一般質問(一問一答方式) H31.3 西山一規 議員

公開日 2022年01月12日

〔西山一規君質問席へ移動〕

 

○西山一規君  では、よろしくお願いします。
 私は、質問通告により、大綱2点について一般質問を行いますので、よろしくお願いいたします。
 まず、大綱1、空き家問題についてであります。
 私の住む地域でも、数字としては把握はしておりませんが、年々空き家が増加しているという印象があります。インターネットで探してみたところ、総務省統計局が5年ごとに実施する住宅・土地統計調査平成25年の結果を見ると、次の30年の結果がまだ出てないようですので、最新が平成25年となっております。この結果を見ると、全国に820万戸の空き家があり、平成10年から比べると、この15年間で244万戸増加していると。空き家率でいうと13.5%という数字になりまして、7戸に1戸が空き家というのが現状のようです。ただ、八幡浜市のほうで、行政側で何とかしろというふうに言われても、先ほどの答弁にもありましたとおり、個人の財産でございますので、なかなか難しいという点も理解できます。ただ、このまま黙って見ているのが正しいのか、そういうのは疑問であります。
 そして、八幡浜市の現状としまして、現在八幡浜市の空き家、これの現状はどのようになっているのか伺います。
○議長(新宮康史君)  建設課長。
○建設課長(宮下研作君)  お答えいたします。
 総務省が公表した平成25年住宅・土地統計調査結果では、当市の住宅総数1万9,350戸、そのうち空き家の数は3,770戸であり、空き家率は19.5%となっています。ただし、八幡浜市が平成28年に市内の測量会社に委託して行った実態調査では、住宅総数1万7,771戸、空き家数1,186戸、空き家率6.7%であり、12.8%の開きが生じています。この差は、住宅・土地統計調査が調査区を抽出して算出した推定値であるため生じたもので、現状により近い空き家率については平成28年実施した実態調査結果であると考えております。
○議長(新宮康史君)  西山一規議員。
○西山一規君  わかりました。国が行ってるのはあくまでも推定ということで、実数としては6.7%、10戸に1戸より少し低いというような感じということですね。わかりました。
   (「国の統計はうそやということやろ」と呼ぶ者あり)
 では、現在の取り組みについて、現在八幡浜市でもこれをこのまま放置しているというわけではないかと思います。どのように八幡浜市のほうで取り組んでいるかということですけれども、まず空き家の把握をどのようにされているのか伺いますという質問を予定しておりましたが、今実数を確認されたということで、そういう確認をされたということですね。
 あと、今お答えいただいた6.7%というのは、実際に建物があって、それを空き家かどうかという確認をされたのか、あるいは何らかの情報、相続の情報とかそういったもので確認されたものか、もう一度その辺の御答弁をお願いします。
○議長(新宮康史君)  建設課長。
○建設課長(宮下研作君)  空き家の把握については、測量会社による調査を行ったところですが、平成28年に市内全域対象として測量会社が実態調査を実施しまして、空き家であることが判明した家屋の所有者に対し、空き家に関するアンケート調査を実施するとともに、適正管理等をお願いする文書を送付いたしました。また、空き家の所有者や相続人、空き家の近隣住民からの相談もふえ続けており、相談のあった空き家に関しては、現地調査により、空き家の状態の確認を行っています。中でも特に危険な空き家については、所有者に除却を促すほか、シルバー人材センターを活用した適正管理や、利用可能な空き家については空き家バンクへの登録を勧めるなどの状況に応じた対策を講じております。
○議長(新宮康史君)  西山一規議員。
○西山一規君  漠然と空き家という形で進めておりましたけども、今御答弁いただいた空き家というのは、例えばお盆だけは子供さんが帰られてきて、しばらく住まれてまた使わないというようなものも空き家となっているのか、全くの生活というか住居の痕跡もない、そういうのを空き家と言われているのか、その辺の定義についてもう一度お願いいたします。
○議長(新宮康史君)  建設課長。
○建設課長(宮下研作君)  建物として長年使われていない、住居の痕跡のない建物に対しての空き家になります。
○議長(新宮康史君)  西山一規議員。
○西山一規君  わかりました。
