一般質問(一問一答方式)  H28.3 遠藤素子 議員

公開日 2016年05月18日

 

質 問 事 項
八幡浜市「合併10周年」の検証について
増えるコンビニと街づくりについて
マイナンバー制度について
原発の再稼働に関して

 

 


 

〔遠藤素子君登壇〕

 

 

 

 

○遠藤素子君  おはようございます。
 私は、質問通告書に従い、大綱4点について質問いたします。市長並びに関係理事者の皆さんには、誠意ある御答弁をお願いいたします。
 大綱第1点は、八幡浜市合併10年の検証についてであります。
 平成17年3月に保内町と八幡浜市が合併して11年目が過ぎようとしています。当市の場合は、1市1町の合併ということで、たくさんの市町が合併したところと比べますと比較的スムーズに融合できたのではないでしょうか。28年度から始まる第2次八幡浜市総合計画には、総論の第2章で八幡浜市の概況及び特性が、また第3章ではさまざまなデータの推移が取り上げられています。しかし、そこには合併による影響などについては触れられていません。27年度には合併10周年ということでさまざまな記念行事が取り組まれました。
 そこで、お聞きします。
 10年を一区切りとして合併10年の検証はなされたのでしょうか。人口の動態とか産業人口の推移、ミカンや魚の販売実績、そういうものについてお尋ねをいたします。
○議長(上田浩志君)  市長。
○市長(大城一郎君)  合併10年の検証はという質問でございますが、愛媛県においては、平成27年2月、平成の大合併からおおむね10年の節目を迎えるに当たり、県と市町が連携して合併の検証を行っております。
 地方分権の進展、少子・高齢化の進行、住民ニーズの多様化、生活圏の広域化、行財政改革の推進など、これらの課題に的確に対応できる地方行政システムの構築が求められており、今後の自治体運営を考えたとき、町を大きくすることで得られるスケールメリットのため、合併は避けて通れない時代の流れであったと思います。
 このような中、今日の厳しい財政下において、職員数、議員数の削減による総人件費の抑制や給食センターの統合を初めさまざまな行財政の効率化を進めた結果、市立病院、八幡浜みなっと、魚市場など地域活性化の核となる大型事業を行いながらも、必要な住民サービスを維持、行財政運営ができていることは、最も意を用いて努力したところであります。
 また、合併特例債の活用により財政負担の軽減が図られることも大きなメリットであります。
 一方、課題としては、住民から、中心部だけでなく合併市町全体でバランスよく発展するための取り組みについて求められており、交通格差の解消のための道路等のインフラ整備やデマンドタクシー等の公共交通の整備、地域資源を生かした観光振興、バランスを考慮した公共施設の配置など、地域住民のニーズに対応する一方で、市全体としての均衡ある発展に資する取り組みを進めていく必要があると考えているところです。
○議長(上田浩志君)  政策推進課長。
○政策推進課長(新田幸一君)  それでは、議員御質問の合併10年の産業人口、ミカンと魚の販売実績の推移ですけれども、それぞれ平成17年の数値と直近データとの比較になりますが、お答えをいたします。
 まず、人口ですけれども、平成17年4万1,264人に対し、平成27年国勢調査速報値ですけれども、3万4,963人で減少率15.3%となっております。
 次に、産業別人口ですが、こちらについては平成27年国勢調査の数値がまだ公表されておりませんので、平成22年国勢調査の数値との比較になります。第1次産業は、平成17年4,271人に対し平成22年3,710人で減少率13.1%、第2次産業は、平成17年4,332人に対し平成22年3,588人で減少率17.2%、第3次産業は、平成17年1万1,596人に対し平成22年1万684人で減少率7.9%となっております。
 次に、ミカンの販売実績ですけれども、平成17年約5万4,900トン、金額にして92億円に対し平成26年約4万4,600トン、金額にして95億円で、金額面ではほぼ横ばいで推移をしております。
 魚は魚市場の取扱実績になりますが、平成17年約1万1,700トン、金額にして57億円に対し平成26年約8,700トン、金額で45億円、金額面で減少率21%となっております。
 以上です。
○議長(上田浩志君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  ここでは人口の動態と産業人口の推移及びミカンと魚の販売実績などについてお聞きしました。どれも本腰を入れて取り組まなければ明るい展望は開けない状況にあると思います。特に人口対策は多くの人が指摘されてきた最重要課題だと思いますが、この八幡浜市の今後10年の総合計画には、市内の出生数、年間183人を10年後には200人にしたいと、それから婚姻届数を112組から130組へとその目標が掲げられています。とても大切なことだと思うのですが、これは実現できる、実現するんだということですね、お聞きします。
○議長(上田浩志君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  目標ということで掲げております。実現に向けて努力するということで、努力する成果が結果に出てくるもんと思っています。
○議長(上田浩志君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  若い人たちが結婚しない原因をどのように見ていらっしゃいますか。結婚しなければもちろん婚姻届数もふえませんし、出生率もふえないわけですが、若い人たちが結婚しないのはなぜというふうに捉えていらっしゃるんでしょうか。
○議長(上田浩志君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  若い人がなぜ結婚しないかは、そのいろんな理由があると思います。
 1つは、今市役所で、何とか結婚する人をふやしたいということで仲人さん的なものを市のほうでお願いして進めていますけれども、昔はある年齢に達すれば地域のおばちゃんが結婚してはどうかなということで釣書を持ってこられるようなことがあったと思うんですけども、今そういうことがなくなっていると、1つ原因としてあると。
 もう一つは、この間テレビで見たんですけれども、女の人が私は結婚するのであれば今自分の職業を維持して結婚したいと、なおかつ今結婚してもいろんな費用が要るので、男性にもそれ相応の収入を求めて、一生2人で働きながらやっていきたい、そういう人を求めたいということで、双方で求める意識が昔と違ってくるのかなと、そんなところでうまいことカップリングできないのかなというふうな気がしていますけれども、もちろんこれ以外にもいろんな要素があるのかと思います。
○議長(上田浩志君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  私も今お答えいただいたような要因はあると思いますが、結婚したくてもできないという方が少なくないのではないかというふうに思います。結婚するには経済的な自立が必要だということです。必要条件だと、自立ということが、その点で今の若い人の多くが正規の安定した仕事につけないということがネックにあるのではないかというふうに思うんです。この問題は、一自治体でどうこうできるものではありませんが、社会のあり方、法律自体を変えていくような、正社員が当たり前のそういう社会に変えていかなければ、この問題は解決しないんじゃないかというふうに考えています。
