公開日 2015年08月20日
議事日程 第2号
平成27年6月8日(月) 午前10時開議
第1
会議録署名議員の指名
第2
一般質問
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本日の会議に付した事件
日程第1
会議録署名議員の指名
日程第2
一般質問
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出席議員(16名)
1番 西 山 一 規 君
2番 佐々木 加代子 君
3番 竹 内 秀 明 君
4番 岩 渕 治 樹 君
5番 平 家 恭 治 君
6番 河 野 裕 保 君
7番 石 崎 久 次 君
8番 樋 田 都 君
9番 新 宮 康 史 君
10番 上 田 浩 志 君
11番 井 上 和 浩 君
12番 遠 藤 素 子 君
13番 宮 本 明 裕 君
14番 山 本 儀 夫 君
15番 大 山 政 司 君
16番 萩 森 良 房 君
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欠席議員(なし)
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説明のため出席した者の職氏名
市長 大 城 一 郎 君
副市長 橋 本 顯 治 君
総務企画部長 中 榮 忠 敏 君
市民福祉部長 若 宮 髙 治 君
産業建設部長 中 岡 勲 君
政策推進課長 新 田 幸 一 君
総務課長 舛 田 昭 彦 君
財政課長 藤 堂 耕 治 君
税務課長 大 森 幸 二 君
市民課長 菊 池 正 康 君
保内庁舎管理課長 坂 井 浩 二 君
生活環境課長 山 本 真 君
社会福祉課長 二 宮 貴 生 君
保健センター所長 大 本 孝 志 君
医療対策課長(兼)
市立病院新病院整備課長 菊 池 敏 秀 君
人権啓発課長 都 築 眞 一 君
水産港湾課長 和 田 有 二 君
建設課長 矢 野 武 君
農林課長(併)
農業委員会事務局長 菊 池 誠 一 君
商工観光課長 久保田 豊 人 君
下水道課長 山 内 慎 一 君
水道課長 山 本 健 二 君
市立病院事務局長 菊 池 司 郎 君
会計管理者 原 田 磯 志 君
教育委員会委員長 菊 池 誠 君
教育長 増 池 武 雄 君
学校教育課長 藤 原 賢 一 君
生涯学習課長 河 野 謙 二 君
代表監査委員 中 島 和 久 君
監査事務局長 阿 部 孝 君
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会議に出席した議会事務局職員
事務局長 菊 池 和 弥 君
事務局次長兼議事係長 田 本 憲一郎 君
調査係長 松 本 克 之 君
書記 堀 口 貴 史 君
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午前10時00分 開議
○議長(大山政司君) これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程は、お手元に配付してあるとおりであります。
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○議長(大山政司君) 日程第1 会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、議長において4番 岩渕治樹議員、12番 遠藤素子議員を指名いたします。
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○議長(大山政司君) 日程第2 一般質問を行います。
順次、質問を許します。
井上和浩議員。
〔井上和浩君登壇〕
○井上和浩君 皆さん、おはようございます。
私は、質問通告書に従って、大綱3点につき質問をいたします。関係理事者には、誠意ある答弁をお願いをいたします。
それでは、大綱1、市独自の政策の必要性についてを質問をしたいと思います。
中央集権システムから権限や財源が地方へ分権されるという地方分権一括法が成立をして15年余り、各周辺自治体においても国の指針に従い、その政策を信じて今日まで取り組んでまいりました。
しかし、画一的な基準やルールを土台とした横並びの行政施策では、それぞれの自治体が地域の特色を前面に出してアピールすることはできにくい。市の財政事情とあわせた財政に見合った施策が必要ではあるが、今は思い切った独自性の強い施策が必要と思われる。特に人口減少問題は深刻な問題であり、これまでエンゼルプラン、新エンゼルプランと国を挙げて取り組んで15年以上を経過したが、人口減少は一段と拍車がかかっている現状であります。
本市においても、第3次行政改革大綱の中で予測されているように、平成17年合併当時、4万1,264人いた人口が、平成37年には3万人まで減少すると予測をされておられます。
国では人口減少問題を中核とした地方創生が始動したところですが、人口減少は行政の運営上余りにも多方面に及ぼす影響が大きいだけに、官民一体となった独自性の強い施策が必要と思われます。諸外国では、対策として家庭や教育費を助成することで改善をしたフランスの例など報告をされております。容易なことではないが、地域の特性を十分配慮した計画で、思い切った独自性のある施策を展開していく必要があると思われます。
本議会の初日冒頭での市長の総括説明で、これらの問題についてはオール八幡浜で地方創生に真正面から取り組んでいくことの発表があったばかりですが、以下の何点かを提案し、これに対する考えを伺います。
その1、本市にあっては、合併当時、出産祝い金制度があったが、現在は廃止をされております。八幡浜市においては、変化する時代の中で、その時代にベストな判断がされ、若年女性の結婚や子育て支援に丁寧に配慮した政策を実施してきたわけでありますが、今日の人口減少問題を考えると、自治体の消滅ということさえも危機感を持たざるを得ません。再度、出産祝い金制度を独自な政策として見直してみてはどうでしょうか。
2、平成16年に2世帯住宅建設に支援策はとれないかと質問したことを思い出します。このたび、東温市が三世代同居支え愛家族支援事業補助金制度を四国で唯一取り組まれたことに大いに共感をしている次第です。この2世帯同居住宅は、家族間における支え合いや家庭教育の面からも大切であることを提案いたしました。1980年代のバブル期に経済優先の国策で生まれた核家族化現象が、家族間において孫やひ孫とかかわる機会をほぼ奪ってしまうという環境をつくり上げた。結果、人間形成において大切な時期の家庭教育が行き届かないまま子供が成長をしていく、そのことに不安を覚えて、三世代同居住宅建設や改築に支援する施策を検討されてはどうかと提案をいたしました。検討されてはどうでしょうか。
3、人口減少問題に対して地方公共団体間で連携をして取り組んでいる数多くの事業のうち、婚活事業は統計の上から見ると最も多い施策であると発表されております。本市にあっても、地域内に限った婚活事業とせず、異なった自治体との姉妹提携なども考えに入れ、行政が一体となり、それぞれが連携し合った形の婚活事業とすることが大切と思うが、伺います。
大綱2、環境センター関連と環境美化活動の現況についてを質問いたします。
現代社会において、人間の普通の生活活動が自然生態系を壊し、気候の変動や大気汚染など、健康にかかわる環境汚染問題が無視することのできない深刻な状況を引き起こしております。人が自然と共存して生きていく上で、環境とのかかわりについて正しい知識を持つことは、重要かつ大切な問題であります。現在、普通の日常生活によって必然的に出てくる生活ごみの量は、南環境センターにおいて2市1町のごみで日量60トンを受け入れ、処理されております。循環型社会形成のため、一般廃棄物の減量化、再資源化を目指し、生活系一般廃棄物は細かく分別され、減量化に向けて努力されているにもかかわらず、排出されるその量は一向に減る傾向にないのが現状です。
以下、何点かにつき質問をしたいと思います。
1、個々の自治体によってはごみ焼却熱を利用して自家発電を行い、施設内で使用する電気エネルギーをほぼ補っているところもあると聞くが、当市の焼却炉規模において自家発電設備の立ち上げはできないものか。また、参考までに、現在の施設での電気使用料金は幾ら程度か、伺います。
2、当市においてもごみの問題は「八幡浜のくらし」という冊子に沿って、小学4年生を対象に学習されていることは承知をしております。
最近、広島県福山市の焼却施設を視察する機会があり、小学4、5、6年生を対象に行っている学習講座を知ることができました。「わたしたちのくらしと環境」という冊子を使って、ごみ問題だけに限定をせず、広く環境問題全般にわたって学習する環境センターからの出前講座による紹介がありました。小学生のときから環境問題を正しく理解し、環境に対する規範意識を持たせることは、大人になったとき、生かされる大切な教育と思うが、このような取り組みを考えてみてはどうでしょうか、伺います。
3、以前、環境美化推進員を委嘱して環境美化行政に取り組むことが約束されていたが、現在その取り組みはどのように実施されているか、伺います。
4、平成19年に移動性の不法投棄を監視するためのカメラを購入し、罰則規定まで設けてその効果を調査していたが、現在どのように活用されているか、伺います。
また、映像は定期的にチェックすることになっていたが、問題となるような事例はなかったか、お伺いをします。
5、平成23年6月に施行された八幡浜のまちをみんなできれいにする条例は今どのように生かされていると思いますか、感想をお尋ねいたします。
大綱3、公共下水道についてを質問いたします。
平成27年度当初予算の行財政改革の推進において、公共下水道事業の地方公営企業法適用のための事前調査費が組まれております。公営企業会計へ移行した場合に、その経費は当該企業の経営に伴う収入で賄うこととなる。独立した企業として経営していく上で考えられる多くの諸問題にどのように対処していくのか、将来に向けての経営計画をどのように考えているのか、質問したいと思います。
現在、本市の公共下水道施設は経年40年を数え、老朽化も激しく、毎年経費の回収に一般会計から3億円の繰り入れを、大型改修時にはさらに多額に繰り入れを必要としております。
つい先ごろ、上下水道使用料検討委員会において適正な事業経営と料金のあり方について慎重に検討をされ、向こう3年間の料金改定がされたところであります。公営企業法適用となった場合、今後よほどの経営合理化努力をしない限り、受益者負担をさらに引き上げることになり、企業としての経営はますます困難になると思われるが、以下の点につき今の考えを伺います。
1、地方公営企業法では企業の独立性が担保される全適か財務規定のみ適用する部分適用かは任意となっているが、その選択はどのようになってるのか。また、本市における施策は、老朽化対策や大規模地震対策など今後多額の費用が見込まれると想像できるが、この時期に任意適用事業でありながら、公営企業会計へ移行する根拠とそのメリットにつき伺います。
2、経営の合理化、効率化が企業会計移行への必須条件となると思うが、具体的にはどのような改善計画を考えているか。
3、独立採算の原則が定められている事業だけに、今後の経営に当たって人口減少や節水型家電の普及や節水意識の向上に伴い、使用料の収益は減少することが予測される結果として大幅な料金改定につながらないか。
4、老朽化対策や地震対策の事業実施が予測されるが、企業体として他に地方債の借り入れがますます増加することにつながらないか。
5、県内において法適用に向けて取り組んでいる自治体の数は、また既に公営企業として経営されているところはあるかをお伺いをして、大綱3点についての質問を終わります。
○議長(大山政司君) 市長。
○市長(大城一郎君) 井上議員御質問の大綱1、市独自の政策の必要性についての(1)出産祝い金制度の独自政策についてお答えいたします。
出産祝い金制度については、旧保内町において制度化されていたものを合併後も引き継ぎ、1年以上市内に居住した方に対し、第3子は10万円、第4子以降は30万円を支給しておりましたが、必ずしも出生率に結びつかないことや子育て支援の対策として乳幼児医療費の無料化の枠を広げるなどの理由から、平成20年3月末で廃止になった経緯があります。
近年、岡山県高梁市で第4子の出産祝い金100万円の該当者が出たということでニュース等に取り上げられ、話題になったところであります。子供を産み育てやすい環境整備の一環として、他市との差別化を図り、市独自の魅力である政策を取り入れていくことは、定住促進へもつながっていくものであると思っております。
しかしながら、先ほど結果として結びついてないというようなことを申しましたが、八幡浜市の出産祝い金制度を取り入れたときの実績といたしまして、平成17年、18年、19年の第3子、第4子を足した数字でありますが、それぞれに45人、39人、44人となっております。そして、制度がなくなった後、直近、平成26年度で第3子と第4子とを足した合計が43人となっておりますので、これは制度があるなしにかかわらず、子供をもうけたいと思う人が3子、4子を産むというのがある程度その考えはあるのかなと思っておりますし、反面、結婚をしていない人、また晩婚化といったものが今の少子化には大きく影響しているのかなというような現状も見えてくると思っております。
そこで、出産祝い金を含めた結婚支援の方策等々を考えながら、八幡浜市に住みたいと思える制度について、出産、子育て、医療の総合的な人口対策の中で検討していきたいと考えています。
次に、大綱3、公共下水道についての(1)公共下水道事業の地方公営企業法の適用についてお答えをいたします。
地方公営企業法の適用に関する経緯といたしましては、まず昨年6月24日の閣議において、現在公営企業会計を適用していない簡易水道事業、下水道事業等に対して企業会計を促進することが決定されました。8月には、総務省から公営企業会計の適用拡大に向けたロードマップが示され、人口3万人以上の地方公共団体が行う下水道事業については平成27年度から31年度までの期間に公営企業会計に移行することとされています。さらに、本年1月には、総務大臣から公営企業会計の適用の推進についての通知があり、重点的に取り組むことになりました。
企業会計を適用すると、経営状況や資産が的確に把握できること、経営内容の開示により住民や議会によるガバナンスの向上が期待できること、経営の弾力化が図られること、さらに消費税の算定において支払い消費税が軽減されるというメリットがある反面、施設の老朽化等で多額の費用が見込まれる時期においても採算性が強く求められるという課題もあります。
今年度は、法適用のための事前調査を行っており、議員御質問の全部適用か部分適用かの選択や法適用をする事業の範囲、企業会計へ移行する時期等の方針を今年度末までに基本計画としてまとめることとしております。
その他の質問に対しましては、副市長並びに担当の各部課長から答弁をさせます。
○議長(大山政司君) 副市長。
○副市長(橋本顯治君) それでは、井上議員御質問のうち、大綱2のうちの環境センターにおける自家発電設備と電気炉の部分についてお答えをします。
ごみ発電プラントでは、効率的な発電に必要とされるごみの処理量は、日量で160トンから200トンというふうにされています。環境センターの施設はごみの処理能力は84トンしかなく、発電設備を設置したとしても能力、効率が低い発電設備となってしまいます。また、設備投資の面でも、現在のごみ焼却プラントに発電設備プラントを追加し変更するためには、蒸気タービン、発電機、復水器などさまざまな設備を増築し、なおかつ現在の施設の一部も移設しなければならないということで、今のままの施設を利用した発電プラントへの変更は非常に高額な費用が発生するということになります。これらを考えると、既存施設を改良して発電設備を取りつけるというのは少し困難かなと、そんな気はしております。
現在の施設は、26、27両年度で大規模改修を実施しておるところなんで、当分の間は現在のままで推移することになりますけれども、次回の機器の更新の際は、その間の技術革新も含めて、焼却熱を効果的に利用できる発電設備などについて検討すべきであるというふうに思っております。
電気代につきましては、概数ですけれども、平成25年度の実績で3,900万円、月平均325万円、平成26年度の実績で4,100万円、月平均で342万円というふうになっております。
○議長(大山政司君) 政策推進課長。
○政策推進課長(新田幸一君) 大綱1の2、三世代同居住宅支援施策についてお答えをいたします。
東温市で実施しております東温市三世代同居支え愛家族支援事業と同様な事業としまして、八幡浜市においては八幡浜市住宅リフォーム補助事業を行っております。この事業は、既存住宅の居住環境の質の向上及び住宅投資波及効果による市内経済の活性化を図ることを目的に、平成26年11月から平成30年3月末までを事業期間として実施しているものです。
具体的には、建築後10年以上が経過している市内の住宅であって、自己または自己の親、配偶者の親も含みます、もしくは子が所有し、居住する住宅のリフォームまたは増改築の工事を行う者として市内に事業所を有する建設業者が施工する工事を対象に、20万円以上の工事に対して補助対象経費の10分の1を補助するものであり、補助金の上限額は20万円となっております。
市民の皆様には、この補助事業を活用して三世代同居を初め安心して暮らせる住環境の整備に生かしていただきたいと考えております。今年度、本市が地方創生における人口減少問題に取り組む上でも子育てしやすい環境づくりが必要となることから、議員から御提案のありました三世代同居についても参考にしたいと考えております。
以上です。
○議長(大山政司君) 総務企画部長。
○総務企画部長(中榮忠敏君) 大綱1の3点目、婚活事業についてお答えをいたします。
現在八幡浜市では、お見合いサポートを行う縁結びコーディネーター事業と市内の団体が開催する婚活イベント参加者負担金の一部を補助する婚活サポート事業を実施をしております。縁結びコーディネーター事業につきましては、昨年10月から事業を開始し、委嘱をさせていただきました8名のコーディネーターの皆さんには、結婚相談、良縁の紹介並びに見合いのセッティング、立ち会い、進行など、日々熱心に御活動いただいております。本年5月末時点の事業登録者は55名で、結婚実績はございませんが、おつき合いされているカップルは数組誕生していますので、今後うれしい報告が聞けることを楽しみにしているところでございます。
また、婚活サポート事業につきましては、平成23年度から事業を開始し、平成26年度までの4年間で16のイベント、延べ542人の方々に助成を行っており、これまでに5件の結婚報告を受けております。
議員御提案の異なる自治体間での婚活事業の連携につきましては、より多くの新しい出会いを創出できるという点で非常に興味深いものであり、また国のまち・ひと・しごと総合戦略の基本目標でも地域間連携が地方創生の大きな柱の一つとして掲げられています。今後、婚活イベントや婚活ツアーなど連携した取り組みが可能かどうか、検討したいと考えております。
ただし、婚活事業の地域間連携ということは地域間競争でもあるため、八幡浜市に定住してもらえるような魅力あるまちづくりにも努めてまいりたいと思います。
なお、縁結びコーディネーター事業につきましては、市広報7月号で事業周知とあわせ、登録申込書を折り込みをし、さらなる登録者の増加を図りたいと考えておりますので、議員の皆様方におかれましても御協力のほどよろしくお願いいたします。
○議長(大山政司君) 生活環境課長。
○生活環境課長(山本 真君) 井上和浩議員の大綱2の2、環境問題に関する教育についてお答えいたします。
八幡浜市では現在出前講座を行っておりませんが、社会学習の一環として、小学校4年生の児童に八幡浜南環境センターへ毎年来場していただいております。平成26年度では、市内の小学校11校、参加人数240名、市外の小学校8校、参加人数159名となっております。八幡浜南環境センターの設備と仕事内容やごみを減らす取り組み等を学習しております。市としても、学習を通じて環境問題全般についてその大切さを正しく理解し、問題意識を持ってもらう必要があると考えております。
議員御指摘のとおり、今後は環境問題を含め一番身近なごみ問題を深く学習できるよう、学校と連携して内容の充実を図ってまいりたいと考えております。
続きまして、大綱2の3、環境美化行政の取り組みについてお答えいたします。
平成23年10月1日より、各地区公民館から数名ずつ環境美化推進員を推薦してもらい、2年間の任期で委嘱しております。現在17地区公民館で37名の推進員が活動しております。活動内容といたしましては、環境美化についての啓発、不法投棄などの情報提供、地域内での清掃美化活動を行ってもらっております。
続きまして、大綱2の4、不法投棄を監視するカメラの活用についてお答えいたします。
監視カメラにつきましては、平成19年10月に購入し、釜倉、鳥越峠付近の市道に設置しました。その後、ある程度効果があったため、平成20年10月に保内町西町に移設、また平成22年10月に中津川地区に移設しましたが、平成23年8月に機器故障のため回収しています。また、平成21年11月、愛媛県から産業廃棄物不法投棄監視カメラを借用し、双岩スポーツパーク冒険ゾーンから奥の市道横通り線に設置しております。現在その場所には不法投棄はございません。
画像につきましては、以前は2週間に1回程度チェックしていましたが、現在は不法投棄がないため、年2回程度現場を確認し、不法投棄があればチェックすることにしております。問題となるような事例はありませんでした。
不法投棄につきましては、毎年南予地方局八幡浜支局不法投棄対策推進協議会において広域での対策を協議しております。排出事業者、産廃処理業者、警察署、各市町の代表が参加し、不法投棄防止のための監視、意識の啓発等、意見交換を行っております。双岩地区公民館主催の空き缶ポイ捨て防止活動も、この協議会の活動の一つとして位置づけられております。八幡浜保健所のほうから産業廃棄物等の巡回パトロール、産業廃棄物収集運搬車両の検問、不法投棄110番の設置などについて報告されています。今後とも、各関係機関と連携しながら、不法投棄防止対策に努めていきたいと考えております。
以上です。
○議長(大山政司君) 市民福祉部長。
○市民福祉部長(若宮髙治君) 大綱2の5、八幡浜のまちをみんなできれいにする条例についてお答えいたします。
八幡浜のまちをみんなできれいにする条例は、空き缶等及び吸い殻等の投げ捨て並びに飼い犬のふんの放置を防止することにより、自然豊かな八幡浜をさらにごみの散乱のない清潔できれいな町にすることを目的に、平成23年3月に制定したものであります。
当時から、ボランティアで美化活動を推進されている個人、団体、地域等がある一方で、今日でも道路など公共の場での空き缶やたばこの投げ捨て、また飼い犬のふんの放置など、モラルやマナーが欠如した状態が見受けられるのも事実であります。最近では、このようなごみの投げ捨てやふんの放置が減っており、これもこの条例制定の効果であり、市民一人一人の環境意識の変化と考えられます。今後とも、ごみのない八幡浜市を目指し、地道な活動を推進してまいります。
以上です。
○議長(大山政司君) 産業建設部長。
○産業建設部長(中岡 勲君) それでは、大綱3の2点目、経営改善計画についてお答えいたします。
企業会計に移行しますと、さらなる経営の合理化と効率化が必要になってきます。具体的な経営改善計画につきましては、法適用に向けた作業と並行して検討していかなければならないと考えております。
次に、3点目の人口減少、節水型家電の普及、節水意識の向上と今後の使用料改正についてでございます。
現在既に公営企業法の一部適用を行っている松山市、砥部町では、使用料が県内でも最上位に位置しておりますが、独立採算制で経営していることからやむを得ない状況であろうと考えております。
当市におきましては、人口の減少や高齢化といったさらに厳しい経営状況が予想されます。平成26年度決算では、元利償還金に対するものを中心に約9億9,000万円の一般会計からの繰り入れをいただいております。今議会では、使用料の改定をお願いしていますが、法適用後も繰入基準に基づいた一般会計からの繰り入れを検討し、3年ごとの適正な使用料の見直しを行ってまいりたいと考えております。
○議長(大山政司君) 下水道課長。
○下水道課長(山内慎一君) 大綱3、4、老朽化対策、地震対策と地方債借り入れについてお答えいたします。
施設の老朽化や地震対策等の建設費用については、企業会計移行後も継続して行わなければなりません。その財源としては国庫補助金や地方債が考えられますが、地方債につきましては県との事前協議が必要であり、経営状況に応じた額以上の起債はできない仕組みになっておりますので、地方債の借入がますます増加することにはならないものと認識しております。
続きまして、大綱3の5、県下の状況についてお答えいたします。
県下においては、松山市が平成20年度に、砥部町が平成23年度に公営企業法の一部適用を行っております。他の市町におきましても、一部の市町を除いて法適用の準備を開始しており、未着手の団体においても今年度中には取り組みを始めると聞いております。
以上です。
○議長(大山政司君) 井上和浩議員。
○井上和浩君 大綱3点につけて質問をさせていただきました。3点のうち2点につきましては新任の課長ということで、今後御活躍をいただくために、エールのつもりで質問させていただきました。ぜひ頑張っていただきたいと思います。
大綱1点の独自性の政策の必要性についてのところなんですけども、やはり私は3点を仮に上げましたけども、これは独自性の強い八幡浜市における施策ということを思いながらこの3点を上げたわけなんですけども、いわゆる国が用意をしているメニューの中から自治体がそれを選択をして、それを各地域の政策として生かすというものではなく、そういった画一的な政策にならないように、とにかく八幡浜市の魅力づけをどこに持っていくかというようなことを考えていただきたいなという思いから、あの3点を仮に上げて質問とさせてもらいましたけども、今日本創成会議のデータなどを見ましたら、全国の自治体の半数はそのうち消えるんではないかとか、またその創成会議の中で愛媛県内においても13の市町、自治体においては消えていく可能性が十分あるというふうな判断をされている状況の中ですので、何かその各自治体における特色を生かせた、あるいは自治体間の連携であるとか、特色を生かせた形の施策というのは今後どうしても必要になってくると私は思うわけであります。
八幡浜においては、創生推進本部というところで総合戦略が今練られている最中であるということで、タイミング的にはもう少しそういうものを示されたときにという質問もありましたけども、どうしても今このことを聞いておきたいというような思いでこの質問をいたしました。どうか地域の創意工夫をされた、独自性を生かした政策を効果的に推進するというふうに明言されておりますので、今後とも努力をしていただきたいというふうに思います。
そして、できるだけ自立的な社会環境をつくり上げられるように、議会も市民も協働しながらやっていかないと先が大変心配だなというふうに思いますので、よろしくお願いをしておきたいと思います。これは後ほど答弁ありましたら総括的な答弁をいただきますが、要望しておきたいと思います。
