公開日 2022年01月12日
〔佐々木加代子君質問席へ移動〕
○佐々木加代子君 皆様、おはようございます。それでは、元気いっぱい頑張ってまいります。
本日は、私のほうから大綱3点についてお伺いをいたします。
まず、大綱1、インフルエンザ予防接種費用の助成についてであります。
毎年11月ごろから徐々に患者数がふえ始めるインフルエンザ、流行のピークが1月ごろで、4月過ぎごろに収束に向かう傾向にあると言われております。
そこで、今季におけるインフルエンザの患者数と予防接種を受けられた方の数などは掌握をされておられるのでしょうか。
○議長(新宮康史君) 保健センター所長。
○保健センター所長(二宮恭子君) インフルエンザの患者報告数は、大洲、西予市等を含む八幡浜保健所管内において、平成30年9月3日から平成31年2月17日までで1,298人です。愛媛県全体では、1万2,569人となっています。
予防接種の接種者数は、任意で接種している方の数を把握できていませんが、市が費用を助成している高齢者数の実績数は7,423人で、対象者1万3,428人に対して55.3%となっています。
○議長(新宮康史君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 インフルエンザは、一般的に5歳から14歳の罹患率が最も高いとされており、重症化予防のためワクチン接種をされる方も相当数おられることと思います。また、ワクチンの効果を高めるための接種回数は年齢によって異なり、6カ月以上13歳未満の方が2回接種、13歳以上の方は1回接種が必要だということです。
昨年の3月議会で、インフルエンザ予防接種の助成について質問をさせていただきました。その際の質問では、高齢者の方への助成と同様に、中学生までの子供たちへの助成と、その中でも受験を控えた中学3年生の希望者に自己負担1,000円でのインフルエンザ予防接種の助成ができないかとの要望をいたしました。その後、御検討いただけたかどうかをお聞かせください。
○議長(新宮康史君) 市民福祉部長。
○市民福祉部長(舛田昭彦君) 国が予防接種法により対象疾患を決定しておりまして、任意接種は本人や保護者が希望して接種するもので、接種費用は全額自己負担となっております。子供のインフルエンザ予防接種は、平成6年の予防接種法改正により、法定接種から任意接種になっております。
議員が御質問された昨年3月市議会の後、接種費用助成について検討いたしましたが、万が一予防接種による健康被害が発生した場合、予防接種法に基づかない任意接種におきましては、国の救済制度の対象にならないこと、麻疹や風疹のように高い発病予防効果を期待することができないことから、実施には至っておりません。
以上です。
○議長(新宮康史君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 インフルエンザの予防接種、今部長もおっしゃっていただきましたように、予防接種法には定められていない任意の予防接種のため、接種の義務はなく、保険の適用もありません。今おっしゃったとおりです。説明書を読んで、予防接種の効果、副反応、健康被害救済制度等についてよく理解し、本人及びその保護者が希望した場合に接種ができるというものであります。
その予防接種費用ですが、全国平均額は3,529円、愛媛県の平均額は3,375円だということで、医療機関によっては6,000円台の費用が必要になる場合もあるようです。先ほども申しましたが、6カ月から13歳のお子さんは、ワクチンの効果を高めるため2回接種が望まれます。1回分愛媛県の平均額3,375円とすると、2回分で6,750円、1世帯に子供さんが複数人おられる家庭では費用を負担することが困難になるため、ワクチン接種に至らない場合もあるのではないかと思うのです。実際にお母さん方の中には、予防接種の費用と実際にインフルエンザにかかったときに支払う病院代では、同額程度か医療費のほうが安いので、予防接種をどうしても受けないといけないとは思っていないと言われる方もおられました。
