一般質問(一問一答方式) R2.6 河野裕保 議員

公開日 2022年01月13日

〔河野裕保君質問席へ移動〕

 

○河野裕保君  おはようございます。
 一般質問通告書に従いまして、大綱1点、市長並びに関係理事者にお尋ねするわけであります。
 大綱1点は、新型コロナウイルス感染症の対策等についてでありまして、昨日の高橋議員と全くタイトルは同じでありますが、中身は違います。
 さて、この新型コロナウイルス、これは名前が決定しました。SARS、コロナウイルスツーというのであります。重症急性呼吸器症候群(SARS)を起こす2番目のコロナウイルスです。こういうことのようでございますが、私たちはコロナコロナとなれ親しむということはないですけどねえ、なれておりますので、新型コロナと、これに通してまいりたいと思います。
 この新型コロナウイルスにつきましては、これは指定感染症、公費負担、強制入院ということになるわけでありまして、それに伴いますPCR等の検査、これは任意ということで、どうもしっくり合わないと、ここらについては通告書には言うておりませんが、久保田センター所長、後でいいですので、時間がなかったら答えなくていいです、これの関係についてお答えを願いたい。あなたは、病院の事務局長とか相当なキャリアを積んでおりますから、すぐにでも答えは出ると思いますね。
 さて、今、パンデミックは終息してないと、あの2003年のSARSのときには、エンデミックということで、地域感染だということでありましたが、そういうことでまだ宣言は解除しましたが、明かりは見えても本格的な終息にはほど遠いということであります。そういう中において、アルベール・カミュの「ペスト」という本ありますが、これが多く読まれておるということでありまして、私も実に半世紀ぶりに開いてみました。これ買ったのは昭和41年であります。新潮社世界文学全集のうちのアルベール・カミュ、目的は「異邦人」を読みたくて買ったんやけれども、「ペスト」は余り記憶にありませんので、もう一回再読いたしましたら、何と何と、今、起きておるコロナと同じようなことが、これカミュは書いておるわけであります。彼、カミュが書いたのは1945年でありまして、パリで書いておるがです。生まれはアルジェリアで、国籍はフランス人ということであります。
 その当時というのは、45年はもうパリが解放されとりました、ナチスドイツから。しかし、彼は新聞記者として、あるいはレジスタントとして活躍していた時期がありましたから、そういうのを見て、この封鎖された、占領された、ここのデストピアをどうしても書きたい、この題にとったのはペストだろうと、このように言われとります。彼は、1665年のロンドンのペストの大流行においても、これを題をとっておりますし、また19世紀のアジアにおいてペストが発生いたしました。北里柴三郎がそのときにコレラ菌、ペスト菌を発見するわけでありますが、そういうのを題をとっとりますが、しかし私はそれと同時に、スペイン風邪にも題をとっていると見た。ペストと同時に、スペイン風邪関連の本も同時進行で読んでいましたから、というのはペストはとにかく大分死にますねえ、埋葬が間に合わない、最初、きのう、おとといのテレビでは、ブラジル大分死によりますから、埋葬しますよ、一体一体。そして、ひつぎを入れて、ひつぎも一緒に。がしかし、このペストの場合のアルジェリアに起きたオランという町でありますが、間に合わないのでしまいには大きな穴を掘って、ひつぎから死体を出して投げ込む、そのひつぎはひつぎつくる人もペストにかかる、材料はない、もう一回取って返す、病院へ。現地で消毒する、それを。何度も使う。しかし、しまいには埋葬するところも間に合いませんということですから、よし今度は火葬しようということで、廃線になった市電をもう一回復活させる。そこに死体を入れてどんどんどんどん焼く、煙が上から降ってくる、灰が落ちる。住民は、感染したらしまいかと心配する。そこで、主人公の医師のリウーが、これは心配ないですよと、こういうことですが。これと全く同じようなことが1918年、スペイン風邪の第2波のときです。そのときに、アメリカ東部の港町のフィラデルフィアでは、市電を利用してひつぎを配って、火葬場で持っていく、なるほどこれも使ったんだなあと、このように私はこう思いました。
 そして、フィラデルフィアでは、何と2週間にインフルエンザで7,000人死んどりますね。今のニューヨークとツイですよ。ニューヨークは、今2万人以上死んでますから。うち大半がブロンクス、下町は上流家庭が住むところのマンハッタンより人口がはるかに少ないけれども、死者数においては1.5倍やと言われておりますから、ここにも貧富の差が出ておりますということであります。
