一般質問(一問一答方式) R1.9 遠藤綾 議員

公開日 2022年01月12日

〔遠藤 綾君質問席へ移動〕

 

○遠藤 綾君  私は、大綱3点についてお伺いいたします。市長並びに理事者の皆様には、市民にわかりやすい誠意ある御答弁をお願いいたします。
 大綱第1、防災訓練のあり方と住民避難計画の改定についてであります。
 まず、1点目、実情に合った多様な想定で、さらにリアルな防災訓練をという質問であります。
 これまで余り大きな災害がなかったところでも、近年、予想外の大きな災害が多発しています。大災害はいつどこでも起こり得ることが明らかになりました。地域や御近所等のつながりや職場、学園、施設ごとの避難訓練の方法などを再確認し、全ての市民の安全を守れるよう、さらにリアルな避難訓練となるよう質問いたします。
 まず、1点、ことしの9月1日に行われた防災訓練についてです。
 今回の訓練は、どのような目的と想定で行われたのでしょうか。また、どんな体制や連携で取り組まれましたでしょうか。市内全域が参加したのか、参加地域や人数、また防災訓練の成果をどのように考えていますでしょうか。
○議長(石崎久次君)  総務課長。
○総務課長(井上耕二君)  八幡浜市防災訓練は、各地区自主防災会が主体となって、自分の命は自分で守る自助、地域で協力して助け合う共助の向上を目的に、地域の特性を取り入れた独自企画の訓練を実施しております。今回の被害想定につきましては、愛媛県発表の南海トラフ巨大地震の被害想定であるマグニチュード9.0、当市の最大震度7を前提に、逃げることを基本とする訓練を毎年市内全域で実施しています。今年度も17地区全ての自主防災会で実施され、市内全域で約7,700人が参加しました。訓練の成果につきましては、現在各地区自主防災会に確認をしている段階であり、確認後、検証したいと考えております。参考としまして、昨年度の訓練では、避難時間が年々短縮できている、女性の参加者が多くなったなどの意見や同じ人が参加している、高齢者等の避難が難しいなどの反省がありました。
 以上です。
○議長(石崎久次君)  遠藤 綾議員。
○遠藤 綾君  ことしの防災訓練は、例年と違う新たな想定や取り組みなどはあったのでしょうか。今後これらを変えていくお考えはありますでしょうか。
○議長(石崎久次君)  総務課長。
○総務課長(井上耕二君)  今年度につきましても、例年同様の巨大地震及び大津波を想定し、沿岸部は津波からの避難、山間部は土砂災害からの避難訓練を行いました。各地区自主防災会からの意見として、毎年同じ訓練を行うとマンネリ化してしまうとの声をよく聞きます。しかし、市としましては、被害想定の最も大きい南海トラフ巨大地震から人的被害をゼロにするために訓練を継続しています。訓練でできることしか、いざというときにはできないと考えており、体で覚えるくらいに繰り返し訓練を実施しているところでございます。
 以上です。
○議長(石崎久次君)  遠藤 綾議員。
○遠藤 綾君  南海トラフ想定の山間部では土砂災害、沿岸部では大津波の想定、そしてこれを訓練を続けていくというお考えということです。
 私も、南海トラフ巨大地震で想定の訓練に異議を唱えるつもりはありません。そこから派生するさらにさまざまな災害、また台風による豪雨災害も昨年ありましたし、ことし9月の千葉の災害のように暴風が電柱をなぎ倒して大停電で何週間も電気がとまる、そういう災害もあります。ですから、南海トラフに派生するさまざまな災害、そして最近起こっているさまざまな災害、そういった災害にも対応できる多様な訓練をすべきではないかと考えております。
 それで、私の住む松柏地域では、近くの集会所などに集まり、点呼の後、その後、小学校の体育館で消防士の指導のもと、けが人の運び方、応急手当ての仕方、倒れてる人への対応、人工呼吸や胸部圧迫、AEDの使い方などを教わり、災害への心構えなどとても参考になりました。他の地域ではどのような訓練をしていたのか、何か印象的な訓練がありましたら教えてください。
○議長(石崎久次君)  総務課長。
○総務課長(井上耕二君)  松柏地域を含む千丈地区とほぼ同様の訓練が多くなっているのが現在の状況でございます。他の地区の訓練内容としましては、災害への備えとして地区の名簿やカードづくり、南海トラフ巨大地震や土砂災害等の啓発ビデオ研修、初期消火、救助訓練、避難経路、避難場所、危険箇所の確認、土のうの作成、炊き出し訓練、防災講演会などを行っております。
 以上です。
○議長(石崎久次君)  遠藤 綾議員。
○遠藤 綾君  他地域の経験を交流する機会というのはなかなか一般市民にはないので、こういう経験をぜひ共有できる場を設けていただけたらと思うんですけれども、私も今回の防災訓練に参加して、昨年7月の豪雨災害を経験したことで、以前よりも自分もほかの参加者もより真剣に取り組んでいたというふうに感じました。しかし、まだ訓練のための訓練といった感じもあると思います。その方が幼児なのか、小・中高生なのか、勤め人なのか、そういった属性によっても、また災害の種類や時間帯、場所によっても、避難において注意するべき点が変わってくると思います。
 これは例としてお伝えしますが、ある自治体の幼稚園の避難訓練では、大津波の想定で、すぐに子供たちを安全な高台に避難させ、親は幼稚園ではなく避難先に子供を迎えに行くという訓練をしているところがあるそうです。東日本大震災で、小学校の対応によって生死を分けた場合があることを見ますと、こういう訓練は必要かもしれません。また、現在の集合場所や避難所までの道の点検、実際の災害のとき果たして安全か、ハザードマップを確認しながらみんなで話し合ったり、実際に避難所に向かいながら点検してみる、そういった訓練方法もあるかもしれません。
 伊方町では、9月1日の訓練で、皆さんヘルメットと非常用持ち出し袋を背負って訓練に参加したそうです。当市でも訓練の際、1人1つ非常用持ち出し袋を持って訓練に参加することを推奨していただけたらと思います。まだまだ非常用持ち出し袋を用意している家は多くないと思います。市販のリュックでなくても構わないと思います。いざというときに持って出たいものを何かの袋に入れて、いつでも持ち出せるところに準備しておく、それを持って訓練に参加するよう呼びかけていただけたらと思います。土のうや段ボールなどの備えがあれば、床下浸水を防いだりといった行動がとれるかもしれませんし、地域でも話し合い、いざというときの備えに何が必要か確認したり、訓練内容も年々進化させていけるよう、市としても自主防災会などを指導していっていただけたらと思います。消防や医療などとも連携して、よりリアルな災害、事故の想定で、実効性の高い防災訓練を行うべきだと思いますが、どうでしょうか。
○議長(石崎久次君)  総務課長。
