公開日 2022年01月13日
〔樋田 都君質問席へ移動〕
○樋田 都君 私は、一般質問通告書に従いまして、大綱1、人口減少問題が及ぼす住民自治の在り方につきまして、提案及び質問をさせていただきます。市長並びに理事者の誠意ある御答弁に期待いたします。
まず1点目は、行政区における地域担当職員制の導入についてであります。
現在市民は、17の公民館単位で館長、市の下、活動を展開されておりますが、それぞれの公民館には地区の特色や抱えている集落の数、家族構成や人数、そして生活形態など様々であります。
しかし、人口減少や高齢化、そして空き家の増加は共通課題になっていると思われます。
しかし、人口減少の高齢化が、そして空き家の増加は共通課題になっております。2回目です。
また、コロナ感染の終息にめどがつかない今、行事の中止、活動自粛のため人との交流に制限が及ぼす影響は、住民の孤立化が進み、今まで以上に人とのつながりに疲弊を起こすこととなり得ません。
住民自治の成果のための打開策として、私は小さな集落ごとの職員担当制の導入を提案させていただきます。
職員の皆様には、日々市民を守り、市民のニーズに応える職務を全うしていただいておりますが、小さな集落の担当として職員が自ら出向き、足を運ぶことで、日頃出会うことのできない住民とのコミュニケーションの中から行政の取組の報告や住民の小さな声の集約を通し住民の存在感が市政の繁栄につながり、住んでよかったと思っていただけるような行政出前プロジェクトの立ち上げを要望いたしますが、どのようなお考えをお持ちでしょうか、お伺いいたします。
○議長(平家恭治君) 副市長。
○副市長(橋本顯治君) それでは、お答えします。
地域担当職員の配置については、近隣では西予市において、集落単位ではありませんが、各地域の課題解決に地域自らが主体的に取り組むため、旧小学校区単位で27の地域づくり組織を立ち上げ、その仕組みの中で各組織に2から5名の地域担当職員を配置している例があります。
もちろんこの地域担当職員は自分の仕事もほかに持っているわけですけれども、担当職員の主な役割は、地域づくり組織の事務的な支援や運営の補助であり、活動は地域が主体的に行うものとなっています。
当市では、現在のところ地域担当職員制度を設けておりませんが、実質的にはこれまでもそれぞれの居住している地域で多くの職員が自主的に様々な地域活動に携わっており、今後も職員の意識向上を図り、地域への貢献や良好な関係を築いていくことが大切であると思っています。
御質問にあるような集落単位での制度の実施については、人的資源にも限りがあることや本来業務との調整、また区長制度や自治会など様々な地域の組織との役割分担など現実的には課題もあります。
しかし、住民一人一人の声を行政に反映させ、行政からのメッセージを届ける仕組みをより充実させることは、人口が減少し、少子・高齢化が進む中では大切であると考えております。
現在、地域課題解決や地域づくり活動など地域の主体的な取組は、実質的には公民館が担っており、そのような中で西予市をはじめ全国的にも公民館を生涯学習の施設からコミュニティセンターに移行している動きがあります。
当市においても、今後公民館の在り方を含め、地域を将来にわたって持続可能な形でどう支援していくか、より広い視点で検討していく必要があると考えており、地域担当職員の配置も一つの選択肢として検討してみたいと考えています。
前段で申し上げたとおり、本来の仕事を持ちながら職員がこれをやるというのはなかなか大変ですので、場合によってはOB職員の活用もあり得るのかなといったいろいろなこともありますので、それらを含めて検討課題とさせていただきたいと思います。
○議長(平家恭治君) 樋田 都議員。
○樋田 都君 私がなぜこのように小さな集落にこだわり、目を向け一人一人に心を寄せること大切にしたいかを述べさせていただきます。
40年前、私は農協の生活指導員として大島地区を含む農協管内の全ての集落に足を運ばさせていただき交流を続け、農家の女性に喜びや楽しみを届けることで農家の女性の地位の向上に努めさせていただきました。だからこそ多くの先輩たちに私は成長させていただいたからと思っております。
しかし、この40年の歳月の流れは、住民の人口減や高齢化に目をみはり、心の痛みを感じさせられました。
こんな言葉がありました。ここにおることを忘れんといてよ、年も取って足も痛いし、いよいよつまらんで。こういう住民の言葉に、期待される議員としての重責をいただいたからであります。
確かに地域へ職員がそれぞれ出向くということは、日頃の仕事があり大変なことだと思いますが、やはり触れ合う、私そういうことも必要でないかなと思います。
昼間の仕事がありながら、確かに行事が土日になるかもしれません。でも、地域の活性化のために毎日出向くのではなく、必要とするときに出会い、そしてお互いがコミュニケーションを高め合いながら少し1歩ずつ近寄っていく行政の在り方を私はやっていくべきではないかなと思ったのでこの質問をさせていただいたのであります。
