公開日 2022年01月12日
〔佐々木加代子君質問席へ移動〕
○佐々木加代子君 それでは、午後からの質問に入らさせていただきます。私からは大綱5点についての質問をいたします。理事者の皆様の誠意ある御答弁を何とぞよろしくお願いを申し上げます。
それでは、大綱1、防犯灯のLED化についてお尋ねいたします。
防犯灯のLED化については今まで4回の質問をさせていただきました。市内一斉にLED化という要望にはまだまだ遠き道のりとの感は否めませんが、28年度までは新規設置15灯分、青少年センターと警察署からそれぞれ1万円ずつの補助があり、合計2万円の助成が受けられるというものでしたが、平成29年度からは既に設置されている防犯灯の取りかえ設置分に対して初めての助成が15灯分受けられるようになりました。そして、本年度からは新規設置分30灯、取りかえ設置分30灯の助成となり、生涯学習課から総務課へと所管がえとなったところであります。
それでは、今年度からそれぞれ30灯分の助成が始まっておりますが、現時点においての申請状況を伺います。
○議長(新宮康史君) 総務課長。
○総務課長(藤堂耕治君) お答えします。
5月末現在で新規設置が8件、LEDへの交換修繕が27件、合わせて35件の申請が出ております。
以上です。
○議長(新宮康史君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 今年度の申請が予算超過となった場合は、次年度事業となるということの認識でよろしいでしょうか。
○議長(新宮康史君) 総務課長。
○総務課長(藤堂耕治君) お答えします。
防犯灯に係る補助金については、議員御指摘のとおり、平成30年度から新規設置、LEDへの交換修繕ともに15灯分から30灯分へ予算を倍増させており、より多くの件数に対応できるよう意を用いているところです。
なお、予算の新規設置30灯分、交換修繕30灯分はあくまで目安であり、予算の範囲内であれば新規、修繕ともに30灯を超えて補助することもあります。もし要望が多く、予算不足が生じる場合には、状況に応じて補正予算の対応も検討したいと思います。
以上でございます。
○議長(新宮康史君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 ということは、新規と取りかえについての30灯、合わせて60灯分の予算内であれば30灯を超える設置に対しても補助が受けられるという認識で構いませんですかね。
それでは、今まで何度となく申してきましたが、自治組織のない地域では防犯灯の新設や取りかえをしたいと思っても、誰が管理をして、誰が電気代を負担するのかという問題があり、どうすることもできないという現状があります。こういうところがもし申請をしたいと思った場合、何か方法があるのかを伺います。
○議長(新宮康史君) 総務課長。
○総務課長(藤堂耕治君) お答えします。
八幡浜市防犯灯設置等補助金交付要綱では、補助対象者は補助対象事業を行う地域の区長、民生委員、または町内会長等としており、個人では申請できないこととなっております。
ただし、町内会等の組織、規模は問いませんので、少人数でも維持管理の行える自治組織等を立ち上げ、申請していただきたいと考えております。
以上です。
○議長(新宮康史君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 今お伺いしましたが、個人の数名の方でも維持管理がちゃんとできるような組織であれば申請をしても構わないという御答弁であったと思うんですが、現在の助成制度においては、蛍光灯仕様の防犯灯が完全に故障をして、修理もできない状態にならなければ申請できないというものだと私は認識しておりますが、そういう考え方でいいのかということと。
もう一点は、防犯上、LED灯への交換が必要と思われる箇所についてだけの交換に対して補助が行えないかということを考えていただけないかなというふうに思うのですが、いかがでしょうか。
○議長(新宮康史君) 総務課長。
○総務課長(藤堂耕治君) 2点御質問をいただきました。
まず、1点目の蛍光灯からLED灯への交換に係る補助については、完全に故障して修理できない状態にならなければ申請できないのかという御質問につきましては、完全に故障していなくても、蛍光灯が点灯しなくなればLEDに交換、修繕していただくことが可能です。
2点目の防犯上、LED灯への交換が必要と思われる箇所の交換というのは、恐らく蛍光灯が点灯するにもかかわらず、LED灯に交換するということだと思われますが、現在、市内にある蛍光灯仕様の防犯灯の数について正確な数字は把握できておりませんが、仮に2,500基、1基当たりの交換費用が2万円としても5,000万円かかることから、当面は交換修繕に限って申請をしていただければと思っております。
