公開日 2022年01月12日
〔竹内秀明君登壇〕
○竹内秀明君 私は、通告書に従いまして、大綱2点質問をいたします。関係理事者の皆様には誠意ある御答弁のほどよろしくお願いいたします。
まず、大綱1、八幡浜市における中学校の通級指導教室設置について質問いたします。
現在、文部科学省においての学校教育法施行規則第140条及び第141条で、小学校または中学校の通常の学級に在籍している軽度の障害のある児童・生徒に対して、市として各教科等の指導を通常の学級で行いながら、障害に応じた特別の指導を特別の指導の場で行う指導形態として通級指導教室があります。
この軽度の障害とは、言語障害、自閉症、情緒障害、弱視、難聴、学習障害、注意欠陥多動性障害などがあり、その他障害のある者で特別の教育課程による教育を行うことが適当な者も含まれます。
ここ20年間の通級による指導を受けている児童・生徒数は増加傾向にあり、平成27年度の文部科学省の調査によると、全国の公立の小学校3,693校、中学校645校に通級指導教室が設置され、義務教育段階の児童・生徒全体の0.8%に当たる8万3,750人の児童・生徒が通級による指導を受けています。
当市においても、小学生の通級指導教室は神山小学校と松蔭小学校の2校で行われております。学級によって違いはあるものの、通級による指導には障害の特性や個性に応じた指導により、通常の在籍学級での適応状態を改善していくソーシャルスキルトレーニングや個別での教科の補充によって学力保障をすることで、失っている自信や意欲の回復をサポートします。また、運動指導をする場合もあります。学級担任や保護者へのアドバイスなどの支援も充実してきています。
軽度の障害である発達障害を抱えている子供たちは、人の気持ちを理解するのが苦手であったり、じっとしているのが苦痛であったり、周りが思ってもみないことで傷ついたりします。小さいころから、周囲にだめ、しっかりしなさいと怒られることが多く、どうせ自分なんてという気持ちが多くなる傾向にあり、そういったことから不登校や非行などの2次的障害につながることも多々あるそうです。自分にもできるという成功体験を積み重ねることによって自己肯定感を育てる支援は、通常の学校や家庭では難しい場合も多く、軽度の障害といえど、学級担任や保護者の不安は多いはずです。通級指導教室がその支えになっている部分は大きいと感じます。子供自身のよさや強みを理解し、生かしていくこのカリキュラムは非常に重要だと考えます。
しかし、現在の八幡浜市では、小学校の通級指導教室はあるものの、中学校ではまだ設置されておりません。学校のサポートとして中1ギャップや学校生活支援はあるものの、こちらの特性は通級とはまた少し違います。また、小学校のときに通級に通って卒業し、中学校に入学してからも引き続き通級のサポートを受けたいと願っている子供や保護者も多いと聞きます。現状では、近隣の他市にある中学校にかけ合う案もあるようですが、それでは子供も保護者も負担が大きくなってしまいます。県の許可が必要であることも設置の準備が大変な理由の一つかとは思いますが、保護者にとって子供の学習環境や対人関係は非常に大きな気がかりになると思います。さまざまな選択肢の中から、今本人に最も合う学習環境を選ぶことが大切です。
そこで、当市の中学校での通級指導教室設置に向けての現況がどうなっているのかをお聞かせください。
続きまして、大綱2、神越地区、川之石地区の市道改良についてであります。
神越グラウンド前から浜出橋、川之石高校、県道249号線に向けての市道、川之石喜須来線、喜須来川之石線、宮内沖線、江ノ口線の市道についてであります。
2019年4月には、八幡浜市保内町総合児童センターが供用開始されます。保護者の送迎にも車両の通行がふえ、混雑すると予想されます。また、中高校の通学路となっており、道路が狭小な箇所があり、危険が伴うのではないかと危惧します。また、浜出橋から川之石高校裏の市道についても、市道の拡幅が必要だと思います。この路線も車両と中高生の通学が多く、安全上の問題からもぜひ拡幅工事を施工していただきたいと思います。
また、県道249号、八幡浜保内線の改良工事も進められているようですが、それに伴い、江ノ口団地横の川沿いの市道の拡幅もしていただければ、神越グラウンドまでの利便性が向上すると思います。これらのことを踏まえて、安心・安全なまちづくりのため、道路整備についてどのようにお考えでしょうか、よろしくお願いいたします。
○議長(新宮康史君) 市長。
○市長(大城一郎君) 竹内議員、大綱2、神越、川之石地区の市道改良についてお答えをいたします。
川之石、神越地区内の市道4路線は、ゆめみかんから川之石高校間、八幡浜教習所から喜木川河川左岸を通って神越公園までの間に位置し、幅員は最小で2.9メートルと狭小な箇所がございます。八幡浜市保内総合児童センター(仮称)が完成すると、朝晩の送迎時は少々混雑が予想されますが、駐車場を広くとっていることなどで送迎車両が道路横に駐停車することはなく、おおむね対応可能なレベルではないかと考えております。
なお、現在愛媛県において県道八幡浜保内線、この改良工事が進められており、完成後は周辺の交通の流れも変わるものと考えられ、児童センターが完成した後の交通の流れも合わせて現地での調査を行い、近隣の市道整備について全体を見通して検討をしてまいりたいと考えております。
そのほかの質問に対しましては、担当の教育長、部課長から答弁をさせます。
○議長(新宮康史君) 教育長。
○教育長(井上 靖君) 大綱1、通級指導教室についてお答えいたします。
本市における通級指導教室は、松蔭小学校に言葉の発達に関する教室、そして今年度から神山小学校に落ちついて学習に取り組むための支援を行う通級教室が設置されております。
現在、通級指導教室を利用している児童は、松蔭小学校に15名、神山小学校に22名おります。
御質問の中学校における通級指導教室の設置につきましては、必要性は感じております。今年度11月に市内小学校6年生と中学校1、2年生、来年度中学校に在籍する生徒を対象に調査を行いました。その結果、通級指導教室の入級が適当とする、これは保護者の同意が得られてない児童・生徒も含めまして25名程度となっており、設置の必要性を再認識したところです。
通級指導教室の設置につきましては、担当教員の配置が定数化されており、国、県でも設置を勧めているところでございますが、教員の配当数に限りがあり、すぐには認められない状況にあります。
ただし、先ほどの実情からして、本市としましても今後現状を県教育委員会に伝え、中学校の通級指導教室の設置を要望していく考えです。
以上です。
○議長(新宮康史君) 竹内秀明議員。
○竹内秀明君 ありがとうございました。
中学校の通級指導教室設置に向けて細かく御答弁いただき、ありがとうございます。通級指導教室という体制があること自体、まだまだ認知度が低くて、知っていたら我が子もという考えの方もおると思います。これを設置に向けて調整するに当たり、希望者をどのように募るかという問題も同時に検討していただけるとうれしく思います。ぜひとも中学校での通級指導教室設置に向けて、全力で取り組んでいただきたいと強く要望しておきます。
また、市道の問題についてですが、県道249号線、これから行うわけですけど、それからでも様子は見てもらうのは構いませんが、それから先、職員なりが現場を実際に車で通行したりとか、自転車に乗って通行したり、歩いて通行したり、そういう状況を計画、設計に組み入れてもらって、全体的な計画を盛り込んでもらい、市民に安全・安心な暮らしができるようにぜひとも前向きに考えてもらったらと思います。
以上で私の一般質問を終わります。