公開日 2022年01月12日
〔高橋時英君質問席へ移動〕
○高橋時英君 それでは、一般質問通告書に従いまして、大綱1点についてお伺いをしたいと思います。大トリでございます。市長並びに関係理事者の皆様には、誠意ある御答弁をよろしくお願いいたします。
大綱1、飼い主のいない猫対策についてでございます。
先日、白浜地区公民館で行われました市長をかこむ会で出た質問の延長戦でございます。
近年、野犬対策が進む中で、飼い主のいない猫への対応が注目をされています。当市でも、飼い主のいない猫に餌をあげる人がいます。餌をあげてかわいがり、満足している人はよいんですが、近所の人はふんや尿などの悪臭に悩まされています。私も猫を飼っていますので、とてもよくわかりますが、猫の特に尿臭は大変なものです。その近所の方は、商売をしていますが、商品に尿をかけられたこともあるようで、また仕事場で猫が死んでウジが湧いていたこともあり、後始末に大変困ったそうです。ふんや尿の始末ができない人が餌だけ与えているのが現状です。
私の自宅周辺で言えば、愛宕山、北浜公園、大正町周辺などなど至るところに飼い主のいない猫がいます。特に、北浜公園はどうでしょうか。改修工事に合わせて何か対策をとられているでしょうか。8月にイベントを実施した際、ゲシュタルト舗装予定の砂場は猫のふんが散見をされました。今後、条例や規則等で規制したほうがよいのではないでしょうか。あるいは、地域猫活動の推進や去勢に対する補助金の支出をしたほうがよいのではないでしょうか。これらを踏まえて、今回一般質問をしたいと思います。よろしくお願いします。
まず、1つ目、動物愛護に係る国・県・市の取り組みについて伺ってまいります。
まず第1に、動物の愛護及び管理に関する法律の近年の改正状況や内容について伺います。
なお、動物愛護と一口に言っても範囲が広いと思いますので、これ以降の質問に対する答えは猫に関する内容についてお願いします。
○議長(石崎久次君) 市長。
○市長(大城一郎君) 動物の保護及び管理に関する法律でありますが、これは、動物が命あるものであることに鑑み、何人も、動物をみだりに殺し、傷つけ、または苦しめることのないようにするのみでなく、人と動物の共生に配慮しつつ、その習性を考慮して適正に取り扱うようにしなければならないという基本原則のもと、昭和48年に制定をされております。平成12年12月1日、動物の愛護と管理に関する法律、以下、動物愛護管理法と言いますが、と現在の名称に変更され、これに伴い、動物取扱業規制や飼い主責任の徹底などが新たに盛り込まれたところでもあります。直近の令和元年6月の改正では、動物虐待に対する罰則の引き上げや犬猫の販売業者等にマイクロチップの装着を義務づけることなどが規定をされております。
○議長(石崎久次君) 高橋時英議員。
○高橋時英君 それでは、県のほうをお伺いします。
愛媛県動物愛護管理推進計画の策定の経緯や内容について伺います。
○議長(石崎久次君) 生活環境課長。
○生活環境課長(山本 真君) お答えします。
動物愛護管理法の第6条に、都道府県は、区域における動物の愛護及び管理に関する施策を推進するための計画を定めなければならないと規定されています。これに伴い、平成20年3月、人と動物が共生する豊かな地域社会を目指し、県が愛媛県動物愛護管理推進計画を策定しています。内容としましては、不妊去勢手術の推進、猫の屋内飼育の推進、処分頭数減少への取り組み、地域猫活動等飼い主のいない猫に対する取り組み等が設けられています。
以上です。
○議長(石崎久次君) 高橋時英議員。
○高橋時英君 それでは、当市の動物愛護に係る条例、規則、計画等の制定状況について伺います。
○議長(石崎久次君) 生活環境課長。
○生活環境課長(山本 真君) お答えします。
当市では、愛媛県動物の愛護及び管理に関する条例に基づき、県の施策に協力する趣旨で動物愛護週間にポスターを掲示しております。それ以外、特に照会、相談等があれば対応いたしますが、積極的に活動している状況ではございません。また、市独自の条例等は制定しておりません。
以上です。
○議長(石崎久次君) 高橋時英議員。