 大企業には現在300兆円を超える使い道のないお金がたまっています。それを日本の未来のために、国民のために使わせることが求められていると思います。市を挙げて取り組まなければならない問題であること、そこに目を向けなければこの人口問題は解決しないんじゃないかというふうに私は考えるんですが、次の質問に移ります。
 特に、10年間で財政状況はどのように推移したのか、主な財政指標によって示していただきたいと思います。
○議長(上田浩志君)  財政課長。
○財政課長(藤堂耕治君)  それでは、実質的な合併初年度となります平成17年度と合併10年目となる平成26年度における主な財政指標ということでありますので、選んで一般会計の決算数値でお答えをいたします。
 財政力指数3カ年平均については、平成17年度は0.340、平成26年度は0.347であり、0.007ポイントの改善です。
 臨時財政対策債を含む実質的な地方交付税については、平成17年度は84億4,562万7,000円、平成26年度は81億9,851万6,000円であり、2.9%の減です。
 自主財源比率については、平成17年度は32.9%、平成26年度は28.9%であり、4.0ポイントの悪化です。
 経常収支比率については、平成17年度は87.2%、平成26年度は95.5%であり、8.3ポイントの悪化です。
 減税補填債、臨時財政対策債を含む市債残高については、平成17年度は236億3,885万2,000円、平成26年度は216億5,062万1,000円であり、8.4%の減です。
 財政調整基金、減債基金等を含む市の保有する基金残高については、平成17年度は28億4,791万円、平成26年度は61億8,336万円であり、2倍以上の117.1%の増となっています。
 投資的経費につきましては、平成17年度は34億2,192万3,000円、平成26年度は28億1,692万円であり、17.7%の減となっております。
 以上です。
○議長(上田浩志君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  ただいまこの10年間の財政にかかわる指数の変化をお答えいただきました。地方交付税が合併による10年間の特例措置が切れて、27年度、今年度から減っていくわけですから、合併による影響というのはいよいよこれから顕在化するのではないかと思います。自主財源は32.9%から28.9%に減っている。それから、経常収支比率、すなわち家計で言えば収入のうち生活していく上で必ず必要な額の割合、これが87.2%から95.5%に悪化しているという大変厳しい状況にあることがわかりました。
 投資的事業については、約34億円から約28億円に6億円、率にして17.7%の減であるとのことでした。しかし、26年度はそうですが、27年度は30億円、さらに28年度の当初予算で既に約31億円と3年間連続で増額になっていますが、間違いありませんか。
○議長(上田浩志君)  財政課長。
○財政課長(藤堂耕治君)  投資的事業につきましては、平成26年度、これ一般会計ですが、決算で28億1,692万円です。平成27年度、これまだ終わっておりませんので、3月補正後の数値となりますが、これで30億1,246万3,000円です。28年度当初予算で30億8,809万4,000円と、今議員おっしゃられましたように少しずつふえております。今のところは、一般会計歳出に占める割合は13%から15%程度なので、適正な範囲と認識をしております。
 しかしながら、平成28年度につきましては、八幡浜港フェリー埠頭再整備事業あるいは保内総合児童センター(仮称)整備事業、宮内地区公民館整備事業、王子の森公園整備事業など大型事業が実施されますので、平成28年度の決算ベースにおきましては例年を上回るものというふうに思っておりますが、いつも申し上げておりますように、投資的事業の実施に当たりましては、国県補助金、過疎債、合併特例債など優良債を極力活用しまして、一時的には起債残高はふえても、実質的な市の負担はなるべく抑えるように取り組んでいるところであります。
 以上です。
○議長(上田浩志君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  何とかやっていけるんじゃないかということだったと思いますが、私この10年間の起債残高を分析、調べてみました。先ほど財政課から起債残高はこの10年間で19億8,000万円減っているということでした。確かに減っています。しかし、よくよく調べてみますと、平成17年から20年までは毎年減っています。平成18年に8億2,500万円減、19年に8億5,600万円の減、20年に5億7,300万円と、平成17年から20年までの4年間で22億5,400万円減っています。ところが、21年には1億4,500万円の増、22年は若干の減で200万円減っていますが、23年には2億1,100万円の増、24年には4億3,400万円の増、25年は6,440万円減っていますが、26年にはまた1億2,200万円の増、27年には5億2,500万円の増、来年度は当初予算で既に2億665万円の増となっております。
 おわかりだと思いますが、平成17年から20年は前市長で22億5,400万円借金を減らしていたのです。ところが、大城市長になってからの、来年度も含めますと8年間で16億8,625万円の市債が膨らんでいます。10年間の差額は19億円減っていますが、手放しで安心できる状況ではないように感じます。私の分析は間違っていないと思いますが、この状況について市長の御所見を伺いたいと思います。
○議長(上田浩志君)  市長。
○市長(大城一郎君)  起債の残高に関しては、その時々を切り取ってということもなかなか難しいことだと思います。八幡浜市も大型事業が私の前の市長のときから始まっております。これも港湾事業にしても、埋立事業も始まってますし、私になってから道路の事業も始まってます。それもインフラ整備ということでしなくてはならない、今の時期において、道路にしても港湾にしても、やはり市民の生活を考えればやらなければならない事業だと思っております。その時々に有利な起債を借りてやるわけですが、その償還に当たっては、前市長のときには据え置きといった形で償還が始まるのがうちの時代であるときもありますし、長年のスパンの中で全てを考えて、いい事業をしながら、そしてしかも有利な起債を使いながらやっていくといった形で、よく減るときもあるし、事業の推移によってはその償還が始まって起債の残高を減らすのが少なくなってくる、そういったときもあると自覚をしておりますが、何より今考えておりますのが市民の生活の向上のために事業をやっていく、そしてその事業をやっていく上で、お金を借りるときには有利な起債を借りながら、なるべく住民の負担を減らしていくといったような方向でやっているところであります。
○議長(上田浩志君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  ある面では理解できます。しかし、物事はその単年、単年で見ていたんではわからない、やっぱりずうっと10年かけて見ないとわからないということがあると思います。
 私がなぜこのような分析をしたのかと申しますと、合併11年目から交付金の特例措置がなくなり、一本算定による削減がはっきりしている上に、人口減による減額も加わって、自主財源の乏しい当市にとってはさらに厳しいものがあると思っておりました。さらに、経常収支比率が95.5%という余裕のない財政運営を余儀なくされている状況になっていること、その上、当市にとって有利だということで、合併特例債を初めとしたさまざまな起債の返還がこれから加わってきます。政府は来年4月から消費税を10%に引き上げると言っており、それが実行されますとさらに不況の波が襲いかかってくることは、これまでの消費税の増税のたびに廃業がふえ、市の税収が減ってきたことなどから明らかであります。
