一般質問(総括方式)  H28.12 河野裕保 議員

公開日 2017年02月22日

 

 

質 問 事 項
みかんのまち八幡浜市の100年戦略について

 

 


 

〔河野裕保君登壇〕

  

 ○河野裕保君  質問通告書に従いまして、私は大綱1点、ミカンのまち八幡浜の今後の100年戦略についてお伺いするわけであります。質問項目11を予定いたしておりますので、若干のお時間が必要かと思いますので、その点あしからず御了承いただきたいと、このように思っておるところであります。
 まず、1番目といたしまして、ミカン栽培のこれまでの100年の歩みについてであります。
 これまでの100年は決して順風満帆ではなかったですということであります。八幡浜市の皆さん方、要するに農家にかかわってない皆さん方は、ミカンのまち八幡浜でありながら、実のところ、栽培であれ、流通であれ、ほとんどおわかりいただいていないのではないかと、このように思いますね。そういうところからして、私は市民の皆さん方にもミカン栽培についてわかっていただきたい。また、ことしはかんきつ、ナツミカンがこの地にやってきて130年、アニバーサルであり節目の年であります。それと、今後の100年をどうしてもやっぱりミカン栽培は続けていかなければなりませんよという重い命題がありますから、その点を踏まえて質問をさせていただきますので、お時間をちょうだいしたいと思うわけであります。
 ミカン130年、これはナツミカンでありますが、明治19年、1886年、八幡浜日土町ですが、ミカンがやってまいりました。というのは、旧日土村の屋号が通称油屋さんと言われる方でございますが、新堂の二宮嘉太郎さんが温泉郡のほうからナツミカンの苗を輸入といいますか買ってきて、この地に初めて栽培したということであります。
 以来、西へ西へと行きまして、ちょうど同じころには旧三崎の神松名村、名取、明神、松でございますが、栽培が始まっております。保内、郷におきましてのミカンは、明治20年から明治26年ごろだろうと言われております。
 八幡浜市におきましてのミカンは、明治27年ですから、1894年になりますかね、矢野崎村の大家百治郎さんが何と福岡県から、ミカン、ナツカン、ネーブルの苗木3,000本を購入いたしまして、この地に広げたと言われておりまして、中でも当地にはミカンが一番ふさわしいなということで、ミカンに特化いたしまして現在の日の丸ミカンのグレードにつながっていったと、このように伝え聞いておるところであります。
 一方、真穴村でございますが、これは明治24年、1891年に寺の住職さんがナツカンとアサヒカンを紹介して、当時の有力者が桑畑の相中にナツカンとアサヒカンを植えたというのが始まりであります。ミカンは1900年でございますので、ちょうど明治33年になりますかね、これが立間から300本購入して植えたということであります。本格的には1907年、明治40年に大々的に真穴はミカン栽培が始まったと、このように言われておるところであります。
 同時に、各地に出荷組合ができました。出荷組合もでき、やや流通、それと東京市場のほうへもどんどん開拓していったわけであります。一番最初には丸七組合という二宮嘉太郎さんの出荷組合ができましたし、その後統合いたしまして、丸一組合ができ、やがて西宇和青果農業協同組合ができました。これを一つにまとめて流通の最短の輸送ルートを発見し、東京市場へ大々的に売り出したというのが、名誉町民である曽我源之さんという方でございます。この方は二宮嘉太郎さんのおいになる方でございまして、彼の先見の明があって偉いところは、三十数年間、彼が組合長をする間は赤字が0だったということであります。そういうことで、昭和23年にこの方は西宇和青果の組合長になっていらっしゃいます。
 戦後、ミカンブームがやってまいりまして、それはどんどんどんどん国の農政のそういう拡大的選択品目といいますか、それにミカンが入っておりましたから、それをどんどんどんどん植えて、結局昭和47年でしたか、大暴落になりますが、その間、血みどろの闘いをしてきました、ミカン農家の皆さん方は。昭和30年代は雪害が3度も4度も起きました、昭和34年、昭和35年、昭和36年の正月にかけて、それこそ38豪雪ですね、雪害があって42年には大干ばつです。46年には、これはグレープフルーツが自由化になりますということで、ちょうど46年には市民会館ができました、今市民会館跡地何やかんや言いますが、今から45年前には市民会館ができて、そこで決起集会があって、私も地元の代議士のボディーガードをしておりましたから、一人の方が舞台に上がってきたので、私は袖のほうへ誘導して、それが新聞に載っておりました、それが昭和46年、47年です。それと、昭和50年代には2度大きな寒波がありまして、標高の高いところの伊予カンは全滅しました。そういうことがあって、現在のミカンかんきつ栽培の栄光をつかんでいるわけであります。並大抵ではなかったと思います。
 そういうことでございますので、これからの100年もこれを契機に勉強して、つなげていかないけんと思うわけでありますよね。ですから、この100年の歩みについて、市長はどのような考えを持っておるか、ぜひとも御所見を伺いたいと思うわけであります。
 続きまして、同僚議員も今人口減少だ人口減少だ、大変ですよと、12月6日の全員協議会には幼稚園、小学校の統廃合、人口減少になったら大変だということですが、これは全ての産業、特にミカン農家においての人口減少というのは大変な生きるか死ぬか、それだけの大きな問題であります。
 つまり2015年に国勢調査がありましたが、それの結果が出ました、先々月の10月26日、総務省が出しました。日本の総人口は1億2,709万4,075人でありますよということでございまして、5年前の平成22年に比べたら、これが何と96万3,000人減っておるわけであります。ずんずん減っておりまして、この人口は2065年には8,100万人になるだろうと言われています。それと、2110年には4,286万人で今の3分の1になりますよということですから、大変ですよね。
 ということでありまして、一昨年になりますが、2014年に物騒なことを言いましたね、人口減少に対して。増田寛也さんですが、523の自治体は消滅して、898の自治体は消滅可能都市ですよ、八幡浜も入ってますよということでございました。彼が言うのには、結婚、出産の適齢期の人口の女性の方がどんどん減っておるということですよね。ということは、晩婚化であって結婚しない人もおるので、とてもやないが合計特殊出生率をぐんぐん上げなさいよという論がありますが、これは人口の歯どめにはなりませんよということのようであります。
 一番恐ろしいのは、気になるのは、ゼロ歳から14歳、同僚議員も言いました子供の人口であります。この人口はどんどんどんどん減っておるわけであります。2014年4月現在では、これが約1,632万3,000人でございましたが、今この人口は1,605万人であります、ことしの5月現在です。ということは、27万3,000人減っていますよということですから、そして昭和57年から今日の平成28年の35年間の間にずうっと減っておりますということなんですね。
 これショッキングな推計を出しました、それは、この年代の人口はどうなるかということで、東北大学大学院経済学研究科加齢経済学・高齢経済社会研究センターが、3776年8月14日、今から1760年先、8月14日に人口は1人になりますよというデータを出しました。これは、日本の子ども人口時計に載っております。