○高橋時英君 市全体の政策的な方針とか計画っていうのが定まってないということなんですけれども、これは平成28年、昔の一般質問でも同僚議員がした際に似たような答弁をされています。ということは、やっぱり全然動いてないのかなと、計画が、というか、定まってないのかなというふうに感じて、ちょっと残念に感じました。
次の質問に移ります。
2点目なんですが、飼い主のいない猫に対する取り組みについてでございます。
なお、ちょっとお断りを申し上げるんですが、答弁を伺って疑問に思ったところは通告してない場合でもちょっとお伺いする場合もあるかもしれませんが、御容赦いただきたいと思います。
まず、1つ目、犬、猫等の過去5年程度の死体処理状況について伺います。
○議長(石崎久次君) 生活環境課長。
○生活環境課長(山本 真君) お答えします。
過去5年間において職員が回収した犬猫の死体頭数は、平成26年度、犬1頭、猫144頭、27年度、犬2頭、猫126頭、28年度、犬1頭、猫117頭、29年度、犬12頭、猫90頭、平成30年度、犬2頭、猫128頭。年平均で、犬3.6頭、猫121頭でございます。
以上です。
○議長(石崎久次君) 高橋時英議員。
○高橋時英君 今答弁をお伺いする限り、猫の死体処理件数が半端なく大きいということで、そもそもどうして猫の死体処理件数というのは多いんでしょうか、伺います。
○議長(石崎久次君) 生活環境課長。
○生活環境課長(山本 真君) 犬は狂犬病予防法で捕獲できますが、猫は動物愛護管理法で保護されており、捕獲できないため、飼い主のいない猫が多くなっていることが要因だと考えられます。
○議長(石崎久次君) 高橋時英議員。
○高橋時英君 狂犬病予防で守られてるというか、されてるということなんですけれども、近年では猫から人に移る病気もあると聞いたこともありますので、今後そういった法の整備とかが必要になってくるような気もいたします。これは意見です。
次の質問に参ります。
市内における飼い主のいない猫への餌やりの現状と課題について伺います。
市への苦情、相談件数等、猫に餌を与えている方の数や行動は把握をしているでしょうか。また、地域に飼い主のいない猫はどのくらいいるか把握をされているでしょうか、お伺いします。
○議長(石崎久次君) 生活環境課長。
○生活環境課長(山本 真君) お答えします。
飼い主のいない猫の餌やりについては、電話等での苦情が年に十数件ございます。個人が特定できた場合は、職員が現場に行き、口頭や書面で指導を行います。個人を特定できない場合が多く、対応に苦慮しております。
なお、飼い主のいない猫の頭数については、把握できておりません。
以上です。
○議長(石崎久次君) 高橋時英議員。
○高橋時英君 それでは、飼い主のいない猫に対する市の基本的な認識及び対策としてこれまで行ってきた取り組みについて伺います。
○議長(石崎久次君) 生活環境課長。
○生活環境課長(山本 真君) 当市では、野犬や飼い主のいない猫をふやさないために、餌を与えないこと、動物を飼うときは家族全員が責任を持って面倒を見ること、どうしても飼えなくなった場合は新しい飼い主を探すこと、以上のようなことを市のホームページで啓発しています。今後、広報において記事を掲載し、周知していきたいと考えております。
以上です。
○議長(石崎久次君) 高橋時英議員。
○高橋時英君 同じことを申し上げます。
平成28年に同僚議員が一般質問をしまして、その答弁とほぼほぼ一緒の答弁でございました。ということは、やはり何も進歩していないのかなっていう、飼い主のいない猫に対して市民は結構ダメージを受けているのかなと、そのようにも感じる次第でございます。
次の質問に移ります。
市が管理する公園におきまして、飼い主のいない猫によるふん尿防止対策は講じられているでしょうか。
飼い主のいない猫が多くて有名だった北浜公園、新しくなった北浜公園ではどのような対策を講じたのでしょうか、伺います。
○議長(石崎久次君) 建設課長。
○建設課長(宮下研作君) お答えいたします。