 そのような状況下でありながら、市長はかなり大型の公共事業を次々と計画、実施されています。市の財政は大丈夫なのか、それが気になって調べることになったわけですが、本当にこのまま大型公共事業を進めてよいとお考えでしょうか。
○議長(上田浩志君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  今遠藤議員の一連のお話の中で、お金を借りて起債が少しふえてるわけですけれども、時期によれば、じゃあそのお金を借りたことで何をしたのかということですね、何もしなければ借金はふえないわけで、だから実際にその起債をしたことでどんな事業をやったかということでその借金は評価されるべきやと思います。実際市長お話ししましたように、借金に当たっては7割程度は国費から戻ってくるような、そういう起債をしてやってるわけです。だから、実際何をやったかということが一番問われるべきことだと思います。
 それと、今お話があったように、これから合併特例債がいつかきかなくなる年が来ますので、ある程度の時期に、今これから人口減少化していく中で、八幡浜市として必要なインフラ、例えば老朽化してこれ以上使えない水道とか下水、もしくはフェリー港で桟橋がこれ以上使えない、耐震ができないというふうな、そんないろんな問題があるインフラについて、今の時期に整備しなかったらいつやるのですかという危機意識もあります。そんなことを含めて、財政が健全に回るような長期的な視野を持ちながら運営をしていきたいと思います。
○議長(上田浩志君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  公共事業が確かに全てだめだということではありませんし、市民のために何をやったかということが大事だということはよくわかります。
 しかし、今でなくてもいいこともあるんではないでしょうか。特例措置が切れた後、一本算定で交付金が減り、その一方で借金払いのピークを迎える負の連鎖が今後の大きな問題となってくるはずです。この点で今後の財政シミュレーションを示して、このまま大型公共事業を続けていいかどうか考えるべきではないかと思うんですが、そのシミュレーションはされているんでしょうか、伺います。
○議長(上田浩志君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  中・長期のシミュレーションは財政課長に命じまして、財政課サイドで一応このままでやっていってどの程度もつのか、いつごろになったら厳しくなるのかというようなシミュレーションは常にやっております。それはいろんな仮定のもとでやりますので、一つの結論ではありませんけれども、そのようなシミュレーションしながら公共投資のレベルをどの程度であれば財政的にゆったりできるのか、どの程度であれば厳しくないのかということは、将来の7割のうちの3割は自主財源で返済するわけですから、そんなことをにらみながら常に考えながらやっております。
○議長(上田浩志君)  財政課長。
○財政課長(藤堂耕治君)  先ほどこの10年間で非常に財政状況が悪化したという趣旨の御発言がありましたので、若干説明させていただいたらと思います。
 先ほどお示ししたのは平成17年度と26年度でありますので、正確には9年間ということになりますけれども、この9年間で起債残高を、これ一般会計ですが、先ほど申し上げましたように約19億8,800万円減らしました。そして、逆に基金のほうは、これも先ほど答弁いたしましたが、33億3,500万円上積みをしております。いろいろ市立病院の改築事業であったり、新魚市場の建設であったり、みなっとを初めとする交流拠点施設であったり、そういう大型事業を実施しながらこのような数値が出ていることは、現段階では財政的には運営がうまくいっているのではないかという認識を持っております。
 以上です。
○議長(上田浩志君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  確かに基金がふえてるというのは目に見えてわかるわけですが、来年度17億円、その財政調整基金が取り崩されるということで、ぐっと減るんじゃないかと思います。
 そして、そのシミュレーションされてるということですが、借金のピークというか、一番厳しいときは何年後ぐらいになるんでしょうか。交付税が減らされて、借金の返済と重なる一番厳しいときというのはいつになるんでしょうか。
○議長(上田浩志君)  財政課長。
○財政課長(藤堂耕治君)  今ちょっと資料を持っておりませんので、正確な答弁はできませんが、起債の場合、最初5年程度の据え置きがあって、その後起債の償還が始まってまいりますので、三十三、四年度ぐらいじゃないかというふうに思います。ちょっと正確な答弁は後ほど資料でお示しさせてもらったらと思います。
 それと、さっきおっしゃられた当初予算でいわゆる財源不足額17億3,300万円ぐらい財政調整基金を取り崩して予算としております。ただ、このこと自体はもちろん事実なんですけれども、ただ1点、財政調整基金の取り崩しにつきましては、実際に決算をしたらこういう金額が取り崩されるということではありません。その証拠に、決算の終わっております25年度の当初予算で財政調整基金繰り入れが15億4,300万円、26年度の当初予算で15億1,900万円、予算上の繰り入れをしておりますが、決算をすれば25年度も26年度も取り崩しはしておりませんので、この問題につきましては、確かに財政は厳しいんですけれども、当初予算として現段階で財源構成をどう捉えるのかということで御理解をいただいたらというふうに思います。
 以上です。
○議長(上田浩志君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  よくわかりましたが、それではシミュレーションされたものをぜひ資料として見せていただきたいと思います。
 市民の暮らしが本当に今厳しい、そういう状況だと思います。年金は減る一方ですし、労働者の賃金は5年続けて実質賃金は減っています。その上に、水道料や医療費や介護保険などさまざまな負担がふえている、そういう状況のもとで、若者も高齢者も日々の暮らしが大変な状況にあります。そういうところにこそ財政を振り向けてほしいというのが私の願いです。
 ことしの10月から小・中学生の歯科治療費が無料になるということで大変喜ばしいニュースがこの議会の初日に伝えられました。
 住宅リフォーム助成制度も来年続けられるということで、これも市民から歓迎されると思います。
 宇和島市では、学校給食費に1人100円の補助を出されるようです、1食につきです。それから、子供の医療費の助成は通院費も含めて中学卒業までとする自治体が県内でもどんどんふえています。公共事業に比べますと、暮らしを支える予算というのは比較的少ない額で多くの人々の暮らしを明るくします。これらについても可能なところからぜひ取り組みをお願いしたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○議長(上田浩志君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  遠藤議員に御注意を申し上げたいと思います。
 質問通告をいただいておりますけれども、ただいまの内容は質問通告に全く記載をされておりません。答弁はいたしますけれども、もしきちんとした答弁、もしくは内容の充実した答弁を求められるのであれば、今のような内容も質問答弁の中に盛り込んでいただいて、きちんと準備をさせていただけたらと思います。