 一方、この後また質問で言いますが、11月7日は初競りでございましたが、その初競りに私たち8人の会派が行きました。その初競りの後に経産省に勉強しに行きました。そこで、地元の代議士さんと2人の参議院の先生の御労苦によって、若き官僚たちと勉強会をやりました。その席で、31歳、兵庫県の養父市出身の官僚でありますが、彼が出したデータで驚きました。彼の所属するところは経産省の地域経済産業政策課の一官僚でありますが、何と3000年であります、3000年いうたら984年先です、人口は幾らになりますか、1,000人ですよとやった。先ほど私が申しましたその数よりかはぐんと低いです、ということでございます。984年さかのぼりますと1032年の平安時代です、そのときの人口は何ぼか、大体六百四、五十万だろうと言われております。ということは、日本はもう消滅ですよということなんですね。これは絶対的に本腰を入れなければならない。経産省の官僚さんも今まち・ひと・しごと創生、総務省とあわせて経産省もやってますから、その一番の元締めの若い官僚がそういうデータを出しますから、これはやはりいかんですよ、もっともっと地域の活性化、一番は人口増ですかと言いましたら、余分になりますが、その官僚さんは、私31歳です、まだ結婚しておりません、給料が安いです、何をおっしゃいますか、1人はできんけど、2人は生活できますよと私それ言いました、頭かいてましたが。ということで、ずんずんずんずん減少しております。
 ということは、果実の需要が伸んでないということです。今果実の需要というのは大体900万トン切れると言われておりまして、大体860万トン、国内の総生産の果実というのは、今350万トンですから、自給率はわずかに41%です、低いです。皆さんが御案内のように、カロリーベースの総合食料自給率というのがあります、これは39%、昨年、27年度のデータであります、ほとんど変わらないですね。ミカンのピークは昭和47年、先ほど言いましたが、367万トンです。今90万トンですかと私言いましたら、11月7日のこの管内の各共選長さんたちと朝食しながらお話しするのに、いやいや、70万トンですよと、こういうお答えでした。70万トンというのは今の5分の1です。私けさ、ラ・フランスを食べてきました。親戚が山形におりました、これはうまいです、とろけます。とろけるというのは、ここのマルマ、マルカ、日の丸、このミカンもとろけます、あら、同じじゃなと思いました。
 そういうことで、厳しい現状にあるこの農家ということでございますので、これから100年続くには大変です。産地間の競争もあれですけど、今九州のほうの産地はキャッチアップできますから、目標は八幡浜のマルマ、マルカ、日の丸ですから、やれ追いつけ追い越せ、とてもやないがすごい馬力でやってるそうですよ。これはそこの最高の経営責任者もそう言ってました、追い上げられておりますよということでございます。そして、輸入の果実も来る、内なるものは後継者がいないです、そして労働力がいませんよということですから、まさに順風満帆のようなミカン経営でございますが、その実は内憂外患です。これをどうクリアしてからこの先の100年に持っていくかということについて、これはぜひとも明快な御答弁をいただきたいと思うわけであります。
 それを続けるためには、要するに3番目といたしまして、ミカン農家の家族形態というのは、家族の経営形態ということを質問します。これが続かなければ、ミカン農家、ミカンのまち八幡浜は消滅しますよということですから、ぜひともこれは家族サイクルといいますか、家族のそういう継続といいますか、これを家族周期でつないでいかないけんということです。超理想的には、私思うんですが、親子3代、孫、おじいさん、この3代が少なくとも常時2人掛ける3ですから6人体制で家族経営をやる、家族の果樹をやっていく、これが一番のベターでありますが、なかなかそうはいきませんので、少なくとも理想的には親子2代の家族で4人でやる、そうすることによって経営が伝播されて、技術もそうです、それをやっていただきたいと思うわけであります。
 一つの実例を挙げますと、戦後ミカンブームの主役になった人は戦前生まれです、戦中派と言うてもこれは大正に近い戦中派ですから。その人のお子様が団塊の世代です。そして、団塊の世代のお子様は団塊世代ジュニアでございまして、そのジュニアの子供が今中学、高校になっております。間もなく第一線の農家に参戦というたらハードになりますが、参加されます。そうすると、今団塊の世代の一番年寄りでもまだ69ですから現役ですよ、あと少なくても10年はやりますよということになると3代になります。団塊の世代、団塊世代ジュニアの世代とそのジュニアの子供ということで、これは3代になっていきますと。私とこの近所のほうも、間もなくそういう家族周期で家族経営をされていらっしゃいますので、これはぜひともつないでいかないけんということです。
 これがつながるというのは、もう家族にお任せします、これはプライベートですからというわけにはいきません。ぜひとも行政はこれに介入していく、支援していく、でないとミカンのまち八幡浜は断絶で、すぱっと切られたら終わりですから、ぜひともサイクルをするためにはどうあるべきかということについて、御答弁を願いたいということであります。
 続きまして、4番目であります、農業経営基盤強化促進事業であります。
 これについては、農地中間管理事業というのがありますが、これ昨年の実績、27年度の成果表を見よりましたら、ゼロであります。今まだ規模を拡大したい、経営を安定化したいという農家の方いらっしゃいます、いっぱい。一方では、もうやめますよ、私とこは、農家は、規模を縮小しますよという方がいらっしゃいます。つまり欲しい方、買いたい方、借りたい方と売りたい方と貸したい方が今需要と供給がバランスがとれとるんですけど、これがとれなくなったらアウトですよね。これが今27年度事業に対する実績はゼロであります。要は、そういう方がおりましたら農業委員会が調整しながら、あっせんしながら、県の農地中間管理機構にこれをお話しして、そこが農地を買い、買い取り、借り受けて、その要望する皆さん方にこれを移転させるということですが、これはゼロ、どうしてか。今先進地といいますか、農業の私とこらの果樹を追いかけるとこは非常に流動化しています。なぜないのかということですよね。
 そして一方、農地移動適正化あっせん事業、これ見ますと非常に動いております。効率的に動いて農地が集約されております。流動化しておりますということは、農地が活性化しておるということです、遊んでないですから。これは動いてる、これはいいです。ということは、今まだ引受手がいるということです、私の近辺にも、約1億円の有料園地があります、これは中晩柑ですが、相当手を挙げました、貸してほしいということですね。まだまだあるんです。そして、数人でその園地を経営しますよということで話が落ちついておるわけであります。
 この先、やめる方がどんどんふえていきますと思います。今はまだ需給バランスがとれておりますが、この先の見通しなんかというのは行政はどのように見て、これをどう対策していくのか、もう先手先手打たなだめですよということですので、ぜひともこれも明快なお答えをいただきたいと思うわけであります。
 次、5番目でありますが、栽培面積から見る土地生産性と労働生産性をいかに上げて収益を上げていくかということです。
 土地生産性と労働生産性を同時に上げるということは、この地形的な段畑のレガシーの段々畑では2つの目的を同時に達成するのは非常に難しいと私は思います。なぜか、段々畑ですから、労働集約型、労働力をどんどん投入しないと生産性が上がらんということでございますので、そういたしますとどうしても最適規模のミカン農家ですと2から3ヘクタール、共選長さんたち、また専業農家の皆さん方とお話ししてみますと、最大やっぱりうちらの地形では、段畑では2町から3町ですよ、それ以上はとてもやないが土地生産性も逆に低下してくるということなんですよね。
