一般質問(一問一答方式) R3.6 菊池彰 議員

公開日 2022年01月13日

〔菊池 彰君質問席へ移動〕

 

○菊池 彰君  私は、一般質問通告書に従い、大綱3点についてお伺いします。理事者の皆様には誠意ある御答弁をお願いいたします。
 まず、大綱1点目は、防災関連についてであります。
 今年は例年より3週間も早い梅雨入りとなりました。既に大雨警報の発令もあり、避難所も開設されました。梅雨が長引くと大雨の回数も増え、河川の増水や氾濫、土砂災害の発生も危惧されるところであります。
 先月、広報6月号とともに地元河川の洪水ハザードマップも配布していただきました。非常持ち出し品をはじめ、6項目にわたり詳細な記述があり、どういったタイミングで避難行動を起こしたらよいか、どういった形で防災情報を入手したらよいか、十分に理解することができ、いい判断材料となっております。
 ただ、高齢者も多い地域であることから、住民同士で地域の情報や問題点を話し合い、しっかりと認識、共有することが大切であると思います。
 住民の災害に対するイメージトレーニングの手法に災害図上訓練DIGがあります。災害図上訓練DIGは、参加者が地図を使って防災対策を検討する訓練であり、災害を理解する、町を探究する、防災意識を掘り起こすという意味合いがあります。
 例年8月末から9月初め頃に防災訓練が実施されますが、それぞれの地域において訓練後に洪水ハザードマップを基に災害・町・人を知るためにDIGを実施すれば、より効果のあるハザードマップにもなるし、より有意義な防災訓練になると思いますが、考えを伺います。
○議長(石崎久次君)  総務企画部長。
○総務企画部長(藤堂耕治君)  お答えします。
 災害図上訓練DIGは、地域の住民が住んでいる地域の地図を囲み、災害の種別ごとにどこにどのような危険があり、どこへ避難することができるかなど、地図に情報を直接書き込みながらワークショップ形式で防災対策を検討する訓練で、議員御指摘のとおり、防災以外にも様々な効果があると考えております。
 この訓練で活用していただくものが、市が作成するハザードマップとなりますが、直近で作成した喜木川洪水ハザードマップを利用したDIG訓練は、豪雨災害が頻発している現在において、各地域でぜひ多くの方に経験していただきたいと考えております。
 例年であれば市内一斉の八幡浜市防災訓練の中で実施される各地区主催のミニ防災訓練を活用していただくところですが、コロナ禍の中、人が集まる訓練については、感染予防を講じながらどのように運営をしていくのかという課題がございます。
 今後、自主防災会連絡協議会や関係機関と連携しながら災害図上訓練DIGをはじめとする訓練の在り方について協議を行い、市民の防災意識の向上に努めたいと思っております。
 以上でございます。
○議長(石崎久次君)  菊池 彰議員。
○菊池 彰君  部長の答弁で、DIGの効果については十分認識として理解をしているけども、今現在コロナ禍の状況であるので、なかなか人を集めてのそういった講習会は難しいとの答弁でございました。
 今の時点でコロナ終息については語ることは難しいんですけど、コロナ終息後において市のほうから各自主防災会に、こういったせっかくハザードマップを作っているので、こういった講習会を持ったらどうかというような働きかけをする考えがあるのかということについてお伺いいたします。
○議長(石崎久次君)  総務企画部長。
○総務企画部長(藤堂耕治君)  先ほども申し上げましたが、災害図上訓練DIGの一番いいところは、自分の住んでいる地域について地図上で確認できることであり、自宅をはじめ自宅から避難所への避難ルート、その周辺にはレッドゾーン、イエローゾーンあるいは浸水危険箇所など災害上リスクのあるところがどこにあるのかなど、地域住民の皆さんに改めて認識をしていただくことができ、議員が言われるとおり、非常に有効な訓練になるものと考えております。
 市が作成をしておりますハザードマップには、このたびお配りをしました喜木川洪水ハザードマップ以外にも、千丈川洪水ハザードマップ、津波ハザードマップ、今年度改定をする予定となっている土砂災害ハザードマップ、さらに高潮ハザードマップについても今年度作成する予定としており、これらも含めて有効活用ができればというふうに思っております。
 つきましては、コロナが終息してからになろうとは思いますが、各地区の自主防災会の皆さんと改めて相談をしてみたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(石崎久次君)  菊池 彰議員。
○菊池 彰君  ぜひともそれぞれの自主防災会と相談していただきまして前向きに実施をされるように要望をさせていただきます。
 次にですが、コロナ禍における避難所の運営におきましても、3密回避に十分な配慮が必要でございます。
 そういった中、大きな災害が発生して多数の避難者が殺到した場合、想定どおりに避難所の運営ができるのか、シミュレーションが必要と思われます。