以上でございます。
○議長(新宮康史君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 それでは、今ついている防犯灯の球切れというか、点灯しなくなった状態でも申請ができるという認識で構わないのかなというふうに思うのですが、私の中では蛍光灯よりLED灯のほうが広範囲に明るくなるという認識がありました。ですが、職員の方と聞き取りをする中で、蛍光灯との色の違いで人間の目には明るく感じることがあり、LED灯が蛍光灯より断然明るいということは一概には言えないというお話を聞きました。
そこで、調べてみますと、LEDは可視光線、人の目に見える波長の光で下方向にのみ光るのに対して、蛍光灯は可視光線に近い光で全方向に光るという特徴から、人によってはその違いを感じる人もいるということでありました。
蛍光灯とLEDの違いの中で、何といってもその大きな違いは寿命と電気代です。寿命は約3倍、電気代は2倍から2.5倍LEDのほうが経済的でお得であり、蛍光灯に比べてCO2の削減による地球温暖化防止に貢献することができます。
それでは、ここで言う人によって感じる違いとは、設置する場所や用途によって明るく感じたり暗く感じたりするということのようです。LED電球を全て下方向に光を照らすようにする場合は、蛍光灯よりも明るく感じることもあるとの見解もあり、防犯灯は電柱などの高い位置から下方向を照らす設置の仕方となるため、蛍光灯よりも広範囲で明るいと感じる私のような感じ方をされる人もあるということなのだと納得をしたところであります。
それでは、最後の質問になりますが、今後、補助金を使っての整備というお考えはありませんでしょうか。
○議長(新宮康史君) 総務部長。
○総務部長(新田幸一君) 補助事業としては、これまで答弁してきたように地域におけるLED照明導入促進事業があります。これは、リース方式を活用して地域におけるLED照明の導入を促進する事業であり、非営利法人へ申請し、選定されれば補助を受けることができるものです。
この事業は平成30年度で終了となりますが、この事業の補助対象が地方公共団体所有の街路灯、防犯灯、公園灯などであり、当市の防犯灯はそのほとんどが自治会所有のものであるため、申請に至らなかった経緯があります。先ほどお答えしましたように、今年度から町内会等が所有する防犯灯の新規交換修繕に係る補助予算を倍増しましたが、今後も必要な場合は市単独補助を増額することで対応するしかないのではないかと思っております。
なお、今後、防犯灯に係る新しい補助メニューや起債事業など、国などの動向を注視してまいりたいと思います。
以上です。
○議長(新宮康史君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 この補助金は市所有の防犯灯に対する補助金で、八幡浜市のような自治会所有の防犯灯には使えないという今御答弁をいただきました。また、補助金の対象にならないというお話でしたので、残る選択肢としては市が単独で事業を整備していただけるかどうかということと、これも予算的には先ほどの答弁にもありましたように多額の費用がかかるということで、現状では厳しい状況にあるという御答弁をいただきました。
それでは、今できることという発想に立ち返り、昨年度から始まった補助制度で今後も市民の皆様の経済的負担の軽減と市民生活の向上に向けて防犯灯のLED化へのより一層の助成拡大を要望していきたいと思っております。今部長の答弁にもありましたように、今後も検討をしっかりとしていただくという御答弁でございましたので、この問題のまたもう一つの課題としてはしっかりと期待をしながら待っておりたいなというふうに思っております。
また、この問題の陰には、市民間における格差という問題も含まれており、一日も早く市民の皆様が同様のサービスが受けられる環境づくりが望まれます。理事者の皆様には真摯に向き合っていただきたいことを再度お願いをいたしまして、この質問を終わりにしたいと思います。
それでは、大綱2、公用車のドライブレコーダー設置についてであります。
先ほど質問された菊池議員からの質問内容が同じになるというところがありますが、再確認の意味で私からも質問をさせていただきたいと思っております。
近年、安全運転への意識啓発と事故発生時の迅速な処理を行うため、公用車にドライブレコーダーを設置する例が多く見られるようになりました。民間においてはタクシー業界やバス、トラック業界などの運送事業者などで既に設置が進んでおり、個人需要についても次第に設置の意識が高まりつつあるというのが現状であります。