 一方、ライバル地、長崎県の西海、あるいは静岡県の三ケ日、これらは大規模経営によって8ヘクタール、10ヘクタールとどんどんやってます。つまりブルですきますから、一つの段なりが50アール、5反です。そういたしますと、どうしても労働集約といいますか、機械を入れたり、タイベック敷くのも簡単ですし、中には点滴かん水もやって品質がどんどん上がってるということであります。
 そういう大規模経営は、土地生産性においてはどうしても手入れが雑になります。がしかし、今はそうではない。手入れもうまい、技術もよくなった、そしてタイベック敷く、点滴かん水もやるということで品質がうんと向上して、どんどんどんどんキロ当たりの単価ミカン上がって、追いつけ追い越せのとこまで来ております、現在、ということですよね。そういう営農というか農業の仕方があります、大規模農園、宮崎もそう、熊本もやっております。
 うちではなかなか難しいのですが、しかし既存のレガシーの段々畑の収益をいかに確保していくか、もうこれしかないと思います。大規模経営が可能なれば、それもいいわけですが、そのあたり、農協さん、農家さん、行政とトライアングルで協議しながらやったことがあるのかどうか。そして、そのためにはどういう策が要るのか。100年ミカンをもたさないけませんから、人口が減っても、4,000万人になっても、よそが手を挙げたらうちは勝つわけですから、絶対に100年はもたさないけんわけです。そこら辺をぜひとも明快な御答弁を御期待を申し上げる次第であります。
 6番目、本市の温州ミカンの農家の損益分岐点及び収益率についてお尋ねします。
 このことについては、農家の皆さん方の所得をあばくということはないんですけど、それによって税金をうんと納めてくださいよという意味じゃありませんよ、最初にお断りしておきますが、要するに収益を上げていただいて、もうけていただくためのこれは質問ということにさせていただきたいと思うわけであります。
 先月、11月7日、東京大田市場で初競りがありました。知事のトップセールス、大城市長、伊方の高門町長を取り巻いた、その後ろに農協関係者、その後ろに私たち会派8人がおりました。そういうことで、初競りが始まりまして、何やらかんやら一つもわかりませんでした、暗号ですから。そして、後で単価1キロ当たり315円ですよというのは伺ったわけでありますが、1つだけわかったのがある。それは、日の丸の桐の箱であります。3万円、5万円、6万円、7万円、8万円、9万円、10万円で落ちました。その箱何キロやろな、桐の箱と言うたら、同僚議員があれ7.5キロですらいということでして、それは言うたらプレミアムというか、そういうことで10万円になったわけですが、いいスタートを切りましたね。今もまだ高値が続いておるということでございますので、非常にいいです。
 ということで、ことしのまだ平均単価はわかりません、市場はまだ仕事をしてますから、市場でどんどんどんどんこちらのほうからやってますので。昨年のデータ、これをもとに損益分岐点、収益率、私なりに計算させていただきました。昨年、7つ選果場あります、共選、市民の皆様方よくわからない、マルマから磯津まで、JAにしうわの八幡浜管内で7つの共選の昨年の売り上げ74億5,348万5,000円であります。それの販売量、3万785トンであります。そして、そういたしますと242円の平均の単価ですよということであります。
 農業センサスから割り出しますと、10ヘクタール当たりのそれの販売額は57万6,000円ということになるわけであります。2,381キロ、10アール当たり、余り高くないですね、多いところではミカン10アールで5トンないしは4トンということもありますので、これは平均ですから約38キロですよということになりました。
 11月7日、初競りが終わって、共選長さんたちと朝食をとりながら、約2時間ディスカッションをやりました。教えていただきました、わかりませんから、意見交換です、いわば、こっちのほうが質問攻めということでしたが。それで、私聞きました、損益分岐点は何ぼですか、いや、それは10アール当たり幾らぐらいかかりますかと話しましたが、それはいろいろですよ。10アール当たり、そしてまたミカン1キロが何ぼのときにプラ・マイ・ゼロですか、収支がとんとんですか、伺いしましたら、180円もある、160円もある、130円もあってばらばらよって。私の記憶では165円ですが、どうでしょうかなと言うたら、それは肯定も否定もされませんでしたから、165円といたしますと、これの収支のとんとんのいくラインというのは、10アール当たり39万3,000円であります。39万3,000円、10アール当たりしないと、それを超えないと、販売額が、赤字になるということであります。
 それで、その39万3,000円の分岐点で、これが経費ですから、その経費から、先ほど言いました10アール当たり57万6,000円を差し引きますと18万3,000円、これが収益になります。それで、18万3,000円のとこを57万6,000円で割りますと、収益率は32%ですから、これは低いと思います。この242円の1キロ当たり、これを3ヘクタール、そして1反が2,381キロと計算いたしますと、1,728万円になります。それの収益率の32%が549万円ですよということですから、低いですよね。要するに、1,728万円ありましたら、その中間ラインは840万円ちょっとですから、50%で、それは低いですね。収益率は32%というのが私は低く見積もっておりますが、恐らくもっと上になるだろうと、このように思います。
 ちなみちに、3ヘクタールですと、平均が242円ですから、昨年のデータを見ますと272円、300円近いところもあります。そういたしますと、3ヘクタールで2,381キロで計算いたしましても2,200万円、2,300万円ということでございますので、3ヘクタールの専従農家でございますと、常時はやっぱり1,000万円以上は上げていただいて、収益も50%を確保いただいてということになるわけであります。
 現在のミカン農家、中晩柑は今言ってませんが、ミカン農家の損益分岐点、収益率、一体いかほどになっとって、過去調べてみて、これがどのように変化していったか。収益率が同じか下かどうかということですね、お調べになっとったら、ぜひとも発表していただきたい。
 そして、その収益率を上げるためにはどうするかということでありますよと。一にも二にもこれは販売額ですから、経営費というのはミカン苗、そして消毒、肥料、車等の減価償却、流通等の経費、雇用労働、これは余り変わらないと思いますね。ですから、一にも二にも販売額ですが、その販売額を上げるためには品質の向上ですよということですよね。その損益分岐点が幾らになって、収益率は過去何年間どのように推移しておるということにも、ぜひともこれ答弁願いたい。21世紀戦略のためには、収益率を上げていかないかんわけですから、ということで質問するわけであります。
 続きまして、7番目、ミカン農家の労働日数、労働時間であります。