インフルエンザにかかると、通常では1週間程度で回復をいたしますが、子供にはまれに脳症を起こし、死亡したり後遺症が出たりするケースがあります。インフルエンザ脳症の典型的なケースとして、岡山県に住む1歳半の男児Aちゃんは、兄弟を通じてインフルエンザウイルスに感染いたしました。熱が40度近くまで上がったため近くの病院を受診し、抗インフルエンザ薬を処方され自宅に戻ってまいりましたが、その夜にぼうっとしたりけいれん症状が起きたために急いで救急病院に連れて行くと、インフルエンザ脳症の疑いがあるとの診断を受け、すぐに岡山大学病院に移送し治療を受けることができたため、幸い後遺症もなく10日後に退院できたということです。脳症を発症するのは、インフルエンザの患者1万人当たり数人で、毎年100人から500人程度いるそうです。1歳から2歳までの乳幼児を中心に就学前の子供が重症化しやすいということですので、子供たちへのインフルエンザ予防接種費用の助成で予防することができるのではないかと考えます。
ここで、子供インフルエンザ予防接種費用の助成を行っている山口県岩国市の事例を御紹介したいと思います。
対象者は、接種日に市内に住民登録のある生後12カ月、1歳の誕生日の前日から15歳、中学3年生までの子供。助成回数は、生後12カ月から13歳までが2回、13歳から15歳までが1回、1回当たり2,500円の助成を行っております。この岩国市のように、子供のインフルエンザ予防接種費用の助成を行っている自治体も全国に広がってきていて、18歳までの助成が行われている自治体などもあります。県内では、新居浜市が中3生と高校3年生の受験生を対象に、松前町が国保の方を対象に助成をしていると伺いました。
八幡浜市において、インフルエンザ予防接種費用の助成を高齢者の方と同様に自己負担1,000円でできないものかと思いますが、いかがお考えでしょうか。
○議長(新宮康史君) 市長。
○市長(大城一郎君) 予防接種には、法定接種と任意接種があります。法定接種につきましては、ワクチンの安全性、有効性などを踏まえ、国が予防接種法により対象疾患を決定しております。任意接種は、本人や保護者が希望して接種するもので、接種費用は全額自己負担となっております。現在市が助成している高齢者等の予防接種は、重症化防止の観点から高齢者に限って法定接種に位置づけられていることから、市も助成をしているところです。先ほども申しましたが、一方子供のインフルエンザの予防接種については、平成6年の予防接種法改正により法定接種から任意接種になったという経過がある中、インフルエンザ予防接種の効果の度合いや、予防接種の健康被害の発生も費用助成に踏み切れない理由の一つとも言えます。
現在、県内の町については9町中5町が助成を実施していますが、市については、先ほど佐々木議員がおっしゃられましたが、1市、新居浜市のみ来年度に向けて受験生へのインフルエンザ予防接種の助成を予算計上されたと聞いております。
児童・生徒への予防接種費用の助成につきましては、今後予防接種の効果の変遷や国の動向、他市の状況等を注視しながら、適切に判断をしていきたいと考えております。
○議長(新宮康史君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 任意接種であるし、副反応であるとか、その後の保険とか、そういう適用がないということでちゅうちょをもちろんされとるということを今お聞きして、非常に理解はできる反面、あくまでももちろん任意接種でありますので、希望する方が親の責任のもとで受けさせるかどうかという判断はそれぞれの家庭でされるのかなというふうに思いますが、なかなか自己負担1,000円での助成というのは財政的にも非常に大変になってくるのかなというふうに思いますが、何らかの形で、私が最初に言いました自己負担1,000円に限らず、何らかの形での助成という、希望される方にという形での助成というのはどうしても考えにくいことなのかをもう一度お伺いいたします。
○議長(新宮康史君) 保健センター所長。
○保健センター所長(二宮恭子君) 先ほどの質問にお答えをしましたとおり、現時点では助成をする方針はありませんが、インフルエンザはうがいや手洗いの励行などで予防できますので、より一層感染予防、感染拡大防止の周知に取り組んでまいりたいと考えております。
以上です。