ここでお聞きいたしますが、今回大城市長もこの4期目を目指して八幡浜管内を津々浦々とお歩きになられまして、多くの市民の方にお会いされたことと思いますが、どのような感想をお持ちでしょうか、お伺いいたします。
○議長(平家恭治君) 市長。
○市長(大城一郎君) 今回4期目に向けて八幡浜市くまなく歩かさせていただき、市民の多くの声を聞くことができました。
その場所場所で思い出があるのがやっぱり八幡浜の特徴かなというふうに思いますが、山を登っていって本当に小高い、また高いところに集落があって、その集落から八幡浜の湾が見える、海が見える、そういったところが非常に多い自然に恵まれた八幡浜市だなということをつくづく感じたところであります。
そして、その市民の方々から特に行政についての言葉として、防災行政無線よく聞こえるようになった。また反対に、その無線が聞き取れない場所がある。そういった要望から、最近では北浜公園の桜が咲くようになって非常にいい公園になってきた。また、市民文化活動センターは本当に、映画もやってもらったり、私たちが集えるところにもなったし、カラオケの発表会を楽しみにしているというような意見もよく聞いたところであります。
そして、何より1つの集落を回るのに回りやすくなったなというのも反面的に感じました。というのもやはり高齢化であったり人口減であったりして、1つの集落で訪ねる戸数が減ってきたというところも確かであります。そんな小さな集落でありますが、やはりそこにしっかりとしたコミュニティーがあって、八幡浜市のことを考えながら生活しておられる市民がいるというのは、本当にこれは論をまたないところでもありますし、今先ほど担当職員の話もありました。
八幡浜市の職員、それぞれ地域で生活をしております。ある地域ではそれこそ自治公民館の役員を担って、その公民館内で活躍してくれる職員もいますし、また担当職員といいますか、職員が地域にいないところもありますので、これからはその地域に何か関係のある職員、交流的な形でその地域の担当といいますか、休みの日にはそこに行くとか、そういったところを踏まえながらやっていけば山里の集落もこれからなお一層活気づいていくのかなというようなことも思ったところでもあります。
今の樋田議員の意見を参考にしながら、今後の八幡浜市のそれぞれの地域でのコミュニティーの在り方については、今後検討させていただきたいと思います。
○議長(平家恭治君) 樋田 都議員。
○樋田 都君 ただいま副市長の答弁そして急でありますけれども市長に答えていただきました。山里の風景から始まって、今集落がどうなっているのかと。やはりこの4年というものはあっという間に時が過ぎまして、集落の衰退が見られたのも私たち議員全てがそうだと思います。これは今後もやっぱり声を大きく出していきながら、集落の皆さんとともに話し合いながらやっていかなければならない。そしてまた、職員の皆様にも楽しみにしてもらえるようなプロジェクトでなかったらこれは前に進んでいかないものだと思っておりますので、よろしくお願いしますと言いながら、次に私の言葉を伝えます。
私たちの情報への源であった地方紙の廃刊は、当市の動きや地区の活動の紹介に感動を失わせ、また話題のありがたさも失いました。当市は海があり山があり、少ない住居スペースでひしめき合いながら生活しています。市街地と中山間部にはおのずと個性が違う地区がなりわってありますが、私は全ての集落に地域担当職員の導入を考えているのではありません。必要とされる集落を見いだし、心を通い合い、そこの中から例えば災害対策本部が立ち上がれば担当集落へ大丈夫ですか、安否の確認が、連絡が入ることで地域の皆さんはどれだけ心強いか、命のテレホンの一言がありがとうに変わっていくと私は思います。
人と人とが寄り添い、ぬくもりのある八幡浜づくりに、私は職員の皆さんの力をお借りし、ともに行政出前プロジェクトとして立ち上げ、議論の場を通し誰一人取り残さない施策の一つとして行動を起こすことに期待いたしておりますので、出来上がるまでとは言いません。つくっていきながらいろんな目でいろんな場所で話し合いながら、じゃ僕がそこ行きますとかと言ってくれる職員が出たならば最高に拍手を送ります。そういう職員の少し心の暖かいところをいただきたく声を上げてまいりますので、強く要望しながらこのテーマは終わりとさせていただきます。
2つ目は、中山間地域高齢者の外出支援についてであります。
現在、高齢者外出支援事業は、65歳以上の者のみで構成している市民税所得割非課税世帯に関する75歳以上の方になっており、また条件を満たす複数世帯の方でも、助成券1万3,200円分のバス・タクシー・船舶のいずれも使用できる共通チケットを交付しております。