 これも11月7日、そして前の晩、11月6日、あすは初競りで景気づけないけんでということで、共選長さんたち、また役員さんたちと伊方の町長、私たち8人で懇親の場を持ちまして、これまたいろいろ意見交換をいたしました。それと、11月7日の朝食会でも意見交換したわけですが、大体1年間200日だなというお答えが多かった。そして、3町ですと、大体今うちは4人家族でやっとるのよという人もかなりいらっしゃいました。1日8時間ですかとお伺いしますと、いやいや、もっとですよというような声が聞こえました。でも、女性ですと家事もしなければならないし、その他団体、PTA等も出ないけませんので、200日働いても平均には4人家族でやっていらっしゃいますと8時間ぐらいじゃないですかなということで、私が見積もってみますと、4人で32時間の200日ですから6,400時間ですよということですよね。その6,400時間に、先ほど申しました、これ3町歩と仮定します、3町歩ですと549万円ですから、これを割りますと八百何ぼということで、800円ちょっとの1時間当たりの家族労働の単価になるわけであります。農水省さんは所得に対してかんきつ農家の場合の家族労働の単価は1,000円を確保しなさいよという目標を掲げておるようであります。今私が申しましたのは、1時間当たり858円です。858円というたら1,000円割っておりますが、ただし32%の収益率に対する858円ですから、ただいまさっき申しましたこの3ヘクタールの単価242円に対して、そして1反当たり2,381キロの3ヘクタールの総売り上げというのは1,728万円ですから、それの50%でも860万円、850万円ということで、こういたしますと1,350円当たりの1時間の単価が出るわけでありますから、大部分の農家の皆さん方は、1時間当たりの所得に対する単価は1,000円をはるかに超えるということで、農水省が言う1,000円を超えてますよということであります。
 ちなみに申しますと、今7つの共選がありますが、一番下のというのは心苦しいですが、1キロ120円です、120円から270円、280円、キロ単価150円、160円違うわけですから、一概には言えませんが、大概のオレンジベルトの地帯、ミカンベルトの地帯の専業農家の皆さん方の1時間当たりの単価というのははるかに政府を超しておるなということで、これは安心するわけでございますが。
 この労働単価、1時間当たり、労働日数、この十何年の間にどのように変化したかということです。労働日数がどんどん減って収益が上がっているということになれば、これは土地生産性、労働生産性が上がりますよということでございますので、これがフラットないしは下に下がったということになれば、これは一番には販売額によって、その年によって上がり下がりがありますから一概には言えませんが、そういうデータもお調べになって、1時間当たりの単価をぐんと上げるような、これを施策に反映しなければなりませんよということですよね。その点についてもぜひともそのデータに基づいて、こういうデータでございますので、こういう施策を展開しますよということをぜひともおっしゃっていただきたい。
 次、8番目、AI、ロボット等のイノベーションによる第4次農業革命、これはどうなのかと。これは第4次かどうかわかりませんよ。しかし工場、生産現場ではAI使って、アーティフィシャル・インテリジェンス使って、これを第4次産業革命と言っていますので、私も恐らく農家においてもAIなんか使う、人工知能、ロボット使ったら、第4次産業革命ぐらいになるんじゃなかろうかと思って第4次というふうにつけたわけであります。これは、これからの100年向こうについては、AI、それとロボット、イノベーション、これをなくしては継続できませんよね、そのことについてお伺いします。
 今、私たちのライバルの産地については、どんどんどんどん大規模経営ですから、1枚物は50アール、5反ですよ、ブルですきますから、とてもやないが生産性上がりますよということでございますが、うちらは先ほど申しましたように段々畑のレガシーですから、これはできません。できませんが、しかしこの際スプリンクラーで今消毒の防除とかん水をやっておりますが、防除はスプリンクラー、そしてかん水は点滴かん水というのが今もう流れになっておりますので、これはぜひともやってほしいと、このように思っておるところであります。
 ぼんぼんぼんぼんかん水やったら、相当な量の水が要ります。水は無限にありますよということです、まだ、野村ダムはすごいですから。がしかし、省力化、これもやっぱり考えていかないけませんし、点滴かん水によってマルチシートを常に敷く、点滴をやる、その園地に適合した水の量をかん水していって、常に品質が向上します、糖度も上がります、クエン酸の量もちょうどいいぐあいに、食べたらとろけますよということになりますので、そういう声もあると思いますので、そういう声が今上がってるのかどうなのか。施策としては点滴かん水、もうちょうどスプリンクラーが始まってから、早いところでは30年経過するんじゃないかと思いますので、そこらのちょうど更新時期も兼ねて、点滴かん水の整備については今どのような方向にあって、整備の可能性はどうなのか。非常に銭かかりますから、農水省のほうも、ぜひともお答えをいただきたいということであります。
 もう一つ、同じ項目でございますが、労働生産性、これを向上させるためには、共同選果場の再整備ということを私は訴えたいと思うわけであります。今農家の労働力の7割以上は、花をもぐ、摘果、収穫、そして取り入れて、選果して、共同選果場へ出す、これが75%かかると言われております。このまず山どりしたミカンをおうちへ帰って、また選果機の中へ移して、選別してと言いよったら、コンテナは山へ運んでから共同選果場に行くまでに何回いろわないけませんかということです。これの省力化には、山から積んだミカンをそのままどおんと共同選果場へ持っていく、共同選果場はきずれに、腐りに、色の着色ぐあいを見て、残ったやつを光センサーのとこへ通していく、光センサーは今までどおり糖度を見る、クエン酸の量を見て等級に分けていって、箱詰めして、この箱詰めを今度はロボットがパレットごとにずっと自動管理倉庫へ上げますよと、保管しますよと、出荷命令が出て、またロボットがトラックに積みますよと。やがて、今アメリカで実験やっておりますが、自動トラックによって直接東京に行きますよということに恐らくなります。ですから、共同選果場におけます自分と家族でやっております選果ができませんか、そういうお声はあると思いますが、その実現性、フィジビリティー、実現可能性についてもぜひとも伺いたいと思うわけであります。これは21世紀型、これから100年生き抜くためにはこれをやらないけません、長崎あたり、もうそろそろこれを、三ケ日もこういうロボット等を入れながらやっておるわけでございますから、負けちゃいけません。ということで、今の順風満帆ですが、これにおんぶにだっこやなしに、安住したらいけませんよということであります。
 続きまして、9番目、流通革命が起きないかということです。
 11月7日に私たちが行きましたが、今の流通というのは、冒頭申し上げました100年前とついです。農家が選果して、JAが流通で東京市場で持っていって、そして東京市場は仲卸業者が競り落として、小売が買うて、そして消費者に渡りますよと、こういう段取りですよね。先ほど私申しましたが、1キロ平均の245円がほとんど今消費者に渡るときには2.3倍ぐらいになっておりますよということになりますと、それが1キロ557円になるわけであります。非常に高い。ですから、新鮮なミカンが安くて消費者に渡るということは、今ほとんどは流通も改革されまして、このような市場経由はどんどんどんどん少なくなっておって、直接生産者から消費者というのも大分ふえております。しかし、私思うんですが、JAも農家の皆さん方の努力によって市場との信頼関係が密です。私、昨年とことしと東京大田市場に行きましたが、この信頼関係の構築はすごいです、誰もまねできない。新興勢力の長崎、三ケ日が来ても負けません。これがちっとなってます。ですから、農家の皆さん方はJAを信頼して、とにかくいいミカンを高く売ってほしいという信頼関係のウイン・ウインの関係は非常にベターであります。これも継続しなければならないと思いますが、一方では、私商工会に勤めておりました、数年前に、そのときにある農家の人がお見えになりまして、ぜひとも私ネット販売したいんじゃがということで、当時、中小企業診断士を入れて研修会をやっておりましたから、参加しなさいやということでネット販売の方法をその専業農家の方は習って、さあやってみようかなということになったらJAのほうからストップがかかりました。ネット販売やってもらうんやったらうちはやめてもらわなあきまへんでということで、渋々ネット販売をおやめになって、今までどおりの流通でお売りになっているということでございますが、そういうことも含めまして、流通革命というのは非常に難しい。このレールに乗ったやつを徐々に直接に生産者というのは難しいわけでございますが、時代はそのようになりつつあります。ネット販売等もありますので、そこらはJAや生産者や行政らが中に入って検討しながら、時代の流通のあり方についてもぜひとも検討していただいて、現状、将来、流通の方向、どうなのかということについてもぜひともお答えを願いたい。この先の100年については、今までどおりの流通経路だけでは成り立っていきませんよということであります。