○議長(新宮康史君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 任意接種で大変取り組みにくいという課題であることも私も承知の上で今回質問をさせていただきましたが、ただ助成をされとる自治体がどういう理由でされとるのかということをもう一度お考えいただいて、取り組んでいただきたいなというふうに思います。
それでは、大綱2に移ります。
ヘルプマーク、ヘルプカードについてであります。
内部障害者や難病、義足や人工関節を使用しているなど、外見上援助や配慮を必要としていることがわかりにくい方が、周囲の方に配慮を必要としていることを知らせることで、援助を得やすくするためのマークがヘルプマークであり、障害者や難病のある方が緊急連絡先や必要な支援内容をあらかじめ記入しておき、災害時や緊急時、日常生活の中で困ったときに提示することで、周囲の配慮や手助けを求めやすくするためのカードがヘルプカードであります。
皆様に、小さいので見えにくいと思うんですが、八幡浜市が現在使用をしておりますヘルプマーク、一応ポスター等でお見かけになったことがあると思います。
(「後ろの人に」と呼ぶ者あり)
後でお回しします。
もう一つが、各市町村でそれぞれ特徴を持ってされとる部分、ある程度のガイドラインはあるんですが、これが今現在八幡浜市で使用されとるヘルプカードになります。裏にお名前とかを書いておりますので、また見ていただきたいなというふうに思うんですが、このヘルプカードが普及啓発されたきっかけは、東京都において自閉症の子を持つ母親から、子供が1人で社会参加できるようになったとき、災害や事故に遭遇しても、周囲の人が支援の手を差し伸べてくれるような東京をつくってほしいとの声が公明党の都議会議員に寄せられたことからでした。その母親は、家族の連絡先や自閉症の支援方法などが書かれた手づくりのカードを持っておられたということと、人工関節をつけた都議会議員からの、見えない難病や障害のある人を示す統一的なマークをつくってほしいとの提案を受け、2012年に東京都のヘルプカード、ヘルプマークが作成されたという経緯があると伺いました。
マークの著作権は東京都が持っていて、他県の使用については、ガイドラインを設けてオープンな利用を呼びかけてきましたが、2017年初頭までに導入したのは7都道府県でした。しかし、2020年のオリンピック・パラリンピックをにらんで、2017年7月に日本工業規格JISに登録されたことで全国共通マークとなり、34都道府県で急速に導入をされました。愛媛県では、平成28年4月にヘルプカード、平成29年10月にヘルプマークが導入されています。
そこで、八幡浜市におけるヘルプカード、ヘルプマークの現在までの配布枚数と、より多くの人に知っていただくための周知方法を伺います。また、必要とする方への配布はできているのかを重ねて伺います。
○議長(新宮康史君) 社会福祉課長。
○社会福祉課長(福岡勝明君) お答えします。
ヘルプカードは、聴覚障害がある方など、災害時や外出時に困り事が起こったときに、周囲の方に困っていることや手助けが欲しいことを伝え、適切な支援や必要な配慮を受けやすくするためにつくられたものです。平成28年5月広報紙でヘルプカードの全戸配布を行い、必要な方には、現在でも社会福祉課、保健センター、保内庁舎管理課などでお渡ししています。
ヘルプマークは、義足や人工関節、内部障害、難病、妊娠初期の方など、外見ではわかりにくい障害等をお持ちの方が身につけることで、周囲に配慮が必要であることを知らせ、困っているときに声かけをしてもらうなどの援助を得られやすくするためつくられたマークです。昨年度、愛媛県で1万5,000個を作製し、希望者が身につけられるよう県及び各市町の窓口において広く配布しており、当市では現在35個配布しています。
今後もヘルプカード及びヘルプマークを必要とする方に行き渡るよう、周知については広報紙や市ホームページ等に加え、民生児童委員にも協力を依頼したいと考えます。外見ではわかりにくい障害等への正しい理解と、必要な支援等に関する知識の普及も重要であり、県や関係機関と連携し、配慮が必要な方に寄り添って取り組めるよう一層の啓発と理解促進に取り組んでいきます。
以上です。