 さて、そういうことで、このお医者さんのリウーというは、1日200、300、このペストの患者を診る。夜は、往診に出かけますよと、そういうふうに奔走しますね、お医者さんとして。そのことは、私はニューヨークに現に起きました女医さんとこれは重なり合うところがあるわけであります。というのは、ニューヨーク市、今、言いましたこのマンハッタンのプレスビテリアン・アレン病院というところがあります。そのアレン病院の緊急救命室の責任者ローナ・ブリーンさんと、彼女はそこの責任者として1日18時間働く、そのころ4月ですから、大量に患者が発生します、コロナが。そして、寝る。寝るのは床です、この床が危ない。先ほど市立病院事務局長にも言うたんですけど、相当消毒間に合いませんから、コロナウイルスが床にたまっておると。結局そういうことでしょうね。彼女は、感染しましたねえ。感染して10日入院したと。いてもたってもいれないと、早く現場に復帰して、仲間を助けなくちゃあということで復帰しましたがしかし、間もなくまた彼女は倒れた。彼女を皆が、仲間が抱えて、彼女の家へ運んで、診察、入院、そうするとPTSD(心的外傷後ストレス障害)と重い鬱にかかっておりまして、約1週間入院し、退院して自宅療養する間に、彼女は自傷行為に及んで亡くなったわけであります。彼女の父親は、フィリップさん、外科医であります。娘は、前向きで明るくボランティアも精出して、そして趣味のチェロもやっておりました。こんな明るくて前向きな子が、もう永遠に会えないと思うと大変悲しい。娘は、第一線で全てを出し突くし、力尽きたんだと思います。それはしかし、これだけは皆さん認識してくださいと。彼たちは前線のざんごうの中で戦っているようなもんでありますと、こうおっしゃった。また、プレスビテリアンのアレン病院の当局者は、この喪失感は我々にとっては言葉には言いあらわせない。彼女は、困難な前線の緊急医療部門において最高の治療をしてくれた、これは英雄です。ヒーローです。こう追悼の弁を述べているところであります。
 私は、そこで気になったんですよ。おやじさんのフィリップさんが娘はざんごうの中で戦っているもんですよと、こうおっしゃった。ざんごうとは何か、ざんごう戦とは何か。第1次世界大戦であります。1914年から1918年の約4年余り続きましたねえ。そのときには、ほとんどざんごう戦であります、特に西部戦線においては。ざんごうというのは、これは感染のるつぼであります。病院も感染のるつぼになる、消毒したって、クラスターが発生するのはそこですから。そして、このざんごう戦は、食事とるのもざんごうの中、用を足そうと外出よりましたら撃たれますから全部そこです。そうすると、感染が蔓延します。赤痢、発疹チフス、肺炎、そして立ちっ放しですから、水虫にもなると、凍傷にもなると、そっから腐る。そうすると、野戦病院で切断しなければならない、砲弾が当たる、そっからガス壊疽を起こす、ざんごう特有の発熱が起こるそうです。蔓延するそうです。そういうときに、1918年の秋口から第2波のスペイン風邪が強毒になってあらわれ出した。というのは、アメリカ軍が前の年の1917年にウッドロウ・ウィルソン大統領がこの第1次世界大戦に参戦した。アメリカ軍がどんどん本土からマルセイユあたりを通って陸地へ上がってきた。彼たちが持ってきたんではないかと、こう言われておりますが、定かなことはわからない。
 そういうことで、スペイン風邪もはやって、兵隊が足らない、早く送れ、しかし数千万単位で死んでますから、若い衆がいないです。徴兵衆もいない。東部戦線においては、ロシアが我がんとこが革命が起きましたから、ずうっと引いた。ドイツは、これはよし、今度は東部戦線の兵隊を西部戦線にシフトせえと、総攻撃だ。だがしかし、兵隊がいないですよと。東部戦線には、マラリアですよ。へえマラリア、おかしいなあと。発症はどこだと。ギリシャ、ええあの乾燥したギリシャにマラリアが発生するんですかと思ったね、私は。がしかし、国境のブルガリアの山から南側の山はエーゲ海に注いでますね。そうした乾燥してないです、ブルガリアは。そのギリシャのとこに来ると湿地帯ができるそうですが、その湿地帯にマラリアが発生して、北はドイツまで行ったと、こういうことであります。
 そういうことで、彼の父のフィリップさんが言った、なるほどざんごう戦とお医者と医療というのは似てるんだなあと、感染のるつぼなんだなと、こういうふうに私は思ったわけであります。
 さて、本題に入ります。
 ごめんなさい。その前に、きのうウイルスの話ししましたなあ、西山議員が。今回のこのウイルスは、DNAの二本鎖じゃなくてどうも一本鎖のRNAのようだと、こういうことなんですね。遺伝子、A、G、C、T、そのTがRNAについてはUに変わると。そうすると、遺伝子の変異が非常に早くなると、変異を起こしやすい。そして、このコロナの特徴というのは、人間の粘膜の中の言うたらたんぱく質が非常に好きだと。また、人間のたんぱく質もウイルスのたんぱくと非常に間が合うと。相思相愛のような関係だと、こういうことなんですね。そうなってきたら、やっと抗体が出て攻撃をしますが、抗体が攻撃し過ぎてサイトカインストーム、いい細胞まで食い散らす、そういうことで川崎病とか、血栓を起こすとか、非常にこの病気は厄介であります。いうことで、きのうのウイルスの補足をしときます。