   (「議長、注意が違うよ。議長が注意したらともかく、副市長からの注意というのはおかしいよ」と呼ぶ者あり)


   (遠藤素子君「財政の使い方について質問してるわけです。何をどうしてくださいと言ってるわけではないわけで、市民の暮らしを応援   

    してほしいという質問です」と呼ぶ)


○議長(上田浩志君)  休憩いたします。


   午前10時34分 休憩
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   午前10時35分 再開


○議長(上田浩志君)  再開いたします。
 遠藤素子議員。
○遠藤素子君  私の思いを述べたわけです。大型公共事業の場合は何億円という単位でお金がかかりますね。ですが、本当に子供たちの給食費の問題とか医療費の問題などは数千万円で実現ができる。ですから、そういうふうなできるところからしてほしいということを訴えたわけです、はい。
○議長(上田浩志君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  大型公共事業の場合には、先ほどお話ししたように、1回だけの事業で事業を実施する場合にはいろんな起債、補助金を使いますので、1回の負担で済むわけですし、2割、3割程度の負担で済むわけです、事業費の。それに対して、通例的、毎年続く補助金、1,000万円の補助金をこれから毎年出しますといったように、これは国からの起債もありませんし、一般単独の経費になるわけです。それが5年、10年、20年と継続的に続くような事業を実際にスタートするときには、それなりに慎重な判断が求められます。実際にやりたいこと、いろいろあります。市民のために支援したいこともあります。遠藤議員の言われたようなことでやりたいようなこともあるわけですけれども、それは今お話ししたように、財政の許す範囲の中でできるだけ取り組んでいきたい、そういうふうに思っています。
○議長(上田浩志君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  そういうことで、できるところからぜひ市民の生活を豊かにするために努力をお願いしたいと思います。
 大綱第2点は、ふえるコンビニとまちづくりについてであります。
 大規模小売店舗法が機能していたころには、その規制によって小規模の小売業の営業が守られていましたが、規制緩和が進み、大型店の進出が自由になりますと、個人経営の地域の小売店は次々と姿を消し、高齢者にとっては遠過ぎて買い物が困難になるなど、大きな問題を引き起こしてきたように思います。これは決して自然現象ではなくて、大店法の廃止など国の規制緩和策によって地域の小さな商店が営業を脅かされていったのだと思います。その結果、地域にとっては、特に高齢者が買い物に不便を来すことになってしまいました。
 そのような状況のもと、最近10年ほどの間に、10年もたっていないような気はしますが、市内にコンビニが次々と出現しました。ローソン、サークルKサンクス、セブン−イレブンなどです。これらの店は、早朝から夜間まで営業時間が長く、商品の種類の多さなどから便利だと重宝している方々がいるのは事実でしょう。しかし、よくよく考えてみますと、いろいろな問題点も浮かび上がってきます。地域の人々のつながりや省エネには逆行しているのではないでしょうか。また、日常生活に欠かせない野菜などの生鮮食料品が買えないことや食の地産地消という観点から、さらには青少年に与える影響などからもこれ以上ふえないでほしいと願うのは無理なことなのでしょうか。
 先日、商工会議所の方と話す機会がありましたが、昔は商工会議所はそこにこういうものをつくってはいけないとかいろいろ言えたんだけれども、今は環境に問題がある場合くらいしか物が言えないということでした。ならば、市民みんなが安心して暮らせるまちづくりのために立ち上がるときなのかもしれません。決してコンビニを目のかたきにしているわけではありませんが、高齢者を初め地域の人たちが安心して暮らせるまちづくりのために行政として何かできることはないでしょうか、御所見を伺いたいと思います。
○議長(上田浩志君)  政策推進課長。
○政策推進課長(新田幸一君)  お答えいたします。
 以前は各地域に地域住民と密着した個人経営のお店があり、日常的な買い物は済ますことができましたが、多様な品ぞろえ、大きな駐車場など、利便の向上からショッピングセンターを利用する人が一般的となってきました。これは、消費者の意向を踏まえた大きな変化であったと思っております。
 近年は、コンビニエンスストアやドラッグストアの出店が相次いでいますが、自治体においてはコンビニエンスストアを含む小売店舗の出店に関与する法的権限がなく、出店の規制はできません。コンビニエンスストアは現在の消費者ニーズに応えるような形で各所に設置されているものと考えられますし、早朝から深夜まで必要な品をいつでも買うことができるなど、その名前のとおり大変利便性がありますので、一つの時代の潮流と言える存在ではないかと考えております。
 以上です。
○議長(上田浩志君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  コンビニで売られている食料というのは、地元でつくるものはほとんどありませんよね。だから、地産地消と言いながら、どこでつくられたかわからないおにぎりとかそういうものが非常に飛ぶように売れている、そういう状況がこのままどんどんふえていいのかという、そういう心配もあります。私としては、もうこれ以上ふえないでほしいという気持ちが強いんですが、民間の出店に対して規制はできない。
 そういう状況のもとで、新しい市立病院の中にもローソンが入っているということに私は驚きました。なぜこれまでの方針を変えてコンビニを入れたのでしょうか。その過程で問題はなかったのでしょうか、伺いたいと思います。
○議長(上田浩志君)  市立病院事務局長。
○市立病院事務局長(菊池司郎君)  お答えをいたします。
 新病院での利用者へのサービスの向上と職員の福利厚生の充実を図るため、売店及び自動販売機を運営する事業者を公募型プロポーザル方式により選定をしました。
 審査の内容につきましては、使用料、金額だけで決めるとコンビニ等大手チェーン店に有利となるため、価格評価点を100点、提案評価点を200点とし、使用料、すなわち金額のみではなく、サービス内容による評価を重視しました。市立八幡浜総合病院売店等運営事業者募集要項に基づき公募しましたところ、コンビニ2社、介護業者1社、改築前に当院で売店を運営されていた地元業者1社の4社の応募があり、審査の結果、ローソンに決定したものであります。
 なお、がんセンター、県立中央病院、市立宇和島病院、西予市民病院等でもコンビニが出店し、サービス内容の多様化が図られているところでございます。
 以上でございます。
○議長(上田浩志君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  旧来の市立病院で売店を営んできていただいた方からお話を伺いました。平成26年の春ごろ、引き続き向こうに移ってもらいますと病院側から話があったそうです。ところが、7月になりますと、コンビニという案もあるのですが、応募要項をインターネットで発表していますから、見てくださいと、よかったら応募してくださいということで、8月に公募型プロポーザル方式により選定する、プレゼンテーション、ヒアリングにより決定すると連絡があったということです。