○議長(新宮康史君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 先ほど34都道府県へ導入されていると申しましたが、実際の利用率や認知度はさほど高くなく、その理由としては、入手方法がわからない、周囲の反応が気になる、認知度が低いためにつけてもメリットが得られないなどがありますが、見えない症状に苦しむ人にとって、ヘルプマークは救いの一手となると考える方たちがおられます。
NPO法人希少難病ネットつながるの理事長香取さんは、ヘルプマークの利用を呼びかけるとともに、周囲の人にもその意味を知ってもらいたいと啓発活動を続けておられます。香取さん自身もアイザックス症候群の疑いや筋痛性脳脊髄炎などの複数の難病名を告げられ、常に全身の強い痛み、けいれんや硬直、極度の疲労感などを伴う症状に苦しめられている当事者ですが、見た目は頑健な男性にしか見えないために、ヘルプマークをつけていても電車で席を譲られたことは一度もないと言います。
また、ヘルプマークをつけていなければ、私はただの酔っぱらいですと話す麻田モモカさんは、全身の複数のリンパ節が腫れ、貧血、発熱、倦怠感など、さまざまな症状があらわれる特発性多中心性キャッスルマン病の患者さんです、これを調べるのに初めて聞いた病名ですが、麻田さんは、夜の電車の中でつり革につかまってぐったりしていたり、床にうずくまっている人を見たら、あ、酔っぱらいと思うはずです、でも本当は難病患者が苦しんでいる姿かもしれない、私はヘルプマークがあって本当によかったと思います、酔っぱらいだと思われなくなりましたから、と語ります。麻田さんはヘルプマークをお守りのように携帯しているそうですが、電車で席を譲ってもらえるのは1年間で二、三回だといいます。これは、ヘルプマークの認知度がまだまだ低いことにあり、援助が必要な人に援助してあげたいと思っている人は意外に多いはずだと考えておられます。
香取さんも麻田さんも、マークの実際の効用だけではなく、見えない困難を抱えている人がいることを伝えたいという思いと、その人を支える社会の意識を育てたいと思っておられます。ヘルプマークが全国に導入されるだけでなく、見えない困難を抱えた難病患者の皆さんの思いも全国に伝わっていくことを願っておられます。
このヘルプマークは、かばんやバッグにつけて援助や配慮を求めやすくするものですが、具体的に配慮してほしいことを書き込めるようになってはいるようですが、小さくて書き込みにくいと伺いました。このサイズです。要するにヘルプマークの裏がシール形式になっておりまして、住所とか名前とか支援してもらいたいことを書き込むようになっておるんですが、とにかく書き込むスペースが狭いので、書き込んでもなかなか書くことが限られてくるということになっているそうです。
そこで、先ほど申しましたヘルプカードのほうをもう少し大きくして、ストラップつきケースに入れて利用できるようにならないかというふうに考えられた地域があります。愛知県幸田町では、災害時要支援者の方へヘルプカードとストラップつきケースを郵送したそうです。八幡浜市においても、各自主防災会において災害時要支援者の方の名簿が共有できるようになりましたので、日常での配慮の必要な方はもちろん、災害時などの非常事態においても、支援してもらいたい方などがヘルプカードを首から下げて意思表示ができるようにすることはできないかと考えますが、いかがお考えでしょうか。
○議長(新宮康史君) 社会福祉課長。
○社会福祉課長(福岡勝明君) お答えします。
ヘルプマークは、ストラップを利用してかばん等につけることで、支援や配慮を必要としていることを周りの方に知らせることができます。ヘルプカードは、具体的な困り事や周りの方にお願いしたいことを書いて携帯することで、そのカードを使って適切な配慮や支援を求めることができます。災害時においては、本人の意思でヘルプカードを首にかけることにより、さらに周囲の方が思いやりを持って手を差し伸べることができると思います。今後も、ヘルプマーク、ヘルプカードの周知を進めていくとともに、御指摘のケースも含めて、個人情報に配慮し、より有効な活用方法について検討していきたいと考えます。
以上です。
○議長(新宮康史君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 どうかよろしくお願いをいたします。カード、マークの有用性を積極的に周知していただくことは、今も課長も申してくださいましたようにもちろんしていただきたいことですが、本当に助けが必要な方に思いやりを持って手を差し伸べられる環境づくり、これが一番大事なことであると考えております。支援、配慮の必要な方に寄り添って取り組んでいただきたいことを要望しておきたいと思います。