   (「痕跡の判断は何なが」と呼ぶ者あり)
 では、これはこの辺に、次に行きたいと思います。
 空き家を空き家のまんま放置しているという状態にしないためには、何らかの活用を探すことが重要となります。
 伺いますが、空き家の活用に対して、市はどのように取り組んでいるのか。例えば市が直接どういったものを行っているのか。購入したり寄附を受けたりというような実例ですとか、今度市が活用を支援するいろんな施策があるかと思いますが、そういったのはどのように取り組んでおられるのか伺います。
○議長(新宮康史君)  産業建設部長。
○産業建設部長(菊池司郎君)  空き家対策は、利活用可能な空き家を活用し、利活用できない空き家は除却を促すことを念頭に対策を講じています。
 空き家に関する相談の中には、建物と土地を寄附したいというお話もありますが、そのような場合は、広い視点で市にとって有効に活用できるかどうかを総合的に勘案した上で、寄附を受けるかどうかを判断しています。
 空き家の活用を支援する施策に関しては、大きく空き家バンクと空家等活用促進事業を実施しています。空き家バンクは、平成29年9月に運用を開始し、現在までに42件を掲載し、15件が契約に至っています。空き家バンクをより効果的に推進するため、空き家バンクに掲載している物件の改修費を補助するほか、農業委員会の許可が必要な空き家に附属する農地の売買等に対して、農地の面積要件の引き下げを実現するなど、他機関と連携した取り組みも進めています。空家等活用促進事業は、空き家を活用し、地域コミュニティーの活性化を図ることを目的とした事業を10年以上継続して実施することを条件に空き家の改修費を補助するもので、この補助金を活用して、平成30年1月、向灘にコダテルという施設が誕生しました。このコダテルは、原則会員制ではありますが、会員以外の方も利用することができ、宿泊所としての機能だけでなく、子供から大人まで年代を問わず集まることができる施設となっており、マスコミ等にも数多く取り上げていただいています。
 利活用可能な空き家の対策に関しましては、全国的な先進事例も参考にしながら、町の活性化につながる取り組みにしていきたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(新宮康史君)  西山一規議員。
○西山一規君  今御紹介がありましたコダテルについて、私も2回ほどお邪魔したことがあります。古民家をきちんと今風にリフォームして、2階が宿泊できるようになっている、1階はいろいろ、比較的広いスペースになっててテーブルが置いてあって、プログラミング教室をやられていたり、いろんなミーティングに使えるという、おもしろい取り組みだなというふうに感じました。私も昔ちょっとプログラミングをして遊んでた時期もありましたので、そういったのも子供向けにどんどん広めていくと、文科省がそろそろプログラミングの授業を入れるということで学校の先生とか非常に困ってると思いますが、そういったのが助けになって、非常にいい取り組みではないかと思いました。
 今回、この空き家に関する質問をしようというふうに思いまして調査していたところ、ネットを見てみますと、ちょうど月刊誌で「地方議会人」という本です、それがバックナンバーも取り寄せられるということで、空き家に関する記事があるわいということで2018年10月号を買ってみました。752円の割には薄いなと思いますけれども、内容は結構濃くて非常にためになる本だなと思いました。最初、全く認識なく空き家の資料として使えるなと思って入手したんですけれども、その表紙の現地報告という中に愛媛県八幡浜市と書いてあったわけです。おおっと思って見てみると、先ほど話に出ましたコダテルの取り組みというページがありまして、非常に驚きました。空き家対策係の清水係長のお顔とコダテルの経営者の濵田さんの2人の写真が出ております。こういった議会向けの雑誌で、どれぐらい発行部数があるのかわかりませんけども、そういった八幡浜市の取り組みが例として紹介されているというのは非常に名誉なことではないかと思いました。