 本人はもう仰天されたそうです。全国でチェーン店を出し、ノウハウも豊かにあるところと競争にはならなかったんではないかというふうな気がします。普通の人にとってプロポーザルと聞いただけで身を引くような言葉ではなかったんでしょうか。それでもいろいろなところを駆け回って勉強し、応募されました。応募申請の書類を8部つくって提出されたそうです。これまで60年にわたって売店にかけてこられた、親子2代にわたって頑張ってこられた情熱があったんだと思うんです。
 9月24日にプレゼンがあり、9月29日に選ばれませんでしたと、最高のところの点数と自分の低い点数とを見せられただけだったということでした。ここまで間違いはないでしょうか。
○議長(上田浩志君)  市立病院事務局長。
○市立病院事務局長(菊池司郎君)  お答えをいたします。
 前段のこのまま引き続きお願いをしたいと一番最初に業者の方に伝えたと、病院側がという発言をされましたけれども、確認しましたところ、そういう事実はございません。その後の経緯については今言われましたのはおおむねそのとおりだと思っております。
 以上でございます。
○議長(上田浩志君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  その方の名前も聞いてますが、後ほどまたほしたら照らし合わせてみたいと思います。
 成績評価については公表するとあったそうですが、公表されていますか、全体の成績。
○議長(上田浩志君)  市立病院事務局長。
○市立病院事務局長(菊池司郎君)  成績につきましては、最高点の採用したところの点数を公表いたしております。そして、参加いただいた方々には独自の自身の評価点数もあわせてお知らせをしております。
 以上です。
○議長(上田浩志君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  普通、競争入札なんかしたときには全部公表されますね、何社あって、こういう成績で、金額がこうで、この会社はこうでと、そういう公表はされないんでしょうか。
○議長(上田浩志君)  市立病院事務局長。
○市立病院事務局長(菊池司郎君)  はい、そういう公表の仕方はしておりません。
○議長(上田浩志君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  それはなぜですか。できないんですか、そういう公表の仕方は、全部の4社あったら4社についてそれぞれ成績を発表するということは。ホームページなどでされてますよね、公共入札の場合、そういうオープンなものにはならないんですか。
○議長(上田浩志君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  プロポーザルといいますのは、職員の採用試験と一緒で、こちら側の評価が相手に伝わります。評価されるわけですね、相手の方は。だから、A社、B社、C社とあって、それが入札のように金額が出るだけの話ではなしに、あなたは今回のプロポーザルに対して市からこの程度の評価しかなかった、もしくはこのように評価されたということが出るわけです。ですから、それは対外的に出せば、その会社の評価自身に影響しますし、もしくはその個人の方自身に影響しますので、基本的にはその方には得点をお知らせするけれども、全体にその得点をお知らせする必要はないだろうと、それは入札の金額だけのものではないだろうという判断があって、市のほかのいろんなプロポーザルでもそれと同じようなことでやっています。私はそうすることが適当だと思います。
○議長(上田浩志君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  それでは、私がその4社について見せてくださいと言えば見せていただけるんでしょうか、議員として、個人的ではなくて。
○議長(上田浩志君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  今お話しした趣旨から、議員個人といえども、例えば市の採用試験の得点を誰かのものを見せてくれと言われたときに、それはお見せできませんけれども、その趣旨からいけばできないと思いますけれども、なお検討させてください。
 ただし、もう一回言いますけれども、それぞれ応募された方にはその応募された方の得点は全てお知らせをしていますので、もし必要であれば応募された会社にあなたとこは何点でしたということを聞けば、全てその方には得点はわかっています。
○議長(上田浩志君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  点数はわかっているんです、最高点と自分の点はね、はい、それは教えていただいたということです。
 なぜかというその中身は全くわからないんですね、点数だけで。だから、そこら辺を本当に60年間やってきて、何かくずかごに捨てられたような気持ちがしたと言っておられました。もちろん1社が長年やってという批判もあることは知っておられました。それでも、休みもなく一生懸命やってきて、そして何かわけのわからないところでいきなりコンビニにかわってしまったということで非常に気持ちの上でおもしろくない、そういう感情を持っておられますので、やはりこうなったいきさつといいますか、それを丁寧に話してあげる、そして点数、どこがどうだったのかというところをやはり丁寧に本人には知らせてあげるべきではないかというふうに思いますので、かわって私聞かせてもらって、伝えたいと思いますが、もう少し詳しい評価を教えていただきたいと思うんですが、よろしいですか。
○議長(上田浩志君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  先ほどお話ししましたように、基本的に他者にある方の評価をお知らせすることはできないと思います。
 ただし、評価を受けたその方が自分が何でこんな低い評価なんだということを思われるところがあれば、それはその当人の方が希望されれば、実際にどのようなあなたの説明された内容はなぜ点がこれだけであったのかということはお話しすることは可能だと思いますので、ぜひお伝えいただきたいと思います。
○議長(上田浩志君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  それでは、ぜひその方向でよろしくお願いします。
 大綱第3点は、マイナンバー制度についてであります。
 個人情報の保護が今日ほど重視されているときはこれまでなかったことですが、このマイナンバー制度はそれが漏えいし、悪質な詐欺などに利用される危険性が初めから指摘されている中、ことし1月から強行されました。多くの市民がこの制度についてよくわからないまま、説明も受けないままで、昨年末からマイナンバーの通知カードが各世帯に送られてきました。当市の場合、マイナンバーの通知カードは全ての世帯に届けられたのでしょうか。
○議長(上田浩志君)  市民課長。
○市民課長(菊池正康君)  お答えいたします。