この目的は、高齢者の移動交通手段を確保し、もって高齢者の社会参加の推進、在宅福祉の増進などに寄与することとなっておりますが、中山間地域と市街地では目的地までの距離におのずと差があり、1回550円の上限であるチケット利用には不公平が生じているとの声が届きます。
また、乗合タクシーの導入には、限られた地区のみの運行でありますので、公共交通機関のない中山間地域の対応の見直しが必要ではないでしょうか。
令和2年4月1日現在、75歳以上の人数7,257名のうち、助成券発行数は1,534名分となっており、全75歳以上のうち21.1%の方が利用している計算になると6月議会にて同僚議員の質問での答弁の中でお聞きいたしました。
そこでお聞きいたしますが、助成券発行数1,534名の地区別及び男女の比率、そして1人当たりの助成券利用率また助成額をお伺いいたします。
○議長(平家恭治君) 保健センター所長。
○保健センター所長(久保田豊人君) 地区公民館単位でお知らせいたします。白浜地区256名、松蔭地区186名、江戸岡地区139名、神山地区204名、日土地区41名、日土東地区34名、双岩地区46名、大島地区38名、真穴地区44名、川上地区25名、舌田地区23名、千丈地区124名、川之内地区19名、喜須来地区79名、川之石地区159名、宮内地区113名、磯津地区4名となっております。
また、男女別の比率につきましては、男性が21.3%、女性78.7%となっており、使用率は58.6%、助成額の総額は1,187万2,280円で、1人当たりでは約7,740円となっております。
以上でございます。
○議長(平家恭治君) 樋田 都議員。
○樋田 都君 ただいま詳細を伝えていただきました。
1,534名のうち、地区ごとにそれぞれ人数を聞かせていただきました。そしてまた、そこで男女の比率ということで、女性が多いと。女性が78.7%ということでありながら、そして助成券の利用率が58.6%ということで、あるところに少し気づきがありませんか。
やはり大勢使っていただきたいんだけれども、利用率は半分ぐらいだなということがおのずと見えてくると思います。
そこで、この事業は交通費の負担軽減という目的で創設されたものではなく、交通弱者、高齢者の外出きっかけづくりを目的とした事業でありますが、船舶券利用者は1回往復券1,350円に使用が可能であります。しかし、タクシー券が1回上限550円ではいかがなものでしょうか。タクシー券1回の利用上限額を1,100円とすれば、中山間地域の皆さんは月に1回、年に12回の病院への通院などに利用していただくならば、この事業の目的に沿える助成券となり得るのではないでしょうか。
それでは、お聞きいたします。1回のタクシーの利用上限額を増やす見直しについてのお考えをお聞かせください。
○議長(平家恭治君) 市長。
○市長(大城一郎君) 高齢者外出支援事業につきましては、今年度から船舶、バス、タクシーのチケットの共通化を行い、利便性の向上を図っているところであります。
議員御指摘のタクシー利用時1回550円の上限については、支援制度創設時である平成14年度のタクシー初乗り運賃を基に設定しておりますが、創設当初からこれまで一度も上限の見直しを行っておりません。現在県内でのタクシー初乗り運賃は、小型車で580円、中型車で590円となっており、利用者の方からも上限額の引上げを望む声があることから、実情に即した支援を行えるよう上限額の引上げについて前向きに検討したいと思っております。
○議長(平家恭治君) 樋田 都議員。
○樋田 都君 検討ではなく、前向きにという言葉がありましたので、ぜひ550円をいつまでも平成14年のことにするのではなく、一体金額幾らがいいのか、そしてタクシー会社に問い合わますと、100円が何枚、50円が何枚、10円が何枚というチケットをそれぞれが個人が出されているようです。なかなか大変そうではございますが、そういうふうなこと自体も少し見直しながら、高齢者がとにかく外出を快く思っていただけるようなこの事業に展開をしていただきたいと思いますので、前向きによろしくお願いいたします。
○議長(平家恭治君) 保健センター所長。
○保健センター所長(久保田豊人君) すみません、先ほど私利用者の数で、日土東地区31名と申しましたが、34名が正解でございます。
それから、議員御指摘の点につきましては、今後、今ほど言われた方法も含め前向きに早急に検討したいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○議長(平家恭治君) 樋田 都議員。
○樋田 都君 センター長ありがとうございます。引き続きよろしくお願いいたします。
それでは、3点目に参ります。野良猫が及ぼす環境問題についてであります。
近隣のトラブルに野良猫への餌やりが困り事であるとの苦情の声が多く届けられております。住民がいがみ合い、不愉快な生活状況が続くことを思い浮かべたとき、解決策はないものかと、また小学校の関係者からは、砂場にふんをして毎日片づけることや悪臭に困っていると伝えられました。担当課にも多くの苦情が入っていると思われます。