 本題に入りますが、これは私は憂国の情に駆られた質問でありますので、市長、副市長、ごめんなさいねえ、本来ならこれは国に対する私の苦言ですが、年寄りの冷や水かもわかりませんが、そこは国民、一議員として、市民として受けとめてほしいわけであります。
 ちいと憲法改正なんか出てきますが、そういうことには飛ばしてもいいですから、ちょっと読み上げますね。
 新型コロナウイルス感染症についての緊急宣言の発出のタイミングはどうだったのかということであります。
 見えない敵の新型コロナウイルスは、憲法22条の職業の選択・営業の自由とか、25条の生存権、そして26条の教育を受ける権利、これを我々に挑戦状をたたきつけておるというより、国のありようを問いかけていると、このように思うわけであります。
 ちょっとこれまでの経緯を振り返ってみますね。
 新型コロナウイルスの挑戦に対して国は、新型インフルエンザ等対策特措法の一部を改正いたしまして、新型コロナウイルス感染症緊急経済対策、サブタイトル「国民の命と生活を守り抜き、経済再生へ」ということで4月7日に閣議決定し、同日、特措法に基づく7都府県に緊急事態宣言を出し、16日、残る全ての道府県に拡大した。北海道については、2月28日、緊急事態宣言を出して3週間、これを続けたということであります。それによって、外出の自粛や休業要請ということになりますので、これはだめですよということで4月末に成立した補正予算一般会計総額25兆7,000億円によって、国民全てに1人当たり10万円の特別定額給付金支給、雇用調整助成金、売り上げが大きく減った中小事業に、最大200万円支給する持続化給付金、今、もめてますなあ。同時期に都道府県独自の休業協力金及び政府系、民間金融機関の無利子・無担保融資等の制度で急場をしのいでおるところでありますが、なかなか経済の収縮はとまらないということであります。
 そこで、5月14日に安倍首相は、第2次の補正を指示し、目下、今、25日に閣議決定やったかなあ、今、審議、きょうからか、入ったというところであります。そして、5月25日には、全て日本の都道府県は解除になりましたよと、こういうことでございました。
 コロナ禍による経済の打撃は、教育、農林、あらゆる部門、福祉、芸術文化、あらゆる分野に及んでおるということであります。内需も外需も、ともに総崩れの様相を呈しております。ワクチン等の開発・製造の時期にもよりますが、新しい生活様式のもとではV字回復は絶対見込めないと、年単位を必要とするだろうと、経済専門家は見ておりますが、私もそう思いますね。
 このような現況は、全世界に共通しますが、少なくとも国内経済の収縮がここまで至ったのは、緊急事態宣言の発令が遅くに失した、私はそう思う、傷口が大きく開いたと考えるわけであります。新型コロナウイルス対策は、外出の自粛、不要不急の買い物、外食、レジャー産業、消費、これらを最小限の犠牲にとどめながら、そういう中で封じ込め作戦を強いられている政府の苦悩というのが、私は痛いほどわかります。要は、教育、生活、経済的打撃の傷口をいかに小さくするかにかかってきます。
 個人的で申しわけありませんが、私は1月半ばに武漢市からちょうど北東になります。1,100キロ余りのところに遼寧省大連、大連市、錦州市、そして旅順、その旅から新型コロナウイルスにせき立てられるようにして帰ってきましたから、このウイルスに私はずうっと関心を持って今日まで来ております。
 2月に入り、まだ渡航の制限はかかっておりませんでしたが、私は武漢の例を見て、この新型コロナウイルスはただ者じゃないと感じました。ですから、4月16日に、予定しておりました北欧4カ国の旅を2月に入って上旬にキャンセルしました。そういうこともあってか、公私の立場からコロナウイルスの情報を毎日食い入るように見ておったわけであります。感染症に関する本のページをめくる機会がふえました。そういうところの後知恵とか、そういうことで言うんじゃありませんが、緊急事態宣言を先延ばしにすればするほど傷口が大きくなるということであります。だから、私は3月に入って間もない時期に、ロックダウンせよと、家人に毎日私は言ってましたよ。いうことであります。
 よくわかるんです、国の思いも。憲法に羽交い締めになっているから強い措置に出られないのは理解できますが、国民の生命を脅かし、経済に未曽有の大打撃をもたらしている新型コロナウイルスの封じ込める水際作戦は、明らかに失敗と言わないまでも、後手を踏んだ、私はそう見ておる。国の専門家会議の試算も甘かったのではないですかというんであります。