 個人番号などが記載された通知カードは、当市では昨年11月16日より転送不要の簡易書留にて各世帯ごとに郵送しております。マイナンバー法施行時、10月5日現在ですが、八幡浜市の通知カードの発送対象数は1万6,650通で、2月末までの通知カード返戻数は1,762通です。その内訳は、宛て所不明902通、郵便局の保管期間経過で戻ってきた分ですが、842通、受け取り拒否18通です。この返戻された通知カードは、市民課及び保内庁舎管理課にて窓口交付や再交付を行うことにより、2月末現在の保管数は残り365通となっております。この保管分については、本人に届くよう継続して調査等を行っているところでございます。
 以上です。
○議長(上田浩志君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  私の体験からお聞きします。
 送られてきた説明書を読みますと、誰もが個人番号カードをつくらなければならないかのような説明になっていたように思います。個人番号カードをつくるか否かは個人の自由であるとの説明は私には見当たらなかったように思いますが、これはカードをつくらせるための行き過ぎた、そういうパンフレットではなかったんでしょうか。
○議長(上田浩志君)  市民福祉部長。
○市民福祉部長(若宮髙治君)  お答えいたします。
 通知カードに同封している説明書は、「マイナンバー(個人番号)のお知らせ」と「個人番号カード交付申請のご案内」と題したカラー刷りの説明書、このようなものですが、それで総務省と地方公共団体情報システム機構が作成したものです。
 内容は、マイナンバー制度や通知カードの説明、個人番号カードの申請方法等が載っておりますが、見出しに「申請してね、個人番号カード」の記載があり、文中には「あなたの『個人番号カード』が申請できます」などが書いてあります。これは、国としてできるだけ多くの人に個人番号カードを受け取ってほしいことを文書で示したものと考えております。
 また、市の広報では、平成27年8月号より毎月、制度の説明や通知カードの説明、個人番号カードの申請方法などを記載しており、その中で希望する方は個人番号カードがつくれることなどを載せております。
 以上です。
○議長(上田浩志君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  個人番号カード、今どれぐらい出てるんでしょうか、数は。
○議長(上田浩志君)  市民課長。
○市民課長(菊池正康君)  2月29日現在、394件交付しております。2月4日交付開始でございます。
○議長(上田浩志君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  市民にとってこの個人番号カードというのは、身分証明書以外にはもうほとんど役に立たないようなものだと思います。私はつくるつもりもありませんし、送られてきたものはすぐ引き出しの奥にしまい込みました。持っていて、どこかで紛失したりすることの危険性のほうが大きいというようなものではないかと思います。ですから、パンフの中に、できればこういう身分証明書としては役立つけどもというふうな何か説明が欲しかったなあというのが感想です。
 次に移りますが、最近、私個人的なことで市役所に社会保障関係の文書を提出することがありました。そのとき、ここにマイナンバーを書いてくださいと言われましたが、私はマイナンバーが届いたとき、先ほど申しましたようにしまい込みましたので、わかりませんと言って、書くつもりのないことを伝えたかったのですが、ではこちらで調べて書いておきますと言われました。これはどうしても書かなければならないものなのでしょうか。
○議長(上田浩志君)  総務課長。
○総務課長(舛田昭彦君)  社会保障関係事務手続の申請書などにマイナンバーを記載していただくことは法的な義務であることから、3月号広報紙でも案内したところです。
 ただし、国からの通知により、国民健康保険関係の申請においては、申請者の負担軽減を図る観点から、自身の個人番号がわからず、申請書等へのマイナンバーの記載が難しい場合には、住民基本台帳ネットワークを用いて当該申請者のマイナンバーを検索し、職員が記載しても差し支えないこととなっております。
 また、その他の法律でマイナンバーの記載が義務化されている事務において、マイナンバーの記載を拒否された場合は、番号法第14条第2項に基づき、地方公共団体情報システム機構からマイナンバーを含む本人確認情報の提供を受けることができるようになっております。
 以上です。
○議長(上田浩志君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  ということは、書かなくても書類は出せるということですね。
○議長(上田浩志君)  総務課長。
○総務課長(舛田昭彦君)  厚労省からの通知を御紹介しておきますけれども、申請書へのマイナンバーの記載は法的な義務となっていることを説明して、それでも理解してもらえない場合、そういう場合はもう申請を受理して構いませんということになっております。
 ただし、その後で担当の職員がマイナンバーを調べて記載することも差し支えないということになっております。
 以上です。
○議長(上田浩志君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  ということは、市の職員は市民のマイナンバーを簡単に調べて書くことができるともとれるというふうに思うんです。このようなことで、もし個人の情報が漏れるようなことがあった場合、その責任はどのようになるんでしょうか。
○議長(上田浩志君)  総務企画部長。
○総務企画部長(中榮忠敏君)  マイナンバーを取り扱う事務は、住民基本台帳事務、社会保障関係事務や税関係事務等に限定をされており、その事務の担当以外の職員が市民のマイナンバーを調べることはできないようになっております。ということで、私も調べることはできません。
 市の職員が情報を漏えいした場合、特定個人情報ファイルを提供した場合、4年以下の懲役または200万円以下の罰金、マイナンバーを不正な利益を図る目的で提供した場合や情報提供ネットワークシステムの業務に関して秘密を漏らした場合は、3年以下の懲役または150万円以下の罰金等の刑罰を受けることになり、当然のことながら懲戒処分の対象となり得ます。
 このような事例が発生しないように、罰則強化などの制度面、静脈認証により情報を持ち出せないようにするなどのシステム面の両方から個人情報保護措置の強化を図っております。先ほど静脈認証という言葉を使いましたが、これは手のひらや指先の静脈、そのパターンにより本人確認を行う認証の方式でございます。
 以上です。
○議長(上田浩志君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  市の特定の職員と言われましたが、何人ぐらい今この八幡浜市にはおられるんでしょうか。
○議長(上田浩志君)  総務課長。
○総務課長(舛田昭彦君)  支払い関係であるとか、給与であるとか、そういう担当者、その後住民基本台帳、社会保障関係、税関係、そこらの職員が対象になると思いますが、今端末は420台ぐらいあるんですけれども、職員としてはほぼ全員が対象になると思います。