 ついでに申しますと、築地、豊洲が問題になっておりますが、築地の仲卸の量もどんどん減っています。仲卸業者もどんどん減っています。それだけとったお魚は生産者から消費者のほうへ、お店のほうへ直接ルートがふえておりますので、ということであります。
 続きまして、10番目になりますが、農家の嫁不足の現状、そしてその対策ということについてお伺いします。
 私たちはよくわかりません、本当のところを、かんきつ農家、ミカン農家、中晩柑農家に嫁さんが不足しているのかどうか。聞くところによったら、30代、40代の方はいらっしゃいますということでございますが、その深刻度というのはわからない。それと、オレンジベルト、海岸線は私はよくオレンジベルト、ミカンベルトと言いますが、このベルト地帯の専業農家さんのお嫁さんの関係と内陸部に入った中晩柑の農家の方の嫁不足というのは同じじゃないと思う、私は。海岸ベルトのほうは割に嫁不足は心配ありませんよという声も聞いておりますし、内陸の中晩柑の農家の皆さん方には非常に嫁さんがおりませんよ、私の近所にもいらっしゃいます、数人いらっしゃいますが、先般、40の方がお嫁さんをいただきましたので、よかったなということでございますが、その深刻度合いはわかりませんよね。現状を把握して、個人の問題ですから行政は知りまへんでというわけにはいかんと思います。先ほど申しました、家族周期が途切れていったら、農家を離農する、小規模になっていくということですので、このサイクルは絶対続けていかなければなりません。
 一番強いのは農家ですよ。今の専業農家の皆さん方は、江戸、明治、大正、昭和とかけて、ずうっと農家、ほとんどそうだと思います。そして、稲作もあり、芋もつくり、麦もつくり、桑畑で蚕をやり、さまざまな農業をしながら、現在のところ、今はミカンがベターだなということで落ちついているわけですから、これは途切らすわけにはいきません。このサイクルをぜひとも続けるためには、農家の嫁不足の解消を図らなければなりませんよということであります。
 私は71歳でありますが、ちょうど同じ年配の方がちょうど半世紀前に嫁さんに来られました。そのときは、かまどでまんまを炊いて、煮炊きをして、外は五右衛門風呂でまきをやり、そして便所は内便所、外便所、くみ取り式であります。子育てしながら過重労働をやり、家事をやり、しゅうとめさん、小じゅうとさんの世話をしましたというようなことでございまして、今は天国でっせ、河野さんと、こういうことです。そりゃそうです、私の近辺も専従の嫁さんがいっぱいいらっしゃいまして、山せんのですから。そして、やおら子育てが済んだなと思うたらぼつぼつ山へ行っていらっしゃいます。このようないい環境はありませんよ、所得はふえ、文化的な生活、余裕はある、これで嫁が不足になるのは私はわかりません。これは行政がもっと積極的にやる。何とかコーディネーターさんがありましたですわな、なかなか実績が上がらんというのもわかりますよ。これは本腰入れなくちゃなりませんということでございますので、ぜひとも嫁不足対策の御認識はどこらあたりまでしていらっしゃいますか。
 それに対して、方法は縁結びだけではいけませんよ、業績を挙げないけませんよ。そして、昔には、私の近所にいらっしゃいました、120組やりました、行商をされる女性でしたが、行商をする合間にお世話をされて、その方の離婚率はたった2名です。そういう方は上手に家族の形態といいますか、所得から何やらでバランスをとってお見合いをさせて、ほとんどオーケーでした。その時分はもうおまえ、嫁に行け、行かないけんもんやと思うとりましたから、そういう意識づけも必要ですので、ぜひとも嫁不足対策には行政挙げて取り組んでいただきたい。これはもうただ言うだけやなしに、本当に実績残さないけませんので、よろしくお願いいたしたいと思います。
 続きまして、最後になりました。八幡浜市ミカン歴史園の整備であります。
 冒頭申し上げました。ナツミカンがこの地にあって130年であります。この間、数多くのかんきつが売られました。私、皆さん方よく知らんと思う、最初、私、曽我源之さん言いました。その方は、JAにしうわの前の西宇和青果農協協同組合の組合長を長くやっていらっしゃいまして、ちょうど私どもの近所にナツカン山が約1町歩ありまして、その中に1本だけ紀の国ミカンがありました。それは紀州ミカンですが、私は紀の国ミカンと言いよりましたが、あれは小学校2年のときでございましたので、昭和29年であります。そして、ちょうど私の餓鬼大将の仲間がおりまして、2人が食べよったら、ちょうどそこには男の人がいらっしゃって、常時年間の農夫さんがいらっしゃいました、その人にこらあと追われて土管の中に入ってそれ食べたが、今でもだからその味はわかってます。これはにおいがあってうまいです。そういう紀の国ミカンもそうですし、中晩柑もかなりの数があります、30、40、50。これを全部時系列で植えていく、そして植えていったら、春は花が咲いて、においを嗅ぐ、花をめでる、そういたしますと、収穫時にはいろいろなイベントも出て、観光に花が咲きますよということでございます。
 私が思うのには、なかなか難しいかわかりませんね。みなっとの芝生広場、土地が悪いでっせ、農林課の職員が言うとりますが、土地が悪い、風が吹いてなかなか育たんですぜということですけど、なかなか今の技術やったら、地盤改良じゃありませんが、土を入れかえたらええ土できますから、そしてミカンを植えて、それがいけなんだら、ぐるっと回ってもええですね、みなっとの公園を。ほして、公園にして、今まで私申し上げました、大家百治郎さんもそう、二宮嘉太郎さんもそうです、曽我源之さん、そのほかいらっしゃいます、顕彰しますよということです。この100年の歴史、このために今ミカンのまち八幡浜があるわけですから。そして、人とのつながりというのはやっぱりせないかんです、つながりといいますか。今度二宮病院いただきました、元の、そしてその二宮病院の元の先生は、私たちは二宮孝順先生と申し上げておりましたが、実際は読み方はよしのぶ先生ですが、その先生のおじいさんは二宮嘉太郎さんという方でございます。ということで、つながりがあるわけですから、ぜひとも顕彰を含めて、ミカン園を整備して、観光に一花咲かせていただきたい、ぜひとも実現していただきたいのと。
 6月にも質問いたしましたが、やっぱりミカンですから、私のところは、かんきつですから、街路樹もミカン、かんきつを植える、ぼおんと上にならしたら邪魔になりませんけん、枝張らさなんだら、上に、そこらもあえて質問をもう一回いたしますが、それを含めて明快な御答弁をお願いいたしまして、終わります。失礼いたしました。
○議長(上田浩志君)  休憩いたします。