 というのも、3月21日の専門家会議では、東京都が現状の対策を続けた場合、今後19日間で感染者が計530人ふえますよと、都の幹部に示しておりますね。都の幹部は、へえそんなもんかというふうに楽観的な空気が流れたの間違いありませんよと、後で幹部が語っております。このことも、国の宣言の発令におくれの要因の一つかもしれませんが、実はその5日前の3月16日に、英国の研究者たちによる発表が世界を震撼させた数字があります。試算によれば、全く対策がなければ数カ月の間に英国で51万人、米国で220万人が死亡する。ロックダウン等による強力な封じ込めが必要であり、ワクチンが開発されるまで最短でも18カ月間は対策を緩めると感染拡大が始まる状態になると、こう警告をしておるところであります。
 このころ、欧米の医療関係者が東京都の医師会、これは会長です。フェイスブックに、日本は何をしているんですかと、ロックダウンに近いことをやらないと大変なことになりますよと、こう警告しておりますね。
 4月1日、東京はオーバーシュートの兆候が見られております。ここがピークだろうと言われておりますね、今から見たら。安倍首相は、罰則を伴った強制力によるロックダウンはできないと語っております。このとき既に世界の過半数の100以上の国が外出禁止、移動制限、店舗等の閉鎖命令によるロックダウンを実行しています。
 私は、宣言発出のおくれの主因は、法整備の不備、これが今回のような非常事態であっても憲法に緊急事態条項がないばかりに思い切った私権制限に踏み切れず、罰則規定のない外出の自粛、休業要請どまりになったのでないかと考えるわけであります。
 緊急事態条項の創設は、個人の権利に制約がかかって、憲法秩序の侵害の危惧が生まれる、戦前の治安維持法などのトラウマもあって、憲法改正はタブーに近いです。審議すらこれまでまともに行われてこなかったことのツケが回ってきた結果が、想定外の戦後最悪の景気悪化に拍車をかけたと、私はそう断言したい。
 国難にあっては、私権の制約はある程度やむを得ないと考えます。今回の未知のウイルスで感染力の強いしたたかな敵というのは、ダイヤモンド・プリンセス号で了解済みであり、このウイルスの並外れた感染力を1月23日に都市封鎖された武漢市の実例を認識できていたはずだからであります。2月10日の武漢市は、感染の蔓延がピークに達しようとしていた時期で、連日2,000人近くの感染者が確認され、入院患者約3万人、うち6,000人が重症者で、ECMOを必要とする患者が急増しておりました。武漢市の緊迫した実情を見て、政府はすぐさま反応し、2月の時点で中国、韓国からの入国をストップさせる、それによって危険は少しでも回避されるということであります。
 そういうことで、台湾は大陸との往来をすぐに遮断して、そして政府主導によって、隔離をして医療物資の生産をこれを指導しておるところであります。新型コロナウイルス封じを積極果敢に打って出なければならない時期に、これを逃してしまった。初手のつまずき、これは恐らく経済的な利益も考えたり、政治的なリスク、医療崩壊を避けるためだったろうと思いますが、しかしこれはおくれた理由にはならない、私はこう思います。
 持てる人材・医療機関・医療機器・防護服等の用意、軽症患者の施設確保、同時にPCR等の検査体制を整える。保健所、大学、民間の持てる力を総動員させることだったんでありますが、できてなかった。今の日本においては、幾らアンサーティンティ、不確実性を伴う未知の新型コロナウイルスとはいえ、難なくこなせる国力があるはずであります。私は、ないとは言わせない。
 というのは、125年前を振り返ってみたい。検疫の迅速性について考えます。
 日清戦争1894年から1895年、この戦死者は1,417人に対して、戦病死1万1,894人、うち主な死因はコレラ、チフス、感染症と、今では考えられませんよ、かっけでと言われております。戦争終結後、大陸、半島からの帰還兵は、明治28年6月から10月末までに約24万人、全ての兵士に検疫を実施していると。1日1,600人、多い日には5,000人の検疫を、広島、山口、大阪にある3つの島の施設で実施している。検疫の実施前までに、検疫所、消毒場、宿舎、倉庫、隔離病院、回復室、汚物焼却場、火葬場までを突貫工事で建設しております。業務内容は、到着した兵士、検疫のために着がえさす、そして蒸気消毒すると。蒸気消毒というのは、缶、いわゆるボイラーみたいの中で約60度以上の高温の中でこれを蒸す、兵士に耐えさせると、そういうことで菌は大半死滅すると、こう言われておるところであります。そういうことで、身体の沐浴消毒を経て検疫の手順を踏んでおるところであります。