   (「全員、全員じゃないんでしょ」と呼ぶ者あり)


 全員ではないんですけれども、見れる人というのはそういう事務を扱う人が対象となります。


   (「何人ぐらい」と呼ぶ者あり)


 人数は把握、今のところはちょっとしてないんですけれども、後でお答えするようにします。
○議長(上田浩志君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  本当に疑っては悪いんですけど、疑うわけではないんですけど、いつ人間ですから漏れるかわからない、そういう危険性もあるということを十分考えておかないといけないと思います。
○議長(上田浩志君)  それでは、休憩いたします。


   午前11時02分 休憩
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   午前11時15分 再開


○議長(上田浩志君)  再開いたします。
 総務課長。
○総務課長(舛田昭彦君)  先ほどの遠藤議員の御質問にありましたマイナンバーを取り扱う職員の数はということでしたが、約50名ということで説明させていただきます。
 失礼しました。
○議長(上田浩志君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  それでは引き続きまして、大綱第4点に移りたいと思います。
 伊方原発の再稼働についてであります。
 3月1日の各新聞1面には、高浜原発4号機緊急停止の記事が大きな見出しで取り上げられていました。2月26日に再稼働したばかりでした。やっぱり、またかとの思いでした。九州電力の川内原発1号機でも、昨年、設備の細管が損傷しており、原子力規制委員会の審査が通っていながら、再稼働後にトラブルが起こり運転をとめた経緯があります。
 それからまた、丸川環境大臣の1ミリシーベルトが何の科学的根拠もない、原発反対の人たちがわあわあ言ってるだけなどというおよそ環境大臣失格の暴言、そして発言の取り消し、こういうこともありました。
 また、東京電力の炉心溶融、メルトダウンの判定基準を示す社内マニュアルが存在したこと、それによれば、3月11日の事故から3日後には原子炉格納容器内の放射線量を測定する監視計器が回復し、メルトダウンしていることを発表できたにもかかわらず、東電は炉心損傷としか発表しなかった、事態の深刻さを隠していたとしか言いようのない事態が発覚して、今大問題になっています。メルトダウンを発表するまでに2カ月もかかったため、住民の避難に重大な影響を及ぼし、深刻な被曝者を生んだことになります。
 このような重大なトラブルや不祥事、問題点が次々に起こっている状況をどのように見ていらっしゃるでしょうか。
○議長(上田浩志君)  総務課長。
○総務課長(舛田昭彦君)  再稼働した発電所のトラブル等については報道等で承知しておりますが、伊方発電所においては、同様の事態が起こらないようより入念に使用前検査等に臨むことは当然であると思っております。安易な姿勢で再稼働に臨むことは決して認められることではありません。
 なお、四国電力においては、国への通報以外に、愛媛県及び周辺市町へも異常通報を即時に行う体制である愛媛方式にて情報公開しており、これは原子力発電に対する信頼を確保する上で非常に重要であるため、今後も徹底するよう知事への回答の要請事項に含めたところです。
 こうした平時からの信頼関係の構築が万が一の緊急時等にも生かされると思いますので、今後も再稼働に係る動向を注視してまいりたいと考えております。
 以上です。
○議長(上田浩志君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  九州電力の川内原発に続く関西電力高浜原発4号機の緊急停止は、何を物語っているでしょうか。ともに原子力規制委員会が審査の結果、合格とされたものでした。政府や電力会社はこの原子力規制委員会の審査を錦の御旗のように振りかざしますが、高浜原発はもともと福井地裁が昨年4月に規制基準は緩やかに過ぎると再稼働を差しとめる仮処分を決定した原発です。関西電力が異議申し立てたため、あの樋口裁判長を左遷させた上で仮処分を取り消したものです。そうまでして合格させたものが、スイッチをひねった途端、警報器が鳴り響いたと言います。規制委員会の審査なるものがいかに信用できないものであるかを証明することになっていると思うんです。
 ところが、今四国電力では地質学者や地震学者などがとても危険だという声には耳をかさず、夏までには何とか動かしたいということで非常に前のめりになっているように思います。とても危険だと思うのですが、そういう声にこそ、危険だという声にこそしっかりと向き合わなければならない、それほど危険な原発を扱うところなんですが、そういう四国電力の態度、とにかく動かそう動かそうというその態度、そのことをどのように考えていらっしゃるでしょうか。
○議長(上田浩志君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  ただいまの御質問は、遠藤議員の御意見を開陳されたものと思います。遠藤議員御自身の思いは四国電力はただ動かそう動かそうとしているだけだと、規制委員会は信頼するに足りないという遠藤議員の御意見でした。それに対して答弁をということやと思いますけれども、規制委員会そのものは福島の原発事故の反省に立って、民主党政権のときに新しい枠組みとして国から独立した権能を与えられて発足したところでありますし、これを信頼するというのは新しい枠組みのもとでやっている反省の上にできたということであって、なかなか遠藤議員のおっしゃられるように規制委員会が信頼できないという結論には私どもとしては立ち行かない、規制委員会の規制を適正なものとして信頼していきたいと思います。
 四国電力自身も、その中で国、自治体の信頼を裏切らないように積極的に安全対策に取り組む理由があるものと思っています。
○議長(上田浩志君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  原子力規制委員会はゴーサイン出したんですよね。出した後、こういうふうに次々事故が起こってるという、それでも信頼されると言われますか。
○議長(上田浩志君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  規制委員会が認めた内容と、実際に今回の事故がどういうふうにして起きたかというその原因はまだ示されていませんので、その結果を見ながら、規制委員会がどのようにそのことを判断していくかということについて、私どもとしては注視していきたいと思います。
○議長(上田浩志君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  次の質問に移りたいと思います。
 伊方原発の再稼働の賛否を問う住民投票条例の制定を求める声に対して、市長は再稼働について賛成とか反対というふうな二者択一は無理だとおっしゃいました。しかし、市は文章表現で答えたアンケートを市の職員の判断で、これは賛成だ、これは反対だというふうに分けた結果、約6割の方が賛成だと、そういうふうに分析されました。ここに矛盾はないんでしょうか。
○議長(上田浩志君)  総務課長。
○総務課長(舛田昭彦君)  当市としましては、当初より原子力発電に関する考え方はさまざまであり、微妙なニュアンスが多く存在するとの認識からアンケートを記述式としました。
 議員御質問の約6割が賛成という部分につきましても、全体の傾向を示すため、市として分類、集計したものです。この枠に入らない大切なニュアンスを御回答いただいているため、知事への回答にはその原文を添付し、議員や市民有識者への添付資料、市ホームページでの公表資料にも掲載しております。
