公開日 2022年01月12日
〔竹内秀明君登壇〕
○竹内秀明君 私は、一般質問通告書に従いまして、大綱3点質問をいたします。
大綱1、海再生活用事業プロジェクト立ち上げについてでございます。
おさかな牧場シーロード八幡浜が平成11年7月に開園し、今年度で20周年を迎えることとなりましたが、平成27年9月にレストラン営業を終了し、平成26年度から外釣りのみの営業となりました。生けすの撤去や浮消波堤の破損などにより釣り場が減少しております。それでも30年度は外釣りの入場者が3,694人と、前年度よりも若干ふえているとお聞きしました。また、指定管理は令和元年度をもって打ち切るとも聞いております。今後の地域おこしにつなげるためにどのような事業を考えておられるのかお伺いします。
今後のシーロード八幡浜を継続するために何が必要であるか考えたとき、さまざまな問題が浮かんでまいります。みかんと魚のまち八幡浜とよく言われますが、魚がすむ海中、海底まできれいにすることが大切であると考えます。
今年度に入り、2月、3月、4月と海底ごみ海岸漂着物等対策協議会のメンバーで許可をもらい、向灘の長早突堤の前の海に潜り海底ごみ調査を行いましたが、不法投棄ごみが多く見られました。ごみの種類は、エアコン、室外機、タイヤ、テレビ、レンジ、空き缶、弁当トレーなど、まだまだ数え切れないほどの不法投棄ごみがありました。
こういった調査をするにはダイバーが必要になります。でも、いまだに私たちの地域では潜れない、海は自分たちのものだと主張し、遊漁者、ダイバーと一部の漁業関係者とのトラブルが発生しています。原因の一つとして、不法投棄した海ごみの発覚を恐れる者もいると言われます。このごみによってマイナスイメージと海ごみ問題を隠そうとする意識が強くなっています。
反対に考えると、こういった海底ごみ調査、撤去活動をすることによって、美化、環境意識が高いまちづくりを逆にPRできるのではないでしょうか。いかがでしょうか。そのためには、定期的なモニタリングが必要と考えます。
近年、温暖化が進み、2035年には西日本のサンゴ礁化になると言われております。こうなると、観光にはプラスとなりレジャーダイバーが多く訪れるのではないでしょうか。
最後に思いがあります。今のシーロード八幡浜の西側に白砂の人工ビーチをつくり、その前には、鉄製またはコンクリート製の魚礁を設置することで、魚もふえ、サンゴ礁が見られ、ダイバーがふえ、ビーチには人が集まり、レストランの復活など、誘客にふさわしいと思います。そのために海再生活用事業プロジェクトを立ち上げていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
次、大綱2、市内ごみ集積の問題点について。6月の一般質問で同僚議員もごみ問題を問われておりましたが、今回私からも幾つか質問させていただきます。
八幡浜市内で出されている一般ごみには、大きく分けて家庭ごみと事業系ごみがあります。八幡浜の家庭から排出されるごみは有料のごみ袋等で集積場に出され、回収されています。そして、事業活動から排出されるごみは、産業廃棄物、事業系廃棄物として運搬処理されています。もちろん、事業活動に伴って排出されたこれらのごみを家庭用のごみ集積場に出すことは不法投棄となり、これは法令違反です。この2つのごみは、費用負担の大きさも違います。しかしながら、実際には集積場には、これと疑うごみが実際に出されていると市民の声を聞きますが、確たる証拠もなく、困っているようです。
市が回収を委託する家庭ごみと許可業者が回収する事業系ごみを委託業者が実際の集積場で収集運搬し、処理することもあり得ないことではないと想像できます。こうしたことを防止するために市としてどんな対処をされているのか伺います。
また、私が利用する道路沿いでよく見かける光景なのですが、ごみ集積場には、ごみを入れる鉄製のかごと道路上の端のほうにネットを利用した集積場があります。この後者のほうでごみ収集日の前日から出されているごみを夜間または早朝に小動物やカラスに荒らされ、それが収集時間まで路上に散らばっているのを見て、どうにかならないものかと思います。こういう声は何年も前から聞いております。しかしながら、どこの誰が出したごみなのか、これも確たる証拠もない。これらを限られた時間内で収集委託業者が清掃し、収集に戻る作業をしているそうです。各地域に鉄製のかごを設置できればよいのですが、確保できる土地などの問題もあり、大変だとも思います。
現在、当市では回収日の朝8時までに集積場に出すようになっているかと思いますが、これらの全てを踏まえて当市の対応を伺います。
そして、分別についても、まだまださまざまな問題があるようです。これは6月の同僚議員の質問内容が重なる部分もありますが、対応をお願いしたい理由からお許しください。