 


   午後 零時13分 休憩
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   午後 1時16分 再開

 


○議長(上田浩志君)  再開いたします。
 市長。
○市長(大城一郎君)  それでは、河野議員質問の大綱1、ミカンのまち八幡浜市の100年戦略についての(1)ミカン栽培のこれまでの100年の歩みについてお答えをいたします。
 カンショ、サツマイモと麦に依存し、急傾斜の山々で汗と土にまみれながら、決して豊かでない暮らしに耐えていた100年前の八幡浜地域の農業は、先人の努力と国、県による農道、農業用水の基盤整備等の支援により、全国トップクラスのミカン産地に発展をしてまいりました。
 現在のかんきつ農業においても、後継者、鳥獣被害、労働力確保等の問題が山積しており、高齢化、過疎化が急速なスピードで進む中、残されている時間の猶予はありません。
 平成26年、これらの問題の総合的な解決を図るため、愛媛県、八幡浜市、JAにしうわ等で設立した西宇和みかん支援隊での協議を経て、平成27年には閉校した舌田小学校を改修し、86人規模の宿泊施設を整備し、労働力確保の取り組み、また鳥獣駆除の中心である猟友会の高齢化に伴うハンター養成のための経費として猟銃免許取得費の全額支援、さらに国の新規就農者給付金制度を補完するIターン就農者の定着率向上のための支援制度など、問題解決のための施策を展開しているところです。
 今後も、先人が築き上げてきた豊かなミカンの里を後世にバトンタッチできるよう、さまざまな機関、団体、農家の御意見も伺いながら、施策の構築、実施に向け、取り組んでいきたいと考えております。
 その他の質問に対しましては、副市長並びに担当の部課長から答弁をさせます。
○議長(上田浩志君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  それでは、河野議員御質問のうち、最後11番目の項、歴史園の整備とかんきつの街路樹という部分についてお答えをします。
 ミカン歴史園についてですが、現在、視察などに来られた場合には、ミカンを生産している園地を見学してもらい、その様子を現実に確認、経験していただいているところです。ミカン歴史園はどのような形が望ましいのかということですけれども、愛媛や八幡浜はミカンですけども、和歌山のウメとか青森のリンゴ、山梨のブドウなど、日本中にはさまざまな特産地があり、各地でどのような対応があるのか、いい提案をいただいたので、少し研究をしてみたいと思います。
 なお、みなっと公園内での整備ということですけれども、みなっとには既にみかんの丘がありまして、実際にミカンの木を植えており、これまで2回収穫祭を実施するなど、PRも行っているところです。
 それからまた、かんきつの街路樹については、ミカンの木は大きくなるにつれ道路に影響も与えるおそれもあり、街路樹としては最適な選択肢ではありませんけれども、道路整備の状況を見て、あるいは施設の駐車場の一部という可能性もありますけれども、試験的に植栽することも検討してみたいと思います。
 以上です。
○議長(上田浩志君)  産業建設部長。
○産業建設部長(中岡 勲君)  それでは、河野議員の2点目の御質問の人口減少社会におけるかんきつ経営の見通し等についてお答えいたします。
 ミカンを初めとするかんきつ産業は本市の基幹産業であり、100年後の未来も八幡浜市の基幹産業として当然引き継ぎ、発展させていかなければならないものと考えております。
 しかしながら、この日本屈指のミカン産地である八幡浜市におきましても、全国の例に漏れず後継者不足により農業者数が減少の一途をたどっています。約50年後の2060年の人口シミュレーションでは約2万人となるとされ、収穫期の労働力不足だけでなく、農業継続、さらには集落の維持さえも困難になってきております。
 また、消費者ニーズの多様化により高品質生産とあわせて加工品開発など6次産業化を新たな販売手法として取り入れなければ、農業所得の維持、向上は望めない状況でございます。
 このような中、当市におきましては、10年後を目標とする第2次総合計画において、農業振興を主要課題に掲げ、日本一を誇るブランド力を維持向上させ、ミカン産業をより魅力的な産業として発展させるために農業後継者の確保、育成、収穫期における労働力の確保や農作業の効率化に努めるとともに、6次産業化の推進など消費者ニーズに合った農業経営を推進することとしています。
 100年後の八幡浜市の明るい未来をつくるためには、基幹作業であるかんきつ産業の発展は市政の進展において非常に重要で不可欠なものであると考えております。そのためには、過去100年のミカン栽培にかかわる先人の歩みをかえりみまして、その歴史を学び、100年後を見据え、後継者の確保、育成を初め、まずは目の前の課題に1つずつ対応し、解決していくことが必要であると考えております。
 以上です。
○議長(上田浩志君)  農林課長。
○農林課長(菊池誠一君)  河野議員質問の3番、ミカン農家の家族形態についてお答えいたします。
 2015農業センサスでは、販売農家1,562人のうち65歳以上の経営者が649人で41.5%、また農業後継者がいない農家は1,039人で66.5%となっており、高齢化と後継者不足の状況を認識しております。
 議員御指摘のとおり、目下のところ、Uターン就農などにより家庭内での引き継ぎはスムーズに行われていますが、今後は農家子弟だけで産地を維持していくのは困難となりつつありますので、地域外に目を向け、Iターン就農の促進に力を入れていく必要があると考えています。
 当市の具体的な取り組みは、平成26年度より愛媛県、JAにしうわとともに西宇和みかん支援隊を結成し、農家の高齢化対策、後継者不足解消に向け、季節アルバイター等による労働力の確保、Iターン就農者の確保、国の青年就農給付金事業等の活用により担い手の確保に取り組んでいるところでございます。
 今後も、八幡浜市の農業を守っていくため、担い手確保等に積極的に取り組んでまいりたいと思います。
 続きまして、質問の4番、農業経営基盤強化促進事業についてお答えいたします。
 農業経営基盤強化促進事業のうち、平成26年度から始まった農地中間管理事業は、県知事から指定を受けた農地中間管理機構が、県内の農地所有者から農地を借り受け、担い手に貸し付ける事業です。しかしながら、地元でも担い手が見つからないような作業の省力化が難しい生産性の低い園地についてはなかなか貸し付けが進んでいないというのが現状で、当市におきましてもこれまで利用実績がございません。
 一方、昭和45年から始まった農地移動適正化あっせん事業については、現在、地元の農業委員及び農協職員の御協力のもと、あっせん会議を開催して農地の流動化を進めています。実績としましては、平成25年度の件数が179件、面積にしまして約32ヘクタール、平成26年度の件数が191件、41ヘクタール、27年度の件数が203件、面積が48ヘクタールとなっていて、ここ数年、件数、面積とともに流動化の数値は毎年ふえております。
 議員御指摘のとおり、担い手不足により農地が減少していく中で、優良農地をしっかりと守っていくということは最も重要なことでありまして、今後も地元関係者と連携を密にし、農地の流動化を図ることで産地の持続と活性化につなげていきたいと考えております。
 続けて、問題の5番、栽培面積から見る土地生産性と労働生産性についてにお答えします。
 当市における1経営体当たりの平均耕作面積は、平成27年農林業センサスによれば1.45ヘクタールですが、農地の集積により1経営体当たり経営耕地面積は年々増加している状況でございます。平成27年農林業センサスによりますと、2ヘクタールから3ヘクタールの農家は304経営体、3ヘクタールから5ヘクタールの農家は177経営体、5ヘクタールの大規模経営農家は11経営体と2ヘクタール以上が全体の30%となっており、今後は農家の高齢化、後継者不足により大規模経営農家はさらに増加するものと考えられます。
 なお、1経営体の最適栽培面積については、農家の農業従事者に違いがあり、それぞれの農家で最適である面積が異なるものと考えております。
 当市の農地については、急峻な地形であり、農地それぞれの条件が異なることから、集積することは難しく、大規模経営による農作業の効率化は難しいものですが、対策として、園内道やモノレールの設置による省力化、ハウス栽培による品質向上、アルバイター等による雇用労働力の確保等に農家の省力化や所得向上対策事業を実施しているところでございます。その結果、販売金額が1,000万円以上の農業経営体が増加しており、今後もこれまでの対策を引き続き行っていくとともに、農家の所得向上、高収益に向けて取り組んでまいりたいと思います。
 続きまして、6番、本市における温州ミカン農家の損益分岐点についてお答えいたします。
 ミカン農家の損益分岐点につきましては、過去10年間の資料はございませんが、愛媛県が作成した平成24年度の資料によりますと、経営費は10アール当たり29万8,737円、出荷経費は1キロ当たり79円であり、西宇和産地の温州ミカン専作優良農家の経営規模を2.8ヘクタール、必要経費500万円とした場合、再生産価格はキログラム当たり262円でありました。通常の場合、経営費は肥料や農薬の価格の変動等により微増減はあるものの、特殊な事由がない限りある程度一定しているものと考えており、現在も同程度の数値であると考えております。
