一般質問(総括方式) R2.3 河野裕保 議員

公開日 2022年01月12日

〔河野裕保君登壇〕


○河野裕保君  私は、一般質問を行いますが、通告書のとおり行いますので、市長並びに関係理事者の御答弁をお願いいたすものであります。
 今回の一般質問は、大綱1点でありますように、1月に起きた四国電力伊方原子力発電所の連続トラブル事案についてであります。
 この件については、今回の連続トラブル事故の要因の背景は何なのか。組織か、それとも技術的な問題なのか、協力会社との関係なのか。はたまたエネルギーのその転換点にあって、そういう時代的な背景があるのか。そういう因子の一つ一つを追ってみて、その中に思い当たる節があれば、四国電力は改善をお願いしたいと、こう思うわけであります。したがって、市長の出番は最後のほう少しということでありますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。
 まず、イントロから入ります。なお、お手元の内容に若干の削除、加筆しておりますので、その点、御了解いただきたいのと、本文の幹になる部分については、これはそのまま不動であります。
 イントロから入ります。
 私は、原子力発電の推進論者であります。このことについては、2月19日の四電の山田原子力本部長ほか幹部出席によるトラブル状況等の説明後の質疑の冒頭にも申し述べましたし、一般質問及びほかについてもたびたび述べておるとおりであります。
 このたびの伊方発電所の一連のトラブルで、伊方発電所擁護論者の私もいささか落胆をいたしておるところであります。そうとも言っておれないので、四電に対しては、おきゅうを据えなければならないだろうと思います。巨像に対して、一市民、一議員がやいとを据えたところで効き目はないと思いますが、しかし急所の部分に当たれば、それは効くということであります。それは時代的な背景とか、さまざま今言いました各因子に当たる部分が急所になるだろうと、このように私は期待をしておるところであります。
 いま一度、原発が重要なベースロード電源であり、またそのことの必要性について述べるわけであります。
 今、新エネルギーの台頭が始まっている移行期にあっては、資源エネルギーの転換期に事故が多発している実例を、石炭産業から見ることにいたしたいと思うわけであります。
 それで、四電の組織は大丈夫なのか。また、組織的にそうでありますが、そのほかありますので、市長の見解を伺い、結論とすることにいたします。
 最初に、気候変動について見てみます。
 気候変動については、直接原発事故と関係ないじゃないかと思われるかもわかりませんが、これが大いにあるわけであります。後でわかると思います。
 現下の地球は、二酸化炭素CO2、特に石炭火力発電等による温室効果ガスにより、自然環境が著しく損なわれてきております。この1年で見ても、気温上昇と少雨、乾燥が山林火災を呼び込んでおります。また、氷河の氷解のスピードも増しております。気候変動は私たちの生活、健康を脅かしつつあるわけであります。
 2月1日時点では、豪州の大規模な森林火災よる延焼面積は約1,800万ヘクタール、日本の国土3,779万ヘクタールの約半分の規模に達しており、煙はニュージーランド、チリ、アルゼンチンにも及んでおりましたが、幸いにも、2月5日に30年ぶりの大雨となり、降り始めから1週間以内に山火事がほぼ収束したと伝えられ、これで野生のコアラもカンガルーも人間も安心して暮らせる、こう胸をなでおろしたものであります。この山火事で野生動物が約10億匹死んだと伝わっておるところであります。
 森林火災は、昨年、シベリア、アラスカのような北極圏の針葉樹林でも起こっておるところでありまして、インドネシア、欧州、サハラ砂漠以南の森林も火災が起き、延焼面積は2,000万ヘクタール以上とも言われておるところであります。