 静岡県が開発した避難所運営ゲームHUGは、避難者の年齢や性別、国籍やそれぞれが抱える事情が書かれたカードを、避難所の体育館や教室に見立てた平面図にどれだけ適切に配置できるか、また様々な出来事にどう対応していくかを模擬体験するゲームです。
 防災士を中心とした地域住民の方々に、避難所の運営について学ぶ機会を提供することも重要と思いますが、考えを伺います。
○議長(石崎久次君)  総務企画部長。
○総務企画部長(藤堂耕治君)  お答えします。
 避難所運営ゲームHUGは、大災害時に公助が行き届かない場合に備え、住民自らが避難所を運営する際のシミュレーションができるため、大変有効であると考えております。
 市としては、平成29年度にHUGを4セット購入しており、各地区自主防災会や各種団体へ貸出しを行い、要請がありましたら職員を派遣し、HUG訓練の補助を実施してきたところです。
 平成31年2月20日にゆめみかんで開催をしました女性防災会議では、参加者約60人が8班に分かれてHUGを実践し、妊婦や子供連れ、障害者など避難者の特性に応じた対応などに真摯に取り組んだところでありますが、中でもプライバシーの守り方、トイレの重要性などが課題として浮き彫りとなったところです。
 しかしながら、昨年来新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受けて、人が集まる形式の訓練は自粛している状況であり、訓練セットの貸出しもストップしています。
 コロナ禍の中、避難も分散型避難が推奨され、避難所運営自体も大きな転換期を迎えているところですが、感染予防・拡大防止のためにどのような対策が必要になるのか、住民に理解していただくツールとして避難所運営ゲームHUGは有効であると考えております。
 今後は、新型コロナウイルス感染症の感染状況を踏まえ、先ほどお答えをしました災害図上訓練DIGなどと併せて避難所運営ゲームHUG訓練の活用方法について関係機関と連携しながら検討してまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
○議長(石崎久次君)  菊池 彰議員。
○菊池 彰君  HUGの有効性についてもDIG同様認識しているが、やはり今の状況の中ではなかなか実施ができないという答弁をいただきました。
 先ほど平成31年2月に女性防災会議の中で、プライバシーの守り方とかトイレの重要性について認識をしたとの御答弁でございましたが、どういった状況を設定してそう認識をされたのか、またその認識された後、現在の避難所運営に何か生かされているのかという点についてお伺いいたします。
○議長(石崎久次君)  総務企画部長。
○総務企画部長(藤堂耕治君)  お答えをします。
 先ほど申し上げました平成31年2月20日の女性防災会議の中で、HUG避難所運営ゲームを実施しましたが、そのときには実は市長も副市長も私も参加をしておりました。
 これはゲームではあるんですけれども、そのときの災害の想定や、どのような方が避難をされるのか、避難所におけるライフラインがどれだけ残されているのかみたいなことがそれぞれカードで示されます。
 そのときは大地震だったと記憶をしておりますが、先ほど少し申し上げましたように、高齢者から妊婦、乳幼児、外国人、車椅子の方、犬を連れてこられた方など、次々と避難者が避難所に来られる状況の中で、避難所は停電し、水道も断水をしているというような設定でした。
 そのような中、ゲームに参加をしました私たちを一番困らせたのがトイレでした。断水で水洗トイレは使えませんが、人間の生理現象はどうしようもなく、トイレはあっという間に便器内が大小便の山となり、私もそのとき初めて災害時のトイレの重要性を認識をしたところです。
 また、乳幼児への授乳や女性が着替える場所、就寝時のプライバシー確保など、たくさんの課題に気づいたところです。
 それをその後どのように生かしてきたのかという御質問だったと思いますが、まずトイレにつきましては、御承知のとおり、今年度から災害用トイレカーを2台購入をいたしまして、1台はこの八幡浜庁舎の正面駐車場に置いているところですが、それぞれ災害時には対応できるように準備をしております。
 また、指定避難所となっております愛宕中の屋外トイレに、これは試験的に実施をしたものではあるんですが、断水時でも利用できるように、プールの水を利用して、プールとの高低差を使ってトイレの水を流すというような配管工事もしてきた部分もあります。
 乳幼児への授乳や女性が着替える場所など、プライバシー確保の問題につきましては、これはこの女性防災会議だけではなしに、平成30年7月豪雨を経験してのことではありますが、避難所用の屋内用テントを他市に先駆けていち早く導入し、さらに昨年からは新型コロナウイルス感染症対策にも大変有効であるということで、今全部で350張り、併せてベッドも配備をしているということでございます。
 以上でございます。