 収益率につきましては、詳細な資料がございませんが、ミカン、中晩柑10アール当たりの収量がそれぞれ異なってくることや栽培方法にも違いがあることから、品種ごとに異なるものと思われます。
 続きまして、7番、ミカン農家の労働時間及び1時間当たりの労働単価についてお答えいたします。
 労働時間の推移、所得単価等についての数値は把握できておりません。認定農業者の農業経営改善計画によりますと、現状の年間労働時間は2,000時間から2,500時間が大半を占め、5年後においては2,000時間を目標とし、省力化を図っていくものとなっております。2,000時間労働の場合、仮に年間260日の労働日数として単純計算いたしますと、1日当たり7.8時間ということになります。
 また、園内道、モノレール、個人クーラー等を積極的に設置することにより労働の省力化を図り、一方で甘平、紅まどんな等の新品種の導入及びハウスの設置等により収入の増加を図っていくものとなっています。これまでの10年間についても明確な数値はございませんが、同様な対策事業を実施しているところであり、労働の省力化、収入の増加による所得単価の向上につながっているものと考えております。
 以上です。
○議長(上田浩志君)  産業建設部長。
○産業建設部長(中岡 勲君)  それでは、私のほうから、8点目のAI、ロボット等のイノベーションによる第4次農業革命についての、まずそのうちの点滴かん水施設整備についてお答えいたします。
 点滴かん水施設整備につきましては、果樹経営支援対策事業等を活用し、温州ミカンや優良中晩柑地において整備が進んでいる状況でございます。
 また、近年、高品質栽培対策として推進されているマルチドリップ栽培、いわゆるマルドリ栽培について、高品質果実の安定生産や農作業の省力化、水、肥料等の費用削減効果など農家の関心が高まっており、八西地区におきましては平成22年には10アールであった園地が、平成27年には300アールに拡大をしております。このマルドリ栽培の導入にはかん水施設が必要であり、導入できる園地が限られているため、現在、県と市が連携して既設のスプリンクラー自動化施設に個別取水可能な施設の追加整備を検討している状況でございます。マルドリ栽培は、温暖化等気象変動が進む中で、今後推進すべき有効な栽培技術として農業関係者の中でも認識されており、市としても県及び関係機関と連携し、この対策の検討をしていきたいと考えております。
 次に、同じく2点目の労働生産性向上を図るための共同選果場の再整備等についてお答えいたします。
 各共同選果場に予備選果用の選果機を整備することは、高齢化が進んだ農家が営農を継続していく労働力軽減のためには効果的であることは十分承知しているところでございますが、現在、選果機の償却年限、農家の負担、選果場のスペースや労働力の確保等さまざまな条件の整備が必要で、実施に至っておりません。JA、各共選等の意見を伺いながら検討してみたいと考えております。
 次に、9点目の流通革命は起きないのかについてお答えいたします。
 議員御指摘のとおり、当地域のミカン農家の大半は、JAにしうわを経由し農産物を販売しております。JAにしうわがまとめて販売を行うことで、農家は生産に専念できます。また、日の丸、川上、真穴、蜜るといった地域ブランド確立や販売価格の維持にも重要であると考えております。昨今、6次産業化機運の高まりや農協法改正などの影響により、ネット販売など独自の販路を開拓している農家がふえてきております。しかし、大量に生産されるミカンを全て東京市場で適価で売り切るということは、農協という大きな組織なしでは困難です。今後も時代の流れの中で生産、資材、流通等さまざまな改革が試みられると思っていますが、農協がどのように対応していかれるのか、市としても御意見、御要望をお伺いしながら、対応していきたいと思っております。
 次、10点目の農家の嫁不足の現状とその対策についてお答えいたします。
 この結婚問題については、本市の農家に限る問題ではなく、全市的、全国的な問題であり、近年の傾向である未婚化、晩婚化の進行に歯どめをかけ、男女の出会いの機会を創出するなどの支援が必要であると考えております。本市においては、縁結びコーディネーターや縁結び担当職員の設置など、結婚支援活動を推進し、出会いの機会の創出に努めているところであります。
 農業分野においては、青年農業者団体活動の一環として、女子青年との交流事業が自主的に開催されており、農繁期のアルバイター事業を通した地元青年との交流機会もあります。農業経営の現状については、家族経営がほとんどであり、後継者の未婚化、晩婚化は農業の持続性において最も重要な問題の一つでありますので、その対策を検討してまいりたいと思います。
 以上です。
○議長(上田浩志君)  河野裕保議員。
○河野裕保君  さまざまな施策の展開をされておりますが、要はブランドミカンがあります、マルマ、マルカ、日の丸、蜜る、これが今のままずうっと安定して皆さん方の負託に応えて、消費者の皆さん方の負託に応えてこれからもいかなければなりませんが、しかし今のところ、私が見るところに、農家の皆さん方全体にブランドミカンが生産されてるところの人たちは危機感というものは余りお持ちになってないんじゃないかというようなことがうかがえます。つまりJAの幹部の方も、この前お話ししたことがあるんですけど、ひたひたひたひた追っかけてきますよ。例えば、先ほど申しました長崎、西海です、ここらあたりは品質が非常にいいですよということなんですよね。糖度も上がってます、価格も上がってますよということで、三ケ日あたりはうちとは競合しない出荷の日時が、タイムラグがありますよということで、これは競合したら大変なことになりますけど、三ケ日の場合は、大体うちらよりかはおくれて出荷されますよということで、競合しないのでそこらも助かっとるわけですが。
 要は、安住したらだめですよという心の問題も非常に私は気になるんですというようなことを言っていらっしゃいましたけど、余り驚かないのよというようなことも言っておられました。農家の方自身が、ひたひた追ってきている、新興勢力というのは、先ほど私が申しましたようにキャッチアップするべき対象者があるわけですから、私とこみたいに、マルマ、マルカ、日の丸、それを追いつけ追い越せということは、やっぱり目標がありますからやり合いですよ。勝つためには、糖度をこれだけ上げて、そして酸味もいいですよ、じょうのうもやわらかくなりましたよということで、それはある程度の品質向上にはなっておって、なおかつ消費者がそっちのほうにシフトしつつあるようなことも聞きますので、私はこのように今いろいろ施策を行政はやっておられますけど、百姓さん自身の内なる油断みたいなんがないかということ、これ一番心配なんです、実は。経営されるのは、経営体というのはお百姓さんですから、お百姓さんが、これが欲しい、あれが欲しいというニーズをどんどんどんどんJAなり行政にたたきつけないけませんけど、たたきつけて、それに対応するのが行政ですから、余りその声も出てこんのよというようなことも聞きますね。
 この間、11月7日の朝食会もそうですし、11月6日のも思い出したんですけど、こう言われました、うちは追いかけるミカン農家、よその産地間の競争をやっておるが、もうあきませんよと、なぜか、肌が違いますよ、まずはと言われました。上面の表皮が全然違う、つるつるですよと、中のじょうのうも入れたら溶けますよと、だからうちは安泰ですよと、こういうことなんですよね。これは自信があって非常にいいことなんですけど、追いかけるほうにとったら、それは改良しますよ。ですから、安住することなく、次のステップを踏まなければならないということだと思います。今のままではまだ勝っていくわけですけど、しかし流通によっても安いミカンは消費者の手に渡り出したらそうはいきにくくなりますので、そこらも検討せないかんですよ。言われましたように今の流通ルートは一番しやすいですよ、農家にとっても、リスク回避、ヘッジできてますから。しかし、他所のミカン農家についてはどんどんどんどん直接生産者や何やらでやってますので、やがては追いつかれて離される場合もあるわけですから、ということなんです。
 その危機感がないというのは、私の経験上は、かつて昭和50年代は伊予カンがピークでした、伊予カン農家、3,000万円、4,000万円とありました、私らのとこの地域のほうでは。そして、当時、今日田市になっておるんですけど、大山町というのがありました、大山町は平松知事が一村一品なんかじゃんじゃんやる時分に手を挙げて、うちはウメをつくってハワイ行きますぞ、年収600万円ですぞというようなことがありまして、しかしお呼びして、まちづくりを伺ったところ、私ら呼んでもろうたら恥ずかしいですというようなことを言ってました。なぜか、2,000万円、3,000万円の農家のところに、私らウメの農家は500万円、600万円で太刀打ちできませんしということでして、おたくのところの町は危機感ないですねと言われました、余りに恵まれてるからということですよね。