八幡浜市においても、ほぼ毎回の議会において公用車による交通事故の報告があり、職員の安全意識の高揚が求められております。今議会においては無事故であったことを大変うれしく思っておりますが、職員の方々におかれては、今後も交通安全に努めていただきますことをお願いして、質問に移りたいと思います。
まず初めに、職員に対する安全運転への意識啓発としてどのような安全教育を行っているのかをお伺いいたします。
○議長(新宮康史君) 総務部長。
○総務部長(新田幸一君) お答えいたします。
職員に対しましては、常日ごろより交通法規を遵守し、安全運転に努め、市民の模範となるよう庁議、部内会議、各職場における朝礼など、あらゆる機会を捉えて注意喚起しているところです。
また、平成27年度からは交通事故を未然に防止することを目的に、八幡浜自動車教習所において、新規採用職員及び35歳になる職員を対象に運転技能講習を実施しています。この研修は、自動車教習所のコースを実際に走行するとともに、教官から客観的な指摘を受けるため、交通ルールや自身の運転技術レベルを再確認できるよい研修であると考えています。
今後も、職員による交通事故が減るようあらゆる角度から検討し、効果的な安全運転対策に取り組んでまいりたいと考えております。
以上です。
○議長(新宮康史君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 ドライブレコーダーの設置による効用については、単に事故やトラブルの際の当事者責任の明確化だけではなく、安全意識の高揚、ヒヤリ・ハット事例の収集により交通安全教育への活用を図ることや、さらには動く防犯カメラ的な役割も果たすことが指摘されており、神奈川県大和市などでは公用車に青色回転灯を設置しパトロールするなど、地域の安全性向上に役立っているという事例も挙げられております。費用面でも、先ほど3台公用車に設置をされておるというふうなお話を聞きましたが、その最高額が2万7,000円程度というふうなお話がありましたが、最近では1台当たり1万円を切る金額で入手できるというのもあるようですので、設置が進みやすく、以前に比べればなったのかなというふうに思っております。
それでは、公用車へのドライブレコーダーの設置について、先ほど現在公用車には消防車両を除く3台の車に搭載をされているというふうに伺いました。また、設置について検討されるという旨の答弁もいただいておりますが、改めまして私のほうからも今後設置を検討されるお考えを市長に伺えればというふうに思います。
○議長(新宮康史君) 市長。
○市長(大城一郎君) ドライブレコーダー、議員それぞれから質問を受けたわけで、ドライブレコーダーに関する意識が近年非常に高くなっているのかなというふうに痛感をしているところです。今まで公用車につけられるということがありましたが、今ではもう既に個人所有の車、マイカーにもこのドライブレコーダーがなくてはならない存在になりつつあるのかなというふうにも考えております。これはまさに事故の現場をしっかり捉えている物証にもなり得ますし、私も時々このドライブレコーダーの映像、画像をSNSとかで見るわけなんですが、やっぱり事故は怖いな、特にスピードの出し過ぎは怖いなというようなことを感じます。
といった観点からしましても、事故の抑制にもつながるのかなというふうに考えておりますし、今後は、先ほど菊池議員にもお答えをしたとおり、新しく購入する公用車につきましてはなるべく純正のものをつけたいなというふうに思っております。信頼性、そして故障もありますから、そういったところも考えながら、今後つけていく。
そして、現在、持っております公用車につきましては、全てにおいてつければいいのかなというふうに思っておりますが、価格の面、性能の面ありますので、ドライブレコーダーに対して入札制度等を用いて、いいものを安くつけるといったような方法もありますので、そういったことも考えながら対応してまいりたいと思います。
○議長(新宮康史君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 私のほうからは、先ほどの答弁で来年度購入する4台分について設置をするというお話があったときに、もうこれから買う新しい車だけかなというふうに感じておりましたが、今市長からの御答弁で、あらゆる車に対しての設置を頭に置きながら入札制度というお話もありましたので、一日も早く、できれば全車に設置が望まれるのかなというふうに思っておりますので、今市長からも言っていただきましたが、しっかりと検討をされて、設置の方向に進んでいっていただけたらなというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。
それでは、大綱3、セカンドブック事業についてに移ります。