○議長(石崎久次君)  菊池 彰議員。
○菊池 彰君  市長も副市長もこういったHUGの訓練に参加されたということで、これからコロナ終息後の講習会には、人員が足らない場合にはオブザーバーとして御助言をいただけるようよろしくお願いをいたします。
 こういったHUGの訓練の結果として、市の防災用品も充実するということで、トイレカーはじめ、先ほどのテント、こういったものを構えられたということ、本当にHUGのそういった講習会がいかに役に立つかということの表れであると思いますので、コロナ終息後にはそれぞれの地区においてDIG同様な講習会開催をお願いいたしたいと思います。
 また、HUGとは離れますが、先ほどの答弁の中で、これからは分散型の避難を推奨したいというようなことでございました。
 先日、中村知事の記者会見の中にも、県としても分散型避難を推奨する。そして、今朝ニュースを見ておりましたら、県内の6市町においてそういったモデル地区を策定するということも報道がございました。
 なかなか大きな災害が発生したら本当に分散型ということになると思いますけど、いろんな課題があると思います。今現在どういった対策を講じられておるのか、また課題はどういったことがあると認識をされているのかお伺いいたします。
○議長(石崎久次君)  総務企画部長。
○総務企画部長(藤堂耕治君)  コロナ禍での分散型避難における対策とその課題についてということの御質問にお答えしたいと思います。
 まず、議員からもございましたが、今これから梅雨や台風などで災害が起きやすい時期を控えておりまして、飛沫感染、接触感染が起こりやすいと言われております避難所において、新型コロナウイルス感染症対策が求められており、市としても非常に難しい課題を抱えているという認識をまず持っております。
 対策の具体的なことにつきましては、市のホームページ等において、新型コロナウイルス等感染症を踏まえた避難所開設運営方針として掲載をしておりますので、詳細な説明は省略をさせていただきたいと思いますが、従前は、コロナ前は市災害対策本部からの避難情報に基づいて避難所へ速やかに避難をしていただきたい。または、ハザードマップ等で安全を確認した上で自宅2階への垂直避難、今は屋内安全確保という言い方をしておりますが、そういうことをお願いをしてまいりました。
 現在は、新型コロナウイルス感染症予防の観点から、安全な場所にある親戚あるいは友人などの家に行くことも避難の一つであり、避難所での過密状態を防止し、新型コロナウイルス感染のリスク低減を図るため、分散型の避難を推奨しているところです。
 しかしながら、先ほどもDIG訓練のところでもありましたが、あらかじめハザードマップ等を見られて自分の地域の災害リスクを把握し、行動できる方がどのくらいいらっしゃるかということについては私も心配でありますし、感染を恐れて自家用車での避難や車中泊を選ぶ方も増えてくるのではないかと予想され、そのような方に対してはエコノミークラス症候群対策も必要となってまいります。
 さらに、避難所におきましても、ソーシャルディスタンスが求められており、人と人との距離を2メートル、屋内用テントについても一、二メートル離して設置ということになれば、避難所の収容人員が減少するのは明らかであり、そうなれば例えば避難所が学校でありましたら空き教室を活用するということも検討するようになりますが、それでも収容できなければ追加の避難所を設置せざるを得ません。
 しかし、そのときには恐らく市職員だけでの対応は難しく、自主防災会の皆さん等へ協力をお願いするようになってくると思っています。
 いずれにしましても、分散型避難は災害対策本部にとって避難者の位置と人数の把握が困難となるおそれがあり、そのあたりの対策も併せて進めていく必要があろうかというふうに認識をしております。
 以上でございます。
○議長(石崎久次君)  菊池 彰議員。
○菊池 彰君  今答弁にもありましたように、分散型避難というのは本当になかなか、どこに誰が何人避難しているか把握できない状況でして、以前であれば、避難所に行けばそこでの避難所の生活ということが始まりました。
 今コロナ禍の中でございますので、市民としては自宅にいるほうがいいんではなかろうかとか、そういった判断をされる方もあろうかと思いますけれども、そういった命を守るために市民の方にはやはり最善な方法で避難してくださいということが一番大事と思いますけど、市民の方への何か、こういった状況下ではあるけれども、こういったことだけは十分に注意していただきたいというようなメッセージといいましょうか、周知してほしい案件がございましたらお伺いをいたします。
○議長(石崎久次君)  総務企画部長。
○総務企画部長(藤堂耕治君)  避難所でありますので、まず避難所でクラスターが発生をしないように、私どももその感染症対策を徹底していきたいとまずは考えております。