 当時、最高の権威と言われた細菌学者の北里柴三郎も、この検疫所に何回もこれは訪問して指導しております。3カ所の検疫所で真性コレラ369人、疑似コレラ313人、赤痢179人、腸チフス126人の報告があります。徹底した検査と隔離が行われたからこそ、厄災が回避された。この難事件を、スピーディーに、的確にやってのけた人間は、これは難しいこと、大本営など書いておりますが、当時の陸軍次官兼陸軍軍疫部長の児玉源太郎であります。その児玉を実際的にサポートしたのは、後藤新平であります。1代の官僚政治家でありまして、初代の満鉄の総裁もやっております。横道それますが、私は大連で満鉄の施設行きました。偉いですね、中国は。その施設を利用して鉄道省、利用してますよ。総裁室には、当時ぺいぺいのまだ鉄道省の役人だった佐藤栄作がそこに載っておった総裁室に、これが韓国ならイの一番にあの総督府もそうですが、壊していると思いますね。中国は偉い。それを使って利用して、鉄道省の事務所として使ってますから、これはびっくりしましたわ。懐深いなあ、あとまた中国のこと言いますけど。感心したということであります。
 そういうことで、明治にできたスピードに追いついていない。1も2も政府の能力の低下、統治能力が弱ってきておると、動きが余りにも遅い。特に、感染対策の最前線である国立感染症研究所が予算や人員削減によって現場では疲弊し、崩壊寸前であることを昨年の4月の参議院予算委員会で野党に指摘されていることが最近話題にも上りました。感染症を軽んじてきたツケが一連の検査体制の不備、それに回ってきたんだろうと思います。要するに、日本は2003年のSARSやMERSの感染がなかったことに、危機対応、これのおくれ、台湾や韓国についてはSARS、MERS、これによって危機対応ができたと言われておりますが、それも理由にはなりませんよということであります。
 こういうことのタイミングについて、これでよかったのですかと、お伺いします。
○議長(石崎久次君)  市長。
○市長(大城一郎君)  まずは、真剣に検討された御意見をいただきました。ありがとうございます。
 御質問の趣旨でありますが、日本の新型コロナウイルスの感染拡大に係る緊急対応が適切であったかどうかということでありますが、最近外国からの評価におきましては、日本のとった政策は欧米諸国等と比較して非常に緩やかなものであったものの大きな感染爆発もなく、人口に対する死者の割合は非常に低いものとなっており、国民の自発的な支持、協力のもとで達成できたことは評価するべきではないかとの意見、これも見受けるところでもあります。
 まだ、世界で感染増加のさなかであり、当分の間、緩急をつけてコロナ対策を進めていく必要があると思っており、国の施策が適当であったかどうかは緊急事態宣言発出のタイミングのみならず、現在の対応も含めて、今後より専門性の高い機関による検証が必要であろうと、私は考えております。
○議長(石崎久次君)  河野裕保議員。
○河野裕保君  はい、ありがとうございます。
 緩やかなそういう自粛とか要請でこれだけによくとどまれたなあと、外国は感心してますよと、こういうことですが。これは、やっぱり日本の生活様式もあると、マスク、上履き、履きかえますねえ、土足じゃない。コロナがつかないと、把握しないと、言葉が緩やかで、チャイニーズ、ぱっぱっぱっぱっぱっぱっぱっぱ言いますから飛びまっせえ。アメリカ、英語の発音も感染というか、菌が飛ぶ言います。そこらもあると。それは、日本の生活様式、それと従順さと、それらがコロナに対して非常に強いということは言えますが、しかし異常事態におっては、これは緊急事態出して、すぐさま3月の初めのとこにやったら終息早いと、終息はしませんが、経済再開が早まるということで、これは日本式の特徴であります。
 はい、次行きます。
 緊急事態条項の必要性についてであります。
 さきの質問と関連いたしますが、新型コロナウイルスのような感染症による国難が今後起きる可能性は大である。国難を脱出するに当たっては、現下に起きている状況を鑑みれば、憲法を改正し、緊急事態条項を創設すべきであると考えます。今回のコロナ禍と我が国の存立にかかわるところの地政学的現況を想起すれば、憲法による緊急事態条項の明示は必然性を帯びてくると思われる。一方、野党によれば、法律によって一定の私権の権利は制限は可能であるから、憲法改正までには及ばないよということが大勢を占めているだろうと思いますね。野党の心のうちを私流に推しはかると、新型コロナウイルスという疫病により、緊急事態条項を明示した憲法によって、時の権力が都市を封鎖・隔離・監視する、このことが恐ろしい、これが契機となって全体主義的方向にかじを切る危険が内在する、そういうのが聞こえてきそうであります。
 参考までに、安倍内閣の安保法制懇のメンバーだった西  修氏の「憲法の正論」というのがあります、彼は保守的ですけどね。によれば、世界の主要国を含むほぼ全ての国の憲法には緊急事態対処規定が設けてあり、設けてない例外は日本だけですよと、こういうことですね。今回のコロナ緊急事態に対しては、憲法の規定は参議院の緊急集会しかありませんよと、安倍首相は語っておることはあります。