 そして、こうやって活用できた空き家は新たな命が吹き込まれて、またしばらくというか、活用が見出せて生き残っていけるということではありますが、活用できないというか活用方法が見つからなかったと、そういったまま放置された空き家はどんどん傷んでいって、危険な状態へと進んでいくことになります。周辺にお住まいの住民も、ただの空き家でここは誰も住んでないなということであれば、気にはなりますけれども、それだけだということではありますが、年月がたって、屋根が落ちて瓦がばんばん落ちてくると、壁が倒れそうな、そういう状況になると、市のほうに苦情が入ってくるような状況になります。ですから、こういった状況にならないように食いとめるということも必要であります。不幸にも危険な老朽空き家になってしまったという場合には、市のほうの対応としてどのように行っているのか伺います。
○議長(新宮康史君)  産業建設部長。
○産業建設部長(菊池司郎君)  空き家相談の中でも最も多いのが、管理不全で長い間放置され、老朽化した危険な空き家に関するものです。このような空き家に関しては、所有者や相続人を特定し、除却を促しています。中には所有者が亡くなった後の手続ができておらず、相続人が数十人にわたる案件や相続人の所在が不明な案件など、難航するケースもあります。
 老朽化した危険な空き家に関する対策については、平成27年度から補助金を活用した除却を実施しており、実績として、平成27年度4件、平成28年度14件、平成29年度20件、今年度は現在までに26件除却しています。また、平成27年5月に完全施行となった空家等対策の推進に関する特別措置法により、周辺の生活環境に悪影響を及ぼす状態で放置された空き家に関して、特定空家等として法的措置をとることができるようになりました。この特定空家等と指定すれば、4段階の法的措置を経て、それでもなお改善が見られない場合は代執行により除却し、その費用を所有者等から回収することになります。当市では、現在1件を特定空家等に指定し、状況の改善を促しているところですが、県内では、昨年、四国中央市において2件の代執行による除却を実施した例があります。
 以上でございます。
○議長(新宮康史君)  西山一規議員。
○西山一規君  わかりました。空き家の対策、これは日本中どこの自治体でも個々にさまざまな取り組みをされているかと思います。そういった中で、何か成果を出したり、すぐれた取り組みもあるのではないかと思います。そこで、先進自治体の成功例などをどのように把握されているのか、そして当市で実施可能性などの検討はされているのか伺います。
○議長(新宮康史君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  先進自治体の成功例の把握などということですけれども、平成27年5月に空家等対策の推進に関する特別措置法が完全施行となったこともあり、空き家対策に関しては、一部の例外はありますが、全国的にほぼ一斉にスタートしたというふうに言えます。
 そのような中で、当市では平成28年4月に建設課内に空き家対策係を設置し、空家等対策計画を策定、それをもとに対策を進めるとともに、空家等対策の推進に関する条例の制定や、空き家の適正管理に関するシルバー人材センターとの協定、市内中心部における補助金を活用した老朽危険空き家の除却など、政策面で比較的進んでいるほうであると担当者では若干の自負もあるようです。その一方で、当市の空き家はふえ続けている現状もあり、今まで以上に気を引き締めて対策を講じ続けていく必要があると認識をしています。
 全国的な先進事例としては、市だけではなしに民間団体が主となって空き家を改修している事例や、自治会が空き家見守り隊を結成している事例などさまざまありますので、一番は行政だけでなく民間団体や地域住民の協力をいただくことであり、今後はそのような方向でも施策を検討していきたいと考えています。
○議長(新宮康史君)  西山一規議員。
○西山一規君  わかりました。せっかくこの雑誌というか月刊誌を買ったので、いろいろ中にためになることが書いてありますので、その中で他の自治体の事例として紹介したいと思います。
 除却に対して補助を出すというのが、先ほど補助金を活用してということがありましたけれども、同じような除却に対して、例えば広島県呉市では上限30万円、群馬県高崎市では上限100万円とか、いろいろこういった金額面での補助を出している事例があるようです。
 そして、土地の寄附を条件に建物除却を公費で負担する、そしてその土地は市の所有となるというような取り組み、長崎市、山形市、こういったところが寄附を受けて除却をするということをやっているようです。
 そして、福井県越前市、こちらは土地を一定期間公共の利用をするという条件で除却費を補助するというような取り組みもされております。