 市民に対するメッセージというような御質問だったと思うんですけれども、やはり一番心配をしておりますのは、本当に危ないところに住んでおられる方が、避難所での感染を恐れて避難をためらうということではないかと思っています。
 本市の場合は、もちろん河川の氾濫等による浸水被害等も心配ではあるんですけれども、命の危険ということを考えたときには、土砂崩れ、崖崩れ等が特に心配であり、そのような危険な場所に住んでいる方は避難が原則であり、このことは私どもが平成30年7月豪雨を経験して学んだことでもあります。
 コロナ禍にはありますが、災害時の避難誘導に当たりましては、このことだけは忘れずに消防署、消防団、自主防災会などと力を合わせて徹底をしてまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
○議長(石崎久次君)  菊池 彰議員。
○菊池 彰君  平成30年7月豪雨から間もなく3年になりますが、本当に避難所の中での生活も、コロナ禍でなかなか大変な部分がございます。
 市の職員の方だけでも対応も難しい状況となると思いますし、やはり行政側としては市民の生命、財産を守るというのが一番のこれは最大限の目標でございます。責務でございますので、地元消防団なり、また自主防災、協力を仰いで運営に最善の努力をしていただきたいと思います。
 防災というのは、知識であり意識であり心がけだと思っております。どうかよろしくお願いいたします。
 次の質問に移ります。
 次に、市内に在住している外国人に対しての災害情報の発信についてであります。
 宇和島市の事例ですが、地域で暮らす外国人の安心につなげようと、在住割合が高いアジア系外国人の多くが利用しているフェイスブックに着目して、市ホームページの新着情報のうち、外国人向け支援などについて発信していると聞いております。易しい日本語を使って硬い行政の文書を分かりやすく直し、かつ大事なポイントに絞り情報発信をしているようです。
 昨年の出水期には、避難に関する情報をきめ細かく投稿して、フェイスブック利用者から好評を得たとのことであります。
 現在、八幡浜市内の住民基本台帳に登録している外国人の方は何名であるのか、また情報弱者である外国人に対して、災害情報の発信はどういった形でされているのかお伺いします。
○議長(石崎久次君)  総務課長。
○総務課長(宮下栄司君)  お答えします。
 市内在住の外国人は、令和3年3月末時点で10の国や地域から238人になります。
 現在、外国人に対する市独自の災害情報の提供ツールはありませんが、市ホームページで観光庁が監修している災害時情報提供アプリSafety tipsをお知らせしています。
 これは、自然災害の多い日本において、訪日外国人旅行者が安心して旅行できるよう、観光庁が監修した外国人旅行者向け災害時情報提供アプリで、あらかじめ登録した地点について、市がLアラートを通じて発信する避難指示等を、多言語によりブッシュ型で通知するもので、14か国語15言語に対応しており、無料で使用できます。
 今後は、外国人登録の際、当アプリを紹介することや、既存のSNSにおいて易しい日本語を使用するなど、地域で暮らす外国人の安心・安全につながるように防災情報の発信を工夫していきたいと思います。
 また、多くは市内の事業所に所属していますので、事業所に対してもこれらの外国人研修生らに災害時に適切に情報伝達するよう要請していきたいと思います。
 以上です。
○議長(石崎久次君)  菊池 彰議員。
○菊池 彰君  様々なツールで外国人に情報を発信しているということで安心をいたしました。
 なおかつこういった災害情報の発信だけでなく、市のこのような情報、またコロナ終息後にはこういった八幡浜市ではイベントがありますよとか、こういったものについても外国人の方に発信できるような体制をつくっていただいたらと思うわけですが、この点についてお伺いいたします。
○議長(石崎久次君)  総務企画部長。
○総務企画部長(藤堂耕治君)  お答えします。
 先ほども課長から答弁ありましたけれども、今現在でも国、観光庁の災害時情報提供アプリSafety tipsというものがございまして、それもスマホに読み込んでいただくと市のほうが発信した避難情報につきましても多言語に翻訳されて直接外国人の本人の方に通知されるということでございます。
 また、そのことにも国のほうで日本在住の外国人のために、日本の自然災害から身を守るために注意をすることなどにつきまして、内閣府等のアプリ、これも多言語に翻訳されるようでありますけれども、そういうものができておりまして、確かに宇和島市さんのされてるような市のほうで平易な日本語といいますか、平仮名を使ってそれを発信するという方法もあるとは思うんですが、それをするとなるとまた災害直後のマンパワーが不足する中で、一手間かかって、本来至急やらなければならないことが遅れるということがあってもいけませんので、先ほどの国のアプリがせっかくありますので、それを確実に本市にお住まいの外国人の方に届けるという方向で今は考えております。