 先ほど申し述べましたが、未知のウイルスの出現による新興感染症が出番を待っている上に、亜熱帯気候になりつつある我が国は、マラリア、デング熱、アミーバー赤痢等の感染流行も珍しくなくなるだろうし、かつて東京にも起きましたから、マラリア。航空機による人と物の移動が当たり前の今日においては、エボラ出血熱の感染も心しておかなければなりません。国難は、新興感染症ではなく、地政学的に見ても、日本周辺の情勢は緊迫の度を深め、きな臭くなってきております。北朝鮮の核ミサイルの攻撃、中国の尖閣諸島侵攻、現実味、5月12日、中国海警局所属の公船が尖閣諸島の日本の領海を侵犯して、沖縄県の漁船を追いかけました。ストーカー行為があった。日本政府は、直ちに外務省を通じて抗議をいたしましたが、中国は尖閣諸島は中国の領土・領海である、文句はあるのか。むしろ中国の領海に違法操業をしているのは日本の漁船じゃないかと、これに対してぐうの音も出ませんから、弱いもんですなあ。竹島の争奪戦もあると、テロリズムの脅威もあると、我が国にはプルトニウム、フランス、イギリス、これらを含めまして約46トン、原爆6,000発分の保有しておりますね。それにサイバー攻撃、せんだってどこの国とは名指ししませんが、大手電機メーカー、これは三菱電機です。三菱電機、攻撃したとのニュースが流れましたが、サイバー攻撃で日本の重要インフラ、人的被害も想定しなければならない現実がある。安倍首相は、憲法記念日に、日本会議が主導すると、改憲団体に憲法第9条、自衛隊を明記する必要性を語っております。それらに加えて、多発する自然の猛威に対する備え、超大型台風、集中豪雨、今後確実に起きるとされる南海トラフ地震、首都直下型地震、これらによって国難の諸因子は挙げれば切りがないと。きのうも質問しておりましたが、今のようなコロナの長引くときに、大きな災害が起きて避難所はどうするのか、備えです、二重災害、複合災害、これに備えなくちゃあならない。大変な時期に来ております。我が国は、危険水域に突入していると言わざるを得ない。地方の急激な人口減少、合計特殊出生率日本で1.4を切りましたよと、韓国は悪いですけど1.0を切っておる。韓国、日本も大変なことです。よその国はどうでもいいですわ。
 そういうことで、コロナ禍による存立の危機とあわせて、私たちの生活の土台が瓦解しようと、余りにもこれは強烈ですから、土台が緩んでおりますよと、コロナの災害による存立の危機とあわせて、私たちの生活についてはほとんど厳しくなっておる。どの程度厳しさが伝わっておるか、認識はどのようにお持ちになっておるか、緊急事態条項の創設とあわせてできれば御見解をお願いをいたします。
○議長(石崎久次君)  市長。
○市長(大城一郎君)  お話のように、今回の新型コロナウイルスの感染拡大に対する対応については、強制力のない緊急事態宣言の発出だけでは不十分であったとの意見も報道等で耳にしています。どのようにすればよりベターであったかについては、さまざまな意見があるところであります。
 私見ですが、国民それぞれが強制力のない宣言のもとで、政府や自治体の指針を踏まえて自主的にそれを遵守し、その結果、感染拡大をある程度押さえ込むことができた。このことについて、一人一人それぞれに達成感があり、国全体で取り組んでいくという機運の醸成に大きな効果があったと思います。これは、まさに河野議員がおっしゃるように、日本人の国民性であると考えるところです。強制的に義務を課することなく、国民の自発性を引き出した政府でそこまで考えておられたかどうかわかりませんが、それは一つの成果でなかったかと思います。ただ、事態の推移によっては、今回の日本人の国民性に頼るような自発的な協力だけでは感染対策として不十分になっていたのではないかとも考えております。また、仮に強制的な対応をした場合、そのときの国民のメンタル面の健康も懸念されるところです。
 議員御指摘のとおり、私も今後新型コロナウイルス感染症だけでなく、外国からの武力攻撃、集中豪雨、大型台風の襲来、今後確実に起こるとされております南海トラフ巨大地震等、さまざまな緊急事態が生じる可能性があることを認識しております。緊急事態法制については、このような状態を踏まえ、その必要性と想定される規制の内容についてさまざまな立場から議論をして、広く国民の納得が得られるようなものとなるように期待をしているところです。
○議長(石崎久次君)  河野裕保議員。
○河野裕保君  はい、ありがとうございます。