 あと、先ほどもありましたけども、空き家バンクを積極的に活用するとか、NPOや住民と連携して、生活や仕事相談にも応じるということを一緒にやっている例がございました。
 あと次、今度は空き家の発生自体を防止しようという取り組みですが、空き家が発生するときの一つの要因として、相続です。相続をした後、空き家となってしまうと。そういったものを予防するために、終活講演会です、要は最期を迎えるときのエンディングノートとか、いろいろ今話題になっておりますけども、人生をどうやって終えるかというような講演会を行ったりしておりまして、その中に空き家予防の講演会を組み合わせて啓発しているという事例が出ております。要は、今高齢の方にこの家はどうすべきかというのを生きている間にいろいろ検討していただく、できるだけ空き家にしないというような取り組みを行っているところもありました。その他いろいろ参考になるところがありますので、これは議会事務局にもあるそうですので、議員さんのほうもごらんになっていただければと思います。
 空き家から少し離れますけれども、空き家ではなくて空き地についてです。
 つい去年、11月15日から一部施行されました、所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法というのがあります。条文はインターネットとかでも全部読めるんですけれども、特有の法律的な用語で、一般の方が見てもよくわからない、そういった書かれ方になっております。この法の概要をわかりやすい表現で御説明いただいて、それに対して八幡浜市としてどのような取り組みがあるのか、そういったところについて伺います。
○議長(新宮康史君)  産業建設部長。
○産業建設部長(菊池司郎君)  空き家の増加だけでなく、所有者が不明となっている土地の問題も増加しています。所有者不明土地は、所有者の特定等に多大なコストを要するため、公共事業の推進等のさまざまな場面で円滑な事業実施の大きな支障となっています。このような課題に対応するため、平成30年6月に所有者不明土地の利用の円滑化に関する特別措置法が制定されました。概要としては、所有者不明土地を円滑に利用する仕組み、所有者の探索を合理化する仕組み、所有者不明土地を適切に管理する仕組みの大きく3つに分けられ、昨年11月に一部施行されており、本年6月の完全施行に向けて準備が進められています。
 具体的には、知事が認めた場合には公共事業における収用手続の合理化、円滑化が図られ、また地域住民のための公共的な事業実施のため、特定所有者不明土地に関し利用権を最大10年設定できるなど、権利面の改善が図られました。さらに、公共的事業を実施する行政機関による登記簿や住民票、戸籍など、客観性の高い公的書類の調査や、行政機関の長が財産管理人の選任を請求できるようになったことが挙げられます。この法律によって、所有者不明の土地の問題が抜本的に解消されるものではありませんが、少なくとも公共性の高い事業に関しては円滑に進むことが期待をされています。
 以上です。
○議長(新宮康史君)  西山一規議員。
○西山一規君  今御説明がありましたように、10年間その土地を別の用途として活用することも可能ではあるということが出てきております。具体的には公園にしたり広場にしたり、あとは購買の施設です、買い物ができる施設にしたりというようなことが想定されているようであります。
 簡単な活用としては、集いの場所です。伊方のほうにも、わが家でしたっけ、それからそういったイベント会場に空き地を利用してやっているところもありますが、そこまで本格的にならなくても、あいている土地に、例えばベンチを1つ置いてテーブルを1つ置いて、そうするだけで地元のお年寄りの方が集う場所になってくるということもあります。実際私の近くでも、堤防の近くにベンチを置いて、そこで皆さんがおしゃべりをして楽しんでいるという場所もあります。堤防自体に座ってしゃべってるというようなところもありますんで、とにかく腰かける場所があれば、そこが簡単なコミュニティーにもなりますので、そういった活用をいろいろ検討していただければと思います。
 そして、議長、もうちょっとで大綱1を終わりますので。
 では、今後のビジョンです。こういった空き家に対して、空き地も含めて、八幡浜市として今後どのようなビジョンを持たれているのか伺います。