 温暖化で恐ろしいのは、北極圏の氷が解ける、特にグリーンランドでありますが、氷解すれば、太陽光が反射されなくなり、ターニングポイント、転換点を超えると温暖化が制御できなくなると指摘する科学者もおります。私も、この目で、カナディアンロッキーのアサバスカ氷河、ビクトリア氷河、またニュージーランドのマウントクック、ヨーロッパのアルプスの名立たる氷河を見てまいりました。アレッチ氷河は最大でありますが、特に氷解のスピードが速いわけであります。アサバスカ氷河を例にとりますと、19世紀末はここまで氷河が来ておったよというところの写真を見まして現実と照らし合わせますと、かなり後退をしております。ヨーロッパアルプスもそうであります。私は、今世紀中にほとんど氷河がなくなるのではないかと、このように以前にもネットで私書き込んでおりますが、そういう心配をしておりましたが、これは現実化しておりました。長江も黄河も源流は氷河であります。そういうことであります。
 地球温暖化と天候不順は関係しております。その実例を挙げますと、アフリカ東部のケニア、エチオピア、ソマリア、アフリカの角と言われるところですが、昨年末の季節外れの大雨の影響で、過去数十年で最大のバッタの群れ、数千億匹のバッタ、サバクトビバッタが襲来し、食料安保にとって大きな脅威となっております。ソマリアでは、国家非常事態宣言を出し対策に乗り出しております。ケニアでは、群れの規模が過去70年で最大となっておるということであります。アフリカ東部の各国は、上空から殺虫剤を散布しておりますが、これがなかなか早急には効果があらわれないと、このようなことであります。
 国連食糧農業機関は、このまま放置すれば、この6月までにバッタの数が600倍になると警告しております。バッタの群れは、1日で3万5,000人分の食料を食べ尽くす。ケニア中部の村では、この1月末に収穫前の大豆とトウモロコシが食べ尽くされ、途方に暮れた農民が首をうなだれておったのを画像で見たことがあります。
 天候不順の原因は、温室効果ガスによる地球温暖化であるとし、化石燃料からの脱却、つまり、脱炭素化が急務だということになってきますが、事がエネルギーだけに簡単ではありません。アメリカは昨年11月、2015年締結されたCOP21からの離脱を正式に国連に通告しているのを見てもわかります。オーストラリアでも、石炭の輸出はかなりの貿易のシェアを占めておるので、石炭封じ込めは反対であると、そのような意見も出しておるところであります。
 日本においては、エネルギー自給率が一桁台と極めて低い中での経済成長と市民生活のさらなる向上を目指していくことが求められており、これに環境保全が加わり、理想的なエネルギー需給構造の実現は前途多難と言えますが、国の第5次エネルギー基本計画を見ると、3EプラスSの原則のもとで、環境に適合したエネルギーの需給構造を実現するとあるわけであります。つまり、安定供給、環境への適合性、経済効率性、安全性の5つであります。温室効果ガス26%削減に向け、エネルギーミックスの確実な実現を日指すと、こうあるわけであります。要するに、再生可能エネルギーの主力電源化へ布石を打つと明記し、原子力については依存度を可能な限り低減し、不断の安全性の向上により再稼働を行うとしております。化石燃料は、効率的な火力発電を有効活用し、災害リスク等への対応を強化するとあります。2050年への対応策として、温室効果ガス80%削減を目指すとし、再生可能エネルギーの主力電源化を目指すとあるわけであります。
 今、国は、秋田県で国内最大規模の洋上風力発電所を計画し、実現すれば、200万キロワット、原子力の発電所の2基分に相当するということであります。能代市、男鹿市、由利本荘市沖に2カ所、今計画しておるというところであります。
 原子力は、脱炭素化の選択肢の一つでありますが、社会的信頼性の回復が不可欠であるとし、人材、技術、産業基盤等の強化に着手し、安全性、経済性、機動性にすぐれた原子炉を追求し、バックエンド問題の解決に向けた技術開発を進めると、こう強く述べておるところであります。
 化石燃料はガス利用へシフトし、非効率石炭をフェードアウトし、脱炭素化に向けて水素開発に着手するとあります。ここで非効率な石炭火力発電所は2050年までに幕を閉じるということになるだろうと、このように思うわけであります。
 2050年のエネルギーミックスは目標数値を示してない、最大で何%、原子力、火力何%という、そういう数値は示しておりません。野心的シナリオを複数用意した上で、あらゆる選択肢を追求するとあります。目指すのは、再生可能エネルギーの拡大やガスシフト、省エネ、原子力維持等により脱炭素化を追求することによって、より高度な3EプラスSの実現が図られると、こう解するものであります。