○総務課長(井上耕二君)  八幡浜市防災訓練につきましては、各自主防災会により計画されておりまして、その自主防災会の役員や防災士を中心に地域独自の内容で実施されているところが現状でございます。現在は、愛媛県や地元消防本部等と連携をしながら、年間を通して役員や防災士への研修を開催し、自主防災会としてのスキルアップを図っているところでございます。今後も、自主防災会との意思疎通、連携強化を図りながら、より実効性の高い防災訓練となるよう協議検討していきたいと思います。
 以上です。
○議長(石崎久次君)  遠藤 綾議員。
○遠藤 綾君  よその自治体の先進事例を学びながら、さまざまな避難訓練を工夫していっていただけたらと思います。今回は全市を挙げての年に一度の避難訓練ですけれども、総務産業委員会の研修時に紹介した出前防災講座というものがありました。その属性に合わせた小規模の避難訓練、そういった方法との組み合わせも検討いただき、市民の防災意識をより高めていっていただけたらと思います。
 次に、高齢者や障害のある方で支援が必要な方たちは、地域の避難所では対応し切れない方があると思います。そういった方たちが避難する福祉避難所は、以前は保健センターだけでした。とても足りないと思います。各地の安全性の高い福祉施設を福祉避難所に指定する考え方もあると思います。現在、当市はどうなっていますでしょうか。
○議長(石崎久次君)  社会福祉課長。
○社会福祉課長(河野久志君)  お答えします。
 福祉避難所は、保健福祉総合センターに加えて、本年4月に養護老人ホーム湯島の里、養護老人ホームあけぼの荘、障害者施設いきいきプチファーム、保内保健福祉センターの4カ所を新たに指定しております。今後さらに民間の社会福祉施設と協議を行い、福祉避難所の追加指定を検討しているところでございます。
 以上でございます。
○議長(石崎久次君)  遠藤 綾議員。
○遠藤 綾君  耐震性の問題も重要だと思いますし、常駐スタッフがちゃんといるということも条件かと思います。そして、障害者の方にも福祉避難所がどこにあるのかまだまだ知られてないという現状があるようです。この福祉避難所の場所もそうですが、自分が住んでいる地域以外の避難所がどこにあるのかわからない方も結構います。仕事や買い物などで外出している先、突然災害に遭遇するかもしれません。ましてや、市外から来た方、外国人の方にとったら、なおさらわからないと思います。ですから、いざ災害が起こったときに、どこにいても誰もが避難所の位置が一目でわかるように、周知の仕方をもう少し工夫していただきたいと思うのですが、どうでしょうか。
○議長(石崎久次君)  総務課長。
○総務課長(井上耕二君)  お答えします。
 避難所の周知についてですけれども、市指定の避難所は毎年見直し、修正等を行っておりまして、今年度は85施設、116棟を指定しています。それぞれの避難所には看板を設置しており、避難所情報につきましてはホームページや防災アプリ等で最新の情報を掲載しています。また、各世帯に配布しておりますハザードマップにも掲載をしております。指定避難所は、災害が発生するおそれがある場合に開設することとしており、最初に24カ所のみを開設して、市職員等を配置しております。開設する際は、防災行政無線で地区単位に必ずお知らせすることとしており、防災メール、防災SNS、ホームページのほか、テレビのデータ放送内の防災情報等でも確認することができます。
 なお、避難所とは別に、命を守るために一時的、緊急的に避難するための場所として、屋内、屋外を問わない避難場所を指定しており、津波や土砂災害など災害の種類や規模により開設場所が異なりますが、市民スポーツパークなど市内に163カ所を指定しています。
 以上です。
○議長(石崎久次君)  遠藤 綾議員。
○遠藤 綾君  既にいろいろ設定はされているということですが、まだまだその場所について知っている市民というのは十分ではないと感じます。さらに周知をしていただき、アプリの存在など、防災訓練などでお知らせするとか、外人向けの案内をつくるなど、さらなる周知の工夫を要望したいと思います。
 次に、2番、原発の重大事故時の住民避難訓練について伺います。
 原発の重大事故に備えた当市の住民避難計画を地域防災計画、国民保護計画とともに今年度改定予定と聞いています。ことしの6月議会の私の一般質問への答弁で、避難退避時、検査場所及びその経路等についての記載をするとともに、社会福祉施設入所者についてはあらかじめマッチングした避難先へ退避すること、また平成28年度に松山市が広域避難者受入計画を策定したことを受け、行政区ごとに割り振られた広域避難所を記載することなどを盛り込む予定と回答されています。
 そこで、お聞きいたします。
 1つ、安定ヨウ素剤の事前配布を市から県に要請しておられると思いますが、まだ実現していない状態です。もしこのまま事前配布ができないまま重大事故が起こった場合、安定ヨウ素剤をいつどのような手段で誰が使用できる人に配布し、適切なタイミングで使用を指導するのか、アレルギー等で使用できない人に誤って渡ることがないよう、どのような手続をされるのか、お伺いいたします。
○議長(石崎久次君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  安定ヨウ素剤の事前配布についての分でお答えします。
 八幡浜市伊方発電所からおおむね5キロから30キロ圏内のUPZに位置しており、安定ヨウ素剤は国から指示があった場合、緊急配布することになっています。安定ヨウ素剤の配布は、一時集結所において原則として医師が関与して行うべきとされており、医師が関与できない場合には薬剤師の協力を求めるなど、状況に応じて適切な方法により実施することとなっています。配布対象者については、ことし7月に原子力災害対策指針等が改正され、妊婦、授乳婦及び未成年者を優先すること、及びWHOガイドライン2017年版において40歳以上の者への効果はほとんど期待できないとされたことから、原則40歳未満の者を対象とすることとなり、服用の時期は国が原子力施設の状況や緊急モニタリング結果等を勘案し、指示をすることになっています。市としましては、屋内退避指示発令中であってもやむを得ず外出することで被曝する場合や災害時の混乱などにより一時集結所で対象者に十分配布できない場合も想定されることから、事前配布に向け、これまでもさまざまなところでその趣旨を申し上げ、現在も県と協議を行っているところですが、原子力災害対策指針に当てはまらないとの理由から実現には至っていません。
 今、遠藤議員の御質問では、この状態で事前配布ができないまま事故が起きたときにどのような指導をするのかというお話がありましたけれども、これは仮定の話でありまして、市としてはその場合に、そのときの状況によって最善の策を考えなくてはいけないと、そういうことであります。