それから、大綱2点の環境のことにつけての質問をいたしましたけども、これはいろいろとこれまでの反省やら、今の現状を含めながら新任課長さんに答弁をいただきました。私はやはり環境問題とかそういったことに対することは市民一人一人の規範意識をいかにつけるかということに尽きるんではないかなというふうに思います。そういう意味合いも込めまして、ぜひ低学年の小学生の時代からそういう環境問題、いわゆるごみの問題、あるいは温暖化現象の問題、そういうものも含めて総括的な勉強に取り組む機会をつくっていただけないかというふうに、これも希望をしておきたいと思います。
環境問題につけては、自家発電につきましては副市長の説明で一定理解はできましたが、最後のほうにちょっと触れられました次回改修あるいはやりかえるときにはというふうに前置きされたのは、恐らく今の技術の焼却炉であれば、小さい容量のものでも自家発電はできるというようなことを主眼に置かれて答弁されたんではないかと思うんですけども、聞きましたら年間に4,000万円近くの電気代が要るということは大変な支出であろうというふうに思います。そういうことも含めながら、自家発電はできないでも、何かしらする方法はあるかもしれませんので、今後検討をしていただきたいなというふうに思います。つけ加えておきます。
次に、大綱3点の公共下水道の公営企業化の問題に関してですけども、これも新任課長さんに大変苦慮される、今ちょうど国がいろんなことで取り組んでおられるときに答弁しにくい問題であったかもしれませんけども、それ以上に心配でありましたので、質問をさせてもらいました。
上水道と将来的に統合しなければやっていけないのではないかというふうな、いろんなことを調べておりましたら、そういうことを訴えている自治体もあります。いわゆる上下水道が組織を統合した形の中で地方公営企業法適用の一つの団体としていく考えということも視野に置かれた自治体もあるようです。
いずれにしても、公営企業法適用ということになると、一般の会社と同じような形になって、収益をそこで上げたものでその企業を運営するということになりますので、いろいろと経営合理化を考えない限り難しい問題が出てくるんじゃないかなと思いながら聞いておりましたら、先ほど部長の説明では、地方交付税に見合った繰入金をそこに充当することができるというような話でもあったわけなんですけども、それも恐らく限度がある問題でしょうし、するとやはり経営努力というのはどうしてもしていかないといけないということで、市民に対しても今後上水道あるいは下水道の料金をさらに引き上げるという形になりますと、一般家庭におきましては水道料金、電気料金、下水道料金っていうのは経常経費に当たる部分であって、非常に家庭内での生活状況においても困窮をする原因にもなりかねないということですので、十分と市民に対して説明のできるような行政としては努力をした上で実施をしていただきたいと。ただ、今現在は選択の段階での話のようですので、十分と検討をされて実施していただきたいなというふうに思います。
準備の段階での財政支援につきましては全額国が負担する、100%というふうになっておりますけども、その後運営上の問題につけては100%というわけにはいかんでしょうから、そこら辺のことも含めまして、再度言いますけども、市民が納得するような努力をされて、合理化をされて、この公営企業法適用に向けて努力していただきたいと思います。
最後に、副市長にこのことにつけて感想をお願いをして、質問を終わりたいと思います。
○議長(大山政司君) 市長。
○市長(大城一郎君) 井上議員の再質問に対してお答えをいたします。
まず最初に、市独自の政策ということで言われたわけなんですが、今まさしく八幡浜市民総ぐるみでまち・ひと・しごと創生の総合戦略を考えているところであります。その中に、やはり八幡浜市の特色を盛り込んでいきたいなと思っております。八幡浜市の特産品、特色であるミカン、魚、そしてちゃんぽん、またマウンテンバイクといったものを何とか取り入れていきたいなと思っております。
今地方創生の先行型でミカンの合宿宿泊施設を建設しておりますが、まさにこのようなことは地方創生に八幡浜市独自のものとして取り組んでいる実例に当たるのではないかと思っております。
そのほかにも、魚に関して、あるいはちゃんぽんを通してのまちづくりといたしましては、商工会議所の青年部が一生懸命参画をしていただいておりますし、あと少しになりましたが、11月15、16日にはワールドちゃんぽんクラシックが八幡浜でも開催されます。また、先日行われたマウンテンバイクの大会、これも世界を代表する大会に成長してきておりますので、こういったことを絡めながら地方創生に取り組んでいきたい、そこに独自性、自立性を盛り込んでいきたいなと思っております。
それと、公共下水道の地方公営企業法の適用に関してですが、これも先ほど議員からも御指摘ありました一般会計から多額の繰出金をしております。9億9,000万円というようなお金があるわけですから、これもやはり慎重に進めていかなければならないと思っております。
しかしながら、収入、支出をしっかりと見きわめながら、経営状況の的確な把握、または経営の健全性、これが重要でありますし、今まで以上に企業としての経済性を求めていくためには、やはり公営企業法を適用していく、その中で内容につきましてはこれから慎重に検討していきますし、市民の方々にもしっかりと説明をしていきたいと思っております。
○議長(大山政司君) 副市長。
○副市長(橋本顯治君) それでは、市長が主なとこを述べていただきましたので、私からは今井上議員から公営企業、その上下水道は一般家庭にとっては経常経費なんだから、これは上がると大変だというお話で、市のほうとしても公営企業化をスタートに合理化に取り組んで、市民が納得してもらえるようにするべきだというお話について具体的なお話をします。
まず、下水のほうは、やはり今整備しております保内の分がどうしても加入率が5割から6割ぐらいということでして、これが一番収入の面では厳しい状況になっておりますので、これは公共下水道の趣旨を対象エリアに説明して、せめてこの率を7割、8割に上げていくような、そんな努力はこれからもやっていくべきだと思っております。
ただ、これから旧八幡浜市のエリアでは、愛媛県内でも早い整備をしておりますので、施設が老朽化しております。これは下水がそうでありますし、上水道もこの間水道管が破裂して大分水が出たというようなこともありましたけども、こっちのほうもお金を入れていかんといけませんので、この辺が企業会計とバランスがとれない、なかなか企業会計で負担できない部分もありますので、そういう施設整備についてはやはりこれからも一般会計からの繰り入れも必要かなと思ってますので、その辺バランス見ながら企業会計に向けていろんな努力をしていきたいと思います。
○議長(大山政司君) 井上和浩議員。
○井上和浩君 いろいろと答弁いただきました。今後の八幡浜市が魅力ある元気な町になるように、ひとつ努力をしていただきたいことを要望いたしまして、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○議長(大山政司君) 次、佐々木加代子議員。
〔佐々木加代子君登壇〕
○佐々木加代子君 それでは、一般質問を行わさせていただきます。
私も大綱2点についてお伺いをいたします。理事者の誠意ある御答弁をお願いいたします。
それでは、1点目の防犯灯のLED化についてお伺いをいたします。
現在防犯灯については各自治会において設置されており、その維持管理においても自治会費より支出されております。現在設置されている蛍光灯仕様の防犯灯については、電気代や電球の交換などの維持管理費の負担感が自治会においても大きくなっているのも事実であります。防犯灯は、安全・安心のまちづくりを推進する上で大変重要な役割を担っていると思います。また、町を明るくすることで犯罪防止にも大きくつながっていきます。防犯灯設置については市の補助制度があると伺いました。どのような内容なのか、また市内に設置をしている蛍光灯仕様の防犯灯の数がわかりましたら、お答えください。
蛍光灯仕様の防犯灯については、LEDのものに比べて薄暗く、機器の寿命、電気代等大幅に異なります。LED灯は一般的に機器の寿命は約20年、電気代に関しては蛍光灯の約半分だと言われております。私の住んでいる地域においても、蛍光灯による防犯灯の老朽化で新たにLED仕様の防犯灯が数台設置されておりますが、その明るさは比べ物にはなりません。省エネ、CO2の削減など地球温暖化対策にも効果があることは御承知のとおりであります。
先ほども申しましたが、防犯灯は安全・安心のまちづくりを推進する上で大変重要であり、全ての市民がその恩恵を享受しているものであるため、税金で対応する分野であると私は思っております。自治会加入の会費により賄われている防犯灯の維持管理費ですが、中には自治会に未加入の世帯もありますし、そもそも自治会の組織自体がない地域もあるように伺いました。自治会のない地域には防犯灯は一灯もないのでしょうか。また、年会費を払っている世帯と支払っていない世帯があって、防犯灯による安全・安心の恩恵は享受しているということ、次から次に疑問が出てくるのは私だけでしょうか。このアンバランスの現状を思うとき、自治会の加入率は平均でどの程度あるのかとの疑問が湧いてまいりました。つかんでおられるようでしたら、お知らせ願えればと思います。
次に、県内の市町の中にも防犯灯のLED化を実施されている地域がございますので、ここで御紹介をいたします。
新居浜市さんが平成26年度に市内の防犯灯の全てをLEDに取りかえられました。質問書の中には書いておりませんが、全体で約7,600基、金額で言うと2億2,800万円程度市が全てを取りかえられたと伺いました。機器本体はリース方式を導入し、費用としては工事代金のみということ、今後の電気代についても市の負担、新たな設置に関しての費用については市が半額助成することになっているそうです。リース方式を導入すれば費用の抑制ができます。本会議における市長の総括説明の中に、市民が安心して働き、結婚、子育ての希望を実現し、若い人たちが将来に夢や希望を持って八幡浜市にずっと住み続けたいと思っていただけるような魅力ある地域づくりを推進してまいりたいとのお言葉が盛り込まれておりましたが、事故や犯罪のない安全・安心な明るいまちづくりをアピールし、若い人たちが安心して住める町、住みたい町になっていけるのではないかと私は強く思います。費用面など実現可能かどうか検証をしていただき、前向きに検討に入っていただきたく要望しておきたいと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。
大綱2点目の読書通帳の導入についてであります。
近年、活字離れが指摘される中、市民に読書に親しんでもらう取り組みの一つとして読書通帳を導入する動きが各地で見え始めております。この取り組みは、借りた本の履歴を目に見える形で残すことによって、子供を中心に市民の読書への意欲を高める効果が期待されております。
1959年、昭和34年に始まった子どもの読書週間は、現在では4月23日の子ども読書の日から3週間が子ども読書週間になっております。読書時間は年々減少傾向にあることは否めません。子供たちは、読書よりインターネットを楽しむ時間のほうが長くなっているというのが現状だと思います。ネット利用が低年齢化する中、読書に親しむ環境づくりが大事なのではないかと考えます。子供のころから本をたくさん読むことで身につくのは、読解力だけではなく、他人とのコミュニケーションに欠かせない表現力も養うことができます。本が好きな子供に育ってほしい、親であれば誰しもが考えることだと思います。
そこで、意欲的に読書に取り組むきっかけとして、図書館及び小・中学校で読書通帳をつくることを提案したいと思います。読書の取り組みを重要課題として、授業として読書科をつくっている学校もあると聞いていますが、私がここで御紹介したいのが25年9月導入の富山県立山町の取り組みの例であります。
自動貸出機で借りた本のデータが併設する読書通帳機に送られ、通帳を入れると、借りた本のタイトル、著者名、貸出日が記帳される仕組みとなっております。通帳は、町内の小・中学生には無料で贈呈し、その他の利用者には1冊100円で販売をしております。26年1月末現在の登録者数は600名を超え、そのほとんどが町内の小学生となっており、子供たちから好評な取り組みとして利用をされているとのことです。
立山町の取り組みの特徴として、行政と学校が一体となって進めたことが上げられます。町内の小・中学校の教員に読書通帳の取り組みを理解してもらい、読書通帳を利用して読書に挑戦する生徒を先生が励ますことでより一層生徒の読書意欲をかき立てることになり、より高い効果が期待できます。また、この立山町の場合、取り組みに賛同してもらった地元銀行に通帳製作費を負担してもらったり、地元団体からの寄附を活用し読書通帳機を購入するなどの地元の理解と協力を得て取り組んでいることも大きな特徴であります。
こうした地域を巻き込んだ取り組みができれば、小・中学校の図書室でも導入が可能になるのではないかと考えますが、まずは市の図書館において導入の方向で御検討いただけないかと思っております。読書通帳の導入により子供たちの読書意欲が向上することは間違いありません。私の子供もそうでしたが、将来の夢や希望を小学生のころから語れる子が少なくなってきているように思います。読書を通じて想像力を膨らませ、夢や希望の持てる子供たちが育ちゆく八幡浜市の取り組みとして提案をさせていただきたいと思います。
最後に、読書通帳は50冊で満期になります。満期を迎えた場合は何らかの御褒美をプレゼントするなどのわくわく感のある取り組みを要望して、私の質問を終わります。
以上です。ありがとうございました。
○議長(大山政司君) 休憩します。
午前10時58分 休憩
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午前11時14分 再開
○議長(大山政司君) 再開いたします。
市長。
○市長(大城一郎君) 佐々木議員の大綱1、防犯灯のLED化についての防犯灯設置の補助制度と市内設置の蛍光灯仕様の防犯灯の数についてお答えをいたします。
市の補助制度では、例えば各地区の区とか組、町、そういった自治会等が防犯灯を新設される場合に工事費の一部を補助する制度があります。地域を代表する区長、民生委員、自治会長さん等に申請をしていただき、工事費が1万円を超える場合に1基当たり1万円を限度として補助をするものです。
申請等は八幡浜市教育委員会補助金等交付要綱に基づき行うものとしております。また、総工事費が2万円を超える場合は、市の補助金に加えて、八幡浜警察署生活安全課内の八幡浜防犯協会から1基当たり1万円を限度とする支給制度もあります。
なお、最近新設するものは全てLEDとなっております。
もう一点の御質問、市内に設置してある蛍光灯仕様の防犯灯の数についてでありますが、防犯灯の維持管理は地区によってさまざまで、自治公民館であったり、区であったり、あるいは町内会であったりというような事情もあり、現在のところ把握しておりません。
その他の質問に対しましては、担当の課長のほうから答弁をさせます。
○議長(大山政司君) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(河野謙二君) 大綱1の2点目、昨年度の自治会の加入率についてお答えをいたします。
防犯灯の維持管理が地区によって自治公民館であったり、区であったり、町内会であったりしているのと同様に、任意の自治組織である町内会等の自治会のあり方も地区によってさまざまでございます。旧八幡浜市街のように自治会自体が組織されていないような状況もございます。市からの連絡等は、広報、公民館経由、内容によっては防犯組織等から伝わるようになっており、自治会についてはそれぞれの地域で必要に応じ、あるいは過去の経緯から設置されているものと思われます。加入率でございますが、自治会というものの趣旨から、町内に住んでおられる方がほとんど入っておられるものと理解しておりますが、公式の組織ではないことから、加入率として把握しているものはございません。
続きまして、大綱2、読書通帳の導入についてお答えをいたします。
議員御提案のとおり、子供たちが読書を通じて想像力を膨らませ、夢や希望の持てるようにすることは非常に重要なことで、国も平成13年12月に子どもの読書活動の推進に関する法律を制定して以来、読書活動の推進に力を入れているところでございます。当市におきましては、乳児及び保護者に対するブックスタート事業、ブックトーク派遣事業やCATVでの利用啓発活動、ボランティア団体と連携した図書館、児童センター、子育てサロン、小・中学校における読み聞かせ訪問、夏休み期間を利用した読書マラソンなどを実施することにより読書活動の推進を図っているところでございます。
この4月には、読書ボランティア団体であるあいうえおはなし会が平成27年度子どもの読書活動優秀実践団体として文部科学大臣から表彰をされたところでございます。過去にも、平成24年度には読み聞かせボランティアグループゆめいろポケットが、25年度には保内図書館が同様に表彰をされており、当市の読書推進活動は高い評価を得ているところでございます。
御質問の読書通帳とは、銀行の通帳のようなものを図書館側が利用者に配布し、それに図書の貸し出し履歴等を記載または印字等することにより読書意欲を高めていただこうとするものであり、導入する自治体図書館がふえていることは承知いたしております。読書推進活動に資する有効なツールであるとは考えておりますが、読書通帳機の設置及び通帳の発行、配付等には、システムの構築、図書館システムの改修等相応の経費が必要となりますので、導入図書館の事例を調査研究したいと考えております。
以上でございます。
○議長(大山政司君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 それでは、防犯灯についてでありますが、現在の蛍光灯仕様の防犯灯の数というのも多分掌握はしておられないと思いますし、いろいろと私も調査、またお聞きする中で、同じ仕様の私が思う防犯灯であったとしても、それは街路灯であったり、また通学路におけるものだから市が設置をされとったりとか、また四国電力が単独で設置をされとる形のものがあったりと、いろいろ形態がさまざまあるので、実際に本当にこれは地域の防犯灯で地域が費用を負担するものだというのが実際に現場に行って、見て、歩いてみないと、これは地域の管理する防犯灯、これは市が設置の防犯灯っていうのが現状としてはつかみにくいっていうのがあるみたいです。それを聞いて私も驚いたんですが、公民館、町内会、自治会組織っていうのは任意の団体であるというふうに職員の方もおっしゃられますが、任意の団体であるのでそれは自治会がすべきことであって、行政が掌握することではないというお考え、でもそこに現実に格差とか不平等があるということは現実ですので、それは任意の団体のしよることですので行政には一切関係がないことだという姿勢を、今まではそうであったということでありますので、今後もそういう形で、そこに幾ら不平等があろうが、アンバランスが生じていようが、この今までの状態を貫かれていかれるのかどうなのか、まずはお聞きしたいと思います。
○議長(大山政司君) 市長。
○市長(大城一郎君) 今ほど佐々木議員が言われたとおり、例えば道路の安全走行に必要な道路照明灯や市管理施設の維持に必要な照明と異なりまして、防犯灯は当該設置区域においての夜間の照明確保、防犯の観点から設置されているもので、このことから従来地元負担、公費負担の制限が維持されてきております。それぞれの自治会がやはり自治会独自の考え方で自治を推進していくといった観点から、市としてある程度管理していくのでなくて、その地域地域に合った自治を推進していただこうという観点からこういった制度になっているところもあります。また、税金には限りがありまして、大きな枠では公民館の経費として市から負担をしているところでもあります。これらを含め、それぞれの地区において地区を維持するための必要な経費を負担することは、公費負担がさまざまなところで限界を迎えつつあることから、今の枠組み、地区地区の考え方で自治を推進していただく、このような観点に基づいてこれからも臨みたいと思っております。
○議長(大山政司君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 各地区地区のお考えによってというふうな今御回答でしたが、要するに自治会のある地域はそれはそれで構わないと思います。ただ、八幡浜市内に現に自治会が結成されてない地域があるということは事実ですので、そこに関して生まれる電気代とか、そういうのを市が負担されてるのか、どうされとるのか、私はそこも非常に疑問に思いました。現状としては今どういう形になっとるのか、お尋ねをしたいと思います。
○議長(大山政司君) 副市長。
○副市長(橋本顯治君) 防犯灯というものは一般的に、先ほど市長の答弁にありましたように地区でやってくださいねと。ただし、防犯灯のように、照明としては同じように見えるかもしれませんけども、それは道路照明灯であったり、歩道の照明灯で必要なもの、道路維持管理に必要なものは市なり県なりが設置するということはありますので、その辺で、それが防犯灯なのか、道路照明灯なのか、というような区分けは多分現場の中でできとると思います。
実際に南予3市を調べてみたんですけれども、宇和島市では維持管理、電気代は自治会の負担と、それから大洲市でも維持管理、電気代は自治会の負担と、ほれから西予市でも維持管理、電気代は自治体の負担ということになってます。ただし、違うのは、宇和島市は電気代の3カ月分を市から補助してる、西予市では電気代の6割程度を市から補助しておる、大洲市では補助はないというふうなところ、あと設置のときに補助があったり地元がやったりという枠はありますけれども。そういう意味では、今市長の答弁がありましたように、大きい意味での地区内の自治をやってくださいねと、ただし広い意味では公民館の経費の中にそれも入ってますので、その中で市としては支援をしていると、そういう状況です。
○議長(大山政司君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 何回聞いても、本当に納得ができるかと言われれば納得ができないのが私の今の現状です。今回LEDを新居浜市のように一気に一時期に集中してやるなどということはちょっと今現状としてはもう考えにくいことなのかなとは思うんですが、今新規設置に関する補助が先ほどあると伺いました。今後ですが、今までどおり新規設置のものと同様に蛍光灯仕様の防犯灯に関して、申請書を上げてもらいながら、それはもう一切修理とか補修とかがきかないものを対象として、その費用を全額市が見て設置を徐々に進めていくという、この形はできないものでしょうか。
○議長(大山政司君) 副市長。
○副市長(橋本顯治君) 基本的にLED化すべきであるという議員のお考えには賛成であります。今の段階で蛍光灯で整備するよりはLEDで整備するべきだというのは、大きな流れからいえば、その機械の耐用年数を含めて妥当だと思いますので、現在の補助制度の中で、地元の意向もありますけれども、そのようなことを誘導できればしていきたいと思います。
○議長(大山政司君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 地元の意向は、市がやってくれるんであればもちろんやっていただきたいというのが地元の意向だと、私はそれがほとんど総体だと思うので、前向きに考えていただきたいなというふうに思うのと。
今までは今まで、公民館とか自治会が主体になって管理運営をされとるという、この現状は現状として、今後、今回私が御提案申し上げたことをスタートとして、新たに市として取り組み方を考えられたらどうですかというのが今回の私の提案であります。
ですので、やっぱり地域によってはもう本当に民家まで遠く離れて、高いところにお住みの方であったら、その行く途中の道なんかというのはほとんど、もう防犯灯というか明かりが全然ない地域なんかもありますし、もう民家が近づいてこんと明るくない、そこをそしたら子供たちが通りよらんかというと、子供たちもしっかり通学路としては通ってる道であったりとか、市内ありとあらゆる地域を点検すれば、いろんな問題点とか、ここに一本防犯灯が立っとったらいいなあというところもいっぱいありますが、地域においては経費の問題が一番やっぱり大きく降りかかってきますので、ここにつけたいなと思っても、そしたらつけましょっていう話には、イコールにはならないのも、これも現状ですので、やっぱりしっかりと市民の安心・安全を守るのは私は行政に責任があると思っておりますので、しっかり前向きに、よそがしてあるからうちはするとか、よそがしてないからうちはしないとかということではなくって、それこそ先ほど同僚議員の方が言われましたが、八幡浜市独自の施策としてしっかりと人口減少に歯どめをかけたりとか、あそこに住んだら安心だなって思える地域づくりをするためにも、私はLED化というのは非常に大きな要因の一つになるのではないかなというふうに思っております。
先ほども、まずは数もつかまれてないようですが、今後そういうことを危機管理の目的の一つとしても自主防災会があるので、全戸の掌握は自治防災会がされておりますという表現をされましたけれども、聞き取りのときにそういうふうな証言をされましたが、自主防災会、地域によってこれも温度差が物すごくあって、非常に熱心に、それこそ隣近所まで、いざ何かあったときには誰々さんが誰々さんを必ず安否確認をしますよっていうふうな体制ができとる自主防災会もあれば、申しわけないんですけど、私の地元の自主防災会、非常に頑張ってはおられますが、具体的にいざ何か事故や、例えば災害があったときに、そしたら私は誰の安否を確認したらいいのか、どの人のことを気をつけてあげたらいいのかっていうとこまでは、申しわけないんですけど、私の地域ではまだそこまではできてないのも現状ですので、実際に町内会というか、自治会の中に入られてないお宅のことはなかなか情報として私らもつかめない、一歩踏み込めないという現状があることも事実ですので、危機管理という面でも、私一番近いのが、以前にも質問の中で話をさせていただいたことがありますが、一番身近なところは10人組のこの枠の中の人であれば、たとえその中に町内会に入られてない方がおられたとしても、あっ、あそこのおうちは何人住まいの方で、どういうふうな生活をされとるっていうのは何となく察しはつくという、これが大体10人組ぐらいの単位やないかなと思うので、そういう意味で自主防災会は市がしっかりともう一戸も残らず、一世帯も残らず全部掌握をされてますとはお言いになるんですが、そしたら町内会は入られとる人はわかっとるけど、入ってない人はわかりませんっていう、これでは危機管理上、そこにも非常に私は何かいいんかな、それでっていうような思いが湧いてきます。
しっかりと今後、費用面とかいろんなできにくい部分っていうのはあると思うんですが、できないという発想のもとではなくて、するためにどうやったらいいかという発想に行政としては転換をしていきながら、危機管理のことも含めて、公民館にそういう費用も含めて公民館費として助成をしよるんであれば、その一部は防犯灯の管理のほうに回していただけても、私はいいのではないかなというふうに思いますので、今後前向きに取り組んでいただければ幸いだと思っておりますので、どうかよろしくお願いいたします。