 また、調べてみますと、外国人の就業者がおられる事業所が会員となってつくっている協議会というのが八西地区にもあるようですので、一つの方法として、その外国人就業者への情報伝達についても、その協議会のほうを通じて御協力いただけないか話をしてみたいというふうに考えております。
 以上です。
○議長(石崎久次君)  菊池 彰議員。
○菊池 彰君  外国人の方が働いておられるそういった事業所、そして所属しておられる協議会、そこからも十分な情報が届くということで安心をいたしました。
 次に、地域防災力の要である消防団員の報酬の改定についてであります。
 総務省消防庁は、本年4月に消火活動や災害救助に従事する消防団員に支払う手当を出動報酬と位置づけ、1日当たり8,000円を標準額とし、一般団員の年額報酬を3万6,500円にすることや、来年3月までに条例改正を行い、予算措置を実施するよう自治体に求めております。
 減少傾向が続く消防団員の確保に向けた待遇改善策の一環として、団員の士気向上、団員数確保にもつながるとの武田総務相の記者会見があり、消防団経験者として心強く思ったところであります。
 消防団員は階級によって年額報酬に差がありますが、昨年度の全団員の年額報酬は幾らであったのか。また、消防庁の通知どおりに改定した場合の年額報酬は幾らになるのか伺います。
 出動報酬を標準1日8,000円とした場合、昨年度の出動報酬の何倍になるのか、また条例改正の予定について、3点併せてお伺いいたします。
○議長(石崎久次君)  市長。
○市長(大城一郎君)  昨年度、令和2年度の全団員の年額報酬の額は1,832万9,400円であります。
 現在、一般団員の年額報酬は1人当たり2万3,400円ですが、これを国の通知のとおり3万6,500円に引き上げ、その他の階級も同じ引上げ率を採用したと仮定した試算した場合、年額報酬は約2,850万円となり、約1.6倍、約1,000万円の増額となります。
 また、消火活動や災害救助に出動した場合や各種訓練に参加したときなどに支給される出動報酬、これは活動従事時間が1回につき5時間未満の場合は2,100円、5時間以上の場合は2,900円で、昨年度の出動報酬の額は全体で941万9,800円です。
 これを国の通知に準じて5時間未満の場合を4,000円、5時間以上の場合を8,000円として試算した場合、約2,300万円となり、約2.4倍、約1,350万円の増額となります。
 市としては、年額報酬及び出動報酬の額について、今後他市町の動向や財政状況を踏まえながら引き上げる方向で検討を進め、令和4年3月議会で条例改正を考えております。
○議長(石崎久次君)  菊池 彰議員。
○菊池 彰君  総務省の改定どおりにすれば年額報酬が1.6倍、また出動報酬が2.4倍ということで、かなりな財政の負担になるわけですけど、これは自治体の負担と国からの負担ということで、今現在で国から何割はいただける交付があるというようなものは決まっているんでしょうか。割合というのは今の時点ではまだ決まってないんでしょうか。
○議長(石崎久次君)  総務企画部長。
○総務企画部長(藤堂耕治君)  今市長から御説明したように、今回は基本的には国のほうからの指導ということで通知が参っております。
 この財源につきましては、基本的には普通交付税での措置ということになっておりまして、基準財政需要額で申し上げますと、ほぼ今回国が求めた単価に近いものがその算入の基礎ということにはなっておりますが、消防の場合にそれを算入する人員というのがございまして、これにつきましては国が定めた方式でつくっていくわけなんですけれども、例えば大まかな数字で言いますと、八幡浜市の消防団員さんが実人員仮に700人ぐらいとしても、その算入人員は400人を割るというようなことがありますので、決して全て国のほうの交付税で面倒いただけるものではないという部分がございますので、そのあたりの財政状況も見ながら、また他市のほうも同じ状況ですので、その辺の均衡も見ながら、消防団員の方が今後人員不足になったり、あるいは現場での意欲が低下したりしないような方向で改正を検討してまいりたいと思っております。
 以上です。
○議長(石崎久次君)  菊池 彰議員。
○菊池 彰君  これから条例改正の令和4年3月議会でということでございますので、注視をしていきたいと思いますし、やはり一番にはこういった報酬に関係なく、郷土愛にたけた消防団員が増えることを切に願っております。
 では、大綱2点目に移りますが、大綱2点目は、コロナ禍における支援の成果と施策についてであります。
 新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るい、いまだ終息の兆しを見せない中で、愛媛県においては最大限の警戒が必要な感染対策期が5月末でやっと解除となり、約2か月ぶりに警戒レベルが感染警戒期へ引き下げられました。
 長引く経済不況、個人消費の低迷、飲食店への時短要請や不要不急の外出自粛等、非日常の世界に慣れてしまっている今の自分がいます。