次に、大綱3、新年度新規事業についてであります。
来年度の新規事業について、全てお聞きしたいところではありますが、時間の制約がございますので、今回は3点について伺います。
1つ目として、危険ブロック塀等除却改修事業補助金についてであります。
この事業は、通学路において民地に設置された危険なブロック塀の除却改修に対する助成であると思いますが、現時点で危険なブロック塀等の把握はされておられるでしょうか、伺います。
○議長(新宮康史君) 建設課長。
○建設課長(宮下研作君) お答えいたします。
この事業は、民間の危険なブロック塀等の除却改修を進めるため、その費用の一部を補助するものです。ブロック塀等の除却改修費用5万円以上となる工事費が対象で、補助率3分の2、1メーター当たり8万円、かつ30万円を限度額としており、平成31年度予算として300万円を計上しています。
補助対象は、地域防災計画または耐震改修促進計画に位置づけられた通学路を含む避難路、沿道等に面している、国土交通省が定めた点検基準に適合しないブロック塀等となっています。
なお、市内全域について危険なブロック塀等の全てを把握することは困難なため、学校教育課が行う通学路点検や地域からの相談により、随時把握している状況です。現在のところ、通学路点検で11校区、76カ所の危険なブロック塀を把握しており、今後、建設課としても詳細な調査を行っていく予定です。
○議長(新宮康史君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 通学路等において、学校や地域で危険であると認識をしたとしても、所有者の方にその認識がない場合、行政の対応としてはどのようにしていかれるのかを伺いたいと思います。
○議長(新宮康史君) 建設課長。
○建設課長(宮下研作君) 把握した危険ブロック塀等については、所有者に対して、学校や地域と連携して安全対策の必要性や補助制度内容などを周知していきます。また、広報や市ホームページへの掲載、チラシ等の配布により、安全性に対する意識の啓発を図ってまいります。
○議長(新宮康史君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 それでは、指導とか要請とかを行っても除却、改修に応じていただけない場合、どう対応されていくのかをもう一度伺います。
○議長(新宮康史君) 副市長。
○副市長(橋本顯治君) お答えします。
個人財産の強制撤去などということについては、個人の財産権と公共の福祉等を総合的に勘案する必要があるため、法律上の根拠が必要です。例えば、道路法とか建築基準法とか消防法とか、いろんな法律がありますけれども、仮に法律上の根拠があったとしても、個人の財産に対する強制的な執行となることから、十分慎重に検討する必要があると思います。まずは現場で、どのように危険な状態があるかと具体的に判断してからということになろうと思います。除却、改修に応じていただけない場合であっても、まずは危険ブロック塀等の所有者、管理者に対し安全対策の必要性を粘り強く説明し、自発的な除却、改修等の促進にまずは努めたいというふうに考えています。
○議長(新宮康史君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 今副市長のほうからも粘り強いというお話が出ましたので、子供たちの安全を守るという意味でも粘り強い、例えば応じていただけない持ち主の方がいらっしゃるようでしたら、役所としては粘り強い交渉のほうをどうかよろしくお願いをいたします。
次に、風疹対策事業について伺います。
全国での風疹患者数は、2017年に93人であったものが、昨年2018年には2,917人と大幅に感染が拡大をいたしました。この新規事業についての、どういう事業なのかの概要を教えてください。
○議長(新宮康史君) 保健センター所長。
○保健センター所長(二宮恭子君) お答えします。