 ニュージーランド、ジャシンダやったかな、アーダーン39歳、女性のプライムミニスターいらっしゃいますね。彼女は、国内でたった2桁いってないときに、すぐさまその外国からストップさせて隔離させましたね。そして、ロックダウンをやった。5月下旬にアーダーンのやったそのロックダウンは、支持しますかと、9割以上が支持ですよ。恐らく私は、3月の時点の連休前の20日、21、22の前にロックダウンをやって相当の損害こうむったから裁判かけますよと、損害賠償する。恐らく私の考えですよ。三審の最高裁は、多くの命を守るためにはこの時点でロックダウンは必要だ、やむを得ないということでリーダーシップ発揮した安倍総理については、恐らく私は無罪になるだろうと、無罪というか、国の損害賠償の義務はないと、このように思っているところであります。
 次、行きます。
 本市の2月~5月の4カ月間における経済収縮と支援策について。
 これは、きのう高橋議員も言われましたが、現下のコロナショックによる景気悪化は前回のリーマン・ショックの比ではなく、メガクライシスが起きつつあると言われております。地方の中小企業、特にサービス部門が打撃を受けています。グローバル企業においてさえ、エネルギー、ほかの大きな企業についても、その関連の中小下請企業へと連鎖し、経済収縮は拡大しております。
 本市においても、最も打撃を受けていると思われるのは、観光、旅行業、飲食、宿泊、小売、その部門だろうと思いますね。市民は、外出自粛によって感染のリスクに備え、経済行動、いわゆる消費行動を控えているからであります。もろに波をかぶっている事業主、個人を含め、労働者とその家族、厳しい状況に追い込まれておる。今、申し上げた部門の2月から5月の4カ月間の本市の経済収縮の厳しい、どこまで現況を把握しているんですか。そこに働く人々、個人事業主、家族の生活の困窮度をどのように捉えて、今、国がやっておる国、県、市の支援策、これで十分か、役割は果たしているのか、そのあたりをお聞かせいただきたいと思うわけであります。
○議長(石崎久次君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  それでは、お答えをします。
 新型コロナウイルスの影響が出始めた2月以降、商工会議所、商工会、金融機関、また一部ではありますが、市内の事業者から情報を収集してきました。その結果、多くの事業者においては、2月の事業収益はほとんど影響を受けておらず、3月から徐々に減少し、4月以降大幅に減少している。現在の5月も引き続き減少しているという状況であります。
 中小企業者等の厳しい状況は、当市の緊急経営資金の申し込み状況からも明らかであり、5月末時点で、これはこれまでの答弁出ておりますけれども、65件総額3億6,370万円の申し込みとなっています。申込件数が多い業種として、飲食・宿泊業が21件、卸売・小売業が17件、サービス業及び製造業が各10件です。中でも売上高の減少率が大きい業種は、売上高が9割以上減少している事業所を含むサービス業、次いで8割以上減少している事業所を含む製造業、7割以上減少している事業所を含む飲食・宿泊業となっています。
 現在、当市では、新型コロナウイルス感染症対策資金利子補給や新型コロナウイルス感染症対策中小企業者等支援事業補助金など、市独自の支援策により、市内中小企業者を支援しており、また国の持続化給付金や県のえひめ版協力金の創設など、国や県においても各種施策が講じられています。
 国の2次補正においては、さらに事業者の家賃に対する助成等も予定されており、これらの制度を有効に活用して、困難を乗り切っていかなければならないと思っています。
 新型コロナウイルス感染拡大の影響は、今後も不透明な状況となっていることから、市としても、商工会議所、商工会と連携し、市内中小企業者の声に耳を傾け、必要な経済対策を時期を見て打ち出していくということなど、事業者の支援に取り組んでまいりたいと考えています。
○議長(石崎久次君)  河野裕保議員。
○河野裕保君  コロナは、市長、副市長、これは非常事態ですよ。非常事態ということは、100年に一度起きるか起きないか、リーマン・ショックの比ではないということでありますし、私は積立金を取り崩せえというんじゃないですね。それも必要です。できれば、マウンテンバイクは中止になった、マーマレードも中止になった、恐らく大々的にはいつものようには花火もないでしょう。秋の産業祭、これも考えていらっしゃるところだろうと思いますが、それと不要不急の公共事業、これらを抑えてかき集めたら何ぼぐらい銭集まりますか。不用額よ、今、本当の7割、8割売り上げなんか減りよったら、1カ月、2カ月はもっても、先、もちませんから。貸与、利子補給、やがては返さないけないけれども、現在のようなコロナの状況では、完全にこれは経済復旧はできない。キャッシュ、キャッシュ・フロー、運転資金、これが必要なってきて、国だけの支援では持続化給付金等には追いつきません。少しでもキャッシュが欲しいということには、今言った不要不急の公共事業をやめて不用額をかき集めてでもばちっと投入する、それが100年に一度の緊急事態に備えることだろうと、私はこう思っております。