八幡浜市においては、ブックスタート事業及びブックスタートフォローアップ事業というものを現在実施されておられます。八幡浜市にとって宝の未来っ子たちに、もっともっと本に親しんでいただきたい、本との出会い、きっかけをつくってあげることも私たち大人の仕事、義務であると思っているところであります。
現在実施をされているブックスタート事業の内容について伺いたいと思います。
○議長(新宮康史君) 市長。
○市長(大城一郎君) ブックスタートとは、絵本を通して親子で楽しい時間を過ごしてもらうことが目的の事業であります。当市においては、4カ月健康相談のときに事業の趣旨を説明し、幼児向けの絵本2冊とお話し会などの案内を渡しています。
また、7カ月健康相談のときと3歳児健診のときにブックスタートのフォローアップ事業も行っています。このフォローアップ事業は、県内でも事例の少ない事業で、絵本の読み聞かせをし、ブックスタートで渡した絵本を含め絵本とのかかわり方について話をしています。これにより、親子の時間づくりとともに、図書館利用の推進を図っているところであります。
○議長(新宮康史君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 ブックスタート事業に続く事業として今回御紹介を申し上げたいのは、もう少し成長をされたときに本を贈呈するセカンドブック事業というものがあります。全国的にも多くの自治体で取り組まれており、贈呈する年齢については、2歳、3歳、小学校入学時など、それぞれの自治体でさまざまですが、読書に親しむ機会を積極的に支援し、子供たちの健やかな成長を応援するという取り組みであります。ぜひ八幡浜市においても導入していただけないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○議長(新宮康史君) 市長。
○市長(大城一郎君) 県内の状況を見てみますと、西予市が平成27年度から3歳児健診のときにセカンドブック事業を行っています。ブックスタートから時間がたち、足が遠のいた利用者も、セカンドブックをきっかけに再度来館されるなどのよい効果が上がっているそうであります。先ほど説明しましたが、当市においても3歳児健診時にフォローアップ事業を実施しておりますが、八幡浜市で本好きの子供がふえるように、さらに充実した取り組みを検討していきたいと思います。
○議長(新宮康史君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 今市長からも御答弁いただきましたので、検討をしていただけるものというふうに期待を込めて待っておりたいなというふうに思いますが、今回御提案をいたしましたセカンドブック事業について、しっかりと今後も子供たちのことを思いながら調査研究を進めていただきながら、積極的な導入をお願いを申し上げて、次の質問に移ります。
大綱4、祖父母手帳作成についてであります。
育児を手伝う祖父母世代の孫育てをサポートする祖父母手帳というものがあります。埼玉県さいたま市や幸手市、宮城県仙台市などでは、父母世代と祖父母世代の教育方法や価値観の変化を互いに知り、共有することを目的に祖父母手帳というものを発行しております。この手帳は、赤ちゃんのお世話に関する基礎知識を初め、世代間の認識の違いを埋める子育ての昔と今や孫と一緒に遊べる市内の遊び場などをイラストや写真を加えて紹介をしているものであります。また、緊急時の連絡先や家庭や地域における孫育てに役立つ情報が掲載されていて、祖父母世代の方たちに大変喜ばれていると言います。
この手帳を読まれた祖父母世代の方は、当たり前と思っていた赤ちゃんのお世話が誤っていたということに衝撃を受けたと言われる方があったり、また重要な情報が満載なので、みんなに広めていきたいと言われる方もあったりというふうにお伺いをいたしました。
子供たちが健やかに成長してほしい、幸せになってほしいとの願いは、父母、祖父母共通の願いです。現在は共働き世帯の増加とともに祖父母力への期待も高まってきております。安心して孫育てができるための応援手帳、祖父母手帳の作成を御提案したいと思いますが、お考えをお伺いします。
○議長(新宮康史君) 副市長。
○副市長(橋本顯治君) 核家族化や少子化、地域のつながりが希薄になっていることなど、子供や子育てを取り巻く状況が昔と変わっている中、子育てに不安や疲れを感じる親も少なくない状況であり、子育て中の親に対する支援の充実が求められています。
このような中、核家族を支える形で祖父母が子育てを支援することは、特に女性の社会進出が進み、共働き世帯が多い現代社会においては、昔に比べて重要性が増し、その機会もますますふえていくものと予想され、働く親にとって大変心強いものであると考えています。