例えばこういったお話を市民から聞きました。燃えるごみの中に瓶や缶がまざったものが集積場に置いてあるのをよく確認されるようです。中には丁寧に瓶などを包み込み、袋の真ん中に入れているのもあったようです。こんなに手間をかけるのなら分別すればいいのにと思ったそうです。しかしながら、回収時間を過ぎて通りかかってみると、それらもきれいに回収されている。これでは、いつまでもマナー違反をする人が減らないのも当然であるといったことでした。
市から委託を受けた業者が、違反ごみもそうでないものも回収してしまうと、集めていったのだから問題ないだろうという話がその人の周りの人たちにも認知されてしまう。こうなると、市内のごみ問題が大変なことになります。委託業者も一個一個確認することはできませんが、もし違反ごみを確認したら注意、警告のシールを張りつけ、その場に置いてもらい、集積場付近の住民もいつまでも回収してもらえないと困ると思いますが、地域の方も一緒になり環境美化の意識を高めてもらいたいと思います。こういった問題を当市としてどのように対応されるか伺います。
話は少しばかりそれますが、若手芸人をされている傍らごみ清掃員のアルバイトを6年間されている滝沢秀一さんという方の本にこう書いてありました。
集積場が汚いということは、管理が行き届いていない地域ということ。互いが互いに余り興味がない象徴。ごみ清掃員として常々感じているのは行儀、人柄は末端にあらわれる。ごみだけでなく一つのルールを守らない人は、他のルールも守らない人が多い。引っ越しを考えているとき、僕は必ずごみ集積場を見るようにしていると。
移住・定住を推進している八幡浜市として、これは一つのバロメーターになるかと思います。住みよい八幡浜市に市全体で考える必要があることではないでしょうか。強く要望しておきます。
大綱3点、国土強靱化地域計画についてであります。
日本はたび重なる大災害により、さまざまな被害がもたらされてきましたが、災害から得られた教訓を踏まえて対策が強化されてきました。
1959年の伊勢湾台風は、台風災害としては明治以降最多の死者、行方不明者数5,098名に及ぶ被害が生じました。この災害を契機として、今日の我が国の防災対策の原点になっている災害対策基本法が制定されています。1995年の阪神・淡路大震災では、家屋倒壊で家の下敷きになった人の多くが近所の人々によって救出され、自助、共助の大切さが確認されました。また、2011年の東日本大震災では、これまでの防護という発想によるインフラ整備中心の防災対策だけでは限界があることが教訓として残りました。
このような想定外とも言える大規模自然災害の歴史を振り返ると、これまでさまざまな対策を講じてきたものの、甚大な被害により長期間にわたる復旧復興を繰り返してきました。これを避けるためには、とにかく人命を守り、また経済社会への被害が致命的なものにならず、迅速に回復する強さとしなやかさを備えた国土経済社会システムを平時から構築するという発想に基づき、継続的に取り組むことが重要とされています。
強さとしなやかさを持った安全・安心な国土、地域、経済社会の構築に向け、計画、実行、評価、改善のPDCAサイクルを繰り返し見直しながら国土の健康診断を行い、国土の強靱化を推進しなければいけません。
また、取り組みとして、ソフトとハードの組み合わせ、平時にも有効に活用できる工夫、住民、民間企業とも連携するなど、工夫しなければなりません。
当市においても昨年の豪雨災害で、復旧復興できていない箇所がまだ見られます。一日も早い復旧復興を願うばかりであります。
令和元年8月までの国土強靱化地域計画の策定状況ですが、都道府県は全団体で計画策定済みであります。また、全国で115市区町村が計画策定済み、全国で114市町村が計画策定中(予定含む)であります。愛媛県においては、県と大洲市が策定済みでありますが、当市においては、この国土強靱化地域計画の策定状況はどこまで進んでいるのか伺います。
以上で一般質問を終わります。
○議長(石崎久次君) 訂正してください。そこからでいい。訂正してください。
○竹内秀明君 今の一般質問を終わりますの言語を取り消しいたします。
○議長(石崎久次君) 市長。
○市長(大城一郎君) 竹内議員の大綱1、海再生活用事業プロジェクト立ち上げについて、おさかな牧場シーロード八幡浜の今後についてをお答えいたします。
おさかな牧場シーロード八幡浜は平成11年に開業をしておりまして、事業費約18億円で整備をしました。当市の数少ないレジャー施設として親しまれてきましたが、実質的な赤字が続いていたことから、平成25年度末で釣り堀やお魚直売所を廃止、平成26年度には帳簿価格と商品在庫との差額を損失計上をしました。また、平成29年度から今年度にかけては、浮消波堤を約4億円かけて改修しているところです。