ふん尿防止対策については、公園内に猫がすみ着かないよう、猫に餌を与えている市民がいた場合には随時管理人が口頭で注意をしています。しかしながら、早朝や夜間の管理人不在時に餌を与えることもあり、対応には苦慮しているのが実情です。以前の北浜公園は、公園を取り囲むようにさつきやツツジ等の低木が多く植樹されていたため、ここが猫の隠れ家となり、すみ着くこともありました。今回、改修工事を行った区域については、低木を植樹せず、開放感のある空間となっていますので、以前と比べ、猫が隠れる場所も少なくなり、これにより、公園の大部分については猫がすみ着きにくくなるものと考えています。
○議長(石崎久次君) 高橋時英議員。
○高橋時英君 今、一例といたしまして北浜公園を出したんですが、ほかにも児童遊園であるとか、いろいろ市の管理する公園があると思います。そこにも猫はたくさん多分いるだろうなと思ってますので、対策をとられていない公園があるようでしたら、また至急対策を講じていただきたいなというふうに考えます。
次に参ります。
今後の猫、これは飼い猫、飼い主のいない猫全般なんですが、今後の猫の適正飼育の徹底、不妊去勢手術の推進について認識を伺いたいと思います。
○議長(石崎久次君) 生活環境課長。
○生活環境課長(山本 真君) 先ほどもお答えしましたが、飼い主がいない猫は動物愛護管理法により保護されており、捕獲をすることができません。これ以上ふやさないためには、不妊去勢手術をすることは有効だと認識しています。当市でも、愛媛県獣医師会が行っている地域猫対策支援事業を毎年、市のホームページに掲載し、10月に申請を受け付けています。支援が決定すれば、地元の動物病院にて無料で避妊手術が受けられる事業です。平成26年から平成28年は申請がなく、平成29年に2件、5頭、平成30年も2件、5頭を処置しています。今のところ、申請が少なく、全件受理されておりますので、今の市民の要望には対応できていると思います。
以上です。
○議長(石崎久次君) 高橋時英議員。
○高橋時英君 不妊去勢手術の補助についてなんですが、市はやっていない、単独の補助ですね、ということなんですが、愛媛県下でこういった補助の取り組みをされているかどうか、把握されてるようでしたらちょっとお伺いします。
○議長(石崎久次君) 生活環境課長。
○生活環境課長(山本 真君) 他市の支援状況でございますが、松山市では猫不妊・去勢手術助成事業を行っています。飼い猫、飼い主のいない猫を問わず、予算の範囲内で助成を行っております。
以上です。
○議長(石崎久次君) 高橋時英議員。
○高橋時英君 八幡浜市でも補助金が出ればいいなとは思いながら、やっぱりけど、動物病院の数とか、ドクターの数とか、そういったいろんな問題もあるでしょうと思います。今ある分は、県の獣医師会の補助を活用して、市が受け付けをしてるということなんですが、そもそも地域猫というふうな指定を受けなければ補助がもらえないということで、ハードルはかなり高いと思います。
そこで、お伺いしたいんですが、そもそも地域猫とはどのようなものか、市としての認識を伺います。
○議長(石崎久次君) 生活環境課長。
○生活環境課長(山本 真君) お答えします。
地域猫とは、特定な飼い主がいないものの、地域住民の認知と合意の上で共同管理されている猫を指します。
以上です。
○議長(石崎久次君) 高橋時英議員。
○高橋時英君 結構あっさりした答弁で、済いません、聞き入ってしまいました。
それでは、せっかくなのでお伺いするんですが、近隣自治体で地域猫に対する支援活動を行っている自治体というのはあるでしょうか、もしくは動向とか、ボランティアの育成とか、そういったものがわかればお示しください。
○議長(石崎久次君) 生活環境課長。
○生活環境課長(山本 真君) 当市においては、県の獣医師会による地域猫対策支援事業を紹介する以外は特に啓発は行っていませんが、県内では松山市が県と共同で愛媛県地域猫活動ガイドラインを作成し、地域猫活動の普及啓発推進を行っております。先ほども申しました松山市が独自に実施する不妊・去勢手術助成事業は、平成30年度の補助実績として1,253件あることから、動物愛護団体等が活発に取り組んでいるものと考えられます。
以上です。
○議長(石崎久次君) 高橋時英議員。