○議長(新宮康史君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  空き家の増加を食いとめることは、人口減少が進んでいる現状では非常に難しいことであり、まずは現在実施しているさまざまな対策を地道に継続していくことが必要ではないかと思います。
 また、これらの対策を進めるに当たっては、空き家にそのまま、あるいは空き家を改築し、または空き家を除却した後に新築するなど、そこに住んでいただきたいという思いを大切にしていきたいと思っています。そのためにも、空き家周辺の地域が生活に利便性があり、魅力のあるエリアかどうかも問われてきます。そのような意味で、行政だけでなく民間団体や地域の住民の御協力をいただきながら、空き家対策そのものを町の活性化や地方創生につながる取り組みにしていきたい、そういうふうに考えているところです。
○議長(新宮康史君)  西山一規議員。
○西山一規君  まとめとして、この月刊誌の中で非常にいい言葉だなと思ったのがありますので、御紹介したいと思います。
 関西学院大学の清水陽子准教授という方が記事を書かれておって、そのまとめの文章です。「空き家は、注目すべき課題であるとともに、発想の転換やこれまでの町のあり方を見直すチャンスでもあります。空き家であることを画一的に捉えるのではなく、状況に応じた対策や支援策を用意し、さらにそれを支える制度や仕組みなど、検討すべきことは多くあります。」この言葉に私は大変感銘を受けました。空き家に対して何もしなければ、どんどん危険空き家のほうに向かっていきます。より手前、川でいうと上流のほうの段階での的確な対応を望んで、大綱1の質問を終わります。
○議長(新宮康史君)  休憩します。
   午前11時10分 休憩
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   午前11時25分 再開
○議長(新宮康史君)  それでは、再開します。
 西山一規議員。
○西山一規君  では、大綱2、八幡浜市の将来像についてに移りたいと思います。
 まず、昨今人口減少が非常に大きな問題となっていろいろな調査が行われておりますが、現在の八幡浜市の長期的な計画としてはどのようなものがあるのか伺います。
○議長(新宮康史君)  政策推進課長。
○政策推進課長(垣内千代紀君)  お答えします。
 当市における主要な長期計画は、2016年度から2025年度までの10カ年のまちづくりの基本的指針を定めた第2次八幡浜市総合計画と、人口減少に歯どめをかけ、持続可能な地域をつくるために、人口の現状と2060年度までの将来展望、それらを実現するための2015年度から2019年度までの5カ年の目標や施策などを示した八幡浜市まち・ひと・しごと創生総合戦略があります。
○議長(新宮康史君)  西山一規議員。
○西山一規君  八幡浜市都市計画マスタープランというのは違うんですか。これは違う。そうか、所管によって違うということですか。
   (「構わんがな。聞けや」「聞いたらええのよ」と呼ぶ者あり)
 やらせてください。私もぱっと調べたところ、都市計画マスタープランというのがあって、おおむね20年ぐらい先までのプランがあったかと思いますが、それはこの長期の計画の中に入らないんでしょうか。
○議長(新宮康史君)  政策推進課長。
○政策推進課長(垣内千代紀君)  それについても、一つの長期計画に含まれます。
○議長(新宮康史君)  西山一規議員。
○西山一規君  わかりました。何となく、たくさんあってどうなのかなと、ビジョンとしては1つでぽんと長期のがあって、それの枝葉という形のほうがいいかなという気が私は今しましたけれども、それは十分検討はされているということで、わかりました。
 次に、人口や経済の推移予想、これは八幡浜市の状態ではどのようになっているのか伺います。
○議長(新宮康史君)  企画財政部長。
○企画財政部長(今岡 植君)  2018年3月末に公表された国立社会保障・人口問題研究所の推計人口では、2040年の人口が1万9,399人と推計され、2013年公表データをさらに下回っております。ただし、推計手法が具体的に公表されていないこともあり、今後地域の努力、全国的なトレンドの変化などで改善の余地はあるものと思っております。