一方で、祖父母の時代からは子育ての方法は大きく変化しており、子育てをめぐる世代ギャップにより、親と祖父母の間に意見の相違が見受けられることがあります。議員御提案の祖父母手帳、祖父母のための育児手帳ということですけれども、少し取り寄せてみたのを見ますと、親のメリットとしては子育ての負担やストレスが軽減される、それから祖父母のメリットとしては孫から刺激を受けて元気をもらえると、それから孫のメリットとしてはより多くの愛情を受け、情緒が安定するというようなことが表紙に書いてありました。そういう意味で、今と昔の子育ての違いや新しい子育て支援に関する情報が掲載され、現在の子育てについて理解を深められるとともに、親と祖父母が協力して子育てができる環境につながると思いますので、今後、現在つくられておる自治体での活用状況などを少し研究させていただいて、検討させていただきたいと思います。
○議長(新宮康史君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 私も調べてみました。この祖父母手帳、四国内でどっかされとるとこはないかなというふうに調べてみましたら、四国では香川県の三豊市がはまぽんのような「まごぽん。」という冊子をつくっておられるそうです。また、近いところでは、北九州市では、「じぃじ・ばぁばに贈る孫育て本~北九州市祖父母手帳~」という名前をつけて作成をしておられます。また、この北九州での導入の経緯について調べてみましたら、祖父母による送迎の多い保育所の保育士の方から、孫育てに不安を抱く祖父母のニーズがあるのではないかというふうな御提案をいただいての作成を求める声が上がってきたことがきっかけになったという経緯があるそうです。それで、しっかりと関係機関と十分に協議をして、全国で協議をしながらこの祖父母手帳ができ上がったということで喜ばれておるというようなお話でございました。
全国的にはまだまだ少ないのかなというふうには思いますが、徐々にじわじわと普及をされている祖父母手帳でありますし、さいたま市などにおいては、1万部の祖父母手帳を第1回目に印刷をしたら、それでは足りなくなって増刷を何回か重ねておるという情報も寄せられておりますので、八幡浜市の孫を育てていらっしゃいますおじいちゃん、おばあちゃんに対しての応援ブックとなる祖父母手帳を、しっかりと今後も取り組んでいただきながら導入をしていただきたいなというふうに要望をいたしたいと思います。
それでは、大綱5、在宅介護支援についてに移らせていただきます。
在宅介護の大変さは経験された方にしかわからないものだと思います。昔に比べれば介護サービスを利用することで介護は随分楽になったとはいえ、介護によるストレスや疲労は大変なものがあると思います。365日一日の休みもなく、24時間体制の介護を在宅で頑張っておられる方は大勢おられると思います。そういう方たちに行政からエールを送ってほしいというふうに思いますが、八幡浜市では在宅で介護されている方々への支援とかそういうものはあるのでしょうか。
○議長(新宮康史君) 保健センター所長。
○保健センター所長(二宮恭子君) 要介護状態にある方が自分らしい自立した生活を安心して送るために、平成12年度から介護保険制度によるサービスが開始されました。このうち在宅介護でのサービスとしては、通所系のデイサービスやデイケア、訪問系のホームヘルプ、訪問入浴、訪問リハビリテーション、訪問看護に加え、短期間入所可能なショートステイなどがあり、要介護者の状態により利用することができます。市内においては、在宅介護サービスを提供する事業所は41カ所指定されています。これらのサービスを利用することで介護者の負担は今お話のあった365日24時間体制から順次改善が進められてきたところです。
また、重度の方を介護される御家族等を対象に2つの経済的な在宅介護支援を行っております。
1つ目は、寝たきり老人等介護慰労金支給事業で、これは在宅において要介護4もしくは5に該当する寝たきり高齢者及び重度の認知症高齢者を常時介護している方に対し慰労金を支給することにより、介護者への精神的、経済的援助と在宅福祉の向上に寄与することを目的としております。平成29年度の総支給額は180万9,000円で、34人に支給しております。支給額は1人当たり月額5,000円、または7,000円となっております。
2つ目は、家族介護用品支給事業で、これは要介護4もしくは5に該当する方を在宅で介護している家族に紙おむつなどの介護用品を支給することにより、介護している家族の身体的、精神的、経済的な負担の軽減を図ることを目的としております。平成29年度の利用者は、実人数72人、総支給額262万5,477円で、支給額は1人当たり月額6,000円を限度としております。