 今、1次、2次エネルギーの転換期にあります。その中で伊方発電所の連続トラブル事案が起きたということであります。いま一度、1月に起きたトラブルを、マスコミ報道でもう一度振り返ることにします。
 考えられないトラブルというのは、きのう、きょう、定検を始めましたよというんじゃないわけでありまして、何十回とやっておるのにこういうトラブルが起きたということは、どうも私は腑に落ちない。1月7日、前回、平成29年の3号機の定検時の作業手順を間違えておりましたと、このように発表をいたしておりますし、12日には、3号機で燃料集合体の取り出し準備中、制御棒1本を誤って引き抜く。20日、3号機で燃料集合体1体が点検装置のラックの枠に乗り上げ、落下信号が出る。要するに、本来のところへつり上げて落とすところが、当てたということですよね。22日、原子力規制委員会の更田豊志委員長が会見で、トラブル続きで心配しているとコメントしております。25日、外部からの電源供給がとまり、一時的に電源喪失。四電、定期検査を中断と発表しております。29日、山田研二原子力本部長が伊方原発に常駐した。同日午後の原子力規制委員会での記者会見での更田豊志委員長は、制御棒の引き抜きを一番深刻と捉えていると語っておるところであります。偶発的な機器の故障なのか等、一つ一つ究明しないといけないと指摘しながらも、背景を求めるなら、現場の士気や協力会社との連携の関係だとこう思う、このコメントに、私は、今括弧をそこに、お手元の資料につけておりますが、これは見逃せない部分であると、こう思うわけであります。素人の解釈が許されるなら、こういうことではないか。エネルギーの転換点、原発依存度の低減が今回のトラブルを生む間接的要因の一つとして上げられるのでないかと心配している。要は、四電による原発に取り組む姿勢のたがが外れかけているのではないかと心配しているのであります。
 原発事業は縮小しており、前途に希望が持てない喪失感が広く現場の人材にまで及んでいたのではないかというのは、1号機は2017年9月から廃止措置作業に着手し、2号機は国の廃止措置計画書の審査中である。残るは虎の子の3号機のみであります。その3号機も1月17日に、あえて言いますが、理不尽にも広島高裁が3号機の運転を差しとめる仮処分の決定を下しました。強がりを見せても本音は相当ショックを受けているはずであります。それで、2月19日、取り消しを求める異議申し立てをいたしました。これは当然の行為であろうと思っております。定年前の裁判官、自分の主観ではないと思いますが、それを優先的に掲げ、客観的数値、そして科学的知見、これを余り試みてないという判決であったと、私もそのように思っているところであります。
 また、原発メーカーも定検だけでは将来投資の意欲が湧かないです。将来に展望が見出せない現状にあると推察する。トルコ等への国外への市場参入も、今ほぼ絶望と言われておる。そういう中で、連続してトラブルが起きたということであります。
 国は、脱炭素化の選択肢として、社会信頼回復のため、安全炉を追求し、バックエンド開発を目指すとあります。原発は必ずしも、現下でありながらも悲観的状況下にはないはずであります。エネルギー等の転換点であろうがなかろうが、原発は稼働、定検に係る安全性を常にキープしなければならないわけであります。
 コストカットの対象にしてはならない。エネルギー基本計画にもそうあります。原子力事業者は、二度と原子力事故は起こさないとの強い意志を持ち、原子力のリスクを適切にマネジメントするための体制を整備し、確率論的リスク評価(Probabilistic Risk Assessment)の客観的、定量的リスク評価手法を高度化するとともに、リスク情報を活用した意思決定に向けた基盤整備と現場での実践に取り組むと同時に、安全管理体制について相互に指摘し合うピアレビュー、つまり成果品をおのおの別々のものがそれに評価し合う、その活動の実績を積み重ねることで、事業者間における相互の切確琢磨を促し、継続的な安全性向上につながっていくんだと、これがこう求めておるということであります。