現在、宇和海文化都市開発株式会社が安定した需要のある外釣りに特化した経営に努めていますが、平成11年の開業当初から平成25年度までは毎年約1,400万円を委託料として市から支出、平成26年度から平成28年度までは約370万円、平成29年度からは約480万円を指定管理料として市から支出をしてきましたが、9年連続の赤字を計上しており、累積欠損金は約4,500万円で、資本金も毀損している状況です。
資金が枯渇することも懸念されていることから、8月の臨時議会でも御説明しましたように、市の方針としては、今年度までで指定管理を打ち切り、来年度から市で外釣りを中心とした施設として管理する予定です。具体的な施設の利用方法についてはこれからの課題になりますが、現段階では根強い人気のある外釣りに特化した施設として、今後、例えば釣り愛好家の方々を中心とした運営組織体を立ち上げるなど、研究をしながら存続させる、また管理棟などの利用については、民間などの利用の希望があればお貸しすることなどを主に考えていきたいと思います。
以上です。
その他の質問に対しましては、副市長並びに担当の部課長から答弁をさせます。
○議長(石崎久次君) 副市長。
○副市長(橋本顯治君) それでは、竹内議員御質問のうち、一番最後のところ、国土強靱化地域計画について、当市の策定状況についてお答えをします。
強くしなやかな国民生活の実現を図るための防災・減災等に資する国土強靱化基本法は、平成25年12月に施行され、これをもとに平成26年6月に国土強靱化基本計画が策定をされました。この法律では、県と市町村は国土強靱化に関し、国との適切な役割分担を踏まえて、その地域の状況に応じた施策を総合的かつ計画的に策定し及び実施する責任を有すると定められています。南海トラフ巨大地震や大型台風、集中豪雨などの大規模災害のリスクを踏まえ、地域における強靱化の施策を総合的かつ計画的に推進するためにも、当市に合った国土強靱化計画を策定する必要があります。
進捗状況についてのお尋ねですけれども、現在、既に策定している愛媛県、大洲市を参考に計画策定の体制、スケジュール、内容等について調査研究を行っているところであります。国土交通省の説明会なんかにおきましても、この計画に具体的に記入されている事業について採択を優先的に扱いたいといった趣旨のお話も受けております。これから内閣府による説明会も予定をされていますので、国、県の基本計画の内容を再度確認するとともに、まだ策定してない近隣他市町の動向を見ながら早く作業を進めていきたいと考えています。
○議長(石崎久次君) 水産港湾課長。
○水産港湾課長(倭村祥孝君) それでは、大綱1の2点目、美化、環境意識が高い街づくりのPRについてお答えします。
海底ごみについては、海底ごみ海岸漂着物等対策協議会の方々でことしに入って3回海底ごみの調査や回収を行っていただきました。毎回、大量の海底ごみを引き上げていただいており、大変感謝をしております。
世界的にもプラスチックごみなどによる海洋汚染が深刻な問題になっている状況で、海を大切にしていく教育や意識が幅広く根づくことは大切であり、市としても可能な範囲で活動を支援していきたいと思います。
漁業関係のごみも多いので、漁業関係者の理解も必要ですが、ごみの調査や撤去活動に対しては一部に理解を得られていない状況もあります。
協議会の当市での活動実績も、まだ数回であることから、今後も継続されることを期待しますとともに、市としてもその活動等を市民に広くPRしていきたいと考えています。
以上です。
○議長(石崎久次君) 産業建設部長。
○産業建設部長(菊池司郎君) 大綱1の海再生活用事業プロジェクト立ち上げについてお答えをします。
人工的な海浜については、近くでは伊方町のムーンビーチ井野浦、伊予市ふたみシーサイド公園、西予市のカッパビーチなどが思い浮かびますが、今のところ、八幡浜市においては人工海浜を整備する考えはございません。海の自然としての景観、現況を生かしながら活用していくことが大切と思います。
現段階では、先ほど市長からも申し上げましたように、市内外の釣り愛好者を考慮した上で、大きな投資にならない範囲で施設を維持していきたいと考えております。
以上です。
○議長(石崎久次君) 生活環境課長。
○生活環境課長(山本 真君) 大綱2、市内ごみ集積の問題についての1番、ごみ集積所への事業系廃棄物の排出についてお答えします。