○議長(新宮康史君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 八幡浜市でもそういう支援があるということも、私は今回の質問をきっかけに初めて知るという形になって申しわけなかったなというふうに思うんですが、八幡浜市において今は要介護度4から5の方への支給というのとおむつ等の支給というお話がありましたが、八幡浜市において要介護度の3から5と認定されている方の人数と、そのうち施設に入所をされておられる人数がわかれば教えてください。
○議長(新宮康史君) 保健センター所長。
○保健センター所長(二宮恭子君) 平成30年4月時点での要介護3の認定者は291人、要介護4は366人、要介護5は222人となっており、合計で879人です。また、施設介護サービス受給者数は、要介護3で68人、要介護4で107人、要介護5で86人となっており、合計で261人で約30%の方が施設に入所され、約70%の方が在宅で過ごされています。
○議長(新宮康史君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 介護認定を受けられておる方、3から5の合計人数879人のうち261人の方が施設に入所をされておる、約3割というお話でしたが、あと7割の方は在宅での介護をされながら、またデイサービスなどのサービスを利用されての介護という形になるのかなというふうに思います。今お聞きをした数については、あくまでも介護認定を受けられておられる方の数ということだと思うのですが、それでは介護認定を受けておられない方について、市として何か現状把握などということは行われているのでしょうか。
○議長(新宮康史君) 保健センター所長。
○保健センター所長(二宮恭子君) 当市における高齢者の実態把握についてですが、平成23年12月に保健センターにおいて高齢者保健福祉台帳を作成し、高齢者の介護保険、福祉サービス、総合相談、介護予防事業の利用状況など、多方面からの情報を入力し、包括的な支援に役立てています。
しかし、介護認定を受けていない方、サービス利用や相談履歴のない方の情報が把握できませんので、平成23、24年度に75歳以上の方で介護等のサービス利用のない方、見守り推進員による登録のない方、地域包括支援センターの訪問指導員が継続訪問をしていない方などを対象に安否確認の訪問を行いました。その結果、2,547人の方の確認を行うことができ、そのうち支援が必要と判断した方は625人でした。その後もサービス利用のない75歳になられる方に絞り、毎年300人程度の実態把握を続けてきましたが、75歳では皆さんお元気で、支援の必要な方がほとんどない状況でした。
そこで、平成29年度からは生活機能の低下が顕著に見られる80歳前に介護予防啓発を行うことが効果的と判断し、78歳安否確認訪問事業を市全域で行っております。訪問者数は237人で、そのうち何らかの支援が必要な方は10人でした。一定の成果がありましたので、今年度においても継続をして行ってまいりたいと考えております。
○議長(新宮康史君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 介護認定を受けられている方はサービスを利用できますし、介護をされている方の助けにもなると思うんですが、私も先日行き会わせました方は介護認定を受けられてない方がおられて、ほぼ寝たきりの状況でした。起こしてみると歩けることはできたんですが、やっぱり人の助けがないと歩くことも困難という状況になりますし、その方を見ていて、サービスなり何なりを利用されないと、どうしても家にいるばかりでは寝たきりになる可能性がどんどん増していくというのをすごくその方の姿を通して感じましたし、こういう八幡浜市が今行われている現状把握っていうのは物すごく大事な作業、御苦労をおかけすると思うんですが、物すごく大事な現状把握を今されておるということを聞いて非常に安心をしました。また、今後も継続をしてお願いをしたいなというふうに思っております。
次に、全国的に介護人材が不足をしておるという、そのことが深刻な問題になっているというふうなお話をニュースなり何なりでどうしても耳に入ってきますが、八幡浜市においてそういう介護人材不足の状況というかそういうのはあるのかないのか、不足しているのかしていないのかという状況がわかれば教えてください。
○議長(新宮康史君) 保健センター所長。
○保健センター所長(二宮恭子君) 当市における介護サービス事業の現状については、昨年度行いました第7期介護保険事業計画のベースとなる事業所へのアンケート及びアンケート結果を受けての事業所ヒアリングにおいても深刻な人材不足という状況ではありませんでした。
ただし、一部の訪問介護事業所においては、要介護の方へのサービスは充足しているものの、要支援については介護報酬が低いこともあり、ヘルパーが慢性的に不足している事業所があることも伺っておりました。
このことから、当市では、有償のボランティアを活用した総合事業を展開し、将来の不足する介護職の代替えができないか、昨年設置した地域支え合い協議体において協議をしております。