○高橋時英君 最後の質問でございます。
先ほども申し上げましたが、県獣医師会の補助金も、地域猫に指定されなければそもそも去勢の補助金を取ることができない、ならば、その地域猫をふやさなければならないというふうに思います。今後、当市でも地域猫活動の市民理解を広げ、啓発していくことについて、その考えを伺いたいと思います。
○議長(石崎久次君) 市民福祉部長。
○市民福祉部長(山﨑利夫君) お答えをいたします。
愛媛県が作成をしました地域猫活動ガイドラインには、地域的活動はあくまで地域住民が主体となって行う活動でありまして、それに対し、行政や動物愛護団体等がそれぞれの役割において支援し、お互いに連携していく必要があると示されております。さらに、地域猫活動には、地域住民が飼育管理することで、飼い主のいない猫によるトラブルを解決するための試みであることを十分理解することが重要であるとされています。そのためには、地域猫活動の拡充及び啓発には、地域の中に活動を推進する強い思いとリーダーシップをとる人の存在がなければなかなか大変ではないかと思います。動物である犬や猫との共生は、人間の側に、ある程度の寛容さが必要となります。昭和30年代までは地域に飼い主のいない犬や猫がたくさんいて、排せつ物が路上に散見されていた記憶があります。そのような緩やかなルールの中で犬や猫が共生する状況は、今の現状では困難ではないかと思っております。
以上です。
○議長(石崎久次君) 高橋時英議員。
○高橋時英君 ちょっとよくわからなかったんですけれども、今後、当市は地域猫の活動について啓発をしていくのかどうか、そこをするかしないかっていうふうに言えば、どういう答弁になりますか、お願いします。
○議長(石崎久次君) 市民福祉部長。
○市民福祉部長(山﨑利夫君) 基本的には松山等のを参考に推進はしていきたいのですけれども、よほどの地元の理解等がなければなかなか地域猫活動が実施できないのではないかと思っております。いろいろ啓発活動は今後も引き続き行っていきますけれども、理解をしていただく地域、また基本的には餌やりをしない、猫は自分で飼っていただいて、隣におる猫には餌はやらないという方向が一番やっぱり正しいのではないかと思っております。
以上です。
○議長(石崎久次君) 高橋時英議員。
○高橋時英君 何度も申し上げるんですが、地域猫に指定をされないと使えない補助金の受け付けをするっていうのがまず矛盾をしてないですかねっていうことが申し上げたいです。ですから、そういう補助金を市独自ではないんですけれども、県の獣医師会がやっていて、それを受け付けするんであれば、当然ながら市としても地域猫をふやそうという、そういう活動が今後要るのではないかなってちょっと意見を申し上げておきたいと思います。
まとめに入ります。
車にはねられて死亡している猫の数というのは、安楽死処分している数よりはるかに多いと思います。これまで犬には、答弁でもありましたけれども、狂犬病の発生を予防するために、狂犬病予防法で飼い主の飼育管理、行政の対応等が明確に示されておりますが、猫には明確な法規制がないため、飼い主も行政も極めて曖昧に対応をしているのが現状だと思います。今後は、飼い主のいない猫を放置するのではなく、猫の嫌いな人にもある程度許容してもらえる地域猫として一定の管理をして見守っていかなければならないと思っています。そのためには、迷惑を受けている人、餌をやり続けている人、それぞれ意見を交わしながら、具体的な活動方針を確認しなければならないので、課題はすごく多いとは思うんですけれども、やっぱり最終目的は飼い主のいない猫を地域猫として管理をして今以上にふやさないことと、命を受けてしまった猫たちは地域環境の中でできるだけ快適に長生きできるようになればいいなと思いまして一般質問を行いました。
以上のように、なかなか現状難しい課題がたくさんあると思うんですが、地域住民はやはり飼い主のいない猫に対していろんな害も受けていることも事実でございますので、ぜひとも前向きに検討して対策を練っていただきたいと思います。
以上で私の一般質問を終わります。ともに頑張りましょう。ありがとうございました。