も前から始まっておりますが、そもそも固定資産税は地方税ということで国の対応を待たずとも独自に制度の見直しができるはずですが、この点に関しましてどうお考えでしょうか。
○議長(大山政司君)  総務企画部長。
○総務企画部長(中榮忠敏君)  この税の問題につきましては、確かに市税条例がありますが、大もとはやはり国の税制改正に基づく内容によって市としてどう改正をしていくかということでございまして、単独にはなかなか市としてはそれはできないというふうに思います。
 ただ、この件につきましてはいろんな問題を含んでおりまして、総務省においても来年度の税制改正の中でこの件について検討していきたいというふうなことは承知をしておりますので、その動きを見守っていきたいなというふうに思います。
○議長(大山政司君)  岩渕治樹議員。
○岩渕治樹君  先ほどの答弁にもありましたが、特に危険な空き家ですね、こちらのほうをとにかく早目に、早急に、そういった権利関係等も含めてしっかりと把握してなくしていきたいと、なくしていただきたいと思っております。
 また、大綱2のワンちゃんのほうに関しましては、どちらかというときれいにまとめていただきまして、やんわりと断られたような形になりましたが、私がなぜこういったことを今回取り上げたかと言いますと、この底流には、実は八幡浜、これをどうやってアピールをしたいか、どうやってアピールをしていくべきか、これが流れております。
 というのは、ある漁業にこれは携わっている方ですが、先日、東京のほうに物産展に出品するために行かれまして、出品をしたんですけれども、同じようなものをほかの市でもつくって、並べてもそんなに遜色がないと、特徴が出せないとおっしゃってました。八幡浜と言っても、ほとんどの方が知らないと、やっぱりこれは何とかしてもらわなきゃいかんと。少しでも、例えばネットでも構いません、本当に小さないわゆる情報から八幡浜が知られるように何とかするべきであると思いますし、このたかが犬、されど犬、こういった犬を使って、使うという言い方は悪いですけれども、やっぱり市をアピールする、こういうほかとは違う差別化をするというのも一つのこれは案ですので。
 先ほど答弁のほうでも、どちらかというとやっぱり嫌犬家の方にくみするような御答弁がありましたが、それは皆でお互い話し合ったり、注意し合ったりしながら改善をしていくというのが、これが文化と私はいうものだと思います。ですから、拒否をするのではなく、やはり前向きに考えていただきたいと思っております。
 先日、ゆるキャラグランプリで3位に輝きましたみきゃんは、ミカンと犬がモチーフになっております。また、愛媛県は地図で見たら犬が元気よく走り回っている形になっております。これはもう絶対関連がありますので、ぜひこの八幡浜からワンちゃんを大事にしようという発信をしていただきたいと特に希望いたしまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(大山政司君)  以上で通告による一般質問は終わりました。
 これをもって一般質問を終結いたします。
 お諮りいたします。
 議事の都合により、明9日は休会いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。


(「異議なし」と呼ぶ者あり)


○議長(大山政司君)  御異議なしと認めます。よって、明9日は休会することに決しました。


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○議長(大山政司君)  これにて本日の会議を閉じます。
 以上で本日の日程は全部終了いたしました。
 明9日は休会であります。10日は午前10時から会議を開き、議案に対する質疑を行います。


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○議長(大山政司君)  本日はこれにて散会いたします。


午後 4時30分 散会

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