 以上です。
○議長(石崎久次君)  遠藤 綾議員。
○遠藤 綾君  そのときに起こってみて最善の策を考えるというお答えですか。とても混乱した状況で、医師の関与、そして薬剤師の協力を得て、そして安定ヨウ素剤を配布する、そして適切なタイミングで服用していただく、それはそのときになってみないとわからないという面も確かにあるとは思いますが、例えば、特定健診などのときにこの安定ヨウ素剤を飲むのに適切な人なのかどうかということを前もって知らせておくということも1つの手ではないかというふうに思いますが、こうなったらこうなるということをある程度やっぱり今回の計画に盛り込むべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(石崎久次君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  当市としては、基本的に安定ヨウ素剤を必要な人には事前配布しておくべきだという考えがあるということは、これまでも申し上げているとおりであります。ただし、現在、国、県と協議中で、原子力災害対策指針に当てはまらないということから実現に至っていないという状況を踏まえますと、現段階で市としてこれこれこういうふうにするべきだということはなかなか申し上げにくい。基本的には、市の基本的な考えどおり、事前配布を必要な人にはしておくべきということで、市としては国、県とさらに頑張って協議をしていきたいと思います。
○議長(石崎久次君)  遠藤 綾議員。
○遠藤 綾君  現状ではそういうことだというお答えでした。わかりました。
 では次に、検査場所という言葉を答弁の中でもおっしゃっていましたが、住民の被曝状況を確認するスクリーニングを行うのかと思います。この検査場所はどこに何カ所設置する計画でしょうか。また、スクリーニングのための機器は検査場所の数だけは用意できているのか、お願いいたします。
○議長(石崎久次君)  総務企画部長。
○総務企画部長(藤堂耕治君)  お答えします。
 避難退域時検査場所とは、避難や一時移転される方の放射性物質による汚染状況を確認し、その結果、基準値を超えた場合には、車両の拭き取りや脱衣などによる簡易除染を行うところです。八幡浜市から松山市へ向かう際には、市内を大きく4つの区域に分けた推奨避難ルートを設定しており、ルート上に位置するしもなだ運動公園、内子町役場内子分庁舎、清流の里ひじかわ、野村ダム駐車場、内子パーキングエリア、伊予灘サービスエリアの6カ所が検査場所の候補地となっております。避難退域時検査は、県、四国電力、自衛隊などが備蓄している資機材を使用して行いますが、資機材などが不足する場合には国を通じて支援されることとなっております。
 以上でございます。
○議長(石崎久次君)  遠藤 綾議員。
○遠藤 綾君  その4つのルート全てにきちんと、どこから行っても必ず検査場所にたどり着けるようになっているということでしょうか、そこをお願いいたします。
○議長(石崎久次君)  総務企画部長。
○総務企画部長(藤堂耕治君)  まず、4つの避難ルートを設けておりますのは、一斉に避難をした場合に渋滞が発生するということと、遠藤議員もいつもおっしゃっておられますように、風向きによっては避難する方向が変わるということで、そのときの状況に応じて適切な避難ルートをとるということになります。先ほどの6カ所はあくまで候補地ですので、それ全てに絶対にそこが検査場所になるかどうかは別としまして、基本的にはその4つのルートで避難を推奨しておりますので、市内を4つの区域に分けまして、そこにおいては適切な検査ができるように段取りをしているということでございます。
○議長(石崎久次君)  遠藤 綾議員。
○遠藤 綾君  必ずルートの中で、この候補地で実際の事故のときにスクリーニングが受けられるよう検査場を設置するということだったと思います。
 そして、実際の避難には渋滞が予想されます。なるべく地域や職場等でまとまって、バスなどで避難することが求められると思います。避難のためのバスや運転手などの必要な数、これは計算されているのか、その数を市内だけで確保できるのか、それについてお願いいたします。
○議長(石崎久次君)  総務企画部長。
○総務企画部長(藤堂耕治君)  お答えします。
 避難指示は、緊急時モニタリングの結果などに基づき、避難区域を設定して出されることから、バスの必要台数を一概にということはできません。バスは、市内だけではなしに、県や市が愛媛県バス協会、四国電力、自衛隊など関係機関の協力を得て確保し、一時集結所などへ手配をするということとなっております。
 なお、バスでの避難は、自力での避難が困難な市民を対象としており、自力で避難可能な市民については自家用車などでの避難を優先するということとなっております。
 以上でございます。
○議長(石崎久次君)  遠藤 綾議員。
○遠藤 綾君  そうすると、自家用車を持っている人は自家用車で逃げ、そういうものがない人はバスで逃げるというお答えでした。でしたら、そのバス、それは実際に何台必要なのか前もって計算しておく必要があると思いますが、それについてはされていますでしょうか。
○議長(石崎久次君)  総務企画部長。
○総務企画部長(藤堂耕治君)  まず、先ほども申し上げましたように、これは6月議会でも答弁させていただいたと思うんですが、今、モニタリングポストに加えまして、電子線量計を設定したということで、避難の指示を6分割からさらに18分割して行うことができるということになっておりますので、八幡浜市民全員が一斉に避難をするということではないということが1つございます。それと、原則は自家用車で避難をしていただく、もちろん渋滞を避けるためになるべく乗り合わすというのはございますけれども、そういうことで、自家用車を持たない方については一時集結所に集まっていただいて、そこから避難をするということでございます。
 バスの必要台数なんですけれども、現在把握している話をしますと、これはちょっと八幡浜市内の所有台数かどうかの確認は今とれておりませんけれども、宇和島自動車さんが乗り合いバス、貸し切りバスを合わせて154台、伊予鉄南予バスさんが38台、八幡浜観光バスさんが16台、合計で208台、さらにそれ以外にも、例えば八幡浜市の市が所有するバスが9台であったり、社会福祉協議会さん等で4台、合わせて13台等のバスがあることは確認をしておりますが、例えば大地震などの際にはバスそのものが被災してしまうということもありますので、今ここで確実に人数の計算、バスの所有台数を計算するということについては至っておりません。
 以上でございます。
○議長(石崎久次君)  遠藤 綾議員。