もう一点、読書通帳に関してですが、費用面、また通帳機そのものはいいとして、システムの改修のほうにかなりな予算がかかりますというお話を聞かせていただきました。確かにそうであると思います。
それと、先ほど私が質問を読み上げたときに、皆さんにちょっと誤解を生じさせてしまった部分があったみたいなので、ちょっと訂正をここでさせていただきたいと思います。
読書通帳は50冊で満期になりますという表現がどうもわかりにくかったらしくって、一冊の読書通帳の通帳機で記帳するのが50冊分記帳ができるという表現のつもりで言ったつもりなんですが、誤解を招いておるみたいですので、ここで訂正をさせていただきます。ですので、50冊読んでいただければ、1冊の通帳が満期になりますという表現の仕方が正しいので、そこを訂正させていただきたいと思います。いろんな取り組みがあって、やられている地域、やらてない地域、それぞれあると思いますし、もうそれぞれ現実、今課長のお答えの中に具体的にお幾らぐらい費用としてはかかるのかという表現はありませんでしたが、綿密な幾らかかりますっていう表現はできないかもしれませんが、およそシステム改修も含めてどの程度の費用が必要になってくるからだめなのかということのお知らせが、わかるようでしたら教えていただきたいなと思います。
○議長(大山政司君) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(河野謙二君) 現在の図書システムを改修して新たな機械を入れるとなると七、八百万円、図書自体の本についとる、今はバーコードですが、あれをICチップに入れかえるとなると桁違いになろうかと思います。
以上です。
○議長(大山政司君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 システム改修とあれとで七、八百万円というお答えでしたが、いろんな物の考え方がありますので、高い、安い、それぞれのお立場によっての考え方は違ってくるとは思いますが、将来の子供たちに対して、また市民の楽しみの一つとして取り組むのに700万円から800万円、1,000万円近くのお金になりますが、これは多いか少ないかはもうそれぞれの思いによって全然違ってくると思います。市長、七、八百万円というお金は、子供たちに対して使うお金としては高いと思うのか、安いとは思われんと思いますが、それだけちょっとお聞かせください。
○議長(大山政司君) 市長。
○市長(大城一郎君) 七、八百万円が子供たちの育成にとって安いか高いかという質問ですが、安いか高いかに限らず、子供たちが本を好きになって読書好きになる、そういった方策をあらゆる形、あらゆる方面から模索していきたいと思っております。それが、この読書通帳に限らず、今学校でもこういった類いの月に何冊読みましょうとかといったものを表にしてそれぞれの各学校で子供たちはつくって実践している、それも事実だと思います。
○議長(大山政司君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 今市長が御答弁いただきましたので、高いか安いかとかというそういう問題ではないという、非常に頼もしいお言葉でしたので、それをしっかりと信じて、私も今後も取り組んでまいりたいと思います。
将来に向けて、また夢や希望の持てる子供たちが育ちゆくこの地域、八幡浜になってほしいという思いはもう皆さんそれぞれが思われとることやと思いますし、私だけではないと思います。また、子供たちを見守る大人たちの見ている方向性、それ次第では幾らでも事業の展開というのはできていくというふうに思っておりますので、今後を期待して、しっかりとまた私も携わらせていただきながら、御要望できることはまた御要望しながらやっていかせていただきたいと思っておりますので、今後ともどうかよろしくお願いいたします。
以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(大山政司君) 次、遠藤素子議員。
〔遠藤素子君登壇〕
○遠藤素子君 私は、一般質問通告書に従い、大綱5点について質問いたします。市長並びに関係理事者の皆さんには、誠意ある御答弁をお願いいたします。
大綱第1点は、市長の政治姿勢についてであります。
国民の声を無視した安倍政権の暴走が続いています。社会保障のためと言って、国民には消費税増税を押しつけながら、社会保障はどんどん切り下げ、大資産家や大企業には減税の大盤振る舞いという逆さま政治です。
また、沖縄では、私たちはこれまでみずから基地を提供したことは一度もない、銃剣とブルドーザーでおどしとられた土地を勝手に基地とされてきた。これ以上新しい基地はつくらせないというオール沖縄の声を無視して、美しい海を埋め立て、基地建設を推し進める。さらには、憲法違反の戦争立法です。
戦後、日本は2,000万人のアジアの人々、300万人を超える日本人を犠牲にしたあの第2次世界大戦の痛苦の反省から、現在の日本国憲法を制定しました。その前文には、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。中略しますが、日本国民は恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、我らの安全と生存を保持しようと決意した。我らは平和を維持し、専制と隷属、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思う。我らは全世界の国民がひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
ほんの前文の一部を読んだだけでも、その掲げる理想の気高さ、崇高さに圧倒されます。その具体化として憲法9条があり、日本国民は正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と武力による威嚇または武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては永久にこれを放棄する。前項の目的を達するため、陸海空軍、その他の戦力はこれを保持しない、国の交戦権は、これを認めないと高らかにうたっているのであります。
ところが、安倍政権は、この憲法が邪魔で仕方がないらしい。最初はこの9条を変えようとしましたが、国民の反対と抵抗が強いと見ると、96条の憲法改正のハードルを下げようと画策しました。それが、改憲論者までをも反対に立ち上がらせることになると、今度はこれまでの憲法解釈を変えて、昨年7月1日、集団的自衛権の行使を容認するとの閣議決定をしたのです。その具体化が今国会の戦争立法です。安倍政権は、平和安全保障法制と呼んでおりますが、その中身は日本の安全とも日本国民の命を守ることとも全く関係ありません。アメリカの戦争にいつでもどこでも自衛隊を参戦させようというものであり、日本をアメリカとともに戦争する国につくりかえる憲法違反の戦争法というのがその正体です。戦後の平和国日本を大転換させるものであり、絶対に許してはならないと思います。このようなことが民主国家のもとで進められていることに多くの国民が不安と危惧の念を抱き、少なくない国民が自分のできることをやっていこうと今立ち上がり始めています。
そこで、伺います。
市長はこの安倍政権の、特に戦争立法の進め方についてどのようにお考えでしょうか、御所見を伺いたいと思います。
○議長(大山政司君) 市長。
○市長(大城一郎君) 我が国及び国際社会の平和及び安全のため、切れ目ない体制の整備のため、自衛隊法など関連10法の改定案をまとめた一括法である平和安全法制整備法と諸外国の軍隊に対する支援活動を可能とする国際平和支援法が国会に提出され、現在審議中であります。我が国の安全保障に係る重要法案でありますので、国民の代表である国会での議論の動向に注意したいと考えております。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 4日の衆議院憲法審査会で、立憲主義をテーマに招致された参考人の憲法学者がそろって集団的自衛権行使を可能にする戦争法案について憲法に違反するという認識を表明しました。早稲田大学の長谷部恭男教授、笹田栄司教授、慶應大学の小林 節教授の3氏です。参考人は審査会幹事会で各党が協議して決めたもので、与党も含めて合意した参考人全員が違憲の判断を示したことで戦争法の違憲性がより明らかになりました。また、憲法9条を真っすぐ読めば、日本が攻撃を受けてもいないのに海外で武器を使うなどということが許されないことは明らかではないでしょうか、異常ではないでしょうか。
○議長(大山政司君) 市長。
○市長(大城一郎君) 先日の識者全員が違憲といったような内容でございますが、これは私もその結果も十分重要だと認識しております。その上で、今国会で審議がなされておりますが、新3要件といったような内容もありますし、そこでの首相を初め党の説明責任、国民に対しての説明責任をしっかりと果たしてもらいたいなと思っております。そこがいまだに国民もわからない、十分でないというところがありますので、このような大きな転換点でありますので、私からもそのような説明責任をしっかり果たすべきだと思っているとこでもあります。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 これまで憲法9条のおかげで戦闘地域には行かない、日本の周辺事態に限るとされていた行動の縛りが取り払われ、同盟国アメリカとともに自衛隊が海外に出ていくことになれば、若い自衛隊員の命が奪われ、外国の人たちの命を奪うことにもなりかねません。こんなことは許されないと思います。
今3要件の話がありまして、その縛りがあるからと安倍首相は何度も言います。これまで日本政府は、アメリカの行った戦争に対してノーと言ったことは一度もないということが明らかになりました。国会論戦の中で、アメリカが行う誤った先制攻撃にも日本が協力することになる危険性があるということです。
しかも、アメリカは、かつても今も先制攻撃戦略を国家の方針としている、そういう国です。そのもとで第2次大戦後、グレナダ派兵、リビア爆撃、パナマ軍事介入など、国連総会で非難決議が採択されたような国連憲章と国際法を踏みにじった先制攻撃の戦争を実行してきた国です。さらに、1960年代から70年代にかけてのベトナム戦争と2003年から今日に至るイラク戦争のように、事件の捏造や誤った情報によって先制攻撃の戦争をする国です。そのアメリカと一緒になって海外に出ていけばどうなるか、多くの国民が心配しているところです。日本の若者が戦地で血を流すことになれば、自衛隊に志願する人が減り、やがては徴兵制に進むことも考えなければなりません。そのようなことにならないよう、今国会でのこれらの法案には反対すべきだと思うのですが、市長としてそういう声を上げるおつもりはありませんか。
○議長(大山政司君) 市長。
○市長(大城一郎君) 今ほどるる述べられましたが、それらの議論が今の国会で、国民を代表する国会で議論されておりますので、私としてはその議論の行方を注視したいなと思っております。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 先ほど国民に説明が不十分だということを市長もおっしゃいましたが、最近の世論調査によりますと、戦争立法強行にも憲法改定にも国民多数が反対しています。特に5月31日の共同通信による世論調査では、安保法案は説明不足が81%、戦争のリスクが高くなるが8割を占めています。戦後の日本のあり方を根本から転換するようなこの法案は、安倍首相が夏までに決めるとアメリカと約束したからといってどたばたと決めるようなことではないと思うんです。安倍首相は、安全とか平和とか積極的平和主義とか、そういうふうなことを盛んに口には出しますが、その平和というのは、積極的に出ていって軍隊で事を決するということにほかならないと思うんです。そういう意味で、ぜひとも機会があれば、今国会で通すようなことは絶対に考えられないということを伝えていただきたいと要望しておきます。
次に、安倍政権の言う地方創生、今この本市でも取り組まれておりますが、どうもよくわかりません。どのようなものでしょうか。そして、その狙いは何でしょうか。市はそれをどう受けとめ、どのように進めようとしているんでしょうか、お尋ねいたします。
○議長(大山政司君) 市長。
○市長(大城一郎君) 地方創生とは、人口減少と地方経済縮小の悪循環というリスクを克服する観点から東京一極集中を是正する、若い世代の結婚、出産、子育ての希望をかなえる、地域の特性に即して地域課題を解決するという基本的な視点のもと、まち・ひと・しごとの創生と好循環を確立し、2060年に1億人程度の人口を維持することにより活力ある日本社会の維持を目指していくものであります。八幡浜市においても、従来からの各種の課題に取り組むチャンスであると考えており、八幡浜市版の人口ビジョン、総合戦略を10月末をめどに作成し、個性豊かで活力ある地域社会の実現に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 安倍内閣は、人口減対策や地方活性化を看板にまち・ひと・しごと創生本部を発足させました。そして、今地域の状況は厳しい、このままでは消滅する自治体も出てくると予測されているとよそごとのように語っています。しかし、ここで考えてみる必要があると思うんです。そもそも地方を人口減に追い込んだのは誰でしょうか。奈良女子大学の中山 徹教授は、日本では先進諸国と比べて第1次産業を粗末にして地域産業が衰退してしまった、さらに国際化で地域の製造業も打撃を受けた、これが人口減の原因です。人口減少を防ぐには、安心して子供を産み育てることができなければなりません。ところが、アベノミクスでやろうとしているのは安定した雇用を壊すことであり、逆の方向を向いています。しかも、安倍内閣は市町村を集約とネットワークで再編する構想を出しています。公共施設やサービスは都市部に集中してコンパクトシティーをつくり、周辺地域や中小市町村は道路などネットワークで結んでおけばいいという発想ですと述べ、しかもネットワークに含まれるのは集落の中心から6キロ程度、それより離れた地域は切り捨てです。都市部は集中化が進む一方、地方はさらに人口が減り、衰退が進むことになると警告しています。さらに、安倍首相は地方切り捨てを進める一方で、スーパーメガリージョン、超巨大圏域形成の名で、東京、名古屋、大阪を一つの圏域にして世界から人、物、金を集め、国際競争力を強化していくとしています。そのために狙われているのが道州制です。そして、中山教授は語ります。3大都市圏だけが生き残るような国づくりではなく、地域で雇用を守る産業を支え、安心して地域で住めるようにしていくことが必要です。そうすれば、都市部の人口はむしろ減り、都市の防災にも役立つし、公園をつくったり、高齢者施設もできる、全国どこでも国民が安心して住み、働くことができる国づくりに転換すべきですと語っています。私はこれを読んでとても説得力があると思いました。安倍政権が言うように、うまい言葉に乗せられて無批判についていっては危険な気がするのですが、いかがでしょうか。
○議長(大山政司君) 市長。
○市長(大城一郎君) 遠藤議員の申されること、ちょっと理解できないところもあるわけなんですが、今まち・ひと・しごと創生総合戦略をやっております。これはやはり八幡浜市としても真剣に考えていかなければならない問題でもあります。八幡浜市、地方として人口減少、なかなかこの人口減少をとめることはできないとも思いますが、人口減少がとめれないところで次に何を考えるかといいますと、やはり交流人口をふやしていかなければならない。こういった意味においても、九州、四国、京阪神を結んだ新しい新国土軸、物流の観点、また人流の観点からいっても、九州、四国、京阪神、それに大切なのが八幡浜港であり地域高規格道路大洲・八幡浜自動車道でありますから、この事業はしっかりと進めていきたいと思っております。
それと同時に、ソフト部分といたしましては、やはりミカンと魚のまちでありますミカンを支援していくこと、魚の業者を支援していくこと、これも大切だと思いまして、まち・ひと・しごとの先行型の事業としてはJAさんと協力しながら南部海岸線の労働力を確保するためにも閉校となった舌田小学校を宿泊合宿施設としております。この観点からも、農繁期に来ていただいた、就労体験として来ていただいた方、まさに交流人口であるわけですが、この人たちが農家、この地域で農業を目指していく、この地域に根差して農業をしていくというような心境の変化があれば、まさに交流人口から定住人口へと連なってまいりますので、こういったところも踏まえながら、まち・ひと・しごと創生本部の総合戦略をしっかりと見きわめて、今国が示している指針を八幡浜市版として正確に捉えて事業を実施していきたい、そうすれば人口減少をとめられる、あるいは交流人口から定住人口へとつなげていける、そういうふうにしていきたいなと思っております。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 今のお話で、地場産業を大事にして、そしてここに住む人が豊かに生きていけるようにというお話だと思うんですが、私はやっぱりそこだと思うんですね。八幡浜に住んでいる人が本当に幸せになると、そういうことがあれば都会に行っている人も帰ってくる、仕事がもちろんなければなりませんけど、そういう意味で安倍首相の狙っている道州制につながる、そこのところを見失わないで、本当に八幡浜で住む人が豊かに安心して暮らせる、そこのところにぜひ力点を置いてこの地方創生というまち・ひと・しごと、その観点から進めていただきたいということを要望しておきたいと思います。
○議長(大山政司君) 休憩いたします。
午前11時58分 休憩
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午後 1時00分 再開
○議長(大山政司君) 再開いたします。
遠藤素子議員。
○遠藤素子君 それでは、引き続き大綱第2点について質問させていただきます。
大綱第2点は、国保税率の引き上げについて、私はその中止を求めるものであります。
昨年4月から消費税が8%に引き上げられた上に、物価の値上がり、さらに年金などの所得が減るもとで、市民の暮らしは大変な窮状です。その上に介護保険料の値上げ、水道料金の値上げ、さらに高くて払えないと悲鳴の上がっている国保税を引き上げるということです。確かに9年ぶりということで、これまで上げずに頑張ってきたという事実はありますが、しかしこんなに市民が苦しんでいる今、なぜ増税なのでしょうか、お聞きしたいと思います。
○議長(大山政司君) 副市長。
○副市長(橋本顯治君) なぜ今増税なのかという御質問にお答えをします。
過去に国保税率の改定は、合併後平成18年度と20年度の後期支援分ができたための改定がありましたが、実質的な税率改定は平成18年度以来の9年ぶりであり、その間、医療費や介護納付金、後期高齢者支援金の負担金が徐々に上がる中、税率を据え置き、繰越金や基金等を活用して運営してきたところです。
今回の国保税率の引き上げは、年々ふえてきた介護納付金や後期高齢者支援金、被保険者数の減少以上の医療費の増などによる財源不足を補うものであり、現在繰越金は0円で基金残高が1億400万円となっておりまして、ここまで減少している中で、このままでは平成27年度決算見込みでは1億2,000万円の赤字が見込まれ、以後も累積赤字がふえていくという見込みであります。このままでは大切な国民健康保険が運営できなくなるため、ぎりぎりの段階での税率改定であるということを御理解いただきたいと思います。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 国保会計が赤字ということですが、国のほうでその国保を穴埋めしている分について財政支援を行うということが言われております。塩崎厚労相は、自治体による一般会計からの繰入額3,500億円に匹敵する財政支援を行うので、繰入金は相当程度解消されると述べて、自治体に繰り入れることになっていると思うんですが、その繰り入れはこの当市においてはどれくらいになるんでしょうか。
○議長(大山政司君) 市民課長。
○市民課長(菊池正康君) 国では、27年度から低所得者の多い自治体に総額1,700億円投入するということになっております。それを当市で試算いたしますと約4,500万円が追加でいただくことになっております。ただ、今回の4,500万円につきましては、今回の引き上げの試算に織り込み済みでございます。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 その試算に織り込み済みということですが、市民への影響をどのように捉えていらっしゃるんでしょうか。国保税の滞納によって短期保険証や資格証明書の発行、世帯数、その割合はどのようになっていますか。
○議長(大山政司君) 市民課長。
○市民課長(菊池正康君) 短期被保険者証と資格証の状況でございます。平成24年度では、短期被保険者証が416世帯、国保世帯数の5.8%でございます。資格証明書が137世帯、これが1.9%に当たります。平成25年度が、短期被保険者証が377世帯、国保世帯数の5.4%、資格証明書が110世帯、1.6%です。26年度が、短期被保険者証が346世帯、これが国保世帯数の5.1%、資格証明書が73世帯、1.1%の状況でございます。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 その中には、多分払いたくても払えない事情を抱えた方が少なくないと思います。
先日いただきました資料で試算してみました。20代の夫婦と子供2人の第2段階目の例を見てみますと、所得80万円で5割の減免を受けています。その世帯の1カ月の所得は約6.7万円、国保税は年間10万7,900円です。生活費の実に1.6カ月分が国保税で飛んでしまうということになります。年間8回に分けて支払いますから、国保税を支払う月は6万7,000円の生活費から1回分1万3,487円を引きますと5万3,513円しか残りません。これでどうやって親子4人が暮らしていけるでしょうか。余りに負担が重過ぎます。憲法25条は、全て国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を認め、国はそのために社会福祉、社会保障の増進に努めなければならないとしています。これは憲法違反だと思うんですね。実際には、最近国保税を引き下げた自治体が全国にはあちこち出ています。当市では、そういう人々の生活することも奪ってしまうようなこの国保税の負担、これを下げるために、引き上げないためにどういう努力、どういう工夫をされたかということをお聞きしたいと思います。
○議長(大山政司君) 市民課長。
○市民課長(菊池正康君) 増税を避けるために工夫したかということでございますが、国保事業の中で保険者として行えるのは被保険者の健康維持に関する保健事業となっております。平成25年度7月より何回も病院に受診する頻回受診の方、同じ疾病でいろんな医療機関を受診する多受診者に対し、実態に即した保健指導に努めております。
また、ジェネリック医薬品を利用することで被保険者の負担軽減にもつながる差額通知を年2回発送しております。
さらに、今年度より新たな取り組みといたしまして、平成26年度に作成したデータヘルス計画により、糖尿病が重症化するリスクの高い患者さんについて、市立病院と連携し、悪化しないための保健指導を実施しております。
以上です。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 国保税が支払えてないと、滞納しているということで、資格証明書あるいは短期の人はなかなか病院にかからない、そのことが今おっしゃった医療費を下げるための工夫が、かえって逆に医者にかかれないために重症になると、悪循環を起こしてるということが言えると思うんです。
ですから、本当に税を軽くするためには、もうこの際一般会計から繰り入れてでも引き上げをしないというやり方が一番ふさわしいんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○議長(大山政司君) 市民課長。
○市民課長(菊池正康君) 一般会計からの繰り入れということでございますが、国民健康保険は被保険者の相互扶助を基本としており、受益者負担主義であり、特別会計により独立採算が原則となっております。国保事業に要する費用は、保険税と国、県などからの公費負担及び国民健康保険法に定められました市一般会計からの法定繰入金によって賄われております。被保険者で賄わなければならない国保特別会計において、御質問の損失補填目的の市の一般会計から繰り入れる財政支援を行うことは、人口の構成、財源等を考え、ほかに打つべき手がなくなったときの最後の方策であり、厳に慎むべきものと考えております。
なお、市人口全体のうち32%が国保加入者で、68%は国保以外となっております。
以上です。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 国保会計は受益者負担ということですが、税というのは能力に応じて応能負担であるべきだと思います。八幡浜市の所得割6.3というのは20市の中で最も低くなっております。所得の少ない人に負担が重くなると思うんですが、この点を改めるべきではないかと思うんですが、いかがですか。
○議長(大山政司君) 市民課長。
○市民課長(菊池正康君) 応能応益割として、今回は応益分を47.5としております。そういうことで、応益ということは皆さんに等しくかかる分を抑えて今回引き上げをしておりますので、御理解をいただきたいと思います。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 応益負担とおっしゃいますが、塩崎厚労相は自治体による一般会計からの繰入額3,500億円に匹敵する財政支援を行うと。国ももうそこ、これだけ全国で国保税の高過ぎる悲鳴が上がっておりますから、国ももう財政支援をするしかないという、こういうことになったんだと思うんですね。ですから、国も一般会計から繰り入れを認めてるわけですから、これほど市民が苦しんでいるときに、先ほど申しました親子4人で5万円しか残らないという月が8回ある、そういう状態で生活できるんでしょうか。そういう窮状を見れば、ほかを削ってでも国保会計をもっと豊かにして、負担を軽くする、そういう必要があると思うんですが、いかがでしょう。
○議長(大山政司君) 副市長。
○副市長(橋本顯治君) 他の保険制度に比べて国民健康保険が地域の独立自営業者と高齢者によって構成されているので、非常に運営が苦しいということは、恐らくほとんどの方が御存じのところと思います。
ただ、大きい制度の枠内で国民健康保険制度が国全体でこういう形で維持されていると、国からの支援にしましても現在織り込み済みで、なおかつ1億2,000万円の当市に来年度赤字が出るということでありますので、現在の制度が維持されて運営される枠内では、こういう形でやっていくのはやむを得ないんじゃないかと。