 今は恵まれとるけど、先はなかなかそうはいかんですよということでございますので、ぜひともやっぱり先へ先へ先手打たないかんということですよ。マルドリ方式というのも、これはやっぱり自分とこの山のが一番ええ、おいしいと思うておりますので、うちのがは別に出荷しますようなことになると思いますけど、将来的には担い手の不足もありますし、先へ打つということは、よそがやってること以上に前へ進まないと100年もちませんと私は思います。ですから、担い手もそうです、もっと何が不足なのか、担い手が何が足らん、もう強制的にでもええですけん、昔みたいに、あんた、おまえ行きなはいよ、嫁さんというふうにせなんだら、もちませんよ、これ、恐らく、難しいですけど。
 ということで、危機感を持って当たっていただきたい、農家の方は、施策的にはそうですけど、私はそう思いますね。農家自身の問題もあると思います。安住しませんか、よそはひたひた追ってますよ、このままでは追い抜かれますよということ。やっぱりこれは行政のほうも一緒になって闘う姿勢を見せて、そして後から追いつく人にはどんどん距離を離していくと、そういう施策の展開もしなければなりません、危機感を持って。そこら辺、危機感を持って農家はこれからこの先も営んでいかないけませんよ。そのためには、全面的に施策もそうですし、ソフトもそうですし、ハードもそうですし、JAや生産者や行政とトライアングルでいつも協議しながら前に進めていらっしゃると思いますが、なお農家の声を聞いて先取り、こういう案もありますよというようなことを積極的に提案する提案型にも行政さんはやっぱり前へ進むためにも提案をしていただきたい、そのことによって新しい経営の形態も生まれると思います。
 Iターンやワンマンファームなんていうことも言っておりますけど、これだけの歴史があって、一生懸命やって、すぐにIターンで来てできませんよ、農家は、私この前も言いましたけど、伝統と歴史と百姓魂がなからなんだらええミカンなんかできませんので。ですから、今の家族形態はずうっとつながっていかないけん。今の家族の人らは、カンショや雑穀つくったり、蚕したりということでずうっと江戸時代から続いてる人はかなりおりますから。ですから、今も100年を続けないけんということで、ぜひとも後継者難、嫁不足ということをまずは解消するというようなことに行政は積極的に乗り込んでいかないかんと思います。そこらあたり、危機感を克服し、先手を打ってやりますということで行政さんの姿勢というか、そういう態度を見せるための方策みたいなのがあったらまたひとつお述べください。
○議長(上田浩志君)  市長。
○市長(大城一郎君)  農業者自身の危機感というのも今質問されたわけなんですが、実際に、特に昨年なんですが、農業者の方々から危機感といいますか、農業に対する危機というのも聞いております。実際に農業を始めて、ミカンをつくり出して20年、30年になるんだけれども、ことし初めて地球温暖化に対する被害が出たというようなことも言われました。この先、ミカンをつくっていく上で、やっぱり地球温暖化、自然に影響、左右されないような品種改良も必要だろうし、安定した農業を続けていくためにどういったことが必要か、いま一度考える必要があるというふうな形で農業後継者の方、農業を実際やられる方もそこに危機感をしっかりと感じ取って今後の対策をとろうとされておられます。
 その上で、この地域、先ほど言われました日の丸、真穴、川上、蜜る、こういったところがプライスリーダーとして地域の値段を上げていってもらわなければならない、そういったとこにつきましては、川上がこれまで取り組んでおられました越冬ミカンである味ピカ小太郎、真穴ミカンにおきましても新たにひなの里といった形で研究をされておられますし、6次産品化もそれぞれの共選でも始められているやに聞いております。
 また、先ほど来より出ております栽培方法、これにつきましても、マルドリ方法が今後進んでいくのかなというふうに思いますが、これも農家の方々とともになって、国、県、市が連携した上で農地の改善、耕作方法の改善というようなものに努めていきたいなというふうにも思っております。
 そして、危機感といたしまして、先ほど来より日本の人口減少ということでかんきつ、特に果実を食する人が減ってくるといったこと、消費者が減ってくるというのも大きな危機と認知しておりまして、私もこれは海外にも展開していかなければならないというように思っておりまして、昨年から台湾、フード台北のほうに視察に行き、ことしのフード台北では八幡浜市の産品を出品することができた、来年の2月にはフード台北のデパートで八幡浜フェアをすることによって八幡浜の日本一のミカンを何とか台湾の人にも食べていただくような施策に取り組んでいるところであります。なかなか税関とか農薬の問題で難しいところがありますが、3年、5年後のことを考えると今やっておくべきことは今のうちにやっておく、それが行く行くの農家の方々の手助けになれるのかなというふうな形で施策を進めているところであります。
○議長(上田浩志君)  河野裕保議員。
○河野裕保君  ラストでございます。
 ミカンの歴史果樹園でございますけど、これは私が思うのは、なかなかみなっとのほうも一部にミカン植えていらっしゃいますね、みかんの丘とかというのがありますが、なぜあのエリアがええかといいますと、前はレガシーです、レガシーの段々畑、いつも私の持論ですが、これ360メーターぐらいありますかね、一番高いところで、アンテナのあるところの山が、360近くあると思います。この段々畑をきれいにもう少し保存したら、これは現代のピラミッドですから、もっと売り込めます。
 その前に、八幡浜のミカンの130年の歴史がこういう道筋によって時系列にかんきつが栽培されましたよ、そしてこれから以降の100年はまたこのエリアで植えますよということでやっていただいたら、非常に観光の目玉にもなると思うんですね。場所はそらないですよ。上手に剪定したらぐるりに植えてもええですし、一ところにぼんと植える手もありますけど、芝生公園の側にずうっと植えてもかなり面積がありますから、100本ぐらいはいくと思います。
 それと、重ねて関連ですが、街路樹、木が邪魔になりまっせ、車ということですけど、剪定です、要は。剪定を真っすぐぼおんとしていって、上にちょろちょろちょろちょろならしたら何ぼでもできますから、これは。交通、運転の支障にはならんと思います、剪定次第、上へ上へ伸びていって、ちょこちょこっと上のほうにならしたらどうですかということなんですよ。やり方によったら、それはナツミカンなんかというのは代々続きますよ、ミカンなっとるのに花が咲きますよ、代々ですよという意味でもダイダイって言われております。それで、伊予カンでも何でもええんですが、それはやっぱり目玉としても街路樹をぜひとも検討していただきたい。
 それと、歴史のミカン園、果樹園というのも場所はみなっとはどうでしょうかなと思うんです。前にレガシーですから、今度のレガシーはどこになるかわかりませんよ、私知りませんが、川名津のほうかなんかいうてちらっと聞いたこともありますが、あの前もそうです。向灘の皆さん方、大家百治郎さんが苗木持ってきてからどんどんどんどんミカン植えて、現在の日の丸になったわけですから、そこら辺また研究していただきたいと思います。
○議長(上田浩志君)  市長。
○市長(大城一郎君)  今御提案のありましたミカンの街路樹につきまして、今ちょうど市立八幡浜総合病院の駐車場の整備をしております。そこにちょっと緑化をしたいと考えておりまして、今の御提案を生かしながら、まずは市立病院の駐車場にどのようにできるのか、それを検討したいと思っております。
○議長(上田浩志君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  今の最後の御質問のうち歴史果樹園と、それからみなっとの緑地広場の利用ということですけれども、まずみなっとの緑地広場につきましては、これまでの利用形態を見てましても、あそこをフラットな状態にしていろんなイベントのときに使うということが結構盛んに行われていますので、なかなかあそこで周囲もしくは一部を植栽するのはちょっと大変かなという感覚があります。
 もう一つ、歴史果樹園のほうですけれども、博物館というのはいろんな市町村でいろんな博物館があります。ねぶたの博物館があったりとか、博物館自身はそれをもってお客さんを呼べるというよりは、地元の人たちがそこを回顧するというような性格のほうが強いので、なかなか観光施設としては十分ペイするような施設になっとるのは全国的に非常にまれだというふうに理解をしておりまして、どのような形でそれを整備するのがいいのかというのは、もう少し考えさせていただきたいと思います。
 なお、みなっとから正面の日の丸園地である権現山を見る景色というのは、これだけでも日本一の値打ちがあるんだということは、東京とかあちこちから来られた人によく言われておりますので、そういう意味での景観は非常に大切にしていきたいと思います。

 


   (河野裕保君「ありがとうございました」と呼ぶ)

 

 

 

 

 

 

 

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