○遠藤 綾君  現在の市内の保有のバスの台数は、208足す13台ということでした。これで自家用車等で逃げられない人が全員逃げられるとは思いません。ですから、ほかの協力が必要になると思います。そういうことも今後ぜひ細かく検討していただいて、実際のときに慌てることがないような計画をぜひ検討していただきたいと申し上げたいと思います。
 次に、福祉施設、医療関係、学校関係などからの避難、待機などの具体的な対応について、決まっているでしょうか、回答をお願いします。
○議長(石崎久次君)  総務企画部長。
○総務企画部長(藤堂耕治君)  お答えします。
 まず、社会福祉施設入所者は、各施設で作成した計画に基づいて、あらかじめ定められた施設へ避難を行います。社会福祉施設通所者、例えばデイサービスの利用者は、屋内退避準備情報が出された段階で通所施設から帰宅し、避難指示の発令後は自宅などから避難を行います。
 次に、医療関係施設では、避難元施設、例えば病院などが市を通じて県に対し、受け入れ調整依頼を行います。県は、緊急被曝医療アドバイザーや災害医療コーディネーターの助言を受けながら、避難先病院の選定及び受け入れ要請を行います。
 なお、要配慮者の避難については、無理に避難することにより健康リスクが高まる場合があることから、状況に応じて放射線防護対策施設などへの屋内退避を組み合わせることとなっております。
 最後に、保育所、幼稚園、小・中高等学校の児童・生徒などは、屋内退避準備情報が出された段階で帰宅することとなっており、自宅などから保護者とともに避難を行います。
 以上でございます。
○議長(石崎久次君)  遠藤 綾議員。
○遠藤 綾君  一応各施設などの対応は決まっているということです。ただ、病院については、実際になってから避難先を探して要請するということではちょっと遅い可能性もあるのではないでしょうか。そこのところもぜひ具体的な、例えば地域でしたらこの地域はどこそこと決まっているのですから、そういうところも今後検討していただけたらと思います。そして、各施設ごとの避難計画がありますので、そういうところで各施設での避難訓練も実施していただけたらと思います。そのように市としても指導していっていただきたいと思いますが、どうでしょうか。
○議長(石崎久次君)  総務企画部長。
○総務企画部長(藤堂耕治君)  まず、社会福祉施設入所者につきましては、松山市等の施設とそれぞれマッチング施設が決まっておりますが、県の広域避難計画においては、病院については先ほど申し上げましたように、そのときの状況に応じて受け入れ先を決めるということとなってございます。
 訓練でございますけれども、毎年10月に原子力防災訓練に合わせて、例えば社会福祉施設であればそのマッチングしている松山市の施設等への実際の広域避難を実施したり、そういうこともやっておる状況でございます。また、今後、県と調整しながら、必要な訓練についてやってまいりたいというふうに思っております。
○議長(石崎久次君)  遠藤 綾議員。
○遠藤 綾君  ぜひお願いいたします。
 続きまして、避難計画の改定について、議員や市民などに公開して意見を聞き、さらに改善をして決定すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(石崎久次君)  総務企画部長。
○総務企画部長(藤堂耕治君)  八幡浜市住民避難計画につきましては、より実効性の高い計画となるよう、今後、県や防災会議委員などへの意見照会、パブリックコメント、市議会への説明などを行い、そこで出された意見等を踏まえまして、今年度末に改定する予定としております。
 以上です。
○議長(石崎久次君)  遠藤 綾議員。
○遠藤 綾君  このパブリックコメントも、十分に周知をした上で市民の意見を反映して実効性の高いものにしていっていただきたいと要望いたします。そして、幾ら避難計画を立てても、実際にそのとおり避難できるのか、やってみないと行動して定着しない、原発の重大事故の想定でも何度も訓練をしていくべきだと思います。
 ちょっと話が変わりますが、伊方原発での事故は大きなものから小さなものまで何度も起きています。四電が公表している伊方原発トラブル一覧(自然現象及びけがを除く)によると、2009年度から2019年9月6日までの約10年間に大小合わせて156回のトラブルが起こっています。その内容を見ると、さまざまな機械のふぐあいや装置の異常、さまざまな機器からの薬品や水の漏えい、火災、発煙、クレーンつきトラックの転倒といった事故などさまざまです。そのうち、この10年間で、即時公表が義務づけられているAランクの事故は15回、48時間以内に公表するBランクが42回、1カ月まとめて翌月公表のCランクは99件です。2017年12月に広島高裁の運転差しとめ仮処分があり、18年9月に取り消しになり、10月に運転が再開した以降も、Aランク2件、Bランク5件、Cランク8件起こっています。直近の9月に入ってからも、9月5日、3号機が放射線管理区域内の高圧注入ポンプから霧状になった潤滑油が噴出したという事故がありました。これがAランク。そして、9月6日、テロ等対策施設の準備作業中にクレーンで運搬していた工事用の鉄筋が落下、これがBランクといった事故が起こっています。四電は、手順で定められた鉄筋の結束をしていなかったのが事故の原因と報告を県に行い、県は厳重注意をして、安全確保を最優先で取り組むよう要請したとの報道がありました。期限までの建設を急ぐ余り、決められた結束を一部しなかったというのが重大な問題です。
 また、ことし8月、文藝春秋9月号で、元東電社員で原子炉の設計監理を行ってきた木村俊雄氏が、福島第一原発は津波が来る前に壊れていたとする告発を行いました。木村氏は、東電に対し、未公開だった炉心流量(炉心内の水の流れ)に関するデータの開示を求めて尽力してきましたが、東電はこれまで非公開だったものを8月に過渡現象記録装置の全データを希望者に公開するという対応に変わりました。
 そのデータによると、1時間当たり1万8,000トン、1分当たり300リットルの水の流れが地震の1分30秒後に減っていき、ゼロになった。運転停止しても自然循環10%弱が流量するはずでしたが、このゼロというのは原子炉圧力容器につながる配管の破損による冷却材漏えい以外には考えにくいとする分析を語っています。
 この東電の対応を受けて、原子力規制委員会は、9月4日、福島第一原発事故の原因を調査する検討会を再開する方針と発表しました。大量の放射性物質が原子炉からどのように外に漏れたかなどについて再検証するとのことです。以前、当市に講演に来られた田中三彦氏などが、国会事故調査の検証結果を発表し、第一原発の検討会を開いていましたが、現場の放射線量が高いという理由で検証が限られ、2014年10月以降中断していたものです。田中氏は、福島第一原発の水素爆発は津波到着前に地震で4階の非常用復水器の配管等が破損し、そこから漏れた水素が自然発火し、爆発に至ったのではないかと報告されていました。規制委員会は、検討会再開の理由として、事故から8年半が経過し、放射線量の低下で立入調査可能な範囲が広がったほか、廃炉作業の進展で必要な情報が失われるおそれがあるためとし、2020年中に報告をまとめる方針です。規制委員会は、2014年10月、1号機の電源喪失については津波が原因で、地震による影響は考えにくいとの中間報告をまとめていました。