 このような安全性向上に向けた取り組み強化に際しては、原子力規制委員会との積極的意見交換を行うべきであるとあります。また、メーカーとの連携を強化し、知見を集約するとともに、産業界として取り組む課題を特定、活動計画の策定、実施及び評価に取り組み、安全性向上のPDCA、これは地方創生も出てきますが、プラン・ドゥー・チェック・アクション、これを実践していくことにある。ここは大事であります。
 また、原子力事業者は、高いレベルの原子力技術、人材を維持することだと。そうすることで、規制強化に対し、つまりここで言う規制強化は定検も、これは含めているんですよということに私は捉えております。迅速かつ最善の安全対策を講じ、地球温暖化対策をベースロード電源による安定的な供給に貢献することである。それが求められているのだということであります。更田委員長は、お手元の資料のかぎ括弧の箇所を指摘しているのだろうと私は思います。
 もう少し私なりに深読みすると、現場力の低下、これを非常に危惧するところであります。トラブルに至る対策として多くの安全装置がある。発生頻度を可能な限り低減されているわけであります。そういうシステム、そういう多重防御のシステムがありながらのトラブルだけに、更田委員長の落胆の色が私は濃いと想像します。
 今回のトラブルを契機に、操作、点検に伴う因子の一つ一つに対し、安全対策を施し実効性を高める以外にないと思います。トラブルや事故の要因及び安全対策に係る情報を、身内や協力会社にとどまらず、電力業界全体で共有し生かすことだと考えます。
 このたびの伊方発電所の連続して起きたトラブルは、企業組織そのものに問題がなかったかを一市民、一議員として考察を試みてみます。
 企業組織は合理性と効率性を高め利潤を追求するものであるが、成熱してくると官僚的で階層的構造が色濃くなると言われております。それは組織の硬直化を意味し、弊害として意思決定がおくれ、セクショナリズム的、タコつぼ的、縦割り的発想に陥りやすく、臨機応変な初期行動の阻害要因となりかねない。四国電力伊方発電所を指しているのではないが、特に電力事業者は大企業病に陥りやすいのではないかと心配するわけであります。2月19日の席上でもこの点を質問しましたが、反応はいま一つ鈍かったということであります。
 大企業病は、大企業を問わず陥りやすい病です。それは役所についても言えます。それを克服するには、特に住民の生命、健康、生活に直接かかわる原発事業者全てにおいて、常在戦場、私の好きな言葉であります、の精神で緊張感を持って事に当たることであります。
 中村愛媛県知事の要請により、原子力本部長の山田研二氏が、1月29日に、現地の伊方発電所に常駐し、トラブルの原因究明と再発防止の陣頭指揮に当たることになりましたが、本来なら知事の要望前に、四電本社が本部長の現地派遣命令を出し、組織としての毅然たる態度を見せるべきではなかったか。知事に先手を打たれ後手を踏んだ形になってしまった。残念でならない。その根底には、今回のトラブルの捉え方に甘さがあったのではないかと、老婆心ながら危惧するのであります。
 常在戦場の精神を発揮させるためには、現地にあえて幕僚天幕を設営し、テント内にパソコン、電話、モニター画面等の機材を並べて山田原子力本部長を指揮官としての業務を遂行させる。天幕設営等は合理性に欠け、現実には無理な注文だろうが、それに近い姿勢を見せることで、本社の退路を断った覚悟が伝わり、社員も協力会社も1次下請以下も緊張感を持ち、常在戦場の機運のもとで安全操作、運転ができるのであるまいか。
 私が心配するのは、会社の体質が硬直化し、大企業病に陥れば、ハッカー集団が端末からウイルスを侵入させることもいとも簡単だということであります。この前、伊方原発にお邪魔したときには、所長は、私が質問しますと、サイバー空間と原子力はつながっていないので、その点は安心ですよと、こういうことでありますが、テロ攻撃というのは武力だけではない。サイバー、そして端末からのハッカー、これが最も恐ろしいということを肝に銘じておくべきだろうと、このように思うわけであります。