 しかし、ワクチン接種も本格的に始まったことで、一日も早く日常を取り戻せる日が来ることを切に願っております。
 当市では、市内の消費需要を喚起し、地域経済を支えるために、スーパープレミアム付商品券事業第2弾を現在実施中であります。
 また、飲食店を支えるための八幡浜市プレミアム付飲食券やわたはま食うぽん券を8月末まで販売・使用の延長をするために、今議会において5,000部増刷分の予算が上程されております。
 スーパープレミアム付商品券第1弾は、12月末で販売が終了、第2弾も6月末で終了します。
 先ほどの同僚議員の質問にもあったわけですけど、大型店を除いての使用された金額はどれくらいだったのかお伺いいたします。
○議長(石崎久次君)  商工観光課長。
○商工観光課長(松良喜郎君)  お答えします。
 昨年9月1日から実施したスーパープレミアム付商品券は、市内501の登録店舗で5億7,768万1,000円が使用されました。そのうち共通券しか使用できない大型店29店舗を除く472店舗で使用されたのは3億3,979万9,000円で、全体の58.8%です。
 また、現在実施中であるスーパープレミアム付商品券第2弾は、6月1日現在、市内524の登録店舗で4億6,947万7,000円が使用されています。そのうち共通券しか使用できない大型店33店舗を除く491店舗で使用されたのは2億6,814万9,000円で、全体の57.1%です。
○議長(石崎久次君)  菊池 彰議員。
○菊池 彰君  491店舗で2億6,814万円の使用があったということですが、やはりこの491店舗の中にも、使用が多かった店、また反対に少なかった店があろうと思うわけですけど、業種で構いませんが、ベスト5、こういった業種のほうに商品券使われておりますというところがあれば教えていただきたいと思います。
○議長(石崎久次君)  商工観光課長。
○商工観光課長(松良喜郎君)  事業が終了している第1弾の順位でよろしいですか。
 業種ごとの1店舗当たり平均額の上位5つを紹介します。1位がホームセンター、2位がスーパー・ドラッグストア、これは共通券のみしか使用できない部類です。3つ目がガソリンスタンド、4つ目が雑貨・書籍・文具で、5つ目が家電となっています。
 以上です。
○議長(石崎久次君)  菊池 彰議員。
○菊池 彰君  なかなか聞きづらい面もあるんですけど、こういった商品券事業のなかなか恩恵にあずかっていない事業というものの把握はどういった形でされておられるんでしょうか。
○議長(石崎久次君)  商工観光課長。
○商工観光課長(松良喜郎君)  このスーパープレミアム付商品券からは、今ほどは上位5つだったんですけれども、下位の部分で把握するしかないと思います。
○議長(石崎久次君)  菊池 彰議員。
○菊池 彰君  分かりました。ありがとうございます。
 それでは、次ですが、現在までに使用されたやわたはま食うぽん券はどれくらいか、併せてお伺いをいたします。
○議長(石崎久次君)  商工観光課長。
○商工観光課長(松良喜郎君)  午前中の樋田議員の一般質問で答弁しましたが、やわたはま食うぽん券の使用実績につきましては、まず6月2日に発行部数3万冊を完売しました。
 5月31日現在、市内110の登録店舗で1億6,378万円、74.6%が使用されています。
 以上です。
○議長(石崎久次君)  菊池 彰議員。
○菊池 彰君  私も利用する飲食店から、この食うぽん券事業、今まだテークアウトが主流ではあるけれども、本当に助かっていると。また、多くの市民の方からも、こういった使い勝手のいい食うぽん券大変ありがたいということで、市民からそういった声が届いておりますので、お伝えをさせていただきます。
 次に、中小企業・漁業者・交通事業者・観光宿泊業・時短協力店への補助金を交付した結果、地域経済は復活の兆しが見えているのかについてもお伺いします。
○議長(石崎久次君)  副市長。
○副市長(橋本顯治君)  補助金の交付によって地域経済が復活の兆しが見られるのかという御質問ですけれども、中小企業・漁業・交通事業者・観光宿泊業に対する各補助金や営業時間短縮協力店に対する協力金などの支援策は、それぞれの事業継続につながっているものと考えています。
 ただし、新型コロナウイルスは終息していない中で、地域経済の復活の兆しについては、今のところ不透明で、まだ明確なものとはなっておりません。
 ワクチン接種がある程度進んだ段階で様々な需要が回復してくるのではないかと期待をしておるところです。
 なお、感染状況によっては悪影響も継続する可能性もゼロではありませんので、その際は財源等も考慮しながら適時適切な支援策を打ち出していきたいと思います。
○議長(石崎久次君)  菊池 彰議員。
○菊池 彰君  まだ現在進行形の段階でありますので、なかなか判断は難しいと思いますけど、今副市長言われましたように、状況によってはまだ第2弾、第3弾ということでの助成措置を要望をさせていただきます。よろしくお願いします。