 また、経済についてですが、人口減少が進行しますと、消費市場の規模縮小だけでなく深刻な人手不足を生み出して、事業の縮小、廃止といった状況が進み、地域経済も縮小していくことが懸念されます。当市としましては、基幹産業である農業、漁業等において消費者ニーズにマッチする農水産加工品の開発による高付加価値化や、国内外への販路拡大の促進などの取り組みにより、稼ぐ力や地域価値の向上を図り、人口減少下でも持続可能な地域をつくっていけるよう努力してまいります。
○議長(新宮康史君)  西山一規議員。
○西山一規君  特に人口の予想というか、将来の推移等はさまざまな手法があって、当然予想ですから、計算の仕方で変わってきたり、極端に言うと、このまま何もしなかったらこうなるよという数字がいろいろ出ているということであるかと思います。
 私もちょっとネットで調べたところ、未来年表というのがありまして、そこに2045年の八幡浜市の人口は現在から52%減少して1万6,773人になるというような予想が立てられているものがありました。これは、根拠が国立社会保障・人口問題研究所、こちらの資料をもとに導いた数字ということで、発表が2018年4月7日に行われたものということであります。
 いずれにせよ、将来的には半分とかそういった数字に近づいていくことが予想されると。ここで何とかしていかなければ、本当にこうなっちゃうよということになろうかと思います。
 そして、これからふえていくということは非常に難しい、どうしても減っていく、減りぐあいを減らすというようなことが中心になってくるかと思いますが、どちらにしても減少するというふうに見込まざるを得ません。人口がどんどん減少していく中で中心市街地の衰退を考えると、現在も中心市が非常にやばいなというような声が聞かれております。こういうことを考えると、コンパクトシティーに向けての取り組みを進めなければならないと思います。現在の八幡浜市のコンパクトシティーへの取り組みを伺います。
○議長(新宮康史君)  市長。
○市長(大城一郎君)  当市は、地理的に都市機能が集約された都市構造となっており、大きな魅力となる可能性を持っていると考えます。都市構造上の課題を分析し、中長期的に持続可能な都市経営をしていくことが必要とされていることから、平成29年3月にコンパクトシティーに関連する計画として、持続可能なコンパクトシティーの実現を目標とした八幡浜市立地適正化計画を作成しています。同計画では、居住誘導区域、都市機能誘導区域及び都市機能誘導区域に誘導すべき施設を設定し、地理的ポテンシャルを生かした効率的な土地利用や、市民と行政の協働による効率的なまちづくりを方針としております。誘導施設の一つとして、社会資本整備総合交付金、社総金と言われますが、などの国の財政支援を活用しながら、誘導施設を整備しております。現在、財政支援を活用し整備している誘導施設には、文化交流施設である(仮称)文化活動センターや、子育て支援施設である「だんだん」といった公共施設だけでなく、民間施設であるみなと湯などもこの社総金を活用して整備をしているところです。
○議長(新宮康史君)  西山一規議員。
○西山一規君  今市長に答弁いただいた内容ですけれども、その計画自体は将来として何年後までの範囲で考えられているのか、そういったところを伺います。
○議長(新宮康史君)  建設課長。
○建設課長(宮下研作君)  立地適正化計画は、2040年を目標にやっております。
○議長(新宮康史君)  西山一規議員。
○西山一規君  今から20年後という感じですね。合ってますね。約20年。
 私も持論がありまして、私としては50年後の絵を描くということが大事なんではないかと思っております。50年後といいますと、この場にいる人間はほとんど生きていません。そして、子供世代も現役を終えている可能性があります。
   (「誰もおらない、ここに」と呼ぶ者あり)
 はい、誰もおらんと思います。あ、一部いらっしゃる可能性がある方がおりますね。ただし、現役ではありませんね。
   (「それはわからんぞ」と呼ぶ者あり)
 現役の人もいるかもしれませんが、ほとんどいなくなっているというような状況です。そういった状況のときにどうあるべきかということを考えることが、私は非常に大事なのではないかと思います。
 この50年後を考えるということは、現在の利害関係を考えなくていいということになります。要は、今住んでいる人がここに道路をつけますよと言ったら、いや、わしはのきたくないとか、そういった状況が出てきますが、いや、それは50年後の話だから、あなたはおらんですよと、そのときに八幡浜市全体として見たときに、ここに道路があったほうがええやないですか、ああ、そうやなというような感じの像です。