ただ、県下一本で国保制度を運営しようという流れもありますので、それが実際にどのくらい機能するようになるか見定めながら、国保制度自身が遠藤議員のおっしゃられているような理想的なものになるかどうか、それは国の税金をもっと投入すべきかどうかも含めて、これから制度の基本的な問題を取り上げていく中で改良されていくべきものというふうに思っております。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 国も大変な借金を抱えているということですが、つい最近、政治経済研究所というところが公開研究会を開きました。富岡幸雄中央大学名誉教授が言ってるんですが、日本の法人税は高いと言われているが、高いのは表面的な税率で、実際の負担率は驚くほど低い。2013年と14年度で見た場合、法定税率は38.1%でも、資本金100億円超の巨大企業の平均負担率は17.2%、1%に満たない企業も4社あると。こういうのを正当にとれば、単年度で5兆3,556億円の税収増になるという研究結果が発表されております。ですから、国のやり方一つで、1兆円あれば全国の国保税が潤うと言われておりますが、5兆円も正確に取れば浮く、また大企業は留保が285兆円もあると、こういうところからお金を回すように。地方がこういうふうに困っているということを、県または国に係として言われたことがあるんでしょうか。
○議長(大山政司君) 副市長。
○副市長(橋本顯治君) 今お話ししたように、国保税の問題というのは一地方自治体ではなしに、国全体で同じような状況が全国各地で起きております。ほいで、一係から国に提言するというよりは、国のいろんな審査会の中で、国保制度はこのままでいいんかという議論の中で、県レベルを単位にしてやるべきではないんかということが実際に前向きに進んでいるわけですので、一係から声が上がるというような、そういう問題ではないというふうに認識をしています。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 実は私県のほうへ行ったことがあります。県の国保の係の方は、しょっちゅう国に向かって言ってると、国はもっと上げてくれということを言ってるんだと。だから、地方からもやっぱりそういう声を上げるべきだと思います。ぜひ機会があればそういう声を上げていただきたいと思います。
次に移ります。
大綱第3点は、教育について、民主教育を守る立場で質問したいと思います。
ことしは、来年から使われる教科書の選定の年に当たっています。来年から中学生が使う教科書の検定結果について、全国全ての弁護士が加入する日弁連が、昨年改訂された教科書検定基準などの撤回と教科書採択において教師と学校の意思が十分尊重されるよう求める意見書を発表しています。八幡浜市においては教科書をどのようにして選定、採択されているでしょうか。
○議長(大山政司君) 教育長。
○教育長(増池武雄君) 大綱3、教育について、教科書選定の手順についてお答えをいたします。
教科書の採択は、公正かつ適正な採択手順に基づいて行うことが必要であることから、本市におきましては、伊方町と八幡浜・西宇和地区教科用図書採択協議会を組織し、教科書が教師の意見や子供の実態、保護者の願いを反映しながら適正に採択されるよう、八西地区教科用図書採択協議会規約に基づいて採択を行うことにしております。
選定は、まず教員を中心とした各教科複数の調査員が教科書の調査研究を行い、調査報告書を作成いたします。今年度は中学校でございますので、社会科の歴史、公民分野において調査に一層の客観性を持たせるため、調査員を増員して調査研究を行うことにしております。
調査期間中、本市では、八幡浜市立図書館で教科書展示会を行い、広く検定教科書見本本の公開に努めております。
次に、調査員から提出された調査報告書をもとに、教育委員及び学校関係者と保護者による選定委員会で教科書を選定し、採択協議会に報告し、採択協議会は選定委員会の報告を尊重し、選定をいたします。
最後に、各市町の教育委員会で採択協議会での選定を協議し、採択を決定いたします。
なお、両市町の全ての教育委員に教科書研修会を行いまして、検定教科書の内容と公正な採択のあり方についての研修も行っております。
以上でございます。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 ことし教師を増員してると、社会課については、ふだんは何人で、何人増員されたんでしょうか。
○議長(大山政司君) 教育長。
○教育長(増池武雄君) その点には、申しわけございませんですが、人数を明かしますと、これは公開、公表しないことにしておりますので。と申しますのは、人数が出ますと、この教科は何人で誰それ誰それというのが漏れると困る点がございますので、控えさせていただいたらと思います。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 ある県では、各県立高校の希望をもとに自主的に行った日本史教科書の採択に対して、県教育委員会が採択のやり直しを求めるという不当な政治的圧力が加えられるという異常事態が発生しました。
次の質問の教育委員会制度の改定でこのようなことが起こってはいけませんので、質問しております。あくまでも地方教育行政の組織及び運営に関する法律にあるように、教育委員会は当該地方公共団体が処理する教育に関する事務でと、事務をやるというふうにあります。教科書の採択に関して、現場の先生方の声が生かされるよう求めておきたいと思います。
次に、教育委員会制度が改定されましたが、この改定で何が変わるのでしょうか。教育が政治的な介入を避けるために、教育委員会が大きな役割を果たしてきた経緯がありますが、教育委員長が廃止され、市長任命の教育長が大きな権力を持つということによる問題は生じないでしょうか、お尋ねしたいと思います。
○議長(大山政司君) 教育長。
○教育長(増池武雄君) 教育委員会制度による学校教育の影響についてお答えをいたします。
今回の法改正は、教育の政治的中立性、継続性、安定性を確保しつつ、地方教育行政における責任体制の明確化、迅速な危機管理体制の構築、地方公共団体の長と教育委員会との連携の強化、地方に対する国の関与の見直しを図る等、制度の抜本的な改革を行うことを趣旨としております。この改正では、教育委員長と教育長を一本化し、新教育長として設置することにより、これまで教育委員会における責任の所在が不明確であると言われてきた課題が解消し、教育行政の一義的な責任が新教育長に一本化され、責任体制の明確化が図られることになります。市長についても、教育委員の任命とは別に、直接新教育長の任命を行うこととなります。また、新たに総合教育会議を設置し会議を招集することで、その役割が明確になるものでございます。
また、今回の改正においても、引き続き教育委員会は地方公共団体の教育行政をみずからの責任と権限において管理し、執行するという執行機関となっており、教職員人事や教科書の採択などにおいても政治的に中立である位置づけに変更はございません。
教育長の権限が大きくなることから、職務をチェックする機能として教育委員の定数の3分の1以上から請求があった場合には、教育長は会議、教育委員会を招集しなければならない旨が規定されているほか、会議の透明化のため、原則として会議の議事録を作成し、公表する努力義務があるとされております。制度改正を踏まえ、総合教育会議において首長と教育委員の間で公式の場で議論が行われることとなりますが、従来から教育委員、理事者間では十分意思疎通を図っており、制度改革が直ちに学校教育に影響を与えるものではないと考えております。
以上でございます。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 教育長と行政との連携を強くすると、そして責任を明確にするというふうなことだったと思うんですが、これまでは教育委員会が大きな問題を決め、教育長は行政側としてそれを事務的に処理するという立場だったと思うんですね。今度、教育長が残って教育委員会がなくなった場合、こちらの力が弱くなるんじゃないかというその心配があるんです。そこはどうでしょう。
○議長(大山政司君) 教育長。
○教育長(増池武雄君) その心配はなきにしもあらずだと思いますけれども、これは運営の仕方によりまして、教育委員がその気持ちで政治的中立、公正公平、継続性、安定性を胸の中にしまってきちんとそれを実行すれば大丈夫ではなかろうかと思ってはおります。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 そのように運営されるように強く求めておきたいと思います。
大綱第4点は、伊方原発再稼働について、その危険性について質問いたします。
5月20日、原子力規制委員会は、四国電力伊方原発3号機の再稼働の前提となる審査書案を公表、1カ月間のパブリックコメントを公募しているところです。その後、正式な審査書として合格証を出すことになるということです。しかし、福島原発事故の現状はどうでしょうか。4年以上たっても事故現場には近寄れない、したがって事故の原因も明確にできません。廃炉が決まっても、一旦事故が起きた現場ではなかなか廃炉作業は始まりません。汚染水は大洋に漏れ続け、処理し切れません。それらの場所で必死に放射能と戦いながら作業員は格闘しています。子供の甲状腺がんは、ことし2月12日現在、117人に上っています。そして、いまだに12万人もの人々が避難生活を余儀なくされ、先行き不透明で希望が持てず、自殺者がふえていると言います。このように、人々の暮らしも地域もコミュニティーも奪ってしまう原発の事故は、絶対に二度と起こしてはならないものです。
しかし、合格証を出す田中俊一規制委員長は、この審査に適合したからといって事故が絶対に起こらないとは言えないと繰り返しています。にもかかわらず、政府は原子力規制委員会の審査に合格したら粛々と再稼働を進めると言ってはばかりません。
安倍首相は、世界で最も厳しい規制基準と言っておりますが、4月14日の関西電力高浜原発3、4号機、福井県高浜町の運転を認めないという福井地裁の仮処分決定は、新規制基準は緩やか過ぎ、これに適合しても原発の安全性は確保されていないと新規制基準の不備を厳しく指摘しています。特に基準地震動や使用済み核燃料プール、過酷事故時の問題などは伊方原発にそっくり当てはまるものです。地震列島日本には想定外の巨大地震や火山の噴火が次々と起こっています。
そこで、伺います。
審査の合格証が出された場合、どのように対応されますか。国、県や四国電力に対してどういうことを言われるか、お聞きしたいと思います。
○議長(大山政司君) 市長。
○市長(大城一郎君) 現在、原子力規制委員会がまとめた審査書案について、パブリックコメントが実施されているところであります。その結果を踏まえた審査書が示された際には、その内容や判断の根拠等について、原子力規制委員会よりわかりやすく説明していただく必要があると考えています。さらに、新規制基準に適合した原子力発電所を再稼働させるかどうか、エネルギー政策を含めて国からの説明が必要であると考えております。また、四国電力株式会社には独自の取り組みや追加の安全対策等について説明をしていただく予定であります。
現在、当市は覚書に基づき愛媛県より意見を求められていることから、県に対しては、さきに申し上げた説明を聞いた上で、市民の代表である市議会や市民各層の意見を踏まえて当市の意見を提出することとしております。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 国の規制委員会から説明を求めるということですね。それは、こちらへ呼んで、来ていただいて説明を受けるということでしょうか。それから、四国電力の説明も聞くと、その上で県へ要請をするということですかね。
市民に対しては各階層の代表者の声、それから議会の声を聞くと言われましたので、その声の聞き方について、各種の世論調査の結果は、原発に対して8割から9割の方が不安を感じ、再稼働に対して半数以上の方が反対を表明されていると思います。八幡浜市民はどのように感じていらっしゃるか、その代表の方の声を聞くというのでは、数人の声を聞くということになってしまうと思います。そうではなくて、アンケートをとるとか、そういうもう少し一般市民の大多数の声を聞くべきではないでしょうか。
○議長(大山政司君) 総務企画部長。
○総務企画部長(中榮忠敏君) 先ほど市長もお答えしましたように、当市としては市議会や市民各層の意見を踏まえて判断をしたいと考えております。このため、原子力規制委員会、国、四国電力等の説明につきましては、市議会議員全員、商業関係、農業、漁業関係、PTAなど、各種団体の代表などに参加をしていただきまして、一般の方につきましても傍聴という形で参加いただくことを検討をしております。
それとあわせて、市民アンケートをとるべきではないかという御質問でございますが、当市としましては、判断をする場合には、市民の代表である市議会議員と各種団体の代表者等の意見を踏まえることを考えておりまして、全市民を対象にしたアンケートを実施することは考えておりません。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 一般市民の傍聴も認めるということですが、相当広い部屋を準備されるんでしょうか。
○議長(大山政司君) 副市長。
○副市長(橋本顯治君) 実際にまだ最終の合格が出たわけでありませんので、これから日程を決定していきますけれども、スペースについてはある程度の希望者が入れるスペース、ただし余り極端に数が入れば人数制限も考えていかんといけん、それは場合によって対応していきたいと思います。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 八幡浜市民の方は本当に不安を声に出して言われております。八幡浜のミカンや魚やちゃんぽんは本当においしい、ただ1つ、伊方原発があって、それが残念だということ。それから、ある商店の方は、実は自分たちも年をとったのでこの店を息子が都会から帰ってきて後を継ぐことになっていた。ところが、伊方原発があるのでもう帰らんよと息子が言ってきたと、そういう声もあります。本当に伊方原発が近くにあるということが、八幡浜に帰りたくても帰れない人を生んでると、そういう状況もあります、一番安全なのはこのまま廃炉に持っていくことだと思うんですが。
市長は例年、各地区公民館を回って市政懇談会をされています。ことしはそのような重要な問題を抱えていますので、少し時期を早めて、市民の皆さんの声をじっくりと聞いていただきたいと思うんですが、そのおつもりはありませんか。
○議長(大山政司君) 政策推進課長。
○政策推進課長(新田幸一君) お答えいたします。
市政懇談会については、市の各種施策等について説明させていただくとともに、市民の皆さんから市政全般あるいは地域固有の問題などについて御意見、御要望をいただき、施策に反映させていくという趣旨で平成22年度から開催をしております。今年度も昨年度と同様に市長を囲む会と題して、地区公民館単位に加え、広く自治公民館単位でも希望される地域にお伺いし、地域課題等について意見交換をさせていただきたいと思っておりまして、現在7月から9月までの期間で各地区公民館と日程調整を行っているところです。
以上です。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 7月から始めるとおっしゃいました。ぜひじっくりと市民の声を聞いていただきたいと思います。
それと、代表者が集まる前には各グループの声を聞いて集まっていただきたいと思うんですね、各代表者の声ではなくて。ある地域の婦人会でしたら、その婦人会の構成員の声を聞いて代表として出ていただくと、それであれば広く声を聞くことができると思うんですね。そういうことをぜひお願いしておきたいと思います。
伊方原発を含め日本の全原発がとまって丸3年が過ぎました。電力は十分足りています。四国電力は12.1%の供給余力と報じられています。再生可能エネルギーは取り組み方によっては今後大きな可能性を秘めており、新たな産業とまちおこしにもつながり得るものだと考えますが、いかがでしょうか。
○議長(大山政司君) 副市長。
○副市長(橋本顯治君) 再生可能エネルギーをどう考えるかという御質問ですけれども、再生可能エネルギーにつきましては、現在の科学技術の水準において安定供給やコストといった側面からも、それだけに頼ることは難しいというように考えています。こうした費用の算出やさまざまな電源の割合、いわゆるベストミックスなどの妥当性を踏まえたエネルギー政策については、国が責任を持って専門的議論を踏まえて方向を決定すべきというふうに考えています。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 最後には国がとなってしまうんですが、八幡浜独自で、再生可能エネルギーは不安定だと言いますが、今伊方原発で使われているような安全対策の費用を、それこそ再生可能エネルギーを生み出すほうにどんどん使っていけば、今の科学技術で言えば相当な進歩があるわけですから、やはりそういう観点をぜひ持っていただきたいと思います。
最後に、災害時の避難計画は全ての住民が被曝することなく避難できなければなりませんが、立派な避難計画書をいただきましたけれども、まだ目を通しておりません。それができると、あの計画を実行すればできるとお考えでしょうか、いかがでしょうか。
○議長(大山政司君) 総務課長。
○総務課長(舛田昭彦君) 八幡浜市住民避難計画につきましては、昨年2月の愛媛県広域避難計画の修正を踏まえ、県広域避難計画で示されたシミュレーション結果などを反映した推奨避難ルートや推奨避難ルートに合わせた地区ごとの一時集結所の見直しなどを反映する形で、本年3月に修正したところです。
当市の避難については、国の原子力災害対策指針で示されているとおり、発電所からおおむね30キロメートル圏内であるUPZに位置するため、緊急時モニタリングにより空間放射線量率を測定し、その数値が一定の基準に達した場合、一時移転や避難等の防護措置を実施するものとされております。その基準に達するまでは、自宅や公共施設などでの屋内退避を実施することとしております。早目の帰宅や屋内退避準備ができるよう、適宜連絡体制の整備や必要な情報に係る周知の方法について、さらに充実強化を図ってまいります。どうか計画を読んでいただきたいと思います。
以上です。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 それでは、私のほうからも要望を出したいと思うんですが、避難訓練を本当に大規模にやってはどうでしょうか。一回避難してみると、そしたらあの計画が本当に実行できるんかどうかということがわかると思うんですね。そういうおつもりはありませんか。
○議長(大山政司君) 市長。
○市長(大城一郎君) 私も実際にその避難行動を見てみたいと思いますんで、ぜひ県のほうにそういった形で要望もしていきたいと思います。
それと同時に、やはり今の道路網だけでは避難がうまくいかないのは事実だと思いますんで、いっときも早い地域高規格道路大洲・八幡浜自動車道の早期完成に向けた要望も重ねてやっていきたいなと思っております。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 それでは、大々的な避難訓練をぜひ要望しておきたいと思います。
それでは最後に、大綱第5点、マイナンバー制度の市民への影響についてであります。
この制度は、赤ちゃんからお年寄りまで住民登録をした全員に12桁の番号をつけて、社会保障や税の個人情報を国と地方自治体が一括管理するというものです。ことしの10月から、住民票を持つ全員に番号を知らせる通知カードが郵送され、来年1月から運用が始まることになっておりますが、このことを住民の多くは知らされておりません。国民が知らないうちに生涯変わらない番号をつけられて管理される、一体何のためにこのような制度をつくるんでしょうか。
○議長(大山政司君) 総務企画部長。
○総務企画部長(中榮忠敏君) お答えします。
マイナンバーは、住民票を有する全ての方に1人1つの番号を付して、社会保障、税、災害対策の分野で効率的に情報を管理し、複数の機関に存在する個人の情報が同一人の情報であることを確認するために活用されるものです。
議員も先ほど申されましたように、本年10月から国民一人一人異なるマイナンバー、いわゆる個人番号が通知をされ、来年1月から利用が開始をされます。
マイナンバーは、官公庁等が保有する複数の個人情報を総務省の情報提供ネットワークシステムの専用回線で結びつけ、これにより社会保障や税分野の事務の効率性、公平性が高まるとともに、災害があった場合には被災者台帳の作成などに活用することで迅速な行政支援を行うことができます。
市民にとっては、年金や福祉などの申請時に用意しなければならない書類が減るなど、行政手続等の簡素化によって利便性の向上が期待をされます。
また、市に申請することで無料交付される個人番号カードは、本人確認の必要な場面で利用できる公的身分証明書となるもので、税務申告のe−Tax等の電子申請サービスが利用可能となり、将来的にはコンビニでの住民票や印鑑証明書等が取得できるなど、さまざまな使い道が検討をされております。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 ただいまいろいろおっしゃいましたが、住民はそれを決して望んでないと思います、求めてもいない。そして、年金の申請など一生に一回のことですし、市役所まで行くことは、それがなくなったからといって便利になるとも思いません。
ただ、この制度導入のためにこれまでどれだけの費用がかかったんでしょうか。
○議長(大山政司君) 総務課長。
○総務課長(舛田昭彦君) かかった費用ということですが、マイナンバー制度に係るシステム改修費について、平成26年度は住民基本台帳システム、それと地方税務システム、団体内統合利用番号連携サーバーの改修及び地方公共団体情報システム機構が整備する自治体中間サーバーの負担金で、事業費は1,234万2,600円、今年度も引き続きシステムの改修に1,725万8,400円を予定しております。
また、今年度は、社会保障システム改修費用に2,071万4,400円のほか、自治体中間サーバーの負担金として653万6,000円を予算計上しています。事業費の合計額は5,685万1,400円、そのうち国庫補助金は4,562万9,000円というふうになっております。
以上です。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 この費用があれば、国保は上げなくていいんですよね。ほんな要らないことにお金を使って、便利になると言いますが、本当に今個人情報の保護ができるかということが心配されています。折しも国民年金機構から125万人分の個人情報が漏れたことがわかり、大問題になっています。県内にも7人の被害者が出たと聞きました。このようなことがないとは言い切れないと思うんです。
しかも、この法がまだ施行されていないうちからこの国会では改定案が出されています。その内容は、預金口座や健康診断、予防接種、中所得者向けの公営住宅の管理、こういう方向にも適用を拡大するということが今検討されていると思います。
かつて5,000万人もの年金の情報が宙に浮き、最後の一人まで突き合わすと言っていた社会保険庁を管轄する厚生労働大臣がいましたけれども、結局多数の不明記録を処理し切れないまま終わるようです。国民の不信感は頂点に達し、その反省の上にきちんとした管理がされるだろうと期待していたのですが、新しい年金機構でもまたずさんな管理が明らかになり、やり場のない怒りを抱えたままです。こんな状態で全ての国民の個人情報が管理され、年金もその情報が組み込まれる予定だそうです。そのように内容も膨らんでいくと思いますと、とてもこれをそのまま認めることはできません。国民にとって必要もありません。このたびのこのような情報漏れは必ずと言っていいほど起こり得ると私は思います。それに伴う犯罪も心配されます。このようなマイナンバー制度は立ちどまって考えるべきだと思うんですが、個人情報が守れるかどうかという点とあわせてお答えをお願いします。
○議長(大山政司君) 総務課長。
○総務課長(舛田昭彦君) まず、マイナンバー制度の個人情報の保護がどのようになっておるかを説明しておきます。
マイナンバー制度の安心・安全を確保するため、制度面とシステム面の両方から個人情報保護の措置が講じられております。制度面では、マイナンバーを適切に管理されているかを第三者機関の特定個人情報保護委員会、これが監視、監督し、法律に違反した場合の罰則を個人情報保護法の規定よりも重くしております。また、平成29年1月からは、情報提供等記録開示システムが稼働予定で、マイナンバーを含む自分の個人情報をいつ、誰が、なぜ提供したのか、不適切な照合提供が行われていないかを確認することが可能になります。
個人番号カードにおいても、所得情報や健康情報などプライバシーの高い個人情報は記録されないばかりか、顔写真やパスワードが設定されているので、不正利用されるリスクは限定的です。
今回の日本年金機構のケースですけれども、それはインターネットで外とつながっている情報系のパソコン、この中で職員が仕事上作成した文書データ、これがウイルス感染によって漏えいしたというケースです。
マイナンバーのほうなんですけれども、これも日本年金機構と似たようなシステムではあるんですけれども、総務省の情報ネットワークシステムという専用回線、ここに住民基本台帳であるとかそういうものが入っていきますので、インターネットでつながっていない回線、それを利用するということは、外に漏れる可能性は少ないということが言えると思います。
今回こういうデータ流出問題が出たんですけれども、個人番号カードの交付が来年の1月からスタートしますけれども、国との情報連携がスタートするのは29年1月です。この1年間何をするかというと、運用テストを行っていきます。このシステムの運用のテストをやるわけですね。国と地方公共団体のやりとりがきれいにできるかどうかというシステムのテストをやっていきます。ですから、運用開始までにはまだ時間があります。今回のこの日本年金機構の問題、これらの原因究明をして、運用開始までには、セキュリティーについては国が万全を期するものと、そういうふうに考えております。
以上です。
○議長(大山政司君) 遠藤素子議員。
○遠藤素子君 インターネットにはつながらないということですが、扱う人がかわるわけです。舛田さんがずうっとされるわけではないわけですね。ですから、やはり危険は危険だと。そして、漏れた場合には、アメリカや韓国では既に行われていて、成り済ましの犯罪が既に多発していると言われております。ですから、本当にこれは困ったことだと、国の方針ではありますが、今審議されている個人の預金とかそういうものにはもうつながないと、今決まってる最低のものに限るというふうなことが個人のプライバシーを守る唯一の方法じゃないかと今思うんですが、ぜひそういうことも考えていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。
○議長(大山政司君) 休憩いたします。
午後 1時53分 休憩