 次に、県外に在住している大学生等への支援についてであります。
 この件につきましては、昨年9月議会において質問をさせていただきました。
 答弁として、市内における売上げが急減した事業所、商工業者はじめ、子育て世帯への支援など、現実に困った状況を打開することを優先して取り組んでいる。今後大学生等が就学が困難になるような状況になれば、調査をして改めて検討したいとのことでございました。
 昨年から状況は改善の兆しがなく、帰省の制限や自粛要請、また会社の業績悪化により求人の減る会社もあり、就職浪人を選択する学生もいると聞きます。生まれ育った八幡浜を思い出してもらい、将来は八幡浜に帰ってきてほしいとの願いを込めて、ふるさととして何か支援ができないものか、改めてお伺いいたします。
○議長(石崎久次君)  市長。
○市長(大城一郎君)  これは市が実施主体となるものではありませんが、八幡浜市社会福祉協議会において、以前から協議会が運営しているフードバンクへ寄せられた食料品、さらには当市の特産品を詰め込んだものをふるさと小包として当市出身の大学生などへ届ける取組が今年度初めて実施される予定です。
 小包には、コロナ禍の苦しい状況の中で勉学にいそしむ学生を元気づけようと、ふるさとからのメッセージも添えるそうで、できれば1回限りではなく、年度内に3回程度この取組を実施したい意向もあるようです。
 財源として、赤い羽根共同募金で集まった市民からの寄附金を活用するほか、市に対しても支援の要望がありましたので、今年度創設しましたウイズコロナがんばる市民応援補助金を通じて支援をすることとしております。
 市としましても、ふるさとを離れいろいろと苦労しながら頑張っている学生の皆さんへエールを送れることができたらと思っております。
○議長(石崎久次君)  菊池 彰議員。
○菊池 彰君  こういったフードバンク、ふるさと小包を大学生へ送られるということは、大変これは喜んでいただけるものと思っております。
 よく受けた恩は石に刻め、かけた情けは水に流せと申します。1回小包を送っていただくと大変ありがたいなと。2回目送りますと、八幡浜に帰ったほうがいいかなと。3回続きますと、絶対八幡浜に帰って将来八幡浜のために頑張ろう、そういった気になる大学生も増えることと思いますので、予定どおり3回は実施をして、また反応によってはもう少しという形で支援を切にお願いを申し上げます。よろしくお願いします。
 大綱3点目は、食品ロスについてであります。
 おむすびころりん、1億個、公益社団法人ACジャパンのCMですが、テレビ・ラジオ・新聞広告でよく最近耳にしますし、目にします。
 日本では、今日も1人につきおむすび1個分、合わせて1億個分以上の食べ物が捨てられています。もったいないというナレーションが流れます。
 ユニセフの2020年版世界の食料安全保障と栄養の現状報告書では、飢えに苦しむ人の数は2019年で世界の人口の8.9%、6億9,000万人、新型コロナウイルスの蔓延による景気後退の結果、2020年には最低でも8,300万人、場合によっては1億3,200万人増えると予測をしております。
 農林水産省・環境省の2018年の推計では、日本の食品ロス量は643万トン、国民1人当たりの食品ロス量は1日130グラム、年間約47キロとのことであります。
 私は、食べ物を粗末に扱ってはいけないと教えられて育ちまして、食べ物を残したことがないのが唯一の自慢でございます。今日のお昼も、弁当の大盛りと同僚議員からお裾分けをいただきまして全て完食をいたして体力を保持しております。
 平成29年度に愛媛県食品ロス削減推進協議会が発足して、県及び20市町、県食品衛生協会が共同して食品ロス削減を図る事業を展開しております。
 令和2年度における愛媛県全体での食料廃棄物は19.5万トン、そのうちの26.4%、5.1万トンが食品ロス量と推測されております。
 令和5年度には10%削減の4.6万トンを目標としているとのことであります。
 当市における昨年度の食料廃棄物また食品ロスの推量はどれくらいなのか、併せて削減目標があればお伺いいたします。
○議長(石崎久次君)  市民福祉部長。
○市民福祉部長(二宮恭子君)  お答えします。
 八幡浜市の食品廃棄物並びに食品ロスの推量については、調査はいたしておりません。
 令和2年度に愛媛県が作成した愛媛県食品ロス削減推進計画によりますと、愛媛県のごみ総排出量は年間約47万トン、そのうち食品廃棄物発生量が19.5万トンの約41.5%、その中で26.4%に当たる約5.1万トンが食品ロス量と推計されています。
 この数値は、今ほども議員がおっしゃった数値ですが、これを八幡浜市に置き換えてみますと、当市の昨年のごみ総排出量は約1万1,500トン、食品廃棄物発生量を約41.5%と推計しますと約4,800トン、その26.4%に当たる約1,270トンが食品ロス量と推計されます。