現在、市が直接収集しているごみは、家庭の日常生活に伴って出る家庭系一般廃棄物のみであり、各地域にある家庭用ごみの集積所へは、事業活動に伴い発生する事業系一般廃棄物及び法令により処分方法が定められた産業廃棄物を出すことはできません。廃棄物の処理及び清掃に関する法律においては、事業者はその事業活動に伴い生じた廃棄物をみずから適切に処理する責任を有することとされております。しかし、収集時において、家庭ごみと一緒に指定ごみ袋に入れられた事業系ごみが出た場合、見分けることは大変難しく、現地で適宜判断しながら対応している状況です。悪質な事案があれば、報告を受け、対応したいと思います。また、排出事業者責任について、産業廃棄物を所管する八幡浜保健所とも連携を図りながら、市内の事業所への啓発に努めてまいりたいと思います。
続きまして、大綱2の2、ごみ出しの時間厳守の徹底についてお答えします。
ごみの出し方については、回収日当日の8時までに出すこととしております。燃やすごみの場合は、生ごみ等が含まれるため、人けのない夜間に出すと動物による被害を受けやすく、その結果、ごみが散乱し、周辺環境が悪化するほか、片づける人の手間が発生します。また、地域の要望により、カラスよけネットの貸し出しや、それでも対応ができない場合は鉄製のかごに変更し、対応を行っております。議員御指摘のとおり、ごみを出す時間の厳守が最も効果が高いと考えられます。小動物やカラスなどの被害に遭う時間を最小限にするためにも、当日の朝の適切なごみ出しルールを周知徹底し、啓発にも改めて取り組んでまいりたいと思います。
なお、それでも頻繁にごみが荒らされる状況が続く場合は、周辺住民の方の御意見をお聞きしながら一緒に対策を検討させていただきます。
以上です。
○議長(石崎久次君) 市民福祉部長。
○市民福祉部長(山﨑利夫君) 竹内議員御質問の大綱2、市内ごみ集積の問題点についての3、ごみ分別マナーの徹底についてお答えをいたします。
現在のごみ分別方法については、開始から10年以上が経過し、市民にもごみの減量化と資源化、リサイクルの意識も浸透していると感じております。また、毎年3月の広報にごみ出しカレンダーを全世帯へ配布しているほか、分別ガイドブック等については市ホームページへデータを掲載し、市役所窓口や公民館等にも冊子を配備しております。新規転入者には、手続の際に個別説明も行っております。このような中、議員御指摘の悪質なごみ出しのマナー違反につきましては、収集の際に違反内容を示した赤い警告シールをごみ袋に張りつけ、そのまま回収しないこととしております。日数が経過しても改善がされない場合には、ごみの内容物の調査や周辺住民へ聞き取りを実施し、排出者の特定を試み、直接指導を行うこととしております。たった1人のごみ出しマナー違反が、周辺住民や通行人に不快感を与え、その地域全体のイメージ低下にもつながることを広く啓発してまいります。
以上です。
○議長(石崎久次君) 竹内秀明議員。
○竹内秀明君 大変難しい問題であります。ごみに関してはそう思います。
また、市長の答弁のように、お魚牧場シーロード八幡浜は外釣りを中心として市内外に広くPRしてもらい、もっと入場者をふやす施策を考えてもらいたいと思います。また、管理棟なども広くPRし、ぜひとも民間などに有効活用してもらいたいと思います。
また、海ごみの問題ですが、拾うだけではなくなりません。小・中学校に出向き、現在の八幡浜の海ごみの実態をわかってもらい、海についての教育等もする必要があるのではないかと思います。また、環境意識の高いレジャーダイバーなどを誘客することも視野に入れて、これから先、この町で住みたい、この町で子供を育てたい、この町に観光に訪れたいと思える港町八幡浜に向けて、今回の質問した内容はいろいろ大きなプロジェクトになると思いますが、また今後検討していただけたらと強く要望しておきます。
市内ごみ集積の問題については、とにかくマナーの問題でありまして、この問題はどこの市区町村においても抱えてる問題でありますが、八幡浜全体としてこの問題に取り組めるような働きかけをより一層努力しなければならないと私自身も思います。
最後に、国土強靱化地域計画についてでありますが、特に昨年発生した7月豪雨災害により、今も復旧がなされていない森林の倒木であったり、砂防ダムにたまっている堆積物など、また県道などの仮復旧部分など、いま一度昨年と同様の災害が起こるのではと考えると、さらに被害が拡大すると思われる二次災害、早急なる復旧を国、県に求めるべきではないかと思います。さらには、数日前に関東地方に上陸した台風15号の被害を考えると、電柱の地中化への早期実現、老人介護福祉施設の停電により亡くなられた方がおられる現実を考えれば、市内老人介護施設等への自家発電設備の設置義務化、それに伴う国への補助金の支出要請など、災害が起こる前の準備と心構え、災害が起きた後の速やかな復旧、復興態勢の構築を行うためにも、この国土強靱化地域計画の国への要望を行うことを私は強く理事者の皆さんに申し上げ、私の一般質問を終わります。