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午後 2時10分 再開
○議長(大山政司君) 再開いたします。
河野裕保議員。
〔河野裕保君登壇〕
○河野裕保君 質問の機会を与えていただきまして、感謝を申し上げる次第でございます。
私は、質問通告書に従いまして、大綱3点、市長並びに関係理事者にお尋ねをするわけでございます。
大綱1点でございますが、小・中学校の統合等の問題についてお尋ねをするわけでございますが、最初にお断りをいたしておきます。この統廃合問題については、決して私は水を差したり、そしてまた蒸し返したりする、そういうことはございませんので、あらかじめ申し添えておきます。
さて、統廃合問題でございますが、実に58年ぶりに公立小学校、中学校の適正規模、適正配置等に関するこの手引が策定をされたということでございます。翌年の昭和33年には、小学校、中学校の規模の基準、これが標準が指定をされておりまして、それに基づきまして当市、八幡浜市は地方の地域の実情に即した学校の統廃合をされてきたと、このように思うわけでございます。
私が知る範囲におきましては、昭和36年、当時、文教所と言っておりました森山分校が日土小学校に統合されましたし、昭和40年には共立青石中学校、これが統合といいますか設置されまして、その新校舎ができる間につきましては、共立日土分教場及び喜須来分教場という呼び方になっておりまして、41年には晴れて共立青石中学校がスタートしたというふうに覚えているところでございます。
それから10年後に、これは保内中学校が設立されております。川之石、宮内、磯津、3つの中学校が統合されて保内中学校になったわけでございますが、この保内中学校の統合につきましては、中学校の場所及びその前に原発設置問題、水問題、そして寄宿舎問題等政治問題化しました。ということで、反対運動が起こりました。最も悲しい出来事は、その間に1人の女性中学生が、保内中学校に来ることなく他校に転校されたということでございます。これは、当時、大々的にマスコミ、新聞等が報道いたしまして、全国に流れたわけでございます。当時、昭和51年、青年教師でございました増池現教育長につきましては、そのいきさつは非常によく御存じだろうと思っております。また、舎監長もされておりましたので、寄宿舎ですね、非常に小学校、中学校の統合問題についての最適任者及び最も適した人物は増池教育長をおいてほかにないだろうと、このように私は思っておるところでございます。
また、平成に入りまして、喜木津、磯崎の小学校、これが宮内に統合されましたし、合併いたしましたこの10年の間にも、大島小・中学校が統合されました。長谷、舌田、日土東、そして川之内、これも最寄りの大きな小学校に統合されておるところでございます。
このように見てまいりますと、少子化、特に年少人口、14歳以下、この人口はぐうんと減っておりますから、これは統合はやむを得ない、そういう実情があったと思います。また、過度な小規模校を維持しますと、教育の機会均等や水準の維持及び向上の観点からも、どうしても統合は必要ですよということで、やむにやまれずそういうことで統合、廃校になったと、このように承知をしておるところでございます。
今、青石中学校は統合に向けて進んでおると伺っております。懸案でありました通学の手段たるスクールバスの確保、自転車、そして歩行、歩いて行くんですね、それの線引きがほぼ決まったというふうに伺っております。
この中学校の統合についてはさまざまなアジェンダ、課題があったと思いますが、それらをどうクリアしたのか、また統合しか道はなかったのか、そこらが非常に聞きたいんだという市民の声があるわけでございます。ぜひ聞かせてほしい。
また、過度な小規模といいますか、小さい学校がありますよね、双岩小・中学校、真穴小・中学校、川上小学校、このあたりの統廃合についてはどうなのかということもぜひ伺いたい。
また、それ以外に9つの小学校があります。これの将来に向けての方向性はどうなのか、そこら辺をぜひ聞かせていただきたいと思っております。
以上です。
○議長(大山政司君) 学校教育課長。
○学校教育課長(藤原賢一君) 市教委では、平成24年12月に作成された八幡浜市学校再編整備実施計画に基づき、児童・生徒にとってよりよい教育環境を提供すべきとの考え方、主に小規模校の統廃合を進めております。
現在行っている協議の内容ですが、青石中学校と保内中学校の統合については、平成29年度統合に向け、再編協議会でこれまでに校名の取り扱いや通学支援について地元説明を重ね、おおむね理解を得たのではないかとの判断から、再編協議会として7月中に最終的な統合の可否の判断を行う予定でございます。
また、真穴中学校、双岩中学校については、平成29年度の八代中学校への統合を目指しています。真穴中学校では、中学校保護者のみならず、小学校、保育所の保護者、各種地元団体にも統合への必要性を説明し、理解を求めているところでございます。双岩中学校につきましては、若干協議がおくれておりますが、近く再編協議会を立ち上げ、具体的協議に入っていく予定でおります。
川上小学校につきましては、校舎の耐震性が低く、複式学級が複数となっていることから、統合への理解を求め、地元説明会を行ってきておりますが、なかなか御理解をいただけない状況にあります。引き続き御理解いただけるよう説明をしていきたいと考えております。
将来の小・中学校の適正な規模、適正な配置等につきましては、文部科学省は小・中学校とも1学校12学級程度を目標としております。八幡浜市にそのまま当てはめるのは難しいと考えておりますが、同世代の児童・生徒がさまざまな考え方に触れ、お互い競い合うことのできる環境は必要であると考えており、今年度設けられる総合教育会議や教育委員会で協議の上、地域の実情も考慮し、抜本的な再編計画を策定する必要があると考えております。
以上です。
○議長(大山政司君) 河野裕保議員。
○河野裕保君 これまた後で関連の質問をします。
続きまして、地域にとってのこの小規模校、過度な小規模校も含めますが、これと地域コミュニティーについて質問させてほしいと、こう思います。
児童数10名が新校舎やられたんですね、この学校は久万高原町立仕七川小学校であります。昨年7月に新校舎が完成をいたしました。私たち通常考えますと、こういう小規模校ですと、まず将来推計人口というのがわかりますし、年少人口もどのぐらいかというのが把握できます。まず言われましたように、耐震性はどうなのか、それいけなかったら統合どうなのかというのを考えますが、この仕七川小学校については新築したということでございます。
その理由というのは、私はどうしてだろうなと思って、近所の人にいろいろ聞きました、その近くへ行きまして、現場へ行きまして。そういたしますと、2012年、平成24年に仕七川地区14地区があります、仕七川地区というのは、仕出、七鳥、東川、この3つの集落が一つになって昭和30年まで仕七川村、それからは美川村でございますが、そういう集落でございまして、この集落のある学校、仕七川の地区の皆さん方と学校の結びつきは非常に濃いんであります、密度が濃い。14集落の代表の皆さん方が久万町へ陳情を出しました、聞きましたら、ぜひとも存続をお願いいたします、私たちはこの地区から出ていった皆さん方にぜひ帰ってほしいUターン運動もしておりますので、ぜひとも存続してほしいんでありますということで、その住民の熱い思いを受けて新築をプレゼントしたということでございます。
この仕七川小学校は、私は非常にファンなんです。10年ほど前になりますが、NHKに仕七川小学校運動会の地区を挙げてやる運動会を放送しました。つまり東川地区というところには楽団がありますが、その楽団の皆さん方がラッパを吹き、トロンボーンを吹き、トランペットを吹き、ギターをやり、演奏をやるんですね。これは非常に温かい運動会ですよ、そういうことを見ました。私も妻と一緒に何回か見まして、非常に温かいものを感じ、きずなの深さを感じました。なるほどそれで新築かということも思いました。
がしかし、もう一つはこの久万高原町というのは9つの学校がありまして、一番大きな学校は170人前後なんですね、一番久万小学校が大きな学校ですから。あとのやつは20人から10人の、10人以下の学校もあります。つまり後で申しますが、その地域の実情に合った特別な理由がある場合については、その学校、小規模校、過度な小規模校であっても存続はやぶさかではありませんよというようなことがあるんですね、恐らくそういう範疇に属する学校だろうと思いますが。しかし、地域にとってこの学校は絶対になくてはなりません、災害の拠点でもありますというふうに近所の人がおっしゃってました。それと、何よりも学校がなければ地域が成り立ちませんというようなことも聞きました。そういうことからすると、仕七川小学校は、今地方の創生と言われとる時代でございますから、これは何かヒントがあるなと、私はそう思ったわけでございます。
本来私の考えは、皆さん進めていらっしゃいますようにやっぱり統合ですよね。しかし、地方創生やこういう例がありますと、そうはいかんぞ、もう一つ何かいい知恵はないかなと、こういうふうに思い出したわけでございます。この仕七川小学校の例、ないしは小規模校の存続のやり方について、教育長、どう思われますか、感想をちょっと聞かせていただきたいと、こう思うわけでございます。
○議長(大山政司君) 学校教育課長。
○学校教育課長(藤原賢一君) 地域にとっての小規模校のあり方についてという御質問についてお答えいたします。
久万高原町は当市に比べ4倍の面積で、現在小学校が9校あり、全体の児童数は340人、1学年平均6人の学校を9校維持しているという計算になります。町の判断によるところではありますが、久万高原町が山間部のみで非常に広いということが大きな原因でないかと考えております。お話しの仕七川地区から近隣小学校まで約10キロの距離がございます。
なお、近隣でも、特に辺地にある西予市の大野ケ原小学校、惣川小学校、大洲市の河辺小学校、宇和島市の竹ヶ島小学校など、児童・生徒数以外の条件について特段の配慮が必要だと伺っております。
以上です。
○議長(大山政司君) 河野裕保議員。
○河野裕保君 またこれ後で関連しますね、関連質問をいたします。
次ですが、地方創生と小規模校の存立、存在、その意義について質問させていただきます。
義務教育の学校関係の法律があるんですが、義務教育諸学校等の施設費の国庫負担等に関する法律施行令というのがあります。これを見ますと、教育、学校の適正な規模、今言われましたが、12学級から18学級が適正な規模ですよと。小学校の通学の距離についてはおおむね4キロ以内、中学校については6キロ以内ですよと、こういうことになっておるところでございますが、今回手引では通学の時間というのを定義をしております。通学の交通手段ですね、これが確保されれば、遠距離通学のデメリットを一定程度解消できれば、おおむね1時間以内を目安とするということになりますと、先ほど申しましたように10キロというのは車で本来なら10分、15分で行けますね。この八幡浜市に当てはめますと、この中心に円を描きますと、ほとんど三崎、旧西宇和郡にありました三瓶のほうのほとんどが網羅できます。国はそういうことを言ってるんですね、通学の距離、6キロ、4キロと言うんですけど、時間的には1時間以内を目安としなさいよと、こういうことになっておるところでございます。
ただし、今言われましたように特段の事由があればその限りではありませんよということになったら、大野ケ原や惣川はそうです、あそこは1人になってもやるということですから。そういう意味ではなくて、国はどんどんと統廃合を進めなさいよというのを言ってるんですよね。つまり、手引には拘束力はないですよということなんです。しかし、そういうふうに学校が小規模化になりますと、後ろからどんどんどんどん早く統合しなさいよという圧力がかかってくるように私は思うんですね。
この10年間を見ますと、全国の小学校、中学校合わせて約3,000校、二千八百五、六十だと思いますが、1割近い学校が統廃合して、なおかつ今ある半数以上がこの基準に満たないよということでございます。
文科省が心配するのは、小規模校になりますと、学校の現状に支障が出ますよと。つまりクラス編制もできない、クラス編制できても、クラス同士が切磋琢磨する教育の活動がおろそかになりますよということでデメリットを40上げてます、40。つまり過度に先生に依存して自立心が養えませんよとかというような関係で40上げて、小規模校のメリットというのはたった9つであります。地域、そして保護者、これらが連携しながら生徒指導がうまくいって、素直ないい子ができますよという類いのメリットを上げておるところでございます。
今、私たちは言われますように子供がおりません、どんどん学校減ります、これ仕方のないことですということですが、問題の2040年、よく出ます、増田寛也さんのおかげで、2040年になりますと、私とこの子供たちは何ぼになるんだろうかと私ちらちらっとやってみました。社人研の将来推計人口値をもとにしてトレンドを出してみた。そしたら、1,100人ぐらいじゃないですかね、それでも多いかもわからん。1,100人というのは、学校の適正基準に合わせたらたった1校分ですよ。小学校、中学校、この広い八幡浜市に小学校、中学校は1校でいいですかということになりますよ、その基準に合わせますと。それではないやろがということですよね。
しかし、20年、25年先やなしに、その10年先はどうなんかという声が聞こえます。そういたしますと、第3次行革大綱を見ますと、児童数1,121人ですよ、それは小学生の児童数1,121人ということは、昭和35年、川之石小学校は1,000人を超えておりました。昭和29年に松蔭校区から分離独立いたしました江戸岡小学校は、このときは18学級に903人であります。戦後ベビーブーム、当時は昭和30年代は団塊の世代と言ってません、それは万博以降、堺屋太一さんがつけた名前ですが、当時は戦後ベビーブームの、昭和22年、23年、24年の子供たちが4年、5年、6年のときに江戸岡小学校の生徒数は1,072人であります。つまり、これから10年先の我が町の児童数は当時の1校分ですよということです。これは恐ろしいですよ。そして、1校分ですが、そのまた今12校ある中の、先ほど申しました双岩や川上や真穴のけますと、これ9校ですが、9校のうちの恐らく半数は複式になるかもわかりません、複式に。今申しました川之石小学校、これもそうなるかもわかりません。
最も驚くのは、今小学校、中学校の公立の学校には格式、そして権威、格付というのはあってはならんわけでございますが、校長先生のグレードの高い最後に行き着く権威ある学校と言いますと、西宇和郡ではかつては川之石小学校でありましたし、八幡浜市では松蔭小学校、その2校がなくなるかもわからないし、これは少なくとも複式になりますよということのこの恐ろしさというのは、みんな今耳にたこができるぐらい少子化ですよ、子供がおりませんというのは聞いておりますが、改めてこう見ますと、これは私は恐ろしい感じがします。
そこで、地方創生があります。この地方創生は、地方創生をしていくためには小学校の存続、小規模の学校の存続は私は必要不可欠だろうと、このように思っております。小学校がどんどんどんどんなくなっていったら、地域は衰退します。一番簡単なのは統合です、統合、ばちんと収れんしたらいいわけですけん。一番難しいのは小規模校を維持して人口をふやして、いかに持続するかです、問題は。これを抜きには、地方の活性化はあり得ないと思います。私は、地方、人口をふやしなさい、施策の中には、この地域の中の路地でもそうですし、神社でも広場でもそう、子供の声が聞こえるルネサンスが私は欲しい、まずそういうことでいきましょうよ。
それと、そういうことで地域も行政もよく、市長は産官学金労言、私金労言という言葉は嫌いですが、金労言も、それも今よく言われておりますが、結集してシンクタンク、新田課長のシンクタンクのとこで一緒になって今地方版総合戦略を策定していらっしゃいます。ぜひとも地方創生と小規模校の、これは存続というものをセットにしなければならないと、こう思います、私は、ぜひとも。それで、知恵を出し、プランをつくる、そして実行していく、いけなんだらもう一回修正する、つまりプラン・ドゥー・チェック・アクションがこの小規模校の存続につながっていくんだと、このように私は確信しております。
どんどんどんどん小規模校がなくなっていったら地域は衰退する、つまり伝統の文化、地域の文化がなくなっていって、地域のコミュニティーも縮小し、やがては地方が消滅しますよということです、大げさに言えば、大げさじゃないかもわからない。つまり、これまで地域は、過去、現在、未来と連綿と続いていたやつが遮断されるわけであります、小学校がなくなれば、収れんされれば、これは大変なことになります。
ということは、何を言いたいかといいますと、2004年、アテネ五輪を思い出してくださいね。種目最後の鉄棒、冨田選手、これにかかっとった、最後は。そして、あの冷静な刈谷アナウンサーが言いました、伸身の新月面が描く放物線は栄光へのかけ橋だ、つまり地域の過去、現在、未来をつなぐかけ橋が小規模校の存続だと、こう思うんであります。ですから、当初私が申し上げました公立小学校の適正規模・適正配置等に関する法律の逆をとる、小規模校によってこれだけ地域が活性化しますよ、メリット9つが19、20、30になりますよ、どうですかというふうな政策をぜひ欲しいんであります。その辺ぜひ聞かせてください。
○議長(大山政司君) 学校教育課長。
○学校教育課長(藤原賢一君) 地域創生と小規模校の存続についてというお尋ねにお答えいたします。
先ほど答弁いたしましたように、学校再編につきましては、抜本的な再編計画が必要であるとの基本方針で進めていきたいと考えております。学校が地域のシンボルであるとの議員のお話はそのとおりであると思います。かつては児童数の増加に合わせて学校が新規に開設され、ピークを過ぎたころから分校が廃止され、また小規模校が統合されてきました。これだけ子供の数が減ってきている状況を踏まえると、これはやむ得ないのではないかと思います。
学校は、まずは子供を教育する施設であり、子供たちは同級生同士で切磋琢磨し、友達関係を育み、お互いに影響を受け、同世代の中で育っていく必要があります。勉強しかり、スポーツ活動しかり、放課後の遊びにおいてもそうであると思います。地元のつながりという点では、できれば公民館行事などで廃校になった地元においても地元の子供たちとのつながりを継続していただきたいと思っております。
以上です。
○議長(大山政司君) 河野裕保議員。
○河野裕保君 えらい味気ない答弁でんなあ。わしゃそがいなん期待しとらん、それはわかり切ったことですから。地方創生にとって小規模校の存在というのはどうなんかということなんですよ、要は、そういう答弁は私は聞きたくないです。
つまり、これ再質問になりますが、5月9日を覚えていらっしゃいますか、5月9日。市制施行10周年記念式典、最後の作文、優秀な作文を聞かせていただきました。真穴中学校3年、玉木 蘭さん、みかん遊園地というような発想は、このミカンのたたなづくオレンジベルトの中の白い学校がなければ、教育を受けてなければ、ああいう感受性の多感な、感性に輝くような作文は出てこないですよ、だから優秀賞になったんでしょ。ミカンの日本有数のブランド地帯のあの真穴、例えば川上もそうです、ミカン、教育はこれセットです、どう考えてるかということです。そこに学校の施設がなくなれば、真穴、マルマ、マルカのブランドもがんとわしは下がると思う、学校がなくなれば。そして、あのオレンジのベルトの中に白い学校があって、沖には黒い煙を吐きながらお船はどこに行くのだという、その舞台と、遠くにかすむお船、この「みかんの花咲く丘」の舞台は、できたときは昭和21年のあの伊東を舞台にしておるんですが、今の舞台はこれ真穴ですよ。オレンジベルトのぐうっともうて、諏訪崎もうて、とい面に向灘がある。この「みかんの花咲く丘」の舞台はここです、今は。余談になりますが、カラオケ歌ったら、必ず向灘とここのフェリーが出てきます、全国版のカラオケの「みかんの花咲く丘」をやってみてください。そういうふうに、ミカンの最優秀地の中に学校がなくなるということは非常に寂しいですよ。
ということは、何を言いたいかといいますと、もう少し発想を変えてくださいよ。先ほど申しましたが、これ水を差したり、蒸し返しはしてません、私の考えを言ってるわけですから。この真穴地区に小学校を存続するためには何をなすべきかというたら、このミカンどころの学校、川上、舌田、これを寄せ集める、そして一つの学校を存続して、ミカンの中の白い学校にこれだけの教育の充実したのがありますよと。そして、そういうことになれば、よそからも転校しますよ。そのために、子供をふやすためにはどうすれば、里親制度もあります。さまざまなアイデアが浮かんできて、プランが出て、実行に移せるんです。私はそういうことを聞きたいんです。さっきの学校課長のように官僚の答弁やありませんが、学校の教育上がよろしくありませんから、もう統合せなあきませんよ。私言うたでしょ、統合は最後の手段というか、知恵を絞ってくださいよと、統合は一番しあいでっせ、一つに集めるんですから、それは言うたら誰でもします。いかに地域にあった小規模校を維持しながら、地域の活力をやって、子供たちが将来にここの地に残ってくれて、やがては日本を支えていくかという、そういう戦略が欲しいんです。これについては要望というか私の意見ですから、あれば答弁してください。
以上です。
○議長(大山政司君) 市長。
○市長(大城一郎君) 教育長が答弁をされると思いますが、私がその前に私の考えも紹介させてもらいます。
地域で小学校を残す、そのためのまち・ひと・しごと創生、これもしかりだと思います。しかし、地域から小学校がなくなったと言っても、地域から子供を取り上げるといったような形ではないと私は思っております。今の状況で海岸線全て集めても1校を維持することができない状態にもなりつつあります。そのような中で、子供の教育を考えたときに、本当に子供同士が切磋琢磨する状況、私も昔思ってますが、地域でも育てられました、教育者として先生にも教わったことがあります、親にも教わりました。でも、やっぱり子供にとって一番のお手本、そして教育になったのは同級生、同じ机で勉強した友達であり、けんかした仲間が一番の子供にとっては成長になるんだと思います。
今現状を見てみますと、そういった学校をつくるためには、やはり海岸線だけでも物足りなくなっている、数が足りなくなってきている。じゃあ、将来はそういうふうにしていきたいんですが、今の現状では極小規模校を残すメリットが、先ほど言ったように子供の教育を考える上ではやはり統合したほうが子供の教育にはいいのじゃないかなと思います。
しかし、統合したからといって、子供は地域で育てていただきたいなと思っております。学校はなくなれど、地域が存続するわけであります。また、公民館制度も充実させていきたいと思いますんで、ぜひとも地域で子供を見守っていく、そういったところも強くこちらからも要望をしていきたいなと思っております。
○議長(大山政司君) 教育長。
○教育長(増池武雄君) ほぼ市長の答弁と同じなんですが、私も河野議員の期待の答弁になりませんので、退場せないけんのですけれども、私も今の河野議員から昔々のことを思い出させていただきました。確かに私も保内中学校で寮で舎監もしたり、寮のお世話もしました。昭和40年に私は磯津中学校へ新採で赴任しましたので、そのとき160人いました。受け持ちの子で優秀な子がおりまして、野球がしたくてしたくてたまりませんでしたけれども、残念、磯津中学校、磯津小学校は小・中一緒のとこで、今のあそこの歯ブラシ工場ですから、とても野球などできる状態ではございません。残念ながら、その子は陸上をして、松山の高校へ行って野球をしました。それから11年後になりますが、昭和51年、統合しまして、寮ができました。確かに裁判沙汰にもなる大変な問題でございましたけれども、そのとき私の受け持った子にまた優秀なんがおりまして、また野球して、野球ができて、寮でゆっくり野球ができてよかって、その子も松山へ行きました。
ですから、子供たちにとってどちらがいいかと、子供にとってどの教育がいいのかというのは大切だと思います。それは地域も大事ですし、家族も大事ですが、子供にとってどちらがいいか、それを考えてやる必要があると思います。学校の大小いろいろメリット、デメリットありますけれども、やはり子供にとっては。だから、それも考えていると思います。日土小学校は何とか残したいというのも出てきておりますし、他の小学校でも、今の川上、日土、真穴というのもいろいろ出てきましたけれども、もう中学校では、真穴中学校も、そのうち双岩中学校も、もう部活動したら、選択しても1競技選択はできなくなるような状態になってまいりますので、これもやはり子供たちにとっては、生徒にとっては統合が必要ではなかろうかなというふうに私は考えます。
ただ、1例違ってやるならば、校区を取っ払うてでも、外部から呼び込んででも、学校が成り立つのであればそれもいいなと思っておりますので、日土小学校あたりはそういうふうにそのうちなってくれたらありがたいなと思っております。
○議長(大山政司君) 河野裕保議員。
○河野裕保君 よくそれわかるんです、私も統合賛成派でしたから。だけど、地方の創生とか、活力、少子化を一歩でも解消しましょうということになれば、地域と小規模校というのはこれは切り離せません。最初申しましたように、収れんするのはしあいでっせ、だけど、維持するのがもっと困難です。だから、もっといい知恵はないですか、プランに反映できませんかということを言ってるんです。
最終的には、最初申しましたように、中学校1校、小学校1校でっせ。ということは、今ある学校は皆小規模ですけん、言うたら、12学級ありませんのやから、でしょ。だけど、それでは余りにも無策じゃないですか。中には、小規模校が私は真穴とかという意味じゃなくて、日土もそうですし、喜木もそうですし、喜木は来年は170になろうかというんですけど、あと四、五年先にもナンバーワンに近い学校に喜木はなりまっせ、そこはどうしてですかというたら、そういう土地があって、人が住みつくからということでありましょうが、それも一つのヒントなんですよ。だから、収れんはすぐできますと、維持するにはどうしたらいいかということをもう少し考えてほしいということで、もういいですから、次に移ります。
大綱3点でございまして、ふるさと納税のフル活用。
ふるさと納税、これ2008年でしたか、平成20年にスタートして丸7年がたったわけでございます。特別委員会が3月にございました。平成27年度一般会計特別委員会によりまして、ふるさと納税寄附金1,100万円、お礼の品、報償費560万円を組んでおりました。2人の委員から質問がありました、ちょっと少ないんじゃないですか。本会議、6月2日の1週間前に議案書が送られてきてぺらっと見たときに驚愕した、何、寄附金6,100万円、そしてお礼の品物3,569万円、やればできるじゃないかと、こう思ったんですね。こういうのがあればわしは質問せなかったかもわからん、実は、ということなんです。
この6年間に、年度ごと件数、幾らふるさと納税があって、お礼の品物はどれだけ返したか、金額、それの単年度ごとの収支、それでその見返りの品物というたら失礼ですが、された方にお礼の品物はどのように変化したんですかということですよ。最初の品物はアジの干物とかポンジュース1本でしたが、現在はこのように品数そろってますよ、そこらもぜひ教えていただきたいのと。ほとんど特産品だと思いますので、その特産品はあげることによって地域の経済はどのように波及効果があったのか、影響があったのか、なかったのか、その辺まずお聞かせをいただきたい。