 以上です。
○議長(上田浩志)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  しかし、それでも6割が賛成だというふうに分けられましたよね、非常に矛盾していると私は感じますが、次に行きます。
 1月28日の臨時議会後のマスコミへのコメントとして、原発に不安があれば説明の場を設けたい、市民と話し合いながら、よりよい避難計画にしていきたいと市長は述べておられました。今も変わりはありませんね。市民から要望があれば、そのような機会をつくっていかれるおつもりでしょうか、確認しておきたいと思います。
○議長(上田浩志君)  市長。
○市長(大城一郎君)  市民の間に原子力に関して不安があれば説明の場を設けたい、避難計画も住民と話し合ってよりよいものをつくっていきたいと申し上げた点につきましては、まさに市民の方々からの要望があれば検討してまいりたいと思っております。
 また、避難計画につきましては、策定時及び第1回の修正時に八幡浜市防災会議の委員の方全員及び愛媛県に対して意見照会をしておりまして、委員の中には自主防災組織の長を初め各種団体の長が含まれていることから、こうした意見照会は今後も継続して実施することとしておりまして、地域の意見を踏まえて実効性の向上に努めてまいりたいと考えております。
○議長(上田浩志君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  その組織の方々にはそういうふうに話が、対話ができるわけですが、一般市民は避難計画そのものがまだわかっていません。いざというときに効率よく避難できるかどうか、これはやっぱりふだんから避難の経路がわかって、何回も訓練をして、それでやっと避難ができるというものではないかと思います。そういう意味では、八幡浜市の場合は計画はまだ初期の段階であって、市民に徹底ができているという状況にはない。そういうところでもし事故が起こったら、本当に市民は避難できないまま大変なことになると思うんですが、そこのあたりはどのように考えていらっしゃるんでしょうか。
○議長(上田浩志君)  市長。
○市長(大城一郎君)  初期の段階と申されましたが、決して初期ではないと思っております。今の現状での一番いいと思われる避難行動計画、これも広報に載せて全戸配布しておりますし、これをもとに各地区の自主防災会におきましてもこういった避難行動を徹底していきたいと今後も重ねていきたいと思っております。
○議長(上田浩志君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  もし事故が起こったら、全市民が避難しないといけないわけですね。ところが、今避難訓練をしてみましても、本当にごく少数の人が避難所に集まる、そういう状況ですし、どこに逃げていいかわからんという人も結構聞きます。そういう意味で初期と言ったんです。計画はできていても、本当に市民がそれを周知して、訓練できるところまで行っていなければ実用はできないんじゃないかと思うんですね。そういう意味でお尋ねしたんですが、どうですか。
○議長(上田浩志君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  遠藤議員言われるとおり、原子力防災に基づく避難計画だけでなしに、津波にしても、それから大雨の避難にしても、避難計画と、それから実際の行動というのはなかなかストレートに結びつかないときがあります。実際に原子力だけでなしに、全ての避難訓練においても参加率はそんなに高いわけではありません。どこへ逃げるのかとか、どういうふうにして逃げるのかということは、なおこれからも周知を重ねていきたいと思います。
○議長(上田浩志)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  次に移ります。
 福島では、子供の発がんが167名、うち良性が1名に上っていると聞きます。伊方原発で万一苛酷事故が起こった場合は、やはり早期に安定ヨウ素剤の服用が重要になってくると思います。そのためにも、事前の指導と配布が必要だと思います。これまで何度もその必要性をお認めになり、国、県にも働きかけると答弁されていますが、その働きかけられた結果についてお聞かせください。
○議長(上田浩志君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  安定ヨウ素剤の事前配布については、当市としてその必要性を感じているところです。これまで何回も答弁させていただいたところです。
 そのことについて、国、県と具体的な方法などについて実際に協議を行ってきましたが、まだ現在のところ、実際の配布には至っておりません。これからも国、県と意思疎通を図る中で事前配布ができるように、もう少し頑張って努めていきたいと思います。
○議長(上田浩志君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  国、県はどういうふうに言ってるんでしょうか。
○議長(上田浩志君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  今国、県の計画の中では、安定ヨウ素剤そのものは一時集結所において医師の立ち会いのもとで配布すると、医療関係者の立ち会いのもとで配布するという計画になっておりまして、これが規制の国の計画でできております。それで、事前に配布するのは、基本的には5キロ圏内であるという国の基本方針がありますので、そのことについては、八幡浜市はそれに該当しませんので、その枠外で八幡浜市においては配りたいということについて国と話をしております。財源的には問題はありませんけれども、その場合に医師が事前にその希望者に対して説明をするという必要性があります。その手続的なこととか、国のそういう方針と八幡浜市の考え方についてどう整合性を図るかというところで今協議をしているところです。相手のあることですので、もう少し頑張っていきたいと思います。
○議長(上田浩志君)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  それでは、最後の質問ですが、1月28日の臨時議会は多くの市民にとって非常に関心の高い内容でした。ところが、八西CATVでの放映がなかったために、その成り行きが伝わりにくい結果となりました。なぜ放映されなかったのでしょうか。
○議長(上田浩志君)  総務課長。
○総務課長(舛田昭彦君)  八西CATVでは、平成3年12月定例市議会から開会日のみの放送を始め、平成12年9月定例市議会から一般質問の放送も行っております。現在もそのようなルールで放送されていると承知しております。
 市議会をどう報道するかは、基本的に報道機関であるCATVの自主的に判断されるべきことと考えております。
 以上です。
○議長(上田浩志)  遠藤素子議員。
○遠藤素子君  これは議会のほうでも議長にお願いしておきたいと思います。ぜひこれだけ市民が参加したものについての審査であるにもかかわらず、市民に知らせなかったということは非常に残念な結果でした。
 また、他の自治体では、傍聴できなかった人たちに庁舎内でモニター画面を通して見ることができるよう配慮がなされていると言います。情報公開の観点から、当市でもぜひそのような配慮がなされるべきだと思いますので、この点について要望して、私の質問を終わります。どうもありがとうございました。

 

 

 

 

 

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