全国的な風疹の流行と、2020年に開催されます東京オリンピック・パラリンピック競技大会で、風疹は海外観光客等から持ち込まれることにより感染が広がる危険性が大きい感染症とされていることから、国の事業として、特に抗体保有率の低い年代である現在39歳から56歳の男性を新たに定期接種の対象とし、市で風疹抗体検査と予防接種を実施するものです。
具体的には、昭和37年4月2日から昭和54年4月1日までに生まれた男性を対象に、平成31年度から3年間かけて風疹抗体検査と予防接種を実施いたします。
まず、1年目の平成31年度は、対象者のうち昭和47年4月2日から昭和54年4月1日までに生まれた男性へ風疹抗体検査と予防接種クーポン券を郵送し、そのクーポン券を使って医療機関や特定健診、事業所健診等で風疹抗体検査を受け、抗体検査が陰性の場合に風疹予防接種を受けていただくことになります。2年目以降は、昭和37年4月2日から昭和47年4月1日までに生まれた男性に順次クーポン券を配布してまいります。
なお、本来風疹抗体検査は、検査方法により若干異なりますが、約6,000円、予防接種は約1万円の費用がかかります。今回この事業により、いずれも無料で受けていただくことができるようになります。
以上です。
○議長(新宮康史君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 ことしに入って約2カ月経過しておりますが、2月6日現在、1カ月ちょっとぐらいたった段階での患者数が367人、もう既に発生をしております。その勢いはとまっておりません。1万4,344人が感染した2013年の大流行では、その前年から患者数が増加するという予兆があったこともあり、警戒が必要であり、何らかの対策が必要になってきております。
風疹は、発熱や発疹、リンパ節の腫れなどの症状が出る感染症で、患者のせきやくしゃみを通じて広がります。昨年の感染者の約7割は首都圏ですが、近畿や東海地方、福岡県でも患者が報告されております。患者のほとんどが成人で、性別で見ると男性が8割を占めております。年齢別では、30代から50代が全体の8割で、風疹の免疫を持つ人が少ない世代です。この世代は、集団接種の対象が女性のみであったり、その後個別接種に移行したことなどから、予防接種を受けていない人が大勢いるのです。この世代の男性で免疫を持たない人は、数百万人にも上ると推測されていて、感染拡大を防止するにはこの世代への対策が急務であることから、この4月から原則無料で抗体検査とワクチン接種を実施することになったということであります。また、妊婦の方が風疹に感染すると、赤ちゃんが難聴や白内障、心臓病などの先天性風疹症候群にかかり、深刻な障害が残って死亡するケースもあるということで、2013年には45人が先天性風疹症候群と診断され、そのうち11人が1歳半までに亡くなっているということです。
公明党は、国会、地方議員が連携して、いち早く風疹対策の強化を訴え、昨年11月には、山口代表が18年度第2次補正予算に盛り込むよう主張し、自治体での検査体制強化などの費用として17億円が計上されたほか、19年度予算案にも前年度比の5倍に当たる12億円が計上されております。
新年度から3カ年にわたって実施されると先ほどおっしゃっていただきましたが、この事業、19年度実施予定の39歳から46歳の対象者へは受診券を送付すると言われました。47歳から56歳の方で希望する方にも、市区町村に連絡すれば受診券が発行されるというふうに伺っておりますが、この方たちへの周知方法はどのようにしていくのかを伺いたいと思います。
○議長(新宮康史君) 保健センター所長。
○保健センター所長(二宮恭子君) 平成31年度にクーポン券発送対象とならない昭和37年4月2日から昭和47年4月1日までに生まれた男性についても、希望される場合にはクーポン券を発行できますので、市の広報やホームページ等で周知をする予定です。
○議長(新宮康史君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 国は、21年度末までに30歳から50歳代の男性の抗体保有率を90%台に引き上げることを目指しておりますが、それには一人でも多くの方に抗体検査に行っていただき、自身が感染源にならないよう、皆で注意していく必要があります。対象となる方々にきめ細かい周知を心がけていただきたいと、強く要望をしておきたいと思います。どうぞよろしくお願いをいたします。