○議長(大山政司君) 政策推進課長。
○政策推進課長(新田幸一君) お答えいたします。
まず、ふるさと納税の年度ごとの収支ですけれども、初年度の平成20年度は6月から寄附の受け入れを開始をしております。寄附金額142万5,000円、この年度は特産品の贈呈は実施をしておりません。平成21年度は寄附金額345万7,000円に対しまして特産品代14万7,800円を支出、平成22年度は寄附金額475万7,000円に対し特産品代42万200円を支出、平成23年度は寄附金額416万7,000円に対し特産品代58万4,200円を支出、平成24年度は寄附金額549万5,000円に対し特産品代82万6,600円を支出、平成25年度は寄附金額1,019万4,000円に対し特産品代170万6,800円を支出、平成26年度は寄附金額1,199万9,555円に対し特産品代254万5,518円を支出しております。以上を合計しますと、寄附金額4,149万4,555円に対して特産品代623万1,118円を支出しておりますので、これを差し引きをしますと3,526万3,437円が市の財源となっております。
次に、特産品のメニューの充実と変遷ですけれども、平成22年1月から1万円以上の寄附者に対して5,000円相当の特産品の贈呈を8品目でスタートをしております。平成23年度から通算金額で10万円以上の高額寄附者に対し、特産品とは別に八幡浜ちゃんぽん丼の贈呈も開始をしております。平成26年12月からは、6品目ふやしまして14品目としております。また、ことし4月から、従来の1万円以上の寄附者への5,000円相当の特産品贈呈に加え、2万円以上の寄附者に対し1万円相当の特産品1品または5,000円相当の特産品2品を贈呈する方法に変更しまして、5,000円相当の特産品10品目をふやし24品目に、1万円相当の特産品を5品目追加しまして合計29品目の特産品としております。特産品の申し込みの主なものとしましては、温州ミカンを初めとする季節のかんきつ、かまぼことじゃこ天の詰め合わせ、地鶏の商品などとなっております。
最後に、特産品の地場産業への波及効果ですけれども、ふるさと納税は市の自主財源の確保や八幡浜市の宣伝にとどまらず、地元特産品のPRと販路の拡大につながります。今後は、地元産品の販売が中心になってくる傾向がうかがえます。こうした効果をさらに高めていくため、今後も特産品の種類をふやしながら、地場産業の活性化につなげていきたいと考えております。
以上でございます。
○議長(大山政司君) 河野裕保議員。
○河野裕保君 また後でこれ関連します、質問します。
この7年間の間の本市にお住まいの皆さん方、ごひいきの自治体にふるさと納税されると思います。これからうんとされると思いますが、この7年の間にふるさと納税をされました、こうなりますと、要するに寄附金の控除税額ということになってくるわけでございます。これこの7年間に件数、それと本人にとっては減税でございますが、寄附控除は何ぼになったのか、ぜひ教えてほしい。
以上です。
○議長(大山政司君) 税務課長。
○税務課長(大森幸二君) お答えします。
ふるさと納税に係る寄附金税額控除額の上限額は、本年3月31日までは住民税所得割の10%となっていましたが、27年度の税制改正において、4月1日以後分からは住民税所得割の20%に変更されました。このような中、当市在住者のうち、他自治体への寄附者の年度別対象者数及び寄附金税額控除額は、21年度は5名、3万2,000円、22年度は5名、15万8,000円、23年度は6名、3万2,000円、24年度は79名、86万8,000円、25年度は18名、20万6,000円、26年度は8名、23万2,000円、27年度は49名、189万5,000円となっており、同制度による7年間の対象者は延べ人数で170名、寄附金税額控除額は342万3,000円となっております。つまりこの額が本来当市の税収となるべきところが減額になったものです。
以上です。
○議長(大山政司君) 河野裕保議員。
○河野裕保君 ありがとうございます。また関連は後でします。
続きまして、ふるさと納税の怖さ、これはもろ刃の剣ですよということを私は訴えたいです、そのためには頑張ってくださいよということなんです。私はふるさと納税はやってません。今税務課長が申しましたように、私がしますと少しでもこの住民税が減りますから、やりません。欲しいものがあれば、行って買いますね、私は。
それで、私のちょっと例を申し上げますと、私がふるさと納税を3万円いたします。そういたしますと、一般寄附控除は所得税と住民税合わせて大体8,400円ですね。それで、ふるさと納税分といたしまして1万9,600円が私にとっては軽減になってまいります、合わせて2万8,000円がもんてくるわけでございます。出すお金は2,000円以上ですから、持ち出しはたった2,000円です、たった2,000円というたらあれですが、そのかわり今政策推進課長が申されましたように、私の御ひいきの自治体に寄附いたしますと1万円ないし1万5,000円の品物が入ってきますよね。分厚い食べたいことのないようなステーキがありますし、焼酎もあります、キンメダイもあります、ノドグロもあります、いろいろな品物が選択肢によって来ますから。そうすることによって、自治体は入ったお金、それを差し引きましたら、先ほど聞きましたようにその差し引きが財源になりますから、そしてお礼の品物というのが特産品で地域の産業の活性化になりますよということで、自治体もした人も産業に従事した人も、これは3者がともにウイン・ウインですよ、これはいい制度だな。こういうのはもっと早くしてもらわないけなんだなというふうな声も聞こえますが、これはどうして、これはもろ刃の剣なんです、私は思うんですが。
今補正で6,100万円の歳入補正、寄附がありますが、1,100万円でしたら、今ずっと聞きましたが、大体1,000万円で超えたことありませんから、このように少ないと、八幡浜市の市民の皆さん方がひいきのところの自治体に寄附をします、どんどんどんどん寄附しますと、これが仮に500円となって見てくださいよ、差し引き0になりますから、そういう意味でこの制度は非常に恐ろしいですよということです、もろ刃の剣ですから。
大都会を例にしますと、東京都、中央区、千代田区、港区、そして墨田区も例にします。ことし港区については5億円ないし6億円の区民税が減りますよと、大変なことですよということになってます、今東京都は。墨田区もこれまでは2億円近い区民税が減ってますということで、逆襲し出した、墨田区も。墨田区は、葛飾北斎富嶽三十六景や滝を描いたその浮世絵師ですが、そこの生まれた土地ということでミュージアムをつくります。したがって、5,000万円のふるさと納税を考えておりますので、ぜひお願いします、そのかわり特産品の江戸切子をお贈りします。江戸切子、ころんと氷を入れて、後焼酎飲んでくださいよ、これうまいですよとは言ってませんよ、そういうふうに逆襲をしておるわけでございます。
このふるさと納税というのは、今豪華な品の競争です、本来の趣旨を逸脱した大競争になり出した。恐ろしいことになってます。本来できた趣旨というのは、地方から都会へ行って、私は都会で一人前になりました、税金も払うようになりました、家も持ちました、ふるさとに育てていただいたおかげでございますから、ふるさとに納税をいたします、本を買ってください、備品を買ってください、そういう目的のふるさと納税だったんですが、それがどんどんどんどん豪華版になってしまいましたということです。
しかし、こうなっては、やっぱり競争に勝たないかんのです、勝たないかん、各自治体に対して。ということは、私はなかなかやるわいな、6,100万円も、この補正の追加になったというのがびっくりしたのがそこです。1カ月、2カ月の間にこれだけになったということは、恐らくインターネットかなんかに載せたからですよ。このやり方というのをもっとやっぱり早くやるべきでしたということなんですね。そして、このことによって、地方の特産品を贈ることによってPRできますからということですよ、先ほど課長も言われましたが。それで、観光来ます、うちはミカンもあり、練り製品もあり、魚もある、こがいなええとこないでっせ。ほいで大島のアワビ、サザエもこれからできますから、最強です、これは。ですから、これからの販売戦略についてどうかということについてお聞かせいただきたい。
○議長(大山政司君) 副市長。
○副市長(橋本顯治君) ふるさと納税がもろ刃の刃であるということにつきましては、まさに議員言われるとおりであると思います。例えば、1万円よその市町村へふるさと納税をすれば、その方は2,000円の自己負担ですが、8,000円を寄附することになる。寄附された市町村そのものは8,000円を損するわけですね。寄附を受けたところは1万円の寄附が入りますけれども、5,000円は持ち出ししますんで、残り5,000円しか残らない。結局5,000円と8,000円足せば1万3,000円損すると、そういう制度ですので、お互いがお互いを食い合いこして、全国にこれが盛んになれば、結局税収そのものが減ってしまうということにつながるわけです。
ただ、議員言われたように、これがある以上は勝たんといけん、勝ち抜かんとということで、まさにそのとおりやと思います。
今まで八幡浜市の実績は県下でも上位にふるさと納税のレベルでは行っておりました。今年度からインターネットも使えるようにしましたので、ことし4月、5月は飛躍的に金額が伸びております。今後も、全国的にふるさと納税制度は普及し、寄附額も増加すると思われます。また、当市のふるさと納税金額が年々増加していることと同様に、八幡浜市民から他の自治体に対しての寄附も増加しています。
当市の新たな取り組みとして、寄附者の利便性を向上させ、新規増額を図るため、6月からクレジット決済を開始をしております。また、現在の特産品数は29品目ですが、随時拡充を図っていきます。民間ポータルサイトや雑誌などに掲載を行うことで都市部の寄附者の獲得を図るとともに、引き続き八幡浜市出身者に対しても同窓会などを通じPRを行うなど、さまざまな機会と手段によって、これまで以上の寄附の獲得に努めたいと考えています。規模の拡大のために議員の皆様にも御協力をよろしくお願い申し上げます。
○議長(大山政司君) 河野裕保議員。
○河野裕保君 今ふるさと納税、副市長が言われましたように規模もそうですし、スタート時から寄附の人間も4倍になった。そして、寄附額も2倍、3倍になりつつあるというふうなことを伺っておるところでございます。
さっき私申し上げましたが、八幡浜市はミカンと魚のまちでございますということでございますよね。長崎県平戸、これは港町です、魚です、これ魚。カキやサザエ、エビ、これによってふるさと納税、昨年1年間、これ年度じゃありませんよ、通年1月から12月まで、昨年、これが12億7,884万円です。実に私とこが1億円達成しますと13倍近いんですね、これは魚、貝、それでもってるわけですから。先ほど私言いましたように、ミカンも練り製品もちゃんぽんも、ほして加工品もあり、サザエもありということになったら、鬼に金棒ですから、ぜひとも私は目標額を持って、ことしは恐らく1億円行くでしょうね。次は2億円、倍ゲームで次4億円、8億円、そういう意識でやっていただきたいと、こう思っております。御答弁はいいです、でございます。ありがとうございます。
次行きます。
大綱の3点目、介護保険の関係でございまして、介護保険制度の円滑な運営についてでございます。
御案内のように介護保険制度、これ丸15年経過したわけでございます。介護保険制度は西暦2000年、ミレニアムの年にスタートし、平成12年ですよね。国は年金やりました、医療制度やりました、次、第3の制度として介護保険制度やりますよということで鳴り物入りでスタートしました。そして、平成12年のその介護給付費は約16億円とちょっとでしたね。それと、平成26年度の決算出ておりませんが、第6期の介護保険事業計画等を見ますと約39億円何がし載っとります。ということになると、約40億円ぐらいになるかもわかりません、給付費ですね。そういたしますと、率にして2.5倍になりますね。介護保険料スタート時、基準額、5段階のうちの3段階目の基準額、これが2,833円でございましたが、今回6期目の改定につきましては5,187円でしたかな、ということで、段階も9段階になったということでございます、それの基準額が5,187円で率にして1.8倍になりましたということでございます。この15年間には高齢化率は恐らく10%を超えてます、八幡浜市は。ということになると、要介護認定者もどんどんふえます、ニーズも高まってきます。そして、それには当然供給しなければならないサービスの提供しなければなりません、平成18年には地域密着型というすぐれた制度ができました。そういうことで、利用されるお客様のサティスファクション、顧客満足度は上昇しておりますということですよね。
しかし一方では、施設の希望者が後を絶たずに待機者は多いということでございます。この制度が始まる前には、国の思惑というのは、介護保険制度ができたら社会的入院は減りますよ、療養型もずんずん減らしていきますよ、特別養護老人ホーム、老健についても恐らく上昇率はそうは伸びないだろうと、こういうもくろみを立てておりましたし、居宅介護がこれは充実したら、介護される方はどうですか、ショートステイ出て、旅行でも行ってくださいよということで居宅介護サービスを充実したら施設も入りませんよということでしたが、この15年の間に思わん、要するにふえた人がおります。それは、当時は痴呆症と言っておりました、痴呆症が認知症に改まったんですね。その数が予想をしないだけどんどんふえておりますよね。それに老老介護がふえる。仕事をやめながら、仕事をやめて両親の介護をします。いろいろこれは問題が起きております、社会的な現象が起きております。そういう中で、本市におけるこの15年間の、どうでしょうか、うまいぐあいにいってるかどうか、問題はないか、課題はないか、アジェンダはないかということについての総括をぜひお願いしたいと、こう思うわけであります。
○議長(大山政司君) 市民福祉部長。
○市民福祉部長(若宮髙治君) お答えいたします。
介護保険制度は、家族による介護から社会全体で支える介護の仕組みとして平成12年4月に開始され、高齢化社会を支える大切な制度として定着しております。議員御指摘のとおり、この15年間で八幡浜市の介護保険給付費は、平成12年度の16億4,000万円から、平成26年度には37億6,000万円となり2.3倍、その間に介護保険料は2,833円から4,992円まで上昇し、平成27年度からの第6期には5,000円の大台を超え5,187円となり、当初保険料の1.8倍となっております。
なお、県下11市中では最も低い額となっております。
当市における介護サービス利用者の推移を見ますと、平成12年4月と平成27年4月の比較で、全体の月利用者数は887人から2,231人で2.5倍となっております。
サービス種類ごとに見ると、居宅サービスでは有料老人ホームの施設整備が平成15年度から平成19年度にかけて行われ、2施設、定員99人、施設サービスでは介護老人保健施設の整備が平成12年度と平成13年度に行われ、2施設、定員200人となっております。地域密着型サービスについては平成18年度から制度が開始され、認知症対応型通所介護は平成19年度、平成20年度に整備され、3施設、定員27人、小規模多機能型居宅介護は平成18年度と平成24年度に整備され、2施設、宿泊定員14人、グループホームは平成12年度から平成16年度に整備され、7施設、定員117人、小規模特養は平成24年度に1施設、定員29人が整備されております。
それぞれの介護サービスを組み合わせることにより、必要に応じた介護サービスがまだまだ不十分な部分もありますが、一定程度提供できていると考えております。
なお、団塊の世代が75歳となる平成37年度に向け、今後ますます給付費の上昇が見込まれます。介護給付が増加すれば、現行の制度では保険料の上昇が伴いますが、当面どの程度の給付水準が適当なのか、保険料とあわせて状況を確認しながら運営に努めていく必要があると考えております。
以上です。
○議長(大山政司君) 河野裕保議員。
○河野裕保君 よくわかりました。次行きます、それでは。
介護サービス事業の需給バランスということについて、非常に質問的にはですけど、回答される方にとっては難儀である、質問のやり方も悪いかもわかりません。
居宅介護については、需給バランスは私はとれとると思います。中には供給過多になっておるサービスのそういう部類があるかもわかりません。おおむね私はこれは役目を果たしているだろうと、このように思っております。
地域密着型、これもまだ広報に載っておりましたが、2ユニット、18名のグループホーム、これを公募しますということでございますので、これはやっぱり需要が多いですよということになるわけでございますね。
それと、施設サービスの特養、老健、療養型についても待機者が多い、要介護度3以上ないと入所できませんよと今回からなっていますが、従前からそのような最上位じゃないと受け付けないですというようなことも聞いております。
それで、需給バランスはどうしても需要のほうが多いですよということになるわけでございますよね。それで、居宅サービスの場合、訪問、通所、いろいろあります、訪問、入浴もあります、訪問の介護もあります、そして通所もあります、通所リハビリもありますが、このサービスごとの需給バランスというか、そういうのは非常に難しいと思います。つまり要介護認定を受けていらっしゃる方も、これはサービス費給付限度額丸々使っている方もいらっしゃいますし、3割、8割の方もいらっしゃいますし、丸々使ってない方もいらっしゃいます。そういうことになると、これはケアプランつくって、後の実績を出すときには全部チェックして、施設へ行ってチェックしないとできないし、そしてまた施設の許容量も加味しなければいけませんから、そこの需給バランスは非常に難しい、答えにくいと思いますが、あえて質問しますが、その辺、わかる範囲でぜひともお願いいたしたいと、こう思うわけであります。
○議長(大山政司君) 保健センター所長。
○保健センター所長(大本孝志君) 介護サービス事業の需給バランスについてお答えをいたします。
介護保険サービスの基盤整備につきましては、入所施設と在宅での生活を支える居宅サービスの2種類がございます。介護保険事業計画では、これまでの給付実績あるいは特別養護老人ホームなどの入所申込者状況調査等を行い、また国、県の方針との整合性を図りながら、住みなれた地域で安全で安心して暮らし続けることを目指したサービスの整備目標を立てております。
御質問の介護保険適用事業者の居宅サービスの供給能力は何%なのかということでございますが、サービスの利用につきましては、認定者個々においてサービスの種類も頻度もさまざまで、また認定を受けた方が利用されない方もおられることから、数字でお示しすることは困難でございます。ただ、現在、サービスを利用できていないというような苦情は出ておりませんので、供給能力は100%かどうかは別といたしまして、十分あるのではないかと考えております。
次に、入所施設系でありますが、地域密着型施設であるグループホームは平成26年7月、特別養護老人ホーム、老人保健施設、療養型医療施設は平成26年1月に入所申込者の調査を行っており、その結果によりますと、グループホームは定員117人、要介護度3以上の入所待ち36人で、供給能力76.5%、特別養護老人ホームでは定員189人、入居要件を満たす入所待ち90人で供給能力67.7%、老人保健施設では定員200人、入居要件を満たす入所待ち91人で供給能力68.7%、療養型医療施設では定員32人、入居要件を満たす入所待ち6人で供給能力84.2%となっております。いずれも現状では施設が不足しているのが実態であります。
なお、この入所待ち人数につきましては、重複して出されている者もあることから、実数としてはこれより少なくなると考えております。
施設整備につきましては、第6期介護保険事業計画においてグループホーム、2ユニット、1施設と地域密着型の特別養護老人ホーム1施設を整備することにより、ある程度の緩和が図られるものと考えております。
また、当市における高齢者人口は平成29年にピークを迎えますが、介護認定者の多い後期高齢者は平成37年度まではふえることが予測され、それまでは介護認定者はふえ続けると考えております。その後は減少に転じるものと考えられます。したがって、第6期中の利用状況を考慮しながら、次期計画第7期において必要な施設整備を考えたいと思っております。
以上でございます。
○議長(大山政司君) 河野裕保議員。
○河野裕保君 よくわかりました。
最後でございますが、介護保険適用事業者の職員の雇用の現況と将来の見通しでございますが、居宅、そして地域密着型施設サービスとあるわけでございますが、それの充足率という質問がまたこれは的を射ているかどうかと思うんですが、つまり充足率が満たしているから、県ないしは市町の指定の事業者になっておるということでございますよね。つまり訪問介護ですと、社会福祉士とか専門のヘルパーさんとかは何名以上来なさいよ、現在にそれをクリアしないと指定の取り消しをしますよということになっておりますので、充足率は現在について事業をされている方は恐らく100%に近いであろうと、こう思いますが、実際は本市ではありませんが、これ他市のあれですが、3階建ての施設があって、スタッフが足りませんので、1フロアはこれは使えないんですというようなことも聞いたことはあります。実際のところ、今指定の要件は満たしておるんですが、職員さんの労働条件やなしに、数が100%を満たしているのかどうか、将来的な見通しはどうなのかというふうなことをちょっとお聞きをいたしたいと、このように思います。
○議長(大山政司君) 市長。
○市長(大城一郎君) お答えをいたします。
当市における居宅介護サービス、地域密着型サービス、施設サービスの各事業所の介護職員の充足率につきましては、他市の事例にありますような介護職員の人員不足が原因で事業所を閉鎖したり、事業所の一部を使用しない等の事案が発生していないことから、必要最低限の人数、人員は確保されていると理解をしております。
しかしながら、ぎりぎりの人員でやりくりしている事業所も多く、今後ますます人員の確保が必要になるものと考えられます。
次に、将来の介護職員確保の見通しと対応策についてですが、平成27年度の介護報酬改定において、介護職員処遇改善加算が拡充されており、処遇改善による人材確保が見込まれます。また、介護職員の研修等については、愛媛県が主体となって開催しておりますが、市では積極的にその情報提供と支援を行っております。さらに、市が開催しております事業所の連絡会では、講師を招いての研修会やそれぞれの事業所が抱える問題点についての勉強会を開催することにより介護職員の資質向上及び就労環境の向上支援を図っているところです。
○議長(大山政司君) 河野裕保議員。
○河野裕保君 ちょっと再質問というか、伺いますが、またまた先ほど申しました、増田寛也さんは物騒なことを言いましたね。10年先には大都市1都3県については45%ぐらい介護職員の人材が不足、施設も不足しますよ、ですから今キャパがあいてるところについて、大分県行きなさい、新潟行きなさい、愛媛県の新居浜に行きなさいみたいなことを、物騒なことを言っておりますが。この介護保険事業計画の冊子を見ましたら、アンケートをとっていますね、各事業所に、何が一番不安な材料ですかというたら、職員の確保が難しいですよと、こういうことを言っておりますよね。ですので、現況は今市長が言われましたように足りてますよと、将来的には恐らく外国人も雇わないけん、ロボットも使用せないけんというようなことになるかもわかりません。そういう見通しもこれからは非常に甘くありませんということでございますので、ぜひとも介護保険制度の運用については充実、そして利用される方の利便性を十分配慮してやっていただきたいと思います。
以上です。終わります。
○議長(大山政司君) 休憩いたします。
午後 3時18分 休憩
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午後 3時30分 再開
○議長(大山政司君) 再開いたします。
次、石崎久次議員。
〔石崎久次君登壇〕
○石崎久次君 大変お疲れのところ、5番目、最後ですから、少し時間をいただきまして、おつき合いをお願いしたいと思います。
それでは、私は、一般質問通告に従いまして、大綱1点について質問いたします。市長並びに関係理事者の誠意ある御答弁を求めるものであります。
私の質問は、防災と避難計画についてであります。
まず、本題に入ります前に、少し前置きをさせていただきたいと思います。
6月2日、議会初日にこの一般質問をどう整理してやっていこうかなと思いまして、テレビをかけながらちょっと考えておりました。そしたら、9時からだったですかね、小松左京さん原作の「日本沈没」というものが放送されました。あっ、ちょうど私に合ったあれかなと思って眺めておりましたら、その中に別段何がどうこうというものじゃないんですが、たしか最近になって、学者の方が最近の日本は9世紀後半の日本によく似ているなという話をどっかで聞いたなと思い出しまして、すぐに9世紀の後半の日本の地震の状況とか火山の状況なんかをちょっと調べてみました。皆さん火山の中で一番大きい日本のシンボルであります富士山ですけれど、噴火となりますと宝永の大噴火が思い起こされると思います、1707年だと思うんですが。この9世紀のときに、864年に貞観大噴火が起こっております。このときに流れ出た溶岩の上に青木ヶ原の今樹海が広がっている、この状況であります。その5年後、869年5月26日、貞観大地震が起こっております。マグニチュード8.3から大体8.6ぐらい程度ではないかと言われております。震源地は、4年前にありました3・11と大体同じ三陸沖であろうかと言われております。そのときの状況を、延喜元年、901年の史書に載っております、日本三代実録という書にあります。なかなか原本は難しくて読めません、申しわけないんですが、ですから最近の訳したものをちょっと調べてみました。
5月26日、癸未の日、陸奥の国で大地震が起きた。空を流れる光が夜を昼のように照らし、人々は叫び声を上げて目を伏せ、立つことができなかった。ある者は家屋の下敷きとなって圧死し、ある者は地割れにのみ込まれた。驚いた牛や馬は奔走したり、互いに踏みつけ合い、城や倉庫、門、やぐら、牆壁などが多数壊れ落ちた。雷鳴のような海鳴りが聞こえ、潮が沸き上がり、川が逆流し、海嘯が長く連なって押し寄せ、たちまち城下に達した。内陸部まで果ても知れないほど水浸しとなり、野原も道も大海原となった。船で逃げたり、山に避難することができず、1,000人ほどが溺れ死にした。後には、田畑も人々も財産もほとんど何も残らなかった。こういう史実があります。
この時代、大体人口が600万人程度ぐらいだという推計がありますが、現在の人口1億2,000万人からしますと、この1,000人というのは、3・11と同じように考えますと2万人程度が亡くなっている大きな地震があったという、こういう史実があります。そして、その18年後に南海トラフを震源とする大地震が起きていると、これもまたこの三代実録に載っております。