 このように、福島第一原発の事故原因は、まだ本当には明らかになっていません。そんな中途半端な前提での今の安全基準であり、安全対策であることを規制委自身が認めた形ではないでしょうか。ですから、原発事故は起こらないだろうという希望的観測や祈るような気持ちでの避難計画ではなくて、原発の重大事故はいつでも起こり得るという前提で、少しでも実効性のある避難計画になるよう改善していかなければならないと思います。こういった話を聞いて、どうお感じになりますでしょうか、お答えください。
○議長(石崎久次君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  今、遠藤議員が言われたように、規制委員会の正式な見解としては、地震によって壊れたのではない、津波によって壊れたんだということは前から規制委員会がお話をしているところでありまして、今言われたようなことは私も初めてお伺いしまして、規制委員会が再度これから調査をさせて2020年度までにこれを結論出されるということでありましたら、そのことを見きわめしたい。特定の方の発言に基づいて特定の判断をするのではなしに、我々としては、規制委員会というものは国がつくって、それも福島の事故の反省を踏まえて厳しい基準をつくってやっておられるので、その結論を待って対応したいと思います。
○議長(石崎久次君)  遠藤 綾議員。
○遠藤 綾君  全住民を一人も被曝させることなく避難させる完璧な避難計画などはとても難しいのではないでしょうか。実際に福島原発のような過酷事故が起これば、それはかなり困難な仕事になると思います。一番の安全対策は、原発を動かさないことだと思います。しかし、伊方原発に核物質がある限り、安全対策に終わりはありません。これからも改善に努力していかれることを要請し、次の質問に移ります。
○議長(石崎久次君)  遠藤議員。
 休憩いたします。
   午後 3時13分 休憩
—————————————————————
   午後 3時25分 再開
○議長(石崎久次君)  再開いたします。
 遠藤 綾議員。
○遠藤 綾君  大綱第2点に移ります。
 障害者の雇用率と合理的配慮についてであります。
 2018年8月ごろ、国や地方公共団体において障害者雇用率における水増しが明らかになり、実際には障害者雇用促進法の規定2.5に足りなかったことが判明しました。その後、中央省庁においては2018年10月から2019年4月までに2,518人を雇用しましたが、その後、131名が既に離職していたことがわかりました。短期間に雇用率を上げるために職場側の受け入れ態勢が整わないまま雇用したのではないかと危惧の声が障害者団体からも上がっています。
 それでは、お聞きします。
 1つ目に、障害者雇用率改善の取り組みです。
 当市でも障害者雇用率で分母に非正規臨時職員を含めずに算定するという不適切な算定があり、実際には市、教育委員会とも2.5を下回り、2人ずつ足りていなかったことが判明しました。私の18年12月の一般質問で、既に平成30年5月28日の職員募集でも障害者枠を設けて募集している、引き続き適切な形で募集を続けたいとの回答がありました。その後、障害者雇用率を上げていくためにどのような取り組みを行ったのでしょうか。その結果、また今後の計画についてお答えください。
○議長(石崎久次君)  総務課長。
○総務課長(井上耕二君)  お答えします。
 障害者雇用率改善の取り組みについて、まず職員募集に関しましては、現在、臨時職員として常時募集を行っており、ハローワークや市のホームページを通じて広く周知しています。また、障害者の就業をサポートしているねっとWorkジョイや地元の障害者団体関係者とも就業希望者や就業可能者に関する情報交換を行うなど、雇用促進に努めています。その結果、現在の雇用状況については、毎年6月1日を基準日とし、愛媛労働局に報告している数値で、市長部局では障害者数が15人、雇用率2.38%となっており、昨年と比較すると、障害者数2人増、雇用率0.31ポイント増と改善しています。しかしながら、法定雇用率の2.50%には届いていないため、これまでの取り組みに加え、今年度は新たに障害者対象の就職説明会に参加し、さらなる雇用促進を図りたいと考えています。また、このほかにも、市の障害者の雇用ではありませんが、八幡浜庁舎1階に障害者総合支援法に基づく就労継続支援事業所わくわくみらい館やわたはまが運営する店舗を誘致し、障害者の働く場所を提供できるよう取り組んでおります。
 以上です。
○議長(石崎久次君)  学校教育課長。
○学校教育課長(菊池敏秀君)  それでは、教育委員会についてお答えします。
 現在雇用している障害者の人数は1人で、雇用率は0.77%となっており、法定雇用率の2.5%には及ばない状況です。障害者の雇用を推進するために教育委員会として、職員や学校関係者などの会議の際、知人友人に就労を希望される障害者の方はいないか口コミで情報収集を行っております。また、障害者団体に詳しい方に御紹介をいただき、職場体験をしてもらうなど、独自の取り組みを行っておりますが、現在のところ、新たな雇用には至っておりません。今後も、市長部局との連絡を密にし、障害者雇用の可能性がないか注視しながら、早期に法定雇用率に達するよう努力したいと考えております。
 以上です。
○議長(石崎久次君)  遠藤 綾議員。
○遠藤 綾君  さまざまな取り組みをした結果、0.31ポイント上昇した、それから教育委員会についてはまだ足りていないという内容でした。
 次に、障害者の職場における合理的配慮についてお聞きします。
 さきの参議院選挙で、難病、重度障害のある人が国会議員に当選し、国会のバリアフリー化が進み、合理的配慮という言葉が話題になっています。国会だけでなく、地方議会でも障害者の議員が活躍し、職場や地域のバリアフリー化が進むなど、実績を上げています。障害のある人を採用する場合、本人と職場でその方の障害の特性などの共有を行い、理解とともに、長期的に働き続けられるよう最大限の合理的配慮が必要になると思います。