   (私語あり)
 今後ろからいただきました、よその国ではあるぞという、確かに中国とか北朝鮮とか国家が先導してやるというのが、私も見ていると中国の深?市というのが30年前の映像がありまして、牛を引いた農夫が歩いている、荒野だと、そういった映像から、今はもう高層ビルが建ち並ぶITの中心になっていると、そういった都市もあります。八幡浜市も首長が頑張ればできるのかというと、ちょっと難しいところがあるかとは思いますが。ちょっと要らんことです。アドリブです。
   (「大丈夫、大丈夫。あんたよりおかしいわい」と呼ぶ者あり)
 と言ってると、どこまで読んでたのかわからなくなって。
 その50年後というのが、当然首長も何代も変わってると思います。自分も生きてないというような状況ではありますが、そういったところを目標にして考えるということが重要ではないかと思いますが、市長のほうで今50年後の八幡浜像について、何かどのようにか考えているのかどうかを伺います。
○議長(新宮康史君)  市長。
○市長(大城一郎君)  50年後の八幡浜像についての質問をいただきましたが、50年後は私も多分市長ではないと思います。はっきり言って50年後はわかりません。今から50年前、反対に50年前、1969年でありますが、そのときから現在を比べてみましても、さまざまなデジタル端末が発達しネットワーク社会となって大きく変化をした今のこの社会を、50年前に予想することは難しかっただろうと思います。今後もデジタル社会の進展、人体をめぐるiPS細胞等の研究、今では想像もできない新しいテクノロジーの出現などにより、世界は大きく変貌していくと思います。地球規模の気候の変化など、非常に懸念される部分もあります。ただし、人間は生物であり、食事をし、運動し、健康を維持し、文化的な活動を行うことでは何ら変わらない部分もあります。農業、漁業といった当市の主幹産業は、必ず必要とされます。また、古くから伝承、継承されてきた文化、慣習等、古きよきものを残しつつ、時代の変化に対応できる新しい取り組みに挑戦、チャレンジする人材を育成し、活気にあふれた八幡浜を実現したい、そのようになってほしいなと思っております。
 市の未来は、市民がつくり上げていくものです。現行の総合戦略は、平成31年度で終期を迎え、来年度次期の新たな総合戦略策定に取り組む予定であり、市民の皆さんとともに50年後も100年後も安心して住み続けられる持続可能なまちづくり、これを今から考えていきたいと思っております。
○議長(新宮康史君)  西山一規議員。
○西山一規君  確かに50年後の予想というのはなかなかつきません。今の発想で言えば、ここに片側2車線の道路がすぽんと通ってればすごく便利になるなとか、そういう発想が出てくるかもしれませんが、50年後には自動車自体使ってない、例えばタケコプターじゃないですけど、ドローンみたいな感じでひゅうっとピンポイントで移動できるというようなことになってるかもしれません。そういったテクノロジーの進化というのは当然あるかと思いますが、1つ重要なのは、人口はどうしても減っているであろうという予測になる。そうなると、今の八幡浜市は比較的コンパクトにまとまっているので、もともとがコンパクトシティーじゃないかというような発想もありますけれども、それにしても人口が半分になったとして、各インフラが今のような体制で維持できるかというようなところも考えていかなければいけないと思います。
 例えば下水であれば、人口が半分になったら収入も半分になる。維持管理費が半分になるかというと、そうではないです。ある程度金額はかかるので、どんどん維持が難しくなっていく。配管等もぽつんとその先に2軒があって、そこが使ってるだけとか、そういったもののために維持をしなければいけない、そういったものも考えると、住居はある程度集まった状況で将来の像を描かなければいけないのかなと。それも、中心に集まるというのも一つの方法ではあると思いますが、コンパクトシティーの理想図というのが何種類かあるようで、道沿いに家が集まるというものとか、拠点をつくってそれを道でつなぐとか、そういった何種類かあるので、八幡浜市としてどれがいいのかというのは、またそれぞれの考え方があるかと思います。
 50年後の町を考えた場合は、先ほども言いましたけど、現在住宅のところ、それの上も理想的な道路を引き直すということも考えとしては可能ではないかと思います。