火山を見てみますと、先ほど富士山のことは言いましたけど、新潟県の焼山っていうところでも噴火が起きております。また、新島、神津島、1,000年に一度という大噴火、あと伊豆大島、三宅島、ここでも噴火が起こっております。また、九州に目をやりますと、阿蘇山、剣岳、開聞岳、ここでも噴火が起こっております。
この震源が貞観大地震が起きた地域が三陸沖っていう、このことを考えますと、近い将来に確かにこの南海トラフも起きるんじゃないかな。近年を見てみますと、この3・11の後、小笠原諸島の沖でこの前マグニチュード8.1という全国全ての47都道府県にそういう体に感じる有感地震、震度1以上が起きてます。それとまた、北海道でも震度5以上の地震が起きております。海外に目をやりますと、ネパールの地震であり、また最近であればマレーシアのボルネオ島のキナバル山でマグニチュード6の地震が起きて、日本人も犠牲になっている。あと、近年を見ますと、ほかにも御嶽山、この前57人亡くなられ、6名が不明と、あと25年前になりますけれど、雲仙普賢岳、ここでも44名の方の死者と、あと不明の方がおられます。また、最近では、鹿児島県の屋久島町、口永良部島の新岳が爆発しました。そういうことで、島民全員が避難している、この現状があります。大変この現状を見ますと、確かにこの地震と火山の活動が活動期に入ってるんじゃないかと私も感じながら、この私の質問であります防災と避難計画については真剣にきちっと考えていかないけないんじゃないか、今特別委員会でもやっておりますけど、あえてここに一般質問をさせていただくわけであります。
それでは、本題に入らせていただきます。
当市におきましては、地域防災計画作成に当たっては、八幡浜市防災会議を開催し、絶えず見直しを行い、実態に即したものとすることとされており、最新の修正は平成26年7月31日となっております。それがこの冊子であろうかと思います、間違いございませんですね。
そこでまず、この冊子中、地震災害対策編中の29ページ、市職員に対する教育とあり、文中、市長は職員が的確かつ円滑な地震防災対策を推進するとともに、地域における防災活動に率先して参加させるため、次の事項について、1から8までありますが、研修会等を通じ、教育を行うとあります。
そこで、お伺いをいたします。
まず、1の1としまして、この教育は全職員に行っているのか、それは年何回程度行われているのか、そしてその講師はどのような方に任されておるのかをお伺いいたします。
○議長(大山政司君) 総務課長。
○総務課長(舛田昭彦君) 八幡浜市災害対策本部運営要領において、災害の規模に応じて4段階の職員参集基準と各班の事務分掌を定めており、毎年度当初にそれぞれの課内において各職員に参集基準、連絡系統及び災害時に実施する任務の確認を行っております。また、毎年実施しております八幡浜市防災訓練において職員参集訓練を実施し、改めて事務分掌等を確認しております。
なお、外部講師を招いた防災に関する職員研修は、今のところ実施しておりません。
以上です。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 それでは、次の質問です。
地域における防災活動に率先して参加とありますが、職員の中で消防団員は何人おられるのか、そして避難するに当たって時間のかかる、例えば海岸線であればすぐ逃げるところがあるんですけれど、旧市内における消防団員の活動は何人か、お伺いいたします。
○議長(大山政司君) 総務課長。
○総務課長(舛田昭彦君) 現在48人の職員が消防団に所属しており、そのうち旧八幡浜の市街地には8人の消防団員が所属しております。
以上です。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 職員採用計画の中にもこういう消防団員に、たしか副市長、できるだけ参加するようにということの条件も少し入っていたと思うんですね。優秀な方もそうですけれど、やはりこういう地域貢献が一番大事だよと、市職員としての気持ちとして。例えば海岸線とか山のほうの、はっきり言ったら八幡浜市からいえば遠隔地にいる人たちはどうしたって消防団員が少ないから、消防団の中から入ってくださいと、入るのが当たり前でしょと言われて自動的に入るんですね。けど、今の話を聞きまして、人数が旧市内8人、これやっぱり少な過ぎないですかね。旧市内の中においては、やっぱり本当に大事な消防団員であると思いますんで、実態をおわかりになったんだったら、なぜ入らないのか、入らすようにしていく仕組みが必要かなと思います、考え方も必要だと思いますんで、その点再度お伺いいたします。
○議長(大山政司君) 副市長。
○副市長(橋本顯治君) 職員につきましては、基本的に地元から要請があれば積極的に消防団に入るということは常々言っておりますし、今石崎議員が言っていただきましたように、新採の職員には必ずこのことを面接のときに伝えております。
ただ、地元の人だけで消防団員が賄える、市の職員もこの人も入ってほしいという話がない場合には入っておりません。そういう意味で、もし地元で足りないのであれば、その話は必ず来ると思いますので、基本的に話が来た場合はできる限りの対応をしておりますので、今市の中心部で8人ということは、市の職員まで声をかけなくても足りてる部分もあると、その結果が8人という数字になっているのかなというふうに理解をしております。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 同僚議員から過去あったと思います、質問の中に、消防団員の充足率の問題とあります、全然足りてないという実態の数字は過去出してると思います。あと、旧市内においても、親は入ってたけど、親があんなん大変やから、おまえは入ったらいけないなあとかという話も聞きます。やはり本当に市民の皆様の命を守るということは、考えたらここのところに重点を置くべきと思いますが、ここに追加の質問をしたいと思います。
○議長(大山政司君) 市長。
○市長(大城一郎君) 今石崎議員おっしゃるとおり、旧市内の消防力というのは非常に重要だと思います。現在は、職員としては8名でありますが、消防団を退団した職員も数多くいますので、今後は支援団員といった形でもそういう方向はとれるのかなというふうなことも視野に入れながら消防力の強化を進めていきたいと思います。
それと、本部分団として、女性も今職員から入っておりますので、そのこともつけ加えたいと思います。
○議長(大山政司君) 総務課長。
○総務課長(舛田昭彦君) 消防団員の充足率ですけれども、今95%となっております。
以上です。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 次の質問に入らせていただきます。
自主防災会に今職員の方は何%所属されておりますか、お伺いいたします。
○議長(大山政司君) 総務課長。
○総務課長(舛田昭彦君) 市内の全世帯が自主防災会に所属していることになっておりますので、所属率は100%となります。
以上です。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 それでは、ちょっと通告はしておりませんが、この自主防災会には班長さんがおられると思います。班長さんが大体30人ぐらいか40人ぐらいに2人ぐらいですかね、私たちの自主防災会はそうしてるんですけれど、大体何人おられるか、わかる範囲で。わからなかったらわからないで結構ですが、市の職員で何人か。
○議長(大山政司君) 総務課長。
○総務課長(舛田昭彦君) 自主防災会、17地区の98組織ありますが、その中で市職員のリーダーは今のところおりません。
以上です。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 リーダーというかナンバーワンじゃないんですよ。言ってるのは、その中に例えば各常会とかありますよね、その中で班長さんというのが必ずおられます、そういうのがおられるのか、おられないのか。わからなかったらわからないで結構です。
○議長(大山政司君) 総務課長。
○総務課長(舛田昭彦君) その点については把握しておりません。
以上です。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 そしたら次に、災害時の要支援者に対する救護に当たる職員は何名で、誰が誰を援助するかまで把握はされておりますか、お伺いいたします。
○議長(大山政司君) 総務課長。
○総務課長(舛田昭彦君) 市災害対策本部内に要配慮者を支援する班として福祉班を設置し、社会福祉課、保健センター、人権啓発課職員53名で構成しております。災害時においては、福祉班だけではなく、消防団、民生委員、自主防災会等の避難支援等関係者と協力して安否の確認や避難の支援を行うこととしております。
以上です。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 それでは次に、市職員で防災士何人おられますか。
○議長(大山政司君) 総務課長。
○総務課長(舛田昭彦君) 市職員の防災士資格取得者は12名です。なお、八幡浜市内における防災士資格取得事業によって資格を取得した防災士は115名となっております。
以上です。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 115名、当初目標は100名ぐらいだったと思いますが、全体では納得いきます。ただ、今も言いましたように市職員の方の12名、何か少ない気がしないですかね、私だけでしょうか。ここにももう少し目を向けて、やっぱり防災士の育成は自分たちの中で自分たちでこの市を守っていかないけんわけですから、市職員の中の防災士の育成も大事かと思いますが、その点いかがでしょうか。
○議長(大山政司君) 市長。
○市長(大城一郎君) これは私もかねがね思っていたわけなんですが、私も市長として防災士の資格を取りたいなと思っておりますんで、まずは率先垂範しまして、そういったところにもっと目を向けて、市職員でも多くの防災士、資格を取得していくように今後努めていきたいと思います。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 そしたら次に、文中3、4、5ってありますが、わかりませんので、3、4、5だけ読みます。
3です。緊急地震速報を覚知したときの具体的にとるべき行動に関する知識、4、地震が発生した場合に具体的にとるべき行動に関する知識、5、職員として果たすべき役割、職員の動員体制及び任務分担について、毎年度、各部局等において所属職員に対し十分周知しておくとありますが、本年度の実施状況をお伺いしたいと思います。
○議長(大山政司君) 総務課長。
○総務課長(舛田昭彦君) 地域防災計画に記載している、もう一度繰り返しますが、3、緊急地震速報を覚知したときの具体的にとるべき行動に関する知識、4が地震が発生した場合に具体的にとるべき行動に関する知識、5、職員として果たすべき役割、職員の動員体制及び任務分担の職員への周知については、毎年実施している八幡浜市防災訓練に合わせて職員参集訓練を実施しており、徒歩や自転車等自家用車以外で参集し、参集後は課内で任務分担を確認するなど、実動訓練と知識の習得を合わせた訓練を実施しております。
以上です。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 それでは、毎年行われます全市一斉避難訓練に市職員はどれほど参加しているのか。また、市全体における参加者はどれほどですか、お伺いいたします。
○議長(大山政司君) 副市長。
○副市長(橋本顯治君) 一斉訓練における市職員及び市全体の参加率ですけれども、訓練開始のサイレンを鳴らしますとともに、まずは市長、副市長の不在、また大規模災害時に遠距離居住者の参集は困難にある、そういう2つのことを想定して、八幡浜庁舎の半径1キロメートル以内に居住する職員が直ちに八幡浜庁舎に参集して非常配備態勢をとるという臨時災害対策本部、まずはこれの設置及び運営の訓練を実施し、その後、通常の災害対策本部へ移行し運営する訓練を実施しています。
災害対策本部要員以外の職員につきましては、居住地近くの一時避難場所に集合し、各地区で開催されるミニ防災訓練に参加した後、職員参集訓練を実施しております。去年の8月31日に実施した防災訓練には全体で8,535人が参加し、市民の参加率は23.2%、市職員は全員参加しています。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 今の中で市職員全員参加はすばらしいことだと思いますけれど、その市職員全員をのけますと23.2%、余りに低過ぎないかなあと。この状況の中では、いざ災害が起きたときに自分で自分を守るとか、自分が誰かを助けるという意識が少ないんじゃないかなと私は思います。全体のこの一斉訓練に対して、訓練してなかったら非常時、本当に必要になったときにその行動に移れるかということが一番大事だと思います。東北地方で、釜石だったですかね、常に年に一回、二回、きちっと避難訓練をやってる、だから命が助かったんだという、この実績がちゃんと3・11であるわけですから、いかに市民をこの一斉訓練に参加さすか、ここのところに対する思い、こういうふうにこれからどうしていこうかという考え方はどう持たれてますか、お伺いいたします。
○議長(大山政司君) 副市長。
○副市長(橋本顯治君) 釜石のときでも、子供たちが訓練の成果を発揮して、率先してより高いところへ逃げて、それにつられて大人も一緒に逃げて助かったというようなことも聞いております。なかなか市民全員全てが参加する訓練というのは大変ですので、その中で少しでも参加者をふやして、実際に災害に遭ったときに、ふだん参加している人の行動につられてより多くの人たちがより適切な避難ができるような、そういう形で少しでも参加者をふやしていきたいと思います。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 それでは、2番目といたしまして、教職員並びに児童・生徒に対する教育ではというところがあります。その中で、1、教育委員会はというところがあります。中は中略いたしまして、その中で外部の専門家や保護者等との協力をしながら、学校安全計画及び災害に関する必要な事項、防災組織、分担等を定めたマニュアルを策定するとありますが、この安全計画と災害に関する必要な事項に関するマニュアルはいつ策定し、保護者等にはいかに配布、徹底し、内容の理解を求める行動をしているのか、お伺いいたします。
○議長(大山政司君) 教育長。
○教育長(増池武雄君) 御質問の防災マニュアルは平成24年度に策定し、毎年度、市内の全ての小・中学校で見直しを行っております。見直しの際には、全教職員による研修の機会を設け、災害の想定及び緊急時における安全行動指針の確認と徹底を図り、共通理解に努めることとしています。また、策定されたマニュアルは市教委にも提出をお願いし、必要に応じて記載内容の見直しをお願いしているところでございます。
昨年度は学校防災マニュアルの概要版、A3の表裏1枚に集約したものでございますが、これを策定して、より活用しやすく実践的なマニュアルをもとに、児童・生徒に対する避難訓練を実施し、速やかな安全確保と避難誘導に教職員が自信を持って取り組めるようにしております。
先ほどの防災士の件ですが、教員も17名、現在資格を取っております。今年度も7名ほど希望しておりますので、期待をしているところでございます。
保護者に対するマニュアルの配布は行っておりませんが、各学校においてはPTA総会や学校通信等を通じて、地震発生時の初期行動のあり方や避難行動上の注意事項、さらには児童・生徒の引き渡し方法等について情報提供をしております。
以上です。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 すばらしいものができていると思いますし、子供を預けてる親からしますと、やっぱり学校がきちっとしたそういうものを持っていただいとれば安心して子供を預けることができます。今後とも、見直しをしながら進めていただきたいと思います。
次に移ります。
3、具体的に災害が発生すると想定いたしまして、火災の場合、消防水利の整備についてお伺いしたいと思います。
耐震性の貯水槽の整備を推進するとありますが、東日本大震災以降、何カ所の整備がなされたのか。また、今消防水利として利用している貯水槽は幾つあるのかをお伺いいたします。
○議長(大山政司君) 総務課長。
○総務課長(舛田昭彦君) 防火水槽については、消防団との協議の中で水利の乏しい山間部を中心に整備を進めており、平成24年度以降は毎年度1基、20立方メートルで耐震基準に適合したものを現場打ちコンクリート工法で築造しております。現在、消防水利として利用している防火水槽は267基、消火栓は680基となっております。飲み水としても利用できる耐震性貯水槽の整備の考え方については、修正前の地域防災計画にも記載していますが、耐震性貯水槽は規格が定まっているため、部品を大型車両で運搬し、設置に当たっては大型クレーン車で作業することができる場所に限定されます。理想的には耐震性貯水槽が望ましいものの、予算との兼ね合いもあり、まずは数をふやす方向で取り組んでいることから、耐震基準適合の防火水槽を整備している現状です。
以上です。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 耐震性が進まれてると言いますが、確かに年に1基ぐらい、金額も高額になるのかなと思います。
ただ、その中に今容量っていうんですかね、20立方メートル、今の消防自動車にするとそんなに時間がもたないですね、初期消火のみという形ぐらいしかできないのかなと、少し不安に思います。本当に昔からあるのは何石とかという言い方もするわけですけれど、やっぱり20ということになると、目の前にある家の燃え盛っているときにはもう完全に間に合いませんですね。全部消えることなんかまずありません。ですから、数多く用意することと、やっぱり今ある貯水槽を何とか耐震化できないか、横が裂けたり、下がということぐらいのもんだとは思うんですけれど、そういうところをもう一度点検をしていただいて、やはり水が、地震とかそういうことが起きた場合、水道とかそういう配管類はまず裂けてしまいますので、そこにあるものを利用しないといけないわけですから、そこの部分、今ある現実に水がたまっているものであるとか、そういうものをより点検をしながらやっていかないと、なかなかいざというときの備えができないと思いますんで、その辺にも少し予算をとっていただいたらと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(大山政司君) 市長。
○市長(大城一郎君) 今回整備しております20立方メートルの耐震性の防火水槽ですが、これもやはり交通事情によりまして、なかなか消防車が入りにくいところ、また初期消火が大事ですので、水利がとりにくいところを選んでつけているところであります。できたら、今回の防火水槽をいろいろなところに設置するわけですが、まずは初期消火が一番大切だということでつけています。そして、なくなるわけですが、それにはやはり水利から新たにとってそこに給水していくというような消防団の連携を、ハード面ではなかなか難しいとこもありますんで、そういった消防団との連携ということで、ソフト面でも充実をしていけたらなというふうに考えております。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 今言われました耐震性の初期消火、はっきり言って今も短時間しかもちません。今市長が言いましたように中継ですね、中継地点としての水をためるタンクという発想であればええと思うんですけれど、そのときに次の次に言おうと思ったんですけど、津波とか何かいろんな被害が起きたときに水利がとれないということがあるという現実があるんですね。やっぱり消防団も、そこへ車を持っていくにも、そこがだめな場合がありますんで、そのことを考えますと、なかなか一朝一夕にすぐ解決する問題でないというのはよくわかります。これはまた置いときましょう。
そしたら次に、資料編の中に緊急輸送道路一覧表の中に1次緊急輸送道路とそれを補完するために2次緊急輸送道路が記載されております。その道路においても、必ず橋梁、つまり橋があると思われますが、その耐震性の調査、補修、整備、長寿命化は記載されていないのが現在であります。この現況をお伺いしたいと思います。
○議長(大山政司君) 建設課長。
○建設課長(矢野 武君) お答えいたします。
近い将来発生が予想されている南海トラフ巨大地震などの大規模災害に備えて、住民の円滑な避難やその後の迅速な救助、支援活動のため、愛媛県がその骨格となる道路を八幡浜市内で1次緊急輸送道路として7路線、2次緊急輸送道路として2路線指定しております。道路管理者である愛媛県八幡浜土木事務所によりますと、市内の緊急輸送道路には、被災時に重大な影響を及ぼす橋長15メートル以上の橋梁が28橋あり、平成14年度より耐震性能が劣っている橋梁についてはチェーンやケーブルを用いた落橋防止装置を設置するなど、集中的に耐震補強工事を実施し、現在では全て耐震性能を満たしており、桁が落ちることはないと報告を受けております。また、橋長15メートル未満の橋梁については、万が一被災した場合でもH鋼等の仮設により早急な機能回復が可能と思われます。
なお、緊急輸送道路9路線中、市管理の臨港道路につきましては、橋梁はございません。
以上です。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 避難するのに、今1,000年に一度起きたときのことは大丈夫ですよと、1,000年に一度起きたところは、まだそこまではできてませんでしたよね、たしか。こういう状況の中で、先ほども言いました災害が起きて、たしか869年、ことしが2015年、大体1,150年ぐらいたっとります。1,000年に一度起きるというのが実際に、大体1,000年に一度、本当に聞かんですよね。そう考えると、先ほど言った基準も1,000年に一度本当は起きるんだ、それがもう最近なんだという考えで県のほうにもう一度それじゃないでしょ、もう少しそういうことが起きたときでも大丈夫なような補強体制をやっぱりやったほうがええんじゃないですか、お金の問題もありますけれど、それはやはり言うべきことは言うべきこととして担当課のほうから言っていただきたいと思います。これは要望にしときます。
次に、津波・地震の影響で港湾等の破壊も考えられると思います。例えば石巻市の場合は、護岸が80センチから120センチ段差ができまして、数百メートルにわたり海岸に沈み込んでおりました。これは現実に私たちは現場に行って見ました。今後、フェリー埠頭の建設も予定されております。今当市における港湾を含む護岸の耐震性は調査されているのでしょうか、お伺いを申し上げます。
○議長(大山政司君) 水産港湾課長。
○水産港湾課長(和田有二君) お答えをします。
八幡浜港については、当港が防災拠点港に位置づけられていることから、本年度から5カ年計画で着手しています八幡浜港フェリー埠頭再整備事業において、フェリー桟橋と取りつけ岸壁を耐震化施設として整備します。また、避難経路に当たる出島のその他の岸壁に関しては、当該事業が終了するまでに耐震性を調査して評価する予定であります。
市が管理する漁港の海岸保全施設については、平成26年度から順次施設が有する機能の把握と自然災害に対する安全性の評価を行っており、平成27年度までに9つの漁港の耐震性の評価を終える予定であります。
なお、県管理港湾である川之石港においては、平成25年度に液状化判定のためのボーリング調査が実施されております。
以上です。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 フェリー埠頭等新しくできるところは耐震性を持って工事をされると思います。
ただ、例えばフェリーが着くところ、出島ですね、出島本体の耐震性はいかがなものかと。そのときに耐震性という、埋め立てのときにそんな問題は起きてなかったと思います。また、第3埠頭あたり、最近また使われてないところですけど、そこに行く道ですね、そこのところの耐震性もきちっと保たれてなければ、幾らフェリーがいいところができたとしても、そこに行けないわけですから、逃げれないわけですから、そういうところの調査も必要だと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(大山政司君) 水産港湾課長。
○水産港湾課長(和田有二君) 先ほども申しましたように、出島のそのほかの岸壁、フェリー桟橋を整備しない、する以外の岸壁についても、今回の再整備事業を行っている期間内に耐震性を調査して評価いたします。必要に応じて耐震補強をしていきたいと考えております。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 それでは、これまたちょっと戻るかもしれません。昔、台風の影響でよく道が崩れてました。山崩れじゃないですね、海の波の影響で道が壊れたということがありました。それで、逃げるとしたら、よく今までは全部崖崩れですよとなるんですけれど、これは国道であり、県道にしろいろいろありますけれど、そういう影響があるところもあると思いますが、そういう調査はなされるんでしょうか。
○議長(大山政司君) 建設課長。
○建設課長(矢野 武君) 今年度、道路構造物、路面性状調査、そういうものについて現在耐震性を含めても調査をしておるところです。これは今年度限りの事業でございます。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 詳細がわかりましたら御報告を願いたいと思います。時間が、質問ばっかりがありますので、すぐ質問させていただきます。
あと、倒壊の危険性が高い住宅の調査でありますが、一時避難をする場合、例えば地震が起きた、津波が来るっていう場合、その場所までのこの危険な住宅の調査はなされているのか。また、あるいはこの件は市がするものじゃなくて、地区によってはいろんな避難経路があるわけですから、自主防災組織で把握、検討すべきと考えておられるのか、お伺いいたします。
○議長(大山政司君) 総務企画部長。
○総務企画部長(中榮忠敏君) 避難路の整備につきましては、平成24年度、25年度の2カ年で自主防災組織や地区の代表者の方々と十分協議の上で、より早く高台へ避難することができる箇所を選定をして整備をしたところでございます。
なお、倒壊の危険性が高い建物につきましては、今年度建設課のほうで予算をつけており、調査を行うこととしておりますが、当然コンサル業者、それと市の職員を同行いたしますが、より綿密な調査が必要でございますので、地元の方々もどの方、地区の代表者の方になるか、自主防災会の方になるかは別にして、当然一緒に作業を協力をいただくことになろうかというふうに思います。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 調査を厳しくやってください。というのは、逃げるときに逃げる道がなければ逃げれません、そこが一番大事だと思いますので、よろしくお願いします。