具体的には、入浴などの技術の必要な身体介護はヘルパーの資格を持つプロに任せて、買い物、ごみ捨て、洗濯物の取り入れなどの生活援助は高齢者を含む住民による支え合いによって行うというもので、今年度中の事業化を目指してまいりたいと考えております。
○議長(新宮康史君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 体の介護まではしなくても、まず高齢者の方にとってはごみ捨ての問題であったりとか、いろんな不便を感じているという方はかなりおられますし、そのことにボランティアの方がお手伝いができるのであれば、そういうことはすごく助かる事業になっていくのかなというふうに思ってますし、その事業が一日も早く稼働し始めることを待っておりますので、どうか御検討をよろしくお願いをいたしたいと思います。
ここでまず、在宅介護手当支給事業という事例がございましたので、お知らせをします。静岡県の磐田市で行われている在宅介護手当支給事業についての御紹介です。
静岡県磐田市では、2010年度から、在宅で介護する家族に対する慰労の意義を込めて在宅介護手当支給事業をスタートいたしました。在宅日数が180日以上で要介護3から5の人を介護する家族または本人に対して年間2万円を支給、今年度からは従来の対象者の中で認知機能の低下が重度の高齢者を介護する家族または本人に対して年間2万円を加算し、合計4万円に増額したというところです。また、要介護2であっても、認知機能の低下が重度の高齢者を介護する家族も対象に加えて2万円を支給するという改正が行われました。この磐田市で行われている事業は、ストレスが和らぎ、高齢者の安心感が高まり、虐待事例も減少するということを目指すもので、今後ますます加速をしていく高齢社会を家族で支えていくという御家庭へ、行政からの慰労の意義を込めて実施されているものです。
現在、八幡浜市で実施をされている施策のさらなる充実として、介護者在宅福祉の増進を図る磐田市のような事例の取り組みを要望したいと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(新宮康史君) 市民福祉部長。
○市民福祉部長(舛田昭彦君) 当市における在宅介護支援金等の支給につきましては、先ほど答弁いたしました寝たきり老人等介護慰労金支給事業と家族介護用品支給事業の2つがございます。
介護慰労金につきましては、要介護4または5等で在宅で介護している家族を対象に、平成27年度までは介護保険特別会計、地域支援事業の任意事業として国、県等の補助を受けて行ってまいりました。しかし、平成28年度からは、国から受給者の範囲を限定され、サービスをほとんど利用していない者だけに支給することとなり、大部分の支給費用を市の単独事業として一般会計から支出しております。
家族介護用品支給事業につきましても、要介護4または5の寝たきり高齢者を対象に、国、県の補助を受けて実施していますが、近年、国から予算の縮減等を求められており、将来的には国の補助事業としての縮小は避けられないものと考えております。
このように、介護慰労金、介護用品支給とも、国等からは事業の縮小、廃止を求められ、補助を打ち切られる可能性がある中では拡充することは難しく、現在の制度を市の単独事業としてでも維持していくことを考えております。
なお、御家族の精神的な負担を軽減するため、認知症の方の御家族に対して家族介護教室を毎月開催しております。お互いに語り合い、理解し合える場であり、認知症ケア専門士の協力を得ながら、家族の相談や介護知識等の充実を図っております。
以上です。
○議長(新宮康史君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 今も補助金も少なくなって、またそういうことを国からもやめよというようなお話でございましたが、私としては今現在行っていらっしゃいます要介護4から5の方に対する対象というよりは、もう少し幅広く、磐田市のような取り組みで要介護度を広げていって、多くの方を支援できるような今の制度の拡大と、金額等も現在は月に5,000円、6,000円という先ほどお話がありましたが、そのことに対してももう一度再検討をしていきながらもう少し研究をしていただいて、今後も自主財源で取り組んでいきたいというお話も今ございましたので、多くの方が少しでも介護の支援になるような取り組みができればなという思いで要望をいたしました。
今後とも、先進的なというか、前向きな制度になりますことを私としては願っておりますので、どうかよろしくお願いいたしまして、今回の私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。