 そして、商店街に関しても、店舗と住居を別々にして、お店はお店だけで新しい店を開く、そういった新陳代謝がスムーズにいけるというようなことも考えられるかと思います。
 さっきもちょっと言いましたけども、各地区の住居エリアもある程度集約をして絞り込んで、行政サービスも効率的に行うということも必要かと思います。
 そして、これもインターネットで調べてみたら、ちょっときついタイトルで、「コンパクトシティーはなぜ失敗するのか、富山、青森から見る居住の自由」というような記事がありました。
   (「富山は成功例」と呼ぶ者あり)
 さすが。後ろから声がありました。富山は成功例として紹介されております。そのコンパクトシティーの取り組みがどんどん進められて、先進市として注目を浴びているところです。
 実は、青森市はコンパクトシティーの構想にずっと取り組んでいましたが、市長が交代したことによって白紙撤回されたという例があります。このように、首長がかわると次の政権ではひっくり返されるという危険が潜んでおります。そして、私としては、そういったことにならないためにも、しっかりしたビジョンを市民も含めて皆様で考えた共通のビジョンというのを持って、そしてそれを絵に描いたりジオラマ模型とかにして、こういうのを理想としてますよというのを形に残すのがよいのではないかと思います。
 この点については、市長の御意見をまた伺いたいと思います。
○議長(新宮康史君)  市長。
○市長(大城一郎君)  まちづくりは、その都度その都度市長が考えていくことだと思いますが、それは市民の意識を取り上げて、市民がつくる、先ほども申しましたが、市民がつくり上げていくものということで、将来を見据えていくべきものだと私は思っております。そういった意味で、過去に私も市長選挙に出馬をして、いろいろな公約も掲げてきました。できなかった公約もありますし、できた公約もあります。振り返ってみますと、今港の再整備事業、これも前市長のときから港を新しくやりかえていかなければならないというようなこともありましたけど、その構想では人が集まりにくいんじゃないかということで、今のみなっとですが、こういったところをゼロからやり直すというようなことを言いながら、市民に政策の提言をしてきました。そういったところが市民の皆様方の共感を得て、市長になれたんじゃないかなというふうに思っておりますし、やはり市民がそういった政策を十分に理解した上で、私たちがこの町をつくっていくということがいいんじゃないかなというふうに思いますし、今から50年先にわたってジオラマをつくっていても、時代が変わっていけば古い考えは途中途中で、その世代世代で変わっていく、変化が起こってくるものだと思います。時代の変化に対応したまちづくりをしないと、そのジオラマのとおりにいくものでは、必ずしもそうではないと思いますので、その世代世代で市民の方々の考えをしっかりと聞いたそのときの首長がしっかりと政策を進めていく、これが最良のまちづくりになるんじゃないかなというふうに思っておりますので、今から50年、100年先のジオラマというのは想像がつかないと私は思います。
○議長(新宮康史君)  西山一規議員。
○西山一規君  実際に首長を選んだり、議員もそうですが、選ぶのは市民です。市民の考えが反映されたのがこの議会ということになろうかと思います。
 ただし、私が思うのは、市民の判断というのがいろいろ、例えば現首長が何かをやったときに、あれは首長の私利私欲のためにやっとるんじゃないかとか、そういった疑惑を持ったりする人がゼロではないということがあるかと思います。そういった気持ちを持ったり、次の首長候補が市民に向けて何か聞き心地のよい市民受けを狙った公約をされて、それに流されるというようなことで次の首長が決まるということも可能性としてはあるかと思いますので、各市民一人一人が八幡浜市の向かうべき方向をしっかりと持って、ビジョンを持って、それと照らし合わせて、この首長の言ってることは正しい、正しくない、そういった判断ができるものが必要ではないかと思います。そうすることによって、八幡浜市の市民全体が将来に向けて後悔をしない判断ができるのではないかと思います。
 最後、もう終わりますけど、しっかりした長期ビジョンに向かってこの町が発展していくことを強く望みまして、私の質問を終わります。

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