次に、指定避難場所一覧表が資料編の52ページに載っております。津波被害者には使用不可のバツ印が海岸線、保内の川之石地区に多くあります。津波災害の際の避難場所はどこだと考えられておりますか、お伺いいたします。
○議長(大山政司君) 総務課長。
○総務課長(舛田昭彦君) 東日本大震災の災害で、災害が想定される区域にある避難場所に避難した結果、かえって危険が生じた事例があったことを踏まえ、災害対策基本法の改正により生命を守るための緊急避難場所を指定し、どの施設がどの災害に対応できるのか、あらかじめ定めておくこととされました。これを踏まえ、地域防災計画修正時に緊急避難場所について、施設ごとに洪水、土砂災害、地震、津波のうちどの災害に対応できるのか否かを資料編に記載しました。津波災害につきましては、平成25年の愛媛県地震被害想定調査における浸水想定区域内にある施設は不適としております。津波災害時の緊急避難場所は110カ所の津波一時避難場所や22施設の津波避難ビルなど、より早く、より高い場所に避難することになります。
以上です。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 海岸線、特に多分川上地区になると思います。津波が発生したときに、全避難場所、緊急避難場所、また一時避難場所、指定避難場所ですかね、ありますけど、全部津波でだめになります。この際に、その地域の方々とよく話をして、こういう資料に載っけてる、洪水は全部だめなわけですから、こういうときはこういうところに逃げないけませんねと、それは市のほうで御案内いたしますよという、そういうものも大事じゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(大山政司君) 総務課長。
○総務課長(舛田昭彦君) 避難場所については、被災後の状況から使用可能な建物を避難所として開設することとしており、この地区にお住まいの方はこの避難所へという決まりはありません。
また、市全体の被災状況を把握して、避難所が不足する場合には、応急仮設住宅の建設等も行うことになります。一時避難場所への避難所の開設状況等の情報伝達や避難所への移動につきましては、消防団や自主防災組織の協力のもと、有事の際にスムーズに行えるよう今後検討してまいりたいと思っております。
以上です。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 例えば54ページで、真穴中学校体育館の緊急指定避難場所の想定収容人数、これ540人となっています。また、63ページでは、同じ真穴中学校指定避難場所、緊急ではありません、指定避難場所は270人となっておりますが、また資料編を全て見ますと、それにおいて緊急避難場所として避難場所が同一なのに収容人数が倍半分になっているのはなぜなのかをお伺いいたします。
○議長(大山政司君) 総務課長。
○総務課長(舛田昭彦君) 緊急避難場所、避難所を指定するに当たり、まず施設内の避難に適した部屋等の面積を有効面積として算定しました。その上、生命を守るための緊急避難場所については1人当たり1平方メートル、被災後一定期間生活する場である避難所については1人当たり2平方メートルを基準として想定収容人員の人数を算定しております。
以上です。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 そうした場合、これ緊急避難ですから、すぐにどっかへ行けっていうことに近いと思うんですね。1平米いうたら座っとかないかんですね。2平米いうたらやっと寝れるかなあと。緊急避難のときに道路も寸断されて、真冬で寒い夜を想定して愛媛県も災害被害を最大限見ているわけですが、そういう場合に、この今の資料編の中の1平米で計算しておりますという場合が本当に適されてるのか、何日間ここで過ごすと計算されてこういう数字を出されているのか、その点お伺いいたします。
○議長(大山政司君) 副市長。
○副市長(橋本顯治君) 緊急避難場所とそれから避難所の違いについては、石崎議員も十分認識しておられると思います。これは、最大のキャパということで1人当たり1平米と積算しております。これはあくまでもたくさんの人が来てもここまではキャパですよと、これを入れるというわけではありませんので、実際の運用に当たって1人1平米になるかどうか、それは地区によって違ってくると思いますし、緊急避難場所は、避難所が開設されればそちらへ移動していくべきものですから、少なくとも命が助かるためには1人1平米でも構んからぎゅうぎゅうに詰めてねと、そのときはという意味の上限の数字だというふうに御理解いただきたいと思います。
また、避難所の1人当たり2平米というのも決してひどい数字ではありません。これは、順次避難所が整備される中で最低の基準であって、これ以上のものができればそういうふうに移していきたいと思います。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 地域地域によって避難状況は変わってくると思います。例えば津波だったら山のほうに行くわけないんですから、海岸線だけですね。災害の被害を想定して、そこに最大八幡浜市は9メートルの津波が来るという想定になっております。その際に、じゃあ真穴地区において何軒のおうちが津波被害に遭うのか、そしてそのときに災害に遭われる人数は何人なのか、そういうところまで計算されてやられておりますか。というのは、ほかのところ、先ほど言いましたバッテンになってるところですね、あそこ全部のけますとここしかないんですよ、体育館。穴井だったら今580人ぐらいおるんですかね、人口が、全員だめです。多分一軒か二軒だけ津波が来ないぐらいで、全部だめです。そうした場合に、穴井の人たちがそこに行ったとしたら、真網代の人は行くところがありません。こういうことも少し内容の中に加味して考えられているのか、ただもう平米数で計算したのか、その点はいかがでしょうか。
○議長(大山政司君) 総務課長。
○総務課長(舛田昭彦君) 現時点での避難所を選定した根拠なんですけれども、今ある施設の中で収容人数が幾らかということで指定しております。ですから、被災された地区が何人いるからどれだけの避難所を構えなければいけないというふうな設定の仕方にはなってはおりませんということです。
以上です。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 本来であれば逆だと思いますね。そこにそれだけの人がいるからそういうものを、施設を準備するっていうのが本来の姿である。ただ、今の状況の中で、財源も、そういう事故も起きていないから、そういう計算でしか終わっていないという現実だと思います。これも仕方ないことだと思いますけれど、その辺まで考えた防災計画、避難計画を考えるべきだと私は思います。
次に行きます。
津波が来た場合に下水道は使用できません。なぜなら、自然流下式の下水道であれば可能ではありますが、ポンプアップ式のところはポンプアップの電源が失われます。また、機器も海水の影響で交換を余儀なくされると思いますが、どう対応をされようとしているのか、お伺いいたします。
○議長(大山政司君) 下水道課長。
○下水道課長(山内慎一君) 現在八幡浜市の公共下水道におきましては、地域的制約の中、汚水を自然流下できず、マンホールポンプにより揚水している箇所が、八幡浜処理区に21カ所、真穴処理区に8カ所、保内処理区に8カ所、計37カ所あります。これらが津波被害等により被災し電源が喪失した場合、ポンプ機能が停止しますが、その対応につきましては、施設機能の早期復旧を図るため、マンホールポンプを含む管路施設は公益社団法人日本下水道管路管理業協会との災害時における下水道管路施設の復旧支援に関する協定で、また終末処理場及びポンプ場は日本下水道事業団との災害時における下水道終末処理場及びポンプ場の復旧に関する協約を締結しており、災害時に不測の事態が生じた場合の対応に備えております。
以上です。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 課長が言われることはよくわかります。ただ、そういう方々がすぐにあした来るっていうことはないと思いますね。ですから、1日皆さんが使用されると大体もうパンクしてしまうんですよね。そういうことも考えながら、どうこう言ってもこれ仕方ないことですから、言いませんけれど、そういう状態になるっていうことだけは市民の皆さんにも御理解をいただきたい。
その中で、避難所ではどういうふうな下水というか処理を、対応を考えられているのか、お伺いいたします。
○議長(大山政司君) 総務課長。
○総務課長(舛田昭彦君) 避難所におけるトイレの対応はどうするのかということだと思いますが、当市では災害により下水道が使用不可となる場合に備え、保内地区において保内中学校に7基、保内庁舎に10基、文化会館に5基、計22基のマンホールトイレを整備しております。また、県の3カ年事業である市町避難対策支援強化事業費補助金、これを活用し、昨年度は地区公民館単位17カ所の避難所それぞれに2台の簡易トイレを整備したところであり、28年度までに同補助金を活用して、その他の避難所にも整備する予定であります。
以上です。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 保内町に大変多くのマンホールトイレですかね、完備されとるようですが、まず自然流下じゃないと今課長からあったと思います、使えません、はっきり言って、詰まるんですから。それ以上は上へ上がっていかないです、ポンプでくみ上げないといかないわけですから、そこを使っても、そこの管路がいっぱいになったら使えません。ですから、そういうところも加味していただきたい。
それと、各地区公民館当たり2台の簡易トイレをと言いました。被災者が出た場合に2台で足りるんでしょうか。2台では足りないだろうと思うし、また逆にそういう考え方であれば、その袋とかなんかをとにかく置くようにするとか。あと、そういう場合が出た場合に、密封式ではありますけれど、どっかきちっと保管する場所を決めてあるとか、そういう細かいところまできちっと進めていくべきだと私は思います。
時間もありませんので、次に行きます。
次に、原子力災害時についてお伺いいたします。
もし過酷事故が発生した場合を想定して、安定ヨウ素剤の配布体制で原子力対策編の21ページ、第3節に書かれております。
まず第1、誰がどの時期に配布を行うのかをお伺いいたします。
○議長(大山政司君) 市長。
○市長(大城一郎君) 市内30カ所の一時集結所において、国の指示に基づき、原則として医師の関与のもとで服用の目的、効果、服用対象者、服用方法、副作用等の注意事項について説明を行い、安定ヨウ素剤予防服用に関する問診票に記入していただき、配布することとしております。
現在、国、県が緊急配布のより詳細な手順について検討していると聞いており、それを踏まえて、具体的配布手順等を定めた上で周知徹底に努めてまいります。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 そういう段取りだということでわかりました。
じゃあ、市が平常時、今市長もありましたけれど、緊急時の安定ヨウ素剤の配布手順を明確に日ごろから住民への周知徹底に努めるとありますが、今までどのような方法をもってこれまで住民に周知徹底なされたのか、お伺いいたします。
それから、先ほどからも述べていますように、孤立地区の予測も可能であろうとは思います。その際の事前配布の検討はなされているのか、お伺いいたします。
○議長(大山政司君) 市長。
○市長(大城一郎君) 安定ヨウ素剤でありますが、これは薬事法の制約がありまして、市町村が平常時において医師の指示なくしてこれを自由に配布することはできないことになっております。これ地域においては配布、服用がスムーズにできるかという懸念もあり、平常時の事前配布が必要ではないかと考えておりますが、現在の国の指針においてはそれが認められていないということであります。
当市としては、安定ヨウ素剤は事前に配布しておくべきと考えを持っており、その必要性等について引き続き県と協議をしていきたいと考えております。
なお、安定ヨウ素剤についての啓発につきましては、担当の課長から答弁させます。
○議長(大山政司君) 総務課長。
○総務課長(舛田昭彦君) 安定ヨウ素剤等の配布についての周知徹底ということですが、自主防災会等に説明をしております。今後もそういう機会を捉えて、周知に徹底していきたいと思っております。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 余り自主防災会のときに聞いたこと、私も毎回出ますが、ないんですけれど、そうされてるというんであればそうされてるんでしょう。
ただ、思うことは、そういうことは田舎へ行けば診療所の先生とかそういう先生がおられますんで、そういう先生に入っていただいて、こういうときはこういうふうに使うんですよということをやっぱり先生のほうから、ここに先ほどからも説明がありますように、薬事法の関係があって先生からの説明がないといけないよということがあるわけですから、そういう先生方に入っていただいて、そういう住民説明をしていただく。例えば、今度8月30日に一斉訓練がありますよね、そういう中にそういうものを入れていただくということも大事かと思いますので、要望としときます。
次に、避難を余儀なくされた場合についての風向きによって避難先の変更があると思います。現在の予定避難先はたしか松山市となっておりますが、変更はありませんか。また、八幡浜市全住民の受け入れは可能なのでしょうか、お伺いをいたします。
○議長(大山政司君) 総務企画部長。
○総務企画部長(中榮忠敏君) 原子力災害時の広域避難につきましては、県の広域避難計画により一時集結所から避難経由所である愛媛県総合運動公園を目指すこととなります。
御質問の松山市での受け入れ施設でございますが、現在松山市が八幡浜市民全員を受け入れることができる施設を愛媛県と調整をしておりまして、その提示があり次第、どの施設にどの地区の方を避難させるかなどについて、市のほうで作業を進めてまいりたいというふうに思います。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 災害が起きればお互いさまということもありますし、何だったらこちらが受け入れないといけないときもあるかもしれません。ただ、逆に受け入れてあげようというその八幡浜市、県の考え方っていうか思いやりには感謝をするべきだと思います。
ただ、その避難の際の手段方法としてたしか書かれているのは、第1に自家用車があろうかと思います。ただ、そのときに、津波等が影響して海岸線の自家用車なんかは全て使えなくなります。車を置いてるわけですから、そこに津波が来れば車は動きません。避難計画の中に自家用車で逃げるというのがあったと思いますけれど、乗用車を使えない場合のバスの台数の問題とか、バス会社の運転される人員の、そのときの被災の状況によっても人員の輸送に大きな計画の差異が生じると考えられますが、そのような検討はなされているのか、お伺いいたします。
○議長(大山政司君) 総務企画部長。
○総務企画部長(中榮忠敏君) 八幡浜市住民避難計画及び県の広域避難計画では、避難は原則として自家用車等での避難を優先するものとし、それが困難な住民には一時避難所よりバス等にて避難していただくよう定めております。
八幡浜市内のバス、タクシー会社が保有しておりますバスは41台で、乗車定員は約2,000名で、最大運転業務従事者数は72名となっております。被災状況によりバス運転手の確保が難しく、人員輸送に計画との大きな乖離が生ずる場合も想定をされます。複合災害時等には、市内に現有するバスでは不足することやバスそのものの被災等も考えられることから、県災害対策本部やオフサイトセンターと連携をし、県バス協会等の協力を得て対応することとしております。
また、バスの運転手等の被曝管理につきましては、現在国、県が具体的な対策方法や資機材の整備方針について検討をしております。
以上です。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 バス41台、2,000人ぐらいは多いように思いますけれど、津波が来たときの被害に遭う人数からすると全然少ないわけですね、実数からすると。それと、まず道路自体がとめてあった車が波で移動されて通行ができないと思うんですね、道路自体が乗用車の不法駐車じゃないですけれど、移動できないと。過去の法律の中では、車が誰の所有者であるかわからないからこれを確定するまでは移動できないとか、いろんな法律もあったと思います。3・11以降、その法律改正等がなされたとは思いますけれど、なかなか今の八幡浜市の体制の中では厳しいのかなと思います。
ただもう一つ、よそから原子力災害があったときに、原子力災害が起きてる地域に向かって助けに来てくれるかなと、ここの不安もあります。この辺をもう少し詰めていただいて、じゃあどこが本当に来てくれるのかなと、その辺も次の計画の中に入れていただければと思います。これも要望にしておきます。
もう一点、被害の際の放射能に対する住民の、どういう時期に来るかわかりませんですよね、原子力災害は、防護服的な備えは考えておられますか、お伺いいたします。
○議長(大山政司君) 総務課長。
○総務課長(舛田昭彦君) 仮に放射性物質が放出された場合、東京電力福島第一原子力発電所の例で言うと、アルファ線を放出する核種はプルトニウム238等で、防護するには紙など、ベータ線を放出する核種はストロンチウム90などで、防護するにはアルミニウムなど、ガンマ線を放出する核種はセシウム137などで、防護するにはコンクリートや鉛などが必要となります。現実に透過力が最も高いガンマ線を防護しようとすれば、コンクリートなどの遮蔽物が必要であり、防護服は避難に当たっては現実的ではありません。まず、先ほどもお話ししたとおり、放射性物質が放出される前に一定の時間があるわけですから、それまでに屋内退避を完了させることが肝要であり、その後、空間放射線量率の測定結果が一定の基準に達し、避難等の指示が出た場合、速やかに避難することとなります。
以上です。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 防護服で、結局夏でも逃げる際はマスクを持って逃げなさいよとか、ちょっと長袖を持って逃げなさいよ、防災グッズの中にそれを入れときなさいよと、それぐらいのことをやっぱり言っておくことが、少しですけど、本当に体を全て守るわけじゃないですけど、本当の微量の移動するバスの中に入るまでのこの放射線に対する予防にはなるかと思いますんで、その辺も考えて、広報等に案内をしていただきたいと思います。
次に、孤立した場合の応援物資等の配布についてお伺いいたします。
道路が寸断されれば車は使えません。その際、よく聞かれるのが防災ヘリであります。今愛媛県には何機あるのでしょうか。その防災ヘリの離発着は孤立が予想される地域には完備されているのでしょうか。また、今後どのようなスピード感を持って整備を考えておられるのかを、お伺いいたします。
○議長(大山政司君) 総務課長。
○総務課長(舛田昭彦君) 愛媛県消防防災ヘリは、1機配備されております。ヘリコプターの離着陸場の適地については、スポーツパーク等の場外臨時離着陸場や臨時ヘリポート、古谷、古藪にありますが、を整備しております。孤立が予想される地域でも上空からの降下、投下等により救助物質の輸送は可能であります。
以上です。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 本当の大事故になった場合は、自衛隊等災害派遣をお願いせないかんと思いますが、愛媛県で1機ですから、津波が来たら全然足りない数だということはわかってると思います。それに、そういう電柱とかいろいろなものもありますんで、なかなかヘリも自由にどこでもというわけにはいかないとは思いますけれど、どこが何とかなるのかなというのは調査とか、そういう準備的にはしとくべきだと思いますんで、危機管理上大切なことだと思いますんで、検討をお願いいたします。
そしたら、質問としては最後になるかもしれません。私は、原子力発電所の過酷事故が起きるとすれば、自然災害からというより、今一番危険なのは一方的な戦争によって核弾頭を搭載したミサイル、北朝鮮からの攻撃だと思います。国は今安保法制の見直しとか集団的自衛権の行使について大きくかじを変えようとしております。この北朝鮮からのミサイル攻撃に対し伊方原子力発電所を守ることは、この地域の安全を守ることでも大切と思いますが、どういう状況になっているのか、お伺いいたします。
○議長(大山政司君) 総務課長。
○総務課長(舛田昭彦君) 御質問のミサイルによる武力攻撃があった場合ですが、まずどの程度の影響が及ぶかについては、仮定の話ですので、一概にお答えすることはできません。このほか、核兵器が発射される、航空機による爆撃が行われる、潜水艦がテロ部隊を上陸させる、毒ガス、病原菌がまかれるなどさまざまな事態も考えられます。仮にミサイルが飛んできた場合は、原発のみならず、直接市民の生命が危険にさらされることであり、これらはまず一義的には政治外交というより大きな枠組みで議論するべきものと考えます。
なお、原子力発電所に対する武力攻撃による原子力災害への対処につきましては、新規制基準の適合性審査の中でも議論されていると聞いておりますが、当該審査会合はテロ対策等を取り扱うため、非公開とされております。
以上です。
○議長(大山政司君) 石崎久次議員。
○石崎久次君 最近テレビを見てますと、北朝鮮とトップの方が船に乗って、潜水艦からの発射事件を見られてにこにこにこにこされてますよね。全然自分の独裁国家ですから、何をするかわからないと。その中において、今敵視しているのがやっぱりアメリカであり、アメリカを応援しようとしているのは日本なんですね。一番近い敵国といったら、確かに韓国なんですけれど、この日本も射程距離に入っておりますので、確かに国の防衛という問題ではありますけれど、核が落ちてきたとなったときには、それをその人たちが皆だめになる、そこに従事して働いている人が全員だめになるわけですよ。そうなったときには、全電源喪失とかという問題じゃなくなるんですね。ですから、一番大事な根本である安全を守るっていうことは、いろんな角度から考えて、確認はしとくべきかと思います。この点だけは指摘をさせていただきます。
最後に、質問というわけじゃないんですが、私が思いますのに、この防災計画、大変確かにしっかりしたものだと思いますけれど、ただ災害の最大限こういうことがあったときの悪いことを想定したときの災害防災計画にはなってないんですよね。やっぱり一番大変だ、こういうことが起きたときにどうするんだっていう、一番被害の大きいことを想定した中で防災計画は必要かなと思います。
それと、その地域地域に合わせた防災が必要だと思います。確かにこの前補助金の中にいろんなものがあった中に簡易トイレとかありましたよね、これは大事なことだと思いますけれど、発電機とか、もう既に発電機なんか備えてるところがありますし、自主防災に本当に熱心な自主防災会なんかは必要なもんは自分たちのお金を集めたりなんかしながらでもしてるわけですから、国からいただくお金かもしれませんけれど、もともとは自分たちのお金ですから、大枠でいただいて、ここのところには何が必要ですか、そういうそこの自主防災会、その地域に合った支援物資、備蓄材を提供することが一番大事だと思います。一律に何が必要だから何だろうっていうこういう考えでは、いつまでたっても自主防災の中でのその人たちの意識も上がりませんので、その辺は常に考えていただきたいと思います。
それと、一斉訓練のときに連絡をたしかこちらととり合っていると思います。その中に防災無線を使われたと思うんですけれど、私ちょっと公民館に行って聞いてきました。そしたら、なかなか通じないんですと。ですから、どうやってやるんですかいうたら、防災無線通じないときには携帯電話で電話してます、こういう状況です。一回各自主防災会のその連絡の無線がきちっと使われているのか、ちゃんと機能しているのかの確認も要望としてお願いをしときます。
それと、消防団のかかわりをいかに深く持つかだと思います。消防には消防と本部と連絡できる機械があります。それと、その地域地域でできる無線もあります、ちょっと調べました。ただ、置いてる場所が悪いんですね。海岸の消防詰所に置いてるんですね。上部の部長にこの前会って聞いたんですよ。山へ行って地震が起きたって、自分が部長やからというてここへとりにくるかいうて、壊れてるかもしれへんよと、津波来るかもしれんよと、だったらここに置いたっていけないんじゃないんと言うたら、それはそうですねえと。やっぱりそういう無線とかなんかの置き場とか、きちっとしたそういう連絡とるべきものはどこに置くべきかという見直しも必要じゃないかなと言ったら、早速やりましょうという話もありました。これもやはり要望しときますけど、各自主防災会なりなんなりにきちっとその機能を果たすための置き場であったり、そういう話を危機管理室のほうから出向いていっても、自主防災会の皆さんと膝突き合わせて、ここには何が必要かというのをきちっと見つけていただいて、自主防災会は自主防災会での防災のこういうマニュアルをつくっていくっていう、それぐらいの気持ちがなければ、本当に自分の体、地域を守れないと思います。
最後に、私は自分の身は自分自身で守る、そして余力があればほかに目を向ける、共助の心で助け合う、その意味でも自主防災組織の意識の高揚と日ごろの互いの情報の交換、信頼関係がかなめとなってきます。
そして、行政に求められるものは、市民に災害が及んだとき、その切望に応えるべき十分な備えであると思います。そのためには、行政が市民の皆様から防災、避難に関し揺るぎない信頼を得るべく、日々問題意識を持ち続け、提示していくことが大切であり、いざそのときになって被害を最小限にできる手段であろうと思いますので、危機管理室を中心として市職員一丸となって取り組んでいただきたいと思います。
最後に、今までいろいろお伺いしてきましたけど、今風水害、地震対策、津波、原子力災害資料編とありますけど、一番大事なのは複合災害に対する対策編がありません。できましたら、最悪の事態を考えたこのマニュアルをもう一度改めて考えるべきではないかと提案をして、私の質問を終わります。
○議長(大山政司君) 以上で通告による一般質問は終わりました。
これをもって一般質問を終結いたします。
お諮りいたします。
議事の都合により、明9日は休会いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(大山政司君) 御異議なしと認めます。よって、明9日は休会することに決しました。
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○議長(大山政司君) これにて本日の会議を閉じます。
以上で本日の日程は全部終了いたしました。
明9日は休会であります。10日は午前10時から会議を開き、議案に対する質疑を行います。
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○議長(大山政司君) 本日はこれにて散会いたします。
午後 4時38分 散会