 今回のトラブル続きで四電に対する市民の信頼が大きく失墜した。不信感を払拭するには、トラブルの原因を徹底的に調査、究明し、突きとめた上で再発防止策を施し、二度とトラブルは起こさないことであります。これ以外に信頼をかち得る方法はない。電力会社は、どうも貴族的、お公家さん的、そういう色合いがある。つまり、総括原価方式、送配電を全部一手に握る。事故が起きれば、お上に泣きついてくる。そういう体質がある。この甘えが貴族的で、要するに組織のたがを緩めているのではないか、私はそこを心配しているところであります。
 そういう時代の転換点で、よく事故が起きるわけであります。かつて、1950年代後半から60年代にかけてエネルギー革命が起き、石炭から石油の時代になりました。御案内のとおりです。時代の転換点における石炭産業で見ますと、炭じん爆発、ガス爆発、落盤事故等の事故がこの間に多発しております。中でも、記憶に私、鮮明に残っているのが、昭和38年11月9日に起こった福岡県大牟田市の三井石炭鉱業三池鉱業所、通称三池炭鉱であります。炭じん爆発が起こりました。死者458名、CO中毒、一酸化炭素中毒839名を出しました。この昭和38年から47年の10年間で22回の事故が起こり、延べ830名が死に、CO中毒1,048名、重軽傷211名を出しておるところであります。私の記憶に新しいのは、昭和56年、北炭夕張新炭鉱で起きた事故であります。ガス爆発によって、このときに死者93名、重軽傷39名を出しました。あの抗口から顔を真っ黒にした鉱夫が出てくる。煙に追われながら、テレビにリアルタイムで流したことを覚えています。ある時間がたったら、会社は火災をとめないけないので水を注入する。家族、そして鉱夫はまだ生きている、生存可能だ、水を入れるな、すったもんだやりましたが、結局時間の経過とともに水を注入し、火災をとめたということであります。北炭夕張、かつては11万近くおったが、今大きく1万人を割った、その市長は、今、北海道の知事であります。ということの、そういう時代の流れを感ずるわけであります。
 また、その当時は、坑道的な問題があったということであります。坑道、つまりどういうことか。石炭層を求めて斜坑の延長をどんどん延ばした。迷路のように、ラビリンスのように複雑化した。それによって長大になったベルトコンベヤーの下、天井、壁に炭じんがたまり、そして自然あるいはまた、爆発に至るのだということであります。
 そして、余り煙突が高いのでと歌われた、あの民謡の日本最大の三池炭鉱は、ついに平成9年に閉山したわけであります。先ほど、昭和38年に戻りますが、その年炭鉱はもうあえいでおりましたが、三池工業が夏の甲子園で優勝いたしました。町はもろ手を挙げて歓迎した、パレード、今は優勝したらアウトになっていますが、当時は市内のパレードをした。原  貢監督を筆頭に、その原さんは、松前重義総長に、余談ですが、呼ばれて、東海大総長のあの人は熊本市出身ですが、呼ばれて東海大相模へ行き、全国制覇をし、原 辰徳監督や孫の菅野智之投手を生んでおるわけであります。
 なお、先ほど申しました、この時期は時代の転換点、エネルギーの転換点ですから、事故がよく起きたんです。昭和30年以降。どうしてか。昭和30年に石炭政策大綱というのができました。この大綱は有能な石炭の山についてはやれよと。傾斜配分的に助成をすると。なおしかし、小さな炭鉱についてはフェードアウトせえ、次々に、地方地方の小さな中小の炭鉱は閉山いたしました。ちょうど昭和30年に入ってすぐのときに、「にあんちゃん」というドラマがあり、ラジオ放送にも映画にもなった。長門裕之出演になったということでありまして、そういう時代背景があるわけであります。そういうときに、事故がよく起きるということであります。
 私は何を言いたいか。繰り返して言いますが、炭鉱事故の多くはエネルギーの転換点に起きているということであります。
 思い起こしてみると、化石燃料の時代が高度経済成長をもたらしながら原子力エネルギーを手にし、夢のエネルギーに未来を託し、順調に羽ばたいていたのでありますが、あの日、2011年3月11日に起こった地震と津波による東日本大震災によって福島第一発電所がメルトダウンし、未来の夢を打ち壊すと同時に安全神話も大きく崩壊をしたのであります。だからといって、原子力エネルギーを完全に放棄するわけにはいきません。脱炭素化への構築には、ベストミックスとしての原発は不可欠であると考えるからであります。