 そういう思い切ったことについては、あそこら援助したのにここはしないとか、そういうことは我々は言いませんから、そこは幹部、市長ほかが決めて、ここは集中的にやるべきだなと、そういうこともぜひ国や、この間も言っておられましたが、大事な税金使うんですから、大事に大事にしていかにゃ、大切にしにゃあいけませんというようなことを言われましたけど、これは100年に一度の緊急事態ですから、恐らく1カ月、2カ月あと続いたら潰れまっせえ、事業によっては。そういう不用額をぶち上げてその不用額を次の来年に繰り越しへ回することをいうよりかは、今困っているところにそれを選別して配る、そのぐらいの私は度量が欲しいということであります。それについてどうです。
○議長(石崎久次君)  市長。
○市長(大城一郎君)  確かに、今、市の施策、中止、延期が続いておりまして、事業の不執行もあります。これも今、精査しておりまして、9月に取りまとめをするようにしております。それ以降、今、議員がおっしゃったような形で、国、県の補助金等々を活用しながら、2次補正も見ながら、できる限り、コロナが終わったときに八幡浜市の経済が一緒に終わってしまってはいけないので、やはり八幡浜市として元気に残っていただく、そのようなことに使えるような策を、今、練っているところであります。
○議長(石崎久次君)  河野裕保議員。
○河野裕保君  安心した、はい。
 一番冒頭申し上げました久保田所長、要するに国が規制かけてますよと、公費は見まっせ、強制入院でっせ、ただしPCR等の検査については、どうも動きが遅い。フランスや日本と比べたらPCRの件数もそうですが、そして言っておきますが、愛媛衛生環境研究所とか、国の国立感染症研究所の皆さん方も、今回については非常に徹夜で検査しております。このことについては、敬意を申し上げますし、冒頭申し上げないけないところでありましたが、医療機関も命がけですから、先ほども述べましたプレスビテリアン・アレン病院だけではなしに、市立病院もそうです。松山の病院も、東京、大阪、そういう病院の従事者の皆さん方に対して心より敬意を表し、また亡くなった皆さん方については、御冥福をお祈りするわけであります。どうも私言ったように、国は制限という、指定感染症にしておりますけれども、検査についてはどうも生ぬるいね、そこらあたりどのような関係なのか、ちょっと言うて。
○議長(石崎久次君)  保健センター所長。
○保健センター所長(久保田豊人君)  PCR検査等につきましては、議員御案内のとおり、国等の基準がありまして、また県も一定の基準がございます。例えば、愛媛県の場合でございますけども、国は5月29日変更いたしました。例えば、従来濃厚接触者のPCR検査というのは、有症状者、それから医療従事者等ハイリスク業務従事者に関してのみ検査しておりましたが、5月29日以後は症状の有無にかかわらず全ての濃厚接触者ということに変えております。
 それから、愛媛県においては、その国の基準を超えまして、濃厚接触者に限らず従来から医療従事者、それから福祉施設の関係者、それから学校関係者等に対して幅広く検査を実施しております。
 それからもう一点は、病院の退所とか退院の基準でございます。国につきましては、例えば陽性であった場合、発症日から14日間経過し、かつ症状軽快後72時間経過後という場合は、基本的にPCR検査は不要で退院しておりました。しかし、愛媛県においては、その退院、退所時において、PCR検査を1回実施しております。これは、過去より実施しております。
 それから、仮にPCR検査の結果が陽性だった場合、宿泊施設、療養等で1週間程度さらに滞在するというふうなことで、国がもって示した基準よりも愛媛県はかなり厳しくといいますか、階層を多くしてやっているということでございます。
 それからさらに、今回御案内のとおり、例えば唾液による、唾液ですね。従来はPCR検査はかくたん、いわゆるたんの検査、そういう検査がメーンでありましたが、唾液によっても検査を認めるということが国において発表されました。
 今後は、そういう意味でさらにPCR検査の拡充というのが進んでいくと思いますので、市としてもその状況を見守りたいと思っております。
 以上でございます。
○議長(石崎久次君)  河野裕保議員。
○河野裕保君  はい、ありがとうございます。
 PCR検査については、今、日本が発明した簡易なやつで非常に正確に結果が短時間で出るということで、フランス、イギリス、そのほかの国も今、引く手あまたというようなことで放送しておりましたが、手短にPCR検査、抗体検査、あるいは抗原検査ができるだろうと、このように思っております。
 安心して暮らせる我が八幡浜市のために頑張ってまいりたいと思いますので、御清聴をありがとうございました。これで終わります。

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