 愛媛県の削減目標は、推進目標として2025年度までに2020年度比で食品ロス量の10%を削減、長期目標として2030年度までに2000年度比で食品ロス量の半減以上を達成するとしています。
 当市におきましても、今年度改正予定の一般廃棄物処理基本計画に食品ロスの削減について盛り込みたいと考えております。
 以上です。
○議長(石崎久次君)  菊池 彰議員。
○菊池 彰君  ただいまの部長の説明で大体の推量は把握をすることができました。ありがとうございます。
 また、市民に向けての食品ロス削減への提言はどういった形でされているのかをお伺いいたします。
○議長(石崎久次君)  生活環境課長。
○生活環境課長(小野嘉彦君)  お答えします。
 市民への食品ロス削減の啓蒙につきましては、市のホームページや広報、ごみ分別ガイドブックなどに掲載しています。
 内容としましては、県の取組に合わせておいしい食べきりキャンペーンや3010運動の推進、おいしい食べきり推進展などを掲載しております。
 以上です。
○議長(石崎久次君)  菊池 彰議員。
○菊池 彰君  ありがとうございました。
 松山市の事例なんですが、松山市は金曜日に冷蔵庫を点検して食料を無駄なく使う、そして食料品を余分に買わないとか、そういったメッセージを投げかけておりますので、八幡浜市におきましてもそういった、もし現在されていなかったらホームページのほうで呼びかけをお願いをいたしたいと思っております。
 食品ロスの内訳といたしましては、事業系が40%、家庭用が60%と、県の統計があります。八幡浜市は食品ロス削減に、事業者である地元お菓子メーカーあわしま堂さんと協定を結んでいると思いますが、その内容について伺います。
 また、他の事業者さんについても協力していただいているのか、この2点についてお伺いをいたします。
○議長(石崎久次君)  生活環境課長。
○生活環境課長(小野嘉彦君)  お答えします。
 令和元年7月24日、株式会社あわしま堂と食品ロス削減に係る連携協定を締結し、本社工場で出される消費可能ではあるが製造や販売管理の都合上廃棄物として処分されるお菓子を市内の保育所や幼稚園、児童センターにおやつとして無償で提供を受けています。
 あわしま堂から提供されたお菓子の数は、令和元年度は子供、職員等を含めて1万1,543人に1万1,997個、令和2年度は1万3,860人に1万2,750個提供していただきました。
 現在、ほかの企業からの提供はありません。
 以上です。
○議長(石崎久次君)  菊池 彰議員。
○菊池 彰君  現在、あわしま堂との協定の中でそういったお菓子をいただいているということですが、他の事業者というのは、お願いをして返答がなかったのか、またまずはこういった事業者に対して食品ロス削減のために何か協力できますかというような打診は何社かにはされたのかという点についてお伺いいたします。
○議長(石崎久次君)  生活環境課長。
○生活環境課長(小野嘉彦君)  その点につきましては、私になってからはそういう打診をしたとか、向こうからの提供があったとかというのは聞いておりません。
○議長(石崎久次君)  菊池 彰議員。
○菊池 彰君  もし保育所とか小学生にこういったものであれば提供していただけるかというような食品がありましたら、また生活環境課のほうからでも投げかけていただいたらと思いますので、これは要望とさせていただきます。
 次ですが、市内の飲食店でハーフサイズや小盛り、宴会等での食べ残しを減らすための呼びかけをしているおいしい食べきり運動推進店というのがございますが、現在の登録状況についてお伺いします。
○議長(石崎久次君)  生活環境課長。
○生活環境課長(小野嘉彦君)  お答えします。
 当市においては、令和元年10月1日からおいしい食べきり運動推進店登録制度を実施し、令和元年度に4軒、令和2年度に1軒、現在計5軒の店舗が登録されています。
 以上です。
○議長(石崎久次君)  菊池 彰議員。
○菊池 彰君  現在登録店が5軒ということですが、5軒というのは多いと捉えるのか、少な過ぎると捉えるのか、人それぞれであると思うんですけど、やはりもう少し協力していただける店を探すのが本当かなという気がいたしますし、ある店においては、今の時候が悪くなる時分はしておりませんけれども、やはりその日持ち帰って食べてくださいということでパックが用意されとるお店もありますので、できるだけ食品ロスを出さないということで、こういった食べきり運動推進店を増やすためにも御尽力をお願いしたいと思います。これは要望とさせていただきます。
 廃棄された食料品はごみとして焼却され、環境センターの焼却経費の増大もさることながら、二酸化炭素の発生、地球温暖化へと影響を及ぼします。考えは地球規模で、行動は足元からと言います。さらなる市民の方への啓発活動、事業者の協力依頼をお願いいたしまして一般質問を終わります。

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