 例としては、埼玉県の多機能型事業所ひだまりの就労支援員、長谷川勝久さんによりますと、就労移行を支援する際に考える合理的配慮の一例に、身体障害のある人には身体に負担がかからないよう机や椅子の高さを調整し、転倒を予防するため作業動線を調整すること、知的障害のある人に対しては作業手順や内容を図や写真を利用しマニュアル化すること、簡潔で具体的な表現で説明すること、また精神障害のある人に対しては本人の体調や通院、服薬のリズムに応じて、出退勤時刻、休暇、休憩などを調整すること、本人のプライバシーに配慮しつつ体調や症状について職場の同僚と共有し、ストレスを緩和すること、また発達障害のある人に対しては抽象的な表現や曖昧な表現の理解が難しい特性に配慮して、具体的で明確な指示、説明を行ったり、業務手順を示したマニュアルを整備したりすること、また物忘れをしやすい、注意、集中の継続が難しいといった特性に配慮して、業務の手順や優先順位を一緒に整理すること、視覚過敏があり職場の明かりがまぶしいという場合にはサングラスを使用したり、聴覚過敏があり職場の音が苦手という場合にイヤーマフを使用したり、こういった例を挙げられています。また、健常者でも、ある日突然、難病を発症し、障害者手帳を取得し、自宅療養後に復帰したような場合は、最初は午前中だけとか、少しずつ勤務時間を延ばすことが求められる場合もあると思います。
 募集の際は、その方の障害の特性に配慮して、十分コミュニケーションをとり、当事者と職場がともにつくり上げていくことが重要だと思います。そういったことを募集要項にも明記して、障害のある方がなるべく応募しやすい形で募集すべきだと思いますが、どうお感じでしょうか。
○議長(石崎久次君)  総務課長。
○総務課長(井上耕二君)  当市におきましては、先ほど障害者雇用について常時募集を行っているとお答えをしましたが、その募集にあってはできるだけ応募しやすいよう、募集する職種、業務を限定をしておりません。合理的配慮につきましては、障害者一人一人の状態や職場の状況などに応じて求められるものが異なっておりますので、多様かつ個別性が高いため、応募がありましたら、面接の中で障害の種類や程度等を確認するとともに、勤務においてどのような配慮が必要か等聞き取りを行い、相互理解の中でその方に合った配属先や担当業務を決定しているなど、その人それぞれの障害の特性に配慮して行っているような対応をしております。
 以上です。
○議長(石崎久次君)  学校教育課長。
○学校教育課長(菊池敏秀君)  現在、学校用務員や学校生活支援員などを除く一般的な職員の採用については、市長部局において一括して公募及び採用を行っております。今後、市の職員募集で障害者の応募があり、その方の働ける環境が教育委員会の分野にあるようであれば、積極的な配慮、受け入れをしていきたいと考えております。また、採用後も、御本人と話をした上で障害の特性に十分配慮し、働きやすい職場環境の整備に取り組むことで、長く安定した雇用に努めたいと考えております。
 以上です。
○議長(石崎久次君)  遠藤 綾議員。
○遠藤 綾君  ぜひ合理的配慮をお願いいたします。
 そして、前述の就労支援の長谷川氏によると、職場との面接の際に就労支援員が障害の特性や本人の性格を説明しているのですが、十分に伝わっていないケースが多々見られ、そのために本人が合理的配慮が得られず、苦しんでしまうことがあるそうです。職場の社員を巻き込みながら、丁寧に話をして理解を広げていくことが課題だ、またこういった配慮は職場で同じ働く人にとっても働きやすい環境を整えるきっかけになるのではないかとおっしゃっています。また、本人が職場環境になれてくると、周囲は障害があることを忘れてしまい、特性を克服すべき課題として捉えてしまうことが多々ある、それが常態化してくると合理的配慮が抜け落ちてしまうことにもなりかねない、就労支援員の定期的な訪問などにより、その都度職場の意識を促すことも支援員の重要な仕事ですともおっしゃっていました。このような就労支援の方の力もかりながら、障害のある方も長く働ける職場環境をつくっていっていただきたいことを、そして障害者の雇用率を上げていっていただきたいと要請しまして、次の質問に移ります。
 大綱第3、子育て・教育についてです。
 まず、1点目は、幼児教育無償化について伺います。
 10月から実施予定の幼児教育・保育の無償化についてです。
 当市広報9月号によりますと、10月1日から幼稚園、保育所、認定こども園の3歳クラスから5歳クラスの子供たちの利用料が無償化されます。幼稚園については、入園できる時期に合わせて満3歳の誕生日から無償化とあります。ただし、通園送迎費、給食費(主食費、副食費)、行事費などは、これまでどおり保護者の負担、また年収360万円未満相当の世帯の子供たちと、全世帯の第3子以降の子供たちは、給食費の中の副食費が免除とも書かれてあります。また、同じ広報では、ゼロ歳から2歳児までの場合、住民税非課税世帯の子供たちも無償化の対象かつ子供が2人以上の場合、現行制度を継続し、保育所等を利用する最年長の子供を第1子とカウントし、ゼロ歳から2歳までの第2子は半額、第3子は無償とありました。
 そこで、お伺いいたします。
 1つ目に、幼児教育を無償化するに当たっての財源は、国から全額交付されるのでしょうか。市の持ち出しはありますか。また、来年度以降も継続されるのでしょうか、お願いします。
○議長(石崎久次君)  子育て支援課長。
○子育て支援課長(松本有加君)  幼児教育無償化の財源は、消費税増税に伴い国と地方へ配分される増収分を活用し、現行制度と同様に、民営施設については国2分の1、県4分の1、市4分の1の負担割合となります。公立の保育所、幼稚園については、市負担10分の10で、別途交付税措置されます。ただし、令和元年度については、地方負担部分について全額国費により補填されます。
 以上です。
○議長(石崎久次君)  遠藤 綾議員。
○遠藤 綾君  つまり、今年度だけは国から全額来て、来年度以降は市は4分の1の負担があるということです。
 市独自の財源で、この国の基準の上乗せはないと考えて間違いないでしょうか。
○議長(石崎久次君)  子育て支援課長。
○子育て支援課長(松本有加君)  先ほど御説明したとおり、令和元年度につきましては全額国費です。それ以降につきましては、民営施設については国2分の1、県4分の1、市が4分の1の負担となります。市独自での子育てに関する施策というものはございません。国の制度に基づいて実施をする予定です。
○議長(石崎久次君)  遠藤 綾議員。
○遠藤 綾君  次に、保育所の延長保育、幼稚園の預かり保育は、無償化の対象でしょうか、お願いします。
○議長(石崎久次君)  子育て支援課長。
○子育て支援課長(松本有加君)  保育所等の延長保育については、保育標準時間認定、保育短時間認定、どちらの場合も無償化の対象にはなりません。幼稚園の預かり保育については、就労等保育の必要性の認定を受けた場合、月額1万1,300円までの範囲で無償化となります。
○議長(石崎久次君)  遠藤 綾議員。