それでは、次に子育て世代包括支援センター事業について伺います。
初めに、事業内容と事業を行う場所をお聞きします。
○議長(新宮康史君) 保健センター所長。
○保健センター所長(二宮恭子君) お答えします。
子育て世代包括支援センターは、建物をつくるのではなく子育て支援のためのシステムづくりで、現在の保健センターの母子保健サービスをより充実させるために、保健センター母子保健係内に設置をします。同センターでは、特に妊娠期から就学前の乳幼児の子育て期にわたる切れ目のない支援のために、保健師等がきめ細やかな相談支援を行います。
具体的には、妊産婦等の状況を継続的に把握し、子育て支援課と連携をしながら、妊娠、出産、育児に関する相談に応じて必要な情報の提供や助言を行うとともに、必要に応じて支援プランの策定、保健、医療、福祉、教育の関係機関との連絡調整を行います。
○議長(新宮康史君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 子育て世代包括支援センター事業と聞いて、子育て支援課に新しく開設されるものだと私は思いましたので、同課に聞き取りに参りました。すると、保健センターが所管になるとのことでありました。保健センターのどこにできるのだろうというのが率直な疑問でありましたが、今伺ったように、新たにどこかにできるものではないということでございます。
それでは、この事業は母子保健サービスと子育て支援サービスを一体的に提供できるようにするということでありますが、子育て中の親御さんにとって、今まで行われていたサービスと変わるところはあるのでしょうか。
○議長(新宮康史君) 市民福祉部長。
○市民福祉部長(舛田昭彦君) 当市では、現在も妊婦相談やこんにちは赤ちゃん訪問事業等、母子保健事業を通じて全ての妊婦、乳幼児の状態を継続的に把握し、妊娠、出産から子育て期に至るまで切れ目ない支援に取り組んでいますが、子育て世代包括支援センター事業の実施により、一人一人により丁寧に相談支援を行ってまいります。
特に、母親の心身の不調や育児不安等がある場合については、支援プランを作成しまして、関係機関と連携を図りながら支援を行います。
また、新規事業としましては、産後ケア事業を実施しまして、産後の母親への助産師による心身のケアや育児サポート等の充実を図ります。
以上です。
○議長(新宮康史君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 新規に始められる事業でありますので、市民の方にとって今まで以上に利便性が向上したものでなければならないと思っております。今後、どのような運営を目指しておられるのかをお聞きしたいと思います。
○議長(新宮康史君) 市民福祉部長。
○市民福祉部長(舛田昭彦君) 子育てに関する相談事がある場合は、まず子育て世代包括支援センターに相談していただきたいと思います。センターでは、お一人お一人の環境や状況に応じて、子育て支援課や学校教育課等、市の行政、教育機関だけではなく、医療機関や保健所、児童相談所等の関係機関との連携を強化し、母子保健サービスと子育て支援サービスを一体的に提供できる支援体制づくりを目指してまいりたいと考えております。
以上です。
○議長(新宮康史君) 佐々木加代子議員。
○佐々木加代子君 大阪府大東市では、出産や子育てに関する相談支援をワンストップで受けられる子育て世代包括支援センターネウボランドだいとうを昨年8月に市立保健医療福祉センター内に開設し、保健師や助産師、保育士、スクールソーシャルワーカーらが常駐し、母子健康手帳交付時の妊婦への個別支援プランの作成を初め、乳児期の家庭訪問や教育機関との連携など、妊娠期から18歳になるまでを対象に、母親や家庭の悩みへの相談に応じ、支援を行っています。妊娠、出産から育児までの悩みに対応し、親子を切れ目なく支援する子育て世代包括支援センター、日本版ネウボラの設置については、平成29年3月議会で質問をさせていただきました。この事業は、大東市のようにワンストップ、1カ所で相談支援が受けられるというのが理想であり、目指していただきたいと思っております。今後の発展に期待をしておりますと申し上げて、私の質問を終わります。ありがとうございました。