また、避妊手術への補助として、今年度予算計上に猫繁殖制限措置推進事業費補助金30万円が組まれておりますが、その後の進捗状況や今後の対応策をどのように考えておられるか、お伺いいたします。
○議長(平家恭治君) 生活環境課長。
○生活環境課長(小野嘉彦君) お答えします。
犬は狂犬病予防法によって捕獲することができますが、飼い主がいない猫は動物の愛護及び管理に関する法律によって保護されており、捕獲をすることができません。
猫に関する苦情は、餌やりやふん尿被害が多く、令和2年度は11件、令和3年度は8月末現在で既に11件寄せられています。
平成28年3月、愛媛県は地域猫活動ガイドラインを作成し、野良猫が増えて苦情が出ている地域においては、地域猫活動を進めることや餌を与える人に対する指導強化など適正管理の推進を図ることを優先することとしています。
地域猫活動とは、飼い主のいない猫を地域住民が中心となって餌やりやトイレ等ルールに基づいて管理し、不妊・去勢手術を実施してこれ以上数を増やさず、天寿を全うさせ、数を減らしていく活動のことを指します。
具体的には、地域猫活動の進め方の例としましては、1、活動グループの結成、2、地域の合意、3、地域の実態の把握、4、ルールづくり、5、不妊・去勢手術の実施、6、新しい飼い主への猫の譲渡という流れになります。
不妊手術の実施については、毎年愛媛県獣医師会の野良猫・地域猫対策支援事業を行っていますが、今年度から答申を得て猫繁殖制限措置推進事業費補助金を創設し、生後6か月以上の雌猫の不妊手術の助成を行っています。
補助額は、支援活動を行っている団体や個人に対して、実際の手術費の約半分、1匹当たり1万円を補助します。8月の広報で募集し、8月末で締め切りましたが、申込件数は12件でした。
予算は30件分ありますので、また募集を行います。
今後地域猫活動について、市の広報及びホームページ等で周知を行い、また行政、県の保健所や市、動物愛護団体等がそれぞれの分野で援助、支援も行っていきます。
以上です。
○議長(平家恭治君) 樋田 都議員。
○樋田 都君 ただいまこの活動の進め方ということで今説明を受けました。
確かに野良猫が地域猫になるということはなかなか大変なことであるなということを確認させていただきましたが、やはりこの野良猫が地域猫へと展開するには、地域への周知徹底が必要になります。
野良猫への苦情はほとんど市街地であります。被害を受けている人、猫嫌いな人、様々な立場の住民が参加する住民説明会を開催し、十分話し合うことからだなということを勉強させていただきました。
この苦情の多くは、白浜地区の高齢者の方々から連絡がかかります。ちょうど大変申し訳ないです、この場に白浜地区の公民館長であります中島館長がおられますので、この場を借りて協力の申請をさせていただきますが、館長、力を貸してください。よろしくお願いいたします。
ということで、少しずつ活動を展開していかなければ、連絡だけかかってどうしようもない状態です。それで、やはり私も今回地域の方々と猫マップをつくるように歩こうかと。どこに猫がいて、どこに飼い猫がいるかぐらいはしようじゃないかというようなことまでなってきましたので、公民館長の力を借りまして地域で総まとめで、総ぐるみでこの活動をやっていきますので、担当課そして保健所の支援や、そして援助をしていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
これで3点それぞれ伝えさせていただきました。最後の私のまとめでありますが、行政の最大の使命は、市民の生命と財産を守り、市民の便利で豊かな生活を実現することだと思います。
当市は様々な分野で市民のニーズに応えていますが、道路や港湾をはじめとする都市機能の整備、巨大地震や豪雨災害を想定した防災対策、そしてそのほか医療・保健・福祉の充実、市民活動の推進、そして集落機能の維持など、本当にあらゆる分野であるべき未来の姿を見据えたまちづくりを展開しておられますが、人口減少社会であっても、子供からお年寄りまで市民一人一人がこの町で暮らせることの心地よさ、そして幸せを実感できるふるさと八幡浜を目指していかなければなりません。
最後で時間はなりますが、私は市民の声が市政に反映するまちづくりを目指して、スピード感を持って小さなことからこつこつと学びの足を止めず歩んでまいります。市長及び理事者の皆さん、大変御協力ありがとうございます。私も情熱を注いで歩いてまいります、活動してまいりますので、御支援をよろしくお願いいたします。
そして、私たちは次の世代にバトンをつなぐ日まで頑張っていきたいと思いますので、どうかよろしくお願い申し上げまして私の質問とさせていただきます。どうもありがとうございます。