○遠藤 綾君  保育所が延長保育がなく、幼稚園だけが上限を設けてあるというのは、これはどういう理由からでしょうか。
○議長(石崎久次君)  子育て支援課長。
○子育て支援課長(松本有加君)  これも国の制度に基づくものなのですが、幼稚園は教育時間が9時から2時までです。保育所は、今ほど説明をしましたとおり、それぞれ保育の標準時間認定がございまして、1日当たり最長8時間までのお子さんと1日当たり延長11時間までのお子さんがいらっしゃいます。ですので、保育所を利用される方は、この時間帯の範囲内で利用をしていただきます。幼稚園を利用される方は、9時から2時までの範囲内で、なおかつ延長が必要な場合は5時まで保育をしていくというような形になります。
○議長(石崎久次君)  遠藤 綾議員。
○遠藤 綾君  わかりました。
 では、病児保育などの料金については、無償化の対象でしょうか。
○議長(石崎久次君)  子育て支援課長。
○子育て支援課長(松本有加君)  今回の無償化の考え方は、認可保育所の基本保育料が3万7,000円であることから、3万7,000円の範囲内で、複数の施設の利用が可能となります。幼稚園を利用する子供は、幼稚園の基本保育料が上限2万5,700円であるため、3万7,000円との差額1万1,300円を上限として病児保育の利用料等が無償化の対象となります。ただし、当市の公立幼稚園に通園している子供は、幼稚園が国の基準を満たした預かり保育を提供しているため、無償化の対象とはなりません。保育所を利用する子供は、3万7,000円の基本保育料のため、差額が発生しないことから、病児保育の無償化の対象外となります。保育所、幼稚園に通園していない子供は、3歳から就学前の子供は基本保育料の月額3万7,000円まで、ゼロ歳から2歳までの住民税非課税世帯の子供については月額4万2,000円までの利用料が無償化の対象となります。ただし、保育の必要性の認定を受ける必要があります。
○議長(石崎久次君)  遠藤 綾議員。
○遠藤 綾君  それぞれ上限を持って無償化があるというお答えだったと理解しました。
 次に、対象となる施設、事業については、幼稚園、保育所に加え、地域型保育(小規模保育、家庭的保育、居宅訪問型保育、事業所内保育)なども無償化の対象ということですが、認可外の保育施設を利用する場合はどうでしょうか。
○議長(石崎久次君)  子育て支援課長。
○子育て支援課長(松本有加君)  認可外保育施設を利用する子供については、保育所や認定こども園等を利用していない子供が対象で、3歳から就学前の子供は月額3万7,000円まで、ゼロ歳から2歳までの住民税非課税世帯の子供は月額4万2,000円までの利用料が無償化となります。ただし、保育の必要性の認定を受ける必要があります。現在、八幡浜市にある認可外保育施設は、平成24年12月26日に開設されたおるde新町保育所の1カ所で、過去には青峰会事業所内保育所キッズくじらが平成14年4月8日から平成27年3月31日まで開所しておりました。
○議長(石崎久次君)  遠藤 綾議員。
○遠藤 綾君  それでは次に、これまで保育料に含まれていた副食費(おかず、おやつ代月額4,500円)は、無償化の対象外となります。実費徴収ということですが、所得の低い世帯への対応はどうなるのか、これまで支払っていた保育料などより副食費の負担が重くなるということはないでしょうか、お答えください。
○議長(石崎久次君)  子育て支援課長。
○子育て支援課長(松本有加君)  副食費については、年収360万円未満相当世帯の子供と、所得階層にかかわらず今までの保育料の多子減免と同じ取り扱いで、第3子以降の子供は免除されます。無償化に伴い、副食費の実費徴収額が従来の保育料の額を上回ることはなく、負担がふえることはありません。
 なお、副食費は、今回有償化されたわけではなく、これまでも保育料の中に経費として含まれていたものです。
 以上でございます。
○議長(石崎久次君)  遠藤 綾議員。
○遠藤 綾君  これまでの負担を超えることはないというお答えでしたので、次の質問ですが、これまでは保育料の滞納を理由に退所させられることはできないとされていましたが、10月からは副食費の滞納で保育の利用を中断する可否等を検討すると内閣府が見解を示しました。これでは親の経済状況によって子供が退所させられるような事態につながりかねません。副食費の滞納があった場合、どのように対処するお考えでしょうか。
○議長(石崎久次君)  子育て支援課長。
○子育て支援課長(松本有加君)  これまでの保育料と同様の取り扱いとし、副食費の滞納を理由に退所させることはありません。先ほどお答えしたとおり、この副食費には所得により減免制度があります。家庭にいたとしても、食事は必要なものです。まずは、子供第一として、副食費は納入いただくべきものと思います。滞納がある場合には、その理由をお伺いし、対応を検討することになります。
 以上でございます。
○議長(石崎久次君)  遠藤 綾議員。
○遠藤 綾君  これまでどおりということで、子供が経済状況によって退所させられることがないよう温かい対応をお願いいたします。
 次に、今回の無償化のことをどのように保護者に知らせていくのでしょうか。また、これまでは経済的理由で子供を保育所等に預けていなかった家庭にもしっかり知らせてほしいと思いますが、どのように周知するお考えでしょうか。
○議長(石崎久次君)  子育て支援課長。
○子育て支援課長(松本有加君)  9月までに事業所に説明を行い、保育所、幼稚園等を利用している保護者へもチラシを配布いたしました。また、子育てのための施設等利用給付の対象施設にもチラシを設置しております。保育所、幼稚園等を利用していない保護者へは、広報やホームページ等を利用して広く周知に努めてまいります。
○議長(石崎久次君)  遠藤 綾議員。
○遠藤 綾君  全ての子育て世代にこの無償化の内容がしっかり届くよう、無償化の恩恵を受ける機会を失う子供がないように徹底をお願いいたします。
 今回の無償化は、年齢で無償化にならない世帯があったり、保育の必要性が条件とされたり、認可外保育所などは全額無料とはならず条件があるなど、なかなか複雑な制度のように感じました。さらに、報道によりますと、全国の自治体では、国の制度を上回る形でより手厚く助成している自治体が、県庁所在地などの103自治体に限りますと約6割がこの国の制度以外に独自の財源で何らかの助成をしているという報道がありました。これでは国の基準どおりの自治体と基準以上に支援を充実した自治体との間に格差が生じることになります。安倍政権は、消費税10%増税と引きかえに全ての子供を無償化すると選挙などでアピールしておきながら、これでは看板倒れ、真の少子化対策とは言えないのではないでしょうか。当市でも、もう少し思い切った無償化、例えば副食費を無償化するとかという市独自の財源も使って検討すべきではないでしょうか。