 結び。18世紀以来続いてきた絶対王者の化石燃料によるエネルギーの時代が新たなエネルギーの時代のまさに転換期である。そうでないと地球はもちません。2050年温室効果ガス80%削減を目指した挑戦が始まり、脱炭素化に待ったなしでありますということでありまして、国家間、企業間の競争が激化して本格化しております。そういう時代だからこそ、温室効果ガスを排出しない原発のベストミックスは納得できるわけであります。ベストミックス足り得るには安全なくしては成り立たない。これ1点に尽きるを肝に銘じ、伊方発電所の運転を願いたいわけであります。
 次、最後になりましたが、市長に伺います。
 今回、伊方発電所の連続事案に対し、四電から市長へはどのような段階で伝えられたのかということであります。私は、余り事故なんかというのは重きを置いておりませんでしたが、余りにも事故があったし、そしてまた、覚書も目を通しておりませんでしたが、きのう、なるほどなと思ってちらっと見た。すると、この事故が起きたときの電力からの通報はどうなのかということの質問をやっておるわけですが、きのうも答弁がありましたが、あえて言いますが、この覚書の第6条、異常時における通報及び連絡ということで、安全協定に基づきまして何じゃかんじゃとありますが、要は、事故が起きた場合には、原子力伊方発電所は八幡浜市に対し、その都度通報すると、こうあります。一番には、愛媛県と伊方町に通報し、または連絡した事態については、乙に対しても、乙というのが八幡浜市で、八幡浜市にその都度通報し、連絡するとあります。要するに、先に県と伊方にやって、ついでに八幡浜市にしなさいよと。ここにはタイムラグが発生しますね。ついでにというのは、私はそういう意味の捉え方をしておりますが、一番は伊方、八幡浜、覚書は1ランク低いですよ。一番は安全協定だと。県と伊方が結んだと、こういうことですよね。ですから、先輩議員も言われましたように、先ほどの19日にも、協定に、きのうもありましたが、協定へランクを上げたらどうですかということは、この通報のシステムというか、通報の伝え方においても、先に県と伊方、ついでに八幡浜しとけやと、こういう私は人間は、いごくたですけん、そういう捉え方をしとるわけであります。でございますので、そこら辺の情報の伝達が少しおくれるのではないかと心配しているわけでありますので、今回、どのような方法でトラブルについての情報が入ったのかということであります。
 そして、今回のトラブルで、市長はどの程度お怒りになったんですかということであります。怒り心頭に達し、怒髪天をつくぐらいであったか。私には怒髪天をつかない。それを伺います。
 また、安全管理保安に対しての要請は、電力にどう行ったのかということであります。それに対して、四電の回答はどうだったのか。こう伺うわけであります。もうやめましょう。時間。ということであります。よろしくお願いいたしまして、また再質問はもうよけしませんのでということで、終わりにさせていただきます。
○議長(石崎久次君)  市長。
○市長(大城一郎君)  河野議員の1月に起きた四国電力伊方原子力発電所の連続トラブル事案について、市長の所見について答弁をいたします。
 ことしに入って立て続けに発生している異常事象は、制御棒の引き抜きや燃料集合体の落下信号発信、所内電源の一時喪失など、過去に例のないものであり、さらに発生した原因がまだ判明しておらず、懸念しているところであります。
 今回は、放射性物質の放出こそなかったものの、こうしたミスが原因となり、さらなる大事故につながるのではないかと危惧をしております。職員が日々、緊張感を持って仕事をしているのか。下請の従業員にもこのことは徹底しているのか。四国電力では社長が直接従業員と少人数単位で面談をすると聞いており、危機意識を持って真剣に取り組むよう要請をしたところであります。
 続いて、安全管理に関する要請及び回答についてでありますが、まず要請についてですが、市では、1月28日に、トラブルの原因究明と再発防止策を講じることはもとより、周辺住民の安全確保及び環境の保全を何よりも優先し、最新の知見を取り入れながら万全の態勢で業務に当たるよう、文書で要請をしたところであります。このような文書を直接、私のほうから手渡しております。