○議長(石崎久次君)  子育て支援課長。
○子育て支援課長(松本有加君)  幼児教育の無償化は、過去、国策により保育料の減免等段階的に取り組まれてきました。今回の無償化による地方負担部分の影響額ですが、従来、保育料として保護者から徴収していた金額約9,800万円程度が歳入減となり、民間への財政支援分を合わせると約1億300万円程度となります。公立部分は10分の10負担で交付税措置されますが、今年度のように全額補填されるわけではありませんので、市の財政が圧迫される中で、現在国が示す無償化の対象者を市独自で拡充する考えは、今のところございません。
 以上です。
○議長(石崎久次君)  遠藤 綾議員。
○遠藤 綾君  財政の問題もあると思いますが、全国の自治体で国を上回る支援策で最も多かったのが、認可外施設などの利用料補助の上限額の引き上げ、また母親が働いていないなど国の基準では保育の必要性が認められない世帯も対象とするなどです。少子化対策は待ったなしです。若い世代に本当に子供を産み育てたいと思ってもらえるような有効な対策となるよう、全ての世帯の子供が無償化になるよう、これからも地域間格差をなくしていけるように求めていきたいと申し上げて、次の質問に移ります。
 2番、学校給食の安全性と地元食材について伺います。
 輸入小麦からつくられたパンから発がん性の疑いのある除草剤グリホサートが検出されたと、農民連食品分析センターが今年4月に農民連の機関紙農民にて発表しました。収穫前にグリホサートを散布された小麦は、製粉され、パンに焼かれても除草剤成分の残留が確認された、国産小麦を使ったパンからは検出しなかったというものです。日本では現在、小麦の8割を輸入、その多くをアメリカ、カナダに頼っていて、両国では収穫作業の効率を上げるため、収穫前のグリホサート散布が一般化しています。農水省の2013年から17年の残留農薬検査でも、アメリカ産の9割、カナダ産の小麦のほぼ全てからグリホサートが検出されていました。しかし、厚労省は17年末、輸入小麦の残留農薬基準を5ppmから国際、アメリカ基準に合わせ、30ppmへと大幅に緩和、そして基準を超える違反はないからと検査数値を公表しない上、今の摂食状況なら人体には影響が出ない、発がん性の心配はないとしています。そこで、農民連食品分析センターで食パンを調査したところ、13商品中9商品から、0.07から0.23ppmのグリホサートが検出されたとのことです。国産小麦のパンからは検出されなかったのは、日本では小麦の収穫前にグリホサートの散布は認められていないからだと思われます。
 2015年、世界最大規模の国際がん研究機関は、グリホサートを発がん性に関して5段階の上から2番目にリスクが高い2A、恐らく発がん性があると評価、オーストリアやチェコではグリホサートの全面使用禁止、ベトナムは輸入禁止など、規制の動きが世界に広がっています。一方、アメリカでは、昨年、校庭にグリホサートを主成分とする除草剤ラウンドアップを散布していたためがんを発症したと製造会社を訴えた男性が勝訴、会社は88億円の賠償金支払いを命ぜられ、同様の判決が3件続きました。7月現在、アメリカだけで1万8,400件の裁判が起こされています。
 グリホサートについては、がんのリスクにとどまらず、低量であっても影響がある、環境ホルモン作用、発達神経毒性、脳や精神に影響を及ぼす腸内細菌叢への悪影響を指摘する論文がふえているそうです。
 和歌山県のある女性団体が農民新聞の記事を読み、学校給食のパンは大丈夫かとパンの分析を前述の分析センターに依頼した結果、輸入8割、国産2割のコッペパンからは0.05ppm、輸入のみのコッペパンからは0.04ppm、国産のみのロールパンからは検出せずという結果が出たそうです。
 そこで、伺います。
 八幡浜市の子供たちが食べている給食パンのパンについて、パンの頻度と、どこの業者でつくられたパンなのか、使用している小麦は国産かどうか、お答えください。
○議長(石崎久次君)  教育長。
○教育長(井上 靖君)  まず、パンの頻度についてですが、1週間に1回の日と1週間に2回パンが出る日がありますので、2週間でお答えします。2週間、10日間で、パンは3日、米食は7日となっています。
 パンを製造している業者ですが、大洲市の福山製パン所です。この業者では、本市を含め、大洲市、西予市、宇和島市、内子町、伊方町、愛南町の4市3町の給食用のパンを一手に製造しております。
 本市の給食用のパンに使用している小麦は、外国産です。県下では、西予市、今治市の2市のみが市内で生産された小麦を使用しておりますが、それ以外は全ての市町で輸入小麦を使用しております。
 以上です。
○議長(石崎久次君)  遠藤 綾議員。
○遠藤 綾君  当市の給食は輸入であるということですが、ぜひ少量であってもグリホサートが含まれる小麦を使ったパンということで、国産小麦に切りかえていくべきだと思いますが、お考えをお願いいたします。
○議長(石崎久次君)  教育長。
○教育長(井上 靖君)  給食用のパンで使用する小麦については、愛媛県給食会が品質を確認し、入札、手配をしており、県下の全ての市町では県給食会が選定した小麦を使用しております。輸入小麦については、国が定めた安全基準を守っているもののみを選定しており、その点では安全性が確保されているものと考えております。
 なお、先ほども言いましたが、県下2つの市では一部地元産の小麦を使用しておりますが、これは地産地消の意味合いが強いものと思います。現在、給食費は、保護者の給食費負担を少しでも抑えるためにぎりぎりの費用で献立を考えておりますけども、パンの原料を国産小麦に切りかえた場合、はっきり断定はできませんけども、給食費を十数円程度値上げすることも考えられます。
 以上です。
○議長(石崎久次君)  遠藤 綾議員。
○遠藤 綾君  そういう給食費の費用の面でも国産にするのはなかなか難しいというのは理解できます。しかし、子供たちの食べるものに、少量であっても除草剤の成分が検出されたというのは、長期的に見ると、影響が心配されます。何より子供の健康のために、県外からでも国産小麦をつくっているところから取り寄せたり、もしくは農協などと相談して、市内もしくは近隣市町に小麦をつくってもらえる農家を支援するという方法も、将来的には考えられるのではないかと思います。幾ら政府が心配ないと言っても、コストがかかっても、子供の健康を第一に考えるべきではないかと思います。そのような方法を今後検討していただきたいと要請いたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

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