 要請に対しまして、四国電力からは、市民の皆様に心配をおかけしていることについての謝罪と原子力本部長の発電所常駐を初め、トラブルの原因究明と再発防止策の策定に総力を挙げて最優先で取り組む、そういった回答を得たところであります。
 そのほかの質問に対しましては、担当の課長のほうから答弁させます。
○議長(石崎久次君)  総務課長。
○総務課長(井上耕二君)  四国電力から市長へはどの段階で伝えられたかという質問に対してお答えいたします。
 遠藤議員の質問でもお答えしましたが、伊方発電所において異常事象が発生した場合には、県の公表区分を問わず、速やかに伊方発電所からファクスと電話で連絡があります。1月12日日曜日の制御棒引き抜きの事象でいいますと、13時20分にこのトラブルは発生しており、13時55分に四国電力からのファクスを職員が自宅で受信し、直ちに市長へ電話で報告をしております。
 以上です。
○議長(石崎久次君)  河野裕保議員。
○河野裕保君  3回までね。3回まではせんけんね。
 要は、今の総務課長、タイムラグはないんやな、伊方と県との。私とことは。情報の伝達の。
○議長(石崎久次君)  総務課長。
○総務課長(井上耕二君)  タイムラグはありません。
   (河野裕保君「安心した」と呼ぶ)
○議長(石崎久次君)  今度最後になりますよ。
   (河野裕保君「安心したもええがかな」と呼ぶ)
 そうじゃなくて、質問されるのが最後です。
   (河野裕保君「私は、ほやけんこれで2回目かな。3回になるんかな」と呼ぶ)
 2回しか。
   (河野裕保君「3回になるんか」と呼ぶ)
 今度で3回目です。
   (河野裕保君「向こうは入らんかってな。回答は入らんのやろ。ええよええよ。要するに、本質問と、今、再質問は1回目よ」と呼ぶ)
 質問されて、再質問されたですね。あと一回です。3回です。ここで1回質問されて、市長たちが答えて、総務課長も答えました。質問されて、総務課長が2回目を答えられました。ですから、今度が最後の質問になります。
○河野裕保君  まあええわ。要するに、今度市長に聞きますね。伊方原子力発電所、地域、これは共存共栄をしなければなりません。今までもそうですし、これからもそうだと思います。伊方原子力発電所なくしては、我々の消費社会もそうですし、そして税収面もそうです。あらゆる経済面においても波及効果、伊方原子力はかなりな影響力を持っておるということでありますから、一番は安全運転であります。そういうことで、原子力発電所と我々は、八幡浜市、伊方もそうですが、ゼロサムであってはならない。一方が勝ち、一方は負け、ウイン・ウイン、これを続けなければならない。これからもずっと。私の信念はそうでありますし、市長もそうだろうと思います。その点どうでしょうかということで、私の質問は終わります。
○議長(石崎久次君)  市長。
○市長(大城一郎君)  私も過去からずっと言っておりますが、将来的には脱原発、これを目指すべきだと思っております。現状では、太陽光や再生可能エネルギーだけに頼ることは難しいと考えておりまして、当面は原子力発電等はバランスのとれたエネルギーミックス、これを目指していく、またこれを目指すことが重要なことであるということは考えております。伊方発電所は、人口減少対策や雇用、消費等の地域経済に及ぼす影響、これはかなり大きいと理解しておりますが、今回のトラブル、これだけはあってはならないものであり、周辺住民の安全確保及び環境の保全を何よりも優先し、市民が安全・安心な生活ができるように取り組んでいきたい。また、四国電力にもそうあってもらいたいと思っております。
   (河野裕保君「はい、ありがとうございました。もうこれで終わります。原子力技術はやっぱり向上させていかないけないということであります」と呼ぶ)
○議長(石崎久次君)  終わってください。
   (河野裕保君「まだ言いたいことあるけど、やめらい」と呼ぶ)
 休憩いたします。

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